【実施例1】
【0020】
図1は本発明を実施した電子機器の一例としてのビデオカメラを示す図である。
図2〜
図10は本発明に係る2軸ヒンジの一例を示す図である。本発明に係る2軸ヒンジ1は、例えば、ビデオカメラ2の機器本体2aの側部にディスプレイ部3を開閉可能に取り付けるもので、その取付位置について限定はない。実施例では機器本体の側部の2点
鎖線で示したA視の部分に取り付けられている。
【0021】
図面によれば、指示記号4と5で示したものが、例えばSUSのような金属プレートをプレス加工して作った一対の取付部材である。この取付部材4と5は、同じ構成のものであり、取付部4a、5aと、この取付部4a、5aの一方の端部より折り曲げた軸受部4b、5bから成るが、本実施例においては、とくに
図2と
図9に示したように、補強部4c、5cを取付部4a、5aの他方の端部から折り曲げさらに軸受部4b、5bの外側へと折り曲げて当該軸受部4b、5bと重ね合わせることにより、その補強を図ってある。軸受部4b、5bと重ね合わせる側は当該軸受部4b、5bの内側であっても良く、とくに限定はない。取付部4a、5aと補強部4c、5cにはそれぞれ取付孔4d、4dと4e及び取付孔5d、5dと5eが設けられると共に、軸受部4b、5bとこの軸受部4b、5bと重ね合わさる部分の補強部4c、5cには軸芯を共通にして円形の軸受孔4fと略楕円形状の変形軸受孔5fが設けられている。取付部材4と5は構成は同じであるが、この軸受孔4fと5fの形状が異なっている。さらに、取付孔4d、4dの一方と5d、5dの一方は略楕円形状を呈している。
【0022】
この各取付部材4と5は、とくに
図1、6、7に示したように、機器本体2aの装着部2bへその取付部4a、5aと補強部4c、5cを図示していない取付ネジを用いて取り付けるものであるが、ディスプレイ部3の側に取り付けることも可能である。
【0023】
指示記号6で示したものが、例えばSUSのような金属プレートをプレス加工して作った第1支持部材である。この第1支持部材6は、細長の支持板部6aと、この支持板部6aの両側部より折り曲げた軸着部6b、6bと、支持板部6aの長手方向に折り曲げて形成させた当接板部6cとから成り、支持板部6aにはその中央に円形の軸受孔6dが設けられ、この軸受孔6dの両側に一対の矩形状の係止孔6e、6e、及びこの係止孔6e、6eの両側に図示してないカバー部材を取り付ける一対の取付孔6f、6fが設けられると共に、軸着部6b、6bには円形の軸受孔6g、6gがそれぞれ軸芯を共通にして設けられている。さらに、当接板部6cには、その略中央部に一対のストッパー孔6h、6hと、一側部側に細長のガイド孔6kが設けられている。さらに、当接板部6cからはストッパー片6m、6mが外方向へ突出して設けられている。
【0024】
第1支持部材6の一方の軸着部6bは、取付部材4の軸受部4bにフランジ部7a付きのヒンジピン7を介して回動可能に取り付けられると共に、もう一方の軸着部6bは変形フランジ部8a付きの第1ヒンジシャフト8を介してもう一方の取付部材5の軸受部5bに回転可能に取り付けられている。即ち、ヒンジピン7の軸部7bを互いの軸受孔4fと6gへ挿通させた後、その端部をかしめることによって回動可能に連結されている。また、もう一方の軸着部6bはもう一方の取付部材5へ互いに軸受孔5fと6gへ挿通させた第1ヒンジシャフト8を介して互いに回動可能に連結されている。そして、第1ヒンジシャフト8の端部には変形部8bが設けられ、この変形部8bは取付部材5の軸受部5bに設けた変形軸受孔5fと係合し、その端部をかしめることにより非回転に取付部材5へ取り付けられている。
【0025】
