特許第5766498号(P5766498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5766498
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】カーナビゲーション装置用パネル
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20150730BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   G01C21/26 A
   B60R11/02 C
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2011-100681(P2011-100681)
(22)【出願日】2011年4月28日
(65)【公開番号】特開2012-233716(P2012-233716A)
(43)【公開日】2012年11月29日
【審査請求日】2014年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】509057109
【氏名又は名称】アルパインマーケティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074192
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100121496
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 重雄
(72)【発明者】
【氏名】西田 敬
【審査官】 島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−058642(JP,A)
【文献】 特開2005−289365(JP,A)
【文献】 実開平02−103951(JP,U)
【文献】 実公昭39−003435(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車内に取り付けられるカーナビゲーション装置のモニタ周囲を装飾するカーナビゲーション装置用パネルであって、
音声を入力するマイクが取り付けられるマイク取り付け孔部と、
音声や映像等のデータをコードにより入力または出力するデータ入出力端子が取付けられるデータ入出力端子取り付け孔部と、を有し、
前記マイク取り付け孔部は、
前記データ入出力端子取り付け孔部に接続した前記データ入出力端子から外部機器までコードが延びぶら下り状態にあるとしても、そのコードが前記マイクの音声入力部を覆わないように前記データ入出力端子取り付け孔部よりも上方に形成されている、
ことを特徴とするカーナビゲーション装置用パネル。
【請求項2】
請求項1記載のカーナビゲーション装置用パネルにおいて、
前記マイク取り付け孔部の裏面側には、
前記マイクを左右両側から挟んで押さえる一対の挟み押さえ部が形成されていると共に、
前記一対の挟み押さえ部の間には、前記マイクの取り付け軸を避けるための所定の間隔が形成されている、
ことを特徴とするカーナビゲーション装置用パネル。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のカーナビゲーション装置用パネルにおいて、
前記データ入出力端子取り付け孔部には、
複数のデータ入出力端子毎に仕切り壁により区分けされた端子格納室を有する端子ホルダーを介して前記複数のデータ入出力端子が取り付けられる、
ことを特徴とするカーナビゲーション装置用パネル。
【請求項4】
請求項3記載のカーナビゲーション装置用パネルにおいて、
前記データ入出力端子取り付け孔部には、
音声信号または映像信号入出力用の円形状のピン端子が納まるピン端子用円形状孔部と、
短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子が納まるUSB端子用長方形状孔部と、を有し、
前記円形状孔部と、前記長方形状孔部の短辺とを隣接させて、前記データ入出力端子取り付け孔部の形状が長手方向に縦長または横長になり、
前記データ入出力端子取り付け孔部の形状の長手方向の両端部にそれぞれネジにより取り付けるための取り付け片が設けられている、
ことを特徴とするカーナビゲーション装置用パネル。
【請求項5】
請求項3記載のカーナビゲーション装置用パネルにおいて、
前記データ入出力端子取り付け孔部には、
音声信号または映像信号入出力用の円形状のピン端子が納まるピン端子用円形状孔部と、
短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子が納まるUSB端子用長方形状孔部と、を有し、
前記円形状孔部と、前記長方形状孔部の長辺とを隣接させて、前記データ入出力端子取り付け孔部の形状が長手方向に縦長または横長になり、
前記データ入出力端子取り付け孔部の形状の長手方向の両端部にそれぞれネジにより取り付けるための取り付け片が設けられている、
ことを特徴とするカーナビゲーション装置用パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーナビゲーション装置用パネルに関し、特に、車内に取り付けられるカーナビゲーション装置のモニタ周囲を装飾するカーナビゲーション装置用パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーション装置自体に、マイクやカメラが備え付けられたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−71356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カーナビゲーション装置自体にマイク等が備え付けられていない場合には、車室社室内のサンバイザーにマイクを取り付けたり、運転者がヘッドセット式のマイクを使用したりする必要があり、不便である、という問題がある。
