(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る無線管理システム、無線端末装置および伝送管理方法の実施形態について詳しく説明する。尚、本実施形態では、例えば400MHz帯特定小電力無線規格(ARIB STD−T67規格)に基づいた無線を利用するものとする。この規格では、チャネル数がch7からch46までの39chがあり、送信する場合にキャリアセンスして使用されていないことを確認して、所定の送信時間内で自由に使用することができるようになっている。
【0019】
尚、本実施形態では、これらの複数のチャネルの内、2つのチャネル(例えばch7とch8など)を周波数冗長のために予め決めておくものとするが、無線管理装置により任意に変更できるようにしてもよいし、3つ以上のチャネルで冗長化を図るようにしてもよい。
【0020】
[無線管理システム100]
図1は、無線管理システム100全体の構成例を示す図である。
図1において、無線管理システム100は、離れた場所に点在する9つの各圃場に設置された無線端末装置101(1)から無線端末装置101(9)と、無線端末装置101(9)の圃場と通信可能な場所に設置された1つの無線管理装置102とを有する。そして、無線管理装置102では、管理者が管理用端末であるパソコン103を操作して、各無線端末装置101の設定を行ったり、各無線端末装置101からデータを集めて管理する。無線端末装置101から取得するデータ例として、畑の土壌温度や雰囲気温度、湿度、或いはpH値や水分量、日照量などのデータを取得する。また、作物の生育状態や農地の状態を撮影するカメラを設置して画像データを取得する。このようにして、無線管理装置102は、遠隔地から各圃場の状態を確認することができる。
【0021】
尚、以降の説明において、無線端末装置101(1)から無線端末装置101(9)に共通の内容を説明する場合は、無線端末装置101と記載し、特定の無線端末装置101を指す場合は符号に(*)を付加して例えば無線端末装置101(3)のように記載する。
【0022】
図1において、矢印はシステム設計時に予め決められた通信ルートを示している。尚、矢印は無線管理装置102への上り方向の通信を示しているが、下り方向の通信についても同じ通信ルートを時分割で使用する。そして、無線管理装置102と直接通信できない無線端末装置101は他の無線端末装置101を経由して無線管理装置102との間で通信を行う。例えば
図1において、無線端末装置101(9)は無線管理装置102と直接通信できるが、無線端末装置101(1)から無線端末装置101(8)は無線管理装置102と直接通信することができない。そこで、例えば無線端末装置101(1)は、無線端末装置101(7)と、無線端末装置101(8)と、無線端末装置101(9)とを経由して無線管理装置102との間で通信を行う。ここで、無線管理装置102を親局、親局の通信先である末端の無線端末装置101を子局と定義し、親局と子局との間で中継を行う無線端末装置101を中継局と定義する。上記の例では、無線端末装置101(1)は子局、無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)は中継局として動作する。同様に、無線端末装置101(2)または無線端末装置101(3)が子局の場合も、無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)は中継局として動作する。また、無線端末装置101(4)、無線端末装置101(5)、無線端末装置101(6)または無線端末装置101(7)が子局の場合は、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)が中継局として動作し、無線端末装置101(8)が子局の場合は、無線端末装置101(9)だけが中継局として動作する。尚、無線端末装置101(9)は無線管理装置102と直接通信できるので中継局は不要である。
【0023】
次に、親局と子局との間で通信するデータフォーマット例を
図2(a)に示す。尚、本実施形態では、各データはパケットで送受信されるものとする。
図2(a)において、パケットデータ201はヘッダ202とペイロード203とを有し、ヘッダ202は送信先アドレス251と、送信元アドレス252と、中継ルートにある中継局アドレス253とを有する。ペイロード203には、子局の取得データや親局のコマンドデータが格納される。尚、パケットデータ201に誤り検出符号を付加するようにしてもよい。例えば
図1において、親局の無線管理装置102から子局の無線端末装置101(1)にコマンドデータを送信する場合は、ヘッダ202は
図2(b)に示すように、送信先アドレス251は(1)、送信元アドレス252は(10)、中継局アドレス253は(9)>(8)>(7)となる。ここで、(9)>(8)>(7)は”>”により転送順序を示している。また、ペイロード203には無線管理装置102のコマンドデータが格納される。
【0024】
そして、無線管理装置102はパケットデータ201aを送信する。尚、中継ルートについては、システム設計時に予め決められているものとし、無線管理装置102内部に中継ルートが記憶されているものとする。
【0025】
