(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明を適用した第1の実施形態の弾球遊技機たるパチンコ機を説明する。
図1に示すように、パチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造としてある。外枠51には、左側の上下の位置に設けたヒンジ53を介して、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が開閉可能に設けてある。
前枠52の板ガラス61の奥には前記内枠に保持された遊技盤10(
図2)が設けてある。
【0021】
前枠52の上部の左右両側位置および外枠51の下部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ66が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また前枠52には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けてある。
【0022】
前枠52の下半部には上皿55と下皿63とが一体に形成してある。下皿63の右側には発射ハンドル64が設けてあり、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤10に向けて発射される。
【0023】
下皿63は上皿55から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。下皿63の左側には演出ボタン67が設けてある。
【0024】
本パチンコ機50は所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には下皿63の左側に貸出ボタン57、精算ボタン58および残高表示器59が設けてある。
なお、
図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠52を開放する。
【0025】
図2に示すように、遊技盤10には外レール11と内レール12とによって囲まれた略円形の遊技領域13が形成されている。遊技領域13には、その中央部にセンターケース14が設置され、センターケース14は演出図柄表示装置15を備え、かつ第2大入賞口21を構成している。
第2大入賞口21は、上部の左右両側に開閉可能な左右一対の開閉部材211が設置されている。第2大入賞口21は開閉部材211の開放時にのみ遊技球が入球可能な構成である。
また第2大入賞口21の下部の床面には特定領域212が設けられており、入球した遊技球が特定領域212に入球可能である。
【0026】
更に第2大入賞口21には、入球した遊技球を特定領域212へ入球させる方向又はそうでない方向に振分ける振分け部材213が設けられている。振分け部材213は上部の入口より遊技球を取込み、内部の振分け機構により遊技球を左右方向に振分ける。振分け部材213は遊技球を右方向(図の太線矢印)へ振分けることで、特定領域212の直上位置に設けられた球通路より流下させ、特定領域212へ入球させやすくする。一方、遊技球を左方向に振分けると、遊技球は特定領域212が設置されている第2大入賞口21の床面にその左側部より送り出され、特定領域212又は床面に設けられている取込口(図略)より入賞球としてパチンコ機台内へ取込まれる。尚、左方向への振分け時は右方向よりも特定領域212への入球確率が低くなる。
振分け部材213は前記内部の振分け機構が左右交互に作動しており、遊技球は取込まれたタイミングで左右ランダムに振分けられる。
【0027】
センターケース14の下方位置には普通図柄(以下、単に普図という)の当否抽選用の普図始動口24が設置されている。普図始動口24は遊技球が通過可能な通過ゲートで構成してある。普図始動口24は普図の当否抽選を実行する始動口であり、遊技球が通過すると普図の当否抽選用の複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数に基づいて当否判定が行なわれる。
【0028】
普図始動口24の直下位置には、普図の当否抽選が当選したときに開放される普通電動役物で構成され、遊技球の入球により特別図柄(以下、単に特図という)の当否抽選用の第2特図始動口23が設けられている。また第2特図始動口23の左横には第1特図始動口22が設けられている。第1特図始動口22は常時遊技球が入球可能の入球口である。
第1および第2特図始動口22,23は特図の当否抽選用の始動口であり、いずれの始動口22,23へも遊技球が入球すると複数種類の乱数値が抽出され、抽出された乱数値は特図の保留記憶として記憶される。そして、保留記憶の乱数値に基づいて特図の当否抽選が行われる。
【0029】
普通電動役物で構成された第2特図始動口23は、普図の当選時に、予め設定された所定時間および所定回数で開放する。例えば、通常の遊技状態であれば約2.6秒の開放作動が2回行なわれる。
【0030】
前記第2特図始動口23の下方位置には、特図の当否抽選が当選となって当り遊技に移行したときに開放される特別電動役物からなる第1大入賞口20が配設されている。
【0031】
センターケース14の中央には演出図柄表示装置15(全体の図示は省略)のLCDパネルが配置され、演出図柄表示装置15には特図に対応する擬似(演出)図柄などの演出を表示する。
またセンターケース14には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
遊技盤10の遊技領域13には複数の一般入賞口28、多数の遊技釘や風車等が設けられ、遊技領域13の最下部にはアウト口29が設けられている。
遊技盤10の左上部には特別図柄表示装置16と特図保留数表示装置17が、遊技盤10の右上部には普通図柄表示装置18と普図保留数表示装置19が、それぞれ設置されている。
【0032】
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前記遊技盤10を脱着可能に取付ける内枠70が収納されている。内枠70は、前記前枠52と同様に、一方の側縁(
図3の右側)の上下位置が前記外枠51にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤10の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出装置73により払出球流下通路を通り前記上皿55に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出装置73により貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当する。
【0033】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられ、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85は内枠70に設けられている。
図3では発射制御装置84が描かれていないが、払出制御装置81の下に設けてある。
【0034】
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けてあり、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板78を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
【0035】
図4は本パチンコ機50の電気的構成を示すもので、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83および発射制御装置84においては、詳細の図示は省略するが、これらの制御装置はいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。
