(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す正面図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す側面図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示すもので、
図2のT−T線断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す分解斜視図である。
【
図6】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおける基板とケースを示すもので、
図6Aは斜視図、
図6Bは要部を示す部分断面図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示すもので、
図7Aは要部を示す部分断面図、
図7Bは
図7Aの要部を拡大して示す説明図である。
【
図8】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおけるパネルと基板を示す分解斜視図である。
【
図9】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおけるパネル、基板及びシャフトを示す斜視図である。
【
図10】本発明の第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおける磁気検出素子の出力特性を示すグラフである。
【
図11】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す斜視図である。
【
図12】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す正面図である。
【
図13】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す側面図である。
【
図14】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す断面図である。
【
図15】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す分解斜視図である。
【
図16】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおけるシャフトとケースを示す分解斜視図である。
【
図17】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおけるシャフトとケースを示す正面図である。
【
図18】本発明の第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータにおける磁気検出素子の出力特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の無接触式ポテンショメータの実施の形態例について、
図1〜
図18を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。また、説明は以下の順序で行うが、本発明は、必ずしも以下の形態に限定されるものではない。
1.第1の実施の形態例
1−1.無接触式ポテンショメータの構成
1−2.無接触式ポテンショメータの動作
2.第2の実施の形態例
【0014】
1.第1の実施の形態例
1−1.無接触式ポテンショメータの構成
まず、本発明の無接触式ポテンショメータの第1の実施の形態例について
図1〜
図9を参照して説明する。
図1は、本例の無接触式ポテンショメータを示す斜視図、
図2は、本例の無接触式ポテンショメータを示す正面図、
図3は、本例の無接触式ポテンショメータを示す側面図である。
図4は、
図2に示すT−T線断面図、
図5は、本例の無接触式ポテンショメータを示す分解斜視図である。
【0015】
図1に示す無接触式ポテンショメータ1は、シャフトがその軸方向に沿って移動した際の変位を検出する装置である。
図1〜3に示すように、無接触式ポテンショメータ1は、シャフト3と、シャフト3の軸方向への移動変位を検出する位置検出部10とを有している。シャフト3は、棒状に形成されており、位置検出部10にその軸方向に沿って移動可能に支持されている。
【0016】
図4及び
図5に示すように、シャフト3の軸方向の中途部には、円柱状の磁石8が固定されている。磁石8は、N極がシャフト3の軸方向の一側に配置され、S極がシャフト3の軸方向の他側に配置されている。なお、N極とS極とを反対にしてもよいことは勿論である。すなわち、磁石8は、シャフト3の軸方向に沿って着磁されている。
【0017】
図1〜
