(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
【0010】
実施の形態1.
(照明ランプの外観)
図1は、照明ランプの外観の例を示す図である。
図2は、照明ランプの外観の例を示す斜視図である。
【0011】
実施の形態1において、照明ランプ100として、直管型のランプ、例えば、LED(発光ダイオード)ランプを例に説明を進めるが、照明ランプ100の発光素子の種類はLEDに限定されるものではない。
【0012】
照明ランプ100は、筒型の給電口金50と筒型のアース口金80と筒管60とを備える。なお、給電口金50とアース口金80とは、口金の一例である。
筒管60は、透光性を有する。筒管60は、筒管60の内部で発光するLEDの光が透過されれば良い。
筒管60の材料は、樹脂(例えば、ポリカーボネート)やガラスである。
【0013】
そして、給電口金50は口金筺体51と給電端子70aと給電端子70bとを備える。すなわち、給電口金50はピン口金である。なお、給電口金50は、ピン口金に限定されるものではない。
【0014】
また、アース口金80は口金筺体81とアース端子82(GND端子、グランド端子)とを備える。
口金筺体51と口金筺体81の筺体とは、例えば樹脂(PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、LCP(液晶ポリマー)等の絶縁性の樹脂)であり、給電端子70aと給電端子70bとアース端子82とは例えば金属である。
【0015】
照明ランプ100の全長Lは、例えば1212.6mmである。
【0016】
給電口金50の部分とアース口金80の部分とを斜視図で示したものが
図2である。
【0017】
実施の形態1では、リング(後述)と給電口金50(口金筺体51)及び筒管60との嵌合について説明を行うが、リングとアース口金80(口金筺体81)及び筒管60との嵌合についても同様である。よって、リングとアース口金80(口金筺体81)及び筒管60との嵌合については、一部を除き、説明を省略する。
【0018】
(照明ランプの内部構造)
図3は、照明ランプの構造の例を示す図である。
ここで、
図3の平面図とA−A断面図とは、照明ランプ100の給電口金50とリング30とが嵌合され、給電口金50が筒管60に取り付られようとしている直前の状態を示す。
なお、
図3の平面図において、リング30は、透視された状態を示す。また、
図3のA−A断面図において、基板90、ヒートシンク95、LED97も断面を示しているが、図を見やすくする為に、断面を示すハッチングは、省略している。以降の図においても同様である。
また、
図3においては、筒管60とリング30とは簡略化して示している(後述の
図5も同様)。筒管60とリング30との構造の詳細は後述する。
【0019】
図3に示すように、照明ランプ100は、基板90とヒートシンク95とリング30とを備える。
リング30は、筒管60と同じ材料でもよいし、口金筺体51と同じ材料でもよい。そして、リング30は、透光性を有していてもよいし、透光性を有していなくてもよい。
基板90には、LED97が1つ以上搭載される。また、基板90は、給電ランド98aと給電ランド98bとを有する。
【0020】
また、給電口金50は、接合部71aと接合部71bとを備える。
接合部71aと給電端子70aとは、電力を供給する給電部として例えば1枚の金属板から一体成型されており、電気的に導通している。同様に、接合部71bと給電端子70bとは、電力を供給する給電部として一体成型されており、電気的に導通している。
【0021】
給電口金50には、リング30が嵌合される。そして、リング30が嵌合された給電口金50の接合部71aと給電ランド98a、及び接合部71bと給電ランド98bが電気的に接続される。
具体的には、接合部71aの先端は、給電ランド98aに半田付けされ、接合部71bの先端は、給電ランド98bに半田付けされる。
【0022】
そして、給電端子70aに供給された電力は、給電ランド98aに供給され、給電端子70bに供給された電力は、給電ランド98bに供給される。そして、給電ランド98aと給電ランド98bとに供給された電力は、例えば、基板90の整流回路やインバータ回路などを介して、LED97に供給される。
なお、整流回路やインバータ回路などの回路及び配線の図示は省略する。
【0023】
ここで、接合部71aは無くてもよく、例えば、給電端子70aと給電ランド98aとは、リード線を介して接続されていてもよい。同様に、接合部71bは無くてもよく、例えば、給電端子70bと給電ランド98bとは、リード線を介して接続されていてもよい。
また、給電端子70aと給電端子70bとは、先端がL字状となっているが、給電端子70aと給電端子70bとの形状も限定されるものではない。
【0024】
ヒートシンク95には、基板90が取り付けられ、基板90の熱(LED97や回路により発生された熱)を熱伝導により吸熱し、吸熱した熱を放熱する。ここで、ヒートシンク95は、筒管60の内部に長手方向に渡って延在するように配置される。また、基板90も筒管60の長手方向に渡って延在するように配置される。
【0025】
また、
図3のA−A断面図に示すように、口金筺体51は、ネジ孔52を有し、ヒートシンク95は、ネジ穴96を有する。
