(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した従来のクランプは、クランプ開口部が上面が開口したU字形に形成されているので、当該クランプ開口部を下向きに取り付けると、導管が落下してしまい、導管が落下しないように手で押さえながら、ラチェットアームを閉じる必要があるという問題点があった。
すなわち、上記した従来のクランプでは、クランプ開口部を下向きに取り付けた際に、導管を仮保持できないため、作業能率に劣るという欠点があった。
【0005】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、保持具本体の抱持部に電線類を仮置きしながら配線でき、配線後、非抱持状態に静止している可動アームを抱持部に向かって可動させることで、当該抱持部に電線類を抱持した抱持状態にロックすることができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0006】
すなわち、請求項2に記載の発明は、固定手段にアタッチメントを取り付けることで、異なる形状の種々の取付穴に固定することができるようにしたものである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
【0007】
すなわち、請求項3に記載の発明は、電線類の抱持状態において、保持具本体と可動アームとの間の軸部と軸穴とを密着させることで、保持具本体と可動アームとの間のがた付きを防止することができるようにしたものである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、次の点を目的とする。
【0008】
すなわち、請求項4に記載の発明は、構造物と、その上に間隔を保って取り付けられた固定物との間に、電線類を仮置きしながら配線でき、配線後、構造物と固定物との間隔内で可動アームを回動させることで、構造物と固定物との間隔内に電線保持具を介して電線類を固定することができるようにした
ものである。
【0009】
これに加え、請求項4に記載の発明は、屋根材に固定するソーラーパネルの配線に好適な電線保持具を提供することができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0011】
第1に、例えば
図2及び
図18に示すように、電線類(例えば送電用ケーブル30)を被取付物(例えば金属ステー50)に固定する電線保持具(10)である。
第2に、電線保持具(10)は、例えば
図1及び
図3〜8に示すように、次の構成からなる。
(1)保持具本体(60)
保持具本体(60)は、例えば
図1に示すように、被取付物(例えば金属ステー50)に固定する固定手段(例えばアンカー部100)、及び固定手段(例えばアンカー部100)の下側に位置し、電線類(例えば送電用ケーブル30)を仮置き可能な抱持部(80)を備えるものである。
【0012】
(2)可動アーム(70)
可動アーム(70)は、例えば
図1及び
図18に示すように、保持具本体(60)に可動可能に支持され、抱持部(80)に仮置きされた電線類(例えば送電用ケーブル30)を抱持部(80)との間で抱持するものである。
第3に、可動アーム(70)と抱持部(80)との間には、例えば
図18及び
図20に示すように、電線類(例えば送電用ケーブル30)を抱持部(80)に抱持させた抱持状態に可動アーム(70)をロックするためのロック手段(例えばラチェット81とロック爪124とのかみ合い)を備える。
【0013】
第4に、保持具本体(60)と可動アーム(70)との間には、例えば
図1に示すように、非抱持状態を維持する静止手段(例えば支持アーム91とくびれ部112との摩擦抵抗)を備える。
第5に、保持具本体(60)と可動アーム(70)との間には、例えば図1、図3及び図4に示すように、可動アームを回転可能に支持する軸部(111)と軸穴(92)とのいずれか一方をそれぞれに設けている。
第6に、抱持部(80)は、例えば図1、図3及び図4に示すように、保持具本体(60)の一端部から下向きに、C字形の円弧状に屈曲して延び、自由端部が、電線類(例えばケーブル30)を差し込み可能な隙間を保って、前記保持具本体(60)の他端部から下方に離れて位置する。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0014】
第1に、被取付物(例えば金属ステー50)には、例えば
図1に示すように、固定手段(例えばアンカー部100)を固定するための取付穴(54)を設ける。
第2に、固定手段(例えばアンカー部100)は、例えば
図22に示すように、取付穴(54)の形状変化に対応するアタッチメント(200,210)を取り付けることができるようにしている。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0015】
第1に、保持具本体(60)と可動アーム(70)との間には、例えば
