特許第5763223号(P5763223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5763223生薬抽出物を含有する退行性神経疾患の治療又は予防のための組成物
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  • 特許5763223-生薬抽出物を含有する退行性神経疾患の治療又は予防のための組成物 図000010
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5763223
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】生薬抽出物を含有する退行性神経疾患の治療又は予防のための組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/894 20060101AFI20150723BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20150723BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20150723BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20150723BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20150723BHJP
   A23L 1/30 20060101ALI20150723BHJP
【FI】
   A61K36/894
   A61P25/00
   A61P25/28
   A61P25/14
   A61P25/16
   A23L1/30 B
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-558773(P2013-558773)
(86)(22)【出願日】2011年12月29日
(65)【公表番号】特表2014-509609(P2014-509609A)
(43)【公表日】2014年4月21日
(86)【国際出願番号】KR2011010290
(87)【国際公開番号】WO2012124887
(87)【国際公開日】20120920
【審査請求日】2013年9月18日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0023545
(32)【優先日】2011年3月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513131590
【氏名又は名称】ドン−ア エスティ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100122688
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100117743
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 美由紀
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(72)【発明者】
【氏名】キム、スン−フェ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ミ−ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン−ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒョ−ジュ
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ジャ−ヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン−ヨウ
【審査官】 鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−513626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A23L 1/30
A61P 25/00
A61P 25/14
A61P 25/16
A61P 25/28
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として、山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)の3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物と、薬学的に許容可能な担体を含むことを特徴とする、退行性神経疾患の予防または治療用医薬組成物。
【請求項2】
前記退行性神経疾患は、アルツハイマー病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ハンチントン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、パーキンソン病、ルーゲーリック病、神経細胞の漸次的な死滅による麻痺性認知症及び進行性失調症により惹起された疾患からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の退行性神経疾患の予防または治療用医薬組成物。
【請求項3】
山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)の3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物を含有することを特徴とする、退行性神経疾患の予防または改善用健康機能食品組成物。
