【文献】
"プロ野球ドリームナイン",「週刊ファミ通 2011 5/12・19」,日本,株式会社エンターブレイン,2011年 4月28日,第26巻,第20号,p.102-103,(特に、p.103左上の「スカウト」の項)
【文献】
"100万人の信長の野望",「ファミ通mobage 2011 5/19 週刊ファミ通5月19日号増刊」,日本,株式会社エンターブレイン,2011年 4月14日,p.32-35,(特に、p.34左上)
【文献】
「KONAMI OFFICIAL BOOKS 実況パワフルプロ野球ポータブル2公式ガイド コンプリートエディション」,日本,株式会社コナミデジタルエンタテイメント,2007年 6月 7日,初版第1刷,p.150
【文献】
"プロ野球ドリームナイン",「アプリSTYLE Vol.3 Koiunreki 7月号増刊」,日本,株式会社イースト・プレス,2011年 7月 1日,p.024-026,(特に、p.024右方)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のゲーム進行処理において、前記エリアに設けられた所定数の前記獲得可能物のうちの少なくとも1の前記獲得可能物をユーザに付与する場合に、ユーザに付与する前記獲得可能物の数を抽選で決定する請求項2に記載のゲーム管理装置。
前記第2のゲーム進行処理において、前記獲得可能物をユーザに付与する数を抽選で決定する場合に、付与する数が多いほど選択され難くなるように、付与する数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選を実行する請求項3に記載のゲーム管理装置。
前記第1のゲーム進行処理および前記第2のゲーム進行処理は、ゲームを進行させることにより蓄積される経験値をユーザに付与する経験値の付与処理を含み、前記第1のゲーム進行処理において付与される前記経験値よりも前記第2のゲーム進行処理において付与される前記経験値の方が大きい請求項1ないし4の何れか1項に記載のゲーム管理装置。
ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、
前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段、
基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段、
前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段、
使用可能な前記第1ポイントが、前記ステージを最後まで進行させる分の前記第1ポイントよりも大きい第1の基準値を超えているか否かを判断する判断手段、を前記ゲーム管理装置または前記端末装置のいずれか一方が備え、
前記操作管理手段は、前記判断手段によって使用可能な前記第1ポイントが前記第1の基準値を超えていると判断された場合にのみ、前記第2操作に関する情報の受付を許可するゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲーム装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
【0012】
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、
図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
【0013】
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
【0014】
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
【0015】
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
【0016】
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
【0017】
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータまたは通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
【0018】
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザとコミュニケーションをとりながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。本ゲームシステムは、他のユーザと交流ができないようなオンラインゲームにも適用可能であるが、本実施の形態では、他のユーザと交流可能なゲームについて説明する。
【0019】
本実施の形態のゲームは、例えば、端末装置3の画面に表示されるボタンを押すだけといった簡単な操作でゲームを進行できるようにしている。これにより、ユーザは空き時間などを利用して、いつでもどこでも手軽にゲームを楽しむこともできる。このようなゲームを進行させるためには、後述する「行動力」というゲーム進行用の第1ポイントが必要である。基本的には、1回の操作につき基本ポイント分(例えば4ポイント)の第1ポイントを消費して、ゲームを進行させる。ユーザが使用できる第1ポイント(当該ポイントの最大値)は、レベルアップ等の所定の条件を満たすことによって大きくすることができる。よって、ゲームを多くプレイしてゲームのレベルが高くなったユーザほど、ゲームを進行させるために使用可能なポイントも多くなる傾向にある。
【0020】
使用できる進行用ポイントが多いユーザにとっては、ゲームを進行させるために、何度も同じ操作を繰り返すことが必要になる。その分、ゲーム進行を大きく進めることが可能な反面、手間を要し、また単調な作業を繰り返し行わなければならない。そこで、本実施の形態のゲームでは、1回の操作につき基本ポイント分(例えば4ポイント)よりも多い、例えば基本ポイント分の5倍の第1ポイントを消費する操作を可能とする。そして、ゲームサーバ1は、5倍の第1ポイントを消費する操作が行われた場合には、基本ポイント分を消費する操作が行われた場合よりもゲームの進行率を高めて、消費ポイントに相当するゲーム進行処理を実行する。
【0021】
これによって、特に、使用できる第1ポイントを数多く有するユーザにとっては、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて、効率良くゲームを進行させることができるようになる。以下に、このようなゲーム環境をユーザに提供できる、本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
【0022】
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。
図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
【0023】
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲーム管理装置1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
【0024】
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
【0025】
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
【0026】
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
【0027】
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
【0028】
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
【0029】
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
【0030】
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
【0031】
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯端末と同様である。
【0032】
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(Smartphone)等とも呼称され、
図3にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
【0033】
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
【0034】
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
【0035】
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
【0036】
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
【0037】
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
【0038】
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
【0039】
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
【0040】
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
【0041】
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能について説明する。ゲームサーバ1は、
図4に示すゲーム情報管理手段51を備えている。このゲーム情報管理手段51は、各ユーザのゲーム情報を記憶装置としてのデータベースサーバ2に蓄積して管理する。ゲーム情報管理手段51で管理されるゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。
【0042】
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、ゴルフなどの各種スポーツを題材としたスポーツゲーム、戦闘を題材とした戦闘ゲーム、音楽シミュレーションゲーム、その他種々のロールプレイングゲーム・育成ゲーム・シミュレーションゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1がゲームサービスとして野球ゲームを提供する場合について、以下に説明する。
【0043】
本実施の形態では、ユーザがゲーム内において入手した選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いてゲーム内で他のユーザと試合(対戦)を行うことができる野球ゲームを例に挙げる。ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手カードとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。
図5には、ユーザの端末装置3の画面に表示される選手カード71を例示しており、選手キャラクタの形態およびカードのレア度(希少価値の高さを星印の多さで示したもの)などを表記したデジタル選手カードとして画面上に表示される。ユーザは、ゲームを進行させながら選手カードを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦してランキングを競うことができる。また、ユーザは、集めた選手カード同士を合成することによって選手カード(選手キャラクタ)の能力を向上させる(すなわち、育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができるようになっている。
【0044】
このような野球ゲームにおいて、各ユーザのゲーム情報を管理するゲーム情報管理手段51は、
図4に示すように、機能的には、ユーザ情報記憶制御手段51a、レベル情報記憶制御手段51b、所有選手カード記憶制御手段51c、所有ポイント記憶制御手段51d、所有コイン記憶制御手段51eおよび所有アイテム記憶制御手段51fなどを備えている。
図6には、ゲーム情報管理手段51の各記憶制御手段51a〜51hがデータベースサーバ2に記憶して管理する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
【0045】
ユーザ情報記憶制御手段51aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム名等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名およびチーム名は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。ユーザ名およびチーム名は、必要に応じてゲーム画面に表示される。
【0046】
レベル情報記憶制御手段51bは、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームレベルを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのレベルがアップするようになっている。
【0047】
所有選手カード記憶制御手段51cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが獲得して所有している選手カードの情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。この選手カードの情報の例としては、選手カードを一意に識別するための識別情報(選手カードID)、選手の能力の高さを示す能力値およびレギュラー選手フラグなどがある。
【0048】
図6では、3つの能力項目(能力1〜3)に対して選手の能力値を設定できる例を示している。能力項目の例としては、選手カードが野手の場合は、能力1〜3を「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができ、また選手カードが投手の場合は、能力1〜3を「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。能力項目はこの例に限らず、増減可能である。レギュラー選手フラグとは、ユーザが所有している選手カードのうち、他のユーザのチームとの試合に出場するレギュラー選手(チームオーダーに組み込まれた選手)であるか、それともレギュラー選手以外の控え選手であるかを判別するフラグであり、これが「1」のときレギュラー選手の選手カードとして登録されていることを示す。ユーザは、端末装置3を操作することにより、所有している選手カードからレギュラー選手を選択したり、チームオーダーを設定したりすることができるようになっている。
【0049】
また、データベースサーバ2には、選手カードIDと対応付けられて、選手カードの画像データ、選手名、ポジション、所属球団、能力値(合成により強化されていない初期値)などが記憶された選手カードデータベースが存在し、ゲーム情報管理手段51は、所有選手カード記憶制御手段51cが記憶している選手カードIDに基づいて、当該選手カードIDに対応する選手カードの画像データ等を取得できるようになっている。
【0050】
所有ポイント記憶制御手段51dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。また、ゲーム情報管理手段51は、各ユーザが所有する各種ポイントの増減を管理するポイント管理手段513を備えている。
【0051】
ポイントの例としては、上述の経験値の他に、「行動力」と呼称されるポイント(第1ポイント)がある。この行動力とは、当該行動力を消費しながら、ゲーム内エリア(ステージ)を探索して選手(選手カード)を仮想的にスカウトするという「スカウトモード」で使用されるゲーム進行用ポイントである。この行動力には最大値(最大行動力)が設けられており、本実施の形態では、レベルアップまたは後述する仲間をつくることによって、最大行動力を大きくすることができる。所有ポイント記憶制御手段51dは、ユーザIDと対応付けて、当該ユーザが所有する行動力をデータベースサーバ2に記憶する行動力記憶制御手段511(第1ポイント記憶制御手段)を含む。
【0052】
「スカウトモード」での探索コマンドの実行により消費されて減った行動力は、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)。また、行動力は、前記経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより一気に回復するようにしたり、後述する回復アイテムの使用により一気に回復するようにしたりできる。ポイント管理手段513は、この行動力の増減を管理する。なお、「スカウトモード」の詳細は後述する。
【0053】
その他のポイントとしては、「運営コスト」と呼称されるポイント(第2ポイント)がある。この運営コストとは、他のユーザを指定して仮想的に個別対戦の試合を行う「試合モード」で使用されるものであり、試合を運営する場合に必要なコストという位置付けで、当該個別対戦を行うことにより消費されるポイントである。この運営コストの詳細は後述する。
【0054】
図6に示すように、ポイントのその他の例としては、強化ポイント、交流ポイントなどがある。強化ポイントは、ユーザが所有する選手カード同士を合成することによって選手カードの能力を向上させる「強化モード」で使用されるものであり、当該合成を行うことにより消費される。この強化ポイントは、例えばスカウトモードの実行や試合モードの実行等によって獲得できるようにすることができる。
【0055】
また、前記交流ポイントは、ユーザが他のユーザと挨拶等の交流を行うことによって獲得できるポイントである。この交流ポイントは、例えば、ゲームサーバ1が管理している全ての選手カードの中から乱数等に基づく抽選で所定枚数(例えば1枚)の選手カードを獲得できる「抽選モード」で使用可能であり、所定の交流ポイントにつき1回の選手カード抽選を受けることができる。
【0056】
所有コイン記憶制御手段51eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記ポイントとは別のゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
【0057】
所有アイテム記憶制御手段51fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが獲得したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
図6に示すように、アイテムの例としては、回復アイテム、パズルカードのピース、フェイクカードなどがある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動力等を、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。例えば、回復アイテムは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
【0058】
パズルカードのピースは、所定数のピース(例えばP1〜P6の6つのピース)を全部集めてパズルカードを完成させることで強力な(能力値の高い)選手カードを入手することができるアイテムである。例えば、パズルカードのピースは、前記スカウトモードの実行時に乱数等に基づく抽選で当選した場合に獲得でき、また前記試合モードで他のユーザが所有しているピースを狙って対戦して勝利した場合に、当該対戦相手のユーザから奪取できるようになっている。
【0059】