図1、
図3、
図4及び
図18に示すように、可動アーム(70)を回転可能に支持する軸部(111)と軸穴(102)とのいずれか一方をそれぞれに設けている。
第2に、軸部(111)と軸穴(102)とは、例えば
図18に示すように、抱持状態において互いに密着するようにしている。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0016】
第1に、例えば
図2及び
図18に示すように、構造物(例えば屋根材40)の上に間隔を保って取り付けられる固定物(例えばソーラーパネル20)との間に配線される電線類(例えば送電用ケーブル30)を、被取付物(例えば金属ステー50)に固定する電線保持具(10)である。
第2に、電線保持具(10)は、例えば
図1及び
図3〜8に示すように、次の構成を備える。
【0017】
(1)保持具本体(60)
保持具本体(60)は、例えば
図1に示すように、固定物(例えばソーラーパネル20)に固定する固定手段(例えばアンカー部100)、及び固定手段(例えばアンカー部100)の下側に位置し、電線類(例えば送電用ケーブル30)を仮置き可能な抱持部(80)を備えるものである。
【0018】
(2)可動アーム(70)
可動アーム(70)は、例えば
図1及び
図18に示すように、保持具本体(60)に回動可能に支持され、抱持部(80)に仮置きされた電線類(例えば送電用ケーブル30)を抱持部(80)との間で抱持するものである。
第3に、可動アーム(70)と抱持部(80)との間には、例えば
図18及び
図20に示すように、電線類(例えば送電用ケーブル30)を抱持部(80)に抱持させた抱持状態に可動アーム(70)をロックするためのロック手段(例えばラチェット81とロック爪124とのかみ合い)を備える。
【0019】
第4に、可動アーム(70)は、例えば
図18に示すように、構造物(例えば屋根材40)に最接近した状態において、当該構造物(例えば屋根材40)との間に隙間を保って回動するように
している。
【0020】
第5に、構造物は、例えば
図2に示すように、屋根材(40)である。、
第6に、固定物は、例えば
図2に示すように、ソーラーパネル(20)や当該ソーラーパネル(20)を取り付ける架台(例えば金属ステー50)である。
第7に、
ロック手段は、次の構成から構成されている。
(3)ラチェット(81)
ラチェット(81)は、抱持部(80)の下側に位置する外周に沿って形成されたものである。
(4)ロック爪(124)
ロック爪(124)は、例えば図15に示すように、解除アーム(122)の端部からラチェット(81)に向かって屈曲し、ラチェット(81)の一つの歯にはまり込むものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、保持具本体の抱持部に電線類を仮置きしながら配線でき、配線後、非抱持状態に静止している可動アームを抱持部に向かって可動させることで、当該抱持部に電線類を抱持した抱持状態にロックすることができる。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、上記した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0022】
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、固定手段にアタッチメントを取り付けることで、異なる形状の種々の取付穴に固定することができる。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0023】
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、電線類の抱持状態において、保持具本体と可動アームとの間の軸部と軸穴とを密着させることで、保持具本体と可動アームとの間のがた付きを防止することができる。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0024】
すなわち、請求項4に記載の発明によれば、構造物と、その上に間隔を保って取り付けられた固定物との間に、電線類を仮置きしながら配線でき、配線後、構造物と固定物との間隔内で可動アームを回動させることで、構造物と固定物との間隔内に電線保持具を介して電線類を固定することが
できる。
【0025】
これに加え、請求項4に記載の発明によれば、屋根材に固定するソーラーパネルの配線に好適な電線保持具を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(電線保持具10)
図1中、10は、電線保持具10に関し、
図2に示すように、例えばソーラーパネル20(固定物の一例)の送電用ケーブル30(電線類、以下「ケーブル30」ともいう。)の配線に使用される。
ソーラーパネル20は、