【請求項4】
前記生薬抽出物は、50%エタノールを用いて抽出した粗抽出物であることを特徴とする、請求項3に記載の健康機能食品組成物。
【請求項5】
前記生薬抽出物は、散剤、顆粒、錠剤、カプセル、シロップ剤及び飲料からなる群より選択される剤形に製造されることを特徴とする、請求項3に記載の健康機能食品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生薬抽出物を含有する退行性神経疾患の予防又は治療用組成物であって、3.5:1の重量比(w/w)で混合された山薬(Dioscorea Rhizoma)及びウチワドコロ(Dioscorea nipponica)を含有する組成物に関する。
【0002】
[確認事項]
本研究は、大韓民国知識経済省戦略的R&D企画局(OSP)のGlobal Leading Technology Programに支援された(No.10039303)。
【背景技術】
【0003】
退行性神経疾患は、神経細胞(ニューロン)の漸進的な構造的、機能的な損失を意味する。退行性神経疾患は、通常神経系の特定部位に影響を及ぼして認知症、錐体外路疾患、小脳疾患、感覚障害、運動障害などの症状を伴う。また、同時に種々の部位が影響を受けると、複合的な症状が現われることもあり、患者が示す臨床症状によって診断をする。しかし、この場合、症状が多様であり、且つ互いに異なる疾患が共通的な臨床症状を示す場合が多く、診断が難しい(Soc. Sci. Med. Vol. 40. No.6, pp. 847-858, 1995)。
【0004】
退行性神経疾患発症の兆候は徐々に現われ、ほとんど加齢とともに発症する。一度発症すれば、退行性神経疾患は、死亡まで数年あるいは数十年にわたって持続的に進行する。家族歴による遺伝的影響が無視できないことが知られている。退行性神経疾患は、その臨床症状により、麻痺性認知症(アルツハイマー病など)、神経学的異常(ピック病など)、姿勢及び運動の異常(パーキンソン病など)、進行性運動失調症、筋萎縮及び筋肉衰弱、感覚及び運動障害に分類される(International Journal of Engineering and Technology, Vol.2, No.4, August 2010 Classification of Neurodegenerative Disorders Based on Major Risk Factors Employing Machine Learning Techniques)。
【0005】
1980年代に、神経栄養因子(Neurotrophic factor)が退行性神経疾患の治療可能性を有することが、アルツハイマー病の実験により提起された(Nature. 1987 Sep 3−9;329(6134):65−8. Amelioration of cholinergic neuron atrophy and spatial memory impairment in aged rats by nerve growth factor。)。アルツハイマー病として知られる基底前脳のニューロンの老化による欠損が、神経成長因子(NGF)の側脳室投与により回復される。実験動物の記憶力向上が報告され、神経栄養因子(Neurotrophic factor)を使用して退行性神経疾患を治療しようとする研究が実施された。後続研究として、顔面神経と座骨神経を切開して運動ニューロンの機能を損傷させた後、神経栄養因子ファミリー(Neurotrophic factor family)の脳由来神経栄養因子(BDNF:Brain−derived neurotrophic factor)、NT−3(Neurotrophin−3)、NT−4(Neurotrophin−4)及び毛様体神経栄養因子(CNTF:Ciliary neurotrophic factor)により損傷された運動ニューロンの機能が回復するという良好な結果を得た(Nature. 1992 Dec 24−31;360(6406):757−9. Brain−derived neurotrophic factor prevents the death of motor neurons in newborn rats after nerve section。)。また、徐々に運動ニューロンの数と機能が失われる疾病を患う遺伝子組み換えマウス(wobbler)を用いた実験では、BDNFとCNTFの投与により運動ニューロンの数を増加させて、その機能を向上させた(Science. 1994 Aug 19;265(5175):1107−10. Arrest of motor neuron disease in wobbler mice cotreated with CNTF and BDNF)。上記した実験の他に、運動ニューロン及び種々の感覚の病態モデルにおいて、神経栄養因子がニューロン及びそれらの機能を増加させ、実験動物の記憶、認知及び行動に関する障害の改善を示した。
【0006】
