【文献】
BIOTECHNIQUES,米国,2002年 4月,Vol.32, N0.4,P.940-944,946-949
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
検出プローブは、前記第二ヌクレオチドセグメントの下流に、前記第一ヌクレオチドセグメントにハイブリダイズすることができる第三ヌクレオチドセグメントを更に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【発明の開示】
【0001】
本発明は、特にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による核酸の検出に関する。
【0002】
核酸及び遺伝形質に関する技術においては、遺伝子、遺伝子の一部又はヌクレオチド配列が生きている生物体、この生物体の細胞抽出物又は他の生体試料、食物試料ないしは産業試料に存在するか否かを決定することが必要であることが多い。特定のヌクレオチド配列、特に病原体の検出、対立遺伝子の存在による遺伝子の異常の決定、宿主ゲノムの病変の存在の検出、および特定のmRNA又は細胞性宿主の修飾の存在による遺伝子発現の検出について検索することは非常に価値がある。したがって、多くの遺伝病は、特定の遺伝子の発現を分析して、さらに定量化することによって診断されうる。
【0003】
様々な種類の核酸特異的検査法が文献に記述されている。これらの方法は通常、相補的核酸鎖の対形成の性質に基づいており、一般的に「核酸ハイブリダイゼーション」又は単に「ハイブリダイゼーション」と呼ばれる。
【0004】
通常は、分析されるべき生物体又は疾患の特定の配列を決定した後に、試料から核酸を抽出し、場合によって対象の配列を増幅して、検出することが望ましい。多くの増幅法および検査法はこの目的のために開発された。しかして、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は3-工程の反復に基づいている。二本鎖のDNAを変性して2つの別々の相補的な一本鎖を得る、一本鎖DNAの一つの鎖に各プライマーをハイブリダイゼーションさせる、そして耐熱性のDNAポリメラーゼ、例えばDNA鎖ないしは標的として働く配列に相補的な配列を有する単位複製配列(アンプリコン)を合成するTaqDNAポリメラーゼによりプライマーを酵素的に伸展させる。増幅は、サイクルの終わりに分析されうる(エンドポイントPCR)か、または蛍光によるアンプリコンの検出によってリアルタイムで行われうる(リアルタイムPCR)。したがって、アンプリコンの増幅および検出は、連続的でも、同時でもよい。さまざまなリアルタイムPCR技術が存在する。それらのうちの1つは、「分子ビーコン」と称する特定のヘアピンプローブを用いるものであり、これは、分析される標的アンプリコンに相補的な「ループ」部分と、互いに相補的な2つの「ステム」部分を含んでなるものである。「分子ビーコン」は、「ステム」部分の一方の端にフルオロフォアを含み、他方の「ステム」部分の端に蛍光「クエンチャー」を含むヌクレオチド配列である。相補的な標的アンプリコンがない場合には、これらの「分子ビーコン」は「ヘアピン」配位をとる。この配位は、5'末端と3'末端は、2つの「ステム」部分のハイブリダイゼーションによって近く、蛍光の発光がない。アンプリコンがある場合には、「ループ」部分がアンプリコンにハイブリダイズし、これによって2つの「ステム」部分が離れ、「クエンチャー」はもはや役割を果たさず、蛍光が発光する。
【0005】
しかしながら、PCRの間、検出可能なシグナルの発光を可能とする、フルオロフォアと「クエンチャー」の隔離は、アンプリコンへのプローブのハイブリダイゼーションによるものではなく、増幅反応の間に用いる耐熱性のポリメラーゼ酵素によるプローブの分解によるものでありうる。これは、耐熱性のポリメラーゼ酵素、特にTaqポリメラーゼ酵素が5'ヌクレアーゼ活性を有するからである。その結果、各サイクルで発されるシグナルは、生産されるアンプリコン(「分子ビーコン」とアンプリコンとの間の分子認識によって生成されるシグナル)の量にもはや正比例せずに、耐熱性のポリメラーゼ酵素による切断に依存するであろう。したがって、シグナルはもはや定量的でない。リアルタイムPCRの間にみられる「寄生性(parasitic)」蛍光に加えてさらに、サイクルエンドポイントの耐熱性ポリメラーゼ酵素の残留による「分子ビーコン」の切断は、増幅後温度勾配分析に影響する。しかしながら、この増幅後温度勾配分析は、単純な配列変化、例えば「分子ビーコン」によるSNP(単一のヌクレオチド多型)を検出するために最も感度の高い方法である。
【0006】
したがって、PCRの間に使用する耐熱性ポリメラーゼ酵素、特にTaqポリメラーゼ酵素によるいくらかの寄生性切断を防ぐことによって、PCR技術の感度を増すことが非常に重要である。
【0007】
本発明は、リアルタイムPCR又はエンドポイントPCRによって検出の感度と信頼度を向上することによって、従来技術のすべての欠点を解決することを意図する。この点で、本発明は、耐熱性ポリメラーゼ酵素、例えばTaqポリメラーゼの5'ヌクレアーゼ活性に耐性がある新規の標識されたオリゴヌクレオチドに関する。
【0008】
この趣旨で、本発明は、
・5'末端に立体的障害構造(sterically hindering structure)を含む第一ヌクレオチドセグメントと、
・標的配列に相補的な第二ヌクレオチドセグメント
とを5'−3'方向で連続的に含んでなる、標的配列の分子的認識によって作用する検出プローブに関する。
本発明の好適な実施態様では、立体的障害構造は樹枝状構造、ヘアピン構造又は二本鎖構造である。
【0009】
本発明の好適な実施態様では、分子認識によって作用する検出プローブは、前記第二ヌクレオチドセグメントの下流に、前記第一ヌクレオチドセグメントにハイブリダイズすることができる第三のヌクレオチドセグメントも含む。
本発明の好適な実施態様では、分子認識によって作用する検出プローブは、一方の端がフルオロフォアで標識されており、他方の端がクエンチャーで標識されている。
【0010】
好ましくは、前記第三セグメントは前記第一セグメントに完全ないしは部分的に相補的であって、これによって、好適な温度および塩分の条件下、特にPCR反応のハイブリダイゼーションと重合工程の条件下で、これら2つの相補的な部分が互いに作用して、分子内二重螺旋を形成する。
本発明の好適な実施態様では、前記第一セグメントはフルオロフォアを含み、前記第三セグメントはクエンチャーを含む。本発明の他の好適な実施態様では、前記第一セグメントはクエンチャーを含み、前記第三セグメントはフルオロフォアを含む。
【0011】
本発明の好適な実施態様では、前記第一および/または第三のセグメントは、好ましくは3から8のヌクレオシド、さらにより好ましくは4から6のヌクレオシドを含む。
本発明の好適な実施態様では、前記第二セグメントは、好ましくは10から35のヌクレオシド、さらにより好ましくは15から25のヌクレオシドを含む。
以下の定義により、本発明の理解がより明確になるであろう。
【0012】
本発明の目的のために、「上流」なる用語は、核酸又はポリヌクレオチド配列の5'末端側に位置する領域を意味することを意図し、「下流」なる用語は、前記核酸又は前記ポリヌクレオチド領域の3'末端側に位置する領域を意味することを意図する。
【0013】
