(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項2記載のプラスチック容器において、前記第1の傾斜面は、前記立設部材から前記ハブ部へ向かって半径方向内側の方向に沿って下方へ傾斜し、前記第2の傾斜面は、前記半径方向内側の方向に沿って上方へ傾斜するものであるプラスチック容器。
請求項6記載のプラスチック容器において、当該プラスチック容器は、さらに、複数のたわみリブを有するものであり、当該複数のたわみリブのうちの1つは、前記交点の1つに設けられるものであるプラスチック容器。
請求項1記載のプラスチック容器において、前記基部は8つの中間パネル部と、8つのたわみリブとを含み、当該中間パネル部およびたわみリブの各々は前記基部の周方向に離間して設けられているものであるプラスチック容器。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すると、一実施形態に基づいて構成された容器30は、円柱形で、軸A−Aに沿って軸方向に延長するものであってよい。この容器30には、実質的に円柱形の胴部34を含めることができ、この胴部34には、例えば利用者の拇指と他の指との間に係合するように構成された把持面を提供する溝38が含まれる。前記胴部34は、ドーム36などの上部を有し、この上部は、首部(ネック)39に沿って口部40へと狭まりながら上方へ延長する。前記口部40は、ネジ山42を有してよく、当該ネジ山42は、これに嵌合して注ぎ口部を覆う従来のキャップなどの密閉部材のネジ山に係合するように構成されている。前記実質的に円柱形の胴部34には、基部32により閉じる下端を画成することができる。当該容器30は、高温充填圧力応答容器であっても、冷却充填圧力応答容器であってもよく、液体製品(図示せず)を保持するように構成された容積を画成する内部空間33を画成することができる。
【0013】
図の容器30は例として示したもので、いかなる容器構造も考えられることを理解すべきである。この容器30は、当業者により理解される任意の方法および材料を使って製作可能である。一実施形態において、当該容器30は、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate:PET)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate:PEN)、これら2つの組み合わせ、または任意の適切な代替材料または追加材料などからなるブロー成形(中空成形)されたプラスチックで形成できる。
【0014】
前記基部32には、前記胴部34の下端に連結された環状の踵部(ヒール)44と、当該踵部44から下方へ延出した環状の縁部または立設リング部46(任意の幾何学的形状の立設部材であってよく、必ずしもリング形状に限定されないが、例示目的でリング部と呼ぶ)と、実質的に前記基部32の中央で高い位置に設けられた略凹状の部分またはハブ部48とを含めることができる。前記立設リング部46は、支持面51上に静置されるように構成されている。本明細書で放射状の延出方向について使用する用語「凹状(concave)」および「凸状(convex)」は、別段の断りがない限り、当該容器30の外部(例えば前記支持面51)から見た底面図などの前記基部32の図に関することを理解すべきである。
当該容器30は、
図1において、垂直方向に若しくは軸A−Aに沿って軸方向に延在し、また前記垂直方向に対して垂直な水平方向に放射状に延在する向きで配置されているが、当該容器30の実際の配向(向き)は使用中に変化してよいものと理解される。そのため、方向に関する用語「垂直(な)(vertical)」および「水平(な)(horizontal)」は、単に明瞭性および例示の便宜上、当該容器30とその構成要素を、
図1に例示した配向(向き)に対して記述するため使用される。このように、方向に関する用語「垂直(な)」とその派生語は軸A−Aに沿った方向に対して使用され、上向きの方向とは前記基部32から前記注ぎ口部43へ向かう方向をいい、下向きの方向とは前記注ぎ口部43から前記基部32へ向かう方向をいう。
【0015】
したがって、凹状面(凹面)については、半径方向外側の縁部(端部)と、半径方向内側の縁部(端部)と、これら半径方向縁部間に設けられた中間部であって当該半径方向縁部の少なくとも一方または双方より垂直方向上側に離間された位置に設けられた中間部とを含むものとして説明している。凸状面(凸面)の場合、半径方向外側の縁部と、半径方向内側の縁部とを含み、これら半径方向縁部間に設けられた中間部は、当該半径方向縁部の少なくとも一方または双方より下に設けられている。
【0016】
方向に関する用語「内側(の)(inboardおよびinner)」と、「外側(の)(outboardおよびouter)」と、これらの派生語とは、本明細書において、所与の装置に関し、当該装置の幾何学的中心に向かう若しくはそれから遠ざかる方向成分に沿った方向を指して使われる。前記基部の種々の構成要素は、別段の断りがない限り環状のものとして説明するが、容器の幾何学的形状が異なると、当該容器の基部の幾何学的形状も異なる可能性がありため、その基部構造は、本明細書で説明するように環状または円周状である必要はなく、不連続であっても追加構造で中断されてもよいことを理解すべきである。さらに、前記基部32の構造は、本明細書において半径方向(放射方向)および軸方向に沿った構造として例示しているが、容器基部でデカルト座標の方向(縦横方向など)に沿って延長させることもできる。
【0017】
前記基部32には、さらに、
図1に概略的に例示したように1若しくはそれ以上のたわみリブ50を含めており、これらを前記立設リング部と前記ハブ部48との間に半径方向に延在させることができる。このたわみリブ50は、内圧たわみゾーンとなり、これが座屈して前記基部がたわんだ状態になり当該容器30の容積を減少させて、上述の高温充填工程および/または経時的な水分透過散逸に起因する当該容器の負の内圧の蓄積に対応できるように構成されていることを理解すべきである。以下、前記基部32の実施形態例をいくつか説明するが、言うまでもなく、これらの実施形態は例として示したもので、本発明の範囲を限定するよう意図したものではない。
【0018】
ここで
図2〜5を参照すると、前記基部32の全体的な構造には、前記立設リング部46と、その半径方向内側に設けられた一段高い(隆起した)環状リング部52と、さらにその半径方向内側に設けられた環状の中間リング部54と、この中間リング部54を前記ハブ部48に結合する環状で傾斜したハブ連動壁56とを含めることができる。前記中間リング部54の半径方向外側の縁部は、前記立設リング部46より大きな半径を画成し、この立設リング部46の半径は、前記一段高いリング部52の半径より大きい。
【0019】
前記立設リング部46には、湾曲した凸状の底壁58を含めることができ、この底壁58の半径方向外側の縁部は前記踵部44に連結され、また半径方向内側の縁部は直立壁60に連結され、この直立壁60は、前記凸状の底壁58より実質的に垂直方向上側に延在可能(で、当該凸状の底壁58からやや半径方向内側へも延在可能)である。このように、前記直立壁60は、前記立設リング部46の半径方向内側の縁部を画成する。また、この直立壁60は、前記立設リング部46より半径方向内側に設けられた前記一段高いリング部52の半径方向外側の縁部も画成する。前記一段高いリング部52には、湾曲した凹状の上壁62と、その半径方向内側の縁部に連結された傾斜した放射状の壁64とを含めることができる。前記放射状の壁64は、前記上壁62から垂直方向に下方へ、かつ半径方向に内側へ延長させることができる。
