(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の各実施形態では、画像形成装置の印刷設定による環境負荷削減量と、消去機でのトナー消去による環境負荷削減量とを1つの画面に同時に表示し、またこれらの環境負荷削減量を合算した値を表示するシステムについて説明する。尚、以下の各実施形態で説明するシステムは、環境負荷削減量の一例としてCO
2排出削減量を表示する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、画像形成装置の構成を示すブロック図である。画像形成装置20は、コピー、プリンタ、原稿スキャン、FAX送受信が行えるMFP(Multifunction Peripheral)であり、消色可能なトナー(色材)を用いてシート上に像を形成する。使用されるトナーは、像形成時の熱よりも高温の熱が加わることで消色するトナーである。また以降の説明では、この画像形成装置20をECO−MFP20と称する。
【0013】
ECO−MFP20は、装置内のハードウェアを統括制御し、プログラムを演算実行するプロセッサである制御部201、および、プログラムや各種パラメータ値、処理対象の画像データなどを記憶する記憶部202を有する。制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)であり、記憶部202は、揮発性の記憶装置である主記憶装置、不揮発性の記憶装置である補助記憶装置により構成される。ECO−MFP20の制御の一部は、記憶部202に記憶されているプログラムが制御部201により演算実行されて行われる。
【0014】
シート供給カセット205は、紙媒体のシートを格納するカセットであり、シート搬送部204にシートを供給する給紙ローラや、シート格納用の筺体を含んだ構成となっている。シート搬送部204は、複数のローラ対や搬送ベルトを有し、シート供給カセット205から供給されるシートをプリンタ部203まで搬送する。
【0015】
ADF206は、自動給紙装置(Auto Document Feeder)であり、トレイ上に配置される原稿を1枚ずつスキャナ部207の透過ガラスボードの上に搬送する。スキャナ部207は、搬送される原稿の像を読み取る装置であり、透過ガラスボード上の原稿に可視光を照射し、その反射光を複数のミラーを経由してCCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)に結像させることで、紙媒体のデータを電子データに変換する。このようにして得られた電子データ(画像データ)は、記憶部202に記憶される。
【0016】
外部I/F213(I/F:Interface)は、LAN(Local Area Network)ボードを含み、外部装置との間でデータの送受信を制御する。外部I/F213は、制御部201の制御に従い、例えば印刷対象の画像データを受信し、後述の環境負荷削減量に関する分析レポート(表示用データ)を受信し、また自己の動作ログ、使用状況のデータ等を外部の装置に送信する。
【0017】
画像処理部208は、記憶部202に記憶されている印刷対象の画像データを取得し、当該画像データがテキストベースの画像であるか、写真等の画像であるかの判定や、領域判定を行う。また画像処理部208は、取得した画像データに対しハーフトーン処理等の画像処理を行う。画像処理部208は、画像処理に特化した専用ボード(例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)での実装)であるものとするが、制御部201のハードウェアリソースが流用されてもよい。
【0018】
プリンタ部203は、シート搬送部204により搬送されるシート上に、画像処理部208により処理された画像を形成するユニットである。プリンタ部203は、ドラムに収容されている消去可能なトナー(以下、必要に応じ消去トナーと称す)をシートに転写し、一定温度の熱を加えて結像する。結像後のシートは、不図示の排出トレイに出力される。
【0019】
IDカードリーダ209(ID:identification)は、ユーザが携帯しているIDカードを読み取るICリーダ装置(IC:integrated circuit)である。読み取りは接触、非接触のいずれでも構わない。認証処理は、ECO−MFP20内部に実装された認証部や外部装置に備えられる認証部が、IDカードの読み取り値と事前に登録されている値とを比較することで行われる。この認証結果が良好である場合、ユーザはECO−MFP20を操作することができる。尚、ECO−MFP20内部で認証処理が行われる場合、当該認証部は、IDカードリーダ209と制御部201、および事前に記憶部202に記憶されている認証プログラムによって構成される。
【0020】
タッチパネル式操作部210、ボタン式操作部211は、印刷枚数や印刷設定等をユーザから取得する入力装置である。タッチパネル式操作部210は、表示装置(後述の表示部212)上に配置されるタッチパネルを含み、ユーザの指先もしくはペン先の押下を、抵抗膜方式や赤外線方式等により検知し、検知位置(座標情報)を取得する。ボタン式操作部211は、例えばテンキーボード、スタートボタン等の物理ボタンを含み、ボタン押下を検知する。