本発明の目的のために、ヌクレオチド断片、核酸断片、ヌクレオチドセグメント、核酸セグメント、ヌクレオチド配列、核酸配列又はオリゴヌクレオチドなる用語は、天然のDNAないしはRNAの断片、天然ないしは合成のポリヌクレオチド、又は、核酸塩基(修飾塩基、例えばイノシン、メチル−5−デオキシシチジン、ジメチルアミノ−5−デオキシウリジン、デオキシウリジン、ジアミノ−2,6−プリン、ブロモ−5−デオキシウリジン、シュードウリジン、シュードイソシチジン又は任意の他の修飾塩基)に、糖質(例として、2'-OMe、ロックド核酸、α-ヌクレオチド等)に、又はリン酸塩(ホスホロチオネート、ホスホラミデートなど)に少なくとも一の修飾を含んでいても、修飾されていなくともよい、合成DNAないしはRNAの断片を意味する。各々の修飾は組み合わされてもよい。
【0014】
分子認識によって作用する検出プローブなる表現は、10から100のヌクレオチドユニット、特に15から45のヌクレオチドユニットの核酸配列であって、標的核酸配列とハイブリダイゼーション複合体を形成するような特定の条件下でのハイブリダイゼーション特異性を有し、そして、プローブが標的核酸配列にハイブリダイズする場合にシグナルを発する核酸配列を意味することを意図する。
【0015】
検出プローブは、特にTyagi & Kramer (Nature Biotech, 1996, 14:303-308)に記載される「分子ビーコン」検出プローブであってもよい。これらの「分子ビーコン」はハイブリダイゼーション時に蛍光性になる。それらはステム-ループ構造を有し、フルオロフォアと「クエンチャー」グループを含有する。特定のループ配列とその相補的な標的核酸配列との結合により、適切な波長の励起の間に蛍光シグナルの発光とステムの非コイル化(uncoiling)が生じる。
【0016】
検出プローブは、特に「Scorpion(登録商標)」又は「Amplifluor(登録商標)」検出プローブであってもよい。Scorpion(登録商標)は、前記構造の一端に「クエンチャー」を、前記構造の他端にフルオロフォアを有するステム-ループ構造を有する配列を5'側に有する配列である。Scorpions(登録商標)は、3'側に、標的の配列に相補的であり、増幅反応中にプライマーとして働く配列を有する。プライマー配列とステム-ループ配列との間の「スペーサー」により、ポリメラーゼによるステム-ループ配列の認識を防ぐことが可能となる。「スペーサー」は、その性質によって異なる効果を生じさせるために、ヌクレオチド配列を2つの部分に分けるように合成中に該ヌクレオチド配列に組み込まれる合成分子である。
【0017】
Amplifluor(登録商標)は、5'末端にフルオロフォアを、該構造の他端にDabsylタイプの「クエンチャー」を有するステム-ループ構造を有する配列を、5'側に有するヌクレオチド配列である。Amplifluor(登録商標)は、3'側に、標的の配列に相補的であり、増幅反応中にプライマーとして働く配列を有する。
【0018】
本発明の目的のために、「フルオロフォア」なる用語は、適切な波長(又は450nmと650nmの間)で光によって刺激された場合に500nmと700nmの間の蛍光シグナルを発する分子を意味することを意図する。フルオロフォアは、特に、ローダミンないしはテキサスレッドなどの誘導体、フルオレセインないしは誘導体、例えば5-ブロモメチルフルオレセイン、Alexa532、Alexa647、Alexa405、Alexa700又はAlexa680などのAlexaファミリのフルオロフォア、又は使用する測定装置に従って適切である任意の他のフルオロフォアであってもよい。検出プローブのために利用できるフルオロフォアは非常に多様で、当業者に公知である。
【0019】
本発明の目的のために、「フルオレセイン」なる用語は、およそ495nmの波長で光によって刺激された場合におよそ530nmの最大発光で蛍光シグナルを発する芳香族の化学分子を意味することを意図する。
【0020】
本発明の目的のために、「クエンチャー」なる用語は、フルオロフォアによって発される蛍光を妨げる分子を意味することを意図する。このクエンチャーは、寄生性発光を避けるために非蛍光芳香族分子から選択される。前記「クエンチャー」はDabsyl又はDabcyl又は「ブラックホールクエンチャー
TM」であることが望ましい。Dabsyl、Dabcyl及び「ブラックホールクエンチャー
TM」は、フルオロフォアに物理的に近い場合に、又はFRETによって蛍光の発光を妨げる非蛍光芳香族分子である。
【0021】
本発明の目的のために、「標的配列にハイブリダイズすることが可能なヌクレオチドセグメント」なる表現は、ハイブリダイゼーション条件下で他の配列/領域にハイブリダイズすることができ、いずれの場合でも公知の方法で測定することができる配列又は領域を意味することを意図する。相補的な配列/領域なる用語も用いられる。他の配列又は領域に非常に相補的である配列又は領域は、それぞれの塩基が不適合に組み合わされることなく他の配列の塩基と対になることができる配列である。
【0022】
ハイブリダイゼーションなる用語は、適切な条件下で、十分に相補的な配列を有する2つのヌクレオチド断片が安定かつ特異的な水素結合により二本鎖を形成することができる間の過程を意味することを意図する。ハイブリダイゼーション条件は、ストリンジェンシー、すなわち操作条件の厳格さおよび低塩分で測定される。ハイブリダイゼーションが行われるストリンジェンシーが高ければ高いほど、特異性が高い。ストリンジェンシーは、特に、プローブ/標的二体鎖の塩基組成に従って、更に、2つの核酸間の不適合の程度によって定められる。また、ストリンジェンシーは、反応パラメータ、例えばハイブリダイゼーション溶液に存在するイオン種の濃度と種類、変性剤の性質と濃度および/またはハイブリダイゼーション温度に依存してもよい。ハイブリダイゼーション反応が行われるべき条件のストリンジェンシーは使用するハイブリダイゼーションプローブに主に依存するであろう。これらすべてのデータは周知であり、適切な条件は当業者によって測定されうる。
【0023】
本発明の目的のために、「立体的障害構造(sterically hindering structure)」なる用語は、オリゴヌクレオチドの分解を担う、DNAポリメラーゼ酵素のような耐熱性ポリメラーゼ酵素の5'-ヌクレアーゼ活性を遮断することが可能な、立体的ストレスを負わせる構造、特にヌクレオチド構造、すなわち一本鎖DNAのサイズより大きなサイズを有する構造を意味することを意図する。好ましくは、立体的障害構造は、少なくともDNA二重螺旋のサイズ、すなわち少なくとも20オングストロームの最小直径を有する。
【0024】
本発明の好適な実施態様では、立体的障害構造は樹枝状構造である。これによって、プローブを合成するためにサイクル数を有意に増加することなく障害構造のサイズを増加することが可能となる。また、これによって構造のサイズを適切に調整することが可能となる。このような構造のサイズは二重螺旋のサイズと同じかそれ以上である。
【0025】
本発明の目的のために、「樹枝状構造」なる用語は、ヌクレオチドがその5'側を介して他のヌクレオチドにカップリングされている配列、又は任意の他の分子、特にヌクレオチドの合成の間に5'-カップリングされうる分子、及び修飾されて2つ以上の5'末端を有する分子、結果として2つ以上の他のヌクレオチドと同時にカップリングされうる分子を意味することを意図する。これら2つ以上の最後のヌクレオチドも同様に修飾される場合、同時に4つのヌクレオチドにカップリングされうる4つの5'末端などがあるであろう。「樹枝状構造」なる用語は天然の核酸の直鎖状構造に対して使われる。
【0026】
