(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5764821
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】圧縮成形方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/56 20060101AFI20150730BHJP
B29C 43/18 20060101ALI20150730BHJP
B29C 43/56 20060101ALI20150730BHJP
H01L 33/52 20100101ALI20150730BHJP
B29K 63/00 20060101ALN20150730BHJP
【FI】
H01L21/56 R
B29C43/18
B29C43/56
H01L33/00 420
B29K63:00
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-183501(P2011-183501)
(22)【出願日】2011年8月25日
(65)【公開番号】特開2013-43391(P2013-43391A)
(43)【公開日】2013年3月4日
【審査請求日】2014年5月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000144821
【氏名又は名称】アピックヤマダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077621
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100146075
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 隆志
(74)【代理人】
【識別番号】100092819
【弁理士】
【氏名又は名称】堀米 和春
(74)【代理人】
【識別番号】100141634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 善博
(74)【代理人】
【識別番号】100141461
【弁理士】
【氏名又は名称】傳田 正彦
(72)【発明者】
【氏名】池田 正信
(72)【発明者】
【氏名】中山 英雄
【審査官】
長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−140550(JP,A)
【文献】
特開2002−036270(JP,A)
【文献】
特開2006−027098(JP,A)
【文献】
特開2009−124012(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/56
H01L 33/52
H01L 33/60
B29C 43/00−43/58
B29K 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム部に囲まれて配置された素子搭載面となるリード部が形成されたワークをモールド金型でクランプして圧縮成形する圧縮成形方法であって、
周囲をクランパに囲まれ底部に少なくとも1以上の押圧ピンが昇降可能に突設されたキャビティ凹部を有する一方の金型の当該キャビティ凹部を含む金型クランプ面にリリースフィルムを吸着保持する工程と、
前記リリースフィルムが吸着保持されたキャビティ凹部に封止樹脂を供給して押圧ピンの周囲に充填する工程と、
前記キャビティ凹部に前記ワークを位置合わせして前記リリースフィルムを介して前記クランパに前記フレーム部を当接させると共に前記押圧ピンに前記リード部を当接させて載置する工程と、
前記ワークを他方の金型に押し当て前記クランパ及び押圧ピンを前記リリースフィルムを介して前記ワークに押し当てて前記他方の金型と一方の金型とでクランプする工程と、
前記モールド金型による更なるクランプ動作により、前記キャビティ凹部の底部を前記ワークに近づけるように相対的に移動させて圧縮成形する工程と、を含むことを特徴とする圧縮成形方法。
【請求項2】
前記圧縮成形工程において、前記キャビティ凹部の底部を前記ワークに近づけるように相対移動する際に、前記キャビティ凹部よりオーバーフローキャビティへ余剰樹脂を溢れ出させて圧縮成形が行われる請求項1記載の圧縮成形方法。
【請求項3】
前記ワークをモールド金型でクランプする際に駆動源を駆動させて前記押圧ピンを前記ワークに押し当て、更なるクランプ動作により前記駆動源を駆動して前記押圧ピンを前記ワークに当接したまま退避させる請求項1又は2記載の圧縮成形方法。
【請求項4】
前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記押圧ピンが前記クランパとともにワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記クランパともにワークに当接したまま前記押圧ピンを退避させる請求項1又は2記載の圧縮成形方法。
