(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に説明する実施形態の詳細の前に、用語をいくつか定義または明瞭にする。
【0012】
HFC−1225yeは、2つの立体配置異性体EまたはZの1つとして存在する。本明細書で用いるHFC−1225yeとは、異性体、E−HFC−1225ye(CAS登録番号5595−10−8)またはZ−HFC−1225ye(CAS登録番号5528−43−8)およびかかる異性体の組み合わせまたは混合物を指す。
【0013】
HFC−1234zeは、2つの立体配置異性体EまたはZの1つとして存在する。本明細書で用いるHFC−1234zeとは、異性体、E−HFC−1234zeまたはZ−HFC−1234zeおよびかかる異性体の組み合わせまたは混合物を指す。
【0014】
「ヘキサフルオロプロパン」という用語は、式C
3H
2F
6で表わされる部分フッ化プロパンを意味する。本発明の一実施形態において、ヘキサフルオロプロパンは、HFC−236cbおよびHFC−236eaからなる群から選択される。
【0015】
「オキシフッ化クロム触媒」という用語は、式Cr
2O
xF
y(式中、x+y/2=3)により表わされるオキシフッ化クロムを意味する。
【0016】
「アモルファス」という用語は、対象となる固体のX線回折パターンに実質的なピークがないことを意味する。
【0017】
本明細書で用いる「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、「持つ」、「持っている」という用語またはこれらのその他の変形は、非排他的な包含をカバーするものである。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明らかにリストされていない、またはかかるプロセス、方法、物品または装置に固有のその他の要素を含む。さらに、相反する記載が特にない限り、「または」とは、包含的なまたはであり、排他的なまたはではない。例えば、条件AまたはBとは、以下のいずれか1つを満たすものである。Aが真(または存在する)かつBは偽(または存在しない)、Aは偽(または存在しない)かつBは真(または存在する)、およびAとBの両方が真(または存在する)である。
【0018】
同様に、単数形は、本明細書に記載した要素および成分を説明するのに用いられる。これは、単に、便宜上であり、本発明の範囲の一般的な意味を与えるためである。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むと考えるものとし、複数でないことを意味することが明らかでない限り、単数には複数も含まれる。
【0019】
特に他に定義されていない限り、本明細書で用いる全ての技術および科学用語は、本発明の属する当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。本明細書に記載したものと同様または等価の方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料について後述する。文献、特許出願、特許およびその他の本明細書に記載のその他の参考文献は、特に断りのない限り、その全内容が参照により組み込まれる。矛盾がある場合には、定義を含めた本明細書が優先される。さらに、材料、方法および例は、あくまで例示のためのものであり、限定しようとするものではない。
【0020】
オキシフッ化クロム触媒は、Cr
2O
3を、HF、CCl
3Fまたはハイドロフルオロカーボンで処理することにより製造することができる。本発明の一実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、乾燥したCr
2O
3を、CCl
3FまたはHF等のフッ化剤で処理することにより製造される。この処理は、実施例1に記載されているように、Cr
2O
3を好適な容器(脱フッ化水素化反応を実施するのに用いるリアクタ)に入れた後、HFを乾燥したCr
2O
3に、好適な時間(例えば、約15〜300分)にわたって、好適な温度(例えば、約200℃〜450℃)で通すことにより行うことができる。
【0021】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、Cr
2O
3を、ハイドロフルオロカーボンで、高温で処理することにより製造される。
【0022】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、イン・サイチュで製造される。例えば、反応剤HFC−236cb、HFC−236ea、HFC−245faまたはHFC−245cbを、リアクタにおいて、Cr
2O
3と共に加熱することにより、オキシフッ化クロム触媒の形成に用いることができる。
【0023】
Cr
2O
3は、エンゲルハード社(Engelhard Corporation)(101ウッドアベニュー(Wood Avenue)、P.O.Box770、イセリン(Iselin)、NJ08830−0770)より市販されている。
【0024】
Cr
2O
3はまた、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,036,036号明細書に開示された二クロム酸アンモニウムの熱分解により製造することもできる。
【0025】
Cr
2O
3はまた、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,828,818号明細書に開示された、酸化クロム(VI)と、メタノール等の還元剤との反応により製造することもできる。
【0026】
Cr
2O
3はまた、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,258,500号明細書に開示された、酸化クロム(VI)と、エタノール等の好適な還元剤との反応により製造することもできる。
【0027】
Cr
2O
3中のカリウムおよびその他のアルカリ金属の量は、米国特許第5,036,036号明細書に開示された水洗浄工程により減じることができる。