本発明の他の好適な実施態様では、立体的障害構造はヘアピン構造である。このような構造の利点は、DNAヌクレオチドプローブの通常の合成のために使用される試薬以外の試薬を用いることなく、そして、合成サイクルを修飾せずに生産することができるということである。また、この構造は直鎖状合成によって得られてもよい。従来のオリゴヌクレオチドおよびプローブに関しては同じ解析技術を用いることができるので、特徴づけおよび品質管理の観点から実用的である。さらに、合成する容易さとその簡易性のために、当業者が、ヌクレオチド配列および長さに関して必要性に応じてこの構造を調整することは容易である。このような構造の形成に必要な配列長は、PCRの重合反応の間のDNAポリメラーゼの反応温度と塩分条件下で安定性を保つことが可能となる長さである。構造のサイズは、障害という点で、二重螺旋のサイズである。
【0027】
ヘアピン構造なる用語は、有利な温度と塩分条件下、特にPCR反応のハイブリダイゼーションと重合工程の条件下で2つの相補的な部分が互いに作用して分子内二重螺旋を形成するように、配列の一部がこの配列の他の部分に相補的である、天然ないしは修飾した直鎖状のヌクレオチド配列を意味することを意図する。
本発明の他の好適な実施態様では、立体的障害構造は二本鎖構造である。このような構造の利点は、DNAヌクレオチドプローブの通常の合成のために使用される試薬以外の試薬を用いることなく、そして、合成サイクルを修飾せずに生産することができるということである。二本鎖構造なる用語は、有利な温度と塩分条件下、特にPCR反応のハイブリダイゼーションと重合工程の条件下で二重螺旋を形成するように、互いにハイブリダイズする、2つの相補的なヌクレオチド配列を意味することを意図する。二本鎖構造によって、ヘアピン構造よりも、核酸プローブの5'に少ないヌクレオチドを付加して合成や精製の収率を向上させることが可能となる。二本鎖を形成する第二鎖は、別に合成することができる他の分子である。
【0028】
また、本発明は、ポリメラーゼ酵素の5'ヌクレアーゼ活性を遮断するための立体的障害構造の使用にも関する。
また、本発明は、上記に定義したように、そして、ポリメラーゼ連鎖反応の間の耐熱性ポリメラーゼ酵素の5'ヌクレアーゼ活性を遮断する、分子認識によって作用する少なくとも一つの検出プローブの使用に関する。
リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応の間又は増幅後エンドポイント測定の間のポリメラーゼ酵素の5'ヌクレアーゼ活性によってプローブの切断を阻害しながら、「分子ビーコン」の種類のプローブを用いることによって標的配列を検出することが可能であるので、前記のような使用は非常に関連がある。
【0029】
また、本発明は、以下のような工程を含んでなる、生体試料中の核酸物質を検出するための方法に関する。
a) 生体試料の核酸物質を抽出する、
b) ポリメラーゼ酵素の存在下で、核酸物質の少なくとも一つの標的配列のアンプリコンを得るように核酸物質を増幅する、
c) 増幅工程b)と同時、または、増幅工程b)の後に、上記の分子認識によって作用する少なくとも一つの検出プローブを用いる、
d) 該アンプリコンの存在を検出する。
【0030】
本発明の目的のために、「核酸物質」なる用語は、デオキシリボ核酸(DNA)又はリボ核酸(RNA)配列などの核酸配列を意味することを意図する。本発明の好適な実施態様では、核酸物質はデオキシリボ核酸配列を含む。本発明の好適な実施態様では、核酸物質は患者から採取した生体試料から抽出される。
【0031】
本発明の目的のために、「生体試料」なる用語は、後述するような核酸物質を含有しうる任意の試料を意味することを意図する。この生体試料は患者から採取されてもよく、特に患者の組織試料、血液試料、血清試料、唾液試料又は循環細胞試料であってもよい。また、この試料は食物試料であってもよい。この生体試料は、当業者に公知のいずれかの方法で採取することによって得る。
【0032】
本発明の目的のために、「標的配列」なる用語は、いく列かのヌクレオチドユニットの少なくとも一部が使用する検出プローブのヌクレオチド配列に特異的かつ相補的であるヌクレオチド配列を意味することを意図する。
【0033】
本発明の目的のために、「耐熱性のポリメラーゼ酵素」なる用語は、反応培地中に存在する配列に相補的な配列のDNA鎖を合成することができる、標的ないしはモデルとして使用する天然ないしは修飾した酵素であって、標的に相補的な配列のプライマーの3'側から開始し、基質としてヌクレオチド三リン酸を用い、生物学的な活性を損失することなく、特に95℃まで数分間持ちこたえることができる天然ないしは修飾した酵素を意味することを意図する。
【0034】
本発明の目的のために、工程a)の間の生体試料の核酸物質は、当業者に公知のいずれかのプロトコールによって抽出される。表出のために、核酸抽出は、タンパク質及び/又は細胞の脂質外被(例として、後の反応を妨げる細胞細片)に含まれる核酸を放出するために、生体試料中に存在する細胞の溶解の工程によって行われうる。例として、混合磁気性及び物理的な細胞溶解については特許出願WO00/05338、電気的細胞溶解についてはWO99/53304、そして物理的な細胞溶解についてはWO99/15321に記載されるように細胞溶解法を用いてもよい。
【0035】
当業者は、他の周知の細胞溶解法、例えば熱ショック又は浸透圧ショック、又はグアニジニウム塩(米国特許第5234809号)などのカオトロピック剤を用いる化学的細胞溶解を用いてもよい。また、この細胞溶解の後に、細胞溶解工程で放出される他の細胞性成分から核酸が分離される、精製処置が続いてもよい。この工程は一般に、核酸の濃縮が可能であり、DNA又はRNAの精製に応用することができる。例として、場合によって吸着又は共有原子価(これについては、米国特許第4672040号および米国特許第5750338号を参照)によってオリゴヌクレオチドにコートされた磁性粒子を用いてもよく、これによってこれら磁性粒子に結合している核酸は洗浄工程によって精製されうる。その後に前記核酸を増幅する場合には、この核酸精製工程は特に有益である。これらの磁性粒子の特に有益な実施態様は、特許出願WO97/45202及びWO99/35500に記述される。核酸精製方法の他の有益な例は、カラムの形態又は不活性粒子(Boom R. et al., J. Clin. Microbiol., 1990, No.28(3), p. 495-503)ないしは磁性粒子(Merck:MagPrep(登録商標) Silica, Promega:MagneSil
TM Paramagnetic particles)の形態での二酸化ケイ素の使用である。他の非常に広く用いられる方法は、カラム又は常磁性粒子の様式のイオン交換樹脂をベースにしたものである(Whatman: DEAE-Agarose) (Levison PR et al., J. Chromatography, 1998, p. 337-344)。本発明のさらに非常に関係があるが唯一でない方法は、金属酸化物支持体(Xtrana company: Xtra-Bind
TM matrix)上へ吸着させる方法である。
【0036】
生体試料のDNAを特異的に抽出する場合には、タンパク質を除去し、70%アルコールにてDNAを沈殿させるために、フェノール、クロロフォルム及びアルコールにて抽出を行うことが特に可能である。次いで、DNAは、遠心分離によってペレット化し、洗浄して、再懸濁してもよい。
【0037】