フェイクカードは、前記パズルカードのピースにセットしておくことにより、前記試合モードの対戦で他のユーザに負けても、狙われたピースを一度だけ奪取されないようにできるアイテムである。例えば、フェイクカードは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
【0060】
図7は、ゲーム管理装置の主要機能ブロック図である。ゲーム管理装置は、主に、行動力記憶制御手段511(第1ポイント記憶制御手段)、操作管理手段52およびゲーム進行手段53を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0061】
行動力記憶制御手段511は、ゲームを進行させるために必要な前述の行動力(第1ポイント)を記憶装置50に記憶する記憶制御機能を有する。ここで、記憶装置50についてはゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよいが、本実施の形態では前述のデータベースサーバ2を記憶装置50として使用する。
【0062】
操作管理手段52は、基本ポイント分(例えば4ポイント)の行動力を消費する第1操作に関する情報、および基本ポイント分よりも多くの(例えば基本ポイント分の5倍の)行動力を消費する第2操作に関する情報の受付を許可する機能を有する。本実施の形態では、
図8に示すスカウトモード画面中に表示される「探索する」ボタン101を選択する操作が第1操作に該当し、「全力探索」ボタン102を選択する操作が第2操作に該当する。
【0063】
なお、第1操作により消費される基本ポイント分の行動力よりも第2操作により消費される行動力の方が多いという関係が成立すればよく、例えば基本ポイントのn倍(1<n)の行動力、または基本ポイントにmポイント(1<m)を加算した行動力を、第2操作により消費されるようにすることができる。本実施の形態では、「全力探索」ボタン102を選択する第2操作により、基本ポイント分の5倍の行動力が消費される例について以下に説明する。
【0064】
ここで、スカウトモードの詳細を説明する。
図5に例示するゲームのメイン画面において、「スカウトモード」ボタン73を選択する操作が端末装置3で行われた場合、ゲームサーバ1からは、
図8に例示するスカウトモード画面のデータが端末装置3へ送信される。
【0065】
スカウトモードには複数のステージが設けられている。本実施の形態のゲームでは、ステージを、スカウトエリアと名付けている。このように、ゲームの内容に応じて、ステージに任意の呼称をつけてもよい。スカウトモード画面には、現在のスカウトエリアを表示するスカウトエリア表示領域100が設けられている。
【0066】
また、このスカウトモード画面には、前述の「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102という、2種類のコマンドボタンが表示される。「探索する」ボタン101は、1回の操作につき基本ポイント分(例えば4ポイント)だけ行動力を消費する第1操作用のコマンドボタンである。なお、「探索する」ボタン101を1回操作することで消費される基本ポイントは、どのスカウトエリアでも同じとすることもできるし、上位のスカウトエリアに進むほど大きくなるようにすることもできる。
【0067】
また、スカウトモード画面には、現在のスカウトエリアに関する各種情報を表示するための表示領域110が設けられている。この表示領域110には、スカウトエリアの累積の進行率(達成率)の情報111が表示される。スカウトエリアの累積の進行率(達成率)とは、スカウトエリア全体に対してどこまでゲームが進行したのかを百分率で示すものである。また、この表示領域110には、「探索する」ボタン101を1回押すことによって消費される行動力の基本ポイント(この例では「−4」)の情報112、同ボタン101を1回押すことによって獲得できる経験値(この例では「+4」)の情報113および強化ポイント(この例では「8〜56」)の情報114も表示される。
【0068】
また、表示領域110には、「全力探索」ボタン102を押すことによって消費される行動力(この例では「−20」)の情報115、同ボタン102を押すことによって獲得できる経験値(この例では「+20」)の情報116および強化ポイント(この例では「40〜280」)の情報117を表示してもよい。
【0069】
「探索する」ボタン101が1回操作された場合に消費される行動力の基本ポイント、獲得できる経験値および強化ポイントは、スカウトエリア毎に予め定められており、データベースサーバ2に記憶されている。本実施の形態では、1回の操作あたりの行動力の基本ポイント、経験値および強化ポイントは、上位のスカウトエリアに進むほど大きくなるように設定されている。
【0070】
また、スカウトモード画面には、スカウトエリアで探している選手(スカウトエリアに設定されている獲得可能物である選手カード)を表示するための表示領域118も設けられている。
図8の例では、4つの表示領域118が設けられているので、現在のスカウトエリアでは、4枚の選手カードを獲得するチャンスがあることを示している。表示領域118に表示されているクエスチョンマークは、未だ選手カードを獲得できていないことを示す記号である。「探索する」ボタン101または「全力探索」ボタン102を押してゲームを進行させることによって、後述する抽選等の処理を経て選手カードを獲得できた場合、表示領域118に獲得した選手カードが表示される。
【0071】
また、スカウトモード画面には、現在のステータスを表示するための表示領域120も設けられている。この表示領域120には、経験値(現在値/レベルアップするために必要な値)の情報121、行動力(現在値/最大値)の情報122および現在ユーザが所有している強化ポイントの情報123がそれぞれ表示される。
図8の画面例では、表示領域120内に表示される行動力の現在値が4ポイント以上残っていれば、「探索する」ボタン101を押してゲームを進行させることができる。また、行動力の現在値が20ポイント以上残っていれば、「全力探索」ボタン102を押して、より効率良くゲームを進行させることができる。
【0072】
次に、
図7に示すゲーム進行手段53について説明する。ゲーム進行手段53は、端末装置3での前記第1操作に関する情報に応じて、基本ポイント分の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行する機能を有する。さらに、ゲーム進行手段53は、端末装置3での前記第2操作に関する情報に応じて、基本ポイント分よりも多くの行動力(本実施の形態では基本ポイント分の5倍)を消費させ、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第2のゲーム進行処理を実行する機能を有する。このゲーム進行手段53の機能の詳細について以下に説明する。
【0073】
図9は、ゲーム進行手段53の機能的構成の一例を示している。同図に示すように、ゲーム進行手段53は、受信手段53a、ゲーム実行手段53b、ゲーム画面生成手段53cおよび送信手段53d等を備えている。ゲーム進行手段53は、基本的に、ユーザによる端末装置3での操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる。
【0074】
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に関する操作情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記操作情報を受信手段53aが受信したとき、ゲーム実行手段53bが、当該操作情報に応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
【0075】
また、ゲーム実行手段53bは、スカウトモードにおける端末装置3での操作に応じてゲーム進行処理を実行する探索実行部531および全力探索実行部532を含む。
【0076】
ゲーム進行手段53の探索実行部531は、端末装置3での「探索する」ボタン101の操作(第1操作)に応じて、前記基本ポイント分だけ行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行する。この第1のゲーム進行処理の例としては、行動力の削減処理、ゲームの進行率(ステージの進行率)の決定処理、スカウト処理、経験値の付与処理、強化ポイントの付与処理等が挙げられる。
【0077】
探索実行部531が実行する行動力の削減処理は、「探索する」ボタン101が1回操作される毎に、基本ポイント分の行動力をユーザの所有する行動力の現在値から削減するようポイント管理手段513を制御する処理である。
【0078】
「探索する」ボタン101が1回操作された場合の基本の進行率(例えば4%)は、スカウトエリア毎に予め定められており、データベースサーバ2に記憶されている。本実施の形態のゲームにおいて進行率4%とは、スカウトエリア全体の4%だけゲームが進行したことをいう。本実施の形態では、1回の第1操作あたりの基本の進行率は、上位のスカウトエリアに進むほど段階的に低くなるように設定されている。探索実行部531は、データベースサーバ2から現在のスカウトエリアに対応する基本の進行率の情報を読み出して進行率を決定する。
【0079】
また、探索実行部531が実行するスカウト処理は、スカウトエリアに設定された獲得可能物としての選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を、所定の確率に基づいて実行し、当該抽選に当選した選手カードをスカウトに成功したものとしてユーザに付与する処理である。
図8の例では、4枚の選手カードを獲得できるチャンスがある。探索実行部531は、これら4枚の選手カードの当選の確率をそれぞれ5%とし、乱数を発生させ、取得した乱数値に基づいて選手カードの当選の判定を行う。なお、乱数の発生には、一般的な擬似乱数生成アルゴリズムを用いることができる。
【0080】
また、探索実行部531が実行する経験値の付与処理は、「探索する」ボタン101が1回操作される毎に、現在のスカウトエリアに定められている経験値(
図8の例では4ポイント)を、ユーザの所有する経験値として追加するようポイント管理手段513を制御する処理である。
【0081】
また、「探索する」ボタン101が1回操作されたときにユーザが獲得できる強化ポイントは、所定の範囲の値(
図8の例では「8〜56」)から決定される。探索実行部531が実行する強化ポイントの付与処理は、前記の所定範囲の値の中から例えばランダムに1つの値を決定し、決定した値の強化ポイントをユーザに付与するよう、ポイント管理手段513を制御する処理である。
【0082】
次に、ゲーム進行手段53の全力探索実行部532の処理について説明する。全力探索実行部532は、端末装置3での「全力探索」ボタン102の操作(第2操作)に応じて、前記基本ポイント分の5倍の行動力を消費させて第2のゲーム進行処理を実行する。第2操作が第1操作の5倍の行動力を消費する操作であることに鑑み、基本的に、第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理は、第1操作に応じて実行される第1のゲーム進行処理の実行結果の5倍相当の実行結果が得られるようにしている。但し、第2のゲーム進行処理は、第1のゲーム進行処理を5回繰り返す処理ではない。以下に第2のゲーム進行処理の例を示す。
【0083】
第2のゲーム進行処理の例としては、行動力の削減処理、ゲームの進行率(ステージの進行率)を決定して累積の進行率を向上させる処理、スカウト処理、経験値の付与処理、強化ポイントの付与処理等が挙げられる。
【0084】
全力探索実行部532が実行する行動力の削減処理は、「全力探索」ボタン102が1回操作される毎に、基本ポイント分の5倍(
図8の例では20ポイント)の行動力をユーザの所有する行動力の現在値から削減するようポイント管理手段513を制御する処理である。
【0085】
また、全力探索実行部532が実行するゲームの進行率を決定する処理は、「探索する」ボタン101が1回操作された場合の基本の進行率(例えば4%)の5倍の進行率(20%)を、「全力探索」ボタン102が1回操作された場合の進行率として決定する処理である。
【0086】
全力探索実行部532が実行するスカウト処理は、スカウトエリアに設定された獲得可能物としての選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を、第1のゲーム進行処理の場合よりも高い当選確率に基づいて1回実行し、当該抽選に当選した選手カードをユーザに付与する処理である。例えば、獲得可能な4枚の選手カードの当選の確率をそれぞれ20%とし、乱数を発生させ、取得した乱数値に基づいて選手カードの当選の判定を行う。なお、第2のゲーム進行処理では、後述するように、少なくとも1枚の選手カードを必ずユーザに付与するようにしてもよい。
【0087】
全力探索実行部532が実行する経験値の付与処理は、「全力探索」ボタン102が1回操作される毎に、現在のスカウトエリアに定められている経験値(
図8の例では4ポイント)の5倍を、ユーザの所有する経験値として追加するようポイント管理手段513を制御する処理である。
【0088】
全力探索実行部532が実行する、強化ポイントの付与処理は、「探索する」ボタン101が操作されたときにユーザが獲得できる強化ポイントの範囲「8〜56」の最小値および最大値をそれぞれ5倍にした範囲「40〜280」の値の中から、例えばランダムに1つの値を決定し、決定した値の強化ポイントをユーザに付与するよう、ポイント管理手段513を制御する処理である。
【0089】
なお、上記で示した処理はほんの一例であり、第1のゲーム進行処理および第2のゲーム進行処理は、ゲームの種類や内容に応じた任意の処理とすることができる。
【0090】
なお、ゲーム実行手段53bは、スカウトモード以外のゲームモードでのゲーム実行処理も行う。例えば、試合モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段53bは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手カード情報(試合に出場するレギュラー選手の選手カード情報)をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段53bは、両チームの選手カードの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームの選手カードの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、能力値の合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。また、ゲーム実行手段53bは、勝敗を決定する演算の前に、チームを構成する選手カードの組み合わせに基づいて、勝敗に影響を与える様々な効果演出を発生させるか否かを決定する演算を行ってもよい。
【0091】
画面生成手段53cは、ゲーム実行手段53bによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出された選手カード等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
【0092】
送信手段53dは、画面生成手段53cにより生成されたゲーム画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとしてユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
【0093】
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、
図10のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
図10は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
【0094】
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
【0095】
図5に例示するように、メイン画面には、ユーザのチーム名70、ユーザが所有する選手カードの中からリーダーとして選択された選手カード71の画像、ユーザのゲーム情報72(ユーザのレベル、行動力、運営コスト、強化ポイント、交流ポイント、所有する選手カードの数、仲間人数など)が表示される。また、「スカウトモード」ボタン73、「オーダー」ボタン74、「強化モード」ボタン75、「抽選モード」ボタン76、「試合モード」ボタン77等の各モードを選択するためのボタン群も表示される。さらに、このメイン画面には、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しない各種メニューボタン、仲間の動き情報、他のユーザからのメッセージなど、様々なオブジェクトや情報が表示されるようになっている。
【0096】
ここでユーザが、画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作をすると、当該操作に応じた情報(画面リクエスト等)が端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
【0097】
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
【0098】
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
【0099】
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段53は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行されたゲームの結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
【0100】
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、
図11等のフローチャートを参照しながら説明する。
図11は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
【0101】
図11に示すように、ゲームサーバ1の認証手段53は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード、または携帯電話端末の個体識別番号等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
【0102】
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくる操作情報を受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段53bは、当該操作情報に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
【0103】
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が「全力探索」ボタン102の操作であった場合、第2のゲーム進行処理により、行動力、経験値、強化ポイント、所有する選手カード等のユーザのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が画面移動の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としてはユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出す等のデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
【0104】
その後、画面生成手段53cがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、送信手段53dが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