無線管理装置102から送信されたパケットデータ201aを受信した無線端末装置101(9)は、パケットデータ201aのヘッダ202の中継局アドレス253を参照して、自装置のアドレスが記載されている場合は、自装置のアドレスを削除後のパケットデータ201aを再送信する。ここで、再送信されたパケットデータ201aのヘッダ202の中継局アドレス253は(8)>(7)となる。尚、自装置のデータアドレスを削除するのは、中継局間で無限ループに陥るのを防止するためである。従って、受信したパケットデータ201aのヘッダ251の中継局アドレス253に自装置のアドレスが無い場合は再送信されない。これにより、仮に無線管理装置102が送信したパケットデータ201aを無線端末装置101(6)が受信した場合、無線端末装置101(6)は、送信先アドレス251や中継局アドレス253に自局のアドレスが記載されていないので、再送信しない。また、仮に無線管理装置102が送信したパケットデータ201aが無線端末装置101(8)と無線端末装置101(9)とで受信された場合、無線端末装置101(8)は中継局アドレス253の自局アドレスより前に他局のアドレス(9)が記載されているので、再送信しない。中継局の無線端末装置101(7)についても同様に動作する。
【0026】
このようにして、無線管理装置102が送信するパケットデータ201aは、最終的に送信先の子局である無線端末装置101(1)に送信される。尚、送信先の無線端末装置101(1)が無線端末装置101(7)が再送信する前に無線端末装置101(8)が再送信するパケットデータ201aを受信した場合は、中継局アドレス253にアドレス(7)が残っているので、パケットデータ201aに記載されているコマンドの実行は行わないように動作する。これにより、同じコマンドを重複して実行することを防止できる。
【0027】
子局から親局に取得データを送信する場合も上記の説明と同様に動作する。この場合は、データ201のヘッダ202の送信先アドレス251は(10)、送信元アドレス252は(1)、中継局アドレス253は(7)>(8)>(9)となり、ペイロード203には無線端末装置101(1)の取得データが格納される。そして、中継局の無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)の順番に中継局アドレス253に記載された自局のアドレスを削除しながら再送信を繰り返して親局の無線管理装置102で受信される。
[無線端末装置101の構成例]
次に、無線端末装置101の構成例について
図3を用いて説明する。
図3において、無線端末装置101は、CPU301と、無線モジュール302と、センサ303と、カメラ304と、RTC(Real Time Clock)305と、メモリ306と、乾電池307と、フォトモスリレー308とで構成される。尚、各ブロックはバス309を介して相互に接続されている。
【0028】
CPU301は、内部に予め記憶されたプログラムに従って動作する中央演算処理部で、無線端末装置101全体の動作を制御する。
【0029】
無線モジュール302は、他の無線端末装置101や無線管理装置102との間でパケットデータ201を送受信するための回路を有している。尚、本実施形態では、先に説明したように、特定小電力無線規格に従った無線通信方法でパケットデータ201を送受信し、CPU301から指令される通信チャネルを用いている。例えば、特定小電力無線規格のch7を用いて通信するようCPU301から指令された場合は、無線モジュール302の通信周波数帯域をch7を設定する。
【0030】
センサ303は、先に説明したように、畑の土壌温度や雰囲気温度、湿度、或いはpH値や水分量、日照量などのデータを取得するためのセンサモジュールで構成される。
【0031】
カメラ304は、作物の生育状態や農地の状態を撮影して画像データを出力する。尚、画像データは、例えばVGA(640×480画素)やQVGA(320×240画素)フォーマットが用いられる。また、画像は、カラー画像であっても構わないし、モノクロ画像であっても構わない。或いは、色温度画像であっても構わない。
【0032】
RTC305は、時計機能と予め設定された時間を計測するタイマー機能の少なくとも1つを有し、予め設定された時刻になった場合、或いは予め設定された時間が経過した場合に、CPU301に割り込み信号を出力し、スリープ状態にあるCPU301を起動する。
【0033】
メモリ306は、センサ303の取得データやカメラ304が撮影した画像データを一時的に保持する。尚、メモリ306は、電源供給がされなくても記憶内容が保持される不揮発性のメモリとする。
【0034】
乾電池307は、無線端末装置101に動作電源を供給する。特に、無線端末装置101の主要部には乾電池307から直接電源が供給され、非主要部にはフォトモスリレー308を介して電源が供給される。ここで、主要部とは、無線端末装置101をスリープ状態からウェイクアップ状態にするために必要な回路ブロックで、少なくともRTC305と、RTC305が出力する割り込み信号を検出してCPU301を起動するためのCPU301の一部の回路に対応する。また、非主要部とは、例えば無線モジュール302、センサ303、カメラ304、メモリ306およびCPU301内部の回路でスリープ状態からウェイクアップ状態にするために必要ではない部分の回路である。尚、センサ303やメモリ306およびCPU301全体を主要部としてフォトモスリレー308を介さずに乾電池307から電源を供給するようにしてもよい。これにより、センサ303から取得するデータをメモリ306に記憶することができる。
