(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されたゲーム装置では、魚が消え去っている間は表示画面に背景しか映し出されないため、映像表現が単調なものとなっていた。
【0009】
また、表示装置は水槽や海底に魚が泳いでいる映像が映し出されているのにも関わらず、魚の表示態様は平面的なものであった。
【0010】
本発明の目的は、オブジェクトの消滅処理や出現処理に変化を持たせて映像表現に変化を与えることができるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によるゲーム装置は、台座部と、前記台座部上に設けられ、表示画面を有する表示部と、前記表示画面に対応付けて設けられた入力装置を有する入力部と、前記表示画面に、前記入力装置からの信号に基づいて消滅させることができる消滅可能オブジェクトと、前記入力装置からの信号に基づいて消滅させることができない消滅不可能オブジェクトを表示する制御部とを有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させると共に、新たな消滅不可能オブジェクトを生成することを特徴とする。
【0012】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、複数のレイヤーを有する映像を前記表示画面に表示し、前記消滅可能オブジェクトを第1のレイヤーに属させ、前記消滅不可能オブジェクトを前記第1のレイヤーより奧側の第2のレイヤーに属させるようにしてもよい。これにより、オブジェクトの表示態様に奥行き感を持たせることができる。
【0013】
上述したゲーム装置において、前記消滅不可能オブジェクトは、第1の消滅不可能オブジェクトと、第2の消滅不可能オブジェクトとを有し、前記制御部は、複数のレイヤーを有する映像を前記表示画面に表示し、前記消滅可能オブジェクトを第1のレイヤーに属させ、前記第1の消滅不可能オブジェクトを前記第1のレイヤーより奧側の第2のレイヤーに属させ、前記第2の消滅不可能オブジェクトを前記第2のレイヤーより奧側の第3のレイヤーに属させるようにしてもよい。これにより、オブジェクトの表示態様に奥行き感を持たせることができる。
【0014】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの入力信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記消滅不可能オブジェクトのうち、相対的に表示されている時間が長い消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0015】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記第1の消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させ、前記第2の消滅不可能オブジェクトを前記第1の消滅不可能オブジェクトに変化させると共に、新たな第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【0016】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記第1の消滅不可能オブジェクトのうち、相対的に表示されている時間が長い第1の消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させると共に、前記第2の消滅不可能オブジェクトのうち、相対的に表示されている時間が長い第2の消滅不可能オブジェクトを前記第1の消滅不可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0017】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、複数の表示画面を有し、前記入力部は、前記複数の表示画面に対応付けて設けられた複数の入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面とは異なる表示画面において、前記消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0018】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面とは異なる表示画面であって、前記消滅可能オブジェクトの数が少ない表示画面において、前記消滅不可能オブジェクトを消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0019】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、複数の表示画面を有し、前記入力部は、前記複数の表示画面に対応付けて設けられた複数の入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面とは異なる表示画面において、新たな消滅不可能オブジェクト又は第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【0020】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面とは異なる表示画面であって、前記消滅不可能オブジェクト又は前記第2の消滅不可能オブジェクトの数が少ない表示画面において、新たな消滅不可能オブジェクト又は第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【0021】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記消滅不可能オブジェクト又は前記第1の消滅不可能オブジェクトのうち、前記消滅した消滅可能オブジェクトの座標値から最も遠くの座標値を有する消滅不可能オブジェクト又は第1の消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0022】
