(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764263
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】LTEシステムにおけるリソースブロックグループの分配方法及び分配装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20150730BHJP
H04W 72/08 20090101ALI20150730BHJP
【FI】
H04W72/04 136
H04W72/04 131
H04W72/04 132
H04W72/08
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-530077(P2014-530077)
(86)(22)【出願日】2012年4月12日
(65)【公表番号】特表2014-530527(P2014-530527A)
(43)【公表日】2014年11月17日
(86)【国際出願番号】CN2012073946
(87)【国際公開番号】WO2013107113
(87)【国際公開日】20130725
【審査請求日】2014年3月13日
(31)【優先権主張番号】201210016270.2
(32)【優先日】2012年1月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】フアン ジチアン
(72)【発明者】
【氏名】シエ ジョンシ
【審査官】
古市 徹
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/083740(WO,A1)
【文献】
特開2010−232740(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/039003(WO,A2)
【文献】
特表2012−503922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システムにおけるリソースブロックグループ(RBG:Resource Block Group)の分配方法であって、
受信したチャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)情報及びeNodeB自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配するステップと、
新たなダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)フォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むステップと
を含み、
前記新たなDCIフォーマットは、DCIフォーマットにおけるリソースブロック分配(RBA:Resource Block Assignment)フィールドの前に、タイムスロットインジケータ(TSI:Time Slot Indicator)フィールドが追加され、
前記TSIフィールドは、分配されたRBGに対応するタイムスロットを示すことに用いられる
ことを特徴とする分配方法。
【請求項2】
受信したCQI情報及びeNodeB自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配するステップは、
CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1におけるRBGを分配するステップと、
タイムスロット1における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2におけるRBGを分配するステップと、
タイムスロット2における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット2における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の分配方法。
【請求項3】
DCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むステップは、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入するステップを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の分配方法。
【請求項4】
RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入するステップは、
分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配された場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込むことを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の分配方法。
【請求項5】
前記新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込んだ後、この方法は、さらに、
eNodeBが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を用いてDCIを、CQI情報を送信した端末に送信し、
前記端末が予め設定された、新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調するステップを含む
ことを特徴とする請求項1または3に記載の分配方法。
【請求項6】
LTE(Long Term Evolution)システムにおけるRBG(Resource Block Group)の分配装置であって、eNodeB送受信モジュールとeNodeBリソース分配モジュールとを備え、
eNodeB送受信モジュールは、受信したCQI(Channel Quality Indicator)情報をeNodeBリソース分配モジュールに送信することに用いられ、
eNodeBリソース分配モジュールは、eNodeB送受信モジュールからのCQI情報及び自身に記録されたRBG使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、新たなDCI(Downlink Control Information)フォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むことに用いられ、
前記eNodeBリソース分配モジュールは、DCIフォーマットにおけるRBA(Resource Block Assignment)フィールドの前に、TSI(Time Slot Indicator)フィールドが追加された新たなDCIフォーマットを設定することに用いられ、
前記TSIフィールドは、分配されたRBGに対応するタイムスロットを示すことに用いられる
