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特許5764761電子装置、電源制御システム、および寿命測定ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764761
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】電子装置、電源制御システム、および寿命測定ユニット
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20150730BHJP
   G01R 31/04 20060101ALI20150730BHJP
   G01R 31/00 20060101ALI20150730BHJP
   G01N 27/04 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   G01R31/28 U
   G01R31/04
   G01R31/00
   G01N27/04 Z
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-281467(P2011-281467)
(22)【出願日】2011年12月22日
(65)【公開番号】特開2013-130519(P2013-130519A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2013年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
(73)【特許権者】
【識別番号】510123839
【氏名又は名称】オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】右京 強
(72)【発明者】
【氏名】高木 寛二
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−205821(JP,A)
【文献】 特許第3092644(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/28
G01N 27/04
G01R 31/00
G01R 31/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と、第2部材と、判断部と、からなる電子装置であって、
前記第1部材には、導通部が設けられ、
前記第1部材の一方の端部付近には、前記導通部の一端部と電気的に接続された第1電極が設けられ、
前記第1部材の他方の端部付近には、前記導通部の他端部と電気的に接続された第2電極が設けられ、
前記第1電極には、当該電極に接続された第1バンプが設けられ、
前記第2電極には、当該電極に接続された第2バンプが設けられ、
前記第1部材は第1バンプおよび第2バンプによって前記第2部材に接着され、
前記第2バンプによって接着された部位の接着力は、前記第1バンプによって接着された部位の接着力より相対的に強く、
前記第1部材と前記第2部材は、温度に対する変形率が互いに異なり、
前記判断部は、導通が断絶したことを判断し
前記第1部材は、胴部および複数の脚部に区分され、
前記第1電極は、前記複数の脚部のそれぞれに設けられ、前記第2電極は、前記胴部に設けられ、
前記複数の脚部には、前記第1電極に接続された第1バンプが設けられ、
前記胴部には、前記第2電極に接続された第2バンプが設けられていることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記第2電極および前記第2バンプは、前記複数の脚部のそれぞれに対応して複数設けられ、
前記導通部は、複数に分離され、それぞれの分離された導通部が各第1の電極と各第2電極とを接続する請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第2電極および前記第2バンプは、1つだけ設けられている請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記第1部材の一方の端部には、前記第1バンプの凸方向と同じ方向に突出した第1突部が設けられ、
前記第1部材の他方の端部には、前記第2バンプの凸方向と同じ方向に突出した第2突部が設けられている請求項1から3のいずれかに記載の電子装置。
【請求項5】
前記判断部の検知結果を外部に出力するインタフェースをさらに備えたことを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の電子装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれかに記載の電子装置を電源ライン上に配置し、
前記第1バンプが1つ以上の所定個数破断した場合、電源供給を停止させることを特徴とする電源制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、機器の寿命を測定する電子装置、前記電子装置を用いた電源システム、および機器の寿命を判定するために用いられる寿命測定ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、はんだを用いた素子構造もしくは機器寿命の測定に関する発明として、以下の様なものが提案されている。
【0003】
特許文献1には、マザーボードに実装されたBGA(Ball Grid Array)パッケージについて、変形応力によるダメージを受けやすいはんだバンプと、ダメージを受けにくいはんだバンプをそれぞれ選択して、前記2種類のバンプに一定値の電流を流す発明が記載されている。このとき、ダメージを受けやすいはんだバンプにクラックの初期段階が生じたならば、クラックが生じたはんだバンプに発生する電圧は、もう片方のダメージを受けにくいはんだバンプに発生する電圧より高くなることから、クラックの初期段階を検知することができる。
