(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サーバの前記判定部は、前記ユーザが前記サービスを享受可能な状態となる条件が満たされたか否かを判定し、前記携帯端末が前記提供先に存在し、且つ、前記条件が満たされたことを判定した場合に、前記ユーザが前記サービスを享受可能な状態であることを判定する
請求項1に記載のサービス提供システム。
所定の周期で携帯端末から受信する位置情報から、サービスの提供先に前記携帯端末が存在するか否かを判定し、前記携帯端末が前記提供先に存在すると判定した場合に、前記ユーザが前記サービスを享受可能な状態であることを判定する判定部と、
前記ユーザが前記サービスを享受可能な状態であると判定された場合に、前記サービスの提供手段に対して、前記サービスの提供を指示する処理部と、
を含み、
サービスの提供先が前記携帯端末である場合に、
前記判定部は、前記位置情報に基づいて前記携帯端末が移動しているか否かを判定し、
前記携帯端末が移動していないと判定した場合に、前記ユーザが前記サービスを享受可能な状態であることを判定する
サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
【0021】
<第1実施形態>
図1は、コールバックシステム100の構成例を示す図である。
図1に示されるコールバックシステム100は、予めユーザから着信に都合の良い条件を登録してもらい、この条件が満たされたときにコールセンタ1からユーザにコールバックするシステムである。態様における「サービス」は、例えば、コールバックである。態様における「サービスの提供先」は、例えば、コールバックの着信先である。
【0022】
コールバックシステム100には、コールセンタ1と、携帯端末2と、固定電話3とが含まれる。コールセンタ1は、業者側のシステムであり、ユーザからの問い合わせ窓口となるコールセンタである。携帯端末2は、ユーザに携帯されており、ユーザの移動によって移動可能な端末である。携帯端末2は、コールセンタ1にコールバックを依頼する。携帯端末2は、サービスの提供先となる着信先や着信可能な期間等を指定することができる。着信先としては、携帯端末2自身を指定することも可能であるし、自宅や勤務先の固定電話を指定することも可能である。
【0023】
コールセンタ1では、携帯端末2からコールバックの依頼を受けると、ユーザから指定された着信可能な期間や、Wi−Fi(Wireless Fidelity)アクセスポイント,携帯電
話基地局,GPS(Global Positioning System)のうちのいずれか少なくとも一つから
得られる位置情報から、ユーザがサービスを享受可能な状態、すなわち、ユーザが着信可能な状態か否かを判定し、着信可能な状態であると判定した場合に、コールバックを実行する。第1実施形態では、コールセンタ1は、ユーザから指定された着信可能な条件に加えて、着信先が携帯端末2である場合には、ユーザが移動中でないこと、着信先が固定電話である場合には、ユーザが着信先の端末と同じ建物内にいることを条件としてコールバックの発信の可否判定を行う。
【0024】
コールセンタ1には、コールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,ウェブサーバ30,PBX(Private Branch eXchange)サーバ40,発信サーバ50,顧客情
報データベース60,コールバック情報データベース70,及び業務端末80が含まれている。これらは、例えば、同じ敷地内に設置されており、LAN(Local Area Network)に接続している。
【0025】
ウェブサーバ30は、インターネットに接続しており、携帯端末2にウェブアクセスのインタフェースを提供するサーバである。データベースサーバ20は、コールバック情報データベース70を管理するサーバである。コールバック制御サーバ10は、コールバックを依頼するユーザに対してコールバックの発信可否の判定を行うサーバである。発信サーバ50は、コールバックの発信を行うサーバである。PBXサーバ40はコールセンタ1内の構内電話機をPSTN(Public Switched Telephone Networks)に接続する中継サーバである。業務端末80は、複数備えられ、各オペレータの席に配置され、コールバック対象のユーザの顧客情報等を表示する。なお、
図1には示されていないが、業務端末とともに構内電話機を備えるヘッドセットが配置されている。
【0026】
顧客情報データベース60は、商品の購入者やサービスの契約者等の顧客に関する情報を保持するデータベースである。顧客情報データベース60は、コールバック制御サーバ10によって管理される。コールバック情報データベース70は、携帯端末2から送信されるコールバックの着信先や着信可能条件を含むコールバック情報を保持するデータベースである。コールバック情報データベース70は、データベースサーバ20によって管理される。
【0027】
携帯端末2は、例えば、携帯電話端末,スマートフォン,電子ブック,PDA等の通信機能を有する携帯端末である。固定電話3は、PSTNに接続する宅内電話機や、インターネットに接続するIP電話端末である。
【0028】
<コールセンタ>
図2は、コールバック制御サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。コールバック制御サーバ10は、例えば、汎用のコンピュータ,又は専用のコンピュータである。コールバック制御サーバ10は、制御部101,入力装置103,出力装置104,補助記憶装置105,可搬記録媒体駆動装置106,及びネットワークインタフェース107を備え、これらがバス109により互いに電気的に接続されている情報処理装置である。
【0029】
入力装置103は、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス等である。入力装置103から入力されたデータは、制御部101に出力される。
【0030】
ネットワークインタフェース107は、ネットワークとの情報の入出力を行うインタフェースである。ネットワークインタフェース107は、有線のネットワークと接続する。ネットワークインタフェース107は、例えば、コールセンタ内のLAN(Local Area Network)に接続するためのNIC(Network Interface Card)等である。ネットワークインタフェース107で受信されたデータ等は、制御部101に出力される。
【0031】
補助記憶装置105は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際して制御部101が使用するデータを格納する。補助記憶装置105は、例えば、EPROM(Erasable
Programmable ROM)、ハードディスク(Hard Drive Disc)である。補助記憶装置105は、例えば、オペレーティングシステム(OS),コールバックプログラム,その他様々なアプリケーションプログラムを保持する。
【0032】
可搬記録媒体駆動装置106は、可搬記録媒体を駆動し、可搬記録媒体に記録されたデータを読み出す。読み出されたデータは制御部101に出力される。可搬記録媒体は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体、フラッシュメモリカードのような記録媒体である。
【0033】
制御部101は、プロセッサ101aとRAM101bとを含む。プロセッサ101aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、DSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101aは、補助記憶装置105に保持されたOSや様々なアプ
リケーションプログラムを主記憶装置101bにロードして実行することによって、様々な処理を実行する。なお、制御部101は、プロセッサ101aを複数含んでもよい。
【0034】
主記憶装置101bは、プロセッサ101aに、補助記憶装置105に格納されているプログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする記憶装置である。主記憶装置101bは、例えば、RAM(Random Access Memory)のような半導体メモリである。
【0035】
出力装置104は、制御部101の処理の結果を出力する。出力装置104は、ディスプレイやプリンタである。
【0036】
なお、コールバック制御サーバ10のハードウェア構成は、コールバックシステム100の構成によって適宜変更(置換,追加,削除)可能である。例えば、コールバック制御サーバ10は、入力装置103や出力装置104を含まなくてもよい。
【0037】
