特許第5764456号(P5764456)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764456
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】バッテリ監視装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20150730BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20150730BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20150730BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   H02J7/00 Y
   H01M10/42 P
   H01M10/48 P
   G01R19/00 B
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-222859(P2011-222859)
(22)【出願日】2011年10月7日
(65)【公開番号】特開2013-85353(P2013-85353A)
(43)【公開日】2013年5月9日
【審査請求日】2014年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000141901
【氏名又は名称】株式会社ケーヒン
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 誠二
(72)【発明者】
【氏名】阿部 秀文
【審査官】 高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/111350(WO,A1)
【文献】 特開2011−134577(JP,A)
【文献】 特開2008−141954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 − 7/12
H02J 7/34 − 7/36
G01R 19/00
H01M 10/42
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを構成する各電池セルの充電状態を監視するバッテリ監視装置であって、
前記電池セルの電圧を個別に検出する電圧検出回路と、
前記電池セルの電圧と閾値電圧との比較を個別に行い、前記電池セルの電圧が閾値電圧以上の場合には第1のレベル、閾値電圧未満の場合には第2のレベルとなる信号を出力する電圧比較回路と、
前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値以上、或いは前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルであるという2つの条件の内、少なくとも一方の条件が成立した場合に、前記電池セルが過充電状態にあると判定する判定部とを備え
前記判定部は、前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値以上で、且つ前記電圧比較回路から入力された信号が第2のレベルである場合、前記電池セルが過充電状態にあると判定すると共に、前記電圧比較回路が故障していると判定し、また前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値未満で、且つ前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルである場合、前記電池セルが過充電状態にあると判定すると共に、前記電圧検出回路が故障していると判定することを特徴とするバッテリ監視装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記2つの条件の成否を確認する処理とは別の処理として、前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルか否かのみを判定することで、前記電池セルが過充電状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両には、動力源となるモータと、該モータに電力を供給する高電圧・大容量のバッテリが搭載されている。この高圧バッテリは、リチウムイオン電池或いは水素ニッケル電池等からなる電池セルを直列に複数接続して構成されるものである。
【0003】
従来では、上記のような高圧バッテリを構成する各電池セルの電圧を電圧検出回路(例えば専用のICチップ)にて検出し、過充電状態の電池セルの有無を監視しているが、電圧検出回路が故障してしまうと、正確に電池セルの電圧を検出することができず(電圧を低めに検出してしまう)、過充電セルの存在を見逃してしまう虞がある。
