【実施例】
【0020】
図1Aは本発明の一実施例に係る換気ファンの組み立て立体図であり、
図1Bは
図1Aに示す換気ファンを別の角度から見た組み立て立体図である。
図1Aと
図1Bを同時に参考されたい。本発明の換気ファンFは、換気構造1とファン2を備え、ファン2の片側に換気構造1を取り付ける。詳しく言えば、
図2に示すように(
図2は
図1Aに示す換気ファンの分解斜視図である)、換気構造1は外フレーム11と、接続部材12と、遮蔽部材13とを備える。外フレーム11は収容スペース111と開口部112を有する。接続部材12は環形の構造であり、収容スペース111は接続部材12を収容するために用いられる。言い換えれば、接続部材12は収容スペース111に設置されるので、収容スペース111の形状は接続部材12と同様に環形であり、且つ溝の構造である。また、接続部材12と遮蔽部材13の高さと収容スペース111の深さは同じであるため、接続部材12と遮蔽部材13を完全に外フレーム11の中に収容させることができる。また、ファン2はハウジング21と羽根構造22(
図1Bを参考)を更に備え、羽根構造22はハウジング21の一方の側に設置される。ハウジング21全体の形状は外フレーム11に合わせることで、ファン2はハウジング21によって外フレーム11と組み立てることができる。なお、羽根構造22の設置位置は外フレーム11の開口部112に対応する。
【0021】
図3は
図1Aに示す換気構造の一部の分解概略図である。
図3に示すように、接続部材12は少なくとも一つの第一接続部121を有する。本実施例において、接続部材12は側壁122を有し、第一接続部121はスライドレールであり、スライドレールは側壁122上に傾斜設置される。また、本発明は第一接続部121の数を限定せず、詳しく言えば、一つの傾斜したスライドレールは一つの第一接続部121とみなす。即ち、
図3に示すA−Aエリアは一つの第一接続部121とみなす。本実施例に係る接続部材12は、構造の安定性を維持するため(この部分は後に詳しく述べる)、六つの第一接続部121を有する。
【0022】
組み立てた後、遮蔽部材13と接続部材12は共に外フレーム11に設置され、遮蔽部材13は蓋板131と少なくとも一つの第二接続部132を有する。蓋板131は開口部112の一方の側に
対応して設置され、第二接続部132は接続部材12の第一接続部121に
対応して設置され、ファン2は開口部112の他方の側に
対応して設置される。本実施例において、遮蔽部材13は環形フレーム133と複数のリブ134を有し、環形フレーム133は蓋板131と平行に設けられ、リブ134は蓋板131と環形フレーム133とを連結するように設けられる。第二接続部132は環形フレーム133またはリブ134上に設置される。本実施例に係る遮蔽部材13は三本のリブ134を有し、蓋板131と環形フレーム133に堅固に接続される。一方、第二接続部132は環形フレーム133とリブ134の底縁にそれぞれ設置される。また、接続部材12が六つの第一接続部121を有することに対応して、本実施例に係る遮蔽部材13も六つの第二接続部132を有する。
【0023】
また、第一接続部121はスライドレールであることに対応して、本実施例に係る第二接続部132は凸部であり、第二接続部132は第一接続部121に
対応して設置される。即ち、凸部はスライドレールに
対応して設置され、且つスライドレールに沿って滑るように構成される。本発明において第一接続部121と第二接続部132の形態は限定されず、その他の実施例においては、例えば第一接続部121は凸部であり、第二接続部132はスライドレールの形態とされるが、本発明はこれに限定されない。
【0024】
図4Aは
図2に示す環形の接続部材と遮蔽部材の立体図であり、
図4Bは
図4Aに示す環形の接続部材と遮蔽部材を組み立てた概略図であり、
図4Cは
図4Bに示す環形の接続部材と遮蔽部材の組み立て作動概略図である。
図3と
図4Aから
図4Cを同時に参考されたい。接続部材12と遮蔽部材13は組み立てた後、これらは共に、外フレーム11の収容スペース111に収容される。図面を明確に示すために、
