(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記利用シーンは、当該店舗または当該Webサイトにおいて、利用者が電子カードを使用する予定の時間帯の情報を含み、前記時間帯以外に当該電子カードが使用された場合は、前記利用者端末に通知することを特徴とする、請求項1または2に記載のカード利用管理システム。
前記カード利用シーン管理サーバは、電子カードの利用状況を監視する利用状況監視部をさらに備え、前記利用状況監視部は、電子カードが使用された際に、当該使用の取引情報を記録し、前記利用者端末からの要求に基づき、前記取引情報の記録を、前記利用者端末に送信することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカード利用管理システム。
前記利用状況監視部は、前記利用シーンに登録された店舗またはWebサイトにおける電子カードの利用が所定の期間行われていない場合は、当該店舗または当該Webサイトの情報を前記利用シーンから削除するか否かの判断を求める通知を、前記利用者端末に送信することを特徴とする、請求項4に記載のカード利用管理システム。
前記利用状況監視部は、前記利用シーンに登録された電子カードの利用が所定の期間行われていない場合は、当該電子カードの情報を前記利用シーンから削除するか否かの判断を求める通知を、前記利用者端末に送信することを特徴とする、請求項4または5に記載のカード利用管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記、特許文献1や特許文献2に記載のシステムでは、予め登録しておいた使用条件(利用地域や使用可能な日時、場所等)によって特定のカードの利用を制限し、不正理由を防止することを目的とするものであるが、利用者が所有する複数のカードの全体の使用状況や利用シーンを管理するものではない。
【0007】
最近では、一人の人間が数枚、十数枚と多くのカードを所持することが珍しくなく、それぞれのカードの使用状況は、利用開始時に想定した使用条件から日々、変化していくものである。そのため、複数のカードの使用条件を個別に管理し、環境に変化があるたびにいちいち使用条件を変更していくことは面倒である。また、カードの入会キャンペーン等につられて、数多くのカードを所持するようになったため、よく利用するカードがある反面、ほとんど使用しないカードを所持していることも多い。したがって、不正利用の防止のみならず、自己の所有する複数のカードの使用状況を、カード会社にかかわらず、包括的に管理できる仕組みがあれば便利である。
【0008】
本発明では、上記のような課題に鑑み、カードの使用を個々に管理するのではなく、複数のカードの利用状況を管理し、随時、使用条件等を更新することができ、かつ不正利用防止にも役立つシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明のカード利用管理システムは、以下のような特徴を備える。
利用者が自己の所有する複数の電子カードの利用状況を管理するためのカード利用管理システムであって、前記利用者の利用者端末と、前記電子カードの利用が可能な店舗の店舗端末と、前記電子カードの利用が可能なWebサイトと、複数のカード会社システムとが、カード利用シーン管理サーバを介してネットワーク接続され、前記カード利用シーン管理サーバは、電子カードが新規に発行された際に、前記利用者が当該電子カードを使用する予定である店舗、Webサイトの識別子を含む情報である利用シーンを入力させるための画面を前記利用者端末に送信し
て前記利用シーンを登録させ、前記登録が完了した場合に初めて当該電子カードを使用可能
(Activate)とする利用シーン登録部と、前記使用可能に登録された電子カードが、店舗またはWebサイトにおいて使用される際に、当該店舗端末または当該Webサイトから、当該電子カードの取引情報と当該店舗または当該Webサイトの識別子を受信し、前記識別子が前記登録された利用シーンに含まれているか否かに基づいて、前記取引情報を前記カード会社システムに送信するか否かを判断する利用シーン判定部とを、備えることを特徴とする。
【0010】
上記発明によれば、デジタル情報を記録した電子カード(以下、単にカードと呼ぶ)の利用は、カード会社のシステムとは独立したカード利用シーン管理サーバを介して行われるように構成しているので、利用者は、カード会社やカードの種類を問わず、自己の所有するすべてのカードの使用を管理することができる。また、利用者は、カードごとに、そのカードを使用する予定である店舗(銀行窓口やATM、コンビニなどのATMも含む)やオンライン・ショッピングサイト等のWebサイト(以下、両者をまとめて単に、店舗等と呼ぶ)の識別子を含む店舗等の情報(以下、これを「利用シーン」と呼ぶことにする)を、カード利用シーン管理サーバに登録しておく。カードが新規に発行された段階では、そのカードは使用可能になっておらず、利用シーンをサーバに登録することで初めて使用可能にする(以下、この操作を「Activate」と呼ぶことにする)。
【0011】
