(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力調節部は前記バイパスラインを通じて伝送される第1下向き信号を検出する第1検出部、前記第3下向き信号増幅部から出力された第2下向き信号を検出する第2検出部、及び前記検出された第1下向き信号に基づいて前記第3下向き信号増幅部の可変減衰器を制御して前記第2下向き信号の出力レベルを調整する制御部を含むことを特徴とする請求項3に記載のMIMO中継装置。
前記第1バイパスラインを通じて伝送される上向き信号を分配して前記第1信号分離部に入力する上向き信号分配部をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のMIMO中継装置。
前記出力調節部は前記第2バイパスラインを通じて伝送される第1下向き信号を検出する第1検出部、前記第2下向き信号増幅部から出力された第2下向き信号を検出する第2検出部、及び前記検出された第1下向き信号に基づいて前記第2下向き信号増幅部の可変減衰器を制御して第2下向き信号の出力レベルを調整する制御部を含むことを特徴とする請求項11に記載のMIMO中継装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例に対して具体的に説明する。
【0022】
無線信号伝達の区間で一つあるいはその以上の反射波による現象は通信システムの受信性能を低下させる主な要因でもあるが、このような多重反射波現象をよく利用すれば周波数効率を上げることができるが、この技術方式がMIMOシステムである。MIMOはその名称で分かるように送信側と受信側にすべて複数本のアンテナを使って伝送速度、容量増大、カバレッジ増大などの性能向上を図る方法である。
【0023】
簡単に送信側にアンテナが2本、受信側にアンテナが2本ある2×2システムを例えば、
図1に示されたように送信アンテナ1番と受信アンテナ1番の間のチャンネルの特性をh
11、送信アンテナ2番と受信アンテナ1番との間のチャンネルの特性をh
12、送信アンテナ1番と受信アンテナ2番との間のチャンネルの特性をh
21、送信アンテナ2番と受信アンテナ2番との間のチャンネルの特性をh
22と言って、この場合のチャンネル特性らは一箇所に集めると下記数学式1のようなチャンネル行列が作われる。
【0024】
【数1】
【0025】
この時、x
1とx
2はそれぞれ送信アンテナ1と2で送信される送信信号になって、n
1 とn
2はそれぞれ受信アンテナ1と2に存在する雑音であり、y
1とy
2は受信信号になる。
【0026】
上の基礎的な数式を土台で次の数学式2、3のような二つの例を見られる。
【0027】
【数2】
【0028】
【数3】
【0029】
数学式2の行列の例は分析すれば、6=1x
1+2x
2と12=2x
1+4x
2で二つの式は情報量がひとつである結局、同じ式であることを分かる。反面に、数学式3の行列は二つの式が異なる式であるので結局行列、あるいは連立方程式を解けばお互いに異なる送信信号x
1とx
2の値を求め出すことができる。線型代数学では 数学式2の2×2行列はランク(rank)が1であると言って、数学式3の行列はランク(rank)が2であると言う。
【0030】
下の数学式4で、2本の送信アンテナと2本の受信アンテナで構成されて2×2のチャンネル行列を有してランク2の条件を維持するシステムでチャンネル行列の逆行列を適用してそれぞれのアンテナで受信される信号で送信信号が抽出される基本的な形態を見せる。
【0031】
【数4】
【0032】
このようなMIMO方式をMIMO SM(Spatial Multiplexing:空間多重方式)方式と言って、同時に送ることができるお互いに異なるデータストリームの個数は送信アンテナ本数(M)と受信アンテナ本数(N)のうちでさらに小さなものによって制限され、一般的なMIMOの形態は送受信アンテナの本数が同一な構造を有する。
【0033】
図2は、一般な中継器を説明するための図面であり、同図面に示されたように、一般な無線中継器210は2本の送受信アンテナを具備した基地局220で2本の送受信アンテナを具備した使用者端末機230側にMIMO通信信号を送信する下向きMIMO信号に対して基地局220から伝送された信号を受信する一つの受信アンテナ210aとサービス区域、すなわち、使用者端末機230側を向ける一つの再送信アンテナ210bを接続して、受信された信号を下向き信号増幅部213で増幅して再送信する形態で構成されている。
【0034】
この場合は、基地局と中継器との間のリンクで相互接続されるアンテナの数がそれぞれ2本と1本になって(すなわち、2×1)、中継器と端末機との間のリンクで相互接続されるアンテナの数がそれぞれ1本と2本になるので(すなわち1×2)、MIMO信号の伝送及び復元が不可能になる。これは使用者端末機230から基地局220側に信号を送信する上向き信号がMIMO方式である場合に対しても同じ現象が発生する。