【0036】
主制御装置80は、裏配線中継端子板および外部接続端子板78を介して遊技施設のホールコンピュータと電気的に接続される。主制御装置80には、裏配線中継端子板や遊技盤中継端子板を介して、前枠(ガラス枠)52や内枠が開放しているか否か検出する扉枠開放SW(スイッチ)、第1、第2特図始動口22,23への入球を検出する第1、第2特図始動口SW221,231、普図始動口24への入球を検出する普図作動SW241、第1大入賞口20への入球を検出する第1カウントSW201、第2大入賞口21への入球を検出する第2カウントSW214(本発明における検出手段に該当)、一般入賞口28への入賞球を検出する左、右一般入賞口SW281,282、特定領域212への入球を検出する特定領域SW215等の検出信号が入力される。
【0037】
また主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81や、演出中継端子板を介してサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82にコマンドを出力する。なお、主制御装置80に対して払出制御装置81やサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82はサブ制御装置を構成する。
【0038】
また主制御装置80は図柄表示装置中継端子板を介して特別図柄表示装置16、特図保留数表示装置17、普通図柄表示装置18および普図保留数表示装置19の表示制御を行なう。
更に主制御装置80は、第1、第2大入賞口ソレノイド203,216を制御して第1、第2大入賞口20,21を開放作動せしめる。また振分け役物ソレノイド217を制御して第2大入賞口21の振分け部材213を作動せしめ、普電役物ソレノイド233を制御して第2特図始動口23を開閉作動せしめる。
【0039】
払出制御装置81は、球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW等の検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータを稼働させて遊技球を払い出させる。また、CRユニットと電気的に接続され、精算表示装置59を介して球貸および精算SW57,58による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータを稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
【0040】
発射制御装置84は、発射停止SW、発射ハンドルに遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW等の検出信号が入力される。払出制御装置81を介して主制御装置80から送られてくるコマンド(タッチSWの信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドルの回動信号および発射停止SWの信号に基づいて発射モータを制御して遊技球を発射および停止させる。
【0041】
サブ統合制御装置83は、音量調節SWや演出ボタン67などの検出信号が入力される。主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて、スピーカを駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプの点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置82へキャラクタなどを表示する擬似演出や普通図の擬似図柄の表示態様のコマンドを送信する。
【0042】
演出図柄制御装置82は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置15を構成している。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送られてくるコマンドに応じてLCDパネルの表示を制御する。
【0043】
次にパチンコ機50の作動を説明する。
まずパチンコ機50の基本的な遊技を説明する。パチンコ機50は、第1又は第2特図始動口22,23への入球に起因して特図の当否抽選を実行する。このとき特図表示装置16と演出図柄表示装置15の図柄変動を開始し、その後、特図表示装置16に特図の確定図柄を、演出図柄表示装置15に特図に対応する擬似図柄を確定表示して前記抽選結果を報知する。
抽選結果が大当り(図柄当り)となると、第1大入賞口20を所定の態様で開放する大当り遊技(特別遊技)に移行する。一方、小当りでは、第1大入賞口20又は第2大入賞口21のいずれかを所定の態様で開放せしめる(小当り遊技)。第2大入賞口21が開放し、遊技球が特定領域212に入球することにより大当り(役物当り)となって、第1大入賞口を開放する前記特別遊技に移行する。
そして特別遊技終了後には、大当りや小当りとなった特図に基づいて、普通電動役物たる第2特図始動口23の開放時間を延長するとともに特図の平均変動時間を短くする時短遊技が付与される可能性がある。
以下、主制御装置80、サブ統合装置83(厳密には、そのCPU)が実行するプログラム処理に基づいて作動の詳細を説明する。
【0044】
図5を参照して主制御装置80で実行される「メインルーチン」の概要を説明する。「メインルーチン」は本処理(S100〜S111,S115)と残余処理(S112)とで構成され、2ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
【0045】
正常割り込みなら(S100:yes)、初期乱数更新処理(S101)、特図の当否判定用の乱数値である大当り判定用乱数の更新処理(S102)、大当り図柄決定用乱数の更新処理(S103)、普図の当り決定用乱数の更新処理(S104)、普図の当り図柄決定用乱数の更新処理(S105)、リーチに関するリーチ判定用乱数の更新処理(S106)、変動パターンに関する変動パターン決定用乱数の更新処理(S107)、入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)、各出力処理(S110)、不正監視処理(S111)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S112)をループ処理する。
【0046】
次に、本発明に関わりの深い入賞確認処理(S108)、当否判定処理(S109)および各出力処理(S110)の一部のサブルーチンについて説明する。
【0047】
図6に示す「特図始動入口賞確認処理」は前記入賞確認処理(S108)のサブルーチンで、第1又は第2特図始動口22,23への入球があれば(S200:yes)、特図の保留記憶が満杯か確認する(S201)。本実施例における記憶可能な保留記憶数は4個である。満杯でなければ(S201:yes)、S202の抽出乱数保留記憶処理において、前記入球に起因して抽出した複数の乱数値(大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する。
続いて、特図保留数表示装置17の点灯数を1増加させるとともに、サブ統合装置83へ現在の保留記憶数を送信する特図保留数コマンド送信処理を行う(S203)。S203の処理後、又はS200、S201が否定判定(S200:no、S201:no)であればリターンする。
【0048】
次に
図7,8,9を用いて「特図当否判定処理」を説明する。この処理は、当否の判定とともに、演出図柄表示装置15で実行する当否判定結果の報知内容(確定図柄)と該報知内容を導出するまでの図柄の変動パターンを決定する。