このような前臨床実験結果に基いて、1990年代には、神経栄養因子をルーゲーリック病の治療に適用しようとする試みがあった。ルーゲーリック病は、運動ニューロンのみが選択的に死滅し、全身の麻痺とともに呼吸器の機能障害により死に至らしめる退行性神経疾患である。BDNFが皮下投与又は蜘蛛膜下投与されたが、注射部位の痛みと消化器の副作用を示した。従って、前臨床実験に比べてより用量を減らして投与する必要があった。その結果、運動ニューロンの再生と機能向上効果は最小限で現われた(Exp Neurol. 1993 Nov;124(1):64−72. Review. Experimental rationale for the therapeutic use of neurotrophins in amyotrophic lateral sclerosis)。同様に、ルーゲーリック病患者にCNTFを注射した場合、発熱、注射部位の痛み、食欲不振など、BDNF投与時より重篤な副作用が見られ、それゆえ、CTNFは制限された量で投与された。その結果、運動神経再生及び機能向上は有意なものでなかった。(Neurobiol Aging. 1994 Mar−Apr;15(2):249−51. Review Neurotrophic growth factors and neurodegenerative diseases: therapeutic potential of the neurotrophins and ciliary neurotrophic factor)。BDNF、CNTFなど神経栄養因子(Neurotrophic factor)を組み換えタンパク質の形態で生体内に注入し、中枢及び末梢神経系に到逹させる方法は、注入するタンパク質量に限界があった。NGFを使用してアルツハイマー病患者の治療を試みた臨床実験の場合、副作用、注入量の制限、薬物伝達、不明な薬物力学の問題があって、有意性ある結果を示すことができなかった。
【0007】
失望的な臨床実験結果にもかかわらず、神経栄養因子(Neurotrophic factor)を利用した退行性神経疾患の治療が可能であるという実験的証拠が多数出されている。代表的には、ハンチントンタンパク質におけるpolyQの増加により、異常運動、人格変化、認知能力減少、早期死亡の症状が現われるハンチントン病の場合、多くの研究は、異常なハンチントンタンパク質の主な標的として、BDNFに注目した。この理論は、病態実験動物及びハンチントン病患者の線条体におけるBDNF量の減少により支持された(Science. 2001 Jul 20;293(5529):493−8. Epub 2001 Jun 14 Loss of Huntington−mediated BDNF gene transcription in Huntington's disease)。
【0008】
ところで、退行性神経疾患の治療のため、既存の方法と同様に、神経栄養因子(Neurotrophic factor)を組み換えタンパク質の形態で皮下または蜘蛛膜下に投与する方法を選択する場合、副作用により、投与量の減少と効果の減少が繰り返された。従って、2000年代には、生体内で自ら生合成される神経栄養因子(Neurotrophic factor)の量を増加させる間接的な方法の神経栄養因子エンハンサー(Neurotrophic factor enhancer)に対する研究が行われている(Hum Gene Ther. 1999 Dec 10;10(18):2987−97. Brain−derived neurotrophic factor−mediated protection of striatal neurons in an excitotoxic rat model of Huntington's disease,as demonstrated by adenoviral gene transfer)。
【0009】
山薬(Dioscorea Rhizoma)は、ヤマノイモ科(Dioscoreaceae)に属する植物のナガイモ(Dioscorea batatas Decaisne)またはヤマノイモ(Dioscorea japonica Thunberg)の周皮を除いた根茎(担根体)として、そのまま使用するかまたは蒸して乾かして使用する。韓国、中国及び日本に広く分布し、薬剤として使われた。滋養強壮、消化器障害、糖尿病、咳、肺疾患、腎臓機能強化などの薬効を有し、毒性及び副作用は発表された事がない。また、ウチワドコロ(Dioscorea nipponica)は、ヤマノイモ科のつる性多年草であるブチェマ(Dioscorea nipponica Makino)の根茎である。韓国、中国及び日本に広く分布し、薬剤として使われた。血液循環をよくし、筋肉を緩くし、消化不良を解消し、尿がよく出るようにし、痰を除去し、マラリア発作の予防において効能を有し、毒性及び副作用は発表された事がない。
【0010】
大韓民国登録特許第854621号公報は、ウチワドコロ、カエデドコロ、ナガイモ、ヤマノイモ及びオニドコロからなる群より選択される植物の抽出物を含有する末梢神経障害の予防及び治療用組成物を提供し、前記組成物が神経突起の成長を誘導すると共に内因性神経成長因子の分泌量を増加させることで、末梢神経障害の予防又は治療に効果的であることを開示している。
【0011】
本発明者らは、前記大韓民国登録特許第854621号公報に記載されたウチワドコロ、カエデドコロ、ナガイモ、ヤマノイモ及びオニドコロから選択された植物の抽出物が、有意性ある神経突起の成長を誘導すると共に、内因性神経成長因子の分泌を増加させる効果があることを確認した。