コールセンタ1内のデータベースサーバ20,ウェブサーバ30,PBXサーバ40,発信サーバ50,業務端末80もコールバック制御サーバ10と同じく、汎用のコンピュータ又は専用のコンピュータであり、そのハードウェア構成は、コールバック制御サーバ10とほぼ同様であるため、説明は省略する。なお、第1実施形態では、データベースサーバ20及び発信サーバ50にも、それぞれに対応するコールバックプログラムが保持されており、コールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,及び発信サーバ50が、それぞれに応じたコールバックプログラム(コールバック制御サーバ用,データベースサーバ用,発信サーバ用)を実行することで互いに連携して処理をするものとする。
【0038】
図3は、コールセンタ1における機能ブロックの例を示す図である。コールバック制御サーバ10の制御部101は、コールバック制御サーバ用のコールバックプログラムを実行することによって、情報取得部11,顧客情報データベース管理部12,判定部13,コールバック処理部14として動作する。
【0039】
情報取得部11は、データベースサーバ20からコールバック情報(後述)を取得する。顧客情報データベース管理部12は、顧客情報データベース60の管理を行う。具体的には、顧客情報データベース管理部12は、顧客情報データベース60への顧客情報(後述)の登録,更新,削除を行う。また、顧客情報データベース管理部12は、顧客情報データベース60から顧客情報の読み出しを行う。
【0040】
判定部13は、ユーザがコールバックを着信可能な状態であるか否かを判定する。具体的には、第1実施形態では、判定部13は、コールバック情報に含まれる着信可能となる条件が満たされたか否かを判定することで、ユーザが着信可能な否かを判定する。例えば、ユーザによって、着信先が自宅の固定電話に設定されている場合には、判定部13は、携帯端末2の位置情報から、ユーザが自宅にいることを判定することによって、ユーザが着信可能な状態であることを判定する。また、例えば、ユーザによって、着信先が携帯端末2に設定されており、着信可能な期間が指定されている場合には、判定部13は、現在時刻が指定された着信可能な期間内であり、且つ、携帯端末2の位置情報からユーザが移動中ではないことを判定することによって、ユーザが着信可能な状態であることを判定する。態様における判定部は、例えば、判定部13である。
【0041】
コールバック処理部14は、業務端末8の稼動状態を監視し、コールバックの発信を行う際の業務端末8を決定し、発信サーバ50に対してコールバックの発信を指示する。また、コールバック処理部14は、業務端末に対してユーザの情報(顧客情報,コールバック情報等)を提供する。態様における処理部は、例えば、コールバック処理部14である。
【0042】
データベースサーバ20の制御部は、データベースサーバ用のコールバックプログラムを実行することによって、コールバック情報データベース管理部28として動作する。コールバック情報データベース管理部28は、コールバック情報データベース70を管理する。具体的には、コールバック情報データベース管理部28は、ウェブサーバ30を通じて携帯端末2からコールバック情報を受信すると、コールバック情報データベース70へコールバック情報の登録又は更新を行う。また、ユーザから依頼されたコールバックが終了すると、コールバック制御サーバ10からの削除指示を受けて、コールバック情報データベース70から該当するコールバック情報を削除する。また、コールバック情報データベース管理部28は、コールバック情報データベース70からコールバック情報の読み出しを行う。
【0043】
発信サーバ50は、選択部51と発信処理部52とを含む。選択部51は、コールバッ
ク制御サーバ10からコールバックの発信指示を受けると、ユーザによって指定された着信先のキャリア等を解析して、発信に利用するキャリアを選択する。発信処理部52は、選択部51によって選択されたキャリアを用いて発信処理を行い、業務端末8と着信先の端末との回線を確立する。例えば、発信処理部52が、コールバックの発信にPSTNを用いる場合には、PBXサーバ40を介して発信を行う。例えば、発信処理部52が、コールバックの発信にインターネットを用いる場合には、ウェブサーバ30を介して発信を行う。
【0044】
コールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,発信サーバ50の各機能ブロックまたは機能ブロックの組み合わせは、それぞれ、電気回路及び電子回路を含むICチップ,モジュール等のハードウェアとして実現してもよい。
【0045】
<携帯端末>
携帯端末2のハードウェア構成は、コールバック制御サーバ10のハードウェア構成例を示す
図2を参照して説明する。
【0046】
携帯端末2は、携帯電話端末,スマートフォン,電子ブック,ノート型パソコン等の携帯可能であり、通信機能を有する情報処理装置である。携帯端末2は、制御部201,入力装置203,出力装置204,補助記憶装置205,可搬記録媒体駆動装置206,及びネットワークインタフェース207を備え、これらがバス209により互いに電気的に接続されている情報処理装置である。
【0047】
入力装置203は、例えば、操作ボタン,タッチパネル,キーボード,マウス等のポインティングデバイス等である。また、入力装置203は、マイクロフォン等の音声入力装置を含む。入力装置203から入力されたデータは、制御部201に出力される。
【0048】
ネットワークインタフェース207は、ネットワークとの情報の入出力を行うインタフェースである。ネットワークインタフェース207は、無線のネットワークと接続する。ネットワークインタフェース207は、例えば、携帯電話網に接続するための無線回路、無線LANに接続するための無線回路等であり、複数備えることができる。ネットワークインタフェース207で受信されたデータ等は、制御部201に出力される。
【0049】
補助記憶装置205は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際して制御部201が使用するデータを格納する。補助記憶装置205は、例えば、EPROM(Erasable
Programmable ROM)、ハードディスク(Hard Drive Disc),フラッシュメモリである。補助記憶装置205は、例えば、オペレーティングシステム(OS),コールバック依頼プログラム,その他様々なアプリケーションプログラムを保持する。
【0050】
可搬記録媒体駆動装置206は、可搬記録媒体を駆動し、可搬記録媒体に記録されたデータを読み出す。読み出されたデータは制御部201に出力される。可搬記録媒体は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フラッシュメモリカードのような記録媒体である。また、携帯端末2がノート型パソコンである場合には、可搬記録媒体として、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体を含むことができる。
【0051】
制御部201は、プロセッサ201aとRAM201bとを含む。プロセッサ201aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、DSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ201aは、補助記憶装置205に保持されたOSや様々なアプ
リケーションプログラムを主記憶装置201bにロードして実行することによって、様々な処理を実行する。なお、制御部201は、プロセッサ201aを複数含んでもよい。
【0052】
主記憶装置201bは、プロセッサ201aに、補助記憶装置205に格納されているプログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする記憶装置である。主記憶装置201bは、例えば、RAM(Random Access Memory)のような半導体メモリである。
【0053】
出力装置204は、制御部201の処理の結果を出力する。出力装置204は、ディスプレイである。また、出力装置204は、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0054】
なお、携帯端末2のハードウェア構成は、携帯端末2の種類,製造会社等によって適宜構成を変更(置換,追加,削除)可能である。例えば、携帯端末2は、上記構成に加え、GPS受信部を含む。GPS受信部は、GPSアンテナとGPS信号受信回路とを含む。
【0055】