【0105】
次に、
図12ないし
図14を参照して、ゲームサーバ1におけるスカウトモードでの処理例について説明する。
図12は、スカウトモードにおけるゲームサーバ1の基本的な処理の流れを示すフローチャートである。
図13は、第1のゲーム進行処理の一例を示すフローチャートである。
図14は、第2のゲーム進行処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
図5に例示するゲームのメイン画面において、「スカウトモード」ボタン73を選択する操作が行われた場合、端末装置3からはスカウトモードの画面を要求する情報がゲームサーバ1へ送信される。
図12に示すように、ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S51でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、
図8に例示するスカウトモード画面のデータを生成し、当該データを端末装置3へ送信する(S52)。このスカウトモード画面には、「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102の2種類のコマンドボタンが表示され、ユーザは何れかのボタンを押すことによりスカウトモードでのゲームをプレイすることができる。
【0107】
端末装置3において「探索する」ボタン101を押す第1操作が行われた場合(S53でYES)、この第1操作に関する情報に応じて、ゲーム進行手段53は、基本ポイント分(4ポイント)の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行する(S55)。このステップS55の詳細は後述する。ステップS55の実行後は、ステップS53に移行する。
【0108】
一方、端末装置3において「全力探索」ボタン102を押す第2操作が行われた場合(S54でYES)、この第2操作に関する情報に応じて、ゲーム進行手段53は、基本ポイントの5倍(20ポイント)の行動力を消費させ、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第2のゲーム進行処理を実行する(S56)。このステップS56の詳細も後述する。ステップS56の実行後は、ステップS53に移行する。
【0109】
また、メイン画面へ戻る等のその他の操作が行われた場合(S57でYES)、ゲームサーバ1は、その操作に応じた処理を実行して(S58)、処理を終了する。
【0110】
次に、
図12のステップS55(第1のゲーム進行処理)の一例を、
図13のフローチャートを参照しながら説明する。端末装置3にて「探索する」ボタン101を押す第1操作が行われた後、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力の現在値が4ポイント(基本ポイント分)以上残っているか否かを判断する(S61)。ステップS61でYESならば、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力を4ポイント削減する(S62)。
【0111】
さらに、ゲーム進行手段53は、例えばゲームの進行率を4%としてスカウトエリアを進行させる(S63)。また、ゲーム進行手段53は、所定の当選確率(例えば4枚の選手カードの各当選確率5%)に基づいて選手カードを抽選し、当選した場合のみ選手カードをユーザに付与する前述のスカウト処理を実行する(S64)。ここで抽選に当選し、選手カードをユーザに付与する場合には、所定の演出表示を発生させてもよい。また、ゲーム進行手段53は、例えば4ポイントの経験値をユーザに付与する(S65)。さらに、ゲーム進行手段53は、例えば8〜56の中から抽選で決定した強化ポイントをユーザに付与する(S66)。その後、ゲーム進行手段53は、前記ステップS62〜S66の処理結果を反映させた画面の更新データを生成し、端末装置3へ送信する(S67)。
【0112】
前記ステップS67で更新されたスカウトモード画面の一例を、
図15に示す。同図に示すように、例えばスカウトエリア表示領域100の下方に設けられた実行結果表示領域131に、「探索する」ボタン101を押したことによるゲーム実行結果として、例えば「探索成功(4%進行)」という情報が表示される。これは、スカウトエリアの探索が4%進んだということ(すなわち、当該エリアのゲームが4%進行したこと)を示している。また、獲得した強化ポイント(この例では「+50」)の情報114も表示される。また、現在のステータスの表示領域120における経験値の情報121、行動力の情報122および強化ポイントの情報123がそれぞれ更新されている。
【0113】
一方、「探索する」ボタン101を押す第1操作が行われても、ユーザの行動力の現在値が4ポイント(基本ポイント分)よりも少なかった場合(S61でNO)、ゲームサーバ1は、前記ステップS62以降の処理を実行せず、行動力が不足している旨を端末装置3へ通知する(S68)。
【0114】
次に、
図12のステップS56(第2のゲーム進行処理)の一例を、
図14のフローチャートを参照しながら説明する。端末装置3にて「全力探索」ボタン102を押す第2操作が行われた後、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力の現在値が20ポイント(基本ポイントの5倍)以上残っているか否かを判断する(S71)。ステップS71でYESならば、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力を20ポイント削減する(S72)。
【0115】
さらに、ゲーム進行手段53は、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高くし、例えば進行率を20%として、スカウトエリアを進行させる(S73)。また、ゲーム進行手段53は、所定の当選確率(例えば4枚の選手カードの各当選確率20%)に基づいて選手カードを抽選し、当選した場合のみ選手カードをユーザに付与する前述のスカウト処理を実行する(S74)。ここで抽選に当選し、選手カードをユーザに付与する場合には、所定の演出表示を発生させてもよい。また、ゲーム進行手段53は、例えば20ポイントの経験値をユーザに付与する(S75)。さらに、ゲーム進行手段53は、例えば40〜280の中から抽選で決定した強化ポイントをユーザに付与する(S76)。その後、ゲーム進行手段53は、前記ステップS72〜S76の処理結果を反映させた画面の更新データを生成し、端末装置3へ送信する(S77)。
【0116】
前記ステップS77で更新されたスカウトモード画面の一例を、
図16に示す。同図に示すように、実行結果表示領域131に、「全力探索」ボタン102を押したことによるゲーム実行結果として、例えば「全力探索成功(20%進行)」という情報が表示される。また、獲得した強化ポイント(この例では「+250」)の情報114も表示される。また、現在のステータスの表示領域120における経験値の情報121、行動力の情報122および強化ポイントの情報123がそれぞれ更新されている。
【0117】
一方、「全力探索」ボタン102を押す第2操作が行われても、ユーザの行動力の現在値が20ポイントよりも少なかった場合(S71でNO)、ゲームサーバ1は、前記ステップS72以降の処理を実行せず、「全力探索」を行うには行動力が不足している旨を端末装置3へ通知する(S78)。
【0118】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、端末装置3と通信し、ゲームの管理を行うものであって、
図7に示すように、ゲームを進行させるために必要な行動力(第1ポイント)を記憶装置50に記憶する行動力記憶制御手段511(第1ポイント記憶制御手段)と、基本ポイント分の行動力を消費する「探索する」ボタン101による第1操作に関する情報、および基本ポイントの5倍(基本ポイント分よりも多く)の行動力を消費する「全力探索」ボタン102による第2操作に関する情報の受付を許可する操作管理手段52と、第1操作に関する情報に応じて基本ポイント分の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、第2操作に関する情報に応じて基本ポイントの5倍の行動力を消費させ、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段53と、を備えている構成である。
【0119】
このように、本構成では、ゲームを進行させるために端末装置3で行われる操作として、基本ポイント分の行動力を消費する第1操作だけではなく、基本ポイント分よりも多くの行動力を消費する第2操作をも可能とし、第2操作によって第1操作よりも進行率の高いゲーム進行を可能としている。これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境をユーザ(特に、使用可能な行動力を多く持つユーザ)に提供することができる。
【0120】
また、ゲームを多く(または長く)プレイしたユーザほど、レベルが向上して行動力の最大値である最大行動力も大きくなり、ゲームを進行させるために使用可能な行動力も大きくなる傾向にある。そして、ゲーム管理装置が管理するゲームのユーザ数が増加し、最大行動力の大きいユーザが増えたような場合、ゲーム進行処理の実行回数が増加してゲーム管理装置の処理負荷も大きくなる傾向にある。このような状況において、本構成が好適である。すなわち、同じ行動力(例えば80ポイント)を消費してゲームを進行させるにしても、第1操作が行われるよりも第2操作が行われる方が、ゲーム進行手段53によるゲーム進行処理(第1または第2のゲーム進行処理)の実行回数は少なくなる。つまり、本構成によって第2操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数が削減される。これにより、ゲーム管理装置の処理負荷の軽減を図ることができる。
【0121】
次に、操作管理手段52が、使用可能な行動力(第1ポイント)が第1の閾値(例えば100)を超えている場合にのみ、「全力探索」ボタン102による第2操作に関する情報の受付を許可する構成について説明する。ここで、第1の閾値は任意の値に設定することができる。本実施の形態では第1の閾値を「100」として以下に説明する。
【0122】
本実施の形態では、行動力には最大値(上限値)が設けられ、ユーザは0〜最大値の範囲で行動力を使用することができる。行動力には最大値である最大行動力は、前述のようにレベルアップ等により大きくすることができる。最大行動力が第1の閾値の100を超えるユーザは、使用可能な行動力を多く持つので、「全力探索」ボタン102による第2操作を許可し、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるようにする。
【0123】
一方、最大行動力が100以下のユーザは、そもそも使用可能な行動力が比較的少ないので、ゲーム進行のために多くの操作を繰り返すということもなく、第1操作よりも多くの第1ポイントを消費する第2操作を認める必要性は低い。また、そのようなユーザに第2操作を認めた場合には、第2操作によって手持ちの行動力をすぐに消費してしまうことになり、ゲームプレイを楽しむ時間があまりにも少なくなってしまう可能性もある。そこで、使用できる行動力(すなわち、最大行動力)が第1の閾値を超えるユーザに限定して、第2操作によって効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を提供する。
【0124】
この構成の処理について、
図17を参照しながら以下に説明する。同図は、スカウトモード画面を端末装置3へ送信する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0125】
ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S81でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第1の閾値「100」を超えているか否かを判断する(S82)。このステップS82でYESの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作および「全力探索」ボタン102による第2操作をいずれも許可する(S83)。この場合、ゲームサーバ1は、
図8に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102を表示させるとともに、両ボタン101・102の操作を有効にした(例えば、両ボタン101・102にゲームサーバ1へのハイパーリンクを設定した)画面データを生成する。これにより、「探索する」ボタン101または「全力探索」ボタン102の何れかが選択されたときに、第1操作または第2操作に関する情報が送信され、当該情報をゲームサーバ1が受付可能となる。
【0126】
一方、ステップS82でNOの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作のみを許可する(S84)。この場合、ゲームサーバ1は、
図18に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101のみを表示させる画面データを生成する。これにより、端末装置3では「全力探索」ボタン102の操作ができなくなり、「探索する」ボタン101による第1操作に関する情報のみがゲームサーバ1において受付可能となる。
【0127】
他のバリエーションとして、ゲームサーバ1は、
図19に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102を両方とも表示させる一方、「探索する」ボタン101の操作のみを有効にした(例えば、ボタン101だけにゲームサーバ1へのハイパーリンクを設定した)画面データを生成してもよい。この場合、「全力探索」ボタン102を例えばグレーアウトの状態で表示し、ユーザに当該ボタン102が選択できないことを明確化する。なお、
図19の「全力探索」ボタン102の一点鎖線は、当該ボタン102がグレーアウトの状態で表示されていることを示している。これにより、「全力探索」ボタン102の操作を禁止しながら、「全力探索」という機能があることを、ゲーム画面を通してユーザに理解させることができる。
【0128】
ステップS83またはS84の後、ゲームサーバ1は、生成したスカウトモード画面のデータを端末装置3へ送信する(S85)。
【0129】
ところで、上記では、最大行動力と第1の閾値を比較し、最大行動力が第1の閾値を超えている場合にのみ第2操作を許可する構成について説明したが、次のようにしてもよい。すなわち、現在の行動力(消費されることにより最大行動力から減る値)と第1の閾値とを比較し、現在の行動力が第1の閾値を超えている場合にのみ第2操作を許可する。この場合、最大行動力が相当に大きい場合でも、消費されることにより減った現在の行動力が閾値以下になった場合には、第2操作が禁止され、第1操作のみ可能となる。
【0130】
すなわち、本実施の形態の行動力のように、消費されても時間経過に応じて最大値まで回復する性質の第1ポイントの場合には、ゲームサーバ1が第1ポイントの最大値と現在の値とを記憶装置50に記憶して管理してので、「使用可能な第1ポイント」を最大値としてもよいし、現在の値としてもよい。
【0131】
また、行動力のような性質のポイントではなく、ゲーム内で入手すれば増加するし、ゲーム進行のために消費すれば減るだけという一般的な性質の第1ポイントの場合、当該第1ポイントの現在値と第1の閾値とを比較し、現在値が第1の閾値を超えている場合にのみ第2操作を許可するものとすることができる。
【0132】
次に、スカウトモードにおいて、「全力探索」ボタン102による第2操作が行われた場合に、探している選手(選手カード)が必ずユーザに付与される構成について説明する。
図20に示すように、ゲームサーバ1は、ゲームの進行中に獲得し得る少なくとも1の獲得可能物を設定する獲得可能物設定手段54を備えている。ここで、獲得可能物とは、キャラクタ(選手カード)、アイテム(宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、回復アイテム、魔法アイテム、特殊アイテム、その他の様々なアイテム)、ゲーム内で使用可能な各種ポイントなどを含めることができる。本実施の形態では、獲得可能物設定手段54が、スカウトエリア毎に、4枚の選手カード(上述の探している選手)を獲得可能物として設定する例について説明する。
【0133】
上述のように、ゲーム進行手段53が実行する第1のゲーム進行処理は、抽選に当選した選手カードをユーザに付与するスカウト処理を含む。よって、ユーザが「探索する」ボタン101による第1操作を行った場合には、選手カードの抽選に当選せずに、選手カードを獲得できないことも多い。これに対して、本実施の形態のゲーム進行手段53が実行する第2のゲーム進行処理は、少なくとも1枚の選手カードを必ずユーザに付与するスカウト処理を含む。本構成のスカウト処理の一例を、
図21のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0134】
「探索する」ボタン101による第1操作が行われた場合(S91でYES)、ゲーム進行手段53は、所定の確率(例えば4枚の選手カードの各当選確率5%、外れ確率80%)に基づいて選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を実行する(S92)。この抽選の結果、何れかの選手カードが当選すれば(S93でYES)、ゲーム進行手段53は、その選手カードをユーザに付与する(S94)。すなわち、選手カードがユーザの所有となるようにユーザのゲーム情報を更新する。もしもこの抽選処理で当選しなければ(S93でNO)、ユーザに選手カードを付与することなくスカウト処理を終了する。
【0135】
一方、「全力探索」ボタン102による第2操作が行われた場合(S91でNO)、ゲーム進行手段53は、獲得可能物設定手段54によって設定されている4枚の選手カードの中の所定数(ここでは1枚)の選手カードをランダムに選択し、ユーザに付与する選手カードを決定する(S95)。その後、ゲーム進行手段53は、決定した選手カードをユーザに付与する(S94)。
【0136】
ここで、前記ステップS95のバリエーションについて説明する。上記の説明では、選手カードを固定された枚数(例えば1枚)だけユーザに付与する例であるが、ユーザに付与する選手カードの枚数を可変とすることもできる。すなわち、「全力探索」ボタン102が操作されたとき、少なくとも1枚の選手カードが必ずユーザに付与されるものとし、その枚数を1枚〜n枚(本実施の形態ではn=4)から抽選で決定する処理も可能である。このように選手カードの獲得可能枚数を可変とすることにより、ユーザに、多くの選手カードが一度に獲得できるかもしれないという期待感を持たせることができる。
【0137】
なお、選手カードの付与枚数を1枚〜4枚の中から抽選で決定する場合、ランダムに抽選することもできるし、付与枚数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選をしてもよい。例えば、1枚、2枚、3枚、4枚が選択される確率を、それぞれ90/100、6/100、3/100、1/100とし、多い枚数ほど選択され難くすることができる。これは、「全力探索」ボタン102による第2操作では、必ず1枚の選手カードが付与されるというメリットがユーザに与えられるので、このメリットを安易に大きくし過ぎないためである。
【0138】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、
図20に示すように、ゲームの進行中に獲得し得る少なくとも1枚の選手カード(獲得可能物)を設定する獲得可能物設定手段54を備える。そして、ゲーム進行手段53が実行する第1のゲーム進行処理は、所定の確率に基づいて前記選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を実行し、当該抽選に当選した選手カードをユーザに付与する処理を含み、ゲーム進行手段53が実行する第2のゲーム進行処理は、少なくとも1枚の前記選手カードを必ずユーザに付与する処理を含む構成である。