【0005】
また、最近は、カーナビゲーション装置のAUX端子や、映像信号入力端子、USB端子等のデータ入出力端子に、携帯電話や、パーソナルオーディオプレーヤーや、パーソナルメディアプレーヤー、さらにはメモリカード等を接続して、音楽や映像をカーナビゲーション装置のモニタやスピーカ等を通じて視聴することが行われているが、その際、その配線等がマイクの上に覆い被さり、マイクによる音声入力の邪魔になる、という問題がある。
【0006】
特に、運転席周りにマイクやデータ入出力端子の複数の配線が露出すると、運転操作の邪魔になると共に、美環の点でも問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、カーナビゲーション装置自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、運転席周りにマイクやデータ入出力端子の配線が露出しないように、または簡単にマイクおよびデータ入出力端子を設けることができる、カーナビゲーション装置用パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明のカーナビゲーション装置用パネルは、車内に取り付けられるカーナビゲーション装置のモニタ周囲を装飾するカーナビゲーション装置用パネルであって、音声を入力するマイクが取り付けられるマイク取り付け孔部と、音声や映像等のデータをコードにより入力または出力するデータ入出力端子が取付けられるデータ入出力端子取り付け孔部と、を有し、前記マイク取り付け孔部は、前記データ入出力端子取り付け孔部に接続した前記データ入出力端子から外部機器までコードが延びぶら下り状態にあるとしても、そのコードが前記マイクの音声入力部を覆わないように前記データ入出力端子取り付け孔部よりも上方に形成されている、を有することを特徴とするカーナビゲーション装置用パネルである。このようにすると、カーナビゲーション装置自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、運転席周りにマイクやデータ入出力端子の配線が露出しないようにしてマイクおよびデータ入出力端子を設けることができ、美観性も向上すると共に、データ入出力端子取り付け孔部に接続したデータ入出力端子から携帯電話や、パーソナルオーディオプレーヤーや、パーソナルメディアプレーヤー等の外部機器までコード等が延び、ぶら下り状態にあるとしても、マイク取り付け孔部はデータ入出力端子取り付け孔部の上方に設けられているので、そのコード等がマイクの音声入力部を覆うことはなくなる。
また、前記マイク取り付け孔部の裏面側には、前記マイクを左右両側から挟んで押さえる一対の挟み押さえ部が形成されていると共に、前記一対の挟み押さえ部の間には、前記マイクの取り付け軸を避けるための所定の間隔が形成されている、ようにしても良い。このようにすると、確実かつ簡単にマイクを固定することができる。
また、前記データ入出力端子取り付け孔部には、複数のデータ入出力端子毎に仕切り壁により区分けされた端子格納室を有する端子ホルダーを介して前記複数のデータ入出力端子が取り付けられる、ようにしても良い。このようにすると、複数のデータ入出力端子を簡単かつ確実にカーナビゲーション装置用パネルに取り付けることができる。
また、前記データ入出力端子取り付け孔部には、音声信号または映像信号入出力用の円形状のピン端子が納まるピン端子用円形状孔部と、短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子が納まるUSB端子用長方形状孔部と、を有し、前記円形状孔部と前記長方形状孔部の短辺とを隣接させて、前記データ入出力端子取り付け孔部の形状が長手方向に縦長または横長になり、前記データ入出力端子取り付け孔部の形状の長手方向の両端部にそれぞれネジにより取り付けるための取り付け片が設けられている、ようにしても良い。このようにすると、マイク取り付け孔部とデータ入出力端子取り付け孔部のピン端子用円形状孔部およびUSB端子用長方形状孔部とが、最も細い幅で並ぶことになり、幅の狭い箇所にピン端子とUSB端子とを取り付ける場合に有効である。
また、前記データ入出力端子取り付け孔部には、音声信号または映像信号入出力用の円形状のピン端子が納まるピン端子用円形状孔部と、短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子が納まるUSB端子用長方形状孔部と、を有し、前記円形状孔部と前記長方形状孔部の長辺とを隣接させ、前記データ入出力端子取り付け孔部の短手方向であってピン端子用円形状孔部の両側にそれぞれネジにより取り付けるための取り付け片が設けられている、ようにしても良い。このようにすると、データ入出力端子取り付け孔部の円形状孔部および長方形状孔部とが、最も短い長さで並び、取り付け片も短手方向に設けられるので、長さの短い箇所にピン端子とUSB端子とを取り付ける場合に有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明のカーナビゲーション装置用パネルには、マイク取り付け孔部と、データ入出力端子取り付け孔部とが設けられているので、カーナビゲーション装置自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、運転席周りにマイクやデータ入出力端子の配線が露出しないようにしてマイクおよびデータ入出力端子を設けることができ、美観性も向上する。また、マイク取り付け孔部は、データ入出力端子が取付けられるデータ入出力端子取り付け孔部よりも上方に形成されているので、データ入出力端子取り付け孔部に接続したデータ入出力端子から携帯電話や、パーソナルオーディオプレーヤーや、パーソナルメディアプレーヤー等の外部機器までコード等が延び、ぶら下り状態にあるとしても、マイク取り付け孔部はデータ入出力端子取り付け孔部の上方に設けられているので、そのコード等がマイクの音声入力部を覆うことはなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルの設置例を示す図である。
