(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5763141
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】撮像光学系
(51)【国際特許分類】
G02B 13/00 20060101AFI20150723BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20150723BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-187197(P2013-187197)
(22)【出願日】2013年9月10日
(65)【公開番号】特開2014-52635(P2014-52635A)
(43)【公開日】2014年3月20日
【審査請求日】2013年9月10日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0099876
(32)【優先日】2012年9月10日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0072836
(32)【優先日】2013年6月25日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジン ファ
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ヨン ジョー
(72)【発明者】
【氏名】パーク、イル ヨン
【審査官】
堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−035397(JP,A)
【文献】
特開2000−227550(JP,A)
【文献】
特開2007−333805(JP,A)
【文献】
特開2005−164839(JP,A)
【文献】
特開2006−343554(JP,A)
【文献】
特開2009−109630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 13/00
G02B 13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に
正の屈折力を有し、物体側の面が該物体側へ凸な形状の第1のレンズと、
負の屈折力を有する第2のレンズと、
負の屈折力を有する第3のレンズと、
正の屈折力を有する第4のレンズと、
負の屈折力を有し、像側の面が像側へ凸な形状の第5のレンズと、
負の屈折力を有し、像側の面が物体側へ凹な形状の第6のレンズと
からなり、
前記第1のレンズから前記第6のレンズは、プラスチックレンズで構成され、
前記第6のレンズの両面は非球面で構成され、物体側および像側の面は、有効径内に変曲点をもつ、撮像光学系。
【請求項2】
前記撮像光学系は、色収差補正条件に対して次の条件式
|V3−V2|<41
(ここで、V3は前記第3のレンズのアッベ数、V2は前記第2のレンズのアッベ数である)
を満たす請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項3】
前記撮像光学系は、光学系の設計条件に対して次の条件式
TTL/F<1.5
(ここで、TTLは前記第1のレンズから像面までの距離、Fは全体光学系の焦点距離である)
を満たす請求項1又は2に記載の撮像光学系。
【請求項4】
前記撮像光学系は、光学系の焦点距離比による小型化の条件に対して次の条件式
1<|F6/F|<6
(ここで、F6は前記第6のレンズの焦点距離、Fは全体光学系の焦点距離である)
を満たす請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項5】
前記撮像光学系は、光学系のレンズ別曲率半径による小型化の条件に対して次の条件式
0<(R7+R10)/(R7−R10)<1.3
(ここで、R7は前記第4のレンズの物体側の面の曲率半径、R10は前記第5のレンズの像側の面の曲率半径である)
を満たす請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項6】
前記撮像光学系は、光学系の収差補正に関する条件に対して次の条件式
|R7/F|<5
(ここで、R7は前記第4のレンズの物体側の面の曲率半径、Fは全体光学系の焦点距離である)
を満たす請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項7】
前記撮像光学系は、光学系の色収差補正に関する条件に対して次の条件式
|Nd2−Nd5|<0.11
(ここで、Nd2はdラインの波長(587.6nm)帯域で前記第2のレンズの屈折率、Nd5はdラインの波長(587.6nm)帯域で前記第5のレンズの屈折率である)
を満たす請求項1から6のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項8】
前記撮像光学系は、光学系の球面収差補正に関する条件に対して次の条件式
F3/F<−5