【0004】
特許文献2には、はんだボールを多数使用してマザー基板にモジュール基板を取り付け、モジュール基板の上に、さらにはんだボールを多数用いて部品を取り付ける構成が記載されている。
【0005】
特許文献3には、制御用部品のはんだ接続の寿命を、電力供給用部品のはんだ寿命よりも短く設定したものが記載されている。はんだ寿命を短くするためには、組成を変化させる例や、半田の量を変化させる例、クリアランスを異ならせる例、半田自体がはがれ安くする例、トランジスタに近づけることで熱劣化を加える例、等が記載されている。
【0006】
特許文献4には、はんだの接続部分における寿命曲線を作成し、歪み量と寿命の関係を求める発明が記載されている。寿命曲線の作成にあたっては、特定の電極構成をもつ電子部品を配線基板にはんだ付けし、その後、温度サイクル試験を行ってはんだ接続部分に繰り返しの歪みを発生させ、断面観察によるクラックの進展、および接続強度の変化のデータから寿命を求める手法が説明されている。そして特許文献4では、歪み量に影響する因子として、はんだ組成、電子部品形状、部品電極構成、実使用条件等が挙げられ、その結果として寿命曲線を作成可能である旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−53033号公報
【特許文献2】特開2001−148552号公報
【特許文献3】特許第3092644号公報
【特許文献4】特開2001−358460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
機器の寿命を測定するには、特に温度サイクルによる熱疲労損傷を検知することが重要である。
【0009】
そこで、この発明は、予め想定した温度サイクルが経過したことを測定可能とし、機器の寿命を測定することができる電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電子装置は、第1部材と、第2部材と、判断部と、からなる電子装置であって、前記第1部材には、導通部が設けられ、前記第1部材の一方の端部付近には、前記導通部の一端部と電気的に接続された第1電極が設けられ、前記第1部材の他方の端部付近には、前記導通部の他端部と電気的に接続された第2電極が設けられ、前記第1電極には、当該電極に接続された第1バンプが設けられ、前記第2電極には、当該電極に接続された第2バンプが設けられ、前記第1部材は第1バンプおよび第2バンプによって前記第2部材に接着され、前記第2バンプによって接着された部位の接着力は、前記第1バンプによって接着された部位の接着力より相対的に強く、前記第1部材と前記第2部材は、温度に対する変形率が互いに異なり、前記判断部は、導通が断絶したことを判断することを特徴とする。
【0011】
このように、本発明の電子装置は、第1部材(センサ素子)を第2部材(電気回路を備えたマザー基板)に設置する。センサ素子の裏面には、第1電極と複数の第2電極が形成され、それぞれ第1バンプと複数の第2バンプで基板に接合され、電極間が導通されている。これにより、センサ素子は、抵抗器として機能する。そして、マザー基板とセンサ素子の温度に対する変形率(線膨張係数)が互いに異なり、第2バンプによって接着された部位の接着力は、第1バンプによって接着された部位の接着力より相対的に強いため、温度サイクルによって第1バンプに応力が集中し、先に破断されるようになっている。第1バンプが破断されるとマザー基板とセンサ素子は、電気的に切断されることになる。したがって、判断部は、抵抗値の変化を検知することにより、第1バンプの破断を検知することができる。第1バンプが予め想定した温度サイクルで破断されるように設定しておけば、判断部は、予め想定した温度サイクルが経過したことを測定することができ、機器の寿命を測定することができる。
【0012】
第2バンプによって接着された部位の接着力を強くするには、例えば、第2バンプによって接着された部位の周囲に、接着用部材をさらに設けることが考えられる。また、第2バンプを複数設け、複数の第2バンプのうち隣接する任意の2つの第2バンプ間の距離よりも、第2バンプのうち任意の1つの第2バンプと第1バンプとの距離が長い場合も、第1バンプ側に応力が集中するため、第1バンプを先に破断させることができる。
【0013】
なお、第2部材は、第3バンプを備え、前記第3バンプを介して第3部材に電気的に接続される態様とすることも可能である。この場合、第2部材は、インターポーザであり、第3部材がマザー基板となる。
【0014】
このように、マザー基板に中間部材(インターポーザ)を設置することで、センサ素子の線膨張係数と、センサ素子を搭載する物の線膨張係数と、を正確かつ容易に設定することができる。マザー基板の材質は、多種多様であり、線膨張係数も多種多様であるため、センサ素子をマザー基板に直接搭載すると、マザー基板の材質に合わせて都度センサ素子の線膨張係数を設定する必要があるが、インターポーザの材質を固定した上で、センサ素子をインターポーザに搭載するという構成とすれば、都度、線膨張係数を設定する必要はなくなる。なお、第3バンプの破断を防ぐため、インターポーザとマザー基板は、温度に対する変形率が同等であることが望ましい。
【0015】
また、上記発明において、前記第1部材は、胴部および複数の脚部に区分され、前記第1電極は、前記複数の脚部のそれぞれに設けられ、前記第2電極は、前記胴部に設けられ、前記複数の脚部には、前記第1電極に接続された第1バンプが設けられ、前記胴部には、前記第2電極に接続された第2バンプが設けられている態様も可能である。
【0016】
この場合、それぞれの脚部における第1バンプが別個に破断するため、複数のセンサ素子を一体化した一体型センサ素子を実現することができる。
【0017】
