(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第3期間は、継続演出において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、他の期間へ移行するように形成したことを特徴とする請求項2記載のスロットマシン。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態を3例挙げて、図面を参照しつつ順次説明する。
(第1の実施の形態)
(スロットマシンS)
本実施の形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
【0015】
スロットマシンSは、
図1及び
図2に示すように、正面側に開口する正面開口部11を有する箱形の筐体1を備えている。筐体1の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。また、筐体1の正面には、筐体1の正面開口部11を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられている。前扉3は、正面開口部11の上部を開閉可能に閉塞する上扉30と、正面開口部11の下部を開閉可能に閉塞する下扉40とを備えている。
また、筐体1の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4と、メダルを貯留するとともに、その貯留したメダルを受け皿43へ払い出すためのホッパー5とが設置されている。ホッパー5は、特に図示しないが、複数のメダルを貯留することが可能なメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出するための払出装置6と、払出装置6により排出されたメダルを検出するための払出センサー7とを備えている。また、払出装置6により排出されたメダルは、メダル排出部44を通って受け皿43に払い出されるようになっている。
【0016】
また、筐体1の内部には、3個の回転リール23を有するリールユニット22と、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100とが設けられている。
リールユニット22は、3個の回転リール23(左側に位置する「左回転リール23L」、中央に位置する「中央回転リール23M」、右側に位置する「右回転リール23R」)と、それぞれの駆動軸に固定された回転リール23を回転駆動するための3個のステッピングモータ26とを備えている。また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ28とを備えている。このリールテープ28の外周面には、
図4に示すように、「7(赤色)」、「7(白色)」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」及び「REP」の図柄が配置されている。また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の所定位置には、インデックスを検出するためのインデックスセンサー27が設けられている。
【0017】
上扉30の略中央部には、各回転リール23の図柄を正面側から視認可能にするための図柄表示窓31が設けられている。また、
図3に示すように、図柄表示窓31には、水平に伸びる中段の有効ライン37(第一有効ライン37A)、水平に伸びる上段の有効ライン37(第二有効ライン37B)、水平に伸びる下段の有効ライン37(第三有効ライン37C)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの有効ライン37(第四有効ライン37D)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの有効ライン37(第五有効ライン37E)の5本が形成されている。ここで、各有効ライン37に図柄を適正に表示する時の回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。各回転リール23には、図柄が21個ずつ付されていることから、停止基準位置も21ずつ存在する。
【0018】
また、図柄表示窓31の上方には、
図1に示すように、画像表示装置34(例えば、液晶ディスプレイやCRT等)が設けられている。また、上扉30における画像表示装置34の周りには、ランプ33が設けられている。また、図柄表示窓31の下方には、クレジットされたメダルの枚数や遊技の設定値を表示するための数値表示部32(例えば、7セグメント表示器等)が設けられている。ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター46により正規なメダルとしてホッパー5へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。
また、上扉30の裏面には、
図2に示すように、スロットマシンSの演出を制御するための演出制御装置300と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ35とが設けられている。
【0019】
下扉40の上部には、
図1に示すように、スロットマシンSを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール23Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中央回転リール23Mに対応する「中央ストップスイッチ54M」、右回転リール23Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)が設けられている。
また、下扉40には、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口42と、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくための受け皿43とが設けられている。
【0020】
また、下扉40の裏面には、
図2に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター46と、メダルセレクター46の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ45とが設けられている。メダルセレクター46は、メダル投入口42から投入されたメダルをホッパー5へ誘導するためのメダル通路と、メダル通路の下流まで流下したメダルを検出するための投入センサー47と、メダル通路を流下するメダルを投入センサー47に検出される前にメダル排出部44へ排除するためのブロッカー装置48とを備えている。ブロッカー装置48は、1ゲームが進行している最中や、クレジットされているメダルが上限の50枚に達しているときに、メダル通路を流下するメダルをメダル排出部44へ排除するようになっている。
【0021】
なお、画像表示装置34に所定の画像を表示させたり、スピーカ35,45から所定の音声を出力させたり、ランプ33を所定のパターンで点滅させたり等することにより、遊技を演出する演出装置として機能させることができる。
(制御装置10)
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。
本実施の形態では、制御装置10は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置100からの信号を受信して、主にスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置300とを備えている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O、乱数発生器等を備えている。
【0022】
また、
図5に示すように、遊技制御装置100の入力段には、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、インデックスセンサー27、払出センサー7、及び投入センサー47などのパーツが接続され、遊技制御装置100の出力段には、ステッピングモータ26、払出装置6、ブロッカー装置48、及び数値表示部32などのパーツが接続されている。
また、遊技制御装置100は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、通常遊技制御手段110、特別遊技制御手段120、当選抽選手段130、回転制御手段140、回転位置判断手段150、停止制御手段160、入賞判定手段170、ベット数記憶手段180、支払制御手段190、遅延抽選手段200、遅延実行手段210、ゲーム更新手段220、期間移行手段230などとして機能する(
図5参照)。
【0023】
また、
図5に示すように、演出制御装置300の出力段には、ランプ33、画像表示装置34、及びスピーカ35,45などのパーツが接続されている。
また、演出制御装置300は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、画像データ記憶手段310、画像表示制御手段320、音声データ記憶手段330、音声出力制御手段340、ランプ点滅制御手段350、演出抽選手段360、継続演出実行手段370遅延演出実行手段380、従属期間移行手段390などとして機能する(
図5参照)。
次に、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。
(ベット数記憶手段180)
ベット数記憶手段180は、ベットされたメダルの枚数(以下「ベット数」という)を記憶するためのものである。具体的には、ベット数記憶手段180は、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数に「1」を加算する更新を行う。また、ベット数記憶手段180のベット数には、上限が設定されている。本実施の形態では、ベット数記憶手段180のベット数の上限は「3」に設定されている。
【0024】
また、ベット数記憶手段180のベット数が「3」まで加算されると、すべての有効ライン37が有効化される。
(通常遊技制御手段110)
通常遊技制御手段110は、通常遊技を行わせるためのものである。
ここで、本実施の形態における通常遊技について説明する。
ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合に、スタートスイッチ53が操作されると、リールユニット22の各ステッピングモータ26の駆動により各回転リール23が回転を開始する。
【0025】
その後、ストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止する。そして、すべての回転リール23が停止基準位置に停止したときに、当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。
ここで、当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを、
図6を参照しつつ説明する。本実施の形態では、当選役には、入賞により特別遊技(ビッグボーナス)に移行する「赤セブン当選役」と、入賞により特別遊技(レギュラーボーナス)に移行する「白セブン当選役」と、入賞によりメダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能な再遊技となる「リプレイ当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「スイカ当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル2枚が支払われる「チェリー当選役」と、がある。
【0026】
(特別遊技制御手段120)
特別遊技制御手段120は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。本実施の形態では、特別遊技として、ビッグボーナス(以下「BB」という。)と、レギュラーボーナス(以下「RB」という。)とを実行可能である。
具体的には、通常遊技において「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、BBに移行される。そして、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBを終了して通常遊技に移行する。
【0027】
また、通常遊技において「7(白色)」の図柄が有効ライン37に3個揃うと、RBに移行される。そして、RB中に当選役に8回入賞する、またはRB中に12ゲーム行うと、RBを終了して通常遊技に移行する。
なお、特別遊技中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「チェリー当選役」である。また、特別遊技中は、これらの当選役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるように設定されている。
(当選抽選手段130)
当選抽選手段130は、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選を行うためのものである。
【0028】
本実施の形態では、当選抽選手段130の抽選結果には、「赤セブン当選役」の当選となる「赤セブン当選」と、「白セブン当選役」の当選となる「白セブン当選」と、「リプレイ当選役」の当選となる「リプレイ当選」と、「ベル当選役」の当選となる「ベル当選」と、「スイカ当選役」の当選となる「スイカ当選」と、「チェリー当選役」の当選となる「チェリー当選」と、いずれの当選役にも入賞不可能となる「ハズレ」とがある。
また、当選抽選手段130の抽選により、互いに異なる複数の当選役に重複して当選すること(以下「重複当選」という。)がある。具体的には、当選抽選手段130の抽選結果に、「赤セブン当選役」及び「スイカ当選役」の重複当選となる「赤7・スイカ重複当選」がある。
【0029】
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルが格納されている。本実施の形態では、通常遊技用の当選判定テーブル、ボーナス当選フラグ保有時の通常遊技用の当選判定テーブル、BB用の当選判定テーブル、RB用の当選判定テーブル等がROMに格納されている。これらの当選判定テーブルには、上述した抽選結果のいずれかに対応する領域が割り振られている。
当選抽選手段130は、スタートスイッチ54の操作を契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値を抽出し、抽出乱数データとする。そして、抽出した抽出乱数データを、遊技状態などに応じて選択した当選判定テーブルにおける当選役の当選領域と対比して、抽出乱数データがいずれかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をする。
【0030】
なお、この抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。「当選フラグ」は、当選役の当選について関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の抽選結果を記憶させるためのものである。本実施の形態には、上述した各当選役に対応する当選フラグ(例えば、「赤セブン当選役」に対応する「赤セブン当選フラグ」など)がある。また、これらの当選フラグは、「小役当選フラグ」と「ボーナス当選フラグ」とに分類される。
「ボーナス当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、消去されずに次のゲームに持ち越される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選役」に対応した「赤セブン当選フラグ」、及び「白セブン当選役」に対応した「白セブン当選フラグ」が、ボーナス当選フラグである。
【0031】
「小役当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン37に表示されないときに、次のゲームが開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施の形態では、「赤セブン当選フラグ」及び「白セブン当選フラグ」を除いた他の当選フラグが、小役当選フラグである。
そして、抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。例えば、「赤セブン当選」となった場合には、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」が設定され、「スイカ当選」となった場合には、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」が設定される。また、例えば、「赤7・スイカ重複当選」となった場合には、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」及び「スイカ当選フラグ」が設定される。
