(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記気泡を含む液相の有機溶剤が前記基板のパターンに残留する場合、気泡が包含されていない前記液相の有機溶剤が前記基板へ吐出されて前記液相の有機溶剤が混合されながら、気泡が除去される段階と、をさらに含む請求項19に記載の基板洗浄方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、基板の乾燥効率を向上させることができる基板洗浄装置及び方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、液相の有機溶剤と純水との置換を容易にして、液相の有機溶剤を節約できる基板洗浄装置及び方法を提供することにある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は上述した課題に限定されることはなく、言及されなかった課題は、本明細書及び添付された図面から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解できることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は基板洗浄装置を提供する。
【0011】
本発明の一実施形態による基板洗浄装置は基板を支持する基板支持ユニット、前記基板支持ユニットを囲み、前記基板から飛散する有機溶剤を回収する容器、及び前記容器の一側に提供され、前記基板へ気泡を含む液相の有機溶剤を噴射する流体供給ユニットを含み、前記流体供給ユニットは前記有機溶剤を前記基板へ吐出させるノズルヘッド、貯藏タンクから前記ノズルヘッドへ前記有機溶剤を供給する有機溶剤供給ライン及び前記供給ラインに提供されて前記液相の有機溶剤に気泡を提供する気泡提供部材を含む。
前記気泡提供部材は前記供給ラインに提供されて前記液相の有機溶剤を加熱する加熱器及び前記加熱器の温度を調節する制御器を含み、前記制御器は前記液相の有機溶剤を沸騰点以上に加熱するように前記加熱器を制御することができる。
前記流体供給ユニットは前記加熱器を迂回するように前記供給ラインに提供される迂回ラインをさらに包含できる。
【0012】
前記有機溶剤はイソプロピルアルコール(Isopropyl Alcohol)であり、前記制御器は、前記イソプロピルアルコールを80℃乃至100℃に加熱するように前記加熱器を制御することができる。
【0013】
前記気泡提供部材は前記供給ラインを流れる液相の前記有機溶剤に超音波を印加する超音波印加部材を包含することができる。
【0014】
前記超音波印加部材は前記供給ラインに提供される振動部材及び前記振動部材に前記超音波を提供する発振器(generator)を包含することができる。
【0015】
前記超音波印加部材は前記振動部材と前記ノズルヘッドとの間に提供されて前記液相の有機溶剤に含まれた気泡量を測定する気泡量測定器及び前記振動部材に印加される超音波の周波数を調節する制御器をさらに包含できる。
【0016】
前記振動部材は前記供給ラインに接触され、前記供給ラインを囲むように提供される本体及び前記本体内に提供されて前記超音波が印加され、印加された前記超音波を前記供給ラインに再印加する振動子を包含することができる。
【0017】
前記超音波印加部材は流体媒質が収まれている容器、前記容器内の流体媒質に振動を印加する振動子、及び前記振動子へ超音波を印加する発振器を含み、前記供給ラインの一部が前記容器内に流体媒質の内部に沈まれるように提供され得る。
【0018】
前記気泡提供部材は前記供給ラインに連結され、内部には前記液相の有機溶剤が流れ微孔が形成されたメンブレン(Membrane)ライン、前記メンブレンラインを囲むハウジング及び前記メンブレンラインと前記ハウジングとの間の空間に気体を供給する気体供給ラインを含み、前記空間に供給された気体が前記微孔を通じて前記メンブレンラインの内部へ流れ込まれて液相の前記有機溶剤に気泡を提供することができる。
【0019】
前記気泡提供部材は前記有機溶剤に含まれた気泡量を測定する気泡量測定器、前記気体供給ラインに設置されて前記空間に供給される気体の流量を調節する流量調節器、及び前記気泡量測定器から測定された結果に対する信号が伝達されて前記流量調節器を制御する制御器をさらに包含できる。
【0020】
前記流体供給ユニットは前記供給ラインで分岐されて前記有機溶剤を前記貯藏タンクへ循環させる循環ラインをさらに包含できる。
【0021】
前記気泡提供部材は前記供給ラインで前記循環ラインに分岐される分岐点と前記ノズルヘッドとの間に提供され得る。
【0022】
前記流体供給ユニットは前記循環ラインに提供されて循環される前記有機溶剤の気泡を分離する脱気部材をさらに含み、前記気泡提供部材が前記供給ラインで前記循環ラインに分岐される分岐点と前記貯藏タンクとの間の前記有機溶剤供給ライン上に提供され得る。
【0023】
前記流体供給ユニットは前記ノズルヘッドに連結されたノズルアームをさらに含み、前記気泡提供部材が前記ノズルアームの内部に提供され得る。
【0024】
また、本発明は基板洗浄方法を提供する。
【0025】
本発明の一実施形態による基板洗浄方法は気泡を含む液相の有機溶剤を基板に供給して基板のパターン内に残留する純水を前記液相の有機溶剤で置換することを包含することができる。
【0026】
前記液相の有機溶剤に気泡を提供する方法は液相の前記有機溶剤を沸騰点以上に加熱して前記液相の有機溶剤に気泡を発生させることを包含することができる。前記液相の有機溶剤がイソプロパノールアルコールであり、前記イソプロピルアルコールを沸騰点である80℃乃至100℃に加熱して前記イソプロピルアルコールに気泡を提供することができる。
【0027】
前記液相の有機溶剤に気泡を提供する方法は前記有機溶剤に超音波を印加することを包含することができる。
【0028】
前記液相の有機溶剤に気泡を提供する方法は前記メンブレンラインの外部へ気体が運搬され、前記気体が前記メンブレンラインの微孔を通じて前記メンブレンラインの内部へ流れ込まれることによって、前記メンブレンラインの内部を通る前記液相の有機溶剤に気泡が発生されることを包含でき、液相の前記有機溶剤の内部に気泡の量を測定する段階と、前記測定結果を基準に前記有機溶剤に投入される気体の量を調節する段階と、をさらに包含できる。
【0029】
また、気泡が含まれた前記有機溶剤が供給タンクへ循環する場合、前記有機溶剤で気泡を分離する段階をさらに包含できる。
【0030】