また、前記第1部材が複数、前記第2部材に設置される態様とすることも可能である。センサ素子は、マザー基板やインターポーザに接合した場合の姿勢(ずれ、傾き)にばらつきが生じる可能性があり、第1バンプが破断するまでのサイクル数にばらつきが生じる可能性がある。また、第1バンプおよび第2バンプ自体の形状(高さ、幅)や、材料特性(線膨張係数、ヤング率、ポアソン比)のばらつきによってもサイクル数にばらつきが生じる可能性がある。そこで、例えば、同じセンサ素子を複数設けた場合、各センサ素子における第1バンプが破断するまでのサイクル数を平均化してばらつきを抑制することができる。
【0018】
また、バンプ間のピッチ(複数の第2バンプのうちいずれか1つの第2バンプと前記第1バンプとの距離)、各バンプの大きさ、または各バンプの材質が異なるセンサ素子を設けることで、第1バンプが破断するまでのサイクル数が異なるセンサ素子を複数設けることも可能である。この場合、最初に第1バンプが破断したセンサ素子から順に、複数(最低2つ)のセンサ素子の第1バンプが破断するまでの経過時間を検知することにより、残るセンサ素子の第1バンプが破断するまでの経過時間を予測することができ、機器の寿命を予測することができる。
【0019】
なお、寿命測定ユニットに制御部を接続した電子装置では、当該制御部の検知結果を外部に出力するインタフェースを備える態様とすることも可能である。例えば、機器の点検時等に検知結果をチェックすることによって、機器余寿命を確認し、部品交換等の必要性を判断することができる。
【0020】
また、本発明の寿命測定ユニットは、電源ラインに配置し、第1バンプの破断により、電源供給を停止させる電源制御システムとして用いることも可能である。例えば、複雑な機器の場合、所定の熱疲労によって電源ラインを破断させることによって、機器自体が故障する前に強制的に機器を停止させることができる。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、予め想定した温度サイクルが経過したことを測定可能とし、機器の寿命を測定することができることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】電子装置の構成を示すブロック図である。
図2】寿命測定ユニットの斜視図である。
図3】寿命測定ユニットの斜視図である。
図4】センサ素子、およびインターポーザの各部位の材質の一例を示す図である。
図5図5(A)は、センサ素子11の一部透過斜視図であり、図5(B)はセンサ素子11の裏面斜視図である。
図6図6(A)は、インターポーザ12の一部透過斜視図であり、図6(B)は、インターポーザ12の裏面斜視図であり、図6(C)は、はんだバンプを取り除いた場合のインターポーザ12の裏面斜視図である。
図7図7(A)は、応用例1に係る寿命測定ユニット5の斜視図であり、図7(B)は、ブロック図である。
図8】温度サイクル数と機器使用年数の関係を示す図である。
図9】応用例2に係る寿命測定ユニット7の斜視図である。
図10図10(A)は、押圧体を備えた寿命測定ユニットの一部透過斜視図であり、図10(B)は、その裏面斜視図である。
図11】支持機構を備えたセンサ素子11の裏面斜視図である。
図12】第1バンプが1つ、かつ第2バンプが1つである例を示す図である。
図13】複数のセンサ素子を一体化した一体型センサ素子の例を示した図である。
図14】一体型センサ素子の変形例の1つを示した図である。
図15】一体型センサ素子16の他の変形例を示した図である。
図16】異なる材質の金属板を取り付けたセンサ素子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の寿命測定ユニットを備えた電子装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す電子装置は、寿命測定ユニット1、制御部3、およびインタフェース2を備えている。制御部3は、請求項の判断部に相当し、寿命測定ユニット1およびインタフェース2に接続されている。
【0024】
寿命測定ユニット1は、例えば自動車のECU内に設置されており、コンデンサ100、コイル101、あるいは発熱素子102等の近傍に配置され、温度サイクル条件の厳しい箇所に配置されている。
【0025】
寿命測定ユニット1は、抵抗器の機能を有し、予め想定した温度サイクルが経過すると、当該抵抗器が電気的に機能しない(絶縁状態となる)ようになっている。当該抵抗器が電気的に機能しなくなるまでの時間(温度サイクル数)は、機器の寿命よりも短く設定されている。制御部3は、CPUを内蔵し、寿命測定ユニット1の抵抗値を検知することで、寿命測定ユニット1が電気的に機能しなくなった状態を検知する。
【0026】
制御部3は、当該抵抗値の変化をそのまま、あるいは所定の演算を行った検知結果として、インタフェース2に出力する。インタフェース2は、例えば車両サービスプラグ等に接続され、車両点検時等に当該検知結果を出力することができるようになっている。ユーザは、この検知結果を確認することで、機器の寿命が近づいていることを確認することができ、機器の交換の必要性を判断することができる。
【0027】
以下、寿命測定ユニット1が温度サイクルによって電気的に機能しなくなるための構成について説明する。図2は、寿命測定ユニット1の基本的構成を表した斜視図である。寿命測定ユニット1は、センサ素子11とマザー基板13を備えている。センサ素子11は、請求項の第1部材に相当する。センサ素子には、図示されない第1電極および第2電極を備えた図示されない導通部が設けられている。そして、第1電極には、第1はんだバンプ51、第2電極には、第2はんだバンプ54が設けられている。
【0028】
この例では、センサ素子11が、第1はんだバンプ51および第2はんだバンプ54を介して、マザー基板13に接合され、電気的に接続されている。したがってこの例では、センサ素子11が請求項の第1部材に相当し、マザー基板13が請求項の第2部材に相当する。
