特許第5764554号(P5764554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764554
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】電子ペーパー表示装置のイベント追跡
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20150730BHJP
【FI】
   G06F13/00 540R
【請求項の数】27
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-515021(P2012-515021)
(86)(22)【出願日】2010年6月7日
(65)【公表番号】特表2012-529709(P2012-529709A)
(43)【公表日】2012年11月22日
(86)【国際出願番号】US2010037628
(87)【国際公開番号】WO2010144364
(87)【国際公開日】20101216
【審査請求日】2013年6月5日
(31)【優先権主張番号】12/481,306
(32)【優先日】2009年6月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511299104
【氏名又は名称】スキフ・エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】512228543
【氏名又は名称】イーブック・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンサン・ル・シュヴァリエ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・リヴリン
(72)【発明者】
【氏名】ブレイディー・デュガ
(72)【発明者】
【氏名】ガース・コンボイ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・レシュナー
(72)【発明者】
【氏名】ルゼ・リチャーズ
(72)【発明者】
【氏名】エミリオ・ロハス
【審査官】 小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−084182(JP,A)
【文献】 特開2005−151271(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0087598(US,A1)
【文献】 特開2009−043119(JP,A)
【文献】 特開2005−070833(JP,A)
【文献】 特開2006−323683(JP,A)
【文献】 特開2001−318899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ペーパー表示装置上で生じているイベントを追跡するための、ハードウェアにより実施される方法であって、
コンピュータプロセッサを使用して、前記電子ペーパー表示装置で生じているイベントを検出するステップと、
前記コンピュータプロセッサを使用して、前記検出されたイベントに対応するイベント識別子を識別することを、マッピングデータ構造を照会するために当該検出されたイベントの1つ以上の部分を使用することで、行うステップであって、前記マッピングデータ構造は、1つ以上のイベント識別子へのエクステンシブルマークアップランゲージ(XML)要素のマッピングを含み、前記イベント識別子は、発行識別子、ページ識別子、ズーム状態、スクロール位置、強調されるコンテンツの表示子、およびユーザーインタフェースのフォーカスのいずれかであるステップと、
前記コンピュータプロセッサを使用して、前記電子ペーパー表示装置の装置状態を識別するステップと、
前記イベント識別子および前記装置状態をネットワークアクセス可能な装置にネットワークを介して送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記1つ以上のイベント識別子は、電子コンテンツに関係する標的のマーケティング材料を作り出すための前記電子コンテンツの利用情報を提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のイベント識別子は、前記電子ペーパー表示装置に関係する技術的課題を診断するための診断情報を提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のイベント識別子は、電子コンテンツに関するユーザーの需要に対処するためにネットワークリソース要件を識別するためのプランニング情報を提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記イベントは、前記電子ペーパー表示装置上での電子コンテンツのページの閲覧を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信するステップは、イベントの時間、イベントの行為、イベントのユーザーインタフェース制御識別子、ユーザーインタフェース表示座標、イベントに関係するリソース要求の識別子、イベントに関係するリソース応答の1つ以上の部分、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
リソース要求は、ユニフォームリソースロケータ(「URL」)のクリック、POST要求を介した依頼、FTPダウンロード、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記イベントは、リソース要求、装置の電力状態変化、ユーザーインタフェース制御の変化、リソース応答、装置の状態、エラーコード、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザーインタフェース制御の変化は、ボタンのアップ、ボタンのダウン、タッチスクリーンの叩き、スクロールホイールの回転、タッチパッド入力、マウス入力、トラックボール入力、滑り制御の調節、トグルスイッチの返り、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークアクセス可能な装置は、電子ペーパー表示装置のイベントを記録するためのサーバを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサが請求項1に記載の方法を遂行するためのコンピュータプロセスを実行するように命令するための、前記少なくとも1つのプロセッサによって読出し可能に構成された命令のコンピュータプログラムを格納するための少なくとも1つのプロセッサ読出し可能な記憶媒体。
【請求項12】
電子ペーパー表示装置であって、
電子コンテンツを表示するための持続型ディスプレイと、
電子ペーパー表示装置のイベント情報を送信するための通信モジュールと、
前記ディスプレイおよび前記通信モジュールに通信可能に連結されたプロセッサと、
を含み、
前記プロセッサは、
前記電子ペーパー表示装置で生じているイベントを検出し、
記検出されたイベントに対応するイベント識別子を識別することを、マッピングデータ構造を照会するために当該検出されたイベントの1つ以上の部分を使用することで、行い、ここで前記マッピングデータ構造は、1つ以上のイベント識別子へのエクステンシブルマークアップランゲージ(XML)要素のマッピングを含み、前記イベント識別子は、発行識別子、ページ識別子、ズーム状態、スクロール位置、強調されるコンテンツの表示子、およびユーザーインタフェースのフォーカスのいずれかである
前記電子ペーパー表示装置の装置状態を識別し、
前記イベント識別子および前記装置状態をネットワークアクセス可能な装置へとネットワークを介して送信する
ように構成される
ことを特徴とする電子ペーパー表示装置。
【請求項13】
前記イベントは、前記電子ペーパー表示装置上での電子コンテンツのページの閲覧を含むことを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項14】
前記送信することは、イベントの時間、イベントの行為、イベントのユーザーインタフェース制御識別子、ユーザーインタフェース表示座標、イベントに関係するリソース要求の識別子、イベントに関係するリソース応答の1つ以上の部分、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを送信することをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項15】
