(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5766634
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】無電圧接点読み取り装置
(51)【国際特許分類】
H03K 17/00 20060101AFI20150730BHJP
H01H 47/00 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
H03K17/00 J
H01H47/00
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-45432(P2012-45432)
(22)【出願日】2012年3月1日
(65)【公開番号】特開2013-183265(P2013-183265A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】岩城 隆志
(72)【発明者】
【氏名】木原 一
(72)【発明者】
【氏名】柳原 徳久
【審査官】
栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−181867(JP,A)
【文献】
特開平01−202674(JP,A)
【文献】
特開2008−269438(JP,A)
【文献】
特開平09−204207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 17/00
H01H 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の無電圧接点に電流制限抵抗を介して給電する電圧出力部と、この電圧出力部からの給電による前記電流制限抵抗の電圧を測定する電圧監視部を備え、測定された電圧により外部の無電圧接点の開閉状態を検出する無電圧接点読み取り装置において、
前記電圧出力部は任意の電圧を出力するように構成され、前記電圧監視部で測定された電圧に基いて、無電圧接点の通電状態を判別して前記電圧出力部の給電電圧を決定する制御部を備え、この決定された電圧で前記電圧出力部から無電圧接点に給電することを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項2】
請求項1に記載の無電圧接点読み取り装置において、前記制御部は無電圧接点の通電状態から無電圧接点の種類を判別して種類に応じて給電電圧を決定することを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項3】
請求項2に記載の無電圧接点読み取り装置において、前記制御部は無電圧接点の通電状態から無電圧接点が機械式か半導体式かを判別することを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項4】
請求項3に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点が機械式接点のとき、前記制御部は前記電圧出力部からの高電圧を給電するように制御することを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項5】
請求項3に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点が半導体式接点
のとき、前記制御部は前記電圧出力部からの低電圧を給電するように制御することを特徴
とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項6】
外部の無電圧接点に電流制限抵抗を介して給電する電圧出力部と、この電圧出力部からの給電による前記電流制限抵抗の電圧を測定する電圧監視部を備え、測定された電圧により外部の無電圧接点の開閉状態を検出する無電圧接点読み取り装置において、
外部の無電圧接点がC接点であり、無電圧接点のA接点とB接点にそれぞれ給電する電流制限抵抗と電圧出力部と、前記電圧監視部で測定された電圧に基く通電状態からA接点とB接点の開閉に矛盾を検知したとき、前記無電圧接点への給電を停止するように前記電圧出力部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【請求項7】
外部の無電圧接点に電流制限抵抗を介して給電する電圧出力部と、この電圧出力部からの給電による前記電流制限抵抗の電圧を測定する電圧監視部を備え、測定された電圧により外部の無電圧接点の開閉状態を検出する無電圧接点読み取り装置において、
外部の無電圧接点がC接点であり、無電圧接点のA接点とB接点にそれぞれ給電する電流制限抵抗と電圧出力部と、前記電圧監視部で測定された電圧に基く通電状態からA接点とB接点のうち開いている接点に給電するように前記電圧出力部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする無電圧接点読み取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無電圧接点出力部の無電圧接点の開・閉を読み取ることができる無電圧接点読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から無電圧接点出力を備えた産業用装置(機器)が多数ある。無電圧接点は、電圧、電流が外部から給電され、接点の開・閉を外部で知ることができる。産業用のため、無電圧接点に給電する電気仕様は産業用でよく使われている5〜24Vものがほとんどである。無電圧接点出力には、装置の運転状況や装置が測定した情報などが出力される。他方で、既設の産業用装置の無電圧接点の情報を通信装置に接続したいという要求が増えてきている。