【0029】
なお、マザー基板13には配線81が形成されており、配線81を介して図示されない制御部3に電気的に接続されている。
【0030】
図3は、寿命測定ユニット1の別の形態を表した斜視図である。この実施形態における寿命測定ユニット1は、センサ素子11、インターポーザ12、およびマザー基板13を備えている。センサ素子11は、インターポーザ12に接合され電気的に接続されている。また、インターポーザ12は、マザー基板13に接合され、電気的に接続されている。この例においては、センサ素子11が請求項の第1部材に相当し、インターポーザ12が請求項の第2部材に相当し、マザー基板13が請求項の第3部材に相当する。
【0031】
電気回路を備えたマザー基板13には、配線81が形成されている。インターポーザ12およびセンサ素子11は、当該配線81を介して制御部3に電気的に接続されている。また、センサ素子11、およびインターポーザ12の各部位の材質は、一例として図4のようにすることが考えられるが、材質はそれに限定されることはない。
【0032】
図5(A)は、センサ素子11の一部透過斜視図(センサ素子11の本体を透過したもの)であり、図5(B)はセンサ素子11の裏面斜視図である。図6(A)は、インターポーザ12の一部透過斜視図(インターポーザ12の本体を透過したもの)であり、図6(B)は、インターポーザ12の裏面斜視図であり、図6(C)は、はんだバンプを取り除いた場合のインターポーザ12の裏面斜視図である。
【0033】
直方体形状のセンサ素子11は、本発明の部材に相当し、インターポーザ12に対向する面(以下、センサ素子11の裏面と称する。)において、長手方向の一方の端部から他方の端部に至る直線状の導通部55が設けられている。そして、導通部55の一方の端部には、第1電極511が設けられている。この第1電極511には、第1はんだバンプ51が接続されている。
【0034】
また、導通部55の他方の端部は、T字型に枝分かれし、当該枝分かれした配線のそれぞれの先端部分に複数の電極(第2電極531および第2電極541)が設けられている。第2電極531および第2電極541には、それぞれ第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54が接続されている。
【0035】
直方体形状のインターポーザ12は、本発明の中間部材に相当し、センサ素子11に対向する面(以下、インターポーザ12の表面と称する。)において、配線67および配線68が設けられている。配線67には、センサ素子11を接合する際に、上記第1はんだバンプ51に対応する位置に電極671が形成されている。配線68には、センサ素子11を接合する際に、上記第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54にそれぞれ対応する位置に電極672および電極683が形成されている。
【0036】
インターポーザ12は、マザー基板13に対向する面(以下、インターポーザ12の裏面と称する。)において、配線65および配線66が設けられている。配線65は、スルーホール70を介して配線67に電気的に接続されている。配線66は、スルーホール69を介して配線68に電気的に接続されている。
【0037】
配線65には、インターポーザ12の裏面の短手方向の両端部かつ長手方向の一方の端部において、2つの電極611および電極641が形成されている。電極611には、第3はんだバンプ61が接続され、電極641には、第3はんだバンプ64が接続される。同じく、配線66には、インターポーザ12の裏面の短手方向の両端部かつ長手方向の他方の端部において、2つの電極621および電極631が形成されている。電極621には、第3はんだバンプ62が接続され、電極631には、第3はんだバンプ63が接続される。
【0038】
インターポーザ12は、これら4つの第3はんだバンプ61、第3はんだバンプ62、第3はんだバンプ63、および第3はんだバンプ64を介してマザー基板13に実装される。なお、インターポーザ12の裏面におけるはんだバンプの数や配置はこの例に限るものではない。ただし、第1はんだバンプ51、第2はんだバンプ53、および第2はんだバンプ54は、第3はんだバンプ61、第3はんだバンプ62、第3はんだバンプ63、および第3はんだバンプ64よりも高融点材料となっていることが望ましい。高融点材料のはんだバンプとして、例えば銅製の材料を使うなどが考えられる。寿命測定ユニットは、インターポーザ12をマザー基板13に実装する際に、リフロー炉ではんだ付けされる。このとき、第1はんだバンプ51、第2はんだバンプ53、および第2はんだバンプ54が高融点材料であれば、実装時のリフロー熱によって第1はんだバンプ51、第2はんだバンプ53、および第2はんだバンプ54が再溶融して変形しないようにすることができる。
【0039】
センサ素子11の本体は、半導体シリコンやセラミックの材質からなる。インターポーザ12の本体およびマザー基板13の本体は、ガラスエポキシ樹脂の材質からなる。したがって、センサ素子11の線膨張係数は、インターポーザ12の線膨張係数よりも低い。インターポーザ12の線膨張係数は、マザー基板13の線膨張係数と同等(同一または類似した値)である。
【0040】
つまり、センサ素子11とインターポーザ12は、温度に対する変形率が異なり、温度変化によって、接続箇所であるはんだバンプに応力が発生することになる。バンプ間のピッチLが長いほどセンサ素子11の温度変化による変形量が大きくなるため、当該応力は、バンプ間のピッチLが長いほど大きくなる。
【0041】
そして、第2はんだバンプ53または第2はんだバンプ54と第1はんだバンプ51との距離は、第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54間の距離よりも、長くなっているため、第1はんだバンプ51に応力が集中することになる。