また、前記気泡を含む液相の有機溶剤が前記基板のパターンに残留する場合、気泡が包含されなかった前記液相の有機溶剤が前記基板へ吐出されて前記液相の有機溶剤が混合されながら、気泡が除去される段階をさらに包含できる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、基板洗浄装置及び方法の乾燥効率を向上させることができる。
【0032】
また、本発明によれば、液相の有機溶剤に含まれた気泡によって、有機溶剤と純水との置換が容易になって、基板乾燥に使用される液相の有機溶剤を節約することができる。
【0033】
本発明の効果が上述した効果に限定されることではなく、言及されなかった効果は、本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得る。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形され得、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されると解釈されてはならない。本実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供される。したがって、図面での要素の形状は、より明確な説明を強調するために誇張された。
【0036】
図1は、基板処理装置の一実施形態に関する平面図である。
【0037】
図1を参照すれば、本発明の基板処理設備1は、インデックスモジュール10と工程処理モジュール20とを有し、インデックスモジュール10は、ロードポート120及び移送フレーム140を有する。ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール20は、この順に一列に配置される。以下、ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール20が配列された方向を第1方向12と称し、上部から見る時、第1方向12と垂直になる方向を第2方向14と称し、第1方向12と第2方向14とを含む平面に垂直な方向を第3方向16と称する。
【0038】
ロードポート120には、基板が収納されたキャリヤー18が安着される。ロードポート120は複数個提供され、これらは第2方向14に沿って一列に配置される。ロードポート120の個数は、工程処理モジュール20の工程効率及びフットプリント等にしたがって、増加する或いは減少することもできる。キャリヤー18には、基板を地面に対して水平に配置した状態に収納するための多数のスロットが形成される。キャリヤー130としては、全面開放一体形ポッド(Front Opening Unifed Pod:FOUP)が使用され得る。
【0039】
工程処理モジュール20は、移送チャンバー240、バッファユニット220、及び工程チャンバー260を有する。移送チャンバー240は、
図1に向かってその横方向が第1方向12と平行に配置される。移送チャンバー240の両側には各々工程チャンバー260が配置される。ここで、移送チャンバー240の一側及び他側において、工程チャンバー260は、移送チャンバー240を基準に、相互に対称に提供される。移送チャンバー240の一側には、複数個の工程チャンバー260が提供される。
【0040】
工程チャンバー260のうち一部は移送チャンバー240の横方向に沿って配置され、一部は互いに積層して配置される。即ち、移送チャンバー240の一側において、工程チャンバー260が、A×Bの配列に配置され得る。ここで、Aは第1方向12に沿って一列に提供された工程チャンバー260の数であり、Bは第3方向16に沿って一列に提供された工程チャンバー260の数である。移送チャンバー240の一側に工程チャンバー260が4つ又は6つ提供される場合、工程チャンバー260は2×2又は3×2の配列に配置され得る。工程チャンバー260の数は、所望に増加或いは減少できる。上述とは異なり、工程チャンバー260は、移送チャンバー240の一側のみに提供され得る。また、上述とは異なり、工程チャンバー260は、移送チャンバー240の一側及び両側に単層に提供され得る。
【0041】
バッファユニット220は、移送フレーム140と移送チャンバー240との間に配置される。バッファユニット220は、工程チャンバー260とキャリヤー18との間に基板が搬送される前に基板が留まる空間を提供する。バッファユニット220は、その内部に基板が置かれるスロットが提供され、スロットは、第3方向16に沿って複数個提供されうる。バッファユニット220は、移送フレーム140と対向する面及び移送チャンバー240と対向する面について開放される。
【0042】
移送フレーム140は、ロードポート120に安着されたキャリヤー18とバッファユニット220との間において基板を搬送する。移送フレーム140は、インデックスレール142とインデックスロボット144とを含む。インデックスレール142は、その長手方向が第2方向14と平行に提供される。インデックスロボット144は、インデックスレール142上に設置され、インデックスレール142に沿って第2方向14に直線移動する。インデックスロボット144は、ベース144a、本体144b、及びインデックスアーム144cを有する。ベース144aは、インデックスレール142に沿って移動できるように設置される。本体144bは、ベース144aに結合され、ベース144a上で第3方向16に沿って移動できるように提供される。また、本体144bは、ベース144a上で回転できるように提供される。インデックスアーム144cは、本体144bに結合され、本体144bに対して前進及び後進移動できるように提供される。インデックスアーム144cは、複数個提供されて各々個別駆動されるように提供される。また、インデックスアーム144cは、第3方向16に沿って互いに離隔して積層されるように配置される。インデックスアーム144cのうち、一部は工程処理モジュール20でキャリヤー18へ基板を搬送する時に使用され、その他の一部はキャリヤー18で工程処理モジュール20へ基板を搬送する時に使用され得る。これは、インデックスロボット144が基板を搬入出する過程で、前の処理工程の基板から発生されたパーティクルが後の処理工程の基板に付着されることを防止することを可能とする。
【0043】