【0026】
給電口金50(口金筺体51)は、ヒートシンク95の端部に固定される。更に具体的には、口金筺体51は、ヒートシンク95にネジ99によって、ネジ止めされる。
そして、
図3のA−A断面図に示すように、リング30は、口金筺体51とヒートシンク95との間に固定される。
【0027】
(ヒートシンクの構造)
図4は、ヒートシンクの構造の例を示す図である。
ヒートシンク95は、LED97や回路(整流回路やインバータ回路)により発生された熱を放熱するための放熱器であり、熱伝導性の良い材料から成る。
前述の通り、ヒートシンク95はネジ穴96を有する。
ヒートシンク95の断面形状は、
図4の右側面図に示すように、半円状である。
そして、ヒートシンク95は位置合わせ部94aと位置合わせ部94bとを有する。位置合わせ部94aと位置合わせ部94bとについては後述する。
【0028】
(嵌合の概要について)
図5は、リングを用いた照明ランプの嵌合の状態を示す図である。
図6は、リングを用いた照明ランプの外観の例を示す平面図。
図7は、リングを用いた照明ランプの外観の例を示す正面図。
図8は、リングを用いた照明ランプの外観の例を示す正面断面図。
図9は、リングを用いた照明ランプの外観の例を示す平面断面図。
図10は、リングを用いない照明ランプの嵌合の状態を示す図である。
【0029】
前述の
図3の筒管60がリング30に嵌合された状態を示すものが
図5である。
詳細は、後述するが、例えば、筒管60と給電口金50とが直接嵌合不能の場合、リング30を用いることで、筒管60と口金筺体51とによる略密閉状態を形成することが可能である。
【0030】
なお、
図5においては、
図3で示したネジ孔52、ネジ穴96、ネジ99の図示を省略し、給電口金50の位置合わせピン58aとヒートシンク95の位置合わせ部94aとを図示している(実際には、位置合わせピン58aと位置合わせ部94aとは
図3のA−A断面上には無い為、点線で図示)。
位置合わせピン58aと位置合わせ部94aとが嵌合することによって、口金筺体51とヒートシンク95との位置合わせが行われる。(位置合わせピン58bと位置合わせ部94bとも同様)。
【0031】
そして、
図5のようにリング30を用いて嵌合された照明ランプ100の外観を示す平面図が
図6であり、正面図が
図7である。
図6と
図7とにおいては、給電口金50側とアース口金80側との両方を図示している。
図6に示す通り、筒管60と給電口金50との間、及び筒管60とアース口金80との間にそれぞれ隙間Dが空いており、その隙間Dからリング30が露出している。
隙間Dは、例えば1mmである。隙間Dは、照明ランプ100の全長L(例えば1212.6mm)から筒管60の長さ(筒管長:例えば1175.7mm)と、給電口金50及びアース口金80の露出部分の長さ(口金長:給電口金50とアース口金80との両方とも例えば17.45mm)とを差し引き、更に2で割った値である。
【0032】
また、
図6のX−X断面を示したものが
図8であり、
図7のY−Y断面を示したものが
図9である。
図8の給電口金50側の断面図は、
図5と同じものであるが、
図8においては、ヒートシンク95、位置合わせ部94a、基板90、LED97の図示を省略している(
図9も同様)。
また、詳細は後述するが筒管60は、レール64aとレール64bとを有する。
そして、前述の通り、リング30とアース口金80及び筒管60との嵌合は、リング30と給電口金50及び筒管60との嵌合と同様である。
【0033】
一方、例えば、
図10のように、筒管60aの先端の外径が細くなっており(ネックフォーミングされており)、筒管60aと給電口金50とが直接嵌合可能な場合は、リング30を用いなくてもよい。
すなわち、
図5の筒管60と
図10の筒管60aとでは、形状が異なるが、給電口金50は共通して用いることが可能である。
ここで、筒管60aは例えばガラス製であり、前述の筒管60は樹脂製である。そして、樹脂製の筒管60とガラス製の筒管60aとで給電口金50を共通して用いることが可能である。
換言すると、
図10の筒管60aを直接嵌合させるために製作した給電口金50を、
図5の筒管60にも共通して用いることが可能である。
【0034】
なお、
図10においては、
図5と同様に
図3で示したネジ孔52、ネジ穴96、ネジ99の図示を省略し、給電口金50の位置合わせピン58aとヒートシンク95の位置合わせ部94aとを図示している(実際には、位置合わせピン58aと位置合わせ部94aとは
図3のA−A断面上には無い為、点線で図示)。
図5の例と同様に、位置合わせピン58aと位置合わせ部94aとが嵌合することによって、口金筺体51とヒートシンク95との位置合わせが行われる。(位置合わせピン58bと位置合わせ部94bとも同様)。
【0035】
(給電口金の構造)
図11は、給電口金の外観の例を示す図である。
図12は、給電口金の内部構造の例を示す第1の断面図である。
図13は、給電口金の内部構造の例を示す第2の断面図である。
図14は、給電口金の内部構造の例を示す第3の断面図である。
【0036】
図12は、
図4に示すB−B箇所の断面図(平面図)である。
図13は、
図4に示すC−C箇所の断面図(正面図)である。