図2】実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルの斜視図である。
図3】(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルの正面図、底面図である。
図4】(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルの右側面図、背面図である。
図5】(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルのマイク取り付け孔部12に取り付けられるマイクの外観例を示す斜視図と、取付け状態をパネル裏側から示す裏面図である。
図6】(a)〜(c)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネルのデータ入出力端子取り付け孔部に取り付けられるデータ入出力端子の一例を示す斜視図である。
図7】(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダーの左側面部の外側、内側の一例を示す斜視図である。
図8】(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダー53の右側面部の外側、内側の一例を示す斜視図である。
図9参考例のカーナビゲーション装置用パネルの斜視図である。
図10】(a),(b)は、それぞれ、参考例のカーナビゲーション装置用パネルの正面図、裏面図である。
図11】(a)〜(c)は、それぞれ、参考例のカーナビゲーション装置用パネルのデータ入出力端子取り付け孔部に取り付けられるデータ入出力端子の一例を示す斜視図である。
図12】(a),(b)は、それぞれ、図11に示す実施の形態1の端子ホルダーの左側面部の外側、内側の一例を示す斜視図である。
図13】(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダーの右側面部の外側、内側の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
次に、本発明のカーナビゲーション装置用パネルの実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1の設置例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1は、車内に取り付けられるカーナビゲーション装置2のモニタ21周囲を装飾するため、車両3の前席前方のダッシュボード31等に設けられるものである。
【0014】
図2は、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1の斜視図、図3(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1の正面図、底面図、図4(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1の右側面図、背面図である。
【0015】
図2図4に示すように、実施の形態1の車両カーナビゲーション装置用パネル1は、カーナビゲーション装置2のモニタ21を露出させるためのナビゲーション装置用開口部11と、音声を入力するマイク4が取り付けられるマイク取り付け孔部12と、音声や映像等のデータを入力または出力するデータ入出力端子5が取付けられるデータ入出力端子取り付け孔部13と、を有する。そのため、本実施の形態1の車両カーナビゲーション装置用パネル1によれば、カーナビゲーション装置1自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、車両カーナビゲーション装置用パネル1に設けられたマイク取り付け孔部12やデータ入出力端子取り付け孔部13を使用することが可能となり、運転席周りにマイク4やデータ入出力端子5の配線が露出しないように、簡単にマイク4およびデータ入出力端子5を装着することが可能となる。
【0016】
また、図2図4に示すように、実施の形態1の車両カーナビゲーション装置用パネル1では、マイク取り付け孔部12は、データ入出力端子取り付け孔部13よりも上方に形成されている。そのため、本実施の形態1の車両カーナビゲーション装置用パネル1によれば、このようにすると、データ入出力端子取り付け孔部13に接続したデータ入出力端子3から携帯電話や、パーソナルオーディオプレーヤーや、パーソナルメディアプレーヤー等の外部機器までコード等が延び、ぶら下り状態にあるとしても、マイク取り付け孔部12はデータ入出力端子取り付け孔部13の上方に設けられているので、そのコード等がマイク4の音声入力部を覆うことがなくなり、マイク4の音声入力に支障を与えることを防止することができる。
【0017】
ここで、本実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、図2図4に示すように、データ入出力端子取り付け孔部13には、2つのデータ入出力端子、例えば、AUX端子等のピン端子と、USB端子とが取り付けられるように、ピン端子用円形状孔部13aと、USB端子用長方形状孔部13bとが形成されている。なお、本実施の形態1では、データ入出力端子取り付け孔部13には、2つのデータ入出力端子を設けて説明するが、本発明では、これに限らず、3つ以上のデータ入出力端子でも、1つのデータ入出力端子のみを設ける場合でも勿論よい。また、本実施の形態1では、AUX端子等のピン端子と、USB端子の2つのデータ入出力端子を設けるように説明したが、本発明では、これに限らず、S端子や、D端子、HDMI入力端子等のデータ入出力端子を設けるようにしても勿論よい。
