特許第5766820号(P5766820)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5766820PI3キナーゼ阻害剤としての複素環化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5766820
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】PI3キナーゼ阻害剤としての複素環化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 403/12 20060101AFI20150730BHJP
   C07D 473/34 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20150730BHJP
   C07D 498/06 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/52 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/5383 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 37/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 9/02 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 5/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 7/04 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   C07D403/12CSP
   C07D473/34 361
   C07D471/04 118A
   C07D519/00 311
   C07D487/04 140
   C07D487/04 143
   C07D495/04 105Z
   C07D513/04 351
   C07D471/04 107Z
   C07D471/04 118Z
   C07D487/04 144
   C07D487/04 141
   C07D403/14
   C07D405/14
   C07D498/06
   C07D519/00 301
   A61K31/52
   A61K31/519
   A61K31/506
   A61K31/5377
   A61K31/53
   A61K31/4439
   A61K31/444
   A61K31/501
   A61K31/437
   A61K31/55
   A61K31/5383
   A61K31/553
   A61K45/00
   A61P35/00
   A61P37/00
   A61P9/02
   A61P31/12
   A61P29/00
   A61P3/00
   A61P5/00
   A61P25/00
   A61P43/00 111
   A61P19/02
   A61P37/06
   A61P37/08
   A61P1/04
   A61P1/00
   A61P17/02
   A61P11/06
   A61P37/02
   A61P43/00 101
   A61P17/00
   A61P7/04
   A61P9/00
   A61P11/00
   A61P17/06
   A61P35/02
   A61P29/00 101
【請求項の数】17
【全頁数】478
(21)【出願番号】特願2013-552943(P2013-552943)
(86)(22)【出願日】2012年2月8日
(65)【公表番号】特表2014-508145(P2014-508145A)
(43)【公表日】2014年4月3日
(86)【国際出願番号】EP2012052090
(87)【国際公開番号】WO2012107465
(87)【国際公開日】20120816
【審査請求日】2013年10月8日
(31)【優先権主張番号】61/441,014
(32)【優先日】2011年2月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(74)【代理人】
【識別番号】100078662
【弁理士】
【氏名又は名称】津国 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100135873
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100116528
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 俊男
(74)【代理人】
【識別番号】100122736
【弁理士】
【氏名又は名称】小國 泰弘
(74)【代理人】
【識別番号】100122747
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 洋子
(74)【代理人】
【識別番号】100132540
【弁理士】
【氏名又は名称】生川 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100146031
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 明夫
(72)【発明者】
【氏名】ヒールド,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】プライス,スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】サフィナ,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】サヴィ,パスカル・ピエール・アレクサンドレ
(72)【発明者】
【氏名】スワード,アイリーン・エム
(72)【発明者】
【氏名】サザーリン,ダニエル・ピー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァスツコヴィッツ,ボーダン
【審査官】 前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/018426(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/138589(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/136491(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/053716(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/152394(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/127183(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 403/00
A61K 31/00
C07D 405/00
C07D 471/00
C07D 473/00
C07D 487/00
C07D 495/00
C07D 498/00
C07D 513/00
C07D 519/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記からなる群より選択される化合物:
9−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン、
4−アミノ−8−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン、
7−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
5−ヨード−7−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
3−ヨード−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、
3−メチル−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、
3−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)プロパ−2−イン−1−オール、
3−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロフェノール、
3−(1H−インドール−3−イル)−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、
4−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロフェノール、
N−(6−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)アセトアミド、
1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−アミン、
9−((3−フェニル−1H−インドール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン、
9−((3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン、
1−((3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン、
9−((3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン、及び
9−((3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物及び薬学的に許容しうる担体、滑剤、希釈剤又は賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項3】
化学療法剤をさらに含む、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項4】
請求項に記載の化合物を薬学的に許容しうる担体と組み合わせることを含む、医薬組成物を調製するための方法。
【請求項5】
PI3キナーゼのp110δアイソフォームにより媒介される病状を処置するために適したキットであって、
a)請求項に記載の第一の医薬組成物;及び
b)使用説明書
を含むキット。
【請求項6】
医薬として使用するための、請求項に記載の化合物。
【請求項7】
癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択され、且つ、PI3キナーゼのp110δアイソフォームにより媒介される疾患又は障害の処置において使用するための、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
疾患又は障害が、免疫障害である、請求項7に記載の化合物
【請求項9】
疾患又は障害が、全身及び局所炎症、関節炎、免疫抑制に関連する炎症、臓器移植拒否反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強皮症/全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び乾癬からなる群より選択される、請求項7に記載の化合物
【請求項10】
疾患又は障害が、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、泌尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、グリア芽腫、神経芽細胞腫、胃(stomach)癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫、膵臓(pancreas)癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌(bladder carcinoma)、肝臓癌及び胆汁道癌、腎臓癌、膵(pancreatic)癌、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞癌、口腔(buccal cavity)癌、鼻咽頭癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳及び中枢神経系の癌、ホジキン病、白血病、気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌、肝細胞癌、胃部(gastric)癌、グリオーマ/グリア芽腫、子宮内膜癌、黒色腫、腎臓及び腎盂癌、膀胱(urinary bladder)癌、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、口腔(oral cavity)及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫ならびに絨毛結腸腺腫から選択される癌である、請求項7に記載の化合物
【請求項11】
疾患又は障害が、白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型造血性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)及び骨髄性細胞白血病(MCL)から選択される造血器悪性腫瘍である、請求項7に記載の化合物
【請求項12】
癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択される疾患又は障害を処置するための医薬の調製における、請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項13】
疾患又は障害が、免疫障害である、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
疾患又は障害が、全身及び局所炎症、関節炎、免疫抑制に関連する炎症、臓器移植拒否反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強皮症/全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び乾癬からなる群より選択される、請求項12に記載の使用。
【請求項15】
疾患又は障害が、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、泌尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、グリア芽腫、神経芽細胞腫、胃(stomach)癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫、膵臓(pancreas)癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌(bladder carcinoma)、肝臓癌及び胆汁道癌、腎臓癌、膵(pancreatic)癌、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞癌、口腔(buccal cavity)癌、鼻咽頭癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳及び中枢神経系の癌、ホジキン病、白血病、気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌、肝細胞癌、胃部(gastric)癌、グリオーマ/グリア芽腫、子宮内膜癌、黒色腫、腎臓及び腎盂癌、膀胱(urinary bladder)癌、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、口腔(oral cavity)及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫ならびに絨毛結腸腺腫から選択される癌である、請求項12に記載の使用。
【請求項16】
疾患又は障害が、白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型造血性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)及び骨髄性細胞白血病(MCL)から選択される造血器悪性腫瘍である、請求項12に記載の使用。
【請求項17】
化学療法剤、抗炎症剤、免疫調節剤、向神経因子(neurotropic factor)、心血管疾患を処置するための薬剤、肝疾患を処置するための薬剤、抗ウイルス剤、血液障害を処置するための薬剤、糖尿病を処置するための薬剤及び免疫不全障害を処置するための薬剤から選択される追加の治療薬剤を投与することをさらに含む、請求項12に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、炎症、免疫及び癌などの、脂質キナーゼにより媒介される障害を処置するための化合物、より具体的には、PI3キナーゼ活性を阻害する化合物に関する。本発明は、また、哺乳類細胞又は関連する病態のin vitro、in situ及びin vivo診断又は処置のための化合物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
細胞膜に見出されるリン脂質であるホスファチジルイノシトール(PI)は、細胞内シグナル伝達において重要な役割を担っている。3’−リン酸化ホスホイノシチドを介する細胞シグナル伝達は、様々な細胞プロセス、例えば、悪性形質転換、成長因子シグナル伝達、炎症及び免疫に関係している(Rameh et al (1999) J. Biol Chem, 274:8347-8350)。これらのリン酸化シグナル伝達産物の産生に関与する酵素であるホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3キナーゼ又はPI3Kとも呼ばれる)は、当初、ウイルス性癌タンパク質に関連する活性ならびにホスファチジルイノシトール(PI)及びそのリン酸化誘導体をイノシトール環の3’−ヒドロキシルでリン酸化する成長因子受容体チロシンキナーゼとして同定された(Panayotou et al (1992) Trends Cell Biol 2:358-60)。
【0003】
ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)は、ホスホイノシトールのイノシトール環の3−ヒドロキシル残基で脂質をリン酸化する脂質キナーゼである(Whitman et al (1988) Nature, 332:664)。PI3キナーゼにより産生される3’−リン酸化リン脂質(PIP3)は、Akt及びホスホイノシチド依存性キナーゼ−1(PDK1)などの脂質結合ドメイン(プレクストリン相同(PH)領域を含む)を有するキナーゼを動員するセカンドメッセンジャーとして作用する。膜PIP3へのAktの結合が、Aktの原形質膜への移動をもたらし、Aktの活性化の原因である、AktとPDK1との接触を起こす。腫瘍抑制ホスファターゼであるPTENは、PIP3を脱リン酸化し、それによって、Akt活性化の負の調節因子として作用する。PI3キナーゼAkt及びPDK1は、細胞周期の調節、増殖、生存、アポトーシス及び運動性を含む、多くの細胞プロセスの調節に重要であり、癌、糖尿病及び免疫炎症などの疾患の分子機構の重要な構成要素である(Vivanco et al (2002) Nature Rev. Cancer 2:489; Phillips et al (1998) Cancer 83:41)。
【0004】
PI3キナーゼは、p85及びp110サブユニットからなるヘテロダイマーである(Otsu et al (1991) Cell 65:91-104; Hiles et al (1992) Cell 70:419-29)。それぞれ異なる110kDaの触媒サブユニット及び調節サブユニットからなる、PI3Kα(アルファ)、β(ベータ)、δ(デルタ)及びγ(ガンマ)と称する、4種の異なるクラスI PI3Kが同定されている。より具体的には、3種の触媒サブユニット、すなわち、p110α、p110β及びp110δは、それぞれ、同じ調節サブユニットp85と相互作用するが;p110γは、異なる調節サブユニットp101と相互作用する。ヒトの細胞及び組織におけるこれらのPI3Kの各々の発現パターンもまた異なっている。
【0005】
p110δアイソフォームは、B細胞受容体、T細胞受容体からのシグナル伝達、肥満細胞及び単球/マクロファージのFcRシグナル伝達ならびに破骨細胞機能/RANKLシグナル伝達を含む、免疫炎症性疾患に関連する生物学的機能に関係している(Berndt et al (2010) Nature Chemical Biology; Williams et al (2010) Chem. & Biol. 17:123-134; Chantry et al (1997) Jour. of Biol. Chem. 272(31):19236-19241; Deane J and Fruman D A (2004) Annu. Rev. Immunol. 2004. 22:563-98; Janas et al. (2008) The Journal of Immunology, 180:739-746; Marone R et al. (2007) Biochim. Biophy. Acta, 1784:159-185)。PI3Kδ遺伝子の欠損又はPI3Kδの触媒不活性な変異体の選択的導入が、B細胞の増殖及びシグナル伝達のほとんど完全な切断及びさらにT細胞を介したシグナル伝達の機能障害を引き起こす。
【0006】
発明の概要
本発明は、PI3キナーゼ阻害活性を有し、且つ、p110αアイソフォームへの結合と比べてp110δアイソフォームに選択的に結合する、式Iの複素環(4−置換ピリミジンを含む)化合物に関する。
【0007】
式Iの化合物及びその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及びそれらの薬学的に許容しうる塩は、以下の構造式:
【化1】
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を有する。種々の置換基は、本明細書において定義されるとおりである。
【0008】
本発明の別の態様は、式Iの化合物及び薬学的に許容しうる担体、滑剤、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。本発明の別の態様は、化学療法剤をさらに含む医薬組成物を提供する。
【0009】
本発明の別の態様は、式Iの化合物と薬学的に許容しうる担体を組み合わせて含む医薬組成物を製造するためのプロセスを提供する。
【0010】
本発明の別の態様は、癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択され、且つ、p110δアイソフォームの選択的阻害を含むPI3キナーゼにより媒介される疾患又は障害を処置するための医薬の製造における式Iの化合物の使用を提供する。
【0011】
本発明は、また、哺乳類細胞、生物又は関連する病態、例えば、癌、全身及び局所炎症、免疫炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、免疫抑制、臓器移植拒否反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強皮症/全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬のin vitro、in situ及びin vivo診断又は処置のために、ならびに一般的な関節保護効果のために式Iの化合物を使用する方法に関する。
【0012】
本発明の別の態様は、癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択され、且つ、PI3キナーゼのp110δ、β又はαアイソフォームにより媒介される疾患又は障害を有する患者に、式Iの化合物を投与することを含む、疾患又は障害を処置する方法を提供する。別の態様においては、疾患又は障害は、免疫障害である。本方法は、化学療法剤、抗炎症剤、免疫調節剤、向神経因子(neurotoropic factor)、心血管疾患を処置するための薬剤、肝疾患を処置するための薬剤、抗ウイルス剤、血液障害を処置するための薬剤、糖尿病を処置するための薬剤及び免疫不全障害を処置するための薬剤から選択される追加の治療薬剤を投与することをさらに含みうる。
【0013】
癌が、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、泌尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、グリア芽腫、神経芽細胞腫、胃(stomach)癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫、膵臓(pancreas)癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌(bladder carcinoma)、肝臓癌及び胆汁道癌、腎臓癌、膵(pancreatic)癌、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞癌、口腔(buccal cavity)癌、鼻咽頭癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳及び中枢神経系の癌、ホジキン病、白血病、気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌、肝細胞癌、胃部(gastric)癌、グリオーマ/グリア芽腫、子宮内膜癌、黒色腫、腎臓及び腎盂癌、膀胱(urinary bladder)癌、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、口腔(oral cavity)及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫又は絨毛結腸腺腫である、癌を処置する方法を含む。
【0014】
別の実施態様においては、疾患又は障害は、全身及び局所炎症、関節炎、免疫抑制に関連する炎症、臓器移植拒否反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強皮症/全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬である。
【0015】
本発明の別の態様は、PI3キナーゼのp110δアイソフォームにより媒介される病状を処置するためのキットであって、式Iの化合物を含む第一の医薬組成物;及び使用説明書を含むキットを提供する。
【0016】
本発明の他の態様は、(i)そのような処置を必要とする被験体における、PI3Kキナーゼ酵素の活性化により媒介される病状、障害又は疾患を予防又は治療するための方法であって、前記被験体に、有効量の式Iの化合物又はその薬学的に許容しうる塩を、医薬品として遊離形態又は薬学的に許容しうる塩形態で、本明細書に示すいずれかの方法で投与することを含む、方法;(ii)本明細書に記載のいずれかの方法において医薬品として使用するための、特に、1以上のホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)媒介疾患において使用するための、遊離形態又は薬学的に許容しうる塩形態の式Iの化合物;(iii)本明細書に示すいずれかの方法における、特に、1以上のホスファチジルイノシトール3キナーゼ媒介疾患の処置のための、遊離形態又は薬学的に許容しうる塩形態の式Iの化合物の使用;(iv)本明細書に示すいずれかの方法における、特に、1以上のホスファチジルイノシトール3キナーゼ媒介疾患の処置のための医薬を製造するための、遊離形態又は薬学的に許容しうる塩形態の式Iの化合物の使用を含む。
【0017】
例示的実施態様の詳細な説明
ここで、本発明のある実施態様について詳細に言及するが、その例は、付随する構造式及び化学式で例証する。本発明は、列挙する実施態様と併せて記載しているが、それらが本発明をこれらの実施態様に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。これに対して、本発明は、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内に含まれうる全ての代替、改変及び等価物を包含することが意図される。当業者は、本発明の実施で使用される、本明細書に記載されるものと類似又は等価な多くの方法及び材料を認識するであろう。本発明は、本明細書に記載の方法及び材料に限定されるものでは決してない。組み入れられる文献、特許及び類似の資料の1以上が、非限定的に、定義された用語、用語の使用、記載の技術などを含む本願と異なっている又は矛盾する場合は、本願がコントロールする。
【0018】
定義
本明細書において使用される用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子(C−C12)の飽和の直鎖又は分岐鎖一価炭化水素ラジカルを指す(ここで、アルキルラジカルは、後述する1以上の置換基で独立して場合により置換されうる)。別の実施態様においては、アルキルラジカルは、1〜8個の炭素原子(C−C)又は1〜6個の炭素原子(C−C)である。アルキル基の例は、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH、1−ヘプチル、1−オクチルを非限定的に含む。
【0019】
本明細書において使用される用語「アルキレン」は、1〜12個の炭素原子(C−C12)の飽和の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素ラジカルを指す(ここで、アルキレンラジカルは、後述する1以上の置換基で独立して場合により置換されうる)。別の実施態様においては、アルキレンラジカルは、1〜8個の炭素原子(C−C)又は1〜6個の炭素原子(C−C)である。アルキレン基の例は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)などを非限定的に含む。
【0020】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp二重結合を有する、2〜8個の炭素原子(C−C)の直鎖又は分岐鎖一価炭化水素ラジカルを指し(ここで、アルケニルラジカルは、本明細書に記載の1以上の置換基で独立して場合により置換されうる)、そして、「cis」及び「trans」配向、あるいは、「E」及び「Z」配向を有するラジカルを含む。例は、エチレニル又はビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)などを非限定的に含む。
【0021】
用語「アルケニレン」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp二重結合を有する、2〜8個の炭素原子(C−C)の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素ラジカルを指し(ここで、アルケニルラジカルは、場合により置換されうる)、そして、「cis」及び「trans」配向、あるいは、「E」及び「Z」配向を有するラジカルを含む。例は、エチレニレン又はビニレン(−CH=CH−)、アリル(−CHCH=CH−)などを非限定的に含む。
【0022】
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する、2〜8個の炭素原子(C−C)の直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素ラジカルを指す(ここで、アルキニルラジカルは、本明細書に記載の1以上の置換基で独立して場合により置換されうる)。例は、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CHC≡CH)などを非限定的に含む。
【0023】
用語「アルキニレン」は、少なくとも1つの不飽和部位、すなわち、炭素−炭素sp三重結合を有する、2〜8個の炭素原子(C−C)の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素ラジカルを指す(ここで、アルキニルラジカルは、場合により置換されうる)。例は、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(プロパルギレン、−CHC≡C−)などを非限定的に含む。
【0024】
用語「炭素環」、「カルボシクリル」、「環式炭素環」及び「シクロアルキル」は、単環式として3〜12個の炭素原子(C−C12)又は二環式として7〜12個の炭素原子を有する、一価の非芳香族の飽和又は部分不飽和環を指す。7〜12個の原子を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系として配置され得、そして、9又は10個の環原子を有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]又は[6,6]系として、又はビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナンなどの架橋系として配置されうる。単環式炭素環の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、アダマンタニルなどを非限定的に含む。
【0025】
「アリール」は、親芳香環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される、6〜20個の炭素原子(C−C20)の一価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。いくつかのアリール基は、「Ar」として例示構造で表される。アリールは、飽和、部分不飽和環又は芳香族環式炭素環に縮合した芳香環を含む二環式ラジカルを含む。典型的なアリール基は、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導されるラジカルを非限定的に含む。アリール基は、本明細書に記載の1以上の置換基で独立して場合により置換されている。
【0026】
「アリーレン」は、親芳香環系の2個の炭素原子から2個の水素原子を除去することにより誘導される、6〜20個の炭素原子(C−C20)の二価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。いくつかのアリーレン基は、「Ar」として例示構造で表される。アリーレンは、飽和、部分不飽和環又は芳香族環式炭素環に縮合した芳香環を含む二環式ラジカルを含む。典型的なアリーレン基としては、ベンゼン(フェニレン)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニレン、インデニレン、インダニレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導されるラジカルを非限定的に含む。アリーレン基は、場合により置換されている。
【0027】
用語「複素環」、「ヘテロシクリル」及び「複素環式環」は、本明細書において互換的に使用され、少なくとも1つの環原子が窒素、酸素、リン及び硫黄より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCである、3〜約20個の環原子の飽和又は部分不飽和(すなわち、環内に1以上の二重及び/又は三重結合を有する)炭素環ラジカルを指す(ここで、1以上の環原子は、後述する1以上の置換基で独立して場合により置換されている)。複素環は、3〜7環員(2〜6個の炭素原子及びN、O、P及びSより選択される1〜4個のヘテロ原子)を有する単環式、又は7〜10環員(4〜9個の炭素原子及びN、O、P及びSより選択される1〜6個のヘテロ原子)を有する二環式、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系でありうる。複素環は、Paquette, Leo A.; 「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」 (W.A. Benjamin, New York, 1968), 特に、Chapters 1, 3, 4, 6, 7, and 9; 「The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A series of Monographs」 (John Wiley & Sons, New York, 1950 to present)、特に、13、14、16、19及び28巻;ならびに、J. Am. Chem. Soc. (1960) 82:5566 に記載されている。「ヘテロシクリル」は、また、複素環ラジカルが飽和、部分不飽和環、又は芳香族炭素環又は複素環式環と縮合したラジカルを含む。複素環式環の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、ピペリドニル(piperidonyl)、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロ-ピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリル、キノリジニル及びN−ピリジルウレアを非限定的に含む。スピロ部分もまた、この定義の範囲内に含まれる。1個又は2個の環炭素原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書の複素環基は、本明細書に記載の1以上の置換基で独立して場合により置換されている。
【0028】
用語「ヘテロアリール」は、5、6又は7員環の一価の芳香族ラジカルを指し、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1以上のヘテロ原子を含有する、5〜20個の原子の縮合環系(その少なくとも1つは芳香族)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル及びフロピリジニル(furopyridinyl)である。ヘテロアリール基は、本明細書に記載の1以上の置換基で独立して場合により置換されている。
【0029】
複素環又はヘテロアリール基は、炭素(炭素連結)結合型、又は可能であれば窒素(窒素連結)結合型でありうる。非限定的な例として、炭素結合型複素環又はヘテロアリールは、ピリジンの2、3、4、5又は6位、ピリダジンの3、4、5又は6位、ピリミジンの2、4、5又は6位、ピラジンの2、3、5又は6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール又はテトラヒドロ-ピロールの2、3、4又は5位、オキサゾール、イミダゾール又はチアゾールの2、4又は5位、イソオキサゾール、ピラゾール又はイソチアゾールの3、4又は5位、アジリジンの2又は3位、アゼチジンの2、3又は4位、キノリンの2、3、4、5、6、7又は8位、又はイソキノリンの1、3、4、5、6、7又は8位で結合している。複素環又はヘテロアリール基の環窒素原子は、酸素と結合して、N−オキシドを形成しうる。
【0030】
非限定的な例として、窒素結合型複素環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリジン、3−イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾール、ベンズイミダゾールの1位、イソインドール又はイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾール又はβ−カルボリンの9位で結合している。
【0031】
用語「処置する(treat)」及び「処置(treatment)」は、治療的処置及び防止的(prophylactic)又は予防的(preventative)手段の両方を指し、その目的は、癌の発症又は転移(spread)などの望ましくない生理学的変化又は障害を予防又は遅延(減少)させることである。本発明の目的では、有益な又は所望の臨床結果は、検出可能であるか、検出不可能であるに関わらず、症状の緩和、疾患の程度の縮小、病態の安定化(すなわち、悪化させない)、疾患の進行の遅延又は延滞、病態の改善又は緩和、及び部分的又は全体的な寛解を非限定的に含む。「処置」は、また、処置を受けない場合に予測される生存期間と比較して生存期間が延長することを意味することができる。処置を必要とするものは、既にその病状又は障害を有するものだけではなく、その病状又は障害を有する傾向があるもの、又はその病状又は障害が予防されるべきであるものを含む。
【0032】
語句「治療有効量」は、(i)本明細書に記載の特定の疾患、病状又は障害を治療又は予防する、(ii)本明細書に記載の特定の疾患、病状又は障害の1以上の症状を軽減、改善又は除去する、あるいは(iii)本明細書に記載の特定の疾患、病状又は障害の1以上の症状の発症を予防又は遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。癌の場合では、治療有効量の薬物は、癌細胞の数を減少させ;腫瘍のサイズを減少させ;癌細胞の末梢器官への浸潤を阻害し(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは、停止させる);腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度遅延させ、好ましくは、停止させる);腫瘍増殖をある程度阻害し;及び/又は癌に関連する1以上の症状をある程度緩和させることができる。薬物が生存する癌細胞の増殖を抑制し及び/又は死滅させることができる範囲では、それは、細胞増殖抑制性及び/又は細胞毒性でありうる。癌の治療の場合、例えば、疾患の進行時間(TTP)を評価し及び/又は反応速度(RR)を決定することにより有効性を測定することができる。
【0033】
本明細書において使用される「炎症性障害」は、過剰又は無秩序な炎症反応が過剰な炎症症状、宿主組織の損傷又は組織機能の喪失をもたらす、あらゆる疾患、障害又は症状を指すことができる。「炎症性障害」は、また、白血球の流入及び/又は好中球走化性により媒介される病理的状態を指す。
【0034】
本明細書において使用される「炎症」は、傷害性(injurious)物質と傷害を受けた組織の両方を破壊、希釈又は仕切る(隔離する)ことを供する、組織の傷害又は破壊により引き起こされる局所的な防御反応を指す。炎症は、とりわけ、白血球の流入及び/又は好中球走化性と関連している。炎症は、病原体及びウイルスによる感染から、ならびに外傷又は心筋梗塞もしくは卒中後の再灌流、外来抗原に対する免疫反応及び自己免疫反応などの非感染手段から生じうる。従って、式Iの化合物での処置を受けられる炎症性障害は、特異的防御系の反応ならびに非特異的防御系の反応に関連した障害を包含する。
【0035】
「特異的防御系」は、特異的抗原の存在に反応する免疫系の構成要素を指す。特異的防御系の反応から生じる炎症の例は、外来抗原に対する古典的な反応、自己免疫疾患及びT細胞により媒介される遅発型過敏症反応を含む。慢性炎症性疾患、固形移植組織及び器官、例えば、腎臓及び骨髄移植の拒絶反応、ならびに移植片対宿主病(GVHD)は、特異的防御系の炎症反応のさらなる例である。
【0036】
本明細書において使用される用語「非特異的防御系」は、免疫記憶を受けつけない白血球(例えば、顆粒球及びマクロファージ)により媒介される炎症性障害を指す。非特異的防御系の反応から少なくとも部分的に生じる炎症の例は、成人(急性)呼吸促迫症候群(ARDS)又は多臓器傷害症候群;再灌流傷害;急性糸球体腎炎;反応性関節炎;急性炎症性成分を伴う皮膚病;急性化膿性髄膜炎又は他の中枢神経系の炎症性障害、例えば、卒中;熱傷;炎症性腸疾患;顆粒球輸血関係症候群;及びサイトカイン誘発毒性などの病状を伴う炎症を含む。
【0037】
本明細書において使用される「自己免疫疾患」は、組織傷害が、体自体の成分に対する体液又は細胞媒介性応答を伴う任意の障害の群を指す。
【0038】
本明細書において使用される「アレルギー性疾患」は、アレルギーから生じるあらゆる症状、組織損傷又は組織機能の喪失を指す。本明細書において使用される「関節炎疾患」は、様々な病因に起因する関節の炎症性病変により特徴付けられる任意の疾患を指す。本明細書において使用される「皮膚炎」は、様々な病因に起因する皮膚の炎症により特徴付けられる任意の大きな皮膚疾患ファミリーを指す。本明細書において使用される「移植片拒絶反応」は、移植された及び周囲の組織の機能の消失、疼痛、腫脹、白血球増加及び血小板減少によって特徴付けられる、器官又は細胞(例えば、骨髄)などの移植組織に対して向けられる任意の免疫反応を指す。本発明の治療方法は、炎症性細胞活性化と関連する障害の処置方法を含む。
【0039】
「炎症性細胞活性化」は、増殖性細胞応答の刺激(非限定的に、サイトカイン、抗原又は自己抗体を含む)による誘発、可溶性メディエーター(非限定的に、サイトカイン、酸素ラジカル、酵素、プロスタノイド又は血管作動性アミンを含む)の産生、又は炎症性細胞(非限定的に、単球、マクロファージ、Tリンパ球、Bリンパ球、顆粒球(すなわち、好中球、好塩基球及び好酸球などの多形核白血球)、肥満細胞、樹枝状細胞、ランゲルハンス細胞及び内皮細胞を含む)における新しい又は増加した数のメディエーター(非限定的に、主要組織適合抗原又は細胞接着分子を含む)の細胞表面発現を指す。これらの細胞におけるこれらの表現型の1つ又は組み合わせの活性化が炎症性障害の開始、永続化又は悪化に寄与しうることが、当業者にとって明らかであろう。
【0040】
用語「NSAID」は、「非ステロイド性抗炎症性薬」の頭字語であり、そして、鎮痛性、解熱性(上昇した体温を低下させ、そして、意識障害を伴うことなく疼痛を軽減する)の治療薬剤であり、より高い用量では、抗炎症性効果(炎症を低下させる)を有する。用語「非ステロイド系」は、これらの薬物をステロイドと区別するために使用され、これは、(広範な他の効果の中でも、)類似のエイコサノイド抑制、抗炎症性作用を有する。鎮痛剤として、NSAIDは、これらが非麻酔性であるという点で珍しい。NSAIDは、アスピリン、イブプロフェン及びナプロキセンを含む。NSAIDは、通常、疼痛及び炎症が存在する急性又は慢性病状の処置に適応される。NSAIDは、一般的に、下記の病状の症状軽減に適応される:関節リウマチ、変形性関節炎、炎症性関節症(例えば、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、急性痛風、月経困難症(dysmenorrhoea)、転移性骨疼痛、頭痛及び片頭痛、術後疼痛、炎症及び組織傷害による軽度〜中度の疼痛、発熱、腸閉塞ならびに腎疝痛。ほとんどのNSAIDは、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害剤として作用し、シクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)とシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)アイソザイムの両方を阻害する。シクロオキシゲナーゼは、アラキドン酸(それ自体は、ホスホリパーゼAにより細胞のリン脂質二重層から誘導される)からのプロスタグランジン及びトロンボキサンの生成を触媒する。プロスタグランジンは、中でも、炎症過程においてメッセンジャー分子として作用する。COX−2阻害剤は、セレコキシブ、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、パレコキシブ、ロフェコキシブ、ロフェコキシブ及びバルデコキシブを含む。
【0041】
用語「癌」は、典型的には、非制御の細胞増殖により特徴付けられる哺乳類における生理学的病状を指すか又は記述する。「腫瘍」は、1以上の癌化細胞を含む。癌の例は、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫及び白血病又はリンパ性悪性疾患を非限定的に含む。そのような癌のさらなる具体例には、扁平上皮細胞癌(例えば、上皮扁平上皮細胞癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺腺癌及び肺の扁平上皮癌を含む肺癌、腹膜癌、肝細胞癌、消化管癌を含む胃部又は胃癌、膵臓癌、グリア芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞癌(hepatome)、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜又は子宮癌、唾液腺癌、腎臓(kidney)又は腎(renal)癌、前立腺癌、外陰癌、甲状腺癌、肝癌、肛門癌、陰茎癌、頭頸部癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、口腔及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫ならびに絨毛結腸腺腫を含む。
【0042】
「化学療法剤」は、作用機序に関わらず、癌の処置に有用な化合物である。化学療法剤のクラスは、アルキル化剤、代謝拮抗薬、紡錘体毒植物アルカロイド、細胞毒性/抗腫瘍抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、抗体、光増感剤及びキナーゼ阻害剤を非限定的に含む。化学療法剤は、「標的療法」及通常の化学療法において使用される化合物を含む。化学療法剤の例は、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Sanofi-Aventis)、5−FU(フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、CAS No. 51-21-8)、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標)、Lilly)、PD−0325901(CAS No. 391210-10-9, Pfizer)、シスプラチン(cis−ジアミン、ジクロロ白金(II)、CAS No. 15663-27-1)、カルボプラチン(CAS No. 41575-94-4)、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、テモゾロミド(4−メチル−5−オキソ−2,3,4,6,8−ペンタアザビシクロ[4.3.0]ノナ−2,7,9−トリエン−9−カルボキシアミド、CAS No. 85622-93-1、TEMODAR(登録商標)、TEMODAL(登録商標)、Schering Plough)、タモキシフェン((Z)−2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン、NOLVADEX(登録商標)、ISTUBAL(登録商標)、VALODEX(登録商標))及びドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標))、Akti−1/2、HPPDならびにラパマイシンを含む。
【0043】
化学療法剤のさらなる例は、オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標)、Sanofi)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、スーテント(SUNITINIB(登録商標)、SU11248、Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、XL−518(Mek阻害剤、Exelixis、WO 2007/044515)、ARRY−886(Mek阻害剤、AZD6244、Array BioPharma、Astra Zeneca)、SF−1126(PI3K阻害剤、Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3K阻害剤、Novartis)、XL−147(PI3K阻害剤、Exelixis)、PTK787/ZK222584(Novartis)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、ロイコボリン(フォリン酸)、ラパマイシン(シロリムス、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(SARASAR(商標)、SCH66336、Schering Plough)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標)、BAY43−9006、Bayer Labs)、ゲフィニチブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、イリノテカン(CAMPTOSAR(登録商標)、CPT−11、Pfizer)、ティピファニブ(ZARNESTRA(商標)、Johnson & Johnson)、ABRAXANE(商標)(クレモフォア・フリー)、パクリタキセルのアルブミン遺伝子操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners、Schaumberg、Il)、バンデタニブ(rINN、ZD6474、ZACTIMA(登録商標)、AstraZeneca)、クロラムブシル、AG1478、AG1571(SU 5271;Sugen)、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)、Wyeth)、パゾパニブ(GlaxoSmithKline)、カンフォスアミド(TELCYTA(登録商標)、Telik)、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標));スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、イムプロスルファン及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)及びウレドーパ(uredopa);アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロメラミンを含む、エチレンイミン及びメチルアメラミン;アセトゲニン(とりわけ、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体のトポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノボエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、カリケアマイシンγ1I、カリケアマイシンωI1(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183-186);ジネマイシン、ジネマイシンA;ビスホスホネート、例えば、クロドロネート;エスペラマイシン;ならびにネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパクエンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、ネモルビシン(nemorubicin)、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎物質、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充薬、例えば、フロリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシウレア;レンチナン;ロニダイニン;マイタンシノイド、例えば、メイタンシン及びアンサマイトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products, Eugene, OR);ラゾキサン;ラゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(とりわけ、T−2毒素、ベラクリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標)、Roche);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容しうる塩、酸及び誘導体を含む。
【0044】
また、「化学療法剤」の定義に含まれるものは、(i)腫瘍についてのホルモン作用を調節又は阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミファイン)を含む;(ii)副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニン、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)等;(iii)抗アンドロゲン、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド及びゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);(iv)プロテインキナーゼ阻害剤、例えば、Mek阻害剤(WO 2007/044515);(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、PKC−α、Raf及びH−Rasなどの、異常な細胞増殖に関係しているシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、オブリメルセン(GENASENSE(登録商標)、Genta Inc.);(vii)リボザイム、例えば、VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤;(viii)ワクチン、例えば、遺伝子治療ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)及びVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えば、LURTOTECAN(登録商標);ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗血管形成剤、例えば、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);ならびに上記のいずれかの薬学的に許容しうる塩、酸及び誘導体である。
【0045】
また、「化学療法剤」の定義に含まれるものは、治療抗体、例えば、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(商標)、2C4、Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、トシツモマブ(Bexxar、Corixia)及び抗体薬物コンジュゲート、ゲムツズマブ・オゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)である。
【0046】
本発明のPI3K阻害剤と組み合わせて化学療法剤として治療可能性を有するヒト化モノクローナル抗体は、アレムツズマブ、アポリズマブ、アセリズマブ、アトリズマブ、バピヌズマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブ・メルタンシン、カンツズマブ・メルタンシン、セデリズマブ、セルトリズマブペゴル、シドフシツズマブ、シドツズマブ、ダクリズマブ、エクリズマブ、エファリズマブ、エプラツズマブ、エルリズマブ、フェルビズマブ、フォントリズマブ、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、イノツズマブ・オゾガミシン、イピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブ、メポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ノロビズマブ、ヌマビズマブ、オクレリズマブ、オマリズマブ、パリビズマブ、パスコリズマブ、ペクフシツズマブ、ペクツズマブ、ペルツズマブ、パキセリズマブ、ラリビズマブ、ラニビズマブ、レスリビズマブ、レスリズマブ、レシビズマブ、ロベリズマブ、ルプリズマブ、シブロツズマブ、シプリズマブ、ソンツズマブ、タカツズマブ・テトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、テフィバズマブ、トシリズマブ、トラリズマブ、トラスツズマブ、ツコツズマブ・セルモロイキン、ツクシツズマブ、ウマビズマブ、ウルトキサズマブ及びビジリズマブを含む。
【0047】
用語「造血器悪性腫瘍」は、白血球、リンパ球、ナチュラルキラー細胞、形質細胞ならびに好中球及び単球などの骨髄性細胞などの細胞が関与する血液生成の間に生じる癌又は過剰増殖性障害を指す。造血器悪性腫瘍は、ヒト造血器悪性腫瘍のWHO分類;造血器及びリンパ系組織の腫瘍(Jaffe E.S., Harris N.L., Stein H., Vardiman J.W. (Eds.)-(2001): World Health Organization Classification of Tumours. Pathology and Genetics of Tumours of Hematopoietic and Lymphoid Tissues. IARC Press: Lyon)に国際疾病分類(ICD−O)の形態学コードで記載されている疾患を含む。状態は、悪性腫瘍を/3で、そして、悪性度が低いか又は不明確な病変のものを/1で表した。
【0048】
造血器悪性腫瘍は、以下のものを含む:
I.慢性骨髄増殖性疾患
慢性骨髄性白血病−ICD−O9875/3
慢性好中球性白血病−ICD−O9963/3
慢性好酸球性白血病/好酸球増加症候群−ICD−O9964/3
真性赤血球増加症−ICD−O9950/3
慢性特発性骨髄線維症−ICD−O9961/3
本態性血小板血症−ICD−O9962/3
未分類の慢性骨髄増殖性疾患−ICD−O9975/3
II.骨髄異形成/骨髄増殖性疾患
慢性骨髄単球性白血病−ICD−O9980/3
非定型慢性骨髄性白血病−ICD−O9876/3
若年性骨髄単球性白血病−ICD−O9946/3
未分類の骨髄異形成/骨髄増殖性疾患−ICD−O9975/3
III.骨髄異形成症候群
不応性貧血−ICD−O9980/3
環状鉄芽球を伴う不応性貧血−ICD−O9982/3
複数系統の異形成を伴う不応性血球減少症−ICD−O9985/3
過剰芽球を伴う不応性貧血−ICD−O9983/3
単独del(5q)染色体異常を伴う骨髄異形成症候群−ICD−O9986/3
未分類の骨髄異形成症候群 ICD−O9989/3
IV.急性骨髄性白血病
再発性の細胞遺伝学的異常を伴う急性骨髄性白血病
t(8;21)(q22;q22)を伴うAML、AML1/ETO−ICD−O9896/3
inv(16)(p13q22)又はt(16;16)(p13;q22)を伴うAML、CBFb/MYH11−ICD−O9871/3
急性前骨髄球性白血病(t(15;17)(q22;q12)を伴うAML、PML−RARa及び変異体)−ICD−O9866/3
11q23(MLL)異常を伴うAML−ICD−O9897/3
多系列の異形成を伴う急性骨髄性白血病−ICD−O9895/3
治療関連急性骨髄性白血病及び骨髄異形成症候群−ICD−O9920/3
他に分類できない急性骨髄性白血病
最小限未分化型急性骨髄性白血病−ICD−O9872/3
未成熟急性骨髄性白血病−ICD−O9873/3
成熟急性骨髄性白血病−ICD−O9874/3
急性骨髄単球性白血病−ICD−O9867/3
急性単芽球性及び単球性白血病−ICD−O9891/3
急性赤血球白血病−ICD−O9840/3
急性巨核芽球性白血病−ICD−O9910/3
急性好塩基球性白血病−ICD−O9870/3
骨髄線維症を伴う急性汎骨髄症−ICD−O9931/3
骨髄性肉腫−ICD−O9930/3
系統が不明確な急性白血病−ICD−O9805/3
V.B細胞性腫瘍
前駆造血系腫瘍
前駆Bリンパ芽球性白血病/−ICD−O9835/3
リンパ腫−ICD−O9728/3
成熟造血器腫瘍
慢性リンパ性白血病/−ICD−O9823/3
小リンパ球性リンパ腫−ICD−O9670/3
造血性前リンパ球性白血病−ICD−O9833/3
リンパ形質細胞性リンパ腫−ICD−O9671/3
脾発性辺縁帯リンパ腫−ICD−O9689/3
ヘアリー細胞白血病−ICD−O9940/3
形質細胞骨髄腫−ICD−O9732/3
孤立性骨形質細胞腫−ICD−O9731/3
節外性形質細胞腫−ICD−O9734/3
粘膜関連リンパ組織の節外性濾胞辺縁帯造血性リンパ腫(MALT−リンパ腫)−ICD−O9699/3
節性濾胞辺縁帯造血性リンパ腫−ICD−O9699/3
濾胞性リンパ腫−ICD−O9690/3
マントル細胞リンパ腫−ICD−O9673/3
びまん性大細胞型造血性リンパ腫−ICD−O9680/3
縦隔(胸腺)大細胞型リンパ腫−ICD−O9679/3
血管内大細胞型造血性リンパ腫−ICD−O9680/3
原発性浸出液リンパ腫−ICD−O9678/3
バーキットリンパ腫/−ICD−O9687/3
白血病−ICD−O9826/3
不確定な悪性度の造血性増殖
リンパ腫様肉芽腫症−ICD−O9766/1
移植後多形リンパ増殖性疾患−ICD−O9970/1
VI.T細胞及びNK細胞腫瘍
前駆T細胞腫瘍
前駆Tリンパ芽球性白血病/−ICD−O9837/3
リンパ腫−ICD−O9729/3
芽球型NK細胞リンパ腫−ICD−O9727/3
成熟T細胞及びNK細胞腫瘍
T細胞性前リンパ性白血病−ICD−O9834/3
T細胞性大型顆粒性リンパ性白血病−ICD−O9831/3
侵攻性NK細胞白血病−ICD−O9948/3
成人T細胞白血病/リンパ腫−ICD−O9827/3
鼻型節外性NK/T細胞リンパ腫−ICD−O9719/3
腸症型T細胞リンパ腫−ICD−09717/3
肝脾T細胞リンパ腫−ICD−O9716/3
皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫−ICD−O9708/3
菌状息肉腫−ICD−O9700/3
セザリー症候群−ICD−O9701/3
皮膚原発未分化大細胞リンパ腫−ICD−O9718/3
非特異型末梢性T細胞リンパ腫−ICD−O9702/3
血管免疫芽球性T細胞リンパ腫−ICD−O9705/3
未分化大細胞リンパ腫−ICD−O9714/3
不確定な悪性度のT細胞増殖
リンパ腫瘍丘疹症−ICD−O9718/1
VII.ホジキンリンパ腫
結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫−ICD−O9659/3
古典的ホジキンリンパ腫−ICD−O9650/3
結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫−ICD−O9663/3
リンパ球豊富型古典的ホジキンリンパ腫−ICD−O9651/3
混合細胞型古典的ホジキンリンパ腫−ICD−O9652/3
リンパ球枯渇型古典的ホジキンリンパ腫−ICD−O9653/3
VIII.組織球腫瘍及び樹枝状細胞性腫瘍
マクロファージ/組織球腫瘍
組織球性肉腫−ICD−O9755/3
樹枝状細胞性腫瘍
ランゲルハンス細胞組織球症−ICD−O9751/1
ランゲルハンス細胞肉腫−ICD−O9756/3
指状嵌入樹枝状細胞肉腫/腫瘍−ICD−O9757/3/1
濾胞樹枝状細胞肉腫/腫瘍−ICD−O9758/3/1
他に特定できない樹枝状細胞肉腫−ICD−O9757/3
IX.肥満細胞症
皮膚肥満細胞症
無痛性全身性肥満細胞症−ICD−O9741/1
クローン血液学的非肥満細胞系統疾患を伴う全身性肥満細胞症−ICD−O9741/3
侵襲性全身性肥満細胞症−ICD−O9741/3
肥満細胞白血病−ICD−O9742/3
肥満細胞肉腫−ICD−O9740/3
真皮外肥満細胞腫−ICD−O9740/1
【0049】
「代謝物」は、特定の化合物又はその塩の体内の代謝を介して生産される産物である。化合物の代謝物は当技術分野で公知のルーチン技術を用いて同定することができ、その活性は、本明細書に記載されるような試験を用いて決定することができる。そのような産物は、例えば、投与した化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、エステル分解、酵素的開裂などから生じるうる。従って、本発明は、本発明の化合物と哺乳類を、代謝産物が得られるのに十分な期間接触させることを含むプロセスにより生成する化合物を含む、本発明の化合物の代謝物を含む。
【0050】
用語「パッケージ挿入物」は、適応、用法、用量、投与法、禁忌及び/又は治療薬品の使用に関する注意についての情報を含有する、治療薬品の市販のパーケージ内に慣例的に含まれる説明書を指すために使用される。
【0051】
用語「キラル」は、その鏡像と重なり合わない特性を有する分子を指し、一方で、用語「アキラル」は、その鏡像と重なり合う分子を指す。
【0052】
用語「立体異性体」は、同一の化学組成を有するが、その原子又は基の空間配置が異なる化合物を指す。立体異性体には、エナンチオマー及びジアステレオマーが含まれる。
【0053】
「ジアステレオマー」は、2個以上のキラル中心を有する立体異性体を指し、その分子は互いに鏡像ではない。ジアステレオマーは、異なる物性、例えば、融点、沸点、スペクトル特性及び反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動及びクロマトグラフィーなどの高分解能分析手順を用いて分離することができる。ジアステレオマーには、幾何異性体、cis/trans及びE/Z異性体ならびにアトロプ異性体を含む。
【0054】
「エナンチオマー」は、互いに重なり合わない鏡像である化合物の2つの立体異性体を指す。
【0055】
本明細書において使用される立体化学の定義及び規則は、一般的に、S. P. Parker, Ed., McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms (1984) McGraw-Hill Book Company, New York; and Eliel, E. and Wilen, S., 「Stereochemistry of Organic Compounds」, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994 に従う。本発明の化合物は、不斉又はキラル中心を含有することができ、従って、異なる立体異性体形態で存在することができる。ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体ならびにラセミ混合物などのそれらの混合物を非限定的に含む、本発明の化合物の全ての立体異性体形態が本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物は光学活性な形態で存在し、すなわち、平面偏光面を回転させる能力を有する。光学活性な化合物を記載する際に、接頭文字のD及びL又はR及びSが、そのキラル中心についての分子の絶対配置を記述するために使用される。接頭文字d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による平面偏光面の回転の符号を指すために用いられ、(−)又はlは、その化合物が左旋性であることを意味する。接頭文字(+)又はdが付けられた化合物は右旋性である。所与の化学構造に関して、これらの立体異性体は、これらが互いに鏡像であること以外は同一である。特定の立体異性体は、また、エナンチオマーとも呼ばれ、そのような異性体の混合物は、しばしばエナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と呼ばれ、化学反応又はプロセスにおいて立体選択又は立体特異性がなかった場合に生じうる。用語「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」は、光学活性を有さない2つのエナンチオマー種の等量混合物を指す。
【0056】
用語「互変異性体」又は「互変異性体形態」は、低いエネルギー障壁を介して相互変換可能な異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック互変異性体としても知られている)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化などのプロトンの移動による相互変換を含む。原子価互変異性体は、いくつかの結合している電子の再構成による相互変換を含む。
【0057】
本明細書で使用される語句「薬学的に許容しうる塩」は、本発明の化合物の薬学的に許容しうる有機又は無機塩を指す。塩の例は、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシラート」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩及びパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))を非限定的に含む。薬学的に許容しうる塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオンなどの別の分子の介在を含みうる。対イオンは、親化合物の電荷を安定させる任意の有機又は無機部分でありうる。さらに、薬学的に許容しうる塩は、その構造内に1以上の荷電原子を有しうる。複数の荷電原子が薬学的に許容しうる塩の一部である例は、複数の対イオンを有することができる。ここで、薬学的に許容しうる塩は、1以上の荷電原子及び/又は1以上の対イオンを有することができる。
【0058】
本発明の化合物が塩基である場合、所望の薬学的に許容しうる塩は、当技術分野で利用可能な任意の適切な方法、例えば、遊離塩基を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸などの無機酸、又は酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(pyranosidyl acid)、例えば、グルクロン酸又はガラクツロン酸、α−ヒドロキシ酸、例えば、クエン酸又は酒石酸、アミノ酸、例えば、アスパラギン酸又はグルタミン酸、芳香族酸、例えば、安息香酸又はケイ皮酸、スルホン酸、例えば、p−トルエンスルホン酸又はエタンスルホン酸などの有機酸で処理することにより調製されるうる。
【0059】
本発明の化合物が酸である場合、所望の薬学的に許容しうる塩は、任意の適切な方法、例えば、遊離酸を、アミン(第一級、第二級又は第三級)、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物などの無機又は有機塩基で処理することにより調製されうる。適切な塩の実例は、アミノ酸、例えば、グリシン及びアルギニン、アンモニア、第一級、第二級及び第三級アミンならびに環状アミン、例えば、ピペリジン、モルホリン及びピペラジンから誘導される有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム及びリチウムから誘導される無機塩を非限定的に含む。
【0060】
語句「薬学的に許容しうる」は、物質又は組成物が、製剤を含む他の成分及び/又はそれにより処置される哺乳類と化学的及び/又は毒性学的に適合する必要があることを示す。
【0061】
「溶媒和物」は、1以上の溶媒分子と本発明の化合物の会合体又は複合体を指す。溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンを非限定的に含む。
【0062】
用語「この発明の化合物」及び「本発明の化合物」及び「式Iの化合物」は、式Iの化合物及びその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、及びその薬学的に許容しうる塩及びプロドラッグが含まれる。
【0063】
式Iの化合物を含む、本明細書において与えられる任意の式又は構造式は、また、そのような化合物の水和物、溶媒和物及び多形ならびにそれらの混合物を表すことを意図する。
【0064】
式Iの化合物を含む、本明細書において与えられる任意の式又は構造式は、また、化合物の同位体標識形態ならびに非標識形態を表すことを意図する。同位体標識化合物は、1以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子により置き換わっている以外は本明細書に与えられる式により記述される構造式を有する。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えば、H(ジュウテリウム、D)、H(トリチウム)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iを非限定的に含む。本発明の様々な同位体標識化合物は、例えば、H、13C及び14Cなどの放射性同位体が組み込まれたものである。そのような同位体標識化合物は、代謝研究、反応速度論研究、検出又はイメージング技術、例えば、薬物又は基質組織分布アッセイを含む、ポジトロン放出断層撮影(PET)又は単一光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)において、又は患者の放射線治療において有用でありうる。本発明のジュウテリウム標識又は置換治療化合物は、分布、代謝及び排泄(ADME)に関するDMPK(薬物代謝及び薬物動態)特性を改善する。より重い同位体、例えば、ジュウテリウムでの置換は、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療的利点(例えば、in vivo半減期の増加又は必要用量の低減)をもたらすことができる。18F標識化合物は、PET又はSPECT研究に有用でありうる。本発明の同位体標識化合物及びそのプロドラッグは、一般的に、後述するスキーム又は実施例及び調製に開示される手順を実施することにより、容易に入手可能な同位体標識試薬で非同位体標識試薬を置換することによって調製されうる。さらに、より重い同位体、特に、ジュウテリウム(すなわち、H又はD)での置換は、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療的利点(例えば、in vivo半減期の増加又は必要用量の低減又は治療指数の改善)をもたらすことができる。この文脈において、ジュウテリウムが式(I)の化合物中の置換基とみなされることを理解されたい。そのようなより重い同位体、具体的には、ジュウテリウムの濃度は、同位体濃縮係数により定義されうる。本発明の化合物において、特定の同位体として具体的に指定されていない任意の原子は、その原子の任意の安定な同位体を表すことを意味する。特に明記しない限り、ある位置が、「H」又は「水素」と具体的に指定されている場合、その位置は、水素を天然に豊富な同位体組成で有するものとして理解される。従って、本発明の化合物において、ジュウテリウム(D)として具体的に指定されている任意の原子は、ジュウテリウムを表すことを意図する。
【0065】
本発明の複素環化合物
式Iの化合物は、式:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]

[式中、
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
ここで、Z、Z、Z及びZのうち、いずれもNでないか、又は1つもしくは2つはNであり;
ここで、(i)Xは、NR10であり、そして、Xは、Nであり、(ii)Xは、Sであり、そして、Xは、CR11であり、(iii)Xは、Oであり、そして、Xは、CR11であるか、又は(iv)Xは、NR10であり、そして、Xは、CR11であるか;
又はZ及びX(式中、Xは、Nである)は、1以上のR12基で場合により置換されている、5員、6員又は7員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成し;
及びRは、独立して、H、C−C12アルキル、C−Cアルケニル及びC−Cアルキニルから選択され、ここで、アルキル、アルケニル及びアルキニルは、F、Cl、Br、I、−CN、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCH(CH、−S(O)N(CH、−SCH及び−S(O)CHから独立して選択される1以上の基で場合により置換されているか;
又はR及びRは、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成し;
、R、R、R及びR12は、独立して、H、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−CONHCHCHOCH、−CON(CHCHO、−CON(CHCHN(CH)、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCF、−S(O)N(CH、−SCH及び−S(O)CHから選択されるか;又は
、R、R、R及びR12は、独立して、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−CONHCHCHOCH、−CON(CHCHO、−CON(CHCHN(CH)、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCF、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CHから選択される1以上の基で場合により置換されている、3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル又は5〜20個の環原子を有するヘテロアリールから選択され;
Yは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−CONHCHCHOCH、−CON(CHCHO、−CON(CHCHN(CH)、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCF、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、ベンゾ[d]チアゾール−2−イル(−NHCOCHで場合により置換されている)、シクロプロピル、シクロブチル、1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イル、インドリル、オキセタニル、モルホリノ及びフェニル(F、Cl、Br、I、−OH、−CN又は−CHで場合により置換されている)から選択される1以上の基で場合により置換されている、3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル又は5〜20個の環原子を有するヘテロアリールであるか;
又はR及びYは、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成し;
10は、H、C−C12アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C20アリール、C−C12カルボシクリル、3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル、5〜20個の環原子を有するヘテロアリール、−(C−C12アルキレン)−(C−C12カルボシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−C(=O)−(3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20アリール)、−(C−C20アリール)−(5〜20個の環原子を有するヘテロアリール)、−(C−C20アリール)−(3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル)及び−(C−C12アルキレン)−(5〜20個の環原子を有するヘテロアリール)であり、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−CH(CH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CHCHCN、−CHF、−CHF、−CHCONH、−CF、−COH、−COCH、−COC(CHOH、−COCHN(CH、−COC(CH、−COCH、−COC(CH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから独立して選択される1以上の基で場合により置換されており;そして
11は、H、F、Cl、Br、I、CN、−N(R、−OR、C−C12アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C20アリール、C−C12カルボシクリル、3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル、5〜20個の環原子を有するヘテロアリール、−(C−C12アルキレン)−(C−C12カルボシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−C(=O)−(3〜20個の環原子を有するヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20アリール)及び−(C−C12アルキレン)−(5〜20個の環原子を有するヘテロアリール)であり、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CHF、−CHF、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから独立して選択される1以上の基で場合により置換されている]
を有する化合物及びその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及びそれらの薬学的に許容しうる塩を含む。
【0066】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Yが、構造式:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]

[式中、波線は、結合部位を表し;
、R及びRは、独立して、H、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−CONHCHCHOCH、−CON(CHCHO、−CON(CHCHN(CH)、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCF、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから選択されるか;
又は:(iv)R及びRもしくは(v)R及びRは、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成する]
を有する場合を含む。
【0067】
式Iの化合物の例示的実施態様は、式Ia〜dを含む:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0068】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Zが、CRであり;Zが、CRであり;Zが、CRであり;そして、Zが、CRである場合を含む。
【0069】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R、R、R及びRが、H、F、Cl、−CH及び−CNから独立して選択される場合を含む。
【0070】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R、R、R及びRの1以上が、F又はClである場合を含む。
【0071】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Rが、場合により置換されている、シクロプロピル、シクロブチル、1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イル、インダゾリル、オキセタニル、モルホリノ、フェニル、ピラニル、ピラゾリル又はピリジニルである場合を含む。
【0072】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Rが、−CHであり、そして、Rが、Hである場合を含む。
【0073】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Rが、Hである場合を含む。
【0074】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Yが、[1,3,5]トリアジン、ピリジル又はピリダジノンである場合を含む。
【0075】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R及びRが、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成する場合を含む。
【0076】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R及びRが、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成する場合を含む。
【0077】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R及びRが、イミダゾリル、ピペリドニル、ピロリジニル又はピラゾリル環を形成する場合を含む。
【0078】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R及びRが、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成する場合を含む。
【0079】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R及びRが、イミダゾリル、ピペリドニル、ピロリジニル又はピラゾリル環を形成する場合を含む。
【0080】
式Iの化合物の例示的実施態様は、Xが、Nであり、そして、Zが、Cであり、X及びZが、1以上のR12基で場合により置換されている、5員、6員又は7員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成する場合を含む。
【0081】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R10が、フェニル(F、Cl及びCHから選択される1以上の基で場合により置換されている)である場合を含む。
【0082】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R10が、3〜20個の環原子を有する、場合により置換されているヘテロシクリルである場合を含む。
【0083】
式Iの化合物の例示的実施態様は、以下の化合物:
【化5】
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[式中、
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
は、CR又はNであり;
ここで、Z、Z、Z及びZのうち、いずれもNでないか、又は1つもしくは2つはNであり;
ここで、(i)Xは、NR10であり、そして、Xは、Nであり、(ii)Xは、Sであり、そして、Xは、CR11であり、(iii)Xは、Oであり、そして、Xは、CR11であるか、又は(iv)Xは、NR10であり、そして、Xは、CR11であり;
及びRは、独立して、H、C−C12アルキル、C−Cアルケニル及びC−Cアルキニルから選択され、ここで、アルキル、アルケニル及びアルキニルは、F、Cl、Br、I、−CN、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCHCH、−OCH(CH、−S(O)N(CH、−SCH及び−S(O)CHから独立して選択される1以上の基で場合により置換されており;
、R、R、R、R、R、R及びR12は、独立して、H、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−OCF、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから選択されるか;
又はR及びRもしくはR及びRは、1以上のR12基で場合により置換されている、5員又は6員ヘテロアリール又はヘテロシクリル環を形成し;
10は、H、C−C12アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C20アリール、C−C12カルボシクリル、C−C20ヘテロシクリル、C−C20ヘテロアリール、−(C−C12アルキレン)−(C−C12カルボシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20ヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−C(=O)−(C−C20ヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20アリール)、−(C−C20アリール)−(C−C20ヘテロアリール)、−(C−C20アリール)−(C−C20ヘテロシクリル)及び−(C−C12アルキレン)−(C−C20ヘテロアリール)であり、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CHF、−CHF、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから独立して選択される1以上の基で場合により置換されており;そして
11は、H、F、Cl、Br、I、CN、−N(R、−OR、C−C12アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C20アリール、C−C12カルボシクリル、C−C20ヘテロシクリル、C−C20ヘテロアリール、−(C−C12アルキレン)−(C−C12カルボシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20ヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−C(=O)−(C−C20ヘテロシクリル)、−(C−C12アルキレン)−(C−C20アリール)及び−(C−C12アルキレン)−(C−C20ヘテロアリール)であり、ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、−CH、−CHCH、−C(CH、−CHOH、−CHCHOH、−C(CHOH、−CHOCH3、−CN、−CHF、−CHF、−CF、−COH、−COCH、−COC(CH、−COCH、−CONH、−CONHCH、−CON(CH、−C(CHCONH、−NO、−NH、−NHCH、−N(CH、−NHCOCH、−NHS(O)CH、−N(CH)C(CHCONH、−N(CH)CHCHS(O)CH、=O、−OH、−OCH、−S(O)N(CH、−SCH、−S(O)CH、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタニル、モルホリノ及び1,1−ジオキソ−チオピラン−4−イルから独立して選択される1以上の基で場合により置換されている]
及びその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及びそれらの薬学的に許容しうる塩を含む。
【0084】
式Iの化合物の例示的実施態様は、表1、2及び3からの化合物を含む。
【0085】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R10が、CHであるか、又は場合により置換されているフェニルであり、そして、フェニルが、F、Cl及びCHから選択される1以上の基で置換されている場合を含む。
【0086】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R10が、場合により置換されているC−C20ヘテロシクリルであり、そして、R10が、4−ピペリジニルである場合を含む。
【0087】
式Iの化合物の例示的実施態様は、R10が、3〜20個の環原子を有する場合により置換されているヘテロシクリルであり、そして、R10が、4−ピペリジニルである場合を含む。
【0088】
本発明の式Iの化合物は、不斉又はキラル中心を含有することができ、従って、異なる立体異性体形態で存在することができる。ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体及びラセミ混合物などのそれらの混合物を非限定的に含む、本発明の化合物の全ての立体異性体形態が本発明の一部を形成することが意図される。
【0089】
また、本発明は、全ての幾何及び位置異性体を包含する。例えば、式Iの化合物が二重結合又は縮合環を含有する場合、cis型及びtrans型ならびにその混合物が本発明の範囲内に包含される。単一の位置異性体と位置異性体の混合物の両方もまた、本発明の範囲内である。
【0090】
本明細書で示される構造において、任意の特定のキラル原子の立体化学が具体的に示されない場合は、全ての立体異性体が考慮され、本発明の化合物として包含される。立体化学が立体くさび(solid wedge)又は点線により具体的に示され、特定の立体配置を表す場合は、そのように立体異性体が特定され、定義される。
【0091】
本発明の化合物は、非溶媒和物形態、ならびに水、エタノールなどの薬学的に許容しうる溶媒との溶媒和物形態で存在し得、そして、本発明が、溶媒和物形態及び非溶媒和物形態の両方を包含することが意図される。
【0092】
本発明の化合物は、また、異なる互変異性体形態で存在し得、そして、そのような形態の全てが本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」又は「互変異性体形態」は、低いエネルギー障壁を介して相互変換可能な異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピック互変異性体としても知られている)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化などのプロトンの移動による相互変換を含む。原子価互変異性体は、いくつかの結合している電子の再構成による相互変換を含む。
【0093】
本発明は、また、本明細書において列挙したものと同一であるが、1以上の原子が、天然に通常見出される原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子により置き換わっている、本発明の同位体標識化合物を包含する。指定されるような任意の特定の原子又は元素の全ての同位体が、本発明の化合物及びそれらの使用の範囲内にあることが意図される。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えば、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I及び125Iを含む。本発明の特定の同位体標識化合物(例えば、H及び14Cで標識されたもの)は、化合物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(H)及び炭素14(14C)同位体は、それらの調製及び検出を容易にするために有用である。さらに、より重い同位体、例えば、ジュウテリウム(すなわち、H)での置換は、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療的利点(例えば、in vivo半減期の増加又は必要用量の低減)をもたらすことができ、従って、ある状況では好ましい場合がある。陽電子放出同位体、例えば、15O、13N、11C及び18Fは、基質受容体占有率を調べるポジトロン放出断層撮影(PET)研究に有用である。本発明の同位体標識化合物は、一般的に、本明細書において後述するスキーム及び/又は実施例に開示されるものと類似の手順に従って、非同位体標識試薬を同位体標識試薬で置換することによって調製されうる。
【0094】
生物学的評価
酵素活性(又は生物学的活性)の阻害剤としての式Iの化合物の相対的有効性は、各々の化合物が既定義の範囲においてその活性を阻害する濃度を決定し、次に、その結果を比較することにより確立されうる。典型的には、好ましい決定は、生化学アッセイにおいて活性の50%を阻害する濃度、すなわち、50%阻害濃度又は「IC50」である。IC50値の決定は、当技術分野において公知の通常の技術を使用して達成されうる。一般的に、IC50は、様々な濃度の試験阻害剤の存在下で、所与の酵素の活性を測定することにより決定されうる。次に、実験的に得られた酵素活性の値を、使用した阻害剤濃度に対してプロットする。50%の酵素活性(いかなる阻害剤も存在しない場合の活性と比較して)を示す阻害剤の濃度をIC50値として採用する。同様にして、他の阻害剤濃度を適切な活性の決定により定義することができる。例えば、一部の設定においては、90%阻害濃度、すなわち、IC90などを確立することが望ましい場合がある。
【0095】
従って、「選択的PI3Kδ阻害剤」は、少なくとも他のクラスI PI3Kファミリーメンバーのいずれか又は全てに対するIC50値よりも少なくとも10倍小さい、PI3Kδに対する50%阻害濃度(IC50)を示す化合物を指すものと理解することができる。
【0096】
式Iの化合物のPI3キナーゼ活性の活性の決定は、多くの直接的及び間接的な検出方法により可能である。本明細書に記載の特定の例示化合物は、PI3Kα、β、γ及びδアイソフォームを阻害する能力をアッセイされた(実施例901)。PI3Kδの阻害の場合のIC50値の範囲は、1nM(ナノモル)未満〜約10μM(マイクロモル)であった。本発明の特定の例示化合物は、10nM未満のPI3Kδ阻害IC50値を有していた。本化合物は、クラスIa PI3キナーゼであるp110δ(デルタ)アイソフォームについて、他のクラスIa PI3キナーゼよりも選択的であり、従って、p110α(アルファ)アイソフォームとp110β(ベータ)アイソフォームの両方よりも、p110δアイソフォームに選択的である。特に、これらは、p110α(アルファ)よりも、p110δ(デルタ)に選択的である。本化合物は、また、クラスIbキナーゼであるp110γ(ガンマ)よりも、p110δアイソフォームに選択的である。本発明の式Iの化合物により示される、PI3キナーゼのp110α(アルファ)アイソフォームよりも、p110δ(デルタ)についてその選択性は、生化学なIC50値の比により実証されるように少なくとも10倍である(実施例901)。
【0097】
特定の式Iの化合物は、癌などの過剰増殖性障害を処置するための抗増殖活性を有しうる。式Iの化合物は、哺乳類において腫瘍成長を阻害し、そして、ヒトの癌患者の処置に有用でありうる。式Iの化合物は、WO 2006/046031; US 2008/0039459; US 2008/0076768; US 2008/0076758; WO 2008/070740; WO 2008/073785(参照により本明細書に組み入れられる)の方法に従って、in vitro細胞増殖活性及びin vivo腫瘍成長阻害を試験されうる。
【0098】
本発明の化合物による薬物誘導免疫抑制の評価は、in vivo機能試験、例えば、誘発関節炎の齧歯類モデル、ならびに疾患スコア、T細胞依存性抗体応答(TDAR)及び遅発型過敏症(DTH)を評価するための治療的又は予防的処置を使用して実施されうる。感染に対する生体防御又は腫瘍耐性のマウスモデルを含む、他のin vivo系(Burleson GR, Dean JH, and Munson AE. Methods in Immunotoxicology, Vol. 1. Wiley-Liss, New York, 1995)を、観察される免疫抑制の性質又は機序を解明するために考慮することができる。in vivo試験系は、免疫能を評価するためのよく確立されたin vitro又はex vivo機能アッセイによって補完されうる。これらのアッセイは、マイトジェン又は特異的抗原に応答するB細胞又はT細胞の増殖、B細胞もしくはT細胞又は不死化B細胞株もしくはT細胞株におけるPI3K経路を介するシグナル伝達の測定、B細胞又はT細胞シグナル伝達に応答する細胞表面マーカーの測定、ナチュラルキラー(NK)細胞活性、肥満細胞活性、肥満細胞脱顆粒、マクロファージの食作用又は殺傷活性ならびに好中球酸化的バースト及び/又は走化性を含みうる。これらの試験の各々で、特定のエフェクター細胞(例えば、リンパ球、NK、単球/マクロファージ、好中球)によるサイトカイン産生の決定を含みうる。in vitro及びex vivoアッセイは、リンパ系組織及び/又は末梢血を使用する前臨床試験と臨床試験の両方に適用されうる(House RV. 「Theory and practice of cytokine assessment in immunotoxicology」 (1999) Methods 19:17-27; Hubbard AK. 「Effects of xenobiotics on macrophage function: evaluation in vitro」 (1999) Methods;19:8-16; Lebrec H, et al (2001) Toxicology 158:25-29)。
【0099】
ヒト関節炎を模倣する自己免疫機序を用いた6週間のコラーゲン誘発関節炎(CIA)の詳細な研究;ラット及びマウスモデル(実施例902)。コラーゲン誘発関節炎(CIA)は、ヒト関節リウマチ(RA)の最も一般的に使用される動物モデルの1つである。CIAの動物で発症する関節の炎症は、RAの患者において観察される炎症と非常によく似ている。腫瘍壊死因子(TNF)の遮断は、RA患者の処置において非常に効果的な治療法であるのと同様にCIAの効果的な処置法である。CIAは、T細胞と抗体(B細胞)の両方により媒介される。マクロファージは、疾患の発症段階における組織損傷の媒介に重要な役割を担っていると考えられている。CIAは、完全フロイントアジュバント(CFA)に乳化させたコラーゲンで動物を免疫化することにより誘発される。これは、ごく通常、DBA/1マウス株で誘発されるが、その疾患は、また、Lewisラットでも誘発されうる。
【0100】
B細胞が、自己免疫及び/又は炎症性疾患の病因において重要な役割を担っている十分な証拠がある。リツキサンなどのB細胞を枯渇させるタンパク質ベースの治療薬は、関節リウマチなどの自己抗体が引き起こす炎症性疾患に対して効果的である(Rastetter et al. (2004) Annu Rev Med 55:477)。CD69は、T細胞、胸腺細胞、B細胞、NK細胞、好中球及び胸腺細胞球を含む白血球における初期の活性化マーカーである。CD69ヒト全血アッセイ(実施例903)は、ヤギF(ab’)2抗ヒトIgMで表面IgMを架橋することによって活性化したヒト全血中のBリンパ球による、CD69の産生を阻害する化合物の能力を決定する。
【0101】
T細胞依存性抗体応答(TDAR)は、化合物の潜在的な免疫毒性作用を研究する必要がある場合の免疫機能試験のための予測アッセイである。抗原としてヒツジ赤血球(SRBC)を使用するIgMプラーク形成細胞(PFC)アッセイは、現在広く認められ検証されている標準的試験である。TDARは、米国国家毒性プログラム(NTP)データベースに基づいて、マウス成体の曝露免疫毒性の検出のため非常に予測性の高いアッセイであると証明されている(M.I. Luster et al (1992) Fundam. Appl. Toxicol. 18:200-210)。このアッセイの有用性は、免疫応答のいくつかの重要な成分が関与する総合的な測定であるという点に由来する。TDARは、以下の細胞内コンパートメントの機能に依存する:(1)抗原提示細胞、例えば、マクロファージ又は樹状細胞;(2)応答の発生ならびにアイソタイプスイッチにおいて重要な役割を果たすヘルパーT細胞;及び(3)最終エフェクター細胞であり、且つ、抗体産生に関与しているB細胞。コンパートメントのいずれか1つにおいて化学的に誘導された変化が、TDAR全体において大きな変化をもたらしうる(M.P. Holsapple In: G.R. Burleson, J.H. Dean and A.E. Munson, Editors, Modern Methods in Immunotoxicology, Volume 1, Wiley-Liss Publishers, New York, NY (1995), pp. 71-108)。通常、このアッセイは、可溶性抗体の測定のためのELISAとして(R.J. Smialowizc et al (2001) Toxicol. Sci. 61:164-175)又はプラーク(又は抗体)形成細胞アッセイとして(L. Guo et al (2002) Toxicol. Appl. Pharmacol. 181:219-227)、抗原特異的抗体を分泌する形質細胞を検出するために実施される。選択される抗原は、全細胞(例えば、ヒツジ赤血球)又は可溶性タンパク質抗原のいずれかである(T. Miller et al (1998) Toxicol. Sci. 42:129-135)。
【0102】
表1、2及び3中の式Iの例示化合物を作製し、特徴付け、そして、本発明の方法に従ってPI3Kδの阻害及び選択性を試験し、これらは、下記の構造式及び対応する名称を有する(ChemBioDraw Ultra, Version 11.0, CambridgeSoft Corp., Cambridge MA)。
【0103】
【表1】
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【0104】
【表2】
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【0105】
【表3】
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【0106】
式Iの化合物の投与
本発明の式Iの化合物は、処置される病状に適切な経路により投与されうる。適切な経路は、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外を含む)、経皮、直腸、経鼻、局所(口腔及び舌下を含む)、膣内、腹腔内、肺内及び鼻腔内を含む。局所的免疫抑制処置の場合、本化合物は、移植の前に移植片と阻害剤を灌流あるいは接触させることを含む、病巣内投与により投与されうる。その好ましい経路が、例えば、レシピエントの病状に応じて変更することができることを理解されるであろう。本化合物が経口投与される場合、それは、薬学的に許容しうる担体又は賦形剤と共に丸剤、カプセル剤、錠剤などとして製剤化されうる。本化合物が非経口投与される場合、それは、後述するように、薬学的に許容しうる非経口ビヒクルと共に、単位用量の注射剤形で製剤化されうる。
【0107】
ヒト患者を処置するための投薬量は、式Iの化合物約10mg〜約1000mgの範囲でありうる。典型的な用量は、本化合物約100mg〜約300mgでありうる。用量は、特定の化合物の吸収、分布、代謝及び排泄を含む、薬物動態及び薬力学的特性に応じて、1日1回(QID)、1日2回(BID)又はより高頻度に投与されうる。また、毒性因子は、投薬量及び投与計画に影響を及ぼしうる。経口投与の場合、丸剤、カプセル剤又は錠剤を、所定の期間にわたって毎日又はより少ない頻度で摂取されうる。その投与計画は、多数の治療サイクルで繰り返されうる。
【0108】
式Iの化合物での処置方法
本発明の式Iの化合物は、PI3キナーゼ、特に、PI3キナーゼのp110δ(デルタ)アイソフォームに関連する異常な細胞増殖、機能又は挙動から生じる疾患又は障害、例えば、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌障害又は神経学的障害に罹患しているヒト又は動物患者を処置するために有用であり、従って、上記で定義される本発明の化合物を患者に投与することを含む方法により処置されうる。癌に罹患しているヒト又は動物患者は、また、上記で定義される本発明の化合物を患者に投与することを含む方法により処置されうる。それによって、患者の病状は改善又は寛解されうる。
【0109】
式Iの化合物は、哺乳類細胞、生体又は関連する病態、例えば、全身及び局所炎症、免疫炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、免疫抑制、臓器移植拒否反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎、クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、多発性硬化症、強皮症/全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、乾癬のin vitro、in situ及びin vivo診断又は処置のために、及び一般的な関節保護効果のために有用でありうる。
【0110】
式Iの化合物は、関節炎疾患、例えば、関節リウマチ、単関節関節炎、変形性関節症、痛風関節炎、脊椎炎;ベーチェット病;敗血症、敗血症ショック、内毒素性ショック、グラム陰性菌敗血症、グラム陽性菌敗血症及び毒素性ショック症候群;敗血症、外傷又は出血に続発する多臓器傷害症候群;眼障害、例えば、アレルギー性結膜炎、春季カタル、ブドウ膜炎及び甲状腺関連眼病;好酸球性肉芽腫;肺障害又は呼吸器障害、例えば、喘息、慢性気管支炎、アレルギー性鼻炎、ARDS、慢性肺炎症性疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患)、珪肺症、肺サルコイドーシス、胸膜炎、肺胞炎、血管炎、肺気腫、肺炎、気管支拡張症及び肺酸素毒性;心筋、脳又は四肢の再灌流傷害;線維症、例えば、嚢胞性線維症;ケロイド形成又は瘢痕組織形成;アテローム性動脈硬化症;自己免疫疾患、例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)、自己免疫性甲状腺炎、多発性硬化症、糖尿病のいくつかの形態及びレイノー症候群;及び移植片拒絶反応障害、例えば、GVHD及び同種移植拒絶反応;慢性糸球体腎炎;炎症性腸疾患、例えば、慢性炎症性腸疾患(CIBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎及び壊死性腸炎;炎症性皮膚疾患、例えば、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、乾癬又は蕁麻疹;感染に起因する発熱及び筋肉痛;中枢又は末梢神経系炎症性障害、例えば、髄膜炎、脳炎及び軽度の外傷に起因する脳又は脊髄損傷;シェーグレン症候群;白血球漏出を伴う疾患;アルコール性肝炎;細菌性肺炎;抗原−抗体複合体関連疾患;血液量減少性ショック;I型糖尿病;急性及び遅発性過敏症;白血球の悪液質及び転移に起因する疾患病状;熱傷;顆粒球輸血関連症候群;ならびにサイトカイン誘発毒性などの疾患を処置するために有用でありうる。
【0111】
本発明の方法は、再灌流傷害、すなわち、組織又は器官が、虚血の後、再灌流を受ける状況から生じる傷害に付される又は付されうる被験体の処置に利用されうる。用語「虚血」は、動脈血の流入の閉塞に起因する局所的な組織の貧血を指す。一過性の虚血とそれに続く再灌流は、特徴的には、患部において好中球の活性化及び血管の内皮細胞を介した移動をもたらす。活性化好中球の蓄積は、反応性酸素代謝物の生成をもたらし、それが、関与する組織又は器官の成分を損傷させる。この「再灌流傷害」の現象は、通常、血管発作(全虚血及び局所虚血を含む)、出血性ショック、心筋虚血又は梗塞、臓器移植及び脳血管攣縮などの病状と関連している。例証として、再灌流傷害は、心臓バイパス手術の最後又は血液の受け入れが停止した後に、心臓が再灌流を開始するときの心停止中に起こる。PI3Kδ活性の阻害は、そのような状況において再灌流傷害の量を減少をもたらしうることが期待される。
【0112】
本発明の方法は、式Iの化合物で癌を処置することを含み、ここで、癌は、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、泌尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、グリア芽腫、神経芽細胞腫、胃(stomach)癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫、膵臓(pancreas)癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、黒色腫、肉腫、膀胱癌(bladder carcinoma)、肝臓癌及び胆汁道癌、腎臓癌、膵(pancreatic)癌、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞癌、口腔(buccal cavity)癌、鼻咽頭癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳及び中枢神経系の癌、ホジキン病、白血病、気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌、肝細胞癌、胃部(gastric)癌、グリオーマ/グリア芽腫、子宮内膜癌、黒色腫、腎臓及び腎盂癌、膀胱癌(urinary bladder)、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、口腔(oral cavity)及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、黒色腫ならびに絨毛結腸腺腫である。
【0113】
本発明の方法は、白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型造血性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)及び骨髄性細胞白血病(MCL)から選択される造血器悪性腫瘍を処置するために、式Iの化合物を投与することを含む。
【0114】
本発明は、また、医薬として使用するための式Iの化合物を包含する。
【0115】
本発明は、また、癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択され、且つ、PI3キナーゼのp110δアイソフォームにより媒介される疾患又は障害を処置するための、式Iの化合物の使用を包含する。
【0116】
本発明は、また、癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害から選択され、且つ、PI3キナーゼのp110δアイソフォームにより媒介される疾患又は障害の処置において使用するための、式Iの化合物を包含する。
【0117】
本発明は、また、医薬の製造における式Iの化合物の使用を包含する。
【0118】
本発明は、また、医薬の製造における式Iの化合物の使用を包含し、ここで、医薬は、癌、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害の処置のためのものである。
【0119】
医薬製剤
ヒトを含む哺乳類の治療的処置(防止的処置を含む)に式Iの化合物を使用するために、これは、通常、標準的な薬務に従い医薬組成物として製剤化される。本発明のこの態様によれば、本発明の化合物を薬学的に許容しうる希釈剤又は担体と併せて含む医薬組成物が提供される。
【0120】
典型的な製剤は、本発明の化合物と担体、希釈剤又は賦形剤を混合することにより調製される。適切な担体、希釈剤及び賦形剤は当業者によく知られており、例えば、糖質、ワックス、水溶性及び/又は膨潤性ポリマー、親水性又は疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などの材料を含む。使用される特定の担体、希釈剤又は賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段及び目的に依存するだろう。溶媒は、一般的に、当業者によって哺乳動物に安全(GRAS)に投与されると認識されている溶媒に基づいて選択される。一般的に、安全な溶媒は、水などの非毒性の水溶性溶媒、及び水に可溶性又は混和性の他の非毒性の溶媒である。適切な水溶性溶媒は、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など及びそれらの混合物を含む。製剤は、また、薬物(すなわち、本発明の化合物又はその医薬組成物)のエレガントな体裁を提供するために、又は医薬品(すなわち、医薬)の製造を補助するために、1以上の緩衝液、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、混濁剤(opaquing agent)、滑剤、加工助剤、着色剤、甘味料、芳香剤、香味料及び他の公知の添加物を含みうる。
【0121】
製剤は、通常の溶解及び混合手順を使用して調製されうる。例えば、バルク原薬(すなわち、本発明の化合物又はその化合物の安定化形態(例えば、シクロデキストリン誘導体又は他の公知の複合体形成剤との複合体))を、上述の1以上の賦形剤の存在下、適切な溶媒中に溶解させる。本発明の化合物を、典型的には、医薬投与形態に製剤化させ、容易に制御可能な薬物の投与形態を得て、患者を規定の投与計画を順守できるようにさせる。
【0122】
適用のために医薬組成物(又は製剤)は、薬物投与のために使用される方法に応じて様々な方法で包装されうる。一般的に、流通用の物品は、医薬製剤が適切な形態で収容される容器を含む。適切な容器は当業者によく知られており、ビン(プラスチック及びガラス)、サッシェ、アンプル、プラスチック袋、金属シリンダーなどの材料を含む。容器は、また、包装の内容物への不注意なアクセスを防止するための不正開封防止構成部を含みうる。また、容器は、容器内容物が記載されているラベルを貼りつける。また、そのラベルは適切な注意事項を含みうる。
【0123】
本発明の化合物の医薬製剤は、様々な投与経路及び投与形態用に調製されうる。例えば、所望の純度を有する式Iの化合物は、場合により、凍結乾燥製剤、粉砕粉末又は水溶液の形態で、薬学的に許容しうる希釈剤、担体、賦形剤又は安定剤と混合されうる(Remington’s Pharmaceutical Sciences (1980) 16th edition, Osol, A. Ed.)。製剤化は、周囲温度、適切なpH及び所望の純度で、生理学的に許容しうる担体、すなわち、用いられる投薬量及び濃度でレシピエントに非毒性である担体と混合することにより実施されうる。製剤のpHは、主に、化合物の特定の使用及び濃度に依存するが、約3〜約8の範囲でよい。酢酸緩衝液中、pH5での製剤化が適切な実施態様である。
【0124】
本化合物は、通常、固体組成物、凍結乾燥製剤又は水溶液として保存されうる。
【0125】
本発明の医薬組成物は、医療実施基準(good medical practice)に合致するような量、濃度、計画、治療単位(course)、ビヒクル及び投与経路で製剤化、調合及び投与される。この状況において考慮される要因は、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳類、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与計画及び医師に公知の他の要因を含む。投与される化合物の「治療有効量」は、そのような考慮事項により影響され、そして、過剰増殖性障害を予防、改善又は治療するための必要最少量である。
【0126】
一般的な提案として、非経口投与される阻害剤の用量あたりの初期医薬有効量は、1日あたり、患者の体重あたり、約0.01〜100mg/kg、すなわち、約0.1〜20mg/kgの範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は、0.3〜15mg/kg/日である。
【0127】
許容しうる希釈剤、担体、賦形剤及び安定剤は、用いられる投薬量及び濃度でレシピエントに非毒性であり、そして、リン酸、クエン酸及び他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール;メチルもしくはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レソルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン又はリシンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース又はデキストリンを含む単糖、二糖及び他の糖質;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース又はソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/又はTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。活性な医薬成分は、また、例えば、コアセルベーション又は界面重合により調製されるマイクロカプセル、例えば、それぞれ、コロイド薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)又はマクロエマルションの、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル中に封入されうる。そのような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980) に開示されている。
【0128】
式Iの化合物の徐放性調製物が調製されうる。徐放性調製物の適切な例は、式Iの化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスを含み、そのマトリクスは、成形物、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリクスの例は、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(US 3773919)、L−グルタミン酸とγ−エチル−L−グルタマートのコポリマー、非分解性エチレン−酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーと酢酸ロイプロリドからなる注射可能なミクロスフィア)及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸を含む。
【0129】
本製剤は、本明細書に詳述した投与経路に適するものを含む。製剤は、単位投薬形態で提供されることが都合よく、そして、薬学分野においてよく知られている任意の方法により調製されうる。技術及び製剤化は、一般的に、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Co., Easton, PA)に見出される。そのような方法は、活性成分を1以上の補助成分を構成する担体と混ぜ合わせる工程を含む。一般的に、製剤は、活性成分を液体担体又は微粉末固体担体又はその両方と、均一、且つ、密接に混ぜ合わせ、次に、必要であれば、生成物を成形することにより調製される。
【0130】