【請求項5】
前記リリースフィルムが吸着保持された下型のキャビティ凹部に封止樹脂が供給され、フレーム部に囲まれて支持され空隙を介して対向するリード部が複数行複数列形成されたリードフレームを、前記リリースフィルムを介して前記フレーム部を前記クランパと当接させると共にインナーリード部を複数行複数列で前記キャビティ凹部の底部に整列配置された押圧ピンと各々当接させて載置する工程を含む請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の圧縮成形方法。
【請求項6】
フレーム部に囲まれて配置された素子搭載面となるリード部が形成されたワークをモールド金型によりクランプしてリフレクタを圧縮成形する圧縮成形装置であって、
前記モールド金型は、周囲をクランパに囲まれ底部に少なくとも1以上の押圧ピンが昇降可能に突設されたキャビティ凹部を有する一方の金型と、前記キャビティ凹部に位置合わせして載置されたワークを前記クランパと共にクランプする他方の金型と、
前記キャビティ凹部を含む一方の金型クランプ面に吸着保持されるリリースフィルムと、
前記モールド金型で前記ワークをクランプする際に前記リリースフィルムを介して前記クランパを前記フレーム部に押し当てると共に前記押圧ピンを前記リード部に押し当て、前記モールド金型の更なるクランプ動作により、前記押圧ピンが前記リード部に当接したまま前記キャビティ凹部の底部に対して相対的に退避させる押圧ピン昇降部と、を備えたことを特徴とする圧縮成形装置。
【請求項7】
前記他方の金型には、前記キャビティ凹部に連通するオーバーフローキャビティが設けられている請求項6記載の圧縮成形装置。
【請求項8】
前記押圧ピンは駆動源によりスライド移動するテーパーブロックに支持されており、前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記駆動源を駆動して前記テーパーブロックを所定方向にスライドさせて前記押圧ピンが前記ワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記駆動源を駆動して前記テーパーブロックを逆方向にスライドさせて前記押圧ピンを前記ワークに当接したまま退避させる請求項6又は請求項7記載の圧縮成形装置。
【請求項9】
前記押圧ピンは前記クランパと一体にコイルばねによりフローティング支持されており、前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記クランパとともにワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記ワークに当接したまま前記コイルばねが押し縮められて前記押圧ピンを前記クランパと共に退避させる請求項6又は請求項7記載の圧縮成形装置。
【請求項10】
下型に形成されたキャビティ凹部を含む下型クランプ面にリリースフィルム吸着保持され、フレーム部に囲まれて支持され空隙を介して対向するリード部が複数行複数列形成されたリードフレームが、前記キャビティ凹部と位置合わせして前記リリースフィルムを介して前記フレーム部を前記クランパと当接させると共にインナーリード部を複数行複数列で前記キャビティ凹部の底部に整列配置された押圧ピンと各々当接させて載置される請求項6乃至請求項9記載のうちいずれか1項記載の圧縮成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばLEDなどの発光装置用リフレクタの圧縮成形方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDなどの表面実装型発光装置用リフレクタをトランスファ成形によって樹脂モールドする装置が提案されている。リフレクタ成形用の樹脂としては、例えば、粒径70μm以下の大粒径フィラーと粒径1μm以下のフィラーが混在した流動性の低いモールド樹脂(エポキシ系熱硬化性樹脂)が用いられる。このため、エアーベントが閉塞されて未充填領域が発生し易くなり、エアーベント幅を広げると樹脂漏れが発生しやすくなる。また、キャビティ内の樹脂の流れが変動することによりエアートラップが生じやすくなる。このため、キャビティ底部に凸部を設けて樹脂の流速を下げたり、深さの異なるエアーベントを重ねて設けたりしている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−121246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、トランスファ成形による場合、ポットからキャビティまでの樹脂路に相当する成形品(カル,ランナー等)は不要樹脂となって廃棄されるため、モールド樹脂の利用率が低い。特に、リフレクタ成形用の樹脂は、パッケージ成形用の樹脂より材料価格が5倍以上と高価であり、歩留まりが低下する。
