特許第5764482号(P5764482)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764482
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】電子部品実装システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/00 20060101AFI20150730BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   H05K13/00 Z
   H05K3/34 507L
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-264893(P2011-264893)
(22)【出願日】2011年12月2日
(65)【公開番号】特開2013-118275(P2013-118275A)
(43)【公開日】2013年6月13日
【審査請求日】2014年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】309000554
【氏名又は名称】丸和電子化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平岩 淳
(72)【発明者】
【氏名】小鷹 祐次郎
(72)【発明者】
【氏名】内田 敏博
(72)【発明者】
【氏名】河合 耕一
(72)【発明者】
【氏名】杉本 幸広
【審査官】 遠藤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−244001(JP,A)
【文献】 特開平08−188239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00
H05K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の両面に電子部品を実装する電子部品実装システムであって、
共通の開口に基板を表向き又は裏向きのいずれの向きにもセットできるパレットと、
レットの搬送方向が互いに逆向きの上部搬送ラインと下部搬送ラインとで構成されるパレット搬送ラインを複数備え、
各上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面にクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置と、
んだ塗布装置の下流側の各上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面に電子部品を搭載する電子部品搭載装置と、
下部搬送ラインに設けられ、電子部品が搭載された基板を加熱するリフロー炉と、を有し、
各上部搬送ラインと各下部搬送ラインは、それぞれパレットをガイドする第1ガイドレールを含み、
上部、下部搬送ラインのパレット搬送方向上流側と下流側にそれぞれ設けられ、上部搬送ラインの第1のガイドレールと、下部搬送ラインの第1のガイドレールとそれぞれ直列になるように第2のガイドレールを上下方向に移動させるエレベータと、
各上部搬送ラインの上流側のエレベータの各第2のガイドレールの上へのパレットの載置と各第2ガイドレールの上からのパレットの取り出しを行い、且つ、一方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せられた基板を取り出して反転させて他方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せるロボットアームと、を備え、
その表面或いは裏面に電子部品を実装した第1の基板を載せた第1のパレットと、その表面或いは裏面のどちらか一方或いは両方に電子部品が未実装で第1の基板と形状の異なる第2の基板を載せた第1のパレットと形状の異なる第2のパレットとを各パレット搬送ラインによって並列に搬送させ、各ラインに設けられた各はんだ塗布装置と、各電子部品搭載装置と、リフロー炉とによって第1、第2基板の各面にそれぞれ電子部品を実装すること、
を特徴とする電子部品実装システム。
【請求項2】
共通の開口に基板を表向き又は裏向きのいずれの向きにもセットできるパレットと、パレットの搬送方向が互いに逆向きの上部搬送ラインと下部搬送ラインとで構成されるパレット搬送ラインを複数備え上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面にクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置と、はんだ塗布装置の下流側の上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面に電子部品を搭載する電子部品搭載装置と、各下部搬送ラインに設けられ、電子部品が搭載された基板を加熱するリフロー炉と、を