【0028】
本発明の一実施形態において、オキシフッ化クロム触媒の表面積は、約20m
2/g〜約500m
2/gである。
【0029】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒の表面積は、約40m
2/g〜約350m
2/gである。
【0030】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒の表面積は、約60m
2/g〜約300m
2/gである。
【0031】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒の表面積は、約100m
2/g〜約300m
2/gである。
【0032】
本発明の一実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、約2000ppm以下のアルカリ金属含量を有する。
【0033】
本発明の一実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、約300ppm以下のアルカリ金属含量を有する。
【0034】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、約100ppm以下のアルカリ金属含量を有する。
【0035】
本発明の一実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、アモルファスである。
【0036】
本発明の他の実施形態において、オキシフッ化クロム触媒は、結晶α−Cr
2O
3から製造される。
【0037】
HFC−1225yeを生成する方法が提供される。この方法には、(a)1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236cb)およびHFC−236eaからなる群から選択される少なくとも1つのヘキサフルオロプロパンを、オキシフッ化クロム触媒と、リアクタにおいて接触させて、HFC−1225yeを含む生成混合物を得る工程と、(b)前記HFC−1225yeを、前記生成混合物から回収する工程とが含まれる。
【0038】
本発明の一実施形態において、生成混合物中のZ−HFC−1225ye対E−HFC−1225yeのモル比は、少なくとも6.0である。
【0039】
本発明の他の実施形態において、生成混合物中のZ−HFC−1225ye対E−HFC−1225yeのモル比は、少なくとも7.0である。
【0040】
本発明の他の実施形態において、生成混合物中のZ−HFC−1225ye対E−HFC−1225yeのモル比は、少なくとも8.0である。
【0041】
本発明の一実施形態において、生成混合物中に存在するHFC−1225yeは、生成混合物の他の成分および未反応出発材料から、分別蒸留により分離される。HFも生成混合物中に存在するときは、この分離には、HFC−1225yeおよびHFの共沸混合物または近共沸混合物の単離および更なる処理により、HFを含まないHFC−1225yeを生成することが含まれる。これは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0106263A1号明細書に開示されているのと同様の手順を用いてなされる。
【0042】
2005年11月1日出願で、参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第60/732041号明細書には、Z−HFC−1225yeおよびHFの共沸混合物または近共沸混合物が開示されている。
【0043】
未反応出発材料は、追加のHFC−1225yeを生成するために、リアクタに再循環させることができる。本発明の一実施形態において、HFC−236cbおよび/またはHFC−236eaは、分別蒸留により生成混合物から再生され、リアクタに再循環される。
【0044】
HFC−1234zeを生成する方法も提供される。この方法には、(a)HFC−245faを、オキシフッ化クロム触媒と、リアクタにおいて接触させて、HFC−1234zeを含む生成混合物を得る工程と、(b)前記HFC−1234zeを、前記生成混合物から回収する工程とが含まれる。
【0045】
本発明の一実施形態において、生成混合物中に存在するHFC−1234zeは、生成混合物の他の成分および未反応出発材料から、分別蒸留により分離される。HFも生成混合物中に存在するときは、この分離には、HFC−1234zeおよびHFの共沸混合物または近共沸混合物の単離および更なる処理により、HFを含まないHFC−1234zeを生成することが含まれる。これは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0106263A1号明細書に開示されているのと同様の手順を用いてなされる。
【0046】
2005年11月1日出願で、参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第60/732397号明細書には、HFC−1234zeおよびHFのE−異性体の共沸混合物または近共沸混合物が開示されている。2006年6月27日出願で、参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第60/816650号明細書には、HFC−1234zeのZ−異性体およびHFの共沸混合物または近共沸混合物が開示されている。
【0047】
未反応出発材料は、追加のHFC−1234zeを生成するために、リアクタに再循環させることができる。本発明の一実施形態において、HFC−245faは、分別蒸留により生成混合物から再生され、リアクタに再循環される。
【0048】
HFC−1234yfを生成する方法も提供される。この方法には、(a)HFC−245cbを、オキシフッ化クロム触媒と、リアクタにおいて接触させて、HFC−1234yfを含む生成混合物を得る工程と、(b)前記HFC−1234yfを、前記生成混合物から回収する工程とが含まれる。