このようにすることで、カードが新規に発行され、利用者がカードを受け取る前の誤配達や配達員の悪意によるカードの不正利用を防止することができる。また、Activateされた後であっても、カードを実際に利用する際には、その店舗等の識別子が利用シーンに登録されているかどうかのチェックがその都度行われ、登録されてない場合は、利用者の端末に、その旨の通知を受け取ることができる。このようにすることで、利用者にとっては、カードの不正利用の可能性がある新規の店舗等における利用通知に基づき、その利用を禁止するかどうかを判断することができる。また、店舗等にとっても、自分の店を利用者に登録(Activate)してもらうことは、ごひいき(お得意様)になってもらうことであるので、一定期間登録された割引サービスを与える等、お得意様にきめ細かなサービスを提供できる可能性が広がる。また、カード会社にとっても、多くの店舗等を利用者が登録すればするほどカードを利用してもらえる機会が増えることになるので、多くの店舗を登録した利用者にはポイントをブラスするなどのサービスを提供できる機会を与えることができる。
【0012】
また、上記のカード利用管理システムは、以下のような特徴をさらに備えることができる。
【0013】
前記利用シーン登録部は、前記店舗若しくはWEBサイトをグループ化して前記電子カードとの組合せごとに記憶する利用シーン登録テーブルに登録し、前記利用シーン判定部は、前記識別子が前記
組合せごとに登録された利用シーンに含まれていない場合は、当該店舗または当該Webサイトの識別子を前記利用シーンに新たに追加するかどうかの判断を求める通知を、前記利用者端末に送信することを特徴とする。
【0014】
上記の発明によれば、利用者は、利用シーンに登録されていない店舗等であっても、その店舗等を自己の利用シーンに加えるかどうかを判断することができる。このようにすることで、利用者の生活パターンの変化に伴った利用シーンに随時更新していくことができる。
【0015】
また、上記のカード利用管理システムは、以下のような特徴をさらに備えることができる。
【0016】
前記利用シーンは、当該店舗または当該Webサイトにおいて、利用者が電子カードを使用する予定の時間帯の情報を含み、前記時間帯以外にカードが使用された場合は、前記利用者端末に通知することを特徴とする。
【0017】
上記発明によれば、利用シーンには、店舗等の情報だけでなく、利用者がその店舗等を利用する時間帯(曜日や平日・休日を区別する)があらかじめ想定できる場合は、その「時間帯」を利用シーンに含めることができる。例えば、勤務先近くの居酒屋などを仕事帰りに利用することが多い利用者の場合は、この時間帯を「平日20時以降」のように指定することができる。このようにすることで、たとえ利用シーンに登録された店舗等であっても、想定した時間帯以外に使用される場合は、不正利用の可能性もあるので、その旨を利用者に通知することができる。
【0018】
前記カード利用シーン管理サーバは、電子カードの利用状況を監視する利用状況監視部をさらに備え、前記利用状況監視部は、電子カードが使用された際に、当該使用の取引情報を記録し、前記利用者端末からの要求に基づき、前記取引情報の記録を、前記利用者端末に送信することを特徴とする。
【0019】
上記発明によれば、カード利用シーン管理サーバの利用状況監視部がカードの利用があった場合に、その取引情報(使用された店舗等名,使用日時,使用金額,利用ポイント数など)を記録するので、利用者がいつでも自己の所有するカードの使用実績を、リアル店舗、オンラインサイトを問わず、まとめて確認することができる。
【0020】
また、上記のカード利用管理システムは、以下のような特徴をさらに備えることができる。
【0021】
前記利用状況監視部は、前記利用シーンに登録された店舗またはWebサイトにおける電子カードの利用が所定の期間行われていない場合は、当該店舗または当該Webサイトの情報を前記利用シーンから削除するか否かの判断を求める通知を、前記利用者端末に送信することを特徴とする。
【0022】
上記発明によれば、サーバの利用状況監視部が、利用シーンに登録された店舗等におけるカードの利用が所定の期間(例えば、1年〜3年程度)行われていない場合は、その店舗等を利用シーンから削除するか否かの通知を行うので、利用者は、利用シーンに、不要となった古い情報が蓄積しないように、常に管理することができる。
【0023】
また、上記のカード利用管理システムは、以下のような特徴をさらに備えることができる。
【0024】
前記利用状況監視部は、前記利用シーンに登録された電子カードの利用が所定の期間行われていない場合は、当該電子カードの情報を前記利用シーンから削除するか否かの判断を求める通知を、前記利用者端末に送信することを特徴とする。
【0025】
上記発明によれば、サーバの利用状況監視部が、利用シーンに登録されたカードごとにそのカードの利用が所定の期間(例えば、1年〜3年程度)行われていない場合は、そのカードを利用シーンから削除するか否かの通知を行うので、利用者は、利用シーンに、不要となった古い情報が蓄積しないように、常に管理することができる。また、利用者は、この通知を受け取ることで、カードの無駄な年会費等の支払いを防止するため、カードの解約手続きをタイムリーに行うことができる。
【0026】