図2に示すように、瓦等の屋根材40(構造物)に金属ステー50(被取付物)を介して固定される。
【0028】
金属ステー50は、
図2に示すように、屋根材40に支持金具53を介して複数本の縦桟51を渡らせ、更に縦桟51に横桟52を渡らせて固定する。
横桟52には、
図2に示すように、ソーラーパネル20を固定する。送電用ケーブル30は、図示しないが、横桟52に沿って配線され、
図18に示すように、電線保持具10を介して横桟52に対して固定される。
【0029】
横桟52は、
図2に示すように、縦桟51を介して屋根材40に固定され、屋根材40の上に間隔を持って取り付けられる。横桟52には、
図1に示すように、電線保持具10を取り付けるための取付穴54を設けている。取付穴54は、横桟52を上下に貫通し、例えば円形に形成されている。
なお、取付穴54を、円形に形成したが、これに限定されず、方形等の非円形に形成しても良い。
【0030】
また、固定物として、ソーラーパネル20を例示したが、これに限定されず、当該ソーラーパネル20を取り付ける架台、例えば金属ステー50でも良い。さらに、電線類として送電用ケーブル30を例示し、構造物として屋根材40を例示し、被取付物として金属ステー50を例示したが、これらに限定されない。また、さらに、ソーラーパネル20を取り付ける架台として、金属ステー50を例示したが、これに限定されないし、又、金属ステー50として、縦桟51、横桟52、支持金具53を例示したが、これらにも限定されない。
電線保持具10は、
図3及び
図4に示すように、大別すると、次の各部を備える。
【0031】
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
(1)保持具本体60
(2)可動アーム70
なお、電線保持具10の各部は、上記した(1)及び(2)に限定されない。
(保持具本体60)
保持具本体60は、
図1に示すように、金属ステー50(被取付物)の横桟52に固定されるとともに、ケーブル30(電線類)を仮置き可能なものである。
【0032】
保持具本体60は、後述する可動アーム70と一体的に適度な弾性と剛性とを有する、「PBT」(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂で一体的に成型されている。なお、「PBT」は、耐熱性,耐薬品性,電気特性,寸法安定性,成形性に優れ,難燃性も持たせやすいという特徴がある。また、保持具本体60を、可動アーム70と一体的に成形したが、これに限定されず、両者を別々に成形し、組み立てても良い。
【0033】
保持具本体60は、大別すると、
図2〜15に示すように、次の各部を備える。
なお、次の(1)〜(3)については、後述する。
(1)抱持部80
(2)アーム支持部90
(3)アンカー部100(固定手段)
なお、保持具本体60の各部は、上記した(1)〜(3)に限定されない。
(可動アーム70)
可動アーム70は、
図1、
図3〜6及び
図18に示すように、保持具本体60に可動可能に支持され、後述する抱持部80に仮置きされたケーブル30(電線類)を抱持部80との間で抱持するものである。
【0034】
また、可動アーム70は、屋根材40(構造物)に最接近した状態において、当該屋根材40との間に隙間を保って回動するようにしている。
可動アーム70は、大別すると、
図3及び
図4に示すように、次の各部を備える。
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
(1)可動部110
(2)ロック部120
なお、可動アーム70の各部は、上記した(1)及び(2)に限定されない。
(抱持部80)
抱持部80は、
図1及び
図3〜4に示すように、後述するアンカー部100(固定手段)の下側に位置し、ケーブル30(電線類)を仮置き可能なものである。
【0035】
抱持部80は、保持具本体60の一端部から下向きに、C字形の円弧状に屈曲して延び、自由端部が、ケーブル30(電線類)を差し込み可能な隙間を保って、保持具本体60の他端部から下方に離れて位置する。
なお、抱持部80を、C字形の円弧状にに屈曲させたが、これに限定されず、J字形に屈曲させたり、或いは円弧でなく、矩形や角形に屈曲させても良い。
【0036】
抱持部80は、
図1及び
図3〜6、
図8、
図9及び
図13に示すように、次の各部を備える。
なお、抱持部80の各部は、次の(1)及び(2)に限定されない。
(1)ラチェット81
ラチェット81は、
図1及び
図3〜6、
図8、
図9及び
図13に示すように、抱持部80の下側に位置する外周に沿って形成され、傾斜部を自由端部側に向け、傾斜部と背向する直立部を基端部側に向けて位置させている。
【0037】
(2)ガイドリブ82
ガイドリブ82は、
図1及び
図3〜6、
図8、
図9、
図13、
図20及び
図21に示すように、外周に沿って突出し、抱持部80の幅方向の中央に位置し、ラチェット81を幅方向に二分する。ガイドリブ82は、先端部に向かって細くなった断面台形形に形成され、両側面がテーパー面となっている。