【0042】
したがって、温度サイクルによって第1はんだバンプ51が先に破断する。なお、第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54と、第1はんだバンプ51とは、異なる材質であってもよい。一例として、第1はんだバンプの材料にSnCuAgを使用し、第2はんだバンプの材料にCuを使用すると、第1はんだバンプの方が先に破断するような構成となる。また、第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54の大きさを、第1はんだバンプ51よりも大きくしてもよい。あるいは、第2はんだバンプ53および第2はんだバンプ54をセンサ素子11およびインターポーザ12に溶接接合したりして、第1はんだバンプよりも壊れにくい構造にして、より確実に第1はんだバンプ51が先に破断するようにすることも可能である。
【0043】
第1はんだバンプ51が破断されると、センサ素子11における電気的な導通が切断されることになるため、抵抗器として機能しなくなる。したがって、寿命測定ユニット1に制御部3を接続した電子装置では、制御部3が抵抗値の変化を検知することにより、第1はんだバンプ51の破断を検知することができる。したがって、第1はんだバンプ51が予め想定した温度サイクルで破断するように設定しておけば、予め想定した温度サイクルが経過したことを測定することができ、機器の寿命を測定することができる。
【0044】
上述したように、第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクルは、はんだバンプ間のピッチL、各はんだバンプの大きさ、または各バンプの材質によって異なる。
【0045】
例えば、センサ素子11の本体材質を半導体シリコンとし、はんだバンプ間隔を約1.8mmとした場合に、寿命測定ユニット1の周囲の最高温度、最低温度の差が約55度で変化する状況において、この温度上昇から下降までの1回を1サイクルと定義した場合、第1はんだバンプ51は、約3650サイクルで破断する。したがって、機器を1日1回使用すると仮定した場合、約10年経過したところで、第1はんだバンプ51に破断が発生し、電気的な導通ができなくなるように設定される。また、10年経過するよりも前に第1はんだバンプ51に破断が発生した場合、機器の使用状況が過酷であると判断することもできる。
【0046】
なお、インターポーザ12とマザー基板13は、温度に対する変形率が同等であるため、第3はんだバンプ61、第3はんだバンプ62、第3はんだバンプ63、および第3はんだバンプ64には大きな応力が発生しない。したがって、第3はんだバンプ61、第3はんだバンプ62、第3はんだバンプ63、および第3はんだバンプ64は、第1はんだバンプ51よりも先に破断することはない。また、インターポーザ12の線膨張係数とマザー基板13の線膨張係数が多少異なっていたとしても、第3はんだバンプ62、第3はんだバンプ63、および第3はんだバンプ64の大きさを第1はんだバンプ51よりも大きくしたり、強度の高い材質としたりすれば、第1はんだバンプ51よりも先に破断することはない。
【0047】
また、インターポーザ12は、本発明において必須の構成要素ではないが、センサ素子11の線膨張係数と、センサ素子11を搭載する物の線膨張係数と、を正確かつ容易に設定するために存在する。マザー基板13の材質は、多種多様であり、線膨張係数も多種多様である。仮に、センサ素子11をマザー基板13に直接搭載するとなると、マザー基板13の材質に合わせて都度センサ素子11の線膨張係数を設定し、所定温度サイクルで第1はんだバンプ51が破断するように、第1はんだバンプ51や第2はんだバンプ53,54の位置を変更する必要が生じる。しかし、インターポーザ12の材質を固定した上で、センサ素子11をインターポーザ12に搭載するという構成とすれば、都度、線膨張係数を設定したり、第1はんだバンプ51や第2はんだバンプ53,54の位置を変更する必要はなくなる。
【0048】
なお、第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数は、センサ素子11の姿勢(ずれ、傾き)のばらつきにより変化する可能性がある。したがって、第1はんだバンプと第2はんだバンプの数は、異なることが望ましい。例えば、上記実施形態で示したように、第2はんだバンプを2個とし、センサ素子11を3点支持構造にすることで、センサ素子11の傾きを防止し、破断精度を向上させることができる。
【0049】
また、第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数は、第1はんだバンプおよび第2はんだバンプ自体の形状(高さ、幅)や、材料特性(線膨張係数、ヤング率、ポアソン比)のばらつきによってもばらつく可能性がある。そこで、インターポーザ12に、同じセンサ素子11を複数設け、各センサ素子11における第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数を制御部3で平均化して、ばらつきを抑制することもできる。このとき、制御部3は、1つのセンサ素子11における第1はんだバンプ51が破断した場合には、インタフェース2に検知結果を出力せず、複数(例えば2つまたは3つ)のセンサ素子11における第1はんだバンプ51が破断したとき、あるいは全てのセンサ素子11における第1はんだバンプが破断したときに検知結果を出力する。また、制御部3は、著しく短い温度サイクルで第1はんだバンプ51が破断したセンサ素子11が存在した場合、このセンサ素子11の検知結果は無視することも可能である。
【0050】
