(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザにより携帯される携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する第1の無線通信手段と、受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段とを備える無線認証装置と、前記認証情報要求を受信するとともに、前記認証情報を送信する第2の無線通信手段を備える携帯無線装置と、を備える情報処理システムの情報処理方法であって、
前記認証手段は、前記無線認証装置および前記携帯無線装置のうちの一方の装置が、ある情報を送信した方角である送信方角、または、前記一方の装置の位置から他方の装置の位置への方角である位置方角と、前記他方の装置が、前記一方の装置により送信されたある情報を受信した方角である受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
情報処理方法。
ユーザが携帯する携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する無線通信手段と、
前記携帯無線装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角を取得する受信方角取得手段と、
受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段と、
を備え、
前記無線通信手段は、前記携帯無線装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、自身の位置から前記携帯無線装置の位置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記携帯無線装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記認証手段は、前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
無線認証装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を、
図2乃至
図8を参照して説明する。
図2と
図3は、情報処理システム1の構成を説明するための図である。
図4乃至8は、情報処理システム1の動作を説明するための図である。
【0017】
[構成]
図2は、第1実施形態における情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、無線認証装置11と携帯無線装置12とを備える。無線認証装置11は、例えば、ユーザが利用する対象物に設置される。また、携帯無線装置12は、例えば、ユーザが携帯する鍵(例えばスマートキー(登録商標))や携帯電話機等に内蔵される。例えば、無線認証装置11は対象物としての車両に設置され、車両のドアを施錠または解錠するドアロック制御装置として機能する。そして、携帯無線装置12は、車両のドアを施錠または解錠させるための鍵として機能する。
【0018】
まず、無線認証装置11の構成について説明する。無線認証装置11は、CPU(Central Processing Unit)21、方角取得部22、メモリ23、通信部24、およびアンテナ25を備えている。
【0019】
CPU21は、メモリ23に記憶されているプログラムを、RAM(Random Access Memory)(図示せず)に読み出し、各種の処理(例えば、方角取得部22および通信部24の処理)を実行する。
【0020】
方角取得部22(受信方角取得手段または送信方角取得手段)は、例えば地磁気センサを利用して方角を取得する。そして、方角取得部22は、携帯無線装置12から送信された、ある情報を受信した方角を受信方角として取得する。
【0021】
通信部24(第1の無線通信手段)は、アンテナ25を介して、携帯無線装置12と各種の情報を送受信する。アンテナ25は、指向性を有する指向性アンテナであり、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能を有する。また、アンテナ25は、全方向から任意の情報を受信する機能および全方向へ任意の情報を送信する機能を有する。なお、アンテナ25は、1つのアンテナから構成されていてもよいし、複数のアンテナから構成されていてもよい。後述して説明する他の構成についても同様である。
【0022】
次に
図3を参照して、CPU21の機能的構成例について説明する。CPU21は、制御部31、判定部32、および認証部33の機能ブロックを備える。そして、CPU21は、プログラムを実行することで、制御部31、判定部32、および認証部33の処理を実現する。なお、CPU21の各ブロックは、必要に応じて相互に信号、データを授受することが可能とされている。
【0023】
制御部31は、携帯無線装置12が無線認証装置11に対応付けられているか否かを判定するための乱数を生成する。そして、通信部24が、アンテナ25を介して、生成された乱数を携帯無線装置12へ送信する。また、通信部24は、乱数とともに、携帯無線装置12が無線認証装置11に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信する。また、通信部24は、アンテナ25を介して、後述して説明する携帯無線装置12から、乱数と、送信方角を表す送信方角情報とが暗号化された暗号化情報を受信する。なお、送信方角とは、携帯無線装置12が送信方角情報を送信した方角である。
【0024】
次に、制御部31は、メモリ23に予め記憶された、暗号化情報を復号するための復号情報に基づいて、受信した暗号化情報を復号する。復号情報とは、例えば、携帯無線装置12が有する公開鍵と対応付けられた秘密鍵である。
【0025】
そして、判定部32は、携帯無線装置12から送信された送信方角情報が表す送信方角と、方角取得部22により取得された受信方角とが対応付けられているか否かを判定する。
【0026】
例えば、送信方角が「西」であり、受信方角が「東」である場合、携帯無線装置12と無線認証装置11との間の通信が中継されている可能性は十分低くなる。従って、判定部32は、送信方角の反対の方角(例えば送信方角に対して180度反対の方角)と、受信方角とが一致する場合、送信方角と受信方角とが対応付けられていると判定する。
【0027】
送信方角と受信方角とが対応付けられていると判定された場合、認証部33(認証手段)は、制御部31により生成された乱数と、制御部31により復号された暗号化情報に含まれる乱数と、が一致するか否かを判定する認証処理を実行する。
【0028】
すなわち、認証部33は、無線認証装置11により生成された乱数と、携帯無線装置12により公開鍵を用いて暗号化され無線認証装置11により秘密鍵を用いて復号された乱数と、が一致するか否かを判定することにより、無線認証装置11と携帯無線装置12とが対応付けられているか否かを判定する。
【0029】
認証部33により、生成された乱数と、復号された乱数とが一致すると判定された場合、すなわち、認証に成功したと判定された場合、制御部31は、例えば、車両のドアロックを解除する。なお、制御部31は、車両のドアに限らず、家のドア等、ユーザが利用する対象物が有するドア、扉等の施錠または解錠を制御することができる。さらに、制御部31は、認証部33により認証が成功したと判定された場合、車両のエンジンを起動することができる。
【0030】
次に、携帯無線装置12の構成について説明する。携帯無線装置12は、CPU41、通信部42、アンテナ43、方角取得部44、およびメモリ45を備えている。CPU41は、メモリ45に記憶されているプログラムを、RAM(図示せず)に読み出し、各種の処理(例えば、通信部42および方角取得部44の処理)を実行する。なお、アンテナ43と方角取得部44とは、上述して説明したアンテナ25と方角取得部22と同様の構成を有している。
【0031】
アンテナ43は、水平方向の特定の方向へ任意の情報を送信する機能を有する。また、アンテナ43は、全方向から任意の情報を受信する機能および全方向へ任意の情報を送信する機能を有する。なお、アンテナ43は、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能を有することもできる。
【0032】
通信部42(第2の無線通信手段)は、アンテナ43を介して、無線認証装置11から送信された乱数を受信する。続いて、方角取得部44(送信方角取得手段または受信方角取得手段)は、アンテナ43により送信可能な方向ごとの方角を送信方角として取得する。
【0033】
CPU41は、例えば、メモリ45に予め記憶された公開鍵を用いて、通信部42により受信された乱数を暗号化した暗号化情報(認証情報)を生成する。なお、メモリ45に記憶された公開鍵は、無線認証装置11のメモリ23に記憶された秘密鍵と対応付けられている。
【0034】
そして、通信部42は、CPU41により生成された暗号化情報を無線認証装置11へ送信する。
【0035】
[動作]
次に、
図4乃至
図6を参照して、上述した情報処理システム1の動作について詳細に説明する。