【0049】
図7に示すように、先ず条件装置が未作動か確認する(S300)。この判定は大当りフラグに基づいて行われる。大当りフラグとは、特図の抽選で当選した場合(抽出した大当り判定用乱数の値が予め定められた所定の値と一致していた場合)に立つフラグである。条件装置が未作動であれば(S300:yes)、特図の変動が停止中であるか(S301)、確定図柄が未表示中であるか(S302)の確認が行われる。
【0050】
特図変動停止中で、確定図柄未表示中ならば(S301:yes、S302:yes)、保留記憶があるか確認し(S303)、保留記憶があれば(S303:yes)、最も古い保留記憶の抽選を行うために記憶をレジスタへ読み出し、保留記憶が残っている場合は記憶領域のシフト処理を行う(S304)。この処理によって保留記憶がある場合はその時点で最も古い保留記憶は、最も古い保留記憶用の記憶領域に格納されることになる。
【0051】
S304の処理に続いては、前記読み出した保留記憶の大当り判定用乱数の値が予め設定された判定用テーブルに基づいて大当りとなる値か否かの判定を行う(S305)。S305の処理および後述するS309の処理は特許請求の範囲に記載の
当否判定手段に相当する。
大当りであれば(S305:yes)、前記読み出した保留記憶の大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S306)、前記保留記憶の変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態(時短状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S307)。次に、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り遊技(特別遊技)の内容(ラウンド数や第1大入賞口20の開放回数、開放時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)および特別遊技終了後の遊技状態(時短遊技、通常遊技)の設定を行なう(S308)。S308の処理は特許請求の範囲に記載の第1大当り設定手段に相当する。
【0052】
具体的には、
図10に示すように、図柄1〜図柄3のいずれかの大当り図柄が決定される。「図柄1」であれば、動作内容が「大当りA」となって、大当り遊技の継続回数が15ラウンドで、第1大入賞口20を28秒間開放させる作動を15回繰り返す。そして大当りA遊技の終了後は時短機能が作動する時短遊技状態に移行する。尚、時短遊技状態では、第2特図始動口23の開放延長機能も作動するので、特許の範囲の開放延長遊技状態に相当する。
「図柄2」であれば、動作内容が「大当りB」となって、大当り遊技の継続回数および第1大入賞口20の作動が「大当りA」と同様の大当りB遊技を実行する。そして大当りB遊技の終了後は通常の遊技状態に移行する。
「図柄3」であれば、動作内容が「大当りC」となって、大当り遊技の継続回数が2ラウンドで、第1大入賞口20を0.6秒間開放させる作動を2回繰り返す。そして大当りC遊技の終了後は時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。
【0053】
図7の説明に戻って、S305の処理で大当りでなければ(S305:no)、前記大当り判定用乱数の値が小当り判定用の当り値と一致していたか否かを判定する(S309)。小当りであれば(S309:yes)、小当り図柄を決定し(S310)、前記変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態によって変動パターンを決定する(S311)。次に、小当り遊技の設定を行なう(S312)。S312の処理は特許請求の範囲に記載の第1および第2小当り設定手段に相当する。
【0054】
図10に示すように、小当り図柄は図柄4〜図柄6から決定される。「図柄4」であれば、動作内容が「小当りA」となって、第1大入賞口20を0.6秒間開放させる作動を2回行う。
「図柄5」であれば、動作内容が「小当りB」となって、第2大入賞口21を0.8秒間開放させる作動を2回行う。
「図柄6」であれば、動作内容が「小当りC」となって、「図柄5」と同様に、第1大入賞口20を0.8秒間開放させる作動を2回繰り返す。
小当りA,B,Cはいずれも小当り遊技終了後は通常の遊技状態に移行する。
また、小当りB,Cから特定領域に遊技球が入球して「役物当り」に発展すると、大当り遊技の継続回数が16ラウンドで、第1大入賞口20を28秒間開放させる作動を15回繰り返す。そして図柄5による役物当りの大当り遊技終了後は時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。図柄6による役物当りでは通常の遊技状態に移行する。
尚、図柄3による「大当りC」と図柄4による「小当りA」では第1大入賞口20の開放態様が同じであり、遊技者は第1大入賞口20の作動を見ただけでは前者か後者か判断できない。
【0055】
図11に示すように「小当り設定処理」では、先ず、決定された図柄に基づいて作動の対象となる大入賞口を設定する(S360)。図柄4であれば第1大入賞口20を、図柄5,6であれば第2大入賞口21を設定する。S360の処理は特許請求の範囲に記載の小当り開放選択手段に相当する。
続いて小当り遊技のオープニング時間およびエンディング時間を設定する(S361,S362)。
【0056】
次に、S360の処理で設定された大入賞口が第2大入賞口21であるか確認し(S363)、第2大入賞口21でなければ(S363:no)リターンする。
第2大入賞口21であれば(S363:yes)、役物当り遊技のオープニング時間の設定(S364)、役物当り遊技の動作の設定(S365)およびエンディング時間を設定し(S366)、役物当り遊技後の遊技状態を設定する(S367)。S365の処理は特許請求の範囲に記載の第2大当り設定手段に相当する。
【0057】
図7の説明に戻り、大当りでも小当りでもなければ(S305、S309:no)、当否判定はハズレとなって、ハズレ図柄を決定し(S313)、前記保留記憶のリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態(時短状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定し(S314)、更に図柄変動終了後の遊技状態の設定(時短遊技、通常遊技)の設定を行なう(S315)。
【0058】
S308、S312、S315の処理に続いて、S316の処理では、前記当否判定結果を示すデータ(大当り遊技の種類、小当りの有り無し、ハズレの種類、リーチの有り無し、変動時間など)を含んだ変動開始コマンドをサブ統合装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置16において特図を変動表示させる処理を行う。S316の処理後、又はS300、S303が否定判定ならば(S300:no、S303:no)、「特別遊技処理」に移行する。
【0059】
サブ統合装置83側は前記変動開始コマンドにより、大当り図柄(大当り遊技の種類)、ハズレ図柄、リーチの有無、変動時間を把握することができる。
変動開始コマンドを受信したサブ統合装置83は、特図の確定図柄(当り図柄、ハズレ図柄)、変動時間に応じて擬似図柄の種類、変動演出の種類を決定し、該決定結果を演出図柄制御装置82に送信し、演出図柄制御装置82はサブ統合装置83の決定に従って演出図柄表示装置15にて擬似図柄の変動表示を行う。
尚、前記擬似図柄の種類および変動演出の種類の決定は、サブ統合装置83により決定される構成に限るものではなく、同じサブ制御装置である演出図柄制御装置82にて決定する構成でもよい。
