(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施例を図により説明すると、1は作業機の機体フレームであり、本願はコンバインの実施例である。
【0021】
機体フレーム1の下方には走行装置2を設け、機体フレーム1の上方の一側には脱穀装置3を設ける。脱穀装置3の前方には刈取部4を設け、脱穀装置3の側部にはグレンタンク5を設ける。6は操縦部である。
【0022】
操縦部6の運転座席10の下方にはエンジン11を設け、エンジン11には排気装置12を接続する。排気装置12は、エンジン11の排気マニホールド13に接続した排気管14に排気浄化装置15を設けて構成している。
【0023】
排気浄化装置15は、窒素酸化物を昇温させて吸着除去するDOC16(Diesel Oxidation Catalyst)と、窒素酸化物に尿素を触媒として加水分解されたアンモニアを窒素酸化物に反応させて窒素酸化物を無害な窒素に変えるSCR(Selective Catalytic Reduction)17とにより構成する。
【0024】
前記DOC16は、ハニカム担体に触媒(Pt)を担持し、SOF成分を酸化させるものであり、ハニカム担体とは複数の隔壁から成り、多角形断面を有する貫通孔を複数持つ、蜂の巣状のセル構造体と、それを取り囲む外壁から形成される。
【0025】
1
9は触媒となる尿素水溶液の尿素水溶液噴射装置、1
8は尿素水溶液タン
クである。
【0026】
DOC16とSCR17は排気管14の中間接続排気管14Bにより機体進行方向と平行な略直線状に配置接続する。DOC16とSCR17は、グレンタンク5の下方に位置させる。
【0027】
即ち、グレンタンク5の下部は、上部に比し下方部分の左右幅が細くなる漏斗部20に形成し、漏斗部20の内側傾斜面(傾斜面)21の下方にDOC16とSCR17を位置させる。
【0028】
そのため、グレンタンク5の漏斗部20周辺のデッドスペースに排気浄化装置15を配置して、空間を有効利用する。
【0029】
また、排気浄化装置15は脱穀装置3とグレンタンク5の間に配置され、DOC16とSCR17の何れか一方または両方の一部または全部が脱穀装置3の唐箕23の吸気用開口部24に臨ませる(
図2)。
【0030】
そのため、唐箕23は、エンジン11からの排気により熱っせられた排気浄化装置15が放熱した熱気を吸気して脱穀装置3内に送風することができる。
【0031】
14Aはエンジン11の排気マニホールド13に接続した始端側排気管、14CはSCR17に接続した終端側排気管、22は終端側排気管14Cに設けたマフラーである。
【0032】
排気浄化装置15のDOC16とSCR17を接続する中間接続排気管14Bは平面視においてDOC16とSCR17の左右幅よりも狭い左右幅(小径)に形成し、DOC16とSCR17の間の中間接続排気管14Bの側方に凹部空間26を形成する(
図4)。凹部空間26には、脱穀装置3より脱穀されて回収された穀粒をグレンタンク5に揚穀する揚穀装置27を配置する。
【0033】
そのため、排気浄化装置15を脱穀装置3に接近させて設けることができ、機体全体の左右幅を小さくできる。
【0034】
また、凹部空間26に揚穀装置27を配置するので、脱穀装置3とグレンタンク5との間により左右幅の大きいDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置することができ、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0035】
排気浄化装置15のDOC16とSCR17を接続する中間接続排気管14Bは平面視においてDOC16とSCR17の左右幅よりも狭い左右幅(小径)に形成し、DOC16とSCR17の間の中間接続排気管14Bの側方に凹部空間26を形成し、凹部空間26には、機体の傾斜を修正する機体水平機構(図示省略)のピッチングシリンダ29を配置する(
図5)。
【0036】
そのため、脱穀装置3とグレンタンク5の間のデッドスペースを有効利用して、機体水平機構(図示省略)のピッチングシリンダ29を配置できる。
【0037】
排気浄化装置15のSCR17に供給する尿素水溶液タンク1
8は、機体後方に設けた燃料タンク30の近傍に配置する(
図1)。
【0038】
そのため、尿素水溶液タンク1
8はエンジン11および排気浄化装置15の高温部からの影響を受けにくい。
【0039】
また、機体後方から尿素水溶液タンク1
8のメンテナンス作業が行え、尿素水溶液タンク1
8のメンテナンス作業を容易にできる。
【0040】
尿素水溶液タンク1
8の補給口31は、燃料タンク30の燃料供給口32の近傍に配置する(
図3)。
【0041】
尿素水溶液タンク1
8の補給口31を燃料タンク30の燃料供給口32の近傍に配置することで、さらに使い勝手がよくなり、また、尿素水溶液の補給忘れも無くなる。
【0042】
図6の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、走行装置2の左右のクローラー35の間で、機体フレーム1の上面よりDOC16とSCR17の上面を低く配置して設ける。
