【実施例】
【0022】
ここで示す装置は、マングルあるいは別の洗濯物処理機内への各々の場合の洗濯物20の単一縁部
投入(the single−edge input)として知られている
投入機械である。洗濯物20は供給方向21に装置によりマングルに搬送され、かつ伸ばされた状態でマングルあるいはこれと類似のものに供給される。ここで示す装置は二つの平行な
投入ステーション22を備えている。
投入ステーション22は装置の相対する側の各々に配置されている。
投入ステーション22は同一に構成されているが、特に作業者が両
投入ステーション22の間に立つように、装置の相対する側に対して鏡面対称に設けられている(assigned)。さらに、装置は多数の
投入ステーション22を、好ましくは四つの
投入ステーション22を、あるいはたった一つの
投入ステーション22を有していることも考えられる。
【0023】
供給装置22は各々、同一に構成されているが鏡面対称に整向された搬送装置23に割当てられている。搬送装置23は供給方向21に対して横方向に延びている引出し装置24の相対する側に割当てられている。引出し装置24は洗濯物20を伸ばすためのスプレディング装置の後で供給方向21に続いている。伸ばされた洗濯物20はスプレディング装置25により供給コンベア27まで引伸ばされた水平縁部でもって搬送される。ここで示す供給コンベア27において、このような洗濯物20の搬送は、供給コンベアのコンベアベルト28の上側ストランド上で行なわれる。しかしながらさらに本発明は、洗濯物20の正面縁部領域がスプレディング装置25により載置されるレイオンストリップに供給コンベア27が割当てられる装置にも適している。その後、
投入ストリップは供給コンベア27のコンベアベルト28上に洗濯物20を載置する。
【0024】
同一に構成された
投入ステーション22は各々、
投入ペグ2
9を有しており、この
投入ペグ29上に作業者は洗濯物20のいずれかの縁部領域を手作業で吊るす。この縁部領域30において、この縁部領域は各縁部の全長の一部にわたってだけ延びているが、洗濯物20は伸ばされており、正確に言うと、
投入ペグ29において縁部でもって保持される。この目的で、ここで示す
投入ペグ29は、二つの平行な個別のペグ31を備えており、この二つのペグは互いに間隔をおいて設けられており、かつ相対する端部で縁部領域30を固定し、それにより
入ペグ29の個別のペグ31の間の縁部領域の張りを維持する。
投入ペグ29は床の上方である高さに配置されており、この高さは、洗濯物20の大部分が
投入ペグ29から垂直方向で下方にぶら下がるように、作業者にとっては労力が最小になるように効果的である。図示した好適実施例において、さらに洗濯物20の下側部分は床に上についている。縁部領域30、特になめらかに引張られた上側の縁部が供給方向21で水平方向に走るように
投入ペグ29は整向されている。個別のペグ31のペグ挟み口32は、
投入ペグ29上で垂直方向に整向されている。
【0025】
ここで示す装置において、各
投入ペグ29は、好ましくはほぼ中央の縁部領域30が供給方向21に対して平行に走る垂直平面内で持上げることができるように、例えば空圧駆動式のシリンダを使用して上下に動かすことができる(
図2および3)。
【0026】
引出し装置24の相対する側で同一に構成された搬送装置23は各々、供給方向21に走る直線構成の搬送区間を有している。二つの搬送装置23の搬送区間は、各
投入ステーション22から引出し装置24まで上昇するように、特に示した好適実施例においては互いに平行に走る。しかしながら、さらに搬送区間は、互いに反平行に走っていてもよい。示した好適実施例において、各搬送装置23の搬送区間は、直線構成の斜上するレールにより形成されており、この斜上するレール上で搬送ペグ34を保持しているスライダ35を動かすことができる。
【0027】
投入ペグ29に似た搬送ペグ34は、互いに間隔をおいて設けられた二つの個々のペグ36を有している。個々のペグ36の間の間隔は、これらのペグが