また、本発明の寿命測定ユニットは、第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数が異なるセンサ素子を複数設けることも可能である。図7(A)は、応用例1に係る寿命測定ユニット5の斜視図であり、図7(B)は、ブロック図である。なお、図7(A)においてはマザー基板の図示は省略している。また、図2乃至図6で示した構成と同一の構成については同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0051】
応用例1に係る寿命測定ユニット5は、第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数が異なる5つのセンサ素子11A、センサ素子11B、センサ素子11C、センサ素子11D、およびセンサ素子11Eを備えている。これらのセンサ素子は、インターポーザ12よりも面積の広いインターポーザ22に搭載される。寿命測定ユニット5も、例えば自動車のECU内に設置されており、コンデンサ100、コイル101、あるいは発熱素子102等の近傍に配置されている。
【0052】
各センサ素子は、バンプ間のピッチL(図5(B)を参照)が異なるため、第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数が異なる。ただし、各バンプの大きさや各バンプの材質が異なるセンサ素子とすることでも第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数を変更することができる。
【0053】
バンプ間のピッチLが長いほど、温度変化によるセンサ素子の変形量が大きくなるため、センサ素子11Aの第1はんだバンプ51に係る応力が最も強く、当該センサ素子11Aの第1はんだバンプ51が最も早く破断し、センサ素子11B、センサ素子11C、センサ素子11D、センサ素子11Eの順に各第1はんだバンプ51が破断することになる。
【0054】
この応用例1においても、制御部3は、1つのセンサ素子11Aにおける第1はんだバンプ51が破断した場合には、インタフェース2に検知結果を出力せず、複数のセンサ素子(例えばセンサ素子11Aおよびセンサ素子11B)における第1はんだバンプ51が破断したとき、あるいは全てのセンサ素子における第1はんだバンプ51が破断したときに検知結果を出力する。
【0055】
また、この応用例1では、最初に第1はんだバンプ51が破断したセンサ素子11Aから順に、複数(最低2つ)のセンサ素子の第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数(経過時間)を検知することにより、残るセンサ素子11の第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数(経過時間)を演算により予測することができる。例えば、センサ素子11Aの第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を500に想定し、センサ素子11Bの第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を750に設定し、センサ素子11Cの第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を1000に設定し、センサ素子11Dの第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を1250に設定し、センサ素子11Eの第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を1500に設定する。このように、各センサ素子の第1はんだバンプ51が破断するまでの温度サイクル数を直線的に変化するようにしておく。そして、制御部3は、実際に複数(最低2つ)のセンサ素子の第1はんだバンプ51が破断したときのサイクル数(経過時間)を検知し、直線近似により、残るセンサ素子の第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数を予測する。
【0056】
この場合、センサ素子11Eの寿命(センサ素子11Eの第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数)を、機器の寿命よりも短く設定しておけば、最低2つのセンサ素子の第1はんだバンプ51が破断した時点で機器の余寿命を予測することができる。
【0057】
また、この例では、上記直線近似により、各センサ素子11における第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数も平均化されるため、第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数のばらつきを抑制することもできる。さらに、制御部3は、上記直線近似から著しくかけ離れた温度サイクルで第1はんだバンプ51が破断したセンサ素子11が存在した場合、このセンサ素子11の検知結果は無視することもできる。
【0058】
機器の余寿命予測の一例を、以下に説明する。図8は、縦軸に温度サイクル数を、横軸に機器使用年数をとったグラフである。直線(A)は、ある機器において、センサ素子11Aの第1はんだバンプが、機器使用の開始から4年経過したところで、温度サイクル数500に達して破断し、センサ素子11Bの第1はんだバンプが、機器使用の開始から6年経過したところで温度サイクル数750に達して破断し、センサ素子11Cの第1はんだバンプが、機器使用の開始から8年経過したところで温度サイクル数1000に達して破断した場合である。
【0059】
このとき、直線近似によって、センサ素子11Dの第1はんだバンプは、機器使用開始から10年で温度サイクル数1250に達して破断し、またセンサ素子11Eの第1はんだバンプは、機器使用開始から12年で温度サイクル数1500に達して破断すると予測することができる。言い換えると、センサ素子11Cの第1はんだバンプが破断した時点において、機器の余寿命4年と判断することができる。