本発明者らは、これに基いて、実験動物の神経成長因子量をin vivoで増加させることにより、神経細胞増殖、神経突起形成促進及び認知能力を向上させる効果を有する生薬抽出物を研究した結果、前記生薬の各々または混合生薬の抽出物は、驚くべきことに、ほとんど同等な神経突起の成長を誘導すると共に内因性神経成長因子の分泌を増加させるが、山薬及びウチワドコロが選択的な特定比において非常に顕著な相乗作用を示すことを確認して、本発明を完成した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明は上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、大韓民国登録特許第854621号公報に記載された生薬の中で、ニューロンの死滅防止及び再生を促進させる神経成長因子の生成と分泌を促進させて、神経細胞の増殖及び神経突起の形成を促進させることにより、認知能力の相乗的な向上効果を示す選択的生薬組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記生薬組成物を有効成分とする退行性神経疾患の予防または治療用医薬組成物及び健康機能食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、本発明は、山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)の3.5:1の重量比(w/w)で混合された抽出物を含有する退行性神経疾患の予防及び治療用組成物及び健康機能食品を提供する。
【0014】
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明は、山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)の3.5:1の重量比(w/w)で混合された抽出物を含有する退行性神経疾患の予防または治療用薬剤に関する。
【0015】
山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)の総重量に対して3.5:1の重量比(w/w)で混合された抽出物は、粗抽出物であり、好ましくは、50%エタノールで抽出された抽出物である。
【0016】
本発明の山薬とウチワドコロの生薬抽出物は、下記のように得ることができる。まず、山薬及びウチワドコロを各々洗浄及び乾燥した後、乾燥生薬を切断して切断生薬を調製した。その後、前記切断生薬の総重量の5倍量以上の50%エタノールで、室温にて48時間1回冷浸抽出した後減圧濃縮して、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物を得ることができる。
【0017】
本発明は、退行性神経疾患の予防又は治療用医薬組成物の製造のための山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物の使用を提供する。
【0018】
本発明による退行性神経疾患は、アルツハイマー病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ハンチントン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、パーキンソン病、ルーゲーリック病、神経細胞の漸次的な死滅による麻痺性認知症及び進行性失調症により惹起された疾患を含む。
【0019】
本発明において、退行性神経疾患の予防または治療用医薬製剤は、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物に、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を添加して製剤化することができる。
【0020】
本発明の医薬製剤を製剤化するために必要な生薬抽出物は、総重量に対して前記抽出物を0.01〜80%、好ましくは、1〜50重量%で含む。
【0021】
本発明の組成物に含有され得る担体、希釈剤又は賦形剤は、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルギン酸、ゼラチン、カルシウムリン酸塩、ケイ酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、マイクロクリスタリンセルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム又は鉱物油であり得る。
【0022】
また、本発明の組成物は、各々通常の方法に従い、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップなどの経口剤、エアロゾール、外用剤、座剤または滅菌注射溶液の形態で剤形化して使用することができる。
【0023】
特に医薬製剤は、一般的に使用される充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩解剤、界面活性剤などの希釈剤または希釈製剤を使用して調製することができる。経口投与のための固形医薬製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれる。固形医薬製剤は、前記生薬複合物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロース、ラクトース、またはゼラチンを添加して調剤することができる。また、前記賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤を使用してもよい。液状医薬製剤は、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤を含む。一般的に用いられる単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に、多様な希釈剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、清浄剤、保存剤などを含み得る。非経口投与のための医薬製剤には、滅菌溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤又は坐剤が含まれる。非水性溶剤及び懸濁剤には、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどを使用することができる。坐剤には、ウィテップゾール(witepsol)、ポリエチレングリコール、ツイン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどを使用することができる。