【0020】
本明細書における用語「傾斜した(sloped)」および「湾曲した(curved)」は、一定の角度に沿って延長する面または壁を記述しており、前記基部の中心を通過する垂直方向の断面で見た場合、それぞれ曲率を含むことを理解すべきである。ただし、「傾斜し」、「湾曲した」壁または面は、純粋に傾斜し若しくは純粋に湾曲している必要はなく、本明細書で説明する面または壁の幾何学的構造には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更(修正)形態が可能なことも理解すべきである。
【0021】
前記傾斜した放射状の壁64は、湾曲した凸状の外側中間壁66へと下方へ延長させることができ、この外側中間壁66は、前記立設リング部46の前記底壁58の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成する。この外側中間壁66は、その半径方向内側の縁部で、凹状で半径方向に長い前記中間リング部54に結合する。前記中間リング部54の半径方向内側の縁部は、湾曲した凸状の内側中間壁68に連結されている。この内側中間壁68は、前記外側中間壁66の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成することができる。
【0022】
前記内側中間壁68の半径方向内側の縁部は、この内側中間壁68より垂直方向上側かつ半径方向内側に延在する前記傾斜したハブ連動壁56に連結されている。前記ハブ連動壁56は、実質的に直線状に延長させてよく、またはやや凹状または凸状の曲率を画成することができる。このハブ連動壁56の上方かつ半径方向内側の縁部は、前記一段高いリング部52より垂直方向上側にある位置で終端してよく、一段高い凹状のハブ基部70に連結することができる。
【0023】
前記凹状のハブ基部70は、その半径方向内側の縁部で凸状のハブ外周72に連結し、このハブ外周72の半径方向内側の縁部は、前記ハブ基部70の半径方向内側の縁部より垂直方向上側かつ半径方向内側に配置される。前記ハブ外周72の半径方向内側の縁部は、ハブ内周74の半径方向外側の縁部に連結される。前記ハブ内周74は凹状で、前記ハブ外周72の半径方向内側の縁部より垂直方向上側に離間された位置に上部75を画成する。前記ハブ内周76の半径方向内側の縁部は、前記ハブ内周76下まで延在する凸状の凹部76に連結されている。
【0024】
ここで
図5〜6も参照すると、前記基部32には、さらに、1若しくはそれ以上のたわみリブ80が含まれ、これらのたわみリブ80は当該基部の円周方向に離間可能である。各リブ80は、当該基部の円周方向に連続したものではないため、円周方向に互いに対向し合う境界を有する閉じた外周83を画成する(
図3)。これらのリブ80は、前記基部32の円周方向に等間隔で離間することができる。例示した実施形態では、円周方向に互いに約90°離間された4つのリブ80を示しているが、代替実施形態には、前記基部上で等距離だけ離間され、または異なる空間間隔だけ離間された望ましい任意数のリブを含めてよい。
【0025】
各リブ80は、半径方向に細長くでき、前記立設リング部46と前記ハブ部48との間に延在させることができる。広義にいうと、各リブ80は、2若しくはそれ以上の(例えば、少なくとも一対の)異なる傾斜をつけた基部面間で連結させることができる。例えば、各リブは、前記一段高いリング部52と前記ハブ連動壁56との間に延在させることができる。より具体的にいうと、各リブ80の終端は、前記一段高いリング部52に連結された半径方向外側の縁部82と、さらに前記中間リング部54に連結された半径方向内側の縁部84とすることができる。このように、各リブは、前記一段高いリング部52と前記中間リング部54との間に延在し、これらの間で連結されると言える。具体的にいうと、各リブ80の前記半径方向外側の縁部82は、前記一段高いリング部52の前記傾斜した放射状の壁64に連結でき、各リブ80の前記半径方向内側の縁部84は、前記内側中間壁68に近接した位置で前記中間リング部54の前記半径方向外側の縁部に連結できる。
【0026】
ここで
図6も参照すると、各リブ80は周囲の基部構造の垂直方向上側まで延長でき、また円周方向に凸状であってよく、円周方向の一対の縁部88(周囲の基部32に連結されている)の上側に離間された円周方向の中間部86を画成することができる前記中間部86および前記縁部88は、実質的に三角形の断面(当該基部により画成される半径方向の線を横切る断面)を画成することができる。さらに、前記半径方向外側の縁部82は、前記半径方向内側の縁部84の円周方向の厚みより大きい円周方向の厚みを画成することができる。あるいは、前記半径方向外側の縁部82の円周方向の厚みは、実質的に前記半径方向内側の縁部84の円周方向の厚み以下でもよい。
【0027】
前記基部32には、さらに、前記たわみリブ80と半径方向に位置合わせされた1若しくはそれ以上の強化リブ100が含まれる。各強化リブ100は、前記ハブ48と、当該強化リブ100に位置合わせされた前記たわみリブ80との間に延在させることができる。特に、各強化リブ100は、前記ハブ外周72に連結された半径方向内側の縁部102と、前記ハブ連動壁56に連結された半径方向外側の縁部104とを画成することができる。これらの強化リブ100は、さらに円周方向外側の境界を画成して、閉じた外周を画成することができる。当該強化リブ100は、負の内圧により前記基部にかかった力を、前記たわみリブ80へ向かって半径方向に外側へ伝達することができる。
【0028】
上記を受け、ここで
図6〜7を参照すると、各リブ80は、前記基部32上に(好ましくは当該リブ80自体の構造内に)たわみ位置90を生成でき、このたわみ位置90は、負の内圧の蓄積に応じて当該基部に所定量の変位が生じた時点で、座屈するように構成される。
【0029】
図示したように、各たわみ位置90は、それに対応するリブ80の前記半径方向外側の縁部82と、前記傾斜した放射状の壁64との間の連動部に設けることができる。各リブ80は、前記たわみ位置90が当該リブ80の前記半径方向外側の縁部82および前記一段高いリング部52を部分的に含むよう、またはその代替態様として、たわみ位置90が前記一段高いリング部52を部分的に含み前記半径方向外側の縁部82は含まないよう、または別の代替態様として、たわみ位置90が前記半径方向外側の縁部82を部分的に含み前記一段高いリング部52は含まないよう、力を伝達することができる。前記一段高いリング部52の座屈可能な部分としては、前記直立壁60と、前記湾曲した上壁62と、前記傾斜した放射状の壁64とが含まれる。前記たわみ位置90は、その追加態様または代替態様として、前記リブ80の任意部分または全部を含むことができる。
【0030】
図6では、成形時の状態または未変形状態の前記基部32の外形106を破線で例示している。
図6では、負の内圧に応じて変形状態になった当該基部32の外形108をさらに例示しており、これにより前記リブ80に曲がりが生じる。負の内圧の蓄積により前記基部32の変形が進むに伴い、前記たわみ位置90に誘導される応力集中は高まる。
【0031】