リソース要求は、ユニフォームリソースロケータ(「URL」)のクリック、POST要求を介した依頼、FTPダウンロード、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項14に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項16】
前記イベントは、リソース要求、装置の電力状態変化、ユーザーインタフェース制御の変化、リソース応答、装置の状態、エラーコード、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項17】
前記ユーザーインタフェース制御の変化は、ボタンのアップ、ボタンのダウン、タッチスクリーンの叩き、スクロールホイールの回転、タッチパッド入力、マウス入力、トラックボール入力、滑り制御の調節、トグルスイッチの返り、およびこれらの組合せのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項16に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項18】
前記ネットワークアクセス可能な装置は、電子ペーパー表示装置のイベントを記録するためのサーバを含むことを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項19】
前記プロセッサは、前記イベントに関係するデータを前記電子ペーパー表示装置に関係する電子記憶装置に格納するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項20】
前記1つ以上のイベント識別子は、電子コンテンツに関係する標的のマーケティング材料を作り出すための前記電子コンテンツの利用情報を提供することを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項21】
前記1つ以上のイベント識別子は、前記電子ペーパー表示装置に関係する技術的課題を診断するための診断情報を提供することを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項22】
前記1つ以上のイベント識別子は、電子コンテンツに関するユーザーの需要に対処するためにネットワークリソース要件を識別するためのプランニング情報を提供することを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項23】
1つ以上のイベント識別子へのXML要素の前記マッピングは、電子コンテンツのページおよびズームレベルに関係する1つ以上のXML要素を識別することを特徴とする請求項12に記載の電子ペーパー表示装置。
【請求項24】
電子ペーパー表示装置のイベントを追跡するためのシステムであって、
イベントを1つ以上のイベント識別子にマッピングするデータ構造を作り出し、ここで、前記データ構造は、1つ以上のイベント識別子へのエクステンシブルマークアップランゲージ(XML)要素のマッピングを含み、前記イベント識別子は、発行識別子、ページ識別子、ズーム状態、スクロール位置、強調されるコンテンツの表示子、およびユーザーインタフェースのフォーカスのいずれかである
前記データ構造を電子ペーパー表示装置に供給し、
検出されたイベントに対応する1つ以上のイベント識別子と装置状態とを前記電子ペーパー表示装置から受信し、
前記イベント識別子に関係するデータを記録する
ように構成された1つ以上のプロセッサを含むことを特徴とするシステム。
【請求項25】
前記記録されたデータに少なくとも部分的に基づいて標的のマーケティング材料を作り出すことをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記記録されたデータに少なくとも部分的に基づいて前記電子ペーパー表示装置に関係する技術的課題を診断することをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記記録されたデータに少なくとも部分的に基づいて電子コンテンツに関するユーザーの需要に対処するためにネットワークリソース要件を識別することをさらに含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペーパー表示装置のイベント追跡に関する。
【背景技術】
【0002】
電子コンテンツのページの閲覧のような、ユーザー装置で生じているイベントの追跡はマーケティング、診断、プランニング、または他の目的のための貴重な情報を提供することが可能である。しかし、現在のシステムおよび方法は、そのような情報を有意義な方法で提供するために追跡目的で無視できない量のデータが装置またはシステムへと送られることを必要とする。データは頻繁な間隔で(例えば、ユーザーがページを変えたり、ディスプレイの状態を変えるなどするといつでも)生じさせられる。これらの追跡イベントの通信および処理は貴重な帯域幅と処理時間を使う。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、添付の図面と関連付けて取り入れられる以下の説明を参照することで、さらなる目的および恩典と共に最もよく理解されることがあり得、いくつかの図で、類似した参照番号は類似した構成要素を分類する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の一実施形態による、電子ペーパー表示装置のイベントを追跡するためのシステムの概略図である。
図2】本開示の一実施形態による、XML IDのマッピング書式の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による、電子ペーパー表示装置の概略図である。
図4】本開示の一実施形態に従って、電子ペーパー表示装置のイベントを追跡するためのモジュールを示す図である。
図5】本発明の一実施形態による、電子ペーパー表示装置のイベントの追跡を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の或る実施形態は電子ペーパー表示装置のイベントを追跡することを提供する。さらに特定すると、本発明の或る実施形態は電子ペーパー表示装置のイベントおよびそのようなイベントの記録を追跡するためのシステムおよび方法を提供する。電子ペーパー表示装置はページ閲覧、装置の電力状態、リソース要求、リソース応答のようなイベントおよび他のイベントを追跡することができる。例えば、電子ペーパー表示装置はURL(「ユニフォームリソースロケータ」)のクリックのようなリソース要求を追跡することができる。1つ以上のイベントを追跡するために、電子ペーパー表示装置は電子コンテンツ構造を1つ以上の識別子にマッピングするデータ構造を使用してもよい。イベントに関連するデータの1つ以上の部分が、対応する識別子を識別するためにこのデータ構造に対して比較されてもよい。対応する識別子は、例えばサーバのようなネットワークでアクセス可能な要素へと送信されてもよい。ネットワークアクセス可能な要素がこの電子ペーパー表示装置のイベントを記録してもよい。
【0006】
電子ペーパー表示装置は、限定をしない実例として、電気泳動ディスプレイまたはエレクトロウェッティングディスプレイのような電子ペーパーディスプレイ(本願明細書では「EPD」と称する)を利用する装置であることが可能である。そのようなディスプレイの実例は、限定ではない実例として、米国特許第6577433号、6529313号、6525866号、6574034号、6017584号、6067185号、6118426号、6120839号、6124851号、6130774号、6172798号、6177921号、6232950号、および6249271号に開示されたものを含む。
【0007】
図1は本発明の一実施形態による、電子ペーパー表示装置のイベントを追跡するためのシステムの概略図である。ネットワーク要素104、106、および110は通信可能にネットワーク102に連結されてもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118のうちの1つ以上が通信可能にネットワーク102に連結されてもよい。1つ以上の実施形態で、電子ペーパー表示装置116のような電子ペーパー表示装置がときどきネットワークに接続されないこともあり得る。
【0008】