図3に示すように、位置検出部10は、ケース2と、パネル4と、蓋体5と、蓋体5に接続されたリード線6とを有している。さらに、
図4及び
図5に示すように、位置検出部10は、複数(本例では、8枚)の基板7と、磁気検出素子9と、2つの軸受11,12と、中継基板13とを有している。
【0018】
略平板状の基板7には、端子7aが設けられている。また、基板7の実装面7bには、磁気検出素子9が実装されている。磁気検出素子9は、磁石8の磁束を検出する。そして、磁気検出素子9は、基板7及び中継基板13を介して検出した磁束の変化に応じて検出信号を出力する。磁気検出素子9としては、例えば、ホールICが適用されるものである。
【0019】
なお、シャフト3の軸方向とZ方向と称し、シャフト3の軸方向と直交する方向をX方向、シャフト3の軸方向と直交し、かつX方向とも直交する方向をY方向と称す。
【0020】
図3及び
図4に示すように、シャフト3は、位置検出部10をZ方向の一側から他側にかけて貫通している。
【0021】
図6A及び
図6Bは、本例のケース2を示す斜視図及び側面図、
図7A及び
図7Bは、本例の無接触式ポテンショメータ1の要部を示す図である。
【0022】
図5及び
図6Aに示すように、ケース2は、略円筒状に形成されている。また、
図4及び
図6Aに示すように、ケース2のZ方向の一側は開口し、Z方向の他側は、閉塞している。また、ケース2のZ方向の他側には、シャフト3が貫通する貫通孔2aが形成されている。
【0023】
図4に示すように、ケース2における貫通孔2aのZ方向の他側には、嵌合凹部2bが形成されている。嵌合凹部2bには、シャフト3を摺動可能に支持する軸受12が嵌め込まれている。
【0024】
また、ケース2は、内筒部21と、複数の基板ホルダ22とを有している。内筒部21は、円筒状に形成されている。内筒部21は、ケース2における半径方向の略中心において、Z方向に沿って配置されている。そして、内筒部21の筒孔21a内には、シャフト3が挿通しており、シャフト3に固定された磁石8が収容される。
【0025】
図6A及び
図7Aに示すように、複数の基板ホルダ22は、内筒部21とケース2の側壁部2cの間に設けられている。複数の基板ホルダ22は、内筒部21の周方向に等角度間隔に配置されており、内筒部21から側壁部2cに向けて放射状に配置されている。この基板ホルダ22は、基板7がZ方向に沿って挿入可能な溝部として形成されている。
【0026】
ケース2に基板ホルダ22を設けたことで、基板7を位置検出部10の組み立て作業を容易に行うことができるだけでなく、ケース2に対する基板7の位置合わせを容易に行うこともできる。基板7は、ケース2の基板ホルダ22に保持されることで、基板7がシャフト3に固定した磁石8の外周に配置される。すなわち、複数の基板7は、シャフト3及び磁石8の半径方向の外側において、シャフト3の軸心を中心に放射状に配置される。
【0027】
これにより、基板7の実装面7bは、シャフト3の軸方向、すなわち磁石8の着磁方向と平行に配置される。さらに、本例では、磁気検出素子9が実装された基板7の実装面7bに沿って延ばした仮想面7dがシャフト3及び磁石8と交差する。すなわち、シャフト3及び磁石8の軸心を中心とする仮想円R1が、磁気検出素子9が実装された基板7の実装面7bを貫通する。なお、基板7の厚さ方向の中心面と、仮想円R1が直交するように基板7を配置してもよい。また、基板7に実装された磁気検出素子9の感受面が仮想円R1と直交するように基板7を配置することがさらに好ましい。これにより、複数の基板7及び磁気検出素子9をケース2に配置することができると共に、位置検出部10の小型化を図ることができる。
【0028】
また、
図6B及び
図7Bに示すように、基板ホルダ22のZ方向の他側には、基板7の端子7aと導通する導通部22aが設けられている。この導通部22aは、後述する中継基板13とも導通する。これにより、基板ホルダ22に基板7を差し込みことで、基板7と中継基板13とを容易に接続させることができる。
【0029】
さらに、
図4に示すように、ケース2のZ方向の一端部には、ケース2の開口を閉じるようにしてパネル4が配置され、ケース2のZ方向の他端部には、蓋体5が配置されている。そして、ケース2のZ方向の他端部と蓋体5の間には、中継基板13が介在される。
図6Bに示すように、中継基板13は、ケース2に設けた導通部22aと接続する。さらに、中継基板13は、蓋体5に接続されたリード線6とも接続する。この中継基板13は、位置検出部10の外部と、磁気検出素子9を実装した基板7との入出力の中継を行うものである。
【0030】
図8は、パネル4と基板7を示す分解斜視図、
図9は、パネル4、基板7及びシャフト3を示す斜視図である。
図4、
図5及び
