(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロック手段は、前記スプールカバーまたは前記リール本体の結合部に備えられた結合突起と、この結合突起が締結される対応部材とからなることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リール。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は前述のような問題点を解決するためになされたもので、いそなどの極限の釣魚環境でのスプールの入替えなどの作業中に、リール本体に結合されたスプールカバーとサイドカバーを含むカバーアセンブリーを解除して分離しても、リール本体から完全に分離、離脱せず紛失の危険が無くなるように、リールに備えられた第2結合部に連結され、カバーアセンブリーがリール本体から先引出及び後旋回の運動を行うようにするピラーを導入した、サイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、前記ピラーの先引出及び後旋回の運動のためにリール本体に付加の運動空間を備えなくても、ピラーの運動空間を確保して容易な製作ができるように伸縮(telescopic)型に形成された伸縮可能なピラーを導入した、サイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを提供することを他の目的とする。
【0007】
また、本発明は、使用者がカバーアセンブリーの分離を簡便で手軽く行えるように、サイドカバーの旋回によってカバーアセンブリーが旋回するとき、ピラーによって旋回運動が邪魔されなく、ピラーに対する円弧運動を案内するガイド部材を備えた、サイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを提供することをさらに他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、リール本体とサイドカバーを含むカバーアセンブリーの結合を堅くし、カバーアセンブリーの解除の際、使用者が手軽く脱着することができるようにして使用者の便宜性をはかるように、スプールカバーまたはリール本体の第1結合部に結合突起とこの結合突起が締結される対応部材とを備え、スプールカバーを旋回するための把持部をさらに備えた、サイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを提供することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を達成するために、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、
一側の第1軸設部と、他側の開口部と、前記開口部の周りの第1結合部と、前記開口部の周りに備えられた第2結合部と、前方に備えられた解糸部とを持つリール本体;
第2軸設部を備えるスプールカバーと、前記スプールカバーと結合され前記リール本体の開口部を覆うサイドカバーとからなり、前記リール本体の第1結合部に固定されるカバーアセンブリー;
前記リール本体に内蔵され、前記第1軸設部及び第2軸設部に両端が結合されたシャフトを有し、釣り糸が巻かれているスプール;
前記サイドカバーが開口部を閉鎖した状態を保持するロック手段;及び
前記リール本体と前記カバーアセンブリーを連結拘束するように前記リール本体の第2結合部に結合され、前記ロック手段の解除後、カバーアセンブリーが前記リール本体の開口部の他側に横方向に移動した後、回動開放して、前記リール本体の第1結合部から分離されるように前記カバーアセンブリーの先引出及び後旋回の運動ができるようにするピラー;を含んでなる。
【0010】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールにおいて、前記ピラーは、互いに結合された複数の分体からなり、伸縮(telescopic)型に伸縮することができる。
【0011】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールにおいて、前記カバーアセンブリーは、サイドカバーの最先の旋回によって前記スプールカバーがスプールのシャフトを軸として旋回し、前記サイドカバーの旋回によって前記ピラーを収容してピラーに対する円弧運動を案内するガイド部材が前記サイドカバーにさらに備えられることができる。
【0012】