【0021】
表示部212は、ユーザに処理進行状況や装置のステータス、使用履歴等を表示する装置であり、またタッチパネル式操作部210のためのボタン画像等、操作用のオブジェクトや表示用のオブジェクトを表示する。また表示部212は、シートの使用状況やリユース状況、CO
2排出削減量を表示する。
【0022】
図2は、消去機の構成例を示すブロック図である。消去機30は、ECO−MFP20により印刷されたシート上に形成されている消去トナーを、シートを加熱することで無色にする装置である。消去機30は、プロセッサを含む制御部301、揮発性記憶装置、不揮発性記憶装置を含む記憶部302、LANボードを含む外部I/F313を有する。また消去機30は、IDカードリーダ309、タッチパネル式操作部310、ボタン式操作部311、表示部312を有する。これらは、ECO−MFP20のものと同等機能であるとする。
【0023】
リユースシート供給カセット303は、再利用対象のシート、すなわち、ECO−MFP20により消去トナーで印刷されたシートを搭載するためのカセットである。リユースシートスタックカセット304は、消去部307によってトナーが消去(無色化)され、再利用可能と判定されたシートを蓄積するカセットである。リジェクトシートスタックカセット305は、消去不備のシートや、折れ、破れのあるシート、パンチ穴のあるシート等、再利用に適さないと判定されるシートを蓄積するカセットである。
【0024】
消去部307は、リユースシート供給カセット303に搭載されているシートを、消去トナーが無色となる温度で加熱する。消去可否判定部306は、消去部307で処理されたシートが無色になっているか否かを判定する。消去可否判定部306は、例えば、消去部307の処理後のシートをラインセンサやCCDイメージセンサを用いてスキャンして、シートの画像データを生成し、当該画像データの各画素値と所定の閾値(ユーザにより設定可能な閾値)とを比較することで、無色になっているか否かを判定する。
【0025】
リユース判定部308は、シートが再利用可能であるか否かを判定するユニットであり、シートの破れや破損状態を判定し、また消去可否判定部306による判定結果を受けて、当該シートが再利用可能か否かを判定する。リユース判定部308の判定結果が良好である場合、当該シートはリユースシートスタックカセット304まで搬送される。一方判定結果が不良である場合、当該シートはリジェクトシートスタックカセット305に搬送される。リユース判定部308は、再利用可能と判定したシートの枚数を記憶部302にログ出力し、再利用不可のシートについては不良種別毎の枚数を記憶部302にログ出力する。
【0026】
図3は、第1の実施形態の画像処理システムの構成例を示す図である。画像処理システム1は、分析サーバ10(第1の装置、情報提供装置)、ECO−MFP20、消去機30、および複数のクライアント端末機50A〜50Nを有し、これら各装置がLAN600で接続されている。
【0027】
ECO−MFP20は、プリントやコピーなどの動作を行った際のジョブ情報を、動作ログとして記憶部202に記憶する。
図4に、ECO−MFP20の動作ログの一例を示す。ECO−MFP20は、自機のシリアル番号、ジョブを投入したユーザID、処理開始日時、処理終了日時、使用した機能(プリント、コピー等)、カラー別(フルカラー/ブラック/2色)、シートサイズを1つのレコードに含めて記録する。またECO−MFP20は、両面/片面設定や集約設定、コピー時の入力面数、それに対して実際に出力された印刷枚数、印刷面数などの情報を記録する。
【0028】
両面/片面設定や集約設定の各値により、削減された枚数や面数が算出可能となる。例えば、動作ログのNo.2では、両面/片面設定はSimplex(片面)、集約設定が1(集約無し)であるため、全く削減されず、入力面数3に対して、出力枚数も印刷面数も3である。一方No.6では、両面設定はDuplex(両面)、集約設定は2(2面を1面に縮小。2in1)のため、入力面数4面に対して、印刷枚数は1枚(3枚削減)、印刷面数は2面(2面削減)となる。
【0029】
またECO−MFP20は、実行ジョブを処理別に累積して集計する。
図5A〜
図5Dの各図は、集計されたカウンタ情報の一例である。ECO−MFP20は、コピー、プリント、スキャン、FAX送信、FAX受信の機能毎に出力面数を集計し(
図5A)、またカラー/ブラック/2色の別(
図5B)、両面/片面の別(
図5C)、集約種別ごとの集計値(
図5D)を、機能毎に集計し、記憶部202に記憶する。
【0030】
消去機30は、消去動作を行った際のジョブ情報や処理結果を動作ログとして記憶部302に記憶する。