【0035】
フォトモスリレー308は、CPU301からの指令に応じて乾電池307から供給される電源のオンオフを切り替えるためのスイッチである。そして、フォトモスリレー308を経由して非主要部に電源が供給される。
【0036】
バス309は、各ブロック間でデータやコマンド或いは制御信号などを入出力するための共通バスである。
[CPU301の処理]
次に、CPU301の処理について詳しく説明する。CPU301は、
図3に示したように、データ取得処理部351と、通信処理部352と、ウェークアップ処理部353と、スリープ処理部354と、時刻設定処理部355と、データ比較処理部356とを有する。
【0037】
データ取得処理部351は、センサ303から取得するデータやカメラ304で撮影した画像データをメモリ306に一時的に記憶する処理を行う。尚、RTC305が日時データを出力する機能を有する場合は、RTC305が出力する日時データを付加して記憶するようにしてもよい。例えば、センサ303の取得データが”土壌温度:10℃”であった場合、且つその時の日時データが”2011年1月1日”の場合は、例えば”土壌温度:10℃、2011年1月1日”のようなデータがメモリ306に記憶される。或いは、カメラ304が取得した画像データである場合は、一般的な電子カメラのように、RTC305が出力する日時データを画像ファイルのヘッダ情報として付加し、メモリ306に一時的に記憶する。
【0038】
通信処理部352は、無線モジュール302で他の無線端末装置101または無線管理装置102との間で通信を行うための処理を行う。例えば、特定小電力無線規格のch7を用いて通信する場合は、無線モジュール302にch7を設定する。そして、メモリ306に一時的に記憶されているデータを送信したり、無線管理装置102や他の無線端末装置101からデータやコマンドを受信する。尚、データやコマンドは、
図2で説明したようなデータフォーマットのパケットとして送受信される。また、通信処理部352は、受信したパケットのヘッダ情報をチェックして、自装置宛ではない場合および中継局として記載されていない場合は無視し、自装置宛の場合はパケット内容に応じた処理を行い、中継局として記載されている場合は無線モジュール302から受信したパケットを再送信する。
【0039】
ウェークアップ処理部353は、RTC305による割り込み信号を検出した場合に、フォトモスリレー308をオンして非主要部への電源供給を開始し、CPU301を通常の動作状態に起動する処理を行う。
【0040】
スリープ処理部354は、無線モジュール302を介して無線管理装置102からスリープコマンドを受信した場合に、フォトモスリレー308をオフして非主要部への電源供給を停止し、CPU301をスリープ状態にする処理を行う。
【0041】
時刻設定処理部355は、無線モジュール302を介して無線管理装置102から時刻設定コマンドを受信した場合に、時刻設定コマンドに記載されている時刻にRTC305を設定する。尚、RTC305に設定する情報は、本実施形態に係る無線管理システム100ではタイマー機能で計測する時間(例えば1時間など)である場合について説明するが、現在の日時情報(例えば2011年1月1日12時0分0秒など)であってもよい。
【0042】
データ比較処理部356は、センサ303の前回の取得データをメモリ306に保持しておき、最新の取得データと比較する処理を行う。尚、データ比較処理部356は、後で説明する実施形態で使用する処理部で、それ以外の実施形態では無くても構わない。
【0043】
このように、無線端末装置101は、CPU301の内部に予め記憶されたプログラムに従って動作し、センサ303の取得データやカメラ304の画像データをメモリ306に一時的に取り込み、無線管理装置102から送られてくるコマンドに応じてスリープ状態への移行や時刻設定を行い、メモリ306に取り込まれた各データは無線モジュール302から無線管理装置102に向けて送信される。
[無線管理装置102の構成例]
次に、無線管理装置102の構成例について
図4を用いて説明する。
図4において、無線管理装置102は、CPU401と、無線モジュール402と、RTC403と、メモリ404とで構成される。尚、各ブロックはバス405を介して相互に接続されている。
【0044】
CPU401は、内部に予め記憶されたプログラムに従って動作する中央演算処理部で、無線管理装置102全体の動作を制御する。
【0045】
無線モジュール402は、無線端末装置101との間で通信するための無線機である。尚、本実施形態では、先に説明したように、特定小電力無線規格に従った通信方法でコマンドやデータを送受信する。
【0046】
RTC403は、現在の日時情報(例えば2011年1月1日12時0分0秒など)を出力する。尚、日時はパソコン151から適宜、設定される。
【0047】
メモリ404は、無線端末装置101から送られてくるデータ(取得データや画像データ)を記憶する。