そして、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールにおいて、前記カバーアセンブリーは、前記スプールカバーに結合された把持部の最先の旋回によって前記スプールカバーがスプールのシャフトを軸として旋回し、前記ロック手段は、前記スプールカバーまたは前記リール本体の第1結合部に備えられた結合突起と、この結合突起が締結される対応部材とからなることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、ロック手段によってリール本体に結合されたスプールカバーとサイドカバーを含むカバーアセンブリーを、リール本体から先引出及び後旋回の運動によって解除するピラーを導入し、旋回の際にスプールのシャフトによる邪魔要素を除去してサイドカバーの開放を手軽く行うことができ、開放されたカバーアセンブリーが前記ピラーによって前記リール本体から離脱されないので、スプールの入替えなどの作業の際にサイドカバーが紛失する危険を無くすことができ、これによってサイドカバーの開放の安全性を確保することができる。
【0014】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、伸縮ピラーを導入して製作を容易にし、付加の運動空間の確保が要らないので、釣り用リールのデザイン美観を阻害せず、これによって使用者の好みを満たすことができる。
【0015】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、ピラーの円弧運動を案内するガイド部材を備え、サイドカバーの安定した旋回が可能とし、これによって使用者の便宜を高めることができる。
【0016】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、スプールカバーまたはリール本体の第1結合部に結合突起とこの結合突起が締結される対応部材とからなるロック手段を導入し、スプールカバーだけの回転を図ることができる把持部を備えてカバーアセンブリーの結合を堅固に保障するだけでなく、使用者は手軽くサイドカバーの開放を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。本発明は多様な変更を加えることができ、いろいろな形態を持つことができる。そこで、具体例または実施例を本文おいて詳細に説明する。しかし、これらは本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0019】
各図において同一の参照符号、特に十の桁及び一の桁、または十の桁、一の桁及びアルファベットが同じな参照符号は同一または類似の機能を持つ部材を示し、特に言及がない場合、図面の各参照符号が指称する部材はこのような基準に準ずる部材である。また、各図において、構成要素は理解の便宜上大きさや厚さを誇張して大きく(または厚く)あるいは小さく(または薄く)表現され、または単純化して表現されているが、これによって本発明の保護範囲が制限されて解釈されることはない。
【0020】
本明細書で使用した用語はただ特定の具現例(態様、aspect)または実施例を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上特に明記しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「なる」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せの存在または付加の可能性を予め排除しないものに理解しなければならない。
【0021】
特に定義がない限り、技術的ないし科学的な用語を含み、ここで使われるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって一般的に理解されるものと同一の意味を持っている。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術が文脈上持つ意味と一致する意味を持つものに解釈されるべきで、本出願において明らかに定義しない限り、理想的なあるいは過度に形式的な意味に解釈されない。本明細書に記載された「第1」、「第2」などは、互いに異なる構成要素であることを区分するために指称するだけのものであり、製造手順を限定するものではなく、発明の詳細な説明と請求範囲とでその名称が一致しないこともある。
【0022】
本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールの説明において、便宜上厳密ではない大略の方向基準を
図1の側面図から見られる状態で上下左右を決定し、
図1の平面図に基づいてスプールのシャフト形成方向を横方向にし、それと直交する方向を縦方向にし、解糸部が形成された方向を前端に、かつその反対方向を後端に特定して説明する。
【0023】
また、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールの説明において、釣り用リールとは、種々の釣りに使われる釣り用リールのうち特にベイトキャスティングに使われられるリールに関するもので、釣り糸を巻き解くための取っ手、前記取っ手に連結されたギア及び駆動方法、その他にキャスティング制動手段、取っ手回転防止手段などは、本発明の本質的な特徴と直接的な関連性が少ないので、この明細書では説明を便宜上省略するが、当業者であれば釣り用リール、特にベイトキャスティング用リールに関する具体的な構成を充分に予測して再現することができる。