図14は、
図4に示すD−D箇所の断面図(正面図)である。
【0037】
図11に示すように、給電口金50は、給電端子70aと接合部71aとから成る第1の給電部及び、給電端子70bと接合部71bとから成る第2の給電部を口金筺体51に一体成型したものである。すなわち、給電口金50のうち、給電部以外の部分が口金筺体51である。口金筺体51は樹脂モールド成型などにより成型され、成型時に給電部が口金筺体51に埋め込まれる。
【0038】
口金筺体51は、筒状であって、照明ランプ100の内部方向が開口し、照明ランプ100の外部方向に蓋部54が設けられている。
そして、右側面図に示すように、蓋部54は、円盤状であり、厚肉部55と薄肉部56とにより構成される。後述の断面図で図示するが、薄肉部56は厚肉部55よりも壁の厚さ(壁の厚さを「肉厚」とも称する)が薄くなっている。
【0039】
厚肉部55は、右側面図に示すように所定の幅で形成された帯状形状である。厚肉部55の所定の幅は、上下方向において、給電端子の幅よりも大きい。
また、薄肉部56は、右側面図に示すように、半円状である。
【0040】
第1の給電部(給電端子70a)と第2の給電部(給電端子70b)とは、口金筺体51の中心を通る面(右側面図のC−C面)に対して、面対称に配置される。
【0041】
また、口金筺体51は、前述の位置合わせピン58aと位置合わせピン58bとを有する。
更に、口金筺体51は、左側面図に示すように環状面を有する固定部59を有する。
また、左側面図に示すように口金筺体51の外周部分が口金筺体51の端面49となる。
【0042】
次に、
図12〜
図14を用いて、給電口金50の断面に基づく説明を行う。
【0043】
図12〜
図14に示すように、口金筺体51は、側壁57により筒状となっている。換言すると、口金筺体51は、筒状の側壁57を有する。
そして、筒状の一端(
図12〜
図14の右側)が円盤状の蓋部54で覆われ、他端(
図12〜
図14の左側)が開口されている。
図13と
図14とに示すように、蓋部54(口金筺体51)は、厚肉部55と厚肉部55よりも薄い薄肉部56とから成る。
【0044】
そして、口金筺体51は、蓋部54から側壁57の途中まで側壁57の内壁面から筒管中心方向に突き出た固定部59を有する。
【0045】
そして、
図12に示すように、口金筺体51の外径を「X」、側壁57の内壁により形成される口金筺体51の内径(口金の内径)を「A」とする。
更に、固定部59の内壁により形成される内径(固定部の内径)を「C」とする。
前述の通り、固定部59は環状面を有し、この環状面の内径Cは、口金筺体51の内径Aよりも小さい。なお、口金筺体51の内径Aは、固定部59の環状面の外径と等しい。
【0046】
また、
図13に示すように、給電端子70aと接合部71aと胴部73aとにより第1の給電部が一体形成され、第1の給電部が口金筺体51の蓋部54を貫通してもよい。また、胴部73aは、U字型の切り欠き部75aを有してもよい(第2の給電部も同様)。
【0047】
更に、
図14に示すように、口金筺体51は、蓋部54から開口方向に向けて突出した突出部53を有する。突出部53は、蓋部54の薄肉部56の背面から、半円柱状に形成されている。そして、突出部53の断面は半円状となる。
【0048】
突出部53は、管軸方向に前述のネジ孔52を有する。前述の口金筺体51がヒートシンク95に固定される際には、口金筺体51の突出部53の開口方向の端面がヒートシンク95の端面に当接するように、突出部53がヒートシンク95にネジ99によって、ネジ止めされる(
図3)。
【0049】
(アース口金の構造)
図15は、アース口金の外観の例を示す図である。
図16は、アース口金の内部構造の第1の例を示す第1の断面図である。
図17は、アース口金の内部構造の第1の例を示す第2の断面図である。
図18は、アース口金の内部構造の第2の例を示す第1の断面図である。
図19は、アース口金の内部構造の第2の例を示す第2の断面図である。
【0050】
図16は、第1の例のアース口金80における
図15に示すE−E箇所の部分断面図(平面図)である。
図17は、第1の例のアース口金80における
図15に示すF−F箇所の部分断面図(正面図)である。
図18は、第2の例のアース口金80における
図15に示すE−E箇所の部分断面図(平面図)である。
図19は、第2の例のアース口金80における
図15に示すF−F箇所の部分断面図(正面図)である。
【0051】
ここで、アース口金80についても簡単に説明する。
図15に示すように、アース口金80は、アース端子82を口金筺体81に一体成型したものである。すなわち、アース口金80のうち、アース端子82以外の部分が口金筺体81である。口金筺体81は樹脂モールド成型などにより成型され、成型時にアース端子82が口金筺体81に埋め込まれる。
【0052】
口金筺体81は、筒状であって、口金筺体51と同様に、照明ランプ100の内部方向が開口し、照明ランプ100の外部方向に蓋部54aが設けられている。
そして、左側面図に示すように、蓋部54aは、円盤状である。
【0053】
また、口金筺体81は、口金筺体51と同様に、位置合わせピン58cと位置合わせピン58dとネジ孔52aとを有する。