図4は、携帯端末2の機能ブロックの例を示す図である。携帯端末2は、制御部201がコールバック依頼プログラムを実行することによって、位置情報取得部21,情報生成部22,情報更新部23,情報削除部24として動作する。また、携帯端末2は、コールバック依頼プログラムのインストール時に、または、コールバック依頼プログラムの実行を通じて、主記憶装置201bの記憶領域に記憶部25を生成する。
【0056】
位置情報取得部21は、所定の周期で位置情報を取得する。位置情報は、GPS衛星から取得されるGPS信号から算出されるGPS位置情報,携帯端末2が接続するWi−Fiアクセスポイントの位置情報(Wi−Fi位置情報),または、携帯端末2が位置登録される携帯電話基地局の位置情報(基地局位置情報)のいずれかである。例えば、携帯端末2にGPS受信機能もWi−Fiアクセス機能も備わっていない場合には、位置情報取得部21は、携帯端末2が位置登録している携帯電話基地局の位置情報を取得する。例えば、GPS位置情報>Wi−Fi位置情報>基地局位置情報の順で優先度が設定され、携帯端末2が、GPS位置情報,Wi−Fi位置情報,基地局位置情報のすべてを取得可能な場合には、優先度の高いものが利用される。位置情報取得部21は、例えば、5分の感覚で位置情報を取得する。態様における取得部は、例えば、位置情報取得部21である。
【0057】
情報生成部22は、位置情報,携帯端末2のユーザから入力装置203を介して入力される着信可能条件、着信先情報及びユーザ情報等を受け付け、これらを含むコールバック情報を生成し、コールセンタ1に送信する。情報生成部22は、生成したコールバック情報を記憶部25に格納する。態様における入力受付は、例えば、情報生成部22である。また、態様における送信部は、例えば、情報生成部22である。
【0058】
情報更新部23は、ユーザから入力装置203を介してコールバック情報の変更内容の入力を受け付け、記憶部25に保持されるコールバック情報を更新するとともに、更新したコールバック情報をコールセンタ1に送信する。また、情報更新部23は、位置情報取得部21によって所定の周期で取得される位置情報が変化した場合にも、記憶部25に保持されるコールバック情報を更新し、更新したコールバック情報をコールセンタ1に送信する。態様における更新部は、例えば、情報更新部23である。
【0059】
情報削除部24は、ユーザから入力装置203を介してコールバック情報の削除指示の入力を受け付け、記憶部25に保持されるコールバック情報を削除する。また、情報削除部24は、コールセンタ1からコールバック情報の削除指示を受信した場合にも、記憶部25に保持されるコールバック情報を削除する。
【0060】
携帯端末2の各機能ブロックまたは機能ブロックの組み合わせは、それぞれ、電気回路及び電子回路を含むICチップ,モジュール等のハードウェアとして実現してもよい。
【0061】
<保持される情報>
図5は、携帯端末2,コールバック情報データベース70,及び顧客情報データベース60に保持される情報の例を示す図である。
【0062】
携帯端末2は、記憶部25内にコールバック情報を保持する。コールバック情報には、ユーザ情報,着信先情報,位置情報,及び着信可能条件が含まれる。
【0063】
ユーザ情報は、コールバックシステム100においてユーザを識別するための情報であって、コールバック情報を識別するための情報でもある。ユーザ情報には、例えば、ユーザID,端末識別番号,個体識別番号,電子メールアドレス,メッセンジャーID,チャットID等があり、コールバックシステム100の取り扱う製品やサービスに応じていずれかが用いられる。
【0064】
着信先情報は、ユーザがコールバックの着信を所望する端末の電話番号である。着信先情報としては、例えば、携帯端末2,ユーザの自宅の固定電話,ユーザの勤務先の固定電話等のうちの1つまたは複数を登録可能である。また、着信先情報に、固定電話の電話番号が設定される場合には、固定電話の所在地の住所も着信先情報に含まれる。なお、第1実施形態では、着信先情報として登録できるのは1つの端末のみとする。着信先情報には、例えば、チャットルームのURLや、メッセンジャーIDを指定することも可能である。
【0065】
位置情報は、GPS位置情報,Wi−Fi位置情報,基地局位置情報のうちのいずれかである。Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の配置場所は、それぞれの設置業者からの情報提供によりコールセンタ1で取得可能であるので、Wi−Fi位置情報及び基地局位置情報は、例えば、Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の識別情報である。また、Wi−Fi位置情報及び基地局位置情報は、Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の配置場所であってもよい。
【0066】
着信可能条件は、ユーザがコールバックの着信を所望する条件である。着信可能条件には、例えば、ユーザが着信可能な期間,判定条件等を設定可能である。ユーザが着信可能な期間には、例えば、開始年月日から終了年月日,開始時刻から終了時刻が設定可能である。具体的には、例えば、3月21日から3月25日までの午後5時から午後10時までの間のように設定可能である。また、ユーザが着信を所望する期間は、3月20日から3月30日までの平日の午後5時から午後10時までのようにも設定可能であってもよい。判定条件は、例えば、位置情報がn分以上更新されない場合に着信可能、というように、ユーザによって設定される着信可能な状態の判定条件である。また、着信可能条件には、ユーザが設定した着信を所望する期間内であっても会議等によって着信できない状態であることを示す着信不可モードを設定することもできる。着信不可モードは、例えは、携帯端末2が携帯電話端末である場合には、ドライブモードの設定に連動して設定されるようにしてもよい。
【0067】
コールセンタ1のコールバック情報データベース70には、コールバック依頼プログラムを実行する携帯端末2から送信されるコールバック情報が保持される。コールセンタ1のコールバック情報データベース70に保持されるコールバック情報は、各携帯端末2が記憶部25に保持するコールバック情報と同じ情報である。
【0068】
コールバックセンタ1の顧客情報データベース60には、顧客情報が保持される。顧客情報には、例えば、ユーザ情報,顧客氏名,顧客住所,契約内容,購入商品情報等が含まれる。ユーザ情報は、コールバック情報に含まれるユーザ情報と同一の情報である。この
ユーザ情報によって、顧客情報データベース60内の顧客情報とコールバック情報データベース70内のコールバック情報とが対応付けられる。
【0069】
<動作例>
図6は、コールバックシステム100の動作のシーケンスの例を示す図である。
図6では、上部に携帯端末2において行われる処理、下部にコールセンタ1において行われる処理が示される。
【0070】
S1では、携帯端末2がコールバック依頼プログラムを起動し、コールバック情報を登録し、コールセンタ1に送信する。S2では、コールセンタ1は、携帯端末2から受信したコールバック情報をコールバック情報データベース70に格納し、登録する。S3では、携帯端末2は、所定の周期で取得する位置情報に変更があった場合、及びユーザからの入力によって着信不可能が指定された場合などの、着信可否状況(ステータス)が変更した際に、コールバック情報を更新し、コールセンタ1に送信する。S4では、コールセンタ1は、携帯端末2から受信したコールバック情報によって、コールバック情報データベース70内の同じユーザ情報のコールバック情報を更新する。
【0071】
S5では、コールセンタ1は、携帯端末2のユーザが着信可能な状態であることを判定し、業務端末8を通じてオペレータにコールバック発信することを通知する。S6では、コールセンタ1は、着信先情報に登録されている着信先にコールバックを発信する。S7では、コールバックの通知が終了すると、コールセンタ1は、コールバック情報データベース70に保持される該当ユーザのコールバック情報を削除し、携帯端末2にコールバック情報の削除指示を送信する。S8では、携帯端末2は、コールセンタ1から受信したコールバック情報の削除指示に従って、記憶部25に保持されるコールバック情報を削除する。
【0073】
図7は、携帯端末2によって実行されるコールバック情報の登録処理のフローチャートの例である。
図7に示されるフローチャートは、
図6におけるS1において実行される処理に相当する。
図7に示されるフローチャートは、携帯端末2においてコールバック依頼プログラムが起動された場合、または、メニュー画面からコールバック情報の生成が選択された場合に開始される。
【0074】
OP11では、携帯端末2の制御部201は、位置情報の取得先の設定があるか否か判定する。位置情報の取得先が、GPS衛星,Wi−Fiアクセスポイント,携帯電話基地局のいずれかに設定されている場合には(OP11:Yes)、処理がOP13に進む。位置情報の取得先が決定されていない場合には(OP11:No)、処理がOP12に進む。