ネットワーク102は無線ネットワーク、有線ネットワーク、または無線ネットワークと有線ネットワークのいずれの組合せでもよい。例えば、ネットワーク102は光ファイバネットワーク、受動光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インターネットネットワーク、衛星ネットワーク(例えば、帯域C、帯域Kuまたは帯域Kaで動作)、無線LAN、モバイル通信用グローバルシステム(「GSM(登録商標)」)、パーソナルコミュニケションサービス(「PCS」)、パーソナルエリアネットワーク(「PAN」)、D-AMPS、Wi-Fi、固定無線データ、IEEE 802.11a、802.11b、802.15.1、802.11n、および802.11gのうちの1つ以上、またはネットワーク要素104、106および110、電子ペーパー表示装置112、114、116および118、ならびにネットワーク102に通信可能に連結された他の装置の間の通信を可能にするいずれかの他の有線もしくは無線ネットワークを含んでもよい。加えて、限定を伴わずに、ネットワーク102は電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット(登録商標)802.3、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、またはインターネットのようなグローバルネットワークを含んでもよい。ネットワーク102は、独立型ネットワークとしてまたは互いに協同して動作する上述のネットワークの典型的なタイプのうちの1つまたは任意の個数をさらに含んでもよい。ネットワーク102は、通信可能に連結される1つ以上のネットワーク要素の1つ以上のプロトコルを利用してもよい。ネットワーク102はネットワーク装置の1つ以上のプロトコルと他のプロトコルとの間で翻訳することもあり得る。ネットワーク102は1つのネットワークとして図示されているが、1つ以上の実施形態によると、ネットワーク102が例えばサービスプロバイダのネットワーク、インターネット、発行者のネットワーク、電子コンテンツプロバイダのネットワーク、企業のネットワーク、およびホームネットワークのような複数の相互接続されたネットワークを含むこともあり得ることを理解されたい。
【0009】
1つ以上の実施形態で、ネットワーク102は電子コンテンツを配布するために使用されてもよい。一例のコンテンツ配布ネットワークは2008年10月9日に出願された「Systems, Methods and Apparatus for Content Distribution」という表題の米国特許出願第12/248482号明細書、および2007年10月9日に出願された「Content Distribution and Preloading」という表題の米国特許仮出願第60/978748号明細書に開示されており、両方の出願の全体が本明細書に参照により組み込まれている。
【0010】
ネットワーク要素104、106、および110はサーバ、ネットワークの記憶装置、またはネットワーク102に通信可能に連結された他の装置であってもよい。1つ以上の実施形態で、ネットワーク要素104、106、および110は電子ペーパー表示装置のイベント識別子を受信すること、電子ペーパー表示装置のイベントデータを格納すること、電子ペーパー表示装置のイベントデータを分析すること、電子ペーパー表示装置のイベントデータの分析を他の構成要素もしくは装置に供給すること、電子ペーパー表示装置のイベントに応答すること、電子コンテンツを識別子にマッピングするデータ構造を作り出すこと、および電子コンテンツをマッピングするデータ構造を配布することのうちのいずれか、または組合せを遂行してもよい。ネットワーク要素104、106、および110はまた、電子コンテンツを格納、受信、送信、作成、集計、およびアップロードすることのうちのいずれか、または組合せを遂行してもよい。ネットワーク要素104、106、および110はまた、限定はされないがアカウント管理、電子ペーパー表示装置のユーザーへの電子コンテンツのターゲットマーケティング、ユーザーの電子コンテンツ追跡、およびコンテンツ配布のうちのいずれか、または組合せを含む他の電子コンテンツ管理を遂行してもよい。1つ以上の実施形態によると、上記の機能のうちの1つ以上の部分が電子ペーパー表示装置112、114、116、および118によって遂行されてもよい。
【0011】
ネットワーク要素104、106、および110はリダンダントアレイオブインエクスペンシブディスク(「RAID」)、ストレージエリアネットワーク(「SAN」)、インターネットスモールコンピュータシステムインタフェース(「iSCSI」)SAN、ファイバチャネルSAN、コモンインターネットファイルシステム(「CIFS」)、ネットワーク接続ストレージ(「NAS」)、ネットワークファイルシステム(「NFS」)、テープドライブに基づく記憶装置、または他のコンピュータアクセス可能な記憶装置のような記憶装置を含むか、または通信可能に連結されてもよい。
【0012】
ネットワーク要素104、106、および110は、アプリケーションプログラミングインタフェース(「API」)、リモートプロシージャコール(「RPC」)、インタフェーステーブル、ウェブサービス、エクステンシブルマークアップランゲージ(「XML」)に基づくインタフェース、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(「SOAP」)に基づくインタフェース、コモンオブジェクトリクエストブローカーアーキテクチャ(「CORBA」)に基づくインタフェース、および情報を送るまたは受信するための他のインタフェースのうちの1つ以上を介して他のシステム、アプリケーション、および記憶場所のうちのいずれか、または組合せと直接通信する。例えば、ネットワーク要素104、106、および110は会計システム、マーケティングシステム、音声自動応答(「IVR」)システム、コンテンツプロバイダのシステム、または他のシステム、サーバ、または電子コンテンツのキャッシングおよびトランザクションを容易にするための構成要素と通信してもよい。
【0013】
いくつかの実施形態によると、ネットワーク要素104、106、および110は電子コンテンツの配布および管理ネットワークにおいて各々異なる機能に関与し得る。限定をしない実例として、ネットワーク要素104は定期刊行物、本、会報のような電子コンテンツ、または他の電子コンテンツを作成、受信、編成、および集計してもよい。そのような電子コンテンツは出版社、再販会社、新聞社、ジャーナリスト、通信社、放送局、または他の情報源などの1つ以上の供給元から集計されてもよい。電子コンテンツを処理することは索引付け、分類、格納、書式化、翻訳、フィルタ処理、スペルチェック、圧縮、暗号化、守秘、複製、およびさらなる処理のうちのいずれか、または組合せを含んでもよい。電子コンテンツはユーザーまたは第三者の入力によって作成されてもよい(例えばブログ、会報など)。そのようなコンテンツは、限定をしない実例として、タイプ入力または文章入力に会話によって処理される口述(例えば談話、会議、議事録、ヒアリングなどの文章)を介して入力されてもよい。電子コンテンツは、限定をしない実例として光学式文字読取装置(「OCR」)プロセスによるような、既にある文章をスキャンすることによって作成されてもよい。OCRプロセスを実行することなく、他のスキャニングプロセスが電子コンテンツを作成することも可能である。ネットワーク要素104はコンテンツを1つの書式から別の書式に翻訳してもよい。例えば、ネットワーク要素104が加入者からコンテンツを受信し、このコンテンツを、限定はされないが1つ以上のeブック読取装置によって利用される専有の書式を含めた1つ以上の電子書式へと翻訳してもよい。ネットワーク要素104は電子メール経由、FTP(「ファイル転送プロトコル」)経由、HTTP(「ハイパーテキスト転送プロトコル」)経由、テキストメッセージ経由(例えばショートメッセージサービス(「SMS」)経由)、マルチメディアメッセージングサービス(「MMS」)経由、無線アクセスプロトコル(「WAP」)経由、または他の電子通信プロトコル経由で加入者またはユーザーのコンテンツを受信してもよい。ネットワーク要素104によるコンテンツの分類はコンテンツを編成すること、コンテンツを格納すること、主題、定期購読、およびアクセスのうちの1つ以上によってコンテンツを索引付けることのうちのいずれか、または組合せを含んでもよい。限定をしない実例として、コンテンツは定期購読に従って分けられることが可能なデータベースまたは他の記憶装置に分類または格納されてもよい。
【0014】