【0018】
また、図4(b)に示すように、本実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1において、マイク取り付け孔部12の裏面側には、マイク4を左右両側から挟んで押さえる一対の挟み押さえ部121R,121Lが形成されている。
【0019】
図5(a),(b)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1のマイク取り付け孔部12に取り付けられるマイク4の外観例を示す斜視図と、取付け状態をパネル裏側から示す裏面図である。
【0020】
図5(a),(b)に示すように、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、マイク4には、クリップ42等に取り付けるための取り付け軸41が設けられており、このカーナビゲーション装置用パネル1のマイク取り付け孔部12に取り付ける場合には、クリップ42から取外して、一対の挟み押さえ部121R,121L間の所定の隙間、すなわちマイク4の取り付け軸41の径より大きい隙間にマイク4の取り付け軸41が嵌まるように取り付ける。このようにすると、従来のクリップ取り付けタイプのマイク4を、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1のマイク取り付け孔部12に簡単かつ確実に取り付けることができる。なお、図5(b)に示すように、この一対の挟み押さえ部121R,121Lには、それぞれ、内側から外側に窪む凹部121R1,121L1が形成されており、一対の挟み押さえ部121R,121Lの強度を向上させている。
【0021】
図6(a)〜(c)は、それぞれ、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1のデータ入出力端子取り付け孔部13に取り付けられるデータ入出力端子5の一例を示す斜視図であり、図6(a)は、端子ホルダー53にUSB端子51およびピン端子52を装着した状態、図6(b),(c)は、端子ホルダー53にUSB端子51およびピン端子52を装着していない状態を示している。
【0022】
つまり、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1のデータ入出力端子取り付け孔部13には、上述の図2図4に示すように、音声信号または映像信号入出力用の円形状のAUX端子等のピン端子52が納まるピン端子用円形状孔部13aと、短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子51が納まるUSB端子用長方形状孔部13bの短辺とを隣接させてデータ入出力端子取り付け孔部13の形状が長手方向に縦長または横長になるように形成している。このため、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1のデータ入出力端子取り付け孔部13によれば、幅が狭い箇所でも、データ入出力端子取り付け孔部13周囲のパネル強度を落とすことなく、USB端子51およびピン端子52を取り付けることが可能となる。
【0023】
その一方、端子ホルダー53は、図6(a)〜(c)に示すように、データ入出力端子取り付け孔部13の形状に合わせて縦長または横長になるように形成されており、長手方向の両端部には、それぞれネジ(図示せず)により取り付けるための取り付け片53a,53bが設けられている。このため、この取り付け片53a,53bによれば、端子ホルダー53の短手方向の幅に影響を与えないので、幅が狭い箇所でも、データ入出力端子取り付け孔部13周囲のパネル強度を落とすことなく、USB端子51およびピン端子52を取り付けることが可能となる。
【0024】
なお、実施の形態1の端子ホルダー53は、次の図7および図8により説明するが、左側面部531および右側面部532からなる分割構造から構成されている。
【0025】
図7(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダー53の左側面部531の外側、内側の一例を示す斜視図であり、図8(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダー53の右側面部532の外側、内側の一例を示す斜視図である。
【0026】
実施の形態1の端子ホルダー53では、左側面部531には、図7(a),(b)に示すように、取り付け片53a,53bと、引っ掛け孔531a〜531dと、仕切り壁531eが設けられている一方、右側面部532には、図8(a),(b)に示すように、引っ掛け爪532a〜532dと、仕切り壁532eとが設けられている。
【0027】
そのため、本実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、図7に示す左側面部531の内側と、図8に示す右側面部532の内側とを向かい合わせて、左側面部531の引っ掛け孔531a〜531dに、右側面部532の引っ掛け爪532a〜532dとが嵌まるように組み立てる。このようにすると、左側面部531の仕切り壁531e先端と、右側面部532の仕切り壁532e先端とが突き当たり、USB端子51の端子格納室53cと、ピン端子52の端子格納室53dとを独立して形成することができる。その結果、データ入出力端子取り付け孔部13には、USB端子51やピン端子52等の複数のデータ入出力端子毎に仕切り壁により区分けされた独立した端子格納室53c,53dを有する端子ホルダー53を介して複数のデータ入出力端子が取り付けられるので、複数のデータ入出力端子を簡単かつ確実にカーナビゲーション装置用パネル1に取り付けること可能となる。
【0028】