投入ペグ29の個々のペグ31の間にぴったりはまるように選定される。個々のペグ36のペグ挟み口37は、特に
投入ペグ29の垂直なペグ挟み口32に対して約45°で延びるように、搬送ペグ34上で斜めに向いている。この場合、ペグ挟み口37の開口側は斜めでかつ下方に向いている(
図2)。搬送ペグ34の下側端部位置において、搬送ペグの個々のペグ36は
投入ペグ29の個々のペグ31の上方でかつその間に設けられている(
図1)。それにより搬送ペグ34は
投入ペグ29の上方で自由に移動することができる。
投入ペグ29が持上げられると、伸ばされて保持された縁部領域30は、
投入ペグにより45°で斜めに配置された、搬送ペグ34のペグ挟み口37に押込まれる(
図3)。搬送装置23が各々ただ一つの搬送ペグ34しか有していない、すなわち
投入ペグ29を全く有していない、装置の代替えの好適実施例を考察する。その際、作業員は各洗濯物20の縁部領域を搬送ペグ34内に直接
投入する。
【0028】
引出し装置24は、供給方向21に対して横方向で、スプレディング装置25の正面に設けられた引き出しコンベヤとして構成されるべき排出コンベア38を有している。排出コンベア38の長さは、排出コンベア38が装置の作動幅全長にわたり延びるように、供給コンベア27の作動幅に相当している。しかしながら、引出し装置24が二つの平行な引出しコンベアを有していることも考えられる。
【0029】
排出コンベア38はベルトコンベアとして構成されている。この目的で、排出コンベア38は二つの平行な水平ローラ39,40を有しており、これらの水平ローラの周囲には、互いに間隔をおいて設けられた複数のベルト41が案内されているかあるいは単一のベルトが案内されているだけである。ローラ39あるいは40の一つは、図示していない駆動部により回転駆動されているが、他方の39あるいは40は自由に回転可能である。特に(
図1)に示した好適な実施例におけるローラ39,40の一つ、すなわち好ましくは駆動ローラでもある多少大きい上側のローラ39は、装置のスタンドの対向した支柱42の間に不動に配置されている。(図では位置が低い)他方のローラ40は、圧力媒体シリンダ43により作動可能な旋回アーム44上の各端部に配置されている。旋回アーム44は上側の固定されたローラ39の回転軸線を中心に旋回可能である。上側ローラ39の回転軸線を中心にした下側ローラ40の旋回行程は、45°に対して約30°になる。排出コンベア38へ洗濯物20を張るための初期位置において、ローラ40はローラ39のほぼ下方で旋回されている。洗濯物20をスプレディング装置25まで搬送するために、下側ローラ40は上側ローラ39の横隣でかつ多少低く位置している(
図10)。結果として、ローラ40がローラ39のほぼ下方で旋回されている排出コンベア38の位置と比べて、排出コンベア38の上に張られる洗濯物20の中央部分がある排出コンベア38の上側ストランド53は広げられる(
図9)。
【0030】
排出コンベア38の上方には引出しペグ45が配置されている。引出しペグ45は装置の運転幅全体にわたって延びている固定されたレール46上で移動できる。レール46は供給方向21に対して横方向で水平方向に直線に走る。引出しペグ45はレール46の一方の端部あるいは他方の端部において、搬送装置23の搬送ペグの役目を選択的に果たす。さらに、装置は装置の運転幅全体にわたり特殊なレール46でどの場合でも可動な複数の引出しペグ45を有していることも考えられる。例えば搬送装置23に各々、引出しペグ45が割当てられていてもよい。一方の搬送装置23の引出しペグ45は、他方の搬送装置23の引出しペグ45とは独立して作動する。
【0031】
ここで示した引出しペグ45は二つの平行な水平板48,49を備えている。水平板48および49は互いに移動することができ、かつ互いに間隔をおいて設けられている(
図2および7)。図示した好適な実施例において、下側の水平板49は静止しているが、上側の水平板48は引出しペグ45開閉するために上下に移動できる。水平板48および49の結果として、引出しペグ45は二つの対向したペグ挟み口50を有しており、これらのペグ挟み口は双方とも水平方向に整向されており、かつ対向した側では開放している。いずれの場合でも、洗濯物20の縁部領域30は、引出しペグ45の一緒に動く水平板48および49の間で水平平面内で保持されている(