有し、各上部搬送ラインと各下部搬送ラインは、それぞれパレットをガイドする第1ガイドレールを含み、上部、下部搬送ラインのパレット搬送方向上流側と下流側には上部搬送ラインの第1のガイドレールと下部搬送ラインの第1のガイドレールとそれぞれ直列になるように第2のガイドレールを上下方向に移動させるエレベータが設けられ、各上部搬送ラインの上流側のエレベータの各第2のガイドレールの上へのパレットの載置と各第2ガイドレールの上からパレットの取り出しを行い、且つ、一方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せられた基板を取り出して反転させ、他方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せるロボットアームと、を備える電子部品実装システムを用いて基板の両面に電子部品を実装する電子部品実装方法であって、
その表面或いは裏面に電子部品を実装した第1の基板を載せた第1のパレットと、その表面或いは裏面のどちらか一方或いは両方に電子部品が未実装で第1の基板と形状の異なる第2の基板を載せた第1のパレットと形状の異なる第2のパレットとを各パレット搬送ラインによって並列に搬送させ、各ラインに設けられた各はんだ塗布装置と、各電子部品搭載装置と、リフロー炉とによって第1、第2基板の各面にそれぞれ電子部品を実装すること、
を特徴とする電子部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品実装システムの構造及びそのシステムを用いて電子部品を実装する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板に半導体チップやLED等の電子部品を実装する方法としてプリント基板にクリームはんだを塗布し、その上に半導体チップまたはLEDを載置した後、リフロー炉に入れて加熱し、はんだを溶融させてプリント基板の上に電子部品を固定する方法が用いられている。また、基板を搬送しながら、クリームはんだの塗布、電子部品の載置、リフロー加熱を連続的に行うチップ実装装置が用いられるが、ラインを平面状に配置すると設置面積が大きくなってしまうことから、クリームはんだの塗布と電子部品の載置を行うラインと、リフローを行うラインとを上下二階建てにしてそれぞれのラインでプリント基板を反対方向に搬送する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−96960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、チップ実装装置でプリント基板を搬送する場合、多種類のプリント基板を一つの搬送装置で搬送することができるように、プリント基板を一定の大きさのパレットに載せて搬送する方法が用いられる。また、プリント基板の表面と裏面の両面に電子部品を取り付ける場合には、最初に表面を上にしてパレットに載せ、電子部品を基板の表面に取り付けた後、プリント基板を反転させて、裏面を上にしてパレットを載せ、裏面に電子部品を取り付ける方法が用いられることが多い。このように、基板の両面に電子部品を取り付ける場合には、プリント基板を表を上にした状態で載置する表面用開口と、プリント基板の裏面を上にして載置する裏面用開口とを有するパレットを用い、表面を上にした基板と、裏面を上にした基板の2枚の基板を1つのパレットに載せ、表面への電子部品の取り付けと裏面への電子部品の取り付けとを同時に行うことにより、生産効率を向上させることが行われる。この方法は、生産するプリント基板の種類が少なく、生産数が多い場合には特に効率的である。
【0005】
一方、近年は、ユーザの多様な要求に対応するために、多品種少量生産が行われることが多い。また、基板を取り付ける製品の生産状況に応じてその製品に適合した種類の基板を提供することができるよう、様々な製品に対応した基板を混ぜて生産する場合がある。パレットの開口は基板の種類によって異なるため、違う種類の基板を製造する場合には、パレットを交換する必要があるが、搬送装置が1つしかない場合には、搬送装置の中に入っているパレットをすべて排出して1つの種類のロットの基板への電子部品の実装を終了させてから、次の種類のパレットに次の種類の基板をセットして電子部品の実装を行うことが必要で、電子部品を実装する基板の種類を変更するためのロスが多く、複数種類の基板への電子部品の実装を同時に行うことが難しかった。
【0006】
