(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764552
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】インクジェットプリンター用アダプタ装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20150730BHJP
【FI】
B41J2/175 175
B41J2/175 119
B41J2/175 167
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-510104(P2012-510104)
(86)(22)【出願日】2010年5月13日
(65)【公表番号】特表2012-526667(P2012-526667A)
(43)【公表日】2012年11月1日
(86)【国際出願番号】CN2010072734
(87)【国際公開番号】WO2010130221
(87)【国際公開日】20101118
【審査請求日】2011年11月18日
(31)【優先権主張番号】200910039523.6
(32)【優先日】2009年5月13日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510179353
【氏名又は名称】ジュハイ ナインスター マネージメント カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
(72)【発明者】
【氏名】シャオ バイアオ
【審査官】
高松 大治
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−306498(JP,A)
【文献】
特開平06−320732(JP,A)
【文献】
特開2001−187456(JP,A)
【文献】
特開平03−227650(JP,A)
【文献】
特開2002−120379(JP,A)
【文献】
特開平10−181045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクカートリッジを収容できるチャンバーと、チップとを含むインクジェットプリンター用アダプタ装置であって、
前記チップは、プリンターと接触する面に前記プリンターと電気的に接続する情報接点、二つの検出接点およびインク情報を保存するメモリを設え、
前記チップはさらに前記二つの検出接点とそれぞれ電気的に接続する常閉マグネットスイッチである非接触式トリガスイッチを有し、
前記チップにおけるインク残量の情報が所定値に達するとリセット装置によってインク残量情報が自動的にリセットされ、
前記非接触式トリガスイッチは、前記インクカートリッジが前記チャンバーに挿入される際少なくとも一回前記インクカートリッジの非接触式トリガユニットのトリガによって遮断され、前記インクカートリッジが前記プリンターに挿入された後、前記非接触式トリガユニットのトリガを受けず導通状態となり、
前記プリンターは前記遮断及び前記導通状態を検出して前記メモリに更新後のインクの情報を読み取り、前記インクカートリッジが使用可能であると知らせることを特徴とするインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項2】
前記チップは、プリントヘッドの対応する接点に隣接する前記アダプタ装置の側面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項3】
前記メモリは、前記チップの電気回路板とアダプタ装置との間の密閉空間に設けられることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項4】
前記非接触式トリガスイッチは、前記チップの前記二つの検出接点と同一の面又はその反対の面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項5】
前記非接触式トリガユニットは、前記非接触式トリガスイッチとの間の磁力を通じて非接触式トリガスイッチの接続または遮断を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項6】
前記非接触式トリガスイッチは、磁石と、磁石の内孔に穿設される位置決め柱と、二つ前記検出接点と接続する接点を備え、前記非接触式トリガユニットが前記非接触式トリガスイッチの作用範囲を経由すると、前記磁石は前記非接触式トリガユニットに吸引されて前記位置決め柱に沿って移動し、元の閉位置を離れ、前記非接触式トリガユニットが前記非接触式トリガスイッチの作用範囲を離れた後に、前記磁石は自身磁力で吸引されて接触するまで前記検出接点と接続する接点方向へ移動することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項7】