図4は、無線認証装置11の動作として認証処理#1を説明するフローチャートである。
図5は、携帯無線装置12の動作として認証情報送信処理#1を説明するフローチャートである。
図6は、無線認証装置11と携帯無線装置12との動作を説明する図である。
【0036】
図4の無線認証装置11の認証処理#1は、対象物としての車両のドアが施錠されている場合に、車両のドアのロックを解除させるためのロック解除指示が送信されたときに開始される。なお、後述して説明する他の動作についても同様とする。
【0037】
まず、ステップS1において、無線認証装置11の通信部24は、ロック解除指示を受信する。ロック解除指示を受信すると、ステップS2において、制御部31は、乱数を生成する。なお、この乱数は、携帯無線装置12が無線認証装置11に対応付けられているか否かを判定する認証処理のために利用するものである。
【0038】
続いて、ステップS3において、通信部24は、ステップS2の処理で生成された乱数を携帯無線装置12へ送信する。なお、通信部24は、乱数とともに認証情報要求を送信する。認証情報要求とは、無線認証装置11と携帯無線装置12とが対応付けられているか否かを判定するための認証情報を要求するための情報である。
【0039】
次に、
図5のステップS21において、携帯無線装置12の通信部42は、
図4のステップS3の処理で送信された乱数を受信する。乱数が受信されると、ステップS22において、携帯無線装置12の方角取得部44は、方角を取得する。続いて、ステップS23において、方角取得部44は、アンテナ43が送信可能な方向ごとに、送信可能な方向の方角を送信方角として取得する。
【0040】
そして、ステップS24において、携帯無線装置12のCPU41は、アンテナ43が送信可能な方向ごとに、ステップS21の処理で受信された乱数と、ステップS23の処理で取得された送信方角とを暗号化した暗号化情報を生成する。CPU41は、例えば、メモリ45に予め記憶された公開鍵を利用して暗号化を実行する。なお、乱数を暗号化した認証情報と、送信方角を表す送信方角情報を暗号化した暗号化送信方角情報とを個々に生成することもできる。
【0041】
また、CPU41は、携帯無線装置12の固有の識別情報(認証情報)が予めメモリ45に記憶されている場合には、乱数の代わりに、識別情報を暗号化して暗号化情報を生成し、送信することもできる。この場合、無線認証装置11の認証部33は、携帯無線装置12により送信された固有の識別情報と、無線認証装置11に予め記憶された識別情報と、が一致するか否かを判定することにより、無線認証装置11と携帯無線装置12とが対応付けられているか否かを判定する。また、携帯無線装置12は、固有の識別情報を暗号化せずに送信することもできる。後述して説明する他の例についても同様である。
【0042】
続いて、ステップS25において、携帯無線装置12の通信部42は、アンテナ43が送信可能な方向のそれぞれへ、ステップS24の処理で生成された暗号化情報を送信する。例えば、
図6の上方向の方角が北である場合、通信部42は、
図6の上方向へ、送信方角として「北」を表す送信方角情報(暗号化情報)を送信する。同様に、通信部42は、
図6の右方向へ、送信方角として「東」を表す送信方角情報を送信し、
図6の下方向へ、送信方角として「南」を表す送信方角情報を送信し、
図6の左方向へ、送信方角として「西」を表す送信方角情報を送信する。
【0043】
なお、送信可能な方向が一方向である場合、その送信可能な方向の方角を取得する。また、送信可能な方向の方角は、ユーザがロック解除指示を送信するために携帯無線装置12のボタン(図示せず)等を押下した時に取得することもできる。送信可能な方向が一方向である場合、無線認証装置11と携帯無線装置12との間の通信を中継することは困難であり、認証処理の実行を防止することができる。
【0044】
ステップS25の処理の後、携帯無線装置12の認証情報送信処理#1は終了する。
【0045】
一方、
図4のステップS4において、無線認証装置11の通信部24は、
図5のステップS25の処理で送信された暗号化情報を受信する。続いて、ステップS5において、方角取得部22は、ステップS4の処理で暗号化情報を受信した方角を受信方角として取得する。
【0046】
例えば、
図6に示されるように、無線認証装置11が中継機器61A,61Bを介して暗号化情報を受信した場合、
図6の右上の方向から暗号化情報を受信するので、方角取得部22は、受信方角として「北東」を取得する。
【0047】
続いて、ステップS6において、無線認証装置11の制御部31は、メモリ23に予め記憶された秘密鍵を利用して、ステップS4の処理で受信した暗号化情報を復号する。なお、ステップS6の処理は、ステップS4の処理が実行された後(ステップS5の処理が終了する前)に実行することができる。
【0048】
そして、ステップS7において、無線認証装置11の判定部32は、ステップS6の処理で復号された暗号化情報に含まれる送信方角と、ステップS5の処理で取得された受信方角と、が対応付けられているか否かを判定する。
【0049】
図6の例では、送信方角が「西」であり、受信方角が「北東」である。「西」の反対の方角は「東」であり、「東」と受信方角「北東」とは一致しない。従って、判定部32は、送信方角と受信方角とが対応付けられていないと判定する(ステップS7:No)。
【0050】
一方、ステップS7において、送信方角と受信方角とが対応付けられていると判定された場合(ステップS7:Yes)、ステップS8において、無線認証装置11の認証部33は、携帯無線装置12を認証する。すなわち、認証部33は、ステップS2の処理で生成した乱数と、ステップS6の処理で復号された暗号化情報に含まれる乱数とが一致するか否かを判定する認証処理を実行する。
【0051】
そして、ステップS9において、無線認証装置11の認証部33は、認証に成功したかを判定する。すなわち、ステップS2の処理で生成した乱数と、ステップS6の処理で復号された乱数とが一致するかを判定する。ステップS9において、認証に成功したと判定された場合(ステップS9:Yes)、ステップS10において、無線認証装置11の制御部31は、車両のドアロックを解除する。
【0052】
ステップS10の処理の後、ステップS7の処理でNoと判定された場合、およびステップS9の処理でNoと判定された場合、無線認証装置11の認証処理#1は終了する。
【0053】
このように、携帯無線装置12から送信された送信方角と、無線認証装置11が取得した受信方角とが対応付けられているか否かを判定し、送信方角と受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理(ステップS8,S9の処理)は実行されない。従って、リレーアタックにより、無線認証装置11と携帯無線装置12との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0054】
なお、上述した携帯無線装置12は、アンテナ43が送信可能な方向のそれぞれへ、当該方向に対応する送信方角を表す送信方角情報(暗号化情報)を送信するとしたが、アンテナ43が全方向へ所定の送信方角を表す送信方角情報を送信することもできる。
【0055】
図7と
図8を参照して、携帯無線装置12の動作の他の例について説明する。
図7は、携帯無線装置12の動作として認証情報送信処理#2を説明するフローチャートである。
図8は、無線認証装置11と携帯無線装置12の動作を説明する図である。
【0056】
なお、
図7の携帯無線装置12に対応する無線認証装置11の動作は、
図4を参照して説明した動作と同様であるので、無線認証装置11の動作の説明を省略する。
【0057】
図7に示される認証情報送信処理#2は、
図4のステップS3の処理(乱数を送信する処理)が実行された後に開始される。
【0058】
まず、ステップS31において、携帯無線装置12の通信部42は、
図4のステップS3の処理で送信された乱数を受信する。続いて、ステップS32において、携帯無線装置12の方角取得部44は、ステップS31の処理で受信された乱数を受信した方角を送信方角として取得する。
【0059】
図8の例では、携帯無線装置12(通信部42)が、無線認証装置11から送信され、中継機器61A,61Bを介して受信した乱数を、携帯無線装置12の左方向、すなわち「西」の方角から受信する。よって、「西」を送信方角として取得する。
【0060】
次に、ステップS33において、携帯無線装置12のCPU41は、ステップS31の処理で受信された乱数と、ステップS32の処理で取得された送信方角とを暗号化した暗号化情報を生成する。
【0061】
そして、ステップS34において、携帯無線装置12の通信部42は、ステップS33の処理で生成された暗号化情報を送信する。ステップS34の処理の後、携帯無線装置12の認証情報送信処理#2は終了する。
【0062】
そして、通信部42により暗号化情報が送信されると、例えば
図8に示されるように、無線認証装置11(通信部24)は、暗号化情報に含まれる送信方角としての「西」を、中継機器61B,61Aを介して受信する(
図4のステップS4)。そして、無線認証装置11は、上述して説明した
図4のステップS5乃至S10の処理を実行する。
【0063】
