【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1の構成によって達成される。本発明の有利な展開を、従属請求項に与える。明細書、特許請求の範囲および/または図中に与えた少なくとも2つの構成のすべての組み合わせは、やはり本発明の枠組みの中になる。与えられた値の範囲において、示した限界内の値が、境界値としてやはり明示され、任意の組み合わせで権利を主張するであろう。
【0012】
本発明の基本的な考えは、それぞれのプロダクトウェハにボンディングまたは接合された2つの堅いキャリアウェハを選択的に取り外すことが可能であり、その結果として、第1のキャリアウェハから第2のキャリアウェハへのプロダクトウェハの移動が可能になり、その間にプロダクトウェハが継続的に固定されるという方法を提供することである。これは、
2つのキャリアウェハの相互接続層が、当該相互接続層の接着
力に関して、および/または
、当該相互接続層
に作用が加えられた際の当該相互接続層の接着力の変化に関して、特に、機械的な方法、熱的な方法、光学的な方法および/
または化学的な方法に
よって当該相互接続層に作用が加えられた際の当該相互接続層の接着力の変化に関
して、相互に異なる特性を有する
ことによって実現される。2つの中間層の異なる特性によって一方の中間層を取り外すことができるように、2つの中間層のうちの一方を、他方の中間層に対して選択的に形成するまたは変更することができると同時に、他方の中間層を、一方の中間層のボンディング力よりも少なくともはるかに強いボンディング力で維持することが、ここでは重要である。
【0013】
基本的に、本発明において権利を主張するような選択的な取り外しおよび/または分離は、キャリアウェハとプロダクトウェハとの間の異なる接着力によって、本発明において権利を主張するようなそれぞれのキャリアウェハとプロダクトウェハとの間の中間層の全体に関係する接着力によって、常に機能する。本発明において権利を主張するような方法の第1のグループは、キャリアウェハとプロダクトウェハとの間に作用する接着力が本質的に、すなわち最初から異なることを特徴とする。このケースでは、中間層は、それゆえ最初から異なる接着力を有し、一方では、これは、それぞれの接触表面上に作用する力を影響させるために、異なる材料からなる中間層によって、またはそれぞれのキャリアウェハに対するおよび/もしくは前処理されるプロダクトウェハに対する中間層の接触表面によって実現される。本発明の1つの想像できる実施形態は、全体的にもしくは部分的にキャリアウェハの表面を処理するためにおよび/または全体的にもしくは部分的にプロダクトウェハの表面を処理するために使用される接着低下基板または接着促進基板のいずれかを要求している。組み合わせてまたは個々に適用することができる下記のバージョンがある、
− 中間層の異なる接着材料、
− 下記を用いて(全体的にまたは部分的に)少なくとも1つの表面/接触表面の異なる前処理、
− 接着低下基板、
− 接着促進基板、
− 中間層の異なるサイズの接触表面または厚さ。
【0014】
本発明において権利を主張するような方法のバージョンのさらなるグループによれば、中間層の接着力の示された変化を、ある種の手段によって行う。この接合では、選択可能な所定の事例において、2つの中間層の接着力が接着力の示された変化の後で異なるように、2つの中間層のうちの一方または2つの中間層の接着力を変化させる。本発明において権利を主張するように下記の可能性がある、
− 特に一方の中間層を照射しつつ、他方の中間層が照射されないまたは部分的にだけ照射されることによる、制御された局所的な作用。制御された局所的な作用は、一方の中間層上にだけ溶媒を作用させつつ、他方の中間層を溶媒に曝さないまたは部分的にだけ曝すことによって、本発明の別の1つの構成において可能である。
− 特に温度の上昇によって他方の中間層の変化を引き起こす適用した方法ステップに対して材料選択による選択性および一方の中間層の少なくとも部分的に不活性な挙動であり、そこでは、2つの中間層のうちの一方が、粘性を大きく明らかに低下させない状態で反応し、その結果として、この中間層がせん断力に抗してより強いボンディング力を有する。2つの中間層のうちの一方を1つの溶媒に対して不活性な反応性にさせると同時に、この溶媒が他方の中間層を溶解することが、ここでは特に好ましい。
− 第2の中間層を付ける前に第1の中間層上の作用による第1の中間層の接着力の変化。
− 第1の層の接着力の変化が、上に説明した手段によって第2の層の接着力の変化よりもさらに顕著であるように、最初から異なる大きさである端部接着ゾーンのリング幅による選択性。
【0015】
堅いキャリアウェハは、好ましくは、大きな相互接続剛性によって特徴付けられる。特に適した材料は、やはり組み合わせにおいても、シリコーン[sic]、石英、ガラス、セラミック、または金属である。