1つ以上の実施形態によると、ネットワーク要素104は1つ以上の追加の機能を遂行してもよい。例えば、ネットワーク要素104はユーザーの定期購読情報、会計情報、支払い情報、アカウント識別、および電子コンテンツの1つ以上の部分へのユーザーのアクセスに関連する統計値のうちの1つ以上を含むかまたはアクセスしてもよい。ネットワーク要素104は、会計システム、顧客関係管理(「CRM」)システム、マーケティングシステム、支払いシステム、認証システム、ネットワークアクセスサーバ、または他のネットワークシステムもしくは構成要素のような、ローカルまたは遠隔のどちらかの他のシステムまたは構成要素へのインタフェースをしてもよい。ネットワーク要素104は1つ以上のアカウントをモニタしてもよく、ネットワーク102またはネットワーク102に通信可能に連結された1つ以上の装置で格納、配布、またはアクセス可能な電子コンテンツへのアクセスをモニタしてもよい。利用情報、確認トランザクション、または他の機能を作り出すためにアカウント情報がネットワーク要素104または他のネットワークでアクセス可能な構成要素へと供給されてもよい。電子コンテンツネットワークのユーザーから得られる定期購読情報、利用契約情報、および登録情報は人口統計学情報、嗜好情報、またはマーケティング目的のために利用されることがあり得る他の情報を含んでもよい。
【0015】
1つ以上の実施形態によると、ネットワーク要素106は電子コンテンツの複数部分を1つ以上の識別子と相関付けまたはマッピングすることができるマッピングデータ構造を作り出してもよい。例えば、データ構造は1つ以上の識別子への、電子コンテンツに関連するXML要素のマッピングを含んでもよい。このマッピングはズーム状態のような他の情報を提供することができる。電子コンテンツの各々の部分のためにマッピングの複数のバージョンが利用可能であってもよい。これらのバージョンは異なるズーム状態または他の閲覧判断基準に対応してもよい。電子コンテンツを識別子へとマッピングするためのデータ構造は下記で図2を参照してさらに詳しく検討される。
【0016】
ネットワーク要素106は電子コンテンツの発行中または電子コンテンツの発行に引き続いてマッピングデータ構造を作り出してもよい。ネットワーク要素106はマッピングデータ構造の配布、同期化、更新および管理のうちの1つ以上を遂行してもよい。例えば、ネットワーク要素106はマッピングデータ構造を対応する電子コンテンツと一緒に、またはマッピングデータ構造に対応する電子コンテンツとは別に電子ペーパー表示装置112、114、116、および118に供給してもよい。ネットワーク要素106は更新または編集されたコンテンツを反映させる追加のマッピングデータ構造を作り出してもよい。
【0017】
電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は電子ブック(「eブック」)読取装置、E-Ink(登録商標)装置、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、回線電話、モバイル電話、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、個人用メディアプレーヤ、ゲーム用装置、または電子コンテンツを表示可能なおよびユーザーの活動や装置のイベントのようなイベントを追跡可能な他の装置であってもよい。1つ以上の実施形態で、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は1つ以上の装置インタフェースを介して電子コンテンツにローカルにアクセスしてもよい。
【0018】
電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はタッチスクリーン制御、キーまたはボタン押し、または他のユーザーインタフェース制御のようなユーザーインタフェースを介してイベントを検出してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は装置のプロセッサによって検出されるエラー状態、装置の1つ以上の構成要素によって検出される別の状態、またはネットワークインタフェースからの入力として受信されるイベントのような他のイベントを検出してもよい。イベントの検出は下記で図3を参照してさらに詳しく検討される。
【0019】
いくつかの実施形態によると、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は1つ以上のネットワークインタフェースを介して電子コンテンツにアクセスし、ユーザーの活動および装置のイベントの情報を提供してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は標準の電気通信プロトコルまたは標準のネットワーク化プロトコルを利用してネットワーク102とデータを送受信してもよい。限定をしない実例として、一実施形態はFTP(「ファイル転送プロトコル」)、HTTP(「ハイパーテキスト転送プロトコル」)、無線アプリケーションプロトコル(「WAP」)、マルチメディアメッセージングサービス(「MMS」)、エンハンスドメッセージングサービス(「EMS」)、ショートメッセージサービス(「SMS」)、モバイル通信用グローバルシステム(「GSM(登録商標)」)に基づくシステム、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(「TCP/IP」)、または電子コンテンツデータを送受信するために適した他のプロトコルもしくはシステムを利用してもよい。電子コンテンツは無線で送受信されてもよく、または配線ネットワークもしくはイーサネット(登録商標)RJ45/カテゴリ5接続のような電気通信接続、ファイバ接続、従来式電話回線接続、ケーブル接続または他の有線ネットワーク接続を利用してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はIEEE 802.11および802.16を含む標準の無線プロトコルを使用してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118がIEEEイーサネット(登録商標)802.3のような有線接続のためのプロトコルを介してネットワーク102に接続されることもやはり可能である。
【0020】
限定をしない実例として、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はUSB(「ユニバーサルシリアルバス」)接続、RS-232もしくはシリアル接続、ブルートゥース接続、RFID(「ラジオ周波識別」)読取装置もしくはリーダ/ライタ、RFIDタグ(能動または受動)、ファイアワイヤ接続、または記憶媒体(例えばフラッシュメモリカード、CD、DVD)をサポートするインタフェースを含めた1つ以上のインタフェースを含んでもよい。下記で図3を参照してさらに詳しく述べられるように、電子ペーパー表示装置はイベント記録用データおよびキャッシュ化された電子コンテンツを格納するための不揮発性メモリを含んでもよい。
【0021】
1つ以上の実施形態によると、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はグローバルポジショニングシステム(「GPS」)受信器または電子ペーパー表示装置の場所を推定することができる他の構成要素を含んでもよい。場所を推定する他の方法は、限定はされないがセルラー電気通信のハンドオフアルゴリズム、ネットワーク三角測量法、三辺測量法、多辺測量法、信号強度の測定、信号減衰の測定、ノイズの測定、および動的に関係するネットワークアドレス情報(例えば、ユーザー装置が特定の地域のサービスプロバイダのネットワークアドレスと関係していることを検出する)を含めて使用されてもよい。1つ以上の実施形態で、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はユーザーが現在の場所を特定し、方向および他の情報を入手することを可能にするマッピングソフトウェアを含んでもよい。これらの技術やその他から得られる場所情報が追跡されてもよく、電子ペーパー表示装置の移動がイベントとして記録されてもよい。例えば、サービス領域圏外の電子ペーパー表示装置の移動が記録されてもよい。
【0022】
1つ以上の実施形態によると、無許可の(例えば、コピーされたまたは盗まれた)電子コンテンツを含む電子ペーパー表示装置の1つ以上の部分は使用不可能にされてもよい。電子ペーパー表示装置を使用不可能にするための実例のシステムおよび方法は2009年10月14日に出願された「Disabling Electronic paper display devices」という表題の米国特許出願第12/578972号に開示されており、その全体が本明細書に参照より組み込まれている。無許可の電子コンテンツまたは行為に関係するイベントの検出は記録されてもよい。
【0023】