図7)。(供給方向21に対して横方向で明らかなように)好ましくは同一に採寸された水平板48および49の幅は、各搬送ペグ34の個別のペグ36の間で移動できるように選択される(
図6)。搬送ペグ34により45°で傾斜して保持された洗濯物20の縁部領域30が、引出しペグ45のばらばらに動く水平板48および49の間を通過できるように、引出しペグ45はある程度まで各搬送装置23の搬送ペグ34まで上昇することができる。
【0032】
ここで図示した装置の引出し装置24には、押さえ装置51が割当てられており、この押さえ装置は排出コンベア38の幅全体、すなわち装置の運転幅全体にわたり延びている。
押さえ装置51は、排出コンベア38の隣に設けられた静止の位置から(
図9)、運転位置(
図10)内へと旋回可能であり、この運転位置で運転幅全体に延びている細長い滑りバー52は、排出コンベア38の上側ストランド53に抗して上方から洗濯物20の狭いストリップを通過する。押さえ装置51は代替え手段として、滑りブラシあるいは自由に回転可能なもしくは回転駆動可能なブラシローラを有していてもよい。静止の位置(
図9)から運転の位置(
図10)内へと滑りバー52を旋回するために、滑りバー52は供給方向に延びている垂直平面において、固定された回転の中心54の周りに旋回可能である板55上でその対向する端部に配置されている。板55は少なくとも一つの圧力媒体シリンダ56またはその類のものを使用して滑りバー52に対して平行な線上にある回転中心54の周りで旋回できる。
【0033】
ここで示した装置において、引出し装置24は排出コンベア38の両端部の正面に、上方からわかるようにV字状の滑りシート57を備えている。滑りシート57はここで示した装置では支柱42の上側端部に固定されており、V字状の滑りシート57の先の尖った側は各搬送装置23に対して外側を向いている。
【0034】
各搬送装置23には予備コンベア58が割当てられており、この予備コンベアは図示した好適実施例では回転駆動可能なスタードラム59を備えている。スタードラム59は供給方向21に対して横方向に走る水平軸線中心にして回転可能である。搬送ペグ34が引出しペグ45まで上昇移動すると、洗濯物20の下側部分は予備コンベア58により真直ぐに伸ばされ、従って伸ばす目的で洗濯物20は排出コンベア38に確実に入り、洗濯物20全体が引出し装置24の各端部において垂直支柱42の正面で外側に配置されている。
【0035】
供給方向21で引出し装置24の後ろで間隔をおいて配置されたスプレディング装置25は、二つのスプレディングペグ60を備えており、これらスプレディングペグは互いに逆方向に動き、かつ互いから遠ざかり、同時にペグを捕捉するのに役立つ。引出し装置24の引出しペグ45に似たスプレディングペグ60は、走行キャリッジ61上に配置されており、これらの走行キャリッジは一緒に移動でき、かつ供給方向21に対して横方向に走るレール62上で互いに離れている。レール62は引出し装置24のレール46に対して平行に走っているが、レール46に比べると低い高さに位置している。引出し装置24の排出コンベア38がスプレディング装置25の方に向かって旋回されると(
図10)、供給コンベア27の側の排出コンベアから吊り下がる洗濯物20の一部67は、レール62の正面で互いに個別に移動するスプレディングペグ60の間を通過するような間隔でレール46の後方に配置されている。
【0036】
捕捉ペグとしても役立っているスプレディングペグ60は、図示していない複数のセンサを図に有しており、これらのセンサはどの場合においても洗濯物20の垂直縁部を非接触で検出し、結果として、スプレディングペグ60のペグ挟み口が洗濯物20の垂直縁部から出る垂直縁部領域を捕捉できるように、スプレディングペグ60はある程度まで一緒に移動することができる。さらに、スプレディングペグ60には示していない複数のセンサが割当てられており、これらのセンサはスプレディングペグ60の閉鎖を制御するために、他方の側で、正確に言うと