【0139】
この構成では、第1操作に応じて実行される第1のゲーム進行処理では、抽選に当選した場合にのみ選手カードがユーザに付与される一方、第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理では、少なくとも1枚の選手カードが必ずユーザに付与される。よって、第1操作を行うよりも第2操作を行う方がゲームの進行中に選手カードを獲得し易くなるというメリットがある。つまり、第2操作によって、各スカウトエリアに4枚ずつ設定される獲得可能な選手カードを4枚とも獲得し易くなる。これにより、第2操作によって効率良くゲームを進行させながら、効率よく選手カードも獲得できるので、ユーザ(特に、使用可能な行動力を多く持つユーザ)は、第2操作を積極的に活用しようとする動機づけを与えられることになる。本構成により、第2操作によるゲーム進行を促進し、ゲーム進行処理の実行回数のさらなる削減を図ることにより、ゲーム管理装置の処理負荷の一層の軽減を実現可能とする。
【0140】
なお、上記では、スカウトエリアごとに獲得可能物としての選手カードが設定される構成としているが、スカウトエリアのような複数のステージから構成されていないゲームにも本構成は適用可能である。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0141】
次に、スカウトモードにおいて、「全力探索」ボタン102による第2操作が行われた場合に、第1操作が5回行われるよりも、ゲーム進行率についても有利になる構成について説明する。
【0142】
ゲーム進行手段53は、「探索する」ボタン101による第1操作が行われた場合、所定の当選確率(例えば10%が当選)に基づいて大成功(高進行率)の抽選を実行し、当選した場合には基本の進行率(4%)よりも高い進行率(6%)を選択する。これは第1のゲーム進行処理による進行率決定処理である。大成功の抽選に当選した場合、
図22に示すように、実行結果表示領域131に、例えば「探索大成功(6%進行)進行率ボーナス+2%」という情報が表示される。
【0143】
また、ゲーム進行手段53は、「全力探索」ボタン102による第2操作が行われた場合、抽選処理によらずに必ず所定回数(例えば1回)分の大成功が発生するものとして進行率を決定する。すなわち、所定回数を1回とした場合、4%×4+6%×1=22%の進行率を適用する。上述のように「探索する」ボタン101による第1操作では大成功に当選しなければ高進行率とはならないが、「全力探索」ボタン102による第2操作では、必ず所定回数分の大成功が発生するというメリットがある。これにより、ユーザは、第2操作を積極的に活用しようとする動機づけを与えられることになる。
【0144】
その他のバリエーションとして、「全力探索」ボタン102が操作されたとき、少なくとも1回分の大成功が必ず発生するものとし、大成功の発生回数を1回〜x回(本実施の形態ではx=5)から抽選で決定する処理も可能である。抽選で決定した大成功発生回数をP回、基本の進行率をQ%、大成功発生時の進行率をR%(Q<R)とした場合、下式のようにして「全力探索」ボタン102が操作された場合の進行率を決定する。
進行率(%)=Q(%)×(5―P)+R(%)×P
【0145】
このように大成功の発生回数を可変とすることにより、ユーザに、多くの大成功が発生するかもしれないという期待感を持たせることができる。本構成において「全力探索」ボタン102が操作されたときの画面例を、
図23に示す。同図に示すように、実行結果表示領域131に、例えば「大成功2回(24%進行)進行率ボーナス+2%×2」という情報が表示される。
【0146】
なお、上記の処理は、大成功を発生させるか否かの抽選処理を5回実行する処理とは異なり、抽選処理は1回しか行われない。しかも、大成功を発生させるか否かではなく、大成功の発生回数を抽選しているので、少なくとも1回分の大成功を必ず発生させる処理となっているところが、大成功を発生させるか否かの抽選処理を5回実行する処理とは根本的に異なっている。なお、大成功の発生回数を1回〜5回の中から抽選で決定する場合、ランダムに抽選することもできるし、発生回数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選をしてもよい。例えば、1回〜5回が選択される確率を、それぞれ80/100、10/100、6/100、3/100、1/100とし、大きな発生回数ほど選択され難くすることができる。これは、「全力探索」ボタン102による第2操作では、必ず1回以上の大成功が発生するというメリットがあるので、このメリットを安易に大きくし過ぎないためである。
【0147】
次に、行動力(第1ポイント)が消費されるスカウトモードとは異なるゲームモードである試合モードで消費される運営コスト(第2ポイント)の回復を制御する構成について説明する。
図24に示すように、ゲーム管理装置は、運営コスト記憶制御手段512(第2ポイントを記憶装置)と、運営コスト回復手段55(第2ポイント回復手段)を備える。
【0148】
運営コスト記憶制御手段512は、運営コストを記憶装置50に記憶する記憶制御機能を有する。ここで、記憶装置50についてはゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよいが、本実施の形態では前述のデータベースサーバ2を記憶装置50として使用する。
【0149】
上述のように、運営コストは、他のユーザを指定して仮想的に対戦の試合を行う「試合モード」で対戦コマンドを実行することにより消費されるポイントである。この運営コストには最大値(最大運営コスト)が設けられており、本実施の形態では、レベルアップまたは仲間をつくることによって、運営コストの最大値を大きくすることができる。運営コスト記憶制御手段512は、ユーザIDと対応付けて、ユーザが所有する運営コスト(最大値および現在の値)をデータベースサーバ2に記憶する(
図6参照)。
【0150】
運営コスト回復手段55は、ゲーム内で消費された運営コストを時間経過に応じて回復させる機能を有する。運営コスト回復手段55は、例えば、1分経過毎に1ポイントの運営コストを回復させる。よって、試合モードで運営コストを消費したことにより、当該モードでプレイするには運営コストが不足するようになった場合、ユーザはスカウトモードに変更してプレイしながら、運営コストの回復を待つということも可能である。
【0151】
そして、運営コスト回復手段55は、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、運営コストの回復を速くする。その一例を挙げると、運営コスト回復手段55は、基本的には、1分経過毎に1ポイントの第2ポイントを回復させる(第2のゲーム進行処理が実行されていない場合)。一方、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合、運営コスト回復手段55は、例えば、10秒経過すれば1ポイントの運営コストを回復させる。なお、運営コストの回復の速さはこの例に限らず、任意に設定できる。このように第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に限り、通常時よりも運営コストの回復を速くする理由は、以下のとおりである。
【0152】
1分経過毎に1ポイントの運営コストが回復することを基本とした場合、スカウトモードで100ポイント分の行動力を使用して、「探索する」ボタン101によるゲームプレイを例えば5分間行えば、その間に第2ポイントは5ポイント回復する。一方、スカウトモードで100ポイント分の行動力を、「全力探索」ボタン102の第2操作により消費した場合には、ゲームの時間が大幅に短縮されるため、当然ながら5分もかからない。よって第2操作によるゲームプレイが終了した時点では、運営コストが十分に回復していないこともあり得る。即ち、折角、スカウトモードにおいて第2操作によってゲーム進行が速くなったにもかかわらず、その後、試合モードに変更しても、運営コストが十分に回復していないため試合モードでの対戦プレイが行えないといった事態が生じ得る。そこで、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも運営コストの回復を速くし、前記の事態を効果的に回避できるようにしている。
【0153】
本構成の運営コスト回復処理の一例について、
図25のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0154】
試合モードで運営コストが消費された場合(S101)、運営コスト回復手段55は、時間経過に応じて運営コストを回復させるために、計時を開始する(S102)。この計時処理は、例えばゲームサーバ1のCPU11の内部クロックを使用して実行できる。
【0155】
第2のゲーム進行処理が実行されていない場合(S103でNO)、運営コスト回復手段55は、計時開始から1分経過したときに(S104でYES)、運営コストを1ポイント回復させる(S105)。運営コストが最大値まで回復していない場合は(S106でNO)、ステップS102に戻り、S102〜S106の処理を繰り返す。
【0156】
一方、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合(S103でYES)、計時開始から10秒が経過すれば又は既に経過していれば(S107でYES)、運営コストを1ポイント回復させる(S105)。その後、運営コストが最大値まで回復していない場合は(S106でNO)、ステップS102に戻る。
【0157】
なお、運営コストは、時間経過に応じた回復の他に、経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより一気に回復するようにしたり、回復アイテムの使用により一気に回復するようにしたりできる。
【0158】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、
図24に示すように、行動力記憶制御手段511、操作管理手段52、ゲーム進行手段53の他に、行動力(第1ポイント)が消費されるスカウトモードとは異なるゲームモード(試合モード)で消費される運営コスト(第2ポイント)を記憶装置50に記憶する運営コスト記憶制御手段512(第2ポイント記憶制御手段)と、ゲーム内で消費された運営コストを時間経過に応じて回復させる運営コスト回復手段55(第2ポイント回復手段)とをさらに備える構成である。そして、ゲーム進行手段53によって第2のゲーム進行処理が実行された場合に、運営コスト回復手段55が、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、運営コストの回復を速くする構成である。
【0159】
これにより、スカウトモード中の第2操作によってゲーム進行が速くなったにもかかわらず、その後、試合モードに変更しても、運営コストが十分に回復していないため試合モードでの対戦プレイが行えないといった事態を効果的に回避できる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0160】
次に、スカウトエリアの達成率が100%に近づいたときに有効な処理について説明する。
【0161】
本実施の形態のスカウトモードは、ゲーム構成の単位としてのステージ(スカウトエリア)が複数存在する。ユーザは、端末装置3で「探索する」ボタン101または「全力探索」ボタン102を操作することにより、ゲームを進行させてエリアをクリア(達成)しながら、次の新たなエリアへ移行する。エリアの達成率が100%に近づいたとき、第2操作により第1操作よりも多くの行動力を消費すると、行動力を必要以上に消費し過ぎてしまうことになる。
【0162】
そこで、操作管理手段52は、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が、「全力探索」ボタン102の第2操作により消費される行動力(本実施の形態では20ポイント)よりも少なくなった場合に、第2操作を禁止し、第1操作に関する情報の受付のみを許可する。
【0163】
本構成のゲームサーバ1の処理の一例について、
図26を参照しながら以下に説明する。同図は、ユーザがプレイしている現在のエリアのスカウトモード画面を端末装置3へ送信する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0164】
ゲームサーバ1は、現在のエリアで「全力探索」ボタン102の第2操作により消費される行動力A1を取得する(S111)。本実施の形態では、各エリアの基本ポイントがデータベースサーバ2に記憶されている。この基本ポイントを読み出して5倍することにより、第2操作により消費される行動力A1を取得することができる。
【0165】
また、ゲームサーバ1は、現在のエリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2を取得する(S112)。例えば、現在のエリアの進行率(累積の進行率)が92%であった場合、残り8%進行させるために必要な行動力A2を求める。例えば、基本ポイント=4ポイント、基本ポイントを消費した基本のゲーム進行率=4%の場合、残り8%進行させるために必要な行動力A2は8ポイントである。このように、現在のエリアの進行率をE%、基本ポイントをFポイント、基本のゲーム進行率をG%とした場合、現在のエリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2は、
A2=F×(100−E)/G
により算出できる。
【0166】
そして、操作管理手段52は、第2操作により消費される行動力A1と、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2とを比較し(S113)、A1>A2のとき(S113でYES)、第2操作により行動力を必要以上に消費し過ぎてしまうことを未然に回避するため、第2操作を禁止し、「探索する」ボタン101による第1操作のみを許可する(S114)。この場合、ゲームサーバ1は、
図18に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101のみを表示させる画面データを生成する。または「全力探索」ボタン102を無効化したグレーアウトの状態で表示する(
図19参照)。
【0167】
一方、A1≦A2のとき(S113でNO)、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作および「全力探索」ボタン102による第2操作をいずれも許可する(S115)。この場合、ゲームサーバ1は、
図8に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102を表示させるとともに、両ボタン101・102の操作を有効にした画面データを生成する。なお、上述のように、使用可能な行動力が第1の閾値を超えている場合にのみ、第2操作を許可する構成も採用する場合には、使用可能な行動力が第1の閾値を超えているか否かの判断も行われることになる。
【0168】
ステップS114またはS115の後、ゲームサーバ1は、生成したスカウトモード画面のデータを端末装置3へ送信する(S116)。
【0169】
その後、第1操作または第2操作に応じてゲーム進行手段53がエリアを進行させた場合(S117でYES)、現在のエリアを達成(エリアが最後まで進行)したか否かが判断される(S118)。ステップS118でNOの場合、ステップS112に戻る。一方、ステップS118でYESの場合、現在のエリアでの処理を終了する。また、新たなスカウトエリアでのゲームプレイが開始された場合は、最初のステップS111から処理が開始される。また、スカウトモードを終了する操作が行われた場合(S119でYES)、処理を終了する。
【0170】
以上のように、本実施の形態のゲームは、ゲーム構成の単位としてのエリア(ステージ)が複数存在するゲームであって、操作管理手段52が、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が第2操作により消費される行動力よりも少なくなった場合に、第2操作を禁止し、第1操作に関する情報の受付のみを許可する構成である。これにより、第2操作によって行動力を必要以上に消費し過ぎてしまうという事態を効果的に回避することができる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0171】
次に、スカウトエリアの達成率が100%に近づいたときに有効な処理の他の形態について説明する。本実施の形態のゲーム進行手段53は、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が第2操作により消費される行動力よりも少なくなった後に、第2操作に関する情報を受け付けた場合に、エリアを最後まで進行させるために必要な分だけの行動力を消費させて、エリアを最後まで進行させる機能を有する。
【0172】
本構成のゲームサーバ1の処理の一例について、
図27を参照しながら以下に説明する。同図は、ユーザがプレイしている現在のエリアにおけるゲーム進行処理の一例を示すフローチャートである。
【0173】
スカウトモードで「全力探索」ボタン102による第2操作が行われた場合(S121でYES)、ゲームサーバ1は、現在のエリアで「全力探索」ボタン102の第2操作により消費される行動力A1を取得する(S122)。また、ゲームサーバ1は、現在のエリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2を取得する(S123)。これらのステップS121およびS123の処理は、
図26のステップS111およびS112と同一の処理である。
【0174】
そして、ゲーム進行手段53は、第2操作により消費される行動力A1と、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2とを比較する(S124)。ここで、A1>A2のとき(S124でYES)、ゲーム進行手段53は、第2操作により行動力を必要以上に消費し過ぎてしまうことを回避するため、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力A2のみを消費させ(S125)、エリアを最後まで進行させ(S126)、当該エリアでの処理を終了する。
【0175】
一方、A1≦A2のとき(S124でNO)、ゲーム進行手段53は、通常どおり第2操作により消費される行動力A1を消費させ(S127)、上述した第2のゲーム進行処理を実行する(S128)。その後は、ステップS121に戻る。
【0176】
以上のように、本実施の形態のゲームは、ゲーム構成の単位としてのエリア(ステージ)が複数存在するゲームであって、ゲーム進行手段53が、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が第2操作により消費される行動力よりも少なくなった後に第2操作に関する情報を受け付けた場合に、エリアを最後まで進行させるために必要な分だけ行動力を消費させて、エリアを最後まで進行させる構成である。これにより、エリアの達成率が100%に近づいた場合でも、「全力探索」ボタン102による第2操作が可能となり、且つ、第2操作によって行動力を必要以上に消費し過ぎてしまうという事態も効果的に回避することができる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0177】
次に、使用可能な行動力が第2の閾値を超えている場合には、第2操作より多くの行動力を消費する第3操作を許可する構成について説明する。
【0178】
本実施の形態の操作管理手段52は、使用可能な行動力(最大行動力)が第2の閾値(例えば200)を超えている場合に、第2操作による消費分よりも多くの行動力を消費する第3操作に関する情報の受付を許可する。ここで、第2の閾値は任意の値に設定することができる。本実施の形態では第2の閾値を「200」として以下に説明する。