【0035】
図2で参照符号211〜212は、上向き信号と下向き信号を分離するためのデュプレックサーを示して、参照符号214は上向き信号増幅部を示す。
【0036】
前述したようにMIMOの基本的な原理は、空間上の反射波信号を利用して基地局、あるいは中継器から二つ以上の異なる経路(アンテナ包含)を通じてお互いに異なるデータを端末に送って、同じ時間以内に同じ周波数で伝送効率を増加させるものである。このような二つ以上のMIMO信号を基地局や中継器から二つ以上のサービスアンテナまで伝達して、サービスアンテナらと端末機との間にMIMOの効果を有することができるようにするために二つ以上のお互いにまじない経路を作ってくれなければならないが、このために二つ以上のケーブルを施設する場合に費用が大きく増加される。
【0037】
本発明の実施例によれば、数学式1のようにサービス用アンテナらと端末機との間の伝送チャンネル行列を2×2で作りながらMIMO方式の基地局、あるいは中継器の信号を一つのケーブルを使ってサービス用アンテナまで送ることができるようにするし、その一つのケーブル内に二つ以上の経路を作るために中継器内に二つ以上のトランシーバ(または下向き/上向き信号増幅部と称する)を具備し、その二つ以上のトランシーバのうちで少なくとも一つのトランシーバの周波数ダウン(down)部分と周波数アップ(up)部分をお互いに分離し、それぞれ基地局や中継器に有線あるいは無線で接続されるドナーとサービスアンテナ側に具現することで、一つのケーブル内に二つ以上の独立的な他の経路を有するようにすることができる。また、本発明の実施例によればMIMO経路内の逆方向経路は存在しないように具現することでさらに中継器自体の製造費用も節減することができる。
【0038】
結局、本発明の実施例によればMIMO方式の通信をするための基地局や中継器に有線、あるいは無線で接続されるドナーでサービスアンテナの間は完全に分離した二つの独立的なチャンネルを有することで、完璧な空間MIMO信号を中継することができるが、これに対する具体的な実施例の説明は次のようである。
【0039】
図3は、本発明の一実施例によるMIMO中継装置の構成図であり、同図面に示されたように、単一の同軸ケーブル500を媒介でお互いに連結された第1中継装置300及び第2中継装置400を含むことができるし、第1中継装置300は第1入出力端子310、第1ケーブル端子320、第1信号分離部330、第2信号分離部340、第1下向き信号増幅部350、第1上向き信号増幅部360、第2下向き信号増幅部370、及び上向き信号分配部380を含むことができるし、第2中継装置400は第2入出力端子410、第2ケーブル端子420、第3信号分離部440、バイパスライン460、第3下向き信号増幅部470、及び出力調節部490を含むことができる。
【0040】
図3に対する説明で下向き信号または上向き信号は、MIMO方式を含む信号であることがあるが、本実施例では下向き信号はMIMO方式の信号であり、上向き信号はMIMO方式ではない他の方式の信号の場合を例えて説明する。
【0041】
先ず、
図3の実施例による第1中継装置300の構成に対して説明する。
【0042】
第1入出力端子310は、基地局または中継器との独立的なMIMO経路の数(例えば、対向する基地局または中継器のアンテナ数)に対応するように第1中継装置300の一側に設置された多数個の端子として、例えば、基地局または中継器のアンテナ数が2本である場合に第1入出力端子310は、2個の入出力端子311、312を含むことができるし、各入出力端子311、312には一例でドナーアンテナ(図示せず)が連結されるか、または他の例で基地局または中継器の出力と連結されるケーブル(図示せず)が連結されることができる。
【0043】
本実施例による第1ケーブル端子320は、単一の同軸ケーブル500の一端が連結されるように第1中継装置300の一側に設置された単一の端子を示す。
【0044】
第1信号分離部330は周波数別に上向き信号と下向き信号をお互いに分離するためのものであり、例えば、前述した2個の入出力端子311、312それぞれに連結された2個の信号分離部331、332を含むことができるし、各信号分離部331、332はデュプレックサーで構成することができるし、信号分離部332は場合によって、例えば、上向き信号分配部380を具備しない場合下向き帯域用フィルターで構成することができる。
【0045】
第2信号分離部340は第1ケーブル端子320に連結され、第1ケーブル端子320を通じて入出力される上向き信号と下向き信号を周波数別にお互いに分離するためのものである。
