特許第5762807号(P5762807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5762807
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】分電盤の取り付け構造
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/40 20060101AFI20150723BHJP
【FI】
   H02B9/00 C
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-91974(P2011-91974)
(22)【出願日】2011年4月18日
(65)【公開番号】特開2012-228026(P2012-228026A)
(43)【公開日】2012年11月15日
【審査請求日】2014年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 大治郎
【審査官】 岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−007871(JP,A)
【文献】 特開2002−138572(JP,A)
【文献】 特開2010−158135(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の柱を有する住宅ユニットに取り付けられる分電盤の取り付け構造であって、
前記住宅ユニットの内壁の端部に凹部が設けられ、この凹部に埋め込まれるように前記分電盤が取り付けられ、
隣り合う前記柱が架け渡すように桟が設けられ、前記桟は内部に配線可能な空洞と前記分電盤の近傍に孔を有し、前記桟の孔を通る配線が前記分電盤と接続可能であり、
仕上げ材が、前記内壁に取り付けられている前記分電盤に延設して前記内壁に取り付けられている
ことを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記壁仕上げ材が少なくとも前記内壁と前記分電盤の境界部分まで設けられていることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記壁仕上げ材は前記分電盤の一部を覆っていることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項4】
請求項3記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤の一部は前記分電盤の側部であることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項5】
請求項4記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤の側部の一部が壁仕上げ材で覆われた状態で、化粧材が前記分電盤の側部の一部を覆うように取り付けられていることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項6】
請求項5に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記内壁と前記分電盤の側部との間には凹部が設けられ、前記凹部に前記化粧材の少なくとも一部が満たされることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項7】
請求項5または6に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記化粧材の側部は前記内壁と垂直になるように設置されることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか一項に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記化粧材は前記分電盤にビスで着脱可能に止められることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤が取り付けられた前記内壁の外側は外壁であり、この外壁側に充電器が配置されていることを特徴とする分電盤の取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤の取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユニット住宅の分電盤の施工は、工場で、住宅ユニットの壁内における配線の分電盤への結線作業を行い、その後、内壁へ分電盤を止めねじ等で取付けていた。その後、建築現場において、住宅ユニットを組み立てて壁紙やクロス等の壁仕上げ材を内壁に取付ける際に、工場で取り付けた分電盤を内壁から一時的に取り外したり、分電盤を内壁に固定する止めねじ等を一時的に緩めたりする必要があった。そして、図5に示すように、壁仕上げ材9bを面材9a上に施工した後に、分電盤10を壁仕上げ材9b上に取付ける施工方法を採用していた。このように、分電盤10の下に壁仕上げ材9bを取付けることにより、分電盤10の周囲の美観を損なわず壁仕上げ材9bを取付けていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−271671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、工場で取り付けた分電盤を内壁から一時的に取り外したり、分電盤を内壁に固定するための止めねじを一時的に緩めたりすることを現場等で行うと作業効率が低下する。また、内壁に凹部を設けて分電盤を埋め込んで取付ける場合、埋め込み後の分電盤周囲に隙間があると、分電盤周囲の壁仕上げ材等を分電盤10の周囲の美観を損なわずに取付けるための手間がかかっていた。