前記非接触式トリガスイッチは、常閉マグネットスイッチであり、該常閉マグネットスイッチは前記非接触式トリガユニットと磁力作用を引き起こす金属を有することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項8】
前記非接触式トリガスイッチは、常閉マグネットスイッチであり、該常閉マグネットスイッチは弾性部材と強磁性物質をそれぞれ1つ有することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【請求項9】
前記非接触式トリガスイッチに用いる磁石の磁束は500〜1500ガウスであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンター用アダプタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンター用アダプタ装
置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプリンターは、ユーザーがインクジェットプリンターとセットで使用するアダプタ装置及びインクカートリッジを採用している。それらは、
図1(
図1は従来のプリンターアダプタ装置及びインクカートリッジの概略図である。)に示すように、インクを保存する保存チャンバーと、プリンターのプリントヘッドにインクを供給するインク出口と、大気入口と、インクチャンバーのマイナス圧力の安定性を保持する弁と、プリンターにインクカートリッジの情報を提供するチップと、チップ位置決め用のプリンターアダプタ装置とを含む。その装着・作動は下記の通りである。まず、インクの情報が保存されているチップ1を備えるアダプタ装置2をプリンターに装着する。装着した後に、チップ1の接点とプリンターの接点は、それぞれ緊密に嵌め合う。そして、インクカートリッジ5をアダプタ装置2に装着し、プリンターのインク供給針をインクカートリッジ5のインク出口に挿入させるとプリンターが正常作動を開始する。インクが切れると、プリンターはインクカートリッジ5の交換を知らせる。すると、インクカートリッジ5が取出されてインクカートリッジ5は交換される。プリンターは改めてインク情報を読み取り、引続き作動することが可能となる。
【0003】
プリンターが作動する時、チップ1の各接点とプリンターの接点とは導電回路を構成するため、プリンターがチップ1のインク残量情報を検出することが可能となる。インクカートリッジを交換する際に、前記導電回路を遮断しなければな
らない。プリンターは、該導電回路の遮断を検出した際に、インクカートリッジが交換されたと判断し、インク残量の情報を取り消して、更新後のインクカートリッジのインク残量情報を取得する。前記導電回路を遮断しないと、プリンターはインクの残量情報を取り消すことができず、該情報がチップに保存される更新後のインクカートリッジの情報と一致しない結果をもたらし、プリンターがエラーを出しプリントすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
然し、従来の技術においては、インクカートリッジを交換する際に、アダプタ装置を取り出さないと、チップとプリンターとの導電回路はずっと導通状態にあり、自動遮断を実現できず、それにより前記のプリンターはエラーを出してプリントできない状況をもたらすおそれがある。従来の一部プリンターはチップをプリンターから脱離させないとリセットされないようにプログラムされている。即ち、プリンターアダプタ装置を使用するユーザーはインクカートリッジを交換する際に、インクカートリッジとアダプタ装置を全部取出さなければ、前記の回路を遮断することができない。このように改めてインクカートリッジを取付けた後、交換の目的を達成することができる。しかし、これによってアダプタ装置の着脱作業が増え、アダプタ装置の使用寿命が減少し、ユーザーの作業量及び使用コストが増加する問題がある。
【0005】
本発明は、インクカートリッジを改めてアダプタ装置に装着する際に、アダプタ装置をプリンターから取り出さなければならないという従来の技術的課題を解决できるインクジェットプリンター用アダプタ装
置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の課題を解決するために、本発明に係るインクジェットプリンター用アダプタ装置は、インクカートリッジを収容できるチャンバーと、プリンターと接触する面に前記プリンターと電気的に接続する情報接点と二つの検出接点とインク情報を保存するメモリを備えるチップと、を含む。前記チップにはさらに前記二つの検出接点とそれぞれ電気的に接続する常閉マグネットスイッチである非接触式トリガスイッチが設けられている。前記チップにおけるインク残量の情報が所定値に達する