本発明は、複数種類の基板に同時に電子部品を実装することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子部品実装システムは、基板の両面に電子部品を実装する電子部品実装システムであって、共通の開口に基板を表向き又は裏向きのいずれの向きにもセットできるパレットと、パレットの搬送方向が互いに逆向きの上部搬送ラインと下部搬送ラインとで構成されるパレット搬送ラインを複数備え、各上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面にクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置と、はんだ塗布装置の下流側の各上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面に電子部品を搭載する電子部品搭載装置と、各下部搬送ラインに設けられ、電子部品が搭載された基板を加熱するリフロー炉と、を有し、各上部搬送ラインと各下部搬送ラインは、それぞれパレットをガイドする第1ガイドレールを含み、上部、下部搬送ラインのパレット搬送方向上流側と下流側にそれぞれ設けられ、上部搬送ラインの第1のガイドレールと、下部搬送ラインの第1のガイドレールとそれぞれ直列になるように第2のガイドレールを上下方向に移動させるエレベータと、各上部搬送ラインの上流側のエレベータの各第2のガイドレールの上へのパレットの載置と各第2ガイドレールの上からのパレットの取り出しを行い、且つ、一方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せられた基板を取り出して反転させて他方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せるロボットアームと、を備え、その表面或いは裏面に電子部品を実装した第1の基板を載せた第1のパレットと、その表面或いは裏面のどちらか一方或いは両方に電子部品が未実装で第1の基板と形状の異なる第2の基板を載せた第1のパレットと形状の異なる第2のパレットとを各パレット搬送ラインによって並列に搬送させ、各ラインに設けられた各はんだ塗布装置と、各電子部品搭載装置と、リフロー炉とによって第1、第2基板の各面にそれぞれ電子部品を実装すること、を特徴とする。
【0008】
本発明の電子部品実装方法は、共通の開口に基板を表向き又は裏向きのいずれの向きにもセットできるパレットと、パレットの搬送方向が互いに逆向きの上部搬送ラインと下部搬送ラインとで構成されるパレット搬送ラインを複数備え上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面にクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置と、はんだ塗布装置の下流側の上部搬送ラインに設けられ、基板の表面又は裏面に電子部品を搭載する電子部品搭載装置と、各下部搬送ラインに設けられ、電子部品が搭載された基板を加熱するリフロー炉と、を有し、各上部搬送ラインと各下部搬送ラインは、それぞれパレットをガイドする第1ガイドレールを含み、上部、下部搬送ラインのパレット搬送方向上流側と下流側には上部搬送ラインの第1のガイドレールと下部搬送ラインの第1のガイドレールとそれぞれ直列になるように第2のガイドレールを上下方向に移動させるエレベータが設けられ、各上部搬送ラインの上流側のエレベータの各第2のガイドレールの上へのパレットの載置と各第2ガイドレールの上からパレットの取り出しを行い、且つ、一方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せられた基板を取り出して反転させ、他方のエレベータの第2のガイドレール上のパレットに載せるロボットアームと、を備える電子部品実装システムを用いて基板の両面に電子部品を実装する電子部品実装方法であって、その表面或いは裏面に電子部品を実装した第1の基板を載せた第1のパレットと、その表面或いは裏面のどちらか一方或いは両方に電子部品が未実装で第1の基板と形状の異なる第2の基板を載せた第1のパレットと形状の異なる第2のパレットとを各パレット搬送ラインによって並列に搬送させ、各ラインに設けられた各はんだ塗布装置と、各電子部品搭載装置と、リフロー炉とによって第1、第2基板の各面にそれぞれ電子部品を実装すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、複数種類の基板に同時に電子部品を実装することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態における電子部品実装システムの構成を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態における電子部品実装システムの上部ユニットを示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態における電子部品実装システムの下部ユニットを示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態における電子部品実装システムに用いられるパレットを示す平面図と側断面図である。
図5】本発明の実施形態における電子部品実装システムにより電子部品を実装する工程を示す説明図である。
図6】本発明の実施形態における電子部品実装システムにおいて、基板を変更する工程を示す説明図である。