【0049】
本発明の一実施形態において、生成混合物中に存在するHFC−1234yfは、生成混合物の他の成分および未反応出発材料から、分別蒸留により分離される。HFも生成混合物中に存在するときは、この分離には、HFC−1234yfおよびHFの共沸混合物または近共沸混合物の単離および更なる処理により、HFを含まないHFC−1234yfを生成することが含まれる。これは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0106263A1号明細書に開示されているのと同様の手順を用いてなされる。
【0050】
2005年11月1日出願で、参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第60/732321号明細書には、HFC−1234yfおよびHFの共沸混合物または近共沸混合物が開示されている。
【0051】
未反応出発材料は、追加のHFC−1234yfを生成するために、リアクタに再循環させることができる。本発明の一実施形態において、HFC−245cbは、分別蒸留により生成混合物から再生され、リアクタに再循環される。
【0052】
多くの態様および実施形態について説明してきたが、これらは単なる例示にすぎず、限定されない。本明細書を読めば、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、他の態様および実施形態が可能であることが分かる。
【0053】
実施形態の1つ以上の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0054】
上記の反応プロセスで用いる温度は、典型的に、約200℃〜500℃である。本発明の一実施形態において、上記の反応プロセスで用いる温度は、約300℃〜400℃である。
【0055】
上記のプロセスの反応時間は重要ではなく、典型的に、約1秒〜約1000秒である。本発明の一実施形態において、反応温度は、約5秒〜約100秒である。
【0056】
上記のプロセスの反応圧力は、減圧、大気圧または加圧とすることができる。本発明の一実施形態において、反応圧力は、大気圧近傍である。
【0057】
任意で、上記のプロセスの反応は、酸素を存在させて行うことができる。本発明の一実施形態において、上記のプロセスの反応は、空気を存在させて行われる。本発明の他の実施形態において、空気は、反応剤と共に、リアクタに供給される。
【0058】
任意で、上記のプロセスの反応は、窒素、ヘリウム、アルゴンまたはこれらの混合物等の不活性ガスを存在させて行うことができる。本発明の一実施形態において、不活性ガスは、反応剤と共に、リアクタに供給される。本発明の他の実施形態において、不活性ガスは、窒素である。
【0059】
本発明の実施形態のプロセスを適用するのに用いられるリアクタ、蒸留カラムおよびそれに関連した供給ライン、流出物ラインおよび関連のユニットは、耐食性の材料で構築されていなければならない。典型的な構築材料としては、ステンレス鋼、特に、オーステナイトタイプのもの、周知の高ニッケル合金、例えば、モネル(Monel)(商標)ニッケル−銅合金、ハステロイ(Hastelloy)(商標)ニッケル系合金およびインコネル(Inconel)(商標)ニッケル−クロム合金および銅張り鋼が挙げられる。
【実施例】
【0060】
本明細書に記載した概念を、以下の実施例によりさらに説明する。これらは、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定しない。
【0061】
実施例1
実施例1は、オキシフッ化クロム触媒を製造する方法を示すものである。実施例1ではまた、HFC−1225yeを高Z/E比で生成した。実施例1ではさらに、オキシフッ化クロム触媒の活性を、空気処理により回復できることも示されている。
【0062】
酸化クロムは、米国特許第5,036,036号明細書に記載した二クロム酸アンモニウムの熱分解により製造した。100ppm未満のアルカリ金属を含有する酸化クロムは、アルファ酸化クロム構造を有しており、表面積は40〜55m
2/gmであった。
【0063】
インコネル(Inconel)管(外径5/8インチ)を、5cc(7.18gm)の酸化クロムペレットで充填し、粉砕し、12/20メッシュの篩にかけた。酸化クロムを200℃で、15分間、N
2(50sccm、8.33×10
−7m
3/s)でパージして加熱した。次に、温度を、10分間にわたって325℃まで、20分間にわたって400℃まで上げてから、35分間にわたって300℃まで下げた。温度は、35分間にわたってN
2(35sccm、5.83×10
−7m
3/s)およびHF(12sccm、2.00×10
−7m
3/s)を流しながら、60分間にわたって325℃まで上げた。この流れを維持しながら、温度を60分間にわたって350℃まで、90分間にわたって375℃まで、30分間にわたって400℃まで、40分間にわたって425℃まで上げた。425℃に温度を維持しながら、20分間にわたってN
2の流れを25sccm(4.17×10
−7m
3/s)まで下げ、HFを20sccm(3.33×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを15sccm(2.50×10
−7m
3/s)まで減じ、HFを28sccm(4.67×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを5sccm(8.33×10
−8m
3/s)まで減じ、HFを36sccm(6.00×10
−7m
3/s)まで上げた。
【0064】
HF処理後、管温度を348℃まで下げ、HFC−236cbを、21.1sccm(3.52×10
−7m
3/s)で、N
2を5.00sccm(8.33×10
−8m