また、LED用チップ搭載エリアに樹脂フラッシュが発生するおそれがあるため、モールド金型にてワーク(リードフレーム、樹脂基板等)を強くクランプすると、圧痕が発生するおそれがあり、成形品質が低下する。
【0005】
本発明は上記従来技術の課題を解決し、モールド樹脂の利用率を改善し樹脂フラッシュの生じない成形品質を高め
た圧縮成形方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
フレーム部に囲まれて配置された素子搭載面となるリード部が形成されたワークをモールド金型でクランプし
て圧縮成形す
る圧縮成形方法であって、周囲をクランパに囲まれ底部に
少なくとも1以上の押圧ピンが昇降可能に
突設されたキャビティ凹部を有する一方の金型の当該キャビティ凹部を含む金型クランプ面にリリースフィルムを吸着保持する工程と、前記リリースフィルムが吸着保持されたキャビティ凹部に封止樹脂を供給して押圧ピンの周囲に充填する工程と、前記キャビティ凹部に前記ワークを位置合わせして前記リリースフィルムを介して前記クランパ
に前記フレーム部を当接させると共に前記押圧ピン
に前記リード部を当接
させて載置する工程と、前記ワークを他方の金型に押し当て前記クランパ及び押圧ピンを前記リリースフィルムを介して前記ワークに押し当てて前記他方の金型と一方の金型とでクランプする工程と、前記モールド金型による更なるクランプ動作により、前記キャビティ凹部の底部を前記ワークに近づけるように相対的に移動させ
て圧縮成形する工程と、を含むことを特徴とす
る。
上記圧縮成形方法を用いれば、
例えば高価なリフレクタ成形用樹脂
等の廃棄する不要樹脂が極めて少ないため、モールド樹脂の利用率が向上するうえに、押圧ピンによる
リード部に対するクランプ力の強まりをキャビティ凹部の底部に対する相対移動により逃がしつつ圧縮成形できるので成形後のワークに圧痕が残ることもない。また、トランスファ成形を行う場合と比較して、圧縮成形は成形品ランナーおよびゲートが形成されないため、ゲートブレイク工程が不要となり製造工程を簡略化することができるうえにゲートブレイクに起因するゲート残りやワークの変形も発生しない。
特に、素子搭載面となるリード部を樹脂フラッシュが生じることなく露出形成することができる。
【0007】
また、前記圧縮成形工程において、前記キャビティ凹部の底部を前記ワークに近づけるように相対移動する際に、前記キャビティ凹部よりオーバーフローキャビティへ余剰樹脂を溢れ出させて圧縮成形が行われることが好ましい。
上記工程によれば、キャビティ凹部へのモールド樹脂の未充填をなくすことができ、モールド樹脂にエアーが混入しても当該エアーをオーバーフローキャビティを通じて排出して成形品質を高めることができる。
【0008】
また、前記ワークをモールド金型でクランプする際に駆動源を駆動させて前記押圧ピンを前記ワークに押し当て、更なるクランプ動作により前記駆動源を駆動して前記押圧ピンを前記ワークに当接したまま退避させるようにしてもよい。
上記ワークに対する押圧ピンのクランプ力が必要以上に作用しないように調整することができ、しかも発光素子搭載エリアに樹脂フラッシュが発生することなくなる。
【0009】
また、前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記押圧ピンが前記クランパとともにワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記クランパともにワークに当接したまま前記押圧ピンを退避させるようにしてもよい。
簡易な構成でクランパと押圧ピンの昇降動作を連動させることができ、専用の駆動源などが不要になるため、装置構成を簡素化することができる。
【0010】
また、前記リリースフィルムが吸着保持された下型のキャビティ凹部に封止樹脂が供給され、
フレーム部に囲まれて支持され空隙を介して対向するリード部が複数行複数列形成されたリードフレームを
、前記リリースフィルムを介して
前記フレーム部を前記クランパ
と当接させると共にインナーリード部を複数行複数列で前記キャビティ凹部の底部に整列配置された押圧ピン
と各々当接
させて載置する工程を含むようにしてもよい。
上記工程によれば、ワークであ
るリードフレームの下型への供給
(位置合わせ)が容易であり、上型を含む金型構造を簡略化することができる。
【0011】
フレーム部に囲まれて配置された素子搭載面となるリード部が形成されたワークをモールド金型によりクランプしてリフレクタを圧縮成形す
る圧縮成形装置であって、前記モールド金型は、周囲をクランパに囲まれ底部に
少なくとも1以上の押圧ピンが昇降可能に
突設されたキャビティ凹部を有する一方の金型と、前記キャビティ凹部に位置合わせして載置されたワークを前記クランパと共にクランプする他方の金型と、前記キャビティ凹部を含む一方の金型クランプ面に吸着保持されるリリースフィルムと、前記モールド金型で前記ワークをクランプする際に
前記リリースフィルムを介して前記クランパ
を前記フレーム部に押し当てると共に前記押圧ピン
を前記リード部に押し当て、前記モールド金型の更なるクランプ動作により、前記押圧ピンが前記