図7】本発明の実施形態における電子部品実装システムにおいて、基板の混流工程を示す説明図である。
図8】本発明の実施形態における電子部品実装システムにおいて、基板の変更が完了した状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1に示すように、本発明の実施形態の電子部品実装システム100は、内部にはんだ塗布装置と電子部品搭載装置を含む上部ユニット10と、内部にリフロー炉を含む下部ユニット30とを含んでいる。上部ユニット10には、電子部品の実装を行うプリント基板50を供給する基板供給口11と、両面に電子部品の実装が終了した実装済プリント基板60を払い出す基板払い出し口12と、各基板50,60を搬送するパレット70の供給、排出を行うパレット出し入れ口13が設けられている。
【0012】
図2に示すように、上部ユニット10は、内部にパレット70を搬送する2列のパレット搬送ライン19と、パレット70に載置されているプリント基板50の裏面Bあるいは表面Aの表面にクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置14,15と、パレット70に載置されているプリント基板50の裏面Bあるいは表面Aの表面にそれぞれ電子部品を搭載する電子部品搭載装置16,17と、パレット70を上部ユニット10から下部ユニット30に下ろす降下エレベータ18と、パレット70を下部ユニット30から上部ユニット10に上げる上昇エレベータ21と、パレット70あるいはプリント基板50または実装済プリント基板60を把持して所定の位置に移動させるロボットアーム20を含んでいる。
【0013】
図3に示すように、下部ユニット30は、パレット70を上部ユニット10から下ろす降下エレベータ18と、パレット70を上部ユニット10に上げる上昇エレベータ21と、内部にパレット70を搬送する2列のパレット搬送ライン32と、電子部品が搭載されたプリント基板50を加熱してはんだを溶かした後、冷却して搭載された電子部品をプリント基板50にはんだ付けするリフロー炉31とを含んでいる。
【0014】
図2に示すように、上部ユニット10のパレット搬送ライン19は、両側と中央に配置され、パレット70に移動をガイドする直線状のガイドレール19a〜19cと、ガイドレール19aと19bとの間、及びガイドレール19b,19cとの間に配置され、パレット70を移動させる駆動機構19d,19eとを含んでいる。ガイドレール19a、19bと駆動機構19dは裏面Bを上にプリント基板50が載置されたパレット70を搬送する1本の搬送ラインを構成し、ガイドレール19b、19cと駆動機構19eは表面Aを上にプリント基板50が載置されたパレット70を搬送するもう1本の搬送ラインを構成する。したがって、上部ユニット10は2本のパレット搬送ライン19を備えている。同様に下部ユニット30のパレット搬送ライン32は、両側と中央に配置され、パレット70に移動をガイドする直線状のガイドレール32a〜32cと、ガイドレール32aと32bとの間、及びガイドレール32b,32cとの間に配置され、パレット70を移動させる駆動機構32d,32eとを含んでいる。ガイドレール32a、32bと駆動機構32dは裏面Bを上にプリント基板50が載置されたパレット70を搬送する1本の搬送ラインを構成し、ガイドレール32b、32cと駆動機構32eは表面Aを上にプリント基板50が載置されたパレット70を搬送するもう1本の搬送ラインを構成する。したがって、下部ユニット30も2本のパレット搬送ライン32を備えている。
【0015】
上部ユニット10の2本のパレット搬送ライン19は、プリント基板50、パレット70の供給、排出あるいは払い出しを行う側から降下エレベータ18に向かってパレット70を搬送し、下部ユニット30の2本のパレット搬送ライン32は、降下エレベータ18から上昇エレベータ21の側に向かってパレット70を搬送するよう構成されている。また、上昇エレベータ21は、パレット出し入れ口13と上部、下部の各パレット搬送ライン19,32との間に配置されている。降下エレベータ18は、上部、下部ユニット10,30の各パレット搬送ライン19,32を構成する各ガイドレール19a〜19c、32a〜32cと直列になるように配置されるガイドレール18a〜18cによって各パレット搬送ライン19からパレット70を受けとり、ガイドレール18a〜18cを上下に移動させることによってパレット70を上部ユニット10から下部ユニット30に降下させ、ガイドレール18a〜18cの上に載置されたパレット70を下部ユニット30のパレット搬送ライン32に受け渡す。同様に、上昇エレベータ21は、上部、下部ユニット10,30の各パレット搬送ライン19,32を構成する各ガイドレール19a〜19c、32a〜32cと直列になるように配置されるガイドレール21a〜21cによって各パレット搬送ライン32からパレット70を受けとり、ガイドレール21a〜21cを上下に移動させることによってパレット70を下部ユニット30から上部ユニット10に上昇させる。また、上昇位置においてガイドレール21a〜21cの上に載置されたパレット70は上部ユニット10のパレット搬送ライン19に受け渡される。