このように、携帯無線装置12が、ある情報を受信した方角を送信方角として取得するので、無線認証装置11と同様の構成を携帯無線装置12に適用することができる。従って、リレーアタックにより、無線認証装置11と携帯無線装置12との間の通信が中継された場合に、より簡単な構成により認証処理の実行を防止することができる。
【0064】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を、
図9乃至
図15を参照して説明する。
図9と
図10は、情報処理システム101の構成を説明するための図である。
図11乃至
図15は、情報処理システム101の動作を説明するための図である。
【0065】
上述した第1実施形態では、無線認証装置11が、送信方角と受信方角とが対応付けられているか否かを判定しているが、
図9の携帯無線装置112が判定することもできる。第2実施形態では、携帯無線装置112が、送信方角と受信方角とが対応付けられているか否かを判定する場合について説明する。
【0066】
[構成]
図9は、第2実施形態における情報処理システム101の構成を示すブロック図である。
図9の情報処理システム101のうち、
図2の情報処理システム1と対応する要素には同じ符号が付されている。すなわち、情報処理システム101は、携帯無線装置112がCPU141を有する点について携帯無線装置12と異なり、他の構成については情報処理システム1と同様である。従って、
図10を参照して、情報処理システム101のCPU141の構成について説明する。
【0067】
図10は、CPU141の機能的構成例を示す機能ブロック図である。CPU141は、メモリ45に記憶されているプログラムを、RAM(図示せず)に読み出し、各種の処理を実行する。また、CPU141は、制御部151,および判定部152の機能ブロックを備えている。なお、CPU141の各ブロックは、必要に応じて相互に信号、データを授受することが可能とされている。
【0068】
制御部151は、例えば、メモリ45に予め記憶された公開鍵を用いて、通信部42により受信された乱数を暗号化した暗号化情報(認証情報)を生成する。
【0069】
判定部152は、
図3の判定部32と同様の構成を有しており、無線認証装置11から送信された送信方角情報が表す送信方角と、方角取得部44により取得された受信方角とが対応付けられているか否かを判定する。なお、第2実施形態の変形例は、CPU21の判定部32を省略することができる。
【0070】
なお、第2実施形態において、アンテナ25は、水平方向の特定の方向へ任意の情報を送信する機能と、全方向から任意の情報を受信する機能と、全方向へ任意の情報を送信する機能とを有する。を有する。また、アンテナ25は、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能を有することもできる。
【0071】
そして、アンテナ43は、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能と、全方向へ任意の情報を送信する機能を有する。
【0072】
[動作]
次に、
図11乃至
図13を参照して、上述した情報処理システム101の動作について詳細に説明する。
図11は、無線認証装置111の認証処理#2を説明するフローチャートである。
図12は、携帯無線装置112の認証情報送信処理#3を説明するフローチャートである。
【0073】
なお、
図11のステップS41,S42,S47乃至S50は、
図4のステップS1,S2,S6,S8乃至S10に対応する処理である。また、
図12のステップS5,S7は、
図4のステップS5,S7に対応する処理である。従って、詳細な説明を省略する。
【0074】
まず、ステップS41において、無線認証装置111の通信部24は、ロック解除指示を受信する。続いて、ステップS42において、制御部31は、乱数を生成する。次に、ステップS43において、方角取得部22は、方角を取得する。続いて、ステップS44において、方角取得部22は、アンテナ25が送信可能な方向の方角を送信方角として取得する。
【0075】
そして、ステップS45において、通信部24は、アンテナ25が送信可能な方向のそれぞれへ、ステップS42の処理で生成された乱数と、ステップS44の処理で取得された送信方角を表す送信方角情報とを送信する。
【0076】
例えば、
図13の上方向の方角が北である場合、通信部24(無線認証装置11)は、
図13の上方向へ、送信方角として「北」を表す送信方角情報(暗号化情報)を送信する。同様に、通信部24は、
図13の右方向へ、送信方角として「東」を表す送信方角情報を送信し、
図13の下方向へ、送信方角として「南」を表す送信方角情報を送信し、
図13の左方向へ、送信方角として「西」を表す送信方角情報を送信し、
図13の右上方向へ、送信方角として「北東」を表す送信方角情報を送信する。
【0077】
次に、
図12のステップS61において、携帯無線装置12の通信部42は、
図11のステップS45の処理で送信された乱数と、送信方角情報とを受信する。続いて、ステップS62において、方角取得部44は、ステップS61の処理で乱数と送信方角情報とを受信した方角を受信方角として取得する。
【0078】
例えば、
図13に示されるように、携帯無線装置112が中継機器61A,61Bを介して送信方角情報を受信した場合、
図13の左の方向から送信方角情報を受信するので、方角取得部44は、受信方角として「西」を取得する。
【0079】
そして、ステップS63において、判定部152は、ステップS61の処理で取得された送信方角情報が表す送信方角と、ステップS62の処理で取得された受信方角とが対応付けられているかを判定する。
【0080】
図13の例では、送信方角が「北東」であり、受信方角が「西」である。「北東」の反対の方角は「南西」であり、「南西」と受信方角「西」とは一致しない。従って、判定部152は、送信方角と受信方角とが対応付けられていないと判定する(ステップS63:No)。
【0081】
一方、ステップS63において、送信方角と受信方角とが一致すると判定された場合(ステップS63:Yes)、ステップS64において、携帯無線装置112の制御部151は、ステップS61の処理で受信された乱数を暗号化した暗号化情報(認証情報)を生成する。
【0082】
そして、ステップS65において、携帯無線装置112の通信部42は、ステップS64の処理で生成された暗号化情報を送信する。ステップS65の処理の後、および、ステップS63においてNoと判定された場合、携帯無線装置112の認証情報送信処理#3は終了する。
【0083】
続いて、
図11のステップS46において、無線認証装置111の通信部24は、ステップS65の処理で送信された暗号化情報を受信したかを判定する。ステップS46において、まだ暗号化情報を受信していないと判定された場合(ステップS46:No)、ステップS46の処理が繰り返される。
【0084】
一方、ステップS46において、暗号化情報を受信したと判定された場合(ステップS46:Yes)、ステップS47において、無線認証装置111の制御部31は、メモリ23に予め記憶された秘密鍵を利用して、受信した暗号化情報を復号する。
【0085】
そして、ステップS48において、無線認証装置111の認証部33は、携帯無線装置112を認証する。すなわち、認証部33は、ステップS42の処理で生成した乱数と、ステップS47の処理で復号された暗号情報に含まれる乱数とが一致するか否かを判定する認証処理を実行する。
【0086】
そして、ステップS49において、無線認証装置111の認証部33は、認証に成功したかを判定する。ステップS49において、認証に成功したと判定された場合(ステップS49:Yes)、ステップS50において、無線認証装置111の制御部31は、車両のドアロックを解除する。
【0087】
ステップS50の処理の後、およびステップS49の処理でNoと判定された場合、無線認証装置111の認証処理#2は終了する。
【0088】
このように、携帯無線装置112が、送信方角と受信方角とが対応付けられているか否かを判定し、送信方角と受信方角とが対応付けられていないと判定された場合、暗号化情報(認証情報)を送信しないので、通信の効率を向上することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【0089】
なお、上述した携帯無線装置111は、アンテナ25が送信可能な方向のそれぞれへ、当該方向に対応する送信方角を表す送信方角情報(暗号化情報)を送信するとしたが、アンテナ25が全方向へ所定の送信方角を表す送信方角情報を送信することもできる。
【0090】
図14と
図15を参照して、無線認証装置111の動作の他の例について説明する。
図14は、無線認証装置111の動作として認証処理#3を説明するフローチャートである。
図15は、無線認証装置111と携帯無線装置112の動作を説明する図である。
【0091】
なお、
図14の無線認証装置111に対応する携帯無線装置112の動作は、
図12を参照して説明した動作と同様であるので、携帯無線装置112の動作の説明を省略する。また、
図14のステップS81,S82,S85乃至S89は、
図11のステップS41,S42,S46乃至S50に対応する処理であるので、詳細な説明を省略する。