更に、口金筺体51は、右側面図に示すように環状面を有する固定部59aを有する。
【0054】
次に、
図16〜
図19を用いて、アース口金80の断面に基づく説明を行う。
【0055】
図16に示すように、口金筺体81は、側壁57aにより筒状となっている。換言すると、口金筺体81は、筒状の側壁57aを有する。
そして、筒状の一端(
図16の左側)が円盤状の蓋部54aで覆われ、他端(
図16の右側)が開口されている。
蓋部54aは、蓋部54と同様に、厚肉部55aと厚肉部55aよりも薄い薄肉部56aとから成る。
【0056】
そして、口金筺体81は、蓋部54aから側壁57aの途中まで側壁57aの内壁面から筒管中心方向に突き出た固定部59aを有する。
【0057】
そして、口金筺体51と同様に、口金筺体81の外径を「X」、口金筺体81の内径(口金の内径)を「A」とする。
更に、固定部59aの内壁により形成される内径(固定部の内径)を「C」とする。
【0058】
アース口金80の口金筺体81の外径Xと給電口金50の口金筺体51の外形Xとは等しいのが好適であるが、異なっていてもよい。
口金筺体81の内径Aと口金筺体51の内径Aとは等しいのが好適であるが、異なっていてもよい。
口金筺体81の内径Cと口金筺体51の内径Cとは等しいのが好適であるが、異なっていてもよい。
【0059】
更に、口金筺体81は、口金筺体51と同様に、蓋部54aから開口方向に向けて突出した突出部53aを有する。突出部53aは、蓋部54aの薄肉部56aの背面から、半円柱状に形成されている。そして、突出部53aの断面は半円状となる。
【0060】
図17に示すように、突出部53aは、管軸方向に前述のネジ孔52aを有する。口金筺体81がヒートシンク95に固定される際には、口金筺体51と同様に、口金筺体81の突出部53aの開口方向の端面がヒートシンク95の端面に当接するように、突出部53aがヒートシンク95にネジによって、ネジ止めされる。
【0061】
なお、
図16及び
図17に示すように、アース端子82は、口金筺体81の内側から側壁57aの平らな部分の途中まで突出していてもよい。
また、
図18及び
図19に示すように、アース端子82は、口金筺体81の内側から側壁57aの平らな部分と斜めの部分との境界付近まで突出していてもよい。
【0062】
(筒管の構造)
図20は、筒管の構造の例を示す図である。
筒管60は、内壁61により形成される内径Bを有する。
また、筒管60は、長手方向に、内壁面から突き出たレール64aとレール64bとを有する。
なお、筒管60の外径を「Y」とする。
【0063】
図21は、ヒートシンクと筒管との構造の例を示す図である。
筒管60のレール64a及びレール64bに対し、ヒートシンク95の凹み部分が接するようにして、基板90が取り付けられたヒートシンク95が筒管60に挿入される。
すなわち、レール64a及びレール64bは、ヒートシンク95を固定する役割がある。
【0064】
(リングの構造)
図22は、リングの第1の例の外観を示す図である。
リング30は、環状部A31と環状部B32とを有する。ここで、環状部A31は、口金側環状部であり、環状部B32は、筒管側環状部である。また、環状部B32は、切り欠き37aと切り欠き37bとを有する。つまり、環状部B32は、複数の(2つの)切り欠きを有する、
そして、環状部A31の外径を「α」とし、環状部B32の外径を「β」とする。
図22の例においては、環状部A31の外径αと、環状部B32の外径βとは等しい。
【0065】
照明ランプ100の全長L(
図1)とリング30の管軸方向の長さEとの比は、例えばL:E=1212.6:9.5=約121:1である。
また、リング30の管軸方向の長さEと外径αもしくは外径βとの比は、例えばα(=β):E=22.7:9.5=約23:10である。また、リング30の管軸方向の長さをEと切り欠き37a(切り欠き37b)の切り欠き長さFとの比は、例えばE:F=9.5:4.8=約2:1である。また、切り欠き37a(切り欠き37b)の切り欠き長さFと切り欠き37a(切り欠き37b)の切り欠き幅Gとの比は、例えばF:G=4.8:1.8=約5:2である。
【0066】
図23は、リングの第1の例の断面図である。
図22の左側面図のH−H箇所の断面を示したものが、
図23である。
リング30は、内壁35を有する。
リング30の内壁35内には、前述した口金筺体51の突出部53や、胴部73aなどが収納される。その為、これらの突出部53や、胴部73aなどが収納可能であれば、リング30の壁の厚さ(肉厚)に制限は無く、内壁35の形状にも制限はない。
【0067】
(筒管とリングと口金との嵌合の第1の例)
図24は、第1の例のリングを用いた照明ランプの嵌合前の状態を示す図である。
図25は、第1の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
【0068】
図24〜
図25は、
図3のA−A箇所の断面を示す。また、給電口金50は口金筺体51の側壁57、固定部59、蓋部54のみを図示する。更に、基板90も図示を省略する。
筒管とリングと口金との嵌合の他の例の説明に用いる以降の図も同様である。
【0069】
図24を用いて、各部の寸法を説明する。まず、環状部A31は、口金筺体51の内径A以下の外径αを有する。