この第1ヒンジシャフト8と支持部材6の軸着部6bの間に第1回転制御手段9が設けられている。この第1回転制御手段9は、その一側面に第1カム部10aを有し、その中心部軸方向に設けた挿通孔10bに第1ヒンジシャフト8の軸部8cを挿通させつつ、その他端面に設けた係合凹部10cを第1ヒンジシャフト8の変形フランジ部8aと係合させてなる固定カム10と、同じく固定カム10の第1カム部10aと対向する面に第2カム部11aを設けると共に、その中心部軸方向に設けた挿通孔11bに第1ヒンジシャフト8の軸部8cを挿通させ、さらにその側部に設けた係合部11cを支持部材6の当接板部6cに設けたガイド孔6kとスライド可能に係合させてなる回転カム11と、第1ヒンジシャフト8の外周に環巻きされて支持部材6の一方の軸着部6bと回転カム11との間に弾設されたコイルスプリングから成る弾性手段12とで構成されている。尚、固定カム10は第1ヒンジシャフト8の変形フランジ部に一体に設けられてもよい。固定カム10と回転カム11の各側部には、
図13と
図14に示したように、ゲート設定面10f、11fを設けてもよい。
【0026】
つぎに、指示記号13で示したものは、SUSのような金属プレートをプレス加工して作った第2支持部材であり、細長いプレート状を呈している。この第2支持部材13の略中央部には、変形取付孔13aが設けられると共に、その両端部側にはボス加工によりボス部13b、13bが設けられている。このボス部13b、13bの内側にはディスプレイ部3の取付孔13c、13cが設けられると共に、その長手方向の端部からは補強片13dが折り曲げることによって形成されている。
【0027】
この第2支持部材13は第2ヒンジシャフト14を介して第1支持部材6に対して当該第1支持部材6の回転方向と直交する方向へ回転可能に取り付けられている。即ち、この第2支持部材13は第1支持部材6の軸受孔6dに回動可能に取り付けられた第2ヒンジシャフト14の一端部に設けた変形取付部14aをその変形取付孔13aへ挿入係合させた上で、その端部をかしめることにより、第1支持部材6に対して回動可能に取り付けられている。第2ヒンジシャフト14は、変形取付部14aに続いて大径軸部14b、小径軸部14c、変形小径部14dから構成されている。
【0028】
この第2ヒンジシャフト14と第1支持部材6の支持板部6aの間に第2回転制御手段15が設けられている。この第2回転制御手段15は、その中心部軸方向に設けた挿通孔16aに第2ヒンジシャフト14の変形小径部14dを回転可能に挿通させつつ、第2支持部材13の下面側に係合固定して取り付けられたクリックスプリングプレート16と、このクリックスプリングプレート16に重ねて第2ヒンジシャフト14の変形小径部14
dに固定して設けられたクリックプレート17で構成されている。即ち、クリックスプリングプレート16は、例えばバネ用鋼から成る金属プレートをプレス加工した後焼き入れをすることによって構成されており、弾性を有し、とくに
図12に示したように、略弓形の湾曲した構造をしている。その両端部の対向位置に折り曲げて設けた係止片16b、16bを第1支持部材6の側に設けた係止孔6e、6eと係合させることにより、第1支持部材6に対して回転規制され、当該第1支持部材6と共に回転するようになっている。このクリックスプリングプレート16にはさらに、その外周部に一対のクリック凸部16c、16cが設けられている。さらに、クリックプレート17の側には、クリック凸部16c、16cと係合する切欠部17b、17bとストッパー部17cが設けられている。このクリックプレート17も、例えばバネ用鋼から成る金属プレートをプレス加工した後焼き入れをすることによって構成されており、弾性を有している。このクリックプレート17はその中心部軸方向に設けた変形取付孔17aを第2ヒンジシャフト14の端部に設けた変形小径部14dに挿入させた後、この変形小径部14dを所定のトルク
が発生するようにかしめることにより、第2ヒンジシャフト14に対して回転規制されることにより当該第2ヒンジシャフトと共に回転し、さらにクリックスプリングプレート16に圧接している。尚、この第2回転制御手段15は、クリックスプリングプレート16の側に切欠部或は凹部を設け、クリックプレート17の側に凸部を設けるようにしてもよい。そして、この第2支持部材13にビデオカメラ2のディスプレイ部3の端部が取り付けられるものである。
【0029】
次に、本発明に係る2軸ヒンジ1及びこの2軸ヒンジ1を用いた電子機器の一例としてのビデオカメラ2の動作を説明する。
【0030】
