(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
印刷条件に設定されたページレイアウトの設定を用いて印刷装置に印刷要求を行えるように、前記印刷装置と通信可能に設けられ、印刷枚数を節約するためのページレイアウトを含む節約条件を記憶する記憶手段と、ページレイアウトを含む情報を印刷条件として記憶するプリンタドライバと、を有する情報処理装置であって、
前記印刷装置と通信することなく、該情報処理装置に導入された節約ツールを用いて前記記憶手段から前記節約条件のページレイアウトの設定を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した前記節約条件のページレイアウトの設定と前記プリンタドライバに記憶される前記印刷条件のページレイアウトの設定とが異なる場合に、前記プリンタドライバの前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更する変更動作を行う変更手段と、を有し、
前記変更手段は、前記印刷条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数が、前記節約条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数よりも多い場合には、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更させず、さらに、
前記変更手段は、前記印刷条件に設定されているページレイアウト以外の他の印刷条件により、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更することができない場合には、前記他の印刷条件を解除する解除動作を行い、当該解除動作の後に前記変更動作を行うが、前記他の印刷条件が前記解除動作を行えない条件の場合には、前記印刷条件を前記節約条件で指定するデフォルトの印刷条件に変更することを特徴とする情報処理装置。
前記他の印刷条件とは、仕上がり設定が製本印刷と設定されている条件、グラフィックモードがイメージモードに設定されている条件、出力倍率が指定されている条件、カラー/モノクロ調整で色調整サンプルプリントを出力するように設定されている条件、使用用紙としてタブ紙又はインデックス紙が設定されている条件、のいずれかを含む条件であり、
前記変更手段は、前記他の印刷条件が、前記仕上がり設定が製本印刷と設定されている条件、前記グラフィックモードがイメージモードに設定されている条件、出力倍率が指定されている条件、のいずれかの場合には、前記解除動作の後に前記変更動作を行い、
前記他の印刷条件が、前記カラー/モノクロ調整で色調整サンプルプリントを出力するように設定されている条件、または前記使用用紙としてタブ紙又はインデックス紙が設定されている条件の場合には、前記ユーザ印刷条件を前記節約条件で指定されたデフォルトの印刷条件に変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
印刷条件に設定されたページレイアウトの設定を用いて印刷装置に印刷要求を行えるように、前記印刷装置と通信可能に設けられ、印刷枚数を節約するためのページレイアウトを含む節約条件を記憶する記憶手段と、ページレイアウトを含む情報を印刷条件として記憶するプリンタドライバと、を有する情報処理装置における制御方法であって、
前記印刷装置と通信することなく、該情報処理装置に導入された節約ツールを用いて前記記憶手段から前記節約条件のページレイアウトの設定を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得された前記節約条件のページレイアウトの設定と前記プリンタドライバに記憶される前記印刷条件のページレイアウトの設定とが異なる場合に、前記プリンタドライバの前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更する変更動作を行う変更工程と、を有し、
前記変更工程は、前記印刷条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数が、前記節約条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数よりも多い場合には、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更させず、さらに、
前記変更工程は、前記印刷条件に設定されているページレイアウト以外の他の印刷条件により、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更することができない場合には、前記他の印刷条件を解除する解除動作を行い、当該解除動作の後に前記変更動作を行うが、前記他の印刷条件が前記解除動作を行えない条件の場合には、前記印刷条件を前記節約条件で指定するデフォルトの印刷条件に変更することを特徴とする制御方法。
印刷条件に設定されたページレイアウトの設定を用いて印刷装置に印刷要求を行えるように、前記印刷装置と通信可能に設けられ、印刷枚数を節約するためのページレイアウトを含む節約条件を記憶する記憶手段と、ページレイアウトを含む情報を印刷条件として記憶するプリンタドライバと、を有する情報処理装置において実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記印刷装置と通信することなく、該情報処理装置に導入された節約ツールを用いて前記記憶手段から前記節約条件のページレイアウトの設定を取得する取得手段、
前記取得工程で取得された前記節約条件のページレイアウトの設定と前記プリンタドライバに記憶される前記印刷条件のページレイアウトの設定とが異なる場合に、前記プリンタドライバの前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更する変更動作を行う変更手段、として機能させ、
前記変更手段として機能させる場合には、前記印刷条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数が、前記節約条件のページレイアウトの設定による1枚あたりの印刷枚数よりも多い場合には、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更しないように機能させ、さらに
前記変更手段として機能させる場合には、前記印刷条件に設定されているページレイアウト以外の他の印刷条件により、前記印刷条件のページレイアウトの設定を前記節約条件のページレイアウトの設定に変更することができない場合には、前記他の印刷条件を解除する解除動作を行い、当該解除動作の後に前記変更動作を行うが、前記他の印刷条件が前記解除動作を行えない条件の場合には、前記印刷条件を前記節約条件で指定するデフォルトの印刷条件に変更することを特徴とすることを特徴とするプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態におけるシステム構成図である。