上述したゲーム装置において、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記消滅した消滅可能オブジェクトの座標値から最も遠くの位置で、新たに消滅不可能オブジェクト又は第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【0023】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、複数の表示画面を有し、前記入力部は、前記複数の表示画面に対応付けて設けられた複数の入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、所定時間以上信号が出力されなかった入力装置に対応する表示画面において、前記消滅不可能オブジェクト又は前記第1の消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0024】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、複数の表示画面を有し、前記入力部は、前記複数の表示画面に対応付けて設けられた複数の入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、所定時間以上信号が出力されなかった入力装置に対応する表示画面において、新たな消滅不可能オブジェクト又は第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【0025】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、4つの表示画面を有し、前記4つの表示画面の各表示面は、前記台座部に対して垂直であって、互いに90度の角度に位置しており、前記入力部は、前記4つの表示画面に対応付けて設けられた4つの入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面の裏側に位置する表示画面において、前記消滅不可能オブジェクト又は前記第1の消滅不可能オブジェクトを消滅可能オブジェクトに変化させるようにしてもよい。
【0026】
上述したゲーム装置において、前記表示部は、4つの表示画面を有し、前記4つの表示画面の各表示面は、前記台座部に対して垂直であって、互いに90度の角度に位置しており、前記入力部は、前記4つの表示画面に対応付けて設けられた4つの入力装置を有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記信号を出力した入力装置に対応する表示画面の裏側に位置する表示画面において、新たな消滅不可能オブジェクト又は第2の消滅不可能オブジェクトを生成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0027】
以上の通り、本発明によれば、台座部と、前記台座部上に設けられ、表示画面を有する表示部と、前記表示画面に対応付けて設けられた入力装置を有する入力部と、前記表示画面に、前記入力装置からの信号に基づいて消滅させることができる消滅可能オブジェクトと、前記入力装置からの信号に基づいて消滅させることができない消滅不可能オブジェクトを表示する制御部とを有し、前記制御部は、前記入力装置からの信号に基づいて前記消滅可能オブジェクトが消滅した場合には、前記消滅不可能オブジェクトを前記消滅可能オブジェクトに変化させ、新たな消滅不可能オブジェクトを生成するようにしたので、オブジェクトの消滅処理や出現処理に変化を持たせて映像表現に変化を与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[一実施形態]
本発明の一実施形態によるゲーム装置について
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は本実施形態のゲーム装置の外観を示す図であり、
図2は本実施形態のゲーム装置のブロック図である。
【0030】
(ゲーム装置の外観)
本実施形態のゲーム装置10の外観構成について
図1を用いて説明する。
【0031】
本実施形態のゲーム装置10は、アミューズメント施設等に業務用ビデオゲーム装置として設置される。アミューズメント施設等を訪問した遊戯者は、遊戯用のメダルを購入し、このメダルを用いてゲーム装置10による遊戯を行う。
【0032】
ゲーム装置10の下部には、四角柱状の台座部12が設けられている。四角柱状の台座部12の周囲4面には、それぞれ、遊戯者にメダルを払い出すためのメダル払出口14が設けられている。台座部12内には、メダルを払い出すメダル払出装置(図示せず)が設けられている。
【0033】
台座部12上には、台座部12に対して水平であり、遊戯者が各種操作をするための四角形状の操作卓16が設けられている。四角形状の操作卓16上には、四角柱形状の表示部18が設けられている。
【0034】
四角柱形状の表示部18の周囲4面には、それぞれ、ゲーム画面を表示するための表示画面であるLCDモニタ20A、20B、20C、20Dと、音を出力するためのスピーカ22A、22B、22C、22Dとが設けられている。
【0035】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、台座部12に対して垂直であり、横幅より高さが大きい縦長の画面である。このように、画面の幅よりも画面の高さを大きくすることで、ゲーム装置の全体の幅を省くことができる。4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、互いに90度の角度に位置している。
【0036】
四角柱形状の表示部18の頂部には、周囲の注意を喚起するためのランプ24が設けられている。ゲームが特別なモードになった場合等には、ランプ24を点滅、回転させることにより、周囲にいる遊戯者に注意を喚起する。