【0032】
なお、当選抽選手段130による当選役の抽選が行われると、当該抽選の抽選結果を示す信号(以下「抽選結果信号」という。)が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(回転制御手段140)
回転制御手段140は、スタートスイッチ53の操作を契機に各回転リール23の回転を開始させるとともに、各回転リール23を一定の回転速度で回転させるためのものである。
具体的には、回転制御手段140は、ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合において、スタートスイッチ53の操作を契機に、各ステッピングモータ26の回転駆動を開始させて、各回転リール23の回転を開始させる。また、各回転リール23の回転が一定の回転速度に達するまで加速するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、各回転リール23の回転が一定の回転速度まで加速すると、各回転リール23が一定の回転速度を保って定常回転するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御するようになっている。
【0033】
(回転位置判断手段150)
回転位置判断手段150は、各回転リール23の回転位置を特定するためのものである。
具体的には、各回転リール23が一定の回転速度まで回転を加速して定常回転になったことを契機に、各インデックスセンサー27によるインデックスの検出を開始する。そして、インデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、ステッピングモータ26のパルス数をカウントするとともに、このパルス数に基づいて対応する回転リール23の回転位置を特定する。なお、カウントしたパルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【0034】
また、各回転リール23に21個ずつ付された図柄には、インデックスセンサー27がインデックスを検出した時の回転位置を基準にした図柄番号が割り振られている。具体的には、インデックスセンサー27がインデックスを検出したときに第一有効ライン37A上にある図柄から、順次「00」〜「20」の図柄番号が割り振られている。また、それぞれの図柄番号に対応する図柄の種類を各回転リール23毎に記憶している。そして、回転リール23の回転位置、すなわちパルス数に基づいて、第一有効ライン37A上にある図柄の図柄番号を特定し、この図柄番号に基づいて図柄の種類を特定するようになっている。
(停止制御手段160)
停止制御手段160は、ストップスイッチ54の操作を契機に、対応する回転リール23の回転位置及び当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、当該回転リール23の停止制御を行うためのものである。
【0035】
ここで、ストップスイッチ54が操作されてから、対応する回転リール23がいずれかの停止基準位置に停止するまでの間に、図柄表示窓31を通過する停止基準位置の数を「滑りコマ数」という。例えば、滑りコマ数「0」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。また、滑りコマ数「1」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置を通過させて、2番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。本実施の形態では、停止制御手段160は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
【0036】
具体的には、遊技制御装置100のROMには、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置に基づき、対応する回転リール23が停止基準位置に停止するまでの滑りコマ数を、回転リール23毎に規定した停止テーブルが格納されている。
本実施の形態では、当選フラグに対応した停止テーブル(例えば、「赤セブン当選フラグ」に対応する「赤セブン停止テーブル」など)が、遊技制御装置100のROMに記憶されている。これらの停止テーブルは、当選フラグに係る当選役が入賞し得るように且つその他の当選役が入賞しないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
また、遊技制御装置100のROMには、「ボーナス当選フラグ」及び「小役当選フラグ」を同時にRAMの所定領域に有する場合に用いる停止テーブル(例えば、「赤セブン当選フラグ」及び「スイカ当選フラグ」を同時にRAMの所定領域に有する場合に用いる「赤7・スイカ停止テーブル」など)が格納されている。これらの停止テーブルは、「ボーナス当選フラグ」に係る当選役が「小役当選フラグ」に係る当選役よりも優先的に入賞し得るように、且つその他の当選役が入賞しないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
【0037】
また、遊技制御装置100のROMには、いずれの当選フラグにも対応しない「ハズレ停止テーブル」が格納されている。「ハズレ停止テーブル」は、いずれの当選役の図柄の組み合わせも有効ライン37に揃わないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
停止制御手段160は、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、遊技制御装置100のRAMの当選フラグに応じた停止テーブルを選択する。このとき、遊技制御装置100のRAMにいずれの当選フラグも有さない場合には、ハズレ停止テーブルを選択する。そして、各ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、各ストップスイッチ54の操作が有効となる。
【0038】
また、ストップスイッチ54の操作を契機に、選択した停止テーブルを参照して、ストップスイッチ54の操作時の回転位置に基づき滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
(入賞判定手段170)
入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定を行うものである。
具体的には、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、「7(赤色)」の図柄が有効ライン37に3個揃っているときには、「赤セブン当選役の入賞」と判定する。
【0039】
また、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、どの当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン37に揃っていないときには、「入賞なし」と判定する。
(支払制御手段190)
支払制御手段190は、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞判定手段170が入賞と判定したことを契機に、メダルを支払う制御を行うものである。メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン37毎に行われる。
なお、「メダルを支払う制御」は、「ホッパー5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。本実施の形態では、支払制御手段190は、クレジット数が上限の「50」に達する前は、クレジット数を増加させる制御を行う。また、支払制御手段190は、クレジット数が上限の「50」に達した後は、ホッパー5にメダルを払い出させる制御を行う。
【0040】
(期間移行手段230)
期間移行手段230は、所定条件の充足したことを契機に、遊技制御装置100を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、遊技制御装置100は所定条件の充足を契機に後述の遅延実行手段210を作動させることができ、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができない第1期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができる第2期間と、がある。また、本実施の形態では、第1期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有し、第2期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有する。
【0041】
期間移行手段230は、第1期間において所定条件を充足したことを契機に、第1期間から第2期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有する場合において、後述の遅延抽選手段200の遅延抽選により当該ゲームにて遅延を実行することを決定したことを契機に、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を設定するとともに「第1期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第1期間から第2期間へ移行させる。
また、期間移行手段230は、第2期間において所定条件を充足したことを契機に、第2期間から第1期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有する場合において、50ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を設定するとともに「第2期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第2期間から第1期間へ移行させる。
【0042】
なお、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有する間に50ゲームを消化すると、第2期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(遅延抽選手段200)
遅延抽選手段200は、所定条件の充足を契機に、遅延を実行するか否かを抽選で決定する遅延抽選を行うものである。
ここで、本実施の形態において、各回転リール23の回転の開始を通常よりも所定時間遅らせることを、以下「遅延」と呼ぶ。
【0043】
本実施の形態では、遅延抽選手段200は、通常遊技中に当選抽選手段130による抽選が行われた場合において、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」及び「第1期間フラグ」を有するときに、遅延抽選を行う。
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、遅延を実行するか否かついて割り振ったテーブルが格納されている。本実施の形態では、赤セブン当選フラグ保有時の遅延抽選テーブル、赤セブン当選フラグ非保有時の遅延抽選テーブルがROMに格納されている。遅延抽選テーブルには、遅延を実行することを決定する領域と、遅延を実行しないことを決定する領域とが割り振られている。また、赤セブン当選フラグ非保有時の遅延抽選テーブルよりも赤セブン当選フラグ保有時の遅延抽選テーブルの方が、遅延を実行することを決定する確率が高くなるように割り振られている。
【0044】
そして、遅延抽選手段200は、通常遊技中に当選抽選手段130による抽選が行われた場合において、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」及び「第1期間フラグ」を有するときに、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値を抽出し、遅延抽選乱数データとする。そして、赤セブン当選フラグの有無に応じて選択した遅延抽選テーブルを参照して、当該遅延抽選乱数データの属する領域に応じて遅延を実行するか否かを決定する。
(遅延実行手段210)
遅延実行手段210は、遅延を実行する、本実施の形態では、各回転リール23の回転の開始を通常よりも所定時間遅らせるものである。
【0045】
具体的には、遅延実行手段200は、遅延抽選手段200の遅延抽選により遅延を実行することを決定した場合に、当該ゲームにおいて回転制御手段140に各回転リール23の回転を開始させず、第1タイマーを20秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、第1タイマーが0秒になると、回転制御手段140に各回転リール23の回転を開始させるようになっている。
なお、第1タイマーが計時を開始すると、遅延の開始を示す「遅延開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。また、第1タイマーが0秒になると、当選抽選手段130の抽選結果を示す「抽選結果信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
【0046】
(ゲーム更新手段220)
ゲーム更新手段220は、次のゲームに持ち越す必要のないRAMのデータをクリアするものである。具体的には、ゲーム更新手段220が遊技制御装置100のRAMの所定領域をクリアすることにより、小役当選フラグの消去、入賞済みのボーナス当選フラグの消去、ベット数記憶手段180のベット数のクリア等がなされる。
次に、演出制御装置300が備える各手段について説明する。
(従属期間移行手段390)
従属期間移行手段390は、遊技制御装置100からの信号に基づいて、演出制御装置300を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
【0047】
本実施の形態では、第1期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有し、第2期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する。
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「遅延開始信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を設定するとともに「従属第1期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第1期間から第2期間へ移行させる。
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「50ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を設定するとともに「従属第2期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第2期間から第1期間へ移行させる。
【0048】
(演出抽選手段360)
演出抽選手段360は、実行する演出を抽選で決定するものである。
本実施の形態では、1ゲームに亘って実行する演出である「単独演出」と、複数回のゲームに亘って実行する演出である「継続演出」とを備えている。具体的には、
図7に示すように、複数種類の単独演出(IA、IB、IC・・・・)と、複数種類の継続演出(SA−H、SB−H、SC−H・・・・、SA5−H、SB5−H、SC5−H・・・・)を備えている。継続演出は、演出を開始する1ゲーム目に「第1部演出」を、2ゲーム目に「第2部演出」を、3ゲーム目に「第3部演出」を、4ゲーム目に「第4部演出」を、5ゲーム目に「第5部演出」を行う。また、各継続演出は物語性のある演出であり、このうち、継続演出SX−H(X=A、B、C・・・・)は、幸福な結末の物語の第5部演出SX5−H(X=A、B、C・・・・)を行い、継続演出SX−B(X=A、B、C・・・・)は、不幸な結末の物語の第5部演出SX5−B(X=A、B、C・・・・)を行うようになっている。幸福な結末の物語の第5部演出は、遊技者に「特典の付与」を期待させるためのものであり、不幸な結末の物語の第5部演出は、遊技者に「特典の付与」を期待させないためのものである。
【0049】
また、第1期間において、つまりRAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有する場合において、「単独演出」が選択されることはあるが、「継続演出」が選択されないように形成されている。また、第2期間において、つまりRAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する場合において、「単独演出」が選択されることもあるし、「継続演出」が選択されることもあるように形成されている。