【0043】
そのため、機体フレーム1の下方空間を有効利用できる。
【0044】
高温の排気浄化装置15を機体フレーム1の下方空間に配置するので、脱穀装置3やグレンタンク5への高温の影響を抑制でき、安全性が向上する。
【0045】
排気浄化装置15および排気管14は機体フレーム1の下方空間に設置するので、配管の設計を容易にし、配管作業も容易に行える。
【0046】
図7,8の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、脱穀装置3の上側に、DOC16とSCR17とが前後に直線状となるように配置し、DOC16とSCR17の間の中間接続排気管14Bの側方の凹部空間26を脱穀装置3からグレンタンク5に穀粒を揚穀する揚穀装置27に合わせて配置する。
【0047】
そのため、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側の大きな空間に配置でき、大型のDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置可能となり、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0048】
また、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側に配置しても、DOC16とSCR17の間の凹部空間26を揚穀装置27に合わせているので、排気浄化装置15をグレンタンク5に寄せて配置でき、脱穀装置3の脱穀室の上方を包囲する扱胴カバー36の開閉に支障を生じさせない。
【0049】
また、脱穀装置3の上側の大きな空間に排気浄化装置15のDOC16とSCR17を配置するので、排気浄化装置15の熱気を大気中に放熱でき、排気浄化装置15の冷却効果を高め、その結果、エンジン11の冷却効率を向上させられる。
【0051】
図9の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、脱穀装置3の扱胴40の側方に位置させて、脱穀装置3内に設ける。
【0052】
そのため、排気浄化装置15および排気管14は脱穀装置3内にあるので、刈取脱穀作業中に、作業者が排気浄化装置15および排気管14に接触するのを防止でき、安全である。
【0053】
また、排気浄化装置15および排気管14は脱穀装置3内の扱胴40の側方にあるので、脱穀作業中に、脱穀装置3内を乾燥させられ、湿った穀物の脱穀作業でも、詰まり発生を抑制し、脱穀効率を向上させられる。
【0054】
図10,11の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5の下部の漏斗部20の外側傾斜面41の下方に配置する。
【0055】
そのため、グレンタンク5の漏斗部20周辺のデッドスペースに排気浄化装置15を配置して、空間を有効利用する。
【0056】
また、排気浄化装置15はグレンタンク5の表側下方に配置されるので、排気浄化装置15のメンテナンス作業を容易にする。
【0057】
この場合、グレンタンク5を機体フレーム1側から任意の回動機構により、外側へ縦軸回動オープンするように構成し、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17はグレンタンク5と共に、回動オープンするように構成する(
図12)。
【0058】
そのため、グレンタンク5と排気管14および排気浄化装置15の周辺空間を広くでき、一層、メンテナンス作業を容易にする。
【0059】
図13,14の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5の上下中間部に形成した凹部42内に配置する。
【0060】
凹部42は、グレンタンク5の脱穀装置3側の側面に形成する。
【0061】
したがって、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5内に収納され、設置スペースを小さくでき、コンバインの左右の機体幅をコンパクトにすることができる。
【0062】
また、DOC16とSCR17の発する熱によってグレンタンク5を加熱し、該グレンタンク5内の穀粒の乾燥を促進することができる。
【0063】
図15,16の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、脱穀装置3の上側に、DOC16とSCR17とが前後に直線状となるように配置する。
【0064】
そのため、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側の大きな空間に配置でき、大型のDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置可能となり、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0065】