【0046】
第1下向き信号増幅部350は、前述した第1信号分離部331、332のうちで一つ331と第2信号分離部340との間に連結されて第1順方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図4に示されたように増幅器(a)、局部発振器(b)とミキサ(c)を含む順方向ダウンコンバータ(b、c)、増幅器(d)、フィルター(e)、増幅器(f、g)、局部発振器(h)とミキサ(i)を含む順方向アップコンバータ(h、i)、増幅器(j)、フィルター(k)、増幅器(l)、可変減衰器(m)、及び増幅器(n)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器で構成することができる。
【0047】
第1上向き信号増幅部360は、前述した第1信号分離部331、332のうちで一つ331と第2信号分離部340との間に連結されて第1逆方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図5に示されたように増幅器(a)、局部発振器(b)とミキサ(c)を含む逆方向ダウンコンバータ(b、c)、増幅器(d)、フィルター(e)、増幅器(f、g)、局部発振器(h)とミキサ(i)を含む逆方向アップコンバータ(h、i)、増幅器(j)、フィルター(k)、増幅器(l)、可変減衰器(m)、及び増幅器(n)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器で構成することができる。
【0048】
説明の便宜のために前述したような
図4、5のスーパーヘテロダイン方式の増幅器でa〜fの構成を第1部分でg〜nの構成を第2部分で区分するようにする。
【0049】
第2下向き信号増幅部370は、前述した第1信号分離部331、332のうちで他の一つ332と第2信号分離部340との間に連結されて第2順方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図6に示されたように増幅器(a)、局部発振器(b)とミキサ(c)を含む順方向ダウンコンバータ(b、c)、増幅器(d)、フィルター(e)、増幅器(f)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器の第1部分(
図4のa〜f参照)で構成することができる。
【0050】
上向き信号分配部380は前述した第1上向き信号増幅部360から出力された上向き信号を複数の信号で分配して前述した複数の第1信号分離部331、332でそれぞれ入力するためのものであり、
図3の実施例で選択的に構成することができる。
【0051】
次に、
図3の実施例による第2中継装置400の構成に対して説明する。
【0052】
第2入出力端子410は使用者端末との独立的なMIMO経路の数(例えば、対向する使用者端末のアンテナ数)に対応するように第2中継装置400の一側に設置された多数個の端子として、例えば、使用者端末のアンテナ数が2本である場合に第2入出力端子410は2個の入出力端子411、412を含むことができるし、各入出力端子411、412には一例でサービスアンテナ(図示せず)が連結されることができる。
【0053】
本実施例による第2ケーブル端子420は、単一の同軸ケーブル500の一端が連結されるように第2中継装置400の一側に設置された単一の端子を示す。
【0054】
第3信号分離部440は第2ケーブル端子420に連結されて第2ケーブル端子420を通じて入出力される下向き信号と上向き信号を周波数別にお互いに分離するためのものである。
【0055】
バイパスライン460は第3信号分離部440と多数個の第2入出力端子411、412のうちで一つ411の間を連結して上向き信号と下向き信号を信号処理なしにそのままバイパスするためのものである。
【0056】
第3下向き信号増幅部470は、前述した第3信号分離部440と多数個の第2入出力端子411、412のうちで他の一つ412の間に連結されて順方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図7に示されたように増幅器(g)、局部発振器(h)とミキサ(i)を含む順方向アップコンバータ(h、i)、増幅器(j)、フィルター(k)、増幅器(l)、可変減衰器(m)、及び増幅器(n)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器の第2部分(
図4のg〜n参照)で構成することができる。
【0057】