【0024】
また、本発明は、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物を有効成分として含有する医薬組成物を、薬学的に有効な量でヒトを含む哺乳動物に投与する、退行性神経疾患の治療方法を提供する。
【0025】
山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物を含有する医薬組成物の投与量は、患者の年齢、性別、体重によるが、0.01〜10g/kgの量、好ましくは1〜5g/kgの量を、一日1回〜数回に分けて投与することができる。また、その投与量は、投与経路、疾病の程度、性別、体重、年齢、健康状態、食餌、注射時間、注射方法、排泄率などによって増減され得る。従って、前記投与量は、いかなる面でも本発明の範囲を限定するものではない。
【0026】
本発明の山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比(w/w)で混合された生薬抽出物を含有する医薬組成物は、ラット、マウス、畜牛、人間などの哺乳動物に様々な経路で投与され得る。投与の全経路は予想されることができ、例えば、経口、直腸または静脈、筋肉内、皮下、子宮内膜または脳室内注射により投与され得る。
【0027】
本発明の山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物は、ほとんど毒性及び副作用を示したことがなく、安全で、予防目的で長期間服用することができる。
【0028】
本発明者らは、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物を用いて、実験動物の神経成長因子含量の増加による神経細胞増殖、神経突起形成促進及び認知能力向上における効果を検討した。そして、実験動物モデル又は細胞での実験により、山薬またはウチワドコロの単独抽出物、山薬とウチワドコロの他の混合比に比べて、顕著な相乗作用を見出した。
【0029】
また、本発明は、退行性神経疾患の予防または改善のための健康機能食品を提供する。
【0030】
ここで用いる「健康機能食品」なる語は、食品医薬品安全庁告示2004−12号に従い、人体に対する機能性及び安全性が認められた健康機能食品原料または成分に関する規定目録集に収載された健康食品のように、大韓民国の「2002年健康機能食品に関する法律」に定義される食品を含む。
【0031】
さらに詳しくは、本発明は、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物と、食品学的に許容可能な食品添加剤を含む退行性神経疾患の予防または改善のための健康機能食品を提供する。
【0032】
山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物を含む組成物は、退行性神経疾患の症状緩和のための薬物、食品及び飲料に利用され得る。たとえば、本発明の生薬抽出物を添加することができる食品は、飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤及び補助食品を含む。薬物における使用には、生薬抽出物は、丸剤、散剤、顆粒、錠剤、カプセルまたは液剤の形態であり得る。
【0033】
固形食品に適用される時、本発明の生薬抽出物は、食品の全重量の0.1〜15重量%、好ましくは0.2〜10重量%の量で用いられ得る。液状形態の場合、本発明の生薬抽出物は、液体100mLにつき0.1〜30g、好ましくは0.2〜5gの量で添加することができる。
【0034】
液状の健康組成物には、必須成分である生薬成分を特定比で含むこと以外に、特に制限はない。典型的な飲料と同様に、液状の健康組成物は、さまざまな香味剤、天然炭水化物または他の添加剤をさらに含むことができる。
【0035】
天然炭水化物の好ましい例は、ブドウ糖、果糖などの単糖類、マルトース、スクロースなどの二糖類、デキストリン、シクロデキストリンなどの多糖類、及びキシリトール、ソルビトール、エリトリトールなどの糖アルコールを含む。本発明において、有用な香味剤は、天然香味剤(タウマチン、ステビア抽出物(例えば、レバウディオサイドA、グリシルリジンなど))及び合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)である。天然炭水化物は、液状の健康組成物100mL当たり約1〜20g、好ましくは約5〜12gの量で使用することができる。
【0036】
さらに本発明の組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成及び/または天然香味剤、着色剤及び充填剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使われる炭酸化剤などを含むことができる。天然果物ジュース及び果物ジュース飲料又は野菜飲料における使用のため、本発明の組成物は、果肉をさらに含むことができる。このような成分は、独立的にまたは組み合わせて使用することができる。前記添加剤の一般的な量は、あまり重要ではないが、本発明の組成物100重量部当たり0〜約20重量部である。
【発明の効果】
【0037】