図7に示すように、負の内圧が一定の閾値レベルまで高まると、前記基部本体の変形により応力集中が一定レベルまで高まり、理論に制限されるわけではないが、これが基部材料(PETなど)の降伏点と考えられ、これにより前記たわみ位置90がたわみ若しくは座屈して、前記基部32が付加的な負の内圧に応じてさらに変形し、たわんだ状態109になることができる。
【0032】
また
図8を参照すると、容器の容積(cc単位)の減少(X軸)が、負の内圧の増加(Y軸)の関数としてプロットされている。X軸上の各目盛りは2.5ccに対応しており、容器の容積は、X軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。Y軸上の各目盛りは0.25psiに対応しており、負の内圧の大きさは、Y軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。
【0033】
前記たわみ位置90が座屈するに伴い、前記基部32は、負の内圧の増加に応じてさらに変形するが、その変形率は、座屈前の負の内圧に対する当該基部の変形率より大きい。このように、当該容器内で負圧が蓄積し始めるに伴い、前記基部32は第1の変形段階95で変形し始め、この段階では、前記容器の容積が負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。負圧が増加し続けるに伴い、前記たわみ位置90のうち1若しくはそれ以上が第2の変形段階またはたわみ段階97で座屈し、これにより前記容器の容積は、増加する負の内圧の関数として、座屈前における負の内圧の関数としての容積減少率より大きい率で減少する。その結果、負圧は座屈に即応して散逸する。座屈後も負圧の増加が続いた場合、前記基部32は第3の変形段階99で変形可能であり、この段階では、前記基部32がたわんだ状態に達するまで、当該容器の容積は負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。
【0034】
前記第1の変形段階95および第3の変形段階99では、徐々に基部が変形することを理解すべきである。前記第2の変形段階、またはたわみ段階97には、圧力−容積曲線の傾きに急激な変化が見られ、曲線にほぼ不連続性が見られる箇所もある。
【0035】
前記第1、第2、および第3の変形段階に伴う実際の負の内圧および容器の容積減少は、種々の要因、例えば材料の厚さ、基部のサイズとその構成要素、基部の種々の構成要素の配置を含む基部の幾何学的構造に応じて異なる可能性があることを理解すべきである。例示した実施形態において、前記リブ80は、前記容器30の前記円柱形の胴部34がたわみ若しくは実質的に変形する前に座屈するように構成されている。
【0036】
負の内圧の大きさと、前記基部32の前記幾何学的構造の半径方向に関する対称性とに応じ、特定の負の内圧がかかった状況において、前記たわみ位置90のうち1若しくはそれ以上は他より先に座屈する可能性があり、当該たわみ位置90のうち1若しくはそれ以上はまったく座屈しない可能性がある。
【0037】
前記たわみ位置90は、座屈前の第1の剛性と、この第1の剛性より小さい座屈後の第2の剛性とを有する可能性があることを理解すべきである。一実施形態によれば、例えばキャップその他の密閉部材を取り外した時のように負の内圧が散逸すると、前記基部32は、実質的にその成形時の状態または未変形状態に戻ることができる。
【0038】
さらに、前記基部32は一実施形態に基づき例示したものであることと、本発明は、
図2〜8を参照して説明した特定の幾何学的構造にも、本明細書で説明する代替実施形態にも限定されるものではないこととを理解すべきである。以下では、そのような前記基部32の代替実施形態について、
図9〜15を参照して説明する。
【0039】
特に
図9〜11を参照すると、代替実施形態に基づいて構成された基部132が例示されており、明瞭性および例示の便宜上、この基部132の各要素の参照番号のうち、前記基部32に対応する類似要素には、前記基部32に関する図での参照番号に100が加算されて示されている。100が加算された参照番号を有する要素については、それに対応した前記基部32の構造と同一である構造を詳述する必要はないことを理解すべきである。
【0040】
前記132には、環状の踵部(ヒール)144と、この踵部144から下方へ延出する立設リング部146と、実質的に当該基部132の中央で高い位置に設けられた略凹状の部分またはハブ部148とを含めることができる。当該基部の前記立設リング部146は、支持面151上に静置されるように構成されている。
【0041】
前記基部132の全体的な構造には、前記立設リング部146と、その半径方向内側に設けられた一段高い(隆起した)環状リング部152と、さらにその半径方向内側に設けられた環状の中間リング部154と、この中間リング部154を前記ハブ部148に結合するハブ連動壁156とを含めることができる。
【0042】
具体的にいうと、前記立設リング部146には、湾曲した凸状の底壁158が含まれ、この底壁158の半径方向外側の縁部は前記踵部144に連結され、また半径方向内側の縁部は直立壁160に連結され、この直立壁160は、前記凸状の底壁158より実質的に垂直方向上側に延在可能(で、当該凸状の底壁158からやや半径方向内側へも延在可能)である。前記直立壁160は、前記立設リング部146の半径方向内側の縁部を画成することができる。また、この直立壁160は、前記立設リング部146より半径方向内側に設けられた前記一段高いリング部152の半径方向外側の縁部も画成する。前記一段高いリング部152には、湾曲した凹状の上壁162と、その半径方向内側の縁部に連結された傾斜した放射状の壁164とを含めることができる。前記放射状の壁164は、前記湾曲した上壁162から垂直方向に下方へ、かつ半径方向に内側へ延長させることができる。
【0043】
前記傾斜した放射状の壁164は、湾曲した凸状のリング連動部165へと下方へ延長させることができ、このリング連動部165は、前記立設リング部146の前記底壁158の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成する。前記リング連動部165は、凸状の外側中間壁166まで半径方向に内側へ延長し、この外側中間壁166は、前記リング連動部165の最低点より垂直方向上側に離間された最低点を画成する。この外側中間壁166は、その半径方向内側の縁部で、凹状で半径方向に長い前記中間リング部154に結合する。この中間リング部154は、前記一段高いリング部152の最高点より垂直方向上側に配置された最上点を画成する。
【0044】
前記中間リング部154の半径方向内側の縁部は、湾曲した凸状の内側中間壁168に連結されている。この内側中間壁168は、前記外側中間壁166の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成することができる。
【0045】
前記内側中間壁168の半径方向内側の縁部は、この内側中間壁168より上側かつ半径方向内側に延在する凹状の前記ハブ連動壁156に連結されている。前記ハブ連動壁156は、さらに凹状の曲率を画成することができる。このハブ連動壁156の上方かつ半径方向内側の縁部は、前記中間リング部154より垂直方向上側にある位置で終端してよく、凸状のハブ外周172に連結することができる。前記ハブ外周172の半径方向内側の縁部は、ハブ内周174の半径方向内側の縁部に連結される。前記ハブ内周174は凹状で、前記ハブ外周172の半径方向内側の縁部より垂直方向上側に離間された位置に上部175を画成する。前記ハブ内周174の半径方向内側の縁部は、前記ハブ内周174下まで延在する凸状の凹部176に連結されている。