【0048】
尚、無線管理装置102は、AC100Vの商用電源に接続され、AC/DC変換を行う電源アダプター152から電源が供給される。
【0049】
ここで、無線管理装置102のCPU401は、管理者が操作するための入出力端末としてパソコン(PC)151が接続されている。管理者は、パソコン151で各無線端末装置101の設定や動作をチェックし、また受信されたデータを確認する。尚、パソコン151は、無線管理システム100を立ち上げ、無線端末装置101や無線管理装置102の設定を手動で変更する場合、各無線端末装置101から受信して無線管理装置102のメモリ404に蓄積された取得データの確認などに使用され、無線端末装置101からデータを収集する通常動作時は、無線管理装置102のCPU401の内部に予め記憶されたプログラムに従って無線管理システム100は自立して動作する。
[CPU401の処理]
次に、CPU401の処理について詳しく説明する。CPU401は、
図4に示したように、入出力端末IF部451と、時刻設定処理部452と、データ管理処理部453と、コマンド発行処理部454と、通信処理部455とを有する。
【0050】
入出力端末IF部451は、例えばUSB規格やRS232C規格などのシリアルインターフェースで接続された入出力端末(パソコン151など)との間でコマンドやデータなどを入出力する処理を行う。尚、本実施形態では、入出力端末をパソコン151としたが、コマンドを入力するキーボードや、データや画像を表示するモニタなどを有する専用端末であっても構わない。
【0051】
時刻設定処理部452は、パソコン151から入力される日時情報(例えば2011年1月1日12時0分0秒など)をRTC403に設定する。
【0052】
データ管理処理部453は、無線端末装置101から送られてくるデータ(センサデータや画像データ)をメモリ404に記憶する。この時、データを受信した時刻をRTC403から入力して、データに付加してメモリ404に記憶する。そして、パソコン151はCPU401を介してメモリ404に記憶されているデータを読み出し、パソコン151のモニタに出力したり、専用のアプリケーションソフトウェアでデータ解析や管理などを行う。
【0053】
コマンド発行処理部454は、パソコン151から手動で入力されるコマンドやCPU401がRTC403の時刻に応じて自動的に発行するコマンドなどを
図2で説明したデータフォーマットのパケットに格納し、無線モジュール402から無線端末装置101に送信する。
【0054】
通信処理部455は、無線モジュール402で無線端末装置101との間で通信を行うための処理を行う。例えば、特定小電力無線規格のch7を用いて通信する場合は、無線モジュール402にch7を設定する。そして、コマンド発行処理部454が作成したコマンドが格納されたパケットを無線端末装置101に送信したり、無線端末装置101からデータを受信する。
【0055】
このように、無線管理装置102は、CPU401の内部に予め記憶されたプログラムに従って動作し、各種のコマンドを無線端末装置101に送信し、また無線端末装置101から受信するデータに日時情報を付加してメモリ404に記憶する。
【0056】
以下、いくつかの動作パターンに対応する実施形態について説明する。尚、以下の各実施形態における無線管理システム100、無線端末装置101および無線管理装置102の基本的な構成は上記で説明した通りである。
【0057】
(第1実施形態)
次に第1実施形態に係る無線管理システム100における無線端末装置101と無線管理装置102との間で送受信されるシーケンス例について説明する。尚、本実施形態では、無線管理システム100全体で予め設定された1つの通信チャネルしか利用しない。
図5は、子局である無線端末装置101がRTC305に設定された時刻にCPU301をウェイクアップし、親局である無線管理装置102にカメラ304で撮影した画像データを送信する場合のシーケンス例を示している。
【0058】
以下、無線端末装置101と無線管理装置102との間の動作シーケンスについて順番に説明する。尚、送受信されるデータやコマンドは
図2で説明したデータフォーマットでパケット化されて送受信される。
【0059】
(ステップS101)無線端末装置101において、RTC305は予め設定された時刻にCPU301をウェイクアップさせ、ウェイクアップしたCPU301はウェイクアップ通知データを無線管理装置102に送信する。
【0060】
(ステップS102)無線端末装置101からウェイクアップ通知データを受信した無線管理装置102は、画像データ要求コマンドを無線端末装置101に送信する。尚、ここでは、画像データ要求コマンドを発行したが、無線端末装置101のセンサ303が取得データを要求する場合は、センサデータ要求コマンドを発行する。
【0061】
(ステップS103)無線管理装置102から画像データ要求コマンドを受信した無線端末装置101は、カメラ304で撮影してメモリ306に記憶されている画像データを無線管理装置102に送信する。
【0062】
(ステップS104)無線端末装置101から送信された画像データを受信した無線管理装置102は、無線端末装置101に対してスリープコマンドを発行する。そして、スリープコマンドを受信した無線端末装置101は、スリープ状態に移行する。