【0016】
それゆえ、2つのキャリアウェハのうちの一方の選択的な取り外しまたは分離の前にまたはその間に、接着層の化学的な特性、熱的な特性、光学的な特性、および/もしくは機械的な特性によって、またはプロダクトウェハを他方のキャリアウェハ上に残しながら、損傷を与えずにキャリアウェハを慎重に除去することができる程度まで影響を与えることによって、このキャリアウェハに割り当てられた中間層または中間層内に形成された接着層を変化させる。他方のキャリアウェハは、同時にプロダクトウェハを固定する。
【0017】
本発明の目的のためのチップは、ウェハに従来から付けられるチップ構造または集積した電子構成要素である。プロダクトウェハにチップを結び付けるために、もしくはプロダクトウェハの反対側の面上に付けられている対応するチップもしくは回路にチップの個々の回路の電子相互配線を結び付けるために、および/または回路基板上にシステム全体を後でマウントするために、バンプまたはバンプのグループを使用する。
【0018】
本発明において権利を主張するような方法の結果として、特に二面上にチップをプロダクトウェハに設けることができるだけでなく、本発明において権利を主張するような方法は、キャリアウェハの選択的な除去が、積層したプロダクトウェハ製造するための慎重で、効果的で、同様に柔軟な方法をもたらすので、特に二面上にチップを設けたプロダクトウェハの積層のために特に好都合である。
【0019】
プロダクトウェハを処理することは、1つまたは複数の既知のプロセス、特に第2の面へバンプおよび/もしくはバンプのグループおよび/もしくはチップを付けることならびに/またはプロダクトウェハの裏面シンニング/グラインディング、ならびにいわゆる再配線層(RDL)の製造を含むことができる。本発明の目的のためのプロダクトウェハは、能動構造を有するチップを後で収容するための配線層(RDL層)だけを有するいわゆるシリコンインポーザをやはり含む。
【0020】
本発明の別の一実施形態では、第1の接着層のボンディング力が第2の接着層のボンディング力よりも小さいことを提供する。ボンディング力は、プロダクトウェハとキャリアウェハとの間のそれぞれの中間層を介して作用し、それぞれのプロダクトウェハからのキャリアウェハの分離に反対に作用する接合力または接着力を意味し、それぞれの中間層が能動ボンディング領域/接着領域と各々参照される。本発明において権利を主張するような第1の接着層のボンディング力と第2の接着層のボンディング力との間の差異は、第1のキャリアウェハをプロダクトウェハから取り外すときに、第2のキャリアウェハをプロダクトウェハに相互接続したまま残すために非常に好都合である。
【0021】
第1の接着層が第2の接着層よりも小さな寸法、特に第1のキャリアウェハおよびプロダクトウェハとの第1の接着層の小さな接触面積および/またはより薄い層厚さを有することによって、化学的な特性が同じ中間層または同じ材料の中間層でさえ使用することができるように幾何学的な構成を選択することによって、本発明を単独で実装することができる。
【0022】
本発明の別の有利な一実施形態によれば、第1の接着層が第1の溶媒によって少なくとも部分的に溶解すると同時に、第2の接着層が第1の溶媒に対して少なくともほとんど不活性であるように、第1の接着層が、第2の接着層とは異なる化学的な特性を有することを提供する。この方法では、本発明を、接着層または中間層の化学的な特性によって実装する。
【0023】
言い換えると、溶媒の選択性が、それぞれの接着層または中間層の所定の領域、特に端部領域の制御された溶解を、それゆえ有効な接着面積/ボンディング面積のサイズの選択的な縮小を可能にする。
【0024】
ここでは、接着層に関する第1の溶媒の溶解速度A
1の第2の接着層に関する第2の溶媒の溶解速度A
2に対する比率が、1:3未満、特に1:10未満、好ましくは1:20未満、さらに好ましくは1:100未満である場合には、好都合である。
【0025】
温度の上昇にともなうプロダクトウェハからの第1のキャリアウェハの分離は、第1の中間層および第2の中間層の熱的な特性の違いに起因して、第2のキャリアウェハの分離の前に生じるという点で、本発明を、温度制御によって都合よく実装することができる。この実施形態における接着層は、温度に応じた熱的な特性、特に粘性において異なる。最初に取り外されるキャリアウェハを、ある温度において他方のキャリアウェハよりも低い粘性を有する接着剤を用いて中間層にボンディングする。取り外されるキャリアウェハを、したがって、剥ぎ取ることによって非破壊的に分離することができる。
【0026】
