(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5766747
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物
(51)【国際特許分類】
G21F 9/12 20060101AFI20150730BHJP
G21F 9/36 20060101ALI20150730BHJP
G21F 1/04 20060101ALI20150730BHJP
G21F 5/002 20060101ALI20150730BHJP
G21F 5/005 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
G21F9/12 511A
G21F9/36 501A
G21F9/36 501H
G21F9/12 501F
G21F1/04
G21F5/00 W
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-114596(P2013-114596)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2014-234997(P2014-234997A)
(43)【公開日】2014年12月15日
【審査請求日】2013年5月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116769
【氏名又は名称】旭コンクリート工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(74)【代理人】
【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志
(72)【発明者】
【氏名】坂口 周示
(72)【発明者】
【氏名】清水 和久
【審査官】
村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−055512(JP,A)
【文献】
特開平09−248585(JP,A)
【文献】
特開平07−294138(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3178887(JP,U)
【文献】
特開昭62−221403(JP,A)
【文献】
特開2010−194278(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3178715(JP,U)
【文献】
特開2006−070439(JP,A)
【文献】
特表2009−531651(JP,A)
【文献】
特開2012−122624(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 1/00 − 9/36
E02D 9/00 − 13/02
E04F 13/00 − 13/18
B65F 1/00 − 1/16
G21C 19/00 − 19/50
G21C 23/00
B01D 53/34 − 53/73
B01D 53/74 − 53/85
B01D 53/92
B01D 53/96
C02F 1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に物体を収納可能な空間あるいは水路を形成する空間を有するとともに、この空間を区画するための底版及び側版を有するコンクリート製構造物と、
板状をなし、このコンクリート製構造物の内部で底版及び側版の内面に配され、前記内部に物体を収納可能な空間あるいは水路を形成する空間内の放射性物質とイオン交換可能なゼオライト、及びこのゼオライト同士を結合或いは近接させる結合部材を備えているとともに、表面が多数の凹部を有するポーラス状であるパネルとを備えている、
内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物。
【請求項2】
前記コンクリート製構造物が、内部に格納空間を有する容器本体と、この格納空間を閉塞する蓋体とを備えたプレキャストコンクリート製格納容器である請求項1記載の内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物。
【請求項3】
前記コンクリート製構造物が、内部に水を流通させることが可能な既設又は新設の管渠を構成する請求項1記載の内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物。
【請求項4】
前記結合部材が、粒状のゼオライトを内部に充填可能な格子枠である請求項1、2又は3記載の内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物。
【請求項5】