【0070】
例えば、環状部A31の外径αと口金筺体51の内径Aとが精度良く加工される場合は、環状部A31の外径αと口金筺体51の内径Aとは等しくてもよい。
【0071】
一方、リング30と口金筺体51とは各々の寸法値に製造バラツキを有する場合は、その製造バラツキが考慮される必要がある。
例えば、環状部A31の外径αの製造バラツキが「±d1」、口金筺体51の内径Aの製造バラツキが「±d2」とする。この時、環状部A31と、口金筺体51とが嵌合可能であるためには、「環状部A31の外径α+d1≦口金筺体51の内径A−d2」である必要がある。ここで、環状部A31の外径αの製造バラツキの上限d1と口金筺体51の内径Aの製造バラツキの下限d2との和(d1+d2)を製造マージンとすると、「環状部A31の外径α≦口金筺体51の内径A−製造マージン」と換言できる。
すなわち、環状部A31の外径αは、口金筺体51の内径Aから外径αと内径Aとの製造バラツキ(製造マージン)を差し引いた値以下であってもよい。
【0072】
また、リング30と口金筺体51とが例えば樹脂など、温度変化によって変形(例えば熱膨張)する材料である場合は、環状部A31の外径αと口金筺体51の内径Aとの間に温度変化による変形分のマージン(温度変化マージン)が含まれていてもよい。
換言すると、「環状部A31の外径α≦口金筺体51の内径A−製造マージン−温度変化マージン」であってもよい。
なお、製造マージンを考慮しなくて良い場合は、「環状部A31の外径α≦口金筺体51の内径A−温度変化マージン」であってもよい。
【0073】
そして、環状部B32は、筒管60の内径B以下の外径βを有する。
前述と同様であるため、詳細説明は省略するが、環状部B32の外径βと、筒管60の内径Bとの関係も前述の環状部A31の外径αと口金筺体51の内径Aとの関係と同様に製造マージンや温度変化マージンが考慮されていてもよい。また、環状部B32の外径βと、筒管60の内径Bとは等しくてもよい。
【0074】
なお、
図24の例においては、環状部A31の外径αと、環状部B32の外径βとは等しい(同じ外径である)。
そして、例えば、口金筺体51と筒管60とが同じ材料である場合は、温度変化マージンが同じになる為、口金筺体51の内径Aと筒管60の内径Bとは同じであってもよい。また、例えば、口金筺体51と筒管60とが異なる材料である場合は、温度変化マージンが異なる為、口金筺体51の内径Aと筒管60の内径Bとは異なっていてもよい。
また、筒管60の外径Yと口金筺体51の外径Xとも、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、筒管60の外径Yと口金筺体51の外径Xとの差は、1mm以下であれば、外観上、筒管60と口金筺体51との段差が視認出来ないため、好適である。
【0075】
また、レールの幅Hと切り欠き幅Gとに着目すると、レールの幅Hと切り欠き幅Gとの比は、例えばH:G=1.0:1.8である。
すなわち、レールの幅Hよりも、切り欠き幅Gの方が広い。
【0076】
そして、
図25に示すように、環状部A31は、口金筺体51(口金)に嵌め込まれる。また、環状部B32は、筒管60に嵌め込まれる。
この時、環状部A31は、固定部59に突き当たるため、リング30は、固定部59により位置決めされる。
また、前述の通り、ヒートシンク95が口金筺体51とネジ止めされることにより、リング30は、固定部59とヒートシンク95との間に固定される。
【0077】
さらに、前述の通り、レールの幅Hよりも、切り欠き幅Gの方が広いので、レール64aと切り欠き37aとが嵌合する。(レール64b及び切り欠き37bも同様)。すなわち、切り欠き37aは、レール64aを受け入れるためのものである。
例えば、環状部B32に切り欠き37aが無いと、レール64aが環状部B32の壁面に当たってしまい、リング30(環状部B32)と筒管60とは嵌合出来なくなる。
なお、レール64aと切り欠き37aとが嵌合することにより、リング30が固定されれば、ヒートシンク95により、リング30は固定されなくてもよい。すなわち、リング30は、レール64aと固定部59との間に固定されてもよい。
【0078】
また、筒管60の端面62と口金筺体51の端面49との間に隙間Dがあっても良いし、無くてもよい。
隙間Dが有る場合、リング30は、筒管60と口金筺体51(口金)との接続部分の隙間Dをカバーする位置に固定される。これにより、筒管60と口金筺体51(口金)との接続部分の隙間Dがリング30により塞がれ、埃や水分などが照明ランプ100の内部(筒管60や口金筺体51の内部)に侵入することが防止可能である。なお、埃や水分などの侵入防止をより強固にする為に、隙間Dに例えばゴム製のパッキンなどが設けられていてもよい。
環状部B32の外壁部分に隙間Dが開いていてもよいし、環状部A31の外壁部分に隙間Dが開いていてもよい。
また、筒管60の端面62と口金筺体51の端面49とは、接していてもよい。
【0079】
そして、隙間Dは例えば、前述の通り1mmである。リング30の管軸方向の長さをEとすると、リング30の長さEと隙間Dとの比は、例えばE:D=9.5:1.0である。