【0075】
OP12では、携帯端末2の制御部201は、ユーザからの入力、又は、受信電波の強度により、位置情報の取得先を設定する。その後、処理がOP13に進む。
【0076】
OP13では、携帯端末2の制御部201は、位置情報を取得する。位置情報の取得先がGPS衛星に設定されている場合には、携帯端末2の制御部201は、GPS受信部によって取得されたGPS信号から携帯電話端末の位置を取得する。位置情報の取得先が携帯電話基地局またはWi−Fiアクセスポイントに設定されている場合には、制御部201は、それぞれのネットワークインタフェース207から携帯電話基地局またはWi−Fiアクセスポイントの配置場所または識別情報を取得する。次に処理がOP14に進む。
【0077】
OP14では、制御部201は、入力装置203を通じてユーザから入力される着信先情報を受け付ける。ユーザは、携帯端末2の電話,自宅の固定電話,勤務先の固定電話等のうちの1つの電話番号を携帯端末2に入力する。なお、着信先が固定電話の場合には、ユーザは着信先の住所も併せて入力する。次に処理がOP15に進む。
【0078】
OP15では、制御部201は、入力装置203を通じてユーザから入力される着信可能条件を受け付ける。ユーザは、着信可能条件として、着信可能な期間,判定条件等を入力する。次に処理がOP16に進む。
【0079】
OP16では、制御部201は、入力装置203を通じてユーザから入力されるユーザ情報を受け付ける。ユーザは、ユーザID,個体識別番号,端末製造番号,メールアドレス,チャットID等のうち、入力画面に指定されているもの(コールバックシステム100で採用されているもの)を入力する。次に処理がOP17に進む。なお、OP14からOP16の処理では、携帯端末2のディスプレイに各種情報の入力画面が表示され、ユーザの操作により入力完了を検知すると、次の入力画面が表示されるようにして、処理が進む。
【0080】
OP17では、制御部201は、OP13からOP16において取得した情報をコールバック情報として記憶部25に保持する。次に処理がOP18に進む。
【0081】
OP18では、制御部201は、記憶部25に保持されるコールバック情報をコピーしてコールセンタ1に送信する。その後、
図7に示される処理が終了する。
【0082】
OP11−OP13の処理は、位置情報取得部21に相当する。OP14−OP18の処理は、携帯端末2の情報生成部22に相当する。
【0083】
図8は、コールセンタ1において実行されるコールバック情報の登録処理のフローチャートの例である。
図8に示されるフローチャートは、
図6のS2において実行される処理に相当する。
図8に示されるフローチャートは、コールセンタ1内のデータベースサーバ20によって実行され、データベースサーバ20がウェブサーバ10を介して、携帯端末2からコールバック情報を受信することによって開始される。
【0084】
OP21では、データベースサーバ20の制御部は、コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されているか否かを判定する。この判定は、例えば、受信したコールバック情報に含まれるユーザ情報と同じユーザ情報を含むコールバック情報がコールバック情報データベース70に登録されているか否かを判定することによって行われる。コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されている場合には(OP21:Yes)、
図8に示される処理が終了する。コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されていない場合には(OP21:No)、処理がOP22に進む。
【0085】
OP22では、データベースサーバ20の制御部は、受信したコールバック情報をコールバック情報データベース70に登録する。その後、
図8に示される処理が終了する。
【0086】
OP21、OP22の処理は、データベースサーバ20のコールバック情報データベース管理部28に相当する。
【0087】
図9は、携帯端末2によって実行される位置情報更新処理のフローチャートの例である。
図9に示されるフローチャートは、
図6のS3における処理に相当する。携帯端末2は
、
図7に示されるコールバック情報の登録処理が終了すると、コールバック情報が記憶部25から削除されるまで、所定の周期で
図9に示されるフローチャートを繰り返し実行する。
【0088】
OP31では、携帯端末2の制御部201は、記憶部25にコールバック情報の登録があるか否かを判定する。記憶部25にコールバック情報の登録がある場合には(OP31:Yes)、処理がOP32に進む。記憶部25にコールバック情報の登録がない場合には(OP31:No)、
図9に示される処理が終了する。
【0089】
OP32では、携帯端末2の制御部201は、位置情報を取得する。なお、携帯端末2が複数の取得先から位置情報を取得する機能を有する場合には、
図7のOP12において設定された位置情報の取得先から位置情報が取得できない場合には、設定されている位置情報の取得先以外の取得先のうち、GPS衛星>Wi−Fiアクセスポイント>携帯電話基地局の優先度の順番で高いものを位置情報取得先として用いる。次に処理がOP33に進む。
【0090】
OP33では、携帯端末2の制御部201は、取得した位置情報に変化があるか否かを判定する。取得した位置情報に変化がある場合には(OP33:Yes)、携帯端末2を携帯するユーザの移動が示され、処理がOP34に進む。取得した位置情報に変化がない場合には(OP33:No)、携帯端末2の制御部201は、携帯端末2を携帯するユーザの移動がないとみなし、
図9に示される処理が終了する。
【0091】
OP34では、携帯端末2の制御部201は、記憶部25に保持されるコールバック情報の位置情報を、OP32で取得した位置情報で更新する。次に処理がOP35に進む。
【0092】
OP35では、携帯端末2の制御部201は、更新した記憶部25に保持されるコールバック情報をコールセンタ1に送信する。なお、このとき、コールバック情報に含まれる位置情報とユーザ情報とをコールセンタ1に送信してもよい。その後、
図9に示される処理が終了する。
【0093】
図9に示されるフローチャートにおいて、OP33の判定を実行せずに、位置情報を新たに取得する度に、記憶部25に保持されるコールバック情報を更新し、コールセンタ1に送信してもよい。OP31、OP32の処理は、位置情報取得部21に相当する。OP33−OP35の処理は、情報更新部23に相当する。
【0094】
また、コールバック情報の更新処理は、
図9に示される処理に加えて、ユーザによる着信先情報の変更や着信不可モードの設定等によっても実行される。このようなユーザに依るコールバック情報の更新処理では、携帯端末2では、
図9のOP31,O34,OP35の処理が実行される。
【0095】
図10は、コールセンタ1において実行されるコールバック情報の更新処理のフローチャートの例である。
図10に示されるフローチャートは、
図6のS4において実行される処理に相当する。
図10に示されるフローチャートは、コールセンタ1内のデータベースサーバ20によって実行され、データベースサーバ20がウェブサーバ10を介して、携帯端末2からコールバック情報を受信することによって開始される。
【0096】
OP41では、データベースサーバ20の制御部は、コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されているか否かを判定する。この判定は、例えば、受信したコールバック情報に含まれるユーザ情報と同じユーザ情報を含むコールバック情報がコールバック情報データベース70に登録されているか否かを判定することによっ
て行われる。コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されている場合には(OP41:Yes)、処理がOP42に進む。コールバック情報データベース70に受信したコールバック情報が登録されていない場合には(OP41:No)、
図10に示される処理が終了する。
【0097】
OP42では、データベースサーバ20の制御部は、受信したコールバック情報とユーザ情報が合致するコールバック情報データベース70内のコールバック情報を更新する。その後、
図10に示される処理が終了する。
【0098】
OP41、OP42の処理は、データベースサーバ20のコールバック情報データベース管理部28に相当する。
【0099】
なお、
図9において、OP33が実行されない場合には、すなわち、携帯端末2が位置情報を新たに取得する度にコールバック情報をコールセンタ1に送信する場合には、データベースサーバ20が