図8に示すように、パネル4は、略円盤状に形成されている。パネル4における半径方向の略中心には、シャフト3が貫通するパネル側貫通孔4aが設けられている。
図4に示すように、パネル4におけるパネル側貫通孔4aのZ方向の他側には、嵌合凹部4bが形成されている。嵌合凹部4bには、シャフト3を摺動可能に支持する軸受11が嵌め込まれている。
【0031】
また、
図9に示すように、パネル4におけるZ方向の他側には、複数の取付凹部24が設けられている。複数の取付凹部24は、パネル4における半径方向の外側の外周において、周方向に沿って等角度間隔に形成されている。この取付凹部24には、基板保持部26が固定される。基板保持部26の固定方向としては、嵌合固定や、接着剤による接着固定等その他各種の固定方法が挙げられる。
【0032】
基板保持部26は、Z方向の他側が開口した溝部を有する部材である。基板保持部26は、基板7におけるZ方向の一端部を保持する。すなわち、基板7における実装面7bを囲む4辺は、ケース2の基板ホルダ22と基板保持部26により保持される。その結果、基板7をケース2及びパネル4で形成される空間内にがたつきなく配置することができる。
【0033】
図5に示すように、蓋体5は、略円盤状に形成されている。
図4及び
図5に示すように、蓋体5における半径方向の略中心には、シャフト3が挿通する挿通孔5aが設けられている。
【0034】
また、蓋体5におけるZ方向の一側の一面には、内側凸部5bと、外側凸部5cが形成されている。内側凸部5bは、蓋体5の半径方向の内側に配置され、外側凸部5cは、蓋体5の半径方向の外側に配置されている。内側凸部5b及び外側凸部5cは、それぞれ蓋体5の周方向に沿って連続する突条部である。そして、内側凸部5bと外側凸部5cは、ケース2のZ方向の他端部に当接し、蓋体5に対するケース2の位置決めを行う。
【0035】
なお、本例では、基板7及び磁気検出素子9を8つ設け、ケース2の基板ホルダ22及びパネル4の基板保持部26もそれぞれ8つ設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、基板7及び磁気検出素子9を7つ以下、あるいは9つ以上設けてもよい。そして、基板ホルダ22及び基板保持部26は、基板7及び磁気検出素子9の数に対応して設けられる。
【0036】
また、磁石8を円柱状に形成した例を説明したが、これに限定されるものではなく、磁石8を角柱状に形成してもよい。さらに、ケース2を円筒状に形成し、パネル4及び蓋体5を円盤状に形成した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ケース2を角筒状に形成し、パネル4及び蓋体5をケース2の形状に合わせて形成してもよい。
【0037】
1−2.無接触式ポテンショメータにおける磁気検出素子の出力特性の一例
次に、
図10を参照して上述した構成を有する無接触式ポテンショメータ1における磁気検出素子9の出力特性について説明する。
図10は、本例の磁気検出素子9の出力特性を示すグラフであり、横軸は、シャフト3の移動距離を表し、縦軸は、出力電圧を表す。
【0038】
図10に示すように、シャフト3がZ方向の一側に配置されている場合、磁気検出素子9の出力電圧は、全体の10%である。また、シャフト3がZ方向の一側から他側に移動し、磁石8におけるN極とS極の極境と磁気検出素子9がZ方向で一致する場合、磁気検出素子9の出力電圧は、全体の50%である。さらに、シャフト3がZ方向の他側まで移動した場合、磁気検出素子9の出力電圧は、全体の90%となる。
【0039】
なお、本例では、シャフト3の移動範囲の長さを10mmに設定した例を説明したが、これに限定されるものではない。さらに、磁気検出素子9の出力電圧の出力レベルを10〜90%の範囲に設定しているが、出力レベルの範囲は、ポテンショメータの仕様に応じて適宜設定されるものである。
【0040】
2.第2の実施の形態例
次に、
図11〜
図18を参照して本発明の無接触式ポテンショメータの第2の実施の形態例について説明する。
図11は、第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す斜視図、
図12は、第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す正面図、
図13は、第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す側面図である。
図14は、
図12に示すS−S線断面図、
図15は、第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータを示す分解斜視図である。
【0041】