【0060】
図7のS301の処理で特図が変動中であった場合には(S301:no)、
図8に示すように、S320の処理において特図の図柄変動時間(前記S307又はS311又はS314の変動パターンに基づく)が経過したか否かを確認する。時間が経過していれば(S320:yes)、図柄停止コマンドをサブ統合装置83に出力する図柄停止コマンド送信処理を行うとともに、特別図柄表示装置16を制御して前記S306又はS310又はS313にて決定した確定図柄を確定表示させる(S321)。
図柄停止コマンドを受信したサブ統合装置83は演出図柄制御装置82に予め決めておいた擬似図柄を確定表示させる指示信号を出力し、演出図柄制御装置82は、その信号により演出図柄表示装置15を制御して擬似図柄を確定表示させる。これにより、特別図柄と擬似図柄の変動の開始と終了が同じタイミングになる(同期する)。
【0061】
S321の処理後は、確定表示させた特図が大当りを示す図柄であるか否かを確認する(S322)。大当り図柄が確認できれば(S322:yes)、確定図柄表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S323)、条件装置の作動開始処理を行い(S324)、かつ役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S325)。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
次に時短フラグが1か否か(現在、時短遊技状態であるか否か)を確認し(S326)、時短フラグが1(時短遊技状態)であれば(S326:yes)、時短フラグに0をセットし(S327)、「特別遊技処理」へ移行する。S326で時短フラグが1でなければ(S326:no)、そのまま「特別遊技処理」へ移行する。
【0062】
尚、本パチンコ機50では時短フラグを立てる(1をセット)ことで開放延長機能も作動し、時短フラグを落とす(0をセット)ことで開放延長機能も終了する構成となっている。従って、S327の処理で開放延長機能も終了する。また、大当り中は特図の変動表示を実行しないため、S327の処理を実行して時短フラグを落す構成になっている。
【0063】
S322で大当り図柄でなければ(S322:no)、特図が小当りを示す図柄であるか否かを確認する(S328)。小当り図柄が確認できれば(S328:yes)、確定図柄表示設定処理(S329)、条件装置の作動開始処理(S330)を行う。次に時短フラグを確認し(S331)、時短フラグが1であれば(S331:yes)、時短フラグに0をセットし(S332)、かつ時短カウンタのカウンタ値を記憶して(S333)、「特別遊技処理」へ移行する。時短フラグが1でなければ(S331:no)、そのまま「特別遊技処理」へ移行する。
【0064】
大当り図柄でも小当り図柄でもなければ(S322、S328:no)、確定図柄表示設定処理を行い(S334)、時短フラグが1か確認する(S335)。時短フラグが1であれば(S331:yes)、記憶されている時短カウンタを減算し(S336)、残りの時短カウント数(回数)が0か否か確認する(S337)。時短カウント数が0ならば(S337:yes)、時短フラグに0をセットし(S338)、「特別遊技処理」へ移行する。S335で時短フラグが1でない場合(S335:no)、又はS337で時短回数が0でない場合(S337:no)にはそのまま「特別遊技処理」へ移行する。
時短遊技状態(開放延長遊技状態)は、時短カウンタにより継続期間が規制され、例えば、特図の変動回数が100回に達すると遊技状態が解除される。
【0065】
図7のS302の処理で確定図柄が表示中であった場合には(S302:no)、
図9に示すS340の処理において、設定された確定図柄表示時間(
図7のS323、S329、S334で設定)が終了したか否かを確認する。確定図柄表示時間が終了していれば(S340:yes)、特別図柄表示装置16を制御して特図の確定表示を終了させ、サブ統合装置83にコマンドを送信して擬似図柄の確定表示を終了させる(S342)。
【0066】
次に「特別遊技処理」を説明する。
図12に示すように、この処理を開始すると、条件装置が作動しているか確認する(S400)。条件装置が作動していなければ(S400:no)、リターンする。作動中であれば(S400:yes)、役物連続作動装置が作動しているか確認する(S401)。役物連続作動装置が作動していなければ(S401:no)、小当り開始演出中であるか確認する(S402)。小当り開始演出中でなければ(S402:no)、第1大入賞口21が開放中か確認する(S403)。開放中でなければ(S403:no)、第2大入賞口21が開放中か確認する(S404)。開放中でなければ(S404:no)、特定領域212が有効か確認する(S405)。
【0067】
特定領域212が有効でなければ(S405:no)、インターバル中か確認する(S406)。インターバル中でなければ(S406:no)、小当り終了演出中であるか確認する(S407)。演出中であれば(S407:yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか確認する(S408)。終了時間が経過していれば(S408:yes)、条件装置の作動を終了し(S409)、続いて前記「特図当否判定処理」(
図7)のS312の処理で設定された小当りの設定内容を参照し(S410)、時短遊技を設定するか否かを確認する(S411)。時短設定であれば(S411:yes)、時短フラグに1をセットし(S412)、時短カウンタのカウンタ値をセットし(S413)、リターンする。
またS408の処理で小当り終了演出の終了時間が経過していない場合(S408:no)、S411の処理で時短遊技が設定されない場合(S411:no)はリターンする。
【0068】
S407の処理で小当り終了演出中でなければ(S407:no)、小当り開始演出の設定処理を行ない(S414)、この処理でサブ統合装置83へ小当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0069】
図12のS401の処理で役物連続作動装置が作動中でなければ(S401:no)、
図13に示すように、第1大入賞口20が開放中か確認する(S420)。開放中でなければ(S420:no)、インターバル中か確認する(S421)。インターバル中でなければ(S421:no)、大当り終了演出中か確認する(S422)。終了演出中でなければ(S422:no)、大当り開始演出中か確認する(S423)。開始演出中であれば(S423:yes)、大当り開始演出時間が経過したか確認し(S424)、開始演出時間が経過していれば(S424:yes)、第1大入賞口20の開放処理を行い(S425)、この処理では第1大入賞口ソレノイド203を駆動して第1大入賞口20を予め開放時間などが設定された所定の開放態様(
図10参照)で開放する。その後、リターンする。
【0070】
S421の処理でインターバル中であれば(S421:yes)、インターバル終了時間が経過したか確認し(S426)、終了時間が経過していれば(S426:yes)、第1大入賞口20の開放処理を行う(S427)。
S423の処理で大当り開始演出中でなければ(S423:no)、大当り開始演出の設定処理を行ない(S428)、この処理でサブ統合装置83へ大当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0071】
S403の処理(
図12)又はS420の処理(
図13)で第1大入賞口20が開放中であれば(S403,S420:yes)、
