(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の照明装置では、正面パネルの情報表示部のレイアウトに対応するように仕切られたハウジングを設ける必要がある。したがって、正面パネルの種類に応じて、様々な種類のハウジングを製造しなければならないという問題があった。
また、遊技機の模様替えにより正面パネルを交換する際に、当該正面パネルに対応した新たなハウジングに交換しなければならないという問題があった。
また、完成した状態の遊技機において、ハウジングの正面側には正面パネルが配置され、ハウジングの背面側には発光ユニットが配置されるため、ハウジングの仕切り板を視認することができないようになっている。したがって、どのように仕切られたハウジングが設けられているかを確認するには、発光ユニットを取り外さなければならないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、正面パネルの情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板の仕切りの態様を変更することができ、且つ、発光ユニットを取り外さなくても仕切り板の仕切りの態様を確認することができる照明装置、及び当該照明装置を備えた遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、複数の発光体(61)が配置された発光基板(63)を有する発光ユニット(60)と、発光体(61)の間を仕切ることが可能な仕切り板(20)と、仕切り板(20)を摺動可能に支持する摺動支持部(30)と、仕切り板(20)を係止可能な係止部(15)とを備え、仕切り板(20)の位置を発光基板(63)の発光体(61)が配置された面に対して平行な方向に変更して固定できるように形成され、係止部(15)は、仕切り板(20)が係止部(15)に係止した状態で発光体(61)の間を仕切ることができるような位置に、少なくとも備えられた
照明装置(1)であって、仕切り板(20)の端部は、外方に突出するように形成され、摺動支持部(30)は、受け部(31)と、受け部(31)に前方から取り付け可能な押さえ部(具体的には、押さえ枠(32))と、を含んで構成され、受け部(31)に押さえ部(32)を取り付けた状態では、受け部(31)と押さえ部(32)との間に摺動用間隙が形成されて、受け部(31)及び押さえ部(32)によって仕切り板(20)の端部が摺動用間隙において摺動し得るように支持されることが可能であり、仕切り板(20)の端部が摺動用間隙に沿って摺動するにつれて、仕切り板(20)により仕切られた区域が変更されるように形成されたことを特徴とする照明装置(1)に関するものである。
係止部(15)は、仕切り板(20)を所定位置に係止するためのものである。係止部(15)は、一の部材で構成してもよいし、複数の部材で構成してもよい。
【0007】
仕切り板(20)は、1枚備えられてもよいし、複数枚備えられてもよい。また、係止部(15)は、同時にすべての仕切り板(20)を係止できる数以上備えられることが望ましい。
複数の仕切り板(20)で複数の発光体(61)の間を仕切る場合において、仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、
複数の発光体(61)が配置された発光基板(63)を有する発光ユニット(60)と、発光体(61)の間を仕切ることが可能な仕切り板(20)と、仕切り板(20)を摺動可能に支持する摺動支持部(30)と、仕切り板(20)を係止可能な係止部(15)とを備え、仕切り板(20)の位置を発光基板(63)の発光体(61)が配置された面に対して平行な方向に変更して固定できるように形成され、係止部(15)は、仕切り板(20)が係止部(15)に係止した状態で発光体(61)の間を仕切ることができるような位置に、少なくとも備えられた照明装置(1)であって、仕切り板(20)の端部は、外方に突出するように形成され、摺動支持部(30)は、仕切り板(20)の端部の入る摺動用溝を有し、摺動用溝に沿って摺動し得るように仕切り板(20)の端部を支持し、仕切り板(20)の端部が摺動用溝に沿って摺動するにつれて、仕切り板(20)により仕切られた区域が変更されるように形成されたことを特徴とする照明装置(1)に関するものである。
係止部(15)は、仕切り板(20)を所定位置に係止するためのものである。係止部(15)は、一の部材で構成してもよいし、複数の部材で構成してもよい。
仕切り板(20)は、1枚備えられてもよいし、複数枚備えられてもよい。また、係止部(15)は、同時にすべての仕切り板(20)を係止できる数以上備えられることが望ましい。
複数の仕切り板(20)で複数の発光体(61)の間を仕切る場合において、仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。
【0008】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、複数の発光体(61)が配置された発光基板(63)を有する発光ユニット(60)と、発光体(61)の間を仕切ることが可能な仕切り板(20)と、仕切り板(20)を摺動可能に支持する摺動支持部(30)と、仕切り板(20)を係止可能な係止部(15)とを備え、仕切り板(20)の位置を発光基板(63)の発光体(61)が配置された面に対して平行な方向に変更して固定できるように形成され、係止部(15)は、仕切り板(20)が係止部(15)に係止した状態で発光体(61)の間を仕切ることができるような位置に、少なくとも備えられた照明装置(1)であって、前後方向に貫通した開口部(11)を有する支持体(10)を備え、発光ユニット(60)は、支持体(10)の背面に取り付けられるとともに、発光体(61)が開口部(11)から前方を照明することが可能であり、仕切り板(20)は、開口部(11)を仕切ることが可能であり、仕切り板(20)における正面側の端部には、仕切り板(20)が開口部(11)を仕切る際に開口部(11)の外方に突出するような被支持片(23)が設けられ、摺動支持部(30)は、支持体(10)における開口部(11)の正面側開口縁の近傍に形成された受け部(31)と、受け部(31)に前方から取り付け可能な押さえ部(具体的には、押さえ枠(32))と、を含んで構成され、受け部(31)に押さえ部(32)を取り付けた状態では、受け部(31)と押さえ部(32)との間に摺動用間隙が形成されて、受け部(31)及び押さえ部(32)によって仕切り板(20)の被支持片(23)が摺動用間隙において摺動し得るように支持されることが可能であり、仕切り板(20)の被支持片(23)が摺動用間隙に沿って摺動するにつれて、仕切り板(20)により開口部(11)の仕切られた区域が変更されるように形成されたことを特徴とする照明装置(1)に関するものである。
係止部(15)は、仕切り板(20)を所定位置に係止するためのものである。係止部(15)は、一の部材で構成してもよいし、複数の部材で構成してもよい。
仕切り板(20)は、1枚備えられてもよいし、複数枚備えられてもよい。また、係止部(15)は、同時にすべての仕切り板(20)を係止できる数以上備えられることが望ましい。