第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ1が、シャフト3の軸方向への移動を検出するポテンショメータであるのに対し、この第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ41は、シャフトの周方向への回転角度を検出するポテンショメータである。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ1と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0042】
図11〜
図13に示すように、無接触式ポテンショメータ41は、シャフト43と、シャフト43の周方向への角度変位を検出する位置検出部50とを有している。
【0043】
図14及び
図15に示すように、シャフト43は、棒状に形成されており、シャフト43の軸方向の中途部には、雄ねじ部43aが形成されている。そして、磁石48が磁石ホルダ71に保持された状態で、シャフト43に取り付けられている。
【0044】
磁石ホルダ71は、磁石48のZ方向の両端部を保持し、磁石48を一側から他側にかけて貫通している。磁石ホルダ71には、Z方向の一側から他側にかけて貫通する螺合孔71bが形成されている。螺合孔71bには、雌ねじ部が形成されている。そして、螺合孔71bとシャフト43の雄ねじ部43aが回転可能に螺合している。
【0045】
また、磁石ホルダ71におけるZ方向の両端部には、それぞれ2つのスライド突起71aが設けられている。すなわち、磁石ホルダ71には、合計で4つのスライド突起71aが形成されている。スライド突起71aは。磁石ホルダ71における外縁部から半径外方向に向けて突出している。
【0046】
そして、シャフト43は、位置検出部50に、その軸心を回転中心として周方向に沿って回転可能に支持されている。
【0047】
図11〜
図13に示すように、位置検出部50は、ケース42と、パネル44と、蓋体45と、蓋体45に接続されたリード線46とを有している。さらに、
図14及び
図15に示すように、位置検出部50は、複数(本例では、8枚)の基板47と、磁気検出素子49と、2つの回転軸受51,52と、中継基板53と、2つのワッシャ72,74と、2つの止め輪73、75を有している。
【0048】
なお、基板47、磁気検出素子49及び中継基板53は、第1の実施の形態例にかかる基板7、磁気検出素子9及び中継基板13と同一の構成を有しているため、その説明は、省略する。
【0049】
図14及び
図15に示すように、パネル44は、第1の実施の形態例にかかるパネル4と同様に、略円盤状に形成されている。パネル44には、シャフト43が貫通するパネル側貫通孔44aと、回転軸受51が嵌合する嵌合凹部44bが設けられている。回転軸受51は、シャフト43を回転可能に支持する。その他の構成は、第1の実施の形態例にかかるパネル4と同一であるため、その説明は、省略する。
【0050】
また、蓋体45が、第1の実施の形態例にかかる蓋体5と同様に、略円盤状に形成されている。なお、第2の実施の形態例にかかる蓋体45には、挿通孔が設けられていない。その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる蓋体45と同一であるため、その説明は、省略する。
【0051】
また、ワッシャ72と止め輪73は、パネル44からZ方向の一側へ突出するシャフト43に取り付けられている。また、シャフト43の軸方向の他端部には、ワッシャ74と止め輪75が取り付けられている。ワッシャ74と止め輪75は、ケース42と蓋体45の間に配置される。そして、2つのワッシャ72,74と2つの止め輪73,75により、シャフト43が位置検出部50から抜け落ちることを防止している。
【0052】
ケース42は、第1の実施の形態例にかかるケース2と同様に、略円筒状に形成されている。ケース42におけるZ方向の他側には、シャフト43が貫通する貫通孔42aが形成されている。また、ケース42における貫通孔42aのZ方向の他側には、嵌合凹部42bが形成されている。嵌合凹部42bには、シャフト43を回転可能に支持する回転軸受52が嵌め込まれている。
【0053】
図16は、シャフト43とケース42を示す分解斜視図、
図17は、シャフト43とケース42を示す正面図である。
図15及び
図16に示すように、ケース42には、内筒部61と、基板ホルダ62とを有している。基板ホルダ62は、第1の実施の形態例にかかる基板ホルダ22と同一であるため、その説明は省略する。
【0054】
内筒部61は、略円筒状に形成されている。そして、
図14に示すように、内筒部61の筒孔61a内にシャフト43が挿通しており、シャフト43に移動可能に保持された磁石48及び磁石ホルダ71が収容される。
【0055】
また、
図16及び