図6は、消去機30の動作ログの一例を示す図である。消去機30は、自機のシリアル番号、ユーザID、開始日時や終了日時、シートサイズを1つのレコードに含めて記憶する。また消去機30は、処理対象のシートの枚数(投入枚数)、消去に成功した枚数(リユース枚数)を記憶し、消去に失敗したシートについてはその原因毎の枚数を記録する。失敗原因の内訳としては、消し残り、折れ/破れ、残留物、その他となり、消去機30のリユース判定部308は、これらに該当する枚数を記憶部302に記憶させる。
【0031】
消去機30は、
図6に示す各シート枚数を累積し、集計して記憶する。
図7は、集計されたカウンタ情報の一例である。消去機30のリユース判定部308は、投入枚数やリユース枚数、失敗原因毎の枚数の累積値を記憶部302に記憶する。リユース失敗枚数の内訳としては、動作ログの出力と同様に、消し残り枚数、折れ/破れ枚数、残留物枚数、その他の枚数となる。
【0032】
分析サーバ10は、ECO−MFP20の動作ログ、カウンタ情報、消去機30の動作ログ、カウンタ情報を収集し、環境負荷削減量に関する情報を算出する。また分析サーバ10は、環境負荷削減量をユーザに提示するための画面レイアウトを生成する。画面レイアウトについては後述する。分析サーバ10は、
図3に示すように、LAN600を介して外部との通信を制御する通信I/F101(通信部)、演算処理装置であるプロセッサ102(制御部)、主記憶装置であるRAM103(RAM:Random Access Memory)、補助記憶装置であるHDD104(HDD:Hard disk drive)(記憶部)を有するコンピュータである。また以下に説明する分析サーバ10の機能は、HDD104に事前に記憶されているプログラムがRAM103にロードされ、プロセッサ102がプログラムを演算実行し、また各ハードウェアリソースと協働することで実現される。
【0033】
分析サーバ10がECO−MFP20と消去機30に定期的に(例えば10分間隔)で問い合わせ、もしくは、定期的にECO−MFP20と消去機30が分析サーバ10に動作ログとカウンタ情報を送信することで、通信I/F101は動作ログとカウンタ情報を受信する。受信されたデータはHDD104のログDB106に記録される。または、ジョブ発生時に、ECO−MFP20もしくは消去機30が分析サーバ10に動作ログとカウンタ情報とを送信することで、通信I/F101は動作ログとカウンタ情報を受信する。受信されたデータはログDB106に記憶される。分析サーバ10のプロセッサ102は、ログDB106のデータが更新されたタイミングで、または予め設定された時刻(例えば0時)や時間間隔(例えば10分間隔)で、環境負荷削減量の分析処理を実行し、分析結果DB105に結果を記憶させる。
【0034】
図8は、分析結果DB105に記録されるデータの一例を示す図である。分析サーバ10は、
図8に示すように、ユーザ毎、月単位で集計ログDB106内のデータを集計し、環境負荷削減量を算出する。分析サーバ10は、ECO−MFP20、消去機30それぞれについてのCO
2排出削減量を算出し、その合算値(CO
2総削減量)を算出する。また分析サーバ10は、ECO−MFP20についてのシート削減率、両面削減率、集約削減率を少なくとも算出し、消去機30についての再利用率を算出する。
【0035】
分析サーバ10は、総合得点(後述)が最も多いユーザを第1位、次に多いユーザを第2位、という順序となるように、ユーザごとにランク付けを行う(
図8の「順位」欄参照)。
【0036】
ここで、各数値の算出方法について説明する。分析サーバ10のプロセッサ102は、以下の計算をユーザ毎や機器毎、月単位で集計して演算すものとするが、日単位や企業内のグループごと等、さまざまな単位で集計し、算出してもよい。尚、以下の算出方法はあくまで一例である。
【0037】
まず、ECO−MFP20に関しての各数値の算出方法を説明する。プロセッサ102は、まずA4のシートサイズに換算した印刷枚数を算出する。
図9にA4換算表の一例を示す。プロセッサ102は、ECO−MFP20の動作ログからシートサイズ、印刷枚数(x1)を取得し、HDD104に事前に記憶されている
図9の換算表を用いて、A4換算係数(A
size)を取得する。印刷枚数(y1)は、1ジョブの印刷枚数(x1)にA4換算係数(A
size)をかけた値の和となる(式1参照)。
y1 = Σ( A
size × x1 ) (式1)
【0038】
両面削減率の算出について説明する。両面削減率は、両面/片面設定によって削減されたシート枚数の割合となる。まず、プロセッサ102は、A4サイズに換算したシート面数を算出する。印刷枚数の計算と同様に、プロセッサ102は、画像形成装置のログ情報のサイズからシートサイズ、印刷面数(x2)を取得し、A4換算係数(A
size)を取得する。印刷面数(y2)は、1ジョブの印刷面数(x2)にA4換算係数(A
size)をかけた値の和となる(式2参照)。
y2 = Σ( A
size × x2 ) (式2)
【0039】
両面による削減枚数(z
duplex)は、1ジョブの印刷面数(x2)から1ジョブの印刷枚数(x1)を引いた値にA4換算係数(A
size)をかけた値の和となる(式3参照)。両面削減率(r
duplex)は、両面による削減枚数(z
