(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、洗面台側収納部と洗濯機側収納部との間の挿入空隙部内に棚板が収納配置される構造であるため、1枚の棚板を設けるのに2つの収納部が必要である。一方、洗面所において、洗濯機上方に設けられる棚板だけでなく、バリエーションに富んだ収納スペースを確保することが望まれているが、前記従来の洗面所では、バリエーションに富んだ収納スペースを確保するのは容易ではなかった。
【0005】
本発明は、バリエーションに富んだ収納スペースを容易に確保することができる洗面所を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の少なくとも一つを解決するために、請求項1に記載の洗面所100係る発明は、例えば、
図1〜
図4に示すように、
対向する内壁1a,1bの一方の壁に一端部が接するよう洗面台10が設置され、
この洗面台10の他端部に、この洗面台10の奥行きと略同じ幅の収納家具30が設けられ、この収納家具30の天板31と棚板33,34,35の少なくとも一方が前記対向する内壁1a,1bの少なくとも一方に延出して
設置されている洗面所100であって、
前記収納家具30は、前記洗面台10の奥側に位置する側板36bと、前記洗面台10の前側に位置する側板36aと、これら側板36b,36aの上下に固定される天板31並びに底板と、前記洗面台10の前側に位置する側板36aを取り外した場合にこの側板36aに代わって上下の天板31並びに底板を保持する2本の棒状部材38と、前記天板31と前記底板との間に配置される複数の平板形状をした棚板33,34,35とを主体として構成され、
前記天板31は、天板本体31aと接合板31bとから構成される天板と、この天板31から延出されるような形態で一端が天板31と着脱可能に接合され、他端が前記内壁1a,1bに着脱可能に接合される延出天板32a,32bとを備え、
かつ、前記棚板は、前記底板と略同じ大きさをした棚板34と、この棚板34から延出されるような形態で一端が棚板34と着脱可能に接合され、他端が前記内壁1bもしくは吊り下げ部材37に着脱可能に接合される延出棚板34bとを備え、
さらに、前記棚板の少なくとも一つは、対向する内壁1a,1bの少なくとも一方に延出して設置され、かつ前記洗面台10の奥行方向に狭い幅を有する部分と、前記洗面台の前側に突出する幅を有する延出部を備えたL字型をしており、このL字型をした棚板34aは、前記2本の棒状部材38が組み合わされたときに、前記延出部が前記棒状部材38の間に挟まれるようにして固定されることを特徴とする。
ここで、「洗面台10の他端部に、この洗面台10の奥行きと略同じ幅の収納家具30が設けられ」とは、収納家具30が、洗面台10の他端部の上面に設置されるか、または、洗面台10横の床上に当該洗面台10の他端部に接した状態で設置されることを意味する。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記収納家具30の天板31または棚板33,34,35の少なくとも一方が前記対向する内壁の少なくとも一方に延出して設置されているので、バリエーションに富んだ収納スペースを確保することができる。
【0010】
請求項
2に記載の発明は、例えば、
図1〜
図4に示すように、
請求項
1に記載の洗面所100,100a,100bにおいて、
前記
延出天板32a,32bまたは
前記延出棚板34bの端部は前記内壁1a,1bに設けられた支持材40で支持されていることを特徴とする。
【0011】
請求項
2に記載の発明によれば、前記
延出天板32a,32bまたは
前記延出棚板34bの端部を内壁1a,1bに設けられた支持材40で支持するので、幅広の天板32a,32bまたは棚板34bの荷重をしっかり支えることができる。
【0012】
請求項
3に記載の発明は、例えば、
図1〜
図4に示すように、
請求項
1又は2に記載の洗面所100において、
前記
延出棚板34bの
幅は、前記棚板34の
幅より
、前記洗面台10の奥行方向に狭いことを特徴とする。
【0013】
請求項
3に記載の発明によれば、延出している棚板34bの下方に床面に洗濯機20を置いた場合に、当該棚板34bの
幅が狭くなっているので、上方に開く蓋を有する洗濯機20に容易に洗濯物を出し入れできるとともに、洗濯機20の蓋が棚板34bと干渉することがなく、使い勝手がよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、バリエーションに富んだ収納スペースを確保することができる洗面所ことができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
<第1の実施の形態>
図1において、洗面所100は、内壁1cと、内壁1cと接合されている内壁1a,1bとを有する平面視コ字形の内壁の内側に設けられている。
この洗面所100には、対向する内壁1a,1bの一方の壁に一端部が接するよう洗面台10が設置され、洗面台10の隣には洗濯機20が設置されている。洗面台10および洗濯機20の背面は内壁1cに面している。洗面台10の他端部(洗濯機側)に、この洗面台10の奥行きと略同じ幅の収納家具30が設置され、この収納家具30の天板31が前記対向する内壁1a,1bの両方に延出しており、棚板34が前記対向する内壁1a,1bの一方(内壁1b)に延出している。