【0046】
ここで
図12も参照すると、前記基部132には、さらにたわみリブ180が含まれ、これらのたわみリブ180は当該基部の円周方向に離間可能である。各リブ180は、円周方向に連続したものではないため、円周方向に互いに対向し合う境界を有する閉じた外周183を画成する(
図9)。これらのリブ180は、前記基部132の円周方向に等間隔で離間することができる。例示した実施形態では、円周方向に互いに約45°離間された8つのリブ180を示している。
【0047】
また
図13を参照すると、各リブ180は、半径方向に細長くでき、前記立設リング部146と前記ハブ部148との間に延在させることができる。広義にいうと、各リブ180は、2若しくはそれ以上の(例えば、少なくとも一対の)異なる傾斜をつけた基部面間で連結させることができる。より具体的にいうと、各リブは、前記一段高いリング部152と前記ハブ連動壁156との間に延在させることができる。さらに具体的にいうと、各リブ180は、前記一段高いリング部152と前記中間リング部154との間に延在させることができる。例示した実施形態において、各リブ180の終端は、前記一段高いリング部152に連結された半径方向外側の縁部182と、さらに前記中間リング部154に連結された半径方向内側の縁部184とすることができる。前記リブ180の前記半径方向外側の縁部182は、当該リブ180の半径方向内側の縁部184より低い高さに設けることができる(
図12を参照)。
【0048】
このように、各リブ180は、前記一段高いリング部152と前記中間リング部154との間に延在し、これらの間で連結されると言える。具体的にいうと、各リブ180の前記半径方向外側の縁部182は、前記傾斜した放射状の壁164に連結でき、各リブ180の前記半径方向内側の縁部184は、前記外側中間壁166に近接した位置で前記中間リング部154の前記半径方向内側の縁部に連結できる。
【0049】
ここで
図13も参照すると、各リブ180は周囲の基部構造より上方へ延長でき、また円周方向の一対の縁部188(周囲の基部132に連結されている)の上側に離間された円周方向の中間部186を画成することができる。前記中間部186および前記縁部188は、実質的に三角形の断面(当該基部により画成される半径方向の線を横切る断面)を画成することができる。さらに、前記半径方向外側の縁部182は、前記半径方向内側の縁部184の円周方向の厚みより狭い円周方向の幅を画成することができる。あるいは、前記半径方向外側の縁部182の円周方向の厚みは、実質的に前記半径方向内側の縁部184の円周方向の厚み以上でもよい。
【0050】
前記基部132には、さらに、前記たわみリブ180と半径方向に位置合わせされた1若しくはそれ以上の強化リブ200が含まれる。図示したように、4つの強化リブ200は円周方向に互いに約90°離間されており、したがって前記たわみリブ180と1つおきに位置合わせされている。各強化リブ200は、前記ハブ148と、当該強化リブ200に位置合わせされた前記たわみリブ180との間に延在させることができる。特に、各強化リブ200は、前記ハブ外周172に連結された半径方向内側の縁部202と、前記ハブ連動壁156に連結された半径方向外側の縁部204とを画成することができる。これらの強化リブ200は、さらに円周方向外側の境界を画成して、閉じた外周を画成することができる。当該強化リブ200は、負の内圧により前記基部にかかった力を、前記たわみリブ180へ向かって半径方向に外側へ伝達することができる。
【0051】
上記を受け、ここで
図13〜14を参照すると、各リブ180は、前記基部132上に(好ましくは当該リブ180自体の構造内に)たわみ位置190を生成でき、このたわみ位置190は、負の内圧の蓄積に応じて当該基部に所定量の変位が生じた時点で、座屈するように構成される。
【0052】
図示したように、各たわみ位置190は、それに対応するリブ180の前記半径方向外側の縁部182と、前記傾斜した放射状の壁164との間の連動部に設けることができる。前記たわみ位置190は、当該リブ180の前記半径方向外側の縁部182および前記一段高いリング部152を部分的に含み、またはその代替態様では、前記一段高いリング部152を部分的に含み前記半径方向外側の縁部182は含まず、または別の代替態様では、前記半径方向外側の縁部182を部分的に含み前記一段高いリング部152は含まない。前記一段高いリング部152の座屈可能な部分としては、前記直立壁160と、前記湾曲した上壁162と、前記傾斜した放射状の壁164とが含まれる。前記たわみ位置190は、その追加態様または代替態様において、前記リブ180の任意部分または全部を含むことができる。
【0053】
図13では、成形時の状態または未変形状態の前記基部132の外形206を破線で例示している。
図13では、負の内圧に応じて変形状態になった当該基部132の外形208をさらに例示しており、これにより前記リブ180に曲がりが生じる。負の内圧が増加して前記基部132の変形が進むに伴い、前記たわみ位置190に誘導される応力集中は高まる。
【0054】
図14に示すように、負の内圧が一定の閾値レベルまで高まると、前記基部本体の変形により応力集中が一定レベルまで高まり、理論に制限されるわけではないが、これが基部材料(PETなど)の降伏点と考えられ、これにより前記たわみ位置190がたわみ若しくは座屈して、前記基部132がさらに変形し、たわんだ状態209になることができる。
【0055】
また
図15を参照すると、容器の容積(cc単位)の減少(X軸)が、負の内圧の増加(Y軸)の関数としてプロットされている。X軸上の各目盛りは2.5ccに対応しており、容器の容積は、X軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。Y軸上の各目盛りは0.25psiに対応しており、負の内圧の大きさは、Y軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。
【0056】
前記たわみ位置190が座屈するに伴い、前記基部132は、負の内圧の増加に応じて変形するが、その変形率は、座屈前の負の内圧に応じた当該基部の変形率より大きい。このように、当該容器内で負圧が蓄積し始めるに伴い、前記基部132は第1の変形段階195で変形し始め、この段階では、前記容器の容積が負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。負圧が増加し続けるに伴い、前記たわみ位置190のうち1若しくはそれ以上が第2の変形段階またはたわみ段階197で座屈し、これにより前記容器の容積は、増加する負の内圧の関数として、座屈前における負の内圧の関数としての容積減少率より大きい率で減少する。その結果、負圧は座屈に即応して散逸する。座屈後も負圧の増加が続いた場合、前記基部132は第3の変形段階199で変形可能であり、この段階では、前記基部132がたわんだ状態に達するまで、当該容器の容積は負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。
【0057】