duplex)を印刷面数(y2)で割った値となる(式4参照)。
z
duplex= Σ(A
size× ( x2 −x1 ) ) (式3)
r
duplex= z
duplex ÷ y2 (式4)
【0040】
次に集約削減率の算出について説明する。集約削減率は、集約設定によって削減されたシート枚数の割合である。まず、A4サイズに換算した原稿数を算出する。本実施形態では集約設定を元に原稿数を試算するが、原稿数が得られている場合はその積算値を用いても良い。プロセッサ102は、ECO−MFP20の動作ログの集約設定から、集約された値(a
Nin1)を取得する。この値は、例えば集約をしない場合は1、2面を1面に集約する2in1の場合は2となる。また、分析サーバ10は、シートサイズからA4換算係数(A
size)を取得し、集約値(a
Nin1)とA4換算係数(A
size)、1ジョブの印刷面数(x2)を積算した値を原稿数(y3)とする(式5参照)。
y3 = Σ( A
size × a
Nin1 × x2 ) (式5)
また、集約による削減枚数(z
Nin1)は、1ジョブの原稿枚数から1ジョブの印刷面数(x2)を引いた値となり、式6のようになる。
z
Nin1= Σ(A
size× ( a
Nin1 − 1 ) × x2 ) (式6)
そして、集約削減率(r
Nin1)は、集約による削減枚数(z
Nin1)を原稿数(y3)で割った値になる(式7参照)。
r
Nin1= z
Nin1 ÷ y3 (式7)
【0041】
シート削減率は、両面/片面設定と集約設定によって削減されたシート枚数の割合である。両面/片面設定による削減枚数(z
duplex)と集約による削減枚数(z
Nin1)を足した値を、原稿数(y3)で割った値が、シート削減率(r
print)となる。
r
print= ( z
duplex + z
Nin1 ) ÷ y3 (式8)
【0042】
CO
2排出削減量は、削減したシートによって節約できたCO
2の量(グラム単位)となる。シート1枚あたりのCO
2排出量をA
co2とすると、式9に示すように、両面/片面設定による削減枚数(z
duplex)と集約による削減枚数(z
Nin1)を足した値にA
co2をかけた値がCO
2排出削減量(c
print)となる。シート1枚あたりのCO
2排出量(A
co2)は、例えば6.0182gといった値が採用される。
c
print= (z
duplex + z
Nin1 ) × A
co2 (式9)
【0043】
次に消去機30に関しての各数値の算出方法を説明する。再利用枚数は、消去機30で印刷面の消去に成功したシート枚数をA4サイズに換算した値となる。消去機30は、動作ログのサイズからシートサイズを取得し、
図9に示す換算表からA4換算係数(A
size)を取得する。そして、動作ログ内の1ジョブのリユース枚数(x4)にA4換算係数(A
size)をかけた値の和が再利用枚数(z
reuse)となる(式10参照)。
z
reuse= Σ( A
size× x4 ) (式10)
【0044】
再利用率の算出について説明する。再利用率(r
reuse)は、印刷した枚数に対してシートをどの程度再利用したかの割合であり、再利用枚数(z
reuse)を印刷枚数(y1)で割った値になる(式11参照)。
r
reuse= z
reuse ÷ y1 (式11)
【0045】
また、印刷枚数(y1)が0である場合の再利用率(r
reuse)の導出について説明する。印刷枚数(y1)が0である場合において、再利用枚数(z
reuse)が0よりも大きい場合、本実施形態では再利用率(r
reuse)を999%とする。もちろん、999%とは限らず、0〜100以外の値であれば他の数値でもよい。また、印刷枚数(y1)が0である場合において、再利用枚数(z
reuse)が0の場合、本実施形態では再利用率(r
reuse)は0%となる。
CO
2排出削減量は、再利用可能なシートによって節約できたCO
2の量(グラム単位)である。シート1枚あたりのCO
2排出量をA
co2(上記同様に例えば6.0182g)とすると、式12のように、再利用枚数(r
reuse)にA
co2をかけた値がCO
2排出削減量(c
reuse)となる。
c
reuse= z
reuse × A
co2 (式12)
【0046】
次にユーザの順位について説明する。順位は総合得点(s
total)を基に導出される(総合得点が高いほど高順位になる)。総合得点(s
total)は、両面による削減枚数(z
duplex)、集約による削減枚数(z
Nin1)、再利用枚数(z
reuse)を足した値を原稿数(y3)で割った値になる(式13参照)。
s
total= (z
duplex + z
Nin1 + z
reuse) ÷ y3 (式13)
【0047】
また、印刷枚数(y1)が0である場合の総合得点(s
total)を算出する方法について説明する。印刷枚数(y1)が0である場合において、再利用枚数(z
reuse)が0よりも大きい場合、本実施形態は、総合得点(s
total)に再利用枚数(z
reuse)を代入する。また、印刷枚数(y1)が0である場合において、再利用枚数(z