山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬抽出物は、生体内の神経成長因子(NGF:Nerve Growth Factor)量増加、神経細胞増殖の増加、神経突起形成促進及び認知能力向上において相乗効果を示す。従って、本発明の生薬抽出物は、退行性神経疾患の治療または予防のための医薬組成物及び健康食品に使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1図1は、実施例1の神経成長因子の分泌効果をNGF免疫組職化学染色法を用いて評価した結果を示す脳組職の海馬部位の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、実施例及び実験例により本発明を詳細に説明するが、下記実施例は本発明をより具体的に示すことを意図するものであり、添付のクレームに記載の本発明の範囲が下記実施例及び実験例に限定されるものではない。
【0040】
<実施例 1>
本発明による山薬とウチワドコロの混合生薬抽出物の製造
韓国京東市場の漢方薬材商で乾燥された山薬(Dioscorea Rhizoma)とウチワドコロ(Dioscorea nipponica)を購入した。不純物を除去し、カッターで粉砕して、山薬:ウチワドコロが3.5:1の重量比で混合した。生薬混合物2kgに10Lの50%エタノール水溶液を添加して室温で48時間撹拌しながらインキュベートした。生薬混合物を濾過により除去し、濾液を真空下濃縮して凍結乾燥し、混合生薬抽出物(粗抽出物)を得た(表1参照)。
【0041】
【表1】
【0042】
<比較例1及び比較例2> 生薬粗抽出物の製造
1.山薬粗抽出物の製造
実施例1で使われた山薬(Dioscorea Rhizoma)と同一の山薬を使用し、実施例1と同一の山薬2kgを撹拌し、50%エタノール水溶液10Lを添加して室温で48時間撹拌した。抽出、濾過、減圧濃縮した後、凍結乾燥により、最終的に山薬粗抽出物を得た(表2参照)。
【0043】
【表2】
【0044】
2.ウチワドコロ粗抽出物の製造
実施例1で使われたウチワドコロ(Dioscorea nipponica)と同一のウチワドコロ2kgに、10Lの50%エタノール水溶液を添加して室温で48時間撹拌した。抽出、濾過、減圧濃縮した後、凍結乾燥により、最終的にウチワドコロ粗抽出物を得た(表3参照)。
【0045】
【表3】
【0046】
<比較例3〜比較例10>
山薬及びウチワドコロの混合生薬粗抽出物の製造
前記実施例1で使われた山薬及びウチワドコロと同一の生薬を使用した。山薬とウチワドコロをカッターで粉砕して表4に記載した重量比で混合した。各混合物2kgに10Lの50%エタノール水溶液を添加して、室温で48時間撹拌しながらインキュベートした。生薬混合物は濾過により除去し、濾液を減圧濃縮した後、凍結乾燥して混合生薬抽出物(粗抽出物)を得た(表4参照)。
【0047】
【表4】
【0048】
<実験例1>
生薬粗抽出物の神経成長因子の分泌増加効果
神経成長因子(NGF)を生産するラット神経膠腫細胞株であるC6グリオーマ(C6 glioma)を使用して、実施例1による神経成長因子分泌の増加及び促進効能を確認した。この実験の対照群では、比較例1〜比較例10を使用した。
【0049】
C6細胞をDMEM培地(5%FBS、2mM L−glutamine、10mM HEPES、1mM sodium pyriuvate、50μg streptomycin、100U/mL penicillin添加)を入れた24−ウェル細胞培養プレートで、37℃、5%CO下に培養した。培養された細胞を2×10cells/ウェルの濃度に調整した後、本発明による実施例1、比較例1〜比較例10を、100、250、および500μg/mLで処理した。細胞を2日間培養した後、培地中のNGFの濃度をELISAを用いて測定した(表5参照)。
【0050】
【表5】
【0051】
表5に示されるように、山薬及びウチワドコロの濃度依存的に、神経成長因子の濃度が増加した。また、山薬(比較例1)における神経成長因子濃度は、ウチワドコロ(比較例2)より増加し、前者はより優れた効果を示した。
【0052】
実施例1(山薬:ウチワドコロ=155:45)では、比較例1(山薬200)より25%少ない濃度の山薬が注入されたが、各々同一濃度で神経成長因子含量は8.9〜15.5%増加した。
【0053】
また、実施例1における神経増殖因子の濃度は、山薬が7.7%多く注入された比較例5(山薬:ウチワドコロ=167:33、5:1)より約4.2〜16.4%、山薬が17.4%多く注入された比較例6(山薬:ウチワドコロ=182:18、10:1)より8.9%〜16.4%増加した。実施例1における神経増殖因子量は、山薬が14.2%少なく注入された比較例4(山薬:ウチワドコロ=133:67、2:1)より4.4〜12.9%増加した。実施例1は、他の比較例より神経成長因子含量の相乗的な増加を示した。
【0054】
従って、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された抽出物を含有する医薬組成物は、他の混合比に比べて神経成長因子濃度を効果的に増加させることができることが示された。それゆえ、退行性神経疾患の治療又は予防に利用され得る。
【0055】
以下、山薬とウチワドコロの生薬抽出物における神経成長因子の含量による神経細胞増殖、神経突起形成促進及び認知能力の向上効果を比較実験し、退行性神経疾患の治療又は予防における有用性を論ずる。
【0056】
<実験例2>
生薬抽出物の認知能力向上効果
ICR雄マウス(6週齢、25−28g)を(株)大韓バイオリンク(Chungbuk、Korea)から供給を受けて慶煕大学校薬学大学のクリーンケージ(clean cage)で7日間飼育して順応させて使用した。水と飼料((株)大韓バイオリンク、Chungbuk、Korea)は自由に摂取させた。温度(22±2℃)、湿度(53±3%)及び明暗周期(12時間)は自動的に調節されるようにした。