前記第1の変形段階95および第3の変形段階199では、徐々に基部が変形することを理解すべきである。前記第2の変形段階、またはたわみ段階197には、圧力−容積曲線の傾きに急激な変化が見られ、曲線にほぼ不連続性が見られる箇所もある。
【0058】
前記第1、第2、および第3の変形段階に伴う実際の負の内圧および容器の容積減少は、種々の要因、例えば材料の厚さ、基部のサイズとその構成要素、基部の種々の構成要素の配置を含む基部の幾何学的構造に応じて異なる可能性があることを理解すべきである。例示した実施形態において、前記リブ180は、前記容器130の円柱形の胴部134がたわみ若しくは実質的に変形する前に座屈するように構成されている。
【0059】
さらに、前記基部132は基部32の代替実施形態として例示したものであることと、本発明は、前記基部132を参照して説明した特定の幾何学的構造にも、本明細書で説明する他の実施形態にも限定されるものではないこととを理解すべきである。以下では、そのような前記基部32の別の代替実施形態について、
図16〜15を参照して説明する。
【0060】
特に
図16〜18を参照すると、代替実施形態に基づいて構成された基部232が例示されており、明瞭性および例示の便宜上、この基部232の各要素の参照番号のうち、前記基部132に対応する類似要素には、前記基部132に関する図での参照番号に100が加算されて示されている。100が加算された参照番号を有する要素については、それに対応した前記基部132の構造と同一である構造を詳述する必要はないことを理解すべきである。
【0061】
前記232には、環状の踵部(ヒール)244と、この踵部244から下方へ延出する立設リング部246と、実質的に当該基部232の中央で高い位置に設けられた略凹状の部分またはハブ部248とを含めることができる。前記立設リング部246は、支持面251上に静置されるように構成されている。
【0062】
前記基部232の全体的な構造には、前記立設リング部246と、その半径方向内側に設けられた一段高い(隆起した)環状リング部252と、さらにその半径方向内側に設けられた環状の中間リング部254とを含めることができる。
【0063】
具体的にいうと、前記立設リング部246には、湾曲した凸状の底壁258が含まれ、この底壁258の半径方向外側の縁部は前記踵部244に連結され、また半径方向内側の縁部は直立壁260に連結され、この直立壁260は、前記凸状の底壁258より実質的に垂直方向上側に延在可能(で、当該凸状の底壁258からやや半径方向内側へも延在可能)である。前記直立壁260は、前記立設リング部246の半径方向内側の縁部を画成することができる。また、この直立壁260は、前記立設リング部246より半径方向内側に設けられた前記一段高いリング部252の半径方向外側の縁部も画成する。前記一段高いリング部252には、湾曲した凹状の上壁262と、その半径方向内側の縁部に連結された傾斜した放射状の壁264とを含めることができる。前記放射状の壁264は、前記湾曲した上壁262から垂直方向に下方へ、かつ半径方向に内側へ延長させることができる。
【0064】
前記傾斜した放射状の壁264は、湾曲した凸状のリング連動部265へと下方へ延長させることができ、このリング連動部265は、前記立設リング部246の前記底壁258の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成する。前記リング連動部265は、実質的に水平な外側中間壁266まで半径方向に内側へ延長する。前記外側中間壁266は、代替態様として、前記支持面251に対して凸状または凹状の形状であってもよいことを理解すべきである。この外側中間壁266は、その半径方向内側の縁部で前記中間リング部254に結合し、当該中間リング部254は、凹状で前記一段高いリング部252の最高点より垂直方向に低く設けられた最上点を画成する。
【0065】
前記中間リング部254の半径方向内側の縁部は、凸状のハブ外周壁272に連結されている。前記ハブ外周壁272の半径方向内側の縁部は、ハブ内周274の半径方向外側の縁部に連結される。前記ハブ内周274は凹状で、前記ハブ外周272の半径方向内側の縁部より垂直方向上側に離間された位置に上部275を画成する。前記ハブ内周274の半径方向内側の縁部は、前記ハブ内周274下まで延在する凸状の凹部276に連結されている。
【0066】
ここで
図19も参照すると、前記基部232には、さらにたわみリブ280が含まれ、これらのたわみリブ280は当該基部の円周方向に離間可能である。各リブ280は、当該基部の円周方向に連続したものではないため、円周方向に互いに対向し合う境界を有する閉じた外周283を画成する(
図9)。これらのリブ280は、前記基部232の円周方向に等間隔で離間することができる。例示した実施形態では、円周方向に互いに約90°離間された4つのリブ280を示している。
【0067】
また
図20を参照すると、各リブ280は、半径方向に細長くでき、前記立設リング部246と前記ハブ部248との間に延在させることができる。より具体的にいうと、各リブは、前記一段高いリング部252と前記中間リング部254との間に延在させることができる。広義にいうと、各リブ280は、2若しくはそれ以上の(例えば、少なくとも一対の)異なる傾斜をつけた基部面間で連結させることができる。例示した実施形態において、各リブ280の終端は、前記一段高いリング部252に連結された半径方向外側の縁部282と、さらに前記中間リング部254に連結された半径方向内側の縁部284とすることができる。このように、各リブ280は、前記一段高いリング部252と前記中間リング部254との間に延在し、これらの間で連結されると言える。具体的にいうと、各リブ280の前記半径方向外側の縁部282は、前記傾斜した放射状の壁264に連結でき、各リブ280の前記半径方向内側の縁部284は、前記外側中間壁266に近接した位置で前記中間リング部254の前記半径方向内側の縁部に連結できる。
【0068】
各リブ280は周囲の基部構造の垂直方向上側まで延長でき、また円周方向に凸状であってよく、円周方向の一対の縁部288(周囲の基部232に連結されている)の上側に離間された円周方向の中間部286を画成することができる。前記中間部286および縁部288を通る断面は、丸みを帯びた形状にできる。さらに、前記半径方向外側の縁部282は、前記リブ280が涙滴形を画成するよう、前記半径方向内側の縁部284の円周方向の厚みより狭い円周方向の幅を画成することができる。
【0069】
前記基部232には、さらに、前記たわみリブ280に対して円周方向にオフセットされた1若しくはそれ以上の凸状の強化リブ300が含まれる。各強化リブ300は、前記ハブ248と、前記たわみリブ280より内側の位置との間に延在させることができる。特に、各強化リブ300は、前記ハブ内周274に連結された半径方向内側の縁部302と、前記ハブ外周272に連結された半径方向外側の縁部304とを画成することができる。これらの強化リブ300は、さらに円周方向外側の境界を画成して、閉じた外周を画成することができる。当該強化リブ300は、負の内圧により前記基部にかかった力を、前記たわみリブ280へ向かって半径方向に外側へ伝達することができる。
【0070】
上記を受け、ここで
図20〜21を参照すると、各リブ280は、前記基部232上に(好ましくは当該リブ280自体の構造内に)たわみ位置290を生成でき、このたわみ位置190は、負の内圧の蓄積に応じて当該基部に所定量の変位が生じた時点で、座屈するように構成される。