【0037】
4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dの手前側の操作卓16上には、それぞれ、中央に3つの操作ボタン25、26、27が設けられ、操作ボタン25、26、27の左右にメダルを投入するためのメダル投入口28、29が設けられている。メダル投入口28、29下の台座部12内には、投入されたメダルを検出するメダル入力装置(図示せず)が設けられている。メダル投入口28、29近傍の操作卓16は、遊戯者が所有するメダルを置くためのメダル載置部としても機能する。
【0038】
(ゲーム装置の構成)
次に、本実施形態のゲーム装置10の構成について
図2を用いて説明する。
【0039】
ゲーム装置10には、プレイプログラムの実行やシステム全体の制御や画像表示のための座標計算等を行うCPU30と、CPU30が処理を行うのに必要なプログラムやデータを格納するバッファメモリとして利用されるシステムメモリ(RAM)32とがバスラインにより共通接続され、バスアービタ34に接続されている。バスアービタ34は、ゲーム装置10の各ブロックや外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御する。
【0040】
プレイプログラムやデータ(映像データや音楽データも含む)が格納されたプログラムデータ記憶装置又は記憶媒体(記録媒体であるCD−ROM等を駆動する光ディスクや光ディスクドライブ等も含む)36と、ゲーム装置10を起動するためのプログラムやデータが格納されているBOOTROM38とがバスアービタ34に接続されている。
【0041】
バスアービタ34を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体36から読み出した映像(MOVIE)データを再生したり、遊戯者の操作やゲーム進行に応じて画像表示のための画像を生成したりするレンダリングプロセッサ40と、そのレンダリングプロセッサ40が画像生成を行うために必要なグラフィックデータ等を格納しておくグラフィックメモリ42とが接続されている。レンダリングプロセッサ40から出力される画像信号は、ビデオDAC44によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示される。4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dによるゲーム画面の表示方法については後述する。
【0042】
バスアービタ34を介して、プログラムデータ記憶装置又は記憶媒体36から読み出した音楽データを再生したり、遊戯者による操作やゲーム進行に応じて効果音や音声を生成したりするサウンドプロセッサ46と、そのサウンドプロセッサ46により効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等を格納しておくサウンドメモリ48とが接続されている。サウンドプロセッサ46から出力される音声信号は、オーディオDAC50によりデジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ22A、22B、22C、22Dから出力される。
【0043】
バスアービタ34には通信インターフェース52が接続されている。通信インターフェース52はLANアダプタ54を介して電話回線等の外部ネットワークに接続される。ゲーム装置10は電話回線等を介してインターネットに接続され、他のゲーム装置やネットワークサーバ等との通信が可能となる。なお、通信インターフェース52及びLANアダプタ54は電話回線を使用するものであるが、電話回線を使用するターミナルアダプタ(TA)やルータ、ケーブルテレビ回線を使用するケーブルモデム、携帯電話やPHSを利用して無線通信手段、光ファイバを用いた光ファイバ通信手段等の他の通信方法を利用してもよい。
【0044】
バスアービタ34には、ペリフェラルI/F(インターフェース)56を介して、4つの入出力部60A、60B、60C、60Dが接続されている。
【0045】
各入出力部60A、60B、60C、60Dには、それぞれ、3つの操作ボタン25、26、27と、2つのメダル入力装置62、63と、ひとつのメダル払出装置64が設けられている。
【0046】
バスアービタ34には、ペリフェラルI/F(インターフェース)56を介して、ランプ24が接続されている。
【0047】
なお、上記のようなゲーム装置10のハードウエア構成は単なる一例に過ぎず、本発明は、表示装置を備える任意のコンピュータシステムに適用することができる。また、本発明のプログラムは、メモリカード等の外部記憶媒体を通じてコンピュータシステムに供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じてコンピュータシステムに供給されてもよいし、さらにはコンピュータシステム内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。
【0048】
なお、ゲーム装置10は、アミューズメント施設やゲームカフェ等の店舗に設置されるゲーム装置に限定されるものではなく、家庭用のゲーム装置やパーソナルコンピュータ、携帯型電子ゲーム機、携帯電話やPDA等の電子装置、ゲーム情報処理装置でもよい。
【0049】
(ゲームの概要)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームは、水族館を模したメダルゲームである。
【0050】
水族館の水槽中を魚等のオブジェクトが回遊している。遊戯者がメダルを投入することにより、水槽中を回遊する魚等のオブジェクトに餌を与えることができる。首尾よく魚等のオブジェクトが餌を食すると、オブジェクトがメダルに変化して、遊戯者にメダルが払い出される。遊戯者はLCDモニタに表示される水族館において水槽中を回遊する魚を鑑賞しながら、餌やりゲームを楽しむことができる。