具体的には、演出制御装置300のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの演出を実行するかについて割り振った演出抽選テーブルが格納されている。例えば、通常遊技中に演出制御装置300のRAMの所定領域に従属第1期間フラグを有する場合に用いる「第1演出抽選テーブル」、通常遊技中に演出制御装置300のRAMの所定領域に従属第2期間フラグを有し、且つ遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有する場合に用いる「第2演出抽選テーブル」、通常遊技中に演出制御装置300のRAMの所定領域に従属第2期間フラグを有し、且つ遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有さない場合に用いる「第3演出抽選テーブル」等がROMに格納されている。
図8に示すように、「第1演出抽選テーブル」には、「単独演出」及び「演出なし」の領域が割り振られているが、「継続演出」の領域が割り振られていない。「第2演出抽選テーブル」及び「第3演出抽選テーブル」には、「単独演出」、「継続演出」及び「演出なし」の領域が割り振られている。また、「第2演出抽選テーブル」では、不幸な結末の物語の継続演出SX−B(X=A、B、C・・・・)よりも幸福な結末の物語の継続演出SX−H(X=A、B、C・・・・)が高確率で当選するように継続演出の領域が割り振られている。また、「第3演出抽選テーブル」では、幸福な結末の物語の継続演出SX−H(X=A、B、C・・・・)よりも不幸な結末の物語の継続演出SX−B(X=A、B、C・・・・)が高確率で当選するように継続演出の領域が割り振られている。そして、演出抽選手段360は、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したことを契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値が抽出し、演出抽選乱数データとする。そして、第1期間又は第2期間のいずれであるか、第2期間である場合には更に赤セブン当選フラグを有するか否かに応じて演出抽選テーブルを選択し、当該演出抽選テーブルを参照して、当該演出抽選乱数データの属する領域に応じた演出を実行すること、又は演出を実行しないことを決定する。
【0050】
なお、いずれかの「単独演出」を実行することを決定した場合には、当該「単独演出」の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示するようになっている。
(継続演出実行手段370)
継続演出実行手段370は、演出抽選手段360の決定した継続演出を実行するためのものである。
本実施の形態では、継続演出実行手段370は、演出抽選手段360が継続演出を実行することを決定した場合には、画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に当該継続演出の実行を指示する。
【0051】
具体的には、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したことを契機に演出抽選手段360により演出抽選が行われて継続演出を実行することを決定した場合に、継続演出実行手段370は、当該継続演出の第1部演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信する度に、第2部演出、第3部演出、第4部演出、第5部演出と順次演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。
例えば、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したことを契機に演出抽選手段360により演出抽選が行われ、演出抽選手段360が継続演出SA−Hを実行することを決定した場合に、継続演出実行手段370は、継続演出SA−Hの第1部演出SA1の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、新たに遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したときには、継続演出SA−Hの第2部演出SA2の実行を、さらに遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したときには、継続演出SA−Hの第3部演出SA3の実行を、さらに遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したときには、継続演出SA−Hの第4部演出SA4の実行を、さらに遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したときには、継続演出SA−Hの第5部演出SA5−Hの実行を、画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。以上のように、画像表示装置34、スピーカ35,45及びランプ33に継続演出SA−Hを第1部演出SA1から第5部演出SA5−Hまで実行させる。
【0052】
(遅延演出実行手段380)
遅延演出実行手段380は、遅延の最中に行う演出である遅延演出を実行するためのものである。
本実施の形態では、遅延演出実行手段380は、遅延抽選手段200の遅延抽選により遅延を実行することを決定した場合には、画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に遅延演出の実行を指示する。
具体的には、遅延演出実行手段380は、遊技制御装置100から遅延開始信号を受信したことを契機に、遅延演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信した場合に、遅延演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。
【0053】
(画像データ記憶手段310)
画像データ記憶手段310は、画像表示装置34に表示させる画像に関するデータ(画像データ)を記憶する。この画像データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
本実施の形態では、画像データ記憶手段310は、
図8に示した単独演出、継続演出及び遅延演出についての画像データを記憶する。
(画像表示制御手段320)
画像表示制御手段320は、画像データ記憶手段310の記憶する画像データに基づいて、画像表示装置34の画像の表示を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、画像データ記憶手段310の記憶する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
【0054】
また、本実施の形態では、画像表示制御手段320は、演出抽選手段360が単独演出を実行することを決定すると、当該単独演出についての画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
また、本実施の形態では、画像表示制御手段320は、継続演出実行手段370からの指示に基づいて、継続演出についての画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置34に画像を表示させるようになっている。
(音声データ記憶手段330)
音声データ記憶手段330は、スピーカ35,45に出力させる音声に関するデータ(音声データ)を記憶する。この音声データは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
【0055】
本実施の形態では、音声データ記憶手段330は、
図8に示した単独演出、継続演出及び遅延演出についての音声データを記憶する。
(音声出力制御手段340)
音声出力制御手段340は、音声データ記憶手段330の記憶する音声データに基づいて、スピーカ35,45の音声の出力を制御するものである。換言すると、遊技制御装置100からの信号に基づき、音声データ記憶手段330の記憶する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45にBGMや効果音を発生させるようになっている。
また、本実施の形態では、音声出力制御手段340は、演出抽選手段360が単独演出を実行することを決定すると、当該単独演出についての音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させるようになっている。
【0056】
また、本実施の形態では、音声出力制御手段340は、継続演出実行手段370からの指示に基づいて、継続演出についての音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ35,45に音声を出力させるようになっている。
(ランプ点滅制御手段350)
ランプ点滅制御手段350は、ランプ33の点滅を制御するものである。具体的には、ランプ点滅制御手段350は、遊技制御装置100からの信号に基づき、複数の点滅パターンから1つ選択し、この点滅パターンに従ってランプ33を点滅させるようになっている。
また、本実施の形態では、ランプ点滅制御手段350は、継続演出実行手段370からの指示に基づいて、継続演出についての点滅パターンを選択し、この点滅パターンに従ってランプ33を点滅させるようになっている。
【0057】
(スロットマシンSの動作)
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、
図9に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ101において、再遊技であるか否かの判断が行われる。そして、再遊技であると判断した場合には、ステップ102に進む。再遊技でないと判断した場合には、ステップ103に進む。
ステップ102において、再遊技ベット処理が行われる。具体的には、前回のゲームでベットされたメダルの枚数、つまり「3」をベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップ104に進む。
【0058】
ステップ103において、ベット処理が行われる。具体的には、メダルのベットの受け付けを開始し、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数記憶手段180のベット数に「1」を加算する更新が行われる。または、ベットスイッチ51が操作されると、クレジット数を減じるとともに、ベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、メダルのベットの受付を終了して、ステップ104に進む。
ステップ104において、スタートスイッチ53の操作の受け付けを開始して、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、スタートスイッチ53の操作の受け付けを終了して、ステップ105に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップ104に戻る。
【0059】
ステップ105において、当選抽選手段130による当選抽選処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、ステップ106に進む。
ステップ106において、回転開始前処理が行われる。そして、ステップ107に進む。なお、回転開始前処理については、後述する。
ステップ107において、回転制御手段140の制御により各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速する。そして、ステップ108に進む。
ステップ108において、停止制御手段160による停止制御処理が行われる。そして、ステップ109に進む。なお、停止制御処理については、後述する。
【0060】
ステップ109において、入賞判定手段170による入賞判定処理が行われる。つまり、複数の当選役のいずれに入賞か又は入賞なしかの判定が行われる。そして、ステップ110に進む。
ステップ110において、支払制御手段190による支払制御処理が行われる。つまり、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞と判定された場合に、当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御が行われる。そして、ステップ111に進む。
ステップ111において、遊技移行処理が行われる。例えば、通常遊技において「赤セブン当選役の入賞」と判定された場合には、通常遊技からBBへ移行する。また、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBから通常遊技へ移行する。そして、ステップ112に進む。
【0061】
ステップ112において、ゲーム更新処理が行われる。そして、ゲームを終了する。なお、ゲーム更新処理については、後述する。
次に、本実施の形態におけるステップ106の回転開始前処理について、
図10に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ201において、通常遊技中であるか否かの判断が行われる。そして、通常遊技中であると判断した場合には、ステップ202に進む。通常遊技中でないと判断した場合には、ステップ210に進む。
ステップ202において、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「スイカ当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ203に進む。「スイカ当選フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ210に進む。
【0062】
ステップ203において、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「第1期間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ204に進む。「第1期間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ210に進む。
ステップ204において、遅延抽選手段200による遅延抽選処理が行われる。そして、ステップ205に進む。
ステップ205において、遅延抽選手段200が遅延を実行することを決定したか否かの判断が行われる。そして、遅延を実行することを決定したと判断した場合には、ステップ206に進む。遅延を実行しないことを決定した場合には、ステップ210に進む。
【0063】
ステップ206において、第1タイマーを20秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、ステップ207に進む。
ステップ207において、遅延の開始を示す「遅延開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ208に進む。
ステップ208において、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を設定するとともに、「第1期間フラグ」を消去する。つまり遊技制御装置100を第1期間から第2期間へ移行する。そして、ステップ209に進む。
ステップ209において、ゲームカウンタのカウント値を「50」にセットする。そして、ステップ210に進む。
【0064】
ここで、本実施の形態では第2期間中に50ゲームを消化すると、第2期間から第1期間へ移行させるようになっており、ゲームカウンタは、第2期間から第1期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数をカウントするものである。また、ゲームカウンタは、特に図示しないが、遊技制御装置100に設けられている。
図10に戻って、ステップ210において、第1タイマーが0秒になったか否かの判断が行われる。そして、第1タイマーが0秒になったと判断した場合には、ステップ211に進む。第1タイマーが0秒になっていないと判断した場合には、ステップ210に戻る。
【0065】
ステップ211において、当選抽選処理での抽選結果を示す「抽選結果信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ212に進む。
ステップ212において、第2タイマーが0秒になったか否かの判断が行われる。そして、第2タイマーが0秒になったと判断した場合には、ステップ213に進む。第1タイマーが0秒になっていないと判断した場合には、ステップ212に戻る。
ステップ213において、第2タイマーを4.1秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、回転開始前制御処理を終了する。