(ここで、F3は前記第3のレンズの焦点距離、Fは全体光学系の焦点距離である)
を満たす請求項1から7のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項9】
前記第1のレンズ〜前記第6のレンズの両面は、非球面で構成される請求項1から8のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項10】
前記第6のレンズと像面との間には、外部から流入する光の中に含まれた過度な赤外線を遮断するための赤外線遮断フィルターがコーティングされたカバーガラスの光学フィルターをさらに含む請求項1から9のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【請求項11】
前記第6のレンズは、軸上近傍において負の屈折力をもち、周縁部において正の屈折力をもつ、請求項1から10のいずれか一項に記載の撮像光学系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像光学系に関し、特に、6枚のレンズで構成された撮像光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、移動通信端末、PDA、スマ
ート
フォンのような移動通信手段は、その使用量が増大され、通信技術を通じて提供されるサービスの多様化に伴って、基本通信機能に加えて多様な形態の付加機能が搭載されている。
【0003】
特に、移動通信手段に装着されるカメラモジュールは、短焦点を用いる単純な写真撮影の他に、高画質の動画撮影、自動焦点調整、QRコード(登録商標)認識などの多様な
コンバージェンス器機への要求が増えている。
【0004】
また、カメラモジュールの大きさが段々小型化されると共に高い解像度が求められ、移動通信器機の単価引下によってカメラモジュールの製作単価も漸次低くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第2011−24872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カメラモジュールの単価を低めるためには、まず、カメラモジュールに組み込まれる光学系を構成するレンズ
群の製作単価を低めることが一番望ましい。しかし、前述の解像度の向上条件を満たすためには、光学性能が優秀なガラスレンズを適用して光学系を構成するが、高価のガラスレンズを複数使ってカメラモジュールの製作単価を低めることは不可能になるという問題がある。
【0007】
また、解像度の問題を解決するためにガラスレンズを複数採用した場合、光学系を軽量化することができないという短所がある。
【0008】
本発明は、前記の問題点に鑑みて成されたものであって、6枚の非球面プラスチックレンズを用いて光学系を構成することによって、高解像度及び製作単価を低めることができる撮像光学系を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を解決するために、本発明によれば、物体側から順に正の屈折力を有し、
物体側の面が該物体側へ凸な形状の第1のレンズと、負の屈折力を有する第2のレンズと、負の屈折力を有する第3のレンズと、正の屈折力を有する第4のレンズと、負の屈折力を有し、
像側の面が
像側へ凸な形状の第5のレンズと、負の屈折力を有し、
像側の面が
物体側へ凹な形状の第6のレンズとを含む撮像光学系が提供される。
【0010】
一実施形態によれば、前記光学系は、色収差補正条件に対して次の条件式を満たす。
【0011】
[条件式1]|V3−V2|<41
ここで、V3は第3のレンズのアッベ数で、V2は第2のレンズのアッベ数である。
【0012】
また、前記光学系は、光学系設計条件に対して次の条件式を満たす。
【0013】
[条件式2]TTL/F<1.5
ここで、TTLは、第1のレンズから
像面までの距離で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0014】
また、前記光学系は、光学系の焦点距離比による小型化の条件に対して次の条件式を満たす。
【0015】
[条件式3]1<|F6/F|<6
ここで、F6は第6レンズの焦点距離で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0016】
また、前記光学系は、光学系のレンズ別曲率半径による小型化の条件に対して次の条件式を満たす。
【0017】
[条件式4]0<(R7+R10)/(R7−R10)<1.3
ここで、R7は第4のレンズの物体側面の曲率半径で、R10は第5のレンズの像側面の曲率半径である。
【0018】
また、前記光学系は、光学系の収差補正に関する条件に対して次の条件式を満たす。
【0019】
[条件式5]|R7/F|<5
ここで、R7は第4のレンズの物体側面の曲率半径で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0020】
また、前記光学系は、光学系の色収差補正に関する条件に対して次の条件式を満たす。
