(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5762279
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】移動パネル装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/24 20060101AFI20150723BHJP
E04F 10/08 20060101ALI20150723BHJP
E06B 9/266 20060101ALI20150723BHJP
E04B 1/00 20060101ALI20150723BHJP
【FI】
E06B9/24 Z
E04F10/08
E06B9/266
E04B1/00 502C
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-287881(P2011-287881)
(22)【出願日】2011年12月28日
(65)【公開番号】特開2013-136897(P2013-136897A)
(43)【公開日】2013年7月11日
【審査請求日】2014年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000174943
【氏名又は名称】三井住友建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(72)【発明者】
【氏名】酒井 英二
(72)【発明者】
【氏名】作田 美知子
(72)【発明者】
【氏名】川西 一至
【審査官】
仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭61−216988(JP,A)
【文献】
特開平10−317624(JP,A)
【文献】
実開昭62−22241(JP,U)
【文献】
実開昭56−121818(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24−9/388
E04F 10/00−10/10
E04B 1/00
E04B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1枚のパネル部材と、
該1枚のパネル部材に連結された少なくとも3個の摺動子と、
建物の外部空間の天井面に取り付けられ、前記3個の摺動子を係脱可能な状態で支持すると共に該摺動子を係合した状態では前記建物の外側に向けて摺動可能となるように該摺動子を支持する少なくとも1個のガイド部と、
を備え、
前記パネル部材は、少なくとも、前記1個のガイド部に2個以上の摺動子を支持させることにより前記建物の外側に庇状に略水平に突出されてなる第1位置、前記1個のガイド部に1個の摺動子を支持させることにより前記パネル部材の一側の面が前記建物の略外側を向くような第2位置、及び前記1個のガイド部に1個の摺動子を支持させることにより前記パネル部材の他側の面が前記建物の略外側を向くことにより前記第2位置から表裏反転及び上下反転の両方を行うことのできる第3位置、を選択的に取り得るように前記ガイド部に移動自在に支持された、
ことを特徴とする移動パネル装置。
【請求項2】
光の反射率が一側の面(以下、“低反射面"とする)よりも他側の面(以下、“高反射面"とする)の方が高くなるように構成された少なくとも1枚のパネル部材と、
該1枚のパネル部材に連結された少なくとも3個の摺動子と、
建物の外部空間の天井面に取り付けられ、前記3個の摺動子を係脱可能な状態で支持すると共に該摺動子を係合した状態では前記建物の外側に向けて摺動可能となるように該摺動子を支持する少なくとも1個のガイド部と、
を備え、
前記パネル部材は、少なくとも、前記1個のガイド部に2個以上の摺動子を支持させることにより前記建物の外側に庇状に略水平に突出されてなる第1位置、前記1個のガイド部に1個の摺動子を支持させることにより前記パネル部材の前記高反射面が前記建物の略外側を向くような第2位置、及び前記1個のガイド部に1個の摺動子を支持させることにより前記パネル部材の前記低反射面が前記建物の略外側を向くような第3位置、を選択的に取り得るように前記ガイド部に移動自在に支持された、
ことを特徴とする移動パネル装置。
【請求項3】
前記第2位置又は前記第3位置を取る前記パネル部材が所定の仰角を為すように該パネル部材を傾斜した状態に支持するパネル支持部材、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の移動パネル装置。
【請求項4】
一対の縦枠部材と一対の横枠部材とによって方形枠状に形成された枠体、を備え、
前記パネル部材は、前記一対の縦枠部材又は前記一対の横枠部材に複数支持されて前記枠体と共にルーバーを構成する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の移動パネル装置。
【請求項5】