図14に示すように、S430の処理で2ラウンドの大当りか確認し(
図10の「大当りC」)、2ラウンドの大当りでなければ(S430:no)、第1大入賞口20への入賞が規定数である10個を満たしたか確認し(S431)、入賞が10個に満たなければ(S431:no)、第1大入賞口20の開放時間(28秒)が終了したか確認する(S432)。開放時間終了でなければ(S432:no)リターンする。
【0072】
開放時間が終了であれば(S432:yes)、第1大入賞口20の閉鎖処理を行い(S433)、大当り遊技の最終ラウンドが終了したか確認する(S434)。最終ラウンドが終了していなければ(S434:no)、大当りインターバルの設定処理を行ない(S435)、この処理でサブ統合装置83へ大当りのインターバルコマンドを送信し、リターンする。
最終ラウンドが終了であれば(S434:yes)、大当り終了演出の設定処理を行ない(S436)、サブ統合装置83へ大当り終了コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0073】
S430の処理で2ラウンド大当りであれば(S430:yes)、
図15に示すように、第1大入賞口20への入賞が規定数である10個を満たしたか確認し(S440)、入賞が10個に満たなければ(S440:no)、第1大入賞口20の開放時間(0.6秒)が終了したか確認する(S441)。開放時間終了でなければ(S441:no)、リターンする。
【0074】
開放時間が終了であれば(S441:yes)、第1大入賞口20の閉鎖処理を行い(S442)、大当り遊技の最終の第2ラウンドが終了したか確認する(S443)。終了していなければ(S443:no)、大当りインターバルの設定処理を行ない(S444)、この処理でサブ統合装置83へ大当りのインターバルコマンドを送信し、リターンする。
最終ラウンドが終了であれば(S443:yes)、大当り終了演出の設定処理を行ない(S445)、サブ統合装置83へ2R大当り終了コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0075】
図13のS422の処理で大当り終了演出中であれば(S422:yes)、
図16に示すように、大当り終了演出時間が経過したか確認する(S450)。経過していなければ(S450:no)、リターンする。経過していれば(S450:yes)、条件装置の停止処理(S451)、役物連続作動装置の停止処理(S452)を行う。次に前記「特図当否判定処理」(
図7)のS308又はS312の処理で設定された大当り又は小当りの設定内容を参照し(S453)、時短遊技を設定するか否かを確認する(S454)。時短設定であれば(S454:yes)、時短フラグに1をセットし(S455)、時短カウンタのカウンタ値をセットし(S456)、リターンする。
尚、S455の処理およびS412(
図12)は特許請求の範囲に記載の遊技状態設定手段および開放延長設定手段に相当する。
【0076】
図12のS402の処理で小当り開始演出中であれば(S402:yes)、
図17に示すように、小当り開始演出の終了時間が経過したか確認する(S460)。終了時間が経過していなければ(S460:no)、リターンする。
終了時間が経過していれば(S460:yes)、開放の対象となる大入賞口が第2大入賞口21か確認する(S461)。対象が第2大入賞口21であれば(S461:yes)、第2大入賞口21の開放処理を行い(S462)、第2大入賞口の特定領域212を有効にする(S463)。第2大入賞口21開放処理では第2大入賞口ソレノイド216を駆動して第2大入賞口21の開閉部材211を予め設定された所定の開放態様(
図10の「小当りB,C」参照)で開放する。
【0077】
S461の処理で対象が第2大入賞口21でなければ(S461:no)、第1大入賞口20の開放処理を行う(S464)。この処理では、
図10に示すように、「小当りA」の動作内容で第1大入賞口21を0.6秒間の開放を2回行い、この開放態様は「大当りC」と同じである。
【0078】
S404の処理(
図12)で第2大入賞口21が開放中であれば(S404:yes)、
図18に示すように、第2大入賞口21への入賞が規定数である10個を満たしたか確認し(S470)、入賞が10個に満たなければ(S470:no)、第2大入賞口21の開放時間(0.8秒)が終了したか確認する(S471)。開放時間終了でなければ(S471:no)リターンする。
【0079】
開放時間が終了であれば(S471:yes)、第2大入賞口21の閉鎖処理を行い(S472)、小当り遊技の最終ラウンドである第2ラウンドが終了したか確認する(S473)。最終ラウンドが終了していなければ(S473:no)、小当りインターバルの設定処理を行ない(S474)、この処理でサブ統合装置83へ小当りのインターバルコマンドを送信し、リターンする。
最終ラウンドが終了であれば(S473:yes)、小当り終了演出の設定処理を行ない(S475)、サブ統合装置83へ小当り終了コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0080】
次に、S405(
図12)の処理で第2大入賞口21の特定領域212が有効であれば(S405:yes)、
図19に示すS480の処理で特定領域212への入賞(入球)があるか確認する。入賞があれば(S480:yes)、役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S481)。この処理により役物大当り(特別遊技)に移行する。次に第2大入賞口21が開放中か確認し(S482)、開放中であれば(S482:yes)、第2大入賞口21の閉鎖する(S483)。この処理の終了後又はS482で第2大入賞口21が開放中でなければ(S482:no)、特定領域212を無効とし(S484)、役物大当り開始演出の設定処理を行ない(S485)、この処理でサブ統合装置83へ役物大当り開始コマンドを送信し、リターンする。コマンドを受信したサブ統合装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置15に演出が表示される。
【0081】
S480の処理で特定領域212への入賞(入球)がなければ(S480:no)、特定領域212の有効期間が終了したか確認する(S486)。有効期間が終了していれば(S486:yes)、特定領域212の無効化処理(S484)に移行する。有効期間が終了していなければ(S486:no)、リターンする。
【0082】
次に、S406(
図12)の処理でインターバル中であれば(S406:yes)、
図20に示すS490の処理で、開放の対象の大入賞口が第1大入賞口20か確認し、対象が第1大入賞口20であれば(S490:yes)、インターバル時間が終了時間が経過したか確認し(S491)、終了時間が経過していれば(S491:yes)、第1大入賞口20の開放処理を行う(S492)。
【0083】
S490の処理で開放の対象が第1大入賞口20でなければ(S490:no)、インターバル時間が終了時間が経過していれば(S493:yes)、第2大入賞口20の開放処理を行う(S494)。
【0084】
本パチンコ機50では、「特別遊技処理」で時短フラグに1がセットされると、大当り遊技又は小当り遊技の終了後、図柄の変動時間が短縮されることは勿論、普通電動役物で構成された第2特図始動口23の開放時間が延長される開放延長遊技状態に移行する。
ここで、第2特図始動口23は普図の当否抽選で普図当りとなると開放される構成であり、以下、普図の当否抽選に関する制御処理を説明する。
【0085】