リード部に当接したまま前記キャビティ凹部の底部に対して相対的に退避させる押圧ピン昇降部と、を備えたことを特徴とする。
上記圧縮成形装置を用いれば
、廃棄する不要樹脂が極めて少ないため、モールド樹脂の利用率が向上するうえに、押圧ピンによる
リード部に対するクランプ力の強まりをキャビティ凹部の底部に対する相対移動により逃がしつつ圧縮成形できるので成形後のワークに圧痕が残ることもない。また、トランスファ成形を行う場合と比較して、圧縮成形はランナーおよびゲートが不要なため、成形後のワークにモールド樹脂の付着がない。このため、ゲートブレイクに起因するゲート残りやワークの変形も発生しない。
特に、素子搭載面となるリード部を樹脂フラッシュが生じることなく露出形成することができる。
【0012】
また、前記他方の金型には、前記キャビティ凹部に連通するオーバーフローキャビティが設けられているのが好ましい。上記構成によれば、キャビティ凹部へのモールド樹脂の未充填をなくすことができ、モールド樹脂にエアーが混入しても当該エアーをオーバーフローキャビティを通じて排出して成形品質を高めることができる。
【0013】
また、前記押圧ピンは駆動源によりスライド移動するテーパーブロックに支持されており、前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記駆動源を駆動して前記テーパーブロックを所定方向にスライドさせて前記押圧ピンが前記ワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記駆動源を駆動して前記テーパーブロックを逆方向にスライドさせて前記押圧ピンを前記ワークに当接したまま退避させるようにしてもよい。これにより、上記ワークに対する押圧ピンのクランプ力が必要以上に作用しないように調整することができ、しかも発光素子搭載エリアに樹脂フラッシュが発生することなくなる。
【0014】
また、前記押圧ピンは前記クランパと一体にコイルばねによりフローティング支持されており、前記ワークをモールド金型でクランプする際に前記クランパとともにワークに押し当てられ、更なるクランプ動作により前記ワークに当接したまま前記コイルばねが押し縮められて前記押圧ピンを前記クランパと共に退避させるようにしてもよい。
上記構成によれば、簡易な構成でクランパと押圧ピンの昇降動作を連動させることができ、専用の駆動源などが不要になるため、装置構成を簡素化することができる。
【0015】
下型に形成されたキャビティ凹部を含む下型クランプ面にリリースフィルム吸着保持され、
フレーム部に囲まれて支持され空隙を介して対向するリード部が複数行複数列形成されたリードフレームが、前記キャビティ凹部
と位置合わせして前記リリースフィルムを介して
前記フレーム部を前記クランパ
と当接させると共にインナーリード部を複数行複数列で前記キャビティ凹部の底部に整列配置された押圧ピン
と各々当接
させて載置されるようにしてもよい。
上記構成によれば、下型へのワーク供給動作
(位置合わせ)が容易であり、また上型を含む金型構造を簡略化することができる。
【0016】
また、前述した圧縮成形方法若しくは圧縮成形装置を用いて製造されたリフレクタ付成形品においては、不要樹脂の付着もなく成形品の変形も起こり難いので成形品質が高く、後工程で発光素子のダイボンディング、レンズ部の成形、個片化などにつながる製造工程を簡略化して行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
上
記圧縮成形方法及び装置を用いれば、モールド樹脂の利用率を改善し樹脂フラッシュの生じない成形品質を高め
た圧縮成形方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1実施例に係る圧縮成形装置の断面説明図である。
【
図2】第2実施例に係る圧縮成形装置の断面説明図である。
【
図4】圧縮成形方法の成形プロセスを示す下型平面図及び金型断面説明図である。
【
図5】
図4に続く圧縮成形方法の成形プロセスを示す下型平面図及び金型断面説明図である。
【
図6】
図5に続く圧縮成形方法の成形プロセスを示す下型平面図及び下型断面説明図である。
【
図7】
図6に続く圧縮成形方法の成形プロセスを示す下型平面図及び金型断面説明図である。
【
図8】
図7に続く圧縮成形方法の成形プロセスを示す下型平面図及び金型断面説明図である。
【
図9】他例に係るモールド金型の構成を示す下型平面図及び金型断面説明図である。
【
図10】リードフレームの平面図及び側面図である。
【
図11】圧縮成形後のリードフレームの平面図及び側面図である。
【
図12】LED装置(発光装置)の断面図、平面図、右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係
る圧縮成形方法及び装置の好適な一例として
発光装置用リフレクタの圧縮成形方法及び装置の実施の形態について添付図面と共に詳述する。