【0014】
一般的でオーソドックスな企業のネットワーク構成を示してあるのと同等である。
【0015】
本社には、1台もしくは複数台のクライアント端末101、1台もしくは複数台のプリンタ102がネットワーク103に接続されている。
【0016】
一方、支社も本社と同様に、1台もしくは複数のクライアント端末101、1台もしくは複数台のプリンタ102がネットワーク103に接続されている。
【0017】
この二つのネットワーク103は、インターネット106を介して通信可能に接続される構成となっている。
【0018】
クライアント端末101には、本発明の実施の形態における印刷節約ツールがインストールされている。また、クライアント端末101は、クライアント端末101内に保存されている文書ファイルを印刷する際、印刷節約ツールにより当該文書ファイルの印刷設定内容を分析する。そして、分析の結果、必要に応じて、印刷の設定を強制的に「2in1」などの設定に変更して、プリンタ102に対して印刷要求を行う。なお、クライアント装置は、情報処理装置ともいう。
【0019】
プリンタ102は、クライアント端末から送信される印刷データを取得して、印刷処理を実行する。なお、プリンタは、印刷装置、出力装置、複合機ともいう。
【0020】
次に、
図2を用いて、クライアント端末101に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成について説明する。
【0021】
図2は、クライアント端末101に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0022】
図2において、2201は、クライアント端末101を示し、3201はCPUで、システムバス3204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM3202あるいは外部メモリ3211には、CPU3201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0023】
3203はRAMで、CPU3201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU3201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM3202あるいは外部メモリ3211からRAM3203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0024】
また、3205は入力コントローラで、キーボード(KB)3209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。3206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)3210等の表示器への表示を制御する。なお、
図2では、CRT3210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0025】
3207はメモリコントローラで、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0026】
3208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0027】
なお、CPU3201は、例えばRAM3203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT3210上での表示を可能としている。また、CPU3201は、CRT3210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0028】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ3211に記録されており、必要に応じてRAM3203にロードされることによりCPU3201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ3211に格納されている。
【0029】
次に、
図3を用いて、プリンタ102を制御するコントローラユニットのハードウェア構成について説明する。
【0030】
図3は、プリンタ102のコントローラユニットのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
図3において、316はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部314や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部312と接続する一方、LAN(例えば、
図1に示したLAN(ネットワーク))や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0032】
コントローラユニット316において、301はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。302はRAMで、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0033】
303はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。304は外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))で、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。後述するICカード認証アプリケーションプログラム(1011)も外部記憶装置304に記憶されている。また、後述する
図4に示すカードID格納領域1012は、RAM302又はHDD304の記憶領域のことである。
【0034】
307は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(UI)308とのインタフェース部であり、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力した情報をCPU301に伝える役割をする。なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0035】
305はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。306はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0036】
318は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394、プリンタポート、RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部である。本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が、この外部I/F部318に接続されている。そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0037】
320はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
【0038】
画像バス315は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
【0039】
310はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。311はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ部312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ部314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0040】
317は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0041】
スキャナ部314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ部314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0042】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分である。プリンタ部312のプリント方式は、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0043】
操作部308は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0044】
ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。カードリーダ319(後述するICカードリーダ319に対応)は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
【0045】
以上のような構成によって、プリンタ102は、スキャナ部314から読み込んだ画像データをLAN(ネットワーク)上に送信したり、LAN(ネットワーク)から受信した印刷データをプリンタ部312により印刷出力したりすることができる。
【0046】
また、スキャナ部314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部312により出力したりすることできる。
【0047】
次に、
図4を用いて、クライアント端末101のソフトウェア構成について説明する。
【0048】
図4は、クライアント端末101のソフトウェア構成の一例を示したブロック図である。
【0049】
図1に示した通り、クライアント端末101は、プリンタに通信可能な状態で接続されており、印刷節約ツール401と設定ファイル402とが配置されている。
【0050】
印刷節約ツール401は、印刷節約設定を施す印刷節約ツールの実行ファイルを示している。また、設定ファイル402は、印刷節約ツール401と合わせてクライアント端末101に配置される設定ファイルを示している。
【0051】
また、
図5を用いて、印刷節約ツール401と設定ファイル402とによる処理の流れを説明する。
【0052】
図5は、印刷節約ツール401と設定ファイル402とによる処理の流れを示す図である。なお、印刷節約ツール401と設定ファイル402とは、管理者もしくはユーザによってクライアント端末101に導入されるものとする。
【0053】
クライアント端末101を操作するユーザは、初期設定として、クライアント端末101に登録されているプリンタ102のプリンタオブジェクト(Windows(登録商標) UI)のプロパティより印刷設定を行う。その印刷設定後に、「Windows(登録商標) API」を使用し、コマンド投入を実施することにより、印刷設定領域501の中に印刷設定保存ファイル502が生成される。印刷設定保存ファイル502に保存されている印刷設定の内容が対応するプリンタの通常使われる印刷設定として反映される。つまり、ユーザがこのプリンタを選択して印刷処理を行う場合、この印刷設定保存ファイル502に設定されている印刷設定に従って、クライアント端末101は、プリンタ102に印刷処理を要求することになる。なお、印刷設定保存ファイルは、印刷設定ファイルともいう。
【0054】
その後、Windows(登録商標)スタートアップに、印刷節約ツール401が実行されるよう設定することにより、クライアント端末が起動される毎に、本ツールが起動され、設定ファイル402が読み込まれ、その印刷設定を、印刷設定保存ファイル502に反映する処理を行う。
【0055】
そのため、クライアント端末101が起動される毎に印刷設定保存ファイル502には、設定ファイル402で定義されている節約印刷の内容が反映されることになる。
【0056】
従って、一旦印刷設定が、ユーザにより節約印刷の設定でない印刷設定とされたとしても、次回クライアント端末が起動されることにより、節約印刷の設定を反映させることができるようになる。
【0057】
次に、設定ファイル402の記述項目を
図6に示す。
【0058】
図6は、設定ファイル402の記述項目の一例を示す図である。この設定ファイル402の内容の設定は、通常、管理者が行う。
【0059】
この例では、設定ファイル402には、[LOGFILE]601、[PRINTERS]602、[SETTINGFILES]603、[DEFAULTFILES]604が記述されている。
【0060】
[LOGFILE]601には、フルパス指定によるログファイル名<PATH>と、ログファイルの最大記録サイズ<SIZE>が記述される。
【0061】