経口投与に適する式Iの化合物の製剤は、所定量の式Iの化合物をそれぞれ含有する丸剤、カプセル剤、カシェ剤又は錠剤などの分割ユニットとして調製されうる。圧縮錠は、粉末又は顆粒などの自由流動性形態の活性成分を適切な機械で圧縮して調製され得る、場合により、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤又は分散剤と混合されうる。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らせた粉末活性成分の混合物を適切な機械で成形することにより作製されうる。錠剤は、場合により、コーティング又は切り込みを付られ得、そして、場合により、活性成分をそこから遅延放出又は制御放出させるために製剤化されうる。錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性又は油性懸濁剤、分散性粉剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、例えば、ゼラチンカプセル剤、シロップ剤又はエリキシル剤を経口使用のために調製されうる。経口使用を目的とする式Iの化合物の製剤は、医薬組成物を製造するための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製され得、そして、そのような組成物は、口当たりのいい調製物を提供するために、甘味剤、香味料、着色剤及び防腐剤を含む1以上の薬剤を含みうる。活性成分を錠剤の製造に適する非毒性の薬学的に許容しうる賦形剤との混合物で含有する錠剤が許容される。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウムもしくはナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはナトリウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプン又はアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤;デンプン、ゼラチン又はアカシアなどの結合剤;ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクなどの滑剤でありうる。錠剤は、非コーティングであり得、又は消化管内での崩壊及び吸着を遅延させるために、マイクロカプセル化を含む公知の技術でコーティングされ得、それによって、長期わたりに徐放作用をもたらすことができる。例えば、モノステアリン酸グリセリン又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料は単独で、又はワックスと共に用いられうる。
【0131】
眼又は他の外部組織、例えば、口腔及び皮膚の処置のために、製剤は、活性成分を、例えば、0.075〜20%w/wの量で含有する局所軟膏又はクリーム剤として適用されうる。軟膏中に製剤化する場合、活性成分は、パラフィン系又は水混和性の軟膏基剤と共に用いられうる。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤と共にクリーム中に製剤化されうる。所望であれば、クリーム基剤の水相は、多価アルコール、すなわち、2個以上のヒドロキシ基を有するアルコール、例えば、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール及びポリエチレングリコール(PEG400を含む)ならびにその混合物を含みうる。局所製剤は、望ましくは、皮膚又は他の患部を通過して活性成分の吸収又は浸透を増強する化合物を含みうる。そのような皮膚浸透増強剤の例は、ジメチルスルホキシド及び関連類似体を含む。本発明の乳剤の油相は、少なくとも1つの乳化剤と脂肪もしくは油、又は脂肪及び油の両方との混合物を含む、公知の成分から公知の様式で構成されうる。脂溶性乳化剤と一緒に含まれる親水性乳化剤は、安定剤として作用する。併せて、安定剤を含む又は含まない乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、そして、ワックスは油及び脂肪と一緒になって、クリーム製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化軟膏基剤を構成する。本発明の製剤での使用に適する乳化剤及び乳化安定剤は、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリン及びラウリル硫酸ナトリウムを含む。
【0132】
式Iの化合物の水性懸濁剤は、活性物質を水性懸濁剤の製造に適する賦形剤との混合物で含有する。そのような賦形剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴムなどの懸濁化剤、ならびに分散剤又は湿潤剤、例えば、天然リン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)を含む。水性懸濁剤は、また、p−ヒドロキシ安息香酸エチルもしくはn−プロピルなどの1以上の防腐剤、1以上の着色剤、1以上の香味料ならびに1以上の甘味剤、例えば、スクロース又はサッカリンを含有しうる。
【0133】
式Iの化合物の医薬組成物は、無菌の注射用水性又は油性懸濁剤などの無菌の注射用調製物の形態でありうる。この懸濁剤は、上述の適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化されうる。無菌の注射用調製物は、また、非毒性の非経口的に許容しうる希釈剤又は溶媒中、例えば、1,3−ブタンジオール溶液中の、無菌の注射溶液又は懸濁液であるか、又は凍結乾燥粉末として調製されうる。中でも、用いることができる許容しうるビヒクル及び溶媒は、水、リンガー溶液及び等張食塩液である。また、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁媒体として好都合に用いられうる。この目的のために、合成モノ−又はジグリセリドを含む任意の無菌固定油が用いられうる。また、オレイン酸などの脂肪酸も同様に注射剤の調製に使用されうる。
【0134】
単位投薬形態を作製するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、処置される宿主及び特定の投与形態に応じて変更されるだろう。例えば、ヒトへの経口投与を意図した徐放性製剤は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変更してもよい適切で簡便な量の担体材料と配合した、約1〜1000mgの活性物質を含有しうる。医薬組成物は、投与するために容易に測定可能な量を提供するために調製されうる。例えば、静脈点滴を意図した水溶液は、適切な容量で約30mL/時間の速度の点滴を行うことができるように、溶液1リッターあたり約3〜500μgの活性成分を含有しうる。
【0135】
非経口投与に適する製剤は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤及び意図したレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含有しうる水性及び非水性の無菌注射溶液;ならびに懸濁剤及び増粘剤を含みうる水性及び非水性の無菌懸濁液を含む。
【0136】
眼への局所投与に適する製剤は、また、活性成分が適切な担体、特に、活性成分のための水性溶媒に溶解又は懸濁した点眼薬を含む。活性成分は、好ましくは、そのような製剤中に、約0.5〜20%w/w、例えば、約0.5〜10%w/w、例えば、約1.5%w/wの濃度で存在する。
【0137】
口腔内の局所投与に適する製剤は、活性成分を香味基剤、通常、スクロース及びアカシア又はトラガカント中に含むロゼンジ剤;活性成分をゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアなどの不活性基剤中に含むトローチ;ならびに活性成分を適切な液体担体中に含む洗口剤を含む。
【0138】
直腸投与のための製剤は、例えば、ココアバター又はサリチルレートを含む適切な基剤を用いて坐剤として提供されうる。
【0139】
肺内又は経鼻投与に適する製剤は、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのミクロン増分で0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を含む)を有し、これは、鼻腔を介する急速吸入により、又は肺胞嚢に達するように口腔を介する吸入により投与される。適切な製剤は、活性成分の水性又は油性液剤を含む。エアロゾル又は乾燥粉末の投与に適する製剤は、通常の方法に従って調製され得、そして、後述のような障害の治療又は予防において従来使用される化合物などの他の治療薬と共に送達されうる。
【0140】
膣内投与に適する製剤は、活性成分の他に、当技術分野で適切であると知られている担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム又はスプレー製剤として提供されうる。
【0141】
製剤は、単位用量又は多用量容器、例えば、密封アンプル及びバイアルに包装され得、そして、使用直前に注射用の無菌の液体担体、例えば、水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存されうる。即時注射溶液及び懸濁液は、先に記載した種類の無菌の粉剤、顆粒剤及び錠剤から調製される。好ましい単位投薬製剤は、本明細書において上記するような、活性成分の1日用量又は1日分割用量、又はその適切な画分を含有するものである。
【0142】
本発明は、さらに、上記で定義されるような少なくとも1つの活性成分をそのための獣医学的担体と一緒に含む獣医学的組成物を提供する。獣医学的担体は、組成物を投与する目的に有用な材料であり、あるいは、不活性又は獣医学分野において許容しうるもので、そして、活性成分と適合する固体、液体又は気体材料でありうる。これらの獣医学的組成物は、非経口、経口又は任意の他の所望の経路により投与されうる。
【0143】
併用療法
式Iの化合物は、炎症又は過剰増殖性障害(例えば、癌)などの本明細書に記載の疾患又は障害の処置のために、単独で、又は他の治療薬剤と組み合わせて用いられうる。ある実施態様においては、式Iの化合物は、医薬併用製剤又は併用療法としての投薬計画において、抗炎症性又は抗過剰増殖性を有するか、あるいは炎症、免疫応答障害又は過剰増殖障害(例えば、癌)の処置に有用な第二の治療化合物と組み合わされる。第二の治療薬剤は、NSAID抗炎症剤でありうる。第二の治療薬剤は、化学療法剤でありうる。医薬併用製剤又は投薬計画の第二の化合物は、好ましくは、互いに有害な効果を及ぼさないように式Iの化合物に相補的な活性を有する。そのような化合物は、適切には、意図する目的に効果的な量で組み合わされて存在する。一実施態様においては、本発明の組成物は、式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体もしくは薬学的に許容しうる塩もしくはプロドラッグを、NSAIDなどの治療薬剤との組み合わせで含む。
【0144】
併用療法は、同時又は連続投与計画として投与されうる。連続投与される場合、併用薬は2回以上投与されうる。併用投与は、分割製剤又は単一の医薬製剤を用いた同時投与、及びいずれかの順序での連続投与を含み、両方(又は全て)の活性薬剤がその生物学的活性を同時に発揮する期間があることが好ましい。
【0145】
上記の同時投与される薬剤のいずれかに適する投薬量は、現在使用されているものであり、そして、新たに同定された薬剤と他の治療薬剤又は処置の組み合わせ作用(相乗作用)によって低下されうる。
【0146】
併用療法は、「相乗効果」をもたらし得、そして、「相乗的」、即ち、併せて使用される活性成分が本化合物を別々に使用したことから得られる効果の合計よりも大きい場合に達成される効果であると証明しうる。相乗効果は、活性成分が、(1)共処方され投与されるか、又は組み合わせた単位投薬製剤として同時に送達される場合;(2)別々の製剤として交互に又は並行して送達される場合;又は(3)他の治療計画によって達成されうる。交互療法で送達される場合、相乗効果は、本化合物が、例えば、別々のシリンジで異なる注射剤、別々の丸剤又は別々のカプセル剤、又は別々の点滴により連続的に投与又は送達される場合に達成されうる。一般的に、交互療法の間、各活性成分の有効投薬量は、連続的に、すなわち、逐次的に投与されるが、併用療法では、2つ以上の活性成分の有効投薬量が一緒に投与される。
【0147】
療法の特定の実施態様においては、式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体、又はそれらの薬学的に許容しうる塩もしくはプロドラッグは、本明細書に記載のような他の治療薬、ホルモン剤又は抗体薬と組み合わされ得、また外科治療及び放射線療法と組み合わされうる。従って、本発明の併用療法は、少なくとも1つの式Iの化合物又はその立体異性体、互変異性体、又はそれらの薬学的に許容しうる塩もしくはプロドラッグの投与、及び少なくとも1つの他の癌治療法の使用を含む。式Iの化合物及び他の薬学的に活性な化学療法剤の量と投与の相対的タイミングが、所望の併用療法効果を達成するために選択されるだろう。
【0148】
式Iの化合物の代謝物
また、本発明の範囲内に包含されるものは、本明細書に記載の式Iのin vivo代謝産物である。そのような産物は、例えば、投与される化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、エステル分解、酵素開裂などから生じうる。従って、本発明は、代謝産物が得られるのに十分な期間、本発明の化合物を哺乳類と接触させることを含むプロセスにより生成する化合物を含む、式Iの化合物の代謝物を含む。
【0149】
代謝産物は、典型的には、本発明の化合物の放射標識(例えば、14C又はH)同位体を調製し、これを、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物又はヒトに、検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で非経口的に投与して、十分な時間(典型的には、約30秒〜30時間)代謝させ、そして、その変換産物を尿、血液又は他の生物試料から単離することにより同定される。これらの産物は、標識されているので容易に単離される(その他のものは、代謝物中に生存するエピトープに結合可能な抗体の使用により単離される)。代謝物の構造は、通常法、例えば、MS、LC/MS又はNMR分析によって決定される。一般的に、代謝物の分析は、当業者によく知られた通常の薬物代謝研究と同様にして行われる。代謝産物は、これらがin vivoで見出されない限りは、本発明の化合物の治療投薬の診断アッセイにおいて有用である。
【0150】
製造品
本発明の別の実施態様においては、上述の疾患及び障害の処置に有用な材料を含有する製造品又は「キット」が提供される。一実施態様においては、キットは、式Iの化合物を含む容器を含む。キットは、容器上又は容器に付随してラベル又はパッケージ挿入物をさらに含みうる。用語「パッケージ挿入物」は、適応、用法、用量、投与法、禁忌及び/又はそのような治療薬品の使用に関する注意についての情報を含有する、治療薬品の市販のパーケージ内に慣例的に含まれる説明書を指すために使用される。適切な容器は、例えば、ビン、バイアル、シリンジ、ブリスター包装などを含む。容器は、様々な材料、例えば、ガラス又はプラスチック製から形成されうる。容器は、病状を処置するために効果的な式Iの化合物又はその製剤を含み、そして、無菌接続ポートを有しうる(例えば、容器は、皮下注射針で穿孔可能なストッパーを有する静脈注射用(輸液)バッグ又はバイアルでありうる)。組成物中の少なくとも1つの活性剤が、式Iの化合物である。ラベル又はパッケージ挿入物は、本組成物が癌などの選択される病状を処置するために使用されることを表示する。また、ラベル又はパッケージ挿入物は、処置される患者が、過剰増殖性障害、神経変性、心臓肥大、疼痛、片頭痛又は神経外傷性疾患又は事象などの障害を有する者であることを表示しうる。一実施態様においては、ラベル又はパッケージ挿入物は、式Iの化合物を含む組成物が、異常な細胞増殖から生じる障害を処置するために使用することができることを表示する。ラベル又はパッケージ挿入物は、また、本組成物が他の障害を処置するために使用することができることを表示しうる。あるいは又は追加的に、製造品は、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液などの薬学的に許容しうる緩衝液を含む第二の容器をさらに含みうる。これは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針及びシリンジを含む、商業上及び使用者の観点から望ましい他の材料をさらに含みうる。
【0151】
キットは、式Iの化合物、及び存在する場合、第二の医薬製剤を投与するための指示書をさらに含みうる。例えば、キットが、式Iの化合物を含む第一の組成物及び第二の医薬製剤を含む場合、キットは、第一と第二の医薬組成物を、それを必要とする患者に、同時、連続又は別々に投与するための指示書をさらに含みうる。
【0152】
別の実施態様においては、キットは、式Iの化合物の固形経口形態、例えば、錠剤又はカプセル剤の送達に適している。そのようなキットは、好ましくは、多くの単位投薬量を含む。そのようなキットは、意図する使用順序に配置された投薬量を有するカードを含むことができる。そのようなキットの例は、「ブリスター包装」である。ブリスター包装は包装産業においてよく知られており、そして、医薬単位投薬形態の包装に広く使用されている。所望であれば、例えば、数字、文字又は他のマークの形態で、あるいは投薬を実施することができる処置計画における日を指定するカレンダー挿入物で記憶補助を提供されうる。
【0153】
一実施態様によれば、キットは、(a)式Iの化合物が含有される第一の容器;及び場合により、(b)第二の医薬製剤が含有される第二の容器を含み得、第二の医薬製剤は、抗過剰増殖活性を有する第二の化合物を含む。あるいは又は追加的に、キットは、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液などの薬学的に許容しうる緩衝液を含む第三の容器をさらに含みうる。これは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針及びシリンジを含む、商業上及び使用者の観点から望ましい他の材料をさらに含みうる。
【0154】
キットが式Iの組成物及び第二の治療薬剤を含むある他の実施態様においては、キットは、分割されたビン又は分割されたホイルパケットなどの別々の組成物を含有するための容器を含み得るが、別々の組成物は、また、単一の非分割容器内に含有されうる。典型的には、キットは、別々の成分を投与するための指示書を含む。キットの形態は、別々の成分が異なる投薬形態で好ましく投与され(例えば、経口及び非経口)、異なる投薬間隔で投与される場合、又は組み合わせ剤の個々の成分の用量設定が処方医師によって望まれる場合に特に有利である。
【0155】
式Iの化合物の調製
式Iの複素環化合物、例えば、4−置換ピリミジン化合物は、特に、本明細書に含まれる説明に照らして、化学分野においてよく知られたプロセス及びComprehensive heterocyclic Chemistry II, Editors Katritzky and Rees, Elsevier, 1997, e.g. Volume 3; Liebigs Annalen der Chemie, (9):1910-16, (1985); Helvetica Chimica Acta, 41:1052-60, (1958); Arzneimittel-Forschung, 40(12):1328-31, (1990)(各々、参照により明示的に組み入れられる)に記載の他の複素環のためのプロセスと類似のプロセスを含む合成経路により合成されうる。出発物質は、一般的に、Aldrich Chemicals(Milwaukee, WI)などの市販業者から入手可能であるか、又は当業者によく知れらた方法を用いて容易に調製される(例えば、Louis F. Fieserand Mary Fieser, Reagents for Organic Synthesis, v. 1-23, Wiley, N.Y. (1967-2006 ed.)、又はBeilsteins Handbuch der organischen Chemie, 4, Aufl. ed. Springer-Verlag, Berlin(補遺版を含む)(また、Beilsteinオンラインデーターベースから入手可能)に一般的に記載される方法により調製される)。
【0156】
式Iの化合物及び必要な試薬及び中間体の合成に有用な合成化学変換及び保護基方法論(保護及び脱保護)は当技術分野において公知であり、例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T. W. Greene and P. G .M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley and Sons (1999); and L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)及びその続版に記載されるものを含む。
【0157】
式Iの化合物は、1個ずつ、あるいは少なくとも2種、例えば、5〜1,000種の化合物、又は10〜100種の化合物を含む、化合物ライブラリーとして調製されうる。式Iの化合物のライブラリーは、コンビナトリアル「分割及び混合(split and mix)」アプローチによって、又は液相又は固相化学のいずれかを使用した多段階並行合成によって、当業者に公知の手順によって調製されうる。従って、本発明のさらなる態様によれば、少なくとも2種の化合物又はその薬学的に許容しうる塩を含む化合物ライブラリーが提供される。
【0158】
式Iの化合物の調製において、中間体の遠隔官能基(例えば、第一級又は第二級アミン)の保護が必要となる可能性がある。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質及び調製方法の条件に依存して変わるであろう。適切なアミノ保護基は、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)を含む。そのような保護の必要性は、当業者により容易に決定される。保護基及びそれらの使用の一般的な説明については、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1991 を参照されたい。
【0159】
例示を目的として、反応スキーム1〜17は、式Iの化合物、例えば、4−置換ピリミジン化合物ならびに重要な中間体を調製するための一般方法を示す。個々の反応工程のより詳細な説明については、一般手順及び実施例の部を参照されたい。当業者は、本発明の化合物を合成するために、他の合成経路が使用されうることを理解するであろう。特定の出発物質及び試薬を一般手順、実施例及びスキームに記載して、考察しているが、様々な誘導体及び/又は反応条件を与えるために他の出発物質及び試薬が容易に置き換えされうる。また、記載の方法により調製される多くの例示化合物を、当業者によく知られた通常の化学を使用し、本開示に照らしてさらに改変することができる。
【0160】
下記のスキーム1〜17において:
−Z=先に定義されるとおりである
13=置換アルキル又はその他などの適切な基
=非置換又は置換の、芳香環、非環式又は環状エーテル、アルキル又はシクロアルキル、ヘテロアリール、ピペリジン、環状アミンなどの適切な基
=小さいアルキル、シクロアルキル、OH又はエーテルなどの適切な基
=H、アルキル又はNHなどの適切な基
【0161】
式(I)の化合物は、スキーム1に従って、式(II)の化合物から、芳香族求核置換反応又は文献に記載の他の方法により得られうる。典型的な反応条件は、ジオキサン、n−ブタノールなどの双極性溶媒中、DIPEAなどの塩基の存在下で、ハロゲン化複素環を使用して、マイクロ波照射又は熱加熱下、90〜140℃の温度で加熱することからなる。
【0162】
【化6】
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【0163】
式(Ia)の化合物(式中、Hetは、2−アミノピリジルである)、又は(式中、R及びRは、5員又は6員ヘテロアリール又は複素環式環を形成する)は、スキーム2に従って、式(III)の化合物(式中、Xは、臭素、塩素、ヨウ素などのハロゲン又はメシラートなどの適切な脱離基である)から、アルキル化反応又は文献に記載の他の方法により得られうる。典型的な反応条件は、DMF又はDMSOなどの非プロトン性双極性溶媒中、マイクロ波照射又は熱加熱下、0〜140℃の温度で、CsCO、KCO又はNaHなどの塩基を使用することからなる。
【0164】
【化7】
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【0165】
式(Ib)の化合物(式中、Xは、NR10であり、Xは、Nであり、Rは、Hであり、そして、N結合型複素環は、プリンである)は、スキーム3に従って、式(IIa)の化合物から、芳香族求核置換反応又は文献に記載の他の方法により得られうる。典型的な反応条件は、ジオキサン又はn−ブタノールなどの双極性溶媒中、DIPEAなどの塩基の存在下で、マイクロ波照射又は熱加熱下、100〜140℃の温度で加熱することによる、6−クロロ−9H−プリンの使用からなる。また、9位にN−保護基、例えば、THP(テトラヒドロピラニル)基を有する6−クロロ−9H−プリンを、上記の反応条件下で使用してもよい。THP基の除去は、例えば、強カチオンカートリッジ(SCX−2)を使用することによりワークアップ中に得られうる。
【0166】
【化8】
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【0167】
式Iの化合物である式(Ic)の化合物(式中、R10は、C結合型ピペリジンであり、そして、R13は、置換アルキルである)は、スキーム4に従って、式(Id)の化合物から、還元的アミノ化反応又は文献に記載の他の方法により得られうる。反応は、適切なアルデヒド又はケトンを使用し、続いて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を添加することにより実施されうる。あるいは、置換カルボン酸、酸塩化物、ハロゲン化物、イソシアン化物を適切な反応条件下で式(Id)の化合物と反応させて、式(Ic)の化合物(式中、R13は、先に定義したような適切な基であ)を得ることができる。
【0168】
【化9】
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【0169】
式(Id)の化合物は、スキーム5に従って、式(Ie)の化合物(式中、Pgは、Bocなどの適切な保護基である)から得られうる。Boc基の除去は、例えば、DCM中、0℃〜室温の温度でTFAを使用することにより達成されうる。
【0170】
【化10】
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【0171】
式Iの化合物と等価である式(If)の化合物(式中、R10は、C結合型ピペリジンであり、そして、R13は、置換アルキルである)は、スキーム6に従って、式(Ig)の化合物から、適切なアルデヒド又はケトンを使用し、続いて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を添加することによる還元的アミノ化によって得られうる。あるいは、置換カルボン酸、酸塩化物、ハロゲン化物及びイソシアン化物を文献に記載の適切な反応条件下で式(Ig)の化合物と反応させて、式(If)の化合物(式中、R13は、先に定義したような適切な基であ)を得ることができる。
【0172】
【化11】
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【0173】
式(Ig)の化合物は、スキーム7に従って、式(Ih)の化合物(式中、Pgは、Boc又はCBZなどの適切な保護基である)から得られうる。Boc基の除去は、例えば、DCM中、0℃〜室温の温度でTFAを使用することにより得られうる。CBZ基は、例えば、EtOH又はIMSなどのプロトン性溶媒を使用し、水素雰囲気下、HClの存在下、室温でPd/Cを使用することにより除去されうる。
【0174】
【化12】
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【0175】
式(IIa)の化合物は、スキーム8に従って、式(III)の化合物(式中、Pgは、適切なN−保護基、典型的には、Boc又はCBZである)から、N−Pg基の脱保護を介して得られうる。例えば、Boc基は、DCM中、0℃〜室温の温度でTFAを使用することにより除去されうる。例えば、CBZ基は、EtOH又はIMSなどのプロトン性溶媒を使用し、水素雰囲気下、HClの存在下、室温でPd/Cを使用することにより除去されうる。
【0176】
【化13】
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【0177】
式(III)の化合物(式中、Pgは、適切なN−保護基、典型的には、Boc又はCBZである)は、スキーム9に従って、式(IV)の化合物から環化反応により得られうる。典型的な反応条件は、60〜90℃の温度で2時間〜48時間の一定期間加熱することによる酢酸、塩酸又はp−トルエンスルホン酸などの酸の使用からなる。
【0178】
【化14】
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【0179】
式(IV)の化合物(式中、Pgは、適切なN−保護基、典型的には、Boc又はCBZである)は、スキーム10に従って、式(V)の化合物から、アミドカップリング反応又は文献に記載の他の方法により得られうる。典型的な反応条件は、DCMなどの双極性プロトン溶媒中、HOBt又はHOAtなどのカップリング試薬、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩、及びトリエチルアミン又は4−メチルモルホリンなどの塩基の存在下、0℃〜室温の温度で2時間〜48時間の一定期間、アミノ部分上に適切な保護基、例えば、Boc又はCBZを有する適切なアミノ酸を使用することからなる。
【0180】
【化15】
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【0181】
式(III)の化合物(式中、Pgは、適切なN−保護基、典型的には、Boc又はCBZである)は、スキーム11に従って、式(V)の化合物から、アミドカップリング反応、続く、環化反応により得られうる(開鎖中間体を単離しない)。アミドカップリング工程の典型的な反応条件は、DCMなどの双極性プロトン溶媒中、HOBt又はHOAtなどのカップリング試薬、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩、及びトリエチルアミン又は4−メチルモルホリンなどの塩基の存在下、0℃〜室温の温度で2時間〜48時間の一定期間、アミノ部分上に適切な保護基、例えば、Boc又はCBZを有する適切なアミノ酸を使用することからなる。環化工程の典型的な反応条件は、60〜90℃の温度で2時間〜48時間の一定期間加熱することによる酢酸の使用からなる。
【0182】
【化16】
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【0183】
式(V)の化合物は、スキーム12に従って、式(VI)の化合物からニトロ基の還元により得られうる。典型的な反応条件は、水素雰囲気下、IMS又はEtOAcなどの溶媒中、室温で2時間〜72時間の一定期間、Pd/C又はPtOなどの触媒を使用することからなる。代わりの反応条件は、MeOHと水の混合物中、鉄粉及び塩化アンモニウムを使用して、還流温度で2時間〜5時間の一定期間加熱することにより表される。
【0184】
【化17】
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【0185】
式(VI)の化合物は、スキーム13に従って、式(VII)の化合物から、芳香族求核置換又は遷移金属触媒カップリング反応により得られうる。典型的な反応条件は、DMF又はNMPなどの溶媒中、2時間〜20時間の一定期間、室温で又は熱により又はマイクロ波照射下、80〜120℃の温度で加熱することによる、炭酸カリウム、トリエチルアミン又はナトリウムtert−ブトキシドなどの塩基の使用からなる。代わりの反応条件は、THFなどの溶媒中、−78℃で、塩基としてLiHMDSを使用し、続いて、適切な第一級アミンNH10を添加することにより、又はトルエン中、パラジウム介在反応条件、例えば、触媒としてPd(OAc)、配位子として(R)−BINAP又は(S)−BINAP、NH10を使用して、90〜140℃の温度で加熱することにより表される。
【0186】
【化18】
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【0187】
式IIの化合物と等価である式(IIb)の化合物(式中、Xは、CRである)は、スキーム14に従って、式(VIII)の化合物からアジドの還元により得られうる。典型的な反応条件は、溶媒としてTHF/水混合物中、2時間〜8時間の一定期間、室温で又は60〜80℃の温度で加熱することによる、トリフェニルホスフィンの使用からなる。あるいは、還元は、エタノールなどのプロトン性溶媒中、Pd/CなどのPd触媒の存在下で水素化することにより達成されうる。
【0188】
【化19】
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【0189】
式(VIII)の化合物は、スキーム15に従って、式(IX)の化合物からアルコール基をアジド基に変換することにより得られうる。典型的な反応条件は、ジオキサンなどの溶媒中、Mitsunobu反応条件(DIAD、PPh及びジフェニルホスホリルアジド)下で適切なアルコールを反応させることからなる。あるいは、変換は、THF中、ジフェニルホスホリルアジドの存在下でDBUなどの塩基を使用することにより達成されうる。式(VIII)の化合物(式中、Rは、Hである)は、スキーム15に従って、式(IX)の化合物(式中、Rは、Hである)から、アルコール官能基をメシラートなどの良好な脱離基に変換して、その後、求核剤としてアジ化ナトリウムと反応させることにより得られうる。
【0190】
【化20】
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【0191】
式(IX)の化合物は、スキーム16に従って、式(X)の化合物から、Grignard試薬などの有機金属種をアルデヒド基に付加させることにより得られうる。典型的な反応条件は、THF又はジエチルエーテルなどの溶媒中、低温、典型的には、−78℃で有機金属種を使用することからなる。
【0192】
【化21】
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【0193】
式(IXa)の化合物(式中、Rは、Hである)は、スキーム17に従って、式(X)の化合物からアルデヒド基の還元により得られうる。典型的な反応条件は、溶媒としてTHF中、還元試薬として水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム(nBuNBH)を使用することからなる。
【0194】
【化22】
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【0195】
分離方法
式Iの化合物を調製する方法において、反応生成物を互いに及び/又は出発物質から分離することが有利となりうる。それぞれの工程又は一連の工程の所望の生成物を、当技術分野で共通の技術により、所望の均一度に分離及び/又は精製する。典型的には、そのような分離は、多相抽出、溶媒又は溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華又はクロマトグラフィーを含む。クロマトグラフィーは、例えば、逆相及び順相;サイズ排除;イオン交換;高、中及び低圧力液体クロマトグラフィー法及び装置;小スケール分析;疑似移動床(SMB)及び分取薄層又は厚層クロマトグラフィー、ならびに小スケール薄層及びフラッシュクロマトグラフィーの技術を含む、あらゆる方法を含むことができる。
【0196】
別の種類の分離方法は、所望の生成物、未反応の出発物質、反応副生成物などに結合するか、又はこれらを分離可能にするように選択された試薬で混合物を処理することを含む。そのような試薬は、例えば、活性炭、モレキュラーシーブス、イオン交換媒体などの吸着剤又は吸収剤を含む。あるいは、その試薬は、塩基性材料の場合には酸、酸性材料の場合には塩基、結合試薬、例えば、抗体、結合タンパク質、選択的キレート剤、例えば、クラウンエーテル、液/液イオン抽出試薬(LIX)などでありうる。適切な分離方法の選択は、関与する材料の性質、例えば、蒸留及び昇華では沸点及び分子量、クロマトグラフィーでは極性官能基の存在又は非存在、多相抽出では酸性及び塩基性媒体中の材料の安定性などに依存する。
【0197】
ジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶などの当業者によく知られた方法により、その物理化学的相違に基づいて、個々のジアステレオマーに分離されうる。エナンチオマーは、エナンチオマー混合物を適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコール又はMosher酸塩化物などのキラル補助剤)との反応によりジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、そして、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換(例えば、加水分解)することにより分離されうる。また、いくつかの本発明の化合物は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得、本発明の一部として考慮される。エナンチオマーは、また、キラルHPLCカラムを用いて分離されうる。
【0198】
単一の立体異性体、例えば、その立体異性体を実質的に含有しないエナンチオマーは、光学活性の分割剤を使用してジアステレオマーを形成するなどの方法を用いて、ラセミ混合物を分割することにより得られうる(Eliel, E. and Wilen, S. "Stereochemistry of Organic Compounds", John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994; Lochmuller, C. H., (1975) J. Chromatogr., 113(3):283-302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物は、(1)キラル化合物とのイオン性ジアステレオマー塩の形成及び分別結晶又は他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬とのジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、及び純粋な立体異性体への変換、ならびに(3)キラル条件下での実質的に純粋な又は濃縮された立体異性体の直接的な分離を含む、任意の適切な方法により分離及び単離されうる。"Drug Stereochemistry, Analytical Methods and Pharmacology", Irving W. Wainer, Ed., Marcel Dekker, Inc., New York (1993) を参照されたい。
【0199】
方法(1)では、ジアステレオマー塩は、エナンチオピュアなキラル塩基、例えば、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)などと、酸性官能基、例えば、カルボン酸及びスルホン酸を有する不斉化合物との反応により形成されうる。分別結晶又はイオンクロマトグラフィーにより分離するために、ジアステレオマー塩が誘導されうる。アミノ化合物の光学異性体を分離するために、キラルなカルボン酸又はスルホン酸、例えば、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸又は乳酸を付加させることが、ジアステレオマー塩の形成をもたらしうる。
【0200】
あるいは、方法(2)により、分割する物質を、キラル化合物の1つのエナンチオマーと反応させて、ジアステレオマー対を形成する(E. and Wilen, S. 「Stereochemistry of Organic Compounds」, John Wiley & Sons, Inc., 1994, p. 322)。ジアステレオマー化合物は、不斉化合物をエナンチオピュアなキラル誘導体化試薬、例えば、メンチル誘導体と反応させて形成され、続いて、そのジアステレオマーを分離し、そして、加水分解して、純粋又は濃縮されたエナンチオマーを得ることができる。光学純度を決定する方法は、塩基の存在下で、ラセミ混合物のキラルエステル、例えば、メンチルエステル、例えば、(−)クロロギ酸メンチル、又はMosherエステルであるα−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル(Jacob, J. Org. Chem. 47:4165 (1982))を作製し、そして、2つのアトロプ異性エナンチオマー又はジアステレオマーの存在についてHNMRスペクトルを分析することを含む。アトロプ異性化合物の安定なジアステレオマーは、アトロプ異性ナフチル−イソキノリンの分離方法(WO 96/15111)に従って、順相及び逆相クロマトグラフィーにより分離及び単離されうる。方法(3)により、2つのエナンチオマーのラセミ混合物を、キラル固定相を使用したクロマトグラフィーにより分離することができる(「Chiral Liquid Chromatography」 (1989) W. J. Lough, Ed., Chapman and Hall, New York; Okamoto, J. Chromatogr., (1990) 513:375-378)。濃縮された又は純粋なエナンチオマーは、不斉炭素原子を有する他のキラル分子と区別するために使用される方法により、例えば、旋光度及び円二色性により区別されうる。
【実施例】
【0201】
実施例に記載の化学反応は、本発明の多くの他のPI3K阻害剤を調製するために容易に適合され得、本発明の化合物を調製するための代わりの方法も、本発明の範囲内にあると考えられる。例えば、本発明の非例示化合物の合成は、当業者に明らかな修飾、例えば、反応性官能基を適切に保護することにより、記載のもの以外の当技術分野において公知の他の適切な試薬を利用することにより、及び/又は反応条件のルーチンな修飾を行うことにより成功裏に実施されうる。あるいは、本明細書に開示される又は当技術分野において公知の他の反応も本発明の他の化合物の調製に利用可能であることが理解されるだろう。
【0202】
H NMRスペクトルは、周囲温度で、三重共鳴5mmプローブを備えたVarian Unity Inova(400MHz)分光計を含むNMR分光計を使用して記録された。化学シフトは、テトラメチルシランを基準にしてppmで表される。下記の略語が使用される:br=ブロードシグナル、s=シングレット、d=ダブレット、dd=ダブルダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット。
【0203】
保持時間(R)及び関連質量イオンを決定する高圧液体クロマトグラフィー/質量分析(LCMS)実験が実施されうる。分光計は、陽及び陰イオンモードで操作するエレクトロスプレー源を有しうる。追加の検出は、蒸発光散乱検出器を使用して達成される。
【0204】
キラルSFC(超臨界流体クロマトグラフィー)を、エナンチオマーを分離するために使用されうる(Liu et al (2003) Chromatographia 58 (11/12):775-779)。
【0205】
マイクロ波実験は、シングルモード共鳴器及び動的場チューニング(両方が再現性及び制御を与える)を使用するCEM Explorer、Smith Synthesizer又はBiotage Initiator(商標)を使用して実施された。40〜250℃の温度が達成され得、最大20barの圧力が達せられる。
【0206】
特に明記しない限り、全ての反応は、不活性雰囲気下、すなわち、アルゴン又は窒素雰囲気下で実施された。
【0207】
最終化合物のエナンチオマー純度は、3種類の方法:方法A、方法B及び方法Cを用いて評価された。
【0208】
方法Aは、前駆体アミンのサンプルを、キラルなフッ化アリールである(S)−2−(5−フルオロ−2,4−ジニトロフェニルアミノ)プロピオンアミド(Marfey試薬として知られている)で誘導体化することを含む。得られた付加体の%deは、粗サンプルのLCMSのUVトレースにおけるピーク面積(質量スペクトルにより同定)を積分することにより計算された。中間体アミンと様々なヒンジ結合剤(hinge binder)の複素環式芳香族塩化物とのSAr反応後に最終化合物をキラルHPLCにより測定したところ、キラリティーの崩壊は観察されなかった。
【0209】
方法Bは、キラルHPL(キラルAGP 5μm 150mm×4.0mmカラム426、T=35℃;実行時間40分;均一−溶媒=98%水、2%メタノール、0.1%ギ酸)により多くの最終化合物の%eeを測定した。
【0210】
方法Cは、キラルSFC(Waters ZQ質量分析計を備えたBerger Analytical SFC。カラム寸法:4.6mm×50mm、3ミクロン。スクリーンカラム:Chiralpak AD、Chiralpak IC、Chiralpak AS、Chiralcel OJ、Lux Cellulose-1、Lux Cellulose-4;流速:5mL/分)により多くの最終化合物の%eeを測定した。
【0211】
移動相A:CO;移動相B:メタノール(0.1% NHOH)、エタノール(0.1% NHOH)又はイソプロパノール(0.1% NHOH)。グラジエント:10〜65%で1.8分間、0.7分間保持。UV:254nm。
【0212】
方法Dは、前駆体アミンのサンプルを(R)−と(S)−メトキシフェニル酢酸の両方で誘導体化することを含む。得られたアミドの%de値は、サンプルのLCMSのUVトレースにおけるピーク面積(質量スペクトルにより同定)を積分することにより計算された。
【0213】
略語
AcOH:酢酸; BINAP: 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン; CHCN:アセトニトリル; CsCO:炭酸セシウム; CuI:ヨウ化銅; DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン; DCE:ジクロロエタン; DIBAL−H:水素化ジイソブチルアルミニウム; DCM: ジクロロメタン; DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン; DMAP:4−ジメチルアミノピリジン; DME:ジメトキシエタン; DMF:ジメチルホルムアミド; DMSO:ジメチルスルホキシド; EDCI:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド; EtOAc:酢酸エチル; EtN:トリエチルアミン; h又はhr:時間; HATU:(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート); HCl:塩酸; HCOH:ギ酸; HOAt:1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール; HOBt:ヒドロキシベンゾトリアゾール; HM−N:Isolute(登録商標)HM−Nは、水性試料を効率的に吸収することができる珪藻土の修飾形態である; HPLC:高速液体クロマトグラフィー; IMS:工業用メタノール変性アルコール; LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析; LiHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド; M:モル; min:分; mL:ミリリットル; mCPBA:3−クロロ過安息香酸; MeOH:メタノール; MgSO:硫酸マグネシウム; NaHCO:重炭酸ナトリウム; NaOH:水酸化ナトリウム; NaSO:硫酸ナトリウム; NBS:N−ブロモスクシンイミド; NH:アンモニア; NHCl:塩化アンモニウム; NMP:N−メチルピロリドン; NMR:核磁気共鳴; Pd/C:パラジウム担持炭; Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0); Pd(OAc):酢酸パラジウム(II); Pd(PPh:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0); PdCl{PBu(Ph−p−NMe)}:ビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II); PTFE:ポリテトラフルオロエチレン; PtO:酸化白金; RT:室温; Si−PPC:プレパックドシリカフラッシュクロマトグラフィーカートリッジ:Isolute(登録商標)SPE、Biotage SNAP(登録商標)又はISCO Redisep(登録商標); SCX−2カートリッジ:強陽イオン交換カートリッジ; TBME:tertブチルメチルエーテル; TFA:トリフルオロ酢酸; THF:テトラヒドロフラン; Xantphos:9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン
【0214】
実施例1 (S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化23】
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【0215】
工程1: (2−メチル−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化24】
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トルエン(10mL)中の2−ブロモ−1−メチル−3−ニトロベンゼン(1.0g、4.63mmol)、フェニルアミン(506μL、5.56mmol)、CsCO(2.11g、6.48mmol)及び(R)−BINAP(5mol%、143mg、0.23mmol)の混合物を、Pd(OAc)(25mg、0.11mmol)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、窒素雰囲気下、110℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、混合物をEtOAcと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜35% DCM)により精製して、(2−メチル−6−ニトロフェニル)フェニルアミンを赤色の固体(981mg、93%)として得た。LCMS:R 3.88分 [M+H]229.1。
【0216】
工程2: 3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化25】
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EtOAc(20mL)中の(2−メチル−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(981mg、4.3mmol)と10% Pd/C(981mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、次に水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。次に、懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを黄色の固体(852mg、100%)として得た。LCMS:R 3.02分 [M+H] 199.0。
【0217】
工程3: [(S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸ベンジルエステル
【化26】
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無水DCM(20mL)中の3−メチル−N−フェニル−ベンゼン−1,2−ジアミン(852mg、4.3mmol)の溶液に、(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.44g、6.45mmol)、HOBt(639mg、4.73mmol)、4−メチルモルホリン(1.04mL、9.46mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.24g、6.45mmol)を加えた。混合物を室温で6.5時間撹拌し、次にDCM(100mL)と水に分配した。次に、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(10mL)に溶解し、65℃に18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をEtOAc(100mL)で希釈した。有機層をNaHCO飽和溶液で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、[(S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸ベンジルエステルを褐色の泡状物(1.5g、90%)として得た。LCMS:R 3.07分 [M+H] 386.2。
【0218】
工程4: IMS(25mL)中の[(S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸ベンジルエステル(1.5g、3.89mmol)と10% Pd/C(150mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、HCl(1M、2.5mL)の添加後、RT(室温)で、水素雰囲気下、5.5時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過して、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物をDCM(ジクロロメタン)と水に分配し、次に有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮して、(S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを褐色の固体(1.41g、96%)として得た。LCMS:R 2.07分 [M−NH 235.1。
【0219】
実施例2 (R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化27】
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【0220】
工程1: (3−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化28】
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トルエン(20mL)中の1−ブロモ−3−メチル−2−ニトロベンゼン(1g、4.63mmol)、フェニルアミン(422μL、4.63mmol)、CsCO(2.11g、6.48mmol)及び(R)−BINAP(5mol%、143mg、0.23mmol)の混合物を、Pd(OAc)(25mg、0.11mmol)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、窒素雰囲気下、110℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、混合物をEtOAcと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜35% DCM)により精製して、(3−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを赤色の油状物(931mg、88%)として得た。LCMS:R 3.97分 [M+H] 229.1。
【0221】
工程2: 3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化29】
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EtOAc(20mL)中の(3−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(931mg、4.08mmol)と10% Pd/C(465mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンをオフホワイトの固体(763mg、94%)として得た。LCMS:R 3.37分 [M+H] 199.0。
【0222】
工程3: [(R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化30】
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無水DCM(10mL)中の3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(381mg、1.92mmol)の溶液に、(R)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(399mg、2.11mmol)、HOBt(285mg、2.11mmol)、4−メチルモルホリン(464μL、4.22mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(404mg、2.11mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。この後、追加の(R)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(145mg、0.77mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(148mg、0.77mmol)を加えた。撹拌を20時間続け、次に追加の(R)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(545mg、2.88mmol)、HOBt(285mg、2.11mmol)、4−メチルモルホリン(464μL、4.22mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(553mg、2.88mmol)を加えた。撹拌を24時間続け、次に粗混合物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、[(R)−1−(2−メチル−6−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを橙色の油状物(456mg、64%)として得た。LCMS:R 3.69分 [M+H] 370.2。
【0223】
このようにして得られた生成物(456mg)のAcOH(5mL)中の溶液を、70℃に2時間45分加熱し、次に室温に放冷し、室温で18時間放置した。揮発物を真空下で除去し、残留物をEtOAc(75mL)に溶解し、飽和NaHCO溶液で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、[(R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(404mg、60%)を得た。LCMS:R 3.11分 [M+H] 352.2。
【0224】
工程4: DCM(5mL)中の[(R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(404mg、1.15mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。追加のTFA(0.5mL)を加え、撹拌を30分間続けた。次に揮発物を減圧下で除去し、残留物を少量のDCMに溶解して、SCX−2カートリッジに装填した。最初にカートリッジをDCM中の10% MeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離して、(R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを褐色の固体(273mg、94%)として得た。LCMS:R 2.14 [M−NH 235.1。
【0225】
実施例3 (S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化31】
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【0226】
工程1: [(S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化32】
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無水DCM(10mL)中の3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(381mg、1.92mmol)の溶液に、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(399mg、2.11mmol)、HOBt(285mg、2.11mmol)、4−メチルモルホリン(464μL、4.22mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(405mg、2.11mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、次に追加の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(145mg、0.77mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(148mg、0.77mmol)を加えた。撹拌を18時間続け、次に追加の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(545mg、2.88mmol)、HOBt(285mg、2.11mmol)、4−メチルモルホリン(464μL、4.22mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(553mg、2.88mmol)を加えた。撹拌を24時間続け、次に粗混合物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(2−メチル−6−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを橙色の油状物(395mg、56%)として得た。LCMS:R 3.69分 [M+H] 370.2。
【0227】
このようにして得られた生成物(395mg)のAcOH(10mL)中の溶液を、70℃に2時間45分間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をEtOAc(75mL)に溶解し、飽和NaHCO溶液で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、[(S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(380mg、56%)を得た。LCMS:R 3.15分 [M+H] 352.2。
【0228】
工程2: DCM(5mL)中の[(S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(380mg、1.08mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。追加のTFA(0.5mL)を加え、撹拌を30分間続けた。次に揮発物を減圧下で除去し、次に残留物を少量のDCMに溶解し、SCX−2カートリッジに装填し、これを最初にDCM中の10% MeOHで洗浄した。生成物を2M NH/MeOHで溶離して、(S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを褐色の固体(222mg、82%)として得た。LCMS:R 2.16 [M−NH 235.1。
【0229】
実施例4 1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン
【化33】
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【0230】
工程1: [1−(2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化34】
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N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.84g、0.01mol)、ラセミ(R/S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.89g、0.01mol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.92g)、4−メチルモルホリン(1.0g、0.01mol)、HOBt(1.53g、0.01mol)を、窒素雰囲気下、THF(10mL)に懸濁した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。この後、追加のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(500mg×3)及び(R/S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(500mg)を加え、混合物をさらに4時間撹拌した。次に反応混合物を水とEtOAcに分配した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC ISCO 24g カラム、グラジェント シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)により精製した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、[1−(2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを白色の結晶質固体(3.07g、86%)として得た。LCMS:R 3.61分 [M+H−Bu] 300.1。
【0231】
工程2: [1−(2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(400mg、1.59mmol)をAcOH(4mL)に懸濁し、得られた混合物を80℃で12時間加熱し、ここで混合物を透明化した。冷却した溶液をトルエンで希釈し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をTFA(4mL)で2時間撹拌し、得られた溶液をSCX−2カートリッジに装填し、これを最初にMeOHで洗浄した。生成物を2M NH/MeOHで溶離し、さらにカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜6% MeOH)により精製して、1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミンを白色の結晶質固体(211mg、80%)として得た。LCMS:R 0.27分 [M−NH 221.1。鏡像異性体、(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン及び(R)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミンを分解し、分離することができる。あるいは、(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミンを、エナンチオマーとして純粋な(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸から調製できた。
【0232】
実施例5 2−ブロモメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール
【化35】
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DCM(10mL)中の(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メタノール(240mg、1.02mmol)及びトリフェニルホスフィン(295mg、1.12mmol)の撹拌した溶液に、NBS(200mg、1.12mmol)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、2−ブロモメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾールを無色の油状物(0.636g、定量的収率)として得た。LCMS:R 3.31分 [M+H] 386.8/388.8
【0233】
実施例6 4−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化36】
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【0234】
工程1: 4−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化37】
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DCM(7mL)中の(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸(230mg、1.03mmol)、4−(2−アミノフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(200mg、0.686mmol)、HOBt(102mg、0.755mmol)、4−メチルモルホリン(166μL、1.51mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(197mg、1.03mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。次に反応混合物を追加のDCMで希釈し、有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ、真空下で濃縮して、4−[2−((S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)フェニルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを紫色/褐色の油状物(436mg、定量的)として得た。LCMS:R 3.66分 [M+H] 497.2。
【0235】
このようにして得られた化合物(0.686mmol)のAcOH(5mL)中の溶液を、60℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAcと飽和NaHCO溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、4−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを淡橙色の油状物(308mg、2工程で94%)として得た。LCMS:R 3.06分 [M+H] 479.1。
【0236】
工程2: IMS(10mL)中の4−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(308mg、0.644mmol)の窒素パージした溶液に、10% Pd/C(32mg)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。その後、追加の10% Pd/Cを加え(2時間後に41mg、4時間後に33mg)、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で17時間撹拌した。懸濁液をPTFEフリットで濾過し、追加のIMSで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、4−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを淡黄色の油状物(202mg)として得た。LCMS:R 2.34分 [M+H] 345.2。
【0237】
実施例7 (S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化38】
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【0238】
工程1: (2−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化39】
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DMSO(3mL)中の1,2−ジフルオロ−3−ニトロベンゼン(690μL、6.29mmol)、フェニルアミン(600μL、6.60mmol)及び炭酸カリウム(1.74g、12.57mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌し、次に90℃に4時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcと水に分配した。次に、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)により、続いて(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜50% DCM)により精製して、(2−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミンを橙色/赤色の油状物(563mg、39%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.70 (1 H, s), 8.00 (1 H, d, J=8.66 Hz), 7.36-7.23 (3 H, m), 7.09 (1 H, t, J=7.41 Hz), 7.03-6.89 (3 H, m)。
【0239】
工程2: 3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化40】
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IMS(20mL)中の(2−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(558mg、6.57mmol)と10% Pd/C(115mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮し、3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを白色の固体(468mg、96%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.24-7.16 (2 H, m), 7.04-6.96 (1 H, m), 6.83 (1 H, t, J=7.37 Hz), 6.66 (2 H, d, J=7.95 Hz), 6.59-6.48 (2 H, m), 5.16 (1 H, bs), 3.96 (2 H, s)。
【0240】
工程3: [(S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化41】
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DCM(15mL)中の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(480mg、2.53mmol)、3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(466mg、2.30mmol)、HOAt(345mg、2.53mmol)、4−メチルモルホリン(560μL、5.07mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(486mg、2.53mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、追加のDCMとNaHCOの水溶液に分配した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮し、得られた残留物(1.0g)をAcOH(20mL)に溶解し、70℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを黄色/橙色の油状物(631mg、77%)として得た。LCMS:R 3.64分 [M+H] 356.0。
【0241】
工程4: DCM(3mL)中の[(S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(625mg)の溶液に、TFA(3mL)を加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを淡橙色の油状物(372mg、83%)として得た。LCMS:R 1.97及び2.11分 [M+H] 255.9。
【0242】
実施例8 (S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化42】
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【0243】
工程1: (5−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化43】
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LiHMDS(THF中1.0M、12.57mL)を、無水THF(10mL)中のフェニルアミン(600μL、6.60mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で滴下した。30分後、THF(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(690μL、6.29mmol)の溶液を加え、1時間撹拌を続けた。この溶液をNHClの水溶液(100mL)に注ぎ、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機層を乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを黄色/橙色の固体(1.37g、94%)として得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 9.66 (1 H, s), 8.28 (1 H, dd, J=9.48, 6.01 Hz), 7.47 (2 H, t, J=7.63 Hz), 7.36-7.24 (3 H, m), 6.82 (1 H, dd, J=11.38, 2.61 Hz), 6.53-6.44 (1 H, m)。
【0244】
工程2: 4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化44】
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IMS(50mL)及びEtOAc(50mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.37g、5.90mmol)の混合物を、10% Pd/C(138mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを赤色の油状物(1.19g、定量的)として得た。LCMS:R 2.87分 [M+H] 203.1。
【0245】
工程3: [(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化45】
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DCM(30mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.19g、5.88mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.22g、6.47mmol)、HOAt(881mg、6.47mmol)、4−メチルモルホリン(1.42mL、12.95mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.24g、6.47mmol)の混合物を、室温で21時間撹拌した。次に、反応混合物を、追加のDCMとNaHCOの水溶液に分配した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物(2.40g)をAcOH(50mL)に溶解して、60℃で48時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜50% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを黄色の泡状物(1.20g、57%)として得た。LCMS:R 3.50分 [M+H] 356.2。
【0246】
工程4: DCM(5mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.20g、3.38mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。粗反応混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを黄色の油状物(861mg、定量的)として得た。LCMS:R 1.97及び2.19分 [M+H] 256.2。
【0247】
実施例9 (S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化46】
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【0248】
工程1: (3−クロロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化47】
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LiHMDS(THF中1.0M、23mL)を、THF(15mL)中のフェニルアミン(1.12g、12.0mmol)の撹拌した溶液に−78℃で、窒素雰囲気下、加えた。撹拌を30分間続け、次にTHF(15mL)中の1−クロロ−3−フルオロ−2−ニトロベンゼン(1.92g、10.9mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温め、室温で2時間撹拌した。反応混合物をNHClの飽和溶液に注ぎ、次にEtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(3−クロロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを暗褐色の油状物(2.85g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.41-7.25 (3 H, m), 7.23-7.12 (5 H, m), 6.96-6.91 (1 H, m)。
【0249】
工程2: 3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化48】
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MeOH(150mL)及び水(50mL)中の(3−クロロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(0.0109mol)の混合物に、NHCl(3.51g、0.0656mol)及び鉄粉(2.45g、0.0438mol)を加え、反応混合物を還流温度に3時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過して、追加のMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮して、次にEtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを明褐色の固体(2.61g、定量的)として得た。LCMS:R 3.72分 [M+H] 219.0。
【0250】
工程3: [(S)−1−(2−クロロ−6−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化49】
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窒素雰囲気下で0℃に冷却したDCM(40mL)中の3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.72g、7.87mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.64g、8.65mmol)、HOAt(1.18g、8.65mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.66g、8.65mmol)の混合物に、EtN(3.3mL、0.0236mol)を加えた。反応混合物を0℃で5分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めて、撹拌を16時間続けた。得られた混合物を、DCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。このようにして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜2% 2M NH/MeOH)により精製して、[(S)−1−(2−クロロ−6−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルをオフホワイトの固体(1.60g、3工程で52%)として得た。LCMS:R 3.75分 [M+H] 390.2。
【0251】
工程4: [(S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化50】
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AcOH(25mL)中の[(S)−1−(2−クロロ−6−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.58g、4.05mmol)の溶液を、65℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させて、残留物をEtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜2% 2M NH/MeOH)により精製して、[(S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルをオフホワイトの固体(1.41g、93%)として得た。LCMS:R 3.90分 [M+H] 372.2。
【0252】
工程5: DCM(20mL)中の[(S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.40g、3.76mmol)の溶液に、TFA(20mL)を加え、得られた混合物を室温で20分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水層をDCMで抽出し、次に合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、(S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを白色の固体(680mg、67%)として得た。LCMS:R 2.23分 [M+H] 272.1。
【0253】
実施例10 (S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化51】
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【0254】
工程1: (3−ニトロピリジン−2−イル)フェニルアミン
【化52】
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NMP(7mL)中の2−クロロ−3−ニトロピリジン(3.49g、22.0mmol)、フェニルアミン(2mL、22.0mmol)及びEtN(3.1mL、22.0mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で1.5時間撹拌した。追加のEtN(0.2mL)及びフェニルアミン(0.1mL)を加え、撹拌をさらに30分間続けた。次に混合物をEtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント ペンタン中の10〜100% DCM)により精製して、(3−ニトロピリジン−2−イル)フェニルアミンを赤色の結晶質固体(2.49g、58%)として得た。LCMS:R 3.53分 [M+H] 216.0。
【0255】
工程2: N−フェニルピリジン−2,3−ジアミン
【化53】
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EtOAc(100mL)中の(3−ニトロピリジン−2−イル)フェニルアミン(2.49g、0.0116mol)と10% Pd/C(40mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスして、次に水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。次に懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、次に濾液を真空下で濃縮し、N−フェニルピリジン−2,3−ジアミンを白色の固体(2.06g、96%)として得た。LCMS:R 1.15分 [M+H] 186.0。
【0256】
工程3: [(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化54】
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窒素雰囲気下で0℃に冷却したDCM(80mL)中のN−フェニルピリジン−2,3−ジアミン(2.00g、0.011mol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(3.06g、0.0162mol)、HOBt(2.19g、0.0162mol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.10g、0.0162mol)の混合物に、EtN(4.5mL、0.0324mol)を加えた。反応混合物を0℃で5分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温め、撹拌を20時間続けた。得られた混合物をEtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。このようにして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、[(S)−1−(2−フェニルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを淡いピンク色の固体(2.05g、4.56mmol)として得た。LCMS:R 3.75分 [M+H] 390.2。
【0257】
このようにして得られた化合物(4.56mmol)のAcOH(8mL)中の溶液を、65℃で5時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させて、残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、[(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルをピンク色の泡状物(1.78g)として得た。LCMS:R 3.02分 [M+H−Bu] 283.1。
【0258】
工程4: DCM(4mL)中の[(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.77g)の溶液に、TFA(20mL)を加え、得られた混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し、次に合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミンを無色のガム状物(540mg、3工程で20%)として得た。LCMS:R 1.65分 [M−NH 222.0。
【0259】
実施例11 2−((S)−1−アミノエチル)−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル
【化55】
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【0260】
工程1: 4−ニトロ−3−フェニルアミノベンゾニトリル
【化56】
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DMSO(5mL)中の3−フルオロ−4−ニトロベンゾニトリル(1.66g、10.0mmol)の懸濁液を、フェニルアミン(1.82mL、20.0mmol)の添加の前にアルゴン流でパージし、次に混合物を、アルゴン雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAc(75mL)とKHSO(100mL)の水溶液に分配した。次に有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をジエチルエーテルでトリチュレートして、4−ニトロ−3−フェニルアミノベンゾニトリルを赤色の結晶(2.35g、98%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.48 (1 H, bs), 8.29 (1 H, d, J=8.76 Hz), 7.53-7.40 (3 H, m), 7.35 (1 H, t, J=7.52 Hz), 7.29-7.22 (2 H, m), 6.97 (1 H, d, J=8.79 Hz)。
【0261】
工程2: 4−アミノ−3−フェニルアミノベンゾニトリル
【化57】
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EtOAc(30mL)中の4−ニトロ−3−フェニルアミノベンゾニトリル(560mg、2.34mmol)の溶液を、PtO(44mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。次に懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、真空下で濾液を濃縮して、4−アミノ−3−フェニルアミノベンゾニトリルを紫色の固体(500mg、定量的)として得た。LCMS:R 3.20分 [M+H] 210.1。
【0262】
工程3: [(S)−1−(4−シアノ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化58】
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THF(5mL)中の4−アミノ−3−フェニルアミノベンゾニトリル(490mg、2.34mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(490mg、2.57mol)、HOAt(380mg、2.79mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(540mg、2.81mol)及び4−メチルモルホリン(560μL、5.15mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で48時間撹拌した。次に、粗反応混合物を、EtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜10% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(4−シアノ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルをクリーム色の泡状物(800mg、89%)として得た。LCMS:R 3.62分 [M+H] 381.2。
【0263】
工程4: AcOH(3mL)中の[(S)−1−(4−シアノ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(750mg、1.97mmol)の溶液を、80℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、[(S)−1−(6−シアノ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.97mmol)を得て、これをさらに精製することなく続く工程において使用した。LCMS:R 3.55分 [M+H] 363.2。
【0264】
TFA(3mL)中の[(S)−1−(6−シアノ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.97mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。さらに生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、2−((S)−1−アミノエチル)−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリルを白色の結晶質固体(415mg、2工程で80%)として得た。LCMS:R 1.99分 [M+H] 263.2。
【0265】
実施例12 (S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化59】
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【0266】
工程1: [(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化60】
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DCM(20mL)中のN−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.0g、5.43mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(1.21g、5.97mmol)、HOAt(813mg、5.97mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.15g、5.97mmol)及び4−メチルモルホリン(1.31mL、11.95mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。粗反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、次にNaHCOの飽和溶液で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(20mL)に溶解し、70℃に18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAc(150mL)に溶解して、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。次に有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物をHM−Nに吸収させ、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により2回精製して、[(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.76g)を得た。LCMS:R 3.23分 [M+H−Bu] 352.2。
【0267】
工程2: DCM(10mL)中の[(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tertブチルエステル(1.76g)の溶液に、TFA(7.5mL)を加え、混合物を室温で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解して、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。2相系を20分間撹拌し、次に有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミンを褐色の油状物(1.1g、3工程で81%)として得た。LCMS:R 2.02分 [M+H] 252.2。
【0268】
実施例13 (S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化61】
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【0269】
工程1: (5−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化62】
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DMSO(3mL)中の2−フルオロ−4−メチル−1−ニトロベンゼン(1.0g、6.45mmol)の溶液を、フェニルアミン(1.18mL、12.9mmol)の添加の前に窒素気流でパージし、次に密閉管中で、100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAc(125mL)と水(150mL)に分配した。次に、有機層を水(150mL×3)で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(5−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを赤色の固体(1.5g、定量的)として得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 9.40 (1 H, s), 8.03 (1 H, d, J=8.70 Hz), 7.45-7.39 (2 H, m), 7.35-7.30 (2 H, m), 7.21 (1 H, t, J=7.33 Hz), 6.98 (1 H, s), 6.72-6.68 (1 H, m), 2.24 (3 H, s)。
【0270】
工程2: 4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化63】
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EtOAc(25mL)中の(5−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.5g、6.57mmol)と10% Pd/C(750mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮し、4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを褐色の固体(1.29g、99%)として得た。LCMS:R 2.61分 [M+H] 199.2。
【0271】
工程3: [(S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化64】
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無水DCM(20mL)中の4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(600mg、3.03mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(861mg、4.55mmol)、HOAt(453mg、3.33mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(874mg、4.55mmol)及び4−メチルモルホリン(0.74mL、6.67mmol)の混合物を、室温で1.5時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をAcOH(10mL)に溶解して、70℃に20時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、残留物をEtOAc(100mL)に溶解して、NaHCOの飽和溶液(2×100mL)で洗浄した。次に、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物をHM−Nに吸収させ、溶媒を真空下で除去した。生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の10〜60% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(969mg、92%)を得た。LCMS:R 3.10分 [M+H−Bu] 352.1。
【0272】
工程4: DCM(7.5mL)中の[(S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(969mg、2.76mmol)の溶液に、TFA(2.5mL)を加え、混合物を室温で20時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCM(30mL)に溶解して、NaHCOの飽和溶液(40mL)で洗浄した。2相系を10分間撹拌し、次に有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを褐色の固体(583mg、84%)として得た。LCMS:R 3.02分 [M+H] 252.2。
【0273】
実施例14 (S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化65】
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【0274】
工程1: (4−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化66】
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DMSO(3mL)中の1−フルオロ−4−メチル−2−ニトロベンゼン(1.0g、6.45mmol)の溶液を、フェニルアミン(1.18mL、12.9mmol)の添加の前に窒素気流でパージし、次に密閉管中で、100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAc(200mL)と水(150mL)に分配した。次に有機層を水(150mL×3)で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜40% DCM)により精製して、(4−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを赤色の油状物(1.41g、96%)として得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 9.21 (1 H, s), 7.94-7.91 (1 H, m), 7.43-7.26 (5 H, m), 7.19-7.12 (2 H, m), 2.27 (3 H, s)。
【0275】
工程2: 4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化67】
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EtOAc(30mL)中の(4−メチル−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.41g、6.18mmol)と10% Pd/C(140mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンをオフホワイトの固体(1.18g、96%)として得た。LCMS:R 3.08分 [M+H] 199.1。
【0276】
工程3: [(S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化68】
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無水DCM(20mL)中の4−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(500mg、2.52mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(524mg、2.77mmol)、HOAt(377mg、2.77mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(532mg、2.77mmol)及び4−メチルモルホリン(0.609mL、5.54mmol)の混合物を、室温で20時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。次に有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(10mL)に溶解し、70℃に20時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、残留物をEtOAcに溶解して、NaHCOの飽和溶液(2×100mL)で洗浄した。次に有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の10〜60% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(912mg、定量的)を得た。LCMS:R 3.02分 [M+H−Bu] 352.1。
【0277】
工程4: DCM(10mL)中の[(S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(912mg、2.59mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCM(40mL)に溶解して、NaHCOの飽和溶液(50mL)で洗浄した。2相系を10分間撹拌し、次に有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(617mg、95%)を得た。LCMS:R 2.10及び2.23分 [M−NH 252.0。
【0278】
実施例15 (S)−1−(4−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化69】
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【0279】
工程1: (3−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化70】
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tert−ブトキシドナトリウム(1.2g、12.58mmol)を、無水DMF(5mL)中の1,3−ジフルオロ−2−ニトロベンゼン(1g、6.29mmol)及びフェニルアミン(1.15mL、12.58mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、室温で少量ずつ加え、撹拌を20時間続けた。混合物をNHClの水溶液に注いで、EtOAc(150mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜15% EtOAc)により精製して、(3−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミンを赤色の固体(1.06g、73%)として得た。LCMS:R 3.80分。
【0280】
工程2: 3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化71】
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EtOAc(20mL)中の(3−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.06g、4.56mmol)と10% Pd/C(100mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で7時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過して、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)により精製して、3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(440mg、48%)を得た。LCMS:R 3.46分 [M+H] 203.1。
【0281】
工程3: 無水DCM(20mL)中の3−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(440mg、2.18mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(454mg、2.40mmol)、HOAt(327mg、2.40mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(460mg、2.40mmol)及び4−メチルモルホリン(0.527mL、4.79mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。次に、有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、AcOH(10mL)に溶解し、70℃に2時間加熱し、次に80℃に20時間加熱した。室温に冷やした後、TFA(20mL)を加えて、混合物を室温で1時間20分間撹拌した。次に、揮発物を真空下で除去し、残留物をDCM(100mL)に溶解し、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。次に、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント TBME中の0〜10% MeOH)により精製して、(S)−1−(4−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを褐色の油状物(396mg、71%)として得た。LCMS:R 2.01分 [M−NH 239.1。
【0282】
実施例16 [(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン
【化72】
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【0283】
工程1: (R)−3−(2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化73】
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DMF(18mL)中の1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(1.41g、10.0mmol)、(R)−3−アミノピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(2g、10.0mmol)及び炭酸カリウム(152mg、11.0mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で120℃に30分間加熱した。反応混合物を、EtOAc(150mL)と水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 DCM中の10% EtOAc)により精製して、(R)−3−(2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを橙色の油状物(2.48g、77%)として得た。LCMS:R 3.95分 [M+H−Bu] 266.2。
【0284】
工程2: (R)−3−(2−アミノフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化74】
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EtOAc(50mL)中の(R)−3−(2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(2.48g、7.72mmol)と10% Pd/C(250mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。次に、懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、(R)−3−(2−アミノフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを清澄なガラス状物(2.25g、定量的)として得た。LCMS:R 2.64分 [M+H−Boc] 192.1。
【0285】
工程3: (R)−3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化75】
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無水DCM(50mL)中の(R)−3−(2−アミノフェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(2.25g、7.72mmol)、(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.9g、8.49mmol)、HOAt(1.16g、8.49mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.63g、8.49mmol)及び4−メチルモルホリン(1.87mL、16.98mmol)の混合物を、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、10%クエン酸溶液で洗浄し、続いてNaHCOの飽和溶液で洗浄し、次にブラインで洗浄した。次に、有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(20mL)に溶解し、70℃で20時間加熱し、次に80℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、次に、揮発物を真空下で除去し、残留物をEtOAc(200mL)に溶解し、NaHCOの飽和溶液(100mL×2)で洗浄した。次に、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、(R)−3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを白色の泡状物(2.75g、74%)として得た。LCMS:R 3.16分 [M+H] 479.1。
【0286】
工程4: (R)−3−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化76】
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EtOAc(40mL)中の(R)−3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(2.75g、5.75mmol)、10% Pd/C(275mg)及びAcOH(4mL)の混合物を、窒素気流でパージし、次に水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。次に懸濁液をPTFEフリットで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、(R)−3−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを白色の泡状物(1.65g、83%)として得た。LCMS:R 2.30分 [M+H−Bu] 289.2。
【0287】
工程5: (R)−3−(2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}ベンゾイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
【化77】
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IMS(10mL)中の(R)−3−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(1.65g、4.79mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(1.14g、4.79mmol)、及びDIPEA(2.5mL、14.4mmol)の混合物を、密閉バイアル中で、90℃で48時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製した。生成物を含有する画分を真空下で濃縮して、(R)−3−(2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}ベンゾイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステルを白色の泡状物(2.27g、87%)として得た。LCMS:R 2.88分 [M+H] 547.1。
【0288】
工程6: DCM(25mL)中の(R)−3−(2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}ベンゾイミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(2.27g、4.15mmol)の溶液に、TFA(15mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH:DCM 1:1の混合物で洗浄して、生成物をDCM(150mL)中の2M NH/MeOH(100mL)で溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミンを淡黄色の固体(1.53g、定量的)として得た。LCMS:R 1.63分 [M+H] 363.2。
【0289】
実施例17 (S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化78】
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【0290】
工程1: (2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−4−イル)アミン
【化79】
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DMF(2mL)中のテトラヒドロピラン−4−イルアミン(0.75g、7.44mmol)の溶液を、DMF(10mL)中の1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(1.00g、7.09mmol)と炭酸カリウム(2.94g、21.3mmol)の混合物に加えた。反応混合物を、マイクロ波照射下、135℃で1時間加熱して、次に揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、(2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−4−イル)アミンを黄色の固体(1.58g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.18 (1 H, d, J=8.65 Hz), 8.09 (1 H, s), 7.42 (1 H, t, J=7.81 Hz), 6.87 (1 H, d, J=8.70 Hz), 6.64 (1 H, t, J=7.72), 4.06-3.98 (2 H, m), 3.79-3.68 (1 H, m), 3.57 (2 H, t, J=11.32 Hz), 2.14-2.01 (2 H, m), 1.74-1.61 (2 H, m)。
【0291】
工程2: N−(テトラヒドロピラン−4−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化80】
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EtOAc(30mL)中の(2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−4−イル)アミン(1.58g、7.09mmol)と10% Pd/C(400mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で3日間撹拌した。次に、懸濁液をセライトパッドを通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、N−(テトラヒドロピラン−4−イル)ベンゼン−1,2−ジアミンを無色の油状物(定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.83-6.64 (4 H, m), 4.01 (2 H, d, J=11.69 Hz), 3.57-3.41 (3 H, m), 3.40-3.19 (3 H, bs), 2.08-1.99 (2 H, m), 1.59-1.46 (2 H, m)。
【0292】
工程3: {(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル
【化81】
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EtN(2.6mL、18.9mmol)を、無水DCM(30mL)中のN−(テトラヒドロピラン−4−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(1.21g、6.29mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.31g、6.92mmol)、HOAt(0.94g、6.92mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.33g、6.92mmol)の撹拌した混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。撹拌を0℃で10分間続け、次に混合物をゆっくりと室温に温めて、室温で4時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し、次に合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜4% 2M NH/MeOH)により精製して、{(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステルを白色の固体(1.91g、83%)として得た。LCMS:R 2.78分 [M+H−Bu] 308.1。