図4Aから
図4Cでは外フレーム11を示しておらず、
図4Aは接続部材12と遮蔽部材13の分解図であり、
図4Bと
図4Cは接続部材12と遮蔽部材13を組み立てた図のみを示す。また、
図4Bは換気構造1が開いた場合の接続部材12と遮蔽部材13の相対関係を示し、それに対して
図4Cは換気構造1が閉じた場合を示す。これより、
図4Aから
図4Cを併せて参照しつつ、接続部材12と遮蔽部材13の相対的な作動関係を更に説明する。換気構造1が開いた場合、第二接続部132は第一接続部121の最高点にあり、即ち、
図4Aと
図4Bに示す位置Bにある。また、第二接続部132は環形フレーム133またはリブ134の底縁に設置されるため、遮蔽部材13は接続部材12の頂縁に取り付けられ、空気はリブ134の間隔設置によって形成されたスペースSを通じて換気構造1に出入りすることができる(
図2を同時に参考されたい)。詳しく言えば、仮に、換気ファンFを給気ファンとした場合、屋外の新鮮な空気はリブ134の間隔設置によって形成されたスペースSから換気構造1に入り、ファン2によって新鮮な空気を室内に提供することができる。仮に、換気ファンFを排気ファンとした場合、室内の低酸素の空気をファン2と換気構造1を通じて屋外に排出することができる。換気ファンFが給気ファンか排気ファンかは羽根構造22の回転方向によって決められるため、ここで繰り返して述べない。
【0025】
本実施例に係る第一接続部121は傾斜したスライドレールであるため、遮蔽部材13の第二接続部132は第一接続部121の最高点から最低点に滑ることができる。即ち、
図4Bに示す位置Bから
図4Cに示す位置Cまで滑ることができ、位置Cに達した時、蓋板131の位置は第一接続部121の頂縁と同じ位置となり、外フレーム11の開口部112を更に閉じさせ(
図3参照)、空気を換気構造1で流通させないことで、密閉の効果を達成する。好ましいのは
図4Aに示すように、本実施例に係る第一接続部121は傾斜したスライドレールとし、スライドレールの前後両端にはそれぞれ緩衝エリア121a、121bを設けるようにする。換気構造1が開いた状態である場合、即ち、第二接続部132が第一接続部121の最高点にある時、第二接続部132は緩衝エリア121aの範囲内に移動することができる。これにより、最低点(即ち、緩衝エリア121b)に直ちに滑って移動することがないため、換気構造1は開いた状態を維持することができ、震動によって閉じられることを避けることができる。その他の実施例において、スライドレールが傾斜する経路の途中に、複数の緩衝エリアを更に増設することによって、換気構造1が多段式の開閉機能を有するように構成することができる。
【0026】
また、第二接続部132aと132bを第一接続部121の上側と下側に間隔を持って設置することによって、接続部材12と遮蔽部材13の接続関係を更に堅固にすることができる。即ち、
図4Bに示すように、第二接続部132aは第一接続部121の上側に設置し、第二接続部132bは第一接続部121の下側に設置することにより、第二接続部132aと132bが第一接続部121の上側と下側に間隔を持って設置される形態を形成するようにする。
【0027】
操作者が換気ファンF全体の外側から接続部材12と遮蔽部材13の相対作動を容易に制御できるようにするために、
図2に示すように、接続部材12に操作レバー123を更に設け、操作レバー123は接続部材12の側壁122から外フレーム11の外側まで延伸されるようにする。外フレーム11は、操作レバー123を収容し及び/又は操作レバー123の作動範囲を制限するための制限エリア113を更に有する。本実施例において、操作者は操作レバー123を反時計回り(
図4Cの矢印に示すように)に動かしたり、時計方向に動かすことにより、接続部材12の回転角度位置を変化させ、遮蔽部材13を垂直方向(軸方向)Yに移動させることができる。
【0028】
また、
図2に示すように、換気構造1は固定部材14とカバー15を更に含む。
図5Aは
図2に示す換気ファンのカバーが含まれない状態の概略図であり、