[PRINTERS]602には、「Nin1」印刷設定を実施する対象となるドライバ名<DRIVER>が記述される。なお、ドライバ名は、複数設定可能である。なお、「Nin1」印刷とは、「N−Up印刷」ともいう。1ページに複数ページの印刷データを印刷するプリンタの機能である。また、「Nin1」が、具体的に「2in1」や「4in1」などであるとの設定は、この設定ファイル402内に定義してもよいし、他の定義ファイルに定義しておいてもよいものとする。「Nin1」をどのようにするかは、会社や部門の運用方針に従うものであるが、いずれにしても、クライアント端末101に、「Nin1」の設定があらかじめなされていて、印刷節約ツール401が起動された場合に読み込まれるものとする。
【0062】
[SETTINGFILES]603には、フルパス指定による印刷設定保存ファイル名<ドライバ名>が記述される。なお、この記載が省略された場合は、本設定の適応は行わない。
【0063】
[DEFAULTFILES]604には、デフォルトの印刷設定保存ファイル名の指定がなされる。これは、本設定ファイルの内容を反映できない場合に使うデフォルトの印刷設定保存ファイル502である。ここで、指定した印刷設定保存ファイル502のページレイアウト情報には、「Nin1」の設定がされているものとする。
【0064】
次に、
図7を用いて、クライアント端末101において印刷節約ツール401が起動された場合における処理の流れを説明する。
【0065】
図7は、クライアント端末101において印刷節約ツール401が起動された場合における処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
クライアント端末101が起動されることにより、スタートアップに登録される印刷節約ツール401が実行される。なお、ユーザが印刷設定ツール401を直接実行してもよい。
【0067】
701において、印刷設定ツール401は、設定ファイル402を読み込む。
【0068】
702において、印刷設定ツール401は、設定ファイル402に記載されている設定対象プリンタがクライアント端末101に登録されているかを検索する。登録されているプリンタとは、クライアント端末101へプリンタドライバがインストールされているプリンタのことである。
【0069】
703において、印刷設定ツール401は、現在対象となっているプリンタに適用されている印刷設定保存ファイル502から、ページレイアウト情報を取得する。ページレイアウト情報には、1枚に何ページ印刷するかの設定がなされている。
【0070】
704において、印刷設定ツール401は、取得したページレイアウト情報に、あらかじめ定義されている「Nin1」以上の設定がなされているかどうかを判定する。「Nin1」以上の場合、印刷設定ツール401を終了し、「Nin1」以上でない場合、705へ移行する。ここで、「Nin1」以上の設定の場合に処理を終了させるのは、例えば、管理者が、最低でも「2in1」以上の節約印刷をさせたいと思っている場合において、利用者が「4in1」や「8in1」などの印刷設定をしている場合には、より高い節約印刷を行っているところ、あえて、「2in1」の印刷設定に変更する必要がないからである。つまり、本発明は、「Nin1」の設定を基準として、一定の節約印刷を実現させるものである。
【0071】
705において、印刷設定ツール401は、印刷設定保存ファイル502におけるページレイアウト情報に設定される規定値を、「Nin1」へ変更する処理を行う。
【0072】
706において、印刷設定ツール401は、変更処理が成功したかを判定する。成功した場合、印刷設定ツール401を終了し、失敗した場合、707へ移行する。失敗する場合は、規定値を変更することにより他の印刷設定に影響を与える場合、つまり、「Nin1」と相性が悪い印刷設定がされている場合に起こる。相性が悪い印刷設定については後に説明する。
【0073】
707において、印刷設定ツール401は、プリンタドライバSDKを使用しての設定処理を実行する。この処理の詳細は、
図8を用いて説明する。ここで、プリンタドライバSDKとは、プリンタドライバの設定画面を開くことなく直接ユーザアプリケーションから定めた設定で出力することを可能とするツールのことをいう。プリンタドライバSDKを使用することで相性の悪い印刷設定を解除することができるようになる。
【0074】
図8は、クライアント端末101において印刷節約ツール401が起動された場合におけるプリンタドライバSDKを使用しての設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
本処理は、対象プリンタの印刷設定が「Nin1」になっていなかった場合において、規定値を「Nin1」に設定できなかったときに、プリンタドライバSDKを用いて、印刷設定を試みるものである。なお、本実施の形態においては、
図7の処理の後、
図8の処理が行われる実施の形態となっているが、
図7の処理を適用することなく、直ちに、
図8の処理を実行する実施の形態であってもよい。その場合、クライアント端末101が起動されることにより、スタートアップに登録される印刷節約ツール401が実行され、
図8の処理が実行されることとなる。なお、ユーザが印刷設定ツール401を直接実行してもよい。
【0076】
なお、
図8において「Nin1」の節約印刷を実現可能とする処理として、プリンタドライバSDKを用いて、現在適用されている印刷設定保存ファイル502の内容を変更する方法と、あらかじめ「Nin1」の印刷設定がなされているデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する方法が含まれる。プリンタドライバSDKによる方法によると、相性の悪い印刷設定を解除することで「Nin1」の設定を実現することができる場合がある。
【0077】
なお、相性の悪い設定として、(1)仕上がり設定が「片面」「両面」のどちらかでなく、「製本印刷」になっている。(2)グラフィックモードが「LIPSモード」でなく「イメージモード」になっている。(3)出力倍率が指定されている。(4)カラー/モノクロ調整で「色調整サンプルプリント」を出力するように設定されている。(5)一部機種の「クリアトナー印刷」や複合機で利用可能な用紙の「タブ紙」「インデックス紙」などがある。
【0078】
そこで、それぞれ(1)片面印刷に変更してから「Nin1」にする。(2)LIPSモードに変更してから「Nin1」にする。(3)「Nin1」に変更された時点で拡縮設定解除。(4)「Nin1」に変更できないため、デフォルトの印刷設定保存ファイル502の設定を反映する。(5)「Nin1」に変更できないため、デフォルトの印刷設定保存ファイル502の設定を反映することで対応している。
【0079】
なお、次の801〜805のうち、
図7の処理において既に実施されている処理については省略してもよい。
【0080】
801において、印刷設定ツール401は、設定ファイル402を読み込む。ここで、設定ファイル402がみつからない場合は、印刷節約ツール401を終了する。