1つ以上の実施形態によると、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は、例えば電子ペーパー表示装置上での電子コンテンツのページの閲覧のようなユーザーの活動を追跡してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は、電子コンテンツの複数部分を1つ以上の識別子にマッピングするデータ構造を使用して閲覧される電子コンテンツの部分を識別することによってページ閲覧イベントを追跡してもよい。このデータ構造はネットワーク要素106または他のネットワーク要素によって供給されてもよい。電子コンテンツの閲覧は電子ペーパー表示装置112、114、116、および118によって追跡されてもよく、例えば発行識別子、ページ識別子、ズーム状態、スクロール位置、強調されたコンテンツの表示子、およびユーザーインタフェースのフォーカス、および他のユーザーインタフェースの表示特性のような識別子を使用して記録されてもよい。
【0024】
電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は他のイベントまたはユーザーの活動を追跡してもよい。例えば、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はユーザーから装置によって受信されるユニフォームリソースロケータ(「URL」)へのクリック、HTTP(「ハイパーテキスト転送プロトコル」)POST要求を介した依頼、HTTP GET要求を介した依頼、およびFTP(「ファイル転送プロトコル」)のダウンロードのようなリソース要求を追跡してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118によって追跡される他のイベントは装置の電力状態変化、ユーザーインタフェース制御の変化、リソース応答、装置状態、およびエラーコードを含んでもよい。例えば、装置の電力状態変化は装置の電源オン、装置の電源オフ、装置の一時停止、および装置の中断のうちの1つ以上の検出を含んでもよい。ユーザーインタフェース制御の変化はボタンのアップ、ボタンのダウン、タッチスクリーンの叩き、スクロールホイールの回転、タッチパッド入力、マウス入力、トラックボール入力、滑り制御の調節、およびトグルスイッチの返りのうちの1つ以上の検出を含んでもよい。リソース応答はHTTPサーバ応答の1つ以上の部分、サーバ接続の表示子、エラーコード、タイムアウト、ファイル送信、またはリソースからの別のデータ応答のうちの1つ以上を含んでもよい。装置状態はプロセスの状態、プロセッサの状態、プロセッサに関係する測定、メモリの測定、記憶装置の測定、装置の1つ以上の利用可能ソフトウェアリソースの表示子、および装置の1つ以上の利用可能ハードウェアリソースの表示子のうちの1つ以上を含んでもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118によって追跡されるエラーイベントは電子ペーパー表示装置のプロセスまたは構成要素によって発生するエラー、およびインタフェースを介して外部のシステム、プロセスまたは構成要素に受信されるエラーを含んでもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は他のイベントまたはユーザーの活動を追跡してもよい。
【0025】
電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は追跡されたイベントおよびユーザーの活動を、ローカルまたは遠隔の記憶装置を使用して記録してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はイベントまたはユーザーの活動に対応する識別子または表示子を使用してイベントおよびユーザーの活動を記録してもよい。電子ペーパー表示装置112、114、116、および118はイベントに対応する識別子を見つけるためにマッピングデータ構造を使用することができる。いったんイベントまたはユーザーの活動が検出されると、イベントまたはユーザーの活動に適切な識別子を得るためにマッピングデータ構造を使用してルックアップ、照会、または翻訳が遂行されてもよい。ユーザーの活動またはイベントは識別子を使用して記録および送信されてもよい。識別子の使用はイベントを記録するための記憶領域およびイベント情報を送信するための帯域幅を削減することを可能にする。例えば、ユーザーによるページ閲覧を記録するための日付/時間識別子、発行識別子、ページ識別子、およびズーム状態識別子の使用のように、複数の識別子が単一のイベントのために使用されることもあり得る。
【0026】
いくつかの実施形態によると、電子ペーパー表示装置112、114、116、および118は記憶、分析、報告、または他の処理のために1つ以上の識別子を1つ以上のネットワークアクセス可能な装置へと送信してもよい。識別子の送信はイベント時間、イベント行為、イベントユーザーインタフェース制御識別子、ユーザーインタフェース表示座標、イベント時間、イベントに関係するリソース要求の識別子、およびイベントに関係するリソース応答の1つ以上の部分のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0027】
1つ以上の実施形態によると、異なるレベルの識別子が送信されるのではなくローカルに記録されてもよい。例えば、さらにより詳細なレベルでネットワークアクセス可能な装置へと送信されるのではなく、電子ペーパー表示装置112、114、116上のユーザーの活動またはイベントが記録されてもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークアクセス可能な装置が、例えばイベントのタイプおよび日付/時間のような情報を記録する第1のレベルを受信してもよく、望まれれば、このネットワークアクセス可能な装置が電子ペーパー表示装置からさらなる情報を照会または取得することができてもよい。
【0028】
1つ以上の実施形態によると、ネットワーク要素110、または電子コンテンツプロバイダのネットワークに関係する他の構成要素が1つ以上の電子ペーパー表示装置から1つ以上のイベント識別子を受信してもよい。ネットワーク要素110はサーバ、コンピュータ、または電子ペーパー表示装置のイベント記録に関係するデータを受信および格納することができる他のネットワークアクセス可能な装置であってもよい。ネットワーク要素110は、イベントを記録するために電子ペーパー表示装置によって使用されるマッピングを含むことができるマッピングデータ構造を含むか、またはマッピングデータ構造にアクセスしてもよい。ネットワーク要素110は受信したイベント識別子を、マッピングデータ構造を使用してルックアップし、イベントを記録してもよい。いくつかの実施形態では、イベントは1つ以上の受信した識別子のみを使用して記録されてもよい。識別子のみを使用して記録されるイベントのさらなる詳細は、イベントの分析または報告が遂行されるときにデータマッピング構造を使用して作り出されてもよい。ネットワーク要素110がイベントの分析または報告を使用可能にしてもよい。例えば、エラーイベントのような或る一定のイベントが、電子メール、テキストメッセージ、または他の電子式通知を含み得る、電子ペーパー表示装置のユーザー、管理者、アカウント管理者、または他の個人もしくはグループへの通知のきっかけになってもよい。例えばページ閲覧のような他のイベントが、関心、コンテンツの利用、電子コンテンツの潜在販売力などを判定するためといったマーケティング目的のために使用されてもよい。診断目的(例えば、バグ、性能問題を識別するため、帯域幅使用およびニーズを定量化するため、アップグレードの必要性を識別するため、新しいバッテリの必要性を識別するためなど)のために或る一定の装置イベントが使用されることもあり得る。例えば、記憶装置、メモリ、アプリケーションのアップグレード、ネットワークインタフェース(例えば無線モデムのアップグレード)、新たな電子ペーパー表示装置などを含めた周辺装置を市場に出すためといった他のマーケティングのために装置イベントが使用されることもやはりあり得る。
【0029】
ネットワーク要素110は電子ペーパー表示装置のイベントに関係する1つ以上の報告を作り出してもよい。例えば、ネットワーク要素110または他のネットワーク要素が、傾向を分析し、ネットワーク装置全体にわたるデータを要約し、データを分類し、データをフィルタ処理し、統計分析を実行し、または他の処理を実行する報告を作り出してもよい。ネットワーク要素110が、個々の電子ペーパー表示装置に関係する1つ以上のイベントの報告または分析を作り出すこともやはりあり得る。