【0051】
(ゲーム画面の表示方法)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームにおけるゲーム画面の表示方法について
図3を用いて説明する。
【0052】
本実施形態のゲームにおけるゲーム画面は、
図3に示すように、水槽中を魚等のオブジェクトが回遊するゲーム画面である。このゲーム画面は1枚の水槽の画面である。その水槽の画面を4分割して、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示する。すなわち、仮想空間に配置された水槽を4つの仮想カメラで撮像し、その撮像画像を4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示する。
【0053】
本実施形態では、ゲーム画面の処理速度を考慮して、
図3に示すように、水槽の画像を2つの画像100、104に2分割して処理している。分割された画像100の左半分101をLCDモニタ20Aに表示し、右半分102をLCDモニタ20Bに表示する。分割された画像104の左半分105をLCDモニタ20Cに表示し、右半分106をLCDモニタ20Dに表示する。
【0054】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dに表示される画面101、102、105、106の下部には、ルーレット108A、108B、108C、108Dが表示される。遊戯者は、このルーレット108A、108B、108C、108Dに表示される抽選結果によって、様々なミニゲームを行うことができる。
【0055】
LCDモニタ20A、20B、20C、20Dは連続した水槽の画像であるので、例えば、LCDモニタ20Aを見ながらゲームに参加している遊戯者は、右側のLCDモニタ20Bを覗くことにより、右側から回遊してLCDモニタ20Aに出現する魚等を予測し、左側のLCDモニタ20Dを覗くことにより、左側から回遊してLCDモニタ20Aに出現する魚等を予測することができる。
【0056】
つまり、LCDモニタ20Aに表示される右端画像はLCDモニタ20Bの左端画像と、LCDモニタ20Bの右端画像はLCDモニタ20Cの左端画像と、LCDモニタ20Cの右端画像はLCDモニタ20Dの左端画像と、LCDモニタ20Dの右端画像とLCDモニタ20Aの左端画像とがひと続きになっている。
【0057】
(ゲーム制御方法)
本実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームのゲーム制御方法について
図4乃至
図8を用いて説明する。
【0058】
まず、遊戯者によりメダル投入口28、29からメダルが投入された否か、メダル入力装置62、63により検出する(ステップS100)。
【0059】
メダルが投入されたことを検出すると餌をやる権利が発生し、操作ボタン25、26、27が有効となり、ステップS101に進み、操作ボタン25、26、27のいずれかが押されたか否かを判断する(ステップS101)。
【0060】
本実施形態では、押された操作ボタン25、26、27により餌が表れる位置が決定される。
図5に示すように、操作ボタン25が押されると水槽の左側の上端から餌が出現し、操作ボタン26が押されると水槽の中央の上端から餌が出現し、操作ボタン27が押されると、水槽の右側の上端から餌が出現する。
【0061】
例えば、操作ボタン26が押されたと判断されると、
図5に示すように、水槽の中央の上端から餌130が出現する(ステップS102)。
【0062】
続いて、出現した餌130が水槽中を徐々に落下していく映像を表示する(ステップS103)。続いて、餌130が水槽の下端に達したか否か判断する(ステップS104)。
【0063】
ステップS104において、餌130が魚に食べられることなく水槽の下端に達したと判断されると、餌130は消滅し(ステップS109)、最初のステップS100に戻る。
【0064】
餌130が水槽の下端に達するまでは、魚140が餌130を食べる条件である「餌食条件」を満たす魚がいるか否か判断する(ステップS105)。
【0065】
餌食条件とは、魚140の進行方向D、魚140の進行速度V、魚140と餌130との距離L、魚140の空腹度H、餌130の鮮度F等のパラメータにより決定される。
【0066】
例えば、魚140の進行方向Dに対して所定角度θ1内に餌130が位置し、魚140と餌130との距離Lが所定値L1以下であり、魚140の空腹度Hが所定値H1以上であり、餌130の鮮度Fが所定値F1以上である場合には、餌食条件を満足したと判断する。
【0067】
ステップS105において、餌食条件を満足した判断されると、
図6に示すように、餌食条件を満足した魚140が餌130を食べ(ステップS106)、
図7に示すように、魚140が餌130を消化して変身画像140′に変化した後にメダル140″に変化し(ステップS107)、メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出される(ステップS108)。
【0068】
餌食条件を満足した場合の処理の詳細について
図8を用いて説明する。
【0069】
図8(a)に示すように、魚140が餌130に対する餌食条件を満足すると、
図8(b)に示すように、魚140が餌130を食し、続いて、
図8(c)に示すように、魚140が餌130を消化する様子を表示し、続いて、
図8(d)に示すように、魚140が140′に変身した後に、
図8(e)に示すように、メダル140″に変化する。メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出されると、ゲーム画面からメダル140″はなくなる。
【0070】
餌130を食した魚140は、メダル140″の代わりに糞140″に変化してもよい。この場合、メダル払出装置64によりメダル払出口14からメダルが払い出され、かつ、魚140から変化した糞140″はゲーム画面の水槽中に蓄積される。