本発明の別の一実施形態によれば、プロダクトウェハからの第1のキャリアウェハの分離が、第1の相互接続層および第2の相互接続層の異なる光学的な特性の結果として、特に所定の光の波長および/または所定の光強度の作用に関係して選択的に生じることを都合よく提供する。ここでは、選択的な取り外しまたは分離を、入射放射光によって制御する。光は、2つの特徴的な物理パラメータ、具体的には、一方ではエネルギーに関連し且つ主に化学的なクロスリンクプロセスを制御することができるフォトンの波長、および他方では熱出力に直接関係する強度、それゆえ、時間および単位面積当たりのフォトンの数、を有する。それぞれの接着層の材料は、誘電特性の固有周波数依存スペクトル、したがって波長依存スペクトルを有し、これをまた、共鳴スペクトルと呼ぶことができる。この点において入射光の対応する波長を選択することによって、化学的なプロセスおよび物理的なプロセスを制御することができる。
【0027】
あるポリマーは、例えば、UV照射下でクロスリンクし、逆に赤外放射光が材料を直接加熱するために使用される場合があり、したがって、例えば、粘性などの物理的な特性を制御することができる。接着層を局所的に加熱することを、例えば、レーザ光によって行うことができ、これは、中間層の周辺部またはウェハ周辺部の領域内に形成された接着層、それゆえ、環状接着層にとって好都合である。UV照明によって解消することができるクロスリンキングを形成することは、特に好都合である。
【0028】
本発明の別の有利な一実施形態によれば、プロダクトウェハからの第1のキャリアウェハの分離を、第1の中間層および第2の中間層の、特にせん断強度に関する機械的な特性の相違の結果として、選択的に行うことを提供する。低いせん断強度を有する中間層は、外部から加わるせん断力に対して小さな抗力で対抗し、その結果、この中間層によってプロダクトウェハに付けられたキャリアウェハを取り外す、または反対側のキャリアウェハから取り外すことができる。接着は、主にファンデアワールス力によって引き起こされる。
【0029】
剥ぎ取ることによるキャリアウェハの分離は、特に温度に依存して違った粘性挙動を有する接合手段として熱可塑性接着剤を使用するときに、温度処理との組み合わせによってさらに最適化される。
【0030】
第1の中間層または第1の接着層の厚さB
1が第2の中間層または第2の接着層の厚さB
2よりも厚い範囲において、この手段は、特に、3/2の比率B
1/ B
2で、好ましくは2/1、さらに好ましくは3/1、理想的には4/1の比率で第1のキャリアウェハを分離するために必要なせん断力を減少させ、取り外されないまたはその後で取り外される第2の中間層は、15から50μmの厚さB
2、好ましくは20から40μm、さらに好ましくは25から30μmの厚さを有する。
【0031】
本発明の別の有利な一実施形態によれば、第1の接着層および/または第2の接着層を、環状に、特にプロダクトウェハの周辺部の領域に作ることを提供する。このようにして、接着層を、周辺部に関して処理することができ、溶媒を使用するときに、このケースでは溶媒が非常に短い距離にわたって拡散する必要があるだけであるので、これは特に好都合である。
【0032】
本発明の別の一実施形態によれば、特に環状接着層内の第1の中間層が、低接着作用を有する膜を含み、および/または第2の中間層が、特に環状の接着層内に位置する低接着作用を有する膜を含むことを、有利なことに提供する。接着層の接着作用との関連で低接着作用は、特に少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3倍、さらに好ましくは少なくとも5倍、理想的には少なくとも10倍強いことを意味する。この関係は、動的な状態における、それゆえ分離プロセス中の接着作用に言及するが、特にこれに加えて、静的な状態、それゆえ分離プロセスの前に言及する。本発明の一実施形態による膜を、第1の中間層および/もしくは第2の中間層または第1の接着層および/もしくは第2の接着層の部分コーティングとして形成することができ、部分コーティングは、特に反接着コーティングとして接着作用の低下をもたらす。膜が、接着作用において対応するキャリアウェハとのそれぞれの中間層の有効な接触表面の一部を減少させることが、ここでは重要である。
【0033】
本発明において権利を主張するように設けた装置は、上に説明した方法、具体的には、第1の中間層の第2の中間層とは異なる特性の結果として、プロダクトウェハからの第1のキャリアウェハの選択分離のために選択的に分離する薬剤の適用のために適した手段を有する。例えば、プロダクトウェハから離れるように第1のキャリアウェハおよび第2のキャリアウェハに反対の引張力を加えることによって、またはプロダクトウェハに沿って反対の方向に第1のキャリアウェハおよび第2のキャリアウェハにせん断力を加えることによって、既知の装置を、機械的な分離のために使用することができる。選択的に分離する薬剤が、とはいえ本発明において権利を主張するように作られ、選択分離用に適した装置がある。
【0034】
本発明の他の利点、特徴および詳細は、好ましい例示的な実施形態の下記の説明からおよび図面を使用して明らかになるであろう。