ことを特徴とする分配装置。
【請求項7】
前記eNodeBリソース分配モジュールは、
CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1におけるRBGを分配し、
タイムスロット1における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2におけるRBGを分配し、
タイムスロット2における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット2における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、タイムスロット1とタイムスロット2のRBGをペアで分配することに用いられる
ことを特徴とする請求項6に記載の分配装置。
【請求項8】
前記eNodeBリソース分配モジュールは、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入することに用いられる
ことを特徴とする請求項6に記載の分配装置。
【請求項9】
前記eNodeBリソース分配モジュールは、分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配された場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込むことに用いられる
ことを特徴とする請求項8に記載の分配装置。
【請求項10】
前記分配装置は、さらに、eNodeB送受信モジュールからのDCIを受信し、予め設定された新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調することに用いられる端末DCI復調モジュールを備え、
対応して、前記eNodeB送受信モジュールは、さらに、eNodeBリソース分配モジュールからのDCIを受信し、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)を用いてDCIを端末DCI復調モジュールに送信することに用いられ、
前記eNodeBリソース分配モジュールは、さらに、RBGの分配結果が含まれるDCIをeNodeB送受信モジュールに送信することに用いられる
ことを特徴とする請求項9に記載の分配装置。
【請求項11】
前記eNodeB送受信モジュール及び前記eNodeBリソース分配モジュールは、eNodeBに配置され、前記端末DCI復調モジュールは、端末に配置される
ことを特徴とする請求項10に記載の分配装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信分野のロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システムにおけるリソース分配技術に関し、特にLTEシステムにおけるリソースブロックグループ(RBG:Resource Block Group)の分配方法及び分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信分野の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:The 3rd Generation Partnership Project)におけるLTEプロジェクトは、3Gの発展型であり、3Gのエアアクセス技術を改善及び強化し、直交波周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)/周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiplexing Access)をコアとする技術を採用している。
【0003】
LTE技術において、スケジューリング単位は、1つのサブフレーム、即ち1msであり、サブフレームには、一般的なサブフレームと特殊なサブフレームの2種類の構造が存在する。一般的なサブフレームは、2つのタイムスロットを含み、各タイムスロットは0.5msである。一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットは、各タイムスロットの順番に応じて時系列順にそれぞれタイムスロット1とタイムスロット2と称される。特殊なサブフレームは、3つの特殊なタイムスロットを含む。一般的なサブフレームのそれぞれでアップ/ダウンリンクサービス伝送を行うとき、RBGを基本的な単位として物理リソースの分配が行われる。RBGは、複数の物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)で構成され、1つのPRBは、周波数領域でその帯域幅が180kHzである。
【0004】
LTEシステムにおける発展型基地局(eNodeB)は、自身が管理する任意の1つの端末に対して以下のような方法によりRBGを分配する。eNodeBは、チャネル品質インジケータ(CQI:Channel Quality Indicator)情報を送信した端末に対して、プロトコルに規定されたリソース分配アルゴリズムに基づいて端末にタイムスロット1とタイムスロット2のRBG分配をペアで行う。また、eNodeBは、RBGの分配結果をダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を介して端末に告知する。端末は、DCIに従って指定されたRBG位置においてアップ及びダウンリンクサービスデータの送受信を行う。eNodeBがRBGの分配結果をDCIを介して端末に告知するとき、eNodeBは、端末の伝送モードに応じて対応するDCIフォーマットを選択し、この端末のRBGの分配結果をDCIにおけるリソースブロック分配(RBA:Resource Block Assignment)フィールドに書き込み、DCIを物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を介して端末に送信する。端末の伝送モードに応じて対応するDCIフォーマットを選択するとき、eNodeBは、プロトコルに従って関連付けられた、伝送モードに対応するDCIフォーマットを選択する。例えば、eNodeBは、伝送モード2に対応するDCIフォーマットとしてDCI1aを選択する。
【0005】
しかしながら、上述のRBGの分配方法では、タイムスロット1とタイムスロット2のRBG分配をペアで行うので、eNodeBがCQI情報における、一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットの各信号品質状況に基づいて柔軟に2つのタイムスロットに対してそれぞれRBGを分配することができない。このような分配方法においては、指定されたRBGを1つのタイムスロットで使用する場合には信号品質がよく、指定されたRBGリソースを別のタイムスロットで使用する場合には信号品質が悪いといった現象が現れることがある。このような場合、いったん信号フェージングが発生すると、信号品質の悪いタイムスロットで受信された信号の品質に影響を与えてしまい、さらにシステム性能に影響を与えてしまう。