したがって、通常は、スタートスイッチ53が操作された際に、前のゲームで各回転リール23が回転を開始してから約4.1秒経過していれば、各回転リール23の回転を開始するようになっている。RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有さない(つまり、第2期間中である)などの場合には、遅延抽選が行われないので、通常通りに回転を開始する。また、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有する(つまり、第1期間中である)場合において、遅延抽選が行われたものの、遅延を行わないことを決定したときにも、通常通りに回転を開始する。これに対し、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有する場合において、遅延抽選が行われて、遅延を実行することを決定したときには、スタートスイッチが操作されてから約20秒経過した後に、各回転リール23の回転を開始するようになっている。つまり、各回転リール23の回転の開始を通常よりも約20秒遅らせる遅延を行うようになっている。
【0066】
また、本実施の形態では、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」を有する場合にのみ、遅延を実行するようになっている。ここで、当選抽選手段130の抽選で「赤7・スイカ重複当選」に当選したり、「赤セブン当選フラグ」を持ち越したゲームで「スイカ当選」に当選したりすることにより、RAMの所定領域に同時に「スイカ当選フラグ」と「赤セブン当選フラグ」とを有することがある。したがって、遅延を実行することによって、「赤セブン当選フラグ」が設定されたことを、延いては「赤セブン当選役」に入賞して「BB」に移行することを、遊技者に期待させることができる。
次に、本実施の形態におけるステップ108の停止制御処理について、
図11に示したフローチャートを用いて説明する。
【0067】
ステップ301において、ROMに格納された複数の停止テーブルの中から、RAMの所定領域に有する当選フラグに応じた停止テーブルを選択する。いずれの当選フラグも有さない場合には、ハズレ停止テーブルを選択する。そして、ステップ302に進む。
ステップ302において、ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されると、対応する回転リール23の停止制御を行うようになる。そして、ステップ303に進む。
ステップ303において、ストップスイッチ54が操作されたか否かの判断が行われる。そして、ストップスイッチ54が操作されたと判断したときには、ステップ304に進む。ストップスイッチ54が操作されていないと判断したときには、ステップ304に戻る。
【0068】
ステップ304において、ストップスイッチ54の操作の受付を終了する。これにより、ストップスイッチ54が操作されてストップ信号が出力されても、対応する回転リール23の停止制御を行わないようになる。そして、ステップ305に進む。
ステップ305において、第3タイマーを0.21秒にセットしてカウントダウンを開始する。そして、ステップ306に進む。
ステップ306において、選択した停止テーブルを参照して、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23の滑りコマ数を取得する。そして、ステップ307に進む。
【0069】
ステップ307において、取得した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後、最初に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止するように、回転リール23の回転を停止させる。そして、ステップ308に進む。
ステップ308において、すべての回転リール23が回転を停止したか否かの判断が行われる。そして、すべての回転リール23が回転を停止したと判断した場合には、停止制御処理を終了する。いずれかの回転リール23が回転していると判断した場合は、ステップ309に進む。
ステップ309において、第3タイマーが0秒になったか否かの判断が行われる。そして、第3タイマーが0秒になったと判断した場合には、ステップ302に戻る。第3タイマーが0秒になっていないと判断した場合には、ステップ309に戻る。
【0070】
次に、本実施の形態におけるステップ112のゲーム更新処理について、
図12に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ401において、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「第2期間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ402に進む。「第2期間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ406に進む。
ステップ402において、ゲームカウンタのカウント値から「1」を減算する処理を行う。そして、ステップ403に進む。
ステップ403において、ゲームカウンタのカウント値が「0」であるか否かの判断が行われる。そして、ゲームカウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ404に進む。ゲームカウンタのカウント値が「0」でないと判断した場合には、ステップ406に進む。
【0071】
ステップ404において、第2期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ405に進む。
ステップ405において、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を設定するとともに、「第2期間フラグ」を消去する。つまり遊技制御装置100を第2期間から第1期間へ移行する。したがって、所定条件の充足を契機に、遅延抽選が行われるようになる。そして、ステップ406に進む。
ステップ406において、RAMの所定領域がクリアされる。これにより、小役当選フラグの消去、入賞済みのボーナス当選フラグの消去、ベット数記憶手段180のベット数のクリア等がなされる。そして、ステップ407に進む。
【0072】
ステップ407において、1ゲームの終了を示す「ゲーム終了信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ゲーム更新処理を終了する。
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける通常遊技中の演出制御処理の概略について、
図13に示したフローチャートを用いて説明する。この処理は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ501において、遊技制御装置100から信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100から信号を受信したと判断した場合には、ステップ502に進む。遊技制御装置100から信号を受信していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
【0073】
ステップ502において、受信した信号が遅延開始信号であるか否かの判断が行われる。そして、遅延開始信号であると判断した場合には、ステップ503に進む。遅延開始信号でないと判断した場合には、ステップ505に進む。
ステップ503において、遅延演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、遅延演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、遅延演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、ステップ504に進む。
ステップ504において、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を設定するとともに、「従属第1期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第1期間から第2期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
【0074】
ステップ505において、受信した信号が抽選結果信号であるか否かの判断が行われる。そして、抽選結果信号であると判断した場合には、ステップ506に進む。抽選結果信号でないと判断した場合には、ステップ515に進む。
ステップ506において、継続演出の第N部演出(Nは1〜4の自然数)の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、継続演出の第N部演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ507に進む。継続演出の第N部演出の実行を指示していないと判断した場合には、ステップ508に進む。
ステップ507において、継続演出の第(N+1)部演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。例えば、継続演出SA−Hの第1部演出SA1の実行を指示したとステップ506で判断した場合には、第2部演出SA2の実行を指示する。これにより、継続演出の第(N+1)部演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、継続演出の第(N+1)部演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、演出制御処理を終了する。
【0075】
ステップ508において、演出抽選手段360による演出抽選処理が行われる。つまり、第1期間又は第2期間のいずれであるか、第2期間である場合には更に赤セブン当選フラグを有するか否かに応じて演出抽選テーブルを選択し、当該演出抽選テーブルを参照して、演出抽選乱数データの属する領域に応じた演出を実行すること、又は演出を実行しないことを決定する。そして、ステップ509に進む。
ここで、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有する場合、つまり第1期間中である場合には、継続演出の領域が割り振られていない「第1演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、第1期間中においては、演出抽選で継続演出に当選しないので、継続演出を開始しない、つまり継続演出を第1部演出から実行することがない。これに対し、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する場合、つまり第2期間中である場合には、継続演出の領域が割り振られた「第2演出抽選テーブル」または「第3演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、第2期間中においては、演出抽選で継続演出に当選すると、継続演出を開始する、つまり継続演出を第1部演出から順次実行する。
【0076】
また、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有する場合には、第2演出抽選テーブルを選択するので、幸福な結末の物語の継続演出SX−H(X=A、B、C・・・・)を不幸な結末の物語の継続演出SX−B(X=A、B、C・・・・)よりも高確率で実施するようになっている。そして、幸福な結末の物語の第5部演出SX−5H(X=A、B、C・・・・)を行うことで、「赤セブン当選フラグ」が設定されたことを、延いては「赤セブン当選役」に入賞して「BB」に移行することを、遊技者に期待させることができる。これに対し、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有さない場合には、第3演出抽選テーブルを選択するので、不幸な結末の物語の継続演出SX−B(X=A、B、C・・・・)を幸福な結末の物語の継続演出SX−H(X=A、B、C・・・・)よりも高確率で実施するようになっている。そして、不幸な結末の物語の第5部演出SX−5B(X=A、B、C・・・・)を行うことで、「赤セブン当選フラグ」が設定されていないことを、つまり「赤セブン当選役」に入賞しないことを、遊技者に推測させることができる。
【0077】
図13に戻って、ステップ509において、単独演出を実行することをステップ508で決定したか否かの判断、換言すると、演出抽選で単独演出に当選したか否かの判断が行われる。そして、単独演出に当選したと判断した場合には、ステップ510に進む。単独演出にハズレたと判断した場合には、ステップ511に進む。
ステップ510において、演出抽選の抽選結果に応じた単独演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、単独演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、単独演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、演出制御処理を終了する。
【0078】
ステップ511において、継続演出を実行することをステップ508で決定したか否かの判断、換言すると、演出抽選で継続演出に当選したか否かの判断が行われる。そして、継続演出に当選したと判断した場合には、ステップ512に進む。継続演出にハズレたと判断した場合には、ステップ513に進む。
ステップ512において、演出抽選の抽選結果に応じた継続演出の第1部演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、継続演出の第1部演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、継続演出の第1部演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、演出制御処理を終了する。
【0079】
ステップ513において、遅延演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、遅延演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ514に進む。遅延演出の実行を指示していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ514において、遅延演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ515において、受信した信号が50ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、50ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ516に進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、ステップ517に進む。
【0080】
ステップ516において、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を設定するとともに、「従属第2期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第2期間から第1期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ517において、受信した信号がゲーム終了信号であるか否かの判断が行われる。そして、ゲーム終了信号であると判断した場合には、ステップ518に進む。ゲーム終了信号でないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ518において、単独演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、単独演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ519に進む。単独演出の実行を指示していないと判断した場合には、ステップ520に進む。
【0081】
ステップ519において、単独演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ520において、継続演出の第5部演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、継続演出の第5部演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ521に進む。継続演出の第5部演出の実行を指示していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ521において、継続演出の第5部演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
【0082】