reuse)が0である場合、本実施形態は総合得点(s
total)を−1とし、当該ユーザの順位はランク外となる。
【0048】
このように集計、計算された環境負荷削減量に関するデータは、ユーザがECO−MFP20、消去機30を使用する際に表示部212、表示部312に表示される。
【0049】
図10は、ユーザがECO−MFP20、または消去機30を使用した時に、環境負荷削減量に関する分析レポート(以下、単に分析レポートと称する)を表示する処理例を示すフローチャートである。
図10の説明では、ユーザはECO−MFP20を使用するものとするが、消去機30であってもよい。
【0050】
まずIDカードリーダ209は、ユーザが所持しているIDカードからユーザ固有のIDを読みとり、認証を行う(ACT101)。第1の実施形態ではECO−MFP20内の記憶部202に事前に登録されているID情報と一致しているかで認証判定が行われる。タッチパネル式操作部210もしくはボタン式操作部211からユーザID、パスワードを入力させる方式でもよい。
【0051】
ユーザ認証が良好である場合(ACT101、Yes)、制御部201は、外部I/F213を介してユーザIDおよび分析レポートの要求電文を分析サーバ10に送信し(ACT102)、分析レポートのデータを受信するまで待機する(ACT103、Noのループ)。
【0052】
分析サーバ10は、この分析レポートの表示処理とは非同期で上記通りの分析処理(算出処理)を行う(ACT210)。
【0053】
ECO−MFP20から分析レポートの要求電文を受信する場合(ACT201、Yes)、プロセッサ102は、該当するユーザIDのデータを分析結果DB105から取得し(ACT202)、分析レポートを作成する(ACT203)。プロセッサ102は、HDD104に事前に記憶されている表示用レイアウトデータ(本実施形態ではHTML形式のデータ)に、算出した各数値を該当する位置に配置する。プロセッサ102は、数値配置後の表示用レイアウトデータと、事前にHDD104内に記憶されている画像イメージやアイコンデータとが含まれる分析レポートを作成する。
【0054】
分析サーバ10の通信I/F101は、作成された分析レポートを要求元であるECO−MFP20に送信する(ACT204)。
【0055】
ECO−MFP20の制御部201は、分析レポートを受信すると(ACT103、Yes)、この分析レポートが表示部212で表示されるように表示部212を制御する。表示部212は、制御部201の制御に従い分析レポートを表示する(ACT104)。
【0056】
分析レポートは、表示部212上の「閉じる」ボタン(消去機30の場合は「スタート」ボタン)が押されるまで、もしくはコピー、プリンタ等の各機能の実行イベントが発生するまで表示され続ける(ACT105、NoおよびACT106、Noによるループ)。「閉じる」ボタンが押される(ACT105、Yes)、もしくは実行イベントが発生する場合(ACT106、Yes)、表示部212は、制御部201の制御に従い通常メニュー画面を表示する(ACT107)。実行イベントが発生している場合、この実行イベントのジョブが完了した際には、処理はACT102に戻る(ACT108、Yes)。
【0057】
尚、ACT210は非同期で動作するとしたが、この表示処理と同期させた実装でもよい。この場合、ACT210は分析レポート要求を受信した後(ACT201、Yesの後)に行われる。
【0058】
図11は、ECO−MFP20でのユーザ認証画面例、およびユーザ認証後の分析レポート表示画面例を示している。ECO−MFP20の電源がオンとなり、初期化が行われた後、表示部212は
図11上段に示す認証用の画面を表示する。ユーザがIDカードをIDカードリーダ209に近接させて認証処理を済ませると、ECO−MFP20は、
図10のフローチャートに従い分析レポートを分析サーバ10から取得し、表示部212は、取得された分析レポートを表示する(
図11下段)。表示部212は、
図11に示すように左側領域R1に当月分のECO−MFP20でのシート削減率、両面印刷による削減率、Nin1による削減率、印刷枚数、CO
2排出削減量の各数値を表示する。また表示部212は、各削減率について円グラフも表示する。
【0059】
本実施形態では、CO
2排出削減量の値は3段階に区分され、その区分に応じてキャラクターの画像データが表示される。CO
2排出削減量が一定の閾値(ここでは第1閾値とする)を超えている場合、様気な顔を模した画像が表示され、第1閾値よりも小さい一定の閾値(ここでは第2閾値とする)を下回っている場合、寂しげな顔を模した画像が表示される。CO
2排出削減量が第1閾値と第2閾値の間である場合は通常状態の顔を模した画像となる。このCO
2排出削減量の表示画像の選定は、分析サーバ10のプロセッサ102が行い、選定された画像データが分析レポートデータに含まれて送信される。
【0060】
また表示部212は、右側領域R2に消去機30についての分析レポートを表示する。表示部212は、当月分のシート再利用率、再利用枚数、CO