本発明の目的のために、「工程b)」は、少なくとも一つのポリメラーゼ酵素の作用による核酸配列の複数のコピー(またはアンプリコン)を生成する方法である。本発明の目的のために、アンプリコンなる用語は、酵素増幅反応の間に得られる標的配列のコピーを意味することを意図する。このような増幅反応は、当業者に周知であり、特に特許US-A-4683195、US-A-4683202および米国A4800159に記載があるように、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)から成ってもよい。
【0038】
一般に、工程b)は、以下の工程を含むサイクルの連続である。
・2つの相補的なDNA標的鎖を得るため、又はRNA標的鎖を破壊するための、標的配列の変性。
・少なくとも一つの増幅プライマーと、前述の変性工程の間に得られた各々の標的鎖とのハイブリダイゼーション。
・ポリメラーゼ酵素及びヌクレオシド三リン酸の存在下で増幅プライマーがハイブリダイズした鎖に相補的な鎖の、増幅プライマーからの形成。
このサイクルは、検出できるために十分な濃度の標的配列を得るために、所定の回数が繰り返される。
工程b)及びc)は同じ回数又は一方の後にもう一方が実施される。
【0039】
工程b)及びc)が同じ回数行われる場合に、この実施態様は、単一の工程にPCR増幅技術と検出が組み合わさっており、特に「分子ビーコン」を用いる「リアルタイムPCR」によって実行されるのが好ましい。PCR反応はチューブ内で生じ、特定の「分子ビーコン」がハイブリダイズして蛍光シグナルを発するアンプリコンを生成する。新規なDNA分子の形成は、ハイブリダイゼーション工程の間、蛍光読取り機にてシグナルを検査することによって、リアルタイムに測定される。本発明による標識オリゴヌクレオチドの使用により、検出プローブが増幅酵素(例えばTaqポリメラーゼ)によって分解されるのを防ぐことができ、これによって、検出の感度が増え、技術の有効性が向上する。
【0040】
工程b)及びc)が一方の後にもう一方が実施される場合、PCR反応がチューブ内で生じ、アンプリコンを生成する。この増幅工程の終わりに、「分子ビーコン」は反応培地に添加され、ハイブリダイズして蛍光シグナルを発してもよい。本発明による標識化オリゴヌクレオチドの使用により、検出プローブが耐熱性ポリメラーゼ増幅酵素によって分解されるのを防ぎ、反応チューブに残り、これによって、検出の感度を増やして、技術の有効性を向上させることが可能となる。
【0041】
工程d)は、本発明に係る標識オリゴヌクレオチドのアンプリコンへのハイブリダイゼーション時に発光する蛍光シグナルを検出することによって実行し、当業者に公知のいずれかのプロトコールによって実行することができる。
【0042】
本明細書に添付される図は、例示として示すものであって、決して実質的に制限するものではない。これらによって、本発明の理解がより明確になるであろう。
【実施例】
【0045】
実施例1 樹枝状ヌクレオチド構造による、分子認識によって作用するプローブの5'-ヌクレアーゼ活性による切断からの保護の例
この実験の目的は、樹枝状ヌクレオチド構造にて5'-修飾したプローブがインビトロでの酵素増幅反応のTaqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されないことを示すことである。
【0046】
1.a:標的、プローブおよびプライマーの定義
標的は、hMPVウイルスの遺伝子配列に対応する1.2Kbのインサートを有するプラスミドpCITEとした。1チューブにつき5×10
3コピー。
使用する配列は以下の通りであった。
・センスプライマー:5'- CAT ATA AGC ATG CTA TAT TAA AAG AGT CTC -3'
・リバースプライマー:5'- CCT ATT TCT GCA GCA TAT TTG TAA TCA G -3'
・「分子ビーコン」プローブ(G8):5'-G
8D
4-D
2-D-(dT-FAM)- CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'
・TaqManプローブ(TM):5'- FAM- TGC AAT GAT GAG GGT GTC ACT GCG GTT -TAMRA-3'−この配列は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
この配列の下線部は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
【0047】
1.b:プローブおよびプライマーの合成
5'-遮断プローブ及びプライマーの配列は、製造業者によって提唱されるプロトコールに従って、ホスホラミダイト方法によって、Expedite装置(Perseptive Biosystems)にて自動で合成した。「D」ユニットの導入のために必要なホスホラミダイト試薬は市販の試薬(ref. 10-1920, Glen Research, USA)である。この分子は、標準的な試薬の場合に1サイクルにつき1ヌクレオチドでなく2つのヌクレオチド(この実施例ではG)を同じ合成サイクルで同時にカップリングさせた2つの反応した末端を有した。合成でこの分子を3回結合させることによって、同時に8つのヌクレオチドを持つ5'末端を作製した。この樹枝状構造は、天然の末端より妨げになり、ポリメラーゼが5'末端を認識するのと、「分子ビーコン」を切断するのを妨げた。
dT-FAMは、T塩基に共有的に付着したフルオレセイン分子を有した修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1056, Glen Research, USA)。
dT-Dabcylは、T塩基に共有的に付着したDabcyl分子を有した修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1058, Glen Research, USA)。
プローブおよびプライマーは、逆相HPLCによって精製され、その純度はキャピラリー電気泳動法によって検査される。
FAM分子はフルオレセイン種のフルオロフォアであり、この蛍光は530nmで検出される。Dabcyl分子は、物理的にFAMフルオロフォアに近い場合に、蛍光の発光を阻害する芳香族分子である。
TAMRA分子(テトラメチルローダミンから得られる)は、蛍光の発光がFRET効果によって発光するのを妨げる芳香族分子であって、このとき2つの分子が近接、例えば同じヌクレオチド配列上に位置する。FRET効果は、2つの分子の間の距離の6乗と比例している。
【0048】
1.c:ライトサイクラーのリアルタイム検出によるPCR増幅:
この実施例では、「LightCycler FastStart DNA Master Hybridization Probes」増幅キット(Roche, Penzberg, Germany)を用いた。反応混合物の調製は提供者が推奨する手順に従って行った。
20μlの反応体積中に、5×10
3コピーのプラスミドを、センスプライマー及びリバースプライマー(0.5μM)、「分子ビーコン」(1μM)、2μlのキットのバイアル1(酵素混合物)、0.8μlのキットの25mM MgCl
2、およびキットのPCR段階水と混合した。その後、反応混合物をキャピラリーチューブに入れ、後者をライトサイクラーに用いた。各々の増幅反応について、本発明に係る「分子ビーコン」の代わりにTaqManTMプローブにてコントロールを行った(G8)。各々の増幅反応について、標的プラスミドの代わりにキットのPCR段階水を添加してコントロールを行った(ネガティブコントロール、「c−」)。