複数の仕切り板(20)で複数の発光体(61)の間を仕切る場合において、仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。
仕切り板(20)は、例えば、略水平に広がるような形状に形成されて、開口部(11)を上下に仕切るように形成してもよいし、略鉛直に広がるような形状に形成されて、開口部(11)を左右に仕切るように形成してもよい。ただし、発光体(61)が開口部(11)の前方を照明できなくなるように開口部(11)を仕切る仕切り板(10)(例えば、開口部(11)を閉塞するように前後に仕切る仕切り板(10))は、本発明から除外する。
摺動支持部(30)は、仕切り板(20)により開口部(11)の仕切られた区域が変更できるように仕切り板(20)の被支持片(23)を支持する。例えば、摺動支持部(30)は、仕切り板(20)が開口部(11)を上下に仕切るとともに上下方向へ移動し得るように被支持片(23)を支持してもよいし、仕切り板(20)が開口部(11)を左右に仕切るとともに左右方向へ移動し得るように被支持片(23)を支持してもよい。
【0009】
仕切り板(20)は、開口部(11)における複数の発光体(61)の間を仕切ることができる。これにより、仕切り板(20)と開口部(11)の周縁とで発光体(61)を囲むことができる。したがって、係止部(15)に係止した仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する開口部(11)の周縁との間の区域、又は係止部(15)に係止した仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に位置する発光体(61)が照射した光は、仕切り板(20)や開口部(11)の周縁を反射して当該区域の前方のみを照明することになる。
また、仕切り板(20)で複数の発光体(61)の間を仕切る場合において、係止部(15)に係止した仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する開口部(11)の周縁との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。また、係止部(15)に係止した仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。
【0010】
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、
複数の発光体(61)が配置された発光基板(63)を有する発光ユニット(60)と、発光体(61)の間を仕切ることが可能な仕切り板(20)と、仕切り板(20)を摺動可能に支持する摺動支持部(30)と、仕切り板(20)を係止可能な係止部(15)とを備え、仕切り板(20)の位置を発光基板(63)の発光体(61)が配置された面に対して平行な方向に変更して固定できるように形成され、係止部(15)は、仕切り板(20)が係止部(15)に係止した状態で発光体(61)の間を仕切ることができるような位置に、少なくとも備えられた照明装置(1)であって、前後方向に貫通した開口部(11)を有する支持体(10)を備え、発光ユニット(60)は、支持体(10)の背面に取り付けられるとともに、発光体が開口部(11)から前方を照明することが可能であり、仕切り板(20)の端部には、複数の突出片(26)が設けられ、摺動支持部(30)は、仕切り板(20)の突出片(26)の入る摺動用溝を有する取付け部(具体的には、取付け枠(70))を含んで構成され、取付け部(70)は、摺動用溝に沿って摺動し得るように仕切り板(20)の突出片(26)を支持し、支持体(10)における開口部(11)の正面側開口縁の近傍には、取付け部(70)を設置する設置部(80)が形成され、仕切り板(20)は、開口部(11)を仕切ることが可能であり、仕切り板(20)の突出片(26)が取付け部(70)の摺動用溝に沿って摺動するにつれて、仕切り板(20)により開口部(11)の仕切られた区域が変更されるように形成されたことを特徴とする照明装置(1)に関するものである。
【0011】
係止部(15)は、仕切り板(20)を所定位置に係止するためのものである。係止部(15)は、一の部材で構成してもよいし、複数の部材で構成してもよい。
仕切り板(20)は、1枚備えられてもよいし、複数枚備えられてもよい。また、係止部(15)は、同時にすべての仕切り板(20)を係止できる数以上備えられることが望ましい。
複数の仕切り板(20)で複数の発光体(61)の間を仕切る場合において、仕切り板(20)と当該仕切り板(20)に対向する仕切り板(20)との間の区域に、一の発光体(61)が位置していてもよく、複数の発光体(61)が位置していてもよい。
仕切り板(20)は、例えば、設置部(80)に取付け部(70)を取り付けた際に略水平に広がるような形状に形成されて、開口部(11)を上下に仕切るように形成してもよい。また、仕切り板(20)は、例えば、設置部(80)に取付け部(70)を取り付けた際に略鉛直に広がるような形状に形成されて、開口部(11)を左右に仕切るように形成してもよい。ただし、発光体(61)が開口部(11)の前方を照明できなくなるように開口部(11)を仕切る仕切り板(10)(例えば、開口部(11)を閉塞するように前後に仕切る仕切り板(10))は、本発明から除外する。
また、取付け部(70)は、仕切り板(20)により開口部(11)の仕切られた区域が変更できるように仕切り板(20)の突出片(26)を支持する。例えば、取付け部(70)は、仕切り板(20)が開口部(11)を上下に仕切るとともに上下方向へ移動し得るように突出片(26)を支持してもよいし、仕切り板(20)が開口部(11)を左右に仕切るとともに左右方向へ移動し得るように突出片(26)を支持してもよい。
【0015】
(請求項
5)
請求項
5に記載の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の照明装置(1)と、当該発光体(61)を点灯及び消灯させる制御を行う制御装置と、を備えたことを特徴とする遊技機(S)に関するものである。
【発明の効果】
【0016】
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、以下の効果を奏する。すなわち、正面パネルの情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板を移動させることにより、仕切り板の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、遊技機の模様替えにより正面パネルを交換する際に、仕切り板を交換する必要がない。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、以下の効果を奏する。すなわち、正面パネルの情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板を移動させることにより、仕切り板の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、遊技機の模様替えにより正面パネルを交換する際に、仕切り板を交換する必要がない。