また、上記のカード利用管理システムは、システムの中核となるカード利用シーン管理サーバ自体の発明と捉えることもでき、上記のカード利用管理システムと同様な作用効果を奏することができる。
【0027】
利用者が自己の所有する複数の電子カードの利用状況を管理するためのカード利用シーン管理サーバであって、前記利用者の利用者端末と、前記電子カードの利用が可能な店舗の店舗端末と、前記電子カードの利用が可能なWebサイトと、カード会社システムとに、それぞれに接続可能な通信部と、電子カードが新規に発行された際に、利用者が当該電子カードを使用する予定である店舗、Webサイトの識別子を含む情報である利用シーンを入力させる画面を前記利用者端末に送信し
て前記利用シーンを登録させ、前記登録が完了した場合に初めて当該電子カードを使用可能
(Activate)とする、利用シーン登録部と、前記使用可能に登録された電子カードが、店舗またはWebサイトにおいて使用される際に、当該店舗端末または当該Webサイトから、当該電子カードの取引情報と当該店舗または当該Webサイ
トの識別子を受信し、前記識別子が前記登録された利用シーンに含まれているか否かに基づいて、前記取引情報を前記カード会社システムに送信するか否かを判断する利用シーン判定部とを、備えることを特徴とする。
【0028】
また、上記のカード利用管理システムは、カード利用管理方法の発明と捉えることもでき、上記のカード利用管理システムと同様な作用効果を奏することができる。
【0029】
利用者が自己の所有する複数の電子カードの利用状況を管理するためのカード利用管理方法であって、前記利用者の利用者端末と、前記電子カードの利用が可能な店舗の店舗端末と、前記電子カードの利用が可能なWebサイトと、カード会社システムとに、それぞれ接続可能に構成されたカード利用シーン管理サーバにおいて、電子カードが新規に発行された際に、利用者が当該電子カードを使用する予定である店舗、Webサイトの識別子を含む情報である利用シーンを入力させる画面を前記利用者端末に送信する段階と、入力された前記利用シーンを
登録させ、前記登録が完了した場合に初めて当該電子カードを使用可能
(Activate)とする段階と、前記使用可能に登録された電子カードが、店舗またはWebサイトにおいて使用される際に、当該店舗端末または当該Webサイトから、カードの取引情報と当該店舗または当該Webサイトの識別子を受信する段階と、前記識別子が前記登録された利用シーンに含まれているか否かに基づいて、前記取引情報を前記カード会社システムに送信するか否かを判断する段階とを、有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、カードの使用を個別に管理するのではなく、複数のカードの利用状況を全体的に管理し、かつ不正利用防止にも役立つシステムを提供することができる。また、店舗等にとっても、自分の店を利用者に登録してもらうことは、ごひいき(お得意様)になってもらうことになるので、一定期間登録されたお得意様には、きめ細かなサービスを提供できる可能性が広がる。また、カード会社にとっても、多くの店舗等を利用者が登録すればするほどカードを利用してもらえる機会が増えることになるので、多くの店舗を登録した利用者には有利なサービスを提供する機会を与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号(符号)を付している。
【0033】
図1は、本発明の第一の実施形態に係るカード利用シーン管理システムの全体像を示す図である。本発明で取り扱えるカードには様々な種類が存在し得るが、以降では、特に、クレジットカードを主とする金融系カードを具体例にあげて説明する。
【0034】
本カード利用シーン管理システムは、カード利用シーン管理サーバ10と、複数のカード会社システム50と、利用者端末20と、複数の店舗端末30と、複数のインターネット・ショッピングサイト40と,および金融機関のシステム(図示せず)とが、ネットワークで直接的、間接的に接続されたシステムである。
【0035】
カード会社システム50は、カードが利用可能な店舗に設置された店舗端末30とCAFIS(Credit
And Finance Information Switching system)等のカード決済のための専用ネットワークであるカードシステム・ネットワーク60で接続される。利用者端末20は、PC(Personal Computer)20a、あるいは、携帯電話・PHS(Personal
Handy-phone System)・PDA(Personal Data Assistance)(まとめて20bで示す)、および携帯電話とPDAを融合したスマートフォン20c等の情報端末であり、インターネット70を介して、カード利用シーン管理サーバ10および各種のインターネット・ショッピングサイト40との接続が可能である。
【0036】