図21に示す「普図始動口入賞確認処理」では、普図始動口24への入球があり(S500:yes)、普図の保留記憶が満杯か確認する(S501)。本実施例における記憶可能な保留記憶数は4個である。満杯なければ(S501:yes)、S502の抽出乱数保留記憶処理において、前記入球に起因して抽出した複数の乱数値(当り判定用乱数、当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を保留記憶として記憶する。
続いて、普図保留数表示装置19の点灯数を1増加させるとともに、サブ統合装置83へ現在の保留記憶数を送信する普図保留数コマンド送信処理を行う(S503)。S503の処理後、又はS500、S501が否定判定(S500:no、S501:no)であればリターンする。
【0086】
次に
図22,23,24を用いて「普図当否判定処理」を説明する。
図22に示すように、先ず普通電動役物(第2特図始動口)が作動中か確認し(S600)、作動中であれば(S600:yes)、リターンする。
作動中でなければ(S600:no)、普図の変動が停止中であるか(S601)、普図の確定図柄が表示中であるか(S602)の確認が行われる。
【0087】
普図変動停止中で、確定図柄表示中でなければ(S601:yes、S602:no)、保留記憶があるか確認し(S603)、保留記憶があれば(S603:yes)、保留記憶のシフト処理を行う(S604)。
【0088】
S604の処理に続いては、前記保留記憶の当り判定用乱数の値が予め設定された判定用テーブル(普図用)に基づいて当りとなる値か否かの判定を行う
(S605)。
当りであれば(S605:yes)、当り図柄決定用乱数の値に基づいて普図の当り図柄を決定し(S606)、変動パターン決定用乱数の値および現在の遊技状態(時短状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S607)。次に、当り図柄決定用乱数の値に基づいて普図当りの内容(普通電動役物(第2特図始動口23)の開放回数、開放時間などの設定を行なう(S608)。
続くS609の処理では、普図の当否判定結果を示すデータ(確定された図柄、変動時間など)を含んだ変動開始コマンドをサブ統合装置83に出力するとともに、普通図柄表示装置18において普図を変動表示させる処理を行う。S609の処理後、又はS600、S603が否定判定ならば(S600:no、S603:no)、「普通遊技処理」に移行する。
【0089】
図22のS601の処理で普図が変動中であった場合には(S601:no)、
図23に示すように、S620の処理において普図の図柄変動時間が経過したか確認する。時間が経過していれば(S620:yes)、図柄停止コマンドをサブ統合装置83に出力する図柄停止コマンド送信処理を行ふとともに、普図表示装置18を制御して確定図柄を確定表示させる(S621)。
【0090】
S621の処理後は、確定表示させた普図が当りを示すものであるか否かを確認する(S622)。当り図柄が確認できれば(S622:yes)、確定図柄表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S623)、普通電動役物の作動開始処理を行う。
S622の処理で当り図柄でなければ(S622:no)、普図のハズレ図柄の確定図柄表示設定処理を行う(S625)。S624,S625の処理終了後は普通遊技処理に移行する。
【0091】
図22のS602の処理で普図の確定図柄が表示中であった場合には(S602:yes)、
図24に示すS630の処理において、設定された普図の確定図柄表示時間が終了したか否かを確認する。確定図柄表示時間が終了していれば(S630:yes)、普通図柄表示装置18を制御して普図の確定表示を終了させる(S631)。その後、普通遊技処理に移行する。
【0092】
次にサブ統合装置83が実行する処理について説明する。
図25に示す「第1潜伏演出開始処理」は、「大当りC」又は「小当りA」(
図10参照)により当り遊技(第1大入賞口20を開放する遊技)終了後の遊技状態が、時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行された可能性のあること(潜伏状態)を示唆する第1潜伏演出の開始処理を行なうものである。
即ち、「大当りC」と「小当りA」とはいずれも第1大入賞小20の0.6秒の開放を2回実施する。従ってこの第1大入賞口20の開放動作では、遊技者は「大当りC」か「小当りA」かのいずれによるものか判断できない。第1大入賞口20の開放作動が「大当りC」によるものであれば、遊技者に知られることなく時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行され、時短遊技状態(開放延長遊技状態)の潜伏状態となる。
【0093】
「第1潜伏演出開始処理」では、「特別遊技処理」のS414の処理(
図12)又はS428(
図13)により主制御装置80から送信された小当り又は大当り開始コマンドを受信したか確認する(S700)。受信がなければ(S700:no)リターンする。
前記コマンドの受信があれば(S700:yes)、前記第1潜伏演出を行なうか否かの指定を行い(S701)、演出が指定されれば(S701:yes)、演出図柄表示装置15に第1潜伏演出を開始させる処理を行う(S702)。
S702の処理は特許請求の範囲に記載の特別演出手段に相当する。
【0094】
S702の処理で実行する第1潜伏演出開始の表示態様を
図27(a)に示す。演出図柄表示装置15の表示画面には、特図に対応する3桁の擬似図柄151やキャラクタである熊の達吉152、更に表示画面右下に普図に対応する2桁の普図擬似図柄153などが表示される。尚、図において複数の縦線で示した普図擬似図柄153は変動中を表す。
そして表示画面の上半部左寄りの位置には、例えば「時短モード突入?!普電の開放が長ければ突入!」などの第1潜伏演出開始表示154を行なう。第1潜伏演出開始表示154は普図の変動中にのみ表示される。
【0095】
次に
図26に示す「第1潜伏演出終了処理」が実行され、この処理では「普図当否判定処理」のS621の処理(
図23)により主制御装置80から送信された普図停止コマンドを受信したか確認する(S710)。受信がなければ(S700:no)リターンする。
前記コマンドの受信があれば(S710:yes)、S712の処理で「特図当否判定処理」(
図7)の大当り、小当り設定処理(S308,S312)および時短フラグ(S455,
図16)から遊技状態を参照する(S712)。遊技状態が時短遊技状態(開放延長遊技状態)であるか否か確認し(S713)、時短中であれば(S713:yes)、演出図柄表示装置15に時短遊技状態(開放延長遊技状態)であることを告知する表示演出を行なう(S714)。
S714の時短状態告知処理によれば、
図27(b)に示すように、演出図柄表示装置15の表示画面の上半部左寄りの位置には、例えば「時短潜伏モード突入!100回時短!」などの時短状態告知表示155を行なう。
【0096】
図26の説明に戻って、S713の処理で時短中でなければ(S713:no)、演出図柄表示装置15に通常の遊技状態であることを告知する表示演出を行なう(S715)。
S715の通常状態告知処理によれば、
図27(c)に示すように、演出図柄表示装置15の表示画面の上半部左寄りの位置には、例えば「残念!ただの小当りでした。」などの通常状態告知表示156を行なう。
尚、「第1潜伏演出開始処理」(
図25)および「第1潜伏演出終了処理」(
図26)は特許請求の範囲に記載の第1演出制御手段に相当する。
【0097】
本実施形態のパチンコ機50によれば、小当り遊技において、特定領域のない第1大入賞口20が開放作動する小当り(小当りA)と、特定領域212のある第2大入賞口が開放作動する小当り(小当りB,C)とを設けたので、次のような効果を奏する。