【0179】
本実施の形態では、
図28に例示するように、端末装置3の画面に、「超全力探索」ボタン103が表示され、このボタン103を選択することによって第3操作を行うことができる。本実施の形態では、「全力探索」ボタン102による第2操作は基本ポイント分の5倍の行動力を消費する操作であるが、「超全力探索」ボタン103による第3操作は基本ポイント分の10倍の行動力を消費する操作とする。
【0180】
なお、第2操作により消費される行動力よりも第3操作により消費される行動力の方が多いという関係が成立すればよく、第3操作の行動力の消費量は任意に設定できる。例えば、基本ポイントのn1倍(1<n1)の行動力、または基本ポイントにm1ポイント(1<m1)を加算した行動力を、第2操作により消費されるとした場合、基本ポイントのn2倍(n1<n2)の行動力、または基本ポイントにm2ポイント(m1<m2)を加算した行動力を、第3操作により消費されるようにすることができる。
【0181】
図29に示すように、本実施の形態のゲーム進行手段53は、超全力探索実行部533を備える。この超全力探索実行部533は、端末装置3での「超全力探索」ボタン103の操作(第3操作)に関する情報に応じて、第2操作による消費分よりも多くの行動力を消費させ、第2のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第3のゲーム進行処理を実行する。本実施の形態では、第3操作が第1操作の10倍の行動力を消費する操作であることに鑑み、基本的に、第3操作に応じて実行される第3のゲーム進行処理は、第1操作に応じて実行される第1のゲーム進行処理の実行結果の10倍相当の実行結果が得られるようにしている。但し、第3のゲーム進行処理は、第1のゲーム進行処理を10回繰り返す処理ではない。
【0182】
本構成の処理について、
図30および
図31を参照しながら以下に説明する。
図30は、スカウトモード画面を端末装置3へ送信する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0183】
ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S131でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第1の閾値「200」を超えているか否かを判断する(S132)。このステップS132でYESの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作、「全力探索」ボタン102による第2操作および「超全力探索」ボタン103による第3操作をいずれも許可する(S133)。この場合、ゲームサーバ1は、
図28に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101、「全力探索」ボタン102および「超全力探索」ボタン103を表示させるとともに、各ボタン101・102・103の操作を有効にした(例えば、各ボタン101・102・103にゲームサーバ1へのハイパーリンクを設定した)画面データを生成する。これにより、ボタン101・102・103「の何れかが選択されたときに、第1操作、第2操作または第3操作に関する情報が送信され、当該情報をゲームサーバ1が受付可能となる。
【0184】
一方、ステップS132でNOの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作および「全力探索」ボタン102による第2操作のみを許可する(S134)。この場合、ゲームサーバ1は、
図8に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「全力探索」ボタン102を表示させる画面データを生成する。または、「超全力探索」ボタン103の操作を無効化したグレーアウトの状態で表示させる画面データを生成してもよい。なお、前述のように、最大行動力が第1の閾値を超えている場合のみ第2操作を許可してもよい。
【0185】
ステップS133またはS134の後、ゲームサーバ1は、生成したスカウトモード画面のデータを端末装置3へ送信する(S135)。
【0186】
ところで、上記では、最大行動力と第2の閾値を比較したが、現在の行動力(消費されることにより最大行動力から減る値)と第2の閾値とを比較し、現在の行動力が第2の閾値を超えている場合にのみ第3操作を許可してもよい。また、行動力のように時間経過に応じて最大値まで回復する性質のポイントではなく、ゲーム内で入手すれば増加するし、ゲーム進行のために消費すれば減るだけという一般的な性質の第1ポイントの場合、当該第1ポイントの現在値と第2の閾値とを比較し、現在値が第2の閾値を超えている場合にのみ第3操作を許可するものとすることができる。
【0187】
次に、第3のゲーム進行処理の一例を、
図31のフローチャートを参照しながら説明する。端末装置3にて「超全力探索」ボタン103を押す第3操作が行われた後、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力の現在値が40ポイント(基本ポイントの10倍)以上残っているか否かを判断する(S141)。ステップS141でYESならば、ゲーム進行手段53は、ユーザの行動力を40ポイント削減する(S142)。さらに、ゲーム進行手段53は、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高くし、例えば進行率を40%として、スカウトエリアを進行させる(S143)。
【0188】
また、ゲーム進行手段53は、獲得可能物設定手段54によって獲得可能物としてエリアに設定されている例えば4枚の選手カードをユーザに付与するためのスカウト処理を実行する(S144)。このスカウト処理の例としては、第2操作に応じた第2のゲーム進行処理でユーザに1枚の選手カードを必ず付与する場合、第3操作に応じた第3のゲーム進行処理では、ユーザに2枚の選手カードを必ず付与するものとする。例えば、4枚の選手カードの中から2枚をランダムに選択してユーザに付与する。すなわち、第2のゲーム進行処理で必ずユーザに付与する選手カードの枚数よりも、第3のゲーム進行処理で必ずユーザに付与する選手カードの枚数を多くすることが望ましい。
【0189】
バリエーションとして、少なくとも1枚の選手カードが必ずユーザに付与されるものとし、その枚数を1枚〜n枚(本実施の形態ではn=4)から抽選で決定する処理も可能である。この場合、第2のゲーム進行処理よりも第3のゲーム進行処理の方が大きい枚数が選択され易くなるように、付与枚数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選をしてもよい。例えば、第2のゲーム進行処理では、1枚、2枚、3枚、4枚が選択される確率を、それぞれ90/100、6/100、3/100、1/100とする。一方、第3のゲーム進行処理では、1枚、2枚、3枚、4枚が選択される確率を、それぞれ4/100、90/100、4/100、2/100とする。
【0190】
また、ゲーム進行手段53は、現在のスカウトエリアに定められている経験値(4ポイント)の10倍の「40ポイント」の経験値をユーザに付与する(S145)。
【0191】
さらに、ゲーム進行手段53は、「探索する」ボタン101が操作されたときにユーザが獲得できる強化ポイントの範囲「8〜56」の最小値および最大値をそれぞれ10倍にした範囲「80〜560」の値の中から、例えばランダムに1つの値を決定し、決定した値の強化ポイントをユーザに付与する(S146)。
【0192】
その後、ゲーム進行手段53は、前記ステップS142〜S146の処理結果を反映させた画面の更新データを生成し、端末装置3へ送信する(S147)。
【0193】
一方、「超全力探索」ボタン103を押す第3操作が行われても、ユーザの行動力の現在値が40ポイントよりも少なかった場合(S141でNO)、ゲームサーバ1は、前記ステップS142以降の処理を実行せず、「超全力探索」ボタン103を行うには行動力が不足している旨を端末装置3へ通知する(S148)。
【0194】
ところで、第3操作においても、スカウトエリア(ステージ)の達成率が100%に近づいたときに行動力を消費し過ぎになることもある。そこで、第2操作と同様に、操作管理手段52は、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が前記第3操作により消費される行動力よりも少なくなった場合に、第3操作を禁止し、第1操作に関する情報の受付のみを許可する、または第1操作および第2操作に関する情報の受付のみを許可することが望ましい。
【0195】
あるいは、ゲーム進行手段53は、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が前記第3操作により消費される行動力よりも少なくなった後に第3操作に関する情報を受け付けた場合に、エリアを最後まで進行させるために必要な分だけの行動力を消費させて、エリアを最後まで進行させることが望ましい。
【0196】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、操作管理手段52が、使用可能な行動力が第2の閾値を超えている場合に、第2操作による消費分よりも多くの行動力を消費する第3操作に関する情報の受付を許可し、ゲーム進行手段53が、端末装置3での第3操作に関する情報に応じて、第2操作による消費分よりも多くの行動力を消費させ、第2のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第3のゲーム進行処理を実行する構成である。なお、第3操作が可能な場合は、第2操作も並行して実行可能としておくようにしてもよいし、ユーザにとってのゲーム操作の簡易化のために、第2操作に代えて第3操作のみが可能となるようにしてもよい。
【0197】
これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間をさらに省いてより効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を、第2の閾値を超えるほど大きい行動力を使用できるユーザに提供することができる。また、第3操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数がさらに削減され、ゲーム管理装置の処理負荷をより一層軽減することができる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0198】
次に、第3操作で消費される行動力を可変とする構成について説明する。本実施の形態の操作管理手段52は、使用可能な行動力(最大行動力)が多いほど、第3操作で消費される行動力を多くする。この操作管理手段52による行動力消費量の決定処理の一例について、
図32のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0199】
操作管理手段52は、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第2の閾値「200」を超えているか否かを判断する(S151)。このステップS151でYESの場合、最大行動力が「350」を超えているか否かを判断する(S152)。このステップS152でNOの場合(即ち、200<最大行動力≦350の場合)、第3操作で消費される行動力を基本ポイントの10倍に決定する(S153)。また、ステップS152でYESの場合、最大行動力が「500」を超えているか否かを判断する(S154)。このステップS154でNOの場合(即ち、350<最大行動力≦500の場合)、第3操作で消費される行動力を基本ポイントの15倍に決定する(S155)。また、ステップS154でYESの場合、第3操作で消費される行動力を基本ポイントの20倍に決定する(S156)。
【0200】
一例として、第3操作で消費される行動力が基本ポイントの20倍に決定された場合のスカウトモード画面を、
図33に示す。例えば、「超全力探索」ボタン103の下方の表示領域141に、「行動力を20倍消費して・・・」というように、行動力の消費量が明示される。
【0201】
なお、上記では使用可能な行動力の大きさに応じて、第3操作での行動力の消費量を3段階でアップさせる例を示したがこれはほんの一例であり、これに限定されない。
【0202】
また、本実施の形態のゲーム進行手段53は、第3操作で消費される行動力が多いほどゲームの進行率を高くする。例えば、第3操作で消費される行動力を基本ポイントの10倍、15倍、20倍とした場合のゲームの進行率を、それぞれ40%、60%、80%とする。
【0203】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、操作管理手段52が、使用可能な行動力が多いほど、前記第3操作で消費される行動力を多くし、ゲーム進行手段53が、第3操作で消費される行動力が多いほどゲームの進行率を高くする構成である。これにより、使用可能な行動力を多く持つユーザほど、効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を実現できる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0204】
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の他の構成例を、以下に説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
【0205】
図34に示すように、本実施の形態のゲームのスカウトモード画面には、「探索する」ボタン101に加えて「エリア全力探索」ボタン104が表示される。この「エリア全力探索」ボタン104は、1つのスカウトエリア(ステージ)全体を最後まで一気に進行させることができる「エリア全力探索」というゲーム進行処理を実行するためのコマンドボタンである。
【0206】
前述の実施の形態では、「全力探索」ボタン102により基本ポイント分よりも多い行動力を消費するゲーム進行処理を可能とする構成を説明したが、本実施の形態では、「エリア全力探索」ボタン104によりエリア全体のゲームを進行させるゲーム進行処理を可能とする構成について、以下に説明する。
【0207】
図35は、本実施の形態のゲーム管理装置の主要機能ブロック図である。ゲーム管理装置は、主に、行動力記憶制御手段511(第1ポイント記憶制御手段)、操作管理手段252およびゲーム進行手段253を備えている。これらの各手段は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0208】
行動力記憶制御手段511については説明済みであるので、ここでは説明を省略する。
【0209】
操作管理手段252は、基本ポイント分の行動力を消費する「探索する」ボタン101による第1操作に関する情報、およびエリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に関する情報の受付を許可する機能を有する。
【0210】
ゲーム進行手段253は、端末装置3での第1操作に関する情報に応じて、基本ポイント分の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、端末装置3での「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に関する情報に応じて、エリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行する機能を有する。このゲーム進行手段253の機能の詳細について以下に説明する。
【0211】
図36には、ゲーム進行手段253の機能的構成の一例を示している。同図に示すように、ゲーム進行手段253は、受信手段53a、ゲーム実行手段253b、ゲーム画面生成手段53cおよび送信手段53d等を備えている。そして、ゲーム実行手段253bは、スカウトモードにおける端末装置3での操作に応じてゲーム進行処理を実行する探索実行部531およびエリア全力探索実行部534を含む。
【0212】
エリア全力探索実行部534は、「エリア全力探索」ボタン104の操作に応じて、エリアを最後まで進行させる分の行動力を消費させて第2のゲーム進行処理を実行する。エリアの最初(累積の進行率0%の状態)で「エリア全力探索」ボタン104が押された場合、エリア全力探索実行部534は、エリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最初から最後まで進行させる。
【0213】
図36に示すように、ゲームサーバ1は、エリア(ステージ)に関する情報であるエリア情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に予め記憶するエリア情報記憶制御手段261(ステージ情報記憶制御手段)を備えている。このエリア情報記憶制御手段261は、
図37に例示するように、各エリアを一意に識別するエリアIDと対応付けて、エリア番号、エリア名、基本ポイント、基本のゲーム進行率、エリアを最初から最後まで進行させるために必要な行動力(エリア達成用行動力)等の情報を含むエリア情報をデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。
【0214】
エリア全力探索実行部534は、前記エリア情報に基づいて、エリアを最初から(または途中から)最後まで進行させる分の行動力を取得し、取得した行動力を消費させて、エリアを最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行する。
【0215】
「エリア全力探索」ボタン104による第2操作が、エリアを最後まで進行させる分の行動力を消費する操作であることに鑑み、基本的に、第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理は、「探索する」ボタン101による第1操作を何度も繰り返してエリアを最後まで進行させた場合に相当する経験値等が得られるようにしている。但し、第2のゲーム進行処理は、第1のゲーム進行処理を何度も繰り返す処理ではない。
【0216】
また、
図34のスカウトモード画面の表示領域110には、「エリア全力探索」ボタン104を押すことによって消費される行動力(この例では「−100」)の情報155、同ボタン104を押すことによって獲得できる経験値(この例では「+100」)の情報156および強化ポイント(この例では「200〜1400」)の情報157を表示することが望ましい。これにより、ユーザは「エリア全力探索」ボタン104を押すことによりどのような結果が得られるのかを事前に把握できる。
【0217】
本構成の処理について、
図38および
図39を参照しながら以下に説明する。
図38は、スカウトモードにおけるゲームサーバ1の基本的な処理の流れを示すフローチャートである。
図39は、「エリア全力探索」ボタン104の第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理の一例を示すフローチャートである。
【0218】
図5に例示するゲームのメイン画面において、「スカウトモード」ボタン73を選択する操作が行われた場合、端末装置3からはスカウトモードの画面を要求する情報がゲームサーバ1へ送信される。
図38に示すように、ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S161でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、
図34に例示するスカウトモード画面のデータを生成し、当該データを端末装置3へ送信する(S162)。このスカウトモード画面には、「探索する」ボタン101および「エリア全力探索」ボタン104の2種類のコマンドボタンが表示され、ユーザは何れかのボタンを押すことによりスカウトモードでのゲームをプレイすることができる。