そのため、電圧検出回路を二重化して、一方の電圧検出回路が故障しても他方の電圧検出回路による電圧検出結果を用いることで、過充電セルの見逃しを防止する技術が開発されている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−141954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術によると、例えば専用のICチップのような電圧検出回路を二重化する必要があるため、部品コスト、実装スペース及び消費電流の増加を招くという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、部品コスト、実装スペース及び消費電流の増加を抑制しつつ、回路故障による過充電セルの見逃しを防止することの可能なバッテリ監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、バッテリ監視装置に係る第1の解決手段として、バッテリを構成する各電池セルの充電状態を監視するバッテリ監視装置であって、前記電池セルの電圧を個別に検出する電圧検出回路と、前記電池セルの電圧と閾値電圧との比較を個別に行い、前記電池セルの電圧が閾値電圧以上の場合には第1のレベル、閾値電圧未満の場合には第2のレベルとなる信号を出力する電圧比較回路と、前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値以上、或いは前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルであるという2つの条件の内、少なくとも一方の条件が成立した場合に、前記電池セルが過充電状態にあると判定する判定部とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明では、バッテリ監視装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記判定部は、前記2つの条件の成否を確認する処理とは別の処理として、前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルか否かのみを判定することで、前記電池セルが過充電状態にあるか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明では、バッテリ監視装置に係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記判定部は、前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値以上で、且つ前記電圧比較回路から入力された信号が第2のレベルである場合、前記電池セルが過充電状態にあると判定すると共に、前記電圧比較回路が故障していると判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明では、バッテリ監視装置に係る第4の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記判定部は、前記電圧検出回路から入力された電圧検出値が閾値未満で、且つ前記電圧比較回路から入力された信号が第1のレベルである場合、前記電池セルが過充電状態にあると判定すると共に、前記電圧検出回路が故障していると判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、電圧検出回路と電圧比較回路の一方に故障が発生しても、電池セルが過充電状態にあるか判定することができる。電圧検出回路として専用のICチップを用いたとしても、電圧比較回路はコンパレータ等の安価な部品によって実現できる。
つまり、本発明によれば、従来のように電圧検出回路を二重化する必要がないので、部品コスト、実装スペース及び消費電流の増加を抑制しつつ、回路故障による過充電セルの見逃しを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態に係るバッテリ監視装置Aの概略構成図である。
図2】電圧比較回路2A、2Bの具体的な回路構成例である。
図3】バッテリ監視装置Aの動作を示すタイミングチャートである。
図4】CPU3が実行する過充電判定処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るバッテリ監視装置Aの概略構成図である。本バッテリ監視装置Aは、バッテリBを構成する各電池セルCの充電状態を監視するものであり、図1に示すように、電圧検出回路1A、1B、電圧比較回路2A、2B及びCPU(Central Processing Unit)3を備えている。
【0014】
バッテリBを構成する各電池セルCは複数個単位でグループ分けされており、電圧検出回路1Aは、グループG1に属する電池セルCの電圧Vcellを個別に検出し、その電圧検出値VcaをCPU3に出力する。また、電圧検出回路1Bは、グループG2に属する電池セルCの電圧Vcellを個別に検出し、その電圧検出値VcbをCPU3に出力する。これら電圧検出回路1A、1Bは、A/D変換機能やCPU3との通信機能等を有する専用のICチップである。
【0015】
なお、図1では、説明の便宜上、本バッテリ監視装置Aに2つの電圧検出回路1A、1Bが設けられている状態を図示しているが、バッテリBを構成する電池セルCの総数(電池セルCのグループ数)に応じて、電圧検出回路の個数を適宜変更しても良い。