先ず、発光装置(LED装置)の概略構成について
図12(A)〜(C)を参照して説明する。表面実装型発光装置は、発光素子1と、発光素子1を載置するリード部2と、発光素子1から照射された照射光の拡散を防ぐリフレクタ3と発光素子1を覆うレンズ部4を備えている。リフレクタ3は、発光素子1を載置するための第1リード2aと、発光素子1と電気的に接続される第2リード2bと一体に成形されている。
【0020】
発光素子1は、同一面側に正負一対の電極を有している。以下では、同一面側に正負一対の電極を有するものについて説明するが、発光素子1の上面と下面とから正負一対の電極を有するものを用いることもできる。この場合、発光素子の下面の電極はワイヤを用いずに、電気伝導性のあるダイボンド部材を用いて第1リード2aと電気的に接続する。
【0021】
第1リード2aはインナーリード部とアウターリード部とを連続して有している。発光素子1は、インナーリード部上にダイボンディングされて載置されている。発光素子1は、第1,第2リード2a,2bのインナーリード部とそれぞれワイヤ5を用いてワイヤボンディング接続されている。
尚、第1リード2aと第2リード2bとが短絡しないように、裏面側における第1リード2aと第2リード2b(インナーリード部)の近接する部分に絶縁部材6が設けられている。また、本実施例の発光装置のリードは2本であるが、3本以上であってもよい。
【0022】
リフレクタ3は、第1,第2リード2a,2bのアウターリード部上に起立形成されている。リフレクタ3は、アウターリード部上に凹部を形成している。リフレクタ3は、後述するように、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等)を用いた圧縮成形により形成される。リフレクタ3の開口部は、下端部よりも上端部のほうが広口になるような傾斜が設けられている。傾斜角は、リード面を基準にして95度以上150度以下、より好ましくは100度以上120度以下が好適である。
【0023】
レンズ部4は、発光素子1を被覆するようにリフレクタ3に囲まれた凹部を封止している。レンズ部4は、蛍光物質(例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体・酸窒化物系蛍光体・サイアロン系蛍光体、Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類硫化物、アルカリ土類チオガレート、アルカリ土類窒化ケイ素、ゲルマン酸塩、又は、Ce等のランタノイド系元素で主に付活される希土類アルミン酸塩、希土類ケイ酸塩又はEu等のランタノイド系元素で主に賦活される有機及び有機錯体等から選ばれる少なくともいずれか1以上の物質)を含有する熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等)が用いられる。蛍光物質は、熱硬化性樹脂よりも比重の大きいものを使用しているため、リフレクタ3に囲まれた凹部の底面側(リード面上)に沈降している。熱硬化性樹脂には、耐熱性、耐候性、耐光性を持たせるため、フィラー、拡散剤、顔料、蛍光物質、反射性物質などから選択される少なくとも1以上の物質を混合することができる。リフレクタ3とレンズ部4は共に熱硬化性樹脂を用いており、膨張係数などの物理的性質が近似していることから密着性が極めて良い。
【0024】
次に、発光装置用リフレクタの圧縮成形装置について説明する。
圧縮成形装置は、ワークWをモールド金型によりクランプしてリフレクタ3を圧縮成形する。ワークWは、
図10に示すようにリード部2が複数行複数列形成されたリードフレーム7が用いられる。各リード部2は、第1リード2aと第2リード2bとが空隙を介して対向するように形成されている。ワークWとしては、リードフレーム7に限らず、配線パターンが形成された樹脂基板であってもよい。
【0025】
図1を参照して圧縮成形装置について説明する。
モールド金型8は、型閉じによりワークWをクランプする下型9(一方の金型)と上型10(他方の金型)とを有する。以下では下型9を可動型、上型10を固定型として説明する。型開閉動作は、駆動源(電動モータ等)により昇降するトグルリンクやボールねじなどの公知の型開閉機構を用いて行われる。
【0026】
下型9は、下型ベース11には下型支持ブロック12が載置されている。下型支持ブロック12には、下型キャビティブロック13が支持されている。また、下型キャビティブロック13の周囲には、クランパブロック14がコイルばね15を介して下型支持ブロック12にフローティング支持されている。下型キャビティブロック13の上面及びクランパブロック14の面取りされた内側面によってキャビティ凹部16が形成される。
【0027】