【0003】
既設の産業用装置を通信化する方法はいくつかの方法が考えられるが、導入が簡単なのは無電圧接点読み取り装置に無線機能を備えたものを使う方法である。無線化により通信線が必要なくなり、設置工事が簡便になるからである。ただし、この場合であっても、無電圧接点読み取り装置自体の電源が必要になるが、産業用装置の設置場所によっては十分な電源の確保ができない場合がある。もし無電圧接点読み取り装置が電池駆動できればあらゆる場所に設置された産業用装置の通信化、無線化が可能になり、設置工事も簡単になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−202674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、産業用装置の無電圧接点出力は、前記のとおり産業用に用意しやすい電圧を給電する必要があるが、電池で給電することは考慮されておらず、電池で給電し続けるには消費電力が大きすぎるという問題がある。また、一般に電池電圧と比べるとさらに高い電圧を給電する必要がある。従来の方法では、無電圧接点出力が閉じている場合であっても外部給電からの電流を流し続けているために多大な電流を消費してしまう。
【0006】
この問題を解決するものとして特許文献1を挙げることができる。特許文献1は、無電圧接点が開から閉と成り、更に開と成るまでの間の流出電流を、間欠的にしか流れないようにして、電源の消耗が少なく、装置の小型化および低コスト化を図ったものである。
【0007】
しかしながら、無電圧接点には、ある一定以上の電圧を掛けて接点表面の酸化膜を破壊しないと接点が閉じているかどうかわからない機械式接点や、小電圧で開閉が分かるもの等がある。したがって、接点の種類に応じた条件で通電しないと電力消耗を抑えることが困難であり、十分な電池駆動時間を確保することができない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の欠点にかんがみ、接点の種類に応じて電力消耗の少ない最適の条件で通電する接点読取装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、外部の無電圧接点に電流制限抵抗を介して給電する電圧出力部と、この電圧出力部からの給電による前記電流制限抵抗の電圧を測定する電圧監視部を備え、測定された電圧により外部の無電圧接点の開閉状態を検出する無電圧接点読み取り装置において、
前記電圧出力部は任意の電圧を出力するように構成され、前記電圧監視部で測定された電圧に基いて、無電圧接点の通電状態を判別して前記電圧出力部の給電電圧を決定する制御部を備え、この決定された電圧で前記電圧出力部から無電圧接点に給電することを特徴とする。
【0010】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、前記制御部は無電圧接点の通電状態から無電圧接点の種類を判別して種類に応じて給電電圧を決定することを特徴とする。
【0011】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、前記制御部は無電圧接点の通電状態から無電圧接点が機械式か半導体式かを判別することを特徴とする。
【0012】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点が機械式接点のとき、前記制御部は前記電圧出力部からの高電圧を給電するように制御することを特徴とする。
【0013】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点が半導体式接点のとき、前記制御部は前記電圧出力部からの低電圧を給電するように制御することを特徴とする。
【0014】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点がC接点のとき、無電圧接点のA接点とB接点にそれぞれ給電する電流制限抵抗と電圧出力部を備え、前記制御部は前記電圧監視部で測定された電圧に基く通電状態からA接点とB接点の開閉に矛盾を検知したとき、無電圧接点への給電を停止するように前記電圧出力部を制御することを特徴とする。
【0015】
また、上記に記載の無電圧接点読み取り装置において、外部の無電圧接点がC接点のとき、無電圧接点のA接点とB接点にそれぞれ給電する電流制限抵抗と電圧出力部を備え、前記制御部は前記電圧監視部で測定された電圧に基く通電状態からA接点とB接点のうち開いている接点に給電するように前記電圧出力部を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、無電圧接点読み取り装置の消費電力を最小化し、電池駆動が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明実施例1の無電圧接点読み取り装置の構成図である。
【
図2】本発明実施例2の無電圧接点読み取り装置の構成図である。
【
図3】本発明実施例1の動作フローチャートである。
【