PCR反応は、95℃で8分の開始変性の後、95℃で30秒間、40℃で5秒間および60℃で60秒間を40サイクル行った。蛍光は、各サイクルの各工程の終わりの一時点に530nmで読み取った。
蛍光結果は、温度によって結果を分け、それらを正規化して、図で表せるように分析した。40℃および60℃での読み取りで得られたグラフにより、増幅反応の間のアンプリコンとプローブとのハイブリダイゼーションを検査することができる。一方、95℃ではプローブとアンプリコンとの間の起こりうるハイブリダイゼーションがない。ネガティブコントロールと比較した場合の、95℃のシグナルのいくらかの増加は、単にプローブの事前切断によるものであるかもしれない。したがって、95℃での読み取りで得られたグラフにより、Taqポリメラーゼ酵素(または、TaqPol)の5'-ヌクレアーゼ活性によるプローブ切断又はプローブ切断の欠如を証明することができる。
【0049】
1.d:結果および考察:
リアルタイム検出のTaqManプローブTMによって得られたプロファイルを
図3および4に示す。
横軸は増幅サイクルの数を表し、縦軸は各サイクルの40℃、60℃及び95℃での530nmで検出される蛍光を表す。60℃および40℃のプロファイルは、TaqManプローブTMがインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出することを示す。95℃のプロファイルは、TMプローブが増幅反応の間に特異的に切断されることを示す。
リアルタイム検出においてG8「分子ビーコン」により得られたプロファイルを
図5及び
図6に示す。このとき、横軸は増幅サイクルの数を表し、左の縦軸は各サイクルの40℃及び60℃での530nmで検出される蛍光を表し、右の縦軸は各サイクルの95℃での530nmで検出される蛍光を表す。
60℃および40℃のプロファイルは、G8「分子ビーコン」がインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出したことを示す。95℃のプロファイルは、G8「分子ビーコン」がTaqManプローブTMが切断される条件下で切断されなかったことを示す。
図7は、TaqManプローブTMとG8修飾「分子ビーコン」についての95℃での蛍光の増加を比較したものである。蛍光の特定の増加は、増幅が起こる場合のTMプローブによってのみ観察された。増幅が起こらない(ネガティブコントロール)場合、及び「分子ビーコン」が修飾されているG8である場合には、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断はなく、したがって蛍光の増幅もない。
【0050】
結論:本発明に係るG8「分子ビーコン」はライトサイクラーによるサイクルから得られるアンプリコンと特異的にハイブリダイズし、TaqManプローブTMによって得られるものと同等のリアルタイム検出を生じる。G8「分子ビーコン」は、TaqManプローブTMとは異なり、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断の基質ではない。
【0051】
実施例2 分子認識によって作用するプローブの耐熱性ヘアピン構造を形成するヌクレオチド配列(「分子ビーコン」)による5'-ヌクレアーゼ活性による切断からの保護
この実験の目的は、耐熱性ヘアピンを形成するヌクレオチド配列にて5'側で修飾した「分子ビーコン」がインビトロでの酵素増幅反応のTaqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されないことを示すことである。
【0052】
2.a:標的、プローブおよびプライマーの定義
標的は、hMPVウイルスの遺伝子配列に対応する1.2Kbのインサートを有するプラスミドpCITEとした。(1チューブにつき5×10
3コピー。)
・センスプライマー:5'- CAT ATA AGC ATG CTA TAT TAA AAG AGT CTC -3'
・リバースプライマー:5'- CCT ATT TCT GCA GCA TAT TTG TAA TCA G -3'
・「分子ビーコン」プローブ(hp5):5'-AT GCA TCG TTT TTC GAT GC AT(dT-FAM) CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'
・TaqManプローブ(TM):5'- FAM- TGC AAT GAT GAG GGT GTC ACT GCG GTT -TAMRA-3'−この配列はインビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
この配列の下線部は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。5’末端とフルオロフォアとの間のこの配列の部分は安定したヘアピン構造を形成する。
【0053】
2.b:プローブおよびプライマーの合成
プローブとプライマーの配列は実施例1.bに記載のプロトコールに従って合成した。 dT-Dabcylは、T塩基に共有的に付着したDabcyl分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1058, Glen Research, USA)。dT-FAMは、T塩基に共有的に付着したフルオレセイン分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1056, Glen Research, USA)。
FAM分子はフルオレセイン種のフルオロフォアであり、この蛍光は530nmで検出される。
Dabcylは、物理的にフルオロフォアに近い場合に、蛍光の発光を阻害する芳香族分子であり、ゆえに「クエンチャー」である。
TAMRA分子(テトラメチルローダミン誘導体)は、蛍光の発光がFRET効果によって発光するのを妨げる芳香族分子であって、このとき2つの分子が近接、例えば同じヌクレオチド配列上に位置する。FRET効果は、2つの分子の間の距離の6乗と比例している。
【0054】
2.c:ライトサイクラーのリアルタイム検出によるPCR増幅:
この実施例では、「LightCycler FastStart DNA Master Hybridization Probes」増幅キット(Roche, Penzberg, Germany)を用いた。反応混合物の調製は提供者が推奨する手順に従って行った。20μlの反応体積中に、5×10
3コピーのプラスミドを、センスプライマー及びリバースプライマー(0.5μM)、hp5修飾「分子ビーコン」(1μM)、2μlのキットのバイアル1(酵素混合物)、0.8μlのキットの25mM MgCl
2、およびキットのPCR段階水と混合した。
その後、反応混合物をキャピラリーチューブに入れ、後者をライトサイクラーに用いた。
各々の増幅反応について、hp5修飾「分子ビーコン」の代わりにTaqManTMプローブにてコントロールを行った。
各々の増幅反応について、標的プラスミドの代わりにキットのPCR段階水を添加してコントロールを行った(ネガティブコントロール、「c−」)。
PCR反応は、95℃で8分の開始変性の後、95℃で30秒間、40℃で5秒間および60℃で60秒間を40サイクル行った。