一般に混合機では、大当りよりも小当りの発生頻度が高く、従来の混合機では小当りでは第2大入賞口のみが開放作動する構成であるため、第1大入賞口に比べて第2大入賞口の作動頻度が極端に高く遊技が単調になりやすい。これに対して本パチンコ機50では、小当りで、確定図柄等に基づいて無作為に、かつ一方に偏ることなく第1大入賞口20又は第2大入賞口21が作動するので、遊技が単調となることを防ぐことができる。
また小当りにおいて、選択される大入賞口次第、例えば小当りB,Cでは大当りに発展する可能性があり、小当りAでは小当りで終了してしまうこととなるので、遊技者に第1又は第2のどちらの大入賞口20,21が開放するのかといった関心を持たせて遊技者の期待感を向上させることができる。
【0098】
また本パチンコ機50では、大当りA、大当りCでの大当り遊技終了後および小当りBから発展した役物当り遊技の終了後に、遊技状態を時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行するので、この遊技状態では第2特図始動口23への入球チャンスが増え、特別図柄の当否抽選頻度が高くなるので、大当り遊技後の遊技状態にも遊技者の関心を集めることができる。
そこで、大当りCと小当りAとでの同一の開放態様で第1大入賞口20を開放作動するようにしたので、大当りCか小当りAか遊技者が判断できず、大当りCの場合、大当り遊技後の遊技状態が潜伏状態(遊技者が気付かない)の時短遊技状態(開放延長遊技状態)となる。この状態で、第1潜伏演出の開始を表示することで、時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行したのではないかといった遊技者の期待感を高めることができる。
尚、潜伏状態での時短遊技状態(開放延長遊技状態)は、普図が当選にして第2特図始動口23が開放作動することにより遊技者に知らせることとなるので、普図が当選するまでの間で第1潜伏演出の開始表示を良好に実施できる。
【0099】
本実施形態によれば、前記したように、遊技が単調となることを防ぐことができる点、第1大入賞口20又は第2大入賞口21のいずれが開放するのかといった遊技者の関心と期待感を向上する点、および大当り遊技後の遊技状態に対する遊技者の関心と時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行したのではないかといった期待感を高める点から、興趣の豊かな遊技を実現することができる。
【0100】
従来の「デジパチ」タイプのパチンコ機では、潜伏演出の構成において、大当りと小当りとで同位置の開放態様で大入賞口を開放させる構成ではあるが、大当りでは条件装置を作動させて開放作動させるのに対し、小当りでは条件装置になしに開放させるようにしており制御が異なる。このため大当りの当否判定を行い、ハズレであれば小当りの判定を行うのでプログラム処理の負担が大きいといった問題があった。これに対して本実施形態のパチンコ機50によれば、大当り小当りで条件装置が作動する構成で、大当りと小当りとを同様な処理により当否判定できるので、プログラム処理の負担を軽減することができる。
【0101】
次に本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の基本構成は、前記第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。図において同一部材は同一の符号で表し、これらの説明を省く。
図28は本実施形態の遊技盤10Aを示す正面図で、遊技領域13のほぼ中央には演出図柄表示装置15を備えた大型のセンターケース14Aが設けられ、該センターケース14Aにより第2大入賞口21Aが構成されている。
【0102】
第2大入賞口21Aは、センターケース14Aの右側縁に開閉可能な開閉部材211aを備え、小当り時に開閉部材211aを開放せしめる。開閉部材211aの開放時には入球した遊技球がセンターケース14A内の下部中央に至るように構成されている。センターケース14A内の下部中央には回転盤からなる振分け部材213aが設置されており、前記遊技球は振分け部材213aにより振分けられ、特定領域212a又は図略の入球口へ入球する。
センターケース14Aの下方中央位置には第1特図始動口22が設けられている。センターケース14Aの右横位置には普図始動口24が設けられ、普図始動口24の下方位置には第2特図始動口23が設けられている。そして遊技領域13の右下部には第1および第2特図始動口22,23の間に第1大入賞口20が設けられている。
【0103】
次に本実施形態のパチンコ機の作動について説明する。
図29に示すように、本パチンコ機は大当りおよび小当りの当選確率を向上する確変機能を備え、「図柄1の大当りA」遊技の終了後には、確率変動機が作動して大当りおよび小当りの当選確率が高い高確率遊技状態と、時短機能の作動する時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。
「図柄2の大当りB」遊技の終了後には、時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。
「図柄3の大当りC」遊技の終了後には、高確率遊技状態に移行する。
「小当りA,B,C」では小当り遊技終了後の遊技状態は通常遊技状態である。
また「小当りBから発展した役物当り」遊技の終了後には、高確率遊技状態および時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。
また「小当りCから発展した役物当り」遊技の終了後には、時短遊技状態(開放延長遊技状態)に移行する。
尚、各大当り、各小当りおよび各役物当りにおける第1大入賞口20または第2大入賞口21の開放態様は第1の実施形態と同様であり、「大当りC」と「小当りA」では同様の開放態様としてある。
【0104】
本パチンコ機の主制御装置が実行する「特図当否判定処理」を説明する。基本処理は先の第1の実施形態の「特図当否判定処理」(
図7)と同じで、
図7のS301の処理において特図が変動中であった場合には(S301:no)、
図30に示す処理を実行する。
図30に示すように、S370の処理において特図の図柄変動時間(前記S307又はS311又はS314の変動パターンに基づく)が経過したか否かを確認する。時間が経過していれば(S370:yes)、図柄停止コマンドをサブ統合装置83に出力する図柄停止コマンド送信処理を行うとともに、特別図柄表示装置16を制御して前記S306又はS310又はS313(
図7)にて決定した確定図柄を確定表示させる(S371)。
図柄停止コマンドを受信したサブ統合装置83は演出図柄制御装置82に予め決めておいた擬似図柄を確定表示させる指示信号を出力し、演出図柄制御装置82は、その信号により演出図柄表示装置15を制御して擬似図柄を確定表示させる。これにより、特別図柄と擬似図柄の変動の開始と終了が同じタイミングになる(同期する)。
【0105】
S371の処理後は、確定表示させた特図が大当りを示す図柄であるか否かを確認する(S372)。大当り図柄が確認できれば(S372:yes)、確定図柄表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S373)、条件装置の作動開始処理を行い(S374)、かつ役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S375)。
次に時短フラグが1か否か(現在が時短遊技状態であるか否か)を確認し(S376)、時短フラグが1であれば(S376:yes)、時短フラグに0をセットする(S377)。続いて確変フラグが1か否か(現在が高確率遊技状態であるか否か)を確認し(S378)、確変フラグが1であれば(S378:yes)、確変フラグに0をセット(S379)して「特別遊技処理」へ移行する。