(請求項
3)
請求項
3に記載の発明によれば
、以下の効果を奏する。
すなわち、正面パネルの情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板を移動させることにより、仕切り板の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、遊技機の模様替えにより正面パネルを交換する際に、仕切り板を交換する必要がない。
さらに、支持体の正面には、各仕切り板の被支持片を摺動可能に支持する受け部及び押さえ部を設け、支持体の背面には、発光ユニットを取り付けるようになっている。したがって、支持体に発光ユニットを取り付ける際に受け部及び押さえ部に干渉されることを考慮しないで済む。
【0017】
(請求項
4)
請求項
4に記載の発明によれば
、以下の効果を奏する。
すなわち、正面パネルの情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板を移動させることにより、仕切り板の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、遊技機の模様替えにより正面パネルを交換する際に、仕切り板を交換する必要がない。
さらに、支持体の正面には、各仕切り板の突出片を摺動可能に支持する取付け部を設け、支持体の背面には、発光ユニットを取り付けるようになっている。したがって、支持体に発光ユニットを取り付ける際に取付け部に干渉されることを考慮しないで済む。また、予め取付け部に仕切り板を設けておき、照明装置の組み立て時に当該取付け部を支持体の設置部に取り付けることができるので、照明装置の組み立て作業を簡略化することができる。
【0020】
(請求項
5)
請求項
5に記載の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかに記載の照明装置を備えた遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明を実施するための形態を3例挙げて、図面を参照しつつ順次説明する。
(第1の実施の形態)
(スロットマシンS)
本実施の形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
【0023】
図1及び2に示すように、スロットマシンSは、正面側に開口する正面開口部2を有する箱形の筐体3を備えている。筐体3の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板が設けられている。筐体3の正面には、筐体3の正面開口部2を開閉可能に閉塞する前扉4が設けられている。前扉4は、正面開口部2の上部を開閉可能に閉塞する上扉40と、正面開口部2の下部を開閉可能に閉塞する下扉50とを備えている。
筐体3の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット9と、メダルを貯留するとともに、貯留したメダルを払い出すためのホッパー5とが設置されている。また、筐体3の内部には、左右一列に並ぶ3個の回転リール(左側に位置する「左回転リール6L」、中央に位置する「中回転リール6M」、右側に位置する「右回転リール6R」)を有するリールユニット6と、スロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置7とが設けられている。
【0024】
図3に示すように、上扉40は、上扉本体41と、上扉本体41の背面に取り付けられる支持体10とを備えている。上扉本体41には、透明なガラスで板状に形成されたガラス窓部42が設けられている。また、上扉本体41の上部には、画像表示装置46が設けられ、上扉本体41における画像表示装置46の周りには、ランプ47が設けられている。
図2に示すように、支持体10には、種々のサウンドを出力するためのスピーカ48と、スロットマシンSの演出を制御する演出制御装置8とが設けられている。また、支持体10には、上扉本体41に取り付けて上扉40として筐体3に設置したときにリールユニット6の各回転リール6L,6M,6Rの図柄を正面側から視認可能にするために、中央部に開口するリール表示窓49が形成されている。また、
図5に示すように、支持体10の右部及び左部には、前後方向に支持体10を貫通した開口部11(右側に位置する「右開口部11R」、左側に位置する「左開口部11L」)が形成されている。また、
図4に示すように、支持体10の背面には、複数の発光体61が配置された発光基板63を有する発光ユニット60(右開口部11Rに対向する「小図柄部用発光ユニット60R」、左開口部11Lに対向する「大図柄部用発光ユニット60L」)が2つ取り付けられている。そして、小図柄部用発光ユニット60Rの発光体61が右開口部11Rから前方を照明し、大図柄部用発光ユニット60Lの発光体61が左開口部11Lから前方を照明するようになっている。また、支持体10には、前後方向に伸長して開口部11を仕切る仕切り板20と、仕切り板20を上下方向への摺動可能に支持する摺動支持部30とが設けられている。そして、第1の実施の形態に係る照明装置1は、支持体10、発光ユニット60、仕切り板20及び摺動支持部30を含んで構成されたものとなっている。なお、照明装置1については、後述する。
【0025】
また、支持体10の正面には、合成樹脂で板状に形成されるとともに装飾の施された正面パネル43が設けられている。また、
図3及び
図4に示すように、正面パネル43の中央部には、リールユニット6の各回転リール6L,6M,6Rの図柄を正面側から視認可能にするために、無色透明なリール表示部45が形成されている。また、正面パネル43の右部及び左部には、情報表示部44が設けられている。具体的には、情報表示部44として、正面パネル43における右開口部11Rに対向する位置に、所定範囲内の大きさの図柄が描かれた「小図柄部44R」が上下方向に5つ縦列して設けられ、また、正面パネル43における左開口部11Lに対向する位置に、小図柄表示部44Rよりも大きい範囲内の大きさの図柄が描かれた「大図柄部44L」が上下方向に3つ縦列して設けられている。情報表示部44(小図柄部44R・大図柄部44L)は、光透過性を有するものの、当該部分の背面側を視認できない程度の透過率となるように形成されている。また、正面パネル43におけるリール表示部45及び情報表示部44以外の部分は、情報表示部44よりも低い透過率となるように形成されており、当該部分の背面側を視認できないようになっている。
【0026】
図1に示すように、下扉50の上部には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール6L,6M,6Rの回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール6Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中回転リール6Mに対応する「中ストップスイッチ54M」、右回転リール6Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口55が設けられている。
