特許第5763005号(P5763005)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5763005
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】土木用包装体の施工方法
(51)【国際特許分類】
   E02B 3/08 20060101AFI20150723BHJP
【FI】
   E02B3/08 301
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-70471(P2012-70471)
(22)【出願日】2012年3月27日
(65)【公開番号】特開2013-204216(P2013-204216A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】591224766
【氏名又は名称】ナカダ産業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501198039
【氏名又は名称】国土交通省国土技術政策総合研究所長
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】梶 原 幸 治
(72)【発明者】
【氏名】石 川 祐 介
(72)【発明者】
【氏名】諏 訪 義 雄
(72)【発明者】
【氏名】野 口 賢 二
(72)【発明者】
【氏名】渡 邊 国 広
【審査官】 苗村 康造
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−241325(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0275084(US,A1)
【文献】 特開2002−227168(JP,A)
【文献】 特開平05−179627(JP,A)
【文献】 特開2006−161408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 1/00〜3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空の袋体を施工現場に置き、
前記袋体は腰がなく、前記袋体は自重で下方へたるんで立設した状態に保持できないものであり、
その後、自重で下方へたるんだ前記袋体の開口部を介して礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填され充填体を1個又は複数個前記袋体内に個別化して置いて、複数個の前記充填体を全体に亘って並設して前記袋体に充填し、
充填後、前記袋体の開口部を閉じるようにして土木用包装体を形成して施工する
ことを特徴とする土木用包装体の施工方法。
【請求項2】
施工現場が水中又は海中の場合、空の袋体の移動を拘束して、前記袋体内に充填体を充填する
ことを特徴とする請求項1記載の土木用包装体の施工方法。
【請求項3】
空の袋体を連結具を介して連結して並設し、並設後、前記袋体内に充填体を充填する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の土木用包装体の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木用包装体の施工方法に係り、特に、作業がし易いと共に、作業の危険防止をも図ることができる土木用包装体の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本件発明者は、先に、砂地等の河川や海岸に付設させる堤体などの構造物の下方から砂等が吸い出されて該構造物が崩壊するのを防止するための土木用包装体を開示した。
この土木用包装体にあっては、空の土木用包装体内に充填材を充填した後、充填材を充填した土木用包装体そのものを吊り上げ、施工現場に置くようにして施工している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−90643号公報(図6
【0004】
この充填材を充填した土木用包装体は、例えば、重さ16トンと高重量となるため、作業がしにくいと共に、作業に危険性が伴うという問題点が生じた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記実情を考慮してなされたもので、作業がし易いと共に、作業の危険防止をも図ることができる土木用包装体の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の土木用包装体の施工方法は、空の袋体を施工現場に置き、前記袋体は腰がなく、前記袋体は自重で下方へたるんで立設した状態に保持できないものであり、その後、自重で下方へたるんだ前記袋体の開口部を介して礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填され充填体を1個又は複数個前記袋体内に個別化して置いて、複数個の前記充填体を全体に亘って並設して前記袋体に充填し、充填後、前記袋体の開口部を閉じるようにして土木用包装体を形成して施工するするものである。
【0007】
また、請求項2記載の土木用包装体の施工方法は、請求項1記載の土木用包装体の施工方法において、施工現場が水中又は海中の場合、空の袋体の移動を拘束して、前記袋体内に充填体を充填するものである。
【0008】
また、請求項3記載の土木用包装体の施工方法は、請求項1又は請求項2記載の土木用包装体の施工方法において、空の袋体を連結具を介して連結して並設し、並設後、前記袋体内に充填体を充填するものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の土木用包装体の施工方法によれば、礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填され充填体(例えば、1トン)を1個又は複数個袋体内に置くように個別化して充填体を袋体内に充填(例えば、充填体を20個〜40個・・・重さ20トン〜40トン)するため、充填体が充填された袋体を一度に施工現場で施工するものに比べ、袋体内の充填作業が軽量な分、作業がし易いと共に、作業の危険防止をも図ることができる。
【0010】
施工現場が水中又は海中の場合、空の袋体を施工現場に置いただけでは、空の袋体が水流又は海流により移動してしまい、施工しづらい不具合を生じるが、請求項2記載の土木用包装体の施工方法によれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、施工現場が水中又は海中の場合、空の袋体の移動を拘束して、前記袋体内に充填体を充填するため、上述した不具合を防止することができる。
【0011】