また、脱穀装置3の上側の大きな空間に排気浄化装置15のDOC16とSCR17を配置するので、排気浄化装置15の熱気を大気中に放熱でき、排気浄化装置15の冷却効果を高め、その結果、エンジン11の冷却効率を向上させられる。
【0066】
図17,18の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、上下二段となるように配置し、SCR17はDOC16の下方に、平面視DOC16に重なるように配置する。
【0067】
即ち、DOC16とSCR17は排ガスの通過方向が横向きとなる横置きで、上下二段に配置する。
【0068】
そのため、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、排気浄化装置15のコンパクト化が図れる。
【0069】
したがって、排気浄化装置15をエンジン11の近傍に配置できる。
【0070】
図19,20の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、縦向きの上下二段となるように配置し、SCR17はDOC16の上方に、平面視DOC16に重なるように配置する。
【0071】
そのため、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、エンジン11とグレンタンク5の間の内側のコーナースペースを有効利用して排気浄化装置15を配置できる。
【0072】
また、SCR17に接続された終端側排気管Cは脱穀装置3の上方に設置している。
【0073】
図21,22の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、縦向きの上下二段となるように配置し、SCR17はDOC16の下方に、平面視DOC16に重なるように配置する。
【0074】
そのため、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、エンジン11とグレンタンク5の間の内側スペースに排気浄化装置15を配置できる。
【0075】
図23,24の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、排ガスの通過方向が左右方向となる横向きで前後に、操縦部6のステップ45の下方に配置する。
【0076】
そのため、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、ステップ45の下方空間を有効利用できる。
【0077】
この場合、ステップ45を取り外しできる構成とすると、DOC16とSCR17のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0078】
また、SCR17から伸びる終端側排気管14Cはエンジン11の内側側方を、後方に伸びるように配置する。
【0079】
そのため、終端側排気管14Cは脱穀装置3とグレンタンク5との間に位置するので、刈取脱穀作業中に、作業者が終端側排気管14Cに接触するのを防止でき、安全である。
(実施例の作用)
エンジン11を始動し、エンジン11の回転により脱穀装置3と刈取部4の各部を駆動し、走行装置2を駆動して走行して刈取脱穀作業を行う。
【0080】
エンジン11は供給された燃料を燃焼させて得た駆動力を各部に伝達し、燃焼した燃料は排気ガスとして排気装置12を通して機外に排出する。
【0081】
排気装置12は、エンジン11の排気マニホールド13に接続した排気管14に排気浄化装置15を設けて構成し、排気浄化装置15はDOC16とSCR17とにより構成し、DOC16とSCR17とは排気管14の中間接続排気管14Bにより略直線状に、グレンタンク5の下方に位置させているので、グレンタンク5の周辺のデッドスペースに排気浄化装置15を配置でき、空間を有効利用できる。
【0082】
グレンタンク5の下部は、上部に比し下方部分が細くなる漏斗部20に形成し、漏斗部20の内側傾斜面21の下方にDOC16とSCR17を位置させているので、平面視において、グレンタンク5の下方となる部分に排気浄化装置15が位置し、漏斗部20の下方の空間を有効利用できる。
【0083】
また、排気浄化装置15は脱穀装置3とグレンタンク5の間に配置され、DOC16とSCR17の何れか一方または両方の一部または全部が脱穀装置3の唐箕唐箕23の吸気用開口部24または吸気用開口部24の付近に臨ませているので、排気浄化装置15が放熱した熱い空気を唐箕23が吸気して脱穀装置3内に送風する。
【0084】
そのため、脱穀装置3内の乾燥を促進させ、湿った穀粒の脱穀作業の作業精度および作業効率を向上させられる。
【0085】
排気浄化装置15のDOC16とSCR17を接続する中間接続排気管14BはDOC16とSCR17の左右幅よりも狭い左右幅に形成して、DOC16とSCR17の間の中間接続排気管14Bの側方に凹部空間26を形成し、DOC16とSCR17は、凹部空間26に脱穀装置3からグレンタンク5に穀粒を揚穀する揚穀装置27が位置するように配置しているので、排気浄化装置15を脱穀装置3に接近させて設けることができ、機体全体の左右幅を小さくできる。