【0092】
まず、ステップS81において、無線認証装置111の通信部24は、ロック解除指示を受信する。続いて、ステップS82において、制御部31は、乱数を生成する。次に、ステップS83において、方角取得部22は、ステップS81の処理で受信されたロック解除指示を受信した方角を送信方角として取得する。
【0093】
図15の例では、無線認証装置111(通信部42)が、中継機器61Aから送信されたロック解除指示を、無線認証装置111の右上方向、すなわち
図15の上方向の方角である場合、「北東」から受信する。よって、「北東」を送信方角として取得する。
【0094】
続いて、ステップS84において、通信部24は、ステップS82の処理で生成された乱数と、ステップS83の処理で取得された送信方角を表す送信方角情報とを携帯無線装置112へ送信する。
【0095】
そして、携帯無線装置112は、上述して説明した
図12のステップS61乃至S65の処理を実行する。
【0096】
続いて、
図14のステップS85において、無線認証装置111の通信部24は、
図12のステップS65の処理で送信された暗号化情報を受信したかを判定する。ステップS85において、まだ暗号化情報を受信していないと判定された場合(ステップS85:No)、ステップS85の処理が繰り返される。
【0097】
一方、ステップS85において、暗号化情報を受信したと判定された場合(ステップS85:Yes)、ステップS86において、無線認証装置111の制御部31は、メモリ23に予め記憶された秘密鍵を利用して、受信した暗号化情報を復号する。
【0098】
そして、ステップS87において、無線認証装置111の認証部33は、携帯無線装置112を認証する。続いて、ステップS88において、無線認証装置111の認証部33は、認証に成功したかを判定する。ステップS88において、認証に成功したと判定された場合(ステップS88:Yes)、ステップS89において、無線認証装置111の制御部31は、車両のドアロックを解除する。
【0099】
ステップS89の処理の後、およびステップS88の処理でNoと判定された場合、無線認証装置111の認証処理#3は終了する。
【0100】
このように、無線認証装置111と携帯無線装置112に対して同様の構成を適用することができるので、より簡単な構成により認証処理の実行を防止することができる。
【0101】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を、
図16乃至
図19を参照して説明する。
図16は、情報処理システム201の構成を説明するための図である。
図17乃至
図19は、情報処理システム201の動作を説明するための図である。
【0102】
[構成]
図16は、第3実施形態における情報処理システム201の構成を示すブロック図である。
図16の情報処理システム201のうち、
図2の情報処理システム1と対応する要素には同じ符号が付されている。すなわち、情報処理システム201は、無線認証装置211が位置情報取得部221を有し、携帯無線装置212が位置情報取得部241を有する点と、携帯無線装置12の方角取得部44が省略されている点において情報処理システム1と異なり、他の構成については情報処理システム1と同様である。従って、位置情報取得部221,241の構成について説明する。
【0103】
位置情報取得部221は、例えば、GPS(Global Positioning System)等の位置を測定するシステムを利用して、無線認証装置211の位置を表す位置情報(第1の位置情報)を取得する。位置情報取得部241は、位置情報取得部221と同様の構成を有しており、携帯無線装置212の位置を表す位置情報(第2の位置情報)を取得する。
【0104】
なお、第3実施形態において、アンテナ25は、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能と、全方向から任意の情報を受信する機能と、全方向へ任意の情報を送信する機能とを有する。また、アンテナ43は、全方向から任意の情報を受信する機能および全方向へ任意の情報を送信する機能を有する。
【0105】
[動作]
次に、
図17乃至
図19を参照して、上述した情報処理システム201の動作について詳細に説明する。
図17は、無線認証装置211の認証処理#4を説明するフローチャートである。
図18は、携帯無線装置212の認証情報送信処理#4を説明するフローチャートである。
図19は、無線認証装置211と携帯無線装置212の動作を説明するための図である。
【0106】
なお、
図17のステップS101乃至S106,S109乃至S112は、
図4のステップS1乃至S6,S7乃至S10に対応する処理である。また、
図18のステップS131,S133,S134は、
図7のステップS31,S33,S34に対応する処理である。従って、詳細な説明を省略する。
【0107】
まず、ステップS101において、無線認証装置211の通信部24は、ロック解除指示を受信する。続いて、ステップS102において、制御部31は、乱数を生成する。そして、ステップS103において、通信部24は、ステップS102の処理で生成された乱数を携帯無線装置212へ送信する。
【0108】
図18のステップS131において、携帯無線装置212の通信部42は、ステップS103の処理で送信された乱数を受信する。続いて、ステップS132において、携帯無線装置212の位置情報取得部241は、携帯無線装置212の位置を表す位置情報を取得する。
【0109】
そして、ステップS133において、携帯無線装置212のCPU41は、ステップS131の処理で受信された乱数と、ステップS132の処理で取得された携帯無線装置212の位置情報とを暗号化した暗号化情報を生成する。
【0110】
そして、ステップS134において、携帯無線装置212の通信部42は、ステップS133の処理で生成された暗号化情報を送信する。ステップS134の処理の後、携帯無線装置212の認証情報送信処理#4は終了する。
【0111】
一方、
図17のステップS104において、無線認証装置211の通信部24は、
図18のステップS134の処理で送信された暗号化情報を受信する。続いて、ステップS105において、方角取得部22は、ステップS104の処理で暗号化情報を受信した方角を受信方角として取得する。
図19の例では、無線認証装置211が
図19の右上方向から暗号化情報を受信している。よって、
図19の上方向の方角を北とすると、方角取得部22は、受信方角として「北東」を取得する。
【0112】
次に、ステップS106において、制御部31は、メモリ23に予め記憶された秘密鍵を利用して、ステップS104の処理で受信した暗号化情報を復号する。続いて、ステップS107において、位置情報取得部221は、無線認証装置211の位置を表す位置情報を取得する。そして、ステップS108において、制御部31は、ステップS106の処理で復号した暗号化情報に含まれる携帯無線装置212の位置情報と、ステップS107の処理で取得した無線認証装置211の位置情報とに基づいて、無線認証装置211の位置から携帯無線装置212の位置への実際の方角である位置方角を取得する。
【0113】
図19の例では、無線認証装置211が、携帯無線装置212から携帯無線装置212の位置情報として(x
B,y
B)を受信する。無線認証装置211の位置情報を(x
A,y
A)とすると、無線認証装置211は、(x
A,y
A)と(x
B,y
B)とに基づき位置方角として、「東北東」を取得する。
【0114】
なお、ステップS106乃至S108の処理は、ステップS104の処理が実行された後(ステップS105の処理が終了する前)に実行することができる。
【0115】
そして、ステップS109において、判定部32は、ステップS105の処理で取得された受信方角と、ステップS108の処理で取得された位置方角とが対応付けられているかを判定する。
【0116】
図19の例では、受信方角が「北東」であり、位置方角が「東北東」であるので、受信方角と位置方角とが一致せず、ステップS109の処理でNoと判定される。
【0117】
一方、ステップS109において、受信方角と位置方角とが対応付けられている(一致する)と判定された場合(ステップS109:Yes)、ステップS110において、認証部33は、携帯無線装置212を認証する。
【0118】
続いて、ステップS111において、認証部33は、認証に成功したかを判定する。ステップS111において、認証に成功したと判定された場合(ステップS111:Yes)、ステップS112において、制御部31は、車両のドアロックを解除する。
【0119】
ステップS112の処理の後、ステップS109の処理でNoと判定された場合、およびステップS111の処理でNoと判定された場合、無線認証装置211の認証処理#4は終了する。
【0120】
このように、無線認証装置211は、無線認証装置211から携帯無線装置212への実際の方角と、無線認証装置211が、携帯無線装置212から送信された、ある情報を受信した方角と、が対応付けられているかを判定する。従って、リレーアタックにより、無線認証装置211と携帯無線装置212との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0121】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態を、