とリセット装置によってインク残量情報が自動的にリセットされる。インクカートリッジをチャンバーに挿入する際に、前記非接触式トリガスイッチは、インクカートリッジの非接触式トリガユニットのトリガにより少なくとも一回遮断される。前記非接触式トリガスイッチは、前記インクカートリッジが挿入された後、非接触式トリガユニットのトリガを受けず導通状態となり、前記プリンターは前記遮断及び前記導通状態を検出して前記メモリに更新後のインクの情報を読み取り、前記インクカートリッジが使用可能であると知らせることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、前記チップは、プリントヘッドの対応する接点に隣接するアダプタ装置の側面に設けられる。
【0008】
本発明によれば、前記非接触式トリガスイッチは、前記チップの前記二つの検出接点と同一の面又はその反対の背面に設けられる。
【0009】
本発明によれば、前記非接触式トリガユニットは磁力を通じて前記非接触式トリガスイッチの接続と遮断を制御する。
【0010】
本発明によれば、前記非接触式トリガスイッチは、ドライリードパイプスイッチである。
【0011】
本発明によれば、前記非接触式トリガスイッチは、常閉マグネットスイッチであり、該常閉マグネットスイッチは前記非接触式トリガユニットと磁力作用を引き起こす磁石又は強磁性物質を有する。
【0012】
本発明によれば、前記非接触式トリガスイッチに用いる磁石の磁束は500〜1500ガウスである。
【0013】
本発明の前記インクジェットプリンター用アダプタ装置とセットで用いられる
参考のインクカートリッジは、前記チップの前記非接触式トリガスイッチと対応する非接触式トリガユニットを有する。
【0014】
参考のカートリッジの前記非接触式トリガユニットは、前記非接触式トリガスイッチと磁力作用を発生する磁石である。
【0015】
参考のカートリッジの前記非接触式トリガユニットは、前記非接触式トリガスイッチと磁力作用引き起こす強磁性物質である。
【0016】
参考のカートリッジの前記非接触式トリガユニットにおける磁石の磁束は1000〜5000ガウスである。
【0017】
参考のカートリッジによれば、前記非接触式トリガユニットは、あらかじめ前記アダプタ装置の前記チップの前記非接触式トリガスイッチと対応する側面に埋め込んであり、前記インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡が前記非接触式トリガスイッチを作動させる区域を経由する。
【0018】
参考のカートリッジによれば、前記非接触式トリガユニットは、側面に固定されており、前記インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡が前記非接触式トリガスイッチを作動させる区域を経由する。
【0019】
参考のカートリッジによれば、前記非接触式トリガユニットは側面に着脱可能に設けられ、前記インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡が前記非接触式トリガスイッチを作動させる区域を経由する。
【0020】
参考のカートリッジによれば、前記インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡が前記非接触式トリガスイッチを作動させる区域を経由し、前記非接触式トリガユニットが前記非接触式トリガスイッチを作動させる有效距離は3〜10mmである。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、インクカートリッジをプリンターに挿入する際に前記非接触式トリガスイッチは少なくとも一回インクカートリッジの非接触式トリガユニットのトリガにより遮断され、かつ、インクカートリッジを挿入した後、非接触式トリガユニットのトリガを受けず導通状態となる。すなわち、カートリッジをプリンター用アダプタ装置に挿入する際に少なくとも一回遮断され、カートリッジが挿入された後、チップがプリンターと接続し、カートリッジをプリンター用アダプタ装置から抜き出すと、アダプタ装置をプリンターから抜き出すことなくチップとプリンターを遮断することができるため、カートリッジをアダプタ装置に再装着する場合、アダプタ装置をプリンターから取り出さなければならない従来の技術課題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】従来のプリンター用アダプタ装置及びインクカートリッジの概略図である。
【
図2】本発明に係るプリンター用アダプタ装置の概略図である。
【
図4】本発明に係るアダプタ装置と
参考のインクカートリッジとの結合状態の概略図である。
【
図6】本発明においてインクカートリッジを取り付ける際にマグネットスイッチが遮断された時、インクカートリッジとチップとの相対位置を示す図である。
【
図7】本発明においてチップのマグネットスイッチが閉じた状態を示す図である。
【
図8】本発明に対応するプリントシステムのモジュ-ル化回路の原理図である。
【
図9】本発明に係るインクジェットプリンター用アダプタ装置のチップの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