【0071】
図示したように、各たわみ位置290は、それに対応するリブ280の前記半径方向外側の縁部282と、前記傾斜した放射状の壁264との間の連動部に設けることができる。当該リブ280は、前記たわみ位置290が当該リブ280の前記半径方向外側の縁部282および前記一段高いリング部252を部分的に含むよう、またはその代替態様として、たわみ位置290が前記一段高いリング部252を部分的に含み前記半径方向外側の縁部282は含まないよう、または別の代替態様として、たわみ位置290が前記半径方向外側の縁部282を部分的に含み前記一段高いリング部252は含まないよう、力を伝達することができる。前記一段高いリング部252の座屈可能な部分としては、前記直立壁260と、前記湾曲した上壁262と、前記傾斜した放射状の壁264とが含まれる。前記たわみ位置290は、その追加態様または代替態様において、前記リブ280の任意部分または全部を含むことができる。
【0072】
図20では、成形時の状態または未変形状態の前記基部232の外形306を破線で例示している。
図20では、負の内圧の増加に応じて変形状態になった当該基部232の外形308をさらに例示しており、これにより前記リブ280に曲がりが生じる。負の内圧が増加して前記基部232の変形が進むに伴い、前記たわみ位置290に誘導される応力集中は高まる。
【0073】
図21に示すように、負の内圧が一定の閾値レベルまで高まると、前記基部本体の変形により応力集中が一定レベルまで高まり、理論に制限されるわけではないが、これが基部材料(PETなど)の降伏点と考えられ、これにより前記たわみ位置290がたわみ若しくは座屈して、前記基部232がさらに変形し、たわんだ状態309になることができる。
【0074】
また
図22を参照すると、容器の容積(cc単位)の減少(X軸)が、負の内圧の増加(Y軸)の関数としてプロットされている。X軸上の各目盛りは2.5ccに対応しており、容器の容積は、X軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。Y軸上の各目盛りは0.25psiに対応しており、負の内圧の大きさは、Y軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。
【0075】
前記たわみ位置290が座屈するに伴い、前記基部232は、負の内圧の増加に応じて変形するが、その変形率は、座屈前の負の内圧に応じた当該基部の変形率より大きい。このように、当該容器内で負圧が蓄積し始めるに伴い、前記基部232は第1の変形段階295で変形し始め、この段階では、前記容器の容積が負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。負圧が増加し続けるに伴い、前記たわみ位置290のうち1若しくはそれ以上が第2の変形段階またはたわみ段階297で座屈し、これにより前記容器の容積は、増加する負の内圧の関数として、座屈前における負の内圧の関数としての容積減少率より大きい率で減少する。その結果、負圧は座屈に即応して散逸する。座屈後も負圧の増加が続いた場合、前記基部232は第3の変形段階299で変形可能であり、この段階では、前記基部232がたわんだ状態に達するまで、当該容器の容積は負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。
【0076】
前記第1の変形段階295および第3の変形段階299では、徐々に基部が変形することを理解すべきである。前記第2の変形段階、またはたわみ段階297には、圧力−容積曲線の傾きに急激な変化が見られ、曲線にほぼ不連続性が見られる箇所もある。
【0077】
前記第1、第2、および第3の変形段階に伴う実際の負の内圧および容器の容積減少は、種々の要因、例えば材料の厚さ、基部のサイズとその構成要素、基部の種々の構成要素の配置を含む基部の幾何学的構造に応じて異なる可能性があることを理解すべきである。例示した実施形態において、前記リブ280は、前記容器230の円柱形の胴部234がたわみ若しくは実質的に変形する前に座屈するように構成されている。
【0078】
以上、いくつかの基部を例として図示し説明したが、以下では、
図23〜30を参照して別の代替実施形態を説明する。
【0079】
特に
図23〜27を参照すると、本発明の代替実施形態に基づいて構成された基部332が例示されており、明瞭性および例示の便宜上、この基部332の各要素の参照番号のうち、前記基部232に対応する類似要素には、前記基部232に関する図での参照番号に100が加算されて示されている。100が加算された参照番号を有する要素については、それに対応した前記基部232の構造と同一である構造を詳述する必要はないことを理解すべきである。
【0080】
この基部332には、環状の踵部(ヒール)344と、縁部または立設リング部346とを含めることができ、当該リング部346は、支持面351上に静置されるように構成された前記踵部344から下方へ延出する。
図32A〜Eに示すように、前記縁部または立設リング部346は、リング形以外の幾何学的構造として例示した多数の代替実施形態の1つに基づいて構成できる。
図32では、代替実施形態をいくつか例示しているが、立設リング部の代替態様のうち、支持面上で容器を支持する目的に適したいかなる適切な代替態様も提供可能であることを理解すべきである。前記支持面351が水平方向に延在する場合、当該ボトル(瓶)は、実質的に垂直方向に延長する。前記基部332は、さらに、陥凹した(または押し下げられた)凹部またはハブ部348を含み、このハブ部348は当該基部332上で実質的に中央に設けられ、当該基部の支持面351に対して凸状である。基部本体347は、前記立設リング部346を前記ハブ部348に連結する。前記ハブ348が陥凹しているため、前記基部332は、基部の予備成形品の幾何学的構造に、より類似し、そのため例えば高温充填工程中に当該容器の温度がガラス転移温度に近づいても自らの形状を維持する傾向がより高まる。
【0081】
前記基部本体347には、前記立設リング部346に対して半径方向内側に設けられた一段高い環状のリング部352と、環状の中間部材354とを含めることができ、前記中間部材354は、前記一段高いリング部に対して半径方向内側に設けられた隣接し合う複数の中間パネル部355として構成できる。ハブ連動壁356は、前記中間部材354を前記ハブ部348に結合する。前記中間パネル部355により、基部本体347にパネルが設けられると言うことができる。
【0082】
前記立設リング部346には、湾曲した凸状の底壁358が含まれ、この底壁358の半径方向外側の縁部は前記踵部344に連結され、また半径方向内側の縁部は直立壁360に連結され、この直立壁360は、前記凸状の底壁358より実質的に垂直方向上側に延在可能(で、当該凸状の底壁358からやや半径方向内側へも延在可能)である。前記直立壁360は、前記立設リング部346の半径方向内側の縁部を画成することができる。また、この直立壁360は、前記立設リング部346より半径方向内側に設けられた前記一段高いリング部352の半径方向外側の縁部も画成する。前記一段高いリング部352には、湾曲した凹状の上壁362と、その半径方向内側の縁部に連結された傾斜した放射状の壁364とを含めることができる。前記放射状の壁364は、前記湾曲した上壁362から垂直方向に下方へ、かつ半径方向に内側へ延長させることができる。