移送チャンバー240は、バッファユニット220と工程チャンバー260との間で、そして複数の工程チャンバー260間で基板を搬送する。移送チャンバー240には、ガイドレール242とメーンロボット244が提供される。ガイドレール242は、その横方向(第1方向12と平行な方向)に配置される。メーンロボット244は、ガイドレール242上に設置され、ガイドレール242上で第1方向12に沿って直線移動する。メーンロボット244は、ベース244a、本体244b、及びメーンアーム244cを有する。ベース244aは、ガイドレール242に沿って移動できるように設置される。本体244bは、ベース244aに結合され、ベース244a上で第3方向16に沿って移動できるように提供される。また、本体244bは、ベース244a上で回転できるように提供される。メーンアーム244cは、本体244bに結合され、本体244bに対して前進及び後進移動できるように提供される。また、メーンアーム244cは、複数個提供されて各々個別駆動されるように提供される。メーンアーム244cは、第3方向16に沿って互いに離隔されて積層されるように配置される。
【0044】
工程チャンバー260内には、基板に対して洗浄工程を遂行する基板洗浄装置300が提供される。基板洗浄装置300は、遂行する洗浄工程の種類にしたがって、異なる構造を有することができる。これと異なり、各々の工程チャンバー260内の基板洗浄装置300は、同一な構造を有することができる。選択的に、工程チャンバー260は、複数個のグループに区分されて、同一のグループに属する工程チャンバー260について基板洗浄装置300を共通とし、互いに異なるグループに属する工程チャンバー260について基板洗浄装置300の構造は互いに異なるように提供され得る。例えば、工程チャンバー260が2つのグループに分けられる場合、移送チャンバー240の一側には第1グループの工程チャンバー260が提供され、移送チャンバー240の他側には第2グループの工程チャンバー260が提供され得る。選択的に、移送チャンバー240の両側で下層には第1グループの工程チャンバー260が提供され、上層には第2グループの工程チャンバー260が提供され得る。第1グループの工程チャンバー260と第2グループの工程チャンバー260とは、各々使用されるケミカルの種類や、洗浄方式の種類にしたがって、区分され得る。これとは異なり、第1グループの工程チャンバー260と第2グループの工程チャンバー260とは、1つの基板wに対して順に工程を遂行するように提供され得る。
【0045】
下では、処理液を利用して基板を洗浄する基板洗浄装置の一例を説明する。
【0046】
図2は、
図1の基板洗浄装置の一実施形態に関する断面図である。
【0047】
図2を参照すれば、基板洗浄装置300は、基板支持ユニット310、容器320、昇降ユニット330、及び流体供給ユニット3000、3900を含む。
【0048】
基板支持ユニット310は、洗浄工程時、基板wを支持する。基板支持ユニット310は、スピンヘッド311、スピンドル(spindle)312、及び回転部材313を有する。
【0049】
スピンヘッド311は、容器320の内側空間に配置され、上部に基板wがローディング(loading)される上部面319を有する。上部面319には、上部に突出する支持ピン315が提供される。支持ピン315は、スピンヘッド311の上部面319から基板wを一定の距離離隔するように基板wの下面縁を支持する。チャッキングピン316は、基板wの上部面の縁領域に提供され、スピンヘッド311が回転される時、基板wが正位置から側方向に離脱されないように基板wの側部を支持する。
【0050】
スピンドル312は、スピンヘッド311の下部中央に結合される。スピンドル312は、その内部が空いている中空軸(hollow shaft)形態であり、回転部材313の回転力をスピンヘッド311へ伝達する。詳細に図示しないが、回転部材313は、回転力を発生するモーターのような駆動部と、駆動部から発生された回転力をスピンドルへ伝達するベルト、チェーンのような動力伝達部等の通常的な構成でなされ得る。
【0051】
一方、スピンヘッド311にはバックノズル部317が設置される。バックノズル部317は、基板の下面へ超純水及び窒素ガス等の流体を噴射する。バックノズル部317は、スピンヘッド311の中央部に位置される。
【0052】
図2を参照すれば、容器320は、スピンヘッド311の周辺を囲み、上部が開放された形状を有する。容器320は、工程に使用された薬液を分離して回収できる構造を有する。これは薬液の再使用を可能にする。容器320は、複数の回収筒321、322、323を有する。各々の回収筒321、322、323は、工程中に使用された処理液の中、互いに異なる種類の処理液を回収できる。本実施形態に係る容器320は、3つの回収筒321、322、323を有する。各々の回収筒を、それぞれ内部回収筒321、中間回収筒322、及び外部回収筒323と称する。
【0053】
内部回収筒321は、スピンヘッド311を囲む環形のリング形状に提供される。中間回収筒322は、内部回収筒321を囲む環形のリング形状に提供される。外部回収筒323は、中間回収筒322を囲む環形のリング形状に提供される。各々の回収筒321、322、323は、容器320内で容器内の空間32と通じる流入口321a、322a、323aをそれぞれ有する。各々の流入口321a、322a、323aは、スピンヘッド311の周囲にリング形状に提供される。基板wへ噴射されて工程に使用された薬液は、基板wの回転による遠心力によって流入口321a、322a、323aを通じて回収筒321、322、323へ流れ込まれる。外部回収筒323の流入口323aは中間回収筒322の流入口322aの上部に提供され、中間回収筒322の流入口322aは内部回収筒321の流入口321aの上部に提供される。即ち、内部回収筒321、中間回収筒322、及び外部回収筒323の流入口321a、322a、323aは、相互に異なる高さに提供される。
【0054】
内部回収筒321、中間回収筒322、及び外部回収筒323の各々には、液を排出する排出管321b、322b、323bと、フュームを含む気体を排気する排気管329とが結合される。
【0055】
昇降ユニット330は、容器320を上下方向に直線移動させる。容器320が上下に移動されることによって、スピンヘッド311に対する容器320の相対高さが変更される。昇降ユニット330は、ブラケット331、移動軸332、及び駆動器333を有する。ブラケット331は、容器320の外壁に固定設置され、駆動器333によって上下方向に移動される移動軸332が固定結合される。基板wがスピンヘッド311に置かれるか、或いはスピンヘッド311から持ち上げられる時、スピンヘッド311が容器320の上部に突出されるように容器320は下降する。また、工程が進行中の時には、基板wへ供給された処理液の種類にしたがって、処理液が既設定された回収筒321、322、323へ流れ込まれるように、容器320の高さが調節する。上述とは反対に、昇降ユニット330は、スピンヘッド311を上下方向に移動させ得る。