【0293】
工程4: {(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル
【化82】
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{(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−4−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル(1.90g、5.23mmol)を、AcOH(30mL)に溶解し、70℃に18時間加熱した。次に、揮発物を真空下で除去し、残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCM(×2)で抽出し、次に合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜4% 2M NH/MeOH)により精製して、{(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステルを白色の泡状物(1.40g、77%)として得た。LCMS:R 2.23分 [M+H−Bu] 290.1。
【0294】
工程5: DCM(25mL)中の{(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル(1.80g、5.22mmol)の溶液に、TFA(10mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCM(×2)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製した。生成物を含有する画分を真空下で濃縮して、(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミンを明黄色の固体(415mg、32%)として得た。LCMS:R 0.27分 [M+Na] 268.1。
【0295】
実施例18 (S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化83】
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【0296】
工程1: (2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−3−イル)アミン
【化84】
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DMF(2mL)中のテトラヒドロピラン−3−イルアミン(0.43g、4.05mmol)の溶液を、DMF(10mL)中の1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(0.57g、4.05mmol)と炭酸カリウム(1.68g、12.1mmol)の混合物に加えた。反応混合物を、マイクロ波照射下、135℃で1時間加熱した。追加のテトラヒドロピラン−3−イルアミン(40mg)を加えて、マイクロ波照射を135℃でさらに30分間続けた。次に、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をEtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜2% MeOH)により精製して、(2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−3−イル)アミンを橙色の油状物(0.73g、81%)として得た。LCMS:R 3.31分 [M+H] 223.2。
【0297】
工程2: N−(テトラヒドロピラン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化85】
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EtOAc(30mL)中の(2−ニトロフェニル)(テトラヒドロピラン−3−イル)アミン(0.72g、3.24mmol)と10% Pd/C(200mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で3日間撹拌した。次に懸濁液をセライトパッドに通して濾過し、濾液を真空下で濃縮し、N−(テトラヒドロピラン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミンを無色の油状物(定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.80 (1 H, t, J=7.55 Hz), 6.75-6.62 (3 H, m), 4.00 (1 H, d, J=11.24 Hz), 3.84-3.71 (1 H, m), 3.67-3.16 (6 H, m), 2.07-1.92 (1 H, m), 1.87-1.73 (1 H, m), 1.72-1.56 (2 H, m)。
【0298】
工程3: {(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル
【化86】
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EtN(1.6mL、11.3mmol)を、無水DCM(20mL)中のN−(テトラヒドロピラン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.61g、3.17mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.78g、4.14mmol)、HOAt(0.56g、4.14mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.79g、4.14mmol)の撹拌した混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。撹拌を0℃で10分間続け、次に混合物をゆっくり室温に温めて、室温で3時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCM(×2)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜4% 2M NH/MeOH)により精製して、{(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステルを白色の固体(0.96g、70%)として得た。LCMS:R 3.00分 [M+H] 364.1。
【0299】
工程4: {(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル
【化87】
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{(S)−1−[2−(テトラヒドロピラン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル(0.95g、2.61mmol)をAcOH(20mL)に溶解し、70℃に38時間加熱した。次に、真空下で揮発物を除去し、残留物を、DCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCM(×2)で抽出し、次に合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜4% 2M NH/MeOH)により精製して、{(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステルを明褐色の固体(0.73g、81%)として得た。LCMS:R 2.35分 [M+H−Bu] 290.0。
【0300】
工程5: DCM(5mL)中の{(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tertブチルエステル(720mg、2.08mmol)の溶液に、TFA(15mL)を加え、混合物を室温で20分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。さらに水相をDCM(×2)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製した。生成物を含有する画分を真空下で濃縮して、(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミンを油状物(305mg、60%)として得た。LCMS:R 1.85分 [M−NH 229.1。
【0301】
実施例19 (S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化88】
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【0302】
工程1: (2−クロロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化89】
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DMSO(3mL)中の1−クロロ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン(983mg、5.60mmol)の溶液を、フェニルアミン(1.0mL、11.2mmol)の添加の前に窒素気流でパージし、次に密閉管中で、100℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcと水に分配した。次に有機層をKHSO(×3)の飽和溶液で洗浄し、次に水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、(2−クロロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミンを暗橙色の油状物(1.35g、97%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.15 (1 H, s), 8.03 (1 H, dd, J=8.40, 1.49 Hz), 7.63 (1 H, d, J=7.90 Hz), 7.32-7.23 (2 H, m), 7.08-6.99 (2 H, m), 6.86 (2 H, d, J=7.90 Hz)。
【0303】
工程2: 3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化90】
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MeOH(45mL)中の(2−クロロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(676mg、2.72mmol)と水(15mL)の混合物に、NHCl(872mg、16.31mol)及び鉄粉(607mg、10.87mmol)を加え、反応混合物を還流温度に4時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過し、追加のMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、次にEtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント シクロヘキサン中の50〜100% DCM)により精製した。生成物を含有する画分を真空で濃縮し、3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミンを淡橙色の固体(500mg、84%)として得た。LCMS:R 3.45分 [M+H] 219.1。
【0304】
工程3: [(S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル
【化91】
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無水DCM(15mL)中の3−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(495mg、2.26mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(470mg、2.48mmol)、HOAt(338mg、2.48mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(477mg、2.48mmol)及び4−メチルモルホリン(0.550mL、4.97mmol)の混合物を、室温で19時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。次に、有機層を乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(20mL)に溶解し、70℃で22時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント DCM中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステルを淡黄色の油状物(定量的)として得た。LCMS:R 3.83分 [M+H−Bu] 316.0。
【0305】
工程4: DCM(5mL)中の[(S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tertブチルエステル(2.26mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮し、(S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを淡橙色の油状物(482mg、78%)として得た。LCMS:R 2.11及び2.24分 [M+H] 271.9。
【0306】
実施例20 4−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン
【化92】
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【0307】
工程1: ジエチル 2−(2−シアノビニルアミノ)マロナート
【化93】
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500mL丸底フラスコに、エタノール(100mL)中のイソオキサゾール(25g、354.76mmol、1.00当量、98%)及びナトリウムエタノラート(124mL、21%)を入れた。得られた溶液を0℃で30分間撹拌した。次に酢酸(6.9mL、98%)、酢酸ナトリウム(20.5g、244.91mmol、0.69当量、98%)及びジエチル2−アミノマロナート塩酸塩(48g、222.26mmol、0.63当量、98%)を加えた。得られた溶液を、室温でさらに48時間撹拌しながら反応させ、減圧下で濃縮し、ジクロロメタン200mLに溶解し、水2×100mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、ジエチル 2−(2−シアノビニルアミノ)マロナート30g(37%)を黄色の油状物として得た。
【0308】
工程2: エチル 3−アミノ−1H−ピロール−2−カルボキシラート
【化94】
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1000mL丸底フラスコに、エタノール(420mL)中のジエチル2−(2−シアノビニルアミノ)マロナート(30g、119.3mmol、1.00当量、90%)の溶液及びナトリウムエタノラート(80mL、21%)を入れた。得られた溶液を室温で3日間撹拌した。酢酸(15mL)の添加後、得られた混合物を減圧下で濃縮し、ジクロロメタン200mLに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液2×100mL及びブライン1×100mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHV中で乾燥させ、エチル 3−アミノ−1H−ピロール−2−カルボキシラート10g(49%)を橙色のシロップとして得た。
【0309】
工程3: 3H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4(5H)−オン
【化95】
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250mL丸底フラスコに、エタノール(150mL)中のエチル3−アミノ−1H−ピロール−2−カルボキシラート(10g、58.38mmol、1.00当量、90%)及びホルムアミジンアセタート(10g、94.13mmol、1.61当量、98%)の溶液を入れた。得られた溶液を還流下で16時間撹拌した。沈殿物を濾過により集め、エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥させ、3H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4(5H)−オン5g(61%)を灰色の固体として得た。
【0310】
工程4: 50mL丸底フラスコに、トリクロロホスファート(20mL)中の3H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4(5H)−オン(5g、35.52mmol、1.00当量、96%)の溶液を入れた。得られた溶液を還流下で1時間撹拌し、真空下で濃縮し、酢酸エチル100mLに溶解し、10%重炭酸ナトリウム水溶液2×100mL及びブライン1×100mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いて溶離したシリカゲルカラムに付し、4−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン2g(36%)を黄色の固体として得た。
【0311】
実施例21 N−(1−(3−フェニル−1−トシル−1H−インドール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン
【化96】
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【0312】
工程1: 3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
【化97】
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窒素雰囲気下で0℃に冷却した、DMF(25mL)中の3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(3.99g、15.0mmol)の撹拌した溶液に、NaH(鉱油中60%、720mg、18.0mmol)を加えた。室温で10分間撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、DMF(15mL)中の4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(3.44g、18.0mmol)を加えた。撹拌を室温で16時間続け、次に混合物を1.0M HClに注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルを無色の油状物(3.25g、52%)として得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 8.08 (1 H, d, J=8.43 Hz), 7.92 (2 H, d, J=8.37 Hz), 7.53-7.36 (7 H, m), 7.28-7.21 (3 H, m), 4.35 (2 H, q, J=7.15 Hz), 2.36 (3 H, s), 1.25 (3 H, t, J=7.14 Hz)。
【0313】
工程2: [3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール
【化98】
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窒素雰囲気下で−78℃に冷却した、トルエン(40mL)中の3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(3.24g、7.72mmol)の撹拌した溶液に、トルエン中の1.0M DIBAL−H(23.2mL、23.2mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で15分間撹拌して、次に−10℃で30分間撹拌した。−78℃に再冷却した後、反応混合物を水(20mL)でクエンチし、次に室温に温めた。混合物をEtOAcと1.0M HClに分配し、水相を追加のEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノールを白色の泡状物(2.49g、85%)として得た。LCMS:R 4.77分 [M+Na] 400.1。
【0314】
工程3: 3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
【化99】
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窒素雰囲気下で−78℃に冷却した、DCM(30mL)中の塩化オキサリル(1.37g、10.8mmol)の撹拌した溶液に、DMSO(1.50mL、21.6mmol)を加えた。−78℃で10分間撹拌した後、DCM(20mL)中の[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(2.27g、6.01mmol)の溶液を加えて、1.5時間撹拌を続けた。次に、トリエチルアミンを加え、−78℃で10分間撹拌した後、混合物をゆっくりと室温に温めた。次に、反応混合物を1.0M HCl水溶液に注ぎ、DCM(×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒドをガム状物として得て、次にこれを放置して凝固させ、オフホワイトの固体(2.26g、100%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 10.22 (1 H, s), 8.31 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.86-7.81 (2 H, m), 7.60-7.41 (7 H, m), 7.33-7.21 (3 H, m), 2.37 (3 H, s)。
【0315】
工程4: 1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エタノール
【化100】
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窒素雰囲気下で−78℃に冷却した、THF(30mL)中の3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(2.11g、5.62mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(2.6mL)中の3.0M MeMgBrを加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次にジエチルエーテル中の追加の3.0M MeMgBr(0.3mL)を加えた。15分間撹拌した後、反応混合物をNHClの飽和溶液に注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。粗物質を、次と同じ方法(3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド140mg、3.73mmolから出発した)で得た粗反応混合物の第2の部分と合わせ、合わせたバッチを、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント ペンタン中の20〜100% DCM)により精製して、標記化合物をガム状物として得て、次にこれを放置して凝固させた(2.02g、86%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.07 (1 H, d, J=8.35), 7.80-7.75 (2 H, m), 7.51-7.38 (5 H, m), 7.33-7.26 (2 H, m), 7.20-7.14 (3 H, m), 5.25-5.15 (1 H, m), 4.06 (1 H, d, J=11.01 Hz), 2.31 (3 H, s), 1.70 (3 H, d, J=6.88 Hz)。
【0316】
工程5: 2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール
【化101】
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ジオキサン(5mL)中のDIAD(1.80g、8.89mmol)の溶液を、ジオキサン(20mL)中のトリフェニルホスフィン(2.33g、8.89mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。10分間撹拌した後、ジオキサン(15mL)中の1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エタノール(1.74g、4.44mmol)を加え、ジオキサン(5mL)中のジフェニルホスホリルアジド(1.47g、5.53mmol)を加えた。20℃で16時間撹拌を続け、次に粗反応混合物をDCMで希釈し、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、グラジェント ペンタン中の10〜100% DCM)により精製して、2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドールをガム状物(1.39g、75%)として得た。LCMS:R 4.77分 [M−N 374.1。
【0317】
工程6: 1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチルアミン
【化102】
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EtOAc(80mL)中の2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール(1.34g、3.22mmol)と10% Pd/C(200mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。次に懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチルアミンを白色の固体(960mg、76%)として得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 8.18 (1 H, d, J=8.44 Hz), 7.73 (2 H, d, J=8.44 Hz), 7.49-7.15 (10 H, m), 4.72 (1 H, q, J=6.96 Hz), 2.35 (3 H, s), 1.45 (3 H, d, J=7.40 Hz)。
【0318】
工程7: n−ブタノール(1.5mL)中の1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチルアミン(294mg、0.753mmol)、6−クロロ−9H−プリン(140mg、0.903mmol)及びDIPEA(0.20mL、1.13mmol)の混合物を、密閉管中、120℃で56時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄して、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜7% 2M NH/MeOH)により精製して、N−(1−(3−フェニル−1−トシル−1H−インドール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミンを黄色の固体(350mg、91%)として得た。LCMS:R 3.31分 [M+H] 509.1。
【0319】
実施例22 9−((3−フェニル−1−トシル−1H−インドール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン
【化103】
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【0320】
工程1: 2−ブロモメチル−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール
【化104】
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DCM(30mL)中の[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(1.31g、3.47mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.09g、4.16mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、室温でNBS(240mg、4.16mmol)を加え、撹拌を2時間続けた。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、2−ブロモメチル−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドールをガム状物(440mg、29%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.16 (1 H, dt, J=8.48, 0.84 Hz), 7.92-7.88 (2 H, m), 7.60-7.49 (4 H, m), 7.48-7.37 (3 H, m), 7.28-7.22 (3 H, m), 5.05 (2 H, s), 2.38 (3 H, s)。
【0321】
工程2: DMF(5mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(130mg、0.976mmol)の撹拌した混合物に、アルゴン雰囲気下、NaH(鉱油中60%、40mg、0.976mmol)を加えた。室温で10分間撹拌した後、DMF(10mL)中の2−ブロモメチル−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール(430mg、0.976mmol)を加え、撹拌を15分間続けた。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、9−((3−フェニル−1−トシル−1H−インドール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミンを白色の固体(370mg、77%)として得た。LCMS:R 3.16分 [M+H] 495.1。
【0322】
実施例23 1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタンアミン
【化105】
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【0323】
工程1: 1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタノール
【化106】
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−78℃に冷却した、THF(10mL)中の3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(430mg、1.87mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、ジエチルエーテル(1.24mL)中の3.0M MeMgBrを加え、撹拌を30分間続けた。反応混合物をNHCl(20mL)の飽和溶液でクエンチして、ゆっくりと室温に温めた。混合物をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタノールを白色の固体(472mg、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.88-7.84 (1 H, m), 7.52-7.28 (8 H, m), 5.21 (1 H, q, J=6.35 Hz), 2.03 (1 H, s), 1.59 (3 H, d, J=6.63 Hz)。
【0324】
工程2: 2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン
【化107】
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DIAD(556mg、2.75mmol)を、ジオキサン(5mL)中のトリフェニルホスフィン(722mg、2.75mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。10分間撹拌した後、1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタノール(350mg、1.37mmol)を加え、続いてジフェニルホスホリルアジド(454mg、1.65mmol)を加えた。撹拌を20℃で16時間続け、次に揮発物を真空下で濃縮した。粗反応混合物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜20% DCM)により精製して、2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾ[b]チオフェンを無色の油状物(211mg、55%)として得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 7.88 (1 H, d, J=7.87 Hz), 7.54-7.42 (4 H, m), 7.41-7.29 (4 H, m), 4.97 (1 H, q, J=6.80 Hz), 1.58 (3 H, d, J=6.80 Hz)。
【0325】
工程3: 2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン(211mg、0.756mmol)を、THF(4mL)と水(0.27mL)の混合物に溶解し、トリフェニルホスフィン(237mg、0.91mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次に追加のトリフェニルホスフィン(237mg)を加えた。1時間撹拌を続け、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% MeOH)により精製して、1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタンアミンを白色の固体(160mg、83%)として得た。1H NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 7.84 (1 H, dd, J=7.63, 1.55 Hz), 7.52-7.27 (8 H, m), 4.56-4.44 (1 H, br), 1.76 (2 H, s), 1.47 (3 H, d, J=6.21 Hz)。
【0326】
実施例24 1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタンアミン
【化108】
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【0327】
工程1: 1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノール
【化109】
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テトラブチルアンモニウムボロヒドリド(nBuNBH)(750mg、2.91mmol)を、THF(9mL)及びIMS(1mL)中の1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノン(459mg、1.94mmol)の溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。次に反応混合物を追加のMeOHによりクエンチし、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノールを油状物(452mg、98%)として得た。LCMS:R 3.57分 [M−OH] 221.1。
【0328】
工程2: 2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾフラン
【化110】
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DBU(155μL、1.04mmol)を、無水THF(7mL)中の1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノール(206mg、0.864mmol)及びジフェニルリン酸アジド(255μL、1.04mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で滴下した。0℃で30分撹拌した後、混合物をゆっくりと室温に温め、撹拌を1.5時間続けた。追加のジフェニルリン酸アジド(255μL、1.04mmol)及びDBU(155μL、1.04mmol)を加え、撹拌を18時間続けた。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を油状物(186mg、82%)として得た。LCMS:R 4.48分 [M+H−N 236.1。
【0329】
工程3: トリフェニルホスフィン(231mg、0.883mmol)を、THF(9mL)及び水(1mL)中の2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾフラン(186mg、0.706mmol)の溶液に加えた。混合物を60℃で2時間加熱し、次に室温に冷却した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタンアミンを油状物(327mg、定量的)として得た。LCMS:R 2.21分 [M−NH 221.1。
【0330】
実施例25 (3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メチル メタンスルホナート
【化111】
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メタンスルホニルクロリド(160μL、2.05mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メタノール(367mg、1.64mmol)及びDIPEA(343μL、1.97mmol)の溶液に0℃で滴下した。撹拌を0℃で15分間続け、次に混合物をゆっくりと室温に温めた。室温で2時間撹拌した後、追加のメタンスルホニルクロリド(80μL、1.03mmol)及びDIPEA(172μL、0.99mmol)を加え、撹拌を1.5時間続けた。反応混合物をDCMで希釈し、有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メチルメタンスルホナートを油状物(443mg、89%)として得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 7.71-7.64 (2 H, m), 7.62-7.56 (4 H, m), 7.52-7.41 (2 H, m), 7.37-7.32 (1 H, m), 4.98 (2 H, s), 3.89 (3 H, s)。
【0331】
実施例26 (3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタンアミン
【化112】
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【0332】
工程1: (3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチルメタンスルホナート
【化113】
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メタンスルホニルクロリド(127μL、1.63mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール(356mg、1.48mmol)及びDIPEA(322μL、1.85mmol)の溶液に0℃で滴下した。撹拌を0℃で15分間続け、次に混合物をゆっくりと室温に温めた。2.5時間後室温で撹拌し、追加のメタンスルホニルクロリド(1滴)を加え、撹拌を1時間続けた。反応混合物をDCMで希釈し、有機層を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチルメタンスルホナートを黄色の油状物(408mg、87%)として得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 8.07-8.02 (1 H, m), 7.62-7.56 (2 H, m), 7.55-7.37 (6 H, m), 4.96 (2 H, s), 3.33 (3 H, s)。
【0333】
工程2: 2−アジドメチル−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン
【化114】
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アジ化ナトリウム(179mg、2.76mmol)を、DMF(10mL)中のメタンスルホン酸 3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル(828mg、1.84mmol)の溶液に加え、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜35% DCM)により精製して、2−アジドメチル−3−フェニルベンゾ[b]チオフェンを清澄な油状物(244mg、50%)として得た。LCMS:R 4.46分 [M+H−N 237.8。
【0334】
工程3: THF(10mL)中の2−アジドメチル−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン(244mg、0.92mmol)の溶液を、窒素雰囲気下、水(1mL)中のトリフェニルホスフィン(302mg、1.15mmol)の溶液で処理した。混合物を60℃に2時間加熱し、次に室温に冷却した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄して、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタンアミン(288mg、定量的)を得た。LCMS:R 2.15分 [M−N 223.0。
【0335】
実施例27 (3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル メタンスルホナート
【化115】
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【0336】
工程1: 3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド
【化116】
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ジオキサン(12mL)中の3−ブロモベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(500mg、2.07mmol)、2−メチルフェニルボロン酸(394mg、2.90mmol)、Pd(PPh(243mg、0.21mmol)、CsCO(2.02g、6.21mmol)と水(4mL)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、次に密閉管中でマイクロ波照射を用いて130℃で45分間加熱した。反応混合物をEtOAcで抽出し、次に有機層を水で洗浄し、続いてブラインにより洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜70% DCM)により精製して、標記化合物(定量的収率)を得た。LCMS:R 4.16分間。
【0337】
工程2: (3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール
【化117】
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テトラブチルアンモニウムボロヒドリド(nBuNBH)(800mg、3.10mmol)を、THF(10mL)及びIMS(1mL)中の3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(2.07mmol)の溶液に室温で加え、混合物を室温で1時間撹拌した。次に反応混合物を追加のMeOHによりクエンチして、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を油状物(432mg、2工程で82%)として得た。LCMS:R 3.74分 [M−OH] 237.1。
【0338】
工程3: メタンスルホニルクロリド(158μL、2.04mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール(432mg、1.70mmol)及びDIPEA(385μL、2.21mmol)の溶液に室温で滴下した。次に室温で18時間撹拌を続け、反応混合物を水で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、(3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル メタンスルホナートを褐色の油状物(424mg、75%)として得た。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 8.05 (1 H, d, J=8.04 Hz), 7.45-7.40 (3 H, m), 7.38-7.32 (2 H, m), 7.21 (1 H, d, J=7.40 Hz), 7.12 (1 H, d, J=7.98 Hz), 4.82 (1 H, d, J=12.41 Hz), 4.76 (1 H, d, J=12.41 Hz), 3.32 (3 H, s), 1.99 (3 H, s)。
【0339】
実施例28 (S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロパン−1−アミン
【化118】
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【0340】
工程1: (S)−tert−ブチル1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロピルカルバマート
【化119】
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DCM(5mL)中の、実施例8からの4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(199mg、0.984mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(219mg、1.08mmol)、HOAt(147mg、1.08mmol)、4−メチルモルホリン(0.238mL、2.16mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(207mg、1.08mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に反応混合物を、DCM(50mL)とNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をAcOH(10mL)に溶解し、そして70℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、残留物をDCM(50mL)とNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、(S)−tert−ブチル 1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロピルカルバマートをベージュ色の固体(234mg、64%)として得た。LCMS:R 3.82分 [M+H] 370.5。
【0341】
工程2: DCM(3mL)中の(S)−tert−ブチル 1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロピルカルバマート(234mg、0.63mmol)の溶液に、TFA(1.5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCM(20mL)とNaHCOの飽和溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機層を乾燥させて(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロパン−1−アミンを無色の油状物(42mg、25%)として得た。LCMS:R 1.90分 [M−NH 253.0。
【0342】
実施例29 (S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン
【化120】
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【0343】
工程1: (S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバマート
【化121】
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DCM(20mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(866mg、4.3mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(890mg、4.7mmol)、HOAt(640mg、4.7mmol)、4−メチルモルホリン(1.0mL、9.5mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(900mg、4.7mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、DCM(50mL)とNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、(S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバマートを黄色がかった橙色の固体(定量的)として得て、さらに精製することなく続く工程において使用した。LCMS:R 3.83分 [M+H] 374.1。
【0344】
工程2: (S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチルカルバマート
【化122】
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AcOH(10mL)中の(S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−2−(フェニルアミノ)フェニルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバマート(2.15mmol)の溶液を、70℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をEtOAcとNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、(S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチルカルバマートを橙色の油状物(661mg、2工程で86%)として得た。LCMS:R 3.52分 [M+H] 356.1。
【0345】
工程3: DCM(9mL)中の(S)−tert−ブチル 1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチルカルバマート(661mg、1.9mmol)の溶液に、TFA(4.5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、DCM(20mL)とNaHCOの飽和溶液(40mL)に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機層を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、(S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミンを黄色の油状物(379mg、78%)として得た。LCMS:R 1.77分 [M+H] 256.2。
【0346】
中間体
以下の中間体は、本発明の化合物の合成にも有用である:
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(代替調製)
【化123】
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THF(300mL)中のアニリン(30.1mL、0.33mol)の溶液に、T≦−65℃のような速度でLiHMDS(408mL、THF中1M、0.41mmol)を−78℃で加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次にTHF(200mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(50g、0.31mol)の溶液に、T≦−65℃のような速度で−78℃で加えた。混合物を、−78℃で2時間撹拌した。反応混合物を、水(300mL)及びEtOAc(300mL)で希釈し、セライト(登録商標)で、形成されたエマルションを濾過した。層を分離し、水性画分をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、ペンタン(300mL)で16時間撹拌し、次に濾過して、標記化合物を黄褐色(tan)の固体(50g、68%)として与えた。1H NMR 400 MHz (CDCl3) δ: 9.64 (1H, br s), 8.26 (1H, dd, J=9.5, 6.0 Hz), 7.49-7.42 (2H, m), 7.32-7.25 (3H, m), 6.80 (1H, dd, J=11.3, 2.5 Hz), 6.51-6.45 (1H, m)。
【0347】
4−フルオロ−N−2−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(代替調製)
【化124】
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EtOAc(500mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(50g、0.22mol)の溶液に、パラジウム担持炭(10重量%、5g)を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で48時間撹拌した。混合物をセライト(登録商標)で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を紫色の固体(40.1g、92%)として与えた。1H NMR 400 MHz (CDCl3) δ: 7.28-7.21 (2H, m), 6.93-6.83 (4H, m), 6.72 (1H, dd, J=8.6, 5.6 Hz), 6.68-6.62 (1H, m), 5.29 (1H, br s), 3.49 (2H, br s)。
【0348】
[(S)−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(代替調製)
【化125】
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0℃でDCM(500mL)中の4−フルオロ−N−2−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(50g、0.25mol)、L−Boc−ala−OH(46.8g、0.25mol)及びHOAT(33.7g、0.25mol)の溶液に、T≦2℃であるような速度で少量ずつEDCを加え、次に反応混合物を0℃で30分間撹拌した。水(500mL)を加えて白色の沈殿物を形成させた。混合物を濾過して、濾液をDCM(3´100mL)で抽出した。合わせた有機画分をクエン酸溶液(10重量%、100mL)で洗浄し、次に飽和NaHCO水溶液で洗浄し、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。残留物をペンタンでトリチュレートし、標記化合物を紫色の固体(79g、86%)として与えた。1H NMR 400 MHz (CDCl3) δ: 8.03 (1H, br s), 7.44 (1H, dd, J=8.9, 6.0 Hz), 7.29-7.23 (2H, m), 7.03-6.92 (4H, m), 6.64 (1H, td, J=8.7, 2.9 Hz), 6.21 (1H, br s), 4.93 (1H, d, J=6.2 Hz), 4.22 (1H, quintet, 6.8 Hz), 1.44-1.38 (12H, m)。LCMS:RT = 3.68分, [M+H-tBu]+= 318。
【0349】
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(代替調製)
【化126】
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[(S)−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(40g、0.11mol)を、ジオキサン(4N、135mL)中のHClに溶解し、反応混合物を60℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、所望の生成物の結晶で播種して、生成物を結晶化させた。生成物を濾過により集め、真空下で乾燥させて、標記化合物を紫色の固体(31.2g、89%)として与えた。1H NMR 400 MHz (DMSO-d6) δ: 8.94 (3H, br s), 7.81 (1H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.74-7.62 (5H, m), 7.25-7.18 (1H, m), 6.98 (1H, dd, J=9.0, 2.4), 4.41 (1H, quintet, J=6.3 Hz), 1.45 (3H, d, J=6.4 Hz)。LCMS:RT = 2.02分, [M+H]+= 256 (10%) [M-NH2] = 239 (100%)。
【0350】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化127】
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IPA(300mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(30.7g、93.7mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(26.9g、112.5mmol)及びDIPEA(48mL、281.2mmol)を加え、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮して、残留物をEtOAc(600mL)に溶解した。この溶液を水で洗浄し、有機画分を分離した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物を黄色の油状物(30g、70%)として得た。1H NMR 400 MHz (CDCl3) δ 8.25 (1H, s), 7.96 (1H, s), 7.70 (1H, qn, J=4.1 Hz), 7.37-7.58 (5H, m), 6.98-6.82 (1H, m), 6.52 -6.66 (1H, m), 5.60-5.77 (2H, m), 4.12-4.19 (1H, m), 3.76 (1H, td, J=11.3, 2.5Hz), 1.91 -2.13 (4H, m), 1.68-1.84 (2H, m), 1.60-1.68 (3H, m)。
【0351】
3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
【化128】
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窒素雰囲気下で0℃に冷却した、DMF(25mL)中の3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(3.99g、15.0mmol)の撹拌した溶液に、NaH(鉱油中60%、720mg、18.0mmol)を加えた。室温で10分間撹拌した後、反応混合物を0℃に冷却し、DMF(15mL)中の4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(3.44g、18.0mmol)を加えた。撹拌を室温で16時間続け、次に混合物を1.0M HClに注ぎ、EtOAc(×2)で抽出した。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物を無色の油状物(3.25g、52%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.08 (1 H, d, J=8.43 Hz), 7.92 (2 H, d, J=8.37 Hz), 7.53-7.36 (7 H, m), 7.28-7.21 (3 H, m), 4.35 (2 H, q, J=7.15 Hz), 2.36 (3 H, s), 1.25 (3 H, t, J=7.14 Hz)。
【0352】
[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール
【化129】
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トルエン(40mL)中の3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(3.24g、7.72mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でトルエン中の1.0M DIBAL−H(23.2mL、23.2mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、次に−10℃で30分間撹拌した。−78℃に再冷却した後、反応混合物を水(20mL)でクエンチして、次に室温に放温した。混合物をEtOAcと1.0M HClに分配し、水相を追加のEtOAc(×3)でで抽出した。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物を白色の泡状物(2.49g、85%)として得た。LCMS(方法C):R 4.77分 [M+Na] 400.1。
【0353】
3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド
【化130】
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DCM(30mL)中の塩化オキサリル(1.37g、10.8mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でDMSO(1.50mL、21.6mmol)を加えた。−78℃で10分間撹拌した後、DCM(20mL)中の[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(2.27g、6.01mmol)の溶液を加え、1.5時間撹拌を続けた。トリエチルアミンを加え、−78℃で10分間撹拌した後、混合物をゆっくりと室温に温めた。反応混合物を1.0M HCl水溶液に注いで、DCM(×3)で抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、標記化合物をガム状物として得て、次にこれを放置して凝固させ、オフホワイトの固体(2.26g、100%)を与えた。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 10.22 (1 H, s), 8.31 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.86-7.81 (2 H, m), 7.60-7.41 (7 H, m), 7.33-7.21 (3 H, m), 2.37 (3 H, s)。
【0354】
1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エタノール
【化131】
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THF(30mL)中の3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド(2.11g、5.62mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、ジエチルエーテル(2.6mL)中の3.0M メチルマグネシウムブロミドを−78℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次に追加のジエチルエーテル(0.3mL)中の3.0M メチルマグネシウムブロミドを加えた。15分後、反応混合物をNHClの飽和溶液に注いで、EtOAcで抽出した(×2)。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。粗物質を、同じ方法(3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−カルボアルデヒド140mg、3.73mmolから出発する)で得た粗反応混合物の第2の部分と合わせ、そして合わせたバッチをカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の20〜100% DCM)により精製して、標記化合物をガム状物として得たが、これは放置すると凝固した(2.02g、86%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.07 (1 H, d, J=8.35), 7.80-7.75 (2 H, m), 7.51-7.38 (5 H, m), 7.33-7.26 (2 H, m), 7.20-7.14 (3 H, m), 5.25-5.15 (1 H, m), 4.06 (1 H, d, J=11.01 Hz), 2.31 (3 H, s), 1.70 (3 H, d, J=6.88 Hz)。
【0355】
2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール
【化132】
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ジオキサン(5mL)中のDIAD(1.80g、8.89mmol)の溶液を、窒素雰囲気下、ジオキサン(20mL)中のトリフェニルホスフィン(2.33g、8.89mmol)の溶液に0℃で加えた。10分間撹拌した後、ジオキサン(15mL)中の1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エタノール(1.74g、4.44mmol)を加え、続いてジオキサン(5mL)中のジフェニルホスホリルアジド(1.47g、5.53mmol)を加えた。反応混合物を20℃で16時間撹拌し、次に反応混合物をDCMで希釈し、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の10〜100% DCM)により精製して、標記化合物をガム状物(1.39g、75%)として得た。LCMS(方法C):R 4.77分 [M−N 374.1。
【0356】
1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチルアミン
【化133】
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EtOAc(80mL)中の2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール(1.34g、3.22mmol)と10% Pd/C(200mg)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。懸濁液を濾過して、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(960mg、76%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.18 (1 H, d, J=8.44 Hz), 7.73 (2 H, d, J=8.44 Hz), 7.49-7.15 (10 H, m), 4.72 (1 H, q, J=6.96 Hz), 2.35 (3 H, s), 1.45 (3 H, d, J=7.40 Hz)。
【0357】
1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチル}−(9H−プリン−6−イル)アミン
【化134】
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n−ブタノール(1.5mL)中の1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチルアミン(294mg、0.75mmol)、6−クロロ−9H−プリン(140mg、0.90mmol)及びDIPEA(0.20mL、1.13mmol)の混合物を、密閉管中、120℃で56時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄して、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜7% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の固体(350mg、91%)として得た。LCMS(方法C):R 3.31分 [M+H] 509.1。
【0358】
2−ブロモメチル−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール
【化135】
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DCM(30mL)中の[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(1.31g、3.47mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.09g、4.16mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、室温でNBS(240mg、4.16mmol)を加え、撹拌を2時間続けた。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 ペンタン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物をガム状物(440mg、29%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.16 (1 H, dt, J=8.48, 0.84 Hz), 7.92-7.88 (2 H, m), 7.60-7.49 (4 H, m), 7.48-7.37 (3 H, m), 7.28-7.22 (3 H, m), 5.05 (2 H, s), 2.38 (3 H, s)。
【0359】
9−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−9H−プリン−6−イルアミン
【化136】
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DMF(5mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(130mg、0.98mmol)の撹拌した混合物に、アルゴン雰囲気下、NaH(鉱油中60%、40mg、0.98mmol)を加えた。室温で10分間撹拌した後、DMF(10mL)中の2−ブロモメチル−3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール(430mg、0.98mmol)を加えて、撹拌を15分間続けた。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(370mg、77%)として得た。LCMS(方法C):R 3.16分 [M+H] 495.1。
【0360】
1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタノール
【化137】
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THF(10mL)中の3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(430mg、1.87mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、ジエチルエーテル(1.24mL)中の3.0M メチルマグネシウムブロミドを−78℃で加え、撹拌を30分続けた。反応混合物をNHCl(20mL)の飽和溶液でクエンチして、ゆっくりと室温に温めた。混合物をEtOAcで抽出し(×2)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(472mg、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.88-7.84 (1 H, m), 7.52-7.28 (8 H, m), 5.21 (1 H, q, J=6.35 Hz), 2.03 (1 H, s), 1.59 (3 H, d, J=6.63 Hz)。
【0361】
2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン
【化138】
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DIAD(556mg、2.75mmol)を、ジオキサン(5mL)中のトリフェニルホスフィン(722mg、2.75mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。10分後、1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エタノール(350mg、1.37mmol)を加え、続いてジフェニルホスホリルアジド(454mg、1.65mmol)を加えた。反応混合物を20℃で16時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。粗反応混合物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜20% DCM)により精製して、標記化合物を無色の油状物(211mg、55%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.88 (1 H, d, J=7.87 Hz), 7.54-7.42 (4 H, m), 7.417.29 (4 H, m), 4.97 (1 H, q, J=6.80 Hz), 1.58 (3 H, d, J=6.80 Hz)。
【0362】
1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エチルアミン
【化139】
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2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン(211mg、0.76mmol)を、THF(4mL)と水(0.27mL)の混合物に溶解し、トリフェニルホスフィン(237mg、0.91mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌して、次に追加のトリフェニルホスフィン(237mg)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次に反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(160mg、83%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.84 (1 H, dd, J=7.63, 1.55 Hz), 7.52-7.27 (8 H, m), 4.56-4.44 (1 H, br), 1.76 (2 H, s), 1.47 (3 H, d, J=6.21 Hz)。
【0363】
1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノール
【化140】
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テトラブチルアンモニウムボロヒドリド(750mg、2.91mmol)を、THF(9mL)及びIMS(1mL)中の1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノン(459mg、1.94mmol)の溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をMeOHを加えることによりクエンチして、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を油状物(452mg、98%)として得た。LCMS(方法C):R 3.57分 [M−OH] 221.1。
【0364】
2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾフラン
【化141】
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DBU(155μL、1.04mmol)を、無水THF(7mL)中の1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エタノール(206mg、0.86mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(255μL、1.04mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で滴下した。0℃のまま30分後、混合物をゆっくりと室温に温め、撹拌を1.5時間続けた。追加のジフェニルホスホリルアジド(255μL、1.04mmol)及びDBU(155μL、1.04mmol)を加え、撹拌を18時間続けた。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を油状物(186mg、82%)として得た。LCMS(方法C):R 4.48分 [M+H−N 236.1。
【0365】
1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エチルアミン
【化142】
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トリフェニルホスフィン(231mg、0.88mmol)を、THF(9mL)及び水(1mL)中の2−(1−アジドエチル)−3−フェニルベンゾフラン(186mg、0.71mmol)の溶液に加えた。混合物を60℃で2時間加熱し、次に室温に冷却した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を油状物(327mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 2.21分 [M−NH 221.1。
【0366】
メタンスルホン酸 3−フェニルベンゾフラン−2−イルメチルエステル
【化143】
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メタンスルホニルクロリド(160uL、2.05mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メタノール(367mg、1.64mmol)及びDIPEA(343μL、1.97mmol)の溶液に0℃で滴下した。撹拌を0℃で15分間続け、次に混合物をゆっくりと室温に温めた。室温で2時間後、追加のメタンスルホニルクロリド(80uL、1.03mmol)及びDIPEA(172μL、0.99mmol)を加えて、撹拌を1.5時間続けた。反応混合物をDCMで希釈し、有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、標記化合物を油状物(443mg、89%)として得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.71-7.64 (2 H, m), 7.62-7.56 (4 H, m), 7.52-7.41 (2 H, m), 7.37-7.32 (1 H, m), 4.98 (2 H, s), 3.89 (3 H, s)。
【0367】
メタンスルホン酸 3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル
【化144】
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メタンスルホニルクロリド(127μL、1.63mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール(356mg、1.48mmol)及びDIPEA(322μL、1.85mmol)の溶液に0℃で滴下した。撹拌を0℃で15分間続け、次に混合物をゆっくりと室温に温めた。室温で2.5時間後、追加のメタンスルホニルクロリド(1滴)を加え、撹拌を1時間続けた。反応混合物をDCMで希釈し、有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、標記化合物を黄色の油状物(408mg、87%)として得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.07-8.02 (1 H, m), 7.62-7.56 (2 H, m), 7.55-7.37 (6 H, m), 4.96 (2 H, s), 3.33 (3 H, s)。
【0368】
2−アジドメチル−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン
【化145】
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アジ化ナトリウム(179mg、2.76mmol)を、DMF(10mL)中のメタンスルホン酸 3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル(828mg、1.84mmol)の溶液に加え、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈して、EtOAcで抽出した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜35% DCM)により精製して、標記化合物を清澄な油状物(244mg、50%)として得た。LCMS(方法C):R 4.46分 [M+H−N 237.8。
【0369】
(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチルアミン
【化146】
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THF(10mL)中の2−アジドメチル−3−フェニルベンゾ[b]チオフェン(244mg、0.92mmol)の溶液を、窒素雰囲気下、水(1mL)中のトリフェニルホスフィン(302mg、1.15mmol)の溶液で処理した。次に混合物を60℃で2時間加熱し、室温に冷却した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄して、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮し、標記化合物(288mg、定量的)を得た。LCMS(方法C):R 2.15分 [M−N 223.0。
【0370】
3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド
【化147】
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ジオキサン(12mL)及び水(4mL)中の3−ブロモベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(500mg、2.07mmol)、2−メチルフェニルボロン酸(394mg、2.90mmol)、Pd(PPh(243mg、0.21mmol)、CsCO(2.02g、6.21mmol)の混合物を、窒素気流で脱ガスし、次に密閉管中でマイクロ波照射を用いて130℃で45分間加熱した。反応混合物をEtOAcで抽出し、有機画分を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜70% DCM)により精製して、標記化合物(定量的収率)を得た。LCMS(方法C):R 4.16分。
【0371】
(3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール
【化148】
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テトラブチルアンモニウムボロヒドリド(800mg、3.10mmol)を、THF(10mL)及びIMS(1mL)中の3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−カルボアルデヒド(2.07mmol)の溶液に室温で加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を追加のMeOHによりクエンチして、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を油状物(432mg、2工程で82%)として得た。LCMS(方法C):R 3.74分 [M−OH] 237.1。
【0372】
メタンスルホン酸 3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル
【化149】
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メタンスルホニルクロリド(158μL、2.04mmol)を、無水DCM(10mL)中の(3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メタノール(432mg、1.70mmol)及びDIPEA(385μL、2.21mmol)の溶液に室温で滴下した。撹拌を室温で18時間続け、次に反応混合物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の油状物(424mg、75%)として得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.05 (1 H, d, J=8.04 Hz), 7.45-7.40 (3 H, m), 7.38-7.32 (2 H, m), 7.21 (1 H, d, J=7.40 Hz), 7.12 (1 H, d, J=7.98 Hz), 4.82 (1 H, d, J=12.41 Hz), 4.76 (1 H, d, J=12.41 Hz), 3.32 (3 H, s), 1.99 (3 H, s)。
【0373】
(3−ニトロピリジン−2−イル)−o−トリルアミン
【化150】
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DMF(10mL)中の2−クロロ−3−ニトロピリジン(4.13g、26.1mmol)、o−トリルアミン(3.4mL、31.3mmol)及びEtN(4.4mL、31.3mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で1時間で撹拌した。追加のo−トリルアミン(2mL、18.2mmol)を加え、撹拌を16時間続けた。混合物を、DCMと水に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の20〜100% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(3.96g、66%)として得た。LCMS(方法C):R 3.60分 [M+H] 230.3。
【0374】
−o−トリルピリジン−2,3−ジアミン
【化151】
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EtOAc(200mL)中の(3−ニトロピリジン−2−イル)−o−トリルアミン(3.96g、17.3mmol)の混合物を、10% Pd/C(700mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮し、標記化合物を白色の固体(2.02g、59%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.83 (1 H, d, J=4.94 Hz), 7.28-7.11 (3 H, m), 7.01 (1 H, d, J=7.64 Hz), 6.93 (1 H, t, J=7.41 Hz), 6.79 (1 H, dd, J=7.63, 4.96 Hz), 5.97 (1 H, s), 3.43 (2 H, s), 2.30 (3 H, s)。
【0375】
[(S)−1−(2−o−トリルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化152】
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トリエチルアミン(1.05mL、7.53mmol)を、無水DCM(20mL)中のN−o−トリルピリジン−2,3−ジアミン(500mg、2.51mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(520mg、2.76mmol)、HOAt(380mg、2.76mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(530mg、2.76mmol)の混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。撹拌を室温で16時間続けた。得られた混合物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をさらにDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、標記化合物を得た。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。収率は定量と想定した。LCMS(方法J):R 2.19分 [M+H] 371.1。
【0376】
(S)−1−(3−o−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化153】
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AcOH(20mL)中の[(S)−1−(2−o−トリルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.51mmol)の溶液を、70℃で6時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、[(S)−1−(3−o−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを褐色の油状物(定量的)として得た。DCM(25mL)中の、このようにして得られた化合物(2.51mmol)の溶液にTFA(10mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、NaHCOの飽和水溶液(40mL)で洗浄した。さらに、水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を油状物(340mg、3工程で54%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.33 (1 H, d, J=4.83 Hz), 8.09 (1 H, d, J=8.00 Hz), 7.52-7.37 (3 H, m), 7.33-7.21 (2 H, m), 4.08 (0.5 H, q, J=6.75 Hz), 3.99 (0.5 H, q, J=6.72 Hz), 2.02 (3 H, s), 1.50 (1.5 H, d, J=6.75 Hz), 1.41 (1.5 H, d, J=6.75 Hz)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した。
【0377】
[(S)−1−(2−フェニルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化154】
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トリエチルアミン(1.8mL、13.0mmol)を、無水DCM(25mL)中のN−フェニルピリジン−2,3−ジアミン(800mg、4.32mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(960mg、4.75mmol)、HOAt(650mg、4.75mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(910mg、4.75mmol)の混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。撹拌を室温で16時間続けた。0℃に再冷却した後、追加の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(610mg)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(580mg)、HOAt(410mg)及びトリエチルアミン(1.0mL)を加え、撹拌を室温で1時間続けた。次に、反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を暗色の油状物として得た。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。収率は定量と想定した。LCMS(方法J):R 2.67分 [M+H] 371.2。
【0378】
[(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化155】
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AcOH(30mL)中の[(S)−1−(2−フェニルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.32mmol)の溶液を、70℃で3時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去して、残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、標記化合物を油状物(1.27g、粗物質)として得た。LCMS(方法C):R 3.24分 [M+H] 353.4。
【0379】
(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロピルアミン
【化156】
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DCM(25mL)中の[(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.27g、3.60mmol)の溶液に、TFA(10mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解して、NaHCOの飽和溶液で洗浄した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の油状物(440mg、3工程で40%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.34 (1 H, d, J=4.82 Hz), 8.08 (1 H, d, J=8.00 Hz), 7.67-7.52 (3 H, m), 7.45 (2 H, d, J=7.60 Hz), 7.30-7.22 (1 H, m), 3.99 (1 H, t, J=6.70 Hz), 2.02-1.87 (1 H, m), 1.83-1.69 (3 H, m), 0.89 (3 H, t, J=7.40 Hz)。
【0380】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化157】
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DCM(5mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(199mg、0.98mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(219mg、1.08mmol)、HOAt(147mg、1.08mmol)、4−メチルモルホリン(0.238mL、2.16mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(207mg、1.08mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、DCM(50mL)とNaHCOの飽和溶液に分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をAcOH(10mL)に溶解して、70℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、残留物をDCM(50mL)とNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物をベージュ色の固体(234mg、64%)として得た。LCMS(方法C):R 3.82分 [M+H] 370.5。
【0381】
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化158】
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DCM(3mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(234mg、0.63mmol)の溶液に、TFA(1.5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCM(20mL)とNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物(42mg、25%)として得た。LCMS(方法B):R 1.90分 [M−NH 253.0。
【0382】
[(S)−1−(5−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化159】
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DCM(20mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(866mg、4.3mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(890mg、4.7mmol)、HOAt(640mg、4.7mmol)、4−メチルモルホリン(1.0mL、9.5mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(900mg、4.7mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮し、標記化合物を黄色がかった橙色の固体(定量的)として得た。粗生成物をさらに精製することなく続く工程において使用した。LCMS(方法B):R 3.83分 [M+H] 374.1。
【0383】
[(S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化160】
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AcOH(10mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.15mmol)の溶液を、70℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させて、残留物をEtOAcとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(661mg、2工程で86%)として得た。LCMS(方法J):R 3.52分 [M+H] 356.1。
【0384】
(S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化161】
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DCM(9mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(661mg、1.9mmol)の溶液に、TFA(4.5mL)を加えて、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCM(20mL)とNaHCOの飽和水溶液(40mL)に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(379mg、78%)として得た。LCMS(方法J):R 1.77分 [M+H] 256.2。
【0385】
3−(2−アミノフェニルアミノ)ベンゾニトリル
【化162】
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DMF(30mL)中の1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(2.00g、14.2mmol)、3−アミノベンゾニトリル(3.35g、28.3mmol)と炭酸カリウム(5.88g、42.5mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、135℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をDCMと水に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の25〜100% DCM)により精製して、次にSCX−2カートリッジに装填し、DCMで洗浄し、3−(2−ニトロフェニルアミノ)ベンゾニトリルを明橙色の泡状物(2.02g、60%)として得た。
【0386】
3:1 MeOH:水の混合物(120mL)中の3−(2−ニトロフェニルアミノ)ベンゾニトリル(2.0g、8.40mmol)の混合物に、NHCl(2.70g、0.05mol)及び鉄粉(1.88g、0.03mol)を加え、反応混合物を還流温度で1時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過して、追加のMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をDCMと水に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜2% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の固体(185mg、11%)として得た。LCMS(方法J):R 2.99分 [M+H] 210.0。
【0387】
{(S)−1−[2−(3−シアノフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化163】
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トリエチルアミン(0.35mL、2.59mmol)を、無水DCM(10mL)中の3−(2−アミノフェニルアミノ)ベンゾニトリル(177mg、0.85mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(190mg、1.02mmol)、HOAt(140mg、1.02mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(190mg、1.02mmol)の混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。撹拌を室温で16時間続けた。次に、反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜2% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(290mg、90%)として得た。物質は依然として不純だったが、さらに精製することなく次の工程に進んだ。LCMS(方法J):R 3.54分 [M+H] 380.8
【0388】
{(S)−1−[1−(3−シアノフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化164】
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AcOH(3mL)中の{(S)−1−[2−(3−シアノフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(289mg、0.75mmol)の溶液を、80℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、残留物をDCMに溶解し、NaHCOの飽和水溶液で洗浄した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜2% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物(232mg、86%)を得た。物質は依然として不純だったが、さらに精製することなく次の工程に進んだ。LCMS(方法C):R 3.54分 [M+H] 363.4。
【0389】
3−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ベンゾニトリル
【化165】
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DCM(2mL)中の{(S)−1−[1−(3−シアノフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.55mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、NaHCOの飽和水溶液で洗浄した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜7% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物(58mg、40%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.93-7.66 (6 H, m), 7.39-7.21 (3 H, m), 7.08 (1 H, d, J=7.94 Hz), 4.16-4.05 (1 H, m), 1.51 (3 H, d, J=7.36 Hz)。
【0390】
(5−クロロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化166】
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DMSO(3mL)中の4−クロロ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(983mg、5.60mmol)とアニリン(1.0mL、11.20mmol)の混合物を、110℃で4時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcと水に分配した。有機層をKHSOの飽和水溶液で洗浄し(×3)、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の固体(1.37g、98%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.54 (1 H, s), 8.16 (1 H, d, J=9.13 Hz), 7.46 (2 H, t, J=7.61 Hz), 7.32-7.22 (3 H, m), 7.14 (1 H, d, J=2.14 Hz), 6.72 (1 H, dd, J=9.12, 2.15 Hz)。
【0391】
4−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化167】
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MeOH:水が3:1の混合物(120mL)中の(5−クロロ−2−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.36g、5.47mmol)の混合物に、NHCl(1.76g、32.81mmol)及び鉄粉(1.22g、21.88mmol)を加え、反応混合物を90℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過して、追加のMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物を、EtOAcと水に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を褐色の油状物(980mg、82%)として得た。LCMS(方法C):R 3.57分 [M+H] 219.0
【0392】
[(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化168】
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DCM(30mL)中の4−クロロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(975mg、4.46mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(928mg、4.90mmol)、HOAt(668mg、4.90mmol)、4−メチルモルホリン(1.08mL、9.81mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(940mg、4.90mmol)の混合物を、室温で19時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮して、[(S)−1−(4−クロロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを紫色固体(定量的)として得た。このようにして得られた化合物(4.46mmol)のAcOH(30mL)中の溶液を、70℃で22時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、EtOAcとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の固体(1.20g、2工程で72%)として得た。LCMS(方法C):R 3.82分 [M+H] 372.3。
【0393】
(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化169】
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DCM(5mL)中の[(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.20g、3.23mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加えて、混合物を室温で3時間撹拌した。粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄して、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンを黄色の油状物(796mg、91%)として得た。
LCMS(方法C):R 2.35分 [M+H] 272.2。
【0394】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イルアミン
【化170】
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LiHMDS(THF中の1.0M、12.6mL、12.6mmol)を、無水THF(10mL)中のピリジン−3−イルアミン(621mg、6.60mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で滴下した。−78℃で45分間撹拌した後、THF(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(690μL、6.29mmol)の溶液を加え、撹拌を1時間続けた。この溶液をNHClの水溶液(100mL)に注いで、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcでトリチュレートし、標記化合物を暗橙色の固体(638mg)として得た。母液を減圧下で濃縮して、標記化合物を暗橙色の固体(648mg、合わせたバッチ87%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.60 (1 H, br s), 8.63 (1 H, s), 8.56 (1 H, d, J=4.76 Hz), 8.35-8.27 (1 H, m), 7.65 (1 H, d, J=8.20 Hz), 7.45-7.38 (1 H, m), 6.75 (1 H, d, J=11.14 Hz), 6.57 (1 H, t, J=8.24 Hz)。
【0395】
4−フルオロ−N−ピリジン−3−イルベンゼン−1,2−ジアミン
【化171】
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EtOAc(60mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イルアミン(1.28g、5.49mmol)の混合物を、10% Pd/C(107mg)を添加する前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。得られた懸濁液をIMS(10mL)で希釈し、水素雰囲気下、56時間撹拌した。反応混合物を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の固体(1.03g、92%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.24 (1 H, d, J=2.67 Hz), 8.14 (1 H, d, J=4.50 Hz), 7.20-7.05 (2 H, m), 6.86 (1 H, dd, J=9.62, 2.63 Hz), 6.79-6.65 (2 H, m), 5.42 (1 H, s), 3.50 (2 H, s)。
【0396】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化172】
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DCM(30mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−3−イルベンゼン−1,2−ジアミン(1.03g、5.07mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.05g、5.58mmol)、HOAt(759mg、5.58mmol)、4−メチルモルホリン(1.23mL、11.15mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.07g、5.58mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。沈殿物は有機画分中に存在し、これを濾別し、標記化合物を淡黄色の固体(503mg)として得た。濾液を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をDCMでトリチュレートして、標記化合物の第2のバッチを黄色の固体(765mg;合わせたバッチの収率67%)として得た。
LCMS(方法C):R 2.06分 [M+H] 375.3。
【0397】
N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アセトアミド
【化173】
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AcOH(1mL)中の{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(47mg、0.126mmol)の溶液を、密閉管中、100℃で28時間加熱した。別のバイアル中で、{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(228mg、0.61mmol)を、AcOH(2mL)に溶解し、100℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、2つの反応混合物を合わせて、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、EtOAcとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(126mg、57%)として得た。LCMS(方法C):R 2.16分 [M+H] 299.3。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.84 (1 H, dd, J=4.82, 1.02 Hz), 8.75 (1 H, s), 7.95 (1 H, s), 7.72-7.57 (2 H, m), 7.47 (1 H, s), 7.07 (1 H, td, J=9.15, 2.31 Hz), 6.80 (1 H, d, J=8.61 Hz), 5.21-5.09 (1 H, m), 1.96 (3 H, s), 1.50 (3 H, d, J=6.99 Hz)。
【0398】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化174】
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N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アセトアミド(126mg)と6N HCl(2mL)の混合物を、密閉バイアル中、100℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をEtOAcとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、粗物質10mgを橙色の油状物として得た。水相をDCM(×3)で再抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、粗物質71mgを無色の油状物として得た。粗物質を合わせて、標記化合物を淡橙色の油状物(81mg、75%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.82 (1 H, d, J=5.43 Hz), 8.75 (1 H, s), 7.83 (1 H, d, J=8.06 Hz), 7.73 (1 H, dd, J=8.85, 4.75 Hz), 7.61-7.56 (1 H, m), 7.06 (1 H, t, J=9.26 Hz), 6.77 (1 H, d, J=8.49 Hz), 4.14-4.04 (1 H, m), 1.50 (3 H, d, J=6.65 Hz)。
【0399】
[(R)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化175】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(450mg、2.2mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシプロピオン酸(525mg、2.4mmol)、HOAt(330mg、2.4mmol)、4−メチルモルホリン(0.53mL、4.8mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(460mg、2.4mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製し、[(S)−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)−2−メトキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.655g、74%)を得た。このようにして得られた化合物(0.655g)のAcOH(10mL)中の溶液を、70℃で56時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物(227mg、28%)を得た。LCMS(方法J):R 3.59及び3.70分 [M+H] 386.2。
【0400】
(R)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン
【化176】
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DCM(4.5mL)中の[(R)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.227g、0.59mmol)の溶液に、TFA(2.5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物(110mg、65%)として得た。LCMS(方法B):R 1.90分 [M+H] 286.0。
【0401】
[(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化177】
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DCM(13mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(525mg、2.6mmol)、(2S,3R)−3−ベンジルオキシ−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(880mg、2.9mmol)、HOAt(390mg、2.9mmol)、4−メチルモルホリン(0.60mL、5.7mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(560mg、2.9mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(1S,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.32g)を得た。LCMS(方法B):R 4.32分 [M+H] 494.3。
【0402】
このようにして得られた化合物(1.32g)のAcOH(13mL)中の溶液を、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物をまだ不純な黄色の固体(971mg、79%)として得て、さらに精製することなく続く工程において使用した。LCMS(方法J):R 4.28分 [M+H] 476.2。
【0403】
(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化178】
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DCM(15mL)中の[(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.971g、2.0mmol)の溶液に、TFA(8mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分を乾燥させて(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィーに(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)より精製して、標記化合物(100mg、13%)を得た。LCMS(方法C):R 2.59分 [M+H] 376.4。
【0404】
[(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−(7H−プリン−6−イル)アミン
【化179】
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n−ブタノール(1mL)中の(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(100mg、0.27mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(65mg、0.27mmol)及びDIPEA(240μL、1.35mmol)の混合物を、密閉バイアル中、90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物(128mg、96%)を得た。LCMS(方法J):R 3.19分 [M+H] 494.1。