【0006】
以上の説明から理解されるように、eNodeBが自身により管理される任意の1つの端末に対してRBGを分配する、LTEシステムにおける既存の分配方法では、一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットの異なる信号品質状況に基づいて2つのタイムスロットにRBGを柔軟に分配することができない。従って、LTEシステムにおいてフェージングに対する抵抗力が低く、さらにフェージングがシステム全体の性能に影響を及ぼしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに鑑みて、本発明の目的は、一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットの信号品質に基づいて、それぞれ一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットにRBGを分配することによって、LTEシステムのフェージング抵抗力を高め、さらにシステム全体の性能を向上させることができる、LTEシステムにおけるRBGの分配方法及び分配装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の技術的スキームは、以下のように実現される。
【0009】
本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法は、
受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むことを含む。
【0010】
上記分配方法において、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する前に、この方法は、さらに、
DCIフォーマットにおけるRBAフィールドの前に、タイムスロットインジケータ(TSI:Time Slot Indicator)フィールドを追加し、DCIフォーマットにおけるほかのフィールドを既存プロトコルの規定に従って設定することによって、新たなDCIフォーマットを設定するステップを含み、
前記TSIフィールドは、分配されたRBGに対応するタイムスロットを示すことに用いられる。
【0011】
上記分配方法において、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する記ステップは、
CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1のRBGを分配するステップと、
タイムスロット1における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2のRBGを分配するステップと、
タイムスロット2における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット2における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配するステップとを含む。
【0012】
上記分配方法において、DCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むステップは、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入することを含む。
【0013】
上記分配方法において、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入するステップは、
分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配された場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込むことを含む。
【0014】
上記分配方法において、前記新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込んだ後、この方法は、さらに、
eNodeBが物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を用いてDCIを、CQI情報を送信した端末に送信し、前記端末が予め設定された、新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調するステップを含む。
【0015】
本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配装置は、eNodeB送受信モジュールとeNodeBリソース分配モジュールを備える。
eNodeB送受信モジュールは、受信したCQI情報をeNodeBリソース分配モジュールに送信することに用いられる。
eNodeBリソース分配モジュールは、eNodeB送受信モジュールからのCQI情報及び自身に記録されたRBG使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むことに用いられる。
【0016】
上記分配装置において、前記eNodeBリソース分配モジュールは、DCIフォーマットにおけるRBAフィールドの前に、TSIフィールドが追加され、DCIフォーマットにおけるほかのフィールドが既存プロトコルの規定に従って設定された、新たなDCIフォーマットを保存することに用いられる。
前記TSIフィールドは、分配されるRBGに対応するタイムスロットを示すことに用いられる。
【0017】
上記分配装置において、前記eNodeBリソース分配モジュールは、
CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数がこのCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1のRBGを分配し、
タイムスロット1における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、CQI情報に記録された、このCQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2のRBGを分配し、
タイムスロット2における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット2における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、タイムスロット1とタイムスロット2のRBGをペアで分配することに用いられる。
【0018】