前記結合部材が、セメントペーストを含むものである請求項1、2、3又は4記載の内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に物体を収納可能な空間内あるいは水路を形成する空間内に取り付けられるパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所を保有している日本では、地震や津波等何らかの原因により原子力発電所の事故が発生し、その周辺地域の放射能汚染が発生する重大な問題が発生しうる。その際に、汚染廃棄物の保管方法が大きな課題として挙げられる。特に、がれき処理や土壌の除染を行う際に発生する放射性物質を含む汚染土壌その他の汚染物質(以下、放射性汚染物質と称する)の保管方法が問題となる。ここで、各種放射性汚染物質を格納しておくための容器として、コンクリート製で箱状をなし内部に格納空間を有する容器本体と、この格納空間を被覆可能な蓋体とを備えた格納容器が広く知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ところで、このような格納容器においては、前記格納空間に面し放射性汚染物質の漏出を防ぐための被覆材を設ける構成が広く知られている。このような被覆材としては、金属製の板状のライニングや、樹脂製シートや、樹脂により形成され容器本体の内面を被覆するコーティング層等が考えられる。
【0004】
しかして、上述したような格納容器においては、以下に述べるような不具合が発生することがある。すなわち、容器本体の経年劣化等によるひび割れ等の破損と、上述した被覆材の経年劣化等による破損が同時に発生している場合、これらの破損箇所から放射性物質が容器外に漏出することがある。また、特に前記ライニングやコーティング層は、格納容器を製造する初期の段階で予め形成しておく必要があり、既設のコンクリート製容器を利用してこのような用途に供しうる格納容器を製造する要望に対応することが非常に困難である。
【0005】
また、除染作業を行った際に発生する放射性物質を含む土壌や、汚染土壌その他の放射性汚染物質を保管する保管場所から漏出する放射性物質は、雨水等に混入した状態でコンクリート製の排水路等の管渠や河川に達するが、このようなコンクリート製管渠や河川内を流通する水から放射性物質を除去する手段が要望されている。しかし、このような放射性物質の除去に用いられる装置において、既設又は新設のコンクリート製管渠、あるいは河川内に容易に取り付け可能かつ運搬も容易なものは未だに知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−46190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上の点に着目し、内部に物体を収納可能な空間内あるいは水路を形成する空間内に取り付けることにより放射性物質の外部への流出を防止又は抑制可能なパネルを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決すべく、本発明に係る内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る内部空間にパネルを配したコンクリート製構造物は、内部に物体を収納可能な空間あるいは水路を形成する空間を有する
とともに、この空間を区画するための底版及び側版を有するコンクリート製構造物と、板状をなし、このコンクリート製構造物の内部
で底版及び側版の内面に配され、前記
内部に物体を収納可能な空間あるいは水路を形成する空間内の放射性物質とイオン交換可能なゼオライト
、及びこのゼオライト同士を結合或いは近接させる結合部
材を備えているとともに、表面が多数の凹部を有するポーラス状であるパネルとを備えている。
【0009】
このようなものであれば、空間内部にパネルを設置することで、空間内部の放射性物質とゼオライトとのイオン交換を行わせて放射性物質をゼオライトに吸着させることにより放射性物質の流出を抑制できる。さらに、全体を板状にすることで、空間の内面にこのようなパネルを載置又はボルト等の止着材を介して固定することにより空間内部へのパネルの設置を容易に行うことができる。
【0011】
前記コンクリート製構造物としては、内部に格納空間を有する容器本体と、この格納空間を閉塞する蓋体とを備えたプレキャストコンクリート製格納容器や、内部に水を流通させることが可能な既設又は新設の管渠を構成するものが挙げられる。
【0012】
さらに、本発明のパネルの結合部材として好ましいものとして、粒状のゼオライトを内部に充填可能な格子枠や、セメントペーストを含むものが挙げられる。
【0013】
なお、本発明において、「結合部材」とは、ゼオライトの粒子同士を接着するための材料に限らず、ゼオライトの粒子同士を近接した状態に保つための枠体等の部材全般を含む概念であり、これらを併用したものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明のパネルを内部に物体を収納可能な空間内あるいは水路を形成する空間内に取り付けることにより、放射性物質の外部への流出を防止又は抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るパネルを設置したプレキャストコンクリート製格納容器を示す全体斜視図。
【
図2】同実施形態に係るパネルを設置したプレキャストコンクリート製格納容器を示す正面図。
【
図3】同実施形態に係るパネルを設置した容器本体を示す平面図。
【
図6】本発明の他の実施形態に係るパネルの使用態様を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態を
図1〜
図5を参照しつつ以下に示す。
【0017】
本実施形態に係るプレキャストコンクリート製格納容器1は、