【0083】
前記傾斜した放射状の壁364は、湾曲した凸状のリング連動部365へと下方へ延長させることができ、このリング連動部265は、前記立設リング部346の前記底壁358の最低点から(その上側へ)垂直方向にオフセットされた最低点を画成する。前記リング連動部365は、凹状で半径方向に長い前記中間部材354まで半径方向内側へ延長する。
【0084】
各中間パネル部355は、実質的に直線状で前記ハブ部348の接線方向に延長する半径方向内側の縁部359を画成する。各中間パネル部355は、さらに、前記半径方向内側の縁部359と平行に延長する半径方向外側の縁部361を画成する。この半径方向外側の縁部361の長さは、前記半径方向内側の縁部359の長さを超える。前記半径方向内側の縁部は、前記半径方向外側の縁部361より垂直方向上側に離間された位置に設けられるため、当該容器がその成形時の状態にある場合、各中間パネル部355は、前記立設リング部346から見て半径方向内側かつ上方へ前記ハブ部348へ向かって傾いていると言える。各中間パネル部355は、さらに、実質的に直線状で対向し合う円周方向外側の縁部363を画成し、これら外側の縁部363は、前記半径方向内側の縁部359と前記半径方向外側の縁部361との間でそれぞれ連結される。前記外側の縁部363は、前記中間部材354の隣接し合う中間パネル部355間に間隙(または連動部)を画成する。その間隙363は、前記中間パネル部355の半径方向外側の縁部から前記ハブ連動壁356まで若しくは当該ハブ連動壁356から半径方向外側に設けられた位置までの間に延在する。さらに別の代替態様として、前記間隙363は、前記ハブ連動壁356内へと延在することができる。前記間隙363は、前記ハブ部348の中央から延長する半径方向の軸に対して共線的に配置可能である。この間隙363は、隣接し合う中間パネル部355間の頂点を画成することができる。
【0085】
このように、各中間パネル部355は、縁部359、361、および363により画成され、円周方向および半径方向について実質的に平坦なものであってよいが、円周方向および半径方向の一方または双方で、湾曲した凹状であっても、湾曲した凸状であっても、または凹状および凸状の部分を含むものであってもよいことを理解すべきである。例示した実施形態において、前記複数の中間パネル部は、前記基部の円周方向について軸方向に互いに同一平面上にない面を画成することができる。
【0086】
前記基部332は、実質的に同一に構成されて当該基部332の円周方向に等間隔で離間されたそのような中間パネル部355を8つ含むものとして図示されている。このように、前記中間部材354は、スティールパンドラム(スティールドラムの形状に類似していると言える。ただし、前記基部332には、そのようなパネル部355を必要に応じて任意数含めることができ、それらを当該基部332の円周方向に均一または不均一に離間できることを理解すべきである。さらに
図31に示すように、中間パネル部355は、355A〜Cで例示したように種々の形状にすることができる。中間パネル部によっては、半径方向内側の縁部が湾曲した面を画成するものもあり、半径方向内側の縁部が実質的に平坦な面を画成するものもあり、また容器基部によっては、平坦な面および湾曲した面の双方を半径方向内側の縁部として有する中間パネル部の組み合わせを含めることもできる。前記中間パネル部355A〜Cは、前記ハブ部348と前記立設リング部346との間に延在させ、または上記のようにパネル部355に対して延在させることができる。さらに、前記パネル部355A〜Cは、直立したハブ部348A〜Cを有する基部上に配置されたものとして例示しているが、前記ハブ部348は上述の態様で陥凹させてもよいことを理解すべきである。
【0087】
前記環状の中間部材354は、この中間部材354より上側かつ半径方向内側に延在する凹状の前記ハブ連動壁356に連結された最上点を画成する。前記ハブ連動壁356は、さらに凹状の曲率を画成することができる。このハブ連動壁356の上方かつ半径方向内側の縁部は、前記ハブ部348のハブ外周372に連結でき、当該ハブ部348は前記外周372から下方へ延在する。前記ハブ部348は、図示したように連続的に湾曲した凹状であるが、任意の代替幾何学的構造を画成できることを理解すべきである。このハブ部は陥凹しているため、当該容器の予備成形品の形状に、より類似し、そのため例えば当該容器が転移温度を超えて加熱された際、付加的な支持構造がない場合、前記ハブ連動壁358に対して押し上げられたハブ部348が変形する可能性が高い。
【0088】
引き続き
図23〜27を参照すると、前記基部332には、さらに、複数のたわみリブが当該基部の円周方向に離間できるよう、1若しくはそれ以上のたわみリブ380が含まれる。各リブ380は、当該基部の円周方向に連続したものではないため、円周方向に互いに対向し合う境界を有する閉じた外周383を画成する。前記リブ380は、当該基部332の円周方向に等間隔で離間でき、さらに半径方向にも互いに位置合わせできる。例示した実施形態では、円周方向に互いに約45°離間された8つのリブ380を示している。
【0089】
各リブ380は半径方向に細長くでき、前記一段高いリング部352と前記環状の中間部材354との間に延在させ、これらの間で連結できる。広義にいうと、各リブ380は、2若しくはそれ以上の(例えば、少なくとも一対の)異なる傾斜をつけた基部面間で連結させることができる。一実施形態において、各リブ380の半径方向内側の縁部384は、前記環状の中間部材354に連結され、さらに各リブ380の半径方向外側の縁部382は、前記一段高いリング部352の前記傾斜した放射状の壁364に連結される。各リブ380は、前記環状の中間部材354の長手方向に沿ってどこでも連結でき、さらに前記傾斜した放射状の壁364の長手方向に沿ってどこでも連結できる。
【0090】
図27に最も良く示されているように、各リブ380は周囲の基部構造より上方へ延長でき、また円周方向の一対の縁部388(周囲の基部332に連結されている)の上側に離間された円周方向の中間部386を画成することができる。このように、各リブ380は、前記一段高いリング部352の各部分と、円周方向に離間され当該リブと半径方向に位置合わせされた前記環状の中間部材354とに対して面外の位置まで上方へ突出させることができる。前記中間部386および前記縁部388は、実質的に三角形の断面(当該基部により画成される半径方向の線を横切る断面)を画成することができる。前記中間部386は、前記半径方向内側の縁部384が前記半径方向外側の縁部382より垂直方向上側に離間された位置に設けられるよう傾斜可能で実質的に平坦な上面387を画成する。前記上面387は、隣接し合うパネル部355間の前記間隙(または連動部)363と半径方向に位置合わせされる。さらに、前記半径方向外側の縁部382は、前記半径方向内側の縁部384の円周方向の幅と実質的に等しい円周方向の厚みを画成することができる。この場合、各リブ380は、その半径方向の中点に関し半径方向に対称であってよく、さらに半径方向の中点に関しても円周方向に対称であってよい。
【0091】