カード利用シーン管理サーバ10は、本システムの中核であり、カードシステム・ネットワーク60と、インターネット70双方に接続可能に構成され、カード利用者と、カード会社システム50、店舗端末30、インターネット・ショッピングサイト40との間の決済を仲介する役目を果たす。すなわち、すべてのカード決済の要求は、カード利用シーン管理サーバ10を介して、カード会社システム50に送信するようになっている。カード利用シーン管理サーバ10自体は決済を行わないが、あらかじめ登録された条件以外の決済要求は、カード会社のシステムに送信しないようになっているので、結果として決済を制御できる機能を備える。あるいは、カード会社システム50がいったん店舗端末30等から、決済要求を受信し、決済実行前にカード利用シーン管理サーバ10に利用条件に適合しているかを必ず問い合わせるようにしても同様の効果を得ることができる。なお、カード利用シーン管理サーバ10は、カード会社等の業界団体のシステムであってもよいし、カード会社とは独立した第三者のサービス会社のシステムであってもよい。
【0037】
カード利用シーン管理サーバ10は、本サービスが利用可能なすべてのカードに対して、利用者のカードごとに、カードの使用条件・使用状況の情報を集積したデータベース(カード利用シーンDB11と呼ぶ)と、カードが利用可能な店舗またはWebサイトの情報を集積したデータベース(店舗/サイトDB12と呼ぶ)とに接続され、これらを集中管理している。
【0038】
また、カード利用シーン管理サーバ10は、カード会社から新規また更新時に発行されたカードが利用者に確実に届けられた際に、利用者に本サービスへの登録を求める。すなわち、カードが発行された時点では、そのカードは使用不可となっており、利用者がカード利用シーン管理サーバ10に接続して、カードを「Activate」しなければ、使用可能とならないようにする。カード利用シーン管理サーバ10への接続方法は、カードの発行とは別に通知されることが望ましい。
【0039】
Activateとは、カード利用シーン管理サーバ10が提供するカード登録画面で、利用者が、カード番号に関連付けられたユーザIDとパスワードを設定することでユーザ登録し、さらに、送られてきたカードに対しての「利用シーン」を入力し、その入力されたデータをサーバがカード利用シーンDB11に保存することで、はじめてそのカードを使用可能とすることを意味する。すなわち、カード利用シーンDB11にデータが保存されていないカードは、カード利用シーン管理サーバ10において使用拒否される(実際には、カード会社システム50に決済要求が送信されないことになる)。Activate時には、住所氏名、生年月日、カード申し込み時の暗証番号等の入力の他、本人しか知りえない秘密の答え(母親の旧姓や友人やペットのニックネーム等)の入力を求めることが望ましい。このようにすることで、誤配送や配達員の悪意などで、カードが本人の手元に届く前にカードが悪用される危険性を除去することができる。この場合、従来、利用者はまだカードを受け取っていないので悪用を防ぐことは困難であった。また、カードが手元に届いた後でも、本人がActivateする前に紛失や盗難にあった場合は、悪用される危険性がなくなる。さらに、Activateした後で紛失や盗難にあっても、特定の店舗等でしか使用できないように「利用シーン」を設定しておけば、被害を最小限にすることができる。
【0040】
「利用シーン」を入力するとは、カードの利用する場面をあらかじめ想定し、利用する店舗やWebサイト、およびその利用時間帯の情報を入力することである。例えば、特定の店舗や、特定のオンライン・ショッピングサイトでのポイント等の特典を得るため、その店舗やサイトを利用することが多いと想定されるときは、その店舗情報やサイト情報(具体的には、店舗/サイトDB12に格納された固有の識別子である店舗IDやサイトID)を使用可能な店舗等として利用シーンに入力する。また、可能であれば、その店舗等を利用する可能性の高い「時間帯」(通常の時間帯に曜日、平日、休日の区別を含む情報)も入力する。また、特定のATM(Automated Teller Machine)でしか個人ローンなどのキャッシングを行えないようにするには、そのATMの設置場所(設置店舗のIDやATMのID)の情報を入力する。なお、このような利用シーンをできるだけ容易に入力するために、後述するように、カードActivate支援ツールが提供される。
【0041】
また、インターネットでのクレジットカードの利用は、暗証番号や署名を求められることなく、カード上に刻印された、カード番号,名義人の名前,有効期限,セキュリティコードさえわかれば、だれでも簡単に決済ができてしまうことが多い。そのため、Activate時に、サイト情報を入力したサイト以外からの決済を拒否するように設定することもできる。このようにすることで、家族等が勝手にクレジットカードを持ち出し、登録外のサイトにアクセスし、支払いをしてしまうことも防げる。
【0042】
図2は、本発明の第一の実施形態に係るカード利用シーン管理サーバ10の機能ブロックを示す図である。図示するように、カード利用シーン管理サーバ10は、機能的には、利用シーン登録部13,利用状況監視部14,利用シーン判定部15,インターネット通信部16,カードシステム・ネットワーク通信部17に分けられる。
【0043】