図4】本発明実施例2の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明実施例1の無電圧接点読み取り装置の構成図である。1は、産業装置8内に備えた無電圧接点出力部で、内蔵する無電圧接点1aが産業装置8の動作に伴って開閉操作される。
【0019】
2は無電圧接点読み取り装置で、外部の前記無電圧接点1aに電流制限抵抗4を介して給電する電圧出力部3と、この電圧出力部3からの給電による前記電流制限抵抗4の電圧を測定する電圧監視部5と、前記各部を制御する制御部6を備え、外部の無電圧接点の開閉が検出される。
【0020】
前記電圧出力部3は電池と、制御部6の指令により電圧を上昇・下降するように任意の電圧を出力する電子回路によって構成される。電圧出力部3から無電圧接点1aへの給電に基いて、前記電圧監視部5で電流制限抵抗4の電圧が測定され、この測定された電圧に基いて制御部6が無電圧接点1aの通電状態を判別する。さらに、制御部6は通電状態に基いて電圧出力部3の供給電圧を決定し、この決定された電圧で電圧出力部3から無電圧接点に給電する。
【0021】
無電圧接点1aが閉のとき、電圧出力部3から出力される電圧がいかなる場合であっても通電電流がアース7に流れ込むため、電流制限抵抗4の電圧はアース7電位と同じとなり、電圧監視部5は電圧0Vを測定する。他方、無電圧接点1aが開のとき、通電電流が流れないため、電流制限抵抗4の電圧は電圧出力部3の出力電圧と同じとなり、電圧監視部5はこの出力電圧を測定する。このように通電状態に基いて測定された電圧により、無電圧接点の開・閉を検出することができる。検出された開・閉の検出結果は、制御部6の指令により無線により外部の受信器へ出力される。
【0022】
本実施例1では、電圧出力部3の出力電圧を徐々に上げていく。給電電圧監視機能5は、無電圧接点出力部1の接点1aが閉であれば、常に0Vを測定する。この場合、電圧出力部3は、電力効率が一番いい電圧出力を行う。なお、電力効率が一番いい電圧は、電圧出力部3の回路設計時に決まる値である。無電圧接点出力部1の接点情報によっては、閉の時間が長い場合など、常に接点を監視し続ける必要がないものもあり、この場合、電圧出力部3の電圧出力自体を停止してしまう方法もある。この場合は、電圧出力部3の出力電圧をある一定時間停止した後に、また出力電圧を徐々に上げていき、電圧監視部5で電圧を測定することを繰り返す。
【0023】
電圧出力部3の電圧を徐々にあげていったとき、電圧監視部5がこれに比例して徐々に上がっていく電圧を監視した場合、無電圧接点出力部1の接点1aは開だと判断できる。このとき電圧出力部3の出力電流は、電圧監視部5に流れる電流と、無電圧接点出力部1の接点1aの漏れ電流の合計である。無電圧接点出力部1の接点1aが機械式接点の場合は、漏れ電流はほとんど0に等しいが、半導体式接点の場合は、無視できない電流量となる。漏れ電流が小さい場合と比べて、漏れ電流が大きい場合は、電流制限抵抗4を流れる電流も大きくなることにより、電圧監視部5が測定する電流制限抵抗4の電圧が低くなる。このように、無電圧接点出力部1の接点1aが機械式であるか半導体式であるかの接点の種別を、無電圧接点の通電状態から制御部6で判別することができる。
【0024】
無電圧接点出力部1の接点1aの種別は、以上のように無電圧接点読み取り装置2が自動的に判別する場合と、その他に無電圧接点読み取り装置2にあらかじめ設定しておく場合が考えられる。どちらであっても、無電圧接点出力部1の接点1aの種別に応じて電圧出力部3の出力電圧を変更する必要がある。すなわち、半導体式接点の場合は、比較的低い電圧でも接点の閉・開を読み取れるため、電圧出力部3の出力電圧を低くして消費電力の低減を図る。機械式接点の場合は、接点の劣化(経年変化により接点表面に酸化膜が形成されて接触抵抗が増加する)を高電圧をかけて解消(酸化膜を除去する)を行う場合があるため、高い電圧を出力する。高い電圧をかけたとしても、機械式接点の場合は接点開時の漏れ電流は0に等しいため消費電力が増加せず、高い電圧効率が実現できる。以上のようにして、無電圧接点読み取り装置の消費電力を最小化することができる。
【0025】
次に上記動作を
図3のフローチャートで説明する。ステップ(S)100、101で、電圧出力部3から無電圧接点1aに電圧を出力し、その電圧を徐々に上昇させる。制御部6は、S102で電圧監視部5で測定された電流制限抵抗4の電圧の変化から通電状態を判別する。すなわち、S102で測定電圧が出力電圧に比例して上昇するか否かみて、比例して上昇している(Y)とき接点開と判定し、比例して上昇してない(N)とき接点閉と判定する。
【0026】
S102で接点開(Y)のとき、次のS103で漏れ電流の有無をみる。漏れ電流有(Y)のとき、S104で接点1aが半導体式接点と判定し、無し(N)のときS107で接点1aが機械式接点と判定する。次いで制御部6は、半導体式接点のときS105で給電電圧を低い値(例えば、シリコンのON電圧である0.7V)に決定し、この低電圧を出力するように電圧出力部3を制御する。また、制御部6は、機械式接点のときS108で給電電圧を高い値(酸化膜を破壊できる電圧)に決定し、この高電圧を出力するように電圧出力部3を制御する。なお、漏れ電流の有無は前述したように、漏れ電流がある場合は、電流制限抵抗4を流れる電流も大きくなって、電圧監視部5の測定電圧が低くなることにより判定する。
【0027】