なお、リング30の長さEを変えることで、照明ランプ100の全長Lを変えることが可能である。例えば、リング30の長さEを長くし、隙間Dを広げることで、筒管60や口金(給電口金50、アース口金80)を変えること無く、照明ランプ100の全長Lを長くすることが可能である。
【0080】
(筒管とリングと口金との嵌合の第2の例)
図26は、第2の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
筒管60bは、筒管60のレール64aとレール64bとが無いものである。そして、レール64aとレール64bとが無い場合は、リング30aのように、切り欠き37aと切り欠き37bとは無くてもよい。リング30aは、リングの第2の例である。
そして、この場合は、リング30aは、ヒートシンク95と固定部59との間に固定される。
【0081】
なお、以降の説明においては、筒管にレール64aとレール64bとが無い場合の例を用いる。その為、リングにも切り欠きが無い場合を説明する。
そして、筒管にレール64aとレール64bとが有る場合は、説明を省略するが、以降で説明のリングに切り欠きが設けられることとなる。
【0082】
(筒管とリングと口金との嵌合の第3の例)
図27は、リングの第3の例を示す図である。
図28は、リングの第3の例の断面図である。
図29は、リングの第3の例の断面図である。
図30は、第3の例のリングを用いた照明ランプの嵌合前の状態を示す図である。
図31は、第3の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
【0083】
図28は、
図27におけるリング30bのI−I箇所の断面を示す第1の例である。
図29は、
図27におけるリング30bのI−I箇所の断面を示す第2の例である。
【0084】
前述のリングの第1の例及びリングの第2の例(
図22〜
図26)では、外径αと外径βとが等しい場合を説明したが、
図27のリング30bに示すように、外径αと外径βとが等しくなくてもよい。
そして、リング30bは、環状部A31bと環状部B32bとに段差がある。この段差により生じる面をリング固定面36bと称する。
図27の左側面図に示すように、リング固定面36bは、環状部A31bの左側面において、環状部B32bの外径βよりも大きい部分である。
【0085】
また、
図27の右側面図に示すように、内壁35bには段差がある。この段差を
図28の断面図に示す。
リング30bは、
図28に示すように、壁の厚さが均一の場合、環状部A31bの外径αと環状部B32bの外径βとの差に対応する内壁35bの段差を有する。
【0086】
一方、リング30bは、
図29に示すように、壁の厚さが不均一であってもよい。
換言すると、
図29の例では、リング30bの内径が均一である。そして、内壁35bが平らになっている。
【0087】
そして、
図30において、環状部A31bの外径αは、口金筺体51の内径A以下であり、環状部B32bの外径βは、筒管60cの内径B以下である。
ここで、
図30の例においては、口金筺体51の外径Xと筒管60cの外径Yとが等しく、側壁57の厚さよりも筒管60cの壁の厚さの方が厚い場合であり、口金筺体51の内径Aよりも筒管60cの内径Bの方が小さい場合を示している。
しかし、口金筺体51の外径Xと筒管60cの外径Yとは等しくなくてもよく、口金筺体51の内径Aよりも筒管60cの内径Bの方が大きくてもよい。
また、筒管60cは、端面62cを有し、リング30bは、リング固定面36bを有する。
【0088】
図31に示すように、筒管60cとリング30bと口金筺体51との嵌合後、リング30bは、ヒートシンク95と固定部59との間に固定される。
しかし、リング固定面36bが、筒管60cの端面62cによって固定されてもよい。その場合は、リング30bは、ヒートシンク95により固定されなくてもよい。
【0089】
(実施の形態1の効果)
筒管の材料が例えばガラスの場合と、例えば樹脂(ポリカーボネート)の場合とにおいて、両者の筒管の外径もしくは先端の外径が異なる場合がある。
具体的には、筒管の材料が例えばガラスの場合、前述の
図10の例のように、先端の外径が細くなっている。そして、
図10の例のようにガラスの筒管60aを直接嵌合させるために、筒管60aの先端の外径と同じ内径を有する口金が製作される。
一方、筒管の材料が例えば樹脂(ポリカーボネート)の場合、前述の
図5の例のように、先端の外径が細くならず、ガラスの筒管60a用に製作された口金の内径よりも、樹脂の筒管60の先端の外径が大きくなる。すなわち、「口金の内径<樹脂の筒管60の外径」の関係となる。その為、樹脂の筒管60とガラスの筒管60a用に製作された口金とを直接嵌合させることが出来ず、従来は、樹脂の筒管60用の口金を新たに製作する必要があった。
【0090】
しかし、実施の形態1のリングを用いることで、ガラスの筒管60a用に製作された口金を樹脂の筒管60にも共通して用いることが出来る。そして、コストダウンと開発期間の短縮が可能となる。
すなわち、実施の形態1のリングを照明ランプ100の部品として追加することで、筒管の径に関わらず、口金が共通して用いられる照明ランプ100を得ることが可能となる。つまり、1種類の口金が、ガラスの筒管60aと樹脂の筒管60との両方の仕様に対応可能となる。
【0091】
実施の形態2.