【0024】
まず、本発明の釣り用リールが用いられるベイトキャスティング釣りは、防波堤や沿岸のいそなどで所望の釣魚ポイントにルアーなどを投げてから行う釣りの一種で、対象魚の種類によってルアーが投げられる釣魚ポイントがそれぞれ異なり、これによって使用する釣り糸の太さ及び長さを異にして釣りを楽しむ。釣り糸が巻かれる部分をスプールと言い、釣り糸の太さ及び長さが多様であるので、釣糸の種類によってスプールの種類や厚さを変えることがある。
【0025】
したがって、釣りを楽しむ使用者は釣糸の種類別に複数のスプールを用意した後、スプールを入れ替えながら種々の対象魚を釣る。前述したように、釣魚ポイントが遠いため、キャスティングによって釣り糸がもつれたり対象魚によって釣り糸が切れるなどの事故が発生する場合、使用者はリールのサイドカバーを開放した後、スプールの入れ替えまたは維持保守などを行う。
【0026】
ところで、前述したように、ベイトキャスティング釣りの特性のため、いそなどの非平地地帯で釣りが行われることが一般的である。そこで、不安定な姿勢によって前記スプールの維持保守の際にサイドカバーを紛失するなどの問題点があった。また、釣り用リールの製作者は、釣りの特性上、特にベイトキャスティング釣りの特性のために釣り用リールの軽薄短小化の趨勢に応えようと不可避にあるいは必然的にスプールのシャフトがサイドカバーに向かって突出する場合があり、これによってサイドカバーの着脱が難しくなって釣り用リールの製作がとても難しくなる問題点があった。
【0027】
したがって、本発明は、使用者がスプールの入れ替えまたは維持保守を行うときのサイドカバーの紛失の危険を無くし、かつ製作者が軽薄短小化した釣り用リールを容易に製作することができるように、サイドカバー及びスプールカバーからなるカバーアセンブリーの開放がカバーアセンブリーの先引出及び後旋回の運動によってなされるようにして、サイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを提示する。
【0028】
以下、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを添付図面に基づいて説明する。
【0029】
図1〜
図4に示したように、本発明によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールは、一側の第1軸設部11と、他側の開口部15と、開口部15の周りの第1結合部12と、前記開口部15の周りに備えられた第2結合部13と、前方に備えられた解糸部(図示せず)とを持つリール本体10;第2軸設部31Aを持つスプールカバー31と、前記スプールカバー31と結合され、前記リール本体10の開口部15を覆うサイドカバー32とからなり、前記リール本体10の第1結合部12に固定されるカバーアセンブリー30;前記リール本体10に内蔵され、第1軸設部11及び第2軸設部31Aに両端が結合されたシャフト21を持ち、釣り糸が巻かれているスプール20;及び前記サイドカバー32が開口部15を閉鎖した状態を保持するロック手段;を含んでなる。
【0030】
図1〜
図3は本発明の第1実施例による作動状態を区分して示す平面図及び側面図、
図4は本発明の第1実施例の側面投影図である。
【0031】
前記リール本体10の第1軸設部11は、前記スプール20のシャフト21の一側が挿合して回転可能となるように、リールの取っ手に連結された複数のギアとキャスティング時のバックラッシュ現象を防止するための制動手段などを備えるように形成できる。そして、前記リール本体10の第1軸設部11の反対側には開口部15が形成され、これに前記スプール20が結合され、前記開口部15の周りには、スプールカバー31とサイドカバー32を含んでなるカバーアセンブリー30のための第1結合部12が備えられている。前記リール本体10の前端にはいわゆるレベルワインダー(Level winder)という解糸部(図示せず)が備えられている。前記解糸部(図示せず)は前記スプール20に巻かれている釣り糸を本発明の釣り用リールが装着された釣り竿のトップ部位に案内するために釣糸が通過する案内具を持つ。
【0032】
また、前記リール本体10は、前述したように、遠距離キャスティングのために横方向にリール本体10に備えられて回転し、外周面に両方向ネジ部を備えて、前記解糸部(図示せず)の案内具が横方向に繰り返しスライド運動するようにする回転軸を持つ。前記解糸部(図示せず)の横方向スライド運動によってスプール20に巻かれる釣り糸はスプール20に横方向に均等に巻かれることができる。また、前記リール本体の後端部には、いわゆるサムバーまたはクラッチという手動制動部16が備えられている。
【0033】