図20乃至
図23を参照して説明する。
図20は、情報処理システム301の構成を説明するための図である。
図21乃至
図23は、情報処理システム301の動作を説明するための図である。
【0122】
上述した第3実施形態では、無線認証装置211が、受信方角と位置方角とが対応付けられているか否かを判定しているが、
図20の携帯無線装置312が判定することもできる。第4実施形態では、携帯無線装置312が、受信方角と位置方角とが対応付けられているか否かを判定する場合について説明する。
【0123】
第4実施形態において、アンテナ25は、全方向から任意の情報を受信する機能および全方向へ任意の情報を送信する機能を有する。また、アンテナ43は、水平方向の特定の方向から任意の情報を受信する機能と、全方向へ任意の情報を送信する機能とを有する。
【0124】
[構成]
図20は、第4実施形態における情報処理システム301の構成を示すブロック図である。
図20の情報処理システム301のうち、
図9の情報処理システム101および
図16の情報処理システム201と対応する要素には同じ符号が付されている。すなわち、情報処理システム301は、携帯無線装置312がCPU141と、方角取得部44を有する点と、無線認証装置211の方角取得部22と、携帯無線装置212のCPU41とが省略されている点において情報処理システム201と異なり、他の構成については情報処理システム201と同様である。
【0125】
[動作]
次に、
図21乃至
図23を参照して、上述した情報処理システム101の動作について詳細に説明する。
図21は、無線認証装置311の認証処理#5を説明するフローチャートである。
図22は、携帯無線装置312の認証情報送信処理#5を説明するフローチャートである。
図23は、無線認証装置311と携帯無線装置312の動作を説明するための図である。
【0126】
なお、
図21のステップS141,S142,S145乃至S149は、
図11のステップS41,S42,S46乃至S50に対応する処理であるので、詳細な説明を省略する。また、
図22のステップS164,S166,S167は、
図12のステップS62,S66,S67に対応する処理であるので、詳細な説明を省略する。
【0127】
まず、ステップS141において、無線認証装置311の通信部24は、ロック解除指示を受信する。続いて、ステップS142において、制御部31は、乱数を生成する。次に、ステップS143において、位置情報取得部221は、無線認証装置311の位置を表す位置情報を取得する。続いて、ステップS144において、通信部24は、ステップS142の処理で生成された乱数と、ステップS143の処理で取得された無線認証装置311の位置情報とを送信する。
【0128】
そして、
図22のステップS161において、携帯無線装置312の通信部42は、
図21のステップS144の処理で送信された乱数と、無線認証装置311の位置情報とを受信する。続いて、ステップS162において、位置情報取得部241は、携帯無線装置312の位置を表す位置情報を取得する。そして、ステップS163において、携帯無線装置312の制御部151は、ステップS161の処理で受信された無線認証装置311の位置情報と、ステップS162の処理で取得された携帯無線装置312の位置情報とに基づいて、位置方角を取得する。
【0129】
図23の例では、無線認証装置311が、携帯無線装置312から携帯無線装置312の位置情報として(x
A,y
A)を受信する。
図23の上方向の方角を北とし、無線認証装置311の位置情報を(x
B,y
B)とすると、携帯無線装置312は、(x
A,y
A)と(x
B,y
B)とに基づき位置方角として、「西南西」を取得する。
【0130】
次に、ステップS164において、方角取得部44は、ステップS161の処理で乱数と位置情報を受信した方角を受信方角として取得する。
図23の例では、携帯無線装置312が
図23の左方向から位置情報(x
A,y
A)を受信している。よって、方角取得部22は、受信方角として「西」を取得する。
【0131】
そして、ステップS165において、判定部152は、ステップS163の処理で取得された位置方角と、ステップS164の処理で取得された受信方角とが対応付けられているか(一致するか)を判定する。
【0132】
図23の例では、位置方角が「西南西」であり、受信方角が「西」であるので、受信方角と位置方角とが一致せず、ステップS165の処理でNoと判定される。
【0133】
一方、ステップS165において、位置方角と受信方角とが一致すると判定された場合(ステップS165:Yes)、ステップS166において、携帯無線装置312の制御部151は、ステップS161の処理で受信された乱数を暗号化した暗号化情報(認証情報)を生成する。
【0134】
そして、ステップS167において、携帯無線装置312の通信部42は、ステップS166の処理で生成された暗号化情報を送信する。ステップS167の処理の後、および、ステップS165においてNoと判定された場合、携帯無線装置312の認証情報送信処理#5は終了する。
【0135】
一方、
図21のステップS145において、無線認証装置311の通信部24は、ステップS167の処理で送信された暗号化情報を受信したかを判定する。ステップS145において、まだ暗号化情報を受信していないと判定された場合(ステップS145:No)、ステップS145の処理が繰り返される。
【0136】
一方、ステップS145において、暗号化情報を受信したと判定された場合(ステップS145:Yes)、ステップS146において、制御部31は、メモリ23に予め記憶された秘密鍵を利用して、受信した暗号化情報を復号する。
【0137】
そして、ステップS147において、認証部33は、携帯無線装置312を認証する。続いて、ステップS148において、認証部33は、認証に成功したかを判定する。ステップS148において、認証に成功したと判定された場合(ステップS148:Yes)、ステップS149において、制御部31は、車両のドアロックを解除する。
【0138】
ステップS149の処理の後、およびステップS148の処理でNoと判定された場合、無線認証装置311の認証処理#5は終了する。
【0139】
このように、携帯無線装置312が、位置方角と受信方角とが対応付けられているか否かを判定し、位置方角と受信方角とが対応付けられていないと判定された場合、暗号化情報(認証情報)を送信しないので、通信の効率を向上することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【0140】
なお、携帯無線装置が、無線認証装置へロック解除指示を送信する動作を携帯無線装置に内蔵された電池で実行し、無線認証装置から乱数を受信し、認証情報を送信する動作(例えば、
図5の認証情報送信処理#1)を、無線認証装置からの無線給電を利用して実行することもできる。無線給電が可能な範囲には限界があり、たとえ携帯無線装置と無線認証装置との間の通信が中継されたとしても、携帯無線装置には、認証情報を送信するための電力が供給されないので、認証情報が送信されず、認証処理の実行を防止することができる。
【0141】
なお、本発明は、上述した第1乃至第4実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。さらに、上述した第1乃至第4実施形態は、一部の機能を他の装置が有していてもよい。
【0142】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報処理装置等の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0143】
(付記1)
ユーザにより携帯される携帯無線装置と、無線認証装置と、を備える情報処理システムであって、
前記無線認証装置は、
前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する第1の無線通信手段と、
受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段と、を備え、
前記携帯無線装置は、前記認証情報要求を受信するとともに、前記認証情報を送信する第2の無線通信手段を備え、
前記認証手段は、前記無線認証装置および前記携帯無線装置のうちの一方の装置が、ある情報を送信した方角である送信方角、または、前記一方の装置の位置から他方の装置の位置への方角である位置方角と、前記他方の装置が、前記一方の装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行するように構成されている、
情報処理システム。
【0144】
上記情報処理システムによると、
情報処理システムは、ユーザにより携帯される携帯無線装置と、無線認証装置とを備える。
無線認証装置は、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する第1の無線通信手段(通信部24)と、受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段(認証部33)と、を備える。