利用シーン登録部13は、カードが利用者の手元に届いたときに、利用者がユーザ登録した後、カードの利用シーンを登録するための各種入力手段を提供する。具体的には、カード登録画面を利用者端末20に送信し、利用者にActivateに必要なデータを入力させる。カード登録画面については、後述するが、店舗/サイトDB12に集積された情報を元に、当該カードが利用可能な店舗またはサイトの情報をキーワードで検索させ、その検索結果から、そのカードを利用すると思われる店舗/サイトを利用者に選択させるようにすることが望ましい。システムによって、すべてのカードの利用可能な店舗等が探索され、その情報がたえず更新され、店舗/サイトDB12には、最新の店舗等の情報が格納されるようになっている。利用シーン登録部13は、利用者からのカード登録の入力が完了すると、そのデータをカード利用シーンDB11に格納する。なお、カード利用シーンの登録は、カードのActivate時だけでなく、いつでも利用者が変更できる。
【0044】
利用状況監視部14は、利用者端末20からの要求があった際に、カード利用シーンDB11から、その利用者が所持するすべてのカードの利用シーンの情報を読み出し、表形式に編集して利用者端末20に送信する。それを受けた利用者は、必要なら、カード利用シーン管理サーバ10にアクセスし、更新が必要と判断すれば、更新データを入力する。利用シーン登録部13は、入力されたデータを元に、カード利用シーンDB11を更新する。
【0045】
利用シーン判定部15は、支払い等でカードの利用があった際に、カード利用シーンDB11からそのカードの利用シーンを読み出し、その利用シーンと今回の店舗等のIDおよび取引情報とを比較し、利用シーンに適合する場合は、その取引の決済要求をカード会社システム50に送信する。利用シーンに適合しない場合は、あらかじめ設定した処理を行う。
【0046】
あらかじめ設定した処理とは、
1)決済要求は拒否し(カード会社システム50に決済要求は送信せず)、利用者にEメール等で通知する。
2)決済要求はそのままカード会社システム50に送信し、利用者にEメール等で通知する。
3)店舗からの決済の場合には、その決済要求は保留し、店舗端末にメッセージを表示し、利用者に今回の店舗を利用シーンに登録するかどうか選択を求める。
4)Webサイトからの決済の場合、その決済要求は保留し、サイトの決済画面にメッセージを表示し、利用者に今回のサイトを利用シーンに登録するかどうか選択を求める。
等が考えられ、利用者は、いずれかの処理を前もって選択できるものとする。
【0047】
インターネット通信部16は、利用者端末20およびインターネット・ショッピングサイト40と、インターネットを介してデータを送受信するための通信制御を行う。カードシステム・ネットワーク通信部17は、店舗端末30およびカード会社システム50と専用ネットワークであるカードシステム・ネットワークを介してデータを送受信するための通信制御を行う。
【0048】
なお、
図1または
図2に示した機能ブロックは、あくまで一例であり、一つの機能部を分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。各機能部は、サーバ装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only
Memory)またはハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されるコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わない。
【0049】
図3は、本発明の第一の実施形態に係る利用シーン登録テーブル100を示す図である。利用シーン登録テーブル100は、利用者の設定したカードの利用シーン(店舗/サイト情報、時間帯情報等)をカード毎に記憶したテーブルである。利用シーン登録テーブル100は、Activate時に最初に作成されるが、作成後はいつでも利用者の手入力によって更新ができる他、カードの利用状況によって半自動で更新することもできる。
【0050】
図示するように、利用シーン登録テーブル100は、複数のカードID(カード番号等のカード固有のID)101と、店舗等ID102(店舗固有のIDやサイト固有のID)の2次元の表で表される。店舗等ID102は、個々の店舗等のIDだけでなく、地域,取扱商品・サービス,利用形態などで店舗等をグループ化し、そのグループIDをひとつの店舗等IDのように取り扱ってもよい。例えば、新宿駅近辺の居酒屋全体を一つのIDで定義してもよい。なお、利用シーン登録テーブル100のそれぞれの行は、カード情報と呼び、それぞれの列は店舗等情報と呼ぶことにする。
【0051】
利用シーン登録テーブル100の行と列が交差する各欄には、カードを利用する可能性がある場合には○を、カードを利用する可能性がない場合には×を、その店舗等ではそのカードはそもそも利用できない場合には/を、のように模式的な記号で示している。ただし、×の組み合わせの使用が必ずしも禁止されるわけではない。×となっている組み合わせを、新たに利用シーンに加えたいこともあるので、×となっている組み合わせを使用した場合、カード利用自体は許可し、利用者に通知のみをするように設定してもよい。
【0052】