2排出削減量の各数値を表示し、シート再利用率については円グラフも表示する。また左側領域R1に表示されるECO−MFP20の分析レポートと同様に、CO
2排出削減量の値は3段階に区分され、その区分に応じてキャラクターの画像データが表示される。
【0061】
表示部212は、中央付近の領域R3にECO−MFP20のCO
2排出削減量(c
print)と消去機30のCO
2排出削減量(c
reuse)との合算値(c)を表示する。
c = c
print+ c
reuse (式14)
分析サーバ10のプロセッサ102がこの数値の合算を行い、合算値は表示レイアウト内の規定の位置に配置され、送信される。
【0062】
表示部212は、継続的にこのシステムを利用してもらうため、印刷設定や再利用についてのアドバイスを領域R4に表示する。また表示部212は、当該ユーザの順位を領域R5に表示する。順位は、上位1〜9位までは星型の図形付きで、大きい文字で表示され、10位以下は通常の文字で表示される。
【0063】
表示部212は、順位の変化についての情報も表示する。順位変化は、先月の順位と当月の順位とが比較されることで、分析サーバ10のプロセッサ102により導出され、ランクアップ、ランク変わらず、ランクダウンの3段階で表示される。尚、前日の順位と前々日の順位との比較でもよい。
【0064】
表示部212は、次に「順位表」ボタンB1がユーザにより押される場合、登録されているユーザの順位表を表示し(不図示)、「詳細」ボタンB2が押下される場合、表示部212は、
図12に示すECO−MFP20の集計の詳細な内訳を表示する。
図12の例では、ECO−MFP20機体自体の詳細内訳であるが、ユーザ単位ごとの集計値が表示されてもよい。
【0065】
また表示部212は、
図11の「閉じる」ボタンB3がユーザにより押される場合、
図13に示す通常のメニュー画面(
図13の例はコピー用のメニュー画面)を表示する。
【0066】
次に、消去機30の表示部312で表示される画面例を
図14A〜
図16Bに示す。
【0067】
表示部312は、まず認証用画面を表示する(
図14A)。この認証用画面は、消去機30の電源がオンとなり、初期化が行われた後に表示される。この画面では、IDカードをIDカードリーダ309に近づけるように示唆するメッセージが表示され、またユーザID、パスワードの入力を受け付けるフォームが表示される。このユーザID、パスワードの入力画面を、ECO−MFP20の表示部212が表示してもよい。
【0068】
ユーザ認証が完了した場合、次に消去機30の表示部312は、待ち受け画面として、
図11に示した分析レポート画面と同じ内容の画面を表示する(
図14B参照)。
図11と同様であるため、この画面の詳細説明は割愛する。ここで「スタート」ボタンB4が押されると、消去機30は消去処理を開始する。この際、表示部312は
図14Cに示すように、消去対象のシートの枚数および消去によって生ずるCO
2排出削減量の各数値をリアルタイムで表示する。消去処理が完了した場合、表示部312は、
図14Dに示すように再利用可能となったシート枚数(リユース判定部308で良好と判定された枚数)、リジェクト枚数(リユース判定部308で不良と判定された枚数)を表示し、再利用率の数値、再利用率についての円グラフ、および今回の処理によって生ずるCO
2排出削減量も表示する。また表示部312は、下側欄にリジェクトの内訳(消し残し枚数、折れ/破れ枚数、残留物枚数)を表示する。尚、
図14Cに示すリアルタイムのCO
2排出削減量や
図14Dに示すリユース率、CO
2排出削減量は、消去機30内部で算出されるものとしてもよく、分析サーバ10に算出を委託してもよい。
【0070】
次に、
図14Bの「リユース率」ボタンB8、「リジェクト状況」ボタンB9、「ログ」ボタンB10が押された際に表示される画面を、
図15A〜
図15Cに示す。
【0071】
「リユース率」ボタンB8が押された場合、表示部312は、月ごとのリユース枚数とリユース率、リジェクト枚数とリジェクト率を棒グラフで表示する(
図15A参照)。この表示は、ユーザ単位での表示でもよいし、消去機30のトータル数でもよい。表示される各数値は、消去機30が分析サーバ10に問い合わせてデータを取得してもよく、消去機30の制御部301が集計、算出してもよい。
【0072】
「リジェクト状況」ボタンB9が押された場合、
図15Bに示すように、表示部312は最近1カ月のリジェクト状況について、その内訳と、アドバイスのメッセージを表示する。表示部312は、消し残り、折れ/破れ、残留物について、月単位の発生件数をそれぞれ表示し、アドバイスメッセージを表示する。アドバイスメッセージは複数用意されている。またリジェクトの種別ごとに1つまたは複数の閾値が事前に設けられており、この閾値を超えたか否かの判定により、表示されるメッセージが異なる。
【0073】
「ログ」ボタンB10が押される場合、表示部312は、消去処理が実施されたジョブごとに、日時、処理対象枚数(基準枚数)、リユース枚数、リジェクト枚数、リユース率、CO