携帯無線装置は、前記認証情報要求を受信するとともに、前記認証情報を送信する第2の無線通信手段(通信部42)を備える。
そして、前記認証手段は、前記無線認証装置および前記携帯無線装置のうちの一方の装置が、ある情報を送信した方角である送信方角、または、前記一方の装置の位置から他方の装置の位置への方角である位置方角と、前記他方の装置が、前記一方の装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行するように構成されている。
従って、上記情報処理システムは、送信方角または位置方角と、受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理を実行しないので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0145】
(付記2)
付記1記載の情報処理システムであって、
前記送信方角を取得する送信方角取得手段と、
前記受信方角を取得する受信方角取得手段と、
をさらに備え、
前記認証手段は、前記送信方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
情報処理システム。
【0146】
上記情報処理システムによると、
送信方角取得手段は、前記送信方角を取得する。
受信方角取得手段は、前記受信方角を取得する。
そして、認証手段は、前記送信方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する。
従って、上記情報処理システムは、送信方角と、受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理を実行しないので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0147】
(付記3)
付記2記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記送信方角取得手段(方角取得部44)と、水平方向の特定の方向に任意の情報を送信するアンテナ(アンテナ43)とを備える前記携帯無線装置であり、
前記他方の装置は、前記受信方角取得手段(方角取得部22)を備える前記無線認証装置であり、
前記送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向ごとの方角を前記送信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な方向のそれぞれへ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信し、
前記第1の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する、
情報処理システム。
【0148】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記送信方角取得手段と、水平方向の特定の方向に任意の情報を送信するアンテナとを備える前記携帯無線装置である。
他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記無線認証装置である。
そして、送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向ごとの方角を前記送信方角として取得する。
第2の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な方向のそれぞれへ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する。
第1の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
従って、上記情報処理システムでは、無線認証装置が、送信方角と、受信方角とが対応付けられているか否かを判定し、送信方角と、受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理を実行しないので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0149】
(付記4)
付記3記載の情報処理システムであって、
前記アンテナは、水平方向の特定の一方向に任意の情報を送信可能であり、
前記送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向の方角を前記送信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な前記方向へ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する、
情報処理装置。
【0150】
上記情報処理システムによると、
アンテナは、水平方向の特定の一方向に任意の情報を送信可能である。
送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向の方角を前記送信方角として取得する。
第2の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な前記方向へ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する。
従って、上記情報処理システムでは、アンテナが送信可能な方向が一方向であるので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信を中継することが困難であり、認証処理の実行を防止することができる。
【0151】
(付記5)
付記2記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記送信方角取得手段を備える前記携帯無線装置であり、
前記他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記無線認証装置であり、
前記送信方角取得手段は、前記第2の無線通信手段により、前記無線認証装置から送信された、ある情報を受信した方角を前記送信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信し、
前記第1の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する、
情報処理システム。
【0152】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記送信方角取得手段を備える前記携帯無線装置である。
他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記無線認証装置である。
そして、送信方角取得手段は、前記第2の無線通信手段により、前記無線認証装置から送信された、ある情報を受信した方角を前記送信方角として取得する。
第2の無線通信手段は、取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する。
第1の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
従って、上記情報処理システムは、無線認証装置と携帯無線認証装置とを同様の構成にすることができるので、より簡単な構成により認証処理の実行を防止することができる。
【0153】
(付記6)
付記2記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記送信方角取得手段(方角取得部22)と、水平方向の特定の方向に任意の情報を送信するアンテナ(アンテナ25)とを備える前記無線認証装置であり、
前記他方の装置は、前記受信方角取得手段(方角取得部44)を備える前記携帯無線装置であり、
前記送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向ごとの方角を前記送信方角として取得し、
前記第1の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な前記方向のそれぞれへ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信し、
前記第2の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、受信された前記送信方角情報が表す前記送信方角と、取得された前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
情報処理システム。
【0154】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記送信方角取得手段と、水平方向の特定の方向に任意の情報を送信するアンテナとを備える前記無線認証装置である。
他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記携帯無線装置である。