【0081】
802において、印刷設定ツール401は、設定ファイル402に記載されている設定対象プリンタがクライアント端末101に登録されているかを検索する。登録されているプリンタとは、クライアント端末101へプリンタドライバがインストールされているプリンタのことである。ここで、対象プリンタがみつからない場合は、印刷節約ツール401を終了する。
【0082】
803において、印刷設定ツール401は、検知されたプリンタのプリンタドライバSDKを読み込む。ここで、プリンタドライバSDKの読み込みに失敗した場合は、814へ移行し、設定ファイルで指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0083】
804において、印刷設定ツール401は、現在対象となっているプリンタに適用されている印刷設定保存ファイル502から、ページレイアウト情報を取得する。ここで、ページレイアウト情報の取得に失敗した場合、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0084】
805において、印刷設定ツール401は、取得したページレイアウト情報に、あらかじめ定義されている「Nin1」以上の設定がなされているかどうかを判定する。「Nin1」以上の場合、印刷設定ツール401を終了し、「Nin1」以上でない場合、806へ移行する。
【0085】
まとめると、設定ファイル402の読み込みに失敗した場合、対象プリンタ検索に失敗した場合、ページレイアウト情報の設定が「Nin1」以上の設定の場合に、印刷節約ツール401を終了することとなる。
【0086】
次に、806において、印刷設定ツール401は、ページレイアウト情報の設定が「Nin1」以上でない場合、もしくは、ポスター印刷設定の場合は、印刷方法情報を取得する。ここで、印刷方法情報の取得に失敗した場合は、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0087】
807において、印刷設定ツール401は、製本印刷かどうか判定する。製本印刷の場合は、808へ移行し、製本印刷以外の場合は、809へ移行する。
【0088】
808において、印刷設定ツール401は、片面印刷に変更可能かどうか判定する。変更可能の場合は、809へ移行し、変更不能の場合は、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0089】
809において、印刷設定ツール401は、ユーザ設定のグラフィックモード情報を取得することができるかを判定する。取得できる場合、810へ移行し、取得できない場合、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0090】
810において、印刷設定ツール401は、グラフィックモードがLIPSモードかどうか判定する。LIPSモード以外の場合、811へ移行し、LIPSモードの場合、812へ移行する。
【0091】
811において、印刷設定ツール401は、LIPSモードへの変換を実施することができるかを判定する。実施できる場合、812へ移行し、実施できない場合、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0092】
812において、印刷設定ツール401は、プリンタドライバSDKを用いて、「Nin1」への設定を実施することができるかを判定する。実施できる場合、813へ移行し、実施できない場合、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0093】
813において、印刷設定ツール401は、SetPrinterを用いて、プリンタへの設定を反映することができるかを判定する。反映できる場合、処理を終了し、反映できない場合、814へ移行し、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0094】
814において、印刷設定ツール401は、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用する。
【0095】
まとめると、プリンタドライバSDKの読み込みに失敗した場合、ページレイアウト情報の取得に失敗した場合、印刷方法情報取得に失敗した場合、製本印刷から片面印刷への変更に失敗した場合、ユーザ設定のグラフィックモード情報取得に失敗した場合、グラフィックモードがLIPSモード以外からLIPSモードへの変更に失敗した場合、プリンタドライバSDKで「Nin1」への設定変更に失敗した場合、SetPrinterでのプリンタへの設定反映に失敗した場合に、設定ファイル402で指定されたデフォルトの印刷設定保存ファイル502を適用することとなる。
【0096】
以上、
図7と
図8を用いて、クライアント端末101において印刷節約ツール401が起動された場合における処理の流れを説明した。
【0097】
上述した通り、本発明によれば、ユーザに一定の節約印刷を実現させることが可能となる。
【0098】
具体的には、「ドキュメントを印刷する度に、印刷設定を変更する必要がなくなる」、「2回目以降の印刷についても、印刷する際に、都度、印刷設定を変更する必要がなくなる」、「出力プリンタの印刷設定が「Nin1」になっていなかった場合は、既定値を「Nin1」に設定変更することができる」、「印刷節約ツールが「Nin1」に設定できなかった場合、相性の悪い設定を解除してから設定変更する」、「印刷節約ツールが設定変更できなかった場合、デフォルトの印刷設定保存ファイルを反映させる」などができるようになる。
【0099】
その結果、「印刷の都度、設定を変更する手間が省くことが可能」、「印刷に使用する用紙量の削減が可能」、「印刷に使用するトナー量の削減が可能」という効果を奏することとなる。
【0100】
なお、本実施の形態における印刷節約ツールは、クライアント端末が起動するタイミング、もしくはユーザによる明示の実行指示により起動されるものであるため、一時的に、節約印刷を解除することができてしまう。本来、節約印刷の設定が解除できるのは、管理者の意図に反することになるが、例えば、外出先で社外文書を印刷するような保険の外交員のようなユーザを抱える会社にとっては、必要に応じて印刷設定を変更できるという効果がある。また、印刷設定を元に戻し忘れたとしても、次回、クライアント端末を起動することにより、節約印刷の設定が通常使われる印刷設定として登録されるので、確実に節約印刷を実現することができる。
【0101】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0102】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。