2排出削減量の値を表示する。表示される各数値は、消去機30が分析サーバ10に問い合わせてデータを取得してもよく、消去機30の制御部301が算出してもよい。
【0074】
図16Aは、
図14Bに示す「レベル設定」ボタンB11が押下されたときに表示される、消し残し、折れ/破れのレベル(閾値)を設定する画面例である。また
図16Bは、
図14Bに示す「読み込み設定」ボタンB12が押されるときに表示される、シート読み込み時の設定画面例である。
【0075】
消し残し、折れ/破れのレベル設定は、消し残しや折れ/破れの許容レベルを設定するための画面であり、それぞれの閾値は、
図16Aに示すスライダーバーが操作されることで設定される。
【0076】
読み込み時の設定(
図16B参照)は、処理対象シートの原稿サイズ、トナーの色の別(カラー/グレースケール/白黒)、片面/両面の別、原稿像の向きについての情報が入力される。またユーザは、
図16Bの画面を用いて消去前の原稿像を画像データとして保存するか否かの設定(データ保存)、トナー像を消去するか否かの設定(消去)、リユースシート、リジェクトシートを、リユースシートスタックカセット304、リジェクトシートスタックカセット305に分別して蓄積するか否かの設定(分別)を指定することができる。また、データを保存する場合は、そのファイル形式も指定できる。
【0077】
尚、
図11の下図、
図12、
図15A〜
図15Cの各図に示す分析レポートの内容を、ECO−MFP20がシート上に印刷してもよい。また上記各図のレポート表示画面と同様の画面を、クライアント端末機50A〜50Nのディスプレイが表示してもよい。また、上記各図のレポートを、所定フォーマットの電子データにする実装でもよい。
【0078】
本実施形態は、
図11や
図14A、
図14Bを用いて説明したように、ユーザのログイン直後にCO
2排出削減量等の分析レポートをユーザに提示する。ボタンを複数回操作して初めて分析レポートが表示される場合、ユーザは当該画面を積極的に見に行く必要がある。これでは環境意識の高いユーザしか当該画面を見ず、意識の低いユーザはレポート画面を見に行かないため、意識の低いユーザへの注意喚起にはならない。本実施形態のように、ECO−MFP20のコピー、プリンタ等の各機能や、消去機30の消去機能を使用させる前に、分析レポートをユーザに提示することで、ユーザは確実に当該画面を見ることになる。これにより、環境影響に関して意識の低いユーザに対してもシート削減への取り組みを促すことができる。
【0079】
また本実施形態では、ECO−MFP20、消去機30での削減に関する情報を、同時に1つの画面で表示し、またこれら装置での削減量を合算した値も表示する。これにより、ユーザは、1つの画面で、シートの使用から再生、リジェクトまで、シートのライフサイクルでの削減量を総合的に知ることができる。
【0080】
(第2の実施形態)
図17は、第2の実施形態に係るシステム構成例を示す図である。以下、第1の実施形態で既に説明した構成と同一構成についての説明は割愛する。
【0081】
画像処理システム1Aは、複数のECO−MFP20A〜20N、複数の消去機30A〜30N、複数のMFP40A〜40Nを含み、またジョブ振分け装置60(認証部)、ネットワーク監視装置70を含む構成となっている。ECO−MFP20A〜20Nは第1の実施形態で説明したECO−MFP20と同様であり、消去機30A〜30Nは、第1の実施形態で説明した消去機30と同様である。
【0082】
MFP40A〜40Nは、画像形成装置(MFP)であり、そのハードウェア構成はECO−MFP20と同じ構成であるが(
図1参照)、使用するトナーの種類が異なっており、消去機30A〜30Nでは消去することができないトナーを用いて印刷する。MFP40A〜40Nにおいても、ECO−MFP20と同様に、ユーザからの入力を受け付け、プリントやコピーなどの動作を行った際のジョブに関する情報を動作ログとして出力し、またカウンタ情報を記憶する。その内容は第1の実施形態のECO−MFP20と同様である(
図4、
図5A〜
図5D参照)。またMFP40A〜40Nの表示部も第1の実施形態のECO−MFP20と同様に、認証手続きが完了次第、認証用画面の後に分析レポートを表示する。
【0083】
第2の実施形態では、クライアント端末機50A〜50Nからのプリントジョブはジョブ振分け装置60に送信される。ジョブ振分け装置60は、プリントジョブを一次受けする装置であり、プリントジョブを受信し、ECO−MFP20A〜20N、MFP40A〜40Nのいずれかに当該プリントジョブを送信する。ジョブ振分け装置60は、プロセッサ、RAM、HDD、通信I/Fを有するコンピュータである。またジョブ振分け装置60のHDDには、ユーザIDやパスワード等のユーザ認証用のデータやプログラムが事前に記憶されている。ジョブ振分け装置60は、このように実装されたデータやプログラムを用いてユーザの認証を行う。
【0084】