また、単に利用する可能性があるなしだけでなく、利用する時間帯も想定することができる場合は、その「時間帯情報」を指定する。ここでいう「時間帯情報」とは、単なる時刻のみからなる時間帯でなく、曜日や平日、土日、休日などの概念も含んだ時間帯の情報である。例えば、図の例では、「S銀行キャッシングカード」を、「荻窪支店ATM」で利用する時間帯は、「土日の8:00〜21:00」と設定されている。
【0053】
各カード情報(行)と、店舗等情報(列)には、それぞれに通知条件103と通知条件104が付加される。通知条件とは、指定された期間にカード利用がなければ、所定の処理を行うために設けられた項目である。
【0054】
ここで、所定の処理とは、
1)特定のカードが通知条件の期間、一度も使用されていない場合は、そのカードをInactivateする。
2)特定の店舗等が通知条件の期間、一度も利用されていなければ、その店舗等情報は、利用シーン登録テーブル100から削除する。
3)利用者にEメールで通知し、削除するかInactivateするかの判断を求める。
等が考えられ、利用者は前もっていずれかの処理を選択することができる。
【0055】
なお、Inactivateされたカードは、再度Activateしなければ、使用することはできない。このようにすることで、一度登録した利用シーンであっても、カードの使用状況に合わせて、たえず半自動的に更新することができ、また長期間、使用されずにいるカードを整理統合する判断を利用者に随時求めることができる。また、カード不使用の通知条件を、そのカードの有効期限の数ヶ月前に設定し、本当に不要なカードである場合は、利用者がそのカードを解約することで、年会費等の無駄な出費を防止することもできる。
【0056】
図4は、本発明の第一の実施形態に係る利用実績テーブル200と、利用実績に基づいて更新された利用シーン登録テーブル100を示す図である。既に説明したように、利用シーン登録テーブル100は、たえず更新することができるが、そのために、
図4の上段で示す利用実績テーブル200が、カード利用シーンDB11に格納され、カードの利用があるごとにその実績が記録される。利用実績テーブル200には、カードが利用された場合、すなわちカード利用シーン管理サーバ10が、店舗端末30またはインターネット・ショッピングサイト40からカードの決済要求を受信した場合に、そのカードがその店舗等で、過去、所定の期間に決済された回数が記録される。図の例では、正常取引の回数のみが示されているが、取引日時や購入商品やサービス、決済金額などが合わせて記録されてよい。また、利用限度額オーバなどで実際には決済されたかった取引の記録も含めるようにしてもよい。
【0057】
図4の下段には、利用実績テーブル200に基づいて、利用シーン登録テーブル100が更新される様子を示している。すなわち、利用実績テーブル200中の網掛けで示した部分は、利用シーン登録テーブル100では利用可能となっているが、実際には一度も使用されたことのない、カードと店舗の組み合わせがあることを示している。この例では、「S銀行デビットカード」と「B家電量販店有楽町店」の組み合わせ、「S銀行クレジットカード」と「渋谷駅周辺服雑貨店」の組み合わせ、および「Pローンカード」と「荻窪支店ATM」の組み合わせ、が該当する。このような場合、利用シーン登録テーブル100の網掛けで示したカード情報(行)と店舗等情報(列)との該当部分は×となる。そしてこのように利用シーン登録テーブル100が更新された結果、特定の店舗等がすべてのカードに対して×となった場合は、その店舗情報(列)は削除される。この例では、列105,列106が削除対象となる。
【0058】
また、特定のカードが所定期間、一度も使用されたことがない場合は、そのカードはInactivateされる。この例では、行107がInactivateの対象となる。Inactivateとなったカード情報は、利用シーン登録テーブル100上でただちに削除されるわけではなく、Inactiveを示すフラグを立てるだけでよい。再度Activateすることを可能にするためである。また、店舗情報を削除またはカード情報をInativateする前に、利用者にEメール等で通知し、判断を求めるようにしてもよい。
【0059】
利用シーン登録テーブル100は、利用者側だけでなく、店舗等やカード会社に開示されることで、店舗等やカード会社にとってもメリットが生まれる。店舗等にとっては、自分の店舗が一定期間Inactivateされずに登録されていた場合は、その利用者をお得意様として認識して割引サービスを付加する等、より顧客を集めるための手段として利用できる。また、カード会社にとっては、多くの店舗を登録した利用者にはポイントを付加する等のサービスを追加し、カードの利用をさらに促すことができる。
【0060】
図5は、本発明の第一の実施形態に係るカード利用シーン管理サーバ10のカード利用時の処理フローを示す図である。当処理は、カード利用シーン管理サーバ10の利用シーン判定部15が行う。
【0061】