出力調節部490はバイパスライン460を通じて伝送される第1下向き信号を基礎で第3下向き信号増幅部470から出力された第2下向き信号の出力レベルを調節するためのものであり、バイパスライン460を通じて伝送される第1下向き信号を検出する第1検出部491、第3下向き信号増幅部470から出力された第2下向き信号を検出する第2検出部492、及び検出された第1下向き信号を基準で第3下向き信号増幅部470の可変減衰器(m)を制御して第2下向き信号の出力レベルを調整する制御部493を含むことができる。
【0058】
図3の実施例によるMIMO中継装置の動作を順方向経路及び逆方向経路で区分して説明する。
【0059】
先ず、
図3のMIMO中継装置の順方向経路に対して説明する。
【0060】
第1中継装置300の2個の入出力端子311、312を通じて入力された基地局または中継器からの2個の高周波下向き信号中の一つ(以下、第1高周波下向き信号と称する)は信号分離部331を通じて下向き信号増幅部350に入力されて、下向き信号増幅部350は入力された第1高周波下向き信号を中間周波数にダウンして(
図4のa〜d)、フィルターを使って選択度を高めた後(
図4のe〜f)、再び高周波信号にアップして増幅して(
図4のg〜n)出力して、前述した2個の高周波下向き信号のうちで他の一つ(以下、第2高周波下向き信号と称する)は信号分離部332を通じて下向き信号増幅部370に入力されて、下向き信号増幅部370は入力された第2高周波下向き信号を中間周波数にダウンして(
図6のa〜d)、フィルターを使って選択度を高めた後に増幅して(
図6のe〜f)出力する。下向き信号増幅部350から出力された第1高周波下向き信号と下向き信号増幅部370から出力された中間周波下向き信号は信号分離部340を通じて順方向に出力されて、信号分離部340から出力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号は単一のケーブル端子320を通じて出力されて単一の同軸ケーブル500を通じて一定距離が延長伝送されて第2中継装置400に伝達される。
【0061】
第2中継装置400の単一ケーブル端子420を通じて入力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号は信号分離部440に入力され、信号分離部440は入力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号を分離してバイパスライン460と下向き信号増幅部470にそれぞれ出力する。下向き信号増幅部470は入力された中間周波下向き信号を周波数アップして第2高周波下向き信号に復元した後出力する(
図7のg〜n参照)。
【0062】
バイパスライン460を通じた第1高周波下向き信号と下向き信号増幅部470から出力された第2高周波下向き信号は第2中継装置400の2個の入出力端子411、412に連結された2本のサービスアンテナ(図示せず)を通じてそれぞれ外部に放射出力されるが、この時、出力調節部490はバイパスライン460を通じて伝送される第1高周波下向き信号に合わせて下向き増幅部470から出力された第2高周波下向き信号の出力レベルを調節する。
【0063】
次に
図3のMIMO中継装置の逆方向経路に対して説明する。
【0064】
第2中継装置400の2個の入出力端子411、412のうちで一つ411を通じて入力された使用者端末(図示せず)からの逆方向の高周波上向き信号は、バイパスライン460を通じて信号分離部440に入力されて逆方向に出力され、信号分離部440から出力された高周波上向き信号は単一のケーブル端子420を通じて出力され、単一の同軸ケーブル500を通じて一定距離延長伝送されて第1中継装置300に伝達される。
【0065】
第1中継装置300の単一ケーブル端子320を通じて入力された高周波上向き信号は信号分離部340に入力され、信号分離部340は入力された高周波上向き信号を分離して単一の上向き信号増幅部360に出力する。上向き信号増幅部360は入力された高周波上向き信号を中間周波数にダウンして(
図5のa〜d)、フィルターを使って選択度を高めた後(
図5のe〜f)、再び高周波信号にアップして増幅して(
図5のg〜n)出力する。
【0066】
上向き信号増幅部360から出力された高周波上向き信号は上向き信号分配部380に入力され、上向き信号分配部380は入力された一つの高周波上向き信号を2個の高周波上向き信号に分配して2個の信号分離部331、332に伝達する。2個の信号分離部331、332はそれぞれ入力された2個の高周波上向き信号を2個の入出力端子311、312を通じて逆方向に出力し、第1中継装置300の2個の入出力端子311、312を通じて出力された2個の高周波上向き信号は2本のドナーアンテナまたはケーブルを通じて基地局または中継器側に伝達される。
【0067】