図17に示すように、内筒部61の筒孔61aには、2つのガイド溝61bが形成されている。2つのガイド溝61bは、内筒部61の軸心を間に挟んで対向する位置に設けられている。また、2つのガイド溝61bは、それぞれ内筒部61のZ方向の一側から他側にかけて連続して形成されている。
【0056】
図17に示すように、2つのガイド溝61bには、磁石ホルダ71に設けたスライド突起71aがZ方向に沿って摺動可能に挿入される。これにより、磁石ホルダ71及び磁石48は、Z方向と直交するX方向及びY方向で形成される平面内での回転が規制される。そのため、シャフト43が回転すると、シャフト43の雄ねじ部43aと磁石ホルダ71の螺合孔71bによりシャフト43の回転方向への移動力がZ方向への移動力に変換される。そして、磁石ホルダ71は、ガイド溝61bに沿ってZ方向へ移動する。すなわち、磁石ホルダ71に保持された磁石48は、シャフト43の回転角度に応じてZ方向へ移動する。
【0057】
なお、本例では、ガイド溝61b及びスライド突起71aを2箇所設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、1箇所だけでもよく、あるいは3箇所以上設けてもよい。
【0058】
次に、
図18を参照して上述した構成を有する無接触式ポテンショメータ41における磁気検出素子49の出力特性について説明する。
図18は、本例の磁気検出素子9の出力特性を示すグラフであり、横軸は、シャフト43の回転角度を表し、縦軸は、出力電圧を表す。
【0059】
図18に示すように、シャフト43が回転すると、ベクトルの向きが周方向からZ方向へ変換されて磁石ホルダ71及び磁石48がZ方向へ移動する。なお、本例では、シャフト43の雄ねじ部43aは、ねじの呼びがM3であり、ピッチが0.5mmに設定されている。そのため、シャフト43が20回転した際に、磁石48が10mm移動する。そして、シャフト43の20回転分は、電気的な回転角度7200°に相当する。このときの磁気検出素子49の出力電圧の出力レベルの範囲は、10%〜90%に設定されている。
【0060】
なお、雄ねじ部43aのねじの呼びやピッチは、上述した値に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。さらに、電気的変化を伴うシャフト43の回転量を20回転(電気的回転角度7200°)としたが、シャフト43の回転量は、20回転に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定されるものである。
【0061】
さらに、磁気検出素子49の出力電圧の出力レベルを10〜90%の範囲に設定しているが、出力レベルの範囲は、ポテンショメータの仕様に応じて適宜設定されるものである。
【0062】
また、シャフト43の雄ねじ部43aと螺合孔71bの雌ねじ部は、一般的に1条ねじが適用されるが、これに限定されるものではなく、2条以上の多条ねじであってもよく、右ねじや左ねじに限定されるものではない。そして、シャフト43の雄ねじ部43aと螺合孔71bの雌ねじ部のねじ山の形状は、三角ねじ、角ねじ、台形ねじ、丸ねじ、のこ歯ねじ等その他各種の形状を適用できるものである。
【0063】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ1と同様であるため、それらの説明は省略する。この第2の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ41によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる無接触式ポテンショメータ1と同様の作用効果を得ることができる。
【0064】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0065】
例えば、上述した実施の形態例では、磁気検出素子として、リニアのアナログ電圧の出力を採用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、三角波出力や、スイッチ出力や、sin・cos出力などの関数出力であってもよい。さらに、磁気検出素子の出力形態は、アナログ電圧だけでなく、PMW出力などのデジタル出力であってもよい。
【0066】
さらに、上述した実施の形態例では、シャフトに1個の磁石を設けた例を説明したが、磁石の数は、2個以上でもよい。さらに、基板に実装される磁気検出素子の数は、1個に限定されるものではなく、2個以上基板に実装してもよい。
【解決手段】無接触式ポテンショメータ1は、複数の基板7を有している。複数の基板7は、シャフト3の軸心を中心とする仮想円R1が実装面7bを貫通し、かつ実装面6bから延在する仮想面7dがシャフト3と交差してケース2に保持される。