【0219】
端末装置3において「探索する」ボタン101を押す第1操作が行われた場合(S163でYES)、この第1操作に関する情報に応じて、ゲーム進行手段253は、基本ポイント分(例えば4ポイント)の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行する(S55)。このステップS55の第1のゲーム進行処理の詳細については説明済みである。ステップS55の実行後は、ステップS163に移行する。
【0220】
一方、端末装置3において「エリア全力探索」ボタン104を押す第2操作が行われた場合(S164でYES)、この第2操作に関する情報に応じて、ゲーム進行手段253は、エリアを最後まで進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行する(S166)。ステップS166の実行後は、ステップS53に移行する。
【0221】
また、メイン画面へ戻る等のその他の操作が行われた場合(S57でYES)、ゲームサーバ1は、その操作に応じた処理を実行して(S58)、処理を終了する。
【0222】
次に、
図38のステップS166(第2のゲーム進行処理)の一例を、
図39のフローチャートを参照しながら説明する。端末装置3にて「エリア全力探索」ボタン104を押す第2操作が行われた後、ゲーム進行手段253は、エリアを最後まで進行させるために必要な行動力が残っているか否かを判断する(S171)。ステップS171でYESならば、ゲーム進行手段253は、エリアを最後まで進行させる分の行動力を削減する(S172)。
【0223】
さらに、ゲーム進行手段253は、現在のエリアを最後まで進行させ、当該エリアをクリア(達成)したものとする(S173)。
【0224】
また、ゲーム進行手段253は、獲得可能物としてエリアに設定された選手カードをスカウトに成功したものとしてユーザに付与するスカウト処理を実行する(S174)。この処理では、例えば、少なくとも1枚の選手カードを必ずユーザに付与する。この処理の詳細は後述する。
【0225】
また、ゲーム進行手段253は、行動力の消費量(この例では100)に見合った経験値として、例えば100ポイントの経験値をユーザに付与する(S175)。また、ゲーム進行手段253は、行動力の消費量に見合った強化ポイントとして、例えば200〜1400の中から抽選で決定した強化ポイントをユーザに付与する(S176)。
【0226】
なお、上記で示した処理はほんの一例であり、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に応じた第2のゲーム進行処理は、ゲームの種類や内容に応じた任意の処理とすることができる。その後、ゲーム進行手段253は、前記ステップS172〜S176の処理結果を反映させた画面の更新データを生成し、端末装置3へ送信する(S177)。
【0227】
一方、「エリア全力探索」ボタン104を押す第2操作が行われても、ユーザの行動力の現在値が100ポイントよりも少なかった場合(S171でNO)、ゲームサーバ1は、前記ステップS172以降の処理を実行せず、「エリア全力探索」を行うには行動力が不足している旨を端末装置3へ通知する(S178)。
【0228】
前記ステップS177で更新されたスカウトモード画面の一例を、
図40に示す。同図に示すように、実行結果表示領域131に、「エリア全力探索」ボタン104を押したことによるゲーム実行結果として、例えば「エリアの探索終了!次のエリアへ進めます!」という情報が表示される。また、「次のエリア」ボタン109が表示され、当該ボタン109を押すことによって、次の新たなエリア(本実施の形態の場合「8−2中九州」)へ進むことができる。また、獲得した強化ポイント(この例では「+1250」)の情報114も表示される。また、現在のステータスの表示領域120における経験値の情報121、行動力の情報122および強化ポイントの情報123がそれぞれ更新されている。
【0229】
さらに、表示領域118に獲得した選手カードが表示される。
図40では、ユーザが3枚の選手カードを獲得した例を示している。なお、まだ獲得できていない残り1枚の選手カードを獲得するために、次のエリアに進まずに、現在のエリアで、再度、「探索する」ボタン101または「エリア全力探索」ボタン104を押してプレイすることもできる。この場合。エリアの進行率(達成率)は既に100%となっているので、当該エリアの進行率はこれ以上は上がらないが、その他の処理(行動力の削減、スカウト処理、経験値および強化ポイントの付与処理など)は上述のとおり実行される。
【0230】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、端末装置3と通信し、ゲーム構成の単位としてのエリア(ステージ)が複数存在するゲームの管理を行うものであって、
図35に示すように、ゲームを進行させるために必要な行動力(第1ポイント)を記憶装置50に記憶する行動力記憶制御手段511(第1ポイント記憶制御手段)と、基本ポイント分の行動力を消費する「探索する」ボタン101による第1操作に関する情報、およびエリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する第2操作に関する情報の受付を許可する操作管理手段252と、端末装置3での第1操作に関する情報に応じて、基本ポイント分の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、端末装置3での前記第2操作に関する情報に応じて、エリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段253と、を備えている構成である。
【0231】
このように、本構成では、ゲームを進行させるために端末装置3で行われる操作として、基本ポイント分の行動力を消費する第1操作だけではなく、エリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する第2操作をも可能とし、第2操作によってエリアを最初から最後まで一気に進行させることを可能としている。これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境をユーザ(特に、使用可能な行動力を多く持つユーザ)に提供することができる。
【0232】
また、ゲームを多く(または長く)プレイしたユーザほど、レベルが向上して行動力の最大値である最大行動力も大きくなり、ゲームを進行させるために使用可能な行動力も大きくなる傾向にある。そして、ゲーム管理装置が管理するゲームのユーザ数が増加し、最大行動力の大きいユーザが増えたような場合、ゲーム進行処理の実行回数が増加してゲーム管理装置の処理負荷も大きくなる傾向にある。このような状況において、本構成が好適である。すなわち、同じ行動力(例えば100ポイント)を消費してゲームを進行させるにしても、第1操作が行われるよりも第2操作が行われる方が、ゲーム進行手段253によるゲーム進行処理(第1または第2のゲーム進行処理)の実行回数は少なくなる。つまり、本構成によって第2操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数が削減される。これにより、ゲーム管理装置の処理負荷の軽減を図ることができる。
【0233】
また、本構成は前述の実施の形態の構成(「全力探索」ボタン102等の操作によりゲームを進行させる構成等)と組み合わせて適用することもできる。
【0234】
ところで、ゲーム進行手段253は、エリアの途中(累積の進行率が0%を超え、且つ100%未満の状態)で「エリア全力探索」ボタン104が押された場合、エリアの途中から最後までゲームを進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最後まで進行させる機能を有していてもよい。
【0235】
エリアの途中から最後まで進行させる分の行動力Aを取得する場合、現在のエリアの進行率をE%、基本ポイントをFポイント、基本のゲーム進行率をG%とした場合、
A=F×(100−E)/G
により算出できる。
【0236】
次に、操作管理手段52が、使用可能な行動力が第1の基準値(例えば300)を超えている場合にのみ、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に関する情報の受付を許可する構成について説明する。ここで、第1の基準値は任意の値に設定することができる。「エリア全力探索」ボタン104で消費される行動力はかなり大きくなるため、それに合わせて第1の基準値が設定される。本実施の形態では第1の基準値を「300」とし、使用可能な行動力である最大行動力が300を超えるユーザに対してのみ「エリア全力探索」ボタン104による第2操作を許可し、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるようにする。
【0237】
この構成の処理について、
図41を参照しながら以下に説明する。同図は、スカウトモード画面を端末装置3へ送信する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0238】
ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S181でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第1の基準値「300」を超えているか否かを判断する(S182)。このステップS182でYESの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作および「エリア全力探索」ボタン104による第2操作をいずれも許可する(S183)。この場合、ゲームサーバ1は、
図34に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「エリア全力探索」ボタン104を表示させるとともに、両ボタン101・104の操作を有効にした(例えば、両ボタン101・104にゲームサーバ1へのハイパーリンクを設定した)画面データを生成する。これにより、「探索する」ボタン101または「エリア全力探索」ボタン104の何れかが選択されたときに、第1操作または第2操作に関する情報が送信され、当該情報をゲームサーバ1が受付可能となる。
【0239】
一方、ステップS182でNOの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作のみを許可する(S184)。この場合、ゲームサーバ1は、
図18に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101のみを表示させる画面データを生成する。これにより、端末装置3では「エリア全力探索」ボタン104の操作ができなくなり、「探索する」ボタン101による第1操作に関する情報のみがゲームサーバ1において受付可能となる。または「エリア全力探索」ボタン104を無効化したグレーアウトの状態で表示してもよい。
【0240】
ステップS183またはS184の後、ゲームサーバ1は、生成したスカウトモード画面のデータを端末装置3へ送信する(S185)。
【0241】
ところで、上記では、最大行動力と第1の基準値とを比較したが、現在の行動力(消費されることにより最大行動力から減る値)と第1の基準値とを比較し、現在の行動力が第1の基準値を超えている場合にのみ「エリア全力探索」ボタン104による第2操作を許可してもよい。また、行動力のように時間経過に応じて最大値まで回復する性質のポイントではなく、ゲーム内で入手すれば増加するし、ゲーム進行のために消費すれば減るだけという一般的な性質の第1ポイントの場合、当該第1ポイントの現在値と第1の基準値とを比較し、現在値が第1の基準値を超えている場合にのみ第2操作を許可するものとすることができる。
【0242】
以上のように、本実施の形態の操作管理手段52は、使用可能な行動力が第1の基準値を超えている場合にのみ、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に関する情報の受付を許可する構成である。第1の基準値以下の第1ポイントしか使用できないユーザに対して、エリアを最初から最後まで一気に進行させることができる第2操作を認める必要性は低い。また、そのようなユーザに第2操作を認めた場合には、第2操作によって手持ちの行動力をすぐに消費してしまうことになり、ゲームプレイを楽しむ時間があまりにも少なくなってしまう可能性もある。そこで、使用可能な行動力を多く持つ(使用可能な行動力が第1の基準値を超えている)ユーザに限定して、第2操作によって効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を提供する。
【0243】
次に、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作が行われた場合に、探している選手(選手カード)が必ずユーザに付与される構成について説明する。
図42に示すように、本実施の形態のゲームサーバ1は、ゲームの進行中に獲得し得る少なくとも1の獲得可能物を設定する獲得可能物設定手段54を備えている。この獲得可能物設定手段54は既に説明済みである。本実施の形態では、獲得可能物設定手段54が、スカウトエリア毎に、4枚の選手カード(上述の探している選手)を獲得可能物として設定する例について説明する。
【0244】
上述のように、ゲーム進行手段253が実行する第1のゲーム進行処理は、抽選に当選した選手カードをユーザに付与するスカウト処理を含む。よって、ユーザが「探索する」ボタン101による第1操作を行った場合には、選手カードの抽選に当選せずに、選手カードを獲得できないことも多い。これに対して、本実施の形態のゲーム進行手段253が実行する第2のゲーム進行処理は、少なくとも1枚の選手カードを必ずユーザに付与するスカウト処理を含む。本構成のスカウト処理の一例を、
図43のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0245】
「探索する」ボタン101による第1操作が行われた場合(S91でYES)、ゲーム進行手段253は、所定の確率に基づいて選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を実行する(S92)。この抽選の結果、何れかの選手カードが当選すれば(S93でYES)、ゲーム進行手段253は、その選手カードをユーザに付与する(S94)。もしもこの抽選処理で当選しなければ(S93でNO)、ユーザに選手カードを付与することなくスカウト処理を終了する。
【0246】
一方、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作が行われた場合(S91でNO)、ゲーム進行手段253は、獲得可能物設定手段54によって設定されている4枚の選手カードの中の所定数(ここでは3枚)の選手カードをランダムに選択し、ユーザに付与する選手カードを決定する(S195)。その後、ゲーム進行手段253は、決定した選手カードをユーザに付与する(S94)。また、バリエーションとして、少なくとも1枚の選手カードが必ずユーザに付与されるものとし、上述のようにその枚数を1枚〜n枚(本実施の形態ではn=4)から抽選で決定する処理も可能である。このとき、付与枚数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選をしてもよい。
【0247】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、
図42に示すように、ゲームの進行中に獲得し得る少なくとも1枚の選手カード(獲得可能物)を設定する獲得可能物設定手段54を備える。そして、ゲーム進行手段253が実行する第1のゲーム進行処理は、所定の確率に基づいて前記選手カードを獲得できるか否かを決定する抽選を実行し、当該抽選に当選した選手カードをユーザに付与する処理を含み、ゲーム進行手段253が実行する第2のゲーム進行処理は、少なくとも1枚の前記選手カードを必ずユーザに付与する処理を含む構成である。
【0248】
この構成では、第1操作に応じて実行される第1のゲーム進行処理では、抽選に当選した場合にのみ選手カードがユーザに付与される一方、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理では、少なくとも1枚の選手カードが必ずユーザに付与される。よって、第1操作を行うよりも第2操作を行う方がゲームの進行中に選手カードを獲得し易くなるというメリットがある。つまり、第2操作によって、各スカウトエリアに4枚ずつ設定される獲得可能な選手カードを4枚とも獲得し易くなる。これにより、第2操作によって効率良くゲームを進行させながら、効率よく選手カードも獲得できるので、ユーザ(特に、使用可能な行動力を多く持つユーザ)は、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作を積極的に活用しようとする動機づけを与えられることになる。本構成により、第2操作によるゲーム進行を促進し、ゲーム進行処理の実行回数のさらなる削減を図ることにより、ゲーム管理装置の処理負荷の一層の軽減を実現可能とする。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0249】
次に、行動力が消費されるスカウトモードとは異なるゲームモードである試合モードで消費される運営コストの回復を制御する構成について説明する。
図44に示すように、ゲーム管理装置は、運営コスト記憶制御手段512(第2ポイントを記憶装置)と、運営コスト回復手段255(第2ポイント回復手段)を備える。
【0250】
運営コスト記憶制御手段512は、既に説明済みである。運営コスト回復手段255は、前述の実施の形態で説明した運営コスト回復手段55と同様の機能を有する。すなわち、運営コスト回復手段255は、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、運営コストの回復を速くする。その一例を挙げると、運営コスト回復手段255は、基本的には、1分経過毎に1ポイントの第2ポイントを回復させる(第2のゲーム進行処理が実行されていない場合)。一方、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合、運営コスト回復手段255は、例えば、10秒経過すれば5ポイントの運営コストを回復させる。なお、運営コストの回復の速さはこの例に限らず、任意に設定できる。
【0251】
このように第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に限り、通常時よりも運営コストの回復を速くする理由は、運営コスト回復手段55の説明で示したとおりである。
【0252】
本構成の運営コスト回復処理の一例について、
図45のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0253】
試合モードで運営コストが消費された場合(S201でYES)、運営コスト回復手段255は、時間経過に応じて運営コストを回復させるために、計時を開始する(S202)。この計時処理は、例えばゲームサーバ1のCPU11の内部クロックを使用して実行できる。
【0254】
第2のゲーム進行処理が実行されていない場合(S203でNO)、運営コスト回復手段255は、計時開始から1分経過したときに(S204)、運営コストを1ポイント回復させる(S205)。運営コストが最大値まで回復していない場合は(S206でNO)、ステップS202に戻り、S202〜S206の処理を繰り返す。
【0255】
一方、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合(S203でYES)、計時開始から10秒が経過すれば又は既に経過していれば(S207でYES)、運営コストを5ポイント回復させる(S208)。その後、運営コストが最大値まで回復していない場合は(S206でNO)、ステップS202に戻る。