上記キャビティ凹部16内には、下型支持ブロック12及び下型キャビティブロック13を貫通して押圧ピン17が昇降可能に設けられている。押圧ピン17はピン支持ブロック18に立設されている。押圧ピン17は平面視で円形状をしているがこれに限らず例えば矩形状のピンであってもよい。また、押圧ピン17の先端近傍は、傾斜角が設けられている。この傾斜角は、リフレクタ3の開口部に形成される傾斜角に対向するもので、下端側よりも上端側のほうが狭口になるような傾斜が設けられている。またピン支持ブロック18は、下型ベース11に設けられたテーパーブロック19とテーパー面どうしが当接するように支持されている。ピン支持ブロック18とテーパーブロック19は、下型支持ブロック12と下型ベース11との間に形成された空間部に収納されている。テーパーブロック19は、アクチュエータ20(モータ、シリンダ等の駆動源)によって下型ベース11上をスライドさせることができる。これによりピン支持ブロック18がテーパー面に沿って相対的にスライドして押圧ピン17を昇降させるようになっている(押圧ピン昇降部)。
【0028】
また、押圧ピン17が突設されたキャビティ凹部16を含む下型クランプ面は、リリースフィルム21により覆われる。リリースフィルム21は、下型キャビティブロック13とこれを囲むクランパブロック14との隙間を吸引路として吸着保持される。リリースフィルム21は、耐熱性を有するもので、金型面より容易に剥離するものであって、柔軟性、伸展性を有するもの、例えば、PTFE、ETFE、PET、FEPフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリジン等が好適に用いられる。
【0029】
上型10は、上型ベース22に上型チェイスブロック23、上型インサートブロック24が重ねて支持されている。上型インサートブロック24のクランプ面には、エアー吸引孔24aが設けられている。エアー吸引孔24aは、モールド金型8がリードフレーム7をクランプした際にキャビティ凹部16内よりエアー吸引を行って減圧成形を行うようになっている。本実施例は吸引により上型10にリードフレーム7を吸引固定したが、吸引に限定されず、上型10にリードフレームクランパを設けてクランプしても良い。また、上型10にリードフレーム7をセットする以外に、下型9にリードフレーム7をセットしても良い。
【0030】
リリースフィルム21が吸着保持された下型9のキャビティ凹部16にモールド樹脂が供給され、リードフレーム7が載置された後で、下型9を上昇させて上型10と型閉じすることで圧縮成形が行なわれる。モールド金型8でリードフレーム7をクランプする際にクランパブロック14がリードフレーム7に押し当てられ、押圧ピン17がリードフレーム7の発光素子搭載面(リード部2)に押し当てられる。
【0031】
また、モールド金型8の更なるクランプ動作により、クランパブロック14の押圧力が強まるのをコイルばね15の縮みにより逃し、押圧ピン17の押圧力の強まりを、アクチュエータ20を駆動してテーパーブロック19が下型ベース11上をスライドしてピン支持ブロック18を下降させることで押圧ピン17を下降させて逃がすようになっている。
【0032】
上記圧縮成形装置を用いれば、高価なリフレクタ成形用樹脂のうち廃棄する不要樹脂が極めて少ないため、モールド樹脂の利用率が向上するうえに、ワーク(リードフレーム7)に対するクランプ力の強まりをキャビティ凹部16の底部の相対移動により逃がしつつ圧縮成形できるので成形後のリードフレーム7に圧痕が残ることもない。また、トランスファ成形を行う場合と比較して、圧縮成形はランナーおよびゲートが不要なため、成形後のワークにモールド樹脂の付着がない。このため、ゲートブレイクに起因するゲート残りやワークの変形も発生しない。
【0033】
また、下型9のクランパブロック14のクランプ面には、キャビティ凹部16に連通するオーバーフローキャビティ27(
図9参照)が設けられていてもよい。この構成によれば、キャビティ凹部16へのモールド樹脂の未充填をなくすことができ、モールド樹脂にエアーが混入しても当該エアーをオーバーフローキャビティ27を通じて排気して成形品質を高めることができる。
【0034】
押圧ピン17はアクチュエータ20によりスライド移動するテーパーブロック19に支持されており、ワークをモールド金型8でクランプする際にアクチュエータ20を駆動してテーパーブロック19を所定方向にスライドさせて押圧ピン17がワークに押し当てられ、更なるクランプ動作によりアクチュエータ20を駆動してテーパーブロック19を逆方向にスライドさせて押圧ピン17をワークに当接したまま退避させる。これにより、ワークに対する押圧ピン17のクランプ力が必要以上に作用しないように調整することができ、しかも発光素子1の搭載エリアに樹脂フラッシュが発生することなくなる。
【0035】
次に圧縮成形装置の他例について
図2を参照して説明する。モールド金型8のうち上型10の構成は共通であるので下型9の構成を中心に説明する。
図1では、押圧ピン17がクランパブロック14とは別駆動で昇降するようになっていた。本実施形態では、押圧ピン17とクランパブロック14とが連動して昇降する構成になっている。
【0036】