従って、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1には、カーナビゲーション装置2自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、マイク取り付け孔部12と、データ入出力端子取り付け孔部13とが設けられているので、運転席周りにマイク4やデータ入出力端子5の配線が露出しないようにしてマイク4およびデータ入出力端子5を設けることができ、美観性も向上する。
【0029】
また、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、マイク取り付け孔部12は、データ入出力端子取り付け孔部13よりも上方に形成されているので、データ入出力端子取り付け孔部13に接続したデータ入出力端子5から携帯電話や、パーソナルオーディオプレーヤーや、パーソナルメディアプレーヤー等の外部機器までコード等が延び、ぶら下ったとしても、マイク取り付け孔部12はデータ入出力端子取り付け孔部13の上方に設けられているので、そのコード等がマイク4の音声入力部を覆うことがなくなり、マイク4による音声入力の邪魔になることを防止することができる。
【0030】
また、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、マイク取り付け孔部12の裏面側には、マイク4を左右両側から挟んで押さえる一対の挟み押さえ部121L、121Rが形成されていると共に、一対の挟み押さえ部121L、121Rの間には、マイクの取り付け軸41を避けるための所定の間隔が形成されているので、取り付け軸41を有するマイク4をそのまま確実かつ簡単に固定することができる。
【0031】
また、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、データ入出力端子取り付け孔部13には、USB端子51やピン端子52毎に仕切り壁531e,532eにより区分けされた端子格納室53c,53dを有する端子ホルダー53を介してUSB端子51やピン端子52を取り付けられるので、USB端子51やピン端子52を簡単かつ確実にカーナビゲーション装置用パネル1に取り付けることができる。
【0032】
また、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1では、データ入出力端子取り付け孔部13には、ピン端子52が納まるピン端子用円形状孔部13aと、短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子51が納まるUSB端子用長方形状孔部13bとを有し、ピン端子用円形状孔部13aとUSB端子用長方形状孔部13bの短辺とを隣接させて、データ入出力端子取り付け孔部13の形状が長手方向(図3(a)や図4(b)上、上下方向)に縦長になり、データ入出力端子取り付け孔部13の形状の長手方向の両端部にそれぞれネジ等により取り付けるための取り付け片53a、53bが設けられているので、マイク取り付け孔部12と、データ入出力端子取り付け孔部13のピン端子用円形状孔部13aとUSB端子用長方形状孔部13bとが、最も細い幅で並ぶことになり、幅の狭い箇所にピン端子52とUSB端子51とを取り付ける場合に有効となる。
【0033】
参考例
次に、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’について説明する。
【0034】
実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1’では、マイク取り付け孔部12の取り付け位置を、データ入出力端子取り付け孔部13の取り付け位置より高い位置に設けるように説明したが、この参考例では、マイク取り付け孔部12の取り付け位置と、データ入出力端子取り付け孔部13の取り付け位置とを同じ高さにしたものである。
【0035】
図9は、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’の斜視図、図10(a),(b)は、それぞれ、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’の正面図、裏面図である。
【0036】
図9および図10に示すように、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’では、カーナビゲーション装置2のモニタ21を露出させるためのナビゲーション装置用開口部11’の下方に、マイク4が取り付けられるマイク取り付け孔部12’と、データ入出力端子5が取付けられるデータ入出力端子取り付け孔部13’とを、スピーカーボックス(図示せず。)や物入れボックス(図示せず。)等が挿入されるボックス用開口部14’を介して両側に配置している。そのため、本参考例の車両カーナビゲーション装置用パネル1’によれば、実施の形態1の車両カーナビゲーション装置用パネル1と同様に、カーナビゲーション装置1’自体にマイク等が備え付けられていない場合でも、運転席周りにマイク4やデータ入出力端子5の配線が露出しないように、または簡単にマイク4およびデータ入出力端子5を設けることが可能となる。
【0037】
図11(a)〜(c)は、それぞれ、参考例のカーナビゲーション装置用パネルのデータ入出力端子取り付け孔部13’に取り付けられるデータ入出力端子5や端子ホルダー53’の一例を示す斜視図、図12(a),(b)は、それぞれ、図11に示す実施の形態1の端子ホルダー53’の左側面部531’の外側、内側の一例を示す斜視図、図13(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダーの右側面部532’の外側、内側の一例を示す斜視図で、実施の形態1の図6図8に対応する図である。
【0038】