【0063】
このようにして、無線端末装置101が稼動していない期間にスリープ状態にしておくことにより、低消費電力化を図り、電池の寿命を延ばすことができる。
【0064】
ここで、無線端末装置101のウェークアップ時刻は、各無線端末装置101で異なるように管理者により予めスケジューリングされている。尚、ウェークアップ時刻の設定は、無線管理システム100を立ち上げる時にパソコン151から管理者が設定するようにしてもよいし、運用中にパソコン151から変更できるようにしてもよい。また、ここでは、各無線端末装置101のRTC305の時刻は同期しているものとするが、部品のばらつきや環境条件によってずれる場合があるので、後に説明するように、各無線端末装置101のRTC305の時刻設定を行う。
【0065】
(第2実施形態)
次に第2実施形態に係る無線管理システム100における無線端末装置101と無線管理装置102との間で送受信されるシーケンス例について説明する。第1実施形態では、1つの通信チャネルを中継局を含めて時分割で使用したが、本実施形態では複数の通信チャネルを使用する。そして、無線モジュール302で使用するチャネル選択を行い、同じデータを周波数と時間で冗長化して送信する。これにより、特定の周波数が他のシステムで使用されている場合やノイズの影響がある場合でも通信できる確立が高くなる。特に特定小電力無線規格は公共的に様々な場所で使用されるものなので、突然の通信障害などで伝送できないことが日常的に起きる可能性が高く、冗長化によりある程度回避することができる。
【0066】
図6は、子局である無線端末装置101において、RTC305に設定された時刻にCPU301をウェイクアップし、親局である無線管理装置102にカメラ304で撮影した同一の画像データを異なるチャネルで時間をずらして送信する場合のシーケンス例を示している。尚、
図5と同符号のステップは同じ処理を示している。
【0067】
以下、無線端末装置101と無線管理装置102との間の動作シーケンスについて順番に説明する。尚、送受信されるデータやコマンドは
図2で説明したデータフォーマットに従ってパケット化されて送受信される。
【0068】
ステップS101で、無線端末装置101は、予め設定された時刻にウェイクアップして、ウェイクアップ通知データを無線管理装置102に送信する。
【0069】
(ステップS201)無線端末装置101からウェイクアップ通知データを受信した無線管理装置102は、チャネル設定コマンドを無線端末装置101に送信する。ここでは、特定小電力無線規格のch7に設定するコマンドを発行する。そして、チャネル設定コマンドを受信した無線端末装置101は、無線モジュール302の通信チャネルをch7に設定する。尚、チャネル設定コマンドは、ch7に設定する前のチャネル(例えばch10など)で送信される。また、親局と子局との間に中継局を介する場合、通信チャネルの変更は親局から最も遠い端部の子局から実行する。例えば
図1において、子局の無線端末装置101(1)と、親局の無線管理装置102(10)との間で通信チャネルの変更を行う場合は、最初に無線端末装置101(1)の通信チャネルを変更し、2番目に無線端末装置101(7)、3番目に無線端末装置101(8)、4番目に無線端末装置101(9)の通信チャネルを変更する。そして、無線管理装置102の通信チャネルも変更し、二回目の通信チャネルの変更を終了する。
【0070】
(ステップS102a)この処理は
図5のステップS102と同じ処理で、通信チャネルの変更が終了した無線管理装置102は、画像データ要求コマンドを無線端末装置101に送信する。
【0071】
(ステップS103a)この処理は
図5のステップS103と同じ処理で、無線端末装置101は画像データを無線管理装置102に送信する。
【0072】
(ステップS202)無線管理装置102は、再びチャネル設定コマンドを無線端末装置101に送信する。尚、本実施形態では、ステップS103aで画像データの受信ができたか否かに拘らず、無線管理装置102は予め設定した所定時間が経過後にチャネル設定コマンドを送信するものとする。また、送受信するパケットに誤り検出符号が付加されている場合は受信したデータが正常であるか否かを判別できるので、ステップS103aの処理を実行後にステップS104に進んでも構わない。
【0073】
本ステップでは、ch7からch8に設定するコマンドを発行する。この場合において、親局と子局の間に中継局がある場合は、通信チャネルの変更を親局から最も遠い端部の子局から順番に実行する。
【0074】
ここで、無線端末装置101と無線管理装置102との間で使用する通信チャネル数や通信チャネル番号は、管理者により予めスケジューリングされているものとする。
【0075】
(ステップS102b)この処理は
図5のステップS102と同じ処理で、通信チャネルの変更が終了した無線管理装置102は、画像データ要求コマンドを無線端末装置101に送信する。
【0076】
(ステップS103b)この処理では、ステップS103aと同様に画像データを無線管理装置102に送信する。
【0077】