【0005】
そのため、分電盤を内壁から取り外し等せずに、壁仕上げ材等を分電盤10の周囲の美観を損なわずに内壁に取付けることが望まれる。
【0006】
本発明は、分電盤を内壁から取り外し等せずに、壁仕上げ材等を内壁に取付けること可能にする分電盤の取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の少なくとも一つを解決するために、請求項1に記載の分電盤の取り付け構造に係る発明は、例えば、図1に示すように、
複数の柱1,1を有する住宅ユニットに取り付けられる分電盤10の取り付け構造であって、
前記住宅ユニットの内壁の端部に凹部7が設けられ、この凹部7に埋め込まれるように前記分電盤10が取り付けられ、
隣り合う前記柱1,1に架け渡すように桟3が設けられ、前記桟3は内部に配線可能な空洞3bと前記分電盤10の近傍に孔3aを有し、前記桟3の孔3aを通る配線5が前記分電盤10と接続可能であり、
仕上げ材9bが、前記内壁に取り付けられている前記分電盤10に延設して前記内壁に取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、桟3を柱1,1間に設けることにより配線5を桟3の内部を通して分電盤10の近傍まで容易に導くことができ、分電盤10の近傍の孔3aから配線5を出すことにより配線5を所定の場所に集めることができるため、分電盤10へ配線5を接続することが容易になり、且つ、前記壁仕上げ材9bが、前記内壁に取り付けられている前記分電盤10に延設して前記内壁に取り付けることにより、分電盤10を取り外す必要がなくなる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記壁仕上げ材9bが少なくとも前記内壁と前記分電盤10の境界部分まで設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、前記壁仕上げ材9bが少なくとも前記内壁と前記分電盤10の境界部分まで設けられていることにより、分電盤10と内壁とに隙間がある場合でも壁仕上げ材9bを前記分電盤10に接して設けることができるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1または2に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記壁仕上げ材9bは前記分電盤10の一部を覆っていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、前記壁仕上げ材9bは前記分電盤10の一部を覆っていることにより、分電盤10と内壁とに隙間がある場合でも前記壁仕上げ材9bにより隙間を確実に覆い隙間を隠すことができるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項3記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤10の一部は前記分電盤10の側部10aであることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、前記分電盤10の一部が前記分電盤10の側部10aであることにより、前記分電盤10の側部10aに前記壁仕上げ材9bを取付けることができ、分電盤10の外周における前記壁仕上げ材9bの施工が容易になるため、作業効率を向上することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、例えば、図1図3に示すように、
請求項4記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤10の側部10aの一部が壁仕上げ材9bで覆われた状態で、化粧材20が前記分電盤10の側部10aの一部を覆うように取り付けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、前記分電盤10の側部10aの一部が壁仕上げ材9bで覆われた状態で、化粧材20が前記分電盤10の側部10aの一部を覆うように取り付けられることにより、化粧材20により前記分電盤10の側部10aを隠すことが可能となるため、更に分電盤10の周囲の美観を向上できる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、例えば、図4に示すように、
請求項5に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記内壁と前記分電盤10の側部10aとの間には凹部7が設けられ、前記凹部7に前記化粧材20の少なくとも一部が満たされることを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、前記凹部7に前記化粧材20の少なくとも一部が満たされることにより、前記凹部7を前記化粧材20で塞ぐことが可能になるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、例えば、図1図4に示すように、