【0086】
また、凹部空間26に揚穀装置27を配置するので、脱穀装置3とグレンタンク5との間により左右幅の大きいDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置することができ、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0087】
また、
図5の実施例では、機体の傾斜を修正する機体水平機構を搭載し、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を接続する中間接続排気管14Bの側方の凹部空間26に、前記機体水平機構の一部を構成するピッチングシリンダ29を配置しているので、脱穀装置3とグレンタンク5の間のデッドスペースを有効利用してピッチングシリンダ29を配置できる。
【0088】
排気浄化装置15のSCR17に供給する尿素水溶液タンク1
8は、機体後方に設けた燃料タンク30の近傍に配置しているので、尿素水溶液タンク1
8はエンジン11および排気浄化装置15の高温部からの影響を受けにくい。
【0089】
また、機体後方から尿素水溶液タンク1
8のメンテナンス作業が行え、尿素水溶液タンク1
8のメンテナンス作業を容易にできる。
【0090】
尿素水溶液タンク1
8の補給口31は燃料タンク30の燃料供給口32の近傍に配置しているので、さらに使い勝手がよくなり、また、尿素水溶液の補給忘れも無くなる。
【0091】
図6の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、走行装置2の左右のクローラー35の間で、機体フレーム1の上面よりDOC16とSCR17の上面を低く配置して設けているので、機体フレーム1の下方空間を有効利用できる。
【0092】
また、高温の排気浄化装置15を機体フレーム1の下方空間に配置するので、脱穀装置3やグレンタンク5への高温の影響を抑制でき、安全性が向上する。
【0093】
また、排気浄化装置15および排気管14は機体フレーム1の下方空間に設置するので、配管の設計を容易にし、配管作業も容易に行える。
【0094】
図7、8の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17を脱穀装置3の上側に設け、DOC16とSCR17とは前後に直線状となるように配置し、DOC16とSCR17の間の中間接続排気管14Bの側方の凹部空間26を脱穀装置3からグレンタンク5に穀粒を揚穀する揚穀装置27に合わせて配置しているので、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側の大きな空間に配置でき、大型のDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置可能となり、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0095】
また、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側に配置しても、DOC16とSCR17の間の凹部空間26を揚穀装置27に合わせているので、排気浄化装置15をグレンタンク5に寄せて配置でき、脱穀装置3の脱穀室の上方を包囲する扱胴カバー36の開閉に支障を生じさせない。
【0096】
また、脱穀装置3の上側の大きな空間に排気浄化装置15のDOC16とSCR17を配置するので、排気浄化装置15の熱気を大気中に放熱でき、排気浄化装置15の冷却効果を高め、その結果、エンジン11の冷却効率を向上させられる。
【0097】
図9の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、脱穀装置3の扱胴40の側方に位置させて脱穀装置3内に設けているので、刈取脱穀作業中に、作業者が排気浄化装置15および排気管14に接触するのを防止でき、安全である。
【0098】
また、排気浄化装置15および排気管14は脱穀装置3内の扱胴40の側方にあるので、湿った穀物の脱穀作業では、脱穀作業中に、脱穀装置3内を乾燥させられ、詰まり発生を抑制し、脱穀効率を向上させられる。
【0099】
また、扱胴40は軸心方向を前後とし、この扱胴40の側方にDOC16とSCR17を前後に並設して構成した排気浄化装置15を設けているので、合理的な配置となって、機体の左右幅をコンパクトにすることができる。
【0100】
図10、11の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5の下部の漏斗部20の外側傾斜面41の下方に配置しているので、グレンタンク5の漏斗部20周辺のデッドスペースに排気浄化装置15を配置でき、空間を有効利用する。
【0101】
また、排気浄化装置15はグレンタンク5の表側下方に配置されるので、排気浄化装置15のメンテナンス作業を容易にする。
【0102】