また、下扉50の下部には、ホッパー5から払い出されたメダルを排出するためのメダル払い出し口56と、メダル払い出し口56から排出されたメダルを溜めておくための受け皿57とが設けられている。また、下扉50の裏面には、メダル投入口55から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター58と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ59とが設けられている。
【0027】
(制御装置)
制御装置は、スロットマシンSを制御するためのものである。
本実施の形態では、制御装置は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置7と、遊技制御装置7からの信号を受信して、主にスロットマシンSの演出を制御する演出制御装置8とを備えている。また、遊技制御装置7及び演出制御装置8は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O、乱数発生器等を備えている。
遊技制御装置7には、
図17に示すように、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、ホッパー5、リールユニット6、メダルセレクター58などのパーツが接続されている。また、遊技制御装置7は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、これらのパーツの動作を制御し、当選役の抽選を実行する。
【0028】
演出制御装置8には、
図17に示すように、照明装置1、画像表示装置46、ランプ47、スピーカ48,59などのパーツが接続されている。また、演出制御装置8は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、これらのパーツの動作を制御する。また、演出制御装置8は、照明装置1の発光体61を点灯及び消灯させる制御を行う照明制御手段を備えている。
(照明装置1)
次に、照明装置1について説明する。なお、
図4以降の図面では、スピーカ48の設けられた支持体10上部の図示を省略した。
【0029】
上述したように、第1の実施の形態に係る照明装置1は、支持体10、発光ユニット60、仕切り板20及び摺動支持部30を含んで構成されている。
図5に示すように、支持体10の右端部及び左端部には、前後方向に支持体10を貫通した開口部11(右側に位置する「右開口部11R」、左側に位置する「左開口部11L」)が2つ形成されている。開口部11は、上面部、下面部、右側面部及び左側面部によって四角枠状に囲まれている。また、支持体10における開口部11の正面側開口縁の周囲には、四角枠状に背面側方向に窪んだ受け部31(右開口部11R側に位置する「右受け部31R」、左開口部11L側に位置する「左受け部31L」)がそれぞれ形成されている。受け部31には、
押さえ部としての後述する押さえ枠32が取り付けられる。また、
図7に示すように、支持体10における受け部31の上方には、押さえ枠32を受け部31に取り付ける際に、押さえ枠32の係合片33が挿入される1対の係合溝12が形成されている。また、
図8及び
図9に示すように、支持体10の背面における受け部31下部に対応する位置には、押さえ枠32を支持体10に固定するネジ17が螺合する1対のボス13が、それぞれ設けられている。また、
図7に示すように、支持体10におけるボス13に対応する位置には、前後方向に支持体10を貫通するとともにボス13に連通した1対のボス孔14が、それぞれ形成されている。なお、各開口部11の下部は、発光ユニット60の発光体61が位置せず、且つ仕切り板20を収納することが可能な収納空間16となっている(
図10〜
図14を参照)。
【0030】
図7に示すように、左右の受け部31には、仕切り板20を係止可能な係止部15が設けられている。具体的には、係止部15は、受け部31において開口部11を隔てた左右並行な位置に設けられた1対の凸部である。また、正面パネル43の小図柄部44Rに対応する位置に仕切り板20を位置決めするための小図柄部用凸部15Aが4組、正面パネル43の大図柄部44Lに対応する位置に仕切り板20を位置決めする大図柄部用凸部15Bが2組、及び、収納空間16に位置する仕切り板20を位置決めするための収納用凸部15Cが5組の計11組ずつ各受け部31に上下方向に設けられている。
支持体10には、一の開口部11につき5枚の仕切り板20が設けられている。
図7に示すように、各仕切り板20は、上下方向に開口部11を仕切る平板部21と、平板部21において右端部側の縁から背面側の縁を経由して左端部側の縁へ渡って上下方向に突出した垂直縁部22と、を備えている。また、各仕切り板20における正面側の端部には、仕切り板20が開口部11を仕切る際に開口部11の外方に突出するような被支持片23が設けられている。また、各仕切り板20には、摺動支持部30により支持された際に開口部11の背面側に向けて突出するような規制突起24が設けられている。そして、各仕切り板20は、平板部21、垂直縁部22、被支持片23及び規制突起24を備えるように、合成樹脂により一体に形成されている。
【0031】
垂直縁部22の右側面は、開口部11を囲む右側面部に対応した形状に形成され、垂直縁部22の左側面は、開口部11を囲む左側面部に対応した形状に形成される。これにより、垂直縁部22の右側面が開口部11の右側面部に当接するとともに、垂直縁部22の左側面が開口部11の左側面部に当接して、平板部21が略水平となって開口部11を上下方向に仕切るようになっている。
各仕切り板20には、垂直縁部22における正面側の右端部から右方向へ突出した右被支持片23Rと、垂直縁部22における正面側の左端部から左方向へ突出した左被支持片23Lと、が設けられている。また、被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)における背面の所定位置には、凹部25が設けられている。各凹部25は、係止部15の凸部が係合できるような形状に形成されている。また、垂直縁部22における背面側の位置に、左右1対の規制突起24が設けられている。
【0032】
各受け部31には、押さえ枠32が取り付けられている。受け部31及び押さえ枠32は、受け部31に押さえ枠32を取り付けた際に双方の間を隔てる摺動用間隙を有する。具体的には、