【0071】
本実施形態では、上述したように処理しているので、遊戯者は、水槽の上部を回遊している魚には餌をやりやすく、水槽の下部を回遊している魚には餌をやりにくい。このゲームの特性を利用して、水槽の下部を回遊している魚に餌を与えることができた場合には、遊戯者に特典を与えてもよい。例えば、払い出すメダル枚数を増やすようにしてもよい。
【0072】
なお、魚140が餌130を食べるとメダルが払い出されるが、メダル払出口14からメダルを払い出すタイミングは、魚140が餌130を食べた直後のタイミングでもよいし、魚140がメダル140″に変化して、水槽の下端から消えたタイミングでもよいし、これらタイミングの間のタイミングでもよい。
【0073】
(水槽の奥行き表示)
本実施形態のゲーム装置10により実行される餌やりゲームにおけるゲーム画面の表示方法について
図9及び
図10を用いて説明する。
【0074】
本実施形態では、水槽の映像をよりリアルに表現するため、
図9に示すように、7つのレイヤーにより水槽及び魚を表示する。
【0075】
最も手前にある第1レイヤー121は、水槽内を回遊する魚であって、かつ、餌やりゲームにおいて餌を食する魚(餌対象)140を表示する魚(餌対象)レイヤーである。魚を鮮明に表示する。魚(餌対象)レイヤーにおける魚は、餌を食べさせて消滅させることができる消滅可能オブジェクトである。
【0076】
図10に示すように、魚(餌対象)140の表示テクスチャは最も鮮明であり、表示サイズは魚影142の3倍であり、最も大きい。
【0077】
第1レイヤー121の奧にある第2レイヤー122は、魚(餌対象)140が回遊する位置での水槽である前景を表示する前景レイヤーである。景色を鮮明に表示する。
【0078】
第2レイヤー122の奧にある第3レイヤー123は、水槽内を回遊する魚であって、かつ、餌やりゲームにおいて餌を食することができない魚影141を表示する魚影1レイヤーである。魚(餌対象)140よりも奧で回遊する魚であり、魚(餌対象)140よりも暗く表示する。魚影141は、餌を食することができないため、消滅させることができない第1の消滅不可能オブジェクトである。
【0079】
図10に示すように、魚影141の表示テクスチャは魚140よりも暗く不鮮明であり、表示サイズは魚影142の2倍であり、中位の大きさである。
【0080】
第3レイヤー123の奧にある第4レイヤー124は、魚影141が回遊する位置での水槽の景色である中景1を表示する中景1レイヤーである。第2レイヤー122の景色よりも暗く表示する。
【0081】
第4レイヤー124の奧にある第5レイヤー125は、水槽内を回遊する魚であって、かつ、餌やりゲームにおいて餌を食することができない魚影142を表示する魚影2レイヤーである。魚影141よりも奧で回遊する魚であり、魚影141よりも暗く表示する。魚影142は、餌を食することができないため、消滅させることができない第2の消滅不可能オブジェクトである。
【0082】
図10に示すように、魚影142の表示テクスチャは魚影141よりも暗く不鮮明であり、表示サイズは魚140の3分の1であり、かつ、魚影142の2分の1であり、最も小さい。
【0083】
第5レイヤー125の奧にある第6レイヤー126は、魚影142が回遊する位置での水槽の景色である中景2を表示する中景2レイヤーである。第4レイヤー124の景色よりも暗く表示する。
【0084】
第6レイヤー126の奧にある第7レイヤー127は、中景2の更に奧にある遠くの景色である遠景を表示する遠景レイヤーである。第6レイヤー126の景色よりも暗く表示する。
【0085】
本実施形態では、上述した7つのレイヤーにより水槽及び魚を表示することにより水槽をリアルに表示する。
【0086】
餌やりゲームにおいて餌を与えることができる魚(餌対象)140は、消滅可能オブジェクトとして、第1レイヤー121だけに表示する。
【0087】
餌やりゲームにおいて餌を与えることができない魚影141は、第1の消滅不可能オブジェクトとして、第3レイヤー123だけに表示する。
【0088】
餌やりゲームにおいて餌を与えることができない魚影142は、第2の消滅不可能オブジェクトとして、第5レイヤー125だけに表示する。
【0089】
後述するように、餌やりゲームでは、魚(餌対象)140が餌を食すると消滅して水槽から消える。そのままでは、水槽内で回遊する魚が少なくなりゲームとしての面白さが減少してしまうため、新たに魚を発生させるようにする。
【0090】
本実施形態の餌やりゲームでは、消滅可能オブジェクトである魚(餌対象)140が消滅したときには、水槽の奧で回遊する魚影142として発生させる。これを転生と称する。魚影142は、餌を食べさせて消滅させることができない第2の消滅不可能オブジェクトである。
【0091】
同時に、既に回遊している魚影141である第1の消滅不可能オブジェクトを消滅可能オブジェクトである魚(餌対象)140に変化させる。これを昇格1と称する。また、既に回遊している魚影142である第2の消滅不可能オブジェクトを第1の消滅不可能オブジェクトである魚影141に変化させる。これを昇格2と称する。
【0092】
これら転生、昇格1、昇格2の処理により、魚(餌対象)140が消滅しても、水槽内を回遊する魚(餌対象)140、魚影141、魚影142の数を一定に保つことができる。
【0093】
なお、上記説明では、魚の消滅と同時に、転生、昇格1、昇格2の処理を実行したが、必ずしも同時である必要はなく、それらの処理を実行するタイミングをずらしてもよい。
【0094】
(魚の消滅・転生・昇格の制御方法(その1))
本実施形態のゲーム装置10により実行される餌やりゲームにおける魚の消滅・転生・昇格の制御方法の一具体例について
図11及び
図12を用いて説明する。
図11は餌やりゲームに使用する魚(オブジェクト)のデータを示す魚データテーブルであり、
図12は餌やりゲームにおける魚のプライオリティを示す魚プライオリティテーブルである。