前記パネル部材は、前記一対の縦枠部材又は前記一対の横枠部材により回転自在に支持された羽板である、
ことを特徴とする請求項4に記載の移動パネル装置。
【請求項6】
前記一対の縦枠部材に回転自在に支持されてなる前記複数のパネル部材の回転中心は、前記枠体が前記建物から略水平に突出された場合に、該建物から遠ざかるほど低くなるように配置された、
ことを特徴とする請求項5に記載の移動パネル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外部空間においてパネル部材を移動自在に構成した移動パネル装置に係り、詳しくは、該パネル部材の表裏反転及び上下反転の両方を行えるようにした装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、集合住宅や戸建て住宅やオフィスビル等の建物の外部空間においては、日差しのコントロールや他の様々な目的のためにパネル部材を配置するようにしたものが種々提案されている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−013967号公報
【特許文献2】特開2003−221869号公報
【特許文献3】特開2003−155882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、そのようなパネル部材の表裏反転及び上下反転の両方を行うようにした装置については適切な構造のものは提案されていなかった。
【0005】
本発明は、上述の問題を解消することのできる移動パネル装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、
図1及び
図2(a) (b) に例示するものであって、少なくとも1枚のパネル部材(2)と、
該1枚のパネル部材(2)に連結された少なくとも3個の摺動子(5,…)と、
建物(3)の外部空間(3a)の天井面(3b)に取り付けられ、前記3個の摺動子(5,…)を係脱可能な状態で支持すると共に該摺動子(5,…)を係合した状態では前記建物(3)の外側(A)に向けて摺動可能となるように該摺動子(5,…)を支持する少なくとも1個のガイド部(4)と、
を備え、
前記パネル部材(2)は、少なくとも、前記1個のガイド部(4)に2個以上の摺動子(5,…)を支持させることにより前記建物(3)の外側(A)に庇状に略水平に突出されてなる第1位置、前記1個のガイド部(4)に1個の摺動子(5,…)を支持させることにより前記パネル部材(2)の一側の面が前記建物(3)の略外側(A)を向くような第2位置、及び前記1個のガイド部(4)に1個の摺動子(5,…)を支持させることにより前記パネル部材(2)の他側の面が前記建物(3)の略外側(A)を向くことにより前記第2位置から表裏反転及び上下反転の両方を行うことのできる第3位置、を選択的に取り得るように前記ガイド部(4)に移動自在に支持されたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、
図1及び
図2(a) (b) に例示するものであって、光の反射率が一側の面(以下、“低反射面"とする)よりも他側の面(以下、“高反射面"とする)の方が高くなるように構成された少なくとも1枚のパネル部材(2)と、
該1枚のパネル部材(2)に連結された少なくとも3個の摺動子(5,…)と、
建物(3)の外部空間(3a)の天井面(3b)に取り付けられ、前記3個の摺動子(5,…)を係脱可能な状態で支持すると共に該摺動子(5,…)を係合した状態では前記建物(3)の外側(A)に向けて摺動可能となるように該摺動子(5,…)を支持する少なくとも1個のガイド部(4)と、
を備え、
前記パネル部材(2)は、少なくとも、前記1個のガイド部(4)に2個以上の摺動子(5,…)を支持させることにより前記建物(3)の外側(A)に庇状に略水平に突出されてなる第1位置(
図3(b) 及び
図6(a) 参照)、前記1個のガイド部(4)に1個の摺動子(5,…)を支持させることにより前記パネル部材(2)の前記高反射面が前記建物(3)の略外側(A)を向くような第2位置(
図4(a)
(b) 参照)、及び前記1個のガイド部(4)に1個の摺動子(5,…)を支持させることにより前記パネル部材(2)の前記低反射面が前記建物(3)の略外側(A)を向くような第3位置(
図6(b)
及び
図7(a) 参照)、を選択的に取り得るように前記ガイド部(4)に移動自在に支持されたことを特徴とする移動パネル装置(1)に関する。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記第2位置又は前記第3位置を取る前記パネル部材(2)が所定の仰角を為すように該パネル部材(2)を傾斜した状態に支持するパネル支持部材(
図6(b) の符号6参照)、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明において、