図7に示すように、各押さえ枠32には、四角枠の平板状に形成された枠板部35と、枠板部35の外周から背面側方向に突出した外周縁部36とが設けられている。また、枠板部35には、内周の下方側底辺に沿って背面側方向に突出した下方内周縁部37と、内周の上部に沿って背面側方向に突出した上方内周縁部38とが設けられている。また、枠板部35には、下方内周縁部37と上方内周縁部38との間の内周に沿って背面側方向に突出した左右一対の側方内周縁部39R,39Lが設けられている。そして、押さえ枠32が受け部31に取り付けられた際に、外周縁部36、下方内周縁部37及び上方内周縁部38は受け部31に当接するものの、左右の側方内周縁部39R,39Lは受け部31に当接せずに受け部31との間に所定間隔の隙間を有するようになっている。側方内周縁部39R,39Lと受け部31との間隔は、被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)の厚みよりも僅かに大きく設定されており、この側方内周縁部39R,39Lと受け部31との間隔、及び、四角枠状の枠板部35における左右の部分と受け部31との間隔が、摺動用間隙となっている。そして、受け部31及び押さえ枠32は、摺動用間隙において各仕切り板20の被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)を挟持することにより、各仕切り板20を摺動用間隙に沿って摺動し得るように支持する、つまり、各仕切り板20を上下方向に摺動し得るように支持する。また、各押さえ枠32の枠板部35の下部には、受け部31に押さえ枠32を固定するネジ17が挿入される1対のネジ穴34が形成されている。また、各押さえ枠32の外周縁部36の上部には、受け部31に押さえ枠32を取り付ける際に支持体10の係合溝12に挿入される1対の係合片33が設けられている。
【0033】
各発光ユニット60は、
図6に示すように、複数の発光体61が配置された発光基板63と、発光基板の背面を覆う基板ケース64とを備えている。小図柄部用発光ユニット60Rの発光基板63には、発光体61として左右1対の発光ダイオード(以下、「発光群62」という。)が上下方向等間隔に5組設けられている。特に図示しないが、大図柄部用発光ユニット60Lの発光基板63には、発光群62が上下方向等間隔に3組設けられている。また、各発光基板63には、一の仕切り板20に係る規制突起24を挿入可能な左右1対の規制穴65Aが、対向する発光群62の中間位置に形成されている。つまり、小図柄部用発光ユニット60Rの発光基板63には、左右1対の規制穴65Aが上下方向に4組設けられ、大図柄部用発光ユニット60Lの発光基板63には、左右1対の規制穴65Aが上下方向に2組設けられている。また、各発光ユニット60には、基板ケース64における発光基板63よりも下方の位置に、左右1対の規制穴65Bが上下方向に5組設けられている。そして、
図9に示すように、発光ユニット60が支持体10に取り付けられると、発光基板63の規制穴65Aと仕切り板20の規制突起24とが嵌合して、発光基板63が当該仕切り板20の摺動を規制するようになり、また、基板ケース64の規制穴65Bと仕切り板20の規制突起24とが嵌合して、基板ケース64が当該仕切り板20の摺動を規制するようになっている。そして、発光ユニット60において最上位に位置する発光群62は、開口部11を囲む上面部、右側面部及び左側面部、最上位に位置する仕切り板20、並びに発光基板63によって取り囲まれており、この区域の前方のみを照明するようになっている。また、その他の各発光群62は、開口部11を囲む右側面部及び左側面部、発光群62を挟んで対向する仕切り板20、並びに発光基板63によって取り囲まれており、この区域の前方のみを照明するようになっている。
【0034】
上述のように、各仕切り板20の規制突起24が規制穴65A,65Bに嵌合していない状態、換言すると、発光ユニット60が支持体10に取り付けられていない状態では、各仕切り板20は上下方向に摺動することができる。そして、各開口部11下部の収納空間16には、5枚すべての仕切り板20を下方に摺動させて収納することができる。また、正面パネル43における収納空間16に対向する部分は、収納空間16に位置する仕切り板20を正面側から視認できないような不透明に形成されている。
(仕切り板20の取り付け)
先ず、上側が受け部31となるように支持体10を略水平に置く。そして、仕切り板20の平板部21を支持体10の開口部11に挿入するとともに、仕切り板20の左右の被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)を受け部31に当接させる。このようにして、一の受け部31につき5枚の仕切り板20を掛止させる。なお、すべての仕切り板20を収納空間16に位置させるように被支持片23を受け部31に掛止させることが望ましい。
【0035】
次に、左右の受け部31に押さえ枠32を取り付ける。押さえ枠32の係合片33を支持体10の係合溝12に挿入するとともに、押さえ枠32の外周縁部36を受け部31に当接させる。これにより、支持体10の受け部31と押さえ枠32の枠板部35とが平行になって、支持体10のボス孔14と押さえ枠34のネジ穴34とが対向するようになる。そして、ネジ17をネジ穴34及びボス孔14に挿入してボス13に螺合させることにより、押さえ枠32を受け部31に固定する。これにより、各仕切り板20は、左右の被支持片23が摺動用間隙から抜け出ないように、押さえ枠32によって受け部31に取り付けられる。つまり、各仕切り板20の被支持片23は、摺動用間隙に沿って摺動し得るように受け部31及び押さえ枠32によって挟持される。
【0036】
次に、必要に応じた枚数の仕切り板20のみを収納空間16の外方へ摺動させる(
図8を参照)。ここで、仕切り板20を収納空間16の外方へ摺動させていくと、被支持片23の上端縁が係止部15の凸部に当接し、さらに仕切り板20を上方向へ摺動させていくと、被支持片23の上端縁が係止部15の凸部を乗り越えて、凹部25に係止部15の凸部が嵌合するようになっている。これにより、仕切り板20が係止部15に係止して仮止めされる。また、仕切り板20を摺動させる際、仕切り板20を持つ手に伝わる感触で、仕切り板20の被支持片23がいずれか一の係止部15に係止したことを把握できる。
そして、さらに仕切り板20を摺動用間隙に沿って摺動させていくと、被支持片23の凹部25から係止部15の凸部が抜け出て、係止が解除されるようになっている。なお、仕切り板20が小図柄部用凸部15Aに係止される位置、及び、仕切り板20が大図柄部用凸部15Bに係止される位置を視覚でも確認可能とするために、押さえ枠32の正面や支持体10の背面などに、それぞれの位置に対応した目印を付しても良い。
【0037】
また、本実施の形態では、右側開口部11Rにおいては、
図11に示すように、4枚の仕切り板20を収納空間16の外方へ摺動させていき、小図柄部用発光ユニット60Rに応じた係止部15(小図柄部用凸部15A)に被支持片23を係止させて仮止めする。そして、残り1枚の仕切り板20を収納空間16の最上位に位置させるように、最上位の収納用凸部15Cに被支持片23を係止させて仮止めする。また、左側開口部11Lにおいては、
図13に示すように、2枚の仕切り板20を収納空間16の外方へ摺動させていき、大図柄部用発光ユニット60Lに応じた係止部15(大図柄部用凸部15B)に被支持片23を係止させて仮止めする。そして、残り3枚の仕切り板10を収納空間16に対応する位置の係止部15(収納用凸部15C)に被支持片23を係止させて仮止めする。ただし、この3枚の中で最上位の仕切り板10については、収納空間16の最上位に位置させるように、最上位の収納用仮止め部15Cに被支持片23を係止させて仮止めする。なお、最上位の収納用凸部15Cに仮止めされた仕切り板20を、以下「境界仕切り板」という。
【0038】