上記分配装置において、前記eNodeBリソース分配モジュールは、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、TSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入することに用いられる。
【0019】
上記分配装置において、前記eNodeBリソース分配モジュールは、分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配された場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込むことに用いられる。
【0020】
上記分配装置は、さらに、eNodeB送受信モジュールからのDCIを受信し、予め設定された、新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調することに用いられる端末DCI復調モジュールを備える。
対応して、前記eNodeB送受信モジュールは、さらに、eNodeBリソース分配モジュールからのDCIを受信し、PDCCHを用いてDCIを端末DCI復調モジュールに送信することに用いられる。
前記eNodeBリソース分配モジュールは、さらに、RBGの分配結果が含まれるDCIをeNodeB送受信モジュールに送信することに用いられる。
【0021】
上記分配装置において、前記eNodeB送受信モジュールと前記eNodeBリソース分配モジュールは、eNodeBに配置され、前記端末DCI復調モジュールは、端末に配置される。
【0022】
本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法及び分配装置は、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末の一般的なサブフレームにおける2つのタイムスロットの信号状況を確認し、CQI情報を送信した端末にそれぞれタイムスロット1またはタイムスロット2におけるRBG、あるいは、タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配する。さらに、本発明においては、DCIフォーマットを改善して新たなDCIフォーマットを取得し、これによりDCIがタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGの分配結果を伝送することが可能となる。このように、本発明によれば、異なるタイムスロットにおけるRBGを分配することでLTEシステムのフェージング抵抗力を高めることができ、さらにシステム全体の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法のフローチャートである。
【
図2】本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法の実施例1のフローチャートである。
【
図3】本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法の実施例2のフローチャートである。
【
図4】本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の基本的な着想は、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、新たなDCIフォーマットでRBG分配結果をDCIに書き込むというものである。
【0025】
以降では添付図面及び具体的な実施例を組み合わせて本発明を更に詳しく説明する。
【0026】
LTEシステムにおけるRBGの分配方法は、
図1に示すように、以下のステップを含む。
【0027】
ステップ101:新たなDCIフォーマットを設定する。
【0028】
ここで、前記新たなDCIフォーマットは、プロトコルに規定されたDCIフォーマットにおけるRBAフィールドの前に、TSIフィールドを追加し、DCIフォーマットにおけるほかのフィールドを既存プロトコルの規定に従って設定する。前記TSIフィールドは、この端末にRBGを分配するためのタイムスロットを示すことに用いられ、その長さは2バイトである。TSIフィールドにおいて、0x00はタイムスロット1とタイムスロット2にペアで分配することを示し、0x01はタイムスロット1のみに分配することを示し、0x02はタイムスロット2のみに分配することを示すことが定義されている。
【0029】
ステップ102:受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する。
【0030】
ここで、前記CQI情報は、端末によりモニタリングされたその所在基地局のダウンリンクチャネルの信号品質状況の情報である。CQI情報の生成方法及び送信フォーマットは全て既存技術であり、ここではその詳細な説明については省略する。CQI情報については端末が予め設定された周期に従って、周期的にCQI情報をeNodeBに送信してもよいし、端末がeNodeBからのCQI情報報告指令を受信した後、eNodeBにCQI情報を送信してもよい。
【0031】
ステップ103:新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込む。
【0032】
ここで、前記書き込みは、RBGの分配結果を新たなDCIフォーマットのRBAフィールドに書き込み、そしてTSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入することを含む。具体的には、分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配される場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込む。前記RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込む方法は、既存技術による書き込み方法と同じであり、この書き込み方法は、既存技術に規定されたリソースビットマップにおいて、今回分配されたRBGに占有マークを付し、且つ分配された端末の識別子をマークすることであってもよい。
【0033】
受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する上記ステップ102は、以下のステップを含む。
【0034】
ステップa:CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、ステップbを実行し、アイドルではない場合、ステップcを実行する。
【0035】
ここで、端末の信号品質がよいかどうかは、予め設定された信号品質閾値によって判断される。CQI情報にアップロードされた任意の1つの周波数帯域の信号強度が信号品質閾値より高い場合、信号品質がよい周波数帯域であると判定される。信号品質閾値は実際の状況に応じて予め設定される。
【0036】