前記基部332には任意数のリブ380を含めることができ、それらを当該基部の円周方向に均一または不均一に任意の位置で離間できることを理解すべきである。例えば、前記リブ380は、隣接し合う間隙363間の円周方向に中間的な位置など、間隙363間に配置できる。あるいは、特定のリブ380を前記間隙363に位置合わせする一方、他のリブ380は、隣接し合う間隙363間に配置することもできる。さらに、各間隙363は、半径方向に位置合わせされたリブ380に関連付けられるが、各間隙に1つずつリブを提供する必要はなく、代替態様として、間隙1つおきにリブを1つ設けても、他の任意の望ましいパターンでリブを設けてもよいことを理解すべきである。一実施形態によれば、前記リブは、前記基部332について円周方向に対称的に配置される。
【0092】
各リブ380は、前記基部332上に(好ましくは当該リブ380自体の構造内に)たわみ位置390を生成でき、このたわみ位置390は、負の内圧の蓄積に応じて当該基部に所定量の変位が生じた時点で、座屈するように構成される。そのため、前記リブ380が提供する幾何学的構造により、当該基部332の一部は、まず座屈前またはたわみ前に負の内圧の増加によるたわみに抗し、これにより増加する負の内圧への抵抗が低減する。前記リブ380の幾何学的構造は、上面図に例示したように一段高いダイヤモンド形であるが、その代替態様として、陥凹した構造であっても、任意の望ましい形状を画成してもよいことを理解すべきである。さらに、負の内圧は液体の冷却により増加するが、一部の状況では容器の壁の材料に応じ、時とともに当該容器の壁を通じて水分が容器外へ透過散逸して、負の内圧が付加的に蓄積することも理解される。前記基部332は、この付加的な負の内圧に応じてたわむことにより、当該容器の側壁の完全性を保つように構成されている。
【0093】
各たわみ位置390は、それに伴うリブ380を部分的に若しくはすべて含んでよく、その追加態様または代替態様として、前記リブ380、前記間隙363、および/または前記リブ380に隣接する傾斜した放射状の壁364の部分に隣接した中間パネル部355を部分的に含んでもよい。
【0094】
図27では、成形時の状態または未変形状態の前記基部332の外形306を破線で例示している。
図28では、未変形の外形306に対して、負の内圧の第1のレベルに応じて変形状態になった当該基部332の外形308を例示しており、これにより前記リブ380に曲がりが生じる。負の内圧が増加して前記基部332の変形が進むに伴い、前記たわみ位置390に誘導される応力集中は高まる。
【0095】
図25、
図26、および
図29に示すように、負の内圧の大きさが負の内圧の第2の閾値レベルまで高まると、前記たわみ位置390のうち1若しくはそれ以上にかかる応力集中は一定レベルまで高まり、理論に制限されるわけではないが、これが基部材料(PETなど)の降伏点と考えられ、これにより前記たわみ位置390がたわみ若しくは座屈して、前記基部332がさらに変形し、前記変形状態よりたわんだ状態309になる。
【0096】
図25は、対向し合うリブ380の円周方向の中点を通過する前記基部332の断面を例示したもので、当該基部の未変形状態306および完全にたわんだ状態309の双方を示している。
図26に示すように、前記基部本体347は、前記一段高いリング部352または前記傾斜した放射状の壁364を中心として、前記完全にたわんだ状態へ向かって枢動し、またはヒンジ式に動く。
図26は、隣接し合うリブ380間の円周方向に中間の位置における前記基部332の断面を例示したもので、当該基部の未変形状態306および完全にたわんだ状態309の双方を示している。
【0097】
また
図30を参照すると、容器の容積(cc単位)の変化(X軸)が、負の内圧の増加(Y軸)の関数としてプロットされている。X軸上の各目盛りは2.5ccに対応しており、容器の容積は、X軸上で原点から正の方向へ向かうよう変化する。Y軸上の各目盛りは0.25psiに対応しており、負の内圧の大きさは、Y軸上で原点から正の方向へ向かうと減少する。
【0098】
前記たわみ位置390が座屈するに伴い、前記基部332は、負の内圧の増加の関数として変形するが、その変形率は、座屈前における負の内圧の関数としての当該基部の変形率より大きい。このように、当該容器内で負圧が蓄積し始めるに伴い、前記基部332は第1の変形段階395で変形し始め、この段階では、前記容器の容積が負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。負圧が増加し続けるに伴い、前記たわみ位置390のうち1若しくはそれ以上が第2の変形段階またはたわみ段階397で座屈し、これにより前記容器の容積は、増加する負の内圧の関数として、座屈前における負の内圧の関数としての容積減少率より大きい率で減少する。段階397の間は、各たわみ位置390が座屈して、負圧の散逸を反映した瞬間的なスパイクが生じ、その直後、座屈に即応した下降が見られる。当該容器の使用中は、製造公差、材料特性のわずかな変動、当該ボトル(容器)の配向(向き)、当該液体の冷却の不均一性などの要因により、たわみ位置390の1つ、いくつか、または全部が座屈する可能性があり、他のたわみ位置はたわまない可能性があることを理解すべきである。座屈後も負圧の増加が続いた場合、前記基部332は第3の変形段階399で変形可能であり、この段階では、前記基部332がたわんだ状態に達するまで、当該容器の容積は負圧増加に対して実質的に線形的に減少する。
【0099】
前記第1の変形段階395および第3の変形段階399では、徐々に基部が変形することを理解すべきである。前記第2の変形段階、またはたわみ段階397には、圧力−容積曲線の傾きに急激な変化が見られ、曲線にほぼ不連続性が見られる箇所もある。
【0100】
前記第1、第2、および第3の変形段階に伴う実際の負の内圧および容器の容積減少は、種々の要因、例えば材料の厚さ、基部のサイズとその構成要素、基部の種々の構成要素の配置を含む基部の幾何学的構造に応じて異なる可能性があることを理解すべきである。例示した実施形態において、前記リブ380は、前記容器330の円柱形の胴部334がたわみ若しくは実質的に変形する前に座屈するように構成されている。
【0101】
以上、容器基部のいくつかの実施形態例について説明したが、上記の例は説明を目的として提供したものであって、本発明を限定するものと解釈すべきではないことをさらに理解すべきである。例えば、上記の実施形態については、4つのたわみパネル部または8つのたわみパネル部を含むものとして示したが、これら実施形態のいずれも1〜10の範囲の任意数を含む(これに限定されるものではないが)望ましい任意数のたわみパネル部を有してよいことを理解すべきである。さらに、1若しくはそれ以上の実施形態を参照して上述した特徴および構造は、他の実施形態にも適用可能である。
【0102】
以上、好適な実施形態または好適な方法を参照して本発明を説明してきたが、本明細書で使用している表現は、説明および例示のための表現であって、限定のための表現ではないことは言うまでもない。さらに、本明細書では特定の構造、方法、および実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、本明細書に開示した特定の事柄に限定されるものではなく、本発明の範囲内のすべての構造、方法、および使用に拡大解釈される。関連分野の当業者であれば、本明細書の説明を活用することにより本明細書で説明した本発明に多数の修正(変更)を加えることができ、また本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更形態を実施することができるであろう。