請求項5または6に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記化粧材20の側部20aは前記内壁と垂直になるように設置されることを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、前記化粧材20の側部20aが前記内壁と垂直になるように設置されることにより、前記化粧材20を分電盤10に取付けた状態での分電盤10の凹部7への埋め込む深さを容易に決定できるため、前記化粧材20の側部20aを壁仕上げ材9bに接するように分電盤10を凹部7へ埋め込んで施工することが容易になる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、例えば、図2図4に示すように、
請求項5〜7のいずれか一項に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記化粧材20は前記分電盤10にビス8で着脱可能に止められることを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、前記化粧材20が前記分電盤10にビス8で着脱可能に止められることにより、壁仕上げ材9bを前記分電盤10に延設して取付ける際に化粧材20を取り外し等することのみにより、壁仕上げ材9bを分電盤10の境界部分または側部10aに取付けることができるため、作業効率を向上できる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の分電盤の取り付け構造において、
前記分電盤10が取り付けられた前記内壁の外側は外壁30であり、この外壁30側に充電器40が配置されていることを特徴とする。
【0024】
請求項9に記載の発明によれば、前記分電盤10が取り付けられた前記内壁の外側は外壁30であり、この外壁30側に充電器40が配置されていることにより、この外壁30と充電器40との距離を近くすることができるため、充電器40への配線を短くすることができ、分電盤から屋外までの配線作業を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、分電盤を内壁から取り外し等せずに、壁仕上げ材等を分電盤周囲の美観を損なわずに内壁に取付けること可能にする分電盤の取り付け構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る分電盤の取り付け構造の一例を示す図であり、(a)は断平面図、(b)は正面図、(c)は図1(b)のI-I断面図、(d)は桟の斜視図である。
図2】同、分電盤に化粧材を取付けた例を示す斜視図である。
図3】同、施工手順の一例を示す側断面図である。
図4】本発明に係る分電盤の取り付け構造の他の一例を示す側断面図である。
図5】従来の分電盤の取り付け構造の一例を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<実施の形態>
図1図4を参照して、本実施の形態における分電盤の取付け構造について、説明する。
【0028】
始めに、ユニット住宅について説明する。周知のように、ユニット住宅は、箱状に形成された住宅ユニットを複数並べて組み合せることで施工される。住宅ユニットは、複数本の柱と、これらの柱の上端間どうしを結合する複数本の上梁と、前記柱の下端間どうしを結合する複数本の下梁とから略直方体状の骨組みが形成されるとともに骨組みに外壁材が必要に応じて取り付けられているものである(例えば、特開2009−35991号公報参照)。
【0029】
そして、工場で製造された住宅ユニットはトラック等で建築現場まで輸送され、建築現場では、クレーン等を用いてこれら住宅ユニットが並べて組み合わされることでユニット住宅が施工される。
【0030】
図1において、住宅ユニットの複数の柱1,1間に分電盤10が取り付けられている。ここで、前記住宅ユニットの内壁の端部に凹部7が設けられ、この凹部7に埋め込まれるように前記分電盤10が取り付けられ、隣り合う前記柱1,1に架け渡すように桟3が設けられている。桟3と柱1とはアングル材5aを介して、止めねじ等により接合される。前記桟3は、その内部に配線可能な空洞3bと前記分電盤10の近傍に孔3aを有している。そして、前記桟3の孔3aを通る配線5が前記分電盤10と接続可能である。前記壁仕上げ材9bは、化粧材(化粧カバー)20を取りはずした状態で、前記内壁に取り付けられている前記分電盤10に延設して前記内壁に取り付けられている。ここで、前記住宅ユニットの内壁の端部とは、内壁面の中央部ではなく、内壁面の左右方向のいずれかの端部または端部側を意味する。
【0031】
本実施の形態によれば、桟3を柱1,1間に設けることにより配線5を桟3の内部を通して分電盤10の近傍まで容易に導くことができ、分電盤10の近傍の孔3aから配線5を出すことにより配線5を所定の場所に集めることができるため、分電盤10へ配線5を接続することが容易になる。更に、前記壁仕上げ材9bが、前記内壁に取り付けられている前記分電盤10に延設して前記内壁に取り付けることにより、分電盤10を取り外す必要がなくなる。
【0032】
また、図1に示すように、前記壁仕上げ材9bが少なくとも前記内壁と前記分電盤10の境界部分まで設けられている。ここで、境界部分とは、住宅ユニットの内壁材としての面材9a(例えば、石膏ボート)と分電盤10との境界部分であり、例えば、前記壁仕上げ材9bは面材9aと分電盤10とが接触する部分でまで設けられている。
【0033】
本実施の形態によれば、前記壁仕上げ材9bが少なくとも前記内壁と前記分電盤10の境界部分まで設けられていることにより、壁仕上げ材9bを前記分電盤10に接して設けることができるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0034】