【0256】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、
図44に示すように、行動力記憶制御手段511、操作管理手段252、ゲーム進行手段253の他に、行動力(第1ポイント)が消費されるスカウトモードとは異なるゲームモード(試合モード)で消費される運営コスト(第2ポイント)を記憶装置50に記憶する運営コスト記憶制御手段512(第2ポイント記憶制御手段)と、ゲーム内で消費された運営コストを時間経過に応じて回復させる運営コスト回復手段255(第2ポイント回復手段)とをさらに備える構成である。そして、運営コスト回復手段255が、ゲーム進行手段253によって第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、運営コストの回復を速くする構成である。
【0257】
これにより、スカウトモード中の「エリア全力探索」ボタン104の第2操作によってゲーム進行が速くなったにもかかわらず、その後、試合モードに変更しても、運営コストが十分に回復していないため試合モードでの対戦プレイが行えないといった事態を効果的に回避できる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0258】
次に、使用可能な行動力が第2の基準値を超えている場合にのみ、第3操作(複数エリアを一度にクリアできる操作)に基づくゲーム進行を可能とする構成について説明する。
【0259】
本実施の形態の操作管理手段52は、第2の基準値(例えば600)を超えている場合に、N個のエリア(Nは2以上の自然数)を最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する第3操作に関する情報の受付を許可する。ここで、第2の基準値は任意の値に設定することができる。本実施の形態では第2の基準値を「600」として以下に説明する。
【0260】
本実施の形態では、
図46に例示するように、端末装置3の画面に、例えば「九州全域探索」ボタン105が表示され、このボタン103を選択することによって第3操作を行うことができる。「九州全域全力探索」ボタン105は、「8−1北九州」、「8−2中九州」、「8−3南九州」の3つのエリアをまとめて一度にクリアできるコマンドボタンである。なお、九州全域は、3つのエリア(ステージ)により構成される上位ステージとすることができる。
【0261】
なお、
図46の例では、第3操作用のボタンに、現在のエリアに合わせて「九州全域探索」と表示しているが、エリアが変われば、「北海道全域」、「関東全域」等の表示に変わり、どのエリアがまとめてクリアできる範囲なのかを明確化する。
【0262】
本実施の形態のゲーム進行手段253は、端末装置3での前記第3操作に関する情報に応じて、N個のエリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、N個のエリアを最初から最後まで進行させる第3のゲーム進行処理を実行する。
【0263】
本構成の処理について、
図47および
図48を参照しながら以下に説明する。
図47は、スカウトモード画面を端末装置3へ送信する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0264】
ゲームサーバ1は、スカウトモードの画面を要求する情報を受信した場合(S211でYES)、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第1の基準値「600」を超えているか否かを判断する(S212)。このステップS212でYESの場合、操作管理手段252が、「探索する」ボタン101による第1操作、「エリア全力探索」ボタン104による第2操作および「九州全域探索」ボタン105等による第3操作をいずれも許可する(S213)。この場合、ゲームサーバ1は、
図46に示すように、スカウトモード画面に前記3つのコマンドボタン101・104・105を表示させるとともに、各ボタン101・104・105の操作を有効にした(例えば、各ボタン101・104・105にゲームサーバ1へのハイパーリンクを設定した)画面データを生成する。これにより、ボタン101・104・105の何れかが選択されたときに、第1操作、第2操作または第3操作に関する情報が送信され、当該情報をゲームサーバ1が受付可能となる。
【0265】
一方、ステップS212でNOの場合、操作管理手段52が、「探索する」ボタン101による第1操作および「エリア全力探索」ボタン104による第2操作のみを許可する(S214)。この場合、ゲームサーバ1は、
図34に示すように、スカウトモード画面に「探索する」ボタン101および「エリア全力探索」ボタン104を表示させる画面データを生成する。または、「九州全域探索」ボタン105の操作を無効化したグレーアウトの状態で表示させる画面データを生成してもよい。なお、前述のように、最大行動力が第1の基準値を超えている場合のみ「エリア全力探索」ボタン104による第2操作を許可してもよい。
【0266】
ステップS213またはS214の後、ゲームサーバ1は、生成したスカウトモード画面のデータを端末装置3へ送信する(S215)。
【0267】
ところで、上記では、最大行動力と第2の基準値を比較したが、現在の行動力(消費されることにより最大行動力から減る値)と第2の基準値とを比較し、現在の行動力が第2の基準値を超えている場合にのみ第3操作を許可してもよい。また、行動力のように時間経過に応じて最大値まで回復する性質のポイントではなく、ゲーム内で入手すれば増加するし、ゲーム進行のために消費すれば減るだけという一般的な性質の第1ポイントの場合、当該第1ポイントの現在値と第2の基準値とを比較し、現在値が第2の基準値を超えている場合にのみ第3操作を許可するものとすることができる。
【0268】
次に、第3のゲーム進行処理の一例を、
図48のフローチャートを参照しながら説明する。端末装置3にて、3つのエリアを一度にクリアする「九州全域探索」ボタン105を押す第3操作が行われた後、ゲーム進行手段253は、ユーザの行動力の現在値が300ポイント(3つのエリアを一度にクリアするのに必要なポイント分)以上残っているか否かを判断する(S221)。ステップS221でYESならば、ゲーム進行手段253は、ユーザの行動力を300ポイント削減する(S222)。さらに、ゲーム進行手段253は、「8−1北九州」、「8−2中九州」、「8−3南九州」の3つのエリアを最初から最後まで進行させ、当該3つのエリアを同時にクリアさせる(S223)。
【0269】
また、ゲーム進行手段253は、獲得可能物として3つのエリアそれぞれ設定されている、例えば4枚ずつの選手カードをユーザに付与するためのスカウト処理を実行する(S224)。このスカウト処理の例としては、第2操作に応じた第2のゲーム進行処理でユーザに3枚の選手カードを必ず付与する場合、第3操作に応じた第3のゲーム進行処理では、ユーザに各エリア3枚ずつ、合計9枚の選手カードを必ず付与するものとする。例えば、各エリアの4枚の選手カードの中から3枚ずつをランダムに選択し、ユーザに付与する。
【0270】
バリエーションとして、3エリア合計12枚の選手カードの中から所定枚数以上、例えば8枚以上の選手カードが必ずユーザに付与されるものとし、その枚数を8枚〜n枚(本実施の形態ではn=12)から抽選で決定する処理も可能である。この場合、付与枚数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選をしてもよい。例えば、8枚、9枚、10枚、11枚、12枚が選択される確率を、それぞれ5/100、85/100、6/100、3/100、1/100とする。
【0271】
また、ゲーム進行手段253は、行動力の消費量(この例では300)に見合った経験値として、例えば300ポイントの経験値をユーザに付与する(S225)。また、ゲーム進行手段53は、行動力の消費量に見合った強化ポイントとして、例えば600〜4200の中から抽選で決定した強化ポイントをユーザに付与する(S226)。
【0272】
なお、上記で示した処理はほんの一例であり、「九州全域探索」ボタン105等による第3操作に応じた第3のゲーム進行処理は、ゲームの種類や内容に応じた任意の処理とすることができる。その後、ゲーム進行手段253は、前記ステップS222〜S226の処理結果を反映させた画面の更新データを生成し、端末装置3へ送信する(S227)。
【0273】
一方、「九州全域探索」ボタン105を押す第3操作が行われても、ユーザの行動力の現在値が300ポイントよりも少なかった場合(S221でNO)、ゲームサーバ1は、前記ステップS222以降の処理を実行せず、「九州全域探索」を行うには行動力が不足している旨を端末装置3へ通知する(S228)。
【0274】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、操作管理手段252が、使用可能な行動力が第2の基準値を超えている場合に、N個のステージ(Nは2以上の自然数)を最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する第3操作に関する情報の受付を許可し、ゲーム進行手段253が、端末装置3での「九州全域探索」ボタン105等による第3操作に関する情報に応じてN個のステージを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、N個のステージを最初から最後まで進行させる第3のゲーム進行処理を実行する構成である。なお、第3操作が可能な場合は、第2操作も並行して実行可能としておくようにしてもよいし、ユーザにとってのゲーム操作の簡易化のために、第2操作に代えて第3操作のみが可能となるようにしてもよい。
【0275】
これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間をさらに省いてより効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を、第2の基準値を超えるほど大きい行動力を使用できるユーザに提供することができる。また、複数エリアをまとめてクリアできる第3操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数がさらに削減され、ゲーム管理装置の処理負荷をより一層軽減することができる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0276】
次に、第3操作で消費される行動力を可変とする構成について説明する。本実施の形態の操作管理手段252は、使用可能な行動力が多いほど、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを大きくする。この操作管理手段52によるNの決定処理の一例について、
図49のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0277】
操作管理手段252は、データベースサーバ2からユーザのゲーム情報を読み出して、最大行動力が第2の基準値「300」を超えているか否かを判断する(S231)。このステップS231でYESの場合、最大行動力が「500」を超えているか否かを判断する(S232)。このステップS23でNOの場合(即ち、300<最大行動力≦500の場合)、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを「2」に決定する(S233)。また、ステップS232でYESの場合、最大行動力が「700」を超えているか否かを判断する(S234)。このステップS234でNOの場合(即ち、500<最大行動力≦700の場合)、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを「3」に決定する(S235)。また、ステップS234でYESの場合、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを「4」に決定する(S236)。
【0278】
一例として、第3操作で消費される行動力が基本ポイントの20倍に決定された場合のスカウトモード画面を、
図33に示す。例えば、「超全力探索」ボタン103の下方の表示領域141に、「行動力を20倍消費して・・・」というように、行動力の消費量が明示される。
【0279】
なお、上記では使用可能な行動力の大きさに応じて、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを3段階でアップさせる例を示したがこれはほんの一例であり、これに限定されない。
【0280】
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、操作管理手段252が、使用可能な行動力が多いほど、第3操作で一度にクリアできるエリア数Nを大きくする構成である。これにより、使用可能な行動力を多く持つユーザほど、効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を実現できる。また、本構成は前述の各構成と組み合わせて適用できることは言うまでもない。
【0281】
〔他の実施の形態〕
上述の実施の形態では、行動力記憶制御手段511、運営コスト記憶制御手段512をはじめとするユーザのゲーム情報を記憶装置に記憶する記憶制御手段を、ゲームサーバ1が備えている構成について説明したが、これに限定されない。すなわち、各ユーザのゲーム情報は、各ユーザの端末装置3にて記憶制御することも可能である。よって、行動力記憶制御手段511等のユーザのゲーム情報を記憶装置に記憶する記憶制御手段を、端末装置3側が具備するシステム構成にしてもよい。
【0282】
また、各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(行動力記憶制御手段511など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
【0283】
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザのゲーム情報を管理する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
【0284】
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
【0285】
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してゲーム情報の管理を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
【0286】
次に、上述の実施の形態のゲームシステムが実現するゲームを、ゲーム管理装置の各手段と同様の機能を有するゲーム装置が実現する構成について、
図50を参照して説明する。
図50に示すように、ゲーム装置300は、機能的には、行動力記憶制御手段351、操作管理手段352、ゲーム進行手段353等を含んでいる。なお、ゲーム装置300のハード構成は、
図3に示した端末装置3のハード構成と同様である。
【0287】
行動力記憶制御手段351は、ゲームを進行させるために必要な行動力(第1ポイント)を記憶装置350に記憶する機能を有する。記憶装置350としては、端末装置300が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいは端末装置300とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
【0288】
操作管理手段352は、基本ポイント分の行動力を消費する第1操作、および基本ポイント分よりも多くの行動力を消費する第2操作を許可する機能を有する。そして、ゲーム進行手段353は、第1操作に応じて、基本ポイント分の行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、第2操作に応じて、基本ポイント分よりも多くの行動力を消費させ、第1のゲーム進行処理よりもゲームの進行率を高めた第2のゲーム進行処理を実行する機能を有する。
【0289】
あるいは、操作管理手段352は、基本ポイント分だけ行動力を消費する第1操作、およびエリア(ステージ)を最初から最後まで進行させる分の行動力を消費する第2操作を許可する機能を有する。そして、ゲーム進行手段353は、第1操作に応じて、基本ポイント分だけ行動力を消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記第2操作に応じて、エリアを最初から最後まで進行させる分の行動力を消費させ、当該エリアを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行する機能を有する。
【0290】
ゲーム装置300の手段351、352、353は、
図7に示したゲームサーバ1の手段511、52、53、または
図35に示したゲームサーバ1の手段511、252、253と基本的には同様の機能を有する。すなわち、ゲーム装置300の手段351、352、353は、ゲーム装置300での操作に応じた処理を実行するのに対し、ゲームサーバ1の手段511、52、53(または手段511、252、253)は、基本的にゲームサーバ1と端末装置3との間で通信を行いながら処理を実行するという違いはあるものの、それ以外の機能・構成は同様である。このゲーム装置300は、上述の実施の形態のゲーム管理装置またはゲームシステムと同様の効果を奏する。
【0291】
すなわち、上述の実施の形態のゲーム管理装置の基本構成は、ゲーム管理装置と通信しなくともゲームを実行できるゲーム装置(スタンドアローンのゲーム装置等)にも適用できる。よって、上述の実施の形態で種々説明したゲーム管理装置の各手段(獲得可能物設定手段54、運営コスト回復手段55・255等)や各機能は、ゲーム装置にも適用することができ、同様の効果を奏する。
【0292】
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲームサーバ1のCPU11により実行される。また、プログラムをゲームサーバ1等に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
【0293】
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、端末装置と通信し、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段と、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段と、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段と、を備える。
【0294】
この構成のゲーム管理装置は、各ユーザの端末装置と通信を行うことができる、例えばサーバなどの情報処理装置により構成することができ、各種ゲーム、例えばオンラインゲームやソーシャルゲーム等の管理を行う。また、ゲーム管理装置が管理するゲームは、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームである。この「ステージ」は、「エリア」、「ラウンド」、「ブロック」、「エピソード」、「チャプター」、「マップ」、「アクト」、「ワールド」、「シナリオ」、「ピリオド」、「フェーズ」、「パート」、「セクション」などの別の表現を用いて表すこともできる。
【0295】
本ゲーム管理装置は、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段を備える。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。基本的には、端末装置での1回の操作につき基本ポイント分(例えば4ポイント)の第1ポイントを消費する第1操作により、ゲームを進行させる。但し、使用できる基本ポイントを多く持つユーザにとっては、ゲームを進行させるために、何度も第1操作を繰り返すことが必要になる。そこで、本構成では、ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作を可能とする。すなわち、ゲーム管理装置が、前記第1操作に関する情報および前記第2操作に関する情報の受付を許可する操作管理手段を備える。