【0016】
電圧比較回路2Aは、グループG1に属する電池セルCの電圧と閾値電圧Vth2との比較を個別に行い、電池セルCの電圧Vcellが閾値電圧Vth2以上の場合には第1のレベル(例えばハイレベル)、閾値電圧Vth2未満の場合には第2のレベル(例えばローレベル)となる信号をCPU3に出力する。電圧比較回路2Bは、グループG2に属する電池セルCの電圧Vcellと閾値電圧Vth2との比較を個別に行い、電池セルCの電圧Vcellが閾値電圧Vth2以上の場合にはハイレベル、閾値電圧Vth2未満の場合にはローレベルとなる信号をCPU3に出力する。
【0017】
なお、図1では、説明の便宜上、本バッテリ監視装置Aに2つの電圧比較回路2A、2Bが設けられている状態を図示しているが、バッテリBを構成する電池セルCの総数(電池セルCのグループ数)に応じて、電圧比較回路の個数を適宜変更しても良い。
【0018】
図2に、電圧比較回路2A、2Bの具体的な回路構成例を示す。この図に示すように、電圧比較回路2A、2Bは、1つの電池セルCに対して、2つの分圧抵抗11、12と、閾値電圧源13と、コンパレータ14とを備えている。
【0019】
分圧抵抗11は、一端が電池セルCの正極端子に接続され、他端が分圧抵抗12の一端及びコンパレータ14の反転入力端子に接続されている。分圧抵抗12は、一端が分圧抵抗11の他端及びコンパレータ14の反転入力端子に接続され、他端が電池セルCの負極端子及び閾値電圧源13の負極端子に接続されている。閾値電圧源13は、閾値電圧Vth2を発生する直流電圧源であり、正極端子がコンパレータ14の非反転入力端子に接続され、負極端子が分圧抵抗12の他端及び電池セルCの負極端子に接続されている。
【0020】
コンパレータ14は、反転入力端子に印加される電圧(電池セルCの電圧Vcellが分圧抵抗11、12によって抵抗分圧されたもの:以下、抵抗分圧値Vcbと称する)と非反転入力端子に印加される電圧(閾値電圧Vth2)とを比較し、抵抗分圧値Vcbが閾値電圧Vth2以上の場合にはハイレベル、閾値電圧Vth2未満の場合にはローレベルとなる信号をCPU3に出力する。
【0021】
なお、図2では、説明の便宜上、1つの電池セルCに対して、分圧抵抗11、12、閾値電圧源13及びコンパレータ14が設けられている状態を図示しているが、電圧比較回路2A、2Bにおいては、各電池セルCのそれぞれについて、分圧抵抗11、12、閾値電圧源13及びコンパレータ14が設けられていることに留意されたい。
また、電圧比較回路2A、2Bにおいて、分圧抵抗11、12、閾値電圧源13及びコンパレータ14を1組だけ設け、マルチプレクサを用いて各電池セルCを選択的に分圧抵抗11、12に接続するような構成を採用しても良い。
【0022】
図1に戻り、CPU3は、不揮発性メモリ(図示省略)に記憶されたプログラムに従って所定の処理を実行する中央演算処理装置である。このCPU3は、電圧検出回路1A、1Bから入力された各電池セルCの電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上、或いは電圧比較回路2A、2Bから入力された信号(コンパレータ14の出力信号)がハイレベルであるという2つの条件の内、少なくとも一方の条件が成立した場合に、その条件が成立した電池セルCが過充電状態にあると判定する。
【0023】
次に、上記のように構成されたバッテリ監視装置Aの動作について詳細に説明する。
まず、グループG1に属する1つの電池セルCに着目すると、図3(a)のタイミングチャートに示すように、バッテリBの充電開始以降、その電池セルCの電圧Vcellと、電圧検出回路1Aにて検出された電池セルCの電圧検出値Vcaと、電圧比較回路2Aにおける抵抗分圧値Vcbが同一の変化率で徐々に上昇していく。
【0024】
ここで、電圧検出回路1Aに故障が発生した場合、電池セルCの電圧Vcellの上昇に伴って、電圧比較回路2Aにおける抵抗分圧値Vcbも引き続き上昇するが、電圧検出回路1Aにて検出された電池セルCの電圧検出値Vcaは、ある時点から徐々に低下し始める。
【0025】
この場合、抵抗分圧値Vcbが閾値電圧Vth2以上となった時点(電池セルCの電圧Vcellが過充電閾値Vth以上となった時点)で、電圧比較回路2Aの出力信号(コンパレータ14の出力信号)が、ローレベルからハイレベルに反転する。つまり、電圧検出回路1Aに故障が発生した場合、CPU3にて電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上となったか否かを正常に判定することはできないが、電圧比較回路2Aの出力信号がハイレベルか否かを判定することにより、その電池セルCが過充電状態か否かを判定することができる。
【0026】
一方、図3(b)に示すように、電圧比較回路2Aに故障が発生した場合、電池セルCの電圧Vcellの上昇に伴って、電圧検出回路1Aにて検出された電池セルCの電圧検出値Vcaも引き続き上昇するが、電圧比較回路2Aにおける抵抗分圧値Vcbは、ある時点から徐々に低下し始める。
【0027】