【0106】
S372で大当り図柄でなければ(S372:no)、特図が小当りを示すものであるか否かを確認する(S380)。小当り図柄が確認できれば(S380:yes)、確定図柄表示設定処理(S381)、条件装置の作動開始処理(S382)を行う。次に時短フラグを確認し(S383)、時短フラグが1であれば(S383:yes)、時短フラグに0をセットし(S384)、かつ時短カウンタのカウンタ値を記憶する(S385)。続いて確変フラグが1か否か(現在が高確率遊技状態であるか否か)を確認し(S386)、確変フラグが1であれば(S386:yes)、確変フラグに0をセット(S387)して「特別遊技処理」へ移行する。
【0107】
大当り図柄でも小当り図柄でもなければ(S372、S380:no)、ハズレ図柄の確定図柄表示設定処理を行い(S388)、時短フラグが1か確認する(S389)。時短フラグが1であれば(S389:yes)、記憶されている時短カウンタを減算し(S390)、残りの時短カウント数(回数)が0か否か確認する(S391)。時短カウント数が0ならば(S391:yes)、時短フラグに0をセット(S392)して「特別遊技処理」へ移行する。
【0108】
本パチンコ機の主制御装置が実行する「特別遊技処理」を説明する。基本処理は先の第1の実施形態の「特別遊技処理」(
図12)と同じで、
図12のS401の処理から
図13の処理に移行し、S422の処理において大当り終了演出中での場合には(S422:yes)、
図31に示す処理を実行する。
【0109】
図13のS422の処理で大当り終了演出中であれば(S422:yes)、
図31に示すように、大当り終了演出時間が経過したか確認する(S550)。経過していなければ(S550:no)、リターンする。経過していれば(S550:yes)、条件装置の停止処理(S551)、役物連続作動装置の停止処理(S552)を行う。次に前記「特図当否判定処理」(
図7)のS308又はS312の処理で設定された大当り又は小当りの設定内容を参照し(S553)、時短遊技を設定するか否かを確認する(S554)。時短設定であれば(S554:yes)、時短フラグに1をセットし(S555)、時短カウンタのカウンタ値をセットする(S556)。続いて、確変遊技を設定するか否かを確認する(S557)。確変設定であれば(S557:yes)、確変フラグに1をセットし(S558)、リターンする。
尚、S558の処理は特許請求の範囲に記載の遊技状態設定手段および確率変動設定手段に相当する。
【0110】
本パチンコ機は、
図32に示す「第2潜伏演出処理」により、大当り遊技終了後の遊技状態が、高確率遊技状態に移行された可能性を示唆する第2潜伏演出を行なう構成としてある。
「第2潜伏演出処理」では、「特別遊技処理」のS414の処理(
図12)又はS428(
図13)により主制御装置80から送信された小当り又は大当り開始コマンドを受信したか確認する(S800)。
前記コマンドの受信があれば(S800:yes)、前記第2潜伏演出を行なうか否かの指定を行い(S801)、演出を行なうことが指定されれば(S801:yes)、潜伏フラグを1にセットし(S802)、潜伏カウンタをセットし(S803)、演出図柄表示装置15に第2潜伏開始演出を表示させる処理を行う(S804)。
【0111】
S804の処理で実行する第2潜伏演出開始の表示態様を
図33(a)に示す。演出図柄表示装置15の表示画面には、特図に対応する3桁の擬似図柄151の変動中において、表示画面の上半部左寄りの位置に、例えば「達吉チャンス突入!直撃当り(図柄当り)が来るかも?!」などの高確率遊技状態に移行した可能性を示唆する第2潜伏演出開始表示157の表示を行なう。
【0112】
図32の説明に戻り、S801の処理で第2潜伏演出の指定がなければ(S801:no)、潜伏フラグが1であるか、即ち、第2潜伏演出が開始されたか確認する(S805)。潜伏フラグが1であれば(S805:yes)、S803の処理でセットした潜伏カウンタを減算し(S806)、潜伏カウンタが0か否か確認する(S807)。潜伏カウンタが0であれば(S807:yes)、潜伏フラグを0にセットし(S808)、演出図柄表示装置15に第2潜伏終了演出を表示させる処理を行う(S809)。
【0113】
S809の第2潜伏終了演出処理によれば、
図33(b)に示すように、演出図柄表示装置15の表示画面の上半部左寄りの位置に、例えば「達吉チャンス終了!」などの高確率遊技状態が終了したことを報知する第2潜伏演出終了表示158の表示を行なう。
【0114】
「第2潜伏演出処理」(
図32)による第2潜伏演出は、潜伏カウンタのカウントにより特別図柄の変動回数が所定の回数(例えば100回)に達するまで演出を表示を行ない、前記変動回数が所定の回数に至ると終了演出を行なうようにしてある。尚、「第2潜伏演出処理」は特許請求の範囲に記載の第2演出制御手段に相当する。
【0115】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様な作用効果を発揮できるうえ、大当りA、大当りCでの大当り遊技終了後および小当りBから発展した役物当り遊技の終了後に、遊技状態を高確率遊技状態に移行するので、この遊技状態では図柄当りを獲得するチャンスが増えるので、大当り遊技後の遊技状態にも遊技者の関心を集めることができる。
そこで、大当りCと小当りAとでの同一の開放態様で第1大入賞口20を開放作動するようにしたので、大当りCか小当りAか遊技者が判断できず、大当りCの場合、大当り遊技後の遊技状態が潜伏状態(遊技者が気付かない)の高確率遊技状態となる。この状態で、第2潜伏開始演出を表示することで、高確率遊技状態に移行したのではないかといった遊技者の期待感を高め、遊技性を向上することができる。
【0116】
本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態は前記第2の実施形態の基本構成とほぼ同じ構成を有する。本実施形態のパチンコ機は、小当りの発生時に、開放作動させる大入賞口を第1大入賞口20とするか第2大入賞口21とするのかの選択率を、前記小当り発生時(抽選時)の遊技状態に応じて変化させる構成である。即ち
図34に示すように、設定された図柄(図柄4ないし6)と確変機能の有無、開放延長機能の有無に応じて小当り動作内容(小当りAないしC)を決定する。
例えば、「図柄4」、「図柄5」の場合、当否確率が通常、高確率のいずれの遊技状態でも、開放延長遊技状態でない(図において電サポなし)ときは第1大入賞口20を開放する「小当りA」を選択し、開放延長遊技状態(図において電サポあり)ときは第2大入賞口20を開放する「小当りB」または「小当りC」を選択する。
また、小当りB、小当りCの振り分けにより、大当り後の遊技状態の振り分けについても、任意に設定が可能となる。そのため、通常時はどちらの大入賞口が開放するかで遊技者に興趣を与え、開放延長遊技状態では大当り遊技後にどちらの遊技状態が付与されるかで遊技者に興趣を与えることができるようになる。
本実施形態は前記第1、第2の実施形態と同様、
図11に示す「小当り設定処理」が実行され、「小当り設定処理」のS360の処理は特許請求の範囲に記載の選択率変更手段に相当する。
【0117】
本実施形態によれば、前記第2の実施形態と同様の作用効果を発揮できるうえ、
開放延長遊技状態では、第2大入賞口の選択率を高く設定することで、小当りから発展する大当り遊技の発生率を向上させ、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0118】
尚、本発明は前記第1ないし第3の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。