前記手動制動部は使用者が指を用いて手動で前記スプールの回転を調節するための装置で、キャスティングの際にバックラッシュ現象を防止するとか釣魚中に使用者が所望の通りにスプールを操作するためのものである。前記手動制動部16は、使用者が親指で押圧してスプールを制動することができるようにする押圧部と前記押圧部のスイング(スプール方向への回動)のための押圧軸とからなる。
【0034】
図1〜
図3及び
図6〜
図8には説明の便宜上前記解糸部と手動制動部を省略したが、当業者であれば充分に予測して再現することができる。
前記釣り糸が巻かれるスプール20はシャフト21によって回転できるように形成される。前記シャフト21の一側は前記リール本体10の第1軸設部11に結合され、前記シャフト21の他側は前記カバーアセンブリー30、より詳細にはサイドカバー32に内蔵されて結合されるスプールカバー31に形成された第2軸設部31Aに結合される。そして、本発明による釣り用リールは、前記ロック手段によって前記カバーアセンブリー30と前記リール本体10の結合がなされる。前記ロック手段についての詳細な説明は後述する。
【0035】
本発明の釣り用リールは、前記リール本体10と前記カバーアセンブリー30を連結して拘束するように、前記リール本体10の第2結合部13に結合され、前記ロック手段の解除後カバーアセンブリー30が、前記リール本体10の開口部15の他側に横方向に移動した後回動開放して前記リール本体10の第1結合部12から分離されるように前記カバーアセンブリーの先引出及び後旋回の運動を可能にするピラー40を含んでなる。前記ピラー40は本発明の核心要素の一つで、
図5に示したように、第1分体41と第2分体42の複数の分体からなる。
図5は本発明のピラー40とカバーアセンブリー30、特にサイドカバー32との連結部を拡大した要部拡大図である。
【0036】
前記第1分体41と前記第2分体42は互いに異なる外径を持つことが好ましく、前記第1分体41の一側は前記第2結合部13に結合されて固定され、前記第2分体42の末端には係止突条42aが備えられ、後述するガイド部材と結合される。これについての詳細な説明は後述する。
【0037】
つぎに、
図1〜
図4に示したように、本発明による釣り用リールに備えられた前記スプールカバー31は、スプール20の回転を制動する制動手段をさらに含んでなる。前記制動手段は、キャスティングの際、釣り糸が解ける速度より前記スプール20の回転速度が速くて釣り糸が縺れるとかルアーが所望の距離に投げられないなどの問題点を防止する手段で、いわゆるバックラッシュ現象を防止する。前記制動手段は多様な手段から具現可能なもので、磁力による制動手段、遠心力による摩擦部材の位置移動によって摩擦が発生してスプール20の回転を減速させる制動手段などが代表的である。
【0038】
これに関する技術は本発明の出願人によって既に出願されて登録された韓国登録実用新案第20−0345065号または同登録実用新案第20−0345066号に開示されたバックラッシュ防止装置を適用することが好ましく、これによって本発明は使用者の釣りの難しさを解消し、楽しさを倍加させることができる。
【0039】
以下、添付図面に基づいて本発明による釣り用リールの作動原理を詳細に説明する。
図1〜
図3は本発明の第1実施例によるカバーアセンブリー30の開放段階を順にそれぞれ示すもので、カバーアセンブリー30の閉鎖は逆順になされるのは言うまでもない。まず、
図1及び
図5に示したように、前記カバーアセンブリー30のサイドカバー32には、前記ピラー40の第2分体42の末端に備えられた係止突条42aが挿入して結合する挿入部が設けられている。そして、前記ピラー40は前記リール本体10の第2結合部13に結合され、前記挿入部でスライドできるように形成されることで、前記カバーアセンブリー30の閉鎖がなされる。
【0040】
この際、前記カバーアセンブリーの閉鎖は、前述したように、ロック手段によってなされる。前記ロック手段は、前記スプールカバー31と前記サイドカバー32の一方または両方と前記リール本体10の第1結合部12に備えられた結合突起33及び前記結合突起33に締結される対応部材13aからなる。前記結合突起33及び対応部材13aの形態、個数及び形成位置は制限されなく、多様な形態に構成されることができ、当業者であれば充分に予測して再現することができるので、この明細書によって制限されない。
【0041】
そして、
図2に示したように、本発明による釣り用リールは、前記カバーアセンブリー30、より詳細にはサイドカバー32が一方向に旋回することによって前記ロック部材の固定が解除される。前記スプールカバー31は前記サイドカバー32に固定結合して同時に旋回するように形成されることが好ましい。
【0042】
したがって、前記カバーアセンブリー30は、前記サイドカバー32の最先の旋回によって前記スプールカバー31が前記スプール20のシャフト21を軸として旋回する。この際、前述したピラー40は前記サイドカバー32と結合されているため、前記サイドカバー32に前記ピラー40の第1分体41の形状に対応する挿入部だけが備えられている場合は旋回ができないので、前記サイドカバー32は、前記ピラー40を収容し、最先の旋回によってピラー40がする円弧運動を案内するガイド部材35を備えることが好ましい。