図2(a) (b) に例示するように、一対の縦枠部材(7a,7a)と一対の横枠部材(7b,7b)とによって方形枠状に形成された枠体(7)、を備え、
前記パネル部材(2)は、前記一対の縦枠部材(7a,7a)又は前記一対の横枠部材(7b,7b)に複数支持されて前記枠体(7)と共にルーバー(B)を構成することを特徴とする。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の発明において、前記パネル部材(2)は、前記一対の縦枠部材(7a,7a)又は前記一対の横枠部材(7b,7b)により回転自在に支持された羽板であることを特徴とする。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、
図10に例示するように、前記一対の縦枠部材(7a,7a)に回転自在に支持されてなる前記複数のパネル部材(2,…)の回転中心(2a,…)は、前記枠体(7)が前記建物(3)から略水平に突出された場合に、該建物(3)から遠ざかるほど低くなるように配置されたことを特徴とする。
【0012】
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、パネル部材の表裏反転及び上下反転を行うことができるという効果を得ることが出来る。
【0014】
請求項2及び3に係る発明によれば、前記第1位置、前記第2位置又は前記第3位置に前記パネル部材を適宜移動することにより、日差しをカットしたり前記外部空間に日差しを取り入れたりすることができる。また、前記パネル部材を前記第3位置に配置した場合には、前記外部空間を暖めることができ、前記建物の室内空間の温度低下を緩和することができる。さらに、本発明によれば、前記移動パネル装置は外部空間の天井面に支持されているので、外部空間の下部空間(つまり、天井付近の空間よりも下方の空間)が狭くなることを回避できる。
【0015】
請求項4及び5に係る発明によれば、日差しだけでなく風の取り込みもコントロールすることができる。
【0016】
請求項6に係る発明によれば、前記建物に近接する側が高くて該建物から離れるほど低くなる階段状の連続面を前記複数のパネル部材によって形成することができ、前記外部空間への雨の吹き込みや滴りを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明に係る移動パネル装置の全体構成の一例を示す側面図である。
【
図2】
図2(a) は、本発明に係る移動パネル装置の構成の一例を示す正面図であり、同図(b) は、パネル部材の構成の一例を示す側面図である。
【
図3】
図3(a) は、パネル部材を収納した状態を示す側面図であり、同図(b) は、パネル部材を庇状に引っ張り出した状態を示す側面図である。
【
図4】
図4(a) (b) は、パネル部材を第2位置に配置した状態の例を示す側面図である。
【
図5】
図5(a) (b) は、パネル部材を収納する様子の一例を示す側面図である。
【
図6】
図6(a) は、パネル部材を庇状に引っ張り出した状態を示す側面図であり、同図(b) は、パネル部材を第3位置に配置した状態の例を示す側面図である。
【
図7】
図7(a) は、パネル部材を第3位置に配置した状態の例を示す側面図であり、同図(b) は、パネル部材を収納する様子の一例を示す側面図である。
【
図8】
図8は、ガイド部及び摺動子の構造の一例を示す斜視図である。
【
図9】
図9(a) は、摺動子が溝部に配置された様子を示す断面図であり、同図(b) は、摺動部が凹部に侵入した様子を示す断面図である。
【
図10】
図10は、ルーバーの構成の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1乃至
図10に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
本発明に係る移動パネル装置は、
図1に符号1で例示するものであって、
・ 少なくとも1枚のパネル部材2と、
・ 建物3の外部空間3aの天井面3bに取り付けられると共に前記パネル部材2を移動自在に支持する少なくとも1個のガイド部4と、
を備えている。そして、前記1枚のパネル部材2には、
図2(b) に符号5,…で例示するように、少なくとも3個の摺動子が連結されており、該3個の摺動子5,…は、前記1個のガイド部4に係脱可能な状態で支持されるようになっていて、該1個のガイド部4に係合されている状態では前記建物3の外側(
図3(a)
(b) の符号A参照)に向けて摺動可能となるように該ガイド部4により支持されるようになっていた。つまり、前記パネル部材2は、前記摺動子5を介して前記ガイド部4に移動自在に支持されている。
【0020】
そして、前記パネル部材2は、少なくとも、
・ 前記1個のガイド部4に2個以上の摺動子5,…を支持させることにより前記建物3の外側Aに庇状に略水平に突出されてなる第1位置(
図3(b) 及び
図6(a) 参照)、