実施の形態2について、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0092】
実施の形態2においては、環状部Cを有するリングを用いる場合を例に説明を進める。
【0093】
図32は、リングの第4の例を示す図である。
図33は、第4の例のリングを用いた照明ランプの嵌合前の状態を示す図である。
図34は、第4の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
【0094】
図32に示すように、リング30cは、環状部A31cと環状部B32cとの間に、環状部A31cの外径αよりも大きな外径γを有する環状部C33cを有する。ここで、環状部C33cは、環状部A31cと環状部B32cとの間に位置する中央環状部である。
なお、環状部C33cの外径γは、環状部B32cの外径βよりも大きい。
また、
図32の例では、環状部A31cの外径αと環状部B32cの外径βとは等しい。
【0095】
そして、左側面図に示すように、環状部C33cの左側面において、環状部B32cの外径βよりも大きい部分をリング固定面36cと称する。
また、右側面図に示すように、環状部C33cの右側面において、環状部A31cの外径αよりも大きい部分をリング固定面36dと称する。
すなわち、リング30cは、2つの(複数の)リング固定面を有する。
【0096】
なお、
図32は、内壁35cが平らな場合を示しているが、内壁35cが平らでなくてもよく、例えば、前述の
図29のように、壁の厚さが均一であってもよい。
【0097】
図33は、ヒートシンク95の図示を省略している(以降の図も同様)。
図33において、環状部A31cは、口金筺体51の内径A以下の外径αを有する。
また、環状部B32cは、筒管60bの内径B以下の外径βを有する。
そして、前述の通り、環状部A31cの外径αと、環状部B32cの外径βとは等しい(同じ外径である)。そして、例えば、口金筺体51の内径Aと筒管60bの内径Bとも同じ内径である。
なお、
図33に示すように、筒管60bの外径Yと口金筺体51の外径Xと環状部C33cの外径γとが等しいことが好適であるが、少なくともいずれかが等しくなくてもよい。例えば、互いの径の差が1mm以内であってもよい。
【0098】
そして、
図34に示すように、環状部A31cは、口金筺体51(口金)に嵌め込まれる。また、環状部B32cは、筒管60bに嵌め込まれる。
この時、環状部A31cは、固定部59に突き当たるため、リング30cは、固定部59により位置決めされる。
【0099】
また、環状部C33cは、筒管60bの端面62bと口金筺体51(口金)の端面49との間に存在する。
すなわち、環状部C33cは、筒管60bの端面62bと口金筺体51の端面49とによって固定されてもよい。
換言すると、リング固定面36cは、筒管60bの端面62bにより固定され、リング固定面36dは、口金筺体51の端面49により固定されてもよい。
この場合は、例えば、ヒートシンク95や固定部59が無くても、リング30cの固定が可能である。
【0100】
また、環状部C33cは、筒管60bの端面62bと固定部59とによって固定されてもよい。その場合は、リング30cは、ヒートシンク95(図示省略)により固定されなくてもよい。
また、前述の通り、リング30cは、固定部59とヒートシンク95(図示省略)とにより固定されてもよい。
【0101】
(リングの変形例)
図35は、第5の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
図35は、口金筺体51の内径Aよりも、筒管60dの内径Bが小さい場合の例である。ここで、筒管60dの外径Yも、口金筺体51の外径Xより小さいが、例えば、
図30のように、筒管60dの壁の厚さが厚く、筒管60dの外径と、口金筺体51の外径Xとが等しくても良い。
【0102】
リング30dは、外径αの環状部A31dと、外径βの環状部B32dと、環状部A31dと環状部B32dとの外径よりも大きな外径を有する環状部C33dとを有する。環状部A31dの外径αよりも、環状部B32dの外径βは小さい。
そして、側面図の図示は省略するが、環状部C33は、左側面(筒管60d側)にリング固定面36eを有し、右側面(口金筺体51側)にリング固定面36fを有する。
また、環状部C33dの外壁は、リング固定面36fの端部からリング固定面36eの端部に向けて傾斜している。
また、
図35は、内壁35dに段差がある例を示しているが、内壁35dは平らでもよい。そして、内壁35dが平らの場合、内壁35dは管軸方向に水平であってもよいし、斜めに傾斜していてもよい。
すなわち、前述の通り、例えば、口金筺体51の突出部53や、胴部73aなどが収納可能であれば、内壁35の形状に制限はない。
【0103】
なお、筒管60dとリング30dと口金筺体51との嵌合については、前述と同様であり、説明を省略する(以降も同様)。
【0104】
図36は、第6の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
図36は、
図35とは逆に口金筺体51の内径Aよりも、筒管60dの内径Bが大きい場合の例である。
リング30eは、環状部A31eと環状部B32eと環状部C33eとを有し、環状部C33eは、リング固定面36gとリング固定面36hとを有する。環状部A31eの外径αよりも、環状部B32eの外径βは大きい。
環状部C33eの外壁は、リング固定面36gの端部からリング固定面36hの端部に向けて傾斜している。
図36は、内壁35eが平らで、かつ、管軸方向に水平である例を示している。
【0105】
図37は、第7の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
リング30fは、環状部A31f、環状部B32f、環状部C33fを有する。
図37における筒管60dと口金筺体51とは、
図35と同様であるが、リング30fの環状部B32fの壁が、筒管60の壁を挟み込む形状となっている。
このような形状とすることで、リング30fと筒管60dとの嵌合がより強固となる。
なお、この場合、
図37に示すように、環状部B32fのうち、筒管60dの内部に嵌合されている部分の外径を、環状部B32fの外径βとする。そして、環状部A31fの外径αよりも、環状部B32fの外径βは小さい。
【0106】
図38は、第8の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
リング30gは、環状部A31g、環状部B32g、環状部C33gを有する。
図38における筒管60eと口金筺体51とは、
図36と同様であるが、リング30gの環状部A31gの壁が、口金筺体51の側壁57を挟み込む形状となっている。
このような形状とすることで、リング30gと口金筺体51との嵌合がより強固となる。
なお、この場合、
図38に示すように、環状部A31gのうち、口金筺体51の内部に嵌合されている部分の外径を、環状部A31gの外径αとする。そして、環状部A31gの外径αよりも、環状部B32gの外径βは大きい。
【0107】
図39は、第9の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
リング30hは、環状部A31h、環状部B32h、環状部C33hを有する。
リング30hの環状部A31hの壁が、口金筺体51の側壁57を挟み込み、リング30hの環状部B32hの壁が筒管60bの壁を挟み込む形状となっている。
このような形状とすることで、リング30hと口金筺体51と筒管60bとの嵌合がより強固となる。
なお、この場合、
図39に示すように、環状部A31hのうち、口金筺体51の内部に嵌合されている部分の外径を、環状部A31hの外径αとし、状部B32hのうち、筒管60bの内部に嵌合されている部分の外径を、環状部B32hの外径βとする。
図9の例では、環状部A31hの外径と環状部B32hの外径βとは等しいが、環状部A31hの外径と環状部B32hの外径βとは等しくなくてもよい。
【0108】
(実施の形態2の効果)
実施の形態2のリングは、環状部Cに2つのリング固定面を有することで、例えばヒートシンク95や口金筺体51の固定部59が無くても、筒管と口金筺体51(口金)とに固定可能である。
また、実施の形態2のリングは、埃や水分などが照明ランプ100の内部(筒管60や口金筺体51の内部)に侵入することをより強固に防止する。
【0109】
実施の形態3.