【0056】
流体供給ユニット3000、3900は、基板洗浄工程に必要な薬液、洗浄液、有機溶剤、及び乾燥ガスを基板へ供給する。流体供給ユニット3000、3900は、供給される流体にしたがって、たとえば、薬液供給ユニット、洗浄液供給ユニット、有機溶剤供給ユニット、及び乾燥ガス供給ユニットとなる。本実施形態では、流体供給ユニット3000を有機溶剤供給ユニットとし、流体供給ユニット3900を乾燥ガス供給ユニットとする。
図2を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3000は容器320の一側に配置され、乾燥ガス供給ユニット3900は容器320の他側に配置される。選択的に、有機溶剤と乾燥ガスが1つの供給ユニットで供給することもあり得る。図示しないが、薬液供給ユニット、洗浄液供給ユニットが、1つのチャンバー内で有機溶剤供給ユニット3000、乾燥ガス供給ユニット3900と共に容器320の一側面に追加的に提供され得る。
【0057】
有機溶剤供給ユニット3000は、基板wを乾燥させるための液相の有機溶剤を基板wの上面に噴射する。したがって、基板wへ提供された液相の有機溶剤は、洗浄工程の後に基板w表面に残留する純水と置換される。その後、有機溶剤は基板wの回転、乾燥ガス又は加熱によって、揮発される。具体的には、最初に液相の有機溶剤を、気泡を含む状態で基板wに供給して基板w表面に残留する純水との置換効率を向上させ、その後、液相の有機溶剤を、気泡を包含しなかった状態で基板wへ供給することにより、基板wのパターン内の気泡が効率的に除去される。液相の有機溶剤としては、イソプロピルアルコール(Isopropyl Alcohol)が使用され得る。
【0058】
有機溶剤供給ユニット3000は、ノズル部材3010、有機溶剤供給ライン3020、回収ライン3030、迂回ライン3040、及び気泡提供部材3050を含む。
【0059】
ノズル部材3010は、ノズルヘッド3011、ノズルアーム3012、支持軸3013、及び駆動器3014を含む。
【0060】
支持軸3013は、容器320の外側に位置され、その長手方向が上下方向となるように配置される。また、支持軸3013は、駆動器3014と結合され、駆動器3014によって中心軸を基準に回転される。また、支持軸3013は、駆動器3014によって上下方向に移動されうる。支持軸3013の上端には、ノズルアーム3012が装着される。ノズルアーム3012は、支持軸3013に対して垂直に配置される。ノズルアーム3012の終端には、ノズルヘッド3011が装着される。ノズルヘッド3011は、噴射ノズル3015を有し、噴射ノズル3015は、有機溶剤供給ライン3020に連結されて、液相の有機溶剤を基板wへ噴射する。支持軸3013の回転によって、ノズルヘッド3011は、基板wの中央領域と縁領域との間でスイングされうる。
【0061】
以下では、
図3を参照して、有機溶剤供給ユニットの第1実施形態に関して説明する。
図3は、有機溶剤供給ユニットの第1実施形態を示す図面である。なお、以下、有機溶剤供給ユニット3100は、
図2の流体供給ユニット3000に対応し、特にこれらユニットの各構成要素は、下2桁の付番により対応するものとする。
【0062】
図3を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3100は、ノズル部材3110、有機溶剤供給ライン3120、回収ライン3130、迂回ライン3140、及び気泡提供部材3150を有する。
【0063】
有機溶剤供給ライン3120は、貯藏タンク390とノズルヘッド3111とを連結する。回収ライン3130は、有機溶剤供給ライン3120から分岐されて貯藏タンク390に連結される。以下、有機溶剤供給ライン3120で回収ライン3130が分岐された地点を分岐点Pと称する。貯藏タンク390に貯藏された液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3120を通じてノズルヘッド3111へ供給されるか、或いは回収ライン3130を通じて貯藏タンク390へ再び回収される。一例によれば、有機溶剤供給ライン3120の一部は、ノズルアーム3112に位置され、気泡提供部材3150は、ノズルアーム3112内に位置され得る。選択的に、気泡提供部材3150は、ノズルアーム3112の外部に位置され得る。
【0064】
気泡提供部材3150は、加熱器3151と制御器3152とを有する。一例によれば、加熱器3151は、ノズルヘッド3111と分岐点Pとの間で、有機溶剤供給ライン3120に設置される。加熱器3151は、液相の有機溶剤を加熱して液相の有機溶剤に気泡を発生させる。制御器3152は、加熱器3151が液相の有機溶剤の加熱する温度を調節する。
【0065】
一例によれば、液相の有機溶剤はイソプロピルアルコールであり得る。制御器3152は、イソプロピルアルコールを80℃乃至100℃に加熱して、液相の状態で気泡を包含するように調節する。イソプロピルアルコールは、沸点が80℃であり、100℃以上の温度では大部分気化する。したがって、加熱によって気泡を含む液相のイソプロピルアルコールを供給するために、イソプロピルアルコールは80℃乃至100℃の温度に加熱される。
【0066】
迂回ライン3140は、有機溶剤供給ライン3120に連結される。一例によれば、迂回ライン3140は、気泡提供部材3150より上流で有機溶剤供給ライン3120から分岐して、気泡提供部材3150より下流で有機溶剤供給ライン3120に連結される。迂回ライン3140は、液相の有機溶剤が気泡提供部材3150を迂回してノズルヘッド3011へ供給されるようにする。一例によれば、乾燥初期には液相の有機溶剤は、加熱器3151を通過して気泡を含有する状態で基板wに供給され、乾燥後期には液相の有機溶剤が、加熱器3151を迂回して気泡を含有しない状態で基板wに供給され得る。迂回ライン3140が提供されない場合、気泡を含有しない有機溶剤を供給するためには、加熱器3151の温度が一定の温度以下に下がるまで待つか、或いは有機溶剤供給ユニットを別に1つさらに提供しなければならない。しかし、本実施形態の場合、液相の有機溶剤は迂回ライン3140を経由して直ちに気泡の含有することなくノズルヘッド3111へ供給することができるので、追加的な有機溶剤供給ユニットを提供することなく工程時間を短縮することができる。