【0016】
図2に示すように、プリント基板50の裏面Bにクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置14とプリント基板50の表面Aにクリームはんだを塗布するはんだ塗布装置15とは2本のパレット搬送ライン19の上にパレット70の搬送方向に並んで配置されている。ただし、各はんだ塗布装置14,15のはんだ塗布口は、それぞれ、ガイドレール19a,19b及びガイドレール19b,19cの間となるように配置されている。また、プリント基板50の裏面Bに電子部品を搭載する電子部品搭載装置16は、ガイドレール19a,19bにまたがって配置され、プリント基板50の表面Aに電子部品を搭載する電子部品搭載装置17は、ガイドレール19b,19cにまたがって配置されている。つまり、各電子部品搭載装置16,17はパレット搬送ライン19に沿って並列に配置されている。
【0017】
図3に示すように、リフロー炉31は下部ユニット30に配置された2本のパレット搬送ライン32の上にまたがるように配置されている。リフロー炉31の内部は加熱温度が異なる複数の炉室に分割され、上昇エレベータ21側(リフロー炉31の出口側)にはプリント基板50を冷却して溶融したはんだを固める冷却器が組み込まれている。
【0018】
図4に示すように、本実施形態の電子部品実装システム100に用いられるプリント基板50を載置するパレット70は、四角い平板71の両側に図2,3に示したガイドレール19a〜19c、32a〜32cによってガイドされる突部72が設けられたもので、平板71には、プリント基板50の周縁が載置される段部74が設けられ、段部74の内側は開口73となっている。本実施形態では、プリント基板50は、左右対称となっているので、裏面Bを上側にしても表面Aを上側にしても図4(a)に示す段部74にはまり込むことができる。また、開口73は、電子部品が取り付けられた面が下側、電子部品が取り付けられていない面が上側となるように、プリント基板50を載置できる大きさとなっている。
【0019】
次に図5から図8を参照して、以上のように構成された電子部品実装システム100によってプリント基板50に電子部品を搭載し、はんだによって固定する工程について説明する。
【0020】
図5に示すように、図2に示す上部ユニット10の基板供給口11から裏面Bを上側にしたプリント基板50が上部ユニット10の内部に供給される。また、図2に示すパレット出し入れ口13からパレット70が上部ユニット10の内部に搬入される。上部ユニット10に搬入されたパレット70は、ロボットアーム20によって上昇位置にある上昇エレベータ21のガイドレール21a,21bに載せられる。そして、ガイドレール21a,21bの上に載せられたパレット70の段部74に裏面Bを上側にしてプリント基板50が載置される。
【0021】
図5図2に示すように、プリント基板50が載置されたパレット70は、パレット搬送ライン19によって搬送されながら、はんだ塗布装置14によって裏面Bにクリームはんだが塗布され、電子部品搭載装置16によって裏面Bに電子部品が搭載される。電子部品が裏面Bに搭載されたプリント基板50は、パレット搬送ライン19から降下エレベータ18に受け渡され、降下エレベータ18によって上部ユニット10から下部ユニットに降下する。下部ユニット30に降下したパレット70は、降下エレベータ18から下部ユニット30のパレット搬送ライン32に受け渡され、パレット搬送ライン32によって上部ユニット10のパレット搬送ライン19とは反対方向に搬送され、リフロー炉31の中に入る。リフロー炉31の中で加熱されるとプリント基板50に塗布されたクリームはんだが溶融し、電子部品とプリント基板50との間に入る、そして、リフロー炉31の出口部に配置された冷却器によってプリント基板50が冷却されると、溶融していたはんだが固まり、電子部品がプリント基板50の裏面Bに固定される。図3図5に示すように、リフロー炉31を出たパレット70は、上昇エレベータ21に受け渡され、上昇エレベータ21によって上部ユニット10まで上昇する。
【0022】
図5に示すように、ロボットアーム20は、上昇位置まで上昇したパレット70に載置されているプリント基板50をつかんで反転させ、表面Aを上にして隣の上昇エレベータ21のガイドレール21b,21cに載せられた別のパレット70の上に載置される。パレット70は、裏面Bを上にしたプリント基板50を搬送するパレット搬送ライン19に平行するもう1本のパレット搬送ライン19の上を降下エレベータ18に向かって搬送され、搬送中にはんだ塗布装置15によって表面Aにクリームはんだが塗布され、電子部品搭載装置17によって電子部品が搭載される。そして、降下エレベータ18によって下部ユニット30に降下し、下部ユニット30のもう1本のパレット搬送ライン32によってリフロー炉31に入る。リフロー炉31によって加熱、冷却され、はんだによって電子部品が表面Aに固定されたプリント基板50は、上昇エレベータ21によって上昇位置まで上昇する。