以上のように、本実施の形態によれば、第1期間においては、遅延が行われることがあるものの、継続演出が開始されることがなく、また、第2期間においては、継続演出が開始されることがあるものの、遅延が行われることがない。したがって、継続演出の途中で遅延が行われることを防止することができる。特に、継続演出が完結する前に遅延が行われない、つまり継続演出の物語の結末が分かる前に遅延が行われないので、遊技の興趣を損なうことを防止することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、第1の実施の形態にさらに「第3期間」を有するように形成したものである。
【0083】
そこで、第2の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
(期間移行手段230)
期間移行手段230は、所定条件の充足したことを契機に、遊技制御装置100を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、遊技制御装置100は所定条件の充足を契機に遅延実行手段210を作動させることができ、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができない第1期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができる第2期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができない第3期間と、がある。また、本実施の形態では、第1期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有し、第2期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有し、第3期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第3期間フラグ」を有する。
【0084】
期間移行手段230は、第1期間において所定条件を充足したことを契機に、第1期間から第2期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を有する場合において、後述の遅延実行手段による遅延抽選により遅延を実行することを決定したことを契機に、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を設定するとともに「第1期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第1期間から第2期間へ移行させる。
また、期間移行手段230は、第2期間において所定条件を充足したことを契機に、第2期間から第3期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有する場合において、50ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第3期間フラグ」を設定するとともに「第2期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第2期間から第3期間へ移行させる。
【0085】
また、期間移行手段230は、継続演出において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第3期間から第1期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第3期間フラグ」を有する場合において、4ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を設定するとともに「第3期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第3期間から第1期間へ移行させる。
なお、RAMの所定領域に「第2期間フラグ」を有する間に50ゲームを消化すると、第2期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
【0086】
また、RAMの所定領域に「第3期間フラグ」を有する間に4ゲームを消化すると、第3期間中の4ゲーム消化を示す「4ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(従属期間移行手段390)
従属期間移行手段390は、遊技制御装置100からの信号に基づいて、演出制御装置300を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、第1期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有し、第2期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有し、第3期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第3期間フラグ」を有する。
【0087】
従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「遅延開始信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を設定するとともに「従属第1期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第1期間から第2期間へ移行させる。
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「50ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第3期間フラグ」を設定するとともに「従属第2期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第2期間から第3期間へ移行させる。
【0088】
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第3期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「4ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を設定するとともに「従属第3期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第3期間から第1期間へ移行させる。
なお、本実施の形態に係る演出抽選手段360は、RAMの所定領域に「従属第3期間フラグ」を有する場合に、第1演出抽選テーブルを用いて演出抽選を行う。
(ゲーム更新処理)
次に、本実施の形態におけるゲーム更新処理について、
図14に示したフローチャートを用いて説明する。なお、ステップ401x〜402xは、第1の実施の形態のステップ401〜402までと同様の説明なので、ステップ403xから説明する。
【0089】
ステップ403xにおいて、ゲームカウンタのカウント値が「0」であるか否かの判断が行われる。そして、ゲームカウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ404xに進む。ゲームカウンタのカウント値が「0」でないと判断した場合には、ステップ407xに進む。
ステップ404xにおいて、第2期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ405xに進む。
ステップ405xにおいて、RAMの所定領域に「第3期間フラグ」を設定するとともに、「第2期間フラグ」を消去する。つまり遊技制御装置100を第2期間から第3期間へ移行する。したがって、第3期間中には遅延抽選が行われないので、第1期間へ移行するまで遅延が行われない。そして、ステップ406xに進む。
【0090】
ステップ406xにおいて、ゲームカウンタのカウント値を「4」にセットする。そして、ステップ407xに進む。
ここで、第1の実施の形態におけるゲームカウンタは、第2期間から第1期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数(50ゲーム)をカウントするものとして機能するが、本実施の形態におけるゲームカウンタは、第2期間から第3期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数(50ゲーム)をカウントするものとして機能し、また、第3期間から第1期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数(4ゲーム)をカウントするものとしても機能する。
【0091】
図14に戻って、ステップ401yにおいて、RAMの所定領域に「第3期間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「第3期間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ402yに進む。「第3期間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ406xに進む。
ステップ402yにおいて、ゲームカウンタのカウント値から「1」を減算する処理を行う。そして、ステップ403yに進む。
ステップ403yにおいて、ゲームカウンタのカウント値が「0」であるか否かの判断が行われる。そして、ゲームカウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ404yに進む。ゲームカウンタのカウント値が「0」でないと判断した場合には、ステップ406xに進む。
【0092】
ステップ404yにおいて、第3期間中の4ゲーム消化を示す「4ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ405yに進む。
ステップ405yにおいて、RAMの所定領域に「第1期間フラグ」を設定するとともに、「第3期間フラグ」を消去する。つまり遊技制御装置100を第3期間から第1期間へ移行する。したがって、所定条件の充足を契機に、遅延抽選が行われるようになる。そして、ステップ407xに進む。
なお、ステップ407x〜408xは、第1の実施の形態のステップ406〜407と同様なので、説明を省略する。
【0093】
(演出制御処理)
次に、第2の実施の形態に係るスロットマシンSにおける通常遊技中の演出制御処理の概略について、
図15に示したフローチャートを用いて説明する。この処理は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態におけるステップ501からステップ514までと同様なので、ステップ515zから説明する。
ステップ515zにおいて、受信した信号が50ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、50ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ516zに進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、ステップ517zに進む。
【0094】
ステップ516zにおいて、RAMの所定領域に「従属第3期間フラグ」を設定するとともに、「従属第2期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第2期間から第3期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ517zにおいて、受信した信号が4ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、4ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ518zに進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、ステップ519zに進む。
ステップ518zにおいて、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」を設定するとともに、「従属第3期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第3期間から第1期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
【0095】
ステップ519zにおいて、受信した信号がゲーム終了信号であるか否かの判断が行われる。そして、ゲーム終了信号であると判断した場合には、ステップ520zに進む。ゲーム終了信号でないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ520zにおいて、単独演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、単独演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ521zに進む。単独演出の実行を指示していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ521zにおいて、単独演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
【0096】
なお、ステップ508の演出抽選処理では、第1期間、第2期間又は第3期間のいずれであるか、第2期間である場合には更に赤セブン当選フラグを有するか否かに応じて演出抽選テーブルを選択し、当該演出抽選テーブルを参照して、演出抽選乱数データの属する領域に応じた演出を実行すること、又は演出を実行しないことを決定する。また、RAMの所定領域に「従属第1期間フラグ」または「従属第3期間フラグ」を有する場合、つまり第1期間中または第3期間中である場合には、継続演出の領域が割り振られていない「第1演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、第1期間中または第3期間中においては、演出抽選で継続演出に当選しないので、継続演出を開始しない、つまり継続演出を第1部演出から実行することがない。これに対し、RAMの所定領域に「従属第2期間フラグ」を有する場合、つまり第2期間中である場合には、継続演出の領域が割り振られた「第2演出抽選テーブル」または「第3演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、第2期間中においては、演出抽選で継続演出に当選すると、継続演出を開始する、つまり継続演出を第1部演出から順次実行する。
【0097】
以上のように、本実施の形態によれば、第1期間においては、遅延が行われることがあるものの、継続演出が開始されることがなく、また、第2期間においては、継続演出が開始されることがあるものの、遅延が行われることがなく、また、第3期間においては、遅延が行われることも継続演出が開始されることもない。また、継続演出において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第3期間から第1期間へ移行する。したがって、第2期間の終了真際に継続演出が開始されても、第3期間中に当該継続演出が完結するようになっている。これにより、継続演出の途中で遅延が行われることを、より効果的に防止することができる。
【0098】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、遅延として、各回転リール23の回転の開始を通常よりも所定時間遅らせるようにした。これに対し、第3の実施の形態では、遅延として、ストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を通常よりも所定時間遅らせるようにした。
また、第1の実施の形態では、複数回のゲームに亘って実行する演出である「継続演出」を実行可能であるが、第3の実施の形態では、複数回のゲームに亘って演出実行の頻度を高くする「高頻度演出区間」を設定可能である。
そこで、第3の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0099】
なお、第3の実施の形態において、ストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を通常よりも所定時間遅らせることを、以下「遅延」と呼ぶ。
(期間移行手段230)
期間移行手段230は、所定条件の充足したことを契機に、遊技制御装置100を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、遊技制御装置100は所定条件の充足を契機に遅延実行手段210を作動させることができ、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができない第4期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができる第5期間と、がある。また、本実施の形態では、第4期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有し、第5期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有する。