【0021】
[条件式6]|Nd2−Nd5|<0.11
ここで、Nd2は、dラインの波長(587.6nm)帯域で第2のレンズの屈折率で、Nd5は、dラインの波長(587.6nm)帯域で第5のレンズの屈折率である。
【0022】
また、前記光学系は、光学系の球面収差補正に関する条件に対して次の条件式を満たす。
【0023】
[条件式7]F3/F<−5
ここで、F3は第3のレンズの焦点距離で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0024】
そして、前記第1のレンズ〜前記第6のレンズはプラスチックレンズで構成され、前記第1のレンズ〜前記第6のレンズの両面は、非球面で構成される。
【0025】
また、前記第6のレンズと像面との間には、外部から流入する光の中に含まれた過度な赤外線を遮断するための赤外線遮断フィルターがコーティングされたカバーガラスの光学フィルターがさらに含まれる。
【発明の効果】
【0026】
前述のように、本発明によれば、6枚のレンズを非球面のプラスチックレンズで構成し、製造単価を低めると共に収差補正效率を向上させ、色収差を最小化し、高解像度を具現することができるという効果が奏する。
【0027】
また、本発明によれば、光学系を構成する6枚のレンズの中で第1のレンズ及び第4のレンズが正の屈折力を有するように構成することによって、収差値を減らして高解像度の光学系を製作することができるという効果が奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の第1の実施形態による撮像光学系のレンズの配置を示す構成図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図である。
【
図7】本発明の第3の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図である。
【
図10】本発明の第4の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の各実施形態において、レンズ構成図におけるレンズの厚さ、大きさ及び形状は、本発明の詳細な説明のためにやや誇張されて示され、特にレンズ構成図で示された球面または非球面の形状は、一例として示されたもので、これに限定するものではない。
【0030】
まず、
図1は、本発明による撮像光学系の実施形態を示すレンズ構成図である。同図のように、この実施形態の撮像光学系は、正の屈折力を有する第1のレンズL1と、負の屈折力を有する第2のレンズL2と、負の屈折力を有する第3のレンズL3と、正の屈折力を有する第4のレンズL4と、負の屈折力を有する第5のレンズL5と、負の屈折力を有する第6のレンズL6とを含んで構成される。
【0031】
前記第1のレンズL1は、
物体側の面が該物体側に凸な形状で、第5のレンズL5及び第6のレンズL6は、
各々像側の面が
像側へ凸
な形状、物体側に凹な形状で形成される。
【0032】
また、前記第6のレンズL6と像面15との間には、光学系を経由する光の中に過度な赤外線を遮断するための赤外線フィルターや該赤外線フィルターがコーティングされたカバーガラスで構成された光学フィルターOFが設けられる。
【0033】
また、本発明の光学系は、第1のレンズL1〜第6のレンズL6が全てプラスチックレンズで構成され、第1のレンズL1〜第6のレンズL6の両面のうちのいずれか一面または両面が非球面で構成される。
【0034】
本発明による光学系を構成するレンズのうちの少なくともいずれか一面を非球面で構成する理由は、色収差を含めた収差補正が容易くして製造公差を緩和させることができるような設計自由度を向上させるためである。また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6を全てプラスチックレンズで構成する理由は、ガラスレンズに比べて非球面の製作が容易く、主にモバイル機器に装着される光学系の特性上、複数のレンズで構成されても軽量化が可能になるようにすることによって、モバイル機器に採用可能な撮像光学系を構成するためである。
【0035】
前述のように、本発明の撮像光学系は、次の条件式1及び条件式2によって収差補正と複数のレンズを使っても小型化が可能になる。その条件式及び作用效果について詳記する。
【0036】
[条件式1]|V3−V2|<41
ここで、V3は第3レンズのアッベ数で、V2は第2のレンズのアッベ数である。
【0037】
条件式1は、光学系の色収差補正に関する条件であって、第3のレンズ及び第2のレンズのアッベ数間の差が所定の値以下に維持されるようにして色収差補正が容易くする。条件式1を満たす場合、色収差を最小化することができ、上限を脱する場合は、色収差が発生する。
【0038】
[条件式2]TTL/F<1.5
ここで、TTLは、第1のレンズから
像面までの距離で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0039】
条件式2は、光学系の焦点距離比による小型化に関する条件であって、全体光学系の焦点距離に対して第1のレンズから