【0067】
液相の有機溶剤は、基板w上で基板wに残留する純水と置換される。液相の有機溶剤は、純水より揮発性に富むので、基板wから容易に除去され得る。しかし、基板w上で極性の純水と非極性である液相の有機溶剤は混合が良く行われないので、置換が容易でない。
【0068】
図4は、
図3の有機溶剤供給ユニットの変形形態を示す図面である。
【0069】
図4を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3200の気泡提供部材3250は、回収ライン3230の分岐点Pと有機溶剤貯藏タンク390との間で、有機溶剤供給ライン3220上に提供される。この場合、有機溶剤供給ユニット3200は、脱気部材3290をさらに含む。脱気部材3290は、回収ライン3230上に提供される。液相の有機溶剤は、気泡提供部材3250を通過しながら、気泡が発生される。液相の有機溶剤が基板へ噴射されない場合は、回収ライン3230を通じて移動する途中に脱気部材3290で気泡が除去される。
【0070】
上述した例では、有機溶剤供給ライン3120、3220に迂回ライン3140、3240及び回収ライン3130、3230が連結されることと説明した。しかし、迂回ライン3140、3240と回収ライン3130、3230とのうち少なくともいずれか1つは提供されないことがあり得る。
【0071】
以下では、
図5を参照して、本発明による基板洗浄装置を利用して基板を洗浄する方法を説明する。
【0072】
本発明による基板洗浄方法は、本発明による基板洗浄装置の以外にもこれと同一又は類似な機能を遂行する他の基板洗浄装置を利用して遂行できる。
【0073】
図5は、
図1の基板洗浄装置を利用して基板を洗浄する方法の一例を示す順序図である。
【0074】
図5によれば、基板洗浄方法はケミカルを利用して薄膜を選択的に除去して回路パターンを形成する蝕刻工程(S10)、純水を利用してケミカルを除去するリンス工程(S20)、及び有機溶剤を利用して基板に残留する純水を乾燥させる乾燥工程(S30)を含む。本発明の一実施形態による基板乾燥方法は、気泡が含まれた液相の有機溶剤を基板に残留する純水と置換させる(S31)。以後、基板上に気泡が含まれた液相の有機溶剤は気泡が包含されなかった液相の有機溶剤と置換される(S32)。置換された、気泡が包含されなかった液相の有機溶剤は、基板上で揮発される(S33)。この時、液相の有機溶剤の揮発を容易にするために、基板を回転させるか或いは基板を加熱するか、或いは不活性ガスが供給され得る。
【0075】
次に、
図6乃至
図12を参照して乾燥工程が遂行される過程を説明する。先ず、基板に洗浄工程が進行される間に液相の有機溶剤をノズルヘッドに供給せずに循環させる工程について説明する。
【0076】
図6は、
図3の有機溶剤供給ユニットを利用して液相の有機溶剤の循環経路を示す図面である。
図6を参照すれば、基板への洗浄工程の進行中、有機溶剤供給ユニット3100で、有機溶剤供給ライン3120上のバルブ3122と迂回ライン3140上のバルブ3141とを閉じ、循環ライン3130上のバルブ3131が開かれる。この時、液相の有機溶剤は基板上へ噴射されない。したがって、液相の有機溶剤は、ノズルヘッド3111へ移動されず、有機溶剤貯藏タンク390へ回収される。
【0077】
図7は、
図3の有機溶剤供給ユニットを利用して気泡が発生された液相の有機溶剤が基板へ噴射される過程を示す図面である。
【0078】
図7を参照すれば、洗浄工程以後、基板に純水が残留すれば、有機溶剤供給ユニット3100で、有機溶剤供給ライン3120上のバルブ3122が開かれ、回収ライン3130上のバルブ3131と迂回ライン3140上のバルブ3141とが閉じる。液相の有機溶剤50は、有機溶剤供給ライン3120を通じて加熱器3151へ運搬される。加熱器3151を通過しながら、液相の有機溶剤50は、沸騰点以上の温度に加熱される。加熱された液相の有機溶剤50は、内部に気泡70を発生する。気泡70を発生した液相の有機溶剤50は、有機溶剤供給ライン3120を通じてノズルヘッド3111へ運搬され、噴射ノズル3115で基板へ噴射される。
【0079】
図8は、
図7の気泡が発生された液相の有機溶剤が基板で純水と置換される過程を示す図面である。
【0080】
図8を参照すれば、基板w上へ噴射された、気泡70を含んだ液相の有機溶剤50は、基板wに残留する純水60に接触する。この時、液相の有機溶剤50に含まれた気泡70が、液相の有機溶剤50と共に純水60内へ移動する。この過程で、気泡70と液相の有機溶剤50とが純水60に接触する。この接触面で液相の有機溶剤50、純水60、及び気泡70(気体)の3相界面80が発生する。基板w上で液相の有機溶剤50に含まれた気泡70毎に液相の有機溶剤50と純水60が接触されるので、多数の3相界面80が発生され得る。この3相界面80では、渦流90が発生する。渦流90によって、液相の有機溶剤50と純水60との置換が容易に行われる。
【0081】
図9は、液相の有機溶剤、純水、及び気体の3相界面で渦流が発生される過程を示す図面である。
図10は、
図9の3相界面で実際発生した渦流を示す写真である。
【0082】
図9及び
図10を参照すれば、液相の有機溶剤50、純水60、及び気体70の3相界面80毎に渦流90が発生することがわかる。これは液相の有機溶剤50、純水60、及び気体70の表面張力が各々異なるためである。発生された渦流90は、液相の有機溶剤50と純水60との移動を活発にし、これによって、液相の有機溶剤50と純水60との置換が容易に行われる。
【0083】
このように、液相の有機溶剤50は、基板上で基板に残留する純水60と置換される。置換されて基板に残留する液相の有機溶剤50は、純水60より揮発性に優れているので、基板で容易に揮発される。しかし、極性の純水60と非極性である液相の有機溶剤50は混合が良く行われない。また、基板上に残留する純水60の表面では空気によって置換が良く行われるが、パターンの内部に純水60のみが残留する場合には空気が無いので、置換が良く行われない。したがって、純水60と液相の有機溶剤50との置換時間が長くなり、液相の有機溶剤50の消耗量が大きい。
【0084】