投入ステーション22の側で排出コンベア38から吊り下がる洗濯物20の一部69の水平後方縁部68を検出する。
【0037】
スプレディング装置25のスプレディングペグ60が洗濯物20の後方縁部68の対向する角部を捕捉すると、洗濯物20の後方縁部68は特定の方法で互いに個別に動くことができるスプレディングペグ60により伸ばされる。洗濯物20は次いで後方縁部68から出る正面縁部でもって供給コンベア27上に搬送される。このことは吸引空気、特に吸引空気パルスによって行なわれ、この吸引空気パルスは後方縁部68から出る、洗濯物20の伸ばされた縁部領域に垂直に作用する。吸引空気は供給コンベア27の、スプレディング装置25を指している初期領域71の下方で真空シャフト70により生じる。供給コンベア27のコンベアベルト28は、吸引空気が供給コンベア27の初期領域71を流れるようにこの目的においては空気透過性であるように構成されている。供給コンベア27の初期領域71の上方で、特に供給コンベアの上側ストランド63の上方にある間隔で案内シート72が配置されており、上側ストランドからの距離は図示した好適実施例ではスプレディング装置25に向かって多少長くなる。それにより、上側ストランド63の上方における供給コンベア27の初期領域71は、楔形状の吸引空域73を捕捉し、その中へ洗濯物20の横方向縁部領域(当初の後方縁部68)はスプレディングペグ60が開いた後吸引され、かつ同時に初期位置71の供給コンベア27の上側ストランド63に固定される(
図12)。
【0038】
図示した好適実施例に対して代替え的に、供給コンベア27の初期領域71上方には、供給方向21に可動であり、かつ吸引空気と共に作用し、洗濯物20の正面横方の縁部領域が搬送されかつスプレディングペグ60が開いた後固定されるストリップを設けることも考えられる。次いで洗濯物20はストリップにより供給コンベア27上に伸ばされた縁部領域でもって置かれる。
【0039】
ここで示した装置において、旋回可能な予備コンベア74も設けられている。予備コンベア74は特に小さい洗濯物20が広げられかつ手作業で
投入された場合に、供給コンベア27の正面に配置できる。予備コンベア74は引出し装置24の下方で、かつ支柱24の間で自由空間を通って延びている(
図13)。作業員が予備コンベア74の正面端部上に直接、装置の正面の洗濯物20を置けるように、ベルトコンベアとして構成された予備コンベア74の正面端部75は使用位置、すなわち引出し装置24の正面でかつ下方に設けられている。使用していない場合、予備コンベア74は供給コンベア27の初期位置の下方でかつ真空シャフト70の正面に置かれるように、ほぼ垂直位置に下げられて旋回される。
【0040】
本発明による方法を以下に詳しく説明する。
【0041】
各
投入ステーション22においては、いずれの場合でも、洗濯物20は伸ばされた縁部領域30でもって作業者により吊下げられ、この縁部領域は各
投入ペグ29の個別のペグ31上で洗濯物20の縁部の短い中央部分領域にわたり延びているのが好ましい。洗濯物20とさらに縁部領域30は、この場合、各
投入ペグ29の下方で垂直に吊り下がっており、縁部領域30は供給方向21あるいはそれに対して平行に延びている。縁部領域30が
投入ペグ29内に
投入されていると、縁部領域はその下げられた低い初期位置にある(
図1)。各搬送装置23の搬送ペグ34が空であるとすぐに、搬送ペグは搬送装置23のレール33の下側端部上へと引継ぎ位置内に移動する。この場合、搬送ペグ34の個別のペグ36は
投入ペグ29に、特に
投入ペグの個別のペグ31の間に設けられている(
図1および2)。洗濯物20を搬送ペグ34へと搬送するために、
投入ペグ29は垂直に上昇移動し、洗濯物20の縁部領域30は下方から搬送ペグ34の開放したペグ挟み口37内を通る。次いで、