【0023】
上昇してきたプリント基板50は裏面Bと表面Aの両面それぞれに電子部品の実装が終了して実装済プリント基板60となっている。実装済プリント基板60は、ロボットアーム20によって上部ユニット10の基板払い出し口12から外部に搬出される。上記のように、本実施形態の電子部品実装システムは、プリント基板50の裏面Bと表面Aとを各搬送ライン19,32によって並列して搬送させながら、裏面Bと表面Aとにそれぞれ電子部品を実装することができる。
【0024】
次に、図6を参照しながら電子部品を実装するプリント基板50を別の種類のプリント基板55に変更する工程について説明する。図5を参照して説明した装置と同様の装置については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0025】
別の種類のプリント基板55は、別の種類のパレット75によって搬送される。パレット75の外形寸法はパレット70と同様であり、パレット搬送ライン19,32及び上昇、降下エレベータ21,18によって搬送及び上昇、降下される。図6に示すように、別の種類のプリント基板55は、裏面Cを上にして上部ユニット10に供給され、ロボットアーム20によって別の種類のパレット75の上に載置される。その際、先に実装工程を行ってしたプリント基板50が載置されたパレット70は、降下エレベータ18の上に位置している。また、下部ユニット30のパレット搬送ライン32ならびに、プリント基板50の表面Aに電子部品を実装するためのパレット搬送ライン19,32には、表面Aが上向きに載置されたパレット70が残っている。
【0026】
図7に示すように、パレット搬送ライン19が別の種類のパレット75を搬送させて、はんだ塗布装置14、電子部品搭載装置16によって裏面Cにクリームはんだの塗布と電子部品の搭載を行い、降下エレベータ18によって下部ユニット30に降下させてリフロー炉31を通過させ、別のプリント基板55の裏面Cに電子部品を実装し、上昇エレベータ21によってパレット75を上昇位置まで上昇させる。そして、裏面Cへの電子部品の実装が終了したプリント基板55はロボットアーム20によって反転させられ、上昇エレベータ21に載せられた別の種類のパレット75の上に表面Dを上にして載置される。この際、先に実装工程を行っていたプリント基板50が載置されたパレット70は、表面Aへの電子部品の実装を行うパレット搬送ライン19に直列に配置される降下エレベータ18の上に載っている。
【0027】
上記のように、図7に示す状態では、先に実装工程を行ったプリント基板50と次の種類のプリント基板55が混在した状態でパレット搬送ライン19,32の上を搬送されながら電子部品の実装が行われる。
【0028】
そして、先に実装を行っていたすべてのプリント基板50の裏面B、表面Aへの電子部品の実装が終了し、実装済プリント基板60として基板払い出し口12から外部に搬出されると、図8に示す様に、電子部品実装システム100の中は次の種類のプリント基板55に置き換わり、次の種類の実装済プリント基板65が基板払い出し口12から外部に搬出される。
【0029】
以上説明したように、本実施形態は、複数種類のプリント基板50,55に同時に電子部品を実装することができ、基板の種類を変更するためのロスが少なく、多種類の基板への電子部品の実装を効率的に行うことができる。
【0030】
本実施形態では、リフロー炉31は、裏面Bと表面Aとを同じ炉室で加熱することとして説明したが、裏面Bと表面Aとを別の炉室によって加熱するように構成してもよい。また、本実施形態では、はんだ塗布装置14,15と、電子部品搭載装置16,17とを含む上部ユニット10とリフロー炉31を含む下部ユニット30を含む構成として説明したが、一つの平面上に、はんだ塗布装置14,15と電子部品搭載装置16,17とリフロー炉31とを配置するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 上部ユニット、11 基板供給口、12 基板払い出し口、13 パレット出し入れ口、14,15 はんだ塗布装置、16,17 電子部品搭載装置、18 降下エレベータ、18a-18c,19a-19c,21a-21c,32a-32c ガイドレール、19,32 パレット搬送ライン、19d,19e,32d,32e 駆動機構、20 ロボットアーム、21 上昇エレベータ、30 下部ユニット、31 リフロー炉、50,55 プリント基板、60,65 実装済プリント基板、70,75 パレット、71 平板、72 突部、73 開口、74 段部、100 電子部品実装システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8