(ステップS104)無線端末装置101から再送信された画像データを受信した無線管理装置102は、無線端末装置101に対してスリープコマンドを発行する。尚、ステップS103bで画像データの受信ができたか否かに拘らず、無線管理装置102は予め設定した所定時間が経過後にスリープコマンドを送信するものとする。そして、スリープコマンドを受信した無線端末装置101は、スリープ状態に移行する。
【0078】
このようにして、無線端末装置101から同一のデータ(センサデータや画像データ)を異なる周波数の通信チャネルで時間をずらして送信することにより簡易的な冗長化を図ることができ、データの信頼性や通信の安定性など伝送品質を向上することができる。また、第1実施形態と同様に、無線端末装置101が稼動していない期間にスリープ状態にしておくことにより、低消費電力化を図り、電池の寿命を延ばすことができる。
【0079】
(第3実施形態)
次に第3実施形態に係る無線管理システム100における無線端末装置101と無線管理装置102との間で送受信されるシーケンス例について説明する。第1実施形態では、各無線端末装置101は、互いに異なる時間にウェイクアップするようにスケジューリングされているが、各無線端末装置101のRTC305の時刻設定にずれがある場合は、無線端末装置101がウェイクアップしてウェイクアップ通知コマンドを送信する際に衝突する可能性がある。特に、圃場など屋外に無線端末装置101が設置される場合は、環境条件が良くないのでRTC305の時間が変動し易く、時間で管理されたデータ伝送が難しいという問題がある。
【0080】
そこで、本実施形態では、複数の無線端末装置101のRTC305の時刻設定を行うことにより、第1実施形態や第2実施形態で説明したような時分割動作が可能になる。例えば各無線端末装置101がウェークアップした時に、無線端末装置101からウェークアップ通知データを受信した無線管理装置102は、時刻情報が記載された時刻設定コマンドを無線端末装置101に送信する。時刻設定コマンドを受信した無線端末装置101は、RTC305の時刻を設定する。これにより、複数の無線端末装置101は衝突することなく無線管理装置102との間でそれぞれ通信することができる。
【0081】
図7は、無線管理装置102が順番に子局1の無線端末装置101と子局2の無線端末装置101とに時刻設定コマンドを送信する場合のシーケンス例を示している。尚、
図5と同符号のステップは同じ処理を示しているので、詳しい説明は省略する。
【0082】
図7において、無線管理装置102からのスリープコマンドによってスリープ状態にある複数の無線端末装置101(
図7の例では子局1と子局2)が順番にウェイクアップしてウェイクアップ通知コマンドを無線管理装置102に送信する。
【0083】
以下、無線端末装置101と無線管理装置102との間の動作シーケンスについて順番に説明する。尚、送受信されるデータやコマンドは
図2で説明したデータフォーマットでパケット化されて送受信される。
【0084】
ステップS104で、無線管理装置102から送信されるスリープコマンドにより、子局1と子局2の無線端末装置101は、スリープ状態に移行している。
【0085】
(ステップS101a)この処理は
図5のステップS101と同じ処理で、子局1の無線端末装置101において、RTC305は予め設定された時刻にCPU301をウェイクアップし、ウェイクアップしたCPU301はウェイクアップ通知データを無線管理装置102に送信する。
【0086】
(ステップS301)無線端末装置101からウェイクアップ通知データを受信した無線管理装置102は、時刻設定コマンドを子局1の無線端末装置101に送信する。そして、時刻設定コマンドを受信した子局1の無線端末装置101は、時刻設定コマンドに記載された時刻にRTC305の時刻を設定する。尚、本実施形態において、設定時刻は、子局1の無線端末装置101が次にウェイクアップするまでの時間に対応し、例えば1時間に設定される。この場合はRTC305がタイマーとして動作し、1時間後にスリープ状態にあるCPU301に割り込みを発生してCPU301をウェイクアップさせる。
【0087】
(ステップS101b)この処理は
図5のステップS101と同じ処理で、子局2の無線端末装置101において、RTC305は予め設定された時刻にCPU301をウェイクアップし、ウェイクアップしたCPU301はウェイクアップ通知データを無線管理装置102に送信する。
【0088】
(ステップS302)無線端末装置101からウェイクアップ通知データを受信した無線管理装置102は、時刻設定コマンドを子局1である無線端末装置101に送信する。そして、時刻設定コマンドを受信した子局1の無線端末装置101は、時刻設定コマンドに記載された時刻にRTC305の時刻を設定する。尚、この時に設定する時刻は、ステップS301と同様に、子局2の無線端末装置101が次にウェイクアップするまでの時間に対応する。
【0089】
このようにして、各無線端末装置101(
図7の例では子局1および子局2)のRTC305の時刻を設定することができ、正確なスケジューリングが可能になる。これにより、複数の無線端末装置101のスリープ状態およびウェイクアップ状態の期間を管理することができる。
【0090】
(第4実施形態)
次に第4実施形態に係る無線管理システム100について