また、図1に示すように、前記壁仕上げ材9bは前記分電盤10の一部を覆っている。ここで、分電盤10の一部とは、分電盤10の面材9aからの立ち上がり部分または凹部7に埋め込まれた分電盤10の一部である。
【0035】
本実施の形態によれば、前記壁仕上げ材9bは前記分電盤10の一部を覆っていることにより、分電盤10と内壁とに隙間がある場合でも前記壁仕上げ材9bにより隙間を確実に覆うことができるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0036】
また、図1に示すように、前記分電盤10の一部は前記分電盤10の側部10aである。
【0037】
本実施の形態によれば、前記分電盤10の一部が前記分電盤10の側部10aであることにより、前記分電盤10の側部10aに前記壁仕上げ材9bを取付けることができ、分電盤10の外周における前記壁仕上げ材9bの施工が容易になるため、作業効率を向上することができる。
【0038】
また、図1図3に示すように、前記分電盤10の側部10aの一部が壁仕上げ材9bで覆われた状態で、化粧材20が前記分電盤10の側部10aの一部を覆うように取り付けられている。
【0039】
本実施の形態によれば、前記分電盤10の側部10aの一部が壁仕上げ材9bで覆われた状態で、化粧材20が前記分電盤10に取り付けられることにより、化粧材20により前記分電盤10の側部10aの一部を隠すことが可能となるため、更に分電盤10の周囲の美観を向上できる。
【0040】
また、図4に示すように、前記内壁と前記分電盤10の側部10aとの間には凹部7が設けられ、前記凹部7に前記化粧材20の少なくとも一部が満たされる。化粧材20の外周に合うように面材9aに凹部7を設け、分電盤10と分電盤10側の面材9aの端部との間の凹部7に前記化粧材20の少なくとも一部が満たされるように分電盤10を配置する。そして、図4に示すように、壁仕上げ材9bで面材9aの端部を覆うように取付け、前記凹部7に前記化粧材20の側部20aの先端部が壁仕上げ材9bと接するように凹部7に挿入される。
【0041】
本実施の形態によれば、前記凹部7に前記化粧材20の少なくとも一部が満たされることにより、前記凹部7を前記化粧材20で塞ぐことが可能になるため、分電盤10の周囲の美観を向上することができる。
【0042】
また、図1図4に示すように、前記化粧材20の側部20aは前記内壁と垂直になるように設置される。
【0043】
本実施の形態によれば、前記化粧材20の側部20aが前記内壁と垂直になるように設置されることにより、前記化粧材20を分電盤10に取付けた状態での分電盤10の凹部7へ埋め込む深さを容易に決定できるため、前記化粧材20の側部20aを壁仕上げ材9bに接するように分電盤10を凹部7へ埋め込んで施工することが容易になる。
【0044】
また、図2図4に示すように、前記化粧材20は前記分電盤10にビス8で着脱可能に止められる。分電盤10には、ビス8と螺合するねじが設けられている。
【0045】
本実施の形態によれば、前記化粧材20が前記分電盤10にビス8で着脱可能に止められることにより、壁仕上げ材9bを前記分電盤10に延設して取付ける際に化粧材20を取り外し等することのみにより、壁仕上げ材9bを分電盤10境界部分または側部10aに取付けることができるため、作業効率を向上できる。
【0046】
また、図1に示すように、前記分電盤10が取り付けられた前記内壁の外側は外壁30であり、この外壁30側に充電器40が配置されている。
【0047】
本実施の形態によれば、前記分電盤10が取り付けられた前記内壁の外側が外壁30である。この外壁30側に、例えば、PHV車両、EV車両、蓄電装置等の充電機能を有する充電器40が配置されている。これにより、この外壁30と充電器40との距離を近くすることができるため、充電器40への配線を短くすることができ、分電盤から屋外までの配線作業を容易にすることができる。
【0048】
(壁仕上げ材の取り付け方法)
図3に示すように、前記住宅ユニットの内壁の端部に凹部7が設けられ、この凹部7に埋め込まれるように前記分電盤10と、柱1,1に架け渡すように孔3aが設けられた桟3とが取り付けられる。ここで、桟3の内部の空洞3bに各居室等への配線5を集めて通してあり、これらの配線5を分電盤10と結線する。ここで、配線5を分電盤10へ導く孔3aを分電盤10の近傍に設け、分電盤10と配線5とを結線する。そして、工場または建築現場で、化粧材8を分電盤10からビス8を緩めて取り外し、壁仕上げ材9bを面材9a上に取付ける。図3(b)に示す例では、分電盤10の側部10aの一部を壁仕上げ材9bで覆って取付ける。その後、図3(c)に示すように、化粧材8を分電盤10にビス8で固定する。
【0049】
本実施の形態によれば、桟3を柱1,1間に設けることにより配線5を桟3の内部を通して分電盤10の近傍まで容易に導くことができ、分電盤10の近傍の孔3aから配線5を出すことにより配線5を所定の場所に集めることができるため、分電盤10へ配線5を接続することが容易になり、且つ、前記壁仕上げ材9bが、前記内壁に取り付けられている前記分電盤10に延設して前記内壁に取り付けることにより、分電盤10を取り外す必要がなくなる。
【符号の説明】
【0050】
1 柱
3 桟
3a 孔
3b 空洞
5 配線
7 凹部
8 ビス
9a 面材
9b 壁仕上げ材
10 分電盤
20 化粧材
30 外壁
40 充電器
図1
図2
図3
図4
図5