投入ペグ29の個別のペグ31が開放し、かつ下方に向かって再度初期位置内に移動する。その後、洗濯物20は搬送ペグ34の下方に吊り下がり、縁部領域30は垂直面に対して約45°に曲げられる。その代替えとして、洗濯物20の伸ばされた縁部領域をこの場合、作業者が搬送ペグ内に直接
投入することも考えられる。
【0042】
次いで搬送ペグ34の下方に吊り下がっている洗濯物20は、引出し装置24の各端部の正面で、
投入ステーション22から搬送ペグにより移動される。この目的で、搬送ペグ34は、供給方向21へ直線的に、あるいはレール33の傾斜して上昇する走行の結果として供給方向に対して平行に、レール33上でレールのスライダ35により上昇移動する。洗濯物20は引出し装置24の各端部の正面で搬送ペグ34の下方で吊り下がる平面内で移動し、同時に上昇する。本発明によれば、引出し装置24に対する通路上で洗濯物20を新しい方向に向けることは起こらない。洗濯物20が搬送ペグ34から吊り下がる平面を維持する間、洗濯物20は供給方向21で引出し装置2
4に向けて簡単に移動する。すなわち洗濯物は、搬送ペグが引出し装置24の一方の端部に置かれていると、洗濯物が好ましくは搬送ペグ34の下方で完全に自由に吊り下がる平面内で移動し、かつ同時に上昇する(
図6)。搬送ペグ34が引出し装置24の一方の端部まで移動する間、洗濯物20の下側部分は、好ましくは回転駆動されるスタードラム59を介して移動し、結果として、洗濯物が搬送位置内で搬送ペグ34の下方で自由に吊り下がるように、洗濯物20の下側部分は真直ぐにされる。
【0043】
洗濯物20を備えた搬送ペグ34が、搬送装置23のレール33の上側端部で搬送位置にあると、空の引出しペグ45は搬送装置23から洗濯物20を取出す。この目的で、空の開放した引出しペグ45は各搬送装置23の方を向いたレール46の端部へ移動する。この場合、搬送ペグ34の方を向いた、引出しペグ45の水平方向に整向されたペグ挟み口50は、搬送ペグ34の個別のペグ36の間に係合する。上側の水平板48が下側の水平板49に対して下方に移動してぶつかる状態まで、引出しペグ45は閉じており、洗濯物20は引出しペグ45内で縁部領域30においてクランプされている。この場合、縁部領域30はほぼ水平方向に整向されているが、洗濯物20の残りの部分は引出しペグ45から垂直に吊り下がっている。
【0044】
引出しペグ45が洗濯物20を引き継ぐのと同時に、引出しペグは供給方向21に対して横方向にレール46に沿ってその走行キャリッジ47により移動される。この場合、洗濯物20は各支柱42の上側端部で楔状の滑りシート57の周囲にU字の状態になっており、その結果として、洗濯物20は両側で搬出コンベア38から部分67および69でもって吊り下がるように、引出し装置24の排出コンベア38上に引かれる。洗濯物20が引出し装置24を経由して引出され、かつ完全に引き出され終わると、排出コンベア38の上側ストランドの大部分は旋回された引出し位置にある(
図9)。次いで洗濯物20は排出コンベア38の上側ローラ39のほぼ上方で吊り下がる。
【0045】
洗濯物20が搬出コンベア38上へと完全に引出され、かつ引出しペグ45から解放された後、洗濯物20をスプレディング装置25へと搬送のための準備を行なうために、搬出コンベア38は上方へと旋回する。なぜなら、下側ローラ40が特に図示した好適実施例では約30°〜60°にわたり時計方向に、上側ローラ39を中心にして旋回するからである(
図10)。このようにして、引出し装置24の広がりが起こる。図示した好適な実施例において、引出し装置24は排出コンベア38の上側ストランド53の大きさの増大により広げられる。排出コンベア38の上側ストランド53が広がる間、排出コンベアから吊り下がる洗濯物20の部分67及び69は、互いにさらに間隔をあけて配置される。特に供給コンベア27の方を向いた、洗濯物20の正面部分67は、不変の位置に残ったままの、洗濯物20の後方部分69からさらに間隔をあけて配置される(
図9および10)。
【0046】