この場合、グレンタンク5を機体フレーム1側から任意の回動機構により、外側へ縦軸回動オープンするように構成し(
図12)、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17はグレンタンク5と共に、回動オープンするように構成しているので、グレンタンク5と排気管14および排気浄化装置15の周辺空間を広くでき、一層、メンテナンス作業を容易にする。
【0103】
図13、14の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5の上下中間部の脱穀装置3側の側面に形成した凹部42内に配置しているので、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、グレンタンク5内に収納され、設置スペースを小さくでき、コンバインの左右の機体幅をコンパクトにすることができる。
【0104】
図15、16の実施例では、排気管14および排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、脱穀装置3の上側に、DOC16とSCR17とが前後に直線状となるように配置しているので、排気浄化装置15のDOC16とSCR17を、脱穀装置3の上側の大きな空間に配置でき、大型のDOC16とSCR17により構成した排気浄化装置15を設置可能となり、エンジン11の排気の浄化効率を向上させられる。
【0105】
また、脱穀装置3の上側の大きな空間に排気浄化装置15のDOC16とSCR17を配置するので、排気浄化装置15の熱気を大気中に放熱でき、排気浄化装置15の冷却効果を高め、その結果、エンジン11の冷却効率を向上させられる。
【0106】
図17,18の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、上下二段となるように配置しているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、排気浄化装置15のコンパクト化が図れる。
【0107】
SCR17はDOC16の下方に、平面視DOC16に重なるように配置しているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、排気浄化装置15のコンパクト化が図れる。
【0108】
また、DOC16とSCR17は排ガスの通過方向が横向きとなる横置きで、上下二段に配置しているので、排気浄化装置15をエンジン11の近傍に配置でき、エンジン11とグレンタンク5の間の狭い空間内に排気浄化装置15を設置できる。
【0109】
図19,20の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、縦向きの上下二段となるように配置しているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、排気浄化装置15のコンパクト化が図れる。
【0110】
SCR17はDOC16の上方に、平面視DOC16に重なるように配置ているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、排気浄化装置15のコンパクト化が図れる。
【0111】
したがって、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、エンジン11とグレンタンク5の間の狭い空間内の内側のコーナースペースを有効利用して排気浄化装置15を配置できる。
【0112】
図21、22の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、縦向きの上下二段となるように配置し、SCR17はDOC16の下方に、平面視DOC16に重なるように配置しているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、エンジン11とグレンタンク5の間の内側スペースに排気浄化装置15を配置できる。
【0113】
図23,24の実施例では、排気浄化装置15のDOC16とSCR17は、排ガスの通過方向が左右方向となる横向きで前後に、操縦部6のステップステップ45の下方に配置しているので、エンジン11のDOC16とSCR17の設置スペースを小さくし、ステップ45の下方空間を有効利用できる。
【0114】
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示および説明しているが、これらの実施例は夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【0115】
また、DOC16とSCR17とは、理解を容易にするために、図中のDOC16とSCR17に斜線を付しているが、これにより構成が限定されることはない。
【0116】
また、DOC16とSCR17は、理解を容易にするために、DOC16とSCR17の順に設置し、これにより排気ガスの浄化効果を向上させているが、順序を入れ替えても良い。