【0038】
ガイドリブ82の両側面のテーパー面には、
図20及び
図21に示すように、後述するロック部120の解除アーム122が当接する。
(アーム支持部90)
アーム支持部90は、
図3及び
図4に示すように、抱持部80を有する保持具本体60の一端部と、後述するアンカー部100をはさんで反対側に位置する他端部に位置し、可動アーム70の後述する可動部110を可動可能に支持するためのものである。
【0039】
アーム支持部90は、
図3及び
図4に示すように、大別すると、次の各部を備える。
なお、アーム支持部90の各部は、次の(1)及び(2)に限定されない。
(1)支持アーム91
支持アーム91は、
図3及び
図4に示すように、保持具本体60の他端部から延び、保持具本体60の幅方向に離れて一対形成されている。支持アーム91の間隔内には、可動アーム70の後述する可動部110がはまり込む。
【0040】
(2)軸穴92
軸穴92は、
図3及び
図4に示すように、一対の支持アーム91の自由端部にそれぞれ形成され、又、一対の軸穴92は相対向して形成されている。軸穴92は、支持アーム91の厚み方向に貫通し、正方形方に形成されている。一対の軸穴92には、後述する可動部110の一対の軸部111がそれぞれはまり込む。
【0041】
なお、軸穴92を、正方形に形成したが、これに限定されず、正方形以外の正多角形のほか、円形に形成しても良い。また、支持アーム91に、軸穴92を形成し、可動アーム70に軸部111を形成したが、これに限定されず、逆に支持アーム91に軸部を形成し、可動アーム70に軸穴を形成しても良い。
(アンカー部100(固定手段))
アンカー部100は、
図3、
図4及び
図10〜12に示すように、金属ステー50(被取付物)に固定するためのものであり、固定手段として機能する。
【0042】
なお、固定手段として、ボックスアンカー形のアンカー部100を例示したが、これに限定されず、いわゆるカヌー形としても良い。
アンカー部100は、
図3、
図4及び
図10〜12に示すように、大別すると、次の各部を備える。
なお、アンカー部100の各部は、次の(1)〜(3)に限定されない。
【0043】
(1)ボックス部101
ボックス部101は、
図3、
図4及び
図10〜12に示すように、保持具本体60の長さ中央の上面から上方に向かって延び、円筒形に形成されている。ボックス部101の外径は、横桟52の円形の取付穴54の内径以下に設定されている。
なお、ボックス部101を、円筒形に形成したが、これに限定されず、角筒形に形成しても良い。
【0044】
(2)アンカー爪102
アンカー爪102は、
図3、
図4及び
図10〜12に示すように、ボックス部101の外周から弾性的に複数個突出する。アンカー爪102は、ボックス部101の直径方向に一対設けられ、斜面を上方に向け、斜面に隣接し、ボックス部101と平行で、横桟52に当接する当接面を下側に向けた略直角三角形形に形成されている。
【0045】
アンカー爪102の当接面からボックス部101の上面での距離は、横桟52の板厚に略等しく設定されている。
なお、アンカー爪102を、ボックス部101の直径方向に一対設けたが、これに限定されず、放射状に3個以上設けても良い。
(3)解除レバー103
解除レバー103は、
図3、
図4及び
図10〜12に示すように、アンカー爪102のロック状態を解除するためのものである。アンカー爪102の下端部から断面L字形に屈曲して延びる。
(可動部110)
可動部110は、
図3及び
図4に示すように、アーム支持部90の一端部、例えば上端部に位置し、アーム支持部90に可動可能に支持されている。
【0046】
可動部110は、
図3及び
図4に示すように、次の各部を備える。
なお、可動部110の各部は、次の(1)及び(2)に限定されない。
(1)軸部111
軸部111は、
図3及び
図4に示すように、可動部110の幅方向の両端部から一対突出し、支持アーム91の軸穴92に回動可能にはまり込むものである。
【0047】
軸部111は、角柱形に形成され、その外形を方形の軸穴92の内形より一回り小さく設定している。
(2)くびれ部112
くびれ部112は、
図3、
図4及び
図16に示すように、軸部111に隣接して形成され、可動アーム70の幅を減少させることでくびれさせている。くびれ部112の幅は、支持アーム91の対向間隔以上に設定され、本実施の形態では支持アーム91の対向間隔に等しく設定されている。
【0048】
支持アーム91を上方に回動させた状態において、
図1及び
図17に示すように、保持具本体60の下面と抱持部80の自由端部との間に、ケーブル30(電線類)を挿入可能な隙間が形成される。このとき、くびれ部112は、支持アーム91の対向間隔内にはまり込み、両者の摩擦抵抗により、支持アーム91を上方に回動した位置に静止し、両者は静止手段として機能する。