排出コンベア38が広がる結果として、供給コンベア27の側方で排出コンベア38から吊り下がる、洗濯物20の(正面)部分67は、互いに離間するように移動するスプレディングペグ60の間にもたらされる。従って反対に、横方向に垂直な縦方向の洗濯物20の縁部は、移動して離間するようにスプレディングペグ60の間に配置される。ついで、排出コンベア38は、特に洗濯物20が排出コンベア38の上側ストランド53にわたり供給方向21の方向に搬送され、結果として、洗濯物20の下側部分67上の正面部分は引出し装置24と供給コンベア27の間で下方に移動し、同時に洗濯物20の後方部分69は排出コンベア38にわたり搬送される、洗濯物20の後方部分69が、排出コンベア38の上側ストランド53からはずれないように、滑りバーは旋回され、従って滑りバーは排出コンベア38の上側ストランド53に対して上方から洗濯物20を押圧し、したがって洗濯物20は排出コンベア38の上側ストランド53上に固定される。
【0047】
洗濯物20の正面部分67がスプレディングペグ60の間に位置すると同時に、スプレディング装置25の対応するセンサは洗濯物20の垂直な縦方向縁部を検出する。センサにより非接触で検出された、洗濯物20の幅を基にして、洗濯物20の垂直な縦方向縁部がスプレディングペグ60のペグ挟み口内に係合するように、スプレディングペグ60は一緒に動かされる。洗濯物20が排出コンベア38の上側ストランド53上にまだ位置している際に、洗濯物20の後方縁部68が他のセンサにより非接触で検出されるのが特に好ましい。排出コンベア38上で洗濯物20の後方縁部68が検出された後の特定の時間中に、スプレディングペグ60は閉鎖され、その結果として、スプレディングペグ60は、洗濯物20の後方縁部68の対向する角部を自動的に捕捉する。
【0048】
適切であれば、水平方向に向いた後方縁部68がスプレディング装置25のスプレディングペグ60により捕捉されかつクランプできるように、後方縁部68の起こりえる斜行はスプレディングペグ60の閉鎖の時間をずらすことによりなくすことができる。
【0049】
スプレディングペグ60が洗濯物20の後方縁部68の対向する角部を自動的に捕捉した後、スプレディングペグ60は互いに反対方向に離間するように移動し、同時に洗濯物20の後方縁部68を引き伸ばす。ついで、洗濯物20の初期の後方縁部68は洗濯物20が供給コンベア27上に最初に置かれる横方向縁部を形成する。
【0050】
スプレディング装置25が供給コンベア27の丁度正面で洗濯物を広げたと同時に(
図11)、排出コンベア38は次に来る洗濯物20を引出すために、旋回して初期位置に戻る(
図12)。さらに、供給コンベア27の最初の領域71の下方の上側ストランド63内では真空状態が起こされる。それにより、供給コンベア27の上側ストランド63の上方の吸引空域73内で、特に上側ストランド63と案内シート72の間で、供給コンベア27の最初の領域71のコンベアベルト28を通って空気通風が発生する。この空気通風により、スプレディングペグ60が開放した後、後方縁部68から出る、洗濯物20の水平横方向の縁部領域が、吸引空域73内に吸引され、かつ供給コンベア27の空気透過性の上側ストランド53上に固定される(
図12)。その後、洗濯物20はまず供給コンベア27の上側ストランド63にわたり、スプレディング装置25により伸ばされた、初期の後方縁部68を備えた広げられた状態で、マングルあるいは他の洗濯物処理装置へと搬送される。
【0051】
供給コンベア27上に自動式で置かれるべきではない洗濯物が本装置によりマングルに供給されることになっている場合、装置は手作業での
投入に切り替えることができる。この目的で、予備コンベア74が設けられており、この予備コンベアは供給コンベア27の正面端部75の下方のほぼ垂直な位置へ旋回して戻る。手作業での
投入の場合、予備コンベア74は供給コンベア27の上側ストランド63を延長するように旋回する。この場合、予備コンベア74は、特に排出コンベア38の下方で、かつ支柱42の間で、引出し装置24を通って延びている。予備コンベア74がもう必要でないと、予備コンベアは吸引空域73の正面でかつ供給コンベア27の最初の領域71の下方にある静止位置内に旋回して戻る。