図2において、下型ベース11上には、下型支持ブロック12が載置固定されている。下型支持ブロック12には、下型キャビティブロック13が載置固定されている。下型キャビティブロック13の周囲には、クランパブロック14がコイルばね15を介して下型支持ブロック12にフローティング支持されている。
【0037】
図3(A)(B)(C)に示すように、クランパブロック14の底部側中空孔14aには連結板25がX−Y方向に一対ずつ2か所に架設されている。この連結板25どうしが交差する4箇所の交差部には押圧ピン17が立設されている。連結板25は、クランパブロック14の下端部に両端でねじ止めされて固定されている。また、押圧ピン17は連結板25に対してねじ止め固定されている(
図3(C)参照)。
また、
図3(D)(E)に示すように、下型キャビティブロック13の底部には、交差配置された連結板25の板厚を収納する凹溝13a(段付溝)と、該凹溝13aに押圧ピン17が貫通する貫通孔13bが4箇所に設けられている。
【0038】
図2において、押圧ピン17はクランパブロック14と一体にコイルばね15により下型支持ブロック12上にフローティング支持されている。ワーク(リードフレーム7)をモールド金型8でクランプする際にクランパブロック14とともに押圧ピン17がリリースフィルム21を介してリードフレーム7に押し当てられ、更なるクランプ動作によりリードフレーム7にクランパブロック14及び押圧ピン17が当接したままコイルばね15が押し縮められて押圧ピン17をクランパブロック14と共に退避させるようになっている。
上記構成によれば、簡易な構成でクランパブロック14と押圧ピン17の昇降動作を連動させることができ、専用の駆動源などが不要になるため、装置構成を簡素化することができる。
【0039】
上述した圧縮成形装置を用いた発光装置用リフレクタの圧縮成形方法について
図4乃至
図11を参照して説明する。なお、
図1乃至
図3は簡略化するため押圧ピン4本の図を用いたが、
図4以降は6行5列の図を用いて説明する。
図4(A)に示すように下型キャビティブロック13には押圧ピン17が貫通してキャビティ凹部16内に突設されている。モールド金型8が型開き状態で、
図4(B)に示すように、周囲をクランパブロック14に囲まれ底部に押圧ピン17が昇降可能に設けられたキャビティ凹部16を有する下型9の当該キャビティ凹部16を含む下型クランプ面にリリースフィルム21で覆って吸着保持させる。
【0040】
図5(A)に示すように、下型キャビティブロック13の押圧ピン17が貫通する貫通孔13bの周囲には、エアー吸引孔13cが設けられている。
図5(B)に示すように、リリースフィルム21は、キャビティ凹部16内において、エアー吸引孔13c及び下型キャビティブロック13とクランパブロック14との隙間に形成されたエアー吸引孔13dを通じてエアー吸引されて押圧ピン17の周囲を覆って吸着保持される。
【0041】
次に
図6(A)(B)に示すようにリリースフィルム21が吸着保持されたキャビティ凹部16にモールド樹脂26を供給して押圧ピン17の周囲に充填する。モールド樹脂26は、前述したようにリフレクタ3の成形用の熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂等)が用いられる。モールド樹脂26の形態は、タブレット樹脂、顆粒樹脂、粉体樹脂、液状樹脂、シート状樹脂等様々な形態が採用しうる。
【0042】
次に
図7(A)(B)に示すように、下型9のキャビティ凹部16にリードフレーム7を位置合わせしてリリースフィルム21を介してクランパブロック14及び押圧ピン17に当接して載置する。押圧ピン17は、リード部2(第1リード2a、第2リード2b)のうちインナーリード部に当接するようにリードフレーム7が載置される。
【0043】
次に、
図8(B)に示すように、図示しない型開閉機構を作動させて下型9を上昇させて下型クランプ面に載置したリードフレーム7を対向する上型10に押し当ててクランプする。モールド金型8のリードフレーム7の更なるクランプ動作により、キャビティ凹部16の底部(下型キャビティブロック13)をリードフレーム7に近づけるように相対的に移動させてリフレクタを圧縮成形する。
図8(A)に成形後のリードフレーム7の平面図を示す。ガイドピン孔7aはリードフレーム7を下型9に位置合わせしてセットする際の下型ガイドピン(図示せず)の挿入孔である。
【0044】
具体的には、
図1の圧縮成形装置では、ワーク(リードフレーム7)をモールド金型8でクランプする際にクランパブロック14と共に押圧ピン17がリリースフィルム21を介してリードフレーム7に押し当てられる。そして、モールド金型8の更なるクランプ動作により、クランパブロック14の押圧力が強まるのをコイルばね15の縮みにより逃し、押圧ピン17の押圧力の強まりを、アクチュエータ20を駆動してテーパーブロック19が下型ベース11上をスライドしてピン支持ブロック18を下降させることで押圧ピン17を下降させて逃がすことで圧縮成形が行なわれる。
また、