ビデオカメラ2の機器本体2aとディスプレイ部3とが互いに重なり合った状態の、第1支持部材6の回転角度が0°の閉成状態では、第1回転制御手段9の回転カム11の凸部11d、11dと固定カム10の凸部10d、10dは、互いの凹部11e、11e・10e、10eと傾斜部で係合しており、この係合状態は弾性手段12によって回転カム11が固定カム10の側へ圧接されていることによりロックされている。勿論、ここのところはこの第1回転制御手段9に加えて他のロック手段を設けてもよい。尚、このディスプレイ部3の機器本体2aに対する閉成状態での2軸ヒンジ1の取付部材4しかして5、第1支持部材6、及び第2支持部材13の位置関係は、
図6に示した状態にある。
【0031】
他方、第2回転制御手段15においても第2支持部材13の回転角度0°の状態においては、クリックプレート17の切欠部17b、17bがクリックスプリングプレート16のクリック凸部16c、16cと係合していることと、クリックプレート17がクリックスプリングプレート16と圧接状態にあることから、回転角度0°の閉成状態を保持している。勿論、ここのところもこの第2回転制御手段15に加えて他のロック手段を設けてもよい。また、第2回転制御手段15は、クリック停止機能に加えて、フリクションプレート等のフリクション手段を別に設けてもよい。しかしながら、本発明のように構成すると、クリックスプリングプレート16とクリックプレート17は互いに圧接状態にあって、互いに圧接摺動するので、ここでもフリクショントルク
は発生する。この第2回転制御手段15は、ディスプレイ部3が機器本体2aに対して閉じられている状態においては、ディスプレイ部3は第1ヒンジシャフト8と直交する方向には回転動作しない。
【0032】
ディスプレイ部3を使用すべく、このディスプレイ部3の先端側に指を掛けて機器本体2aに対し外方向へ開くと、ディスプレイ部3は、ヒンジピン7と第1ヒンジシャフト8を支点に回動して開かれる。この際にディスプレイ部3は、第1回転制御手段9の回転カム11の凸部11d、11dが弾性手段12の押圧力に抗して、固定カム10の凸部10d、10dに対して乗り上げるので最初は抵抗があるが、所定の開成角度(実施例では約8°)を超えると、今度は再び回転カム11の凸部11d、11dは固定カム10の凹部10e、10eに落ち込むので、弾性手段12の押し圧力により回転トルクが発生し、ディスプレイ部3は自動的に開かれる。この開成角度が90°になると、第1支持部材6のストッパー片6mが取付部材4と5の側部に当接することにより、
図1に示したように、この開成角度90°で停止する。この状態における2軸ヒンジ1の取付部材4しかして5、第1支持部材6、及び第2支持部材13の位置関係は
図7に示した通りである。
【0033】
続いて、ディスプレイ部3を、ヒンジピン7や第1ヒンジシャフト8と直交する方向の一方の側へ回転させると、当該ディスプレイ部3は、機器本体2aの下面に向けて90°、機器本体2aの上面側に向けて180°まで回転が可能になる。即ち、ディスプレイ部3を反時計方向へ回転させると、第2ヒンジシャフト14が共に回転しこの第2ヒンジシャフト14に固定したクリックプレート17も回転する。このとき、切欠部17b、17bはクリック凸部16c、16cより脱出し、クリックプレート17とクリックスプリングプレート16の間にはフリクショントルクが発生する。したがって、ディスプレイ部3は0°から機器本体2aの下面に向けて90°、さらには機器本体2aの上面に向けて180°までフリーストップ、つまり自由停止状態で開かれる。180°まで開かれると、クリックプレート17のストッパー部17cの一端が、第1支持部材6に設けたストッパー孔6hと係合することにより停止させられ、それ以上回転することはできない。この全開成状態から今度は時計方向へディスプレイ部3を回転させると、このディスプレイ部3は、時計方向へフリーストップに
回転して閉じられ、ストッパー部17cがもう一つのストッパー孔6hと係合する0°の位置まで回転することになる。尚、ディスプレイ部3が機器本体2aに対して第1ヒンジシャフト8と直交する方向へ90°回転した状態は、
図8に示してある。
【0034】