つまり、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’のデータ入出力端子取り付け孔部13’には、図9図10に示すように、音声信号または映像信号入出力用の円形状のピン端子52が納まるピン端子用円形状孔部13a’と、短辺と長片とを有する長方形状のUSB端子51が納まるUSB端子用長方形状孔部13b’の長辺とを隣接させてデータ入出力端子取り付け孔部13の形状がT字型になるように形成している。このため、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’のデータ入出力端子取り付け孔部13’によれば、長さが短い箇所でも、データ入出力端子取り付け孔部13’周囲のパネル強度を落とすことなく、USB端子51およびピン端子52を取り付けることが可能となる。
【0039】
その一方、端子ホルダー53’は、図11図13に示すように、データ入出力端子取り付け孔部13の形状に合わせてT字型に形成されており、短手方向の両端部には、それぞれネジ(図示せず)により取り付けるための取り付け片53a’,53b’が設けられている。このため、この取り付け片53a’,53b’によれば、端子ホルダー53’の
長手方向の幅に影響を与えないので、長手方向の長さが短い箇所でも、データ入出力端子取り付け孔部13’周囲のパネル強度を落とすことなく、USB端子51およびピン端子52を取り付けることが可能となる。
【0040】
なお、参考例の端子ホルダー53’は、図12および図13に示すように、左側面部531’および右側面部532’からなる分割構造から構成されている。
【0041】
図12(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダー53’の左側面部531’の外側、内側の一例を示す斜視図であり、図13(a),(b)は、それぞれ、図6に示す実施の形態1の端子ホルダー53’の右側面部532’の外側、内側の一例を示す斜視図である。
【0042】
図12および図13に示すように、参考例の端子ホルダー53’では、左側面部531’には、図7(a),(b)に示すように、取り付け片53a’,53b’と、引っ掛け孔531a’〜531d’と、仕切り壁531e’が設けられている一方、右側面部532’には、図8(a),(b)に示すように、引っ掛け爪532a’〜532d’と、仕切り壁532e’とが設けられている。
【0043】
そのため、本参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’でも、図12に示す左側面部531’の内側と、図13に示す右側面部532’の内側とを向かい合わせて、左側面部531’の引っ掛け孔531a’〜531d’に、右側面部532’の引っ掛け爪532a’〜532d’とが嵌まるように組み立てる。このようにすると、左側面部531’の仕切り壁531e’先端と、右側面部532’の仕切り壁532e’先端とが突き当たり、独立したUSB端子51の端子格納室53c’と、ピン端子52の端子格納室53d’とを形成することができる。その結果、データ入出力端子取り付け孔部13’には、USB端子51やピン端子52等の複数のデータ入出力端子毎に仕切り壁により区分けされた独立した端子格納室53c’,53d’を有する端子ホルダー53’を介して複数のデータ入出力端子が取り付けられるので、複数のデータ入出力端子を簡単かつ確実にカーナビゲーション装置用パネル1’に取り付けることができる。
【0044】
従って、本参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’は、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1と比較すると、マイク取り付け孔部12’の取り付け位置を、データ入出力端子取り付け孔部13’の取り付け位置より高い位置に設けるようにした点と、データ入出力端子取り付け孔部13’や端子ホルダー53’の形状の点等が異なるだけであるので、それ以外は、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1と同様であるので、実施の形態1のカーナビゲーション装置用パネル1と同様の効果が得られる。
【0045】
特に、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’では、データ入出力端子取り付け孔部13’には、ピン端子52が納まるピン端子用円形状孔部13a’と、長方形状のUSB端子51が納まるUSB端子用長方形状孔部13b’と、を有し、ピン端子用円形状孔部13a’と、USB端子用長方形状孔部13b’の長辺とを隣接させて、実施の形態1のデータ入出力端子取り付け孔部13よりもデータ入出力端子取り付け孔部13’の形状が長手方向の長さが短くなるように形成すると共に、データ入出力端子取り付け孔部13の短手方向であってピン端子用円形状孔部13a’の両側にそれぞれネジ等により取り付けるための取り付け片53a’,53b’を設けたので、データ入出力端子取り付け孔部13’のピン端子用円形状孔部13a’とUSB端子用長方形状孔部13b’とが最も短い長さで並ぶことになり、取り付け片53a’,53b’もデータ入出力端子取り付け孔部13’の長手方向に位置しないので、参考例のカーナビゲーション装置用パネル1’のように、長さの短い箇所にピン端子52とUSB端子51とを取り付ける場合に有効となる。
【符号の説明】
【0046】
1,1’ カーナビゲーション装置用パネル
11,11’ ナビゲーション装置用開口部
12,12’ マイク取り付け孔部
13,13’ データ入出力端子取り付け孔部
13a,13a’ ピン端子用円形状孔部
13b,13b’ USB端子用長方形状孔部
2 カーナビゲーション装置
3 車両
4 マイク
5 データ入出力端子
51 USB端子
52 ピン端子
53,53’ 端子ホルダー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13