利用シーン判定部15は、まず、ステップS10において、利用者がカードを使用した際に、その利用した店舗等情報を、店舗端末30またはインターネット・ショッピングサイト40から受信する。次にステップS11において、利用シーン登録テーブル100をカード利用シーンDB11から読み込む。そして、受信した店舗等のIDが、利用シーン登録テーブル100にあるかどうかを調べる(ステップS12)。店舗等のIDが、利用シーン登録テーブル100にあれば(ステップS12;Yes)、通常のカード取引処理(具体的にはカード会社システム50に決済要求を送信する)を行う(ステップS13)。
【0062】
店舗等のIDが、利用シーン登録テーブル100になければ(ステップS12;No)、ステップS15に移り、今回の店舗等を、利用シーン登録テーブル100に新規登録するかどうかについて利用者に判断を求める。具体的にはEメール等で利用者端末20に通知する。利用者端末20から新規登録する旨を受信すると(ステップS15;Yes)、ステップS16に移り、店舗等の登録処理を行う。具体的には、利用シーン登録テーブル100に列を追加し、各カードごとの利用シーンの入力を求める。カード登録処理終了後は、ステップS13に移り、通常のカード取引処理を行う。なお、この場合、カード取引処理は、ステップS16の前に行ってもよい。ステップS13のカード取引処理終了後、最後に、ステップS14に移り、利用実績テーブル200を更新して、処理を終了する。
【0063】
図6は、本発明の第一の実施形態に係るカード登録画面300を示す図である。カード登録画面300は、カードActivate支援ツールであり、発行したカードを利用者にActivateさせるため、カード利用シーン管理サーバ10の利用シーン登録部13によって提供される。
【0064】
図示するように、カード登録画面300は、カード番号(またはユーザID)とパスワードを入力するログイン領域301、ATM、店舗(一般店、量販店)、インターネットサイトを検索する検索領域302、検索した結果を表示する検索結果表示領域303、検索結果から利用する店舗等を利用者に個々に選択させる利用設定領域304、選択したデータを登録するための登録ボタン305から構成される。これらの領域は、ひとつのページであってもよいし、複数のページで構成されてもよい。
【0065】
ログイン領域301では、カード番号の他、利用者のユーザIDを登録し、そのユーザIDとパスワードでログインしてもよい。この場合、ひとつのユーザIDで利用者の所持するカードをすべて登録・変更できるようにしてよいが、既に述べたように、本システムの登録には、ユーザIDとパスワードの発行の際には、住所氏名、生年月日、カード申し込み時の暗証番号等の入力の他、本人しか知りえない情報(母親の旧姓や友人やペットのニックネーム等)の入力を求めることが望ましい。なお、本システムは、所有するカードの使用状況を全体的に把握することを目的とするが、カードの契約情報そのものを変更することはできない。すなわち、安全のため、カードの暗証番号,引き落し口座,住所氏名等の個人情報の登録・変更は、個別にカード会社のシステムで行うこととする。
【0066】
検索領域302は、カードを利用する予定の店舗等をカテゴリごとにキーワードで検索するための画面領域である。店舗等の情報は、店舗/サイトDB12にそのカードが利用可能であるかどうかの情報と共に格納されており、常時更新されているものとする。例えば、図示するように、ATMのカテゴリのキーワード欄に「渋谷」と入力すると、当該カードを受付けることのできる渋谷区のATMが検索される。金融機関名や最寄りの駅名等をキーワードとしてもよい。同様に、一般店舗のカテゴリ欄に、「新宿駅 居酒屋」と入力すると新宿駅近辺の居酒屋が検索される。量販店(チェーン店を含む)やインターネットサイトでも、同様にキーワードで検索できる。なお、本画面の検索で使用する具体的な検索アルゴリズムについては公知の検索エンジンを使用してよい。
【0067】
検索された結果は、上記のカテゴリごとに、店舗等の名称とその詳細情報のリンクが検索結果表示領域303に表示される。また、表示された検索結果に対応して、利用設定領域304が表示される。利用者は、この利用設定領域304から、その店舗等を利用する場合は、チェック欄にマークを入れ、マークを入れた店舗等には、利用時間帯をプルダウンメニューなどで選択する。特に、利用時間帯を指定しない場合は、「指定なし」(デフォルト)でよいが、利用時間帯を指定する場合は、例えば、「平日22時〜」などを選択する。休日、平日は一般的なサラリーマンを標準にデフォルトで決めてもよいが、土日が休みでない利用者のためにカレンダーを別途表示し、平日・休日を個々に指定させるようにしてもよい。
【0068】
また、「通知条件」欄には、一定期間に利用がなかった場合に前述の所定の処理をするための期間を指定する。例えば、通知条件に「1年」を指定すると、1年間利用がなかった店舗等があった場合、自動的に利用シーン登録テーブル100から削除するようにしてもよいし、利用者に通知し、削除するか否か判断を求めるようにしてもよい。また、特に図示していないが、通知条件として期間以外に別の条件を指定することもできる。例えば、利用シーン登録テーブル100では×となっている特定のカードと特定の店舗等の組み合わせが利用された場合には、不正利用の可能性もあるので、必ず通知する等である(ただし、この場合において、×の組み合わせの使用自体は禁止されていないものとする)。
【0069】