まず、本発明に係るチップの主要な改善点は、チップの二つの検出接点とそれぞれに電気的に接続可能な非接触式トリガスイッチを増設したことである。インクカートリッジをプリンターに挿入する際に、前記非接触式トリガスイッチは、インクカートリッジの非接触式トリガユニットのトリガにより少なくとも一回遮断され、インクカートリッジが挿入された後、非接触式トリガユニットのトリガを受けず導通状態となる。これによりチップがプリンターと自動的に遮断または接続することを実現できる。
【実施例1】
【0024】
図2は、本発明に係るプリンター用アダプタ装置の概略図であり、
図3は、
参考のインクカートリッジの概略図であり、
図4は、本発明に係るアダプタ装置と
参考のインクカートリッジとの結合状態の概略図であり、
図5は、本発明に係るチップの概略図であり、
図6は、インクカートリッジを取り付ける際にマグネットスイッチが遮断された時、インクカートリッジとチップとの相対位置を示す図であり、
図7は、インクカートリッジを取り付ける際にチップのマグネットスイッチが閉じた状態を示す図であり、
図8は、本発明に対応するプリントシステムモジュ-ル化回路の原理図である。
【0025】
図2乃至
図7に示すように、インクカートリッジ5を収容できるチャンバーとチップ1とを含むインクジェットプリンター用アダプタ装置2において、該チップ1のプリンターと接触する面にプリンターと電気的に接続する情報接点と二つの検出接点及びインク情報を保存するメモリが配設されている。前記チップは、プリントヘッドの対応する接点に隣接するアダプタ装置の側面に設けられる。また、前記メモリは、電気回路板の背面とアダプタ装置との間の密閉空間に設けられる。
【0026】
チップ1におけるインク残量の情報が所定値に達すると、リセット装置はインク残量情報を自動的にリセットし、プリンターがインクカートリッジ5の交換を提示する。本実施例では、非接触式トリガスイッチはマグネットスイッチであってもよい。非接触式トリガスイッチはチップの二つの検出接点と同一の面またはその反対の背面に設けることができる。インクカートリッジ5をアダプタ装置2から取出し、非接触式トリガユニット4がマグネットスイッチ3の作用範囲を経由すると、マグネットスイッチ3内の磁石33は非接触式トリガユニット4に吸引されて位置決め柱32に沿って非接触式トリガユニット4側へ移動し、元の閉位置を離れ、この時、
図8に示すように、チップ1内の回路が遮断される。
図8は、本発明に対応するプリントシステムのモジュ-ル化回路の原理図である。非接触式トリガユニット4がマグネットスイッチ3の作用範囲を離れた後に、磁石は自身の磁力で吸引されて接触するまで検出接点と接続する接点31方向へ移動する。この時、マグネットスイッチ3が接続される。新しいインクカートリッジ5を再装着した後に、逆のステップでトリガ装置がもう一度チップ1の回路を遮断し、プリンターがチップ1のインク残量情報を読み取り、インクカートリッジが使用可能な情報を提示する。接点31は二つの検出接点とそれぞれ電気的に接続し、
図6に示すように、インクカートリッジ5をプリンターに挿入する際に、マグネットスイッチ3は少なくとも一回インクカートリッジ5の非接触式トリガユニット4のトリガにより遮断され、インクカートリッジ5が挿入された後、非接触式トリガユニット4のトリガを受けず導通状態となる。このように、非接触式トリガスイッチと非接触式トリガユニット4との間では、磁力を通じて非接触式トリガスイッチの接続と遮断が制御される。非接触式トリガスイッチは常閉マグネットスイッチである。該常閉マグネットスイッチは非接触式トリガユニットと磁力作用をする金属、例えばマグネットを有する。或は、非接触式トリガスイッチは、常閉マグネットスイッチであり、該常閉マグネットスイッチに弾性部材一つと強磁性部材一つを有する。非接触式トリガスイッチに用いる磁石33の磁束は500〜1500ガウスである。前記非接触式トリガユニット4は、非接触式トリガスイッチと磁力作用を引き起こす磁石又は磁性物質であって、その磁束が1000〜5000ガウスである。
【0027】
次に、本発明を具体的に説明する。
まず、アダプタ装置2をプリンターに装着すると、チップ1の回路が導通され、プリンターはチップ1の情報を読み取る。次に、インクカートリッジ5をアダプタ装置2に装着すると、
図6に示すようにインクカートリッジ5の側面に設けられた非接触式トリガユニット4は、チップ1のマグネットスイッチ3の作用範囲を経過する際に、チップ1の内部電気回路を遮断する。それから引き続きインクカートリッジ5を装着すると、非接触式トリガユニット4がチップ1のマグネットスイッチ3の作用範囲を離れて、所定位置まで挿入されてチップ1の回路が接続される。この時、プリンターはインクカートリッジ5が装着された情報を提示し、且つインク残量の情報を読み取り、新たに装着したインクカートリッジ5が使用できることを知らせる。
【0028】