一方、S102で、測定電圧が出力電圧に比例して上昇してない(N)として接点閉と判定された後は、S106で測定電圧が僅かに上昇しているか否かが判定される。測定電圧が僅かに上昇している(Y)とき、S104で接点1aが半導体式接点と判定する。僅かに上昇していることとは、半導体式接点が閉じた(導通)ときのON電圧(シリコンの場合0.7V)だけ上昇していることを意味する。S106で測定電圧が僅かに上昇してない(N)とき、S107で接点1aが機械式接点と判定する。その後のS105、S108で、接点の種別に応じた給電電圧が決定され、各電圧が出力するように電圧出力部3が制御される。
【0028】
次に、無電圧接点がC接点の場合の実施例2について説明する。
図2に示すように、無電圧接点出力部21は、A接点、B接点を備えた無電圧のC接点からなる。無電圧接点出力部21は産業装置8内に備えられ、内蔵する無電圧接点21aが産業装置8の動作に伴ってA接点とB接点に選択的の切換え操作される。
【0029】
22は無電圧接点読み取り装置で、前記A接点に電流制限抵抗A24を介して給電する電圧出力部A23と、この電圧出力部23からの給電による前記電流制限抵抗A24の電圧を測定する電圧監視部A25と、前記各部を制御する制御部29を備え、外部の無電圧接点のA接点の開閉が検出される。
【0030】
さらに、無電圧接点読み取り装置22には、前記B接点に電流制限抵抗B27を介して給電する電圧出力部B26と、この電圧出力部B26からの給電による前記電流制限抵抗B27の電圧を測定する電圧監視部B28を備え、前記制御部29により外部の無電圧接点のB接点の開閉が検出される。
【0031】
前記電圧出力部23と26は、電池と、制御部29の指令により電圧が制御されて任意の電圧を出力する電子回路によって構成される。
【0032】
無電圧接点出力部21の接点の通電電流の状態の判定は、A接点が閉のときB接点は開となり、A接点が開のときB接点は閉となることを利用して行うと、消費電力の低減と、接点自体の故障診断が可能になる。
【0033】
この場合、接点が開の側に電圧出力部から電圧を出力し、閉の接点には電圧を出力しない。電圧監視部が接点の閉を捉えると、制御部29が電圧出力をする接点を閉の接点から開の接点に入れ換える。接点が閉のとき電圧出力部の消費電力が大きくなるため、消費電力がより少なくなる接点だけを監視し続ければ、接点の閉・開が判断できるので、消費電力の低減に役立つ。また、監視する接点が閉になったとき、他方の開の接点を監視する動作となるが、他方の接点を監視したにもかかわらず他方の閉となっていれば、接点の故障だと判断できる。あるいは、監視する接点が開の場合であっても、適切な間隔で閉であるはずの接点を監視する。このとき、閉であるはずの接点が開であれば、やはり接点の故障と判断できる。このように実施例2では、消費電力を低減しつつ、接点の故障診断も同時に行えるため、接点出力の信頼性をも高めることが可能になる。
【0034】
次に上記動作を
図4のフローチャートで説明する。先ず、S200でA接点に電力出力部A23から電圧を出力し、S201でA接点が閉じているか否かを判定する。この判定は、実施例1における
図3のS101、S102と同じステップで行う。
【0035】
S201でA接点が閉のとき(Y)、B接点に電力出力部B26から電圧を出力する。次いで、S203でB接点が開いているか否かを判定する。B接点が閉じていれば(N)、A接点とB接点の開閉に矛盾があり接点の故障として、両接点への電圧の供給を停止する。S203の判定は、B接点について実施例1における
図3のS101、S102と同じステップで行う。
【0036】
S203でB接点が開いていれば(Y)、S205でA接点に電圧出力を停止し、B接点への電圧出力を継続する。次いで、S206でB接点の電圧を電圧監視部B28で監視する。
【0037】
一方、前記S201でA接点が開いていれば(N)、S207でB接点が閉じているか否かを判定する。B接点が閉じていれば(Y)、A接点に電圧を出力し、次のS209でA接点が開いているか否かを判定する。ここで、A接点が閉じていれば(N)A接点とB接点の開閉に矛盾があり接点の故障として、両接点への電圧の供給を停止する。
【0038】
S209でA接点が開いていれば(Y)、次のS211でB接点に電圧出力を停止し、A接点への電圧出力を継続する。次いで、S212でA接点の電圧を電圧監視部A25で監視する。この監視に引き続きS201につながる。
【0039】
なお、S206でのB接点の電圧監視の後はS207へつながり、S207でB接点が開いていれば(N)、次にS206につながる。
【0040】
このように、実施例2によれば、接点の通電電流の状態の判定を、A接点が閉のときB接点は開となり、A接点が開のときB接点は閉となることを利用して行い、接点が開の側に電圧出力部から電圧を出力し、閉の接点には電圧を出力しないようにすることにより、消費電力を低減することができる。また、電圧監視部で測定された電圧に基く通電状態からA接点とB接点の開閉に矛盾を検知したとき、、接点自体の故障として無電圧接点への給電を停止することにより、消費電力の低減と診断が可能になる。
【符号の説明】
【0041】
1、21…無電圧接点出力部、1a、21a…無電圧接点、2、22…無電圧接点読み取り装置、3、23、26…電圧出力部、4、24、27…電流制限抵抗、5、25、28…電圧監視部、6、29…制御部、7…アース、8…産業装置、23…電圧出力部A、26…電圧出力部B、24…電流制限抵抗A、27…電流制限抵抗B、25…電圧監視部A、28…電圧監視部B、A…A接点、B…B接点。