【0057】
各群当たりマウスを10匹ずつ割り当てた。対照群では、生理食塩水をマウス体重kg当たり5mLを経口投与した。処理群では、生理食塩水に溶かした実施例1、比較例1〜比較例10を、各々10、100mg/kg経口投与した。経口投与は1日1回行い、最後の経口投与の1時間後、受動回避試験(passive avoidance test)を次のように実施した。
【0058】
受動回避試験は、二つのつながった(7×7cmのスライディングドアを隔壁に設置)同一サイズの区画とステンレススチールバー(bar)の底がある変形されたシャトル(shuttle)を使用して実施された。右側区画(ショック区画)は黒く塗って暗室を作った。左側区画は、天井にプレキシガラス(Plexiglas)カバー上に設置された電球(23V; 5W)で照明した。第一日は、明るい部屋は電球をつけて、暗い部屋は電球を消しておく。本発明者らは、マウスを明るい区画に10秒間留まらせた後、ギロチンドア(guillotine door)を開いて、マウスが暗い部屋に入って行くまでの時間を測定した。マウスが暗い部屋に移動すれば、ギロチンドアが閉じて、足裏に0.3mAの電気刺激が3秒間与えられた。24時間後、同様な方法で受動回避試験を行い、明るい部屋に留まる時間(Latency time)を測定した。その結果は、表6に示した。
【0059】
【表6】
【0060】
表6に示されるように、山薬(比較例1)投与群では、ウチワドコロ(比較例2)投与群より記憶保持時間が増加したが、実施例1(山薬:ウチワドコロ=155:45で)は、比較例1(山薬200)より山薬含量を25%少なく投与したにもかかわらず、記憶保持時間が8.9〜22.2%増加した。
【0061】
また、実施例1は、山薬を7.7%多く投与した比較例5(山薬:ウチワドコロ=167:33、5:1)より4.2〜19%、山薬を17.4%多く投与した比較例6(山薬:ウチワドコロ=182:15、10:1)より7.3%〜25.6%記憶保持時間が増加した。実施例1による記憶保持時間は、山薬を14.2%少なく投与した比較例4(山薬:ウチワドコロ=133:67、2:1)より8.9〜19%増加した。他の比較例より記憶保持時間が有意に増加することが示された。
【0062】
従って、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された抽出物を含有する医薬組成物は、他の混合比に比べて認知能力改善効果を有することが示された。
【0063】
<実験例3>
本発明による生薬抽出物のニューロン生成促進効果
実験例2の試験終了後、各群のマウスから海馬(hippocampus)を分離した。分離された海馬を過酸化水素で脱水した後、1次抗体として5−bromo−2−deoxyuridine(BrdU、santa cruz、rat origin 1:500)を一晩反応させた。その後、2次抗体としてbiotinylated anti−rat(vector、goat origin)を使用し、ABC反応(ABC kit、vector)後、ジアミノベンジジン(Diaminobenzidine)を使用することにより発色させた。ニューロン細胞生成促進効果は、海馬の歯状回(dentate gyrus)領域のBrdU陽性細胞数を数えることにより確認した。その結果は表7に示す。
【0064】
【表7】
【0065】
表7に示されるように、海馬の歯状回領域におけるBrdU陽性細胞数を測定した時、山薬(実施例1)では、ウチワドコロ(比較例2)よりBrdU陽性細胞数が増加することが示された。実施例1(山薬:ウチワドコロ=155:45)は、比較例1(山薬200)より山薬含量を25%少なく投与したにもかかわらず、BrdU陽性細胞数が約25%以上増加した。
【0066】
また、実施例1では、山薬を7.7%多く投与した比較例5、山薬を17.4%多く投与した比較例6より、BrdU陽性細胞数が約25%以上増加した。実施例1では、山薬を14.2%少なく投与した比較例4より、BrdU陽性細胞数が約20%以上増加した。他の比較例よりBrdU陽性細胞数の有意な増加が示された。
【0067】
従って、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された抽出物を含有する医薬組成物は、他の混合比に比べて歯状回(dentate gyrus)領域における神経細胞生成促進効果を有することが示された。
【0068】
<実験例4>
生薬抽出物の神経細胞分化及び神経突起成長促進効果
実験例2の試験終了後、各群のマウスから海馬(hippocampus)を分離した。分離された海馬を過酸化水素で脱水した後、1次抗体としてdoublecortin(DCX、santa cruz、goat origin 1:500)を一晩反応させた。その後、2次抗体としてbiotinylated anti−goat(vector、horse origin)を使用し、ABC反応(ABC kit、vector)後、ジアミノベンジジン(Diaminobenzidine)を使用することにより発色させた。細胞分化及び神経突起成長促進効果は、海馬の歯状回(dentate gyrus)領域におけるDCX陽性細胞数を数えることにより確認した。その結果は、表8に示した。
【0069】
【表8】
【0070】
表8に示されるように、海馬の歯状回領域において、山薬(実施例1)では、ウチワドコロ(比較例2)よりDCX陽性細胞数及びDCX陽性神経突起の長さが増加した。実施例1(山薬:ウチワドコロ=155:45)では、比較例1(山薬200)より山薬含量を25%少なく投与したにもかかわらず、DCX陽性細胞数が約25〜40%増加し、DCX陽性神経突起の長さが1.6〜17.3%増加した。