【0095】
ゲームにおいて使用する魚(オブジェクト)に対して、
図11に示すようなデータが設けられている。各魚(オブジェクト)に対して、固体を識別するためのオブジェクトID、魚の種類、魚(餌対象)140の表示テクスチャ、魚影141の表示テクスチャ、魚影142の表示テクスチャ、水槽内における魚の現在位置を示すXY座標、魚の空腹度・生い立ち等の次の行動を決定する行動パラメータ、餌を食べた場合にメダルとなるかどうかの判定情報等が設けられている。
【0096】
例えば、
図11に示すように、オブジェクトID「F01−001」には魚の種類が「クマノミ」のデータが格納され、オブジェクトID「F01−002には魚の種類が「クマノミ」のデータが格納され、…、オブジェクトID「F02001」には魚の種類が「グッピー」のデータが格納され、オブジェクトID「F02−002には魚の種類が「グッピー」のデータが格納され、…、オブジェクトID「F03−001」には魚の種類が「ディスカス」のデータが格納され、オブジェクトID「F03−002には魚の種類が「ディスカス」のデータが格納され、…、オブジェクトID「F04−001」には魚の種類が「アロワナ」のデータが格納され、オブジェクトID「F04−002」には魚の種類が「アロワナ」のデータが格納されている。
【0097】
本具体例による魚の消滅・転生・昇格の制御方法について
図12を用いて説明する。
【0098】
本具体例では、水槽に100匹の魚を回遊させる。ゲーム開始時、100匹の魚に「00」〜「99」のプライオリティを付与する。 具体的には、
図12(a)の魚プライオリティテーブルに示すように、「00」〜「99」のプライオリティの各欄に魚のオブジェクトIDを割当てる。
【0099】
例えば、プライオリティ「00」にはオブジェクトID「F01−001」の魚が割当てられ、プライオリティ「01」にはオブジェクトID「F02−001」の魚が割当てられ、…、プライオリティ「98」にはオブジェクトID「F03−025」の魚が割当てられ、プライオリティ「99」にはオブジェクトID「F04−025」の魚が割当てられる。
【0100】
プライオリティとは水槽内における魚の優先度を示すものである。
図10に示すように、プライオリティ「00」〜「49」を付与された魚は魚(餌対象)140として水槽内で表示される。プライオリティ「50」〜「74」を付与された魚は魚影141として水槽内で表示される。プライオリティ「75」〜「99」を付与された魚は魚影2として水槽内で表示される。
【0101】
なお、
図12(a)では、100匹の魚に対して、魚の種類が分散するように、
図11の魚データテーブルの魚に順番にプライオリティを付与したが、これに限らない。例えば、魚データテーブルからランダムに100匹の魚をピックアップして、プライオリティを付与してもよい。
【0102】
続いて、餌やりゲームを実行して、魚(餌対象)140が餌を食し、メダル140″に変化させることができたとする。これが、餌やりに成功した場合である。
【0103】
例えば、
図12(b)に示すように、プライオリティ「05」の魚(オブジェクトID「F02−002」)と、プライオリティ「37」の魚(オブジェクトID「F02−010」)と、プライオリティ「38」の魚(オブジェクトID「F03−010」)との3匹の魚の餌やりに成功したとする。
【0104】
3匹の魚の餌やりに成功すると、
図12(c)に示すように、プライオリティ「05」「37」「38」の魚は消滅し、その魚欄は空白となる。
【0105】
次に、空白となった魚欄を、プライオリティの低い魚が高いプライオリティとなるように順番に詰めていく。
図12(d)に示すように、プライオリティ「05」の空欄にはプライオリティ「06」の魚(オブジェクトID「F03−002」)が割当てられ、順次、プライオリティの低い魚が高いプライオリティとなるように詰めていく。
【0106】
その結果、
図12(d)に示すように、プライオリティ「50」「51」「52」に割当てられていた3匹の魚(オブジェクトID「F03−013」、オブジェクトID「F04−013」、オブジェクトID「F01−014」)にプライオリティ「47」「48」「49」が付与され、魚影141から魚(餌対象)140に昇格(昇格1)する。
【0107】
また、プライオリティ「75」「76」「77」に割当てられていた3匹の魚(オブジェクトID「F04−019」、オブジェクトID「F01−020」、オブジェクトID「F02−020」)にプライオリティ「72」「73」「74」が付与され、魚影142から魚影141に昇格(昇格2)する。
【0108】
魚の消滅・昇格1・昇格2の結果、
図12(d)に示すように、プライオリティ「97」「98」「99」の魚欄は空欄となるので、
図12(e)に示すように、それら空欄に新たに3匹の魚(オブジェクトID「F01−026」、オブジェクトID「F02−026」、オブジェクトID「F03−026」)を割り当てて、消滅した魚を転生させる。
【0109】
遊戯者が魚の餌やりに成功する度に、上述した魚の消滅・昇格1・昇格2・転生の処理を実行する。
【0110】
このように処理することにより、魚プライオリティテーブルに割当てられた魚は、遊戯者が魚の餌やりに成功する度に順次プライオリティが高くなる。その結果、古くから割当てられた魚、すなわち、相対的に表示されている時間が長い魚から順番に昇格する。すなわち、古くから割当てられた魚、すなわち、相対的に表示されている時間が長い魚から順番に、魚影141から魚(餌対象)140に昇格(昇格1)し、魚影142から魚影141に昇格する。
【0111】
(魚の消滅・転生・昇格の制御方法(その2))
本実施形態のゲーム装置10により実行される餌やりゲームにおける魚の消滅・転生・昇格の制御方法の他の具体例について
図13乃至
図15を用いて説明する。
図13は本具体例による魚の消滅・転生・昇格の制御方法のフローチャートであり、
図14は餌やりゲームにおける魚のプライオリティを示す魚プライオリティテーブルであり、