【0049】
静止手段は、非抱持状態を維持するものである。なお、静止手段として、支持アーム91とくびれ部112を例示したが、これに限定されず、保持具本体60と可動アーム70との間に互いにはまり合う凹凸部の一方をそれぞれ設けても良い。
(ロック部120)
ロック部120は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、アーム支持部90の他端部、例えば下端部に位置し、ケーブル30(電線類)を抱持部80に抱持させた抱持状態に可動アーム70をロックするためのものである。
【0050】
ロック部120は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、大別すると、次の各部を備える。
なお、ロック部120の各部は、次の(1)〜(5)に限定されない。
(1)ガイド溝121
ガイド溝121は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、端面が開口した凹状に凹み、溝内に抱持部80がはまり込み、可動アーム70が軸部111を中心に回動することで、抱持部80の内周面に沿って移動する。
【0051】
(2)解除アーム122
解除アーム122は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、ガイド溝121の開放側端面から、抱持部80の外周面に形成されたラチェット81に臨む。解除アーム122は、全体が略L字形に屈曲し、可動アーム70の幅方向に一対形成されている。解除アーム122は、ガイドリブ82の両側面のテーパー面に当接し、手で操作した際に、互いに接近しながらラチェット81から離れる方向に上昇し、このとき、後述するロック爪124をラチェット81から係脱させる。
【0052】
(3)連結部123
連結部123は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、アーム支持部90の他端部と解除アーム122とを弾性的に連結するものである。解除アーム122は、連結部123の弾性復元力により、ラチェット81に接近する方向に付勢される。
(4)ロック爪124
ロック爪124は、
図3、
図4、
図20及び
図21に示すように、解除アーム122の端部からラチェット81に向かって略L字形に屈曲し、ラチェット81の一つの歯にはまり込むものである。
【0053】
(5)当接部125
当接部125は、
図3、
図4、
図18及び
図19に示すように、抱持部80に仮置きされたケーブル30(電線類)に当接するものであり、ケーブル30と対向する内側面がケーブル30の外周に沿って略V字形或いは略L字形に屈曲している。
(電線保持具10の使用方法)
つぎに、上記した構成を有する電線保持具10の使用方法について説明する。
【0054】
まず、電線保持具10を、
図17に示すように、屋根材40(構造物)と横桟52との間隔内に位置させ、横桟52の取付穴54に合わせて、アンカー部100を下側から挿入して固定する。こうして、横桟52に対して固定することで、電線保持具10は、屋根材40(構造物)と横桟52との間隔内に配置される。
このとき、電線保持具10の抱持部80の外周が、
図17に示すように、屋根材40(構造物)の上面から上方に離れて位置する。
【0055】
つぎに、電線保持具10の抱持部80に、
図1に示すように、ケーブル30(電線類)を仮置きして配線する。
配線後、可動アーム70を、
図18に示すように、軸部111を中心に旋回させる。
可動アーム70を下方に旋回させると、
図20に示すように、ガイド溝121に抱持部80がはまり、ロック爪124がラチェット81の歯にはまり込む。
【0056】
この状態で、抱持部80の自由端部と、保持具本体60の下面との間の開放面が、
図18に示すように、可動アーム70により塞がれる。
つぎに、可動アーム70を更に旋回させると、
図18に示すように、その当接部125によりケーブル30を抱持部80の奥に向かって押し付ける。
このとき、ロック爪124が、ラチェット81の歯の正面により押し上げられ、歯を乗り越えるようにして抱持部80の奥に向かって進む。
【0057】
また、可動アーム70は、屋根材40に最接近した状態において、当該屋根材40との間に隙間を保って回動するようにしている。
ケーブル30に押されて可動アーム70の旋回が不能となった位置で手を離すと、
図20に示すように、ロック爪124とラチェット81の歯とのかみ合いにより、可動アーム70の戻り方向の旋回が阻止され、
図18に示すように、抱持部80の内周面、可動アーム70の当接部125、並びに保持具本体60の下面の間で、ケーブル30が抱持される。
【0058】
また、このとき、ケーブル30の反力が、可動アーム70に作用し、角柱形の軸部111の角部が、
図18に示すように、方形の軸穴92の辺に弾性的に当接し、両者のがた付きが防止される。