【0060】
直線(B)は、同じ種類の別の機器について、センサ素子11A、センサ素子11B、およびセンサ素子11Cの第1はんだバンプが破断した時点で同様に直線近似を行ったものである。この場合、センサ素子11Cのはんだバンプは、機器使用開始から6年で破断している。直線近似により、センサ素子11Dの第1はんだバンプは、機器使用開始から8年で温度サイクル数1250に達して破断し、センサ素子11Eの第1はんだバンプは、機器使用開始から9年で破断すると予測できる。言い換えると、センサ素子11Cの第1はんだバンプが破断した時点において、機器の余寿命3年と判断することができる。
【0061】
次に、図9は、応用例2に係る寿命測定ユニット7の斜視図である。応用例2に係る寿命測定ユニット7は、図9に示した応用例1の寿命測定ユニット5と、各センサ素子の配置が異なり、各センサ素子は、インターポーザ22よりも面積の狭いインターポーザ23に搭載されている。その他の構成は図7に示した応用例1の寿命測定ユニット5と共通する。
【0062】
応用例2に係る寿命測定ユニット7は、最も大きいセンサ素子11Aの近傍に、次に大きいセンサ素子11Bと最も小さいセンサ素子11Eが配置されている。かつ、センサ素子11Eは、寿命測定ユニット7の上面から見て他のセンサ素子から90度回転させて配置されている。そして、センサ素子11Bを挟んだ反対側にはセンサ素子11Cが配置され、センサ素子11Eを挟んだ反対側には、センサ素子11Dが配置されている。
【0063】
したがって、応用例2に係る寿命測定ユニット7は、最も面積占有の効率がよい配置となり、マザー基板上における寿命測定ユニットの占有面積を小さくすることができる。
【0064】
以降の実施形態の説明においては、インターポーザの図示を省略し、センサ素子11の構造のみを図示することとする。図10および図11は、センサ素子11の支持構造に関する応用例を示す図である。まず、図10(A)は、押圧体を備えた寿命測定ユニットの一部透過斜視図(センサ素子11およびインターポーザ12の本体を透過したもの)であり、図10(B)は、裏面斜視図である。
【0065】
この例では、インターポーザ12とセンサ素子11の間において、センサ素子11の長手方向の中央部分に、短手方向に沿って押圧体である板バネ93が配置されている。板バネ93は、両端部において、ボス95によってインターポーザ12に固定されている。板バネ93は、センサ素子11の裏面側から当該センサ素子11をインターポーザ12と反対方向に押圧している。
【0066】
この例によれば、第1はんだバンプ51に初期的なき裂が発生した直後に、板バネ93の圧力によって第1はんだバンプ51を強制的に破断させることができる。したがって、第1はんだバンプ51が破断するまでのサイクル数を均一にすることができる。
【0067】
次に、図11は、支持機構を備えたセンサ素子11の裏面斜視図である。この例では、センサ素子11の支持機構として、センサ素子11の裏面に4つのギャップ調整用のはんだバンプ91を備えている。はんだバンプ91は、第1はんだバンプ51、第2はんだバンプ53、および第2はんだバンプ54よりもさらに高融点の材料を使用している。したがって、マザー基板13にインターポーザ12を実装する際に、リフロー熱によって第1はんだバンプ51、第2はんだバンプ53、および第2はんだバンプ54よりも変形量が少なくなり、センサ素子11の傾きをさらに抑制することができる。また、図11に示した支持機構に限らず、柱状部材(ボス)等を用いてセンサ素子11を支持することも可能である。
【0068】
また、センサ素子とインターポーザの間に接着剤(請求項の接着用部材に相当)を設置し、センサ素子を固定してもよい。ただし、接着剤は、センサ素子とインターポーザの熱膨張差による応力に大きな影響を与えないように、低粘度のものを使用する。
【0069】
以上の例では、第1はんだバンプが1つであり、第2はんだバンプが複数である寿命測定ユニットについて説明した。しかし、図12に示すように、第1はんだバンプが1つ、かつ第2はんだバンプが1つである例も考えられる。この場合、第2はんだバンプは接着剤101を使って固定することで、第1はんだバンプが先に破断するような構成とする。
【0070】
また、複数のセンサ素子を一体化し、センサ素子全体では第1はんだバンプを複数もつ実施形態も想定できる。図13(A)および図13(B)は、図5(A)および図5(B)に示したセンサ素子11の代わりに、複数のセンサ素子を一体化したものである一体型センサ素子15の例を示した図である。
【0071】
一体型センサ素子15は、胴部151および複数の脚部152(それぞれ脚部152A、脚部152B、および脚部152C)に区分されている。胴部151には、第2はんだバンプ54A、第2はんだバンプ54B、第2はんだバンプ54Cの3つの第2はんだバンプが存在する。脚部152A、脚部152B、および脚部152Cの端部には、それぞれ、第1はんだバンプ51A、第1はんだバンプ51B、および第1はんだバンプ51Cの3つの第1はんだバンプが存在する。
【0072】
3つの第2はんだバンプは、電極および導通部55により、互いに結合されている。また、第2はんだバンプ54Aと第1はんだバンプ51Aは、電極および導通部55により、互いに結合され、第2はんだバンプ54Bと第1はんだバンプ51Bは、電極および導通部55により、互いに結合され、第2はんだバンプ54Cと第1はんだバンプ51Cは、電極および導通部55により、互いに結合されている。
【0073】
また、第2はんだバンプ側では、接着剤101によって、図示されないインターポーザ12に一体型センサ素子15が固定されている。接着剤101は、第2はんだバンプ側の接着力を第1はんだバンプ側の接着力よりも強くし、第1はんだバンプの側に応力を集中させる機能を有する。また、接着剤101は、マザー基板に寿命測定ユニットを実装する際に、実装時のリフロー熱によってはんだバンプが再溶融して変形することを防止する。