図1〜
図3に示すように、内部に格納空間Sを有する容器本体2と、この格納空間Sを閉塞する蓋体3と、前記容器本体2の上面と前記蓋体3の下面との間に伸び能力を有する接着剤を用いて形成された接着部4と、前記格納空間Sに面し該格納空間S内に配された放射性物質とイオン交換可能なゼオライトを含む放射性物質吸着層であるゼオライトパネル5とを備えている。
【0018】
前記容器本体2は、底版6と、この底版6の外周部から起立する側版7とを備えている。また、これら底版6及び側版7により区画される空間は、放射性物質を含む被収納物を内部に格納可能な前記格納空間Sである。前記側版7の上面のうち前記格納空間S寄りの部位には、上方に突出する突起71が形成されている。この突起71の隅部には、蓋体3側から挿し通したボルトBを螺着するためのインサートナット72を埋設している。また、この突起71から外方に所定距離だけ離間した位置には、後述する接着部4を形成するための接着剤が外方に流失しないようにするためのシール材73を配している。さらに、前記底版6及び側版7の内面すなわち前記格納空間Sに向かう面には、前記ゼオライトパネル5を内部に配するための凹部6a、7aが設けられている。そして、放射性物質を含む被収納物が前記格納空間Sに配された状態で、この容器本体2の上方に前記蓋体3が配され、前記格納空間Sが閉塞されるようにしている。
【0019】
前記蓋体3は、平面視した場合に前記容器本体2と同一の形状をなす。この蓋体3の下面には、前記容器本体2の突起71を内部に収納可能な凹部3aが設けられている。また、この蓋体の四隅部には、前記容器本体2のインサートナット72に螺着させることによりこの蓋体3を容器本体2に締結するためのボルトBを挿し通すためのボルト挿通孔3bを設けている。このボルト挿通孔3bの上部には、前記ボルトBの頭部を収納するための座ぐり部を設けている。そして、この凹部3aの内部に容器本体2の突起71を収納した状態で、この蓋体3と前記容器本体2との間に、接着部4を配して前記格納空間Sを密閉するようにしている。
【0020】
前記接着部4は、前記底版6の突起71の外側面、前記底版6の上面、前記シール材73の内側面及び前記蓋体3の下面により区画される領域に配されており、上述したように伸び能力を有する接着剤を用いて形成されている。
【0021】
しかして前記ゼオライトパネル5は、本実施形態では前記底版6及び前記側版7の内面側に形成されている。より具体的には、前記放射性物質吸着層は、前記底版6及び前記側版7の内面に設けた凹部6a、7a内に配されている。また、前記ゼオライトパネル5は、
図5に示すように、本実施形態では、FRP等の樹脂製又は金属製の平面視正方形状の枠材51a及びこの枠材51aの高さ方向端部同士を接続しこのパネル5の表面を構成する格子材51bを備えた格子枠51内に、ゼオライトの粒52を充填することにより形成されている。本実施形態では、ゼオライトの粒52の直径は、前記格子枠51の格子材51bの格子間の寸法よりも
大きいものを採用している。さらに、このゼオライトパネル5は、ゼオライトの粒52が直接格納空間Sに露出するように構成されている。すなわち、このゼオライトパネル5は、表面がポーラス状である。
【0022】
このプレキャストコンクリート製格納容器1は、以下のような態様で使用される。すなわち、放射性物質を含む土壌等の廃棄物を内部に格納した被格納物である袋体Wを格納空間S内に配した状態で、蓋体3の下面の凹部3a内に容器本体2の突起71を収納し、接着部4を介して容器本体2と蓋体3とを接着した後、蓋体3側から固定用ボルトBを挿し通して容器本体2のインサートナット72に固定用ボルトBを螺合させ、蓋体3と容器本体2とを締着する。
【0023】
すなわち本実施形態の構成によれば、前記袋体Wの内部からセシウム等の放射性物質が漏出した場合、この放射性物質は容器本体2の内面に配したゼオライトパネル5に接することとなる。その際に、前記放射性物質はゼオライトパネル5内部のゼオライトとイオン交換され、ゼオライト内に吸着される。そして、経年劣化等により容器本体2が破損しても、放射性物質はゼオライトパネル5内に吸着された状態であるので、放射性物質の容器外への漏出は、従来のコンクリート製容器と比較してより確実に防止ないし抑制される。
【0024】
また、前記容器本体2が底版6とこの底版6の外周部から起立する側版7とを備え、前記底版6及び前記側版7の内面側に前記ゼオライトパネル5を設けているので、箱形をなす容器本体2を備えたこの種のコンクリート製容器を容易に実現できる。
【0025】
さらに、前記ゼオライトパネル5を放射性物質吸着層として設けているので、容器内に被格納物を格納する作業に先立ち、例えばこの格納容器1を除染の現場に搬入するより以前に、このようなゼオライトパネル5を前記底版6及び前記側版7の内面側に配するようにすることができ、手間の削減を図ることができる。
【0026】
そして、前記容器本体2の上面と前記蓋体3の下面との間に伸び能力を有する接着剤を用いて形成された接着部4を備えているので、固定用ボルトBが腐食した状態で蓋体3が容器本体2に対して相対移動するような作用を受けた場合であっても、接着層が伸びて蓋体3が容器本体2に密着し格納空間Sが密閉されている状態を保つことができるので、格納容器1に格納した放射性物質の漏出をさらに確実に防止又は抑制することができる。