カード登録画面300は、カードが発行される手元に届いた際に、利用者が、利用者端末20に表示させ、カードをActivateするために必要なデータを入力するための画面である。Activateされたカードは、複数枚同時に
図3のような表形式で表示することが望ましい。このようにすることによって、自己の所持する複数のカードすべての利用シーンを包括的に管理することができる。つまり、すべてのカードの利用シーンをひとつの画面で見られるので、利用シ−ンを全体的に見直すことができる。
【0070】
Activateのためのデータ入力を完了したら、利用者は登録ボタン305を押下することによって利用シーン登録テーブル100に新規カードの情報を追加する。また、一度登録した店舗等は、別のカードの登録の際に検索結果の上位に表示するようにしてもよい。
【0071】
図7は、本発明の第一の実施形態に係る店舗登録画面400を示す図である。店舗登録画面400は、利用者が利用シーンに登録していない新規の店舗でカードを使用したい場合、その店舗を手軽に登録するための画面である。
【0072】
図示するように、店舗登録画面400では、カード番号(またはユーザID)とパスワードを入力するログイン領域401、店舗の情報をQRコード(登録商標)等で入力するための店舗情報入力領域402、入力した店舗に対して利用時間帯や通知条件を指定する利用設定領域403、および入力したデータを登録するための登録ボタン404から構成される。これらの領域は、ひとつのページであってもよいし、複数のページで構成されてもよい。
【0073】
店舗登録画面400は、利用者がその店舗を実際に訪れ、カードを使用する前に、カード利用シーン管理サーバ10の利用シーン登録部13によって作成され、利用者の携帯端末に表示されるようにすることが望ましい。すなわち、利用者は、携帯端末から、店舗登録画面400にログインし、店舗の看板やメニュー等からQRコード(登録商標)を携帯端末のカメラから撮像する。QRコード(登録商標)が正常に読み取られれば、店舗情報入力領域402に店舗情報が自動的に取り込まれる。もちろん、QRコード(登録商標)が得られない場合は、店舗名などを検索キーワードとして入力し、検索結果のホームページなどから店舗情報を取り込むようにしてもよい。
【0074】
図8は、本発明の第二の実施形態に係るカード利用シーン管理システムの全体像を示す図である。第一の実施形態では、カードがICカードか磁気記録方式のカードであるかは問わなかったが、第二の実施形態では、カードがICカードである場合について説明する。
【0075】
カードがICカード80である場合は、カード内部に記憶部を備えていることが一般的である。第一の実施形態では、利用シーン登録テーブル100は、カード利用シーンDB11に格納され、カード利用シーン管理サーバ10が更新するものとして説明したが、第二の実施形態では、カードの記憶部にそのカード利用シーンのデータ(利用シーン登録データ)を保持する場合について考える。この場合は、利用者側でICカード80に対して読み書きできるカードリーダ/ライタ21を備え、カードリーダ/ライタ21は、利用者端末20に接続されているものとする。好ましくは、このカードリーダ/ライタ21は、携帯端末とともに携帯できるような小型のものである。
【0076】
ICカード80をActivateする場合は、利用者は、カードリーダ/ライタ21に新規に発行されたカードを読み込ませ、カード利用シーン管理サーバ10にアクセスし、表示されたカード番号等を確認後、カード申し込み時に記入した暗証番号や「秘密の答え」等の入力をし、ユーザIDの発行を受ける。この際の入力は、カードに記憶されている情報を利用することができるので、本人確認のための認証目的以外のデータ入力は大幅に軽減される。
【0077】
また、利用シーン登録データは、カード利用シーンDB11だけでなく、カード内部にも記憶されるので、カード使用時(利用シーン登録データの更新時)に、店舗端末30等を介して、カード内部のデータと、カード利用シーンDB11のデータとの同期をとるようにし、外出先などネットワーク接続できない状態でもカードの利用状況を把握することができる。あるいは、カード利用シーンDB11自体を省略し、カード内部の利用シーン登録データを順次、利用者端末20に読み込ませ、複数のカードを管理するアプリケーションを提供するようにしてもよい。このようにすることで、利用者端末20上で稼動するアプリケーションによってカードの使用状況をよりきめ細かく表示することもできるし、また、利用シーン判定部15の処理を店舗端末30側あるいは、カード内部のCPUで判断させることで、カード利用シーン管理サーバ10の処理負荷を大幅に軽減することもできる。
【0078】
なお、上記の実施形態では、クレジットカード,デビットカード,キャッシュカードを念頭において説明したが、本発明は、これらのカードに限定されるものでなく、電子マネーカード,プリペイドカード,ポイントカード,乗車券カード,ETCカード等、複数の場所で使用され、かつカードの利用状況を利用者が適時把握したいようなカードであれば様々なカードに応用することができる。
【0079】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。