図9のOP33の処理を実行してもよい。この場合には、データベースサーバ20の制御部は、コールバック情報データベース70に登録される携帯端末2のコールバック情報の位置情報から受信したコールバック情報の位置情報が変化した場合に、コールバック情報データベース70内のコールバック情報を更新する。
【0100】
図11は、コールセンタ1において実行されるコールバックの通知処理のフローチャートの例を示す図である。
図11に示されるフローチャートは、
図6におけるS5に相当する。
図11に示されるフローチャートは、コールセンタ1内のコールバック制御サーバ10によって実行され、例えば、所定の周期(例えば5分周期等)で繰り返し実行される。
【0101】
OP51では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のコールバック情報を取得し、携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信可能条件が満たされるか否かを判定する。例えば、着信可能条件として、着信可能な期間が指定されている場合には、コールバック制御サーバ10の制御部101は、現在時刻が着信可能な期間に含まれているか否かを判定することで、着信可能条件が満たされるか否かを判定する。例えば、着信可能条件に、10分以上移動が無いこと、のような条件が含まれる場合には、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のコールバック情報が10分以上更新されていないか否かを判定する。例えば、着信可能条件に、着信不可モードが設定されている場合には、コールバック制御サーバ10の制御部101は、着信可能条件が満たされていないことを判定する。着信可能条件に着信可能な期間等の複数の条件が設定されている場合には、その全てが満たされることが条件となる。
【0102】
携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信可能条件が満たされる場合には(OP51:Yes)、処理がOP52に進む。携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信可能条件が満たされない場合には(OP51:No)、コールバック制御サーバ10の制御部101は、ユーザの都合が悪いと判定し、
図11に示される処理が終了する。
【0103】
OP52では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信先情報の電話番号は、携帯端末2であるか否かを判定する。この判定は、日本の場合、携帯電話端末の電話番号は、090又は080で始まるため、着信先情報の電話番号を確認することで判定される。または、着信先が固定電話である場合には、着信先情報に着信先の情報が含まれるので、着信先情報に住所が含まれるか否かによって判定されてもよい。携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信先情報の電話番号が携帯端末2の電話番号である場合には(OP52:Yes)、処理がOP53に進む。携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信先情報の電話番号が携帯端末2の電話番号でない場合には(OP52:No)、処理がOP54に進む。
【0104】
OP53では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のコールバック情報の位置情報により、携帯端末2のユーザが移動中であるか否かを判定する。この判定は、例えば、携帯端末2のコールバック情報の前回の更新からの経過時間が所定時間以上であるか否か判定される。コールバック情報が更新されていないということは、位置情報が更新されておらず、ユーザが移動していないことが示されるためである。携帯端末2のユーザが移動中である場合には(OP53:Yes)、コールバック制御サーバ10の制御部101は、ユーザの都合が悪いと判定し、
図11に示される処理が終了する。携帯端末2のユーザが移動中ではない場合には(OP53:No)、処理がOP55に進む。
【0105】
OP54では、携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信先情報の電話番号が携帯端末2の電話番号でない場合には、着信先情報に住所も含まれるため、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2が着信先情報に含まれる住所に存在するか否かを判定する。この判定は、位置情報により判定される。例えば、位置情報がWi−Fi位置情報や基地局情報である場合には、コールバック制御サーバ10の制御部101は、Wi−Fiアクセスポイント又は携帯電話基地局のカバー範囲に着信先情報の住所が含まれているか否かを判定する。携帯端末2が着信先情報に含まれる住所に存在する場合には(OP54:Yes)、処理がOP55に進む。携帯端末2が着信先情報に含まれる住所に存在しない場合には(OP54:No)、コールバック制御サーバ10の制御部101は、ユーザの都合が悪いと判定し、
図11に示される処理が終了する。
【0106】
OP55では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、コールバックの発信が可能か否かを判定する。この判定は、回線が空いている業務端末8の有無によって判定される。コールバックの発信が可能である場合には(OP55:Yes)、コールバック制御サーバ10の制御部101は、発信に使用する業務端末8を選択し、処理がOP56に進む。コールバックの発信が可能でない場合には(OP55:No)、
図11に示される処理が終了する。
【0107】
OP56では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、発信に用いる業務端末8に対して、携帯端末2のコールバック情報を、このコールバック情報の表示指示とともに送信する。このコールバック情報の表示指示を受信した業務端末8のディスプレイでは、コールバック情報がポップアップで表示され、オペレータにコールバックの発信が通知される。その後処理がOP57に進む。
【0108】
OP57では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のユーザの顧客情報を顧客情報データベース60から読み出し、発信に用いる業務端末8に対して、携帯端末2のユーザの顧客情報を、この顧客情報の表示指示とともに送信する。この顧客情報の表示指示を受信した業務端末8のディスプレイでは、顧客情報がコールバック情報とともに表示され、オペレータに携帯端末2のユーザの購入商品又は契約サービスについての情報を提供する。その後処理がOP58に進む。
【0109】
OP58では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2のコールバック情報に含まれる着信先情報の着信先へ発信するように、発信サーバ50に発信指示を送信する。発信指示には、コールバック発信に使用される業務端末8の情報と、着信先情報の電話番号とが含まれる。その後、
図11に示される処理が終了する。
【0110】
OP51−OP54の処理は、判定部13に相当する。OP51における、コールバック情報データベース70からの携帯端末2のコールバック情報の取得は、情報取得部11に相当する。OP55−OP58における処理は、コールバック処理部14に相当する。
OP57における、顧客情報データベース60からの携帯端末2の顧客情報の取得は顧客情報データベース管理部12に相当する。
【0111】
なお、
図11に示されるフローチャートは、コールバック情報データベース70内のコールバック情報が更新されると、開始されてもよい。この場合には、OP51において、コールバック制御サーバ10の制御部101は、例えば、データベースサーバ20のログ情報から携帯端末2のコールバック情報の更新が行われた時刻を読み出し、更新間隔が所定時間以上であるか否かによって、携帯端末2の移動を検出する。
【0112】
図12は、コールセンタ1において実行される発信処理のフローチャートの例を示す図である。
図12に示されるフローチャートは、
図6のS6において実行される処理に相当する。
図12に示されるフローチャートは、コールセンタ1内の発信サーバ50によって実行され、例えば、コールバック制御サーバ10から発信指示を受信すると開始される。
【0113】
OP61では、発信サーバ50の制御部は、発信指示に含まれる電話番号に対応する回線種別及びキャリア種別が登録されているか否かを判定する。電話番号からは、IP電話,PSTNに接続する宅内電話端末,携帯電話端末等の着信先の端末が用いる回線の種別や、キャリアの種別,等を判別することができる。発信サーバ50は、電話番号から判別可能な回線の種別やキャリア種別を予め登録している。発信指示に含まれる電話番号に対応する回線種別及びキャリア種別が登録されている場合には(OP61:Yes)、処理がOP62に進む。発信指示に含まれる電話番号に対応する回線種別及びキャリア種別が登録されていない場合には(OP61:No)、不明な着信先には発信しないので、