蛍光は、各サイクルの各工程の終わりの一時点に530nmで読み取った。その後、蛍光結果は、温度によって結果を分け、それらを正規化して、図で表せるように分析した。40℃および60℃での読み取りで得られたグラフにより、増幅反応の間のアンプリコンとプローブとのハイブリダイゼーションを検査することができる。一方、95℃ではプローブとアンプリコンとの間の起こりうるハイブリダイゼーションがない。ネガティブコントロールと比較した場合の、95℃のシグナルのいくらかの増加は、単にプローブの切断によるものであるかもしれない。したがって、95℃での読み取りで得られたグラフにより、TaqPolの5'-ヌクレアーゼ活性によってプローブが切断されるか否かを証明することができる。
【0055】
2.d:結果および考察:
リアルタイム検出で得られたプロファイルを
図8から12に示す。ここでは、横軸は増幅サイクルの数を表し、縦軸(
図8から11)は各サイクルの40℃及び60℃での530nmで検出される蛍光を表し、右の縦軸(
図12の左)は各サイクルの95℃での530nmで検出される蛍光を表す。
60℃および40℃のプロファイルは、本発明に係るhp5「分子ビーコン」及びTMプローブがインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出したことを示す。
95℃のプロファイルは、TMプローブが増幅反応の間に特異的に切断されるのに対して、hp5が同じ条件下で切断されなかったことを示した。
図12は、hp5修飾「分子ビーコン」とTMプローブについての95℃での蛍光の増加を比較したものである。
蛍光の特定の増加は、増幅が起こる場合に用いたTMプローブによってのみ観察された。増幅が起こらなかった(ネガティブコントロール)場合、及び修飾した「分子ビーコン」が用いられた場合には、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断はなく、したがって蛍光の増幅もない。
【0056】
結論:hp5修飾「分子ビーコン」はライトサイクラーによるサイクルから得られるアンプリコンと特異的にハイブリダイズし、TaqManプローブTMによって得られるものと同等のリアルタイム検出を生じる。hp5修飾「分子ビーコン」は、TaqManプローブとは異なり、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されなかった。
【0057】
実施例3 分子認識によって作用するプローブの耐熱性ヘアピン構造を形成するヌクレオチド配列(「分子ビーコン」)による5'-ヌクレアーゼ活性による切断からの保護
この実験の目的は、耐熱性ヘアピンを形成するヌクレオチド配列にて5'側で修飾した「分子ビーコン」がインビトロでの酵素増幅反応のTaqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されないことを示すことである。
前述の実施例と比較して、「分子ビーコン」はその5’末端にソラレン分子を有する。この分子によりソラレンのない「分子ビーコン」よりも耐熱性を有するヘアピンとなる。この分子は、付着してこの構造を安定化するヘアピン構造内にインターカレートし、重合温度で安定にすることを可能にする。
【0058】
3.a:標的、プローブおよびプライマーの定義
標的は、hMPVウイルスの遺伝子配列に対応する1.2Kbのインサートを有するプラスミドpCITEとした。1チューブにつき5×10
3コピー。
この実施例に用いた配列は以下の通りであった。
・センスプライマー:5'-CAT ATA AGC ATG CTA TAT TAA AAG AGT CTC-3'
・リバースプライマー:5'- CCT ATT TCT GCA GCA TAT TTG TAA TCA G -3'
・「分子ビーコン」プローブ(hp2):5'-Pso-GCA TCG TTT TTC GAT GC(dT-FAM)-T CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'
・コントロール「分子ビーコン」(MBnm):5'- (dT-FAM)-CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'−この配列はインビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。この配列の下線部は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
【0059】
3.b:プローブおよびプライマーの合成
プローブとプライマーの配列は実施例1.bに記載のプロトコールに従って合成した。 「Pso」は、市販のホスホラミダイト(ref. 10-1982, Glen Research, USA)を用いて自動合成する間に配列内に集合するソラレン分子である。この分子は、付着してこの構造を安定化するヘアピン構造内にインターカレートし、重合温度で安定にすることを可能にする。
dT-FAMは、T塩基に共有的に付着したフルオレセイン分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1056, Glen Research, USA)。
dT-Dabcylは、T塩基に共有的に付着したDabcyl分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1058, Glen Research, USA)。
FAM分子はフルオレセイン種のフルオロフォアであり、この蛍光は530nmで検出される。
Dabcylは、物理的にFAMフルオロフォアに近い場合に、蛍光の発光を阻害する芳香族分子である。
【0060】
3.c:ライトサイクラーのリアルタイム検出によるPCR増幅:
この実施例では、「LightCycler FastStart DNA Master Hybridization Probes」増幅キット(Roche, Penzberg, Germany)を用いた。反応混合物の調製は提供者が推奨する手順に従って行った。20μlの反応体積中に、5×10
3コピーのプラスミドを、センスプライマー及びリバースプライマー(0.5μM)、本発明に係るhp2「分子ビーコン」(1μM)、2μlのキットのバイアル1(酵素混合物)、0.8μlのキットの25mM MgCl
2、およびキットのPCR段階水と混合した。
その後、反応混合物をキャピラリーチューブに入れ、後者をライトサイクラーに用いた。
各々の増幅反応について、本発明に係るhp2「分子ビーコン」の代わりにコントロール「分子ビーコン」(MBnm)にてコントロールを行った。
各々の増幅反応について、標的プラスミドの代わりにキットのPCR段階水を添加してコントロールを行った(ネガティブコントロール、「c−」)。
PCR反応は、95℃で8分の開始変性の後、95℃で30秒間、40℃で5秒間および60℃で60秒間を40サイクル行った。
蛍光は、各サイクルの各工程の終わりの一時点に530nmで読み取った。その後、蛍光結果は、温度によって結果を分け、それらを正規化して、図で表せるように分析した。40℃および60℃での読み取りで得られたグラフにより、増幅反応の間のアンプリコンとプローブとのハイブリダイゼーションを検査することができる。一方、95℃ではプローブとアンプリコンとの間の起こりうるハイブリダイゼーションがない。ネガティブコントロールと比較した場合の、95℃のシグナルのいくらかの増加は、単にプローブの切断によるものであるかもしれない。したがって、95℃での読み取りで得られたグラフにより、TaqPolの5'-ヌクレアーゼ活性によってプローブが切断されるか否かを証明することができる。
【0061】
3.d:結果および考察:
リアルタイム検出で得られたプロファイルを
図13から17に示す。ここでは、横軸は増幅サイクルの数を表し、縦軸(
図13から16)は各サイクルの40℃及び60℃での530nmで検出される蛍光を表し、右の縦軸(