【0405】
[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化180】
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DCM(13mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(550mg、2.7mmol)、(S)−3−ベンジルオキシ−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(880mg、3.0mmol)、HOAt(410mg、3.0mmol)、4−メチルモルホリン(0.65mL、5.9mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(580mg、3.0mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−2−ベンジルオキシ−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを赤色の油状物(1.1g、83%)として得た。
【0406】
このようにして得られた化合物(1.1g)のAcOH(10mL)中の溶液を、70℃で96時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させて(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(797mg、74%)として得た。LCMS(方法J):R 4.14分 [M+H] 462.3。
【0407】
(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化181】
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DCM(9mL)中の[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.797g、1.7mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(298mg、49%)を得た。LCMS(方法J):R 2.02分 [M+H] 362.2。
【0408】
[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(7H−プリン−6−イル)アミン
【化182】
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n−ブタノール(5mL)中の(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(298mg、0.83mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(200mg、0.83mmol)及びDIPEA(700μL、4.2mmol)の混合物を、密閉バイアル中、90℃で48時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物(256mg、64%)として得た。LCMS(方法B):R 3.26分 [M+H] 480.2。
【0409】
(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化183】
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LiHMDS(THF中1.0M、16.8mL、16.8mmol)を、窒素雰囲気下、無水THF(20mL)中のアニリン(821mg、8.80mmol)の撹拌した溶液に−78℃で滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、THF(10mL)中の2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(2.0g、8.40mmol)の溶液を加えて、撹拌を−78℃で30分間続けた。反応混合物を追加の水によりクエンチし、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物(2.4g、91%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.48 (1 H, s), 8.19-7.12 (1 H, m), 7.33-7.25 (2 H, m), 7.09 (1 H, t, J=7.41 Hz), 6.93-6.83 (3 H, m)。
【0410】
3−ブロモ−4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化184】
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MeOH(40mL)及び水(15mL)中の(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(2.4g、7.7mmol)の混合物に、NHCl(2.38g、46.3mmol)及び鉄粉(1.72g、30.9mmol)を加え、反応混合物を90℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcと水に分配した。水相をEtOAcで抽出し(×3)、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、標記化合物(1.95g、90%)を得た。LCMS(方法C):R 3.48分 [M+H] 281.1/283.1。
【0411】
(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化185】
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DCM(5mL)中の3−ブロモ−4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(500mg、1.79mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(370mg、1.95mmol)、HOAt(266mg、1.95mmol)、4−メチルモルホリン(0.43mL、3.91mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(376mg、1.95mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をジオキサン(10mL)に溶解し、HCl(12N、1.5mL)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に1N NaOHの添加により塩基性にした。水相をEtOAcで抽出し(×3)、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(102mg、17%)を得た。LCMS(方法C):R 2.28分 [M+H] 334.1/336.1。クロマトグラフィー精製が(S)−2−アミノ−N−(3−ブロモ−4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)プロピオンアミド(384mg)も与えて、これをジオキサン(10mL)中の4N HClに溶解し、70℃で3時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミンジヒドロクロリド塩(434mg、60%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.84 (2 H, s), 7.83 (1 H, dd, J=8.80, 4.57 Hz), 7.71-7.58 (5 H, m), 7.38 (1 H, dd, J=9.65, 8.80 Hz), 4.17-4.07 (1 H, m), 3.56 (2 H, s), 1.42 (3 H, d, J=6.80 Hz)。
【0412】
[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化186】
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n−ブタノール(2mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(102mg、0.31mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(80mg、0.34mmol)及びDIPEA(104μL、0.61mmol)の混合物を、密閉バイアル中、90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(128mg、78%)を得た。LCMS(方法C):R 3.57分 [M+H] 536.3/538.3。
【0413】
(2−クロロ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化187】
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LiHMDS(THF中1.0M、10.3mL、10.3mmol)を、無水THF(10mL)中のアニリン(505mg、5.43mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、THF(5mL)中の2−クロロ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(1.0g、5.17mmol)の溶液を加え、−78℃で30分間撹拌し続けた。反応混合物を水の添加によりクエンチし、次にEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物(1.28g、93%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.70 (1 H, s), 8.15 (1 H, dd, J=9.44, 5.61 Hz), 7.36-7.28 (2 H, m), 7.12 (1 H, t, J=7.44 Hz), 6.98-6.86 (3 H, m)。
【0414】
3−クロロ−4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化188】
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MeOH(45mL)及び水(15mL)中の(2−クロロ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.28g、4.8mmol)の混合物に、NHCl(1.48g、28.8mmol)及び鉄粉(1.07g、19.2mmol)を加えて、反応混合物を90℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcと水に分配した。水相をEtOAcで抽出し(×3)、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物(918mg、81%)を得た。LCMS(方法C):R 3.46分 [M+H] 237.1/239.1。
【0415】
(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化189】
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DCM(5mL)中の3−クロロ−4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(300mg、1.26mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(264mg、1.39mmol)、HOAt(190mg、1.39mmol)、4−メチルモルホリン(0.31mL、2.79mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(270mg、1.39mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物をNaHCOの飽和水溶液で希釈し、DCMで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(5mL)に溶解して、溶液を70℃で36時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、不純な[(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。このようにして得られた生成物を、ジオキサン(7mL)中の4N HClに溶解して、70℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去して、(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩をオフホワイトの泡状物(368mg、3工程で80%)として得た。LCMS(方法C):R 2.28分 [M+H] 290.2。
【0416】
[(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化190】
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n−ブタノール(3mL)中の(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(150mg、0.41mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(118mg、0.49mmol)及びDIPEA(280μL、1.65mmol)の混合物を、密閉バイアル中、90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(166mg、82%)を得た。LCMS(方法B):R 3.57分 [M+H] 492.0/493.8。
【0417】
(3−ニトロピリジン−2−イル)−m−トリルアミン
【化191】
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DMF(10mL)中の2−クロロ−3−ニトロピリジン(2.28g、14.4mmol)、m−トリルアミン(2.78g、25.9mmol)及びEtN(3.6mL、25.9mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、90℃で16時間撹拌した。反応混合物をDCMと水に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(2.31g、70%)として得た。LCMS(方法C):R 3.81分 [M+H] 230.1。
【0418】
−m−トリルピリジン−2,3−ジアミン
【化192】
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EtOAc(150mL)中の(3−ニトロピリジン−2−イル)−m−トリルアミン(2.30g、10.0mmol)の混合物を、10% Pd/C(400mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(1.88g、94%)として得た。LCMS(方法C):R 1.60分 [M+H] 200.1。
【0419】
[(S)−1−(2−m−トリルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化193】
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トリエチルアミン(1.7mL、12.0mmol)を、無水DCM(25mL)中のN−m−トリルピリジン−2,3−ジアミン(600mg、3.01mmol)、(S)−2−tert ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.03g、5.42mmol)、HOAt(740mg、5.42mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.04g、5.42mmol)の混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。室温で16時間撹拌し続けた。混合物を0℃に再冷却した後、追加の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(220mg、1.20mmol)、HOAt(160mg、1.20mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(230mg、1.20mmol)及びトリエチルアミン(0.41mL、3.01mmol)を加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。室温で72時間撹拌し続けた。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮し、標記化合物をオフホワイトの泡状物として得た。粗物質をさらに精製することなく続く工程において使用した。収率は定量と想定した。LCMS(方法C):R 2.70分 [M+H] 371.3。
【0420】
[(S)−1−(3−m−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化194】
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AcOH(20mL)中の[(S)−1−(2−m−トリルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.01mmol)の溶液を、窒素雰囲気下、70℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮し、標記化合物をオフホワイトの泡状物(定量的)として得た。LCMS(方法C):R 3.23分 [M+H] 353.4。
【0421】
(S)−1−(3−m−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化195】
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DCM(25mL)中の[(S)−1−(3−m−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.01mmol)の溶液に、TFA(10mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和溶液に分配した。水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物(700mg、3工程で92%)として得た。LCMS(方法C):R 1.91分 [M+H] 253.2。
【0422】
2−クロロ−N−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトアミド
【化196】
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クロロアセチルクロリド(0.68mL、8.58mmol)を、DCM(8mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.24g、6.13mmol)及びピリジン(2.0mL、24.5mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、0℃で滴下した。0℃で20分間撹拌した後、混合物をゆっくりと室温に温めて、撹拌を室温で2時間続けた。混合物をDCMとHCl水溶液(1M、50mL)に分配し、0℃で冷却し、さらに水相をDCMで抽出した(×3)。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させて(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物を白色の結晶質固体(750mg、44%)として得た。LCMS(方法C):R 3.42分 [M+H] 279.2。
【0423】
2−クロロメチル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール
【化197】
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2−クロロ−N−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトアミド(740mg、2.62mmol)を、AcOH(20mL)に溶解し、混合物を、窒素雰囲気下、70℃で5時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。水相をDCMで抽出した(×3)。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の油状物として得て、これは放置すると結晶化した(570mg、84%)。LCMS(方法C):R 3.40分 [M+H] 261.2。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.75 (1 H, dd, J=8.87, 4.76 Hz), 7.66-7.54 (3 H, m), 7.47 (2 H, d, J=7.38 Hz), 7.07 (1 H, td, J=9.21, 2.41 Hz), 6.84 (1 H, dd, J=8.54, 2.41 Hz), 4.66 (2 H, s)。
【0424】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミン
【化198】
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LiHMDS(THF中1.0M、4.8mL、4.8mmol)を、無水THF(10mL)中のピリジン−2−イルアミン(269mg、2.86mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で滴下した。−78℃で30分間撹拌した後、2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(298μL、2.72mmol)を加えて、撹拌を−78℃で30分間続けた。反応混合物をゆっくりと室温に温め、30分後NHClの水溶液(50mL)の添加によりクエンチした。混合物をEtOAcと水に分配し、次にセライト(登録商標)で濾過した。有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の固体(258mg、41%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 10.48 (1 H, s), 8.82 (1 H, dd, J=12.32, 2.77 Hz), 8.38 (1 H, dd, J=5.03, 1.87 Hz), 8.34-8.25 (1 H, m), 7.70-7.64 (1 H, m), 7.03-6.94 (2 H, m), 6.68-6.61 (1 H, m)。
【0425】
4−フルオロ−N−ピリジン−2−イルベンゼン−1,2−ジアミン
【化199】
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EtOAc(20mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミン(255mg、1.09mmol)の混合物を、10% Pd/C(28mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を黒色の固体(241mg、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.20-8.16 (1 H, m), 7.51-7.44 (1 H, m), 7.12-7.07 (1 H, m), 6.78-6.72 (3 H, m), 6.55 (1 H, dt, J=8.39, 0.93 Hz), 6.22 (1 H, s), 3.63 (2 H, s)。
【0426】
(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミド
【化200】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−2−イルベンゼン−1,2−ジアミン(241mg、1.19mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(247mg、1.30mmol)、HOAt(178mg、1.30mmol)、4−メチルモルホリン(0.287mL、2.61mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(250mg、1.30mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、NaHCOの飽和水溶液で希釈し、DCMで抽出した(×3)。合わせた有機画分を相分離器に通して、真空下で濃縮して、{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを淡赤色の固体(505mg、定量的)として得た。LCMS(方法B):R 2.30分 [M+H] 375.0。
【0427】
このようにして得られた化合物の一部(391mg)を、ジオキサン(5mL)中の4M HClで処理し、混合物を、密閉バイアル中、70℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層を相分離器に通して、真空下で濃縮し、標記化合物を褐色の油状物(190mg、66%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.61 (1 H, s), 8.20-8.17 (1 H, m), 7.68 (1 H, dd, J=8.93, 5.91 Hz), 7.48 (1 H, ddd, J=8.35, 7.22, 1.93 Hz), 7.32 ( 1 H, dd, J=9.79, 2.61 Hz), 6.96 (1 H, s), 6.87-6.81 (1 H, m), 6.78-6.73 (1 H, m), 6.58 (1 H, dt, J=8.35, 0.92 Hz), 3.59 (1 H, q, J=7.16 Hz), 1.39 (3 H, d, J=7.01 Hz)。
【0428】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミド
【化201】
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n−ブタノール(1.5mL)中の(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミド(190mg、0.69mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(186mg、0.78mmol)及びDIPEA(380μL、2.22mmol)の混合物を、密閉バイアル中、90℃で65時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物を含有する画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の/褐色の油状物(263mg、97%)として得た。LCMS(方法C):R 1.67分 [M+H] 393.3。
【0429】
4−trans−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)シクロヘキサンカルボニトリル
【化202】
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DMSO(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(505mg、3.17mmol)、4−アミノシクロヘキサンカルボニトリル塩酸塩(510mg、3.17mmol)及びNaHCO(780mg、9.3mmol)の混合物を、密閉バイアル中、60℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜25% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡褐色の固体(500mg、61%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.29-8.10 (2 H, m), 6.47 (1 H, dd, J=11.40, 2.52 Hz), 6.42-6.34 (1 H, m), 3.55-3.44 (1 H, m), 2.66-2.55 (1 H, m), 2.27-2.13 (4 H, m), 1.87-1.72 (2 H, m), 1.55-1.41 (2 H, m)。
【0430】
4−trans−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)シクロヘキサンカルボニトリル
【化203】
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EtOAc(3mL)及びEtOH(3mL)中の4−trans−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)シクロヘキサンカルボニトリル(500mg、1.89mmol)の溶液を、PtO(50mg)の添加の前にアルゴン流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜80% EtOAc)により精製して、標記化合物(195mg、44%)を得た。LCMS(方法J):R 2.07分 [M+H] 234.2。
【0431】
{(S)−1−[2−(Trans−4−シアノシクロヘキシルアミノ)−4−フルオロフェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化204】
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THF(3mL)中のtrans−4−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)シクロヘキサンカルボニトリル(195mg、0.83mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(174mg、0.92mmol)、HOAt(125mg、0.92mmol)、4−メチルモルホリン(0.20mL、1.83mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(192mg、1.0mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと水に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を白色の泡状物(199mg、60%)として得た。LCMS(方法B):R 3.37 [M+H] 405.2。
【0432】
Trans−4−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]シクロヘキサンカルボニトリル
【化205】
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AcOH(2mL)中の{(S)−1−[2−(trans−4−シアノシクロヘキシルアミノ)−4−フルオロフェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(195mg、0.48mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、80℃で1時間加熱し、次に90℃で2時間加熱し、最後に110℃で16時間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を6N HCl(5mL)に溶解し、還流温度で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をNaHCOの水溶液に溶解して、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ、真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の固体(100mg、72%)として得た。LCMS(方法C):R 2.01分 [M+H] 287.1。
【0433】
−シクロブチル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化206】
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CHCN(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.7mL、6.3mmol)の溶液に、シクロブチルアミン(0.54mL、6.3mmol)及びDIPEA(1.1mL、6.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜10% EtOAc)により精製して、シクロブチル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミンを黄色の油状物(1.38g、定量的)として得た。EtOAc(60mL)中の、このようにして得られた、生成物(6.3mmol)の溶液に10% Pd/C(150mg)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の油状物(1.1g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.63-6.56 (1 H, m), 6.35-6.19 (2 H, m), 3.92-3.78 (1 H, m), 3.66-2.91 (2 H, m), 2.53-2.36 (2 H, m), 1.94-1.73 (4 H, m)。
【0434】
[(S)−1−(1−シクロブチル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化207】
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DCM(12mL)中のN−シクロブチル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(0.63g、3.5mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.73g、3.9mmol)、HOAt(0.53g、3.9mmol)、4−メチルモルホリン(0.85mL、7.7mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.75g、3.9mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(2−シクロブチルアミノ−4−フルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(853mg、69%)を得た。LCMS(方法J):R 3.54分 [M+H] 352.2。
【0435】
このようにして得られた化合物をAcOH(12mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(728mg、62%)として得た。LCMS(方法B):R 2.96分 [M+H] 334.2。
【0436】
(S)−1−(1−シクロブチル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化208】
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DCM(15mL)中の[(S)−1−(1−シクロブチル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(728mg、2.2mmol)の溶液に、TFA(8mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、有機層を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(251mg、49%)として得た。LCMS(方法C):R 2.07分 [M+H] 234.1。
【0437】
シクロプロピル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン
【化209】
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無水CHCN(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.7mL、6.3mmol)の溶液に、シクロプロピルアミン(0.4mL、6.3mmol)及びDIPEA(1.1mL、6.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で蒸発させた。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜10% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の固体(6.3mmol、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 8.26-8.09 (2 H, m), 6.95 (1 H, dd, J=11.43, 2.68 Hz), 6.46-6.35 (1 H, m), 2.60-2.50 (1 H, m), 0.98-0.89 (2 H, m), 0.71-0.63 (2 H, m)。
【0438】
−シクロプロピル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化210】
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EtOAc(60mL)中のシクロプロピル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン(6.3mmol)の溶液に、10% Pd/C(150mg)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の油状物(1.1g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.76 (1 H, dd, J=10.85, 2.76 Hz), 6.60 (1 H, dd, J=8.38, 5.56 Hz), 6.34 (1 H, td, J=8.45, 2.82 Hz), 4.15 (1 H, br s), 3.03 (2 H, br s), 2.45-2.36 (1 H, m), 0.80-0.72 (2 H, m), 0.56-0.49 (2 H, m)。
【0439】
[(S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化211】
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DCM(15mL)中のN−シクロプロピル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(0.724g、4.4mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.91g、4.8mmol)、HOAt(0.65g、4.8mmol)、4−メチルモルホリン(1.1mL、9.7mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.92g、4.8mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(2−シクロプロピルアミノ−4−フルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを褐色の油状物(1.07g、72%)として得た。LCMS(方法B):R 3.40分 [M+H] 338.2。
【0440】
このようにして得られた化合物(1.07g)をAcOH(15mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の油状物(414mg、29%)として得た。LCMS(方法C):R 2.81分 [M+H] 320.2。
【0441】
(S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化212】
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DCM(7mL)中の[(S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(414mg、1.3mmol)の溶液に、TFA(3mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機層を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(166mg、58%)として得た。LCMS(方法C):R 1.66分 [M+H] 220.1。
【0442】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル
【化213】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(450mg、2.2mmol)、(S)−2−(tertブトキシカルボニルメチルアミノ)プロピオン酸(0.50g、2.4mmol)、HOAt(0.33g、2.4mmol)、4−メチルモルホリン(0.5mL、4.8mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.46g、2.4mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル(0.781g、92%)を得た。LCMS(方法J):R 3.92分 [M+H] 388.1。
【0443】
このようにして得られた化合物(0.781g)を、AcOH(10mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の固体(264mg、33%)として得た。LCMS(方法B):R 3.82分 [M+H−Bu] 314.0。
【0444】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]メチルアミン
【化214】
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DCM(8mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]メチルカルバミン酸tert−ブチルエステル(0.264g、0.72mmol)の溶液に、TFA(4mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に水相をDCMで抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を無色の油状物(102mg、53%)として得た。LCMS(方法J):R 1.80分 [M+H] 270.2。
【0445】
[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化215】
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DCM(15mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(614mg、3.04mmol)、(S)−4−ベンジルオキシ−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(1.0g、3.3mmol)、HOAt(0.450g、3.3mmol)、4−メチルモルホリン(0.7mL、6.7mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.63g、3.3mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(1.22g、82%)として得た。LCMS(方法J):R 4.17分 [M+H] 494.1。
【0446】
(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化216】
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ジオキサン(10mL)中の、4M HCl中の[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.22g、2.5mmol)の溶液を、70℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で濃縮し、残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物(639mg、68%)として得た。LCMS(方法B):R 2.11及び2.55分 [M+H] 376.2。
【0447】
[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−(9H−プリン−6−イル)アミン
【化217】
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n−ブタノール(6mL)中の(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(639mg、1.7mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(410mg、1.7mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.5mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(703mg、84%)として得た。LCMS(方法C):R 3.10分 [M+H] 494.3。
【0448】
(S)−2−アミノ−3−メチル−N−(2−フェニルアミノピリジン−3−イル)ブチルアミド
【化218】
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DCM(15mL)中のN−フェニルピリジン−2,3−ジアミン(556mg、3.0mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−メチル酪酸(0.72g、3.3mmol)、HOAt(0.450g、3.3mmol)、4−メチルモルホリン(0.73mL、6.6mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.63g、3.3mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−2−メチル−1−(2−フェニルアミノピリジン−3−イルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを白色の固体(1.13g、定量的)として得た。
【0449】
このようにして得られた化合物のジオキサン中の4M HCl(10mL)中の混合物を、70℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。2相系を10分間撹拌し、次に有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物(定量的)を得た。LCMS(方法C):R 1.17分 [M+H] 285.3。
【0450】
(S)−3−メチル−N−(2−フェニルアミノピリジン−3−イル)−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)ブチルアミド
【化219】
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n−ブタノール(12mL)中の(S)−2−アミノ−3−メチル−N−(2−フェニルアミノピリジン−3−イル)ブチルアミド(3.0mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(720mg、3.0mmol)及びDIPEA(2.6mL、15.0mmol)の混合物を、密閉バイアル中、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物(821mg、2工程で68%)を得た。LCMS(方法J):R 1.75分 [M+H] 403.2。
【0451】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル−アミン
【化220】
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LiHMDS(THF中1.0M、50mL、50mmol)を、無水THF(20mL)中のピリジン−3−イルアミン(2.5g、26.4mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−70℃で滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、THF(40mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(4.0g、25.1mmol)の溶液を−78℃で滴下した。反応混合物をゆっくりと室温に温めた。室温で4時間撹拌した後、粗混合物をNHClの水溶液の添加によりクエンチして、水性画分をEtOAcで抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を赤色の固体(定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 9.58 (1 H, br s), 8.61 (1 H, d, J=2.64 Hz), 8.55 (1 H, d, J=4.76 Hz), 8.29 (1 H, dd, J=9.47, 5.92 Hz), 7.66-7.61 (1 H, m), 7.40 (1 H, dd, J=8.19, 4.75 Hz), 6.74 (1 H, dd, J=10.95, 2.62 Hz), 6.60-6.51 (1 H, m)。
【0452】
4−フルオロ−N−ピリジン−3−イルベンゼン−1,2−ジアミン
【化221】
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EtOH(300mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル−アミン(25mmol)の混合物に、10% Pd/C(1.0g)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。追加のPd/C(1.0g)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌し続けた。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮し、標記化合物を褐色の固体(定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 8.27 (1 H, dd, J=2.64, 0.91 Hz), 8.15 (1 H, dd, J=4.41, 1.71 Hz), 7.20-7.09 (2 H, m), 6.87 (1 H, dd, J=9.61, 2.59 Hz), 6.80-6.68 (2 H, m), 5.50 (1 H, br s), 2.96 (2 H, br s)。
【0453】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチルプロピルアミン
【化222】
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DCM(18mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−3−イルベンゼン−1,2−ジアミン(685mg、3.0mmol)の溶液に、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−メチル酪酸(720mg、3.3mmol)、HOAt(0.450g、3.3mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.63g、3.3mmol)を0℃で加え、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機層を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜60% EtOAc)により精製して、{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]−2−メチルプロピル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(790mg)を得た。LCMS(方法J):R 2.10分 [M+H] 403.3。
【0454】
このようにして得られた化合物(790mg)のAcOH(15mL)中の溶液を、100℃で72時間加熱し、次に揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間激しく撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、関連する画分を合わせ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物(251mg)を6M HCl(6mL)に溶解し、密閉管中、100℃で1時間加熱した。粗混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を10分間激しく撹拌し、次に有機画分を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物(135mg、4工程で16%)を得た。LCMS(方法J):R 1.75分 [M+H] 285.2。
【0455】
(R)−2−エトキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化223】
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DCM(18mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(562mg、2.8mmol)の溶液に、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−エトキシプロピオン酸(720mg、3.1mmol)、HOAt(0.420g、3.1mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.59g、3.1mmol)を0℃で加え、得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、[(S)−2−エトキシ−1−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(770mg、66%)を得た。LCMS(方法B):R 3.87分 [M+H] 418.3。
【0456】
このようにして得られた化合物(770mg)のジオキサン中の4N HCl(10mL)中の溶液を、70℃で2時間加熱し、次に揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を油状物(510mg、92%)として得た。LCMS(方法B):R 1.94分 [M+H] 300.1。
【0457】
[(S)−1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化224】
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ジオキサン:水が4:1の混合物(2.5mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(50mg、0.09mmol)、シクロプロピルボロン酸(10mg、0.12mmol)及びCsCO(46mg、0.14mmol)の混合物を、Pd(PPh(5mg)の添加の前にアルゴン気流で脱ガスし、密閉バイアル中、100℃で18時間加熱した。ジオキサン(0.25mL)中の追加のシクロプロピルボロン酸(10mg、0.12mmol)及びPd(PPh(5mg)を加え、密閉バイアル中、撹拌を100℃で3時間続けた。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、逆相HPLC(25分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、標記化合物(20mg、43%)を得た。LCMS(方法C):R 3.32分 [M+H] 498.1。
【0458】
6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル
【化225】
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LiHMDS(THF中1.0M、38mL、38.0mmol)を、無水THF(30mL)中のアニリン(1.86g、19.9mmol)の撹拌した溶液に、窒素雰囲気下、−78℃で滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、THF(15mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロベンゾニトリル(3.5g、19.0mmol)の溶液を加えて、−78℃で30分間撹拌し続けた。粗混合物を水でクエンチし、EtOAcで希釈した。得られたエマルションをセライト(登録商標)パッドで濾過し、有機画分を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物(2.7g、55%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.94 (1 H, br s), 8.51 (1 H, dd, J=9.50, 5.88 Hz), 7.51-7.21 (5 H, m), 6.68 (1 H, dd, J=9.50, 7.46 Hz)。
【0459】
3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル
【化226】
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MeOH(50mL)と水(20mL)の混合物中の6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル(2.7g、10.5mmol)の混合物に、NHCl(3.23g、62.9mmol)及び鉄粉(2.3g、41.9mmol)を加え、反応混合物を90℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物をEtOAcと水に分配し、水相をEtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物(930mg、39%)を得た。LCMS(方法B):R 3.27分 [M+H] 227.8。
【0460】
[(S)−1−(7−シアノ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化227】
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DCM(7mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.12g、6.0mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(969mg、5.1mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌し、その間に固体が溶解した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(7mL)に溶解した。3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル(400mg、1.8mmol)を加え、反応物を75℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(411mg、61%)として得た。LCMS(方法C):R=3.55分、[M+H]=381。
【0461】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化228】
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DCM(18mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−3−イルベンゼン−1,2−ジアミン(0.594g、2.9mmol)の溶液に、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(650mg、3.2mmol)、HOAt(440mg、3.2mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(610mg、3.2mmol)を0℃で加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。粗混合物をDCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜60% EtOAc)により精製して、{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(839mg、75%)を得た。LCMS(方法J):R 0.69分 [M+H] 389.2。
【0462】
このようにして得られた化合物(839mg、2.2mmol)のAcOH(15mL)中の溶液を、100℃で18時間加熱し、次に揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を室温で10分間撹拌し、次に有機画分を分離し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、褐色の固体292mgを得た。このようにして得られた化合物を6N HCl(6mL)水溶液に溶解し、密閉バイアル中、その溶液を100℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。2相系を室温で10分間撹拌し、次に有機画分を分離し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物(243mg、41%)を得た。LCMS(方法J):R 1.57分 [M+H] 271.3。
【0463】
(2−ニトロピリジン−3−イル)フェニルアミン
【化229】
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DMF(10mL)中の3−フルオロ−2−ニトロピリジン(1.07g、6.75mmol)、アニリン(1.8mL、20.2mmol)及びEtN(2.8mL、20.2mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、DCMと水に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜4% MeOH)により精製して、標記化合物を赤色の油状物(2.24g、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 3.03分 [M+H] 216.2。
【0464】
−フェニルピリジン−2,3−ジアミン
【化230】
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EtOAc(40mL)中の(2−ニトロピリジン−3−イル)フェニルアミン(6.75mmol)の混合物を、10% Pd/C(200mg)の添加の前に窒素気流で脱ガスし、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(520mg、2工程で42%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.92 (1 H, dd, J=4.98, 1.64 Hz), 7.36 (1 H, ddd, J=7.62, 1.65, 0.69 Hz), 7.26-7.20 (2 H, m), 6.90-6.85 (1 H, m), 6.78-6.73 (2 H, m), 6.68 (1 H, dd, J=7.61, 4.98 Hz), 5.13 (1 H, br s), 4.57 (2 H, br s)。
【0465】
[(S)−1−(3−フェニルアミノピリジン−2−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化231】
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トリエチルアミン(1.5mL、11.0mmol)を、無水DCM(30mL)中のN−フェニルピリジン−2,3−ジアミン(510mg、2.75mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.94g、4.96mmol)、HOAt(670mg、4.96mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.95g、4.96mmol)の混合物に、窒素雰囲気下、0℃で加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次にゆっくりと室温に温めた。撹拌を室温で18時間続けた。反応混合物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を明褐色の泡状物(1.17g、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 3.04分 [M+H] 357.3。
【0466】
[(S)−1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化232】
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AcOH(25mL)中の[(S)−1−(3−フェニルアミノピリジン−2−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(980mg、2.75mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、75℃で10時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCMとNaHCOの飽和水溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を水で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を明褐色の泡状物(920mg、99%)として得た。LCMS(方法C):R 2.88分 [M+H] 339.3。
【0467】
(S)−1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化233】
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DCM(5mL)中の[(S)−1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(910mg、2.69mmol)の溶液に、TFA(15mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、NaHCOの飽和水溶液で洗浄した。さらに水相をDCMで抽出し(×3)、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の固体(340mg、53%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.55 (1 H, dd, J=4.78, 1.56 Hz), 7.65-7.53 (3 H, m), 7.45-7.37 (3 H, m), 7.15 (1 H, dd, J=8.04, 4.78 Hz), 4.18 (1 H, q, J=6.71 Hz), 3.49 (2 H, s), 1.48 (3 H, d, J=6.71 Hz)。
【0468】
6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノ安息香酸
【化234】
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EtOH(25mL)及び水(25mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロ安息香酸(5g、24.6mmol)の溶液に、EtN(6.2mL、44.3mmol)及びアニリン(2.3g、24.6mmol)を0℃で加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、70℃で4時間加熱した。室温に冷やした後、1N HClの添加により溶液のpHを1に調整した。沈殿物が形成し、この固体を濾過により集め、水で洗浄して、標記化合物(6.0g、88%)を得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.02 (1 H, s), 8.18 (1 H, dd, J=9.29, 5.78 Hz), 7.25-7.16 (2 H, m), 7.05 (1 H, t, J=9.07 Hz), 7.00-6.91 (3 H, m)。
【0469】
6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステル
【化235】
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トリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2M、7.24mL、14.5mmol)を、MeOH(5mL)及びDCM(40mL)中の6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノ安息香酸(2.0g、7.24mmol)の溶液に室温で滴下した。この溶液を室温で45分間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去して、標記化合物(2.1g、定量的)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.67 (1 H, br s), 8.32 (1 H, dd, J=9.47, 5.75 Hz), 7.36-7.30 (2 H, m), 7.23-7.07 (3 H, m), 6.64 (1 H, dd, J=9.47, 8.33 Hz), 3.27 (3 H, s)。
【0470】
3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステル
【化236】
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MeOH(50mL)と水(15mL)の混合物中の、6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステル(2.1g、7.24mmol)の混合物に、NHCl(2.23g、43.4mmol)及び鉄粉(1.61g、28.9mmol)を加え、反応混合物を90℃で3時間加熱した。室温に冷やした後、懸濁液を、セライト(登録商標)パッドで濾過し、追加のMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、有機溶媒を除去し、得られた水性の残留物をEtOAcで抽出した(×3)。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の油状物として得たが、これは放置すると凝固した(2.0g、定量的)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.23-7.18 (2 H, m), 7.13 (1 H, br s), 6.89-6.80 (3 H, m), 6.69-6.64 (2 H, m), 3.83 (3 H, s)。
【0471】
2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化237】
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DCM(20mL)中の3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステル(2.0g、7.7mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.6g、8.45mmol)、HOAt(760mg、8.45mmol)、4−メチルモルホリン(1.86mL、16.9mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.07g、8.45mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、3−((S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−6−フルオロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステルを得た。LCMS(方法B):R 3.65分 [M+H] 432.3。
【0472】
このように得られた化合物のAcOH(15mL)中の溶液を、80℃で48時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で濃縮し、そして残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物(1.1g、32%)を得た。LCMS(方法C):R 3.47分 [M+H] 414.2。
【0473】
5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化238】
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MeOH(20mL)中の2−((S)−1−tertブトキシカルボニルアミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(1.1g、2.7mmol)の溶液に、ジオキサン中の4N HCl(5mL)を加え、反応混合物を45℃で3時間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、n−ブタノール(10mL)中の6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(825mg、3.46mmol)及びDIPEA(1.8mL、10.6mmol)で処理した。反応混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(1.2g、87%)を得た。LCMS(方法C):R 3.11分 [M+H] 516.2。
【0474】
5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸
【化239】
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MeOH(20mL)及び水(2mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(580mg、1.13mmol)及びLiOH・HO(94mg、2.25mmol)の溶液を、45℃で3時間加熱した。さらなるLiOH・HO(94mg)を加え、混合物を80℃で16時間加熱した。さらに、LiOH・HO(94mg)の添加後、75℃で撹拌を18時間続けた。室温に冷やした後、1N HClの添加により混合物のpHを4に調整した。有機溶媒を減圧下で除去し、EtOAcを粗混合物に加えた。懸濁液を超音波処理した後、有機溶媒を真空下で除去した。固体を濾過により集め、真空下で乾燥させて、標記化合物(412mg、73%)を得た。LCMS(方法C):R 2.40分 [M+H] 502.0。
【0475】
(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化240】
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LiHMDS(THF中1.0M、12.9mL、12.9mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で、無水THF(10mL)中のアニリン(633mg、6.79mmol)の撹拌した溶液に滴下した。−78℃で10分間撹拌した後、THF(5mL)中の1,3−ジフルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(1.12g、6.47mmol)の溶液を加え、撹拌を30分間続けた。反応混合物を、水の添加によりクエンチし、EtOAcで希釈した。得られたエマルションをセライト(登録商標)を通して濾過し、有機画分を分離し、ブラインで洗浄し、そして乾燥させた(MgSO)。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物(1.5g、94%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.74 (1 H, br s), 8.07 (1 H, dd, J=9.34, 5.86 Hz), 7.30-7.23 (2 H, m), 7.03 (1 H, t, J=7.41 Hz), 6.85-6.78 (3 H, m), 1.92 (3 H, d, J=2.87 Hz)。
【0476】
4−フルオロ−3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化241】
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MeOH:水の3:1 混合物(40mL)中の(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.5g、6.1mmol)の混合物に、NHCl(1.88g、36.5mmol)及び鉄粉(1.36g、24.4mmol)を加え、反応混合物を90℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過し、そしてさらなるMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をEtOAcと水に分配した。さらに、水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物をピンク色の固体(1.16g、88%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.22-7.15 (2 H, m), 6.88-6.77 (2 H, m), 6.64-6.55 (3 H, m), 5.03 (1 H, br s), 3.68 (2 H, br s), 2.11 (3 H, d, J=2.24 Hz)。
【0477】
(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化242】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(600mg、2.77mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(577mg、3.05mmol)、HOAt(415mg、3.05mmol)、4−メチルモルホリン(0.67mL、6.1mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(586mg、3.05mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。
【0478】
得られた残留物をジオキサン中の4N HCl(15mL)に溶解し、溶液を70℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、次にブラインで洗浄し、そして乾燥させた(MgSO)。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(662mg、89%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.63-7.52 (4 H, m), 7.46-7.36 (2 H, m), 7.05-6.97 (1 H, m), 3.93 (1 H, q, J=6.72 Hz), 1.77 (3 H, d, J=2.06 Hz), 1.44 (3 H, d, J=6.40 Hz)。
【0479】
(R)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン
【化243】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−3−メチル−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(560mg、2.59mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシプロピオン酸(624mg、2.85mmol)、HOAt(388mg、2.85mmol)、4−メチルモルホリン(626μL、5.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(547mg、2.85mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物をDCMと水に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をジオキサン中の4N HCl(5mL)に溶解し、混合物を70℃で2時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(545mg、70%)を得た。LCMS(方法C):R 3.95分 [M+H] 300.2。
【0480】
(3−クロロフェニル)−(3−ニトロピリジン−2−イル)アミン
【化244】
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DMF(3mL)中の2−クロロ−3−ニトロピリジン(317mg、2.0mmol)、3−クロロフェニルアミン(0.212mL、2.0mmol)及び炭酸カリウム(829mg、6.0mmol)の混合物を、マイクロ波照射を使用して140℃で30分間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をEtOAcと水に分配した。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた褐色の油状物(370mg)を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を赤色の固体(111mg、22%)として得た。LCMS(方法B):R 3.95分 [M+H] 250.0。
【0481】
−(3−クロロフェニル)ピリジン−2,3−ジアミン
【化245】
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MeOH:水の3:1混合物(20mL)中の(3−クロロフェニル)−(3−ニトロピリジン−2−イル)アミン(111mg、0.45mmol)の混合物に、NHCl(154mg、2.88mmol)及び鉄粉(107mg、1.92mmol)を加え、反応混合物を90℃で3時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcと水に分配した。さらに、水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた褐色の油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の固体(29mg、30%)として得た。LCMS(方法C):R 1.84分 [M+H] 220.1。
【0482】
{(S)−1−[3−(3−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化246】
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DCM(5mL)中のN−(3−クロロフェニル)ピリジン−2,3−ジアミン(29mg、0.13mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(27mg、0.15mmol)、HOAt(20mg、0.15mmol)、4−メチルモルホリン(32μL、0.29mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(28mg、0.15mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌し、次に室温で64時間静置した。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。褐色の油状物(44mg)として得られた{(S)−1−[2−(3−クロロフェニルアミノ)ピリジン−3−イルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを、AcOH(3mL)に溶解し、そして70℃で4時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた褐色の油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を橙色/褐色の油状物(35mg、2工程で72%)として得た。LCMS(方法C):R 3.34分 [M+H] 373.2。
【0483】
{(S)−1−[3−(4−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化247】
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DCM(10mL)中のN−(4−クロロフェニル)ピリジン−2,3−ジアミン(64mg、0.291mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(61mg、0.32mmol)、HOAt(44mg、0.32mmol)、4−メチルモルホリン(70μL、0.641mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(61mg、0.32mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌し、次に室温で64時間静置した。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ、そして真空下で濃縮した。褐色の油状物(136mg)として得られた{(S)−1−[2−(4−クロロフェニルアミノ)ピリジン−3−イルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを、AcOH(5mL)に溶解し、70℃で4時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた褐色の油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を橙色/褐色の油状物(99mg、2工程で91%)として得た。LCMS(方法C):R 3.33分 [M+H] 373.2。
【0484】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(6−フルオロピリジン−3−イル)アミン
【化248】
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LiHMDS(THF中1.0M、5.0mL、5.0mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で、無水THF(5mL)中の6−フルオロピリジン−3−イルアミン(294mg、2.63mmol)の撹拌した溶液に滴下した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(275μL、2.50mmol)の溶液を加え、そして−78℃で撹拌を1時間続けた。この溶液をNHCl水溶液に注ぎ、EtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を黄色の固体(571mg、91%)として得た。LCMS(方法C):R 3.33分 [M+H] 252.1。
【0485】
4−フルオロ−N−(6−フルオロピリジン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化249】
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EtOAc(40mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(6−フルオロピリジン−3−イル)アミン(571mg、2.27mmol)の混合物を、10% Pd/C(57mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で22時間撹拌した。混合物を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗色の油状物(524mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 2.39分 [M+H] 222.2。
【0486】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化250】
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DCM(20mL)中の4−フルオロ−N−(6−フルオロピリジン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(524mg、2.37mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(493mg、2.61mmol)、HOAt(355mg、2.61mmol)、4−メチルモルホリン(575μL、5.21mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(500mg、2.61mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の固体(973mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 3.25分 [M+H] 393.3。
【0487】
(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミド
【化251】
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DCM(1mL)及びTFA(1mL)中の{(S)−1−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(276mg、0.70mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(193mg、94%)として得た。LCMS(方法C):R 0.29 及び 1.93分 [M+H] 293.2。
【0488】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミド
【化252】
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n−ブタノール(1mL)中の(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミド(193mg、0.66mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(165mg、0.69mmol)及びDIPEA(0.34mL、1.98mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を赤色の固体(255mg、94%)として得た。LCMS(方法C):R 2.40分 [M+H] 411.2。
【0489】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化253】
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MeOH中の0.5M NaOMe(2.0mL、1.0mmol)中の{(S)−1−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(196mg、0.50mmol)の懸濁液を、マイクロ波照射を使用して120℃で15分間加熱した。粗反応混合物をMeOHで希釈し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物をピンク色の油状物(52mg、27%)として得た。LCMS(方法C):R 3.42分 [M+H] 387.2。
【0490】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(5−フルオロピリジン−2−イル)アミン
【化254】
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LiHMDS(THF中1.0M、4.0mL、4.0mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で、無水THF(5mL)中の5−フルオロピリジン−2−イルアミン(224mg、2.0mmol)の撹拌した溶液に滴下した。−78℃で15分間撹拌した後、THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.22mL、2.0mmol)の溶液を加え、−78℃で撹拌を30分間続けた。混合物を0℃にゆっくり温め、次に反応混合物を飽和NHCl溶液(50mL)に注いだ。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の固体(34mg、7%)として得た。LCMS(方法C):R 3.81分 [M+H] 252.1。
【0491】
4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化255】
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EtOAc(5mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(5−フルオロピリジン−2−イル)アミン(34mg、0.14mmol)の混合物を、10% Pd/C(10mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。混合物を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗色の油状物(30mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 1.95分 [M+H] 222.2。
【0492】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化256】
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DCM(5mL)中の4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(30mg、0.136mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(28mg、0.15mmol)、HOAt(20mg、0.15mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(29mg、0.15mmol)の混合物を、0℃で1時間撹拌した。さらなる(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(5mg)、HOAt(4mg)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(5mg)を加え、撹拌を30分間続けた。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮して、{(S)−1−[4−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−2−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを橙色の油状物として得た。LCMS(方法C):R 3.51分 [M+H] 393.1。
【0493】
このようにして得られた化合物のAcOH(5mL)中の混合物を、70℃で16時間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(33mg、65%)として得た。LCMS(方法C):R 3.38分 [M+H] 375.2。
【0494】
3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
【化257】
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CHCN(37mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(3.69g、23.2mmol)、3−アミノアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.0g、23.2mmol)及びDIPEA(3.97mL、23.2mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で18時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の固体(4.84g、67%)として得た。LCMS(方法B):R 3.80分 [M+H] 312.1。
【0495】
3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
【化258】
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EtOAc(100mL)中の3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.84g、15.54mmol)の混合物を、10% Pd/C(500mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。さらなる10% Pd/C(500mg)を加え、撹拌を水素雰囲気下で6時間続けた。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の泡状物(4.4g、定量的)として得た。LCMS(方法J):R 2.39及び2.60分 [M+H] 282.1。
【0496】
3−[2−((S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−フェニルアミノ]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化259】
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DCM(53mL)中の3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(15.5mmol)、(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸(3.81g、17.1mmol)、HOAt(2.32g、17.1mmol)、4−メチルモルホリン(3.75mL、34.1mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.27g、17.1mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(定量的)として得た。LCMS(方法B):R 3.63分 [M+H] 487.3。
【0497】
3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化260】
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AcOH(110mL)中の3−[2−((S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−フェニルアミノ]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(15.52mmol)の混合物を、60℃で18時間、70℃で24時間、次に80℃で6時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜60% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(3.23g、44%)として得た。LCMS(方法J):R 3.60分 [M+H] 469.1。
【0498】
3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化261】
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IMS(18mL)中の3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(524mg、1.12mmol)の混合物を、10% Pd/C(100mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で64時間撹拌した。混合物を濾過し、IMSで洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。同じ方法を、3−[2−((S)−1−ベンジルオキシカルボニルアミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.11g、4.5mmol)を使用して繰り返し、2つの残留物を合わせた。生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の泡状物(1.17g、62%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.68 (1 H, dd, J=8.85, 4.93 Hz), 7.45 (1 H, dd, J=9.04, 2.37 Hz), 7.04 (1 H, td, J=9.19, 2.31 Hz), 5.67-5.54 (1 H, m), 4.56-4.43 (4 H, m), 4.30 (1 H, q, J=6.64 Hz), 1.68 (2 H, br s), 1.60-1.49 (12 H, m)。327301
【0499】
2−クロロ−N−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトアミド
【化262】
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クロロアセチルクロリド(0.68mL、8.58mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で、DCM(8mL)中の4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(1.24g、6.13mmol)及びピリジン(2.0mL、24.5mmol)の撹拌した溶液に滴下した。0℃で撹拌を20分間、次に室温で2時間続けた。反応混合物を、0℃に冷却した1M HCl水溶液(50mL)とDCMに分配した。さらに、水相をDCM(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の30〜100% DCM)により精製して、標記化合物を白色の結晶質固体(750mg、44%)として得た。LCMS(方法C):R 3.39分 [M+H] 279.2。
【0500】
2−クロロメチル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール
【化263】
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AcOH(20mL)中の2−クロロ−N−(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトアミド(740mg、2.62mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、70℃で5時間加熱した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCM(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の油状物として得、これを静置して結晶化した(570mg、84%)。LCMS(方法C):R 3.40分 [M+H] 261.2。
【0501】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミン(調製1)
【化264】
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LiHMDS(THF中1.0M、62mL、6.2mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で、無水THF(50mL)中のピリジン−2−イルアミン(3.1g、33mmol)の撹拌した溶液に滴下した。−78℃で30分間撹拌した後、2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(3.4mL、31mmol)を加え、−78℃で撹拌を30分間続けた。反応混合物を室温にゆっくり温め、5時間後、飽和NHCl水溶液(150mL)の添加によりクエンチした。混合物をEtOAcと水に分配し、次にセライト(登録商標)を通して濾過した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(3.9g、54%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 10.48 (1 H, s), 8.82 (1 H, dd, J=12.32, 2.77 Hz), 8.38 (1 H, dd, J=5.03, 1.87 Hz), 8.34-8.25 (1 H, m), 7.70-7.64 (1 H, m), 7.03-6.94 (2 H, m), 6.68-6.61 (1 H, m)。
【0502】
調製2: 水素化ナトリウム(48.6g、60重量%、1.22mol)を、0℃で、T≦18℃であるような速度で、THF(400mL)中の2−アミノピリジン(57.2g、0.61mol)の溶液に少量ずつ加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次に、THF(350mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼンの溶液に−20℃で、T≦10℃であるような速度でカニューレを介して加えた。反応物を−40℃で1時間撹拌し、次に室温に温めた。反応物が室温になると、温度は急速に35℃に上昇し、発泡が観察された。反応混合物を氷(約2L)に注ぎ、形成された固体を、濾過により集めた。固体をペンタンで洗浄し、真空下で乾燥させて、(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミンを明橙色の固体(139.3g、94%)として与えた。
【0503】
4−フルオロ−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化265】
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EtOAc(150mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミン(3.92g、17mmol)の混合物を、10% Pd/C(500mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を黒色の固体(3.5g、定量的)として得た。
【0504】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製1)
【化266】
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無水THF(20mL)中の(S)−Boc−アラニンアミド(1.5g、7.9mmol)の溶液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.6g、8.3mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、放置して室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(20mL)に再溶解した。混合物に、4−フルオロ−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(1.0g、4.9mmol)を加え、混合物を75℃で16時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 cHex中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(1.6g、92%)として得た。LCMS(方法B):R 3.21分 [M+H] 357.0。
【0505】
(調製2) DCM(750mL)中の(S)−Boc−アラニンアミド(79.4g、0.42mol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(69.5g、0.37mol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、この間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(750mL)に溶解した。(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル−アミン(57.1g、0.28mol)を加え、反応物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、生成物をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の泡状物(60.3mg、60%)として得た。
【0506】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化267】
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DCM(24mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.6g、4.5mmol)の溶液に、TFA(12mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、粗物質を黄色の油状物(764mg、66%)として与え、これをさらに精製することなく使用した。LCMS(方法B):R 1.63分 [M+H] 256.9。
【0507】
((S)−1−カルバモイルプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化268】
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−15℃に冷却した無水THF(20mL)中の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ酪酸(1.2g、5.8mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(0.64mL、5.8mmol)及びクロロギ酸イソブチル(0.75mL、5.8mmol)を窒素雰囲気下で加えた。2分後、33%アンモニア水(0.5mL、8.7mmol)を加え、得られた混合物をこの−15℃で2時間撹拌した。反応混合物を放置して室温に温め、次にEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせた有機画分を、5% NaHCO水溶液、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた白色の固体をさらに精製することなく使用した(1.0g、85%)。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.15 (1 H, br s), 5.63 (1 H, br s), 5.08 (1 H, br s), 4.05 (1 H, br s), 1.95-1.80 (1 H, m), 1.70-1.53 (1 H, m), 1.40 (9 H, s), 0.95 (3H, d, J=6.71 Hz)。
【0508】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化269】
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無水THF(8mL)中の((S)−1−カルバモイル−プロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(510mg、2.5mmol)の溶液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(520mg、2.7mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で2時間撹拌したままにした。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(8mL)に再溶解した。混合物に、4−フルオロ−N−2−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(318mg、1.6mmol)を加え、混合物を75℃で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 cHex中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(0.557g、94%)として得た。LCMS(方法B):R 3.45分 [M+H] 371.1。
【0509】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化270】
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DCM(8mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(557mg、1.5mmol)の溶液に、TFA(4mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質をさらに精製することなく続く工程において使用した。黄色の油状物(349mg、86%)。LCMS(方法B):R 1.75分 [M+H] 270.92。
【0510】
((S)−1−カルバモイル−2−メトキシエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化271】
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−15℃で、無水THF(20mL)中の(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシプロピオン酸(1.13g、5.2mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(0.57mL、5.2mmol)及びクロロギ酸イソブチル(0.67mL、5.2mmol)を窒素雰囲気下で加えた。2分後、33% アンモニア水(0.45mL、7.8mmol)を加え、得られた混合物を−15℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせた有機画分を5% NaHCO水溶液、水で洗浄し、次に乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られたピンク色の油状物をさらに精製することなく使用した(1.03g、91%)。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.42 (1 H, br s), 5.48 (2 H, br s), 4.25 (1 H, br s), 3.83-3.74 (1 H, m), 3.52-3.41 (1 H, m), 3.40 (3 H, s), 1.42 (9 H, s)。
【0511】
[(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化272】
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無水THF(8mL)中の((S)−1−カルバモイル−2−メトキシエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(340mg、1.7mmol)の溶液に、トリエチルオキソニウム テトラフルオロボラート(550mg、2.9mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(8mL)に再溶解した。混合物に、4−フルオロ−N−2−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(340mg、1.7mmol)を加え、混合物を75℃で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 cHex中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(557mg、64%)として得た。LCMS(方法B):R 3.32分 [M+H] 387.1。
【0512】
(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン
【化273】
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DCM(6mL)中の[(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(419mg、1mmol)の溶液に、TFA(3mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した:黄色の油状物(135mg、47%)。LCMS(方法B):R 1.71分 [M+H] 287.01。
【0513】
((S)−2−ベンジルオキシ−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化274】
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−15℃で、無水THF(13mL)中の(S)−3−ベンジルオキシ−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(0.98g、3.3mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(0.4mL、3.3mmol)及びクロロギ酸イソブチル(0.4mL、3.3mmol)を窒素雰囲気下で加えた。2分後、33%アンモニア水(0.3mL、5mmol)を加え、得られた混合物を−15℃で2時間撹拌した。反応混合物を、室温に温め、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせた有機画分を5% NaHCO水溶液、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた白色の固体を、さらに精製することなく使用した(定量的収率)。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.41-7.25 (5 H, m), 6.42 (1 H, br s), 5.48 (2 H, br s), 4.55 (2 H, dd, J=22, 12 Hz), 4.30 (1 H, br s), 3.95-3.85 (1 H, dd, J=9.5, 3.9 Hz), 3.55 (1 H, dd, J=9.5, 6.7 Hz), 1.42 (9 H, s)。
【0514】
[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化275】
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無水THF(10mL)中の((S)−2−ベンジルオキシ−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(820mg、2.8mmol)の溶液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(550mg、2.9mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(10mL)に再溶解した。混合物に、4−フルオロ−N−2−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(355mg、1.7mmol)を加え、混合物を75℃で16時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 cHex中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(420mg、53%)として得た。LCMS(方法B):R 3.95分 [M+H] 463.1。
【0515】
(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化276】
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DCM(6mL)中の[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(420mg、0.91mmol)の溶液に、TFA(3mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。黄色の油状物(284mg、86%)。LCMS(方法B):R 2.16分 [M+H] 363.20。
【0516】
[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル](7H−プリン−6−イル)アミン
【化277】
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IPA(1.5mL)中の(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(284mg、0.78mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(190mg、0.78mmol)及びDIPEA(0.7mL、3.9mmol)の混合物を、90℃で72時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜2.5% MeOH)により精製して、標記化合物を白色の固体(336mg、90%)として得た。LCMS(方法B):R 2.94分 [M+H] 481.1。
【0517】
((S)−3−ベンジルオキシ−1−カルバモイルプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化278】
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−15℃で、無水THF(15mL)中の(S)−4−ベンジルオキシ−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ酪酸(1.16g、3.7mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(0.41mL、3.7mmol)及びクロロギ酸イソブチル(0.51mL、3.7mmol)を窒素雰囲気下で加えた。2分後、33%アンモニア水(0.34mL、5.6mmol)を加え、得られた混合物を−15℃で2時間撹拌した。反応混合物を、室温に温め、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせた有機画分を5% NaHCO水溶液、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた白色の固体を、さらに精製することなく使用した(定量的収率)。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.41-7.25 (5 H, m), 6.38 (1 H, br s), 5.75 (1 H, br s), 5.38 (1 H, br s), 4.55-4.45 (2 H, m), 4.30 (1 H, br s), 3.75-3.52 (2 H, m), 2.10-2.00 (2 H, m), 1.42 (9 H, s)。
【0518】
[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化279】