【0071】
また、実施例1では、比較例5(実施例1より山薬を7.7%多く投与)よりDCX陽性細胞数が約18〜27%増加し、DCX陽性神経突起の長さが3.3〜9.2%増加した。実施例1では、比較例6(実施例1より山薬を17.4%多く投与)よりDCX陽性細胞数が約22.8〜32.6%増加し、DCX陽性神経突起の長さが3.3〜10%増加した。実施例1では、比較例4(実施例1より山薬を14.2%少なく投与)よりDCX陽性細胞数が約20〜30%増加し、DCX陽性神経突起の長さが11〜18%増加した。他の比較例よりDCX陽性細胞数及びDCX陽性神経突起の長さが有意に増加することが示された。
【0072】
従って、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された抽出物を含有する医薬組成物は、他の混合比に比べて歯状回(dentate gyrus)領域における神経細胞分化及び神経突起の成長促進効果を有することが示された。
【0073】
<実験例5>
生薬抽出物の生体内神経成長因子の分泌促進効果
実験例2の試験終了後、対照群及び混合抽出物(山薬:ウチワドコロ=3.5:1の抽出物)を投与した処理群のマウスから、海馬(hippocampus)を分離した。1次抗体として抗神経成長因子(NGF、abcam、rabbit origin 1:500)を一晩反応させた後、2次抗体としてbiotinylated anti−rat(vector、goat origin)を使用した。ABC反応(ABC kit、vector)後、ストレプトアビジン(streptavidin)を使用することにより蛍光発色させた。神経成長因子の分泌促進効果は、海馬の門(hilus)領域のNGF陽性細胞の測定により確認した。その結果は、図1に示す。
【0074】
図1に示されるように、実施例1の生薬抽出物は、海馬において、有意な神経成長因子分泌促進効果を有する。
【0075】
従って、山薬とウチワドコロの3.5:1の重量比で混合された生薬組成物を含有する本発明の医薬組成物は、他の混合比に比べて相乗効果を有する。それゆえ、本発明の医薬組成物は、アルツハイマー病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ハンチントン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、パーキンソン病、ルーゲーリック病、神経細胞の漸次的な死滅による麻痺性認知症、進行性失調症から惹起された疾患、姿勢及び運動の異常、進行性運動失調症、筋萎縮及び筋肉衰弱、感覚及び運動障害などを含む退行性神経疾患の予防または治療に利用される得る。
【0076】
ここで、実施例1に開示された生薬抽出物を含有する組成物を、処方例によりさらに詳細に述べる。クレームを限定する意図ではなく、具体的に説明するものである。
【0077】
処方例1.注射製剤の製造
実施例1の抽出物.............................. ..100mg
メタ重亜硫酸ナトリウム.......................... .3.0mg
メチルパラベン............................... ....0.8mg
プロピルパラベン............................... ..0.1mg
注射用滅菌蒸溜水................................. 適量
前記成分を混合し、滅菌水を加えて全容量を2mLとした後、2mL容量のアンプルに充填して滅菌し、注射剤とする。
【0078】
処方例2.錠剤の製造
実施例1の抽出物.................................200mg
乳糖.............................................100mg
澱粉.............................................100mg
ステアリン酸マグネシウム..........................適量
前記成分を混合し、錠剤化方法により圧縮して錠剤とする。
【0079】
処方例3.カプセル剤の製造
実施例1の抽出物.............................. ..100mg
乳糖.............................................50mg
澱粉.............................................50mg
タルク......................................... ...2mg
ステアリン酸マグネシウム..........................適量
前記成分を混合し、通常の方法によりゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を得る。
【0080】
処方例4.液剤の製造
実施例1のエタノール抽出物.......................1000mg
砂糖.............................................20g
異性化糖... ....................................20g
レモン香料.......................................適量
精製水を加えて全容量.............................100mL
前記成分を混合して100mLの茶色ボトルに充填し、滅菌して液剤を得る。
図1