【0074】
この例の一体型センサ素子15は、3つの第1はんだバンプがそれぞれ個別に破断する。そして、3つの第1はんだバンプがすべて破断した時点で、所定の寿命に達したと判断することができる。
【0075】
なお、図13(A)および図13(B)の例では、3つの第1はんだバンプと第2はんだバンプ間のピッチを同じとしているが、各バンプ間のピッチを異ならせて、上述の図7図9の例と同様に使用できる寿命測定ユニットとしてもよい。
【0076】
次に、図14(A)および図14(B)は、一体型センサ素子の変形例の1つを示した図である。一体型センサ素子16は、胴部161および複数の脚部162(それぞれ脚部162A、脚部162B、および脚部162C)に区分されている。胴部161には、第2はんだバンプ54A、第2はんだバンプ54B、第2はんだバンプ54Cの3つの第2はんだバンプが存在する。脚部162A、脚部162B、および脚部162Cの端部には、それぞれ、第1はんだバンプ51A、第1はんだバンプ51B、および第1はんだバンプ51Cの3つの第1はんだバンプが存在する。
【0077】
一体型センサ素子16は、導通部55が3つ(それぞれ導通部55A、導通部55Bおよび導通部55C)に分離されている。導通部55Aが第1はんだバンプ51Aと第2はんだバンプ54Aを接続し、導通部55Bが第1はんだバンプ51Bと第2はんだバンプ54Bを接続し、導通部55Cが第1はんだバンプ51Cと第2はんだバンプ54Cを接続する。
【0078】
この一体型センサ素子16は、3つの第1はんだバンプそれぞれの破断を独立して検知することができる。したがって、所定の寿命に達したという判断は、第1はんだバンプ1つが破断した時点で行う、あるいは第1はんだバンプ2つが破断した時点で行う、等、種々の判断基準を設けることができる。
【0079】
また、一体型センサ素子16は、裏面側の、脚部162Aおよび脚部162Cの端部(第1はんだバンプ近傍)を第1はんだバンプの凸方向と同じ方向に突出させた突部163Aおよび突部163Cを設けている。胴部161の端部(第2はんだバンプ近傍)にも同様に、第2はんだバンプの凸方向と同じ方向に突出させた突部164を設けている。これらの突部は、一体型センサ素子16を図示されないインターポーザ12にはんだ付けするとき、インターポーザ12に接触して一体型センサ素子16を支持し、第1はんだバンプおよび第2はんだバンプの形状を保ちやすくする。
【0080】
次に、図15(A)および図15(B)は、一体型センサ素子16の他の変形例を示した図である。この例では、第2はんだバンプ51Bが1つだけ設け、3つの第1はんだバンプを全て第2はんだバンプ51Bに接続する態様としている。この場合においても、接着剤101を用いて、図示されないインターポーザ12と一体型センサ素子16とを固定しているため、第2はんだバンプ51Bの側は安定しており、第2はんだバンプが1つであってもセンサ素子としての役割は果たせる。
【0081】
なお、一体型センサ素子16において、図16(A)および図16(B)に示すように、表面側(はんだバンプのない側)にセンサ素子と異なる材質の金属板56を取り付けることもできる。金属板56の材質は多様に想定できるが、一例として、センサ素子の材質が半導体シリコンであり、金属板56の材質が銅である場合を例に挙げる。このとき、センサ素子全体が一定温度以下の低温になったときは、銅製の金属板56が相対的に半導体シリコン製のセンサ素子より縮みやすく、センサ素子にはゆがみの応力がかかる。逆に一定温度以上の高温になった場合においても、銅製の金属板56は相対的に半導体シリコン製のセンサ素子より膨張しやすく、やはりセンサ素子にはゆがみの応力がかかる。
【0082】
このように、センサ素子と材質の異なる金属板を取り付けると、第1はんだバンプに初期的な亀裂が発生した直後、ゆがみの応力によって第1はんだバンプを強制的に破断させることができる。したがって、第1はんだバンプが破断するまでのサイクル数を均一にすることができる。
【0083】
なお、本発明の応用例として、寿命測定ユニットを機器の電源ラインに配置し、第1はんだバンプ51の破断により、機器への電源供給を停止させる電源制御システムとして用いることも可能である。例えば、複雑な機器の場合、所定の熱疲労によって電源ラインを破断させることによって、機器自体が故障する前に強制的に停止させることもできる。
【0084】
また、本発明の応用例としては、機器の使用履歴を記録することも可能であるし、機器のメンテナンス時に事前故障予測を行うことで、定期点検などで故障前に安全策を講じることもできる。
【0085】
なお、本実施形態では、寿命測定ユニットを自動車のECU内に設置する例を示したが、その他の機器(例えば、発電装置、サーバ、電源システム等の他の製品)に用いることも可能である。
【0086】
なお、本実施形態では、センサ素子やインターポーザを支持するバンプとしてはんだを用いる例を示したが、はんだ以外の物(例えば導電性ゴム等)を用いてもよい。
【0087】
なお、本実施形態では、寿命測定ユニット、制御部、およびインタフェースを1つのパッケージとして、インタフェースを介して外部に検知結果を出力する例を示したが、寿命測定ユニットだけのパッケージとし、当該寿命測定ユニットを直接外部の制御部(例えばECU)に接続し、外部の制御部がセンサ素子の第1はんだバンプ51の破断を検知するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1…寿命測定ユニット
2…インタフェース
3…制御部
11…センサ素子
12…インターポーザ
13…マザー基板
51…第1はんだバンプ
53,54…第2はんだバンプ
61,62,63,64…第3はんだバンプ
55…導通部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16