すなわち、図示しないが、ケーブル30の電線の外周に被覆されている絶縁ビニル等の絶縁体の弾性復元力により反力が作用する。
【0059】
一方、ケーブル30の配線を変更する場合には、
図21に示すように、手で一対の解除アーム122を互いに接近する方向に押し付ける。
解除アーム122を押すと、
図21に示すように、ガイドリブ82の両側面のテーパー面に当接する。
解除アーム122を更に押すと、
図21に示すように、互いに接近しながらラチェット81から離れる方向に浮上し、このとき、ロック爪124がラチェット81から係脱する。
【0060】
このため、解除アーム122を押しながら、可動アーム70を上方に旋回させることで、抱持部80の自由端部から可動アーム70を抜き取ることができる。
可動アーム70を抜くことで、
図1に示すように、抱持部80の自由端部と、保持具本体60の下面との間の開放面が開放され、当該開放面からケーブル30を抜き取ったり、新たなケーブル30を差し込んみ、抱持部80に仮置きすることができる。
【0061】
上方に旋回した可動アーム70は、そのくびれ部112が、支持アーム91の対向間隔内にはまり込み、両者の摩擦抵抗により、支持アーム91を上方に回動した位置に静止する。
このため、配線の途中で、可動アーム70が下方に旋回し、抱持部80の自由端部と、保持具本体60の下面との間の開放面が塞がれるのを防止できる。
(第2の実施の形態)
つぎに、
図22を用いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0062】
本実施の特徴は、アンカー部100(固定手段)に、
図22に示すように、アタッチメント200を取り付けた点である。
アタッチメント200は、
図22に示すように、内径がアンカー部100のボックス部101の外径にほぼ等しい、円筒形に形成されている。
アタッチメント200の外径は、ボックス部101の外径より一回り大きく形成されている。
【0063】
アタッチメント200には、ボックス部101のアンカー爪102がそれぞれはまり込む、内外周に貫通する一対の開口部201を設けている。また、アタッチメント200には、開口部201と90度位相を異ならせ、アンカー爪202を設けている。
なお、本実施の形態の説明においては、先に
図1〜21を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については、同一符号を用いて説明を省略する。
【0064】
本実施の形態によれば、アンカー部100にアタッチメント200を装着することで、
図1に示す取付穴54より一回り大きい取付穴(図示せず)に、アンカー部100を取り付けることができる。
このため、外径の異なるアタッチメント200を用意することで、種々の穴径の取付穴(図示せず)に対応することができる。
【0065】
また、アンカー爪202の当接面は、ボックス部101の上面から、横桟52の板厚に略等しい距離離れて位置する。
このため、高さの異なるアンカー爪202を形成したアタッチメント200を用意することで、横桟(図示せず)の板厚の変化にも柔軟に対応することができる。
さらに、アタッチメント200の材質を、電線保持具10と異なる材質、例えば軟質樹脂製とすることも可能である。
(第3の実施の形態)
つぎに、
図23を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0066】
本実施の特徴は、アタッチメント210の外形を、
図23に示すように、全体として箱形に形成した点である。
アタッチメント210は、
図23に示すように、つば部211と、つば部211の上面から上方に突出する2個のブロック部212とから構成されている。
2個のブロック部212は、角筒形に形成され、アンカー部100のボックス部101がはまり込む隙間213を保って離れて位置する。つば部211には、図示しないが、アンカー部100の隙間213内に貫通する貫通孔を有し、当該貫通孔を通してボックス部101が2個のブロック部212の隙間213内に挿入されている。ボックス部101の対向する内側面には、図示しないが、ボックス部101のアンカー爪102がそれぞれはまり込む、内外に貫通する一対の開口部を設けている。
【0067】
また、2個のブロック部212の外側面には、開口部と90度位相を異ならせ、アンカー爪214を設けている。
なお、本実施の形態の説明においては、先に
図1〜21を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については、同一符号を用いて説明を省略する。
本実施の形態によれば、アンカー部100にアタッチメント210を装着することで、
図1に示す円形の取付穴54でなく、方形の取付穴(図示せず)に、アンカー部100を取り付けることができる。なお、箱形のアタッチメント210は、電線保持具10に付属され、図示しないが、主としてソーラーパネル20を取り付ける架台、例えば金属ステー50に固定する際に使用される。