プリント出力に至るまでの手順は、以下の通りである。まずジョブ振分け装置60は、クライアント端末機50A〜50NからプリントジョブおよびユーザIDを受信し、これらを自己のHDDに一時記憶する。ユーザは、ECO−MFP20A〜20NおよびMFP40A〜40Nのうち、プリント出力させたい装置まで行き、IDカードをIDカードリーダに近接させ、もしくはユーザID、パスワードを入力する。ユーザIDを受け付けた画像形成装置は、ユーザIDをジョブ振分け装置60に送信する。ジョブ振分け装置60は、送信されたユーザIDについての認証処理を行い、良好な結果である場合は、クライアント端末機50A〜50Nから送信された、当該ユーザのプリントジョブをユーザID送信元の画像形成装置に送信し、プリント出力が行われる。
【0085】
画像処理システム1Aの分析サーバ10は、ジョブ振分け装置60のユーザ認証により、ECO−MFP20A〜20NおよびMFP40A〜40Nの利用者を特定することができるため、ユーザ毎の環境負荷削減量の分析レポートを送信することができる。また分析サーバ10は、同様の仕組みで、IDカードリーダなどの認証受け付け部や、ユーザIDとパスワードの入力受け付け部を有する消去機30A〜30Nに対しても、ユーザ毎の環境負荷削減量の分析レポートを送信することができる。
【0086】
ネットワーク監視装置70は、ECO−MFP20A〜20Nの動作ログやカウンタ情報、消去機30A〜30Nの動作ログやカウンタ情報、MFP40A〜40Nの動作ログやカウンタ情報を、例えば10分間隔で定期的に各装置に問い合わせて取得し、自己の記憶部に記憶する。もしくは各装置から定期的に送信される動作ログ等を取得して自己の記憶部に記憶する。ネットワーク監視装置70はコンピュータであり、分析サーバ10と同様にプロセッサ、RAM、HDD、通信I/Fを有する構成となる。
【0087】
分析サーバ10は、定期的に、またはネットワーク監視装置70からの通知イベントにより、ネットワーク監視装置70から動作ログ、カウンタ情報を受信して、ログDB106に記憶する。また分析サーバ10は、ログDB106に蓄積されているデータに基づき、環境負荷削減量の分析処理を実行する。この実行結果は分析結果DB105に記憶される。
【0088】
尚、分析サーバ10の機能の一部もしくは全部は、ネットワーク監視装置70に実装されてもよく、ネットワーク監視装置70の機能の一部もしくは全部は、分析サーバ10に実装されてもよい。
【0089】
(第3の実施形態)
図18は、第3の実施形態に係るシステム構成例を示す図である。第3の実施形態は、上記第2の実施形態の変形例であり、基本的な構成は同じである。以下、第1、第2の実施形態で既に説明した構成については、説明を割愛する。
【0090】
画像処理システム1Bの分析サーバ10は、WAN700(WAN:Wide Area Network)を介してLAN600と接続されている。WAN700とLAN600との間には、ファイアウォール80が備えられている。ファイアウォール80は、送受信する機器のIPアドレスやポート番号を監視し、WAN700とLAN600との間でのデータパケットの流れを制御する。
【0091】
ECO−MFP20A〜20N、消去機30A〜30N、およびMFP−40A〜40Nは、分析サーバ10にデータを送信できる場合は、動作ログ、カウンタ情報を直接送信する。直接通信できない場合、ECO−MFP20A〜20N、消去機30A〜30N、およびMFP−40A〜40Nは、ネットワーク監視装置70に動作ログ、カウンタ情報を送信し、ネットワーク監視装置70が、これらデータを分析サーバ10に送信する。
【0092】
分析サーバ10へはWAN700を介してデータが送信されるため、WAN700の帯域幅が狭い場合やセキュリティ上の関係で、全ての動作ログ、カウンタ情報を送信できない場合もある。この場合は、ネットワーク監視装置70がデータを集約する実装でもよい。また送受信の頻度を、例えば1日1回や週に1回程度に下げる実装でもよい。
【0093】
上記各実施形態では、CO
2排出削減量を環境負荷削減量として説明したが、これ以外にも、例えばオゾン層破壊や酸性化等、その他の環境問題で使用される指標値を環境負荷削減量としてもよい。また上記各実施形態では、シートの使用枚数や像形成時の印刷設定によるシート削減率、シート再利用枚数やシート再利用率などを用いて環境負荷削減量(CO
2排出削減量)を算出したが、像形成時のシート削減率や消去機のシート再利用枚数、再利用率の各数値をそのまま環境負荷削減量とする実装でもよい。
【0094】
また上記各実施形態では、ECO−MFP20(20A〜20Nも含む)、消去機30(30A〜30Nも含む)、MFP−40A〜40Nの全ての装置が分析レポートを表示するものとして説明したが、ECO−MFP20、消去機30のいずれか一方など、一部の装置のみが表示する実装でもよい。
【0095】
以上に詳述したように、この明細書に記載の技術によれば、画像形成装置と消去機のそれぞれの削減量を表示できるため、より的確な環境負荷削減量をユーザに提示できる。
【0096】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。