【0100】
期間移行手段230は、第4期間において所定条件を充足したことを契機に、第4期間から第5期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有する場合において、遅延を実行したことを決定したことを契機に、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を設定するとともに「第4期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第4期間から第5期間へ移行させる。
また、期間移行手段230は、第5期間において所定条件を充足したことを契機に、第5期間から第4期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有する場合において、50ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を設定するとともに「第5期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第4期間から第5期間へ移行させる。
【0101】
なお、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有する間に50ゲームを消化すると、第5期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(遅延抽選手段200)
遅延抽選手段200は、所定条件の充足を契機に、遅延を実行するか否かを抽選で決定する遅延抽選を行うものである。
本実施の形態では、遅延抽選手段200は、通常遊技中に当選抽選手段130による抽選が行われた場合において、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」及び「第4期間フラグ」を有するときに、遅延抽選を行う。
【0102】
(遅延実行手段210)
遅延実行手段210は、遅延を実行する、本実施の形態では、ストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を通常よりも所定時間遅らせるものである。
具体的には、遅延実行手段210は、遅延抽選手段200の遅延抽選により遅延を実行することを決定した場合には、各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速したときに、停止制御手段160による停止制御処理を開始させず、第1タイマーを20秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、第1タイマーが0秒になると、停止制御手段160による停止制御処理を開始させるようになっている。
【0103】
なお、第1タイマーが計時を開始すると、遅延の開始を示す「遅延開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。また、第1タイマーが0秒になると、遅延の終了を示す「遅延終了信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(従属期間移行手段390)
従属期間移行手段390は、遊技制御装置100からの信号に基づいて、演出制御装置300を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、第4期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を有し、第5期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有する。
【0104】
従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「遅延開始信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を設定するとともに「従属第4期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第4期間から第5期間へ移行させる。
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「50ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を設定するとともに「従属第5期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第5期間から第4期間へ移行させる。
【0105】
(区間設定抽選手段)
区間設定抽選手段は、複数の演出のいずれを行うか又はいずれも行わないかを決定する演出抽選について、演出を行うことを決定する確率が設定されていない区間よりも複数回のゲームに亘って高くなる高頻度演出区間を設定するか否かを決定する区間設定抽選を行うものである。そして、高頻度演出手段を作動させることを決定した場合には、複数の演出のいずれを行うか又はいずれも行わないかを決定する演出抽選について、演出を行うことを決定する確率が設定されていない区間よりも複数回のゲームに亘って高くなる高頻度演出区間を設定する。
【0106】
本実施の形態では、区間設定抽選手段は、特に図示しないが、演出制御装置300に備えられている。また、区間設定抽選手段は、通常遊技中にRAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有し、且つ高頻度演出区間中であることを示す「高頻度演出区間フラグ」を有さないときに、区間設定抽選を行う。
具体的には、演出制御装置300のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、高頻度演出区間を設定することを決定する領域と、高頻度演出区間を設定しないことを決定する領域とが割り振られた区間設定抽選テーブルが格納されている。具体的には、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有する場合に用いる「高確率区間設定抽選テーブル」、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有さない場合に用いる「低確率区間設定抽選テーブル」がROMに格納されている。また、「低確率区間設定抽選テーブル」よりも「高確率区間設定抽選テーブル」の方が、高頻度演出区間を設定することを決定する確率が高くなるように割り振られている。そして、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したことを契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値が抽出し、区間設定抽選乱数データとする。そして、「赤セブン当選フラグ」を有するか否かに応じて選択した区間設定抽選テーブルを参照し、当該区間設定抽選乱数データの属する領域に応じて高頻度演出区間を設定すること、又は設定しないことを決定する。そして、高頻度演出区間を設定することを決定した場合には、5ゲームに亘って高頻度演出区間に設定する。具体的には、高頻度演出区間中であることを示す「高頻度演出区間フラグ」を演出制御装置300のRAMの所定領域に設定する。
【0107】
(演出抽選手段360)
演出抽選手段360は、実行する演出を抽選で決定するものである。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、複数種類の単独演出(IA、IB、IC・・・・)を備えている(
図7参照)。
また、本実施の形態では、演出制御装置300のROMには、乱数発生器の発生させる各乱数について、いずれの単独演出を実行するか又はいずれの単独演出も実行しないかについて割り振った「第4演出抽選テーブル」や「第5演出抽選テーブル」などが格納されている(
図16参照)。第5演出抽選テーブルは、第4演出抽選テーブルよりも高頻度で単独演出に当選するように、単独演出の領域が割り振られている。
【0108】
また、演出抽選手段360は、遊技制御装置100から抽選結果信号を受信したことを契機に、乱数発生器の発生する乱数から1つの数値が抽出し、演出抽選乱数データとする。そして、通常遊技中にRAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有さない場合においては、「第4演出抽選テーブル」を参照して、当該演出抽選乱数データの属する領域に応じた単独演出を実行すること、又はいずれの単独演出も実行しないことを決定する。また、通常遊技中にRAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有する場合においては、「第5演出抽選テーブル」を参照して、当該演出抽選乱数データの属する領域に応じた単独演出を実行すること、又はいずれの単独演出も実行しないことを決定する。
【0109】
なお、いずれかの「単独演出」を実行することを決定した場合には、当該「単独演出」の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示するようになっている。
(遅延後続演出実行手段)
遅延後続演出実行手段は、遅延の終了を契機に遅延演出に続いて行う演出である遅延後続演出を実行するためのものである。
本実施の形態では、遅延後続演出実行手段は、特に図示しないが、演出制御装置300に備えられている。また、遅延後続演出実行手段は、遅延実行手段210による遅延を終了した場合に、画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に遅延後続演出の実行を指示する。
【0110】
具体的には、遅延後続演出実行手段は、遊技制御装置100から遅延終了信号を受信したことを契機に、遅延後続演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、遊技制御装置100からゲーム終了信号を受信した場合に、遅延後続演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。
(スロットマシンSの動作)
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、
図17に示したフローチャートを用いて説明する。ステップ101〜107については、第1の実施の形態と同様なので、ステップ107aから説明する。
【0111】
ステップ107aにおいて、遅延抽選手段200が遅延を実行することを決定したか否かの判断が行われる。そして、遅延を実行することを決定したと判断した場合には、ステップ107bに進む。遅延を実行しないことを決定した場合には、ステップ108に進む。
ステップ107bにおいて、第1タイマーを20秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、ステップ107cに進む。
ステップ107cにおいて、遅延の開始を示す「遅延開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ107dに進む。
ステップ107dにおいて、第1タイマーが0秒になったか否かの判断が行われる。そして、第1タイマーが0秒になったと判断した場合には、ステップ107eに進む。第1タイマーが0秒になっていないと判断した場合には、ステップ107dに戻る。
【0112】
ステップ107eにおいて、遅延の終了を示す「遅延終了信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ107fに進む。
ステップ107fにおいて、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を設定するとともに、「第4期間フラグ」を消去する。そして、ステップ107gに進む。
ステップ107gにおいて、ゲームカウンタのカウント値を「50」にセットする。そして、ステップ108に進む。
ここで、第1の実施の形態におけるゲームカウンタは、第2期間から第1期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数(50ゲーム)をカウントするものとして機能するが、本実施の形態におけるゲームカウンタは、第5期間から第4期間へ移行させるために消化しなければならないゲーム数(50ゲーム)をカウントするものとして機能する。
【0113】
なお、ステップ108〜112については、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略する。
(回転開始前処理)
次に、本実施の形態における回転開始前処理について、
図18に示したフローチャートを用いて説明する。
ステップ201hにおいて、通常遊技中であるか否かの判断が行われる。そして、通常遊技中であると判断した場合には、ステップ202hに進む。通常遊技中でないと判断した場合には、ステップ205hに進む。
【0114】
ステップ202hにおいて、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「スイカ当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ203hに進む。「スイカ当選フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ205hに進む。
ステップ203hにおいて、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「第4期間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ204hに進む。「第4期間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ205hに進む。
【0115】
ステップ204hにおいて、遅延抽選手段200による遅延抽選処理が行われる。そして、ステップ205hに進む。
ステップ205hにおいて、当選抽選処理での抽選結果を示す「抽選結果信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。そして、ステップ206hに進む。
ステップ206hにおいて、第2タイマーが0秒になったか否かの判断が行われる。そして、第2タイマーが0秒になったと判断した場合には、ステップ207hに進む。第2タイマーが0秒になっていないと判断した場合には、ステップ206hに戻る。
ステップ207hにおいて、第2タイマーを4.1秒にセットしてカウントダウンを開始させる。そして、回転開始前処理を終了する。
【0116】
したがって、通常は、各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速すると、ストップスイッチ54の操作の受け付けを開始するようになっている。RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有さない(つまり、第5期間中である)などの場合には、遅延抽選が行われないので、通常通りにストップスイッチ54の操作の受け付けを開始する。また、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有する(つまり、第4期間中である)場合において、遅延抽選が行われたものの、遅延を行わないことを決定したときにも、通常通りにストップスイッチ54の操作の受け付けを開始する。これに対し、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有する場合において、遅延抽選が行われて、遅延を実行することを決定したときには、各回転リール23が一定の回転速度まで加速してから約20秒経過した後に、ストップスイッチ54の操作の受け付けを開始するようになっている。つまり、ストップスイッチ54の操作の受け付けを通常よりも約20秒遅らせる遅延を行うようになっている。
【0117】
(演出制御処理)
次に、本実施の形態に係るスロットマシンSにおける通常遊技中の演出制御処理の概略について、
図19に示したフローチャートを用いて説明する。この処理は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。
ステップ501iにおいて、遊技制御装置100から信号を受信したか否かの判断が行われる。そして、遊技制御装置100から信号を受信したと判断した場合には、ステップ502iに進む。遊技制御装置100から信号を受信していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
【0118】
ステップ502iにおいて、受信した信号が抽選結果信号であるか否かの判断が行われる。そして、抽選結果信号であると判断した場合には、ステップ503iに進む。抽選結果信号でないと判断した場合には、ステップ511iに進む。