像面まで距離の比に関する条件式である。前記条件式2の上限を脱する場合、モバイル用カメラにおいて求められる一定画角以上の特性を満足し、コンパクトな光学系の製作が難しくなる。
【0040】
[条件式3]1<|F6/F|<6
ここで、F6は、第6レンズの焦点距離で、Fは、全体光学系の焦点距離である。
【0041】
条件式3は、光学系の焦点距離比による小型化に関する条件であって、第6のレンズの焦点距離と全体光学系の焦点距離との比に対する条件式である。前記条件式3の上限を脱する場合、光学系全体の屈折力が低下し、小型化の条件を満足しにくくなり、下限を脱する場合は、テレセントリックの特性を脱してしまい、歪曲収差の補正が難しくなる。
【0042】
[条件式4]0<(R7+R10)/(R7−R10)<1.3
ここで、R7は第4のレンズの
物体側の面の曲率半径で、R10は第5のレンズの
像側の面の曲率半径である。
【0043】
条件式4は、光学系のレンズ別曲率半径による小型化に関する条件であって、第4のレンズ及び第5のレンズの曲率半径の和と差との比に対する条件式である。条件式4の上限を脱する場合、レンズの有效径が大きくなり、小型化が難しく、レンズの敏感度が増加する恐れがあり、下限を脱する場合は、光学系の高い解像度を得ることができないという短所がある。
【0044】
[条件式5]|R7/F|<5
ここで、R7は第4のレンズの物体側面の曲率半径で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0045】
条件式5は、光学系の収差補正に関する条件であって、第4のレンズの
物体側の面の曲率半径と全体光学系の焦点距離との比に対する条件式である。条件式5の上限を脱する場合、光学系の収差補正が難しく、高い解像度を具現しにくくなる。
【0046】
[条件式6]|Nd2−Nd5|<0.11
ここで、Nd2は、dラインの波長(587.6nm)帯域で第2のレンズの屈折率で、Nd5は、dラインの波長(587.6nm)帯域で第5のレンズの屈折率である。
【0047】
条件式6は、光学系の色収差補正に関する条件であって、第2のレンズ及び第5のレンズの特定な波長帯域であるdライン(587.6nm)での屈折率差に対する条件式である。条件式6の条件を満たす場合、光学系の高い解像度の具現が可能になり、色収差を最小化することができる。
【0048】
[条件式7]F3/F<−5
ここで、F3は第3のレンズの焦点距離で、Fは全体光学系の焦点距離である。
【0049】
条件式7は、光学系の球面収差補正に関する条件であって、第3のレンズと全体光学系との焦点距離の比に関する条件式である。条件式7の上限を脱する場合、球面収差の補正が難しくなり、これによって光学系の高い解像度を具現しにくくなる。
【0050】
以下、具体的な数値実施例を挙げて、本発明による小型広角光学系について詳記する。
【0051】
後述する実施例1〜実施例4は、前述のように、正の屈折力を有し、
物体側の面が該物体側へ凸な形状の第1のレンズL1と、負の屈折力を有する第2のレンズL2と、負の屈折力を有する第3のレンズL3と、正の屈折力を有する第4のレンズL4と、正の屈折力を有し、
像側の面が
像側へ凸な形状の第5のレンズL5と、負の屈折力を有し、
像側の面が
物体側へ凹な形状の第6のレンズL6とから構成される。第6のレンズL6と像面15との間には、赤外線フィルターや該赤外線フィルターがコーティングされたカバーガラスで構成された光学フィルターOFが設けられる。
【0052】
また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6は、両面が非球面であるプラスチックレンズで構成される。
【0053】
後述する各実施例で使われる非球面は、公知の数学式1によって求められ、コニック(Conic)定数(K)と非球面係数(A、B、C、D、E、F)に使われる「E及びこれに付した数字」は、10の累乗を表す。例えば、E+02は、10
2を、E−02は、10
−2を示す。
【0054】
【数1】
ここで、Z:レンズの頂点から光軸方向への距離
Y:光軸に垂直な方向への距離
C:レンズの頂点での曲率半径Rの逆数
K:コニック定数
A、B、C、D、E、F:非球面係数
<第1の実施形態>
【0055】
下記の表1は、本発明の第1の実施形態による数値例を示す。
【0056】
また、
図1は、本発明の第1の実施形態による撮像光学系のレンズの配置を示す構成図で、
図2は、
図1に示す光学系のMTFグラフで、
図3は、表1及び
図1に示す光学系の収差図である。
【0057】
第1の実施形態の場合、全体光学系の有效焦点距離Fは、4.09mmで、第1のレンズから
像面までの距離TTLは、5.0mmである。また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6は、全て非球面のプラスチックレンズで構成される。
【0058】