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無水DCM(10mL)中の((S)−3−ベンジルオキシ−1−カルバモイルプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(840mg、2.7mmol)の溶液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(550mg、2.9mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌したままにした。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(10mL)に再溶解した。混合物に、4−フルオロ−N−2−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(345mg、1.7mmol)を加え、混合物を75℃で16時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに、水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 cHex中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(546mg、67%)として得た。LCMS(方法B):R 3.89分 [M+H] 477.2。
【0519】
(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化280】
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DCM(10mL)中の[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(546mg、1.1mmol)の溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。無色の油状物(355mg、86%)。LCMS(方法B):R 1.89分 [M+H] 377.3。
【0520】
[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル](7H−プリン−6−イル)アミン
【化281】
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IPA(2mL)中の(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(355mg、0.94mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(230mg、0.94mmol)及びDIPEA(0.82mL、4.7mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の固体(465mg、86%)として得た。LCMS(方法B):R 3.56分 [M+H] 495.1。
【0521】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−ブロモエチルエステル
【化282】
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2,2−ジメチル塩化プロピオニル(10mL、81.2mmol)を、DCM(150mL)中の2−ブロモエタノール(5.48mL、77.4mmol)及びDIPEA(20.8mL、121.8mmol)の氷冷溶液に10分間かけて加えた。反応混合物を氷浴中でさらに15分間、次に室温で16時間撹拌した。反応混合物を1M HCl、飽和NaHCO水溶液及び水で連続して洗浄した。有機画分を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の1〜6% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の油状物(10.58g、65%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 4.37 (2 H, t, J=6.0 Hz), 3.52 (2 H, t, J=6.0 Hz), 1.23 (9 H, s)。
【0522】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((R)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)エチルエステル
【化283】
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DMF(20mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−ブロモエチルエステル(2.3g、11mmol)、(R)−ピペリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(2g、10.0mmol)、炭酸カリウム(4.15g、30mmol)及びヨウ化ナトリウム(0.15g、1mmol)の混合物を、室温で2日間撹拌した。反応混合物を、水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の油状物(2.884g、88%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 5.09 (1 H, bs), 4.25-4.07 (2 H, m), 3.73 (1 H, bs), 2.63-2.52 (3 H, m), 2.49 (1 H, bs), 2.31-2.24 (1 H, m), 1.74-1.61 (1 H, m), 1.59-1.49 (3 H, m), 1.44 (9 H, s), 1.21 (9 H, s)。
【0523】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((R)−3−アミノピペリジン−1−イル)エチルエステル
【化284】
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DCM(100mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((R)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)エチルエステル(2.86g、8.72mmol)の氷冷溶液に、TFA(25mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を1M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分をを合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を無色の油状物(1.678g、84%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 4.18 (2 H, t, J=6.0 Hz), 2.89-2.77 (2 H, m), 2.68-2.59 & 2.62 (3 H, m & t, J=6.0 Hz), 2.19-2.11 (1 H, m), 2.00-1.94 (1 H, m), 1.84-1.65 (2 H, m), 1.60-1.46 (1 H, m), 1.23 (2 H, bs), 1.20 (9 H, s), 1.15-1.03 (1 H, m)。
【0524】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化285】
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DMF(30mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((R)−3−アミノピペリジン−1−イル)エチルエステル(1.675g、7.33mmol)の氷冷溶液に、2,4−ジフルオロニトロベンゼン(1.517g、9.54mmol)及び炭酸カリウム(2.03g、14.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(2.533g、94%)として得た。LCMS(方法J):R 2.31分 [M+H] 368。
【0525】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化286】
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EtOAC(100mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(2.53g、6.88mmol)の溶液に、IMS(20mL)中の10% Pd/C(200mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を紫色の油状物(2.33g、100%)として得た。LCMS(方法J):R 1.75分 [M+H] 338。
【0526】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロ−フェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化287】
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DCM(30mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(500mg、1.48mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(309mg、1.63mmol)及びHOAt(202mg、1.48mmol)の氷冷混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−n’−エチルカルボジイミド塩酸塩(341mg、1.78mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で1.5時間撹拌し、次にDCMで希釈し、2M NaCO、次に水で洗浄した。有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物を紫色のガム状物(定量的)として得た。LCMS(方法B):R 2.50分 [M+H] 509。
【0527】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−アミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化288】
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DCM(20mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]−ピペリジン−1−イル}エチルエステル(0.74mmol)の氷冷溶液に、TFA(5mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を紫色の油状物(0.255g、2工程で84%)として得た。LCMS(方法J):R 1.65分 [M+H] 409。
【0528】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオニルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化289】
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n−ブタノール(4mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−アミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(0.255g、0.62mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.149g、0.62mmol)及びDIPEA(0.32mL、1.87mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で2時間、次に90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(0.301g、79%)として得た。LCMS(方法J):R 2.29分 [M+H] 611。
【0529】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノブチリルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化290】
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DCM(30mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(500mg、1.48mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ酪酸(331mg、1.63mmol)及びHOAt(202mg、1.48mmol)の氷冷混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(341mg、1.78mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で1時間撹拌し、次にDCMで希釈し、2M NaCO、次に水で洗浄した。有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜80% EtOAc)により精製して、標記化合物をピンク色のガム状物(0.734g、95%)として得た。LCMS(方法B):R 2.56分 [M+H] 523。
【0530】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−アミノブチリルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化291】
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DCM(25mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノブチリルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(0.732g、1.4mmol)の氷冷溶液に、TFA(6mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を褐色のガム状物(0.59g、100%)として得た。LCMS(方法B):R 1.76分 [M+H] 423。
【0531】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]ブチリルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化292】
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n−ブタノール(6mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(R)−3−[2−((S)−2−アミノブチリルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(0.588g、1.39mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.333g、1.39mmol)及びDIPEA(0.71mL、4.15mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を明褐色のガム状物(0.516g、59%)として得た。LCMS(方法B):R 2.47分 [M+H] 625。
【0532】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)エチルエステル
【化293】
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DMF(20mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−ブロモエチルエステル(2.3g、11mmol)、(S)−ピペリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(2g、10.0mmol)、炭酸カリウム(4.15g、30mmol)及びヨウ化ナトリウム(0.15g、1mmol)の混合物を、室温で3日間撹拌した。反応混合物を水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の油状物(3.23g、98%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 5.08 (1 H, bs), 4.27-4.07 (2 H, m), 3.73 (1 H, bs), 2.65-2.50 (3 H, m), 2.48 (1 H, bs), 2.30-2.24 (1 H, m), 1.74-1.61 (1 H, m), 1.58-1.47 (3 H, m), 1.44 (9 H, s), 1.21 (9 H, s)。
【0533】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((S)−3−アミノ−ピペリジン−1−イル)エチルエステル
【化294】
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DCM(80mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((S)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)エチルエステル(2.54g、7.73mmol)の氷冷溶液に、TFA(20mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を1M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(1.567g、89%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 4.18 (2 H, t, J=6.0 Hz), 2.89-2.77 (2 H, m), 2.68-2.59 & 2.62 (3 H, m & t, J=6.0 Hz), 2.20-2.12 (1 H, m), 2.00-1.94 (1 H, m), 1.82-1.65 (2 H, m), 1.60-1.46 (1 H, m), 1.28 (2 H, bs), 1.20 (9 H, s), 1.15-1.03 (1 H, m)。
【0534】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化295】
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DMF(30mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−((S)−3−アミノピペリジン−1−イル)エチルエステル(1.565g、6.85mmol)の氷冷溶液に、2,4−ジフルオロニトロベンゼン(1.517g、8.92mmol)及び炭酸カリウム(1.9g、13.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(2.307g、92%)として得た。LCMS(方法J):R 2.34分 [M+H]368。
【0535】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化296】
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EtOAC(100mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(2.3g、6.26mmol)の溶液に、IMS(20mL)中の10% Pd/C(200mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜6% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を暗赤色の油状物(1.464g、69%)として得た。LCMS(方法J):R 1.71分 [M+H]338。
【0536】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(S)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化297】
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DCM(40mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(1.464g、4.34mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.904g、4.77mmol)及びHOAt(0.591g、4.34mmol)の氷冷混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.0g、5.21mmol)を10分間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を氷浴中で2時間撹拌し、次にDCMで希釈し、2M NaCO、次に水で洗浄した。有機画分を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の40〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物を暗赤色のガム状物(2.054g、93%)として得た。LCMS(方法B):R 2.46分 [M+H] 509。
【0537】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(S)−3−[2−((S)−2−アミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル
【化298】
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DCM(40mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(S)−3−[2−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(2.054g、4.04mmol)の氷冷溶液に、TFA(14mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を紫色の油状物(1.443g、87%)として得た。LCMS(方法B):R 1.60分 [M+H] 409。
【0538】
2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオニルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル
【化299】
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n−ブタノール(7mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(S)−3−[2−((S)−2−アミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(0.591g、1.45mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.346g、1.45mmol)及びDIPEA(0.74mL、4.32mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(0.583g、66%)として得た。LCMS(方法J):R 2.39分 [M+H]611。
【0539】
2−{(S)−3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−イル}エタノール
【化300】
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6M HCl水溶液(8mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−{(S)−3−[2−((S)−2−アミノプロピオニルアミノ)−5−フルオロフェニルアミノ]ピペリジン−1−イル}エチルエステル(200mg、0.49mmol)の溶液を、30分間還流した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、ジオキサン/水(1:1)中の得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをジオキサン/水(1:1)、次にジオキサンで洗浄し、生成物をジオキサン中の10% 880 NHで溶離した。生成物を含有する画分を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の3〜18% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(71.2mg、47%)として得た。LCMS(方法J):R 0.39分 [M+H]307。
【0540】
1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン及び3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化301】
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ピリジン(60mL)中の1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(2.01g、0.0169mol)、酢酸銅(7.66g、42.2mmol)及びフェニルボロン酸(5.14g、042.2mmol)を、3日間大気にさらされたフラスコ中で37℃で激しく撹拌した。混合物を室温に放冷し、次に水とDCM(3×50mL)に分配した。合わせたDCM抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜6%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.60g)及び3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.06g)を白色の固体として与えた(合わせて81%)。
【0541】
1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン:LCMS(方法H):R 0.25分、[M+H] 196
3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン:LCMS(方法H):R 0.28分、[M+H] 196
1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−カルボアルデヒド
【化302】
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n−ブチルリチウム(ヘキサン類中2.5M、6.8mL、17.1mmol)を、窒素下、−78℃で、THF(40mL)中の1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(1.85g、9.48mmol)の溶液に加えた。混合物を−78℃で15分間、次に−10℃で10分間保持し、次に−78℃に再冷却し、DMF(1.5mL、0.190mol)を加えた。反応混合物を、−78℃で15分間、そして−10℃で10分間撹拌した。混合物を塩酸水溶液(1M、80mL)に注ぎ、得られた混合物を、飽和NaHCO水溶液(50mL)でpH8に調整し、次にEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物をメチルヘミアセタールを含有している黄色の固体(0.72g、34%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.28分、[M+H] 224
【0542】
1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノール
【化303】
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メチルマグネシウムブロミド(ジエチルエーテル中3.0M、2.1mL、6.36mmol)を、窒素下、−78℃で、THF(25mL)中の1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−カルボアルデヒド(0.71g、3.18mmol)の撹拌した溶液に加えた。得られた混合物を、−78℃で2時間、次に−10℃で20分間撹拌し、次に−78℃に再冷却し、そしてさらなるメチルマグネシウムブロミド(ジエチルエーテル中3.0M、1mL、3.00mmol)を加えた。得られた混合物を−10℃で30分間撹拌し、次に飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)に注ぎ、そしてEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物をTHF(25mL)に溶解し、−78℃に冷却し、そしてメチルマグネシウムブロミド(ジエチルエーテル中3.0M、2.1mL、6.36mmol)を加え、次に−78℃で30分間、続いて−10℃で1時間撹拌した。次に、混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.36g、47%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.42分、[M+H] 240。
【0543】
2−(1−アジドエチル)−1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化304】
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ジフェニルホスホリルアジド(0.50g、1.81mmol)及びジイソプロピル アザジカルボキシラート(0.61g、3.01mmol)を、窒素下、0℃で、ジオキサン(15mL)中の1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノール(0.36g、1.50mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.79g、3.01mmol)の撹拌した溶液に加えた。添加後、混合物を20℃で16時間撹拌した。さらなるジフェニルリン酸アジド(0.25g、0.91mmol)、トリフェニルホスフィン(0.40g、1.53mmol)及びジイソプロピル アザジカルボキシラート(0.30g、1.48mmol)を加え、得られた混合物を20℃で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を油状物として与えた(0.60g、トリフェニルホスフィンオキシドにより汚染)。LCMS(方法H):R 1.86分、[M+H] 265
【0544】
1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化305】
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EtOAc(20mL)中の2−(1−アジドエチル)−1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(0.40g、1.50mmol)と10%パラジウム担持炭(0.10g)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で16時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を白色の固体(0.194g、54%)として与えた。LCMS(方法J):R 0.26分、[M+H] 239。
【0545】
1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノン
【化306】
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LiHMDS(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2.0M、3.9mL、7.79mmol)を、窒素下、−78℃で、THF(20mL)中の3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(0.95g、4.87mol)の撹拌した溶液に加えた。得られた混合物を、−78℃で10分間、次に−10℃で15分間撹拌した。反応混合物を−78℃に再冷却し、N,N−ジメチルアセトアミド(0.72mL、7.79mmol)を加え、次に−78℃で5分間、次に−10℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜4%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(0.96g、76%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.76分、[M+H] 238
【0546】
1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノール
【化307】
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水素化ホウ素ナトリウム(0.27g、7.17mmol)を、窒素下、0℃で、メタノール(20mL)中の1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノン(0.85g、3.58mmol)の撹拌した懸濁液に加えた。反応混合物を15分間撹拌し、次に飽和水溶液塩化アンモニウム溶液に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(0.74g、87%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.76分、[M+H] 240。
【0547】
2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
【化308】
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ジフェニルホスホリルアジド(1.12g、4.06mmol)、次にジイソプロピル アザジカルボキシラート(1.37g、6.77mmol)を、窒素下、0℃で、ジオキサン(50mL)中の1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エタノール(0.81g、3.39mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.78g、6.77mmol)の撹拌した溶液に加えた。反応混合物を20℃で16時間撹拌し、次にDCMで希釈して、すべての物質を溶解させた。これをIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、メタノールで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜4%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を無色の油状物として与えた(1.48g、トリフェニルホスフィンオキシドにより汚染)。LCMS(方法H):R 1.79分、[M+H] 265。
【0548】
1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化309】
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EtOAc(40mL)中の2−(1−アジドエチル)−3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(0.89g、3.39mmol)と10%パラジウム担持炭(0.20g)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で3時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を白色の固体(0.53g、65%)として与えた。LCMS(方法H):R 0.25分、[M+H] 239。
【0549】
[(S)−1−(3−シアノ−4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化310】
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トリエチルアミン(0.55mL、3.96mmol)を、窒素下、0℃で、DCM中の3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル(0.30g、1.32mmol)、(S)−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸(0.30g、1.45mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.28g、1.45mmol)及びHOAt(0.20g、1.45mmol)の撹拌した混合物に加えた。得られた混合物を0℃で5分間、次に20℃で16時間撹拌した。反応混合物を0℃に再冷却し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ酪酸(0.30g、1.45mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.28g、1.45mmol)、HOAt(0.20g、1.45mmol)及びトリエチルアミン(0.55mL、3.96mmol)を順次加え、得られた混合物を20℃で24時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液(20mL)とDCM(3×20mL)に分配した。合わせたDCM抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物をオフホワイトの泡状物(0.64g)として与えた。LCMS(方法H):R 2.93分、[M+H] 413。
【0550】
2−((S)−1−アミノ−プロピル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル
【化311】
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ジオキサン中のHCl(4M、10mL、0.04mol)を、20℃で、ジオキサン(5mL)中の[(S)−1−(3−シアノ−4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.54g、1.32mmol)の溶液に加え、得られた混合物を80℃で17時間撹拌した。冷却後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液(20mL)とEtOAc(3×20mL)に分配した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO EtOAc中の0〜20%メタノール)により精製して、標記化合物を油状物(0.27g、69%)として与えた。LCMS(方法H):R 2.03分、[M+H] 295。
【0551】
(3−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピリジン−2−イル−アミン
【化312】
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DMF(20mL)中の2−クロロ−3−ニトロピリジン(3.42g、21.60mmol)及びピリジン−2−イルアミン(6.09g、0.65mol)を、80℃で18時間一緒に撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜5%メタノール)により精製して、標記化合物を橙色の固体(1.68g、36%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.45分、[M+H] 217。
【0552】
−ピリジン−2−イル−ピリジン−2,3−ジアミン
【化313】
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EtOAc(20mL)中の(3−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピリジン−2−イル−アミン(0.84g、3.89mmol)と10%パラジウム担持炭(0.30g)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で16時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を緑色の固体(0.63g、88%)として与えた。LCMS(方法H):R 1.87分、[M+H] 187。
【0553】
[(S)−1−(3−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化314】
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トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.08g、5.66mmol)を、窒素下、20℃でTHF(15mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.00g、5.33mmol)の溶液に加え、得られた混合物を2時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。エタノール(15mL)中のN−ピリジン−2−イル−ピリジン−2,3−ジアミン(0.62g、3.33mmol)の溶液を、残留物に加え、得られた溶液を75℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(3×30mL)と飽和NaHCO水溶液(30mL)に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜5%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を油状物(1.11g、98%)として与えた。LCMS(方法H):R 2.73分、[M+H] 340。
【0554】
(S)−1−(3−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン
【化315】
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トリフルオロ酢酸(20mL)を、DCM(10mL)中の[(S)−1−(3−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.10g、3.24mmol)の溶液に加え、30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物(0.145g、19%)を与えた。LCMS(方法H):R 0.26分、[M+H] 240。
【0555】
(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−ピリジン−2−イル−アミン
【化316】
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カリウムtert−ブトキシド(2.82g、25.2mmol)を、0℃で、THF(40mL)中の2−アミノピリジン(1.25g、13.2mmol)の溶液に加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(3g、12.6mmol)を、THF(10mL)中の溶液として加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、生成物をEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を黄色の固体(2.38g、60%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.16 (1H, ddd, J=5.1, 2.0, 1.0 Hz), 8.08 (1H, dd, J=9.3, 5.6 Hz), 7.82 (1H, br s), 7.62 (1H, ddd, J=8.1, 7.3, 1.8 Hz), 6.99 (1H, dd, J=9.2, 7.1 Hz), 6.91 (1H, ddd, J=7.3, 5.0, 1 Hz), 6.82 (1H, dt, J=8.3, 1.0 Hz)。
【0556】
3−ブロモ−4−フルオロ−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化317】
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メタノール(40mL)及び水(15mL)中の(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロ−フェニル)−ピリジン−2−イル−アミン(3.68g、11.8mmol)、鉄粉(2.63g、47.2mmol)及び塩化アンモニウム(3.63g、70.7mmol)を、90℃で1.5時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水に溶解し、EtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(2.5g、75%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.23-8.17 (1H, m), 7.48 (1H, ddd, J=8.4, 7.3, 1.9 Hz), 6.94 (1H, dd, J=8.8, 7.9 Hz), 6.77 (1H, ddd, J=7.2, 5.0, 1.0 Hz), 6.73 (1H, dd, J=8.8, 5.0 Hz), 6.31 (1H, dt, J=8.3, 1.0 Hz), 6.10 (1H, br s), 3.94 (2H, br s)。
【0557】
[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化318】
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DCM(10mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.0g、5.4mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.1g、5.78mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、この間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(10mL)に溶解した。3−ブロモ−4−フルオロ−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.96g、3.4mmol)を加え、反応物を75℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(832mg、56%)として得た。LCMS(方法C):R=3.39分、[M+H]=435+437。
【0558】
[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]−アミン
【化319】
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[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(220mg、0.66mmol)を、ジオキサン中の塩酸(15mL、4M)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、次に残留物をIPAに溶解し、そして6−クロロ−9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン(203mg、0.85mmol)及びDIPEA(168μL、0.99mmol)を加えた。反応混合物を90℃で16時間加熱し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜100%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(267mg、76%)として得た。LCMS(方法C):R=3.01分、[M+H]=537+538。
【0559】
[(S)−1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化320】
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ジオキサン(10mL)及び水(0.5mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(267mg、0.49mmol)の溶液に、シクロプロピルボロン酸(64mg、0.75mmol)、炭酸セシウム(242mg、0.75mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(57mg、0.05mmol)を加え、超音波処理中の間、混合物にアルゴンをバブリングして反応混合物を脱ガスした。反応混合物を16時間加熱還流した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、分取HPLC(C18 Phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 25分 傾斜)に付して、標記化合物を白色の固体(59mg、24%)として得た。LCMS(方法C):R=2.98分、[M+H]=499。
【0560】
(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロ−フェニル)−ピリジン−2−イルアミン
【化321】
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カリウムtert−ブトキシド(2.59g、23.1mmol)を、0℃で、THF(30mL)中の2−アミノピリジン(1.14g、12.1mmol)の溶液に加え、反応混合物を0℃で20分間撹拌した。1,3−ジフルオロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(2g、11.6mmol)を、THF(10mL)中の溶液として加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、生成物をEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を黄色の固体(2g、70%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.53 (1H, br s), 8.19 (1H, ddd, J=5.1, 1.9, 0.8 Hz), 8.02 (1H, dd, J=9.2, 5.7 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.2, 7.3, 1.9 Hz), 6.94 (1H, dd, J=9.1, 8.2 Hz), 6.86 (1H, ddd, J=7.3, 5.1, 1.0 Hz), 6.69 (1H, dt, J=8.3, 0.9 Hz), 2.06 (3H, d, J=2.8 Hz)。
【0561】
4−フルオロ−3−メチル−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化322】
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EtOAc(25mL)中の(3−フルオロ−2−メチル−6−ニトロ−フェニル)−ピリジン−2−イル−アミン(2g、8.1mmol)の溶液に、パラジウム担持炭(200mg、10重量%)を加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(1.7g、100%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.19-8.11 (1H, m), 7.42 (1H, ddd, J=8.8, 7.1, 2.0 Hz), 6.86 (1H, t, J=8.9 Hz), 6.69 (1H, dd, J=6.9, 5.1 Hz), 6.61 (1H, dd, J=8.8, 5.4 Hz), 6.16 (1H, d, J=8.3 Hz), 6.07 (1H, br s), 3.76 (2H, br s), 2.10 (3H, d, J=1.9 Hz)。
【0562】
[(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化323】
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DCM(15mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.52g、8.1mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.63g、8.6mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、この間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(15mL)に溶解した。4−フルオロ−3−メチル−N−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(1.0g、5.1mmol)を加え、反応物を75℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(1.29g、76%)として得た。LCMS(方法C):R=3.22分、[M+H]=371。
【0563】
(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化324】
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[(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.29g、3.5mmol)を、ジオキサン中の塩酸(15mL、4M)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記化合物をオフホワイトの固体(1.17g、100%)として得た。LCMS(方法C):R=1.88分、[M+H]=271。
【0564】
6−フルオロ−3−ニトロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル
【化325】
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カリウムtert−ブトキシド(2.44g、21.6mmol)を、0℃で、THF(40mL)中の2−アミノピリジン(1.07g、11.4mmol)の溶液に加え、反応混合物を0℃で20分間撹拌した。得られた混合物を、−78℃で、THF(10mL)中の3−アミノ−2,6−ジフルオロベンゾニトリル(2g、0.8mmol)の溶液にカニューレを介して加え、反応混合物を−78℃で15分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、生成物をEtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を黄色の固体(1.3g、46%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 9.28 (1H, d, J=16.6 Hz), 9.16-9.11 (1H, m), 7.92 (1H, dd, J=8.6, 5.3 Hz), 7.57 (1H, ddd, J=8.9, 6.5, 1.8 Hz), 7.34 (1H, ddd, J=9.0, 1.3, 0.8 Hz), 6.94 (1H, dd, J=11.8, 8.8 Hz), 6.84 (1H, dd, J=7.7, 6.5, 1.5 Hz)。
【0565】
3−アミノ−6−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル
【化326】
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メタノール(20mL)及び水(7mL)中の6−フルオロ−3−ニトロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル(1.3g、5.0mmol)、鉄粉(1.12g、20.1mmol)及び塩化アンモニウム(1.55g、30.2mmol)を、90℃で3時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水に溶解し、EtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の固体(620mg、54%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 9.05 (1H, ddd, J=7.5, 1.1, 0.8 Hz), 9.00-8.89 (1H, m), 7.34 (1H, ddd, J=9.1, 6.2, 1.7 Hz), 7.23-7.19 (1H, m), 6.83 (1H, s), 6.80 (1H, d, J=2.8 Hz), 6.65 (1H, ddd, J=7.6, 6.4, 1.4 Hz), 4.53 (2H, br s)。
【0566】
[(S)−1−(7−シアノ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化327】
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DCM(7mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(820mg、4.4mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(877mg、4.6mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、この間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(7mL)に溶解した。3−アミノ−6−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)ベンゾニトリル(620mg、2.7mmol)を加え、反応物を75℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(563mg、54%)として得た。LCMS(方法C):R=3.20分、[M+H]=382。
【0567】
2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル二塩酸塩
【化328】
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[(S)−1−(7−シアノ−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(563mg、1.47mmol)を、ジオキサン中の塩酸(10mL、4M)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記化合物をオフホワイトの固体(523mg、100%)として得た。LCMS(方法C):R=1.75分、[M+H]=282。
【0568】
2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩
【化329】
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0℃で、DCM(20mL)中の3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノ安息香酸メチルエステル(1g、3.8mmol)、Boc−ala−OH(727mg、3.8mmol)及びHOAT(522mg、3.8mmol)の溶液に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(810mg、4.2mmol)を加え、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。残留物をジオキサン中のHCl(20mL、4M)に溶解し、反応混合物を75℃で45分間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記生成物を暗紫色の固体(1.48g、100%)として与えた。LCMS(方法C):R=1.95分、[M+H]=314。
【0569】
5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化330】
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IPA(20mL)中の2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩(1.4g、3.8mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン(1.18mg、4.94mmol)及びDIPEA(2.6mL、15.2mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(1.34g、67%)として与えた。LCMS(方法C):R=3.11分、[M+H]=516。
【0570】
5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸
【化331】
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メタノール(40mL)及び水(4mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(1.34g、2.66mmol)の溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.l66g、15.9mmol)を加え、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮してメタノールを除去し、HCl(1M)の添加により、残留水溶液をpH約4に酸性化し、沈殿物の形成を引き起こした。生成物を濾過により集め、真空下で乾燥させて、標記化合物をオフホワイトの固体(564mg、43%)として与えた。LCMS(方法C):R=2.44分、[M+H]=502。
【0571】
(2,3−ジフルオロ−6−ニトロ−フェニル)−フェニルアミン
【化332】
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−78℃で、THF(40mL)中のアニリン(1.6g、16.9mmol)の溶液に、LiHMDS(34mL、1M、33.9mmol)を加え、反応混合物を−78℃で10分間撹拌した。この溶液を、−78℃で、THF(10mL)中の2,3,4−トリフルオロニトロベンゼン(3g、16.9mmol)の溶液にカニューレを介して加え、暗紫色の反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を暗橙色の固体(4.2g、100%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.95 (1H, br s), 8.00 (1H, ddd, J=9.7, 5.4, 2.3 Hz), 7.31-7.25 (2H, m), 7.13-7.08 (1H, m), 7.04-6.99 (2H, m), 6.75-6.67 (1H, m)。
【0572】
3,4−ジフルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化333】
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メタノール(60mL)及び水(15mL)中の(2,3−ジフルオロ−6−ニトロ−フェニル)−フェニルアミン(4.2g、16.9mmol)、鉄粉(3.8g、67.6mmol)及び塩化アンモニウム(5.2g、101.4mmol)を、90℃で3時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水に溶解し、EtOAc(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を赤色の固体(3.7g、100%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.25-7.16 (2H, m), 6.94-6.82 (2H, m), 6.70-6.64 (2H, m), 6.47 (1H, ddd, J=12.0, 6.1, 3.0 Hz), 5.23 (1H, br s), 3.71 (2H, br s)。
【0573】
(R)−1−(6,7−ジフルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン二塩酸塩
【化334】
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DCM(5mL)中の3,4−ジフルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(400mg、1.8mmol)、Boc−ser(OMe)−OH(800mg、2.0mmol)、HOAT(340mg、2.0mmol)及びN−メチルモルホリン(500μL、4.0mmol)の溶液に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(480mg、2.0mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。残留物をジオキサン中のHCl(10mL、4M)に溶解し、反応混合物を80℃で4時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc(10mL)に溶解した。この溶液を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、生成物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物をオフホワイトの固体(207mg、38%)として与えた。LCMS(方法C):R=2.27分、[M+H]=304。
【0574】
[(R)−1−(6,7−ジフルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化335】
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2−ブタノール(5mL)中の(R)−1−(6,7−ジフルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン二塩酸塩(0.20g、0.68mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン(0.195mg、0.81mmol)及びDIPEA(233μL、1.36mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物をオフホワイトの固体(290mg、84%)として与えた。LCMS(方法C):R=3.48分、[M+H]=506。
【0575】
2−ブロモ−4−ニトロ−3−フェニルアミノフェノール
【化336】
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ジオキサン(20mL)及び水(10mL)中の(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(1.5g、4.8mmol)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(88mg、0.96mmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(164mg、0.39mmol)及び水酸化カリウム(812mg、14.4mmol)を加えた。超音波処理を受けている間、混合物にアルゴンをバブリングして反応混合物を脱ガスした。反応混合物を90℃で3時間加熱し、その後水で希釈し、HCl(1N)の添加により約pH3に酸性化した。混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を黄色の固体(879mg、59%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.85 (1H, br s), 8.18 (1H, d, J=12.6 Hz), 7.31-7.24 (2H, m), 7.10-7.03 (1H, m), 6.92-6.86 (2H, m), 6.80 (1H, d, J=12.6 Hz)。
【0576】
(2−ブロモ−3−メトキシ−6−ニトロ−フェニル)−フェニルアミン
【化337】
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アセトン中の2−ブロモ−4−ニトロ−3−フェニルアミノフェノール(450mg、1.45mmol)の溶液に、ヨウ化メチル(0.34mL、5.44mmol)及び炭酸カリウム(751mg、5.44mmol)を加え、反応混合物を40℃で16時間加熱した。混合物を水で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(470mg、100%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.36 (1H, br s), 8.19 (1H, d, J=9.6 Hz), 7.28-7.22 (2H, m), 7.05-7.00 (1H, m), 6.89-6.84 (2H, m), 6.69 (1H, d, J=9.7 Hz), 4.01 (3H, s)。
【0577】
3−ブロモ−4−メトキシ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化338】
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EtOAc(15mL)中の(2−ブロモ−3−メトキシ−6−ニトロ−フェニル)−フェニルアミン(470mg、1.81mmol)の溶液に、パラジウム担持炭(100mg、10重量%)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の固体(426mg、100%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.24-7.17 (2H, m), 6.89-6.83 (1H, m), 6.74-6.72 (1H, m), 6.68-6.63 (2H, m), 5.48 (1H, br s), 3.85 (3H, s)。
【0578】
(S)−1−(7−ブロモ−6−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化339】
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0℃で、DCM(10mL)中の3−ブロモ−4−メトキシ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(421mg、1.8mmol)、Boc−ala−OH(343mg、1.8mmol)及びHOAT(247mg、1.8mmol)の溶液に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(383mg、1.99mmol)を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。残留物をジオキサン中のHCl(10mL、4M)に溶解し、反応混合物を75℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記生成物を暗紫色の固体(758mg、100%)として与えた。LCMS(方法C):R=2.15分、[M+H]=346&348。
【0579】
[(S)−1−(7−ブロモ−6−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化340】
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IPA(10mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−6−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.75g、1.8mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン(0.56mg、2.34mmol)及びDIPEA(1.2mL、7.2mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(453mg、44%)として与えた。LCMS(方法C):R=3.22分、[M+H]=548&550。
【0580】
t−ブチル(3−オキソシクロブチル)カルバマート
【化341】
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CHCl(60mL)中の3−オキソシクロブタンカルボン酸(10g、87.64mmol)の溶液に、SOCl(19mL、262.92mmol)を激しく撹拌しながら少量ずつ加えた。得られた混合物を1.5時間還流した。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をDCE(2×30mL)に溶解し、蒸発させてHClとSOClを除去した。粗生成物をアセトン(25mL)に溶解し、得られた溶液を、HO(30mL)中のNaN(11.48g、177.03mmol)の予め冷却しておいた溶液(0℃で)に30分間かけて滴下した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次に氷(80g)を加え、そして生成物をEtO(4×75mL)で抽出し、乾燥させ(MgSO)、そして減圧下で120mLに濃縮した。得られた溶液を、トルエン(100mL)に加え、混合物を90℃で加熱した。残留エーテルを留去した後、混合物を、Nの発生が停止するまで、90℃で30分間撹拌した。次に、tert−ブタノール(27.68mL)を加え、混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に放冷し、溶媒を真空下で除去して、標記化合物を淡赤色の光沢のある固体(14.35g、88.5%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 4.9 (1 H, br, NH), 4.35-4.17 (1 H, m), 3.46-3.31 (2 H, m), 3.11-2.96 (2 H, m), 1.45 (9 H, s)。(NMRスペクトル番号:328453)
【0581】
tert−ブチル(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート
【化342】
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t−ブチル−(3−オキソシクロブチル)カルバマート(10g、54.05mmol)を、アルゴン雰囲気下で乾燥THF(100mL)に溶解し、溶液を−78℃に冷却した。L-Selectride(登録商標)(THF中1M、81.1mL、81.1mmol)を、1時間かけて少量ずつ加えた。混合物を−78℃で1時間保持し、HO(36mL)中のNaOH(3.3g)の溶液を、30分かけて滴下し、続いて30% H水溶液(30mL)を2時間かけて滴下した。暗黄色の沈殿物を観察した。得られた混合物を室温に温め、次にEtOAc(250mL)で希釈し、10% NaSO水溶液(100mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、そして乾燥させた(MgSO4)。溶媒を真空下で蒸発させ、黄色の油状物をもたらし、これを静置して凝固させた。生成物をシクロヘキサン(50mL)でトリチュレートして、標記化合物を黄色の固体(7.2g、72%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 4.62 (1 H, br, NH), 4.08-3.95 (1 H, m), 3.74-3.54 (1 H, m), 2.83-2.69 (2 H, m), 2.43 (1H, br, d, J=3.69 Hz), 1.86-1.72 (2 H, m), 1.46 (9 H, s)。
【0582】
(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化343】
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tert−ブチル(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート(2.0g、10.7mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥THF(50mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。この清澄な溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、0.428g、10.7mmol)を少量ずつ加えた(Hの発生が観察された)。混合物を室温で30分間撹拌し、次に臭化ベンジル(1.91mL、16.04mmol)を滴下し、得られた黄色の懸濁液を室温で16時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液(20mL)でクエンチし、飽和NaHCO水溶液(40mL)とDCM(60mL)に分配した。合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を白色の固体(2.40g、81%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.41-7.22 (5H, m), 4.66 (1 H, br, NH), 4.42 (2 H, s), 3.83-3.65 (2 H, m), 2.79-2.61 (2 H, m), 1.86-1.72 (2 H, m), 1.46 (9 H, s)。
【0583】
cis−3−ベンジルオキシシクロブチルアミン
【化344】
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DCM(20mL)中の(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.40g、8.67mmol)の溶液に、TFA(4mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、そしてSCX−2(20g)に装填した。カートリッジをDCM、次にMeOH、次にMeOH中の2M NH溶液で洗浄した。関連する画分を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(1.48g、95%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.36-7.30 (5H, m), 4.40 (2 H, s), 3.73-3.61 (1 H, m), 3.06-2.93 (1 H, m), 2.72-2.58 (2H, m), 1.74-1.61 (2 H, m), 1.47 (2 H, s, br)。
【0584】
−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化345】
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CHCN(60mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.92mL、8.36mmol)の溶液に、cis−3−ベンジルオキシシクロブチルアミン(1.48g、8.36mmol)及びDIPEA(1.46mL、8.36mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(3.2g、定量的)として得た。このようにして得られた生成物(1.6g、5.03mmol)のMeOH(20mL)中の溶液に、鉄粉(1.13g、20.12mmol)、NHCl(1.56g、30.18mmol)及びHO(8mL)を加え、反応混合物を、窒素雰囲気下、90℃で2時間撹拌した。得られた暗緑色の混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、暗褐色の固体を与えた。粗物質を、EtOAc(50mL)と水(30mL)に分配した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮して、標記化合物を暗褐色のガム状物(1.13g、78%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.25-7.30 (5 H, m), 6.6 (1 H, dd, J=14.0, 2.8Hz), 6.35-6.26 (1 H, m), 6.26-6.18 (1 H, m), 4.43 (2H, s), 3.95-3.83(1 H, m), 3.50-3.37 (1H, m), 2.90-2.78 (2 H, m), 1.92-1.79 (2 H, m)。NMR:LCMS(方法B):R 2.87分 [M+H] 287。
【0585】
[(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化346】
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DCM(20mL)中のN−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(1.13g、3.95mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.83g、4.35mmol)及びHOAt(0.59g、4.35mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。この混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.83g、4.35mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、次にDCMと10%クエン酸水溶液に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、そして得られた暗褐色の残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(1.93g、93%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.46 (1H, s, br), 7.36-7.30 (5 H, m), 7.11 (1 H, q, J=14.8Hz, 2.5Hz), 6.37 (1 H, dt, J=19.5Hz, 2.8Hz), 6.25(1 H, dd, J=14Hz, 2.82Hz), 4.94 (1H, d, J=5.83Hz), 4.43 (2H, s), 4.23-4.07 (1H, m), 3.93-3.81 (1H, m), 3.47-3.35 (1H, m), 2.88-2.75 (1H, m), 2.03-1,85 (1H, m), 1.45 (3H, d, J=2.46Hz), 1.43 (9H, s)。LCMS(方法B):R 3.88分 [M+H] 458。このようにして得られた化合物(1g、2.19mmol)を、AcOH(15mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で蒸発させ、そして残留物をDCM(40mL)と飽和NaHCO溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた暗黄色の残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡い赤色のガム状物(570mg、60%)として得た。LCMS(方法B):R 3.61分 [M+H] 440.0。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.70-7.60 (2 H, m), 7.44-7.37 (5 H, m), 7.05-6.96 (1 H, m), 5.38-5.26 (1 H, m), 5.20-5.05 (1 H, m), 4.82-4.68 (1H, m), 4.55 (2H, s), 4.10-3.97 (1H, m), 3.02-2.77 (4H, m), 1.47 (3H, d, J=2.44Hz), 1.44 (9H, s)。
【0586】
(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化347】
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DCM(10mL)中の[(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(570mg、1.3mmol)の溶液に、TFA(4mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、そしてSCX−2(20g)に装填した。カートリッジをDCM、次にMeOH、そして次にMeOH中の2M NH溶液で洗浄した。関連する画分を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色のガム状物(320mg、73%)として得た。LCMS(方法J):R 1.97分 [M+H] 340。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.69-7.55 (2 H, m), 7.44-7.24 (5 H, m), 7.0 (1 H, dt, J=11.8, 2.5Hz), 4.81-4.66 (1 H, m), 4.53 (2H, s), 4.32-4.21 (1H, m), 4.08-3.95 (1H, m), 3.02-2.75 (4H, m), 1.90 (2H, s, br), 1.50 (3H, d, J=7.0Hz)。
【0587】
[(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン
【化348】
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IPA(5mL)中の(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(310mg、0.91mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(219mg、0.91mmol)及びDIPEA(0.81mL、4.57mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を真空下で濃縮し、DCMに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物をガラス質の白色の固体(320mg、76%)として得た。LCMS(方法B):R 2.76分 [M+H] 458。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.48 (1 H, s), 7.95 (1 H, s ), 7.71-7.58 (2 H, m), 7.42-7.35 (5 H, m), 7.07-6.90 (2 H, m), 5.95 (1 H, s, br), 4.97-4.80 (m, 1H), 4.52 (2H, s), 4.05-3.92(1H, m), 3.01-2.86 (2H, m), 2.81-2.64 (1H, m), 1.75 (3H, d, J=6.85Hz)。
【0588】
trans−4−ニトロ安息香酸 3−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロブチルエステル
【化349】
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乾燥THF(40mL)中のtert−ブチル(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート(2g、10.7mmol)及びp−ニトロ安息香酸(1.97g、11.8mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(4.20g、16.05mol)及びDEAD(3.17mL、20.0mmol)を0℃で連続して加えた。得られた混合物を、rt(室温)で一晩撹拌した、形成された暗赤色の溶液を真空下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡黄色の固体(4.2g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3): δ 8.29 (2H, dd, J=8.9 Hz), δ 8.20 (2H, dd, J=8.9 Hz), 5.42-5.31 (1H, m ), 4.7 (1H, s, br), 4.37-4.26 (1H, m), 2.71-2.57 (2H, m), 2.53-2.36 (2H, m), 1.45 (9H, s)。
【0589】
tert−ブチル(trans−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート
【化350】
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CO(1.26g、9.06mmol)、HO(8.5mL)及びメタノール(40mL)の混合物に、trans−4−ニトロ安息香酸 3−tert−(ブトキシカルボニルアミノ)シクロブチルエステル(2.0g、5.97mmol)を加えた。得られた混合物を、70℃で1時間還流した。反応混合物を室温に冷やし、濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の固体(0.95g、82%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ 4.67 (1H, s, br), 4.55-4.40 (1H, m), 2.38-2.14 (4H, m), 1.82 (1H,s, br), 1.43 (9H, s)。
【0590】
(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化351】
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tert−ブチル(trans−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート(0.93g、4.97mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥THF(20mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。この清澄な溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、0.2g、4.97mmol)を少量ずつ加えた(Hの発生が観察された)。混合物を室温で30分間撹拌し、次に臭化ベンジル(0.88mL、7.45mmol)を滴下し、得られた暗褐色の懸濁液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(20mL)でクエンチし、飽和NaHCO水溶液(40mL)とDCM(60mL)に分配した。合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(0.99g、72%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.35-7.31 (5H, m), 4.65 (1 H, br, NH), 4.40 (2 H, s), 4.24-4.12 (2 H, m), 2.50-2.35 (2 H, m), 2.18-2.06 (2 H, m), 1.43 (9 H, s)。
【0591】
trans−3−ベンジルオキシシクロブチルアミン
【化352】
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DCM(10mL)中の(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.99g、3.56mmol)の溶液に、TFA(2mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCMに溶解し、SCX−2(20g)カートリッジに装填した。カートリッジをDCM、次にMeOH、そして次にMeOH中の2M NH溶液で洗浄した。関連する画分を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(0.6g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.36-7.31 (5H, m), 4.40 (2 H, s), 4.29-4.20 (1 H, m), 3.75-3.65 (1 H, m), 2.39-2.26 (2H, m), 2.02-1.90(2 H, m), 1.49 (2 H, s, br)。
【0592】
−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化353】
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CHCN(10mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.37mL、3.39mmol)の溶液に、trans−3−ベンジルオキシシクロブチルアミン(0.6g、3.39mmol)及びDIPEA(0.6mL、3.39mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で濃縮して、化合物を黄色の油状物(1.2g、定量的)として得た。このようにして得られた生成物(1.2g、3.77mmol)のMeOH(20mL)中の溶液に、鉄粉(0.85g、15.08mmol)、NHCl(1.17g、22.62mmol)及びHO(8mL)を加え、反応混合物を、窒素雰囲気下、90℃で2時間撹拌した。得られた暗緑色の混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAc(50mL)と水(30mL)に分配した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を暗黄色のガム状物(0.73g、68%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.37-7.32 (5 H, m), 6.63 (1 H, q, J=14.0Hz, 2.8Hz), 6.40 (1 H, dt, J=19.6Hz, 2.7Hz), 6.20 (1 H, dd, J=13.6Hz, 2.7Hz), 4.44 (2H, s), 4.35-4.24(1 H, m), 4.01-3.92 (1H, m), 2.55-2.42 (2 H, m), 2.25-2.13 (2 H, m)。
【0593】
[(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化354】
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DCM(20mL)中のN−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−4−フルオロ−ベンゼン−1,2−ジアミン(1.73g、2.55mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.54g、2.81mmol)とHOAt(0.38g、2.81mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。この混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.54g、2.81mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、次にDCM(30mL)と10%クエン酸水溶液(20mL)に分配した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物をオフホワイトのガム状物として得、これを静置して凝固させた(0.88g、75%)。LCMS(方法B):R 3.85分 [M+H] 458。
【0594】
このようにして得られた化合物(0.88g、1.93mmol)を、AcOH(10mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、残留物をDCM(40mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた暗褐色の残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を暗黄色の油状物(0.46g、55%)として得た。LCMS(方法B):R 3.63分 [M+H] 440
【0595】
(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化355】
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DCM(10mL)中の[(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.46g、1.05mmol)の溶液に、TFA(4mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた淡赤色のガム状残留物をDCMに溶解し、そしてSCX−2(20g)カートリッジに装填した。カートリッジをDCM、次にMeOH、そして次にMeOH中の2M NH溶液で洗浄した。関連する画分を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色のガム状物(0.28g、80%)として得た。LCMS(方法B):R 2.17分 [M+H] 340
【0596】
[(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン
【化356】
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IPA(5mL)中の(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(210mg、0.62mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(148mg、0.62mmol)及びDIPEA(0.55mL、3.09mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を真空下で濃縮し、DCMに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガラス質の固体(120mg、43%)として得た。LCMS(方法J):R 2.72分 [M+H] 458
【0597】
4−アミノ−6−[(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル
【化357】
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IPA(3mL)中の(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(67mg、0.20mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(31mg、0.20mmol)及びDIPEA(0.18mL、0.99mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を真空下で濃縮し、DCMに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM、次にMeOH、そして次に2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガラス質の固体(60mg、67%)として得た。LCMS(方法B):R 3.09分 [M+H] 458
【0598】
(cis−3−メトキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化358】
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tert−ブチル(cis−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート(0.8g、4.3mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥THF(25mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。この清澄な溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、0.17g、4.3mmol)を少量ずつ加えた(Hの発生が観察された)。混合物を室温で30分間撹拌し、次にヨードメタン(0.40mL、1.5mmol)を滴下し、そして得られた黄色の懸濁液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液(20mL)でクエンチし、飽和NaHCO水溶液(40mL)とDCM(60mL)に分配した。合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(傾斜 シクロヘキサン中の0〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物を白色の固体(0.58g、66%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 4.66 (1 H, br, NH), 3.71-3.62 (1 H, m), 3.61-3.50 (1 H, m), 2.71(3 H, s), 2.76-1.62 (2 H, m), 1.78-1.62 (2 H, m), 1.41 (9 H, s)。
【0599】
cis−3−メトキシシクロブチルアミン
【化359】
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DCM(20mL)中の(cis−3−メトキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(580mg、2.8mmol)の溶液に、TFA(10mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(170mg、58%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 3.53-3.48 (1 H, m), 3.06-2.93 (1 H, m), 2.71-2.58 (2H, m), 1.64-1.52 (2 H, m), 1.51 (2 H, s, br)。
【0600】
4−フルオロ−N−(cis−3−メトキシシクロブチル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化360】
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CHCN(3mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.18mL、1.6mmol)の溶液に、cis−3−メトキシシクロブチルアミン(0.17g、1.6mmol)及びDIPEA(0.28mL、1.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、さらに精製することなく次の工程に実施した(0.39g、定量的)。このようにして得られた生成物(1.6mmol)のEtOAc(15mL)中の溶液に、Pd/C(350mg)を加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗色の油状物(0.453g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.67-6.06 (1 H, m), 6.35-6.17 (2 H, m), 3.75-3.63 (1 H, m), 3.61-3.25 (3H, br s), 3.22 (3 H, s), 3.12-2.93 (1 H, m), 2.90-2.78 (2 H, m), 1.85-1.60 (2 H, m)。
【0601】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(cis−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化361】
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DCM(8mL)中の4−フルオロ−N−(cis−3−メトキシシクロブチル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.34g、1.6mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.33g、1.8mmol)及びHOAt(0.24g、1.8mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。この混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.35g、1.8mmol)を少量ずつ加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、次にDCM(30mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、この化合物をピンク色の油状物(0.348g、57%)として得た。このようにして得られた化合物を、AcOH(8mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、そして残留物をDCM(40mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、次に真空下で濃縮した。得られた暗褐色の残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.222g、38%)として得た。LCMS(方法B):R 2.86分 [M+H] 364.03
【0602】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(cis−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化362】
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DCM(5mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(cis−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.22g、0.61mmol)の溶液に、TFA(3mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。黄色の油状物(定量的)。LCMS(方法B):R 1.72分 [M+H] 263.90。
【0603】
(trans−3−メトキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化363】
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tert−ブチル(trans−3−ヒドロキシシクロブチル)カルバマート(1.18g、6.3mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥THF(25mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。この清澄な溶液に、水素化ナトリウム(油中60%分散液、0.25g、6.3mmol)を少量ずつ加えた(Hの発生が観察された)。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次にヨードメタン(0.40mL、1.5mmol)を滴下し、そして得られた黄色の懸濁液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(20mL)クエンチし、飽和NaHCO水溶液(40mL)とDCM(60mL)に分配した。合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(傾斜 シクロヘキサン中の0〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(1.05g、82%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 4.65 (1 H, br s), 4.22-4.10 (1 H, m), 4.00-3.92 (1 H, m), 2.40-2.28 (2 H, m), 2.18-2.12 (2 H, m), 1.43 (9 H, s)。
【0604】
trans−3−メトキシシクロブチルアミン
【化364】
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DCM(30mL)中の(trans−3−メトキシシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.05g、5.1mmol)の溶液に、TFA(15mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(511mg、96%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.42 (2H, br s), 4.30-4.09 (2 H, m), 3.78 (1 H, d, J=10.3 Hz), 3.12 (3 H, s), 1.43-1.15 (3H, m)。
【0605】
4−フルオロ−N(trans−3−メトキシシクロブチル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化365】
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CHCN(3mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.2mL、1.7mmol)の溶液に、trans−3−メトキシシクロブチルアミン(0.18g、1.7mmol)及びDIPEA(0.3mL、1.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、さらに精製することなく次の工程に実施した(0.41g、定量的)。このようにして得られた生成物(1.7mmol)のEtOAc(15mL)中の溶液に、Pd/C(350mg)を加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。懸濁液を、セライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗色の油状物(0.36g、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.68-6.59 (1 H, m), 6.33 (1 H, dt, J=19.6 Hz, 2.7 Hz), 6.18 (1 H, dd, J =13.6 Hz, 2.7Hz), 4.00-3.90 (1 H, m), 3.76-3.63 (1H, m), 3.53 (3H, br s), 3.27 (3 H, s), 2.49-2.37 (2 H, m), 2.36-2.12 (2 H, m)。
【0606】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(trans−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化366】
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DCM(8mL)中の4−フルオロ−N−(trans−3−メトキシシクロブチル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.36g、1.7mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.35g、1.9mmol)及びHOAt(0.26g、1.9mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。この混合物に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.36g、1.9mmol)を少量ずつ加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を室温に温め、次にDCM(30mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、化合物をピンク色の固体(0.188g、29%)として得た。このようにして得られた化合物をAcOH(8mL)に溶解し、70℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、そして残留物をDCM(40mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)に分配した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた暗褐色の残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.125g、20%)として得た。LCMS(方法B):R 2.84分 [M+H] 364.05
【0607】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(cis−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化367】
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DCM(3mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(trans−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.125g、0.34mmol)の溶液に、TFA(2mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく続く工程において使用した。黄色の油状物(85mg、95%)。LCMS(方法J):R 1.60分 [M+H] 264.23。610116410
【0608】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−ピリジン−4−イル−アミン
【化368】
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カリウムtert−ブトキシド(898mg、8.0mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で無水THF(5mL)中の4−アミノピリジン(376mg、4.00mmol)の撹拌した溶液に加えた。0℃で15分撹拌した後、無水THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.44mL、4.0mmol)を加え、そして撹拌を0℃で1時間続けた。反応混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)に注いだ。水相をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の固体(557mg、60%)として得た。LCMS(方法C):R 1.26分 [M+H] 234.12
【0609】
4−フルオロ−N−ピリジン−4−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化369】
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MeOH:水の3:1混合物(40mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−ピリジン−4−イル−アミン(375mg、1.61mmol)の混合物に、NHCl(516mg、9.65mmol)及び鉄粉(359mg、6.43mmol)を加え、反応混合物を80℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、固体をセライト(登録商標)パッドで濾過し、そしてさらなるMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮して、標記化合物を暗ベージュ色の固体(215mg、66%)として得た。LCMS(方法C):R 1.32分 [M+H] 204.09
【0610】
[1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化370】
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DCM(5mL)中の(S)−Boc−アラニンアミド(385mg、2.05mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(389mg、2.05mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で1時間撹拌したままにした。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物に、無水EtOH(5mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−4−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(208mg、1.02mmol)を加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(210mg、58%)として得た。LCMS(方法C):R 2.84分 [M+H] 357.15
【0611】
1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化371】
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DCM(2mL)及びTFA(1mL)中の[1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(210mg、0.59mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物(120mg、79%)を黄色の固体として得た。LCMS(方法C):R 1.63分 [M+H] 257.15。
【0612】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(5−フルオロピリジン−3−イル)アミン
【化372】
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LiHMDS(THF中1.0M、10.0mL、10.0mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で無水THF(10mL)中の3−アミノ−5−フルオロピリジン(588mg、5.26mmol)の撹拌した溶液に滴下した。20分後、2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.55mL、5.0mmol)を加え、−78℃で撹拌を1時間続けた。反応混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)に注いだ。水相をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の固体(428mg、34%)として得た。LCMS(方法C):R 3.27分 [M+H] 252.16
【0613】
代替手順: カリウムtert−ブトキシド(28.1g、0.25mol)を、窒素雰囲気下、0℃で無水THF(400mL)中の3−アミノ−5−フルオロピリジン(14.0g、0.125mol)の撹拌した溶液に2回に分けて加えた。0℃で45分撹拌した後、得られた暗紫色の溶液を、カニューレにより、無水THF(100mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(13.8mL、0.125mol)の撹拌溶液に0℃で20分間かけて移した。得られた混合物をさらに45分間撹拌し、次にNHClの室温の溶液(1:1 飽和溶液:HO、1L)に注いだ。得られた黄色の沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下、50℃で乾燥させて、標記化合物を橙色の固体(18.2g)として得た。濾液を部分的に蒸発させて、いくらかの反応溶媒を除去し、得られた沈殿物を濾過し、次にEtOAcでトリチュレートして、さらに3.5gの標記化合物(全体の21.7g、69%)を与えた。LCMS(方法C):R 3.18分 [M+H] 252.13
【0614】
4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化373】
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EtOAc(30mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−(5−フルオロピリジン−3−イル)アミン(425mg、1.69mmol)の混合物を、10% Pd/C(50mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で19時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の固体(395mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 2.24分 [M+H] 222.07
【0615】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化374】
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DCM(5mL)中の(S)−Boc−アラニンアミド(337mg、1.79mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(340mg、1.79mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で1時間撹拌したままにした。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物に、無水EtOH(5mL)中の4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−3−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(198mg、0.895mmol)を加え、混合物を80℃で18時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮し、得られた残留物をDCM(2mL)に取り、TFA(1mL)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% MeOH)により精製して、標記化合物を無色の油状物として得た(52mg、2工程で21%)。LCMS(方法C):R 1.76分 [M+H] 275.20
【0616】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化375】
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DCM(180mL、モレキュラーシーブで乾燥させた)中の(S)−Boc−アラニンアミド(17.4g、92.5mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(16.0g、84.1mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を無水EtOH(200mL)に取り、次に4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−3−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(6.20g、28.0mmol)を加えた。反応混合物を60℃で2時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去し、そして得られた残留物をDCMとNaHCO水溶液に分配した。層を分離し、水性画分をDCMで抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(120g Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物を緑色の固体(10.1g、96%)として得た。LCMS(方法C):R 3.23分 [M+H] 375.18。