前記RBGリソースがアイドルであるかどうかは、eNodeBに記録されたRBGリソースに占用マークが付されているかどうかによって判断される。
【0037】
ステップb:タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数が、CQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1のRBGを分配して、ステップ103を実行し、満たさない場合、ステップcを実行する。
【0038】
ここで、CQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断するステップにおいて、eNodeBは、CQI情報における端末識別子に応じて、自身に記録された前記端末に必要なRBGの数を確認し、現在のeNodeBにより管理されているタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数がこの端末の要求を満たすかどうかを判断する。eNodeB自身に記録された端末に必要なRBGの数の情報は、既存技術に規定された、eNodeBが記録及び管理する必要がある端末の情報であり、ここでの詳細な説明については省略する。
【0039】
ステップc:CQI情報に記録された、このCQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、ステップdを実行し、アイドルでない場合、ステップeを実行する。
【0040】
ステップd:タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数が、CQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2におけるRBGを分配して、ステップ103を実行し、満たさない場合、ステップeを実行する。
【0041】
ステップe:タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配し、ステップ103を実行する。
【0042】
ここで、タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配するステップでは、既存プロトコルに従って分配が行われる。従って、この分配については、その詳細な説明を省略する。
【0043】
さらに、端末が本発明に係る新たなDCIフォーマットを復調できるようにするために、上記ステップ101の前に、eNodeBにより管理される端末を改善する必要がある。端末の改善方法は、端末に予め新たなDCIフォーマットを復調する復調プログラムを設定することであってもよい。新たなDCIフォーマットを復調するプログラムの書き込み及びプリセット方法は、全て既存技術と同じであり、ここでの詳細な説明については省略する。
【0044】
また、eNodeBは、自身により管理される端末が本発明に係る新たなDCIフォーマットを復調可能なように改善されることに応じて、新たなDCIフォーマットを設定するために採用される方法を確定する必要がある。eNodeBにより現在管理されている端末のほとんどを、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善することができる場合、方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定し、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善することができる端末がほとんどの端末ではない場合、方法2を用いて新たなDCIフォーマットを設定する。改善され得る端末がほとんどの端末であるかどうかの判断について、eNodeBにより管理されている端末のうち改善され得る端末の割合が予め設定された割合(例えば、98%)よりも高い割合である場合には、改善され得る端末がほとんどの端末であると判断される。
【0045】
前記方法1を用いて新たなDCIフォーマットが設定される場合、プロトコルに規定された既存のDCIフォーマットが、対応する新たなDCIフォーマットに全て改修され、且つ、新たなDCIフォーマットが元のDCIフォーマットに対応する伝送モードと依然として関連付けられる。前記新たなDCIフォーマットに対応する伝送モードの設定は、既存技術によって行われる。例えば、既存技術においてDCI1aフォーマットに対応する伝送モードが伝送モード2であれば、本実施例では依然として新たなDCI1aフォーマットに対応する伝送モードが伝送モード2に設定される。これ以外の新たなDCIフォーマットに対応する伝送モードの設定方法は、これによって類推することができ、従って、ここでの詳細な説明については省略する。
【0046】
前記方法2を用いて新たなDCIフォーマットが設定される場合、新たなDCIフォーマットを追加で定義することにより、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末とeNodeBとの間で新たなDCIフォーマットを使用する。そして端末の伝送モードを新たな伝送モードで定義し、eNodeBは、新たなDCIフォーマットと新たな伝送モードを関連付ける。前記新たなDCIフォーマットを定義することは、既存のDCI1aフォーマットに基づいて改修を行い、DCI1aフォーマットのRSAフィールドの前にTSIフィールドを追加し、改修されたDCI1aフォーマットをDCI7フォーマットとして定義することである。新たな伝送モードを定義する上述の方法は、既存技術であり、例えば、新たな伝送モードを伝送モード12に定義することができる。
【0047】
さらに、ステップ101で方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定する場合、上記ステップ102の前に、eNodeBは、既存技術に従って、自身により管理されている、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末の伝送モードを取得し、そして新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に対応する新たなDCIフォーマットを確定する必要がある。そして、eNodeBは、ステップ103を実行する場合に、確定された新たなDCIフォーマットを用い、RGBの分配結果をDCIに書き込んで対応する端末に送信する。
【0048】
ステップ101で方法2を用いて新たなDCIフォーマットを設定する場合、上記ステップ102の前に、eNodeBは、既存技術に従って、自身により管理されている全ての端末の伝送モードを取得し、CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末であるかどうかを判断する。eNodeBは、CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末である場合、ステップ102を実行し、CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末ではない場合、既存技術に従って後続のRBGの分配動作を実行する。この後続のRBG分配動作については、詳細な説明を省略する。