【0296】
そして、端末装置で第1操作が行われた場合、ゲーム進行手段は、第1操作に関する情報に応じて、基本ポイント分(例えば4ポイント)の第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行する。第1のゲーム進行処理の一例としては、ゲームを所定の進行率で進行させて経験値やゲーム内で使用できるポイントをユーザに付与する処理などがある。
【0297】
一方、端末装置で第2操作が行われた場合、ゲーム進行手段は、第2操作に関する情報に応じて、ステージを最初から最後まで進行させる分の第1ポイントを消費させ、ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行する。第2のゲーム進行処理の一例としては、ステージを最初から最後まで進行させる分の第1ポイントとして例えば100ポイントを消費させ、それに相当する経験値やゲーム内で使用できるポイントをユーザに付与する処理などがある。これはほんの一例であり、第1のゲーム進行処理および第2のゲーム進行処理は、ゲームの種類や内容に応じた任意の処理とすることができる。
【0298】
以上のように、本構成では、ゲームを進行させるために端末装置で行われる操作として、基本ポイント分(例えば4ポイント)の第1ポイントを消費する第1操作だけではなく、ステージを最初から最後まで進行させる分(例えば100ポイント)の第1ポイントを消費する第2操作をも可能とし、第2操作によってステージを最初から最後まで一気に進行させることを可能とする。これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境をユーザに提供することができる。
【0299】
また、通常、ゲームを多く(または長く)プレイしたユーザほど、ゲームを進行させるために使用可能な第1ポイントも多くなる傾向にある。そして、ゲーム管理装置が管理するゲームのユーザ数が増加し、使用可能な第1ポイントを多く持つユーザが増えたような場合、ゲーム進行処理の実行回数が増加してゲーム管理装置の処理負荷も大きくなる傾向にある。このような状況において、本構成が好適である。すなわち、同じ第1ポイント(例えば100ポイント)を消費してゲームを進行させるにしても、第1操作が行われるよりも第2操作が行われる方が、ゲーム進行手段によるゲーム進行処理(第1または第2のゲーム進行処理)の実行回数は少なくなる。本構成によって第2操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数が削減され、ゲーム管理装置の処理負荷の軽減を図ることができる。
【0300】
(2)上記の構成において、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが第1の基準値を超えている場合にのみ、前記第2操作に関する情報の受付を許可することが望ましい。
【0301】
この構成によれば、使用可能な第1ポイントが第1の基準値(例えば300)を超えている場合にのみ、ステージを最初から最後まで一気に進行させることができる第2操作が可能となる。ここで、第1の基準値は任意の値に設定できる。使用可能な第1ポイントが第1の基準値を超えている場合にのみ第2操作を許可することが望ましいのは次の理由による。すなわち、第1の基準値以下の比較的少ない第1ポイントしか使用できないユーザに対して、ステージを最初から最後まで一気に進行させることができる第2操作を認める必要性は低い。また、そのようなユーザに第2操作を認めた場合には、第2操作によって手持ちの第1ポイントをすぐに消費してしまうことになり、ゲームプレイを楽しむ時間があまりにも少なくなってしまう可能性もある。そこで、使用できる基本ポイントが第1の基準値を超えるユーザに限定して、第2操作によって効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を提供する。
【0302】
(3)上記の(1)または(2)の構成において、ゲーム管理装置は、前記ステージのゲーム進行中に獲得し得る少なくとも1の獲得可能物を設定する獲得可能物設定手段をさらに備え、前記第1のゲーム進行処理は、所定の確率に基づいて前記獲得可能物を獲得できるか否かを決定する抽選を実行し、当該抽選に当選した前記獲得可能物をユーザに付与する処理を含み、前記第2のゲーム進行処理は、少なくとも1の前記獲得可能物を必ずユーザに付与する処理を含むことが望ましい。
【0303】
この構成によれば、ユーザは、獲得可能物設定手段によって設定される少なくとも1の獲得可能物を、ゲームの進行中に獲得することができる。ここで獲得可能物とは、キャラクタ(キャラクタをカード形式等にしたものを含む)、アイテム(宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、回復アイテム、魔法アイテム、特殊アイテム、その他の様々なアイテム)、ゲーム内で使用可能な各種ポイントなどを含めることができる。
【0304】
第1操作に応じて実行される第1のゲーム進行処理では、所定の確率に基づいた抽選に当選した場合にのみ獲得可能物がユーザに付与される。従って、第1操作を複数回行っても、獲得可能物を入手できない場合もある。一方、第2操作に応じて実行される第2のゲーム進行処理では、少なくとも1の獲得可能物が必ずユーザに付与される。これにより、第2操作によって効率良くゲームを進行させながら、効率よく獲得可能物も獲得できるので、ユーザ(特に使用可能な第1ポイントを多く持つユーザ)は、第2操作を積極的に活用しようとする動機づけを与えられることになる。また、本構成によれば、第2操作によるゲーム進行を促進し、ゲーム進行処理の実行回数のさらなる削減を図ることにより、ゲーム管理装置の処理負荷の軽減化を実現可能とする。
【0305】
(4)上記の(1)ないし(3)の何れかの構成において、ゲーム管理装置は、前記第1ポイントが消費されるゲームモードとは異なるゲームモードで消費される第2ポイントを記憶装置に記憶する第2ポイント記憶制御手段と、ゲーム内で消費された前記第2ポイントを時間経過に応じて回復させる第2ポイント回復手段と、をさらに備え、前記第2ポイント回復手段は、前記ゲーム進行手段によって前記第2のゲーム進行処理が実行された場合に、前記第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、前記第2ポイントの回復を速くすることが望ましい。
【0306】
この構成によれば、第1ポイントが消費されるゲームモード(「第1のゲームモード」と称する)とは別に、第2ポイントが消費されるゲームモード(「第2のゲームモード」と称する)が存在し、第2ポイント記憶制御手段が第2ポイントを記憶装置に記憶する記憶制御を行っている。また、ゲーム内で消費された第2ポイントは、第2ポイント回復手段が、時間経過に応じて回復させる。よって、第2のゲームモードで第2ポイントを消費し、当該モードでプレイするには第2ポイントが不足するようになった後、第1のゲームモードに変更してプレイしながら第2ポイントの回復を待つということも可能である。
【0307】
そして、第2ポイント回復手段は、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも、第2ポイントの回復を速くする。その一例を挙げると、第2ポイント回復手段は、基本的には、1分経過毎に1ポイントの第2ポイントを回復させる(第2のゲーム進行処理が実行されていない場合)。一方、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合、第2ポイント回復手段は、10秒経過すれば5ポイントの第2ポイントを回復させる。このように第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2ポイントの回復を速くする理由は、以下のとおりである。
【0308】
例えば、1分経過毎に1ポイントの第2ポイントが回復することを基本とした場合、第1のゲームモードで80ポイント分の第1ポイントを使用して、第1操作によるゲームプレイを例えば5分間行えば、その間に第2ポイントは5ポイント回復する。しかし、第1のゲームモードで80ポイント分の第1ポイントを第2操作により消費した場合には、ゲームの時間が短縮されるため、5分もかからない。よって第2操作によるゲームプレイが終了した時点では、第2ポイントが十分に回復していないこともあり得る。即ち、折角、第1のゲームモードにおいて第2操作によってゲーム進行が速くなったにもかかわらず、その後、第2のゲームモードに変更しても、第2ポイントが十分に回復していないため第2のゲームモードでのプレイが行えないといった事態が生じ得る。そこで、第2操作に応じて第2のゲーム進行処理が実行された場合に、第2のゲーム進行処理が実行されていない場合よりも第2ポイントの回復を速くし、前記の事態を効果的に回避できるようにしている。
【0309】
(5)上記の(1)ないし(4)の何れかの構成において、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが第2の基準値を超えている場合に、N個のステージ(Nは2以上の自然数)を最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第3操作に関する情報の受付を許可し、前記ゲーム進行手段は、前記端末装置での前記第3操作に関する情報に応じて、前記N個のステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記N個のステージを最初から最後まで進行させる第3のゲーム進行処理を実行することが望ましい。なお、第3操作が可能な場合は、第2操作も並行して実行可能としておくようにしてもよいし、ユーザにとってのゲーム操作の簡易化のために、第2操作に代えて第3操作のみが可能となるようにしてもよい。
【0310】
この構成によれば、使用可能な第1ポイントが第2の基準値(例えば500)を超えている場合にのみ、N個のステージを最初から最後まで進行させる分の第1ポイントを消費する第3操作も可能とする。ここで、第2の基準値は任意の値に設定できる。端末装置での第3操作が行われた場合、ゲーム進行手段は、第3操作に関する情報に応じて、N個のステージを最初から最後まで進行させる分の第1ポイントを消費させ、N個のステージを最初から最後まで進行させる第3のゲーム進行処理を実行する。すなわち、第2の基準値を超えるほど多数の第1ポイントを使用できるユーザに対しては、第2のゲーム進行処理よりもさらにゲームの進行を速めた第3操作を許可する。これにより、ゲームプレイにかかる面倒な手間と時間をさらに省いてより効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を、第2の基準値を超えるほど多数の第1ポイントを使用できるユーザに提供することができる。
【0311】
また、本構成によって第3操作を可能としたことにより、ゲーム全体におけるゲーム進行処理の実行回数がさらに削減され、ゲーム管理装置の処理負荷をより一層軽減することができる。なお、上記のN個のステージによってさらに上位のステージが構成されていてもよい。このように上位ステージが構成されていれば、ユーザは、その上位ステージをまとめて進行できることから、より強い興味と関心をもってゲームに臨むようになる。例えば、ステージが日本の関東地方を構成する個々の都県であるとすると、上位ステージは関東地方に該当する。ユーザは第2操作によって個々の都県をまとめて進行できるのに加えて(あるいはそれに代えて)、第3操作によって関東地方をまとめて進行できることになるので、より高い達成感が得られる。また、他のユーザにとっては、早く第3操作が可能になるようレベル向上しようとする動機づけが行われ、ゲームに対する関心がより喚起される。
【0312】
(6)上記の(5)の構成において、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが多いほど、前記Nを大きくすることが望ましい。
【0313】
この構成によれば、使用可能な第1ポイントが多いほど、より多くのステージを最初から最後まで一気に進行させることができるようになる。これにより、使用可能な第1ポイントを多く持つユーザほど効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境を実現できる。
【0314】
(7)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲーム管理装置または前記端末装置が、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段を備える。そして、前記ゲーム管理装置が、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段と、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段と、を備える。
【0315】
(8)本発明の他の一局面によるゲーム装置は、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段と、基本ポイント分だけ前記第1ポイントを消費する第1操作、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作、を許可する操作管理手段と、前記第1操作に応じて、前記基本ポイント分だけ前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記第2操作に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段と、を備える。
【0316】
(9)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、端末装置と通信し、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御ステップと、コンピュータが、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理ステップと、コンピュータが、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行ステップと、を含む。
【0317】
(10)本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、端末装置と通信し、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段、として機能させるためのプログラムである。
【0318】
本発明の一態様の構成によれば、ゲーム中の面倒な操作の手間と時間を省いて効率良くゲームを進行させることができるゲーム環境をユーザに提供することができる。
【0319】
本発明の一局面によるゲーム管理装置は、端末装置と通信し、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段と、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段と、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段と、を備え、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが、前記ステージを最後まで進行させる分の前記第1ポイントよりも大きい第1の基準値を超えている場合にのみ、前記第2操作に関する情報の受付を許可する。
【0320】
上記の構成において、前記ゲームの進行中に獲得し得る所定数の獲得可能物を、前記ステージとしてのゲーム内のエリアに設定する獲得可能物設定手段をさらに備え、前記第1のゲーム進行処理は、前記エリア内の前記獲得可能物を探索する処理であって、所定の確率に基づいて前記獲得可能物を獲得できるか否かを決定する抽選を実行し、当該抽選に当選した前記獲得可能物をユーザに付与する処理を含み、前記第2のゲーム進行処理は、前記エリア内の前記獲得可能物を探索する処理であって、前記エリアに設けられた所定数の前記獲得可能物のうちの少なくとも1の前記獲得可能物をユーザに付与する処理を含むことが望ましい。
【0321】
前記第2のゲーム進行処理において、前記エリアに設けられた所定数の前記獲得可能物のうちの少なくとも1の前記獲得可能物をユーザに付与する場合に、ユーザに付与する前記獲得可能物の数を抽選で決定することが望ましい。
【0322】
前記第2のゲーム進行処理において、前記獲得可能物をユーザに付与する数を抽選で決定する場合に、付与する数が多いほど選択され難くなるように、付与する数によって抽選確率を変えて重み付きの抽選を実行することが望ましい。
【0323】
上記の構成において、前記第1のゲーム進行処理および前記第2のゲーム進行処理は、ゲームを進行させることにより蓄積される経験値をユーザに付与する経験値の付与処理を含み、前記第1のゲーム進行処理において付与される前記経験値よりも前記第2のゲーム進行処理において付与される前記経験値の方が大きいことが望ましい。
【0324】
上記の構成において、前記ゲーム進行手段は、前記ステージの途中から最後まで進行させる操作に関する情報に応じて、前記ステージを途中から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最後まで進行させる処理を実行することが望ましい。
【0325】
本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段、基本ポイント分の前記第1ポイントを消費する第1操作に関する情報、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作に関する情報、の受付を許可する操作管理手段、前記端末装置での前記第1操作に関する情報に応じて、前記基本ポイント分の前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記端末装置での前記第2操作に関する情報に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段、を前記ゲーム管理装置または前記端末装置のいずれか一方が備え、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが、前記ステージを最後まで進行させる分の前記第1ポイントよりも大きい第1の基準値を超えている場合にのみ、前記第2操作に関する情報の受付を許可する。
【0326】
本発明の他の一局面によるゲーム装置は、ゲーム構成の単位としてのステージが複数存在するゲームを進行させるために必要な第1ポイントを記憶装置に記憶する第1ポイント記憶制御手段と、基本ポイント分だけ前記第1ポイントを消費する第1操作、および前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費する第2操作、を許可する操作管理手段と、前記第1操作に応じて、前記基本ポイント分だけ前記第1ポイントを消費させて第1のゲーム進行処理を実行するとともに、前記第2操作に応じて、前記ステージを最初から最後まで進行させる分の前記第1ポイントを消費させ、前記ステージを最初から最後まで進行させる第2のゲーム進行処理を実行するゲーム進行手段と、を備え、前記操作管理手段は、使用可能な第1ポイントが、前記ステージを最後まで進行させる分の前記第1ポイントよりも大きい第1の基準値を超えている場合にのみ、前記第2操作に関する情報の受付を許可する。
【0327】
本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを上記のゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。