【0617】
2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ−3−ニトロ安息香酸
【化376】
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IMS(5mL)及び水(5mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロ安息香酸(1.0g、4.92mmol)の溶液に、EtN(1.23mL、8.86mmol)及びシクロプロピルアミン(360μL、5.17mmol)を加えた。反応混合物を、室温で28時間撹拌した。1M HCl水溶液の添加により、溶液のpHを1に調整した。沈殿物を形成し、この固体を濾過により集め、水で洗浄して、標記化合物(841mg、71%)を黄色の固体として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.78 (1 H, s), 8.28 (1 H, dd, J=9.45, 5.85 Hz), 6.49 (1 H, m), 2.84 (1 H, m), 0.85 (2 H, m), 0.68 (2 H, m)
【0618】
2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチルエステル
【化377】
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トリメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2M、2.6mL、5.21mmol)を、MeOH(4mL)及びDCM(16mL)中の2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ−3−ニトロ安息香酸(836mg、3.48mmol)の溶液に0℃で滴下した。この溶液を15分間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去して、標記化合物(867mg、98%)を得た。LCMS(方法C):R 3.50分 [M+H] 255.10
【0619】
3−アミノ−2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ安息香酸メチルエステル
【化378】
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EtOAc(25mL)中の2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ−3−ニトロ安息香酸メチルエステル(865mg、3.40mmol)の混合物を、10% Pd/C(116mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗黄色の油状物(756mg、99%)として得た。LCMS(方法C):R 2.29分 [M+H] 225.18。
【0620】
2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化379】
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DCM(20mL)中の3−アミノ−2−シクロプロピルアミノ−6−フルオロ安息香酸メチルエステル(756mg、3.37mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(702mg、3.71mmol)、HOAt(505mg、3.71mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(711mg、3.71mmol)の混合物を、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(20mL)に取り、70℃で21時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、そして残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物(700mg、2工程で55%)を得た。LCMS(方法C):R 3.27分 [M+H] 378.18
【0621】
3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル
【化380】
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DCM(3mL)中の2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(698mg、1.85mmol)の溶液に、TFA(3mL)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、2−((S)−1−アミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを黄色の油状物として得た。得られた残留物を、n−ブタノール(3mL)中の6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(486mg、2.03mmol)及びDIPEA(970μL、5.55mmol)で処理した。反応混合物を、密閉バイアル中で100℃で20時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(780mg、2工程で88%)を得た。LCMS(方法C):R 2.91分 [M+H] 480.22。
【0622】
3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸
【化381】
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MeOH(20mL)及び水(2mL)中の3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(607mg、1.27mmol)及びLiOH・HO(266mg、6.33mmol)の溶液を、80℃で22時間加熱した。さらなるLiOH・HO(266mg)を加え、混合物を80℃で5時間加熱した。室温に冷やした後、混合物のpHを、1M HCl水溶液の添加により4に調整した。有機溶媒を減圧下で除去し、水相をEtOAcで抽出した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物(127mg、2工程で21%)を白色の固体として得た。LCMS(方法C):R 2.17分 [M+H] 466.22。
【0623】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(3−フルオロピリジン−2−イル)アミン
【化382】
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LiHMDS(THF中1.0M、4.0mL、4.0mmol)を、窒素雰囲気下、−78℃で無水THF(5mL)中の2−アミノ−3−フルオロピリジン(224mg、2.0mmol)の撹拌した溶液に滴下した。−78℃で15分間撹拌した後、THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.22mL、2.0mmol)の溶液を加え、−78℃で撹拌を1時間続けた。混合物を0℃にゆっくり温め、撹拌を1時間続けた。粗溶液を、飽和NHCl水溶液(50mL)に注いだ。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(93mg、19%)として得た。LCMS(方法C):R 3.97分 [M+H] 252.10。
【0624】
4−フルオロ−N−(3−フルオロピリジン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化383】
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EtOAc(10mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−(3−フルオロピリジン−2−イル)アミン(93mg、0.370mmol)の混合物を、10% Pd/C(10mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。次に、混合物を相分離器で濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の固体(81mg、99%)として得た。LCMS(方法C):R 1.70分 [M+H] 222.18。
【0625】
{1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化384】
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DCM(5mL)中の4−フルオロ−N−(3−フルオロピリジン−2−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(81mg、0.37mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(76mg、0.40mmol)、HOAt(55mg、0.40mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(77mg、0.40mmol)の混合物を、0℃で2時間撹拌した。反応混合物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物をAcOH(5mL)に取り、70℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(84mg、61%)として得た。LCMS(方法C):R 3.28分 [M+H] 375.22
【0626】
ベンジル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン
【化385】
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2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)を、アセトニトリル(20mL)に溶解し、DIPEA(2.2mL、12.57mmol)を加え、続いてベンジルアミン(1.35g、12.57mmol)を滴下した。反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物として得、これを静置して凝固させた(3.8g、100%)。粗物質を、精製することなしに次の工程において使用した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.55 (1 H, s), 8.25 (1 H, dd, J=9.46, 6.08 Hz), 7.43-7.29 (5 H, m), 6.47 (1 H, dd, J=11.35, 2.60 Hz), 6.39 (1 H, ddd, J=9.46, 7.28, 2.61 Hz), 4.51 (2 H, d, J=5.60 Hz)
【0627】
−ベンジル−4−フルオロ−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化386】
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メタノール(40mL)及び水(10mL)中のベンジル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン(3.8g、15.2mmol)、鉄粉(3.42g、60.8mmol)及び塩化アンモニウム(4.7g、91.2mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で90℃に2時間加熱した。得られた混合物をメタノール(20mL)で希釈し、セライト(登録商標)を通して濾過した。Celite(登録商標)を、DCM、メタノール及びEtOAc(4×)で洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水(25mL)とEtOAc(40mL)に分配し、水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物を暗褐色のガム状物(2.17g、66%)として得た。粗物質を、精製することなく次の工程において使用した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.41-7.25 (5 H, m), 6.67-6.59 (1 H, m), 6.40-6.28 (2 H, m), 4.28 (2 H, s)
【0628】
[(S)−1−(2−ベンジルアミノ−4−フルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化387】
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−ベンジル−4−フルオロ−ベンゼン−1,2−ジアミン(1.2g、5.55mmol)を、DCM(20mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.14g、6.0mmol)及びHOAt(0.82g、6.0mmol)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(1.15g、6.0mmol)を加えた。得られた暗褐色の混合物を、0℃で1時間撹拌した。混合物を室温にし、DCM(20mL)で希釈し、そして10%クエン酸水溶液で洗浄した。有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を暗黄色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(1.7g、79%)。LCMS(方法B):R 3.67分 [M+H] 388.1
【0629】
[(S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化388】
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[(S)−1−(2−ベンジルアミノ−4−フルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.7g、4.39mmol)を、酢酸(15mL)に溶解し、窒素雰囲気下、70℃で一晩加熱した。次に、反応混合物を80℃で6時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(0.88g、55%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.68 (1 H, dd, J=8.81, 4.79 Hz), 7.34-7.26 (3 H, m), 7.08-6.95 (3 H, m), 6.90 (1 H, dd, J=8.69, 2.43 Hz), 5.43 (2 H, d, J=5.40 Hz), 5.18-5.06 (1 H, m), 1.53 (3 H, d, J=6.73 Hz), 1.37 (9 H, s)。
【0630】
(S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化389】
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[(S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.88g、2.39mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、TFA(4mL)を滴下した。淡緑色の混合物を、窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通して、DCM、MeOH、次にMeOH中の2M NH溶液で溶離し、標記化合物を淡赤色のガム状物(0.60g、93%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.69 (1 H, dd, J=8.81, 4.80 Hz), 7.37-7.28 (3 H, m), 7.09-7.95 (3 H, m), 6.89 (1 H, dd, J=8.75, 2.44 Hz), 5.54-5.34 (2 H, m), 4.26 (1 H, q, J=6.67 Hz), 1.54 (3 H, d, J=6.61 Hz)
【0631】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)イソプロピルアミン
【化390】
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2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)を、アセトニトリル(20mL)に溶解し、DIPEA(2.2mL、12.57mmol)を加え、続いてイソプロピルアミン(1.07mL、12.57mmol)を加えた。鮮黄色の混合物を、室温で一晩撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜5% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色のガム状物(2.1g、99%)として得た。いくらか未反応の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼンで汚染されたが、さらにいかなる精製もすることなく次の工程において使用した。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.20 (1 H, dd, J=9.53, 6.21 Hz), 6.48 (1 H, dd, J=11.71, 2.63 Hz), 6.33 (1 H, m), 3.80-3.64 (1 H, m), 1.33 (6 H, d, J=6.36 Hz)
【0632】
4−フルオロ−N−イソプロピルベンゼン−1,2−ジアミン
【化391】
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(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)イソプロピルアミン(2.1g、12.6mmol)を、EtOAc(60mL)に溶解し、フラスコを排気し、10% Pd/C(0.21g)の添加の前に窒素ガスでフラッシュした。混合物を、水素ガス雰囲気下で一晩撹拌した。さらなる量の10% Pd/C(0.21g)を加え、混合物を水素雰囲気下でさらに3時間撹拌した。さらなる量の10% Pd/C(0.21g)を加え、混合物を水素雰囲気下でさらに2時間撹拌した。得られた混合物を、窒素雰囲気下でセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗赤色の油状物(1.5g、88%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.62 (1 H, dd, J=8.34, 5.72 Hz), 6.36 (1 H, dd, J=11.17, 2.77 Hz), 6.28 (1 H, td, J=8.43, 2.75 Hz), 3.61-3.47 (1 H, m), 1.24 (6 H, d, J=6.27 Hz)
【0633】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化392】
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4−フルオロ−N−イソプロピルベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、5.07mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(1.06g、5.58mmol)を加えた。得られた暗赤色の溶液に、HOAt(0.76g、5.58mmol)、続いてN−メチルモルホリン(1.23mL、11.15mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(1.07g、5.58mmol)を加えた。得られた青色/黒色の溶液を、窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。混合物をDCM(40mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、暗赤色の油状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜20% EtOAc)により精製して、赤色の油状物を得、これを静置して凝固させた。これを酢酸(20mL)に溶解し、70℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮して、標記化合物を暗赤色のガム状物(1.0g、88%)として得た。この物質を、いかなる精製もすることなく次の工程において使用した。LCMS(方法B):R 2.78分 [M+H] 322.2
【0634】
(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化393】
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[(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.0g、3.11mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、TFA(5mL)を加えた。反応混合物を、室温で30分間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(40mL)に溶解し、そして飽和NaHCO水溶液(20mL)と共に10分間激しく撹拌した。層を分離し、有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物(0.5g、72%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.65 (1 H, dd, J=8.83, 5.01 Hz), 7.20 (1 H, dd, J=9.40, 2.46 Hz), 6.97 (1 H, ddd, J=9.58, 8.80, 2.43 Hz), 4.92-4.82 (1 H, m), 4.37-4.28 (1 H, q, J=6.68 Hz), 1.64 (6 H, d, J=6.98 Hz), 1.58 (3 H, d, J=6.65 Hz)。
【0635】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(4−フルオロフェニル)アミン
【化394】
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4−フルオロフェニルアミン(1.47g、13.19mmol)を、THF(20mL)に溶解し、窒素雰囲気下で−70℃に冷却した。THF中の1M LiHMDSの溶液(25.14mL、25.14mmol)を滴下し、混合物を窒素雰囲気下、−70℃で15分間撹拌した。THF(10mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.0g、12.57mmol)の溶液を、混合物に−70℃で滴下し、そして得られた紫色の溶液を−70℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAc(3×50mL)に抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(2.94g、100%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.53 (1 H, s), 8.27 (1 H, dd, J=9.48, 5.98 Hz), 7.29-7.22 (2 H, m), 7.20-7.11 (2 H, m), 6.64 (1 H, dd, J=11.26, 2.65 Hz), 6.48 (1 H, ddd, J=9.47, 7.12, 2.65 Hz)
【0636】
4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化395】
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(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(4−フルオロフェニル)アミン(2.94g、11.76mmol)を、EtOAc(120mL)に溶解し、フラスコを排気し、そして窒素ガスでフラッシュした。10% Pd/C(0.29g)を加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の油状物(2.67g、91%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.01-6.92 (2 H, m), 6.87-6.68 (4 H, m), 6.61 (1 H, td, J=8.35, 2.79 Hz), 5.24 (1 H, s), 3.46 (2 H, s)
【0637】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化396】
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4−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、3.18mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.68g、3.55mmol)を加えた。得られた溶液に、HOAt(0.49g、3.55mmol)、続いてN−メチルモルホリン(0.85mL、7.69mmol)、次にN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.69g、3.55mmol)を加えた。得られた暗黄色の溶液を、室温で一晩撹拌した。さらに、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.38g、2.00mmol)、HOAt(0.24g、1.76mmol)、N−メチルモルホリン(0.40mL、3.64mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.34g、1.78mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、次に飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、暗赤色の油状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜10% EtOAc)により精製して、オフホワイトの固体(1.25g)を得た。これを酢酸(20mL)に溶解し、70℃に48時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。得られた暗赤色の油状物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜20% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色のガム状物(0.8g、68%)として得た。LCMS(方法J):R 3.55分 [M+H] 374.1
【0638】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化397】
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{(S)−1−[6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.8g、2.14mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、TFA(5mL)を加えた。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮して、暗緑色のガム状物を得た。これをDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)で10分間激しく撹拌した。層を分離し、有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM中の10% MeOH)により精製して、標記化合物(0.33g、57%)を得た。LCMS(方法C):R 1.86分 [M+H] 274.2
【0639】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(3−フルオロフェニル)アミン
【化398】
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無水THF(20mL)中の3−フルオロフェニルアミン(1.47g、13.19mmol)の溶液を、−70℃に冷却した。これに、THF中の1M LiHMDS(25.14mL、25.14mmol)を10分間かけて滴下して、暗黄色の溶液を得た。無水THF(10mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)の溶液を、黄色の溶液に滴下して、紫色の溶液を得た。反応混合物を−70℃で15分間撹拌し、その後室温にした。次に、それを飽和NHCl水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)に抽出した。合わせた有機画分をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、暗赤色の固体を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を橙色の固体(2.79g、89%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.61 (1 H, s), 8.28 (1 H, dd, J=9.48, 5.96 Hz), 7.45-7.37 (1 H, m), 7.11-6.94 (3 H, m), 6.88 (1 H, dd, J=11.16, 2.64 Hz), 6.58-6.49 (1 H, m)
【0640】
4−フルオロ−N−(3−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化399】
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(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(3−フルオロフェニル)アミン(2.79g、11.16mmol)を、EtOAc(110mL)に溶解し、フラスコを排気し、そして窒素ガスでフラッシュした。10% Pd/C(0.3g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下、室温で一晩撹拌した。さらなる量の10% Pd/C(0.3g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下でさらに2時間撹拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の油状物として得、これを静置して凝固させた(2.57g、100%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.17 (1 H, td, J=8.16, 6.58 Hz), 6.94-6.87 (1 H, m), 6.76-6.70 (2 H, m), 6.62-6.47 (3 H, m), 5.35 (1 H, s), 3.54 (2 H, s)
【0641】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(3−フルオロフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル及び{(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化400】
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4−フルオロ−N−(3−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、3.18mmol)を、窒素雰囲気下でDCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.68g、3.55mmol)を加えた。得られた溶液に、HOAt(0.49g、3.55mmol)、続いてN−メチルモルホリン(0.85mL、7.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.69g、3.55mmol)を加えた。得られた暗黄色の溶液を、窒素雰囲気下でRT(室温)で一晩撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% EtOAc)により精製して、オフホワイトの固体(1.2g)を得た。これを酢酸(15mL)に溶解し、70℃に一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をDCMに溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜20% EtOAc)により精製して、両方の標記化合物ともオフホワイトの固体として得た(0.78g及び0.15g、各々)。
【0642】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(3−フルオロフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル:1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.05 (1 H, s), 7.45 (1 H, dd, J=8.83, 5.91 Hz), 7.23-7.14 (1 H, m), 7.04 (1 H, dd, J=10.32, 2.82 Hz), 6.78-6.57 (4 H, m), 6.38 (1 H, s), 4.95-4.86 (1 H, m), 4.27-4.17 (1 H, m), 1.46-1.39 (12 H, m)
【0643】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル:1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.69 (1 H, dd, J=8.83, 4.74 Hz), 7.62-7.53 (1 H, m), 7.30-7.21 (2 H, m), 7.17 (1 H, d, J=8.97 Hz), 7.04 (1 H, ddd, J=9.56, 8.82, 2.48 Hz), 6.81 (1 H, dd, J=8.52, 2.48 Hz), 5.48-5.39 (1 H, m), 5.03-4.89 (1 H, m), 1.44 (3 H, d, J=6.89 Hz), 1.40 (9 H, s)
【0644】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化401】
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方法1: {(S)−1−[4−フルオロ−2−(3−フルオロフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.5g、1.28mmol)を、ジオキサン中の4M HCl溶液(10mL)に溶解し、反応混合物を70℃に2時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色のガム状物(0.38g、100%)として得た。
【0645】
方法2: {(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.14g、0.38mmol)を、DCM(6mL)に溶解し、TFA(3mL)を滴下した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、真空下で濃縮した。残留物をDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)で10分間激しく撹拌した。有機画分を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物(80mg、80%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.72 (1 H, dd, J=8.79, 4.74 Hz), 7.64-7.55 (1 H, m), 7.33-7.16 (3 H, m), 7.05 (1 H, td, J=9.15, 2.48 Hz), 6.83 (1 H, d, J=8.47 Hz), 4.16 (1 H, s), 1.71 (2 H, s), 1.50 (3 H, d, J=6.52 Hz)
【0646】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(2−フルオロフェニル)アミン
【化402】
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無水THF(20mL)中の2−フルオロフェニルアミン(1.47g、13.19mmol)の溶液を、−70℃に冷却した。これに、THF中の1M LiHMDS(25.14mL、25.14mmol)を10分間かけて滴下して、暗黄色の溶液を得た。無水THF(10mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)の溶液を、黄色の溶液に滴下して、紫色の溶液を得た。これを−70℃で15分間撹拌し、その後室温にした。次に、それを飽和NHCl水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)に抽出した。合わせた有機画分をブライン(25mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、橙色の固体を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% DCM)により精製して、標記化合物を黄色の固体(3.04g、97%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.36 (1 H, s), 8.20 (1 H, dd, J=9.45, 5.94 Hz), 7.34-7.26 (1 H, m), 7.24-7.10 (3 H, m), 6.56 (1 H, dt, J=11.09, 2.07 Hz), 6.45 (1 H, ddd, J=9.44, 7.13, 2.63 Hz)
【0647】
4−フルオロ−N−(2−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化403】
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(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(2−フルオロフェニル)アミン(3.04g、12.16mmol)を、EtOAc(120mL)に溶解し、フラスコを排気し、そして窒素ガスでフラッシュした。10% Pd/C(0.3g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下、室温で一晩撹拌した。さらなる量の10% Pd/C(0.3g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下でさらに2時間撹拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗黄色の油状物として得、これを静置して凝固させた(2.89g、95%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.05-6.87 (2 H, m), 6.83-6.68 (3 H, m), 6.68-6.59 (2 H, m), 5.36 (1 H, s), 3.49 (2 H, s)
【0648】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(2−フルオロフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化404】
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4−フルオロ−N−(2−フルオロフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、3.18mmol)を、窒素雰囲気下でDCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.68g、3.55mmol)を加えた。得られた溶液に、HOAt(0.49g、3.55mmol)、続いてN−メチルモルホリン(0.85mL、7.69mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.69g、3.55mmol)を加えた。得られた暗黄色の溶液を、窒素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。さらなる量の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.34g、1.78mmol)、HOAt(0.24g、1.78mmol)、N−メチルモルホリン(0.40mL、3.64mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.34g、1.78mmol)を加え、反応物を室温でさらに2時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留暗赤色の油状物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜10% EtOAc)により精製して、オフホワイトの固体(1.04g)を得た。これを酢酸(15mL)に溶解し、70℃に48時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留ピンク色の油状物をDCMに溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜20% EtOAc)により精製して、標記化合物(0.7g、59%)を得た。LCMS(方法J):R3.62分 [M+H] 392.1
【0649】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化405】
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{(S)−1−[4−フルオロ−2−(2−フルオロフェニルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.7g、1.80mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(10mL)に溶解し、反応混合物を70℃に5時間加熱した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(40mL)に溶解し、そして飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮して、赤色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、標記化合物(0.22g、46%)を得た。LCMS(方法C):R1.74分 [M+H] 274.3
【0650】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(3−メトキシフェニル)アミン
【化406】
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無水THF(20mL)中の3−メトキシフェニルアミン(1.58g、12.82mmol)の溶液を、−70℃に冷却した。これに、THF中の1M LiHMDS(25.14mL、25.14mmol)を10分間かけて滴下した。これを−70℃で15分間撹拌し、その後無水THF(10mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)の溶液を滴下した。次に、暗黄色の溶液を室温にし、飽和NHCl水溶液でクエンチした。これをEtOAc(3×)に抽出し、合わせた有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物を暗黄色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(3.35g、100%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.60 (1 H, s), 8.25 (1 H, dd, J=9.48, 5.99 Hz), 7.34 (1 H, t, J=8.00 Hz), 6.90-6.77 (4 H, m), 6.47 (1 H, ddd, J=9.47, 7.11, 2.64 Hz), 3.83 (3 H, s)
【0651】
4−フルオロ−N−(3−メトキシフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化407】
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(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(3−メトキシフェニル)アミン(3.35g、12.7mmol)を、EtOAc(50mL)に溶解し、フラスコを排気し、そして窒素ガスでフラッシュした。10% Pd/C(0.35g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下、室温で一晩撹拌した。さらなる量の10% Pd/C(0.35g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下でさらに1時間撹拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を赤色のガム状物(2.97g、100%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.15 (1 H, t, J=8.08 Hz), 6.91 (1 H, dd, J=9.89, 2.72 Hz), 6.76-6.62 (2 H, m), 6.49-6.37 (3 H, m), 5.29 (1 H, s), 3.77 (3 H, s), 3.52 (2 H, s)
【0652】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化408】
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4−フルオロ−N−(3−メトキシフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、2.99mmol)を、窒素雰囲気下でDCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.63g、3.29mmol)及びHOAt(0.45g、3.29mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、その後N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.63g、3.29mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後室温にした。次に、それをDCM(40mL)で希釈し、10%クエン酸及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして真空下で濃縮した。残留物を酢酸(10mL)に溶解し、70℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮して、暗褐色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、boc保護の標記化合物を赤色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(0.78g、68%)。これをDCM(10mL)に溶解し、TFA(3mL)を加えた。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液と共に10分間激しく撹拌した。層を分離し、有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物を赤色のガム状物(0.4g、70%)として得た。LCMS(方法B):R 1.90分 [M+H] 286.0
【0653】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}−9H−プリン−6−イル)アミン
【化409】
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(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.4g、1.4mmol)を、n−ブタノール(5mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.335g、1.4mmol)及びDIPEA(1.24mL、7.01mmol)を加えた。反応混合物を100℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通して、DCM、MeOH及びMeOH中の2M NHで溶離し、淡赤色の固体として得た。これを、カラムクロマトグラフィー(SiO、傾斜 DCM中の0〜15% MeOH)により精製して、標記化合物と(S)−N−[4−フルオロ−2−(3−メトキシフェニルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミドの混合物を得た。この混合物を酢酸(3mL)に溶解し、100℃で5時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜7%[MeOH中2M NH])により精製して、標記化合物をオフホワイトの固体として得た(36%)。LCMS(方法J):R 2.55分 [M+H] 404.2
【0654】
シクロヘキシル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン
【化410】
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2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.00g、12.57mmol)を、アセトニトリル(20mL)に溶解し、シクロヘキシルアミン(1.25g、12.57mmol)及びDIPEA(2.2mL、12.57mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮して、鮮黄色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜10% EtOAc)により精製して、標記化合物を鮮黄色の油状物(2.4g、92%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.20 (1 H, dd, J=9.50, 6.22 Hz), 6.49 (1 H, dd, J=11.75, 2.62 Hz), 6.31 (1 H, ddd, J=9.51, 7.26, 2.61 Hz), 3.47-3.33 (1 H, m), 2.11-1.98 (2 H, m), 1.85-1.77 (2 H, m), 1.72-1.60 (1 H, m), 1.48-1.26 (5 H, m)
【0655】
−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化411】
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シクロヘキシル−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン(2.4g、10.0mmol)を、EtOAc(40mL)に溶解し、フラスコを排気し、そして窒素ガスでフラッシュした。10% Pd/C(0.24g)を加え、反応混合物を水素ガス雰囲気下、室温で一晩撹拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を暗赤色の油状物(1.9g、92%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.61 (1 H, dd, J=8.35, 5.74 Hz), 6.35 (1 H, dd, J=11.23, 2.77 Hz), 6.27 (1 H, td, J=8.43, 2.76 Hz), 3.23-3.11 (1 H, m), 2.11-2.00 (2 H, m), 1.83-1.72 (2 H, m), 1.70-1.60 (1 H, m), 1.47-1.12 (5 H, m)
【0656】
[(S)−1−[1−シクロヘキシル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化412】
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−シクロヘキシル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(0.7g、3.36mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(0.70g、3.70mmol)及びHOAt(0.51g、3.70mmol)を加えた。暗緑色の溶液を0℃に冷却し、その後N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(0.71g、3.70mmol)を5分間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を室温にし、その後DCM(20mL)で希釈し、そしてクエン酸(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、淡赤色のガム状物(1.36g)を得た。これを酢酸(10mL)に溶解し、80℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をDCM(40mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄した。有機画分を乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、暗赤色のガム状物として得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色のガム状物(0.55g、43%)として得た。LCMS(方法B):R 3.22分 [M+H] 362.1
【0657】
(S)−1−(1−シクロヘキシル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化413】
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[(S)−1−[1−シクロヘキシル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.55g、1.52mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、TFA(4mL)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(40mL)に溶解し、そして飽和NaHCO水溶液と共に10分間激しく撹拌した。層を分離し、有機画分をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して、標記化合物を暗黄色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(0.41g、100%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.63 (1 H, s), 7.22 (1 H, s), 7.01-6.89 (1 H, m), 4.43-4.21 (2 H, m), 2.29-2.09 (2 H, m), 2.06-1.66 (5 H, m), 1.57 (3 H, s), 1.51-1.23 (3 H, m)
【0658】
3−ブロモ−N−シクロプロピル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化414】
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MeCN(10mL)中の2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(1.19g、5.0mmol)の溶液に、DIPEA(1.74mL、10.0mmol)及びシクロプロピルアミン(360μL、5.17mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMと水に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を、MeOH:水の3:1混合物(40mL)に取った。NHCl(1.53g、28.6mmol)及び鉄粉(1.06g、4.76mmol)を加え、反応混合物を80℃で3時間加熱した。室温に冷やした後、混合物をセライト(登録商標)パッドで濾過し、さらなるMeOHで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をDCMとNaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色の油状物(759mg、2工程で62%)として得た。LCMS(方法C):R 2.97分 [M+H] 245.02
【0659】
[(S)−1−(3−ブロモ−2−シクロプロピルアミノ−4−フルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化415】
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DCM(20mL)中の3−ブロモ−N−シクロプロピル−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(759mg、3.10mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(644mg、3.41mmol)、HOAt(464mg、3.41mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(654mg、3.41mmol)の混合物を、0℃で1時間撹拌した。次に、反応混合物を、DCMと飽和NaHCO溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物(1.05g、81%)を淡いベージュ色の固体として得た。LCMS(方法C):R 3.66分 [M+H] 416.05
【0660】
[(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化416】
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[(S)−1−(3−ブロモ−2−シクロプロピルアミノ−4−フルオロ−フェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.05g、2.52mmol)を、AcOH(12mL)に取り、70℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で蒸発させ、残留物をEtOAcと飽和NaHCO溶液に分配した。さらに、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物(771mg、77%)を黄色の油状物として得た。LCMS(方法C):R 3.65分 [M+H] 398.09。
【0661】
(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化417】
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TFA(1mL)を、DCM(3mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(133mg、0.33mmol)の溶液に加えた。室温で2時間撹拌した後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を無色の油状物(87mg、87%)として得た。LCMS(方法C):R 1.99分 [M+H] 298.10
【0662】
{(S)−1−[1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化418】
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MeOH(20mL)及び水(2mL)中の2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(441mg、1.17mmol)及びLiOH・HO(196mg、4.67mmol)の溶液を、90℃で4時間加熱した。さらなるLiOH・HO(196mg)を加え、混合物を90℃で48時間加熱した。室温に冷やした後、有機溶媒を真空下で除去し、そして1M HCl(水溶液)の添加により、混合物のpHを3に調整した。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。DCM(10mL)中のこの残留物(349mg)、HATU(401mg、1.06mmol)、モルホリン(125μL、1.44mmol)及びDIPEA(335μL、1.92mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO溶液に分配した。有機層を乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物(380mg、2工程で75%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(方法C):R 2.64分 [M+H] 433.25
【0663】
[2−((S)−1−アミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン
【化419】
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TFA(1mL)を、DCM(3mL)中の{(S)−1−[1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(380mg、0.88mmol)の撹拌した溶液に加えた。室温で2時間撹拌した後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(214mg、73%)として得た。LCMS(方法B):R 1.62 及び 1.70分 [M+H] 333.12
【0664】
(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミン
【化420】
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カリウムtert−ブトキシド(898mg、8.0mmol)を、無水THF(5mL)中の1−メチル−1H−ピラゾール−3−イルアミン(0.35mL 4.00mmol)の撹拌した溶液に窒素雰囲気下、0℃で加えた。15分後、無水THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.44mL、4.0mmol)を加え、撹拌を0℃で1時間続けた。反応混合物を、NHClの溶液(50mL)に注いだ。水相をEtOAc(×2)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物を暗赤色の固体(386mg、41%)として得た。LCMS(方法C):R 3.29分 [M+H] 237.08
【0665】
4−フルオロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化421】
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EtOAc(10mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミン(386mg、1.63mmol)の混合物を、10% Pd/C(50mg)の添加の前に窒素気流により脱ガスし、水素雰囲気下で室温で24時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を灰色の油状物(350mg、定量的)として得た。LCMS(方法C):R 1.63分 [M+H] 207.17
【0666】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化422】
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DCM(5mL)中の(S)−Boc−アラニンアミド(614mg、3.27mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(621mg、3.27mmol)を窒素雰囲気下で一度に加えた。得られた混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物に、無水EtOH(5mL)中の4−フルオロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(350mg、1.70mmol)を加え、混合物を80℃で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、DCMとNaHCO水溶液に分配した。有機画分を乾燥させ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を紫色の油状物(187mg、31%)として得た。LCMS(方法B):R 3.18分 [M+H] 360.05
【0667】
(2−ブロモ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化423】
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密閉したフラスコ内の、DMSO(10mL、2M)中の1−ブロモ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン(5g、22.7mmol)及びアニリン(4.2mL、45mmol)の溶液を排気し、アルゴンでパージした。混合物を、100℃で12時間加熱した。冷却した混合物をKHSO(飽和水溶液、100mL)及びブラインで希釈し、乾燥させ(NaSO)、濃縮して、生成物(2−ブロモ−6−ニトロフェニル)フェニルアミンを鮮橙色の固体(6.5g、定量的)として与えた。1H NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.96 (1H, dd, J=8.5, 1.7 Hz), 7.86 (1H, br s), 7.75 (1H, dd, J=8.2, 1.5 Hz), 7.16-7.22 (2H, m), 6.90-6.99 (2H, m), 6.77 (2H, m)。
【0668】
3−ブロモ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化424】
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(2−ブロモ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(6.5g、22.7mmol)を、EtOAc(100mL)に溶解し、SnCl.HO(25g)を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を、5時間加熱還流した。冷却した反応混合物をNaHCO(飽和水溶液、100mL)で希釈し、さらなるNaHCOを、すべての発泡が停止するまで加えた。混合物をセライト(登録商標)を通して濾過して、不溶性の無機物質を除去した。EtOAc層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(Si−PCC、シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製して、生成物を黄色の結晶質固体として与えた(4.41g、77%)。1H NMR (300MHz, CDCl3): δ 7.24-7.17 (2H, m), 7.01 (1H, dd, J=8.0, 1.5 Hz), 6.94 (1H, d, J=7.9 Hz), 6.85 (1H, dt, J=7.4, 1.0 Hz), 6.72 (1H, dd, J=7.9, 1.5 Hz), 6.67-6.61 (2H, m), 5.36 (1H, br s), 3.97 (2H, br s)
【0669】
[(S)−1−(3−ブロモ−2−フェニルアミノ(フェニルカルバモイル))エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化425】
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3−ブロモ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(2.46g、9mmol)、(S)−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(1.7g、9mmol)及びHOAt(1.43g、10.8mmol)を、DCM(50mL)に懸濁し、得られた混合物を0℃で冷却した。反応混合物を、窒素下で1時間撹拌するとすべての固体物質が溶解した。N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.57g、13.3mmol)を、溶液に加え、撹拌を1時間続けた。クエン酸(飽和水溶液、50mL)を反応混合物に加えると、白色の固体の沈殿物が生じた。混合物を、固体が溶解するまで水で希釈した。得られた溶液をさらなるDCMで抽出した。DCM抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、生成物を白色の泡状物(3.9g、定量的)として与えた。LCMS(方法B):R 3.90分; m/z [M+H] 434/436
【0670】
(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化426】
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[(S)−1−(3−ブロモ−2−フェニルアミノ(フェニルカルバモイル))エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.9g、9mmol)を、HCl(25mL、ジオキサン中2M)に溶解した。得られた褐色の溶液を60℃に6時間加熱し;この間に発泡が観察され、そして白色の固体が析出した。白色の固体を濾過により単離し、EtOAc及びエーテルで洗浄して、生成物を白色の固体(2.7g、77%)として与えた。LCMS(方法B):R 2.22分; m/z[M+H] 316/318
【0671】
[(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化427】
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IPA(4mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(1g、2.5mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.736g、3.1mmol)及びDIPEA(2.26mL、13mmol)を、密閉管中で4時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し;残留物をEtOAcに溶解し、得られた溶液を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。残留物を、シリカ(Si−PCC、DCM中の0〜10% MeOH)で精製して、生成物を白色の固体(870mg、67%)として与えた。LCMS(方法B):R 3.48分; m/z[M+H] 518/520
【0672】
2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル
工程i) 4−クロロ−5−ヨード−6−メチルピリミジン−2−イルアミン
【化428】
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4−クロロ−6−メチルピリミジン−2−イルアミン(5g、0.04mol)を、アセトニトリル(50mL)及びメタノール(50mL)に懸濁し、N−ヨードスクシンイミド(12g、0.05mol、1.5定量的)を得られた混合物に加えた。混合物を、窒素雰囲気下で60℃に3時間加熱した。得られた褐色の混合物に固体が沈殿し、濾過により単離し、そしてシクロヘキサンで洗浄して、白色の結晶質固体6g、65%を与えた。さらなる生成物(約2.5g)が母液中で存在した。LCMS m/e 270 35Cl /272 37Cl(M+1);
【0673】
工程ii) 2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル
【化429】
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DMF(20mL)中の4−クロロ−5−ヨード−6−メチルピリミジン−2−イルアミン(1.35g、5.0mmol)、シアン化亜鉛(288mg、2.45mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(290mg、5mol%)の混合物を、アルゴンガスでパージし、マイクロ波照射により140℃で15分間加熱した。室温に冷やした後、残留物をEtOAcと水に分配した。さらに、水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜30% EtOAc)により、続いてさらにカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜7% MeOH)により精製して、標記化合物(40mg、5%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(方法C):R 2.23分 [M+H] 169.00。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.11 (2 H, br s), 2.42 (3 H, s)
【0674】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリミジン−4−イルアミン
【化430】
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窒素下、0℃で、THF(40ml)中の4−アミノピリミジン(1.0g、10.52mmol)に、カリウムtert−ブトキシド(2.46g、22mmol)を加えた。5分間撹拌した後、2,4−ジフルオロニトロベンゼン(1.672g、10.52mmol)を滴下した。反応物を0℃で1時間、次に20℃で1時間撹拌し、次に5%クエン酸でクエンチして、pH 5を与えた。混合物をEtOAc(150mL)で抽出し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させて、橙色のガム状物とした。これを、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を黄色の固体(0.31g、12%)として与えた。LCMS(方法B):R=2.16分、[M+H]=234.91
【0675】
4−フルオロ−N−ピリミジン−4−イルベンゼン−1,2−ジアミン
【化431】
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IMS中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリミジン−4−イルアミン(0.31g、1.32mmol)を、触媒としてPd−C(30mg)を使用して室温及び圧力で3.5時間水素化した。触媒を、セライトでの濾過により除去した。濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を橙色の固体(0.249g、92%)として与えた。LCMS(方法J):R=0.56分、[M+H]=205.16
【0676】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化432】
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窒素下、0℃で、DCM中の4−フルオロ−N−ピリミジン−4−イルベンゼン−1,2−ジアミン(0.247g、1.21mmol)、Boc−アラニン(0.24g、1.27mmol)及びHOAt(0.165g、1.21mmol)に、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.244g、1.27mmol)を加えた。反応物を撹拌し、室温に一晩温めた。混合物をDCM(20mL)で希釈し、0.5M NaHCO(20mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させて、標記化合物(0.272g、60%)を与えた。LCMS(方法J):R=1.93分、[M+H]=376.20
【0677】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル]−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド
【化433】
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{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.27g、0.72mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(10mL)を用いて20℃で45分間処理した。溶媒を減圧下で蒸発させて除去して、固体(0.29g)を与えた。この固体の0.145gを、IPA(1.5mL)中の6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(103mg、0.43mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.44mmol)を用いて密閉管中でアルゴン下、80℃で16時間処理した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水(5mL)で洗浄した。水層をEtOAc(10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/NH))により精製して、標記化合物を橙色のガム状物(88mg、51%)として与えた。LCMS(方法B):R 1.99分 [M+H] 478.13
【0678】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)チオプロピオンアミド
【化434】
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(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル]−2−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド(88mg、0.18mmol)及びローソン試薬(298mg、0.74mmol)を、窒素下、THF(4mL)中で16時間加熱還流した。さらに、ローソン試薬(150mg、0.37mmol)を加え、反応物をさらに24時間還流した。反応混合物を冷却し、EtOAc(30mL)で希釈し、そして1M HCl(2×5mL)で抽出した。水性の抽出物をNaCOで塩基性化し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/NH))により精製して、標記化合物を無色のガム状物(9mg、12%)として与えた。LCMS(方法B):R 1.88分 [M+H] 410.09
【0679】
(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−ピラジン−2−イル−アミン
【化435】
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LiHMDS(テトラヒドロフラン中1.0M、27.4ml、27.4mmol)を、テトラヒドロフラン(50.0ml)中のアミノピラジン(1.43g、15.0mmol)の溶液に−5℃で加えた。反応物を15分間撹拌し、次に2,4−ジフルオロニトロベンゼン(1.50ml、13.7mmol)を加え、反応物をさらに45分間撹拌した。反応物を水でクエンチし、次に重炭酸ナトリウム(希釈した水溶液)に注ぎ、そして水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜70% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物(918mg、29%)を与えた。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 10.7 (1H, br s), 8.84 (1H, dd, J=12.3, 2.8 Hz), 8.37 (1H, d, J=1.7 Hz), 8.34 (1H, dd, J=9.4, 5.7 Hz), 8.29 (1H, dd, J=2.8, 1.6 Hz), 8.23 (1H, d, J=2.7 Hz), 6.75 (1H, ddd, J=9.6, 6.8, 2.7 Hz)。
【0680】
4−フルオロ−N−ピラジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化436】
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IMS(15.0ml)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピラジン−2−イル−アミン(415mg、1.77mmol)を、パラジウム担持炭(10重量%、45.0mg)に加え、水素雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% 2Mアンモニア メタノール/DCM)により精製して、標記化合物(160mg、0.78mmol、44%)を得た。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.04 (2H, m), 7.83 (1H, m), 7.21 (1H, dd, J=9.9, 2.8 Hz), 6.84 (1H, dd, J=8.7, 5.6 Hz), 6.74 (1H, ddd, J=8.9, 8.2, 2.9 Hz)。
【0681】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)−フェニルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化437】
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N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニン(150mg、0.78mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(165mg、0.86mmol)及びHOAt(106mg、0.78mmol)を、DCM(10.0ml)及びDMF(1.00ml)中の4−フルオロ−N−ピラジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(160mg、0.78mmol)に0℃で加えた。反応物を3時間撹拌し、次に水に注ぎ、そして水層をDCM(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% メタノール/DCM)により精製して、標記化合物(144mg、0.38mmol、50%)を得た。LCMS:R 3.02分 [M+H] 376.2。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.36 (1H, s), 8.12 (1H, dd, J=2.8, 1.5 Hz), 8.03 (1H, br s), 8.02 (1H, d, J=2.7 Hz), 7.92 (1H, br s), 7.62 (1H, br s), 7.28 (1H, m), 6.77 (1H, td, J=8.4, 2.9 Hz), 4.97 (1H, br s), 4.20 (1H, m), 1.49 (3H, d, J=7.2 Hz), 1.45 (9H, s)。
【0682】
(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)−フェニル]−プロピオンアミド塩酸塩
【化438】
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{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(144mg、0.38mmol)を塩酸(1,4−ジオキサン中4.0M、5.0ml)に懸濁し、60℃で20分間加熱し、次に真空下で濃縮して、標記化合物(118mg、0.38mmol、99%)を得た。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.20 (2H, m), 7.96 (1H, d, J=2.7 Hz), 7.59 (1H, dd, J=10.1, 2.7 Hz), 7.53 (1H, dd, J=9.2, 5.9 Hz), 6.96 (1H, td, J=8.3, 2.9 Hz), 4.10 (3H, m), 1.49 (3H, d, J=7.0 Hz)。
【0683】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)−フェニル]−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド
【化439】
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トリエチルアミン(211μl、1.52mol)を、IPA(5.0ml)中の(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミド塩酸塩(118mg、0.38mmol)及び6−クロロ−9−(テトラヒドロ−2−ピラニル)ブリン(109mg、0.45mol)に加え、80℃で一晩加熱した。反応物を水に注ぎ、水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% 2Mアンモニア メタノール/DCM)により精製して、標記化合物をジアステレオマーの1:1 混合物(100mg、0.21mmol、55%)として得た。LCMS(方法C):R 2.55分 [M+H] 478.2。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.26 (2H, m), 7.84 (2H, m), 7.58 (2H, m), 7.32 (1H, ddd, J=11.9, 10.1, 2.8 Hz), 6.92 (1H, ddd, J=8.9, 8.1, 2.9 Hz), 5.70 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.80 (1H, m), 3.80 (1H, m), 2.18 (3H, m), 1.80 (2H, m), 1.61 (4H, m)。
【0684】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−ピリミジン−2−イル−アミン
【化440】
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LiHMDS(テトラヒドロフラン中1.0M、27.4ml、27.4mmol)を、テトラヒドロフラン(50.0ml)中の2−アミノピリミジン(1.43g、15.0mmol)に加え、10分間撹拌した。2,4−ジフルオロニトロベンゼン(1.50ml、13.7mmol)を加え、反応物をさらに15分間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、次に重炭酸ナトリウム(希釈した水溶液)に注ぎ、そして水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜100% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物(800mg、3.42mmol、25%)を得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.94 (1H, dd, J=12.3, 2.4 Hz), 8.62 (2H, d, J=4.8 Hz), 8.36 (1H, dd, J=9.4, 6.1 Hz), 7.08 (1H, t, J=4.8 Hz), 6.88 (1H, ddd, J=9.6, 7.2, 2.8 Hz)。
【0685】
4−フルオロ−N−ピリミジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化441】
[この文献は図面を表示できません]

IMS(25.0ml)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリミジン−2−イル−アミン(336mg、1.43mmol)を、パラジウム担持炭(10重量%、35.0mg)に加え、水素雰囲気下で一晩撹拌した。混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% メタノール/DCM)により精製して、標記化合物(215mg、1.05mmol、74%)を得た。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.37 (2H, d, J=4.9 Hz), 7.29 (1H, dd, J=10.4, 2.9 Hz), 6.84 (1H, dd, J=8.8, 5.6 Hz), 6.77 (1H, t, J=4.9 Hz), 6.72 (1H, ddd, J=8.6, 8.1, 2.9 Hz)。
【0686】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化442】
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N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニン(199mg、1.05mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(222mg、1.15mmol)及びHOAt(143mg、1.05mmol)を、DCM(8.0ml)及びDMF(800μl)中の4−フルオロ−N−ピリミジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(215mg、1.05mmol)に0℃で加えた。反応物を2時間撹拌し、次に水に注ぎ、そして水層をDCM(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% メタノール/DCM)により精製して、標記化合物(350mg、0.93mmol、89%)を得た。LCMS:R 2.98分 [M+H] 376.1。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 8.48 (1H, br s), 8.42 (2H, d, J=4.9 Hz), 7.69 (1H, br s), 7.50 (2H, m), 6.84 (1H, td, J=8.5, 2.9 Hz), 6.76 (1H, t, J=4.9 Hz), 5.01 (1H, br s), 4.28 (1H, qn, J=7.6 Hz), 1.44 (9H, s), 1.43 (3H, d, J=7.4 Hz)。
【0687】
(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミドヒドロクロリド
【化443】
[この文献は図面を表示できません]

{(S)−1−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(350mg、0.93mmol)を、塩酸(1,4−ジオキサン中4.0M)に溶解し、1時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮して、標記化合物(289mg、0.93mmol、99%)を得た。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.69 (2H, d, J=5.3 Hz), 7.62 (1H, d, J=9.3 Hz), 7.60 (1H, dd, J=8.7, 2.7 Hz), 7.19 (1H, 9.0, 7.9, 2.9 Hz), 7.19 (1H, t, J=5.3 Hz), 4.21 (1H, q, J=7.2 Hz), 1.58 (3H, d, J=7.2 Hz)。
【0688】
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド
【化444】
[この文献は図面を表示できません]

トリエチルアミン(518μl、3.72mol)を、IPA(5.0ml)中の(S)−2−アミノ−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル]プロピオンアミドヒドロクロリド 161b(289mg、0.93mmol)及び6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)ブリン(265mg、1.10mol)に加え、80℃に一晩加熱した。反応物を水に注ぎ、水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、0〜10% 2Mアンモニア メタノール/DCM)により精製して、標記化合物をジアステレオマーの1:1混合物(236mg、0.50mmol、53%)として得た。LCMS R 2.63分 [M+H] 478.2。
【0689】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イルアミン
【化445】
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カリウムtert−ブトキシド(4.48g、40mmol)を、無水THF(40mL)中の3−アミノピリジン(1.88g、20mmol)の溶液に0℃でゆっくり加えた。無水THF(40mL)中の2−4−ジフルオロニトロベンゼン(2.2mL、20mmol)を、紫色の溶液に滴下し、そして0℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム(200mL)に注ぎ、EtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。暗橙色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/DCM)により精製して、標記化合物を鮮橙色の固体(2.21g、47%)として得た。LCMS(方法C):R 2.39分 [M+H] 234。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.58 (1H, bs), 8.61 (1H, d, J=2.5 Hz), 8.54 (1H, dd, J=5.0, 1.5 Hz), 8.29 (1H, dd, J=9.5, 6.0 Hz), 7.65 - 7.62 (1H, m), 7.40 (1H, ddd, J=8.0, 5.0, 1.0 Hz), 6.73 (1H, dd, J=11.0, 2.5 Hz), 6.55 (1H, ddd, J=9.5, 7.0, 2.5 Hz)。
【0690】
4−フルオロ−N−ピリジン−3−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化446】
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EtOAc(65mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)ピリジン−3−イルアミン(2.21g、9.5mmol)の溶液を、EtOAc(10mL)中のパラジウム担持炭(10重量%、220mg)のスラリーにN下で加えた。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体として与え、それは放置すると赤色になった(1.83mg、95%)。LCMS(方法B):R 0.81分 [M+H] 204。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.23 (1H, dd, J=3.0, 1.0 Hz), 8.13 (1H, dd, J=4.5 1.5 Hz), 7.15 (1H, ddd, J=8.0, 4.5, 0.5 Hz), 7.10 (1H, ddd, J=8.5, 2.5, 1.5 Hz), 6.85 (1H, dd, J=9.5, 2.5 Hz), 6.76 - 6.68 (2H, m), 5.50 (1H, bs), 3.56 (2H, bs)。
【0691】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化447】
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DCM(4mL)中のトリエチルオキソニウム テトラフルオロボラート(561mg、3.0mmol)の溶液を、DCM(6mL)中の(S)−2−メチルアミノプロピオンアミド(561,mg、3.15mmol)のスラリーに加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、EtOH(6mL)中の4−フルオロ−N−ピリジン−3−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(200mg、0.98mmol)を加え、60℃で2.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷やし、真空下で濃縮した。得られた残留物をDCM(25mL)に取り、飽和NaHCO(25mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(2×25mL)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 10〜50% EtOAc/DCM)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(292mg、83%)として得た。LCMS(方法C):R 2.96分 [M+H] 357。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.80 (1H, dd, J=5.0, 1.5 Hz), 8.72 (1H, d, J=2.5 Hz), 7.84 - 7.83 (1H, m), 7.70 (1H, dd, J=9.0, 4.5 Hz), 7.57 (1H, ddd, 8.0, 5.0, 1.0 Hz), 7.05 (1H, ddd, J=9.5, 9.0, 2.5 Hz), 6.76 (1H, dd, J=8.5, 2.5 Hz), 5.43 (1H, d, 7.0 Hz), 4.89 (1H, dq, J=7.0, 7.0 Hz), 1.46 (3H, d, J=7.0 Hz), 1.38 (9H, s)。
【0692】
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化448】
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TFA(4mL)及びDCM(12mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(292mg、0.82mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH中の2M NH)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(141mg、67%)として与えた。Marfey試験:76% de. LCMS(方法C):R 1.34分 [M+H] 257。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.80 (1H, dd, J=5.0, 1.5 Hz), 8.73 - 8.72 (1H, m), 7.81 (1H, ddd, J=8.0, 2.5, 1.5 Hz), 7.71 (1H, ddd, J=9.0, 4.5, 0.5 Hz), 7.56 (1H, ddd, J=8.0, 5.0, 1.0 Hz), 7.04 (1H, ddd, J=9.5, 9.0, 2.5 Hz), 6.75 (1H, ddd, J=8.5, 2.5, 0.5 Hz), 4.08 (1H, q, J=6.5 Hz), 1.87 (2H, bs), 1.48 (3H, d, J=6.5 Hz)。
【0693】
(3,5−ジフルオロフェニル)−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン
【化449】
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カリウムtert−ブトキシド(4.45g、40mmol)を、無水THF(40mL)中の3,5−ジフルオロアニリン(2.56g、20mmol)の溶液に0℃でゆっくり加えた。無水THF(40mL)中の2,4−ジフルオロニトロベンゼン(2.2mL、20mmol)を紫色の溶液に滴下し、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム(150mL)に注ぎ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。暗橙色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜10% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を褐色の固体(4.1g、61%)として得た。LCMS(方法B):R 4.04分 [M−H] 267。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.56 (1H, bs), 8.28 (1H, dd, J=9.5, 6.0 Hz), 6.96 (1H, dd, J=11.0, 2.5 Hz), 6.86 - 6.79 (2H, m), 6.73 - 6.67 (1H, m), 6.60 (1H, ddd, J=9.5, 7.0, 2.5 Hz)。
【0694】
−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン
【化450】
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EtOAc(65mL)中の(3,5−ジフルオロフェニル)−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミン(2.0g、7.5mmol)の溶液を、窒素下でEtOAc(10mL)中のパラジウム担持炭(10重量%、200mg)のスラリーに加えた。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜30% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体として得、それは放置すると赤色になった(1.07g、60%)。LCMS(方法C):R 3.40分 [M+H] 239。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.90 - 6.87 (1H, m), 6.81 - 6.73 (2H, m), 6.31 - 6.23 (3H, m), 5.42 (1H, bs), 3.58 (2H, bs)。
【0695】
{(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化451】
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DCM(10mL)中のトリエチルオキソニウム テトラフルオロボラート(1.2g、6.3mmol)の溶液を、DCM(10mL)中の(S)−2−メチルアミノプロピオンアミド(1.26g、6.7mmol)のスラリーに加え、室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を真空下で濃縮し、EtOH(12mL)中のN−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−フルオロベンゼン−1,2−ジアミン(500mg、2.1mmol)を加え、そして60℃で4.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。得られた残留物をDCM(25mL)に取り、飽和NaHCO(25mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(2×25mL)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(668mg、81%)として得た。LCMS(方法C):R 3.70分 [M+H] 392。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.70 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.08 - 7.00 (4H, m), 6.84 (1H, dd, J=8.5, 2.5 Hz), 5.36 (1H, d, J=7.0 Hz), 4.98 (1H, dq, J=7.0, 7.0 Hz), 1.48 (3H, d, J=7.0 Hz), 1.40 (9H, s)。
【0696】
(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化452】
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TFA(4mL)及びDCM(12mL)中の{(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(668mg、1.7mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応溶液を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(497mg、99%)として得た。Marfey試験:97% de. LCMS(方法C):R 1.96分 [M+H] 292。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.70 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.08 - 7.00 (2H, m), 6.97 - 6.93 (2H, m), 6.80 (1H, dd, J=8.0, 2.5 Hz), 6.19 (2H, bs), 4.51 (1H, q, J=7.0 Hz), 1.55 (3H, d, J=7.0 Hz)。
【0697】
{(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化453】
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IPA(1.4mL)中の(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(206mg、0.71mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(169mg、0.71mmol)及びDIPEA(0.37mL、2.1mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で20時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH中の2M NH)により精製して、標記化合物を無色のガラス状物(141mg、40%)として得た。LCMS(方法C):R 3.38分 [M+H] 494。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.29 - 8.28 (1H, m), 7.97 - 7.96 (1H, m), 7.72 - 7.68 (1H, m), 7.10 - 7.01 (3H, m), 6.97 - 6.91 (1H, m), 6.86 - 6.82 (1H, m), 6.37 (1H, bs), 5.79 - 5.67 (2H, m), 4.18 - 4.13 (1H, m), 3.80 - 3.73 (1H, m), 2.11 - 1.97 (3H, m), 1.80 - 1.63 (6H, m)。
【0698】
(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)−(2−メトキシエチル)アミン
【化454】
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MeCN(5mL)中の2−(2−クロロ−6−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン(618mg、2.6mmol)、2−メトキシエチルアミン(0.23mL、2.6mmol)及びDIPEA(0.48mL、2.7mmol)の混合物を、0℃で1.5時間撹拌した。室温に温めた後、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜70% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(414mg、54%)として得た。LCMS(方法C):R 2.95分 [M+H] 292。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.73 (1H, ddd, J=5.0, 2.0, 1.0 Hz), 8.47 (1H, bs), 8.26 (1H, dd, J=9.5, 6.0 Hz), 7.79 (1H, ddd, 8.0, 8.0, 2.0 Hz), 7.45 - 7.43 (1H, m), 7.32 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.0 Hz), 6.52 (1H, dd, 9.5, 8.0 Hz), 3.29 - 3.26 (2H, m), 3.28 (3H, s), 2.63 - 2.60 (2H, m)
【0699】
4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化455】
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EtOAc(5mL)中の(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)−(2−メトキシエチル)アミン(414mg、1.4mmol)の溶液を、窒素下でEtOAc(5mL)中のパラジウム担持炭(10重量%、41mg)のスラリーに加えた。反応混合物を、水素雰囲気下で室温で4時間撹拌した。混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(382mg、99%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.92分 [M+H] 262。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.72 (1H, ddd, J=5.0, 2.0, 1.0 Hz), 7.77 (1H, ddd, J=8.0, 8.0, 2.0 Hz), 7.60 - 7.56 (1H, m), 7.26 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.0 Hz), 6.73 - 6.66 (2H, m), 5.67 (1h, bs), 3.86 (2H, bs), 3.18 - 3.16 (2H, m), 3.01 (3H, s), 2.96 - 2.93 (2H, m)
【0700】
{(S)−1−[4−フルオロ−2−(2−メトキシエチルアミノ)−3−ピリジン−2−イル−フェニルカルバモイル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化456】
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0℃で、DCM(5mL)中の4−フルオロ−N−(2−メトキシエチル)−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(371mg、4.42mmol)、L−Boc−ala−OH(296mg、1.56mmol)及びHOAt(213mg、1.56mmol)の溶液に、少量ずつN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(299mg、1.56mmol)を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、クエン酸溶液(10重量%、20mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 25〜75% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体(373mg、61%)として得た。LCMS(方法C):R 2.80分 [M+H] 433。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.89 (1H, bs), 8.71 (1H, ddd, J=5.0, 2.0, 1.0 Hz), 8.29 (1H, dd, J=9.0, 6.0 Hz), 7.80 (1H, ddd, J=8.0, 8.0, 2.0 Hz), 7.63 - 7.60 (1H, m), 7.29 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.5 Hz), 6.88 (1H, dd, 10.0, 10.0 Hz), 5.74 (1H, bs), 5.32 (1H, bs), 4.44 - 4.34 (1H, m), 3.27 (2H, t, J=5.0 Hz), 3.24 (3H, s), 2.85 - 2.79 (2H, m), 1.47 (3H, d, J=7.0 Hz), 1.46 (9H, s)。
【0701】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メトキシエチル)−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化457】
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AcOH(5mL)中の{(S)−1−[4−フルオロ−2−(2−メトキシエチルアミノ)−3−ピリジン−2−イル−フェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(368mg、0.85mmol)の溶液を、密閉管中で70℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をDCM(15mL)に取り、そして飽和NaHCO(30mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 20〜75% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体(239mg、68%)として得た。LCMS(方法C):R 2.92分 [M+H] 415。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.84 (1H, ddd, J=7.5, 7.5, 2.0 Hz), 7.71 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.59 - 7.56 (1H, m), 7.38 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.5 Hz), 7.09 (1H, dd, J=10.5, 9.0 Hz), 5.29 - 5.19 (2H, m), 4.33 - 4.26 (1H, m), 3.91 (1H, ddd, J=15.0, 4.0, 4.0 Hz), 3.14 - 3.08 (2H, m), 3.07 (1H, s), 1.60 (3H, d, J=6.5 Hz), 1.41 (9H, s)
【0702】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メトキシエチル)−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化458】
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TFA(2mL)及びDCM(6mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メトキシエチル)−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(231mg、0.56mmol)の溶液を、室温で45分間撹拌した。反応混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(179mg、99%)として得た。Marfey試験:>99% de. LCMS(方法C):R 1.76分 [M+H] 315。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.75 (1H, ddd, J=5.0, 2.0, 1.0 Hz), 7.84 (1H, ddd, J=7.5, 7.5, 2.0 Hz), 7.73 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.60 - 7.57 (1H, m), 7.38 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.0 Hz), 7.09 (1H, dd, J=10.0, 9.0 Hz), 4.33 (1H, q, J=6.5 Hz), 4.12 (1H, ddd, J=15.5, 5.5, 4.5 Hz), 4.02 (1H, ddd, J=15.5, 7.0, 5.0 Hz), 3.12 - 3.01 (2H, m), 3.06 (3H, m), 2.00 (2H, bs), 1.59 (3H, d, J=6.5 Hz)。
【0703】
(2−ブロモ−6−ニトロフェニル)メチルアミン
【化459】
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1−ブロモ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン(3.96g、18mmol)、MeOH中の2Mメチルアミン(18mL、36mmol)及びDIPEA(3.3mL、19mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を、真空下で濃縮した。得られた残留物をDCM(100mL)に取り、飽和NaHCO(100mL)で洗浄した。さらに、水層をDCM(100mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、標記化合物を鮮橙色の油状物(4.16g、99%)として得た。LCMS(方法C):R 3.39分 [M+H] 231(79Brについての)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.86 (1H, dd, J=8.5, 1.5 Hz), 7.67 (1H, dd, J=8.0, 1.5 Hz), 6.67 (1H, dd, J=8.5, 8.0 Hz), 3.13 (1H, bs), 3.01 (3H, d, J=5.5 Hz)。
【0704】
3−ブロモ−N−メチルベンゼン−1,2−ジアミン
【化460】
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O(32mL)及びMeOH(80mL)中の(2−ブロモ−6−ニトロフェニル)メチルアミン(4.16g、18mmol)、塩化アンモニウム(5.6g、108mmol)及び鉄粉(4.09g、72mmol)の混合物を、90℃で5時間激しく撹拌した。室温に冷やした後、反応混合物をセライト(登録商標)を通して濾過し、MeOH/DCMで洗浄し、そして濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物をEtOAc(75mL)に取り、HO(75mL)で洗浄した。さらに、水溶液をEtOAc(2×75mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 10〜75% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を赤色の油状物(1.46g、40%)として得た。LCMS(方法C):R 1.79分 [M+H] 211(79Brについての)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.92 (1H, dd, J=8.0, 1.5 Hz), 6.75 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 6.64 (1H, dd, J=8.0, 1.5 Hz), 4.02 (2H, bs), 3.25 (1H, bs), 2.68 (3H, s)。
【0705】
[(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化461】
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0℃で、DCM(25mL)中の3−ブロモ−N−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(1.46g、7.3mmol)、L−Boc−ala−OH(1.51g、8.0mmol)及びHOAt(1.09g、8.0mmol)の溶液に、少量ずつN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.53g、8.0mmol)を加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、クエン酸溶液(10重量%、20mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 25〜75% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、2つのアミド位置異性体と環化された付加物の混合物を得た。混合物をAcOH(20mL)に溶解し、密閉管中で70℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去して、得られた残留物をDCM(30mL)に取り、そして飽和NaHCO(60mL)で洗浄した。さらに、水溶液をDCM(2×30mL)で抽出した。合わせた有機画分をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を赤色の油状物(1.8g、70%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.14分 [M+H] 354(79Brについての)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.64 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.38 (1H, d, J=7.5 Hz), 7.08 (1H, dd, J=8.0 Hz), 5.48 (1H, d, J=8.5 Hz), 5.16 (1H, dq, J=8.5, 7.0 Hz), 4.12 (3H, m), 1.61 (3H, d, J=7.0 Hz), 1.45 (9H, s)。
【0706】