【0030】
1つ以上の実施形態によると、電子コンテンツはXML(「エクステンシブルマークアップランゲージ」)書式を使用して発行または提供されてもよい。例えば、電子コンテンツはOPS 2.0のようなオープンパブリケーションストラクチャ(「OPS」)規格を使用して提供されてもよい。OPS発行のXML要素は、場合によっては「id」属性を使用して識別されてもよい。これら「id」属性はXMLの命名規則に準拠する任意の値を含み得る。この能力は1つ以上のコンテンツ閲覧、ユーザーの活動、および他のイベントを追跡するために使用されることがあり得る。例えば、マッピングのようなデータ構造が、電子リソースに接続するために割り当てられるidと第三者プロバイダによって供給される識別との間に設定されてもよい。これはユーザーの閲覧および対話の統計値の追跡および報告を提供することができる。したがって電子ペーパー表示装置はURL(「ユニフォームリソースロケータ」)のクリックならびに外部リソースを介してアクセスもしくは入手された電子コンテンツの閲覧のような外部リソースの利用を追跡することができる。
【0031】
いくつかの実施形態によると、電子ペーパー表示装置は各々のページ閲覧の時間およびズーム状態を記録する能力を有してもよい。ページ閲覧記録の追跡のための付加的な詳細および機能を提供するために、利用可能なズーム状態において要素識別子がいずれのページに向くかといった情報が追跡されてもよい。例えば、電子ペーパー表示装置のズームレベルのような表示オプションの設定に応じて、電子コンテンツのページの異なる部分がページ閲覧に表示されてもよい(例えば、表示がズームインされると、電子コンテンツのページのより少ない部分がページ閲覧に示されよう)。現用の装置およびソフトウェアはこれらのページ閲覧をコンテンツと相関付ける方法を提供せず、したがって電子コンテンツのためにコンテンツマップが作成されることもあり得る。例えば、コンテンツが内部の保護された移送書式にレンダーリングされるときのような、電子コンテンツがレンダーリングされるときにコンテンツマップが作成されてもよい。これはコンテンツIDマップを作成することによってなされてもよい。このIDマップは1つ以上のズーム状態で1つ以上のページ上に表示されるIDのリストを含んでもよい。
【0032】
ページ閲覧を記録することに加えて、ユーザーがリンク(<a>要素)をクリックするといつでも装置がリンク行為を記録することもやはり可能である。記録されてその属性リスト全体へのアクセスを有するリンクをサーバが識別することを可能にするために、IDマップは「<a>」要素で特定された「id」によって識別される「<a>」要素で特定される1つ以上の属性のリストを含んでもよい。一例の「<a>」要素は:
<a id=”L011_00001”href=”#picture1”>Click Here</a>
であってもよい。上記の一例の「<a>」要素はIDマップ内に、限定をしない実例として以下のようなエントリを作り出すことが可能である。
<link content_id=”L011_00001”
attributes=”id&#61;&#34;L011_00001&#34;
href&#61;&#34;&#35;picture1&#34;”/>
【0033】
図2を参照すると、一例の実施形態によるXML IDのマッピング書式の例が示されている。要素が1ページ超にわたることに留意されたい。これは上記のP36D_00777として識別される要素にとって明白である。上記のズーム状態「1」では、品目の一部がページ1およびページ2の一部(図2の単一のページに含まれるページ)で視認可能である。
【0034】
IDマップを作成する能力を容易にするために、電子コンテンツ発行ツールにいくつかの増強が供給されてもよい。例えば、eBook Technologies Inc.から得られるツールのeBook Publisher組のPubX3.Builderのような発行ツールがIDマップを作成するために変更されてもよい。PubX.Builder構築法のうちの1つを使用して発行を構築している間にIDの作成を要求するために、Builder.IDMapPathプロパティが、作成するログファイルのパスネームに設定されてもよい。IDマップは発行が特定の装置のために構築されているときに作成されてもよい。これはゼロよりも大きいTargetDeviceの設定によって示されてもよい。IDマップを作成する他の方法はeBook Technologies Inc.NewsManager SystemのNMUtilを使用してIDマップを作成することを含んでもよい。IDマップを作成する能力はNMUtilコマンドラインパラメータとして提供されることがあり得る。発行を構築するときにIDマップの作成を要求するために、「-idmap file」パラメータがコマンドラインに追加されてもよい。0よりも大きい値を使用して「-format」パラメータが特定されるとIDマップが作成されてもよい。例えば以下である。
NMUTIL NYTimes -build -format7 -idmap id.map
【0035】
IDマップはeBook.NewsManager .NET Interfaceを使用して作成されることもやはり可能である。IDマップを作成する能力は、追加のIDMapPathパラメータを取り入れる新たなOCFToIMP(「オープンeブックパブリケーションストラクチャ(「OEBPS」)コンテナフォーマットツーIMP」)法として提供されることがあり得る。IDMapPathパラメータが指定され、buildTargetパラメータが0よりも大きい値を指定すると、.IMP出力の発行に加えてIDログファイルが作成されてもよい。例えば以下である。
eBook.Publication.OCFToIMP(”pub.epub”,”pub”,”pub.map”,7)
【0036】
1つ以上の実施形態によると、ユーザーの活動(例えばクリックまたは叩き)にリンクするものを追跡するために、当初マーク付けにおいて指定された「id」属性を使用してユーザーにリンクするイベントが記録されてもよい。例えば、「id」属性のみが記録用APIに供給されよう。当初<a>要素で指定された他の属性を判定するために、サーバ上のプロセッサは記録からのidをIDマップに供給された<link>要素と突き合わせてもよい。例えば以下である。
<p>Tap<a id=”X001_1”href=”#advert1”>here</a>to lern more.</p>
【0037】
上記の例は、ユーザーにリンクする活動が追跡され得るようにコンテンツへのリンクをいかにして符号化できるかを示している。ユーザーによってリンクが活性化される(例えば、叩かれるかクリックされる)と電子ペーパー表示装置が「X001_1」を記録してもよい。
【0038】
イベントの記録は下記で述べられるイベント記録用APIの呼び出し方法によって成し遂げられてもよい。イベントの各々のタイプはそのイベントタイプに適したデータを記録してもよい。以下の表は各々のイベントタイプについて記録されたデータを列挙している。
【0039】
【表1】
【0040】
図3は本発明の一実施形態による、電子ペーパー表示装置の概略図である。そのようなディスプレイの一例は、2009年7月2日に出願された「Electronic Display Controller」という表題で、本明細書にその全体が参照により組み込まれている米国特許出願第12/497199号明細書に開示されたようなEPDであってもよい。ディスプレイコントローラ305は電子コンテンツの表示を使用不可能にするために利用されてもよい。ディスプレイコントローラ305はディスプレイ310に連結される。ディスプレイ310は電子ブック300のシステムに従ってコンテンツを表示する。ディスプレイコントローラ305はまた、ディスプレイ310と同延であってもよいタッチスクリーン部品340にも連結される。すなわち、ディスプレイ310はタッチスクリーン340の組み入れによりタッチスクリーン能力を含んでもよい。ディスプレイコントローラ305はさらに外部メモリ325に連結される。外部メモリ325は、限定をしない実例として、SDRAM集積回路であってもよい。ディスプレイコントローラ305はさらに、電子ブック300がイベントデータまたは書籍、雑誌、および新聞のコンテンツのようなデータを送受信することを可能にするサブシステムに連結される。このサブシステムはエボリューションデータオプティマイズド(「EVDO」)モデム330を含み、これ自体がアンテナ345およびシステムオンチップ(「SoC」)の特定用途向け集積回路(「ASIC」)315に連結される。SoC315はEVDOモデム330とディスプレイコントローラ305との間の仲介の役割を果たす。SoC315はさらに外部揮発性メモリ320(例えばSDRAM集積回路)、外部持続性メモリ335(例えばフラッシュメモリ集積回路)、およびインタフェースI/Oコントローラ337に連結される。外部温度センサ(図示せず)がディスプレイコントローラ305に連結されてもよい。