ステップ503iにおいて、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「従属第5期間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ504iに進む。「従属第5期間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ509iに進む。
ステップ504iにおいて、RAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「高頻度演出区間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ505iに進む。「高頻度演出区間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ509iに進む。
【0119】
ステップ505iにおいて、区間設定抽選手段による区間設定抽選処理が行われる。つまり、高頻度演出区間を設定するか否かを決定する区間設定抽選が行われる。そして、ステップ506iに進む。
ここで、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有さない場合には、低確率区間設定抽選テーブルを選択するので、高確率でハズレる(高頻度演出区間を設定しないことを決定する)ようになっている。これに対し、遊技制御装置100のRAMの所定領域に赤セブン当選フラグを有する場合には、高確率区間設定抽選テーブルを選択するので、高確率で当選する(高頻度演出区間を設定することを決定する)ようになっている。そして、高頻度演出区間を設定して、単独演出を高頻度で発生させることで、「赤セブン当選フラグ」が設定されたことを、延いては「赤セブン当選役」に入賞して「BB」に移行することを、遊技者に期待させることができる。
【0120】
図19に戻って、ステップ506iにおいて、区間設定抽選に当選したか否かの判断が行われる。そして、区間設定抽選に当選したと判断した場合には、ステップ507iに進む。区間設定抽選にハズレたと判断した場合には、ステップ509iに進む。
ステップ507iにおいて、RAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を設定する。そして、ステップ508iに進む。
ステップ508iにおいて、区間カウンタのカウント値を「5」にセットする。そして、ステップ509iに進む。
ここで、本実施の形態では高頻度演出区間中に5ゲームを消化すると、高頻度演出区間を終了するようになっており、区間カウンタは、高頻度演出区間を終了させるために消化しなければならないゲーム数をカウントするものである。また、区間カウンタは、特に図示しないが、演出制御装置300に設けられている。
【0121】
そして、ステップ507i及び508iにて高頻度演出区間が設定され、ステップ509iへ進行することで、高頻度演出区間が開始されることになる。また、上述のように、ステップ503iにおいてRAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有さない場合、つまり第4期間中である場合には、ステップ504i〜508iを飛ばすようになっている。したがって、第4期間中においては高頻度演出区間の設定がなされず、高頻度演出区間が開始されないようになっている。
図19に戻って、ステップ509iにおいて、演出抽選手段360による演出抽選処理が行われる。つまり、いずれの単独演出を実行するか又はいずれの単独演出も実行しないかを抽選で決定する。そして、ステップ510iに進む。
【0122】
ここで、RAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有さない場合には、単独演出に当選する確率の低い「第4演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、単独演出が低頻度で発生する。これに対し、RAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有する場合には、単独演出に当選する確率の高い「第5演出抽選テーブル」が用いられる。したがって、単独演出が高頻度で発生する。
ステップ510iにおいて、単独演出を実行することを決定したか否かの判断、換言すると、演出抽選で単独演出に当選したか否かの判断が行われる。そして、単独演出に当選したと判断した場合には、ステップ511iに進む。単独演出にハズレたと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
【0123】
ステップ511iにおいて、演出抽選の抽選結果に応じた単独演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、単独演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、単独演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ512iにおいて、受信した信号が遅延開始信号であるか否かの判断が行われる。そして、遅延開始信号であると判断した場合には、ステップ513iに進む。遅延開始信号でないと判断した場合には、ステップ515iに進む。
【0124】
ステップ513iにおいて、遅延演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、遅延演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、遅延演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、ステップ514iに進む。
ステップ514iにおいて、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を設定するとともに、「従属第4期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第4期間から第5期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ515iにおいて、受信した信号が50ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、50ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ516iに進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、ステップ517iに進む。
【0125】
ステップ516iにおいて、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を設定するとともに、「従属第5期間フラグ」を消去する。つまり演出装置300を第5期間から第4期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ517iにおいて、受信した信号が遅延終了信号であるか否かの判断が行われる。そして、遅延終了信号であると判断した場合には、ステップ518iに進む。遅延終了信号でないと判断した場合には、ステップ519iに進む。
ステップ518iにおいて、遅延後続演出の実行を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。これにより、遅延後続演出の画像が画像表示装置34に表示されるとともに、遅延後続演出の音声がスピーカ35,45から出力される。また、ランプ33が所定の点滅パターンで点滅するようになる。そして、演出制御処理を終了する。
【0126】
ステップ519iにおいて、受信した信号がゲーム終了信号であるか否かの判断が行われる。そして、ゲーム終了信号であると判断した場合には、ステップ520iに進む。ゲーム終了信号でないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ520iにおいて、RAMの所定領域に「高頻度演出区間フラグ」を有するか否かの判断が行われる。そして、「高頻度演出区間フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ521iに進む。「高頻度演出区間フラグ」を有さないと判断した場合には、ステップ523iに進む。
ステップ521iにおいて、区間カウンタのカウント値から「1」を減算する処理を行う。そして、ステップ522iに進む。
【0127】
ステップ522iにおいて、区間カウンタのカウント値が「0」であるか否かの判断が行われる。そして、区間カウンタのカウント値が「0」であると判断した場合には、ステップ523iに進む。区間カウンタのカウント値が「0」でないと判断した場合には、ステップ524iに進む。
ステップ523iにおいて、RAMの所定領域から「高頻度演出区間フラグ」を消去する。つまり、高頻度演出区間を終了させる。そして、ステップ524iに進む。
ステップ524iにおいて、単独演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、単独演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ525iに進む。単独演出の実行を指示していないと判断した場合には、ステップ526iに進む。
【0128】
ステップ525iにおいて、単独演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ526iにおいて、遅延後続演出の実行を指示したか否かの判断が行われる。そして、遅延後続演出の実行を指示したと判断した場合には、ステップ527iに進む。遅延後続演出の実行を指示していないと判断した場合には、演出制御処理を終了する。
ステップ527iにおいて、遅延後続演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示する。そして、演出制御処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、第4期間においては、遅延が行われることがあるものの、高頻度で演出が発生することがなく、また、第5期間においては、高頻度で演出が発生することがあるものの、遅延が行われることがない。したがって、高頻度で演出が発生している最中に遅延が行われることを防止することができる。特に、高頻度演出区間において演出を頻発させる前に遅延が行われない、換言すると、遊技者に「赤セブン当選フラグ」が設定されたことを推測させる前に遅延が行われないので、遊技の興趣を損なうことを防止することができる。
【0129】
なお、本実施の形態では、ストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を通常よりも所定時間遅らせる遅延として、各回転リール23の回転開始以後の最初のストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を遅らせるようになっているが、2番目または3番目のストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を遅らせるようにしてもよい。具体的には、本実施の形態では、1のストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23の回転停止を開始するとともに、ストップスイッチ54の操作の受け付けを終了する。また、当該ストップスイッチ54の操作から所定時間が経過すると、回転中の回転リール23に対応するストップスイッチ54の操作の受け付けを開始するようになっている。そこで、各回転リール23の回転開始以後に最初のストップスイッチ54が操作された際、または2番目のストップスイッチ54が操作された際に、回転中の回転リール23に対応するストップスイッチ54の操作の受け付けの開始を、遅延として通常よりも所定時間遅らせるようにしてもよい。
【0130】
(第4の実施の形態)
第1の実施の形態では、複数回のゲームに亘って実行する演出である「継続演出」を実行可能であるが、第4の実施の形態では、複数回のゲームに亘って演出実行の頻度を高くする「高頻度演出区間」を設定可能である。
また、第1の実施の形態では、「第1期間」及び「第2期間」を有するが、第4の実施の形態では、「第4期間」、「第5期間」及び「第6期間」を有するように形成したものである。
そこで、第4の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0131】
(期間移行手段230)
期間移行手段230は、所定条件の充足したことを契機に、遊技制御装置100を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、遊技制御装置100は所定条件の充足を契機に遅延実行手段210を作動させることができ、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができない第4期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができる第5期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができない第6期間と、がある。また、本実施の形態では、第4期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有し、第5期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有し、第6期間中においては、遊技制御装置100のRAMの所定領域に「第6期間フラグ」を有する。
【0132】
期間移行手段230は、第4期間において所定条件を充足したことを契機に、第4期間から第5期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を有する場合において、遅延を実行したことを決定したことを契機に、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を設定するとともに「第4期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第4期間から第5期間へ移行させる。
また、期間移行手段230は、第5期間において所定条件を充足したことを契機に、第5期間から第6期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有する場合において、50ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第6期間フラグ」を設定するとともに「第5期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第5期間から第6期間へ移行させる。
【0133】
また、期間移行手段230は、高頻度演出区間において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第6期間から第4期間へ移行させる。具体的には、期間移行手段230は、RAMの所定領域に「第6期間フラグ」を有する場合において、4ゲームを消化したことを契機に、RAMの所定領域に「第4期間フラグ」を設定するとともに「第6期間フラグ」を消去する、つまり遊技制御装置100を第6期間から第4期間へ移行させる。
なお、RAMの所定領域に「第5期間フラグ」を有する間に50ゲームを消化すると、第5期間中の50ゲーム消化を示す「50ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
【0134】
また、RAMの所定領域に「第6期間フラグ」を有する間に4ゲームを消化すると、第6期間中の4ゲーム消化を示す「4ゲーム消化信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信されるようになっている。
(従属期間移行手段390)
従属期間移行手段390は、遊技制御装置100からの信号に基づいて、演出制御装置300を現在の期間から他の期間へ移行させるものである。
本実施の形態では、第4期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を有し、第5期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有し、第6期間中においては、演出制御装置300のRAMの所定領域に「従属第6期間フラグ」を有する。
【0135】
従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「遅延開始信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を設定するとともに「従属第4期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第4期間から第5期間へ移行させる。