【0043】
ガイド部材35は、
図4の要部斜視図に示したように、前記サイドカバー32の円弧運動に相応するガイド孔35aを有するように形成され、前記ガイド孔35aの最内側には前記ピラー40の係止突条42aが係止される係止溝が形成されることが好ましい。そして、本発明による釣り用リールは、前記サイドカバー32の最先の旋回によってロック手段が解除された後、前記リール本体10の開口部15の他側に、前記カバーアセンブリーが横方向に移動する。
【0044】
前記カバーアセンブリー30の横方向の移動を補助するために、前記ピラー40の第1分体41は、前記サイドカバー32のガイド部材35と前記リール本体10の第2結合部13との間に弾支手段をさらに備えることができる。前記弾支手段は多様な弾性体からなることができ、図面では第1コイルスプリング41bが介装されていることを確認することができる。したがって、前記第1コイルスプリング41bの弾性力により、使用者はサイドカバー32の最先の旋回動作だけで前記カバーアセンブリー30を横方向に移動させることができる。
【0045】
そして、本発明は、前記カバーアセンブリー30の横方向移動後、つまり先引出後、前記サイドカバー32が前記ピラー40を軸として後旋回(回動)することで、前記サイドカバー32とスプールカバー31を含むカバーアセンブリー30が開放することができる。また、前述したように、釣り用リールの軽薄短小化の趨勢によって前記スプール20のシャフト21が前記リール本体10から前記スプールカバー31に向かって突設されることができる。前記シャフト21の突出長が長い場合、その分だけ前記カバーアセンブリー30の横方向移動距離が大きい場合にだけカバーアセンブリーの回動による開放が可能であるので、本発明による釣り用リールは、
図2の1次横方向移動後、
図3のように2次横方向移動が可能となるように具現されることが好ましい。このために、前記ピラー40は伸縮型に形成されて伸縮可能となるように形成されることを特徴とする。
【0046】
すなわち、前記ピラー40は互いに異なる外径を持つ第1分体41と第2分体42とからなり、特に第2分体42の外径を第1分体41の外径より小さくし、前記第1分体41の内部に前記第2分体42が挿入するか引き出されるように形成されるので、前記第2分体42のための第2結合部13の追加空間を確保する必要がなく、製作者はカバーアセンブリーの先引出後旋回を具現できるようになり、これにより製作者が多様なデザインを選択することができる効果を持つ。
【0047】
また、前記2次横方向移動を補助するために、前記第2分体42は、第1分体41と同様に、前記ガイド部材35のガイド孔35aに内蔵され前記第2分体42を取り囲んで弾性力を発揮する弾性手段をさらに備えることができる。前記第2分体42を取り囲む弾性手段は弾性体からなることが好ましく、前記弾性体は前記第1コイルスプリング41bのようにコイルスプリング(以下、第2コイルスプリングという)からなることができる。
【0048】
そして、前記第2コイルスプリングを備えている場合、前記サイドカバー32の最先の旋回の際、コイルスプリングによって旋回が円滑でないか騷音が発生することがあるので、
図5に示したように、前記ガイド部材35と前記第2コイルスプリングとの間に管状の摩擦解消部材35bをさらに備えることができる。前記摩擦解消部材35bは一種のベアリングのような機能をして、前記サイドカバー32の最先の旋回による前記第2コイルスプリングの抵抗を防止することができる。
【0049】
また、本発明は、伸縮型のピラーによって前記第1分体と前記第2分体との間で伸縮が可能なので、前記第2分体42に弾性力を発揮する前記第2コイルスプリングは省略することができる。前記第2コイルスプリングを省略しても、前記摩擦解消部材35bは前記第1分体42と前記ガイド部材35との摩擦を解消し、特に前記第1分体41の外径より小さく形成された第2分体42の破損を防止する機能をするようになる。
【0050】
もちろん、本発明による釣り用リールは、1次横方向移動のみによって先引出後旋回がなされて前記カバーアセンブリー30が開放できるように形成されることができる。しかし、前述したように、前記シャフト21の突出長が長い場合、前記カバーアセンブリー30の他側横方向移動距離を増やす必要があり、これは前記第1分体または第2分体の長さ増加を伴うので、釣り用リールの軽薄短小化の趨勢に応えないだけでなく、釣り用リールの重要な購買条件の一つであるリール本体10のデザインの美観(近年の軽薄短小化の趨勢によってリール本体10の前端がまるでスポーツカーの前端のように薄くてすらりとしたデザインが多くの使用者に好まれており、これにより市中のすべての製品のリール本体10の前端は殆どが図面の側面図のように末端が薄い卵形に形成される)を阻害するので、前述したように2次的な横方向移動がなされることがもっと好ましい。
【0051】