【0041】
SoC315は外部持続性メモリ335およびインタフェースI/Oコントローラ337へのアクセスを管理してもよい。SoC315はイベントに関係するデータを受信してもよく、またはイベントを検出してもよい。例えば、SoC315はボタンもしくは他のユーザーインタフェース制御からのユーザーの入力に関係するインタフェースI/Oコントローラ337からデータを受信してもよい。SoC315はイベントを検出するために、ハードウェアインタフェース(例えばコントローラ)、ソフトウェアドライバ、ソフトウェア構成要素、およびハードウェア構成要素のような他のメカニズムを利用することもやはりあり得る。SoC315はページ閲覧のようなイベントに関係するデータをディスプレイコントローラ305から受信してもよい。ディスプレイコントローラ305はタッチスクリーン340から受信したタッチスクリーン入力データをSoC315に供給することもやはりあり得る。
【0042】
SoC315はイベント情報を格納するために、限定はされないが不揮発性メモリ335を含めた記憶装置を利用してもよい。引き続くネットワークへの接続で、SoC315がイベント情報を送信してもよい。SoC315はイベントデータを送信するため、または1つ以上のデータマッピング構造を送受信するためにEVDOモデム330を利用してもよい。
【0043】
図4は本開示の一実施形態に従って、電子ペーパー表示装置のイベントおよびユーザーの活動を追跡するための電子ペーパー表示装置追跡モジュール410を示している。電子ペーパー表示装置追跡モジュール410はコンテンツマッピングモジュール412、イベント検出および報告モジュール414、イベント記録用モジュール416、イベント構文解析および分析モジュール418、およびエラー処理モジュール420を含めた1つ以上の構成要素を含んでもよい。電子ペーパー表示装置追跡モジュール410の1つ以上の部分が電子ペーパー表示装置のようなユーザー装置上に配置されてもよい。いくつかの実施形態によると、電子ペーパー表示装置追跡モジュール410の1つ以上の部分がネットワーク上に配置されてもよい。
【0044】
コンテンツマッピングモジュール412は電子コンテンツの部分、装置のイベント、およびユーザーの活動のうちの1つ以上を特有の識別子と相関付ける1つ以上のデータ構造を作り出してもよい。例えばズームレベル、スクロール位置、または他のユーザーインタフェースの表示制御設定を電子コンテンツの1つ以上の部分と関係付ける情報のような他の情報がマッピングデータ構造またはIDマップ内に含まれてもよい。マッピングデータ構造はまた、属性のような情報リソース要求を備えた情報をリンクまたはURLと関係付けてもよい。リソース要求に関係する他の情報はリソースのプロバイダに関係する、パートナーコンタクト情報のような情報であってもよい。コンテンツマッピングモジュール412は電子コンテンツを発行する方法またはプロセスの一部としてマッピングデータ構造を作り出してもよい。コンテンツマッピングモジュール412はまた、以前に発行された電子コンテンツについてデータマッピング構造を作り出すためのインタフェースまたは方法を提供してもよい。
【0045】
1つ以上の実施形態によると、コンテンツマッピングモジュール412は電子ペーパー表示装置上の電子コンテンツの1つ以上の部分についてマッピングデータ構造の存在を確認してもよい。コンテンツマッピングモジュール412は電子コンテンツに関係する発行idをマッピングデータ構造の識別子と比較してもよい。関係するマッピングデータ構造が発行IDについて見つけられなければ、コンテンツマッピングモジュール412がマッピングデータ構造を供給してもよい。
【0046】
イベント検出および報告モジュール414がユーザーの活動および装置のイベントを含むイベントを検出してもよい。イベント検出および報告モジュール414は電子ペーパー表示装置のプロセッサ、ハードウェアインタフェース、または他の構成要素またはプロセスからイベントに関係するデータを受信してもよい。イベント検出および報告モジュール414は受信したイベントデータの1つ以上の部分を使用してマッピングデータ構造から1つ以上の対応するIDを翻訳、探索、または照会してもよい。イベント検出および報告モジュール414はイベントデータおよび対応するIDをイベント記録用モジュール416に供給してもよい。いくつかの実施形態によると、イベント検出および報告モジュール414は、例えば電子ペーパー表示装置に関係する記憶装置上にイベントデータをローカルに格納するといったように、イベントデータを格納してもよい。少なくとも1つの実施形態によると、イベント記録用モジュール416は電子ペーパー表示装置から隔てられたネットワークアクセス可能な装置上に配置されてもよい。電子ペーパー表示装置がネットワークに接続されていないとき、イベント検出および報告モジュール414は、イベント記録用モジュール416への後の送信のために、電子ペーパー表示装置に関係する記憶装置にイベントデータをローカルに格納してもよい。イベント検出および報告モジュール414はイベントデータをローカルに格納してもよく、定期的にイベントデータをイベント記録用モジュール416に供給してもよい。イベント検出および報告モジュール414はイベントデータを1日のうちの時刻、電子ペーパー表示装置の利用のレベル、ネットワークトラフィックの量、指定された嗜好、格納されたイベントのタイプ(例えば或る一定のイベントはできる限り早く送信されてもよく、他はより低い優先順位であってもよい)、格納されたイベントデータの量、または他の要因に基づいてイベント記録用モジュール416に供給する時間を判定してもよい。いくつかの実施形態によると、イベント記録用モジュール416へのイベントデータが、電子ペーパー表示装置のうちのイベント検出および報告モジュール414のような1つ以上の構成要素からのイベントデータの取得を照会、ポーリング、またはそれ以外の方法で開始してもよい。
【0047】
イベント記録用モジュール416は1つ以上の電子ペーパー表示装置についてイベントデータを受信、取得、またはアクセスしてもよい。イベント記録用モジュール416は各々の装置のために別々の記録を作り出してもよく、複数の装置のために記録を組み合わせてもよく、あるいは1つ以上の判断基準(例えば、装置のタイプ、装置に関係する地理的区域、装置のユーザーに関係するグループ、および装置のユーザーに関係する定期購読タイプ)によって装置を記録の中に分類してもよい。イベント記録用モジュール416は、レダンダントアレイオブインエクスペンシブディスク(「RAID」)、テープ、ディスク、ストレージエリアネットワーク(「SAN」)、インターネットスモールコンピュータシステムインタフェース(「iSCSI」)SAN、ファイバチャネルSAN、コモンインターネットファイルシステム(「CIFS」)、ネットワーク接続ストレージ(「NAS」)、ネットワークファイルシステム(「NFS」)、または他のコンピュータアクセス可能な記憶装置のうちの1つ以上を含むローカルまたは遠隔の記憶装置にイベントデータを格納してもよい。イベント記録用モジュール416はOracleデータベース、Microsoft SQLサーバデータベース、DB2データベース、MySQLデータベース、Sybaseデータベース、オブジェクト指向データベース、階層型データベース、または他のデータベースといったデータベースを利用してもよい。イベント記録用モジュール416はデータの記憶のために単層ファイル構造を利用してもよい。
【0048】
イベント構文解析および分析モジュール418は記録されたイベントデータにアクセスまたはこれを受信してもよい。イベント構文解析および分析モジュール418はイベントデータをフィルタ処理、ソート、分類、それ以外では処理してもよい。イベント構文解析および分析モジュール418はイベントデータの1つ以上の部分に統計分析を実行することで傾向、問題、課題、成長、または他のデータパターンを識別してもよい。例えば、電子コンテンツの1つ以上の部分の需要または閲覧が識別されてもよい。電子コンテンツの閲覧はコンテンツプロバイダ、コンテンツの話題、コンテンツのタイプ、関係するリソース(例えばリンクまたはURL)または他の要因によって分類されてもよい。電子コンテンツの閲覧は電子ペーパー表示装置のユーザーに関係する1つ以上の要因(例えばユーザーに関係する人口統計)によって分類されてもよい。診断目的(例えば、バグ、性能問題を識別するため、帯域幅使用およびニーズを定量化するため、アップグレードの必要性を識別するため、新しいバッテリの必要性を識別するためなど)のために或る一定の装置イベントが使用されることもあり得る。ページ閲覧など、装置のイベントを使用して、電子コンテンツを1人以上のユーザーに売りに出すこともあり得る。装置のイベントはまた、例えば、記憶装置、メモリ、アプリケーションのアップグレード、ネットワークインタフェース(例えば無線モデムのアップグレード)、新たな電子ペーパー表示装置などを含めた周辺装置を市場に出すためといったマーケティングのために使用されることもあり得る。