図12に示される処理が終了する。
【0114】
OP62では、発信サーバ50の制御部は、発信に用いる最適なキャリアを選択する。発信に最適なキャリアとは、例えば、通信料が最も小さく抑えられるキャリアのことである。例えば、着信先がPSTNに接続する固定電話である場合には、発信にはPSTNの回線が用いられる。例えば、着信先がIP電話である場合には、発信には着信先と同じプロバイダのネットワークが用いられる。その後、処理がOP63に進む。
【0115】
OP63では、発信サーバ50の制御部は、着信先情報の電話番号にOP62で選択したキャリアを用いて発信する。その後、発信サーバ50は、着信先の端末と業務端末8との通話の確立処理,着信先の端末と業務端末8との通話の中継を行い、通話が終了すると、
図12に示される処理が終了する。着信先の端末と業務端末8との通話が終了すると、業務端末8のオペレータは、例えば業務端末8のディスプレイに表示される通話終了ボタンを選択し、コールバック制御サーバ10へ通話終了通知を送信する。
【0116】
OP61、OP62の処理は、選択部51に相当する。OP63の処理は、発信処理部52に相当する。
【0117】
図13は、コールセンタ1で実行されるコールバック情報の削除処理のフローチャートの例である。
図13に示されるフローチャートは、
図6のS7において実行される処理に相当する。
図13に示されるフローチャートは、コールバック制御サーバ10によって実行され、例えば、コールバックの通話を行った業務端末8のオペレータから通話終了通知を受信すると、開始される。
【0118】
OP71では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、データベースサーバ20を通じて該当するコールバック情報がコールバック情報データベース70に登録されているか否かを判定する。コールバック情報がコールバック情報データベース70に登録されている場合には(OP71:Yes)、処理がOP72に進む。コールバック情報がコ
ールバック情報データベース70に登録されていない場合には(OP71:No)、
図13に示される処理が終了する。
【0119】
OP72では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、データベースサーバ20に通話終了したコールバック情報の削除指示を送信する。この削除指示を受信したデータベースサーバ20は、コールバック情報データベース70から、該当するコールバック情報を削除する。なお、コールバック情報データベース70からのコールバック情報の削除は、携帯端末2からのユーザの削除指示を受信した場合にも、データベースサーバ20によって実行される。その後、処理がOP73に進む。
【0120】
OP73では、コールバック制御サーバ10の制御部101は、携帯端末2に対して、コールバック情報の削除通知を送信する。これによって、コールバックの着信先が携帯端末2以外の端末である場合にも、携帯端末2からコールバック情報を削除することができる。その後、
図13に示される処理が終了する。
【0121】
OP71−OP73の処理は、コールバック処理部14に相当する。OP72のコールバック情報の削除は、データベースサーバ20のコールバック情報データベース管理部28に相当する。
【0122】
図14は、携帯端末2によって実行されるコールバック情報の削除処理のフローチャートの例である。
図14に示されるフローチャートは、
図6のS8において実行される処理に相当する。
図14に示されるフローチャートは、コールセンタ1からコールバック情報の削除通知を受信した際、又は、ユーザによってコールバック情報の削除指示が入力装置203から入力された際に開始される。
【0123】
OP81では、携帯端末2の制御部201は、記憶部25にコールバック情報が登録されているか否かを判定する。記憶部25にコールバック情報が登録されている場合には(OP81:Yes)、処理がOP82に進む。記憶部25にコールバック情報が登録されていない場合には(OP81:No)、
図14に示される処理が終了する。
【0124】
OP82では、携帯端末2の制御部201は、記憶部25からコールバック情報を削除する。その後、
図14に示される処理が終了する。
【0125】
<第1実施形態の作用効果>
第1実施形態によれば、コールセンタ1は、ユーザが着信可能な状態であることを、位置情報及びユーザによって指定された着信可能条件に基づいて推定し、ユーザによって指定された着信先にコールバックする。したがって、ユーザは、都合の良いときにコールバックを受けることができるため、ユーザの要求に柔軟に対応でき、利便性が高く、顧客満足度を向上させることができる。
【0126】
例えば、第1実施形態によれば、コールバックの着信先に携帯端末2が設定される場合には、ユーザが指定した着信可能な期間であっても、携帯端末2を携帯するユーザの移動中は、コールセンタ1はコールバックの発信をしない(
図11参照)。また、この場合には、移動中でなくとも、ユーザが指定した着信可能な期間でなければ、コールセンタ1はコールバックの発信をしない(
図11参照)。したがって、例えば、ユーザが電車に乗っているときは、着信可能な期間に含まれる時間帯であったとしても、コールバックの電話がかかってくる心配をせずに済む。
【0127】
例えば、コールバックの着信先に固定電話が設定される場合には、ユーザが指定した着信可能な期間であっても、携帯端末2を携帯するユーザが固定電話の住所にいないときは
、コールセンタ1は、コールバックの発信をしない(
図11参照)。この場合、コールセンタ1のコールバックの発信をしても、ユーザが不在であるような、結果として無駄になる処理を少なくすることができ、コールセンタ1におけるコールバックの業務の効率が上がる。
【0128】
また、第1実施形態によれば、コールセンタ1は、コールバックの発信に、空いている業務端末8、すなわち、コールセンタ1が着信した問い合わせの対応を行っていない業務端末を用いてコールバックを発信することによって、コールセンタ1の稼動率を向上させることができる。また、コールセンタ1への着信が少ない時間帯にコールバックに発信を実行することによって、コールセンタ1の稼動率を平準化することができる。
【0129】
また、第1実施形態によれば、コールセンタ1は、コールバックの発信時に、着信先に応じたキャリアを選択して発信する。このとき、通信費が最も安くなるキャリアを選択することによって、通信費を少なく抑えることができる。
【0130】
なお、第1実施形態では、コールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,発信サーバ50がコールバックに係る処理を分担して行ったが、これに限られず、単体の装置で、コールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,発信サーバ50が実行する処理を実行してもよい。
【0131】
<第1実施形態の拡張例>
第1実施形態では、コールセンタ1は、コールバックの発信に、コールセンタ1の敷地内に存在する業務端末8を用いていた。これを拡張して、コールセンタ1は、在宅のオペレータの端末を用いてコールバックの発信を行ってもよい。この場合には、在宅のオペレータの端末はインターネットに接続するため、個人情報でもあるコールバック情報及び顧客情報を在宅のオペレータの端末に送信する場合には、コール制御サーバ10の制御部101は、暗号化して送信する。また、コールバック情報及び顧客情報には、例えば、所定時間が経過するとアクセスできなくなるようなアクセス制限をつけたりして、コールバック情報及び顧客情報がアクセス可能な状態で在宅オペレータの端末に保持されることを防ぎ、セキュリティを守る。
【0132】
このように、在宅のオペレータの端末を用いることによって、コールセンタ1の営業時間外でもコールバックを行うことができる。コールバックの依頼は、営業時間外の方が多いと予想されるため、より多くのユーザの要望に応えることができる。
【0133】
<第2実施形態>
第2実施形態は、配送システムであって、この配送システムは、受取人によって指定された日時であり、且つ、受取人が配送先にいることが判定された場合に再配送を行うシステムである。なお、第2実施形態では、第1実施形態と共通する説明は省略される。態様における「サービス」は、例えば、荷物の配送である。態様における「サービスの提供先」は、例えば、荷物の配送先である。
【0134】