図17の左)は各サイクルの95℃での530nmで検出される蛍光を表す。
60℃および40℃のプロファイルは、本発明に係るhp2「分子ビーコン」及びMBnmコントロールがインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出したことを示す。
95℃のプロファイルは、MBnmが増幅反応の間に特異的に切断されるのに対して、hp2が同じ条件下で切断されなかったことを示した。
図17は、修飾していない「分子ビーコン」MBnmと修飾した「分子ビーコン」hp2についての95℃での蛍光の増加を比較したものである。
蛍光の特定の増加は、増幅が起こる場合に用いたMBnm「分子ビーコン」によってのみ観察された。増幅が起こらなかった(ネガティブコントロール)場合、及び「分子ビーコン」が本発明に従って修飾される場合には、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断はなく、したがって蛍光の増幅もない。
【0062】
結論:hp2修飾「分子ビーコン」はライトサイクラーによるサイクルから得られるアンプリコンと特異的にハイブリダイズし、MBnm非修飾「分子ビーコン」によって得られるものと同等のリアルタイム検出を生じる。hp2修飾「分子ビーコン」は、MBnm非修飾「分子ビーコン」とは異なり、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されなかった。
【0063】
実施例4 分子認識によって作用するプローブの耐熱性ヘアピン構造を形成するヌクレオチド配列(「分子ビーコン」)による5'-ヌクレアーゼ活性による切断からの保護の例
この実験の目的は、耐熱性ヘアピンを形成するヌクレオチド配列にて5'側で修飾した「分子ビーコン」がインビトロでの酵素増幅反応のTaqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断のための基質でないを示すことである。
実施例2及び3と比較して、修飾した分子ビーコンはヘアピン構造内のその5’末端にフルオロフォアを有するのに対して、この実施例では、フルオレセインは「分子ビーコン」の第一セグメント内に位置した(
図2の右図を参照)。
【0064】
4.a:標的、プローブおよびプライマーの定義
標的は、hMPVウイルスの遺伝子配列に対応する1.2Kbのインサートを有するプラスミドpCITEとした。(1チューブにつき5×10
3コピー。)
・センスプライマー:5'- CAT ATA AGC ATG CTA TAT TAA AAG AGT CTC -3'
・リバースプライマー:5'- CCT ATT TCT GCA GCA TAT TTG TAA TCA G -3'
・「分子ビーコン」プローブ(hp4):5'- FAM-GCA TCG TTT TTC GAT GC CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'
・TaqManプローブ(TM):5'- FAM- TGC AAT GAT GAG GGT GTC ACT GCG GTT -TAMRA-3'−この配列はインビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
この配列の下線部は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
【0065】
4.b:プローブおよびプライマーの合成
プローブとプライマーの配列は実施例1.bに記載のプロトコールに従って合成した。 dT-Dabcylは、T塩基に共有的に付着したDabcyl分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1058, Glen Research, USA)。
dT-FAMは、T塩基に共有的に付着したフルオレセイン分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1056, Glen Research, USA)。
FAM分子はフルオレセイン種のフルオロフォアであり、この蛍光は530nmで検出される。
Dabcylは、物理的にフルオロフォアに近い場合に、蛍光の発光を阻害する芳香族分子であり、ゆえに「クエンチャー」である。
TAMRA分子(テトラメチルローダミン誘導体)は、蛍光の発光がFRET効果によって発光するのを妨げる芳香族分子であって、このとき2つの分子が近接、例えば同じヌクレオチド配列上に位置する。FRET効果は、2つの分子の間の距離の6乗と比例している。
【0066】
4.c:ライトサイクラーのリアルタイム検出によるPCR増幅:
この実施例では、「LightCycler FastStart DNA Master Hybridization Probes」増幅キット(Roche, Penzberg, Germany)を用いた。反応混合物の調製は提供者が推奨する手順に従って行った。20μlの反応体積中に、5×10
3コピーのプラスミドを、センスプライマー及びリバースプライマー(0.5μM)、hp4「分子ビーコン」(1μM)、2μlのキットのバイアル1(酵素混合物)、0.8μlのキットの25mM MgCl
2、およびキットのPCR段階水と混合した。
その後、反応混合物をキャピラリーチューブに入れ、後者をライトサイクラーに用いた。
各々の増幅反応について、hp4「分子ビーコン」の代わりにTaqManTMプローブにてコントロールを行った。
各々の増幅反応について、標的プラスミドの代わりにキットのPCR段階水を添加してコントロールを行った(ネガティブコントロール、「c−」)。
PCR反応は、95℃で8分の開始変性の後、95℃で30秒間、40℃で5秒間および60℃で60秒間を40サイクル行った。
蛍光は、各サイクルの各工程の終わりの一時点に530nmで読み取った。その後、蛍光結果は、温度によって結果を分け、それらを正規化して、図で表せるように分析した。40℃および60℃での読み取りで得られたグラフにより、増幅反応の間のアンプリコンとプローブとのハイブリダイゼーションを検査することができる。一方、95℃ではプローブとアンプリコンとの間の起こりうるハイブリダイゼーションがない。ネガティブコントロールと比較した場合の、95℃のシグナルのいくらかの増加は、単にプローブの切断によるものであるかもしれない。したがって、95℃での読み取りで得られたグラフにより、TaqPolの5'-ヌクレアーゼ活性によってプローブが切断されるか否かを証明することができる。
【0067】
4.d:結果および考察:
リアルタイム検出で得られたプロファイルを
図18から22に示す。ここでは、横軸は増幅サイクルの数を表し、縦軸(
図18から21)は各サイクルの40℃及び60℃での530nmで検出される蛍光を表し、右の縦軸(
図22の左)は各サイクルの95℃での530nmで検出される蛍光を表す。
60℃および40℃のプロファイルは、hp4修飾「分子ビーコン」及びTMプローブがインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出したことを示す。
95℃のプロファイルは、TMプローブが増幅反応の間に特異的に切断されたのに対して、hp4は同じ条件下で切断されなかったことを示した。
図22は、hp4修飾「分子ビーコン」とTMプローブについての95℃での蛍光の増加を比較したものである。