【0049】
上記ステップ103が完了した後、eNodeBは、PDCCHを用いてDCIを端末に送信し、端末は、予め設定された、新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調し、DCIにおけるRBGの分配結果に応じて既存技術に従って後続の動作を行う。
【0050】
実施例1
eNodeBにより管理されている端末が全て新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善され、eNodeBが方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定し、CQI情報を送信した端末が端末1であり、端末1の転送モードが2であると仮定する。この場合、本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配方法は、、
図2に示すように、以下のステップを含む。
【0051】
ステップ201:eNodeBは、方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定する。
【0052】
ステップ202:eNodeBは、自身により管理される端末1の伝送モードが2であることに基づいて、端末1に対応する新たなDCIフォーマットが新たなDCI1aフォーマットであると判断する。
【0053】
ここで、前記端末の伝送モードは、eNodeBによって保存された、その自身により管理される端末のパラメータであり、eNodeBが端末の伝送モードを取得する方法は、既存技術であり、ここでの詳細な説明については省略する。
【0054】
ステップ203:eNodeBが自身により管理される端末1からのCQI情報を受信する。
【0055】
ステップ204:eNodeBは、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、端末1にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する。
【0056】
ステップ205:eNodeBは、新たなDCI1aフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込んで端末1に送信する。
【0057】
実施例2
eNodeBにより現在管理されている端末のうち、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善することができる端末がほとんどの端末ではなく、eNodeBが方法2を用いて新たなDCIフォーマットをDCI7に設定すると仮定する。また、DCI7に対応する伝送モードが12であり、CQI情報を送信した端末がDCI7フォーマットを復調可能な端末2であり、端末2の伝送モードが12であると仮定する。この場合、本発明にかかるLTEシステムにおけるRBGの分配方法は、
図3に示すように、以下のステップを含む。
【0058】
ステップ301:eNodeBは、方法2を用いて新たなDCIフォーマットをDCI7フォーマットに設定し、そして対応する伝送モードを伝送モード12に定義する。
【0059】
ステップ302:eNodeBは、自身により管理される端末2の伝送モードが12であることに基づいて、端末2に対応する新たなDCIフォーマットがDCI7フォーマットであると判断する。
【0060】
ステップ303:eNodeBは、受信したCQI情報が端末2からの情報であるかどうかを判断し、端末2からの情報である場合、ステップ304を実行する。端末2からの情報ではない場合、既存技術に従って後続の処理を行い、この処理と並行してステップ303を繰り返して実行する。
【0061】
ステップ304:eNodeBは、受信したCQI情報及び自身に記録されたRBGの使用状況に基づいて、端末2にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配する。
【0062】
ステップ305:eNodeBは、DCI7フォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込んで端末2に送信する。
【0063】
本発明に係るLTEシステムにおけるRBGの分配装置は、
図4に示すように、eNodeBリソース分配モジュール41とeNodeB送受信モジュール42とを備える。
【0064】
eNodeB送受信モジュール42は、受信したCQI情報をeNodeBリソース分配モジュール41に送信することに用いられる。
【0065】
eNodeBリソース分配モジュール41は、eNodeB送受信モジュール42からのCQI情報及び自身に記録されたRBG使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、新たなDCIフォーマットでRBGの分配結果をDCIに書き込むことに用いられる。
【0066】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、さらに新たなDCIフォーマットを保存することに用いられる。
【0067】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、具体的に、新たなDCIフォーマットのRBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、そしてTSIフィールドにRBGの分配タイムスロットを記入することに用いられる。より具体的には、分配されたタイムスロットがタイムスロット1である場合、TSIフィールドが0x01に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、分配されたタイムスロットがタイムスロット2である場合、TSIフィールドが0x02に設定され、RBAフィールドにRBGの分配結果を書き込み、タイムスロット1とタイムスロット2がペアで分配される場合、TSIフィールドが0x00に設定され、RBAフィールドにタイムスロット1とタイムスロット2のペアのRBGの分配結果を書き込むことに用いられる。
【0068】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、具体的に、CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット1における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット1における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット1におけるRBGを分配することに用いられる。
【0069】