上記したように機器本体2aに対して外方向へ90°開かれたディスプレイ部3は、これを元の閉成状態に戻すべく閉じると、最初はこの状態でロック状態にあるディスプレイ部3は、第1回転制御手段9の回転カム11の凸部11d、11dと固定カム10の凸部10d、10dが弾性手段12の押圧力に抗して互いに乗り上げるので、若干の抵抗に遭遇するが、その後フリクショントルクのみで閉じられ、閉成角度8°近くから互いの凸部11d、11d・10d、10dが互いの凹部11e、11e・10e、10eへ落ち込むことにより自動的に閉じられ、互いの凸部11d、11d・10d、10dと凹部11e、11e・10e、10eがそれぞれの傾斜面で係合する閉成角度0°でロック状態となる。
【0035】
このようにして、ディスプレイ部3は機器本体2aに対して外方向へ90°まで開かれ、また閉じられる。また、90°まで開いた状態で、第1回転制御手段のヒンジピン7やヒンジシャフト8対して直交する方向へ第2ヒンジシャフト14を支点に機器本体2aの下面に向けて90°、機器本体2aの上面に向けて180°それぞれフリーストップに回転し
元の位置に戻すことができるので、この第2ヒンジシャフト14に取り付けたディスプレイ部3が第2ヒンジシャフト14と共に機器本体2aに対して回転するものである。
【実施例2】
【0036】
図15乃至
図19は本発明に係る2軸ヒンジの他の実施例を示す。図面によればこの第2実施例の2軸ヒンジ19は、第2回転制御手段の構成と、カバー部材を設けた点が実施例1と異なるところであり、他の構成と機能は実施例1とほぼ同じである。したがって、実施例1のものと指示記号の同じものは実施例1で説明してあるので、説明を省略する。
【0037】
図面によれば、この実施例2に係る第2回転制御手段20は、一端部に第2支持部材22を固定し、第1支持部材21を回転可能に貫通するとともに、第1支持部材21
の一端部から折り曲げた支持片23にも回転可能に軸支された第2ヒンジシャフト24と、この第2ヒンジシャフト24と第1支持部材21及び支持片23との間に設けられたクリックフリクション手段25とで構成されている。
【0038】
この第1支持部材21は、細長の支持板部21aと、この支持板部21aの両側部より折り曲げた軸着部21b、21bと、支持板部21aの長手方向に折り曲げて形成させた当接板部21cとから成り、支持板部21aにはその中央に円形の軸受孔21dが設けられ、この軸受孔21dの両側に一対の矩形状の係止孔21e、21e、及びこの係止孔21e、21eの両側に図示してない
取付ネジでカバー部材
32を取り付ける一対の取付孔21f、21fが設けられると共に、軸着部21b、21bには円形の軸受孔21g、21gがそれぞれ軸芯を共通にして設けられている。さらに、当接板部21cには、その略中央部に一対のストッパー孔21h、21hと、一側部側に細長のガイド孔21kが設けられている。さらに、
当接板部21cからはストッパー片21m、21mが外方向へ突出して設けられている。
【0039】
第2ヒンジシャフト24はその一端部に変形取付部24aを有し、この変形取付部24aを第2支持部材22に設けた変形取付孔22aへ挿入させ、露出端部をかしめることによって固定してある。第2ヒンジシャフト24は、変形取付部24aに続いて円形軸部24bを有し、さらに、この円形軸部24bに続いて、小円形軸部24c、大変形軸部24d、小変形軸部24eが設けられている。そして、第2ヒンジシャフト24にクリックフリクション手段25を構成する、調整プレート26、クリックスプリングプレート27、クリックプレート28、ストッパーワッシャー29、第1フリクションプレート30、支持片23、第2フリクションプレート31の順で重ね合わされ、第2ヒンジシャフト24を、それぞれの円形挿通孔26a、27a、23aや変形挿通孔28a、29a、30a、31aへ挿通させて取り付けられている。
【0040】