そして、送信方角取得手段は、前記アンテナにより送信可能な方向ごとの方角を前記送信方角として取得する。
第1の無線通信手段は、前記アンテナにより送信可能な前記方向のそれぞれへ、当該方向に対して取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する。
第2の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、受信された前記送信方角情報が表す前記送信方角と、取得された前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する。
従って、上記情報処理システムは、送信方角と受信方角とが対応付けられていない場合、認証情報を送信しないので、通信効率を向上することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【0155】
(付記7)
付記2記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記送信方角取得手段を備える前記無線認証装置であり、
前記他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記携帯無線装置であり、
前記送信方角取得手段は、前記第1の無線通信手段により、前記携帯無線装置から送信された、ある情報を受信した方角を前記送信方角として取得し、
前記第1の無線通信手段は、取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信し、
前記第2の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、受信された前記送信方角情報が表す前記送信方角と、取得された前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
情報処理システム。
【0156】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記送信方角取得手段を備える前記無線認証装置である。
他方の装置は、前記受信方角取得手段を備える前記携帯無線装置である。
そして、送信方角取得手段は、前記第1の無線通信手段により、前記携帯無線装置から送信された、ある情報を受信した方角を前記送信方角として取得する。
第1の無線通信手段は、取得された前記送信方角を表す送信方角情報を送信する。
第2の無線通信手段は、前記送信方角情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記送信方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
第2の無線通信手段は、受信された前記送信方角情報が表す前記送信方角と、取得された前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する。
従って、上記情報処理システムは、無線認証装置と携帯無線認証装置とを同様の構成にすることができるので、より簡単な構成により認証処理の実行を防止することができる。また送信方角と受信方角とが対応付けられていない場合、認証情報を送信しないので、通信効率を向上することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【0157】
(付記8)
付記1記載の情報処理システムであって、
前記無線認証装置の位置を表す第1の位置情報を取得する第1の位置情報取得手段と、
前記携帯無線装置の位置を表す第2の位置情報を取得する第2の位置情報取得手段と、
前記受信方角を取得する受信方角取得手段と、
をさらに備え、
前記認証手段は、前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて取得される前記位置方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
情報処理システム。
【0158】
上記情報処理システムによると、
第1の位置情報取得手段(位置情報取得部221)は、前記無線認証装置の位置を表す第1の位置情報を取得する。
第2の位置情報取得手段(位置情報取得部241)は、前記携帯無線装置の位置を表す第2の位置情報を取得する。
受信方角取得手段は、前記受信方角を取得する。
そして、認証手段は、前記第1の位置情報および前記第2の位置情報に基づいて取得される前記位置方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する。
従って、上記情報処理システムは、位置方角と、受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理を実行しないので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0159】
(付記9)
付記8記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記第2の位置情報取得手段を備える前記携帯無線装置であり、
前記他方の装置は、前記第1の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記無線認証装置であり、
前記第2の無線通信手段は、取得された前記第2の位置情報を送信し、
前記第1の無線通信手段は、前記第2の位置情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記第2の位置情報を受信した方角を前記受信方角として取得する、
情報処理システム。
【0160】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記第2の位置情報取得手段を備える前記携帯無線装置である。
他方の装置は、前記第1の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記無線認証装置である。
そして、第2の無線通信手段は、取得された前記第2の位置情報を送信する。
第1の無線通信手段は、前記第2の位置情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記第2の位置情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
従って、上記情報処理システムでは、無線認証装置が、位置方角と、受信方角とが対応付けられているか否かを判定し、位置方角と、受信方角とが対応付けられていない場合、認証処理を実行しないので、無線認証装置と携帯無線装置との間の通信が中継された場合に、認証処理の実行を防止することができる。
【0161】
(付記10)
付記8記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記第2の位置情報取得手段を備える前記携帯無線装置であり、
前記他方の装置は、前記第1の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記無線認証装置であり、
前記第1の無線通信手段は、取得された前記第1の位置情報を送信し、
前記第2の無線通信手段は、前記第1の位置情報を受信するとともに、受信した前記第1の位置情報、および取得された前記第2の位置情報に基づいて取得される、前記位置方角を表す位置方角情報を送信し、
前記第1の無線通信手段は、前記位置方角情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記位置方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する、
情報処理システム。
【0162】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記第2の位置情報取得手段を備える前記携帯無線装置である。
他方の装置は、前記第1の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記無線認証装置である。
そして、第1の無線通信手段は、取得された前記第1の位置情報を送信する。
第2の無線通信手段は、前記第1の位置情報を受信するとともに、受信した前記第1の位置情報、および取得された前記第2の位置情報に基づいて取得される、前記位置方角を表す位置方角情報を送信する。
第1の無線通信手段は、前記位置方角情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記位置方角情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
従って、上記情報処理システムでは、携帯無線装置が位置方角を取得し、無線認証装置に送信するので、無線認証装置の負荷を軽減することができる。
【0163】
(付記11)
付記8記載の情報処理システムであって、
前記一方の装置は、前記第1の位置情報取得手段を備える前記無線認証装置であり、
前記他方の装置は、前記第2の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記携帯無線装置であり、
前記第1の無線通信手段は、取得された前記第1の位置情報を送信し、