実施の形態3について、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0110】
実施の形態3においては、段差部を有する筒管を用いる場合を例に説明を進める。
【0111】
図40は、筒管の構造の例を示す図である。
図41は、第10の例のリングを用いた照明ランプの嵌合前の状態を示す図である。
図42は、第10の例のリングを用いた照明ランプの嵌合後の状態を示す図である。
【0112】
図40に示すように、筒管60fは、内壁61fから突出した段差部63aと段差部63bとを有する。なお、筒管60fは、段差部63aのみを有していてもよいし、段差部63bのみを有していてもよい。
【0113】
段差部63aと段差部63bとは、筒管60fの内周(内壁61fの円周)に沿って、リング状に突出している。
【0114】
図41に示すように、筒管60fとリング30aと口金筺体51との径の関係は、例えば前述の
図24と同様であり、説明を省略する。
【0115】
そして、
図42に示すように、リング30aは、固定部59と段差部63aとの間に固定される。
すなわち、リング30aは、段差部63aが有ることにより、ヒートシンク95が無くても、照明ランプ100(筒管60)の内部方向に移動することが無く、確実に固定される。
【0116】
図42は、給電口金50側の図示であり、アース口金80側の図示は省略するが、アース口金80側においては、リング30aは、固定部59aと段差部63bとの間に固定される。
【0117】
図43は、筒管の構造の例を示す図である。
図42は、段差部63aと段差部63bとが筒管60fの内周(内壁61fの円周)に沿って、リング状に突出している例であるが、段差部はリング状でなくてもよい。
図43に示すように筒管60gは、例えば、突起状の複数の段差部63c〜段差部63iが内壁61gから突出していてもよい。
なお、段差部によりリング30aが固定されれば良く、段差部の数量は限定されない。
【0118】
(実施の形態3の効果)
実施の形態3の筒管は、段差部を有することにより、ヒートシンク95が無くても、リングを確実に固定することが可能である。
【0119】
以上の実施の形態の説明において、筒管の形状(内径や外径など)が変化しても、リングを用いることにより、共通の口金を利用することが出来る例を説明した。
そして、以上の実施の形態において、口金の形状(内径や外径など)が変化した場合も、リングを用いることにより、共通の筒管が利用出来ることは明らかである。
【0120】
また、以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0121】
また、各種部品及び組立後の製品の寸法は、製造バラツキが生じる。その為、本発明の実施の形態で説明した寸法(例えばリング30の寸法)などの数値は、±15%程度まで変化してもよい。
【0122】
以下、前述した各実施の形態の特徴を記載する。
【0123】
本発明の実施の形態に係る照明ランプは、
照明ランプにおいて、
内径Aを有する筒型の口金と、
内径Bを有する筒管と、
内径A以下の外径αを有し口金に嵌め込まれる環状部Aと、内径B以下の外径βを有し筒管に嵌め込まれる環状部Bとを有するリングと
を備えたことを特徴とする。
【0124】
リングは、外径αと外径βとが同じ外径であることを特徴とする。
【0125】
リングは、筒管と口金との接続部分の隙間Dをカバーする位置に固定されたことを特徴とする。
【0126】
口金は、
円盤状の蓋部と、
一端が前記蓋部で覆われ他端が開口された筒状の側壁と、
蓋部から側壁の途中まで側壁の内壁面から筒管中心方向に突き出た固定部を有し、
リングは、固定部により位置決めされたことを特徴とする。
【0127】
固定部は、内径Aよりも小さい内径Cを有する環状面を有することを特徴とする。
【0128】
照明ランプは、さらに、筒管の内部に延在したヒートシンクを備え、
リングは、固定部とヒートシンクとの間に固定されたことを特徴とする。
【0129】
筒管は、筒管の内壁面から突出した段差部を有し、
リングは、固定部と段差部との間に固定されたことを特徴とする。
【0130】
リングは、環状部Aと環状部Bとの間に、環状部Aの外径αよりも大きな外径を有する環状部Cを有し、
環状部Cは、筒管の端面と口金の端面との間に存在することを特徴とする。
【0131】
筒管は、長手方向に、内壁面から突き出たレールを有し、
リングの環状部Bは、レールを受け入れる切り欠きを有することを特徴とする。
【0132】
照明ランプは、筒管として樹脂製の筒管を用いることを特徴とする。