図2の圧縮成形装置では、更なるクランプ動作によりリードフレーム7にクランパブロック14及び押圧ピン17が当接したままコイルばね15が押し縮められて、押圧ピン17をクランパブロック14と共に退避させることにより圧縮成形が行なわれる。
【0045】
上記圧縮成形方法を用いれば、高価なリフレクタ成形用樹脂の廃棄する不要樹脂が極めて少ないため、モールド樹脂の利用率が向上するうえに、ワークに対するクランプ力の強まりをキャビティ凹部の底部の相対移動により逃がしつつ圧縮成形できるので成形後のワークに圧痕が残ることもない。また、トランスファ成形を行う場合と比較して、圧縮成形は成形品ランナーおよびゲートが形成されないため、ゲートブレイク工程が不要となり製造工程を簡略化することができるうえにゲートブレイクに起因するゲート残りやワークの変形も発生しない。
【0046】
また、圧縮成形工程において、
図9(B)に示すように、キャビティ凹部16の底部をリードフレーム7に近づけるように相対移動する際に、キャビティ凹部16よりオーバーフローキャビティ27へ余剰樹脂を溢れ出させて圧縮成形が行われるようにしてもよい。オーバーフローキャビティ27は、クランパブロック14のクランプ面にキャビティ凹部16に連続するように形成されている。オーバーフローキャビティ27は、矩形に形成されたキャビティ凹部16の一辺に複数箇所に形成しても良いし、一辺に1か所のみ形成してもいずれでもよい。
図9(A)に成形後のリードフレーム7の平面図を示す。
上記工程によれば、キャビティ凹部16へのモールド樹脂26の未充填をなくすことができ、モールド樹脂26にエアーが混入しても当該エアーをオーバーフローキャビティ27を通じて排出して成形品質を高めることができる。
【0047】
また、
図1の圧縮成形装置を用いた場合、リードフレーム7をモールド金型8でクランプする際にアクチュエータ20を駆動させて押圧ピン17をリードフレーム7に押し当て、更なるクランプ動作によりアクチュエータ20を駆動してリードフレーム7に当接したまま押圧ピン17を退避させるようにしてもよい。
これにより、リードフレーム7に対する押圧ピン17のクランプ力が必要以上に作用しないように調整することができ、しかも発光素子搭載エリアに樹脂フラッシュが発生することなくなる。
【0048】
また、
図2の圧縮成形装置を用いた場合、リードフレーム7をモールド金型8でクランプする際に押圧ピン17がクランパブロック14とともにリードフレーム7に押し当てられ、更なるクランプ動作によりクランパブロックともにリードフレーム7に当接したまま押圧ピン17を退避させるようにしてもよい。
これにより、簡易な構成でクランパブロック14と押圧ピン17の昇降動作を連動させることができ、専用の駆動源などが不要になるため、装置構成を簡素化することができる。
【0049】
リードフレーム7にリフレクタ3が成形されたリフレクタ付成形品を
図11に示す。キャビティ凹部16内は、押圧ピン17が当接していたリード部2(第1リード2a、第2リード2b)を除いてモールド樹脂26による成形品が形成される。
【0050】
この第1リード部2aに発光素子1をダイボンディングし、更に第1リード部2aと第2リード部2bとワイヤボンディング接続を行った後、当該発光素子1をレンズ部4となる熱硬化性樹脂で成形(圧縮成形、トランスファ成形等)を行ってから、これを個片に切断することで、
図12(A)の表面実装型の発光装置が製造される。
このようにして製造されたリフレクタ付成形品においては、不要樹脂の付着もなく成形品の変形も起こり難いので成形品質が高く、後工程で発光素子のダイボンディング、レンズ部の成形、個片化などにつながる製造工程を簡略化して行うことができる。
【0051】
上述したモールド金型は、上型10を固定型、下型9を可動型としたが、上型10と下型9のいずれを固定型とし、いずれを可動型とするかは任意に設定することができる。また、上述した実施例においてはワークとしてモールド樹脂により一括成形する所謂MAPタイプの製品について説明したが、発光装置(LED装置)を個別に樹脂成形するマトリクスタイプのワークにも適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 発光素子 2 リード部 2a 第1リード 2b 第2リード 3 リフレクタ 4 レンズ部 5 ワイヤ 6 絶縁部材 7 リードフレーム 7a ガイドピン孔 8 モールド金型 9 下型 10 上型 11 下型ベース 12 下型支持ブロック 13 下型キャビティブロック 13a 凹溝 13b 貫通孔 13c,13d エアー吸引孔 14 クランパブロック 14a 中空孔 15 コイルばね 16 キャビティ凹部 17 押圧ピン 18 ピン支持ブロック 19 テーパーブロック 20 アクチュエータ 21 リリースフィルム 22 上型ベース 23 上型チェイスブロック 24 上型インサートブロック 24a エアー吸引孔 25 連結板 25a 凹溝 25b 貫通孔 26 モールド樹脂 27 オーバーフローキャビティ