即ち、調整プレート26は、例えばSUS製で、その両端部に係止溝26b、26bを有し、その中心部に設けた円形挿通孔26aへ第2ヒンジシャフト24の小円形軸部24cを回転可能に挿通させ、クリックスプリングプレート27は、例えばバネ用鋼から成る金属プレートをプレス加工した後焼き入れをすることによって構成されており、弾性を有し、略弓形の湾曲した構成であり、その中心部に設けた円形挿通孔27aへ第2ヒンジシャフト24の小円形軸部24cを回転可能に挿通させている。このクリックスプリングプレート27は、両端部の対向位置に折り曲げて設けた係止片27b、27bを、調整プレート26の係止溝26b、26b、及び第1支持部材21の側に設けた係止孔21e、21eと係合させることにより、第1支持部材21に対して回転規制され、当該第1支持部材21と共に回転するようになっている。このクリックスプリングプレート27にはさらに、その外周部に一対のクリック凸部27c、27cが設けられている。クリックプレート28も、例えばバネ用鋼から成る金属プレートをプレス加工した後焼き入れをすることによって構成されており、弾性を有している。このクリックプレート28はその中心部軸方向に設けた変形挿通孔28aを第2ヒンジシャフト24の端部に設けた大変形軸部24dに挿入させると共に、その外周の対向位置に凹部28b、28bが設けられている。さらに、このクリックプレート28にはその外周一側部にストッパー部28cが設けられている。このクリックプレート28に重ね合わせてストッパー部29bをその外周に設けた、例えばSUS製のストッパーワッシャー29が、その変形挿通孔29aに第2ヒンジシャフト24の大変形軸部24dを挿通させている。第1フリクションプレート30と第2フリクションプレート31は、例えば共にSUS製で、支持片23とカバー部材32を挟んでその変形挿通孔30a、31aに第2ヒンジシャフト24の小変形軸部24eを挿通させている。そして、第2ヒンジシャフト24の第2フリクションプレート31より突出した小変形軸部24eの端部を
所定のトルクが発生するようにかしめることにより、クリックスプリングプレート27の弾力により、当該クリックスプリングプレート27とクリックプレート28の間、及び
支持片23と第1フリクションプレート30と第2フリクションプレート31の間に圧接力が創出されるものである。さらに、各第1及び第2フリクションプレート30、31には、潤滑油溜め用の小孔、或は凹部30b、31bが設けられている。
【0041】
また、第1支持部材21には、第1回転制御手段9と第2回転制御手段20を覆うカバー部材32が図示してない取付ネジで取り付けられている。このカバー部材32は断面アングル形状のもので、一方の面に角孔32aが、他方の面に挿通孔32bが設けられ、例えば取付ネジで第1支持部材21へ取り付ける取付片32c、32cが突設されている。尚、取付片32c、32cへボス部を設け、このボス部を取付孔21f、21fへ嵌入させてもよい。
【0042】
したがって、第2支持部材22へ取り付けた、図示してない例えばディスプレイ部を回転させると、第2ヒンジシャフト24は共に回転し、0°と180°でストッパーワッシャー29のストッパー部29bがクリックプレート28のストッパー部28cと共に第1支持部材21の当接板部21cに設けたストッパー孔21h、21hと係合して停止し、その際、クリックスプリングプレート27のクリック凸部27c、27c
がクリックプレート28の凹部28b、28bに嵌入することによりクリック停止する。第2ヒンジシャフト24の回転時には、
支持片23の両側に圧接している第1及び第2フリクションプレート30、31により、当該支持片23との間にフリクショントルクが創出されるものである。尚、調整プレート26とストッパーワッシャー29は、第1フリクションプレート30と第2フリクションプレート31が
支持片23に安定したフリクショントルクを創出するためのものである。
【0043】
そして、実施例2のように構成すると、第2ヒンジシャフトが第1支持部材と支持片の2ヶ所で支持されるので、ディスプレイ部を操作して第2シャフトを傾ける動作をする場合には、実施例1のように第2シャフトを1ケ所で支持する場合よりも、第2ヒンジシャフトがディスプレイ部に煽られて揺動するのを防止できるので、安定したクリックフリクション、或はフリクション動作を行うことができるものである。