一方、本発明の一実施形態によれば、純水内で前記液相の有機溶剤50、純水60、及び気体(気泡)70の3相界面80で発生した渦流90によって、純水60と液相の有機溶剤50の置換が容易に行われる。したがって、置換時間が短くなって基板乾燥時間が短縮される。また、基板乾燥に使用される液相の有機溶剤50を減らし得る。これを通じて基板乾燥の効率が向上される。
【0085】
次に、気泡を包含しなかった液相の有機溶剤がノズルヘッドから基板へ供給される場合について説明する。
図11は、
図3の有機溶剤供給ユニットを利用して気泡が包含されなかった液相の有機溶剤が基板へ噴射される過程を示す図面である。
図12は、
図11の液相の有機溶剤で気泡が除去される過程を示す図面である。
【0086】
図11及び
図12を参照すれば、基板w上に気泡70を含む液相の有機溶剤50が残留すれば、供給ライン3120上のバルブ3122と、回収ライン3130上のバルブ3131が閉じられ、迂回ライン3140上のバルブ3141が開かれる。液相の有機溶剤50は、迂回ライン3140を通じてノズルヘッド3111の噴射ノズル3115へ運搬される。気泡70が包含されなかった液相の有機溶剤50は、噴射ノズル3115から基板wの上部へ噴射される。気泡70が包含されなかった液相の有機溶剤50が基板w上へ噴射されて、基板wに残留している気泡70が含まれた液相の有機溶剤50は、基板wの外部へ排出される。液相の有機溶剤50が、気泡70が含まれた状態で基板w上に残留すれば、気泡70が基板wの上部のパターンPの間で破れながら、パターンPが損傷され得る。しかし、本実施形態の場合、基板w上の液相の有機溶剤50で気泡70を除去することによって、パターンPの損傷を防止する効果がある。
【0087】
上述した基板洗浄方法の第1実施形態では、有機溶剤供給ライン3120に迂回ライン3140及び回収ライン3130が連結されることと説明した。しかし、迂回ライン3140と回収ライン3130との中で少なくともいずれか1つは提供されないことがあり得る。
【0088】
また、
図11及び
図12の気泡が包含されなかった液相の有機溶剤を供給する段階は、提供されないことがあり得る。
【0089】
以下では、有機溶剤供給ユニットの第2実施形態に関して説明する。
図13は、有機溶剤供給ユニットの第2実施形態を示す図面である。
【0090】
図13を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3300は、ノズル部材3310、有機溶剤供給ライン3320、回収ライン3330、及び気泡提供部材3350を有する。
【0091】
ノズル部材3310、有機溶剤供給ライン3320、回収ライン3330は、
図3のノズル部材3110、有機溶剤供給ライン3120、回収ライン3130と類似な構造を有することができる。
【0092】
気泡提供部材3350は、超音波印加部材3351、気泡量測定器3352、及び制御器3353を含む。超音波印加部材3351は、有機溶剤供給ライン3320上に提供される。超音波印加部材3351は、液相の有機溶剤に超音波を印加して液相の有機溶剤に気泡を発生させる。気泡量測定器3352は、有機溶剤供給ライン3320上で超音波印加部材3351とノズルヘッド3311との間に提供される。気泡量測定器3352は、液相の有機溶剤の内部の気泡量を測定し、その測定値を制御器3353へ提供する。制御器3353は、気泡量測定器3352から測定値を受信し、これに基づいて超音波印加部材3351で超音波を発生させる周波数を制御する。これを通じて液相の有機溶剤に発生される気泡の量を調節することができる。一例によれば、制御器3353は、超音波印加部材3351が1MHz乃至2MHzの周波数を印加するように調節する。1MHz乃至2MHzの周波数を通じて発生された超音波を印加して液相の有機溶剤に発生する気泡を提供する時、液相の有機溶剤と純水との置換が最も効率的である。
【0093】
図14は、
図13の有機溶剤供給ユニットの変形形態を示す図面である。
【0094】
図14を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3400の気泡提供部材3450は、回収ライン3430の分岐点Pと有機溶剤貯藏タンク390との間に提供される。この場合、有機溶剤供給ユニット3400に脱気部材3490がさらに包含される。脱気部材3490は、回収ライン3430上に提供される。液相の有機溶剤は、気泡提供部材3450を通過しながら、気泡が発生される。液相の有機溶剤を基板へ噴射しない場合は、回収ライン3430を通じて移動する途中に脱気部材3490で気泡が除去される。
【0095】
上述した例では、有機溶剤供給ライン3420に回収ライン3430が連結されることと説明した。しかし、選択的に回収ライン3430は提供されないことがあり得る。
【0096】
図15は、
図13の超音波印加部材の第1実施形態を示す断面図である。
図16は、
図15の線A−A’に沿って切断した超音波印加部材の断面図である。
【0097】
図15及び
図16を参照すれば、超音波印加部材3460は、本体3461、振動子3462、及び発振器3463を含む。本体3461は、中空が形成された筒形状を有する。本体3461は、有機溶剤供給ライン3420の一部を囲むように位置される。本体3461の内壁は、有機溶剤供給ライン3420に接触されるように提供される。選択的に本体3461は、折れ曲がった板形状を有することができる。本体3461をなす壁内には、振動子3462が位置される。振動子3462は、発振器3463に電気的に連結され、振動子3462へ超音波を印加する。一例によれば、振動子3462は、有機溶剤供給ライン3420と離隔され、振動子3462の振動は、本体3461を通じて有機溶剤供給ライン3420へ伝達され得る。この時、有機溶剤供給ライン3420の内部を流れる液相の有機溶剤から気泡が発生される。
【0098】
図17は、
図15の超音波印加部材の変形形態を示す断面図である。
図18は、
図17の線B−B’に沿って切断した超音波印加部材の断面図である。
【0099】
図17及び
図18を参照すれば、超音波印加部材3470は、本体3471、振動子3472、及び発振器3473を含む。本体3471は、中空を含んで形成された筒形状を有する。本体3471は、有機溶剤供給ライン3420の一部を囲むように位置される。本体3471の内壁は、有機溶剤供給ライン3420に接触されるように提供される。選択的に、本体3471は折れ曲がった板形状を有することができる。本体3471をなす壁内には、振動子3472が位置される。振動子3472は、有機溶剤供給ライン3420に直接接触されて振動を印加するように提供される。