(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化462】
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TFA(7.5mL)及びDCM(22.5mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.8g、5.1mmol)の溶液を、室温で45分間撹拌した。反応溶液を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を淡赤色の固体(1.3g、99%)として得た。Marfey試験:98% de. LCMS(方法C):R 1.49分 [M+H] 415(79Brについての)。
【0707】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化463】
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DCM(5mL)中の((S)−1−カルバモイルプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(250mg、1.24mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(228mg、1.20mmol)を加え、反応混合物をアルゴン下、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(3mL)に溶解した。4−フルオロ−N−(5−フルオロピリジン−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン(88mg、0.40mmol)を加え、反応混合物を60℃で20分間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMと飽和NaHCOに分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)に付して、標記化合物を白色の泡状物(128mg、82%)として得た。LCMS(方法J):R=3.42分、[M+H]=389。
【0708】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピルアミン
【化464】
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TFA(0.12mL、1.58mmol)を、DCM(2mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(123mg、0.33mmol)の溶液に加え、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、標記化合物(92mg、定量的)を褐色の油状物として与えた。LCMS(方法J):R=1.86分、[M+H]=289。
【0709】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピル}−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化465】
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IPA(3mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピルアミン(70mg、0.24mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(57mg、0.24mmol)及びDIPEA(84μL、0.48mmol)の混合物を、90℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜7% MeOH)により精製して、標記化合物を淡褐色の油状物(96mg、82%)として得た。LCMS(方法J):R=3.03分、[M+H]=491。
【0710】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化466】
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DCM(5mL)中の((S)−1−カルバモイルプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(300mg、1.48mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(273mg、1.43mmol)を加え、反応混合物をアルゴン下、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をエタノール(3mL)に溶解した。4−フルオロ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(97mg、0.48mmol)を加え、反応物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をDCMと飽和NaHCOに分配した。有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)に付して、標記化合物をピンク色の泡状物(96mg、54%)として得た。LCMS(方法J):R=3.70分、[M+H]=370。
【0711】
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン
【化467】
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TFA(0.50mL、6.73mmol)を、DCM(2mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(92mg、0.25mmol)の溶液に加え、反応物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、標記化合物(57mg、85%)を赤色の油状物として与えた。LCMS(方法J):R=2.08分、[M+H]=270。
【0712】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化468】
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IPA(0.5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(55mg、0.20mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(49mg、0.20mmol)及びDIPEA(105μL、0.60mmol)の混合物を、90℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を淡褐色の油状物(84mg、89%)として得た。LCMS(方法J):R=3.30分、[M+H]=471。
【0713】
2−アミノ−4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル
【化469】
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MeOH(5mL)中の2,4−ジクロロピリミジン−5−カルボニトリル(500mg、2.87mmol)の撹拌した溶液に、2M NH/MeOH(5mL)を加えた。20分間撹拌した後、得られた沈殿物を濾過し、MeOHで洗浄して、標記化合物を白色の固体(173mg、39%)として得た。LCMS(方法C):R 1.91分 [M+H] 155.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.68 (1 H, s), 8.23 (2 H, br s)
【0714】
(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)メチルアミン
【化470】
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メチルアミン(THF中2M、19mL、38.1mmol)を、THF(70mL)中の2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(4.53g、19mmol)及びDIPEA(6.8mL、38.1mmol)の溶液に加え、得られた混合物を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を(SiO、シクロヘキサン中の0〜80% DCM)で溶離するクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を橙色/黄色の固体(4.32g、91%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.46分 [M+H] 249.0、251.0。
【0715】
3−ブロモ−4−フルオロ−N−メチルベンゼン−1,2−ジアミン
【化471】
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塩化アンモニウム(6.24g、117mmol)及び鉄粉(4.34g、77.7mmol)を、3:1のメタノール/水(320mL)中の(2−ブロモ−3−フルオロ−6−ニトロフェニル)メチルアミン(4.84g、19.4mmol)の撹拌した混合物に加え、得られた混合物を24時間加熱還流した。固体物質を濾過により除去し、濾液を約1/3の容量に濃縮した。この混合物をDCM(3×)と水に分配し、次に合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜5%メタノールで溶離する)により精製して、標記化合物を油状物(1.99g、47%)として与えた。LCMS(方法C):R 2.37分 [M+H] 219.0、221.0
【0716】
[(S)−1−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化472】
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N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.54g、8.13mmol)を、DCM中の3−ブロモ−4−フルオロ−N−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(1.78g、8.13mmol)、(S)−2−tert−(ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(1.54g、8.13mmol)及びHOAt(1.11g、8.13mmol)の撹拌した混合物に窒素下、0℃で加え、撹拌を16時間続けた。反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜3%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(2.91g、92%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.33分 [M+H] 390.1、392.1
【0717】
[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化473】
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酢酸(50mL)中の[(S)−1−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.91g、7.46mmol)の溶液を、窒素下、75℃で1時間撹拌した。酢酸(10mL)中の[(S)−1−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.36g、0.91mmol)の分離した溶液を、窒素下、75℃で2時間撹拌した。反応物を合わせ、次に真空下で濃縮し、そして残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(3.03g、97%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.41分 [M+H] 372.1、374.1。
【0718】
(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化474】
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【0719】
TFA(40mL)を、DCM(20mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.02g、8.11mmol)の溶液に加え、15分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(2.04g、92%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.83分 [M+H] 271.9、273.9
【0720】
4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル
【化475】
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4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.88g、5.71mmol)を、IPA(30mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(1.11g、4.08mmol)及びDIPEA(2.6mL、14.7mmol)の溶液に加え、得られた混合物を85℃で16時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、沈殿した固体を濾過により除去した。固体を水で洗浄し、乾燥させて、標記化合物をオフホワイトの固体(1.61g、100%)として与えた。LCMS(方法C):R 2.68分 [M+H] 390.1、392.1
【0721】
(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニル)−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−アミン
【化476】
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カリウムtert−ブトキシド(1.16g、10.3mmol)を、THF(10mL)中の1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルアミン(0.50g、5.15mmol)の溶液に窒素下、0℃で加え、得られた混合物を15分間撹拌した。THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.98g、6.18mmol)を加え、撹拌を1時間続けた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、EtOAc(×3)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜2%メタノール)により精製して、標記化合物を赤色のガム状の固体(0.19g、16%)として与えた。LCMS(方法B):R 3.12分 [M+H] 236.9
【0722】
4−フルオロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化477】
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EtOAc(10mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミン(102mg、0.43mmol)と10%パラジウム担持炭(25mg)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で6時間撹拌した。EtOAc(10mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミン(0.19g、0.80mmol)と10%パラジウム担持炭(50mg)の別の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で5時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を合わせ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜8%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を褐色の油状物(0.188g、74%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.61分 [M+H] 207.1
【0723】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化478】
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トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(0.35g、1.86mmol)を、DCM(10mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.41g、2.22mmol)の溶液に窒素下、20℃で加え、得られた混合物を3時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。残留物をエタノール(10mL)に溶解し、4−フルオロ−N−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.183g、0.89mmol)を加えた。得られた溶液を窒素下、還流で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(×3)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜5%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を褐色の油状物(0.274g、86%)として与えた。LCMS(方法C):R 2.77分 [M+H] 360.2。
【0724】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン
【化479】
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TFA(10mL)を、DCM(5mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.268g、0.75mmol)の溶液に加え、15分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(×3)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を油状物(0.113g、59%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.72分 [M+H] 260.1
【0725】
(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)アミン
【化480】
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カリウムtert−ブトキシド(1.16g、10.3mmol)を、THF(10mL)中の2−メチル−2H−ピラゾール−3−イルアミン(0.50g、5.15mmol)の溶液に窒素下、0℃で加え、得られた混合物を15分間撹拌した。THF(5mL)中の2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.98g、6.18mmol)を加え、撹拌を2時間続けた。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、EtOAc(×3)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜2%メタノール)により精製して、標記化合物を黄色/褐色の結晶質固体(0.98g、80%)として与えた。LCMS(方法C):R 2.98分 [M+H] 237.0
【0726】
4−フルオロ−N−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)ベンゼン−1,2−ジアミン
【化481】
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EtOAc(40mL)中の(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−アミン(0.96g、4.06mmol)と10%パラジウム担持炭(0.20g)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で5時間撹拌した。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体(0.63g、88%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.88分 [M+H] 207.0
【0727】
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化482】
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トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.06g、5.60mmol)を、DCM(20mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.26g、6.67mmol)の溶液に窒素下、20℃で加え、得られた混合物を3時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物をエタノール(20mL)に溶解し、4−フルオロ−N−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.55g、2.67mmol)を加え、反応混合物を窒素下、還流で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(×3)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜5%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を黄色の油状物(1.25g、100%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.08分 [M+H] 360.2。
【0728】
(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミン
【化483】
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TFA(20mL)を、DCM(10mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.96g、2.67mmol)の溶液に加え、15分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCM(×3)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中の2Mアンモニア))により精製して、標記化合物を無色の油状物(0.69g、51%)として与えた。LCMS(方法C):R 1.55、1.72分 [M+H] 260.1。
【0729】
[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]モルホリン−4−イル−メタノン二塩酸塩
【化484】
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DCM(5mL)中の2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(279mg、0.69mmol)及びモルホリン(244μL、2.80mmol)の溶液に、HATU(398mg、1.05mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和水溶液NaHCOで希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、生成物を黄色の油状物として与えた。LCMS(方法C):R=3.01分、[M+H]=469。生成物をジオキサン中のHCl(4N、10mL)に溶解し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、生成物をオフホワイトの固体として与えた。LCMS(方法C):R=0.27分、[M+H]=369。
【0730】
1,3−ジフルオロ−4−ニトロ−2−ビニルベンゼン
【化485】
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ジオキサン(4mL)中の2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(0.20g、0.84mmol)、トリブチルビニルスタナン(0.27mL、0.924mmol)及びPd(PPh(48.6mg、0.042mmol)の溶液を、マイクロ波照射を使用して150℃で1時間加熱した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の2〜10% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡橙色の油状物(0.119g、77%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.01-7.93 (1 H, m), 7.03 (1 H, dt, J=9.2, 1.9 Hz), 6.71 (1 H, dd, J=18.0, 12.0 Hz), 6.15 (1 H, d, J=18.0 Hz), 5.77 (1 H, d, J=12.0 Hz)
【0731】
アリル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)アミン
【化486】
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DMF(3mL)中の1,3−ジフルオロ−4−ニトロ−2−ビニルベンゼン(115mg、0.621mmol)の溶液に、アリルアミン(0.0513mL、0.683mmol)及び炭酸カリウム(0.173g、1.24mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次に水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の1〜5% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(109.6mg、79%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.08 (1 H, dd J=9.4, 5.8 Hz), 7.64 (1H, bs), 6.57 (1 H, t, J=9.3 Hz), 6.51 (1 H, dd, J=18.0, 11.6 Hz), 5.81 (1 H, tdd, J=17.1, 10.2, 5.5 Hz), 5.72 (1 H, ddd, J=18.0, 2.5, 1.6 Hz), 5.65 (1 H, ddd, J=11.6, 1.5, 0.9 Hz), 5.26 (1 H, dq, J=17.1, 1.5 Hz), 5.17 (1 H, dq, J=10.2, 1.4 Hz), 3.98 (2 H, ddt, J=6.3, 5.5, 1.6 Hz)
【0732】
5−フルオロ−8−ニトロ−1,2−ジヒドロキノリン
【化487】
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DCM(10mL)中のアリル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)アミン(109mg、0.49mmol)の溶液に、Grubbs触媒(第二世代、ベンジリデン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム)(8.5mg、0.01mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次にカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 DCM)により精製して、標記化合物を赤色の固体(83.6mg、88%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.17 (1H, bs), 7.88 (1 H, dd, J=9.6, 6.0 Hz), 6.52 (1 H, dt, J=10.3, 2.2 Hz), 6.22 (1 H, dd, J=9.7, 8.3 Hz), 5.77-5.71 (1 H, m), 4.55-4.52 (2 H, m)
【0733】
5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルアミン
【化488】
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EtOAc(10mL)中の5−フルオロ−8−ニトロ−1,2−ジヒドロキノリン(83.6mg、0.43mmol)の溶液に、IMS(3mL)中の10% Pd/C(28mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下で室温で22時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物と5−フルオロキノリン−8−イルアミンの混合物を紫色の油状物(70.4mg、99%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz) (標記化合物によるシグナル): 6.46 (1 H, dd, J=8.5, 5.5 Hz), 6.28 (1 H, dd, J=9.2, 8.5 Hz), 3.31-3.28 (2 H, m), 3.24 (3 H, bs), 2.72 (2 H, t, J=6.5 Hz), 1.94-1.86 (2 H, m)
【0734】
[(S)−1−(5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化489】
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DCM(6mL)中の5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルアミン及び前工程からの5−フルオロキノリン−8−イルアミン(70.4mg、0.424mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(88.3mg、0.466mmol)及びHOAt(57.7mg、0.424mmol)の氷冷混合物に、EDCI HCl(97.7mg、0.51mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で2時間撹拌し、次にDCMで希釈し、NaCO水溶液、次に水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の20〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を紫色のガム状物(105mg、73%)として得た。LCMS(方法B):R 3.35分 [M+H] 338。
【0735】
[(S)−1−(7−フルオロ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化490】
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AcOH(1mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(15mg、0.044mmol)の溶液を、100℃で2時間撹拌した、次に真空下で濃縮した。AcOH(5mL)中のさらなる量の[(S)−1−(5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(90mg、0.267mmol)を、100℃で1時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。合わせた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の30〜60% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(78mg、79%)として得た。LCMS(方法J):R 2.19分 [M+H] 320
【0736】
(S)−1−(7−フルオロ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチルアミン
【化491】
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DCM(4mL)中の[(S)−1−(7−フルオロ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(78mg、0.244mmol)の氷冷溶液に、TFA(1.3mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をMeOHに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を無色のガム状物(49.5mg、93%)として得た。LCMS(方法B):R 1.78分 [M+H] 220
【0737】
ブタ−3−エニル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)アミン
【化492】
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DMF(8mL)中の1,3−ジフルオロ−4−ニトロ−2−ビニルベンゼン(389mg、2.1mmol)の氷冷溶液に、3−ブテニルアミン塩酸塩(248mg、2.31mmol)及び炭酸カリウム(0.87g、6.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次に水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の2〜4% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の油状物(327.6mg、66%)として得た。LCMS(方法B):R 4.27分 [M+H] 237
【0738】
6−フルオロ−9−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン
【化493】
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DCM(30mL)中のブタ−3−エニル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)アミン(327.6mg、1.386mmol)の溶液に、Grubbs触媒(第二世代、ベンジリデン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム)(47mg、0.055mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次にさらなる量のGrubbs触媒(47mg、0.055mmol)を加え、撹拌をさらに64時間続けた。反応混合物を真空下で濃縮し、次にカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤シクロヘキサン中の2〜6% EtOAc)により精製した。回収された出発物質(145mg)をDCM(20mL)に溶解し、Grubbs第二世代触媒(30mg、0.035mmol)を加えた。反応混合物を、6時間加熱還流し、次に室温で16時間放置した。反応混合物を真空下で濃縮し、初期精製からの生成物と合わせ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の2〜8% EtOAc)により精製して、標記化合物を赤色の固体(225.4mg、78%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.90 (1H, bs), 8.09 (1 H, dd, J=9.4, 6.0 Hz), 6.67 (1 H, dt, J=12.3, 1.8 Hz), 6.47 (1 H, t, J=9.6 Hz), 6.16 (1 H, dt, J=12.3, 4.7 Hz), 3.52 (2 H, q, J=4.9 Hz), 2.65 (2 H, dq, J=4.8, 1.8 Hz)
【0739】
6−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−9−イルアミン
【化494】
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EtOAc(15mL)中の6−フルオロ−9−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(225.4mg、1.0826mmol)の溶液に、IMS(4mL)中の10% Pd/C(50mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を紫色の油状物(197mg、定量的)として得た。LCMS(方法J):R 1.69分 [M+H] 181
【0740】
[(S)−1−(6−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−9−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化495】
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DCM(10mL)中の6−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−9−イルアミン(195mg、1.0826mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(225mg、1.19mmol)及びHOAt(147mg、1.083mmol)の氷冷混合物に、EDCI HCl(249mg、1.3mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で2時間撹拌し、次にDCMで希釈し、NaCO水溶液、次に水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の20〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物をピンク色のガム状物(270.6mg、71%)として得た。LCMS(方法J):R 3.26分 [M+H] 352
【0741】
[(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化496】
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AcOH(4mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−9−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(270mg、0.768mmol)の溶液を、80℃で1時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の30〜60% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡いピンク色のガム状物(252.6mg、99%)として得た。LCMS(方法B):R 2.63分 [M+H] 334
【0742】
(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチルアミン
【化497】
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DCM(8mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(252.6mg、0.7576mmol)の氷冷溶液に、TFA(2mL)を加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をMeOHに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を明ピンク色の固体(144.5mg、82%)として得た。LCMS(方法J):R 1.93分 [M+H] 234
【0743】
2−(1−メチルアリル)イソインドール−1,3−ジオン
【化498】
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DMF(60mL)中のカリウムフタルイミド(7.08g、38.2mmol)の懸濁液に、炭酸カリウム(1.06g、7.6mmol)及び3−クロロ−1−ブテン(5.0mL、49.7mmol)を加えた。混合物を浴中で135℃で4時間加熱還流した。冷却した反応混合物を真空下で濃縮し、水(65mL)を、40℃で急速に撹拌しながら5分間かけて加えた。得られた懸濁液を氷浴中で冷却し、次に固体を濾過により集め、水(2×7mL)、次にエタノール/水(45:55、14mL)で洗浄し、そして真空下で50℃で16時間乾燥させて、標記化合物を淡黄色(buff)の固体(5.0g、65%)として与えた。1H NMR ((CD3)2SO, 300 MHz): 7.87-7.83 (4H, m), 6.12 (1 H, ddd, J=17.3, 10.5, 5.7 Hz), 5.17 (1 H, dt, J=17.3, 1.4 Hz), 5.13 (1 H, dt, J=10.4, 1.4 Hz), 4.88-4.78 (1H, m), 1.51 (3 H, d, J=7.1 Hz)
【0744】
エタノール中の1−メチルアリルアミン溶液
【化499】
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2−アミノエタノール(3.2mL)を、EtOH(5.2mL)中の2−(1−メチルアリル)イソインドール−1,3−ジオン(2.5g、12.4mmol)の溶液に加えた。混合物を、35℃で3時間撹拌し、次に短経路蒸留のためにセットアップした。1−メチルアリルアミンとEtOHの混合物を蒸留により集め(沸点 65〜70℃)、次の工程においてそのまま使用した。1H NMR (CDCl3, 300 MHz) (標記化合物によるシグナル): 5.86 (1 H, ddd, J=17.2, 10.3, 6.1 Hz), 5.10 (1 H, dt, J=17.2, 1.4 Hz), 4.97 (1 H, dt, J=10.3, 1.4 Hz), 3.52-3.43 (1H, m), 1.17 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【0745】
(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)−(1−メチルアリル)アミン
【化500】
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DMF(3mL)中の1,3−ジフルオロ−4−ニトロ−2−ビニルベンゼン(150mg、0.81mmol)の溶液に、エタノール(0.4mL)中の1−メチルアリルアミンの混合物を加えた。炭酸カリウム(0.224g、1.62mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。エタノール(0.3mL)中、さらなる量の1−メチルアリルアミンを加え、撹拌を1時間続け、次に反応混合物を水とEtOAcに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の2〜6% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(134mg、70%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.06 (1 H, dd J=9.4, 5.7 Hz), 7.23 (1H, bs), 6.62 (1 H, t, J=9.3 Hz), 6.48 (1 H, dd, J=18.0, 11.6 Hz), 5.81-5.62 (2 H, m), 5.64 (1 H, dt, J=11.6, 1.3 Hz), 5.12-5.00 (2 H, m), 4.38-4.25 (1 H, m), 1.27 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【0746】
5−フルオロ−2−メチル−8−ニトロ−1,2−ジヒドロキノリン
【化501】
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DCM(10mL)中の(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ビニルフェニル)−(1−メチルアリル)アミン(134mg、0.567mmol)の溶液に、Grubbs触媒(第二世代、ベンジリデン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム)(9.6mg、0.011mmol)を加えた。反応混合物を室温で64時間撹拌し、次にカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の1〜4% EtOAc)により精製して、回収した出発物質(56mg)及び標記化合物(62.8mg)を得た。回収した出発物質をDCM(10mL)に溶解し、Grubbs触媒(第二世代、ベンジリデン[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム)(12mg)を加えた。反応混合物を45℃で16時間撹拌し、次にカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、DCM)により精製した。さらに、合わせた生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の1.5〜4% EtOAc)により精製して、標記化合物を赤色の固体(76.8mg、65%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.26 (1H, bs), 7.92 (1 H, dd, J=9.6, 6.0 Hz), 6.53 (1 H, dd, J=10.2, 1.7 Hz), 6.24 (1 H, dd, J=9.7, 8.4 Hz), 5.70-5.65 (1 H, m), 4.72-4.63 (1 H, m), 1.43 (3 H, J=6.6 Hz)
【0747】
5−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルアミン
【化502】
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IMS(3mL)とEtOAc(5mL)の混合物中の10% Pd/C(30mg)の懸濁液を、水素雰囲気下で15分間撹拌し、その後、EtOAc(15mL)中の5−フルオロ−2−メチル−8−ニトロ−1,2−ジヒドロキノリン(76.8mg、0.369mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で20時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物と5−フルオロ−2−メチルキノリン−8−イルアミンの混合物を紫色の油状物として得た。LCMS(方法J):R 1.90分(28%)[M+H] 181及び2.26分(42%)[M+H] 177
【0748】
[(S)−1−(5−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化503】
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DCM(10mL)中の5−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルアミンと前工程からの5−フルオロ−2−メチルキノリン−8−イルアミン(0.369mmol)混合物に、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(76.8mg、0.405mmol)及びHOAt(56mg、0.41mmol)を加えた。混合物を氷浴中で冷却し、次にEDCI HCl(85mg、0.44mmol)を加えた。反応混合物を氷浴中で2時間撹拌し、次にDCMで希釈し、NaCO水溶液で、次に水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の20〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の固体(63.6mg、49%、2工程)として得た。LCMS(方法J):R 3.40分 [M+H] 352
【0749】
[(S)−1−(7−フルオロ−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化504】
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AcOH(5mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(63.6mg、0.181mmol)の溶液を、80℃で2.5時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の20〜50% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(24.2mg、40%)として得た。LCMS(方法B):R 2.45分 [M+H] 334
【0750】
(S)−1−(7−フルオロ−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチルアミン
【化505】
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DCM(4mL)中の[(S)−1−(7−フルオロ−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(24.2mg、0.0726mmol)の氷冷溶液に、TFA(0.8mL)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、標記化合物を無色のガム状物(15.8mg、93%)として得た。LCMS(方法B):R 1.98分 [M+H] 234
【0751】
2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノール
【化506】
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AcOH中の33% HBr(4mL)中の1,3−ジフルオロ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン(0.50g、2.644mmol)の溶液を、マイクロ波照射を使用して100℃で1時間加熱した。冷却した反応混合物をトルエンで希釈し、真空下で濃縮した。得られた残留物を、NaHCO水溶液とEtOAcに分配した。水相を1M HClで酸性化し、DCMで2回抽出した。合わせたDCM抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色(buff)の固体(0.29g、63%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 7.70 (1 H, ddd, J=9.5, 7.8, 5.4 Hz), 7.06 (1 H, ddd, J=9.4, 9.0, 2.2 Hz), 5.61 (1 H, bs)
【0752】
[2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化507】
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THF(10mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノール(248mg、1.416mmol)及びトリフェニルホスフィン(558mg、2.127mmol)の溶液に、THF(2mL)中の(2−ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(274mg、1.70mmol)の溶液を加えた。混合物を氷浴中で冷却し、THF(2mL)中のジエチルアゾジカルボキシラート(372mg、2.127mmol)の溶液を5分間かけて加えた。5分後、反応物を氷浴から除き、室温で2時間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の30〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(483mg、定量的)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 7.84 (1 H, ddd, J=9.5, 7.8, 5.3 Hz), 7.05 (1 H, dt, J=9.9, 2.2 Hz), 5.05 (1 H, bs), 4.26 (2 H, t, J=5.0 Hz), 3.52 (2 H, q, J=5.4 Hz), 1.45 (9 H, s)
【0753】
8−フルオロ−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【化508】
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DCM(20mL)中の[2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(450mg、1.416mmol)の氷冷溶液に、TFA(4mL)を加えた。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し、次にトルエンを加え、そして揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をアセトニトリル(10mL)に溶解し、2M NaCO(10mL)を加え、そして混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcとブラインに分配し、有機相を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を橙色の固体(250mg、89%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 7.94 (1H, bs), 7.78 (1 H, dd, J=9.7, 5.4 Hz), 6.45 (1 H, t, J=9.5 Hz), 4.31 (2 H, t, J=4.6 Hz), 3.70-3.66 (2 H, m)
【0754】
8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン
【化509】
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EtOAc(15mL)中の8−フルオロ−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(290mg、1.463mmol)の溶液に、IMS(2mL)中の10% Pd/C(50mg)のスラリーを加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を紫色の油状物(243mg、99%)として得た。
【0755】
[(S)−1−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化510】
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DCM(15mL)中の8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン(243mg、1.445mmol)、(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(305mg、1.61mmol)及びHOAt(200mg、1.463mmol)の氷冷混合物に、EDCI HCl(337mg、1.76mmol)を加えた。反応混合物を、氷浴中で90分間撹拌し、次にDCMで希釈し、NaCO水溶液、次に水で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜70% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡黄色の泡状物(440mg、89%)として得た。LCMS(方法B):R 3.02分 [M+H] 340
【0756】
[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザ−アセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化511】
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AcOH(15mL)中の[(S)−1−(8−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(440mg、1.297mmol)の溶液を、80℃で1時間、100℃で5時間、次に85℃で16時間、連続して撹拌した。トルエンを加え、反応混合物を真空下で濃縮して、標記化合物とN−[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザ−アセナフチレン−2−イル)エチル]アセトアミドの混合物を与えた。LCMS(方法B):R 1.72分 [M+H] 264&2.51分 [M+H] 322
【0757】
1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザ−アセナフチレン−2−イル)エチルアミン
【化512】
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DCM(15mL)中の[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザ−アセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルと前工程からのN−[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザ−アセナフチレン−2−イル)エチル]アセトアミドの混合物の氷冷溶液に、TFA(3mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。トルエンを加え、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を明褐色のガム状物(185.6mg、65%、2工程)として得た。LCMS(方法B):R 1.54分 [M+H] 222
【0758】
[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化513】
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IPA(1mL)中の1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(85mg、0.38mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(92mg、0.38mmol)及びDIPEA(132μL、0.76mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(132mg、82%)として得た。LCMS(方法J):R=2.22分、[M+H]=424
【0759】
[3−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化514】
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THF(8mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノール(170mg、0.971mmol)及びトリフェニルホスフィン(383mg、1.46mmol)の溶液に、THF(1mL)中の(3−ヒドロキシプロピル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(204mg、1.165mmol)の溶液を加えた。混合物を氷浴中で冷却し、THF(1mL)中のジエチルアゾジカルボキシラート(255mg、1.46mmol)の溶液を加えた。反応物を室温で30分間撹拌し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の25〜40% EtOAc)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(296mg、92%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 7.81 (1 H, ddd, J=9.4, 7.8, 5.3 Hz), 7.04 (1 H, dt, J=9.4, 2.2 Hz), 4.77 (1 H, bs), 4.27 (2 H, t, J=6.0 Hz), 3.37 (2 H, q, J=6.4 Hz), 2.00 (2 H, quintet, J=6.3 Hz), 1.45 (9 H, s)
【0760】
4−フルオロ−1−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプタン
【化515】
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DCM(15mL)中の[3−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)プロピル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(296mg、0.8907mmol)の氷冷溶液に、TFA(3mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次にトルエンを加え、そして揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、アセトニトリル(6mL)に溶解し、2M NaCO(6mL)を加え、そして混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcとブラインに分配した。有機相を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 シクロヘキサン中の10〜20% EtOAc)により精製して、標記化合物を赤色の固体(158.4mg、84%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 8.08 (1H, bs), 7.87 (1 H, dd, J=9.6, 5.6 Hz), 6.44 (1 H, dd, J=9.8, 8.7 Hz), 4.40 (2 H, t, J=6.6 Hz), 3.78-3.73 (2 H, m), 2.29-2.20 (2 H, m)
【0761】
4−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−1−イルアミン
【化516】
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EtOAc(10mL)中の4−フルオロ−1−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプタン(158mg、0.746mmol)の溶液に、IMS(1mL)中の10% Pd/C(30mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を褐色の固体(131.5mg、97%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): 6.46 (1 H, dd, J=10.2, 8.6 Hz), 6.35 (1 H, dd, J=8.7, 5.1 Hz), 4.25 (2 H, t, J=5.8 Hz), 3.36-3.32 (5 H, bs & m), 2.06 (2 H, quintet, J=5.8 Hz)
【0762】
[(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化517】
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DCM(5mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(413mg、2.19mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(405mg、2.13mmol)を加え、反応混合物をアルゴン下、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(3mL)に溶解した。4−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−1−イルアミン(129mg、0.71mmol)を加え、反応物を70℃で45分間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMと飽和NaHCOに分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% DCM)に付して、標記化合物を白色の泡状物(154mg、65%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.25 (1 H, dd, J=8.7, 3.9 Hz), 7.05 (1 H, dd, J=11.6, 8.7 Hz), 5.34-5.29 (1 H, m), 5.18-5.08 (1 H, m), 4.48-4.44 (2 H, m), 4.38-4.20 (2 H, m), 2.50-2.43 (2 H, m), 1.63 (3 H, d, J=6.7 Hz), 1.44 (9 H, s)。1H NMR (DMSO, 400 MHz): δ 8.03 (1 H, s), 7.66 (1 H, d, J=7.2 Hz), 7.26 (2 H, br s), 7.14 (1 H, dd, J=8.6, 4.0 Hz), 7.02 (1 H, dd, J=11.9, 8.6 Hz), 5.62 (1 H, dq, J=7.2, 6.7 Hz ), 4.41 (1 H, ddd, J=12.1, 4.6, 3.7 Hz), 4.33 (1 H, ddd, J=12.1, 9.2, 4.4 Hz), 4.24-4.12 (2 H, m), 2.34-2.28 (2 H, m), 1.55 (3 H, d, J=6.7 Hz)
【0763】
(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチルアミン
【化518】
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TFA(0.50mL、6.73mmol)を、DCM(2mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(151mg、0.45mmol)の溶液に加え、反応物を室温で30分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、標記化合物(104mg、98%)をベージュ色の固体として与えた。LCMS(方法B):R=1.74分、[M+H]=236
【0764】
LCMS(方法K)により測定されたように、(S,R)−及び(S,S)−O−メチルマンデル酸アミドはdr(ジアステレオマー比)1.3:98.7及び98.8:1.2をそれぞれ有する:R 3.68分及び3.64分 [M+H] 384.2
【0765】
[(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化519】
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IPA(0.5mL)中の(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチルアミン(64mg、0.27mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(65mg、0.27mmol)及びDIPEA(94μL、0.54mmol)の混合物を、100℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(86mg、73%)として得た。LCMS(方法J):R=2.33分、[M+H]=438。
【0766】
[(S)−2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)−1−メチルエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化520】
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THF(1mL)中のジエチルアゾジカルボキシラート(349μL、2.22mmol)を、THF(10mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノール(260mg、1.48mmol)、((S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(312mg、1.78mmol)及びトリフェニルホスフィン(582mg、2.22mmol)の溶液に0℃でゆっくり加えた。この溶液を0℃で30分間撹拌し、次に真空下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(340mg、69%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.82 (1 H, ddd, J=13.0, 9.5, 5.3 Hz), 7.04 (1 H, app. td, J=9.4, 2.1 Hz), 4.75 (1 H, br s), 4.24-4.12 (2 H, m), 4.00 (1 H, br s), 1.44 (9 H, s), 1.34 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0767】
(S)−8−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【化521】
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TFA(3mL)を、DCM(15mL)中の[(S)−2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)−1−メチルエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(340mg、1.02mmol)の溶液に加え、混合物を室温で90分間撹拌した。PhMe(25mL)を加え、溶液を真空下で濃縮した。得られた残留物をMeCN(7mL)に取り;2M NaCO水溶液(7mL)を加え、混合物を室温でさらに90分間激しく撹拌した。EtOAc(25mL)及びブライン(25mL)を加え、相を分離した。水溶液をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。粗反応混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)により精製して、標記化合物を鮮黄色の固体(183mg、84%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.85 (1 H, br s), 7.78 (1 H, dd, J=9.8, 5.5 Hz), 6.45 (1 H, app. t, J=9.8 Hz), 4.36-4.28 (1 H, m), 3.84-3.77 (2 H, m), 1.35 (3 H, d, J=6.2 Hz)
【0768】
(S)−8−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン
【化522】
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EtOAc(12mL)及びIMS(1.2mL)中の(S)−8−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(183mg、0.86mmol)と10% Pd/C(37mg)の懸濁液を、Hバルーンで16時間撹拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(160mg、定量的)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.35 (1 H, dd, J=10.8, 8.6 Hz), 6.14 (1 H, dd, J=8.6, 4.6 Hz), 4.19 (1 H, dd, J=10.5, 2.9 Hz), 3.64 (1 H, dd, J=10.5, 8.4 Hz), 3.43 (1 H, dqd, J=8.4, 6.5, 2.9 Hz), 3.10 (3 H, br s), 1.17 (3 H, d, J=6.5 Hz)
【0769】
[(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化523】
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(S)−8−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン(160mg、0.86mmol)を、EtOH(10mL)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオンイミド酸エチルエステル(570mg、2.64mmol)の溶液に加え、反応物を75℃で60分間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMと飽和NaHCOに分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% DCM)に付して、標記化合物をオフホワイトの泡状物(220mg、76%)として得た。LCMS(方法J):R=2.50分、[M+H]=336。
【0770】
(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン
【化524】
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TFA(1.00mL)を、DCM(4mL)中の[(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(220mg、0.66mmol)の溶液に加え、反応物を室温で60分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、標記化合物(149mg、96%)を淡褐色の油状物として与えた。LCMS(方法J):R=0.32分、[M+H]=236。
【0771】
[(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化525】
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IPA(1mL)中の(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(69mg、0.29mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(70mg、0.29mmol)及びDIPEA(101μL、0.58mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜6% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を淡褐色の油状物(117mg、92%)として得た。LCMS(方法J):R=2.50分、[M+H]=438
【0772】
[(R)−2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)−1−メチルエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化526】
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THF(1mL)中のジエチルアゾジカルボキシラート(328μL、2.09mmol)を、THF(10mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノール(243mg、1.39mmol)、((R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(292mg、1.67mmol)及びトリフェニルホスフィン(547mg、2.09mmol)の溶液に0℃でゆっくり加えた。この溶液を0℃で30分間撹拌し、次に真空下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜30% EtOAc)により精製して、標記化合物を淡黄色の油状物(333mg、72%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.82 (1 H, ddd, J=13.0, 9.4, 5.3 Hz), 7.04 (1 H, app. td, J=9.4, 2.2 Hz), 4.76 (1 H, br s), 4.23-4.12 (2 H, m), 4.07-3.95 (1 H, m), 1.44 (9 H, s), 1.34 (3 H, d, J=6.8 Hz)
【0773】
(R)−8−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【化527】
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TFA(3mL)を、DCM(15mL)中の[(R)−2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェノキシ)−1−メチルエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(333mg、1.00mmol)の溶液に加え、混合物を室温で90分間撹拌した。PhMe(25mL)を加え、溶液を真空下で濃縮した。得られた残留物をMeCN(7mL)に取り;2M NaCO水溶液(7mL)を加え、混合物を室温でさらに90分間激しく撹拌した。EtOAc(25mL)及びブライン(25mL)を加え、相を分離した。水溶液をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。粗反応混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜20% EtOAc)により精製して、標記化合物を鮮黄色の固体(184mg、87%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.84 (1 H, br s), 7.79 (1 H, dd, J=9.8, 5.6 Hz), 6.45 (1 H, app. t, J=9.8 Hz), 4.36-4.28 (1 H, m), 3.84-3.76 (2 H, m), 1.35 (3 H, d, J=6.3 Hz)
【0774】
(R)−8−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン
【化528】
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EtOAc(12mL)及びIMS(1.2mL)中の(R)−8−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(183mg、0.86mmol)と10% Pd/C(37mg)の懸濁液を、Hバルーンで16時間撹拌した。反応混合物をセライトを通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を淡黄色の油状物(162mg、定量的)として与えた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 6.36 (1 H, dd, J=10.6, 8.6 Hz), 6.14 (1 H, dd, J=8.6, 4.6 Hz), 4.19 (1 H, dd, J=10.4, 2.7 Hz), 3.65 (1 H, dd, J=10.4, 8.0 Hz), 3.44 (1 H, dqd, J=8.0, 6.5, 2.7 Hz), 3.13 (3 H, br s), 1.17 (3 H, d, J=6.5 Hz)
【0775】
[(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化529】
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(R)−8−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−イルアミン(162mg、0.86mmol)を、EtOH(10mL)中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオンイミド酸エチルエステル(570mg、2.64mmol)の溶液に加え、反応物を75℃で60分間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMと飽和NaHCOに分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜40% DCM)に付して、標記化合物をオフホワイトの泡状物(188mg、65%)として得た。LCMS(方法J):R=2.42分、[M+H]=336。
【0776】
(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン
【化530】
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TFA(1.00mL)を、DCM(4mL)中の[(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(188mg、0.56mmol)の溶液に加え、反応物を室温で60分間撹拌した。粗反応混合物を、2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、標記化合物(130mg、99%)を淡褐色の油状物として与えた。LCMS(方法B):R=1.82分、[M+H]=236。
【0777】
[(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化531】
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IPA(1mL)中の(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(68mg、0.29mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(70mg、0.29mmol)及びDIPEA(101μL、0.58mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜6% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を淡褐色の油状物(93mg、73%)として得た。LCMS(方法J):R=2.39分、[M+H]=438。
【0778】
1,3−ジフルオロ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン
【化532】
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0℃で、DCM(100mL)中のトリフルオロ酢酸無水物(26.2mL、0.19mol)の溶液に、過酸化水素(水中50%、12.9mL、0.17mol)を滴下し、反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。2,4−ジフルオロ−3−メトキシフェニルアミン(3g、18.9mmol)を、DCM(20mL)中の溶液として加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をブラインで希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機画分を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOで溶離する)に付して、標記化合物を無色の固体(2.03g、57%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.83-7.76 (1H, m), 7.03 (1H, td, J=9.4, 2.5 Hz), 4.08 (3H, t, J=1.1 Hz)。
【0779】
(3−フルオロ−2−メトキシ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン
【化533】
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DMSO(10mL)中の1,3−ジフルオロ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン(1g、5.29mmol)及びアニリン(0.53mL、5.82mmol)の溶液を、100℃で4時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、生成物をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜50% EtOで溶離する)に付して、標記化合物をオフホワイトの固体(1.05g、76%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.82 (1H, br s), 7.96 (1H, dd, J=9.5, 5.3 Hz), 7.32-7.26 (2H, m), 7.12-7.07 (1H, m), 7.02-6.98 (2H, m), 6.74 (1H, t, J=9.5 Hz), 3.53 (3H, d, J=1.1 Hz)。
【0780】
4−フルオロ−3−メトキシ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン
【化534】
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EtOAc(5mL)中の(3−フルオロ−2−メトキシ−6−ニトロフェニル)フェニルアミン(322mg、1.2mmol)の溶液に、パラジウム担持炭(30mg、10重量%)を加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、標記化合物を白色の固体として与え、これは静置すると暗赤色になった(284mg、100%)。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.24-7.18 (2H, m), 6.88-6.78 (2H, m), 6.71-6.66 (2H, m), 6.43 (1H, dd, J=9.0, 4.5 Hz), 5.50 (1H, br s), 3.77 (3H, d, J=1.7 Hz), 3.64 (2H, br s)。
【0781】
[(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化535】
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DCM(5mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(779mg、4.1mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(671mg、3.5mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(5mL)に溶解した。4−フルオロ−3−メトキシ−N−フェニルベンゼン−1,2−ジアミン(283mg、1.2mmol)を加え、反応物を70℃で1.5時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を白色の固体(349mg、74%)として得た。LCMS(方法C):R=3.52分、[M+H]=386。
【0782】
(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩
【化536】
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[(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(349mg、0.91mmol)を、メタノール(1mL)及びジオキサン中の塩酸(3mL、4M)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記化合物をオフホワイトの固体(321mg、100%)として得た。LCMS(方法C):R=2.02分、[M+H]=286。
【0783】
(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)アセトニトリル
【化537】
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−78℃で、濃硫酸(15mL)中の(2,6−ジフルオロフェニル)アセトニトリル(5g、32.7mmol)の溶液に、濃硫酸(5mL)中の硝酸(65%、2.25mL、32.7mmol)の溶液を滴下した。添加終了後、反応混合物を氷に注ぎ、形成した沈殿物を濾過により集め、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、標記生成物を白色の固体(6.4g、100%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.24-8.16 (1H, m), 7.17 (1H, ddd, J=9.6, 7.8, 1.9 Hz), 3.84 (2H, t, J=1.2 Hz)。
【0784】
(6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトニトリル
【化538】
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DMSO(20mL)中の(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)アセトニトリル(4g、20.1mmol)及びアニリン(1.83mL、20.1mmol)の溶液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を褐色の油状物(959mg、18%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.27 (1H, dd, J=9.4, 5.9 Hz), 7.38-7.32 (2H, m), 7.17-7.12 (1H, m), 6.98-6.90 (3H, m), 3.44 (2H, d, J=1.7 Hz)。
【0785】
(3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトニトリル
【化539】
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メタノール(10mL)及び水(3mL)中の(6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトニトリル(463mg、1.70mmol)、鉄粉(194mg、3.41mmol)及び塩化アンモニウム(263mg、5.12mmol)を、90℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水に溶解し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を褐色の固体(228mg、55%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.23-7.17 (2H, m), 6.95 (1H, t, J=8.9 Hz), 6.83 (1H, tt, J=7.4, 1.0 Hz), 6.77 (1H, dd, J=8.9, 5.5 Hz), 6.61-6.56 (2H, m), 5.12 (1H, br s), 3.79 (2H, br s), 3.59 (2H, d, J=1.2 Hz)。
【0786】
[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]アセトニトリル二塩酸塩
【化540】
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DCM(5mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(435mg、2.31mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(369mg、1.94mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(5mL)に溶解した。(3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノフェニル)アセトニトリル(223mg、0.92mmol)を加え、反応物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付した。LCMS(方法C):R=3.36分、[M+H]=395。生成物をジオキサン中のHCl(4N、10mL)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記生成物をオフホワイトの固体(227mg、67%)として与えた。LCMS(方法C):R=1.88分、[M+H]=295。
【0787】
6−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イルアミノ)−3−ニトロベンゾニトリル
【化541】
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−0℃で、THF(30mL)中の5−フルオロピリジン−3−イルアミン(1.22g、10.9mmol)の溶液に、カリウムtert−ブトキシド(2.43g、21.7mmol)を加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。この溶液を、カニューレを介してTHF(20mL)中の2,6−ジフルオロ−3−ニトロベンゾニトリル(2g、10.9mmol)の溶液に−78℃で加え、暗紫色の反応混合物を−78℃で10分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付した。得られた固体をペンタンでトリチュレートして、標記化合物を橙色の固体(1.73g、58%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 9.73 (1H, br s), 8.53 (1H, dd, J=9.5, 5.7 Hz), 8.47 (1H, d, J=2.5 Hz), 8.43-8.40 (1H, m), 7.33 (1H, dt, J=8.8, 2.2 Hz), 6.83 (1H, dd, J=9.5, 7.3 Hz)。
【0788】
3−アミノ−6−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イルアミノ)ベンゾニトリル
【化542】
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メタノール(40mL)及び水(12mL)中の(6−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イルアミノ)−3−ニトロベンゾニトリル(1.73g、6.26mmol)、鉄粉(712mg、12.5mmol)及び塩化アンモニウム(966mg、18.8mmol)を、90℃で1時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を水に溶解し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を褐色の固体(948mg、61%)として得た。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 8.05 (1H, d, J=2.4 Hz), 8.03-7.99 (1H, m), 7.01 (1H, d, J=2.1 Hz), 6.99 (1H, s), 6.59 (1H, dt, J=10.2, 2.4 Hz), 5.78 (1H, br s), 3.84 (2H, br s)。
【0789】
{(S)−1−[7−シアノ−6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化543】
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DCM(20mL)中の((S)−1−カルバモイル−エチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.81g、9.63mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.54g、8.08mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(20mL)に溶解した。3−アミノ−6−フルオロ−2−(5−フルオロピリジン−3−イルアミノ)ベンゾニトリル(948mg、3.86mmol)を加え、反応物を70℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物をオフホワイトの固体として与えた。LCMS(方法C):R=3.20分、[M+H−Bu]+=344、100%、[M+H]=400、10%。
【0790】
酢酸 2,6−ジフルオロベンジルエステル
【化544】
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アセチルクロリド(1.13mL、15.8mmol)を、DCM(20mL)中の2,6−ジフルオロベンジルアルコール(1.76g、12.2mmol)及びトリエチルアミン(3.43mL、24.4mmol)の溶液に0℃で滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を無色の油状物(1.72g、76%)として得た。1H NMR 400MHz δ(CDCl3): 7.37-7.28 (1H, m), 6.96-6.88 (2H, m), 5.20 (2H, s), 2.08 (3H, s)。
【0791】
酢酸 2,6−ジフルオロ−3−ニトロベンジルエステル
【化545】
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酢酸 2,6−ジフルオロベンジルエステル(8g、42.9mmol)を、発煙硝酸(50mL)に0℃で滴下し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、生成物をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機画分を飽和NaHCO水溶液、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を黄色の油状物(8.69g、87%)として与えた。1H NMR 300MHz δ (CDCl3): 8.21-8.12 (1H, m), 7.09 (1H, ddd, J=9.6, 7.9, 1.9 Hz), 5.24 (2H, t, J=1.5 Hz), 2.10 (3H, s)。
【0792】
酢酸 6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノベンジルエステル
【化546】
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DMSO(10mL)中の酢酸 2,6−ジフルオロ−3−ニトロベンジル エステル(3g、12.9mmol)及びアニリン(1.5mL、16.9mmol)の溶液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物を褐色の油状物(3.2g、81%)として与えた。1H NMR 400MHz δ(CDCl3): 8.21 (1H, dd, J=9.4, 5.9 Hz), 7.30-7.24 (2H, m), 7.10-7.04 (1H, m), 6.97-6.92 (2H, m), 6.83 (1H, dd, J=9.3, 8.4 Hz), 4.93 (2H, d, J=2.0 Hz), 1.94 (3H, s)
【0793】
酢酸 3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンジルエステル
【化547】
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EtOAc(50mL)中の酢酸 6−フルオロ−3−ニトロ−2−フェニルアミノベンジルエステル(3.2g、10.5mmol)の溶液に、パラジウム担持炭(600mg、10重量%)を加え、反応混合物を、水素雰囲気下、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% DCMで溶離する)に付して、標記化合物を褐色の固体(2.3mg、80%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (CDCl3): 7.22-7.15 (2H, m), 6.86 (1H, t, J=8.9 Hz), 6.81 (1H, tt, J=7.4, 1.0 Hz), 6.78-6.71 (1H, m), 6.63-6.58 (2H, m), 6.43 (1H, br s), 5.10 (2H, d, J=1.9 Hz), 3.72 (2H, br s), 1.99 (3H, s)。
【0794】
酢酸 2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イルメチルエステル
【化548】
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DCM(20mL)中の((S)−1−カルバモイルエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.94g、20.9mmol)の懸濁液に、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(3.35g、17.6mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その間に固体を溶解させた。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(20mL)に溶解した。酢酸 3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンジルエステル(2.3g、8.38mmol)を加え、反応物を75℃で1時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を水に溶解し、そして生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、シクロヘキサン中の0〜100% EtOAcで溶離する)に付して、標記化合物をオフホワイトの固体として与えた。LCMS(方法C):R=3.37分、[M+H−Bu]+=372、100%、[M+H]=428、40%。
【0795】
[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]−メタノール二塩酸塩
【化549】
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メタノール(2mL)中の酢酸 2−((S)−1−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イルメチルエステル(190mg、0.44mmol)の溶液に、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、標記化合物をベージュ色の固体(159mg、100%)として与えた。LCMS(方法C):R=1.61分、[M+H]=372。
【0796】
4−アミノ−6−[(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル
【化550】
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IPA(3mL)中の(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(50mg、0.15mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(23mg、0.15mmol)及びDIPEA(0.13mL、0.74mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を真空下で濃縮し、DCMに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM、次にMeOH、そして次に2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガラス質の固体(50mg、75%)として得た。LCMS(方法B):R 3.11分 [M+H] 458。
【0797】
2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン
【化551】
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ジオキサン(20mL)中の2−トリブチルスタンナニルピリジン(4.24g、12mmol)、2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(2.5g、10mmol)及びPd(PPh(605mg、0.5mmol)を、マイクロ波バイアル中に入れた。密閉バイアルを排気し、アルゴン(×3)でパージした。得られた混合物を、マイクロ波照射下、150℃で1.5時間加熱した。冷却した混合物を蒸発させ、残留物をDCMに懸濁し、得られた混合物を濾過して不溶性物質を除去した。濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を鮮橙色の固体(0.8g、33%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.79 (1H, ddd, J=6.5, 2.4, 1.3 Hz), 8.18 (1H, ddd, J=12.4, 10.8, 7.4 Hz), 7.86 (1H, td, J=10.4, 2.4 Hz), 7.51 (1H, dquin, J=10.5, 1.6 Hz), 7.41 (1H, ddd, J=10.2, 6.5, 1.5 Hz), 7.16 (1H, ddd, J=13.3, 10.8, 2.5 Hz)
【0798】
(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)イソプロピルアミン
【化552】
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アセトニトリル(10mL)中の2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン(0.85g、3.6mmol)、イソプロピルアミン(0.31mL、3.6mmol)及びDIPEA(0.63mL、3.6mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.49g、50%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.76 (1H, ddd, J=6.5, 3.7, 2.4 Hz), 8.26 (1H, dd, J=12.7, 8.1 Hz), 7.86 (1H, br s), 7.81 (1H, td, J=10.4, 2.5 Hz), 7.46 (1H, dq, J=10.5, 1.5 Hz), 7.34 (1H, ddd, J=10.2, 6.5, 1.6 Hz), 6.57 (1H, dd, J=12.7, 10.8 Hz), 2.70-2.54 (1H, m), 0.93 (6H, d, J=8.4 Hz)
【0799】
4−フルオロ−N−イソプロピル−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化553】
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(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)イソプロピルアミン(0.49g、1.79mmol)を、EtOAc(10mL)に溶解した。フラスコを排気し、Nでパージした。Pd/C(10%)を加え、混合物をH雰囲気下、大気圧で水素化した。混合物を、一晩撹拌した。フラスコを排気し、Nでパージした。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.47g、99%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.71 (1H , ddd, J=6.6, 2.4, 1.3 Hz), 7.78 (1H, ddd, J=10.6, 10.2, 2.5 Hz), 7.57 (1H, ddt, J=10.6, 5.2, 1.4 Hz), 7.26 (1H, ddd, J=10.0, 6.6, 1.6 Hz), 6.76-6.66 (2H, m), 5.34 (1H, br s), 3.80 (2H, br s), 3.19 (1H, sept, J=8.5 Hz), 7.63 (6H, d, J=8.5 Hz)
【0800】
(S)−1−(4−フルオロ−2−イソプロピルアミノ−3−ピリジン−2−イル−フェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化554】
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DCM(15mL)中の4−フルオロ−N−イソプロピル−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.47g、1.91mmol)、Boc−アラニン(0.4g、2.1mmol)、HOAt(0.29g、2.1mmol)の溶液を、0℃に冷却した。EDC(0.40g、2.1mmol)を少量ずつ加え、得られた混合物を1時間撹拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、有機層をクエン酸、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして蒸発させた。得られた残留物を、クロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を無色の油状物(0.7g、88%)として得た。LCMS(方法K):R 3.10分 [M+H] 417
【0801】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化555】
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(S)−1−(4−フルオロ−2−イソプロピルアミノ−3−ピリジン−2−イル−フェニルカルバモイル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.7g)を、AcOH(10mL)に溶解し、得られた溶液を70℃で一晩加熱した。冷却した混合物を蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、有機層をNaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、標記化合物を黄色の固体(0.6g、89%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.78 (1H, ddd, J=6.5, 2.4, 1.2 Hz), 7.87 (1H, td, J=10.3, 2.4 Hz), 7.70 (1H, dd J=11.8, 6.4 Hz), 7.56 (1H, dq, J=10.4, 1.5 Hz), 7.41 (1H, ddd, J=10.2, 6.6, 1.6 Hz), 7.09 (1H, dd, J=13.4, 11.8 Hz), 6.45 (1H, d, J=12.6 Hz), 5.38-5.26 (1H, m), 4.02 (1H, sept, J=9.2 Hz), 1.59 (3H, d, J=9.1 Hz), 1.48-1.35 (15 H, m)
【0802】
(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化556】
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[(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.6g、1.5mmol)を、DCM中の20% TFA(10mL)に溶解した。得られた溶液を1時間撹拌し、次に混合物をSCXカラムに通した。カラムをDCM及びMeOHで洗浄して、非塩基性の不純物を除去し、次に生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を濃縮して、黄色の固体(0.34g、76%)を与えた。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.77 (1H, d, J=6.1 Hz), 7.85 (1H, td, J=10.5, 2.4 Hz), 7.69 (1H, dd, J=11.4, 6.4 Hz), 7.57 (1H, d, J=10.8 Hz), 7.38 (1H, dd, J=9.8, 6.9 Hz), 7.07 (1H, dd, J=13.7, 11.6 Hz), 4.35 (1H, q, J=8.7 Hz), 4.03 (1H, sept, J=9.3 Hz), 1.60 (3H, d, J=8.8 Hz), 1.40-1.29 (6H, m)
【0803】
(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)メチルアミン
【化557】
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アセトニトリル(10mL)中の2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン(1.0g、4.2mmol)、メチルアミン(2.24mL、4.24mmol、THF中2M)及びDIPEA(0.75mL、4.2mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜40% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の固体(0.89g、84%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.74 (1H, ddd, J=5.0, 2.1, 1.0 Hz) 8.46 (1H, br s) 8.27 (1H, dd, J=9.5, 6.2 Hz), 7.80 (1H, td, J=7.8, 2.1 Hz), 7.47 (1H, dq, J=4.0, 1.2 Hz), 7.34 (1H, dd, J=9.5, 8.2 Hz), 2.36 (3H, d, J=5.3 Hz)
【0804】
4−フルオロ−N−メチル−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化558】
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(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)メチルアミン(0.89g、3.59mmol)を、EtOAc(15mL)に溶解した。フラスコを排気し、Nでパージした。Pd/C(180mg、10%)を加え、混合物を大気圧でHを用いて水素化した。混合物を一晩撹拌した。フラスコを排気し、Nでパージした。触媒を濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮し、そして得られた残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.75g、96%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.70 (1H, ddd, J=5.0, 1.9, 1.0 Hz), 7.78 (1H, td, J=7.8, 1.9 Hz), 7.59 (1H, ddt, J=7.9, 3.6, 1.1 Hz), 7.27 (1H, ddd, J=7.6, 4.9, 1.2 Hz), 6.72 (1H, d, J=1.1 Hz), 6.70 (1H, s), 5.10 (1H, s), 3.82 (2H, s), 2.44 (3H, s)
【0805】
[(S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化559】
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DCM(10mL)中の4−フルオロ−N−メチル−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.75g、3.44mmol)、Boc−Ala(0.72g、3.78mmol)、HOAt(0.52g、3.78mmol)の溶液を、0℃に冷却した。EDC(0.73g、3.78mmol)を少量ずつ加え、得られた混合物を1時間撹拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、有機層をクエン酸、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして蒸発させた。得られた残留物を、クロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体(0.3g、24%)として与えた。LCMS(方法J):R 2.42分 [M+H] 371
【0806】
(S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン
【化560】
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[(S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.3g、0.81mmol)を、DCM中の20% TFA(10mL)に溶解した。得られた溶液を1時間撹拌し、次に混合物をSCXカラムに通した。カラムをDCM、MeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を濃縮して、黄色の固体(0.2g、92%)として与えた。LCMS(方法J):R 1.39分 [M+H] 271
【0807】
エチル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)アミン
【化561】
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2−(2,6−ジフルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン(1.00g、4.29mmol)、エチルアミン(2.24mL、4.29mmol)、次にDIPEA(0.75mL、4.29mmol)を、アセトニトリル(10mL)に加え、得られた混合物を窒素雰囲気下、20℃で40時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(1.00g、90%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ: 8.73 (1H, ddd, J=6.6, 2.4, 1.3 Hz), 8.28 (1H, dd, J=12.6, 8.1 Hz), 7.80 (1H, td, J=10.3, 2.4 Hz), 7.45 (1H, dq, J=10.4, 1.6 Hz), 7.33 (1H, ddd, J=10.1, 6.5, 1.6 Hz), 6.51 (1H, dd, J=12.7, 10.9 Hz), 2.54-2.44 (2H, m), 1.03 (3H, t, J=9.6 Hz)
【0808】
−エチル−4−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン
【化562】
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酢酸エチル(15mL)中エチル−(3−フルオロ−6−ニトロ−2−ピリジン−2−イル−フェニル)アミン(1.00g、3.82mmol)及び10% パラジウム担持炭(0.10g)の混合物を、水素雰囲気下、大気圧で、そして20℃で3日間撹拌した。触媒を濾過により除去し、得られた溶液を真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜100% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.61g、69%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ: 8.71 (1H, ddd, J=6.6, 2.5, 1.3 Hz), 7.78 (1H, ddd, J=10.5, 10.1, 2.5 Hz), 7.58 (1H, ddt, J=10.6, 5.0, 1.4 Hz), 7.27 (1H, ddd, J=10.0, 6.5, 1.6 Hz), 6.76-6.66 (2H, m), 5.24 (1H, br s), 3.82 (2H, br s), 2.76 (2H, t, J=9.5 Hz), 0.82 (3H, t, J=9.5 Hz)
【0809】
[(S)−1−(1−エチル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化563】
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−エチル−4−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−ベンゼン−1,2−ジアミン(0.61g、2,63mmol)を、DCM(10mL)に溶解し、次に(S)−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(0.55g、2.89mmol)及び1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(0.40g、2.89mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、EDCI(1.54g、8.13mmol)を加え、そして得られた混合物を窒素雰囲気下、0℃で1時間撹拌した。混合物を、DCM(40mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液、次にブラインで洗浄した。有機溶液を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 0〜50% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、標記化合物を黄色の油状物(0.65g、65%)として与えた。LCMS(方法J):R 1.88分 [M+H] 385.3
【0810】
(S)−1−(1−エチル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン、
【化564】
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[(S)−1−(1−エチル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.65g、1.7mmol)を、DCM中の20% TFA(10mL)に加え、得られた溶液を20℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮して、標記化合物を明黄色のガム状物(0.42g、88%)として与えた。LCMS(方法B):R 1.65分 [M+H] 285.1
【0811】
(3−シアノシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化565】