この場合、電圧比較回路2Aの出力信号(コンパレータ14の出力信号)はローレベルのままであるので、CPU3にて電圧比較回路2Aの出力信号がハイレベルか否かを正常に判定することはできないが、電池セルCの電圧Vcellが過充電閾値Vth以上となった時点で、電圧検出回路1Aにて検出された電池セルCの電圧検出値Vcaも閾値Vth1以上となるので、CPU3にて電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上となったか否かを判定することにより、その電池セルCが過充電状態か否かを判定することができる。
【0028】
具体的には、CPU3は、一定のサンプリング周期で図4のフローチャートに示す各処理を実行することにより、電池セルCが過充電状態か否かを判定する。図4に示すように、CPU3は、今回のサンプリングタイミングが到来すると、まず、電圧検出回路1Aから電池セルCの電圧検出値Vcaを読み込み(ステップS1)、電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上か否かを判定する(ステップS2)。
【0029】
CPU3は、上記ステップS2にて「Yes」の場合、電池セルCの電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上、或いは電圧比較回路2Aから入力された信号(コンパレータ14の出力信号)がハイレベルであるという2つの条件の内、少なくとも一方の条件が成立したので、その条件が成立した電池セルCが過充電状態にあると判定する(ステップS3)。
【0030】
一方、CPU3は、上記ステップS2にて「No」の場合、つまり電池セルCの電圧検出値Vcaが閾値Vth1未満の場合、電圧比較回路2Aの出力信号を読み込み(ステップS4)、電圧比較回路2Aの出力信号がハイレベルか否かを判定する(ステップS5)。
【0031】
CPU3は、上記ステップS5にて「Yes」の場合、電池セルCの電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上、或いは電圧比較回路2Aから入力された信号(コンパレータ14の出力信号)がハイレベルであるという2つの条件の内、少なくとも一方の条件が成立したので、その条件が成立した電池セルCが過充電状態にあると判定する(ステップS3)。
【0032】
一方、CPU3は、上記ステップS5にて「No」の場合、電池セルCの電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上、或いは電圧比較回路2Aから入力された信号(コンパレータ14の出力信号)がハイレベルであるという2つの条件がどちらも不成立であったので、その電池セルCの充電状態は正常であると判定する(ステップS6)。
なお、CPU3は、上記のステップS1〜S6の処理を電圧検出回路1B及び電圧比較回路2Bについても同様に行う。
【0033】
以上説明したように、本実施形態では、電圧検出回路1A(1B)と電圧比較回路2A(2B)の一方に故障が発生しても、電池セルCが過充電状態にあるか判定することができる。電圧検出回路1A(1B)として専用のICチップを用いたとしても、電圧比較回路2A(2B)はコンパレータ14等の安価な部品によって実現できる。
つまり、本実施形態によれば、従来のように電圧検出回路1A(2A)を二重化する必要がないので、部品コスト、実装スペース及び消費電流の増加を抑制しつつ、回路故障による過充電セルの見逃しを防止することが可能となる。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態では、電池セルCが過充電状態か否かのみを判定する場合を例示したが、電圧検出回路1A(1B)から入力された電圧検出値Vcaが閾値Vth1以上で、且つ電圧比較回路2A(2B)から入力された信号がローレベルである場合、電池セルCが過充電状態にあると判定すると共に、電圧比較回路2A(2B)が故障していると判定する機能をCPU3に設けても良い。
【0035】
また、電圧検出回路1A(1B)から入力された電圧検出値Vcaが閾値Vth1未満で、且つ電圧比較回路2A(2B)から入力された信号がハイレベルである場合、電池セルCが過充電状態にあると判定すると共に、電圧検出回路1A(1B)が故障していると判定する機能もCPU3に設けても良い。
【0036】
(2)上記実施形態では、サンプリング周期毎に電圧検出回路1A(1B)から得られる電池セルCの電圧検出値Vcaと、電圧比較回路2A(2B)の出力信号とに基づいて、各電池セルCの過充電状態を判定するので、サンプリング周期より早く過充電状態を判定することはできない。そこで、図4に示す処理(2つの条件の成否を確認する処理)とは別の処理として、電圧比較回路2A(2B)の出力信号がハイレベルか否かを判定し、その判定結果のみで過充電状態を判定する機能をCPU3に設けても良い。これにより、サンプリング周期より早く過充電状態を判定することができる。
【符号の説明】
【0037】
A…バッテリ監視装置、B…バッテリ、C…電池セル、1A、1B…電圧検出回路、2A、2B…電圧比較回路、3…CPU(判定部)、11、12…分圧抵抗、13…閾値電圧源、14…コンパレータ
図1
図2
図3
図4