【0100】
図19は、
図13の超音波印加部材の第2実施形態を示す図面である。
【0101】
図19を参照すれば、超音波印加部材3480は、容器3482、振動子3483、及び発振器3484を含む。容器3482内には流体媒質3481が満たされる。有機溶剤供給ライン3420は、容器3482内部の流体媒質3481内を通過するように提供される。振動子3483は、発振器3484に連結され、容器3482の内部の流体媒質3481に沈まれるように提供される。発振器3484が超音波を振動子3483へ印加すれば、振動子3483は、印加された超音波を振動で変換して容器3482の内部の流体媒質3481へ伝達する。振動が印加された流体媒質3481が流体媒質3481に沈まれている有機溶剤供給ライン3420の一部分に振動を伝達し、その振動が液相の有機溶剤の内部に気泡を発生させる。前記流体媒質3481は水であり得る。
【0102】
図20は、
図19の超音波印加部材の変形形態を示す図面である。
【0103】
図20を参照すれば、超音波印加部材3490は、容器3492、振動子3493、及び発振器3494を含む。また、本実施形態では、容器3492の内部の流体媒質3491内に沈まれている有機溶剤供給ライン3420の長さが増加されている。このような場合、流体媒質3491に接触する有機溶剤供給ライン3420の面積を増加させて、効率的に液相の有機溶剤内に気泡を発生させ得る。
【0104】
以下では、本発明による基板洗浄方法の第2実施形態に関して、本発明による
図13の有機溶剤供給ユニットの第2実施形態を利用して説明する。
【0105】
図13を参照すれば、基板への洗浄工程の進行中、液相の有機溶剤は、貯藏タンク390で有機溶剤供給ライン3220を通じて移動する。有機溶剤供給ライン3320上のバルブ3322が閉まれば、液相の有機溶剤基板上へ噴射されない。したがって、液相の有機溶剤は、超音波を利用する気泡提供部材3350を通過してノズルヘッド3311へ移動せず、有機溶剤供給ユニット3300を循環する。したがって、この場合、液相の有機溶剤は気泡が提供されない状態に循環する。この時、回収ライン3330上のバルブ3331が開いている場合には、液相の有機溶剤が回収ライン3330を通じて有機溶剤貯藏タンク390へ運搬される。
【0106】
洗浄工程の後、基板に純水が残留すれば、有機溶剤供給ライン3320上のバルブ3322が開かれ、さらに回収ライン3330上のバルブ3331が閉まれば、液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3320を通じて超音波を利用する気泡提供部材3350へ運搬される。超音波を利用する気泡提供部材3350を通過しながら、液相の有機溶剤には超音波が印加される。印加された超音波によって、液相の有機溶剤の内部に気泡が発生される。超音波を印加して液相の有機溶剤に気泡を発生させる方法は、以下で詳細に説明する。印加される超音波は、液相の有機溶剤の内部に発生された気泡の量にしたがって、超音波の周波数を調節するように制御される。気泡が発生された液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3320を通じてノズルヘッド3311へ運搬され、基板上へ噴射される。
【0107】
基板上へ噴射された気泡を含む液相の有機溶剤は、基板に残留する純水と置換される。置換される過程は、基板洗浄方法の第1実施形態と同様に行われるので、詳細な説明は省略する。
【0108】
超音波を利用して液相の有機溶剤に気泡を発生させる方法には、液相の有機溶剤に超音波を直接印加する方式と、流体媒質を通じて印加する方式とがある。一実施形態として、
図15及び
図16を参照すれば、超音波を直接印加する方式は、有機溶剤供給ライン3420へ超音波を印加する振動子3462を通じて超音波が印加される。振動子3462へ印加された超音波は振動で変換されて、有機溶剤供給ライン3420へ振動を印加する。液相の有機溶剤は印加された振動によって気泡が発生される。
【0109】
他の実施形態として、
図19を参照すれば、超音波を流体媒質3481に印加する。超音波が印加された流体媒質3481の内部に、有機溶剤供給ライン3420の一部が沈まれるようにする。したがって、流体媒質3481に印加された超音波が有機溶剤供給ライン3420へ再度印加されることになる。印加された超音波によって、液相の有機溶剤の内部に気泡が発生される。
【0110】
次に、気泡を包含しなかった液相の有機溶剤がノズルヘッドから基板に供給される。
図13を参照すれば、基板上に気泡が含まれた液相の有機溶剤が残留する場合、有機溶剤供給ライン3320上のバルブ3322が開かれ、回収ライン3330上のバルブ3331が閉まるようになる。液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3320を通じて超音波を利用する気泡提供部材3350へ運搬される。気泡提供部材3350は、制御器3353によって、液相の有機溶剤に超音波を印加しないように制御される。気泡提供部材3350を通過した液相の有機溶剤は気泡を包含しなかった状態にノズルヘッド3311へ運搬されて基板上へ噴射される。
【0111】
気泡を包含しなかった液相の有機溶剤は基板上に残留する気泡を含む液相の有機溶剤と混合されて気泡が除去される。
【0112】
上述した基板洗浄方法の第2実施形態では、有機溶剤供給ライン3320に回収ライン3330が連結されることと説明した。しかし、選択的に回収ライン3330は提供されないことがあり得る。
【0113】
また、気泡が包含されなかった液相の有機溶剤を供給する段階は提供されないことがあり得る。
【0114】
以下では、有機溶剤供給ユニットの第3実施形態に関して説明する。
図21は有機溶剤供給ユニットの第3実施形態を示す図面である。
【0115】
図21を参照すれば、有機溶剤供給ユニット3500は、ノズル部材3510、有機溶剤供給ライン3520、回収ライン3530、及び気泡提供部材3550を有する。
【0116】
ノズル部材3510、有機溶剤供給ライン3520、回収ライン3530は、
図3のノズル部材3110、有機溶剤供給ライン3120、回収ライン3130と類似な構造を有することができる。
【0117】