【0020】
図1に示すように、収納家具30は、天板31と天板31の下に複数の棚板33,34,35とを有し、これらの天板31と複数の棚板33,34,35とが2枚の側板36a,36bで挟まれて支持されている。棚板33,34,35の形状は、平板形状である。
【0021】
図1に示す例では、天板31は、天板本体31aと、接合板31bとから構成されている。天板31から延出されている天板32a,32bの各々は、接合板31bと接合して、天板本体1a上に配置され、天板本体1aとビス31cで固定されている。
【0022】
図1に示すように、前記延出している天板32a,32bは前記天板31と着脱可能に接合して構成されている。前記延出している棚板34bは前記棚板34と着脱可能に接合して構成されている。
ここで、前記延出している天板32a,32bは、前記天板31に着脱可能に接合されている。つまり、金物、ビス等を適宜用いて、前記延出している天板32a,32bは前記天板31に着脱可能に接合されている。また、前記延出している棚板34bは前記棚板34に着脱可能に接合されている。つまり、金物、ビスを適宜用いて、前記延出している棚板34bが前記棚板34に着脱可能に接合されている。
また、前記延出している棚板34bと前記棚板34との境界部には、鉛直な仕切板を収納家具30に任意に設けることができる。鉛直な仕切板を設けない場合には、洗面台10側と洗濯機20側の両方の開口から棚板34bと前記棚板34上にユーザの手が届く構成とすることができる。なお、境界部において、ビス等で、側板36a,36bに鉛直な仕切板を着脱可能にする構成としてもよい。この場合、ユーザの希望に応じて、鉛直な板を付けたり取り外したりして、バリエーションを楽しむことができる。
【0023】
図1に示すように、前記延出している天板32a,32bおよび棚板34bの端部は前記内壁1a,1bに設けられた支持材40で支持されている。支持材40は、円柱状の部材であり、天板32a,32bまたは棚板34bの端部にそれぞれ2個水平に離間して設けられ、円柱状の部材の周面で天板32a,32bまたは棚板34bの端部を下方から支持し、円柱状の部材の円形平面部分が内壁1a,1bに接してビス止めされている。
【0024】
洗濯機20の蓋を上方に開ける際に、前記延出している棚板34bが洗濯機の蓋と干渉する場合が想定される。この場合、
図1に示すように、前記延出している棚板34bの奥行きを、前記棚板34の奥行きより狭くする。
【0025】
本実施の形態によれば、前記収納家具30の天板31または棚板33,34,35の少なくとも一方が前記対向する内壁の少なくとも一方に延出して設置されているので、バリエーションに富んだ収納スペースを確保することができる。
【0026】
また、前記延出している天板32a,32bは前記天板31と着脱可能に接合して構成されているので、バリエーションを楽しむことができる。また、前記延出している棚板34bは前記棚板34と着脱可能に接合して構成されているので、バリエーションを楽しむことができる。
【0027】
また、前記延出している天板32a,32bまたは棚板34bの端部を内壁に設けられた支持材40で支持するので、幅広の天板32a,32bまたは棚板34bの荷重をしっかり支えることができる。
【0028】
また、洗濯機を置いた場合でも、棚板34bの奥行が狭くなっているので、上方に開く蓋を有する洗濯機を設置した場合でも棚板34bと干渉することがなく、使い勝手がよい。
【0029】
また、前記天板32bに加えて、より広い収納スペースを前記棚板34bにより確保することができる。
【0030】
(変形例)
上記第1の実施の形態においては、収納家具30の天板31が前記対向する内壁1a,1bの両方に延出して設置され、棚板34が前記対向する内壁1a,1bの一方(内壁1b)に延出して設置されている例について説明したが、これに限られない。なお、変形例においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0031】
図2(a)に示すように、前記天板31に、延出している天板32aを接合し、当該天板32aの端部を内壁1aに当接したうえで、当該端部を支持材40で支持することによって、洗面台10上に延出している天板32aを設けてもよい。
また、
図2(b)に示すように、天板31に、延出している天板32aを接合し、当該天板32aの端部を内壁1bに当接したうえで、当該端部を支持材40で支持することによって、延出している天板32bのみを洗濯機20上に設けてもよい。
さらに、
図2(c)に示すように、天板31に、前記延出している天板32a,32bの両方を接合し、前記延出している棚板が設けられていなくてもよい。また、
図2(d)に示すように、天板31に、前記延出している天板32bを接合し、棚板34に、前記延出している棚板34bを接合してもよい。
【0032】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、収納家具30の天板31が前記対向する内壁1a,1bの両方に延出し、棚板34が前記対向する内壁1a,1bの一方(内壁1b)に延出している例について説明したが、これに限られない。なお、本実施の形態においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0033】