インクが切れた際に、チップ1が自動的にリセットされ、プリンターがインクカートリッジ5の交換を知らせる。インクカートリッジ5をプリンター用アダプタ装置2から取り出す場合、インクカートリッジ5の側面に設けられたトリガユニットが再度チップ1のマグネットスイッチ3を経由し、チップ1の内部電気回路が再度遮断される。新しいインクカートリッジ5が装着された後に、インクカートリッジ5のトリガユニットが再びチップ1の内部電気回路を接続・遮断する。この時、プリンターがリセットされた後のインクの情報を読み取り、プリンターは引き続き作動することができる。
【0029】
前記非接触式トリガユニットがあらかじめインクカートリッジ内の、前記アダプタ装置のチップの非接触式トリガスイッチと対応する壁側に埋設されていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。または、前記非接触式トリガユニットがインクカートリッジの側面に固定されていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。または、前記非接触式トリガユニットがインクカートリッジの側面に脱着可能に設けられていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。前記非接触式トリガユニットと当該トリガ区域にある非接触式トリガスイッチとの有效作用距離は3〜10mmである。
【0030】
本発明において、インクカートリッジ5の側面に設けられるトリガ装置、即ち、非接触式トリガユニットがチップ1のスイッチを駆動してチップ1をアクティブにさせることで、プリンターにインク残量の情報を読み取らせることができる。このように、アダプタ装置2を永久的にプリンターに装着することができ、ユーザーはチップ1を有しないインクカートリッジ5のみをチェンジすればよい。
【実施例2】
【0031】
図9は、本発明に係るインクジェットプリンター用アダプタ装置のチップの構造を示す図である。
図9に示すように、本実施例に用いるアダプタ装置のチップと実施例1に用いるチップとの主な相違点は、チップ1の非接触式トリガスイッチがドライリードパイプスイッチである点である。
【0032】
参考発明は、低コストで、ユーザーが便利に使用できるインクカートリッジを提供する。該インクカートリッジにチップの非接触式トリガスイッチと対応する非接触式トリガユニットが設けられる。該インクカートリッジは実施例1又2に記載のアダプタ装置とセットで使用され得る。
【0033】
前記非接触式トリガユニットは、非接触式トリガスイッチと磁力作用を引き起こす磁石又は磁性物質であって、磁束が1000〜5000ガウスである。
【0034】
前記非接触式トリガユニットは非接触式トリガスイッチと磁力作用を引き起こすことができる磁性物質である。前記非接触式トリガユニットがあらかじめインクカートリッジ内の、前記アダプタ装置のチップの非接触式トリガスイッチと対応する壁側に埋設されていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。または、前記非接触式トリガユニットがインクカートリッジの側面に固定されていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。または、前記非接触式トリガユニットがインクカートリッジの側面に脱着可能に設けられていると、インクカートリッジを着脱する際に、前記非接触式トリガユニットの移動軌跡は前記非接触式トリガスイッチのトリガ区域を経由する。
【0035】
前記非接触式トリガユニットと当該トリガ区域にある非接触式トリガスイッチとの有效作用距離は3〜10mmである。本実施例のインクカートリッジとアダプタ装置との協働については、実施例1の説明を参照できる。
【0036】
本発明において、インクカートリッジ5の側面に設けられるトリガ装置、即ち、非接触式トリガユニットがチップ1のスイッチを駆動してチップ1をアクティブにさせることで、プリンターにインク残量の情報を読み取らせることができる。このように、アダプタ装置2を永久的にプリンターに装着することができ、ユーザーはチップ1を有しないインクカートリッジ5のみをチェンジすればよい。
【0037】
説明すべきことは、以上のように実施例を通じて本発明の技術方案を説明したが、本発明はこれに限定されない。すべてのパラメータは状況に応じて調整可能であり、且つ、本発明の請求の範囲に属する。本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で本発明の技術方案に対する修正及び変形が可能であり、これらの修正及び変形は全て本願発明の請求項の範囲に属することは、当業者にとって理解されるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 ・・・ チップ
2 ・・・ アダプタ装置
3 ・・・ マグネットスイッチ
4 ・・・ 非接触式トリガユニット
5 ・・・ インクカートリッジ
31 ・・・ 検出接点と接続する接点
32 ・・・ 位置決め柱
33 ・・・ 磁石