図8は、本発明の他の実施例によるMIMO中継装置の構成図であり、同図面に示されたように、単一の同軸ケーブル500を媒介でお互いに連結された第1中継装置800及び第2中継装置400を含むことができるし、第1中継装置800は第1入出力端子810、第1ケーブル端子820、第1信号分離部830、第2信号分離部840、第1バイパスライン860、及び第1下向き信号増幅部870を含むことができるし、第2中継装置400は第2入出力端子410、第2ケーブル端子420、第3信号分離部440、第2バイパスライン460、第2下向き信号増幅部470、及び出力調節部490を含むことができる。
【0068】
図8に対する説明で下向き信号または上向き信号はMIMO方式を含む信号であることができるし、本実施例で下向き信号はMIMO方式の信号であり、上向き信号はMIMO方式ではない他の方式の信号の場合を例えて説明するようにする。
【0069】
先ず、
図8の実施例による第1中継装置800の構成に対して説明する。
【0070】
第1入出力端子810は基地局または中継器との独立的なMIMO経路の数(例えば、基地局または中継器のアンテナ数)に対応するように第1中継装置800の一側に設置された多数個の端子として、例えば、基地局または中継器のアンテナ数が2本である場合に第1入出力端子810は2個の入出力端子811、812を含むことができるし、各入出力端子811、812には一例でドナーアンテナ(図示せず)が連結されるか、または他の例で基地局または中継器の出力と連結されるケーブル(図示せず)が連結されることができる。
【0071】
本実施例による第1ケーブル端子820は、単一の同軸ケーブル500の一端が連結されるように第1中継装置800の一側に設置された単一の端子を示す。
【0072】
第1信号分離部830は周波数別に上向き信号と下向き信号をお互いに分離するためのものであり、例えば、前述した2個の入出力端子811、812のうちで一つ812に連結されており、デュプレックサーまたは下向き帯域用フィルターで構成することができる。
【0073】
第2信号分離部840は第1ケーブル端子820に連結されて第1ケーブル端子820を通じて入出力される上向き信号と下向き信号を周波数別にお互いに分離するためのものである。
【0074】
第1バイパスライン860は前述した2個の入出力端子811、812のうちで一つ811と前述した第2信号分離部840との間を連結して上向き信号と下向き信号を信号処理なしにそのままバイパスするためのものである。
【0075】
第1下向き信号増幅部870は前述した第1信号分離部830と第2信号分離部840との間に連結されて順方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図9に示されたように増幅器(a)、局部発振器(b)とミキサ(c)を含む順方向ダウンコンバータ(b、c)、増幅器(d)、フィルター(e)、及び増幅器(f)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器の第1部分(
図4参照)で構成することができる。
【0076】
上向き信号分配部880は前述した第1バイパスライン860を通じて伝送される上向き信号を分配して前述した第1信号分離部830に入力するためのものであり、
図8の実施例で選択的に具備することができる。
図8の実施例で上向き信号分配部880を具備しない場合には前述した第1信号分離部830は上向き帯域用フィルターで構成することができる。
【0077】
次に、
図8の実施例による第2中継装置400の構成に対して説明する。
【0078】
第2入出力端子410は使用者端末との独立的なMIMO経路の数(例えば、使用者端末のアンテナ数)に対応するように第2中継装置400の一側に設置された多数個の端子であり、例えば、使用者端末のアンテナ数が2本である場合に第2入出力端子410は2個の入出力端子411、412を含むことができるし、各入出力端子411、412には一例でサービスアンテナ(図示せず)が連結されることができる。
【0079】
本実施例による第2ケーブル端子420は、単一の同軸ケーブル500の一端が連結されるように第2中継装置400の一側に設置された単一の端子を示す。
【0080】
第3信号分離部440は第2ケーブル端子420に連結され、第2ケーブル端子420を通じて入出力される下向き信号と上向き信号を周波数別にお互いに分離するためのものである。
【0081】
第2バイパスライン460は第3信号分離部440と多数個の第2入出力端子411、412のうちで一つ411の間を連結して上向き信号と下向き信号を信号処理なしにそのままバイパスするためのものである。
【0082】