図8を用いて説明する。本実施形態では、無線端末装置101から無線管理装置102に送信されるデータ量を削減することにより、省電力化を図ることができる。例えば送信データ量が削減されると、データ送信時間や無線端末装置101がウェイクアップしている時間が短くなり、また送信時間も短くなるので、電池の消耗を少なくすることができる。
【0091】
そこで、本実施形態では、無線端末装置101のセンサ303が取得したデータと前回の取得データとを比較して、変化した部分のみ無線管理装置102に送信することにより、送信データ量を削減する。例えば
図8に示すように、最初の時刻9:00の取得データはそのまま送信データとして無線管理装置102に送信するが、
図3のCPU301のデータ比較処理部356は、2回目の時刻9:00の取得データと、時刻9:10の取得データとを比較して変化している部分を検出する。そして、変化したデータのみ無線管理装置102に送信する。例えば時刻9:10の取得データにおいて、下線部で示した80の”8”が変化している値なので、この値を送信データとする。尚、
図8に示したように、変化したデータの位置がわかるように”,”で区切り、且つ変化した桁が分かるように変化していない下の桁に”0”を挿入する。例えば時刻9:10の場合、送信データは”80,,,,,”となる。同様に、時刻9:20の送信データは、時刻9:10の取得データと比較して変化した値と変化していない桁に”0”を挿入して”900,6,,,,”となる。また、変化がないデータは送信しないようにしてもよいが、“,,,,,,”のようにデータの区切り記号だけを送信するようにしてもよい。
【0092】
このようにして、無線端末装置101から無線管理装置102に送信されるデータ量を削減することにより、省電力化を図ることができる。特に圃場の場合は、畑や水田などの植物の生育を監視するので、取得されるデータの変化が遅く、変化した部分を送信することで大幅なデータ量の削減を行うことができる。
【0093】
以上、各実施形態で様々なシーケンス例を挙げて説明してきたが、実際には上記の実施形態で説明した内容の全てまたは一部が複合的に行われる。次に示すスケジューリング例では上記の各実施形態で説明したシーケンスが複合的に実行される。
図9は、
図1で説明した無線管理システム100において、無線管理装置102のパソコン151で管理者が予めスケジューリングした内容に従って動作する場合の一例を示している。
【0094】
図9は、無線管理装置102(親局)と、無線端末装置101(1)から無線端末装置101(6)までの子局と、無線端末装置101(7)から無線端末装置101(9)までの中継局とのそれぞれの動作の流れを時刻8:01から時刻9:39までについて示した図である。尚、無線管理装置102は、子局の無線端末装置101(1)と通信するために、先に中継局となる無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)がウェイクアップするように予めスケジューリングしている。例えば
図9では、時刻8:01に無線端末装置101(1)、時刻8:02に無線端末装置101(7)、時刻8:03に無線端末装置101(8)、時刻8:04に無線端末装置101(9)の順番にRTC305により自立的にウェークアップするようになっている。ここで、先に
図5および
図7で説明したようにウェイクアップ時に各無線端末装置101は無線管理装置102にウェイクアップ通知コマンドを送信するので、コマンドが衝突しないように時間をずらして順番に行う必要がある。
【0095】
そして、無線管理装置102は、ウェイクアップした無線端末装置101に時刻設定コマンドを順番に送信する。
図9の例では、時刻8:05に無線端末装置101(1)、時刻8:06に無線端末装置101(7)、時刻8:07に無線端末装置101(8)および時刻8:08に無線端末装置101(9)の時刻リセットをそれぞれ行う。尚、ここでは、RTC305はタイマーとして動作し、時刻リセットのタイミングから所定時間(例えば5時間)経過後にCPU301に割り込みを発生するものとする。
図9の例では、8:05に時刻リセットするのでRTC305のタイマーが5時間である場合は、13:05に再び割り込みが発生してCPU301がウェイクアップし、同様の処理を繰り返し実行する。
【0096】
次に、無線管理装置102は、各無線端末装置101の無線モジュール302が使用する通信チャネルを設定するために、チャネル設定コマンドを送信する。この場合も時刻設定コマンドと同様に順番にチャネル設定コマンドを送信する。
図9の例では、時刻8:09に無線端末装置101(1)、時刻8:10に無線端末装置101(7)、時刻8:11に無線端末装置101(8)および時刻8:12に無線端末装置101(9)の各無線モジュール302の通信チャネルをch7に設定する。尚、このチャネル設定コマンドは、前回設定された通信チャネルで通信される。
【0097】
このようにして、時刻リセットと通信チャネルの設定を行った後、時刻8:13に、無線管理装置102は、中継局の無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)を経由して、無線端末装置101(1)にデータ要求コマンドを送信する。これを受けた無線端末装置101(1)は、データ要求コマンドがセンサデータを要求している場合はセンサ303の取得データを、画像データを要求している場合はカメラ304が撮影した画像データを無線管理装置102に送信する。そして、時刻8:22に無線端末装置101(1)からデータを受信した無線管理装置102は、データを受信した日時を受信データに付加するデータ処理を行ってメモリ306に保存する。