【0049】
エラー処理モジュール420は電子ペーパー表示装置のイベントを記録および検出することに関係するエラーを処理してもよい。エラー処理モジュール420はエラーを記録し、通知を送り、または正しい動作を実行してもよい。例えば、エラー処理モジュール420は、対応するエントリがマッピングデータ構造内で見つけられないイベントが検出されれば生じるエラーを処理してもよい。エラー処理モジュール420はまた、装置のエラーイベントが検出されればテキストメッセージまたは電子メールのような通知を供給してもよい。
【0050】
図5は一実施形態による、電子ペーパー表示装置のイベントを追跡するための方法500を例示するフローチャートである。ブロック502で、本発明の一実施形態による電子ペーパー表示装置イベントのための方法500が始まってもよい。
【0051】
ブロック504で、方法500はユーザーの活動または装置が開始したイベントのようなイベントを検出してもよい。イベントの検出は電子ペーパー表示装置のプロセッサ、電子ペーパー表示装置のハードウェアインタフェース、または電子ペーパー表示装置の別の構成要素もしくはプロセスによって遂行されてもよい。いくつかの実施形態によると、或る一定のイベントのためのきっかけはユーザーがイベントを開始することを可能にするためにユーザーに提供されてもよい(例えば、ユーザーは電子コンテンツ内の関心事を記録すること、あるいはヘルプ、サービス、またはさらなる情報を要求することを可能にするイベントへのインタフェースを提供されてもよい)。
【0052】
ブロック506で、イベントが識別されてもよい。イベントデータの1つ以上の部分がマッピングデータ構造を検索、照会、または相互参照するために利用されてもよい。マッピングデータ構造がイベントに関係する1つ以上の識別子または他のデータを提供してもよい。イベントに関係する、現在の装置の状態、時間(例えば、知られているエポック時間から特定される日付時間値)、およびイベントのタイプのような他のデータが識別されてもよい。
【0053】
ブロック508で、対応するイベント識別子のようなイベントの表示子が遠隔のネットワークアクセス可能な装置へ送信されてもよい。いくつかの実施形態によると、イベントデータはローカルに格納されてもよく、その後にネットワークアクセス可能な装置に送信されるかまたはこの装置によって照会されてもよい。
【0054】
ブロック510で、イベントの表示子が受信されてもよい。この表示子はローカルの記憶装置によって受信されてもよく、かつ/または電子ペーパー表示装置に通信可能に連結された別個の装置によって受信されてもよい。
【0055】
ブロック512で、イベントが記録されてもよい。イベントを記録することは書式化すること、ソートすること、フィルタ処理すること、分類すること、翻訳すること、または他の処理を含んでもよい。イベントを記録することはローカルまたは遠隔の記憶装置に記憶することを含んでもよい。記録されたイベントデータはマーケティング目的、プランニング目的、診断目的、請求書作成目的ため、または他の使用のために分析されてもよい。例えば、マーケティング目的は適切な電子コンテンツを判定して電子ペーパー表示装置のユーザーに売りに出すためにユーザーのページ閲覧を追跡することを含んでもよい。診断目的はエラーコード、装置の状態情報、装置のプラットホーム情報(オペレーティングシステムのバージョン、アプリケーションのバージョン、メモリの量、記憶装置の量、プロセッサなど)を追跡することを含んでもよい。診断情報はユーザーにサービスまたはサポートを提供するために、ならびにアップグレード、修理、および保守管理を示唆するために使用されてもよい。診断情報はまた、接続性の問題、帯域幅の問題、性能上の課題、または他のネットワーク関連の問題を識別するために1つ以上の電子ペーパー表示装置からのネットワーク活動を追跡することを含むこともあり得る。請求書作成目的はコンテンツの使用についてユーザーを追跡して請求すること、ならびに第三者コンテンツの利用について第三者プロバイダに信用貸しすること、または第三者プロバイダに販売手数料もしくは紹介料を請求することを含んでもよい。プランニング目的は或る一定のコンテンツに対して需要に基づいてリソースを識別することを含んでもよい。プランニング目的はまた、追加のネットワークリソース(例えば或る一定の数の定期購読を日刊刊行物へと需要に基づいて押し出すために必要な帯域幅)が要求されると見込まれる需要の区域を識別することを含んでもよい。
【0056】
ブロック514で、方法500は終わってもよい。
【0057】
以上の説明はユーザーの装置、1つ以上の(例えば物理的または論理的)リンクを介して相互に連結されるネットワーク要素を有する通信ネットワーク、通信ネットワーク、およびユーザーを通信ネットワークに繋ぐための他の要素を含めた1つ以上の装置を述べており、これらのうちのいくつかは明示して図示され、その他はそうではない。本明細書で使用されるとき、「モジュール」という用語は実行可能なソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの様々な組合せを称すると理解されてよい。モジュールが典型例であることに留意されたい。様々なアプリケーションをサポートするためにこれらのモジュールは組み合わされること、統合されること、分離されること、または二重にされることもあり得る。また、特定のモジュールで遂行されるように本明細書で述べられた機能は1つ以上の他のモジュールで、および特定のモジュールで遂行されるこの機能の代わりにまたは追加で1つ以上の他の装置によって遂行されてもよい。さらに、これらのモジュールは相互にローカルまたは遠隔にある複数の装置または他の構成要素にわたって実装されてもよい。加えて、これらのモジュールは1つの装置から移されて他の装置に加えられてもよく、または両方の装置に含まれてもよい。
【0058】
本明細書に述べられたソフトウェアが、限定はされないがコンパクトディスク(「CD」)、デジタルバーサタイルディスク(「DVD」)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、読出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、ならびにソフトウェアを格納することができる他の物理的媒体といった1つ以上の物理的媒体、またはこれらの組合せで明白に具現化されてもよいことにさらに留意されたい。さらに、図は様々な構成要素(例えばサーバ、コンピュータなど)を別々に示している。様々な構成要素で遂行されるように述べられた機能は他の構成要素で遂行されることも可能であり、様々な構成要素が組み合わされること、または分離されることもあり得る。他の変更がなされることもやはりあり得る。
【0059】
前述の本明細書では、様々な好ましい実施形態が添付の図面を参照して述べられてきた。しかし、下記の特許請求の範囲で述べられるような本発明のさらに広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更および改変がなされること、および追加の実施形態が実施され得ることは明らかである。したがって本明細書および図面は限定の意味ではなく例証の意味にみなされるべきである。
【符号の説明】
【0060】
102 ネットワーク
104、106、110 ネットワーク要素
112、114、116、118 電子ペーパー表示装置
300 電子ブック
305 ディスプレイコントローラ
310 ディスプレイ
315 SoCのASIC
320、325 外部メモリ
330 EVDOモデム
335 外部持続性メモリ
337 インタフェースI/Oコントローラ
340 タッチスクリーン
410 電子ペーパー表示装置追跡モジュール
412 コンテンツマッピングモジュール
414 イベント検出および報告モジュール
416 イベント記録用モジュール
418 イベント構文解析および分析モジュール
420 エラー処理モジュール
図1
図2
図3
図4
図5