蛍光の特定の増加は、増幅が起こる場合に用いたTMプローブによってのみ観察された。増幅が起こらなかった(ネガティブコントロール)場合、及び修飾した「分子ビーコン」が用いられた場合には、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断はなく、したがって蛍光の増幅もなかった。
【0068】
結論:本発明に係るhp4「分子ビーコン」はライトサイクラーによるサイクルから得られるアンプリコンと特異的にハイブリダイズし、TaqManプローブTMによって得られるものと同等のリアルタイム検出を生じた。本発明に従って修飾されたhp4「分子ビーコン」は、TaqManプローブとは異なり、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されなかった。
【0069】
実施例5 分子認識によって作用するプローブの耐熱性ヘアピン構造を形成するヌクレオチド配列(「分子ビーコン」)による5'-ヌクレアーゼ活性による切断からの保護の例
この実験の目的は、耐熱性ヘアピンを形成するヌクレオチド配列にて5'側で修飾した「分子ビーコン」がインビトロでの酵素増幅反応のTaqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断のための基質でないを示すことである。
実施例2及び3と比較して、修飾した分子ビーコンはヘアピン構造内のその5’末端にフルオロフォアを有するのに対して、この実施例2及び3では、フルオレセインは「分子ビーコン」の第一断片内に位置していた(
図2の右図を参照)。
実施例4と比較して、修飾した「分子ビーコン」は「分子ビーコン」の第一断片とヘアピン構造との間にヌクレオチドTを含む。このヌクレオチドは、ヘアピン構造によって形成される二重螺旋を「分子ビーコン」の第一断片と第三断片によって形成される二重螺旋から遠ざけており、これによって互いの相互作用が低減されている。
【0070】
5.a:標的、プローブおよびプライマーの定義
標的は、hMPVウイルスの遺伝子配列に対応する1.2Kbのインサートを有するプラスミドpCITEとした。(1チューブにつき5×10
3コピー。)
・センスプライマー:5'- CAT ATA AGC ATG CTA TAT TAA AAG AGT CTC -3'
・リバースプライマー:5'- CCT ATT TCT GCA GCA TAT TTG TAA TCA G -3'
・「分子ビーコン」プローブ(hp3):5'- FAM-GCA TCG TTT TTC GAT GCT CGA TG
C AAC TGC AGT GAC ACC CTC ATC ATT GCA CAT CG (dT-Dabcyl)-3'
・TaqManプローブ(TM):5'- FAM- TGC AAT GAT GAG GGT GTC ACT GCG GTT -TAMRA-3'−この配列はインビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。 この配列の下線部は、インビトロ増幅において生成されるアンプリコンの配列を特異的に認識した。
【0071】
5.b:プローブおよびプライマーの合成
プローブとプライマーの配列は実施例1.bに記載のプロトコールに従って合成した。 dT-Dabcylは、T塩基に共有的に付着したDabcyl分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1058, Glen Research, USA)。
dT-FAMは、T塩基に共有的に付着したフルオレセイン分子を有する修飾ヌクレオチドである(ref. 10-1056, Glen Research, USA)。
FAM分子はフルオレセイン種のフルオロフォアであり、この蛍光は530nmで検出される。
Dabcylは、物理的にフルオロフォアに近い場合に、蛍光の発光を阻害する芳香族分子であり、ゆえに「クエンチャー」である。
TAMRA分子(テトラメチルローダミン誘導体)は、蛍光の発光がFRET効果によって発光するのを妨げる芳香族分子であって、このとき2つの分子が近接、例えば同じヌクレオチド配列上に位置する。FRET効果は、2つの分子の間の距離の6乗と比例している。
【0072】
5.c:ライトサイクラーのリアルタイム検出によるPCR増幅:
この実施例では、「LightCycler FastStart DNA Master Hybridization Probes」増幅キット(Roche, Penzberg, Germany)を用いた。反応混合物の調製は提供者が推奨する手順に従って行った。20μlの反応体積中に、5×10
3コピーのプラスミドを、センスプライマー及びリバースプライマー(0.5μM)、hp4「分子ビーコン」(1μM)、2μlのキットのバイアル1(酵素混合物)、0.8μlのキットの25mM MgCl
2、およびキットのPCR段階水と混合した。
その後、反応混合物をキャピラリーチューブに入れ、後者をライトサイクラーに用いた。
各々の増幅反応について、本発明に係るhp3「分子ビーコン」の代わりにTaqManTMプローブにてコントロールを行った。
各々の増幅反応について、標的プラスミドの代わりにキットのPCR段階水を添加してコントロールを行った(ネガティブコントロール、「c−」)。
PCR反応は、95℃で8分の開始変性の後、95℃で30秒間、40℃で5秒間および60℃で60秒間を40サイクル行った。
蛍光は、各サイクルの各工程の終わりの一時点に530nmで読み取った。その後、蛍光結果は、温度によって結果を分け、それらを正規化して、図で表せるように分析した。40℃および60℃での読み取りで得られたグラフにより、増幅反応の間のアンプリコンとプローブとのハイブリダイゼーションを検査することができる。一方、95℃ではプローブとアンプリコンとの間の起こりうるハイブリダイゼーションがない。ネガティブコントロールと比較した場合の、95℃のシグナルのいくらかの増加は、単にプローブの切断によるものであるかもしれない。したがって、95℃での読み取りで得られたグラフにより、TaqPolの5'-ヌクレアーゼ活性によってプローブが切断されるか否かを証明することができる。
【0073】
リアルタイム検出で得られたプロファイルを
図23から27に示す。ここでは、横軸は増幅サイクルの数を表し、縦軸(
図23から26)は各サイクルの40℃及び60℃での530nmで検出される蛍光を表し、右の縦軸(
図27の左)は各サイクルの95℃での530nmで検出される蛍光を表す。
60℃および40℃のプロファイルは、hp3修飾「分子ビーコン」及びTMプローブがインビトロ酵素増幅反応から得られるアンプリコンの存在を特異的に検出したことを示す。
95℃のプロファイルは、TMプローブが増幅反応の間に特異的に切断されたのに対して、hp3は同じ条件下で切断されなかったことを示した。
図27は、hp3修飾「分子ビーコン」とTMプローブについての95℃での蛍光の増加を比較したものである。
蛍光の特定の増加は、増幅が起こる場合に用いたTMプローブによってのみ観察される。増幅が起こらない(ネガティブコントロール)場合、及び修飾した「分子ビーコン」を用いる場合には、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性による切断はなく、したがって蛍光の増幅もなかった。
【0074】
結論:hp3修飾「分子ビーコン」はライトサイクラーによるサイクルから得られるアンプリコンと特異的にハイブリダイズし、TaqManプローブTMによって得られるものと同等のリアルタイム検出を生じた。hp3修飾「分子ビーコン」は、TaqManプローブとは異なり、Taqポリメラーゼの5'-ヌクレアーゼ活性によって切断されなかった。