また、第1の実施形態の場合、第6のレンズの焦点距離F6は、−5.98mmで、第2のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6322であり、第5のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は1.6349で、第3のレンズの焦点距離F3は−100mmである。
【0060】
表1において、面番号の前の「*」は、非球面を表し、第1の実施形態の場合、第1のレンズL1〜第6のレンズL6の両面は非球面である。
【0061】
また、数学式1による第1の実施形態の非球面係数の値は、下記の表2の通りである。
【0063】
下記の表3は、本発明の第2の実施形態による数値例を示す。
【0064】
また、
図4は、本発明の第2の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図で、
図5は、
図4に示す光学系のMTFグラフで、
図6は、表3及び
図4に示す光学系の収差図を示す。
【0065】
第2の実施形態の場合、全体光学系の有效焦点距離Fは4.08mmで、第1のレンズから
像面までの距離TTLは4.98mmである。また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6は、全て非球面のプラスチックレンズで構成される。
【0066】
また、第2の実施形態の場合、第6のレンズの焦点距離F6は、−4.45mmで、第2のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6322であり、第5のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6349で、第3のレンズの焦点距離F3は、−100mmである。
【0068】
表3において面番号の前の「*」は、非球面を表す。第2の実施形態の場合、第1のレンズL1〜第6のレンズL6の両面は、非球面である。
【0069】
また、数学式1による第2の実施形態の非球面係数の値は、次の表4の通りである。
【0071】
下記の表5は、本発明の第3の実施形態による数値例を示す。
【0072】
また、
図7は、本発明の第3の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図で、
図8は、
図7に示す光学系のMTFグラフで、
図9は、表5及び
図7に示す光学系の収差図を示す。
【0073】
第3の実施形態の場合、全体光学系の有效焦点距離Fは、4.25mmで、第1のレンズから
像面までの距離TTLは、5.15mmである。また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6は、全て非球面のプラスチックレンズで構成される。
【0074】
また、第3の実施形態の場合、第6のレンズの焦点距離F6は、−4.80mmで、第2のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6322であり、第5のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.5255で、第3のレンズの焦点距離F3は、−100mmである。
【0076】
表5において面番号の前の「*」は、非球面を表す。第3の実施形態の場合、第1のレンズL1〜第6のレンズL6の両面は、非球面である。
【0077】
また、数学式1による第3の実施形態の非球面係数の値は、次の表6の通りである。
【0079】
下記の表7は、本発明の第4の実施形態による数値例を示す。
【0080】
また、
図10は、本発明の第4の実施形態によるカメラ用光学系のレンズの配置を示す構成図で、
図11は、
図10に示す光学系のMTFグラフで、
図12は、表7及び
図10に示す光学系の収差図を示す。
【0081】
第4の実施形態の場合、全体光学系の有效焦点距離Fは、4.07mmで、第1のレンズから
像面までの距離TTLは、5.01mmである。また、第1のレンズL1〜第6のレンズL6は、全て非球面のプラスチックレンズで構成される。
【0082】
また、第4の実施形態の場合、第6のレンズの焦点距離F6は、−23.26mmで、第2のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6322であり、第5のレンズのdライン波長(587.6nm)帯域で屈折率は、1.6349で、第3のレンズの焦点距離F3は、−24.42mmである。
【0084】
表7において面番号の前の「*」は、非球面を表す。第4の実施形態の場合、第1のレンズL1〜第6のレンズL6の両面は、非球面である。
【0085】
また、数学式1による第4の実施形態の非球面係数の値は、次の表8の通りである。
【0087】
一方、前記第1の〜第4の実施形態に対する条件式の値は、次の表9の通りである。
【0089】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0090】
L1 第1のレンズ
L2 第2のレンズ
L3 第3のレンズ
L4 第4のレンズ
L5 第5のレンズ
L6 第6のレンズ
OF 光学フィルター
1、2、3、4、…、8、9、10 面番号