・ 前記1個のガイド部4に1個の摺動子5を支持させることにより前記パネル部材2の一側の面が前記建物3の略外側Aを向くような第2位置(
図4(a) (b) 参照)、及び
・ 前記1個のガイド部4に1個の摺動子5を支持させることにより前記パネル部材2の他側の面が前記建物3の略外側Aを向くことにより前記第2位置から(つまり、前記第2位置にあるパネル部材2から)表裏反転及び上下反転の両方を行うことのできる第3位置(
図6(b) 及び
図7(a) 参照)、
を選択的に取り得るように構成されている。ここで、上述の“前記建物3の略外側Aを向く”状態には、前記パネル部材2が鉛直に配置されている状態だけでなく、該パネル部材2が所定の仰角を為すように配置されている状態をも含むものとする。また、前記パネル部材2を前記第2位置から前記第3位置に反転させるためには、
図4(b) →
図5(a) →
図5(b) →
図6(a) →
図6(b) →
図7(a) に示す順序でパネル部材2を移動させると良い。
【0021】
上述の移動パネル装置1によれば、前記第2位置及び前記第3位置のようにしてパネル部材2の表裏反転及び上下反転を行うことができるという効果を得ることが出来る。
【0022】
ここで、前記一側の面と前記他側の面において 何らかの特性(例えば、後述するような光の反射率)を異ならせるようにしても、或いは、前記一側の面と前記他側の面とに異なる色やデザインを施すようにしても、どちらでも良い。前記一側の面と前記他側の面とに異なるデザインを施した場合には、居住者等の気分により、前記第2位置と前記第3位置とで前記パネル部材2の表裏を変更することができる。
【0023】
また、前記パネル部材2の一部(該パネル部材2の中央部より高い位置か低い位置)に開口部(表裏に貫通する開放窓)を形成するようにしても良い。そのようにした場合には、前記パネル部材2を前記第2位置にした場合と前記第3位置にした場合とで前記開口部の高さを高くしたり低くしたりすることができる。
【0024】
本発明に係る移動パネル装置は、
図1に符号1で例示するものであって、
・ 少なくとも1枚のパネル部材2と、
・ 建物3の外部空間3aの天井面3bに取り付けられると共に前記パネル部材2を移動自在に支持する少なくとも1個のガイド部4と、
を備えている。そして、前記1枚のパネル部材2には、
図2(b) に符号5,…で例示するように、少なくとも3個の摺動子が連結されており、該3個の摺動子5,…は、前記1個のガイド部4に係脱可能な状態で支持されるようになっていて、該1個のガイド部4に係合されている状態では前記建物3の外側(
図3(a)
(b) の符号A参照)に向けて摺動可能となるように該ガイド部4により支持されるようになっていた。つまり、前記パネル部材2は、前記摺動子5を介して前記ガイド部4に移動自在に支持されている。なお、前記建物3としては、集合住宅や戸建て住宅やオフィスビルや商業ビル等を挙げることができ、前記外部空間3aとは、ベランダや外廊下のように建物の外部に開放されている空間をいう。
【0025】
また、上述のパネル部材2は、光の反射率が一側の面(例えば、
図2(b) において右側を向く面であり、以下、“低反射面"とする)よりも他側の面(例えば、
図2(b) において左側を向く面であり、以下、“高反射面"とする)の方が高くなるように構成されている。該パネル部材2は透光性のもの(具体的には、単板ガラスや複層ガラス)が好ましいが、非透光のものを排除する趣旨では無い。なお、光の反射率が前記低反射面よりも前記高反射面の方が高くなるようにする方法としては、
・ 該高反射面の側に金属板を積層させる方法や、
・ 金属を含んだ塗料を該高反射面の側に塗布する方法や、
・ 前記低反射面を濃い色(例えば、黒色)にする方法や、
・ ハーフミラーやマジックミラーなどを使用する方法
などを挙げることが出来る。
【0026】
そして、前記パネル部材2は、少なくとも、
・ 前記1個のガイド部4に2個以上の摺動子5,…を支持させることにより前記建物3の外側Aに庇状に略水平に突出されてなる第1位置(
図3(b) 及び
図6(a) 参照)、
・ 前記1個のガイド部4に1個の摺動子5を支持させることにより前記パネル部材2の前記高反射面が前記建物3の略外側Aを向くような第2位置(
図4(a) (b) 参照)、及び
・ 前記1個のガイド部4に1個の摺動子5を支持させることにより前記パネル部材2の前記低反射面が前記建物3の略外側Aを向くような第3位置(
図6(b) 及び
図7(a) 参照)、
を選択的に取り得るように構成されている。ここで、上述の“前記建物3の略外側Aを向く”状態には、前記パネル部材2が鉛直に配置されている状態だけでなく、該パネル部材2が所定の仰角を為すように配置されている状態をも含むものとする。また、前記パネル部材2を前記第2位置から前記第3位置に反転させるためには、
図4(b) →
図5(a) →
図5(b) →
図6(a) →
図6(b) →
図7(a) に示す順序でパネル部材2を移動させると良い。