3/s)で管に流した。HFC−236cbと触媒との接触時間は、30秒である。生成混合物をGC−MSにより分析した。分析結果を、以下の表1にGC面積%の単位で示した。GC面積%が0.5未満の少量の他の生成物は、表1には含まれない。26時間後、性能の低下があった。触媒を空気で処理することにより、触媒の活性は、元の活性まで戻った。以下の表1において、26時間の実施時間後、管中で触媒を空気で処理した。触媒を、管中でHFにより再活性化した。空気処理およびHF再活性化中は、実施時間の計数を停止し、HFC−236cbを再び流したときに、再開した。
【0065】
【表1】
【0066】
空気処理を表2に示す。空気および窒素の流れは、sccmである。
【0067】
【表2】
【0068】
上記の空気処理後、後述するとおり、触媒をHFで再活性化した。
【0069】
触媒を200℃で、15分間、N
2(50sccm、8.33×10
−7m
3/s)でパージして加熱した。次に、温度を、10分間にわたって325℃まで、20分間にわたって400℃まで上げてから、35分間にわたって300℃まで下げた。温度は、35分間にわたってN
2(35sccm、5.83×10
−7m
3/s)およびHF(12sccm、2.00×10
−7m
3/s)を流しながら、60分間にわたって325℃まで上げた。この流れを維持しながら、温度を60分間にわたって350℃まで、90分間にわたって375℃まで、30分間にわたって400℃まで、40分間にわたって425℃まで上げた。20分間にわたってN
2の流れを25sccm(4.17×10
−7m
3/s)まで下げ、HFを20sccm(3.33×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを15sccm(2.50×10
−7m
3/s)まで減じ、HFを28sccm(4.67×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを5sccm(8.33×10
−8m
3/s)まで減じ、HFを36sccm(6.00×10
−7m
3/s)まで上げた。
【0070】
実施例2(比較)
実施例2は、後述するとおりにして製造したオキシフッ化クロム触媒が、実施例1のものほど有効ではないことを示すものである。
【0071】
この実施例のCr
2O
3は、ギネグリーン(Guignet’s Green)としても知られている六方晶系酸化クロムの水和物の形態であった。高レベルのアルカリ金属(Na、3400ppm、K、150ppm)およびB(1.4%)、Ca(0.5%)、Fe(0.2%)、Mg(0.1%)およびBa、Mn、VおよびZnを含有していた。このCr
2O
3の表面積は、100〜150m
2/gmであった。
【0072】
インコネル(Inconel)管(外径5/8インチ)を、13cc(10.32gm)の酸化クロムペレットで充填し、粉砕し、12/20メッシュの篩にかけた。触媒を200℃で、15分間、N
2(50sccm、8.33×10
−7m
3/s)でパージして加熱した。次に、温度を、10分間にわたって325℃まで、20分間にわたって400℃まで上げてから、35分間にわたって300℃まで下げた。温度は、35分間にわたってN
2(35sccm、5.83×10
−7m
3/s)およびHF(12sccm、2.00×10
−7m
3/s)を流しながら、60分間にわたって325℃まで上げた。この流れを維持しながら、温度を60分間にわたって350℃まで、90分間にわたって375℃まで、30分間にわたって400℃まで、40分間にわたって425℃まで上げた。20分間にわたってN
2の流れを25sccm(4.17×10
−7m
3/s)まで下げ、HFを20sccm(3.33×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを15sccm(2.50×10
−7m
3/s)まで減じ、HFを28sccm(4.67×10
−7m
3/s)まで上げた。次に、20分間にわたってN
2の流れを5sccm(8.33×10
−8m
3/s)まで減じ、HFを36sccm(6.00×10
−7m
3/s)まで上げた。
【0073】
HF処理後、管温度を373℃まで下げ、HFC−236cbを、13.0sccm(2.17×10
−7m
3/s)で管に流した。HFC−236cbと触媒との接触時間は、60秒である。生成混合物をGC−MSにより分析した。分析結果を、以下の表3にGC面積%の単位で示した。GC面積%が0.5未満の少量の他の生成物は、表3には含まれない。
【0074】
【表3】
【0075】
概要または実施例において上述した操作の全てが必要なわけではなく、特定の操作の一部は必要ない場合もあり、記載したものに加えて、1つまたはそれ以上のさらなる操作を実施する場合もあることに留意されたい。さらに、操作をリストした順番は、必ずしも、実施する順番とは限らない。
【0076】
前述の明細書において、概念を、具体的な実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、当業者であれば、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行えることが分かる。従って、明細書および図面は、限定する意味でなく、例示とみなすべきであり、かかる修正は全て、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0077】
利点、その他の長所および問題解決策を、具体的な実施形態に関して上述してきた。しかしながら、利点、長所または解決策が生じるか、またはより顕著となる利点、長所、問題解決策は、特許請求の範囲の重大な、必要な、または必須の構成とは解釈されないものとする。
【0078】
明瞭にするために別個の実施形態の文脈で本明細書に記載された特定の特徴は、単一の実施形態において、組み合わせて提供されてもよいものと考えられる。反対に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載された様々な特徴は、別個に、または任意の下位の組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記載した値には、その範囲内のそれぞれの全ての値が含まれる。