前記第2の無線通信手段は、前記第1の位置情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記第1の位置情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記第2の無線通信手段は、受信された前記第1の位置情報、および取得された前記第2の位置情報に基づいて取得される前記位置方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
情報処理システム。
【0164】
上記情報処理システムによると、
一方の装置は、前記第1の位置情報取得手段を備える前記無線認証装置である。
他方の装置は、前記第2の位置情報取得手段と、前記受信方角取得手段とを備える前記携帯無線装置である。
第1の無線通信手段は、取得された前記第1の位置情報を送信する。
第2の無線通信手段は、前記第1の位置情報を受信する。
受信方角取得手段は、前記第1の位置情報を受信した方角を前記受信方角として取得する。
第2の無線通信手段は、受信された前記第1の位置情報、および取得された前記第2の位置情報に基づいて取得される前記位置方角と、前記受信方角とが対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する。
従って、上記情報処理システムでは、位置方角と受信方角とが対応付けられていない場合、認証情報を送信しないので、通信効率を向上することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【0165】
(付記12)
ユーザにより携帯される携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する第1の無線通信手段と、受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段とを備える無線認証装置と、前記認証情報要求を受信するとともに、前記認証情報を送信する第2の無線通信手段を備える携帯無線装置と、を備える情報処理システムの情報処理方法であって、
前記認証手段は、前記無線認証装置および前記携帯無線装置のうちの一方の装置が、ある情報を送信した方角である送信方角、または、前記一方の装置の位置から他方の装置の位置への方角である位置方角と、前記他方の装置が、前記一方の装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
情報処理方法。
【0166】
(付記13)
ユーザが携帯する携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する無線通信手段と、
前記携帯無線装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角を取得する受信方角取得手段と、
受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段と、
を備え、
前記無線通信手段は、前記携帯無線装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、自身から前記携帯無線装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記携帯無線装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記認証手段は、前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
無線認証装置。
【0167】
(付記14)
ユーザが携帯する携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証装置に適用され、
前記携帯無線装置へ、携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報、並びに、前記携帯無線装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または自身から前記携帯無線装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記携帯無線装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する、
認証装置制御方法。
【0168】
(付記15)
ユーザが携帯する携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証装置を、
前記携帯無線装置へ、前記携帯無線装置が自身に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を送信するとともに、前記認証情報を受信する無線通信手段と、
前記携帯無線装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角を取得する受信方角取得手段と、
受信された前記認証情報に基づいて、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定する認証処理を実行する認証手段と、
として機能させるためのプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記携帯無線装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、自身から前記携帯無線装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記携帯無線装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記認証手段は、前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証処理を実行する、
プログラム。
【0169】
(付記16)
無線認証装置から、自身が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を受信する無線通信手段と、
前記無線認証装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角を取得する受信方角取得手段と、
を備え、
前記無線通信手段は、前記無線認証装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、自身から前記無線認証装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記無線認証装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記無線通信手段は、前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
携帯無線装置。
【0170】
(付記17)
ユーザが携帯する携帯無線装置に適用され、
無線認証装置から、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を受信するとともに、前記無線認証装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、前記携帯無線装置から前記無線認証装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記無線認証装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
携帯無線装置制御方法。
【0171】
(付記18)
ユーザが携帯する携帯無線装置を、
無線認証装置から、前記携帯無線装置が前記無線認証装置に対応付けられているか否かを判定するための認証情報の要求を表す認証情報要求を受信する無線通信手段と、
前記無線認証装置により送信された、ある情報を受信した方角である受信方角を取得する受信方角取得手段と、
として機能させるためのプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記無線認証装置が、ある情報を送信した方角を表す送信方角情報または、自身から前記無線認証装置への方角である位置方角を取得するための情報を受信し、
前記受信方角取得手段は、前記無線認証装置から送信された前記送信方角情報または前記位置方角を取得するための情報を受信した方角を前記受信方角として取得し、
前記無線通信手段は、前記送信方角情報が表す送信方角または前記位置方角と、前記受信方角と、が対応付けられている場合に、前記認証情報を送信する、
プログラム。
【0172】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0173】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0174】
なお、本発明は、日本国にて2012年3月2日に特許出願された特願2012−046671の特許出願に基づく優先権主張の利益を享受するものであり、当該特許出願に記載された内容は、全て本明細書に含まれるものとする。