【0098】
そして、冗長性を持たせるために、無線管理装置102は各無線端末装置101と通信するための通信チャネルをch7からch8に変更する処理を行う。
図9の例では、時刻8:23に無線端末装置101(1)、時刻8:24に無線端末装置101(7)、時刻8:25に無線端末装置101(8)および時刻8:26に無線端末装置101(9)の各無線モジュール302の通信チャネルをch7からch8に設定する。尚、このチャネル設定コマンドは、前回使用したch7で通信される。
【0099】
このようにして、通信チャネルの変更を行った後、時刻8:27に、無線管理装置102は、中継局の無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)を経由して、無線端末装置101(1)にデータ要求コマンドを送信する。これを受けた無線端末装置101(1)は、時刻8:13の場合と同様に、データ要求コマンドでセンサデータを要求している場合はセンサ303の取得データを、画像データを要求している場合はカメラ304が撮影した画像データを無線管理装置102に送信する。そして、時刻8:36に無線端末装置101(1)からデータを受信した無線管理装置102は、データを受信した日時を受信データに付加するデータ処理を行ってメモリ306に保存する。そして、時刻8:37に無線管理装置102は、無線端末装置101(1)にスリープコマンドを発行し、無線端末装置101(1)はスリープ状態に移行する。
【0100】
同様に、子局の無線端末装置101(2)は、時刻8:38に自立してウェークアップする。そして、無線端末装置101(1)と同様に、ウェークアップ通知コマンドを無線管理装置102に送信する。そして、時刻8:39に無線管理装置102は時刻設定コマンドを送信して無線端末装置101(2)のRTC305を時刻リセットする。以降、時刻8:40のチャネル設定から時刻9:08のスリープ状態への移行までの動作は、無線端末装置101(1)の時刻8:09から時刻8:37までの処理と同じである。
【0101】
さらに、子局の無線端末装置101(3)は、時刻9:09に自立してウェークアップしてから、時刻9:39にスリープ状態へ移行するまでの動作は、無線端末装置101(2)の時刻8:38から時刻9:08までの処理と同じである。
【0102】
尚、
図9において、中継局である無線端末装置101(7)、無線端末装置101(8)および無線端末装置101(9)は、無線端末装置101(1)から無線端末装置101(3)までの通信動作が終了後にスリープ状態に移行する。
図9の例では、時刻9:40に無線端末装置101(7)、時刻9:41に無線端末装置101(8)、時刻9:42に無線端末装置101(7)にそれぞれスリープコマンドを送信してスリープ状態にする。
【0103】
また、
図9の例では1分単位で各動作を行うようにスケジューリングしたが、これに限らず、秒単位でもよい。また、無線端末装置101(1)と無線端末装置101(2)のウェークアップの時間差も1分間隔でなくても構わない。
【0104】
このようにして、無線端末装置101の非稼動期間はスリープ状態にしておくことにより、低消費電力化を図り、電池の寿命を延ばすことができる。また、無線端末装置101から同一のデータ(センサデータや画像データ)を異なる周波数チャネルで時間をずらして送信することにより簡易的な冗長化を図ることができ、通信不良やデータ誤りなどがある場合でも伝送品質を向上することができる。さらに、各無線端末装置101のRTC305の時刻を設定することができ、正確なスケジューリングが可能になる。
【0105】
尚、本実施形態では、点在する圃場に無線端末装置101を設置して、センサ303が取得するセンサデータやカメラ304で撮影した画像データを無線管理装置102に送信して管理する無線管理システム100について説明したが、圃場に限らず、例えば、点在する水道設備の水漏れを監視するシステム、動的対象物(家畜等)を監視するシステム、遊園地やイベント会場の迷子を防止するシステムなどへの適用が可能である。さらに、作業員に衛星利用測位システム(GPS)付きの無線端末装置101を持たせて、逐次、作業位置を収集して管理するシステム、或いは各作業員がどこでどれだけ作業したかを記録して作業の効率化を図るシステムなどへの適用も可能である。
【0106】
以上説明したように、本発明に係る無線管理システム、無線端末装置および伝送管理方法は、大掛かりな電源設備が不要で、電池だけで長期間に亘って安定したシステム運用を行うことができる。
【0107】
尚、本発明に係る無線管理システム、無線端末装置および伝送管理方法について、各実施例を挙げて説明してきたが、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の多様な形で実施することができる。そのため、上述した実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。