図15は水槽の映像の座標値の説明図である。
【0112】
本具体例では、消滅した魚の位置に基づいて、転生する魚の出現位置を決定したり、昇格する魚を決定したりする。
【0113】
魚の餌やりに成功した場合、餌を食べた魚を消滅させると共に、新たに魚を発生させる転生処理を行う。その場合、魚が消滅した直ぐ近くで魚が発生すると、餌やりに成功した遊戯者が魚の発生を目撃することとなり、遊戯者に違和感を与えることとなる。同様に、魚が消滅した直ぐ近くで魚が昇格すると、餌やりに成功した遊戯者が魚の昇格を目撃することとなり、遊戯者に違和感を与えることとなる。
【0114】
本具体例では、消滅した魚の位置から離れた位置で魚を転生、昇格させることにより、餌やりに成功した遊戯者が魚の転生、昇格を目撃することを回避し、違和感を与えないようにしている。
【0115】
本具体例による魚の消滅・転生・昇格の制御方法を
図13のフローチャートを用いて説明する。
【0116】
まず、魚(餌対象)140である消滅可能オブジェクトが消滅したか否か判断する(ステップS200)。
【0117】
魚(餌対象)140である消滅可能オブジェクトが消滅すると、消滅した魚(餌対象)140(プライオリティ「k」)の座標値(Xk、Yk)をメモリ(図示せず)に記憶する(ステップS201)。ただし、0≦k≦49である。
【0118】
次に、魚影141である第1の消滅不可能オブジェクトのプライオリティ「n」の座標値(Xn、Yn)のうち、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)から最も遠い位置の魚影141にプライオリティ「k」を付与し、消滅可能オブジェクトである魚(餌対象)140に昇格(昇格1)させる(ステップS202)。ただし、50≦n≦74である。
【0119】
次に、魚影142である第2の消滅不可能オブジェクトのプライオリティ「m」の座標値(Xm、Ym)のうち、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)から最も遠い位置の魚影142にプライオリティ「n」を付与し、第1の消滅不可能オブジェクトである魚影141に昇格(昇格2)させる(ステップS203)。ただし、75≦m≦99である。
【0120】
次に、
図11に示す魚データテーブルから新たに魚のオブジェクトIDをピックアップし、プライオリティ「m」を付与し、新たな魚影142である第2の消滅不可能オブジェクトを生成(転生)する(ステップS204)。これにより魚の消滅・昇格・転生の処理が完了する。
【0121】
上述した魚の消滅・昇格・転生の処理について、
図14の魚プライオリティテーブルにより具体的に説明する。
【0122】
本具体例では、水槽に100匹の魚を回遊させる。ゲーム開始時には、
図14(a)の魚プライオリティテーブルに示すように、「00」〜「99」のプライオリティの各欄に魚のオブジェクトIDを割当てる。
【0123】
ステップS200において、プライオリティ「06」の魚(餌対象)140に餌やりが成功したとする(
図14(b)参照)。ステップS201において、プライオリティ「06」の魚(餌対象)140の座標値(X6、Y6)を記憶する。
【0124】
ステップS202において、消滅した魚(餌対象)140の座標値(X6、Y6)から最も遠い位置の魚影141のプライオリティが「51」であるとすると、プライオリティ「51」に割当てられていたオブジェクトID「F04−013」に、消滅した魚(餌対象)140のプライオリティ「06」を付与して昇格(昇格1)させる(
図14(c)参照)。
【0125】
ステップS203において、消滅した魚(餌対象)140の座標値(X6、Y6)から最も遠い位置の魚影142のプライオリティが「76」であるとすると、プライオリティ「76」に割当てられていたオブジェクトID「F01−020」に、昇格(昇格1)した魚影141のプライオリティ「51」を付与して昇格(昇格2)させる(
図14(c)参照)。
【0126】
ステップS204において、生成(転生)する新たな魚影142のオブジェクトIDが「F01−026」であるとすると、このオブジェクトID「F01−026」に、昇格(昇格2)した魚影142のプライオリティ「76」を付与して生成(転生)させる(
図14(c)参照)。
【0127】
次に、
図13のフローチャートのステップS202、ステップS203における座標計算方法について、
図15を用いて説明する。
【0128】
図15は、
図3に示すゲーム画面の座標を示している。
【0129】
ゲーム画面全体は、横方向(X方向)3072ドット、縦方向(Y方向)1360ドットである。このゲーム画面を横方向で4分割する。各分割画面は、横方向(X方向)768ドット、縦方向(Y方向)1360ドットである。
【0130】
4つの分割画面を4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dにそれぞれ表示する。4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dは、LCDモニタ20Aの裏側にLCDモニタ20Cが位置し、LCDモニタ20Bの裏側にLCDモニタ20Dが位置するように配置されている。
【0131】
ステップS202、S203において、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)から最も遠い位置にある、魚影141である第1の消滅不可能オブジェクトや、魚影142である第2の消滅不可能オブジェクトを求めるが、そのときの距離計算は、上述した4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dの配置を考慮して計算する。
【0132】
つまり、この「最も遠い位置」というのは、LCDモニタ20A内の座標値なら、LCDモニタ20Aの裏側に位置するLCDモニタ20C内の座標値となる。LCDモニタ20Aは、LCDモニタ20B、20Cと隣り合う位置に配置されているからである。