図4(b) に示す状態で外側Aを向いている面に★印を付すと、該★印を付した面は、
図5(b)
や
図6(a) に示す状態では下方を向き、
図7(a) に示す状態では外側Aではなく内側(つまり、外部空間3aの側)を向くこととなる。
【0027】
一方、
図2(a) に示す例では、前記ガイド部4は前記パネル部材2の両側にそれぞれ配置されていて該パネル部材2の両端を支持するように構成されているが、その場合は、
図8に詳示するように、ガイド部4に溝部4aを形成すると共に摺動子5をボス状とし、該溝部4aによりボス状の摺動子5を摺動自在に支持するようにすると良い。また、該溝部4aには、前記摺動子5を嵌合し得る凹部4bを設けておき、前記パネル部材2が該凹部4bを中心として揺動されるように構成しても良い。その場合、ボス状の摺動子5は、
・
図9(a) に示すように溝部4aに配置される位置と、
・
図9(b) に示すように凹部4bに侵入する位置と、
に移動可能に構成しておいて、必要に応じてその位置を変更できるようにしておくと良い。
【0028】
なお、
図2(b) に示す例では、1個のガイド部4に対し4個の摺動子5,…が支持されるようになっているが、3個であっても、或いは5個以上であっても良い。また、溝部以外の形状で前記摺動子を摺動させるようにしても良く、該摺動子はボス状以外の形状としても良い。さらに、ガイド部4をパネル部材2の両側ではなく一側にのみ配置するようにしても良い。
【0029】
本発明によれば、前記第1位置、前記第2位置又は前記第3位置に前記パネル部材2を適宜移動することにより、日差しをカットしたり前記外部空間3aに日差しを取り入れたりすることができる。また、前記パネル部材2を前記第2位置に配置した場合には、前記外部空間3aの収熱を抑えたり、前記パネル部材2を前記第3位置に配置した場合には、前記外部空間3aを暖めることができ、前記建物3の室内空間3cの温度上昇または温度低下を緩和することができる。さらに、本発明によれば、前記移動パネル装置1は外部空間3aの天井面3bに支持されているので、外部空間3aの下部空間(つまり、天井付近の空間を除く空間)が狭くなることを回避できる。
【0030】
一方、前記第2位置又は前記第3位置を取る前記パネル部材2が所定の仰角を為すように該パネル部材2を傾斜した状態に支持するパネル支持部材(
図6(b) の符号6参照)、を設けるようにしても良い。例えば、該パネル支持部材6の一端は前記ガイド部4の下面に回転自在に支持されるようにしておき、該パネル支持部材6の他端は前記パネル部材2の側(例えば、後述する縦枠部材7aの側面)に係止できるようにしておくと良い。
【0031】
また一方、
図2(a) (b) に例示するように、互いに対向するように配置された一対の縦枠部材7a,7aと、互いに対向すると共に前記縦枠部材7a,7aに直交するように配置された一対の横枠部材7b,7bとによって方形枠状の枠体7を形成し、前記パネル部材2は該枠体7の開口を閉塞するように配置すると良い。その場合、該パネル部材2を前記一対の縦枠部材7a,7aに複数支持させた羽板とし、これらの枠体7及び複数のパネル部材2,…によってルーバーBを構成しても良い。また、該パネル部材2を前記一対の横枠部材7b,7bに複数支持させた羽板とし、これらの枠体7及び複数のパネル部材2,…によってルーバーBを構成しても良い。なお、各パネル部材(羽板)2は回転自在にしても、固定してもどちらでも良い。また、前記複数のパネル部材2,…を回転自在に構成する場合には、
図10に例示するように、前記一対の縦枠部材7a,7aに回転自在に支持されてなる前記複数のパネル部材2の回転中心2aは、前記枠体7が前記建物3から略水平に突出された場合に、該建物3から遠ざかるほど低くなるように配置しておくと良い。そのようにした場合には、同図に例示するように、該建物3に近接する側が高くて、該建物3から離れるほど低くなる階段状の連続面を形成することができ、前記外部空間3aへの雨の吹き込みや滴りを低減できるという効果を奏する。なお、同図に示す各パネル部材2を、図示左側が低くなるような下り勾配を形成するようにして雨水が図示左側に流れ落ちるようにすると良い。また、
図10のように構成した場合、
図3(b)
→
図4(a) →
図4(b) →
図5(a) →
図5(b) →
図6(a) のようにルーバーBを移動させて上下に反転させたとしても、各パネル部材2は
図10のように配置されることとなり、上述の効果(つまり、外部空間3aへの雨の吹き込みや滴りを低減できるという効果)を維持できる。一方、上述の摺動子5,…は前記縦枠部材7aに取り付けておくと良い。上述のように前記パネル部材2によってルーバーBを構成した場合には、日差しだけでなく風の取り込みもコントロールすることができる。
【符号の説明】
【0032】
1 移動パネル装置
2 パネル部材
3 建物
3b 天井面
4 ガイド部
5,… 摺動子
6 パネル支持部材
7 枠体
7a,7a 縦枠部材
7b,7b 横枠部材
A 建物の外側
B ルーバー