図5Bは
図5Aに示す換気ファンが閉じた状態の概略図である。
図5Aと
図5Bを同時に参考されたい。固定部材14は外フレーム11に設置され、固定部材14は少なくとも一つの回転規制部141を有し、遮蔽部材13の一部は回転規制部141に収容される。詳しく言えば、回転規制部141の形状は遮蔽部材13のリブ134に対応し、リブ134を回転規制部141内に収容させる。また、リブ134は回転規制部141に制限され、遮蔽部材13を垂直方向Yのみに上下運動させるように制限する。
図4Aと
図4Bを参考されたい。詳しく言えば、操作レバーを操作して接続部材12を回転させた場合、第二接続部132は水平方向Xには移動せず、傾斜した第一接続部121のガイド作用を受けて垂直方向(軸方向)Yのみに上下運動する。
【0029】
また、
図2と
図5Aに示すように、固定部材14はストッパー板142を有し、このストッパー板142は外フレーム11の一側部に設置される。詳しく言えば、ストッパー板142は外フレーム11の制限エリア113を有する側部に設置され、且つ制限エリア113と共に操作レバー123の作動範囲を制限する。
【0030】
図2に示すように、カバー15は外フレーム11を覆うように設置され、ファン2と反対側に設けられる。カバー15は遮蔽部材13に取り付けられる。即ち、遮蔽部材13は少なくとも一つの第三接続部135を更に有し、第三接続部135は蓋板131に設置され、且つカバー15に接続される。本実施例において、第三接続部135はねじロックの方式によってカバー15に接続されるので、本実施例の第三接続部135はねじ穴である。また、第三接続部135に挿通されるねじ16(
図5Bに示すように)を更に有することで、遮蔽部材13とカバー15をロックさせ、カバー15を増設することによって、換気構造1全体により好ましい閉鎖効果を達成させることができる。その他の実施例において、遮蔽部材13とカバー15は螺合、係合、リベット、或は締まり嵌めの方式によって接続されることができる。よって、本発明はこれに限定されない。
【0031】
上述をまとめると、本発明の換気ファンは換気構造とファンとから構成される。換気構造は外フレームと、環形の接続部材と、遮蔽部材とを有し、環形の接続部材と遮蔽部材は外フレームに収容されるようになっている。このような環形の接続部材と遮蔽部材の構造上の新規な設計によって、蓋板を有する遮蔽部材を前記環形の接続部材の操作により移動させ、前記換気構造を開いたり閉じたりすることで、空気を外フレームの開口部により流通させたり、或は、蓋板で開口部を閉じることによって、空気の流通を遮断することができる。
このように、環形の接続部材と遮蔽部材を外フレーム内に直接収容することによって、使用スペースを省くことができる。換気構造が閉じた状態にある場合は、換気構造全体を最低限の高さ(厚さ)まで縮小することができ、外観的にも薄くスマートな状態にすることができる。また、遮蔽部材の蓋板により、外フレームの開口部を閉じることで、換気構造を閉じさせることができるため、わずかな部品を使用するだけで開閉操作が可能となり、従来換気扇がより多数の部品を使用しなければならなかった問題を解決でき、更に従来換気扇の組み立て作業の複雑度を簡略化することができる。
【0032】
また、固定部材は遮蔽部材を外フレームに固定し、且つその動きを制限する。環形の接続部材を水平方向へ回動させるように操作することで、遮蔽部材を垂直方向(軸方向)に上下移動させることができ、換気構造を開閉させることができる。遮蔽部材は垂直方向だけに移動する。そうすることで、換気構造をより効率よく開閉動作させることができる。
【0033】
また、第一接続部は傾斜したスライドレールとして構成され、第二接続部はこれに摺接する凸部として構成される。凸部は傾斜したスライドレール内で滑る設計によって、より強い構造強度を持つ。
【0034】
上記実施例は例示的なものであって、本発明を限定するためのものではない。本発明の技術の思想および範囲から逸脱することなく、行われる等価の修正または変更は、いずれも別紙の特許請求の範囲に含まれる。