【0027】
加えて、このゼオライトパネル5は、表面がポーラス状であるので比表面積が大きく、面積当たりの吸着効果をより高めることができる。
【0028】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0029】
例えば、上述した実施形態では、前記放射性物質吸着層であるパネルを、粒状のゼオライトと、ゼオライトを内部に充填可能な結合部材であるFRP等の樹脂製又は金属製の格子枠とにより形成しているが、本発明のパネルは、以下のように形成したものであってもよい。
【0030】
すなわち、顆粒状のゼオライト、ファイバー及びセメントペーストを混ぜ合わせて板状に形成して本発明のパネルを形成してもよい。この場合、ファイバー及びセメントペーストが請求項中のゼオライト同士を結合させる結合部材としての機能を有する。また、このようなパネルは、表面に多数の凹部を有するポーラス状に形成するとなおよい。
【0031】
また、顆粒状のゼオライト及びセメントペーストを混ぜ合わせて板状に形成し、さらに粉末状のゼオライトと水とを混ぜ合わせたゾル状物質を塗布したものを本発明のパネルとしてもよい。この場合、セメントペーストが請求項中のゼオライト同士を結合させる結合部材としての機能を有する。また、このようなパネルも、表面に多数の凹部を有するポーラス状に形成するとなおよい。
【0032】
これらのようなものであっても、上述した実施形態に係る格納容器に配した場合、放射性物質を含む被格納物である袋体の内部からセシウム等の放射性物質が漏出した場合、この放射性物質は容器本体の内面に配したゼオライトパネルに接し、その際に前記放射性物質はゼオライトパネル内部のゼオライトとイオン交換され、ゼオライト内に吸着される。従って、放射性物質の容器外への流出は、従来のコンクリート製容器と比較してより確実に防止ないし抑制される。また、これらのようなゼオライトと結合部材とを混合して板状に形成したものをさらに格子枠内に収納する態様のパネルを採用してもよい。
【0033】
加えて、上述した実施形態では、前記パネルを、比表面積を大きくして吸着効果を高めるべくポーラス状に形成しているが、ポーラス状でないパネルを採用してもよい。
【0034】
さらに、本発明のパネルは、既設又は新設のコンクリート製構造物により形成された管渠の内面に設けることもできる。すなわち、
図6に示すように、コンクリート製構造物であるボックスカルバートX1を複数敷設することにより形成した管渠において、ボックスカルバートX1の底版X6及び側版X7の内面にこのようなゼオライトを含むパネルX5を配することもできる。このようにボックスカルバートX1を複数敷設することにより形成した管渠の内面にゼオライトを含むパネルX5を配すると、管渠内を流れる水に混入した放射性物質をパネルX5中のゼオライトとイオン交換させてパネルX5内のゼオライトに放射性物質を吸着させることができる。従って、放射性汚染物質の一時貯蔵施設や最終処理施設内から排水を行うための管渠、或いは除染現場近辺の水路を形成する管渠を構成するコンクリート製構造物の内面にこのようなパネルX5を配することにより、一時貯蔵施設、最終処理施設又は除染現場近辺からの排水に混入した放射性物質を外部に拡散することを防止又は抑制することができる。なお、
図6においてはボックスカルバートX1を地下に埋設して形成した暗渠を示しているが、上方に開口したコンクリート製構造物を複数敷設することにより形成した開渠を構成するコンクリート製構造物の内面にこのようなパネルX5を配してももちろんよい。また、ボックスカルバートに限らず、ヒューム管等、管渠を形成可能な他のコンクリート製構造物の内面にこのようなパネルを配してももちろんよい。加えて、自然の河川の川底にこのようなパネルを配してももちろんよい。
【0035】
また、上述した実施形態のパネルは、全体がゼオライトを含む放射性物質吸着層を形成しているが、以下に示すような放射線遮蔽層をも有するものであってもよい。すなわち、格子枠の内部の空間のうち物体を収納するための空間又は水路に面する側と反対側の領域に、鉛等を混入して密度を高めた重量コンクリートにより形成した遮蔽板を配して放射線遮蔽層を形成し、この遮蔽板と収納空間側の格子との間にゼオライト粒子を配することにより放射性物質吸着層を形成する態様を採用してもよい。さらに、ファイバーやセメントペーストといった結合部材によりゼオライト同士を結合させて板状に成形する際に、鉛等の放射線を遮蔽可能な物質により形成した放射線遮蔽層である板を埋め込んで形成する態様を採用してもよい。
【0036】
このようなものであれば、物体を収納するための空間又は水路中の放射性物質とゼオライトとのイオン交換を行わせて放射性物質をゼオライトに吸着させることにより放射性物質の流出を抑制しつつ、放射線遮蔽層を設けていることによりゼオライトに吸着された放射性物質から発せられる放射線の外部への漏出を防ぐこともできる。
【0037】
そして、上述した実施形態では、パネルの形状が正方形状であるが、パネルの形状は、これ以外に、長方形状、三角形状、六角形状等、任意に設定してよい。
【0038】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0039】
1…格納容器
5…パネル(ゼオライトパネル)