次に、仕切り板20の規制突起24が上方を向くように、支持体10を表裏引っ繰り返す。そして、
図9に示すように、支持体10における右開口部11Rに対向する位置に小図柄部用発光ユニット60Rを取り付け、支持体10における左開口部11Lに対向する位置に大図柄部用発光ユニット60Lを取り付ける。具体的には、
図12、
図14及び
図15に示すように、発光基板63の規制穴65A及び基板ケース64の規制穴65Bに仕切り板20の規制突起24を挿入しつつ、支持体10の所定位置に発光ユニット60をビス(図示せず)で固定する。これにより、仕切り板20の規制突起24が発光基板63の規制穴65Aに嵌合して、当該仕切り板20が発光基板63により摺動を規制されることにより、仕切り板20が小図柄部用凸部15A又は大図柄部用凸部15Bに係止した状態で本止めされる。また、仕切り板20の規制突起24が基板ケース64の規制穴65Bに嵌合して、当該仕切り板20が基板ケース64により摺動を規制されることにより、仕切り板20が収納用凸部15Cに係止した状態で本止めされる。なお、基板ケース64は透明な合成樹脂で形成されており、発光基板63の規制穴65Aに挿入された規制突起24を支持体10の背面側から視認することができる。また、基板ケース64の規制穴65Bに挿入された規制突起24を支持体10の背面側から視認することができる。
【0039】
したがって、
図12及び
図16(A)に示すように、右開口部11Rにおける境界仕切り板から上方の空間は、4枚の仕切り板20によって5つの区域に仕切られ、また、
図14及び
図16(D)に示すように、左開口部11Lにおける境界仕切り板から上方の空間は、2枚の仕切り板によって3つの区域に仕切られることとなる。そして、各発光ユニット60における最上位の発光群62は、開口部11を形成する上面部、右側面部及び左側面部、並びに上面部に対向する最上位の仕切り板20によって囲まれるため、当該区域の前方のみを照明するようになる。また、その他の発光群62は、開口部11を形成する右側面部及び左側面部、並びに発光群62を挟んで対向する仕切り板20によって囲まれるため、当該区域の前方のみを照明するようになる。
【0040】
なお、支持体10に小図柄部用発光ユニット60Rを設けた場合について、何枚の仕切り板20の被支持片23をいずれの小図柄部用凸部15Aに係止させるかによって、仕切り板20の仕切りを上記以外の態様に変更することもできる(例えば、
図16(B)・(C)参照)。また、支持体10に大図柄部用発光ユニット60Lを設けた場合について、何枚の仕切り板20の被支持片23をいずれの大図柄部用凸部15Bに係止させるかによって、仕切り板20の仕切りを上記以外の態様に変更することもできる(例えば、
図16(E)・(F)参照)。
以上のように、第1の実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
正面パネル43の情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板20を移動させることにより、仕切り板20の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、スロットマシンSの模様替えにより正面パネル43を交換する際に、仕切り板20を交換する必要がない。
【0041】
また、支持体10の正面には、各仕切り板20の被支持片23を摺動可能に支持する受け部31及び押さえ枠32を設け、支持体10の背面には、発光ユニット60を取り付けるようになっている。したがって、支持体10に発光ユニット60を取り付ける際に受け部31及び押さえ枠32に干渉されることを考慮しないで済む。
また、係止部15に仕切り板20を係止した状態で支持体10に発光ユニット60を取り付けるので、規制穴65A,65Bに規制突起24を容易に挿入することができ、照明装置1の組み立て作業を簡略化することができる。また、支持体10に発光ユニット60を取り付けると、仕切り板20の規制突起24が発光ユニット60の規制穴65A,65Bに挿入され、支持体20の背面側から規制突起24を視認することができる。したがって、発光ユニット60を取り外さなくても、仕切り板20の仕切りの態様を確認することができる。
【0042】
また、発光体61の間を仕切るのに必要な仕切り板20のみを開口部11における収納空間16の外方に位置させて係止するとともに、不必要な残りの仕切り板20を収納空間16に収納することができるようになっている。これにより、不必要な仕切り板20を照明装置1から取り外さずに残すことができるので、仕切り板20を取り外して別途保管する必要がなく、したがって仕切り板20を紛失する恐れもない。
また、正面パネル43における収納空間16の前方部分は、不透明に形成されている。これにより、収納空間16に位置する仕切り板20を観者から隠すことができる。
なお、第1の実施の形態では、係止部15は、摺動支持部30の「受け部31」に設けたが、「押さえ枠32」に設けることもできる。例えば、押さえ枠32の枠板部35における左右の柱部の背面には、凸形状の係止部を設けるとともに、被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)の正面には、凸形状の係止部に係止可能な凹形状を設ける。そして、被支持片23の凹形状に押さえ枠32の係止部が嵌合して、仕切り板20が係止されるように形成することもできる。
【0043】
また、係止部15は、受け部31と押さえ枠32との双方に設けることもできる。例えば、押さえ枠32の枠板部35に係る左右の柱部の背面において、受け部31の凸部(係止部15)に対向する位置に、凸形状の第2凸部を設ける。また、被支持片23(右被支持片23R・左被支持片23L)の正面には、第2凸部に係止可能な第2凹部を設ける。そして、被支持片23の凹部25が受け部31の凸部に嵌合するとともに、被支持片23の第2凹部が押さえ枠32の第2凸部に嵌合することにより、仕切り板20が係止されるように形成することもできる。
また、第1の実施の形態では、受け部31と押さえ枠32との間に摺動用間隙を形成し、仕切り板20の被支持片23が摺動用間隙を摺動するようになっているが、例えば、支持体10における開口部11の正面側開口縁の左右に、上下方向に伸びる一対の縦溝を形成し、この縦溝に仕切り板20の左右の被支持片23を挿入して、縦溝を摺動するように形成してもよい。
【0044】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態と第2の実施の形態とでは、照明装置の構成が異なっているものの、その他のスロットマシンの構成については共通である。
第1の実施の形態では、摺動支持部30は、支持体10における開口部11の正面側開口縁の近傍に形成された受け部31と、受け部31に前方から取り付け可能な押さえ枠32とを含んで構成され、両者の間に形成される摺動用間隙において摺動し得るように仕切り板20の被支持片23を支持する。これに対し、第2の実施の形態では、仕切り板20の被支持片23が突出片26として機能し、摺動支持部30は、仕切り板20の突出片26の入る摺動用溝を有する
取付け部としての取付け枠70を含んで構成され、摺動用溝において摺動し得るように仕切り板20の突出片26を支持する。