【0133】
例えば、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)が(300、500)であるとすると、座標値(Xk、Yk)から最も遠くの座標値(Xk'、Yk')は、X位置にモニタ2つ分(X方向)の座標値を加えて(300+768×2、500)=(1836、500)となる。最も遠い座標値(Xk'、Yk')に最も近い座標値の魚影141、魚影142を、昇格する魚影141、魚影142として決定する。
【0134】
また、最も遠い位置は、消滅した魚(餌対象)140の座標値のX位置からモニタ2つ分(X方向)の座標値を足したものに限られず、消滅した魚(餌対象)140の座標値のY位置に所定の座標値を足したものでもよい。
【0135】
また、消滅した魚(餌対象)140の座標値と魚影141、魚影142の座標値をそれぞれ比較し、計算された最も遠い位置の魚影141、魚影142を、昇格する魚影141、魚影142として決定してもよい。
【0136】
次に、
図13のフローチャートのステップS204における座標計算方法について、
図15を用いて説明する。
ステップS204において、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)から最も遠い位置にある、魚影142である第2の消滅不可能オブジェクトを求めるが、そのときの距離計算は上述したステップS203、S204の距離計算と同様である。
【0137】
計算された最も遠い座標値(Xk'、Yk')に魚影142として転生させる。
【0138】
なお、昇格する魚影141、魚影142の決定方法や、魚影142として転生させる位置の決定方法は、上述した座標計算方法に限らない。
【0139】
例えば、魚の餌やりに成功した遊戯者が目撃しなければよいのであれば、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)を含む分割画面以外で昇格、転生させるようにしてもよい。消滅した魚(餌対象)140がLCDモニタ20Aに表示されていたとすれば、その他のLCDモニタ20B、20C、20Dに表示される分割画面で昇格する魚影141、魚影142を決定し、魚影142として転生させてもよい。このとき、LCDモニタ20Aの裏側のLCDモニタ20Cであれば更に望ましい。
【0140】
また、各分割画面内の魚影141、魚影142の数を随時検出し、消滅した魚(餌対象)140の座標値(Xk、Yk)を含む分割画面以外であって、魚(餌対象)140、魚影141、魚影142の数が少ない分割画面で昇格する魚影141、魚影142を優先的に決定し、魚影142として転生させてもよい。
【0141】
また、メダル入力装置62、63が所定時間以上メダルを検出しなかった場合には、メダルを検出しなかったメダル入力装置62、63に対応するLCDモニタでは遊技者がゲームを行っていないと推定することができる。その推定したLCDモニタに表示される分割画面で昇格する魚影141、魚影142を優先的に決定し、魚影142として転生させてもよい。
【0142】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0143】
例えば、上記実施形態では、四角柱形状の表示部18の周囲4面にLCDモニタ20A、20B、20C、20Dを設けたが、この構成に限らない。例えば、三角柱状の表示部の周囲3面に3個のモニタを設けてよいし、4以上の多角形上の表示部の各面に4以上の数のモニタを設けてもよい。また、円柱状の表示部の表示面に円筒状のモニタを設けてもよい。更に、遊戯者がいる空間の壁に多数のモニタを設けてもよい。遊戯者は内部から壁に設けられたモニタを見てゲームを行う。
【0144】
また、上記実施形態におけるLCDモニタ20A、20B、20C、20D上にタッチパネルを設けてもよい。このタッチパネルを用いてゲーム性を更に高めることができる。例えば、遊戯者がタッチパネルにタッチした位置に餌を出現させ、その餌を魚に食べさせるようにする。魚が餌を食べるとメダルが払い出される。所定時間経過すると餌は消滅する。
【0145】
また、上記実施形態では、入力装置として、3つの操作ボタン25、26、27と2つのメダル投入口28、29を設けたが、この構成に限らない。例えば、操作ボタンやメダル投入口の数や配置は、これに限らない。また、メダル投入口だけ設け、操作ボタンを設けなくてもよい。遊戯者がメダル投入口からメダルを投入すると、そのタイミングにより水槽内に餌が出現する。
【0146】
また、上記実施形態では、出力装置として、メダル払出装置64を設けメダルを払い出したが、それに限らない。例えば、メダルを払い出す代わりにチケットを出力するようにしてもよい。その他、遊戯者所有のカードにポイントを付与する等、いかなる遊戯価値媒体を出力するようにしてもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、3つの操作ボタン25、26、27により水槽に出現する餌の位置を決定したが、それに限らない。例えば、複数の操作ボタンを同時に押すとか、操作ボタンを長押しするとかにより餌のやり方を変化させてもよい。また、操作ボタンの位置とは関係なく、ゲーム装置がランダムに決定した位置から餌を出現させてもよい。
【0148】
また、上記実施形態では、4つのLCDモニタ20A、20B、20C、20Dに対して、それぞれの遊戯者が独立してゲームを行ったが、これに限らない。例えば、4人の遊戯者が協同してゲームを行うようにしてもよい。また、ゲームに特別ステージを設けたり、ジャックポットを設定したりしてもよい。
【0149】
また、上記実施形態では、水槽中を回遊する魚に水槽上方から餌を与える餌やりゲームであったが、これに限らない。例えば、水中の潜水艦に魚雷を当てるようなゲームとして構成してもよい。また、水中ではなく水上の船に爆弾を落とすようなゲームとして構成してもよい。また、空中を飛ぶ鳥を下方から射撃するようなゲームとして構成してもよい。