以下、本発明の第2実施例によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを
図6〜
図9に基づいて詳細に説明する。
【0052】
図6〜
図8は本発明の第2実施例による釣り用リールの作動状態を示す平面図及び側面図であり、
図9は本発明の第2実施例による釣り用リールの開放完了状態を示す側断面図である。
図6〜
図8から確認することができるように、本発明の第2実施例による釣り用リールは、前記ピラー40が結合する第2結合部13がリール本体10の後端部に形成されている。なお、
図6〜
図8では、ピラー40の核心技術をよりうまく説明するために、前記押圧部と前記解糸部14(
図3参照)の具体構成を省略したが、省略した構成は当業者であれば充分に予測して再現することができる。
【0053】
本発明の第2実施例において、前記ピラー40は前記リール本体10の後端に形成された第2結合部13に結合されるので、前記サイドカバー32を含むカバーアセンブリー30は、先引出後後旋回の際に前記リール本体の後端で前記ピラーを軸として旋回する。この際、前記第2結合部13に位置する前記ピラー40、ガイド部材35及びロック手段などは前記第1実施例の構成をそのまま採用することができ、前述したように各構成と同様な機能及び作用をするので、それについての説明は省略する。
【0054】
したがって、本発明は、
図9に示したように、通常使用者が釣り準備するときに釣り竿のトップ部位を上側に向けて釣り準備をするため、前記リール本体10の後端に形成される第2結合部に前記ピラー40が形成されることにより、カバーアセンブリー30が完全に開放すれば、自重によってカバーアセンブリーが下側に、つまり釣り竿の取っ手方向に回転することになり、これにより本発明は使用者がスプールの入替えや操作を非常に便利に行えるようにする。
【0055】
つぎに、本発明の第3実施例によるサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを
図10及び
図11に基づいて説明する。
【0056】
本発明の第3実施例による釣り用リールにおいて、前記カバーアセンブリー30は前記スプールカバー31に結合された把持部34を持ち、前記把持部34の最先の旋回によって前記スプールカバー31がスプール20のシャフト21を軸として旋回するように構成されることができる。すなわち、把持部34の最先の旋回によって前記スプールカバー31のみが旋回し、前記最先の旋回によってロック手段が解除された後、前記カバーアセンブリー30の横方向移動、つまり先引出がなされた後、前記ピラー40を軸として後旋回がなされることで、前記カバーアセンブリー30が開放されるものである。
【0057】
このために、前記ロック手段が前記サイドカバー32に形成されてはいけないので、第3実施例において、前記ロック手段は、前記スプールカバー31または前記リール本体10の結合部13に備えられた結合突起33と、この結合突起33が締結される対応部材13aとからなることができる。
【0058】
本発明の第3実施例においては、前記スプールカバー31のみがスプール20のシャフト21を軸として旋回するので、前記サイドカバー32に備えられるガイド部材35は弧状を持たなくても良いので、製作が容易になり、製作コストを低減することができる。そして、前記スプールカバー31の把持部34は多様な形態に具現することができるが、前記スプールカバー31の一部または全部には使用者が把持して旋回させることができるようにする把持部34を備え、前記把持部は前記カバーアセンブリー30の外形(
図11参照)に相応して形成されるので、使用者の便宜を図るだけでなく、製作者にデザイン選択の多様性を付与するように形成されることがより好ましい。
【0059】
図10及び
図11においては、前記把持部34がスプールカバー31を横切る取っ手の形状を持っているが、これは前記把持部の多様な具現例の一例であるだけで、前記把持部34は多様な形態に構成されることができ、これは当業者であれば充分に予測して修正、変更及び置換することができるもので、本発明の権利解釈が制限されてはいけない。
【0060】
また、
図10及び
図11に示した本発明の第3実施例による釣り用リールは、前記ピラー40がリール本体10の前端に形成されているものとして示されているが、前述した第2実施例と同様に、前記ピラー40はリール本体10の後端にも形成されることができるもので、これは当業者であれば充分に再現することができる。また、本発明の第3実施例による釣り用リールの先引出や後旋回などに係わる構成要素及び連結関係についての説明は前記第1実施例とほぼ同一であって当業者であれば充分に予測して再現することができるので、説明の便宜上省略する。
【0061】
以上、本発明の説明において、添付図面に基づいて特定の形状及び構造を持つサイドカバーの開放安全性が確保された釣り用リールを主に説明したが、本発明は当業者によって多様な修正、変更及び置換が可能であり、このような修正、変更及び置換は本発明の保護範囲に属するものに解釈されなければならない。