【0045】
そこで、第2の実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
(支持体10)
第2の実施の形態に係る照明装置1は、支持体10、発光ユニット60、仕切り板20及び摺動支持部30を含んで構成されている。
第1の実施の形態では、支持体10における開口部11(右開口部11R・左開口部11L)の正面側開口縁の周囲に、それぞれ受け部31を設けているが、第2の実施の形態では、受け部31の代わりに設置部80を設けている。設置部80は、支持体10に取付け枠70を嵌め込んで設置する部分であり、取り付け枠70に対応した四角枠状に背面側方向に窪んだ形状となっている。また、支持体における設置部80の上方には、第1の実施の形態と同様な1対の係合溝が形成されている。
【0046】
また、
図19及び
図20に示すように、設置部80には、開口部11を隔てて左右並行に並ぶ1対の係止部15が形成されている。1対の係止部15は、第1の実施の形態と同様に、設置部80に上下方向に11組設けられている。なお、係止部15の形状や、係止部15と発光ユニット60の規制穴65A,65Bとの対応関係については、第1の実施の形態と同様である。
(摺動支持部30)
摺動支持部30は、仕切り板20の突出片26の入る摺動用溝を有する取付け枠70を含んで構成され、取付け枠70は、摺動用溝に沿って摺動し得るように仕切り板20の突出片26を支持するようになっている。
【0047】
具体的には、
図18に示すように、取付け枠70は、四角枠の平板状に形成された枠板部71と、枠板部71の外周から背面側方向に突出した外周縁部72とが設けられている。また、枠板部71には、内周の下方側底辺に沿って背面側方向に突出した下方内周縁部73と、下方側底辺以外の内周に沿って背面側方向に突出したU字内周縁部74とが設けられている。また、枠板部71における左右両端に位置する外周縁部72には、背面側の端部から互いに接近する方向に突出した係止縁部75R,75Lが設けられている。そして、外周縁部72、下方内周縁部73及び係止縁部75R,75Lにより仕切り板20の突出片26を摺動可能に支持することができる。換言すると、仕切り板20の突出片26の入る摺動用溝が外周縁部72、下方内周縁部73及び係止縁部75R,75Lによって形成され、仕切り板20の突出片26がこの摺動用溝に沿って摺動し得るように支持されている。
【0048】
また、枠板部71の下部には、支持体10の設置部80に取付け枠70を固定するネジが挿入される1対のネジ穴76が形成されている。また、外周縁部72の上部には、設置部80に取付け枠70を取り付ける際に支持体10の係合溝に挿入される1対の係合片77が設けられている。
(仕切り板20の取り付け)
先ず、取付け枠70の左右の摺動用溝に上方から仕切り板20の左右の突出片26を挿入することにより、取付け枠70に仕切り板20を設ける。本実施の形態では、一の取付け枠70につき5枚の仕切り板20を設ける。なお、仕切り板20の設けられた取付け枠70を、以下「取付けユニット」という。
【0049】
次に、設置部80に取付けユニットを取り付ける。先ず、取付け枠70の係合片77を支持体10の係合溝に挿入するとともに、取付け枠70の外周縁部72を設置部80に嵌め込む。このとき、すべての仕切り板20を収納空間16に位置させておくことが望ましい。これにより、支持体10の設置部80と取付け枠70の枠板部71とが平行になって、支持体10のボス孔14と取付け枠70のネジ穴76とが対向するようになる。そして、ネジ17をネジ穴34及びボス孔14に挿入してボス13に螺合させることにより、取付け枠70を設置部80に固定する。
次に、仕切り板20を収納空間16の外方へ摺動させて、目的の係止部15の凸部に突出片26を係止させる。具体的には、右側開口部11Rにおいては、4枚の仕切り板20を摺動させて突出片26の凹部27を小図柄部用凸部15Aに嵌合させ、残り1枚の仕切り板20については突出片26の凹部27を最上位の収納用凸部15Cに嵌合させる。また、左側開口部11Lにおいては、2枚の仕切り板20を収納空間16の外方へ摺動させて突出片26の凹部27を大図柄部用凸部15Bに嵌合させ、残り3枚の仕切り板10については突出片26の凹部27を収納用凸部15Cに嵌合させる。このようにして仕切り板20を係止部15に仮止めさせる。
【0050】
その後、支持体10における右開口部11Rに対向する位置に小図柄部用発光ユニット60Rを取り付けると、4枚の仕切り板20の規制突起24が発光基板63の規制穴65Aに嵌合して、当該仕切り板20が発光基板63により摺動を規制され、また、1枚の仕切り板20の規制突起24が基板ケース64の規制穴65Bに嵌合して、当該仕切り板20が基板ケース64により摺動を規制されることにより、5枚の仕切り板20の本止めがなされる。また、支持体10における左側開口部11Lに対向する位置に大図柄部用発光ユニット60Lを取り付けると、2枚の仕切り板20の規制突起24が発光基板63の規制穴65Aに嵌合して、当該仕切り板20が発光基板63により摺動を規制され、また、3枚の仕切り板20の規制突起24が基板ケース64の規制穴65Bに嵌合して、当該仕切り板20が基板ケース64により摺動を規制されることにより、5枚の仕切り板20の本止めがなされる。
【0051】
以上のように、第2の実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
正面パネル43の情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板20を移動させることにより、仕切り板20の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、スロットマシンSの模様替えにより正面パネル43を交換する際に、仕切り板20を交換する必要がない。
また、支持体10の正面には、各仕切り板20の突出片26を摺動可能に支持する取付け枠70を設け、支持体10の背面には、発光ユニット60を取り付けるようになっている。したがって、支持体10に発光ユニット60を取り付ける際に取付け枠70に干渉されることを考慮しないで済む。また、予め取付け枠70に仕切り板20を設けておき、照明装置1の組み立て時に当該取付け枠70を支持体10の設置部80に取り付けることができるので、照明装置1の組み立て作業を簡略化することができる。
【0052】
また、係止部15に仕切り板20を係止した状態で支持体10に発光ユニット60を取り付けるので、規制穴65A,65Bに規制突起24を容易に挿入することができ、照明装置1の組み立て作業を簡略化することができる。また、支持体10に発光ユニット60を取り付けると、仕切り板20の規制突起24が発光ユニット60の規制穴65A,65Bに挿入され、支持体20の背面側から規制突起24を視認することができる。したがって、発光ユニット60を取り外さなくても、仕切り板20の仕切りの態様を確認することができる。