本実施の形態においては、
図3に示すように、洗面所100aは、窓51が設けられた外壁1dと、外壁1dと接合されている内壁1a,1bとを有する平面視コ字形の内壁の内側に設けられている。
洗面所100aには、対向する内壁1a,1bの一方の壁に一端部が接するよう洗面台10が設置され、洗面台10の隣には洗濯機20が設置されている。
収納家具30aでは、天板31と、天板31から延出している天板32a,32bが1枚の板で構成されており、この1枚の板が、縦長に配置された複数の柱状部材(棒状部材)38と、ビス31cでビス止めされて、柱状部材38が前記1枚の板を支持する構造になっている。また、棚板34aがL字型であり、この棚板34aの一部が前方(手前)に延出している。この場合、棚板34aを柱状部材38で挟んで、棚板34aと柱状部材38とがビス止めされて、柱状部材38が棚板34aを支持する構造になっている。
【0034】
天板32a,32bと窓51との間には、天板32a,32bと窓51が干渉しないように隙間50が設けられている。また、棚板34aと窓51との間にも、棚板34aと窓51が干渉しないように隙間50が設けられている。
【0035】
前記延出している棚板34bは前記棚板34と1枚板で構成されるか、若しくは、前記延出している棚板34bは前記棚板34と着脱可能に接合して構成されている。
【0036】
<第3の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、収納家具30の天板31が前記対向する内壁1a,1bの両方に延出して設置され、棚板34が前記対向する内壁1a,1bの一方(内壁1b)に延出して設置されている例について説明したが、これに限られない。なお、本実施の形態においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0037】
本実施の形態においては、
図4に示すように、洗面所100bは、内壁1cと、内壁1cと接合されている内壁1a,1bとを有する平面視コ字形の内壁の内側に設けられている。
この洗面所100bには、対向する内壁1a,1bの一方の壁に一端部が接するよう洗面台10が設置され、洗面台10の隣には洗濯機20が設置されている。洗面台10および洗濯機20の背面は内壁1cに面している。
【0038】
図4に示すように、収納家具30bでは、棚板33,34,35が前記対向する内壁1a,1bの少なくとも一方に延出して設置されている。具体的には、棚板33は、対向する内壁1a,1bの両側へ延出し、棚板34は洗濯機20側へ延出し,棚板35は洗面台10側へ延出している。
前記延出している棚板33a,33b,34b,35aは前記棚板33,34,35と1枚板で構成されるか、若しくは、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aは前記棚板33,34,35と着脱可能に接合して構成されている。棚板の形状は、板状または板の周縁部に物の飛び出しを防止する立上壁が形成されたトレー形状である。
ここで、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aと前記棚板33,34,35とが着脱可能に接合して構成される場合には、金物、ビスを適宜用いて、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aと前記棚板33,34,35を着脱可能に接合することができる。
【0039】
本実施の形態によると、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aは前記棚板33,34,35と1枚板で構成される場合、現場で接合する手間を省くことができ、または、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aは前記棚板33,34,35と着脱可能に接合して構成されている場合、バリエーションを楽しむことができる。
【0040】
また、前記延出している棚板33a,33b,34b,35aと前記棚板33,34,35との境界部には、鉛直な板を収納家具30,30aに任意に設けることができる。鉛直な板を設けない場合には、洗面台10側と洗濯機20側の両方の開口から棚板33a,33b,34b,35aと前記棚板33,34,35上にユーザの手が届く構成とすることができる。なお、境界部において、ビス等で、側板36a,36b、または、柱状部材38に鉛直な板を着脱可能にする構成としてもよい。この場合、ユーザの希望に応じて、鉛直な板を付けたり取り外したりして、バリエーションを楽しむことができる。
【0041】
また、
図4に示すように、前記延出している棚板34bの端部が、内壁1bの手前まで延設されている場合は、支持材40の代わりに、チェーンやロープなどの吊り下げ部材37を適宜使用して、前記天板32bから吊り下げてもよい。
【0042】
また、
図5に示すように、前記延出している棚板33b(34b)の端部に凹部を設け、棚板33(34)に載せるように構成してもよい。また、前記凹部の代わりに、棚板33b(34b)の端部に断面L字型の金物を取り付け、棚板33(34)に載せるように構成してもよい。
【0043】
なお、
図1〜
図4において、収納家具30,30a,30bは、洗面台10の上に載せてあるが、洗面台の横に設置してもよい。