図15は、配送システムの構成例を示す図である。配送システム100bは、配送センタ1bと、再配送を依頼するユーザが携帯する携帯端末2bと、配送車両のドライバーが携帯する携帯端末4とを含む。ただし、
図15において、携帯端末4については、便宜上、配送車両の図が示されている。
【0135】
配送センタ1bは、荷物の情報を管理するシステムである。配送センタ1bには、配送制御サーバ90,データベースサーバ20,ウェブサーバ30,配送情報データベース99,及び再配送依頼情報データベース98が含まれている。配送制御サーバ90は、配送
されている荷物と、この荷物を配送する配送車両又はドライバーとを管理するサーバである。データベースサーバ20bは、再配送依頼情報データベース98を管理するサーバである。ウェブサーバ30は、インターネットとのアクセスにインタフェースを提供するサーバである。再配送依頼情報データベース98には、受取人から依頼された再配送に関する情報である再配送依頼情報が保持される。再配送依頼情報については、後述される。配送情報データベース99には、配送中の荷物に関する情報である配送情報が保持される。配送情報データベース99は、配送制御サーバ90によって管理される。
【0136】
携帯端末2bは、インターネットに接続する機能を有し、インターネットを介して配送センタ1bに荷物の再配送を依頼する。
【0137】
配送車両のドライバーが携帯する携帯端末4は、インターネット,PSTN,配送センタ1bが有する専用の無線ネットワーク等のネットワークを介して配送センタ1bに接続する機能を有し、受取人への配送可能であることを通知する再配送可能通知を配送センタ1bから受信する。配送車両のドライバーが携帯する携帯端末4は、例えば、ドライバーの保有する携帯電話端末,配送車両に搭載されるカーナビゲーション装置,配送車両に搭載される無線受信機,ドライバーが保持する業務用携帯端末である。
【0138】
<配送システム>
配送制御サーバ90,データベースサーバ20b,ウェブサーバ30のハードウェア構成は、第1実施形態のコールバック制御サーバ10,データベースサーバ20,ウェブサーバ30に準ずる(
図2参照)。したがって、データベースサーバ20b,ウェブサーバ30のハードウェア構成についての説明は省略する。
【0139】
図16は、配送センタ1bにおける機能ブロックの例を示す図である。配送制御サーバ90の制御部は、補助記憶装置に保持される配送制御サーバ用の再配送制御プログラムを実行することによって、情報取得部91,配送情報データベース管理部92,判定部93,配送処理部94として動作する。
【0140】
情報取得部91は、データベースサーバ20bから再配送依頼情報(後述)を取得する。配送情報データベース管理部92は、配送情報データベース99の管理を行う。具体的には、配送情報データベース管理部92は、配送情報データベース99への配送情報(後述)の登録,更新,削除を行う。また、配送情報データベース管理部92は、配送情報データベース99から配送情報の読み出しを行う。
【0141】
判定部93は、荷物の受取人に再配送先可能か否かを判定する。具体的には、第2実施形態では、判定部93は、再配送依頼情報に含まれる再配送希望日時であること、及び、再配送依頼情報に含まれる再配送先に受取人いることを判定することで、受取人に再配送可能か否かを判定する。例えば、判定部93は、受取人が携帯する携帯端末2の位置情報から、受取人が再配送先にいることを判定する。態様における判定部は、例えば、判定部93である。
【0142】
配送処理部94は、荷物の配送状況を監視し、受取人に再配送可能な状態であること判定されると、該当する荷物の配送を担当するドライバーの携帯端末4に対して、再配送可能通知を送信する。再配送可能通知は、例えば、テキストメッセージ,音声メッセージ,またはテキストと音声との組み合わせのメッセージであってもよい。態様における処理部は、例えば、配送処理部94である。
【0143】
データベースサーバ20bの制御部は、補助記憶装置に保持されるデータベースサーバ用の再配送制御プログラムを実行することによって、再配送依頼情報データベース管理部
29として動作する。再配送依頼情報データベース管理部29は、再配送依頼情報データベース98を管理する。具体的には、再配送依頼情報データベース管理部29は、ウェブサーバ30を通じて携帯端末2bから再配送依頼情報を受信すると、再配送依頼情報データベース98へ再配送依頼情報の登録又は更新を行う。また、受取人への再配送が終了すると、配送制御サーバ90からの削除指示を受けて、再配送依頼情報データベース98から該当する再配送依頼情報を削除する。また、再配送依頼情報データベース管理部29は、再配送依頼情報データベース98から再配送依頼情報の読み出しを行う。
【0144】
配送制御サーバ90,データベースサーバ20bの各機能ブロックまたは機能ブロックの組み合わせは、それぞれ、電気回路及び電子回路を含むICチップ,モジュール等のハードウェアとして実現してもよい。
【0145】
<携帯端末>
携帯端末2bのハードウェア構成は、第1実施形態の携帯端末2と同様であるため、説明を省略する。
【0146】
図17は、携帯端末2bの機能ブロックの例を示す図である。携帯端末2bは、制御部が補助記憶装置に保持される再配送依頼プログラムを実行することによって、位置情報取得部21,情報生成部22b,情報更新部23b,情報削除部24bとして動作する。また、携帯端末2bは、再配送依頼プログラムのインストール時に、または、再配送依頼プログラムの実行を通じて、主記憶装置の記憶領域に記憶部25bを生成する。
【0147】
位置情報取得部21は、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。情報生成部22bは、位置情報,携帯端末2bのユーザ(受取人)から入力装置を介して入力される再配送希望日時,再配送希望先,伝票情報等を受け付け、これらを含めて再配送依頼情報を生成し、配送センタ1bに送信する。情報生成部22bは、生成した再配送依頼情報を記憶部25bに格納する。態様における入力受付部は、例えば、情報生成部22bである。
【0148】
情報更新部23bは、受取人から入力装置を介して再配送依頼情報の変更の入力を受け付け、記憶部25bに保持される再配送依頼情報を更新し、更新した再配送依頼情報を配送センタ1に送信する。また、情報更新部23bは、位置情報取得部21によって所定の周期で取得される位置情報が変化した場合にも、記憶部25bに保持される再配送依頼情報を更新し、更新した再配送依頼情報を配送センタ1bに送信する。態様における更新部は、例えば、情報更新部23bである。
【0149】
情報削除部24bは、受取人からコールバック情報の削除指示が入力された場合に、記憶部25に保持されるコールバック情報を削除する。また、情報削除部24bは、配送センタ1から再配送依頼情報の削除指示を受信した場合にも、記憶部25bに保持される再配送依頼情報を削除する。
【0150】
携帯端末2bの各機能ブロックまたは機能ブロックの組み合わせは、それぞれ、電気回路及び電子回路を含むICチップ,モジュール等のハードウェアとして実現してもよい。
【0151】
<保持される情報>
図18は、携帯端末2b,再配送依頼情報データベース98,及び配送情報データベース99に保持される情報の例を示す図である。
【0152】
携帯端末2bは、記憶部25b内に再配送依頼情報を保持する。再配送依頼情報には、伝票情報,再配送先情報,位置情報,及び再配送希望日時が含まれる。
【0153】
伝票情報は、配送システム100bにおいて荷物を識別するための情報であって、再配送依頼情報を識別するための情報でもある。伝票情報は、例えば、初回配送時にドライバーによって投函される不在票に記される伝票番号である。この伝票番号は、配送センタ1bによって発行されたものであり、配送センタ1bでは、配送情報に含まれる情報の一つとして管理されている。
【0154】
再配送先情報は、受取人が所望する荷物の再配送先の住所である。再配送先としては、例えば、受取人の自宅,勤務先,配送業者の集荷窓口等がある。
【0155】
位置情報は、GPS位置情報,Wi−Fi位置情報,基地局位置情報のうちのいずれかである。Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の配置場所は、それぞれの設置業者からの情報提供によりコールセンタで取得可能であるので、Wi−Fi位置情報及び基地局位置情報は、例えば、Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の識別情報である。また、Wi−Fi位置情報及び基地局位置情報は、Wi−Fiアクセスポイント及び携帯電話基地局の配置場所であってもよい。
【0156】
再配送希望日時は、受取人が再配送を希望する日時である。例えば、再配送希望日時は、3月10日の午後2時から4時というように、所定の時間帯を指定することができる。