また、eNodeBリソース分配モジュール41は、タイムスロット1における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット1における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、CQI情報に記録された、CQI情報を送信した端末の信号品質のよい周波数帯域に基づいて、タイムスロット2における対応するRBGがアイドルであるかどうかを確認し、アイドルである場合、タイムスロット2における信号品質がよいアイドルのRBGの数がCQI情報を送信した端末の要求を満たすかどうかを判断し、満たす場合、この端末にタイムスロット2のRBGを分配することに用いられる。
【0070】
また、eNodeBリソース分配モジュール41は、タイムスロット2における前記端末の信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGがアイドルではない場合、あるいはタイムスロット2における信号品質のよい周波数帯域に対応するRBGの数が前記端末の要求を満たさない場合、タイムスロット1とタイムスロット2におけるRBGをペアで分配することに用いられる。
【0071】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、さらに、自身により管理される端末が本発明に係る新たなDCIフォーマットを復調可能なように改善されることに応じて、新たなDCIフォーマットを設定するために採用される方法を確定することに用いられる。具体的には、eNodeBリソース分配モジュール41は、eNodeBにより現在管理されている端末のうちほとんどの端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善することができる場合、方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定し、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に改善することができる端末がほとんどの端末ではない場合、方法2を用いて新たなDCIフォーマットを設定することに用いられる。改善され得る端末がほとんどの端末であるかどうかの判断について、eNodeBにより管理されている端末のうち改善され得る端末の割合が予め設定された割合(例えば、98%)よりも高い割合である場合には、改善され得る端末がほとんどの端末であると判断される。
【0072】
前記方法1を用いて新たなDCIフォーマットが設定される場合、プロトコルに規定された既存DCIフォーマットが、対応する新たなDCIフォーマットに全て改修され、且つ、新たなDCIフォーマットが元のDCIフォーマットに対応する伝送モードと依然として関連つけられる。前記新たなDCIフォーマットに対応する伝送モードの設定は、既存技術に従って行われる。例えば、既存技術においてDCI1aフォーマットに対応する伝送モードが伝送モード2であれば、本実施例では依然として新たなDCI1aフォーマットに対応する伝送モードを伝送モード2に設定する。これ以外の新たなDCIフォーマットに対応する伝送モードの設定方法は、これによって類推することができ、従って、ここでの詳細な説明については省略する。
【0073】
前記方法2を用いて新たなDCIフォーマットが設定される場合、新たなDCIフォーマットを追加で定義することにより、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末とeNodeBとの間で新たなDCIフォーマットを使用する。そして端末の伝送モードを新たな伝送モードで定義し、eNodeBが新たなDCIフォーマットと新たな伝送モードを関連付ける。前記新たなDCIフォーマットを定義することは、既存のDCI1aフォーマットに基づいて改修を行い、DCI1aフォーマットのRSAフィールドの前にTSIフィールドを追加し、改修されたDCI1aフォーマットをDCI7フォーマットとして定義することである。新たな伝送モードを定義する上述の方法は既存技術であり、例えば、新たな伝送モードを伝送モード12として定義してもよい。
【0074】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、さらに、方法1を用いて新たなDCIフォーマットを設定する場合、自身により管理されている、新たなDCIフォーマットを復調可能な端末の伝送モードを取得し、そして新たなDCIフォーマットを復調可能な端末に対応する新たなDCIフォーマットを確定することに用いられる。
【0075】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、さらに、方法2を用いて新たなDCIフォーマットを設定する場合、既存技術に従って、自身により管理されている全ての端末の伝送モードを取得し、CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末であるかどうかを判断する。CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末である場合、受信したCQI情報及び自身により記録されたRBGの使用状況に基づいて、CQI情報を送信した端末にタイムスロット1及び/またはタイムスロット2におけるRBGを分配し、CQI情報を送信した端末が新たなDCIフォーマットを復調可能な端末ではない場合、既存技術に従って後続のRBGの分配動作を実行する。この後続のRBG分配動作については、詳細な説明を省略する。
【0076】
前記分配装置は、さらに、予め設定された、新たなDCIフォーマットを復調する復調プログラムを保存することに用いられる端末DCI復調モジュール43を備える。新たなDCIフォーマットを復調するプログラムの書き込み及びプリセット方法は、全て既存技術であり、ここでの詳細な説明については省略する。
【0077】
前記eNodeBリソース分配モジュール41は、さらに、DCIをeNodeB送受信モジュール42に送信することに用いられる。対応して、前記eNodeB送受信モジュール42は、さらに、eNodeBリソース分配モジュール41からのDCIを受信し、PDCCHを用いてDCIを端末DCI復調モジュール43に送信すること用いられる。前記端末DCI復調モジュール43は、さらに、前記eNodeB送受信モジュール42からのDCIを受信し、予め設定された新たなDCIフォーマットを復調するプログラムによってDCIを復調し、そしてDCI中の分配結果に応じて既存技術に従って後続の動作を行う。
【0078】
上記eNodeB送受信モジュール42と前記eNodeBリソース分配モジュール41は、eNodeBに配置され、前記端末DCI復調モジュール43は、端末に配置される。
【0079】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。