充填体を充填した袋体同士を連結具を介して連結する場合、充填体を充填した袋体が重い分、作業がしにくい不具合を生じるが、請求項3記載の土木用包装体の施工方法によれば、上述した請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、空の袋体を連結具を介して連結して並設し、並設後、前記袋体内に充填体を充填するため、上述した不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の一実施例の土木用包装体の施工方法の一工程である空の袋体を施工現場に置いた状態を示す概略的斜視図である。
図2図2は、図1のA方向から見た概略的一部拡大斜視図である。
図3図3は、図1の空の袋体に充填体を載置していく状態の概略的断面図である。
図4図4は、図3の袋体に充填体を充填し、袋体の開口部を閉める前の状態の概略的断面図である。
図5図5は、図4の袋体の開口部を閉めた状態の概略的斜視図である。
図6図6は、図1の袋体を施工現場に並設した状態を示す概略的斜視図である。
図7図7は、図6の袋体を施工現場に並設し、完成した状態を示す概略的斜視図である。
図8図8は、図7の概略的断面図である。
図9図9は、図7の一部を拡大して示す概略的一部拡大斜視図である。
図10図10は、図9の隣接する袋体と袋体との連結前の状態を示す概略的一部拡大斜視図である。
図11図11は、本発明の一実施例の土木用包装体の施工方法の一工程である空の袋体を海中の施工現場に置いて充填体を載置していく状態を示す概略的斜視図である。
図12図12は、図11の施工現場に充填体を載置し、完成した状態を示す概略的断面図である。
図13図13は、図6と異なる他の実施例を示す概略的斜視図である。
図14図14は、図13の一部を拡大して示す概略的一部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施例の土木用包装体の施工方法を参照して説明する。
図1に示す1は、河川、海岸に敷設され、特に、津波、高潮、波浪、海岸侵食などから背後地を守る土木用包装体である。土木用包装体1は、網材で形成され、該網材の材料は、強さ、伸び、耐剪断性に優れていれば良く、例えば、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアラミド、炭素繊維、生分解性繊維等により形成されている。
土木用包装体1は、袋体10と、この袋体10内に収納される複数の充填体20とから、概略的に構成され、土木用包装体1は、例えば、ポリエステル繊維の10mm目のネットで構成された幅×長さ×高さ=2m×10m×1m のものである。
なお、土木用包装体1は、施工現場Gが地上の場合、透水性、非透水性を問わないが、水中又は海中の場合、土木用包装体1内を水又は海水が通過できる透水性のものが良い。
【0014】
袋体10は、例えば、不透水の樹脂製のシートで形成され、開口部10aを有し、開口部10aは蓋体10bにより覆うようになっている。蓋体10bは、ファスナー10cにより開口部10aを開閉自在となっている。
また、充填体20は、礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填されるもので、例えば、充填体20の1個の重さは、例えば、1トンで、土木用包装体1内に収納される充填体20は、例えば、20〜40個である。
【0015】
次に、土木用包装体の施工方法について、以下説明する。
先ず、図1に示すように、空の袋体10を施工現場Gに置き、その後、図3に示すように、袋体10の開口部10aを介して礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填され充填体20を1個又は複数個袋体10内に置いて、充填体20を袋体10に充填する。
充填後、図4及び図5に示すように、袋体10の開口部10aを閉じるようにして土木用包装体1を形成して施工する。
なお、地上の施工現場Gの袋体10、充填体20の設置は、図示しないバックホーを使用して行う。
【0016】
従って、上述した土木用包装体の施工方法によれば、礫又は砂又は礫と砂の混合体の充填材が充填され充填体20(例えば、1トン)を1個又は複数個袋体10内に置くように個別化して充填体20を袋体10内に充填(例えば、充填体を20個〜40個・・・重さ20トン〜40トン)するため、充填体20が充填された袋体10を一度に施工現場で施工するものに比べ、袋体10内の充填作業が軽量な分、作業がし易いと共に、作業の危険防止をも図ることができる。
【0017】
なお、施工現場においては、図6に示すように、空の袋体10を並設し、並設後、袋体10内に充填体20を充填していく。なお、望ましくは、空の袋体10を連結具30を介して連結して並設し、並設後、袋体10内に充填体20を充填する(図7乃至図10参照)。
これは、充填体20を充填した袋体10同士を連結具30を介して連結する場合、充填体20を充填した袋体10が重い分、作業がしにくい不具合を生じるが、この実施例の土木用包装体の施工方法によれば、空の袋体10を連結具30を介して連結して並設し、並設後、袋体10内に充填体20を充填するため、上述した不具合を防止することができる。
【0018】
なお、施工現場Gが水中又は海中の場合、空の袋体10を施工現場Gに置いただけでは、空の袋体10が水流又は海流により移動してしまい、施工しづらい不具合を生じるが、次に述べる実施例にあっては、施工現場Gが水中又は海中の場合、空の袋体10の移動を拘束して、袋体10内に充填体20を充填するようにしている(図11及び図12参照)。
空の袋体10の移動を拘束する手段として、例えば、図11に示す錘40を各袋体10のそれぞれの四隅に設置していく。
なお、海中への袋体10、充填体20の設置は、図示しない台船のクレーンを使用して行う。また、本実施例(図11及び図12)にあっては、上述した実施例(図1乃至図10)と同一部分に同一符号を付して、説明を一部省略している。
【0019】
なお、上述した実施例においては、袋体10は腰がないため、図1に示すように、袋体10を立設した状態に保持できず、開口部10aをファスナー10cにより閉じにくい不具合を生じる。
この場合、袋体10を持ち上げて、図13及び図14に示すように、充填体20と袋体10を連結具R(例えば、紐で充填体20と袋体10を連結する。)で連結し、袋体10を立設した状態に保持することができる。
なお、連結具Rの位置は、図13及び図14に示すように、開口部10aに近い側で、袋体10を立設した状態に保持して、ファスナー10cにより開口部10aを蓋体10bにより閉じ易くすることができる。
なお、連結具Rは、紐に限らず、図示しないが、図13及び図14に示す紐に変えて、充填体20の図13及び図14の紐の取り付け部位に第1の面状ファスナー、袋体10の図13及び図14の紐の取り付け部位に第2の面状ファスナーをそれぞれ設け、第1の面状ファスナーと第2の面状ファスナーを係止させて、充填体20と袋体10を連結して、袋体10を立設状態に保持するようにしても良い。
【符号の説明】
【0020】
1 土木用包装体
10 袋体
10a 開口部
20 充填体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14