また、発光体61の間を仕切るのに必要な仕切り板20のみを開口部11における収納空間16の外方に位置させて係止するとともに、不必要な残りの仕切り板20を収納空間16に収納することができるようになっている。これにより、不必要な仕切り板20を照明装置1から取り外さずに残すことができるので、仕切り板20を取り外して別途保管する必要がなく、したがって仕切り板20を紛失する恐れもない。
【0053】
また、正面パネル43における収納空間16の前方部分は、不透明に形成されている。これにより、収納空間16に位置する仕切り板20を観者から隠すことができる。
(第3の実施の形態)
本発明は、支持体10を備えていない照明装置にも適用することができる。
そこで、第3の実施の形態では、支持体10の代わりにハウジング90を備えた照明装置について、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図21及び
図22に示すように、第3の実施の形態に係る照明装置1は、ハウジング90、発光ユニット60、仕切り板20及び摺動支持部30(受け部31・
(押さえ部としての押さえ枠32
))を備えている。
【0054】
また、第1の実施の形態では、支持体10に受け部31が形成されたが、第3の実施の形態では、ハウジング90に受け部31が形成されている。そして、第3の実施の形態に係る押さえ枠32は、ハウジング90に形成された受け部31に取り付けられる。
なお、第3に実施の形態に係る発光ユニット60、仕切り板20は、第1の実施の形態と同様なので、詳細な説明を省略する。
(ハウジング90)
ハウジング90は、図前後方向に貫通した四角筒状に形成されている。ハウジング90の空洞部91は、上面部、下面部、右側面部及び左側面部によって四角枠状に囲まれている。また、ハウジング90の正面には、四角枠状に背面側方向に窪んだ受け部31が形成されている。この受け部31には、摺動支持部30の押さえ枠32が取り付けられる。また、ハウジング90の正面には、仕切り板20を係止可能な係止部15が複数設けられている。具体的には、ハウジング90の受け部31には、空洞部91を隔てた左右並行な位置に形成された1対の凸部が上下方向に複数組設けられている。
【0055】
また、
図22に示すように、ハウジング90における受け部31の上方には、押さえ枠32を受け部31に取り付ける際に、押さえ枠32の係合片33が挿入される1対の係合溝92が形成されている。また、ハウジング90の背面における受け部31下部に対応する位置には、押さえ枠32を支持体10に固定するネジ17が螺合する1対のボス(図示せず)が設けられている。また、支持体10におけるボスに対応する位置には、前後方向に支持体10を貫通するとともにボスに連通した1対のボス孔94が形成されている。なお、空洞部91の下部は、発光ユニット60の発光体61が位置せず、且つ仕切り板20を収納することが可能な収納空間16となっている。
【0056】
(仕切り板20の取り付け)
先ず、仕切り板20の平板部21をハウジング90の空洞部91に挿入するとともに、仕切り板20の左右の被支持片23を受け部31に当接させる。このようにして、受け部31に所定枚数(本実施の形態では5枚)の仕切り板20を掛止させる。
次に、ハウジング90の受け部31に押さえ枠32を取り付ける。押さえ枠32の係合片33をハウジング90の係合溝12に挿入するとともに、押さえ枠32の外周縁部36をハウジング90の受け部31に当接させる。これにより、ハウジング90の受け部31と押さえ枠32の枠板部35とが平行になって、ハウジング90のボス孔94と押さえ枠34のネジ穴34とが対向するようになる。そして、ネジ17をネジ穴34及びボス孔94に挿入してボスに螺合させることにより、押さえ枠32を受け部31に固定する。これにより、各仕切り板20は、左右の被支持片23が摺動用間隙から抜け出ないように、押さえ枠32によって受け部31に取り付けられる。つまり、各仕切り板20の被支持片23は、摺動用間隙に沿って摺動し得るように受け部31及び押さえ枠32によって挟持される。
【0057】
次に、必要に応じた枚数の仕切り板20のみを収納空間16の外方へ摺動させて、所定の係止部15の凸部に仕切り板20の被支持片23の凹部を嵌合させる。これにより、仕切り板20が所定の係止部15に係止される。
そして、ハウジング90の背面に発光ユニット60を取り付けると、仕切り板20の規制突起24が発光基板63の規制穴65A又は基板ケース64の規制穴65Bに嵌合して、仕切り板20が発光基板63又は基板ケース64により摺動を規制されることにより、5枚の仕切り板20の本止めがなされる。
以上のように、第3の実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
【0058】
予め照明装置1を組み立てておき、スロットマシンSの製造時に照明装置1を取り付けることができる。これにより、スロットマシンSの製造作業を簡略化することができる。
また、正面パネル43の情報表示部のレイアウトに応じて仕切り板20を移動させることにより、仕切り板20の仕切りの態様を変更することができる。これにより、正面パネルの種類に応じて、様々な仕切りのハウジングを別個に製造する必要がなく、また、スロットマシンSの模様替えにより正面パネル43を交換する際に、仕切り板20を交換する必要がない。
また、ハウジング90の正面には、各仕切り板20の被支持片23を摺動可能に支持する受け部31及び押さえ枠32を設け、ハウジング90の背面には、発光ユニット60を取り付けるようになっている。したがって、ハウジング90に発光ユニット60を取り付ける際に受け部31及び押さえ枠32に干渉されることを考慮しないで済む。
【0059】
また、係止部15に仕切り板20を係止した状態でハウジング90に発光ユニット60を取り付けるので、規制穴65A,65Bに規制突起24を容易に挿入することができ、照明装置1の組み立て作業を簡略化することができる。
また、発光体61の間を仕切るのに必要な仕切り板20のみを開口部11における収納空間16の外方に位置させて係止するとともに、不必要な残りの仕切り板20を収納空間16に収納することができるようになっている。これにより、不必要な仕切り板20を照明装置1から取り外さずに残すことができるので、仕切り板20を取り外して別途保管する必要がなく、したがって仕切り板20を紛失する恐れもない。
【0060】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形や改良も含むものである。
本発明は、係止部15及び規制穴65Aの位置や数について、上述した実施の形態に限定されるものでなく、正面パネル43の情報表示部44のレイアウトに応じて適宜設計することができる。
上述した実施の形態では、1枚の仕切り板20につき規制突起24を2つ設けたが、本発明はこれに限定されるものでなく、1枚の仕切り板20につき規制突起24を1つ設けてもよいし、3つ以上設けてもよい。
【0061】
また、本発明は、規制突起24及び規制穴65A,65Bの形状について、上述した実施の形態に限定されるものでなく、仕切り板20が発光基板63又は基板ケース64により摺動を規制されるように形成されていればよい。なお、規制突起24及び規制穴65A,65Bは、支持体10から発光ユニット60を取り外す際に、規制突起24が壊れることなく規制穴65A,65Bを抜け出るように形成されることが望ましい。