気泡提供部材3550は、メンブレンライン3551、ハウジング3552、気体供給ライン3553、気泡量測定器3556、及び制御器3557を含む。メンブレンライン3551は、有機溶剤供給ライン3520上に提供され、ハウジング3552で囲まれている。メンブレンライン3551には微孔3554が形成されているので、これを通じて気体がメンブレンライン3551の外部から内部へ移動されることができるが、液体はメンブレンライン3551を通過しない。ハウジング3552は、メンブレンライン3551を囲んだ形態に有機溶剤供給ライン3520上に提供され、気体供給ライン3553に連結されている。気体供給ライン3553はハウジング3552に連結され、気体供給ライン3553上に流量調節バルブ3559を有する。気体供給ライン3553は、気体をメンブレンライン3551とハウジング3552との間の空間3555へ移動させる。メンブレンライン3551とハウジング3552との間は一定な空間3555が確保されるように離隔されている。この空間には気体供給ライン3553を通じて提供された気体が流れ込まれる。気泡量測定器3556は、有機溶剤供給ライン3520上へメンブレンライン3551とノズルヘッド3511との間に提供される。気泡量測定器3556は、液相の有機溶剤の内部の気泡量を測定した結果を制御器3557へ送る。制御器3557は、気泡量測定器3556の結果を基準に気体供給ライン3553上のバルブ3559を通じて気体の流量を調節する。一例によれば、気体は不活性気体として窒素ガスであり得る。
【0118】
図22は、
図21の有機溶剤供給ユニットの変形形態3600を示す図面である。
【0119】
図22を参照すれば、気泡提供部材3650が、回収ライン3630の分岐点Pと有機溶剤貯藏タンク390との間の有機溶剤供給ライン3620上に提供される。この場合、有機溶剤供給ユニット3600に脱気部材3690がさらに包含される。脱気部材3690は回収ライン3630上に提供される。液相の有機溶剤は気泡提供部材3650を通過しながら気泡が発生されるが、液相の有機溶剤が基板へ噴射されない場合は、回収ライン3630を通じて移動する途中に脱気部材3690で気泡が除去される。
【0120】
上述した例では、有機溶剤供給ライン3620に回収ライン3630が連結されることと説明した。しかし、選択的に回収ライン3630は提供されないことがあり得る。
【0121】
以下では本発明による基板洗浄方法の第3実施形態に関して、本発明による有機溶剤供給ユニットの第3実施形態3500を利用して説明する。
【0122】
図21を参照すれば、基板への洗浄工程の進行中、液相の有機溶剤は、貯藏タンク390で有機溶剤供給ライン3520を通じて移動する。有機溶剤供給ライン3520上のバルブ3522が閉まれば、液相の有機溶剤基板上へ噴射されない。したがって、液相の有機溶剤は、気泡提供部材3550を通過してノズルヘッド3511へ移動されずに、有機溶剤供給ユニット3500を循環する。この場合、液相の有機溶剤は気泡がない状態で循環する。この時、回収ライン3530上のバルブ3531が開いている場合には、液相の有機溶剤が回収ライン3530を通じて有機溶剤貯藏タンク390へ運搬される。
【0123】
基板のパターン上に純水が残留する場合、有機溶剤供給ライン3520上のバルブ3522が開かれ、回収ライン3530のバルブ3531を閉めるようにする。この時、液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3520を通じて気泡提供部材3550へ運搬される。液相の有機溶剤は、気泡提供部材3550を通過しながら、気泡が発生される。気泡提供部材3550を通過した液相の有機溶剤は、気泡を包含しない状態でノズルヘッド3511へ運搬されて、基板上へ噴射される。気泡提供部材3550で気泡が発生される方法は、以下で詳細に説明する。
【0124】
図23は、
図21の気泡提供部材の一実施形態を示す図面である。
図24は、
図23の線C−C’に沿って切断した気泡提供部材の断面図である。
【0125】
図23及び
図24を参照すれば、気泡提供部材3550で気体供給ライン3553を通じて提供された気体が、ハウジング3552とメンブレンライン3551との間の空間3555へ提供される。空間3555へ提供された気体は、メンブレンライン3551の内部と外部の圧力差によって、メンブレンライン3551の微孔3554を通じてメンブレンライン3551の外部から内部へ移動される。メンブレンライン3551を通過する液相の有機溶剤にメンブレンライン3551の外部から内部へ流れ込まれた気体が流れ込まれて、液相の有機溶剤に気泡が形成される。制御器3557は、ハウジング3552とメンブレンライン3551との間の空間3555へ流れ込まれる気体の量を調節する。これを通じて、液相の有機溶剤の内部に発生する気泡の量が調節される。
【0126】
基板上へ噴射された気泡を含む液相の有機溶剤は、基板に残留する純水と置換される。置換される過程は、基板洗浄方法の第1実施形態と同様に行われるので、詳細な説明は省略する。
【0127】
基板上に気泡が含まれた液相の有機溶剤が残留する場合、有機溶剤供給ライン3520上のバルブ3522を開き、回収ライン3530上のバルブ3531を閉めるようにする。液相の有機溶剤は、有機溶剤供給ライン3520を通じて気泡提供部材3550へ運搬される。気泡提供部材3550は、制御器3557によって、気体がハウジング3552とメンブレンライン3551との間の空間3555へ流れ込まれないように制御される。気泡提供部材3550を通過した液相の有機溶剤は、気泡を包含しなかった状態にノズルヘッド3511へ運搬されて基板上へ噴射される。
【0128】
基板上へ噴射された気泡を包含しなかった液相の有機溶剤は、基板上に残留する気泡を含む液相の有機溶剤と混合されて気泡が除去される。気泡が除去される過程は、基板洗浄方法の第1実施形態と同様に行われるので、詳細な説明は省略する。
【0129】
上述した基板洗浄方法の第3実施形態では、有機溶剤供給ライン3520に回収ライン3530が連結されることと説明した。しかし、選択的に回収ライン3530は提供されないことがあり得る。
【0130】
また、気泡が包含されなかった液相の有機溶剤を供給する段階は提供されないことがあり得る。
【0131】
上述した例では有機溶剤供給ユニットが気泡提供部材内に加熱器、超音波印加部材、及びメンブレンラインの中でいずれか1つを有することと説明した。これとは異なり、有機溶剤供給ユニットは、気泡提供部材で加熱器、超音波印加部材、及びメンブレンラインの中で少なくとも2つを包含することができる。