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第5期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「50ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第6期間フラグ」を設定するとともに「従属第5期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第5期間から第6期間へ移行させる。
【0136】
また、従属期間移行手段390は、RAMの所定領域に「従属第6期間フラグ」を有する場合において、遊技制御装置100から「4ゲーム消化信号」を受信したことを契機に、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を設定するとともに「従属第6期間フラグ」を消去する、つまり、演出制御装置300を第6期間から第4期間へ移行させる。
(区間設定抽選手段)
第3の実施の形態に係る区間設定抽選手段は、第4の実施の形態にも適用することとし、詳細な説明を省略する。
(演出抽選手段360)
第3の実施の形態に係る演出抽選手段360は、第4の実施の形態にも適用することとし、詳細な説明を省略する。
【0137】
(回転開始前処理)
第1の実施の形態に係る回転開始前処理は、第4の実施の形態に準用することとし、詳細な説明を省略する。この場合において、第1の実施の形態に係る回転開始前処理中「第1期間」とあるのは「第4期間」と、「第2期間」とあるのは「第5期間」と読み替えるものとする。
(ゲーム更新処理)
第2の実施の形態に係るゲーム更新処理は、第4の実施の形態に準用することとし、詳細な説明を省略する。この場合において、第1の実施の形態に係るゲーム更新処理中「第1期間」とあるのは「第4期間」と、「第2期間」とあるのは「第5期間」と、「第3期間」とあるのは「第6期間」と読み替えるものとする。
【0138】
(演出制御処理)
次に、第4の実施の形態に係るスロットマシンSにおける通常遊技中の演出制御処理の概略について、
図20に示したフローチャートを用いて説明する。この処理は、演出制御装置300で所定時間毎に繰り返し実行される。なお、第4の実施の形態は、第3の実施の形態におけるステップ501iからステップ514iまでと同様なので、ステップ515kから説明する。
ステップ515kにおいて、受信した信号が50ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、50ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ516kに進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、ステップ517kに進む。
【0139】
ステップ516kにおいて、RAMの所定領域に「従属第6期間フラグ」を設定するとともに、「従属第5期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第5期間から第6期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
ステップ517kにおいて、受信した信号が4ゲーム消化信号であるか否かの判断が行われる。そして、4ゲーム消化信号であると判断した場合には、ステップ518kに進む。50ゲーム消化信号でないと判断した場合には、
図19のステップ519iに進む。なお、ステップ519i〜ステップ527iについては、説明を省略する。
ステップ518kにおいて、RAMの所定領域に「従属第4期間フラグ」を設定するとともに、「従属第6期間フラグ」を消去する。つまり演出制御装置300を第6期間から第4期間へ移行する。そして、演出制御処理を終了する。
【0140】
以上のように、本実施の形態によれば、第4期間においては、遅延が行われることがあるものの、高頻度で演出が発生することがなく、また、第5期間においては、高頻度で演出が発生することがあるものの、遅延が行われることがなく、また、第6期間においては、遅延が行われることも高頻度で演出が発生することもない。また、高頻度演出区間において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第6期間から第4期間へ移行する。したがって、第5期間の終了真際に高頻度演出区間が開始されても、第6期間中に当該高頻度演出区間が完結するようになっている。これにより、高頻度で演出が発生している最中に遅延が行われることを、より効果的に防止することができる。
【0141】
(他の実施の形態)
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形や改良も含むものである。
また、上述した実施の形態では、遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンについて説明したが、本発明は、遊技媒体としてパチンコ玉を用いるスロットマシンにも適用することができる。
また、上述した実施の形態では、1ゲームの終了を契機に、実行中の演出を終了させるようになっているが、1ゲームを終了後も演出を継続して、次ゲームを開始するための操作を契機に実行中の演出を終了させたり、何も操作されずに所定時間経過したことを契機にデモンストレーション演出に切り替えたりしてもよい。具体的には、演出制御装置300は、遊技制御装置100から「ゲーム終了信号」を受信したことを契機に、実行を指示した単独演出、継続演出の第5部演出又は遅延後続演出について終了を指示するようになっているが、例えば、遊技制御装置100から「抽選結果信号」を受信したことを契機に、これらの演出の終了を指示するようにしてもよい。また、遊技制御装置100から「抽選結果信号」又は「遅延開始信号」を受信したことを契機に、次の演出の実行を指示するようにしてもよい。また、遊技制御装置100から「ゲーム終了信号」を受信した後に、「抽選結果信号」や「遅延開始信号」などを受信することなく所定時間経過したことを契機に、デモンストレーション演出の実行を指示するようにしてもよい。
【0142】
また、上述した実施の形態では、第1期間から第2期間への移行、または第4期間から第5期間への移行は、遅延の実行を契機に行うようになっている。これらの移行の契機としては、その他に、第1期間または第4期間における所定数のゲームの消化、遊技状態の変化(例えば、通常遊技から特別遊技への移行)などが挙げられる。なお、演出制御装置300の制御する演出状態について、遊技制御装置100が演出制御装置300に演出状態の変化を指示する(例えば、所謂アシストタイムの開始の指示、実行可能な演出ステージの指示など)ように形成されたスロットマシンの場合には、第1期間または第4期間における演出状態の変化を契機に、第2期間または第5期間へ移行するようにしてもよい。
【0143】
また、第1の実施の形態における第2期間から第1期間への移行、及び第2の実施の形態における第2期間から第3期間への移行は、第2期間における所定数のゲームの消化を契機に行うようになっている。また、第3の実施の形態における5期間から第4期間への移行、第4の実施の形態における第5期間から第6期間への移行は、第5期間における所定数のゲームの消化を契機に行うようになっている。これらの移行の契機としては、その他に、遊技状態の変化、演出状態の変化などが挙げられる。
また、上述した実施の形態では、通常遊技中に当選抽選手段130の抽選で「スイカ当選役」に当選したことを契機に、遅延抽選を行うようになっているが、遅延抽選を行う契機は、これらに限定されるものでない。例えば、通常遊技中に当選抽選手段130の抽選で特別遊技に係る当選役(例えば「赤セブン当選役」)に当選したことを契機に、遅延抽選を行うようにしてもよい。また、例えば、特別遊技に係る当選フラグ(例えば「赤セブン当選フラグ」)が次のゲームに持ち越されたことを契機に、遅延抽選を行うようにしてもよい。また、例えば、当選抽選手段130の抽選結果に関する情報を報知する所謂「アシストタイム」や、当選抽選手段130の抽選で再遊技に係る当選役(例えば「リプレイ当選役」)に当選する確率が著しく高くなる所謂「リプレイタイム」などの遊技者にとって有利な状態への移行条件を満たしたことを契機に、遅延抽選を行うようにしてもよい。
【0144】
また、第1、第2及び第4の実施の形態では、遅延として、各回転リール23の回転の開始を通常よりも所定時間遅らせるようになっているが、本発明は、スタートスイッチ53の操作の受け付けの開始を通常よりも遅らせるようにしてもよい。具体的には、上述した第1の実施の形態では、
図9のステップ105の当選抽選処理の次に、ステップ106の回転開始前処理を行うようになっているが、例えば、ステップ102の再遊技ベット処理又はステップ103のベット処理の次に回転開始前処理を行い、ステップ104に移行するように形成する。そして、ステップ105の当選抽選処理の後に、
図10のステップ211〜ステップ213を行い、ステップ107に進むように形成する。また、回転開始前処理については、
図10のステップ202において、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」を有するか否かの判断を行うようにする。そして、「赤セブン当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ203に進み、「赤セブン当選フラグ」を有さないと判断した場合には、回転開始前処理を終了してステップ104に進むようにする(ステップ203及びステップ205で「NO」の場合も同様)。また、ステップ211において、スタートスイッチの操作の受け付けの開始を示す「スタート受付開始信号」を遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信し、さらに回転開始前処理を終了してステップ104に進むようにする。このように形成したスロットマシンでは、遅延中においてスタートスイッチ53が操作されても、当該操作を受け付けないので、各回転リール23の回転を開始させないし、当選抽選手段130による当選役の抽選も行わない。つまり、各回転リール23の回転の開始が通常よりも所定時間遅れることになる。また、演出制御処理については、遊技制御装置100から「スタート受付開始信号」を受信したことを契機に、遅延演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示するように形成することができる。
【0145】
また、本発明は、遅延として、遊技媒体のベットの受け付けの開始を通常よりも所定時間遅らせるようにしてもよい。具体的には、上述した実施の形態では、
図9のステップ105の当選抽選処理の次に回転開始前処理を行い、ステップ106に移行するようになっているが、例えば、最初に回転開始前処理を行ってからステップ101に移行するように形成する。また、回転開始前処理については、
図10のステップ202において、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」を有するか否かの判断を行うようにする。そして、「赤セブン当選フラグ」を有すると判断した場合には、ステップ203に進み、「赤セブン当選フラグ」を有さないと判断した場合には、回転開始前処理を終了してステップ101に進むようにする(ステップ203及びステップ205で「NO」の場合も同様)。また、ステップ211において、メダルのベットの受け付けの開始を示す「ベット受付開始信号」を送信し、さらに回転開始前処理を終了してステップ101に進むようにする。このように形成したスロットマシンでは、遅延中においてベットスイッチ51が操作されても、当該操作を受け付けないので、クレジットメダルからベットさせない。また、遅延中においてメダル投入口42からメダルが投入されても、メダルセレクター46のブロッカー装置48がメダルをメダル排出部44へ排除するので、投入されたメダルもベットさせない。つまり、メダルのベットの受け付けの開始が通常よりも所定時間遅れることになる。また、演出制御処理については、遊技制御装置100から「ベット受付開始信号」を受信したことを契機に、遅延演出の終了を画像表示制御手段320、音声出力制御手段340及びランプ点滅制御手段350に指示するように形成することができる。
【0146】
また、本発明は、遅延として、入賞による特典の付与の実行を通常よりも所定時間遅らせるようにしてもよい。具体的には、上述した実施の形態では、
図9のステップ109の入賞判定処理の次に、ステップ110の支払制御処理を行うようになっているが、例えば、遅延を実行することを決定した場合には、ステップ109の入賞判定処理の次に、第1タイマーを所定時間にセットしてカウントダウンを開始させるとともに、「遅延開始信号」を遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信しする。そして、第1タイマーが0秒になったと判断すると、ステップ110に進んで支払制御処理を行うように形成する。また、回転開始前処理については、第3の実施の形態に係る回転開始前処理を準用する。このように形成したスロットマシンでは、入賞判定処理の実行後に遅延を開始すると、当該遅延を終了するまで支払制御処理や遊技移行処理を行わないため、入賞によるメダルの支払や、特別遊技への移行が通常よりも所定時間遅れることになる。また、演出制御処理については、
図13のステップ511において、継続演出にハズレたと判断した場合には、演出制御処理を終了するようにする。そして、ステップ520において、継続演出の第5部演出の実行を指示していないと判断した場合には、ステップ513に進むように形成することができる。
【0147】
また、本発明は、継続演出を実行可能であり、且つ高頻度演出区間を設定可能なスロットマシンとすることもできる。そして、遊技制御装置100は所定条件の充足を契機に遅延実行手段210を作動させることができ、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができず、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができない第7期間と、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができ、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができる第8期間と、を有するスロットマシンとすることもできる。そして、第7期間からは、所定条件を充足したことを契機に、第8期間へ移行し、第8期間からは、所定条件を充足したことを契機に、第7期間へ移行するように形成することもできる。
【0148】
また、本発明は、第7期間及び第8期間に加え、遊技制御装置100は遅延実行手段210を作動させることができず、且つ演出制御装置300は継続演出を開始することができず、且つ演出制御装置300は高頻度演出区間を開始することができない第9期間を有するスロットマシンとすることもできる。そして、第7期間からは、所定条件を充足したことを契機に、第8期間へ移行し、第8期間からは、所定条件を充足したことを契機に、第9期間へ移行し、第9期間からは、継続演出又は高頻度演出区間において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第7期間へ移行するように形成することもできる。
【0149】
また、第1及び第2の実施の形態では、継続演出において連続するゲーム数が、いずれの継続演出も同じ(5ゲーム)に形成されているが、異なるように形成してもよい。例えば、継続演出において連続するゲーム数を「n+1ゲーム」〜「n+mゲーム」(n、mは自然数)と異なるように形成してもよい。なお、第2の実施の形態では、継続演出において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第3期間から第1期間へ移行するようになっている。したがって、上述のように継続演出を「n+1ゲーム」〜「n+mゲーム」に亘って継続するように設定した場合には、「n+m−1ゲーム」以上の消化を契機に第3期間から第1期間へ移行するように形成することになる。
【0150】
また、第3及び第4の実施の形態では、高頻度演出区間に設定される連続ゲーム数は、毎回同じ(5ゲーム)に設定されているが、異なるように設定してもよい。例えば、「n+1ゲーム」〜「n+mゲーム」(n、mは自然数)の範囲で高頻度演出区間に設定するように形成してもよい。なお、第3の実施の形態では、高頻度演出区間において連続するゲームの最多連続ゲーム数よりも1回少ないゲーム数以上のゲームの消化を契機に、第6期間から第4期間へ移行させるようになっている。したがって、上述のような範囲で高頻度演出区間を設定する場合には、「n+m−1ゲーム」以上の消化を契機に第6期間から第4期間へ移行するように形成することになる。
【0151】
また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。