第2下向き信号増幅部470は前述した第3信号分離部440と多数個の第2入出力端子411、412のうちで他の一つ412の間に連結され、順方向増幅経路を形成するためのものであり、例えば、
図10に示されたように増幅器(g)、局部発振器(h)とミキサ(i)を含む順方向アップコンバータ(h、i)、増幅器(j)、フィルター(k)、増幅器(l)、可変減衰器(m)、及び増幅器(n)
が順次に直列連結された伝統的なスーパーヘテロダイン方式の増幅器の第2部分(
図4参照)で構成することができる。
【0083】
出力調節部490はバイパスライン460を通じて伝送される第1下向き信号を基礎で第2下向き信号増幅部470から出力された第2下向き信号の出力レベルを調節するためのものであり、バイパスライン460を通じて伝送される第1下向き信号を検出する第1検出部491、第2下向き信号増幅部470から出力された第2下向き信号を検出する第2検出部492、及び検出された第1下向き信号を基準で第2下向き信号増幅部470の可変減衰器(m)を制御して第2下向き信号の出力レベルを調整する制御部493を含むことができる。
【0084】
図8の実施例によるMIMO中継装置の動作を順方向経路及び逆方向経路で区分して説明する。
【0085】
先ず、
図8のMIMO中継装置の順方向経路に対して説明する。
【0086】
第1中継装置800の2個の入出力端子811、812を通じて入力された基地局または中継器からの2個の高周波下向き信号中の一つ(以下、第1高周波下向き信号と称する)は、バイパスライン860を通じて信号分離部840に入力され、前述した2個の高周波下向き信号のうちで他の一つ(以下、第2高周波下向き信号と称する)は、信号分離部830を通じて下向き信号増幅部870に入力され、下向き信号増幅部870は入力された第2高周波下向き信号を中間周波数にダウンして(
図9のa〜d)、フィルターを使って選択度を高めた後増幅して(
図9のe〜f)出力する。バイパスライン860を通じて伝達された第1高周波下向き信号と下向き信号増幅部870から出力された中間周波下向き信号は信号分離部840を通じて順方向に出力され、信号分離部840から出力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号は単一のケーブル端子820を通じて出力されて単一の同軸ケーブル500を通じて一定距離が延長伝送されて第2中継装置400に伝達される。
【0087】
第2中継装置400の単一ケーブル端子420を通じて入力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号は信号分離部440に入力されて、信号分離部440は入力された第1高周波下向き信号と中間周波下向き信号を分離してバイパスライン460と下向き信号増幅部470にそれぞれ出力する。下向き信号増幅部470は入力された中間周波下向き信号を周波数アップして第2高周波下向き信号で復元した後に出力する(
図10のg〜n参照)。
【0088】
バイパスライン460を通じた第1高周波下向き信号と下向き信号増幅部470から出力された第2高周波下向き信号は、第2中継装置400の2個の入出力端子411、412に連結された2本のサービスアンテナ(図示せず)を通じてそれぞれ外部に放射出力されるが、この時出力調節部490はバイパスライン460を通じて伝送される第1高周波下向き信号に合わせて下向き増幅部470から出力された第2高周波下向き信号の出力レベルを調節する。
【0089】
次に
図8のMIMO中継装置の逆方向経路に対して説明する。
【0090】
第2中継装置400の2個の入出力端子411、412のうちで一つ411を通じて入力された使用者端末(図示せず)からの逆方向の高周波上向き信号は、バイパスライン460を通じて信号分離部440に入力されて逆方向に出力され、信号分離部440から出力された高周波上向き信号は単一のケーブル端子420を通じて出力されて単一の同軸ケーブル500を通じて一定距離が延長伝送されて第1中継装置800に伝達される。
【0091】
第1中継装置800の単一ケーブル端子820を通じて入力された高周波上向き信号は信号分離部840に入力され、信号分離部840は入力された高周波上向き信号を分離して単一のバイパスライン860を通じて2個の入出力端子811、812のうちで一つ811に送るが、この時上向き信号分配部880はバイパスライン860を通じて伝送される一つの高周波上向き信号を分配して信号分離部830に伝達する。信号分離部830は入力された高周波上向き信号を2個の入出力端子311、31のうちで他の一つ812を通じて逆方向に出力し、第1中継装置800の2個の入出力端子811、812を通じて出力された2個の高周波上向き信号は2本のドナーアンテナまたはケーブルを通じて基地局または中継器側に伝送される。