【0157】
配送センタ1bの再配送依頼情報データベース98には、携帯端末2bから受信した再配送依頼情報が保持される。配送センタ1bの再配送依頼情報データベース98に保持される再配送依頼情報は、各携帯端末2bが記憶部25bに保持する再配送依頼情報と同じ情報である。
【0158】
配送センタ1bの配送情報データベース99には、配送情報が保持される。配送情報には、例えば、伝票情報,受取人氏名,配送先住所,依頼主名,配送部品,ドライバー識別番号等が含まれる。伝票情報は、再配送依頼情報に含まれる伝票情報と同一の情報である。この伝票情報によって、配送情報データベース99内の配送情報と再配送依頼情報データベース98内の再配送依頼情報とが対応付けられる。
【0159】
<動作例>
図19は、配送システム100bの動作のシーケンスの例を示す図である。
図19では、上部に携帯端末2bにおいて行われる処理、下部に配送センタ1において行われる処理が示される。
【0160】
S11では、携帯端末2bが再配送依頼プログラムを起動し、再配送依頼情報を登録し、配送センタ1bに送信する。S12では、配送センタ1bは、携帯端末2bから受信した再配送依頼情報を再配送依頼情報データベース98に格納し、登録する。S13では、携帯端末2bは、所定の周期で取得する位置情報に変更があった場合、及び受取人からの入力によって再配送依頼情報が更新された場合に、再配送依頼情報を更新し、配送センタ1bに送信する。S14では、配送センタ1bは、携帯端末2bから受信した再配送依頼情報によって、再配送依頼情報データベース98内の同じ伝票番号の再配送依頼情報を更新する。
【0161】
S15では、配送センタ1bは、受取人が再配送可能な状態であることを判定し、荷物の配送を担当するドライバーの携帯端末4に再配送可能通知を送信する。S16では、配送センタ1bは、再配送依頼情報に含まれる再配送先に荷物を配送し、配送が完了したら、携帯端末4から配送完了を配送センタ1bに送信する。S17では、再配送が完了すると、配送センタ1bは、再配送依頼情報データベース98に保持される該当する再配送依頼情報を削除し、携帯端末2bに再配送依頼情報の削除指示を送信する。S18では、携
帯端末2bは、配送システム1bから受信した再配送依頼情報の削除指示に従って、記憶部25bに保持される再配送依頼情報を削除する。
【0162】
なお、S11−S14,S17,S18の処理は、第1実施形態の「コールセンタ1」を「配送センタ1b」、「コールバック制御サーバ10」を「配送制御サーバ90」に、「顧客情報データベース60」を「配送情報データベース99」に、「コールバック情報データベース70」を「再配送依頼情報データベース98」に、「顧客情報」を「配送情報」に、「コールバック情報」を「再配送依頼情報」に、「コールバックの処理」を「再配送処理」に、「着信先」を「再配送先」に、「着信可能条件」を「再配送希望日時」に、それぞれ置換すると、第1実施形態の
図6のS1−4,S7,S8の処理に準ずる。そのため、S11−S14,S17,S18におけるフローチャートも、上記置換を行うことによって、それぞれS1−S4,S7,S8(
図7−
図10,
図13,
図14参照)のフローチャートに準ずる。したがって、S11−S14,S17,S18の処理の詳細については、説明を省略する。また、S16の再配送処理は、人為的な処理であるので、説明は行わない。
【0163】
図20は、配信センタ1bにおいて実行される再配送可能通知の通知処理のフローチャートの例を示す図である。
図20に示されるフローチャートは、
図19におけるS15に相当する。
図20に示されるフローチャートは、配送センタ1b内の配送制御サーバ90によって実行され、例えば、所定の周期(例えば5分周期等)で繰り返し実行される。
【0164】
OP91では、配送制御サーバ90の制御部は、携帯端末2bの再配送依頼情報を取得し、現在時刻が携帯端末2bの再配送依頼情報に含まれる再配送希望日時の時間帯に含まれるか否かを判定する。現在時刻が携帯端末2bの再配送依頼情報に含まれる再配送希望日時の時間帯に含まれる場合には(OP91:Yes)、処理がOP92に進む。現在時刻が携帯端末2bの再配送依頼情報に含まれる再配送希望日時の時間帯に含まれない場合には(OP91:No)、
図20に示される処理が終了する。
【0165】
OP92では、配送制御サーバ90の制御部は、携帯端末2bが再配送先情報に含まれる住所に存在するか否かを判定する。この判定は、位置情報により判定される。例えば、位置情報がWi−Fi位置情報や基地局情報である場合には、配送制御サーバ90の制御部は、Wi−Fiアクセスポイント又は携帯電話基地局のカバー範囲に再配送先情報の住所が含まれているか否かを判定する。携帯端末2bが再配送先情報に含まれる住所に存在する場合には(OP92:Yes)、処理がOP93に進む。携帯端末2bが再配送先情報に含まれる住所に存在しない場合には(OP92:No)、
図20に示される処理が終了する。
【0166】
OP93では、配送制御サーバ90の制御部は、配送情報データベース99から該当する配送情報を読み出し、該当するドライバーが携帯する携帯端末4に、再配送可能通知を送信する。再配送可能通知には、再配送依頼情報が含まれる。再配送可能通知は、例えば、電子メールで送信されてもよい。この再配送可能通知がドライバーの携帯端末4に受信されることによって、ドライバーが再配送を行う。その後、
図20に示される処理が終了する。
【0167】
OP91、OP92の処理は、判定部93に相当する。OP91における、再配送依頼情報データベース98からの携帯端末2bの再配送依頼情報の取得は、情報取得部91に相当する。OP93における処理は、再配送処理部94に相当する。OP93における、配送情報データベース99からの携帯端末2bの配送情報の取得は配送情報データベース管理部92に相当する。
【0168】
<第2実施形態の作用効果>
第2実施形態の配送システムによれば、再配送希望日時の時間帯でも受取人が不在であれば、荷物の担当ドライバーは再配送を行わないので、受取人は再配送希望日時の時間帯に再配送指定先で待機しなければならない、という心理的負担が軽くなる。また、配送を担当するドライバーは、再配送にもかかわらず受取人不在で、再度配送しなければならないような無駄な配送を行わなくてもよく、配送業務の効率が上がる。また、例えば、ドライバーの携帯端末4が車載機であり、再送可能通知が音声メッセージである場合には、運転中であってもドライバーの運転を妨げることがなく、ドライバーは運転しながら再配送可能通知を確認することができる。
【0169】
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態では、配送システム1bは、ユーザが保持する携帯端末2bの位置情報から、ユーザが再配送先に存在するか否かを判定し、ユーザが再配送先に存在すると判定した場合に、ドライバーの携帯端末4に再配送可能通知を送信した。本変形例では、これに加えて、配送センタ1bは、再配送可能通知を送信する際に、車両が走行中でないことを判定し、車両が走行中でない場合に再配送可能通知を送信する。
【0170】
本変形例では、ドライバーの携帯端末4のハードウェア構成は、ユーザが携帯する携帯端末2bのハードウェア構成とほぼ同様であり、例えば、GPS受信部を備える。ドライバーの携帯端末4は、所定の周期でGPS受信部から自装置の現在位置を含む位置情報を取得し、所定の周期で取得した位置情報を配送センタ1bに送信する。配送センタ1bの配送制御サーバ90は、ドライバーの携帯端末4から所定の周期で位置情報を受信し、この位置情報から車両の速度を取得する。配送センタ1bの配送制御サーバ90は、ドライバーの携帯端末4に再配送可能通知を送信する際に、車両の速度が所定の速度以下であるか否かを判定し、車両の速度が所定の速度以下である場合に、ドライバーの携帯端末4に再配送可能通知を送信する。所定の速度は、例えば、10km/hである。
【0171】
本変形例によれば、配送センタ1bは、車両の速度から、車両が走行中ではない判定した場合に、ドライバーの携帯端末4に再配送可能通知を送信する。これによって、ドライバーが運転中には再配送可能通知が送信されないので、ドライバーの運転に妨げにならず、事故防止につながる。
【0172】
<その他>
第1実施形態及び第2実施形態では、ユーザが携帯端末2又は携帯端末2bからサービスの提供先(着信先又は再配送先)を登録した。これに代えて、サービスの提供先は、サービスの契約時や商品の購入時に決定され、コールセンタ1の顧客情報データベース60や配送センタ1bの配送情報データベース99にオペレータによって予め登録されていてもよい。この場合には、コールバック制御サーバ10の顧客情報データベース管理部12や配送制御サーバ90の配送情報データベース管理部92がサービスの提供先の登録を受ける登録受付部として動作する。