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シアン化ナトリウム(0.29g、5.9mmol)を、DMF(5mL)中のメタンスルホン酸(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロブチルエステル(1.05g、3.9mmol)の溶液に加え、得られた混合物を窒素下で85℃で24時間撹拌した。追加のシアン化ナトリウム(0.38g、7.8mmol)を加え、混合物を窒素下で85℃で24時間撹拌した。冷却した反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水(2×)及びブラインで洗浄し、次に真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC;シクロヘキサン中の0〜50%酢酸エチルで溶離する)により精製して、標記化合物を白色の固体(0.45g、72%)として与えた。
【0812】
3−アミノシクロブタンカルボニトリル
【化566】
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(3−シアノシクロブチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.45g、2.3mmol)を、DCM中の20% TFA(5mL)に加え、得られた溶液を20℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM及びMeOHで洗浄し、次に生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮して、標記化合物を明黄色の油状物(0.238g、100%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ: 3.79-3.93 (1H, m), 2.94-3.07 (1H, m), 2.55-2.69 (2H, m), 2.04-2.18 (2H, m), 1.42-1.57 (2H, br s)
【0813】
3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)シクロブタンカルボニトリル
【化567】
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2,4−ジフルオロ−1−ニトロベンゼン(0.38g、2.4mmol)、3−アミノシクロブタンカルボニトリル(0.23g、2.4mmol)、次にDIPEA(0.425mL、2.4mmol)を、アセトニトリル(10mL)に加え、得られた混合物を窒素雰囲気下、20℃で16時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC;シクロヘキサン中の0〜50%酢酸エチルで溶離する)により精製して、標記化合物を黄色の固体(0.38g、68%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ: 8.23 (1H, dd, J=9.2, 5.8 Hz), 8.20 (1H, br s), 6.41-6.49 (1H, m), 6.29 (1H, dd, J=11.0, 2.7 Hz), 4.30-4.43 (1H, m), 3.20-3.31 (1H, m), 2.87-2.98 (2H, m), 2.42-2.55 (2H, m)
【0814】
3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)シクロブタンカルボニトリル
【化568】
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メタノール(10mL)及び水(4mL)中の3−(5−フルオロ−2−ニトロフェニルアミノ)シクロブタンカルボニトリル(0.38g、1.61mmol)、鉄粉(0.36g、6.44mmol)及び塩化アンモニウム(0.50g、9.66mmol)の混合物を、90℃で2時間撹拌した。冷却後、固体物質を濾別し、そして溶液を真空下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(3×)と水に分配し、次に合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、標記化合物を暗緑色のガム状物(0.26g、79%)として与えた。LCMS(方法B):R 1.75分 [M+H] 206.0
【0815】
{(S)−1−[2−(3−シアノシクロブチルアミノ)−4−フルオロフェニルカルバモイル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化569】
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3−(2−アミノ−5−フルオロフェニルアミノ)シクロブタンカルボニトリル(0.0.26g、1.27mmol)をDCM(10mL)に溶解し、次に(S)−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(0.265g、1.39mmol)及び1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(0.19g、1.39mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、EDCI(0.267g、1.39mmol)を加え、そして得られた混合物を窒素雰囲気下、0℃で1時間撹拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、10%クエン酸水溶液で、次にブラインで洗浄した。有機溶液を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(Si−PPC;シクロヘキサン中の0〜60%酢酸エチルで溶離する)により精製して、標記化合物を黄色のガム状物(0.31g、66%)として与えた。1H NMR (CDCl3) δ: 7.46 (1H, br s), 7.05 (1H, dd, J=8.8, 6.0 Hz), 6.36-6.45 (1H, m), 6.20 (1H, dd, J=11.0, 2.7 Hz), 4.89-5.01 (1H, m), 4.14-4.25 (1H, m), 3.10-3.24 (1H, m), 2.71-2.86 (2H, m), 2.32-2.48 (2H, m), 1.46 (9H, s)
【0816】
{(S)−1−[1−(3−シアノシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化570】
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酢酸(5mL)中の{(S)−1−[2−(3−シアノシクロブチルアミノ)−4−フルオロフェニルカルバモイル]−エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.31g、0.83mmol)の溶液を、70℃で16時間、次に80℃で8時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物をDCMに溶解し、次に飽和NaHCO水溶液及びブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(Si−PPC;シクロヘキサン中の0〜100%酢酸エチルで溶離する)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(0.21g、73%)として与えた。LCMS(方法J):R 2.87分 [M+H] 358.0
【0817】
3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]シクロブタンカルボニトリル
【化571】
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{(S)−1−[1−(3−シアノシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.21g、0.586mmol)を、DCM中の20% TFA(7mL)に加え、得られた溶液を20℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM及びMeOHで洗浄し、次に生成物を2M NH/MeOHで溶離し、真空下で濃縮して、標記化合物を無色の固体(0.076g、51%)として与えた。LCMS(方法J):R 1.52分 [M+H] 259
【0818】
[(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)メチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化572】
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0℃で、DCM(20mL)及びDMF(1mL)中の4−フルオロ−2−フェニルアミノアニリン(3.0g、14.85mmol)、tert−ブトキシカルボニルグリシン(2.4g、15mmol)及びHOAt(0.68g、5mmol)の混合物に、EDCI(2.88g、15mmol)を加えた。混合物を、0℃で1時間撹拌した。反応混合物に、飽和NaHCO水溶液(20mL)、飽和NaCO水溶液(10mL)及び水(10mL)を加えた。混合物をDCM(2×20mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% MeOH)により精製して、標記化合物を褐色のガム状物(4.79g、89%)として得た。1H NMR δ (ppm) (CHCl3-d): 7.95 (1 H, s), 7.50 (1 H, dd, J=8.83, 5.91 Hz), 7.32-7.22 (2 H, m), 6.98-6.97 (4 H, m), 6.68 (1 H, dt, J=8.6, 2.7 Hz), 6.05 (1 H, s), 5.06 (1 H, s), 3.89 (2 H, d, J=5.92 Hz), 1.42 (9 H, s)
【0819】
(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化573】
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[(4−フルオロ−2−フェニルアミノフェニルカルバモイル)メチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.37g、1.03mmol)を、AcOH(10mL)に取り、70℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をEtOAcと水に分配し、そして混合物をNaCOで塩基性化した。有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた油状物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜60% EtOAc)により精製して、標記化合物を白色の泡状物(0.265g、75%)として得た。LCMS(方法B):R 3.35分 [M+H] 342.03
【0820】
(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩
【化574】
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(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.265g、0.77mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(5mL)を用いて室温で45分間処理した。反応を蒸発乾固させ、残留物をジエチルエーテルでトリチュレートして、標記生成物を白色の固体(226mg、約100%)として与えた。LCMS(方法B):R 2.06分 [M+H] 241.98
【0821】
(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン
【化575】
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イソプロパノール(2mL)中の(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩(0.113g、0.4mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.19g、0.8mmol)、トリエチルアミン(0.28mL、2mmol)を、密閉管中で80℃に6時間加熱した。反応混合物をDCMと水に分配し、有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜3.5% MeOH)により精製して、標記化合物を無色のガム状物(0.125g、70%)として得た。LCMS(方法B):R 2.99分 [M+H] 444.19。
【0822】
4−クロロ−2−メチルニコチノニトリル
【化576】
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塩化ホスホリル(2mL)中の4−メトキシ−2−メチルニコチノニトリル(Tet 6222, 2006)(100mg、0.67mmol)に、五塩化リン(156mg、0.75mmol)を加えた。混合物を、窒素下で15時間加熱還流した。反応物を氷でクエンチし、10分間撹拌し、次にNaHCOで中和し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜50% EtOAc)により精製した。生成物含有画分を蒸発させて、標記化合物を淡いピンク色の固体として与えた(35mg、34%)。1H NMR δ (ppm)(CDCl3-d): 8.56 (1 H, d, J=5.46 Hz), 7.32 (2 H, d, J=5.46 Hz), 2.81 (3 H, s)。
【0823】
式Iの化合物
実施例101 N−(1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 101
n−ブタノール(1.3mL)中の、実施例23からの1−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)エチルアミン(160mg、0.63mmol)、6−クロロ−9H−プリン(98mg、0.63mmol)及びDIPEA(0.16mL、0.95mmol)の混合物を、密閉バイアル中で120℃で3日間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜6% MeOH)により精製し、次にEtOAcでトリチュレートして、101(105mg、45%)を得た。LCMS:R 4.33分 [M+H] 372.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.21 (1 H, s), 8.16-8.10 (2 H, m), 7.92-7.86 (1 H, m), 7.66-7.54 (4 H, m), 7.50-7.44 (1 H, m), 7.37-7.26 (3 H, m), 5.76 (1 H, s), 1.50 (3 H, d, J=6.94 Hz)
【0824】
実施例102 N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 102
実施例4からの1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(211mg、0.89mmol)及び6−クロロ−9H−プリン(137mg、0.89mmol)を、n−ブタノール(1.7mL)とともに密閉管中に入れ、溶液を120℃に48時間加熱した。冷却した懸濁液をMeOH/CHClで希釈し、得られた溶液をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。さらに、生成物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜6% MeOH)により精製し、次にEtOAcでトリチュレートして、ラセミの102をクリーム色の固体(190mg、60%)として得た。LCMS:R 2.99分 [M+H] 356.2。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.18-8.07 (2 H, m), 7.94-7.85 (1 H, m), 7.71-7.45 (7 H, m), 7.27-7.17 (2 H, m), 7.11-7.06 (1 H, m), 5.52 (1 H, br), 1.57 (3 H, d, J=6.83 Hz)
【0825】
実施例103 N−(1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 103
n−ブタノール(5mL)中の、実施例24からの1−(3−フェニルベンゾフラン−2−イル)エチルアミン(0.706mmol)、6−クロロ−9H−プリン(213mg、1.38mmol)及びDIPEA(0.24mL、1.38mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製し、次に水を用いてMeOHでトリチュレートして、103をオフホワイトの固体(107mg、2工程で43%)として得た。LCMS:R 4.15分 [M+H] 356.1。1H NMR (DMSO-d6,400 MHz): δ 8.21-7.95 (3 H, m), 7.73-7.60 (3 H, m), 7.58-7.49 (3 H, m), 7.46-7.23 (3 H, m), 5.84 (1 H, s), 1.67 (3 H, d, J=6.99 Hz)
【0826】
実施例104 (S)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 104
ラセミのN−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 102を、キラルHPLC分離に付して、104を単離した。
【0827】
実施例105 (R)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 105
ラセミのN−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 102を、キラルHPLC分離に付して、105を単離した。
【0828】
実施例106 9−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 106
DMF(1mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(61mg、0.454mmol)の混合物に、NaH(鉱油中の60%、18mg、0.454mmol)を加え、懸濁液を窒素雰囲気下で室温で10分間撹拌した。その後、DMF(3mL)中の実施例5からの2−ブロモメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール(0.454mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製し、次にジエチルエーテルでトリチュレートし、そして分取HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。EtOAc/MeOHから結晶化して、106を白色の固体(10mg、6%)として得た。LCMS:R 3.47分 [M+H] 342.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.21 (1 H, s), 7.87 (1 H, s), 7.84 (1 H, d, J=8.01 Hz), 7.48-7.43 (3 H, m), 7.36-7.20 (4 H, m), 7.12 (1 H, d, J=8.03 Hz), 5.57 (2 H, s), 5.50 (2 H, br)
【0829】
あるいは、DMF(1mL)中の2−クロロメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール(140mg、0.57mmol)、9H−プリン−6−イルアミン(78mg、0.57mmol)、CsCO(200mg、0.57mmol)及びヨウ化ナトリウム(85mg、0.25mmol)の混合物を、マイクロ波照射下、密閉管中で80℃で18時間加熱した。混合物を水(80mL)で希釈し、EtOAc、続いてCHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、ISCOカラム、傾斜 DCM中の0〜8% MeOH)により精製し、次にEtOAc:MeOHから結晶化して、106(60mg、31%)を得た。LCMS:R 2.99分 [M+H] 342.0。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.21 (1 H, s), 7.87 (1 H, s), 7.84 (1 H, d, J=8.01 Hz), 7.48-7.43 (3 H, m), 7.36-7.20 (4 H, m), 7.12 (1 H, d, J=8.03 Hz), 5.57 (2 H, s), 5.50 (2 H, br)
【0830】
実施例107 N−(1−(1−エチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 107
n−ブタノール(2.5mL)中の1−(1−エチル−1H−1,3−ベンゾジアゾール−2−イル)エタン−1−アミン二塩酸塩(346mg、1.32mmol)、6−クロロ−9H−プリン(204mg、1.32mmol)及びDIPEA(904μL、5.28mmol)の混合物を、密閉管中で120℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、混合物のEtOAc/ジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、そしてさらに追加のジエチルエーテルで洗浄して、ラセミの107を淡いピンク色の固体(182mg、45%)として得た。LCMS:R 2.18分 [M+H] 308.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.51 (1 H, s), 7.95 (1 H, s), 7.76 (1 H, d, J=7.17 Hz), 7.39-7.34 (1 H, m), 7.31-7.15 (3 H, m), 6.03 (1 H, br), 4.51-4.39 (1 H, m), 4.37-4.26 (1 H, m), 1.97-1.80 (4 H, m), 1.43 (3 H, t, J=7.21 Hz)
【0831】
実施例108 (S)−N−(1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 108
n−ブタノール(1mL)中の、実施例3からの(S)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(68mg、0.438mmol)及びDIPEA(83μL、0.478mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、混合物をDCMと水に分配した。次に、有機層を分離し、乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にシクロヘキサン中で超音波処理して、108をオフホワイトの固体(56mg、38%)として与えた。LCMS:R 3.17分 [M+H] 370.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.13 (1 H, bs), 8.08 (1 H, s), 7.96-7.85 (1 H, m), 7.67-7.44 (5 H, m), 7.12-6.99 (2 H, m), 6.86 (1 H, d, J=7.80 Hz), 5.49 (1 H, br), 2.56 (3 H, s), 1.57 (3 H, d, J=6.86 Hz)
【0832】
実施例109 (R)−N−(1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 109
n−ブタノール(1mL)中の、実施例2からの(R)−1−(4−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(68mg、0.438mmol)及びDIPEA(83μL、0.478mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、混合物をDCMと水に分配した。次に、有機層を分離し、乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にシクロヘキサン中で超音波処理して、109を褐色の固体(62mg、42%)として与えた。LCMS:R 3.17分 [M+H] 370.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.18-8.06 (2 H, m), 7.95-7.86 (1 H, m), 7.66-7.45 (5 H, m), 7.11-7.00 (2 H, m), 6.86 (1 H, d, J=7.81 Hz), 5.49 (1 H, br), 2.56 (3 H, s), 1.57 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0833】
実施例110 (S)−N−(1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 110
n−ブタノール(2mL)中の、実施例1からの(S)−1−(7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(65mg、0.418mmol)及びDIPEA(77μL、0.438mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で140℃で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCMと水に分配した。次に、有機相を分離し、乾燥させ、そして真空下で濃縮した。得られた粗物質を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にIMSでトリチュレートして、110を白色の固体として得た(6.2mg、4%)LCMS:R 3.08分 [M+H] 370.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.12 (1 H, bs), 8.07 (1 H, s), 7.83-7.75 (1 H, m), 7.64-7.37 (7 H, m), 7.09 (1 H, t, J=7.67 Hz), 6.92 (1 H, d, J=7.29 Hz), 5.25 (1 H, br), 1.81 (3 H, s), 1.54 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0834】
実施例111 4−アミノ−8−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)ピリド[2,3−d]ピリミジン−5(8H)−オン 111
DMF(1mL)中の4−アミノ−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−5−オン(35mg、0.214mmol)、2−クロロメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール(52mg、0.214mmol)、CsCO(105mg、0.321mmol)及びヨウ化カリウム(4mg、0.021mmol)の混合物を、密閉管中で130℃で3時間撹拌した。次に、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCMに懸濁し、そして濾過した。濾液を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、そして得られた物質をジエチルエーテルでトリチュレートして、111を淡黄色の固体(28mg、36%)として得た。LCMS:R 3.47分 [M+H] 369.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 9.76 (1 H, bs), 8.07 (1 H, s), 7.82-7.77 (1 H, m), 7.65 (1 H, d, J=7.97 Hz), 7.50-7.44 (3 H, m), 7.34-7.23 (4 H, m), 7.14-7.09 (1 H, m), 6.28 (1 H, d, J=7.97 Hz), 5.86-5.78 (1 H, m), 5.63 (2 H, s)
【0835】
実施例112 (S)−tert−ブチル 4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート 112
n−ブタノール(1mL)中の、実施例6からの4−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−カルボン酸 tertブチルエステル(202mg)、6−クロロ−9H−プリン(91mg、0.586mmol)及びDIPEA(0.2mL、1.17mmol)の混合物を、密閉管中で120℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をEtOAcと水に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にジエチルエーテルでトリチュレートして、112を淡褐色の固体(113mg、2工程で38%)として得た。LCMS:R 3.24分 [M+H] 463.2。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.54 (1 H, s), 7.98 (1 H, s), 7.78 (1 H, d, J=7.55 Hz), 7.49 (1 H, d, J=7.36 Hz), 7.28-7.07 (3 H, m), 6.13 (1 H, br), 4.89-4.78 (1 H, m), 4.47-4.04 (2 H, m), 2.97-2.78 (1 H, m), 2.60-2.26 (3 H, m), 1.99-1.62 (6 H, m), 1.49 (9 H, s)
【0836】
実施例113 (S)−N−(1−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 113
DCM(3mL)中の4−{2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル 112(101mg、0.218mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% 2M NH/MeOH)により精製して、113を白色の固体(68mg、86%)として得た。LCMS:R 1.65分 [M+H] 363.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.34 (1 H, s), 7.88 (1 H, s), 7.75-7.65 (3 H, m), 7.27-7.19 (3 H, m), 6.01 (1 H, br), 4.80-4.70 (1 H, m), 3.39-3.38 (1 H, m), 3.37-3.30 (1 H, m), 3.19-3.09 (1 H, m), 2.89-2.38 (3 H, m) 1.99-1.70 (6 H, m)
【0837】
実施例114 (S)−N−(1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 114
n−ブタノール(1.5mL)中の、実施例10からの(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(270mg、1.13mmol)、6−クロロ−9H−プリン(250mg、1.59mmol)及びDIPEA(0.36mL、2.04mmol)の混合物を、密閉管中で120℃で48時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をDCMと飽和NaHCO溶液に分配した。さらに、水相をDCM(×3)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にジエチルエーテルでトリチュレートし、次に分取HPLC(60分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)に付して、114をオフホワイトの固体(32mg、8%)として得た。LCMS:R 2.64分 [M+H] 357.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.23 (1 H, dd, J=4.76, 1.48 Hz), 8.18-7.97 (4 H, m), 7.67-7.41 (5 H, m), 7.29 (1 H, dd, J=7.99, 4.76 Hz), 1.57 (3 H, d, J=6.83 Hz)
【0838】
実施例115 (S)−1−(4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)エタノン 115
無水THF(3mL)及び無水DCM(1mL)中の[(S)−1−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 113(46mg、0.127mmol)及びDIPEA(26μL、0.152mmol)の撹拌した懸濁液に、アセチルクロリド(9μL、0.127mmol)を加えた。撹拌を室温で3時間続け、次に揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をEtOAcと水に分配した。さらに、水層をDCMで洗浄し、次に有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を合わせ、分取HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜70% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製し、次にIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮して、115を白色の固体(10mg、19%)として得た。LCMS:R 2.13分 [M+H] 405.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.35 (1 H, s), 7.88 (1 H, s), 7.78-7.70 (1 H, m), 7.49-7.42 (1 H, m), 7.28-7.20 (3 H, m), 6.05 (1 H, s), 4.98-4.82 (1.5 H, m), 4.71-4.61 (0.5 H, m), 4.09-3.99 (0.5 H, m), 3.90-3.78 (0.5 H, m), 3.42-3.37 (0.5 H, m), 3.32-3.18 (0.5 H, m), 2.88-2.37 (1 H, m), 2.20-2.10 (4 H, m), 2.06-1.96 (1 H, m), 1.90-1.69 (5 H, m)。シグナルは回転異性体の存在により分割した
【0839】
実施例116 N−(1−(3−フェニル−1H−インドール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 116
MeOH(4mL)中の、実施例21からの{1−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イル]エチル}−(9H−プリン−6−イル)アミン(200mg、0.393mmol)と2M KOH(0.8mL)の混合物を、70℃で72時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を水で希釈した。溶液のpHを、1M HClを加えて1に、次に飽和NaHCO溶液を加えて8に調整した。水層をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の10〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により、次にカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、116を白色の固体(83mg、60%)として得た。LCMS:R 3.98分 [M+H] 355.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.29 (1 H, s), 8.21-8.09 (2 H, m), 7.71-7.55 (3 H, m), 7.52-7.42 (5 H, m), 7.32 (1 H, t, J=7.39 Hz), 7.13 (1 H, t, J=7.93 Hz), 7.02 (1 H, t, J=7.93 Hz), 5.96 (1 H, s), 1.62 (3 H, d, J=6.93 Hz)
【0840】
実施例117 (S)−N−(1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 117
n−ブタノール(2mL)中の、実施例14からの(S)−1−(5−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(74mg、0.478mmol)及びDIPEA(0.347mL、1.99mmol)の混合物を、密閉バイアル中で120℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% MeOH)により精製し、次にアセトニトリルでトリチュレートして、117をオフホワイトの固体(54mg、37%)として与えた。LCMS:R 3.11分 [M+H] 370.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.90 (1 H, bs), 8.20-8.00 (2 H, m), 7.84 (1 H, s), 7.69-7.39 (6 H, m), 7.07-6.89 (2 H, m), 5.49 (1 H, bs), 2.39 (3 H, s), 1.53 (3 H, d, J=6.79 Hz)
【0841】
実施例118 (S)−N−(1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 118
ジオキサン(3mL)中の、実施例13からの(S)−1−(6−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(65mg、0.418mmol)及びDIPEA(0.347mL、1.99mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% MeOH)により精製し、次にアセトニトリルから結晶化して、118を白色の固体(35mg、24%)として与えた。LCMS:R 3.15分 [M+H] 370.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.17-8.07 (2 H, m), 7.88-7.78 (1 H, m), 7.64-7.45 (6 H, m), 7.06 (1 H, d, J=8.26 Hz), 6.86 (1 H, s), 5.50 (1 H, br), 2.35 (3 H, s), 1.54 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0842】
実施例119 (S)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロピル)−9H−プリン−6−アミン 119
ジオキサン(3mL)中の、実施例12からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(100mg、0.398mmol)、6−クロロ−9H−プリン(65mg、0.418mmol)及びDIPEA(0.348mL、2.0mmol)の混合物を、100℃で24時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% MeOH)により精製し、次にアセトニトリルから結晶化して、119を白色の固体(50mg、34%)として得た。LCMS:R 3.23分 [M+H] 370.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.21-8.07 (2 H, m), 7.86-7.49 (7 H, m), 7.28-7.17 (2 H, m), 7.08 (1 H, d, J=7.68 Hz), 5.42 (1 H, br), 2.08-1.90 (2 H, m), 0.83 (3 H, t, J=7.32 Hz)
【0843】
実施例120 (S)−N−(1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 120
n−ブタノール(2mL)中の、実施例9からの(S)−1−(4−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(250mg、0.92mmol)、6−クロロ−9H−プリン(200mg、1.29mmol)及びDIPEA(0.29mL、1.66mmol)の混合物を、密閉管中で120℃で16時間撹拌した。さらなる量の6−クロロ−9H−プリン(100mg、0.64mmol)及びDIPEA(0.14mL、0.802mmol)を加え、撹拌を120℃で24時間続けた。室温に冷やした後、粗反応混合物をDCMと水に分配した。さらに、水相をDCM(×3)で抽出し、次に合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により、次に分取HPLC(60分 傾斜 水中の20〜98% 0.1% HCOHアセトニトリルでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、120(66mg、42%)を得た。LCMS:R 3.69分 [M+H] 390.0。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 12.90 (1 H, bs), 8.28-7.90 (3 H, m), 7.71-7.41 (5 H, m), 7.32 (1 H, d, J=7.75 Hz), 7.19 (1 H, t, J=7.90 Hz), 7.03 (1 H, d, J=8.10 Hz), 5.46 (1 H, br), 1.67-1.53 (3 H, m)
【0844】
実施例121 (S)−1−(4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン 121
DMF(5mL)中の[(S)−1−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 113(97mg、0.268mmol)の撹拌した溶液に、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸(31mg、0.294mmol)、DIPEA(230μL、1.34mmol)及びHATU(153mg、0.401mmol)を加えた。撹拌を室温で18時間続け、次に粗反応混合物をEtOAcと飽和NaHCO溶液に分配した。有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、121を淡いベージュ色の固体(33mg、31%)として得た。LCMS:R 2.28分 [M+H] 449.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.51 (1 H, s), 7.98 (1 H, s), 7.79 (1 H, d, J=7.80 Hz), 7.36-6.99 (4 H, m), 5.32 (1 H, bs), 5.02-4.88 (2 H, m), 4.78 (1 H, bs), 4.59-4.49 (1 H, br), 2.64-2.44 (2 H, m), 2.37-2.22 (1 H, m), 2.05 (1 H, d, J=12.70 Hz), 2.95-1.49 (11 H, m)
【0845】
実施例122 (S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボニトリル 122
n−ブタノール(2.8mL)中の、実施例11からの2−((S)−1−アミノエチル)−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル(370mg、1.4mmol)、6−クロロ−9H−プリン(217mg、1.4mmol)及びDIPEA(0.36mL、2.1mmol)の混合物を、密閉管中で120℃で6時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% 2M NH/MeOH、続いて傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、122を白色の固体(200mg、37%)として得た。LCMS:R 3.29分 [M+H] 381.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.21-7.97 (3 H, m), 7.84 (1 H, d, J=8.35 Hz), 7.72-7.46 (7 H, m), 5.49 (1 H, br), 1.59 (3 H, d, J=6.87 Hz)
【0846】
実施例123 (S)−N−(1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 123
n−ブタノール(3.5mL)中の、実施例8からの(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(861mg、3.37mmol)、6−クロロ−9H−プリン(521mg、3.37mmol)及びDIPEA(1.73mL、10.12mmol)の混合物を、密閉管中で100℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。さらに、このようにして得られた生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% 2M NH/MeOH)により精製し、次にEtOAc中で超音波処理した。懸濁液を真空下で濃縮し、固体をジエチルエーテルでトリチュレートして、123を白色/ピンク色の固体(136mg、11%)として得た。LCMS:R 3.38分 [M+H] 374.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.20-8.03 (2 H, m), 7.91 (1 H, bs), 7.73-7.44 (6 H, m), 7.09 (1 H, t, J=9.72 Hz), 6.85 (1 H, d, J=8.92 Hz), 5.50 (1 H, bs), 1.55 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0847】
あるいは、[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(30g、65.6mmol)を、EtOAc(200mL)に溶解し、HCl(MeOH中1M、210mL)を滴下し、得られた溶液を2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、得られた固体を熱EtOAc/EtOHから再結晶化して、123を白色の結晶性固体(11g、45%)として与えた。さらに、生成物を母液から結晶化した。1H NMR (MeO D-d4, 400 MHz): δ 8.60 (1H, s), 8.53 (1H, s), 7.8 (1H, dd, J=9.8, 4.2 Hz), 7.67 (5H, br s), 7.42 (1H, td, J=9.2, 2.3 Hz), 7.14 (1H, dd, J=7.1, 2.4 Hz), 5.67 (1H, m), 1.87 (3H, d, J=6.9 Hz)
【0848】
実施例124 (S)−N−(1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 124
n−ブタノール(3.5mL)中の、実施例7からの(S)−1−(7−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(367mg、1.44mmol)、6−クロロ−9H−プリン(222mg、1.44mmol)及びDIPEA(0.74mL、4.31mmol)の混合物を、密閉管中で100℃で48時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、減圧下で濃縮した。さらに、このようにして得られた生成物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% 2M NH/MeOH)により、続いて(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にMeOH中で超音波処理した。次に、懸濁液をジエチルエーテルで希釈し、固体を濾過により集めて、124を白色の固体(103mg、19%)として与えた。LCMS:R 3.40分 [M+H] 374.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.17-8.04 (2 H, m), 7.98-7.86 (1 H, br), 7.75-7.35 (6 H, m), 7.19 (1 H, td, J=8.09, 4.87 Hz), 7.02 (1 H, dd, J=11.60, 8.02 Hz), 5.37 (1 H, bs), 1.56 (3 H, d, J=6.86 Hz)
【0849】
実施例125 (S)−1−(4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)−2−(ジメチルアミノ)エタノン 125
DMF(5mL)中の[(S)−1−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 113(97mg、0.268mmol)、ジメチルアミノ酢酸(30mg、0.294mmol)及びDIPEA(230μL、1.34mmol)の溶液に、HATU(153mg、0.401mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、次に真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% 2M NH/MeOH)により精製し、そしてジエチルエーテルでトリチュレートした。さらに、このようにして得られた生成物を、分取HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60% 0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2に装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。次に、塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、125を白色の固体(40mg、33%)として与えた。LCMS:R 1.67分 [M+H] 448.1。1H NMR (CDCl3 + MeOD, 400 MHz): δ 8.45 (1 H, s), 7.94 (1 H, s), 7.77 (1 H, d, J=7.62 Hz), 7.41 (1 H, d, J=7.73 Hz), 7.26-7.17 (3 H, m), 6.10 (1 H, s), 4.99-4.81 (1.5 H, m), 4.64-4.53 (0.5 H, m), 4.38-4.27 (0.5 H, m), 4.21-4.08 (0.5 H, m), 3.32-3.01 (2 H, m), 2.87-2.16 (10 H, m), 2.05-1.27 (6 H, m)。シグナルは回転異性体の存在により分割した
【0850】
実施例126 (S)−3−(4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)プロパンニトリル 126
IMS(3mL)中の[(S)−1−(1−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 113(75mg、0.207mmol)とアクリロニトリル(75μL、1.14mmol)の混合物を、密閉管中で70℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により、続いて分取HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60% 0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製し、最後にIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。アンモニア画分を合わせ、真空下で濃縮して、126を白色の固体(28mg、33%)として得た。LCMS:R 1.67分 [M+H] 416.1。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.52 (1 H, s), 7.96 (1 H, s), 7.80-7.73 (1 H, m), 7.65-7.59 (1 H, m), 7.26-7.08 (3 H, m), 5.29 (1 H, bs), 4.69-4.57 (1 H, m), 3.09 (1 H, bd, J=11.28 Hz), 2.90 (1 H, d, J=11.11 Hz), 2.76-2.60 (3 H, m), 2.37-2.25 (3 H, m), 2.30-2.30 (1 H, m), 1.98-1.66 (7 H, m)
【0851】
実施例127 (S)−N−(1−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 127
n−ブタノール(2mL)中の、実施例17からの(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(195mg、0.796mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(266mg、1.11mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.43mmol)の混合物を、密閉バイアル中で120℃で3日間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にEtOAcとMeOHの混合物でトリチュレートして、127をオフホワイトの固体(148mg、51%)として得た。LCMS:R 2.29分 [M+H] 364.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.93 (1 H, bs), 8.30-7.81 (3 H, m), 7.61-7.59 (2 H, m), 7.17-7.03 (2 H, m), 5.96 (1 H, bs), 4.81-4.63 (1 H, m), 3.94 (1 H, d, J=11.07 Hz), 3.74 (1 H, d, J=11.25 Hz), 3.35 (1 H, bs), 2.84 (1 H, bs), 2.47-2.35 (1 H, m), 2.30-2.17 (1 H, m), 1.75 (1 H, bd), 1.64 (3 H, d, J=6.71 Hz), 1.50 (1 H, bs)
【0852】
実施例128 N−((1S)−1−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 128
n−ブタノール(2mL)中の、実施例18からの(S)−1−[1−(テトラヒドロピラン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(295mg、1.20mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(400mg、1.68mmol)及びDIPEA(0.38mL、2.16mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。Isolute(登録商標)SCX−2による精製を2回繰り返し、次に得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、128を白色の固体(310mg、71%)として与えた。LCMS:R 2.42 及び 2.46分 [M+H] 364.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.38-7.88 (3 H, m), 7.80 (1 H, t, J=8.38 Hz), 7.65-7.54 (1 H, m), 7.21-7.09 (2 H, m), 5.95 (1 H, br), 4.71-4.57 (1 H, m), 4.14-4.04 (1 H, m), 4.00-3.86 (1 H, m), 3.83-3.71 (1 H, m), 3.55-3.43 (1 H, m), 3.16 (0.5 H, d, J=4.68 Hz), 2.56-2.43 (0.5 H, m), 2.36-2.23 (0.5 H, m), 2.02 (0.5 H, br), 1.83-1.72 (4 H, m), 1.56 (0.5 H, bd, J=13.68 Hz), 1.24-1.08 (0.5 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【0853】
実施例129 (S)−N−(1−(1−(1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 129
無水DCE(10mL)中の、実施例113からの(S)−N−(1−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン(99mg、0.273mmol)の混合物に、オキセタン−3−オン(32μL、0.546mmol)、続いてAcOH(16μL、0.273mmol)及び4Å(オングストローム)粉末状のモレキュラーシーブ(0.1g)を加えた。4時間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(116mg、0.546mmol)を加え、そして撹拌を48時間続けた。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製し、次にジエチルエーテル及びMeOHでトリチュレートして、129を白色の固体(50mg、44%)として与えた。LCMS:R 1.61分 [M+H] 419.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 8.25 (1 H, s), 8.05 (1 H, s), 7.65-7.59 (2 H, m), 7.44 (1 H, bs), 7.20-7.13 (2 H, m), 6.16-6.04 (1 H, m), 4.63-4.39 (6 H, m), 3.50-3.42 (1 H, m), 2.93-2.85 (1 H, bd, J=10.45 Hz), 2.76-2.69 (1 H, bd, J=10.45 Hz), 2.40-2.28 (1 H, m), 2.04-1.93 (1 H, t, J=11.60 Hz), 1.90-1.81 (1 H, m), 1.76-1.53 (6 H, m)。
【0854】
実施例130 (S)−4−(2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−N−イソプロピルピペリジン−1−カルボキサミド 130
無水DCM(5mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(88mg、0.243mmol)の混合物に、2−イソシアナトプロパン(31μL、0.316mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。粗反応混合物をDCMと水に分配し、次に有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、分取HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜70% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により、続いてIsolute(登録商標)SCX−2精製により精製した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、130を白色の固体(26mg、24%)として得た。LCMS:R 2.48分 [M+H] 448.1。1H NMR (DMSO-d6, plus TFA-D, 400 MHz): δ 8.72 (1 H, s), 8.56 (1 H, s), 7.98-7.91 (1 H, m), 7.79-7.73 (1 H, m), 7.58-7.52 (2 H, m), 6.11 (1 H, bs), 5.13-5.02 (1 H, m), 4.19 (2 H, t, J=14.33 Hz), 3.87-3.76 (1 H, m), 2.88 (1 H, t, J=12.16 Hz), 2.74-2.64 (1 H, m), 2.44-2.23 (4 H, m), 2.08-1.91 (3 H, m), 1.86 (3 H, d, J=6.95 Hz), 1.09 (6 H, d, J=7.82 Hz)
【0855】
実施例131 (S)−N−(1−(1−(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 131
無水DCM(2mL)中の、実施例113からの(S)−N−(1−(1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン(81mg、0.223mmol)の混合物に、アセトン(49μL、0.67mmol)、続いてAcOH(1滴)を加えた。5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(71mg、0.335mmol)を加え、そして撹拌を19時間続けた。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を分取HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜40% 0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により、続いてIsolute(登録商標)SCX−2精製により精製した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮して、131を淡黄色の固体(22mg、24%)として得た。LCMS:R 1.68分 [M+H] 405.1。1H NMR (DMSO-d6, + TFA-D, 400 MHz): δ 8.82 (1 H, bs), 8.57 (1 H, s), 8.22 (1 H, d, J=8.16 Hz), 7.77 (1 H, d, J=7.78 Hz), 7.64-7.52 (2 H, m), 5.97 (1 H, bs), 5.49-5.35 (1 H, br), 3.79-3.58 (3 H, m), 3.43-3.24 (2 H, m), 3.00-2.78 (2 H, m), 2.68-2.48 (3 H, m), 2.38 (1 H, bd, J=16.58 Hz), 1.89 (3 H, d, J=6.93 Hz), 1.36 (6 H, dd, J=6.61, 2.47 Hz)
【0856】
実施例132 N−((S)−1−(1−((R)−1−イソプロピルピペリジン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 132
無水DCM(3mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)の混合物に、アセトン(90μL、1.24mmol)、続いてAcOH(1滴)を加えた。5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(132mg、0.621mmol)を加え、そして撹拌を22時間続けた。次に、混合物をNaOH(1N、2mL)で処理し、次に10分間激しく撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により精製して、132(58mg、35%)を得た。LCMS:R 1.91分 [M+H] 405.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.97 (1 H, s), 8.33-8.06 (2 H, m), 7.96 (1 H, br), 7.72 (1 H, d, J=7.33 Hz), 7.62 (1 H, d, J=7.14 Hz), 7.24-7.07 (2 H, m), 5.93 (1 H, s), 4.66-4.52 (1 H, m), 3.00-2.83 (2 H, m), 2.81-2.65 (2 H, m), 2.23 (1 H, t, J=11.59 Hz), 2.15-2.01 (1 H, m), 1.84-1.57 (5 H, m), 1.26-1.07 (1 H, m), 0.96 (6 H, d, J=6.51 Hz)
【0857】
実施例133 2−((R)−3−(2−((S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)アセトアミド 133
IMS(2mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)、2−ブロモ−アセトアミド(57mg、0.414mmol)及びDIPEA(215μL、1.24mmol)の混合物を、密閉バイアル中で70℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により精製した。生成物含有画分を真空下で濃縮し、得られた残留物をMeOHでトリチュレートして、133(59mg、34%)を得た。LCMS:R 1.80分 [M+H] 420.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, s), 8.14 (1 H, s), 8.01-7.90 (1 H, m), 7.74-7.66 (1 H, m), 7.63-7.55 (1 H, m), 7.28-7.03 (4 H, m), 5.95 (1 H, bs), 4.75 (1 H, br), 3.04-2.86 (4 H, m), 2.74 (1 H, bd, J=11.16 Hz), 2.24 (1 H, bt, J=11.70 Hz), 1.80-1.55 (5 H, m), 1.35-1.19 (1 H, m)
【0858】
実施例134 1−((R)−3−(2−((S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)−2−(ジメチルアミノ)エタノン 134
無水DCM(4mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)、ジメチルアミノ酢酸(47mg、0.455mmol)、HOAt(62mg、0.455mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(87μL、0.455mmol)及び4−メチルモルホリン(0.10mL、0.911mmol)の混合物を、室温で20時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により精製し、次にジエチルエーテルでトリチュレートして、134(55mg、30%)を得た。LCMS:R 1.79分 [M+H] 448.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.23-7.93 (3 H, m), 7.90-7.78 (1 H, m), 7.68-7.58 (1 H, m), 7.21-7.12 (2 H, m), 4.80-4.69 (1 H, br), 4.53-4.30 (1 H, m), 4.22 (0.6 H, bd, J=12.25 Hz), 4.03 (0.4 H, bd, J=12.25 Hz), 3.85 (0.6 H, t, J=12.08 Hz), 3.44-3.26 (1.4 H, t, J=12.08 Hz), 3.21-3.10 (1 H, m), 2.99 (0.4 H, bd, J=13.04 Hz), 2.90-2.64 (1.6 H, m), 2.44-2.26 (1 H, m), 2.25-2.11 (6 H, m), 1.85-1.58 ( 5 H, m), 1.13-0.97 (1 H, m)。シグナルは回転異性体の存在により分割した
【0859】
実施例135 1−((R)−3−(2−((S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン 135
無水DCM(4mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸(47mg、0.455mmol)、HOAt(62mg、0.455mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(87μL、0.455mmol)及び4−メチルモルホリン(0.10mL、0.911mmol)の混合物を、室温で20時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により精製し、次にジエチルエーテルでトリチュレートして、135(65mg、35%)を得た。LCMS:R 2.44分 [M+H] 449.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.24-7.90 (3 H, m), 7.88-7.81 (1 H, m), 7.67-7.56 (1 H, m), 7.23-7.07 (2 H, m), 5.90 (1 H, s), 5.51 (1 H, s), 5.30-3.76 (4 H, br), 2.45-2.28 (1 H, m), 1.93-1.61 (5 H, m), 1.48-1.27 (6 H, m), 1.20-1.08 (1 H, m)
【0860】
実施例136 (S)−N−(1−(4−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 136
n−ブタノール(3mL)中の、実施例15からの(S)−1−(4−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.407mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(122mg、0.509mmol)及びDIPEA(0.444mL、2.55mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製した。生成物含有画分を真空下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc(10mL)に溶解し、そして2N HCl(10mL)で15分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をMeOH(2mL)に溶解し、ジエチルエーテルでトリチュレートして、136をベージュ色の粉末(126mg、78%)として得た。LCMS:R 3.47分 [M+H] 374.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 10.03 (1 H, s), 8.66 (1 H, s), 8.55 (1 H, s), 7.68-7.38 (5 H, m), 7.28-7.21 (1 H, m), 7.13 (1 H, dd, J=10.91, 7.98 Hz), 6.94 (1 H, dd, J=8.11, 0.82 Hz), 5.68-5.59 (1 H, m), 1.72 (3 H, d, J=6.85 Hz)
【0861】
実施例137 (S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボキサミド 137
DMSO(2mL)中の(S)−2−(1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−カルボニトリル 122(70mg、0.18mmol)の溶液に、炭酸カリウム(10mg、0.07mmol)、続いて過酸化水素(30%、0.2mL)を加えた。1時間撹拌した後、さらに水中の炭酸カリウム(10mg、0.07mmol)及び過酸化水素(90.2mL)を加え、撹拌を1時間続けた。次に、この溶液を水(30mL)で希釈し、EtOAcを加えた。沈殿物を形成し、濾別して、137を白色の固体(47mg、64%)として得た。LCMS:R 2.41分 [M+H] 399.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.20-8.07 (2 H, m), 8.03-7.92 (2 H, m), 7.81 (1 H, d, J=9.19 Hz), 7.76-7.50 (6 H, m), 7.24 (1 H, s), 5.51 (1 H, bs), 1.58 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0862】
実施例138 (S)−N−(1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 138
IMS(3.5mL)中の、実施例19からの(S)−1−(7−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(482mg、1.77mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(466mg、1.95mmol)及びDIPEA(0.91mL、5.32mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で48時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分(塩基性及びメタノール性)を合わせ、真空下で濃縮した。Isolute(登録商標)SCX−2による精製を2回繰り返し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして残留物をMeOH中で還流した。室温に冷やした後、固体を濾別し、EtOAcで洗浄して、138を白色の固体(379mg、55%)として与えた。LCMS:R 3.65分 [M+H] 390.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.20-8.06 (2 H, m), 7.94 (1 H, s), 7.69-7.36 (6 H, m), 7.24-7.19 (2 H, m), 5.26 (1 H, bs), 1.10 (3 H, d, J=7.00 Hz)
【0863】
実施例139 7−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン 139
工程1: 4−クロロ−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【化577】
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【0864】
DMSO(20mL)中の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(0.62g、4.1mmol)、2−(クロロメチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(1.0g、4.1mmol)及びKCO(0.6g、4.3mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。次に、混合物にHO(50mL)を加え、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮して、4−クロロ−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.2g、収率80%)を褐色の固体として与えた。
【0865】
工程2: NHOH(5mL)及びMeOH(10mL)中の4−クロロ−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]−ピリミジン(1.0g、2.7mmol)の溶液を、密閉管中で90℃で一晩撹拌した。次に、混合物を真空下で濃縮した。残留物をP−TLCにより精製して、139(0.2g、収率22%)を白色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=339.14。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.505 (s, 1H), 6.503 (s, 1H), 6.936 (s, 2H), 7.031 (s, 1H), 7.205-7.209 (q, J=1.6 Hz, 1H), 7.219-7.228 (m, 2H), 7.490-7.540 (m, 5H), 7.555-7.559 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.910 (s, 1H)
【0866】
実施例140 5−ヨード−7−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン 140
工程1: 4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【化578】
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DMF(100mL)中の4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(3.0g、20mmol)及びNIS(4.9g、20.1mmol)の混合物を、暗室中、室温で一晩撹拌した。次に、混合物を真空下で濃縮した。残留物を10% NaSOで処理し、濾過して、4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(4.0g、収率72%)を黄色の固体として与えた。
【0867】
工程2: 4−クロロ−5−ヨード−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【化579】
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DMSO(20mL)中の4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.15g、4.1mmol)、実施例4からの1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(1.0g、4.1mol)及びKCO(0.6g、4.3mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。次に、混合物にHO(50mL)を加え、CHCl(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮して、4−クロロ−5−ヨード−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.7g、収率85%)を褐色の固体として与えた。
【0868】
工程3: NHOH(5mL)及びMeOH(10mL)中の4−クロロ−5−ヨード−7−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.0g、2mmol)の溶液を、密閉管中で90℃で一晩撹拌した。次に、混合物を濾過した。沈殿物を、P−TLCにより精製して、140(0.4g、収率42%)を白色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=465.04 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.518 (s, 2H), 6.574 (s, 2H), 7.128 (s, 2H), 7.210-7.232 (m ,2H), 7.343 (s, 1H), 7.521-7.622 (m ,6H), 7.968 (s, 1H)
【0869】
実施例141 3−ヨード−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 141
工程1: 3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン
【化580】
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DMF(100mL)中の1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(5.0g、37mmol)とNIS(10.7g、45mmol)の混合物を、70℃で一晩撹拌した。次に、混合物を室温に冷やし、濾過して、3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(4.1g)を白色の固体として与えた。濾液を濃縮し、残留物を10% NaSOで処理し、濾過して、別のバッチを与えた。(5.1g、全収率の96%)
【0870】
工程2: DMSO(60mL)中の3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(11.0g、41.1mmol)、2−(クロロメチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(10.0g、41.4mmol)及びKCO(6.0g、43.4mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。次に、混合物にHO(100mL)を加え、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=2:1)により精製して、141(10.0g、収率52%)を黄色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=466.04。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.783 (s, 2H), 5.785 (s, 2H), 7.068-7.090 (q, J=0.8 Hz ,1H), 7.088-7.307 (m, 3H), 7.362-7.422 (m, 4H), 7.800-7.822 (d, J=0.8 Hz ,1H), 8.219-8.221 (d, J=1.2 Hz , 2H)
【0871】
実施例142 3−メチル−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 142
工程1: 2−(1−エトキシ−エチリデン)−マロノニトリル
【化581】
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マロノニトリル(5.0g、76mmol)、(EtO)CCH(14.8g、91mmol)及びCHCOOH(1mL)の混合物を、80℃で45分間撹拌した。次に、混合物を室温に冷やし、濾過して、2−(1−エトキシ−エチリデン)−マロノニトリル(8.9g、収率86%)を黄色の固体として与えた。
【0872】
工程2: 5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル
【化582】
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EtOH(5mL)中のヒドラジンHNNH(3.7g、74mmol)の溶液に、2−(1−エトキシ−エチリデン)−マロノニトリル(5.0g、37mmol)を0℃で少量ずつ加えた。次に、混合物を80℃に1.5時間加熱した。次に、混合物を室温に冷やし、HOを加え、氷/水浴で冷却し、濾過して、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(2.3g、収率51%)を黄色の固体として与えた。
【0873】
工程3: 3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン
【化583】
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ホルムアミド(6mL)中の5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(1.5g、12.3mmol)の溶液を、210℃で45分間撹拌した。室温に冷やした後、混合物を水(5mL)に注ぎ、濾過し、水で洗浄して、3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(1.2g、収率65%)を灰色の固体として与えた。
【0874】
工程4: DMSO(40mL)中の3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(1.2g、8mmol)、(2.0g、8mmol)及びKCO(1.16g、8.4mmol)の混合物を、50℃で3時間撹拌した。次に、混合物を室温に冷やし、HO(50ml)を加え、そしてEtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残留物を、P−TLCにより精製して、142(0.8g、収率28%)を黄色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=354.15。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.443 (s, 3H), 5.532 (s, 2H), 5.646 (s, 2H), 7.017-7.037 (d, J=8 Hz ,1H), 7.153-7.205 (m, 4H), 7.239-7.258 (m, 3H), 7.720-7.739 (d, J=7.6 Hz ,1H), 8.129 (s, 1H)
【0875】
実施例143 (S)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン 143
10mLの密閉管に、実施例4からの(1S)−1−(1−フェニル−1H−1,3−ベンゾジアゾール−2−イル)エタン−1−アミン(300mg、1.26mmol、1.00当量)、4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン(250mg、1.47mmol、1.16当量)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(322mg)及びBuOH(5mL)を入れた。得られた溶液を120℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(0:100〜80:20)で溶離したシリカゲルカラムに付し、143の260mg(55%)を明黄色の固体として与えた。LC−MS(ES、m/z):372[M+H]1H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ 8.19 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.68-7.08 (m, 10H), 5.74-5.67 (m, 1H), 1.73 (d, 3H)
【0876】
実施例144 (S)−5−メチル−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン 144
10mLの密閉管に、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(300mg、1.26mmol、1.00当量)、4−クロロ−5−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(250mg、1.49mmol、1.18当量)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(322mg、2.50mmol、1.97当量)及びBuOH(5mL)を入れた。得られた溶液を120℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/ヘキサン(0:100〜80:20)で溶離したシリカゲルカラムに付し、144の270mg(58%)を白色の固体として与えた。LC−MS(ES、m/z):369[M+H]1H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ7.98 (s, 1H), 7.70-7.53 (m, 6H), 7.33-7.23 (m, 2H), 7.14-7.11 (m, 1H), 6.83 (d, 1H), 5.68-5.61 (m, 1H), 2.49 (d, 3H), 1.67 (d, 3H)
【0877】
実施例145 (S)−N4−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)ピリミジン−2,4−ジアミン 145
25mLの丸底フラスコに、エタノール(8mL)中の、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(238mg、1.00mmol、1.00当量)及び4−クロロピリミジン−2−アミン(130mg、0.99mmol、0.98当量、98%)の溶液を入れた。得られた溶液を100℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、C18カラム(水/アセトニトリル)に付し、145の150mg(44%)を白色の固体として与えた。LC−MS(ES、m/z):331[M+H] 1H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ 7.83 (d, 1H), 7.57 (m, 8H), 6.11 (q, 1H), 5.61 (q, 1H), 1.67 (d, 3H)
【0878】
実施例146 (S)−N4−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)ピリミジン−4,6−ジアミン 146
ジオキサン(10mL)中の、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(321.6mg、1.36mmol、1.00当量)及び6−クロロピリミジン−4−アミン塩酸塩(456.3mg、2.71mmol、2.00当量、98%)の溶液を、油浴中で130℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、アセトニトリル/水(0〜40%)を用いたC18カラムに付し、146の塩酸塩の298.6mg(60%)を黄色の結晶として得た。LC−MS(ES、m/z):331[M+H] 1H-NMR: (400MHz, CD3OD, ppm) δ: 8.15 (s, 1H), 7.87-7.58 (m, 8H), 7.38-7.36 (m, 1H), 5.88 (br s, 1H), 5.41-5.36 (q, 1H), 1.747-1.73 (d, 3H)
【0879】
実施例147 (S)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン 147
25mLの丸底フラスコ中に、n−BuOH(8mL)中の、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(238mg、1.00mmol、1.00当量)、実施例20からの4−クロロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン(155mg、0.99mmol、0.99当量、98%)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(400mg、3.03mmol、3.02当量、98%)の溶液を入れた。得られた溶液を130℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、水/アセトニトリル(95:5〜20:80)で溶離したC18カラムに付すことにより精製して、147の150mg(41%)を明黄色の固体として得た。LC−MS(ES、m/z):355[M+H]1H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ 8.49 (s, 1H), 7.85-7.48 (m, 9H), 7.32-7.30 (m, 1H), 6.63 (d, 1H), 5.81-5.74 (m, 1H), 1.89 (d, 3H)
【0880】
実施例148 (S)−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン 148
25mLの丸底フラスコに、n−BuOH(5mL)中の、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(238mg、1.00mmol、1.00当量)、4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(153mg、1.00mmol、1.00当量)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.5mL)の溶液を入れた。得られた溶液を130℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、C18カラム(水/アセトニトリル)に付すことにより精製して、148の150mg(41%)を白色の固体として得た。LC−MS(ES、m/z):355[M+H]。H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ 7.97 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.48 (m, 5H), 7.25 (m, 2H), 7.11 (m, 2H), 6.58 (d, 1H), 5.65 (q, 1H), 1.71 (d, 3H)
【0881】
実施例149 (S)−N6−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−2,6−ジアミン 149
25mLの丸底フラスコ中に、n−BuOH(8mL)中の、実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(238mg、1.00mmol、1.00当量)、6−クロロ−9H−プリン−2−アミン(155mg、0.91mmol、0.91当量、98%)及びN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(390mg、2.96mmol、2.95当量、98%)の溶液を入れた。得られた溶液を130℃で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、C18カラム(水/アセトニトリル)に溶離して、149の0.150g(40%)を白色の固体として得た。LC−MS(ES、m/z):371[M+H]。H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm): δ 7.71 (d, 2H), 7.51 (s, 5H), 7.29 (m, 2H), 7.10 (d, 1H), 5.67 (s, 1H), 1.69 (d, 3H)
【0882】
実施例150 2−((R)−3−(2−((S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)エタノール 150
IMS(2mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)、2−ブロモエタノール(30μL、0.414mmol)及びDIPEA(215μL、1.24mmol)の混合物を、密閉バイアル中で70℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により、続いてシクロヘキサン中で超音波処理し、そしてHPLC精製(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜50% 0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。生成物含有画分を真空下で濃縮して、150を白色の固体(8mg、5%)として得た。LCMS:R 1.72分 [M+H] 407.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 8.30-8.07 (2 H, m), 7.95 (1 H, bs), 7.73-7.68 (1 H, m), 7.63-7.58 (1 H, m), 7.20-7.11 (2 H, m), 5.93 (1 H, bs), 4.68-4.57 (1 H, m), 4.36 (1 H, bs), 3.48 (2 H, bs), 3.03-2.97 (1 H, m), 2.89-2.77 (2 H, m), 2.52-2.39 (3 H, m), 2.14-2.98 (2 H, m), 1.74-1.66 (4 H, m), 1.61-1.53 (1 H, m), 1.24-1.10 (1 H, m)
【0883】
実施例151 2−((R)−3−(2−((S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ピペリジン−1−イル)−N,N−ジメチルアセトアミド 151
IMS(2mL)中の、実施例16からの[(S)−1−((R)−1−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(150mg、0.414mmol)、2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(43μL、0.414mmol)及びDIPEA(215μL、1.24mmol)の混合物を、密閉バイアル中で70℃で20時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により、続いてHPLC精製(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜50% 0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。生成物含有画分を真空下で濃縮して、151を白色の固体(8mg、4%)として得た。LCMS:R 1.87分 [M+H] 448.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.24 (1 H, s), 8.10 (1 H, s), 7.95 (1 H, bs), 7.73-7.68 (1 H, m), 7.65-7.58 (1 H, m), 7.21-7.12 (2 H, m), 4.66-4.55 (1 H, m), 3.22 (2 H, s), 3.06-2.88 (6 H, m), 2.80 (3 H, s), 2.75-2.68 (1 H, m), 2.21 (1 H, t, J=11.73 Hz), 2.10-1.96 (1 H, m), 1.77-1.64 (9 4 H, m), 1.55 (1 H, bd, J=13.18 Hz), 1.13-0.98 (1 H, m)
【0884】
実施例152 3−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)プロパ−2−イン−1−オール 152
EtNH(30mL)中の3−ヨード−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 141(1.5g、3.2mmol)、プロパ−2−イン−1−オール(0.4g、6.4mmol)、CuI(0.2g、0.64mmol)及びPd(PPhCl(0.25g、0.32mmol)の混合物を、25℃で2時間撹拌した。次に、混合物にHO(50mL)を加え、CHCl(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残留物をCHClで処理し、濾過して、152(400mg、収率32%)を黄色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=394.15。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 4.322-4.337(d, J=6Hz, 2H), 5.395-5.425 (t, J=6Hz, 1H), 5.710 (s, 2H), 5.735 (s, 2H), 7.090-7.107 (d, J=6.8 Hz ,1H), 7.223-7.249 (m, 2H), 7.414-7.491 (s, 5H), 7.643-7.663 (d, J=8 Hz ,1H), 8.092(s, 1H)
【0885】
実施例153 3−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−5−フルオロフェノール 153
DME(20mL)及びHO(2mL)中の3−ヨード−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 141(1.0g、2.14mmol)、3−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルボロン酸(0.4g、2.56mmol)、Pd(dppf)Cl(0.2g)及びCsF(0.65g、4.3mmol)の混合物を、一晩還流した。次に、混合物を室温に冷やし、HO(50mL)を加え、そしてEtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、次に真空下で濃縮した。残留物をCHClで処理し、濾過して、153(300mg、収率31%)を灰色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=450.16。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.795 (s, 2H), 6.606-6.633 (d, J=10.8 Hz, 1H), 6.720-6.724 (d, J=8.8 Hz ,1H), 6.800 (s, 2H), 7.065-7.083 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.213-7.260 (m, 2H), 7.400 (s, 5H), 7.657-7.676 (d, J=7.6 Hz ,1H), 8.119 (s, 1H), 10.139 (s, 1H)
【0886】
実施例154 3−(1H−インドール−3−イル)−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 154
【化584】
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EtOH(20mL)中の1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−3−[1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−3−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミンの溶液に、NaOH(2M、20mL)を加えた。室温で一晩撹拌した後、混合物を真空下で濃縮した。残留物をHOに加え、CHClで抽出した。合わせた有機層を蒸発させ、残留物をP−HPLCにより精製して、154(500mg、収率51%)を白色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=455.18。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.891 (s, 2H), 7.033-7.068 (t, J=7 Hz,1H), 7.111-7.186 (m, 2H), 7.233-7.284 (m, 2H), 7.458-7.513 (m, 6H), 7.622-7.642 (d, J=8 Hz, 1H), 7.682-7.703 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.724-7.731 (d, J=2.8 Hz, 1H), 8.367 (s, 1H), 11.639-11.644 (d, J=2 Hz, 1H)
【0887】
実施例155 4−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−2−フルオロフェノール 155
DME(30mL)及びHO(3mL)中の3−ヨード−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 141(1.5g、3.2mmol)、3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニルボロン酸(0.6g、3.8mmol)、Pd(dppf)Cl(0.3g)及びCsF(1.0g、6.4mmol)の混合物を、一晩還流した。次に、混合物を室温に冷やし、HO(50mL)を加え、そしてEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、真空下で濃縮した。残留物をCHClで処理し、濾過して、155(500mg、収率34%)を白色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=450.16。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.875 (s, 2H), 7.046-7.120 (m, 2H), 7.175-7.200 (d, J=1.6 Hz ,1H), 7.242-7.307(m, 3H), 7.432-7.472 (m, 5H), 7.687-7.708 (d, J=1.2 Hz ,1H), 8.335(s, 1H)
【0888】
実施例156 N−(6−(4−アミノ−1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)アセトアミド 156
工程1: n−(6−ブロモ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アセトアミドの調製
【化585】
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CHCl(50mL)中の6−ブロモ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン(3.0g、13mmol)、AcO(1.6g、16.5mmol)及びDMAP(2.4g、19.5mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次に、混合物をHCl(2M)、飽和NaCO、次にブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。CHCl相を蒸発させて、N−(6−ブロモ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アセトアミド(2.5g、収率71%)を白色の固体として与えた。
【0889】
工程2: N−[6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾチアゾール−2−イル]−アセトアミド
【化586】
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DMSO(20mL)中のN−(6−ブロモ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アセトアミド(1.35g、5mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(2.51g、10mmol)、Pd(dppf)Cl(0.25g、0.3mmol)及び酢酸カリウム CHCOOK(2.45g、25mmol)の混合物を、N下、80℃で2時間撹拌した。次に、混合物を室温に冷やし、HO(100mL)を加え、そしてEtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)により精製して、N−[6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾチアゾール−2−イル]−アセトアミド(1.2g、収率75%)を黄色の固体として与えた。
【化587】
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【0890】
工程3: DME(20mL)及びHO(2mL)中のN−[6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンゾチアゾール−2−イル]−アセトアミド(1.0g、3.3mmol)、2−(クロロメチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(1.4g、3.0mmol)、Pd(dppf)Cl(0.5g)及びCsF(0.91g、6.0mmol)の混合物を、N下で一晩還流した。次に、混合物を室温に冷やし、HO(50mL)を加え、そしてEtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮した。残留物を、P−TLCにより精製して、156(400mg、収率25%)を褐色の固体として与えた。
【0891】
実施例157 1−((1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−アミン 157
工程1: 4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
【化588】
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THF(20mL)及びHO(2mL)中の2−アミノ−4,6−ジクロロ−ピリミジン−5−カルボアルデヒド(1.0g、5.2mmol)とEtN(0.63g、6.2mmol)の混合物に、ヒドラジンHNNH(10g、0.2mol)を加えた。次に、混合物を、室温で1.5時間撹拌した。次に、混合物を真空下で濃縮した。残留物をHOに加え、濾過して、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン−6−イルアミン(0.8g、収率91%)を黄色の固体として与えた。
【0892】
工程2: 4−クロロ−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン
【化589】
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DMSO(20mL)中の4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(1.0g、5.9mmol)、2−(クロロメチル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(1.4g、5.9mmol)及びKCO(0.86g、6.2mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。次に、混合物をHO(50mL)に加え、CHCl(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を真空下で濃縮して、4−クロロ−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(1.5g、収率68%)を橙色の固体として与えた。
【0893】
工程3: MeOH中の4−クロロ−1−(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イルアミン(1.5g、4mmol)及びPd/C(0.3g)の溶液を、H 40psiで50℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、そして濾液を真空下で濃縮した。残留物を、P−TLCにより精製して、157(200mg、収率15%)を白色の固体として与えた。LCMS(ESI)、M+H=340.14。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.0374 (s, 2H), 5.597 (s, 2H), 7.015 (s, 1H), 7.152-7.211 (m, 5H), 7.309-7.327 (m, 3H), 7.746 (s ,2H), 8.567(s, 1H)
【0894】
実施例158 (S)−8−メチル−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 158
工程1: 6−クロロ−8−メチル−9H−プリン
【化590】
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オキシ塩化リン(5mL)中のN−(4−アミノ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−イル)アセトアミド(330mg、1.92mmol、1.00当量、98%)の溶液を、一晩還流した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル10mLに再溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液10mL、水1×10mL及びブライン1×10mLで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、6−クロロ−8−メチル−9H−プリン20mg(6%)を黄色の固体として与えた。
【0895】
工程2: ブタン−1−オール(6mL)中の実施例4からの(1S)−1−(1−フェニル−1H−1,3−ベンゾジアゾール−2−イル)エタン−1−アミン(150mg、0.62mmol、1.00当量、98%)、6−クロロ−8−メチル−9H−プリン(150mg、0.87mmol、1.41当量)及びエチルビス(プロパン−2−イル)アミン(0.3mL、98%)の溶液を、130℃で一晩撹拌した。得られた混合物を、減圧下で濃縮した。残留物を、水/アセトニトリルで溶離するC18カラムで精製して、158の75mg(30%)を白色の固体として与えた。LC−MS(ES、m/z)370 [M+H]。H-NMR (300MHz, CD3OD, ppm) δ 8.04 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.55 (m, 5H), 7.30 (m, 2H), 7.11 (d, 1H), 5.63 (s, 1H), 2.55 (s, 3H), 1.71 (d, 3H)
【0896】
実施例159 (S)−1−メチル−N−(1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−アミン 159
工程1: N−(2−クロロ−4−メチルピリミジン−5−イル)アセトアミド
【化591】
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酢酸(50mL)中の2−クロロ−4−メチルピリミジン−5−アミン(10g、68.26mmol、1.00当量、98%)及び無水酢酸(14.3g、137.27mmol、2.01当量、98%)の溶液を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、N−(2−クロロ−4−メチルピリミジン−5−イル)アセトアミドの11g(82%)をオフホワイトの固体として与えた。
【0897】
工程2: 1−[5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−1−イル]エタン−1−オン
【化592】
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クロロホルム(180mL)中のN−(2−クロロ−4−メチルピリミジン−5−イル)アセトアミド(9g、46.06mmol、1.00当量、95%)、酢酸カリウム(3.3g、32.95mmol、0.72当量、98%)、無水酢酸(17.27g、165.78mmol、3.60当量)及び亜硝酸イソアミル(13.6g、116.24mmol、2.52当量、98%)の溶液を、一晩還流した。得られた混合物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、1−[5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−1−イル]エタン−1−オン7g(73%)を白色の固体として与えた。
【0898】
工程3: 5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン
【化593】
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塩酸(70mL、8%)を、テトラヒドロフラン(70mL)中の1−[5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−1−イル]エタン−1−オン(7g、33.83mmol、1.00当量、95%)の溶液に50℃で滴下した。得られた溶液を30分間還流し、次に酢酸エチル2×100mLで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン2.5g(45%)を白色の固体として与えた。
【0899】
工程4: 5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン
【化594】
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カリウムt−ブトキシド(1.68g、14.67mmol、1.14当量)を、テトラヒドロフラン(50mL)中の5−クロロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(2.1g、12.91mmol、1.00当量、95%)の溶液に0℃で加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、ヨードメタン(3g、20.71mmol、1.60当量、98%)を0℃で滴下した。得られた溶液を室温で4.5時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムに装填し、ジクロロメタン/酢酸エチル(10/1)で溶離して、5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン300mg(14%)を白色の固体として与えた。
【0900】
工程5: n−ブタノール(8mL)中の実施例4からの(S)−1−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エタンアミン(200mg、0.83mmol、1.00当量、98%)、5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン(180mg、1.07mmol、1.29当量)及びメチルビス(プロパン−2−イル)アミン(0.3mL、98%)の溶液を、130℃で96時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そして残留物を水/アセトニトリルで溶離するC18カラムで精製して、159110mg(31%)を明黄色の固体として与えた。LC−MS:(ES、m/z)370[M+H]、221、115。1H-NMR: (CD3OD, 300 Hz, ppm) δ 8.86 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.65-7.54 (m, 6H), 7.61 (d, 2H), 7.09 (s, 1H), 5.30 (m, 1H), 4.04 (s, 3H), 1.64 (d, 3H)
【0901】
実施例160 (S)−N−(1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)プロピル)−7H−プリン−6−アミン 160
N−ブタノール(1mL)中の実施例28からの(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(42mg、0.16mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(37mg、0.16mmol)及びDIPEA(0.14mL、0.8mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、160を白色の固体(13mg、21%)として与えた。LCMS:R 3.61分 [M+H] 388.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.22-8.03 (2 H, m), 7.80 (1 H, s), 7.71-7.43 (6 H, m), 7.09 (1 H, t, J=9.42 Hz), 6.85 (1 H, d, J=8.93 Hz), 5.38 (1 H, s), 2.08-1.88 (2 H, m), 0.83 (3 H, t, J=7.34 Hz)
【0902】
実施例161 (S)−N−(1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−7H−プリン−6−アミン 161
N−ブタノール(7mL)中の実施例29からの(S)−1−(5−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(379mg、1.4mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(340mg、1.4mmol)及びDIPEA(1.2mL、7.0mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2に装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、161(65mg、12%)を得た。LCMS:R 3.34分 [M+H] 374.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.19-8.00 (2 H, m), 7.92 (1 H, s), 7.67-7.41 (6 H, m), 7.06 (2 H, d, J=7.13 Hz), 5.47 (1 H, s), 1.56 (3 H, d, J=6.83 Hz)
【0903】
実施例162 9−((3−フェニル−1H−インドール−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 162
MeOH(20mL)中の、実施例22からの9−[3−フェニル−1−(トルエン−4−スルホニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−9H−プリン−6−イルアミン(330mg、0.667mmol)と2M KOH(1.3mL)の混合物を、70℃で5時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を水で希釈した。溶液のpHを、1M HClを加えて1に、次に飽和NaHCO溶液を加えて8に調整した。水層をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜9% MeOH)により精製して、162を白色の固体(102mg、45%)として得た。LCMS:R 3.79分 [M+H] 341.2。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.31 (1 H, s), 8.16 (1 H, s), 8.02 (1 H, s), 7.64-7.59 (2 H, m), 7.57 (1 H, d, J=7.96 Hz), 7.50 (2 H, t, J=7.96 Hz ), 7.43-7.33 (2 H, m), 7.24 (2 H, s), 7.16 (1 H, t, J=7.50 Hz), 7.07 (1 H, t, J=7.50 Hz), 5.59 (2 H, s)
【0904】
実施例163 9−((3−フェニルベンゾフラン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 163
0℃で、DMF(5mL)中のNaH(鉱油中の60%、18mg、0.43mmol)の混合物に、9H−プリン−6−イルアミン(54mg、0.397mmol)を加えた。0℃で5分撹拌した後、DMF(1mL)中の実施例25からのメタンスルホン酸 3−フェニルベンゾフラン−2−イルメチルエステル(100mg、0.331mmol)の溶液を滴下し、混合物を室温にゆっくり温め、そして室温で2.5時間撹拌した。次に、水を加えて反応混合物をクエンチし、DCMで希釈した。有機層を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、そしてシクロヘキサンを有するEtOAcからトリチュレートして、163をオフホワイトの固体(33mg、29%)として得た。LCMS:R 3.85分 [M+H] 342.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.21 (1 H, s), 8.11 (1 H, s), 7.79-7.74 (2 H, m), 7.63-7.53 (4 H, m), 7.50-7.44 (1 H, m), 7.38-7.27 (2 H, m), 7.23 (2 H, s), 5.65 (2 H, s)
【0905】
実施例164 1−((3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン 164
NaH(鉱油中の60%、13mg、0.314mmol)を、DMF(5mL)中の1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン(42mg、0.314mmol)の混合物に室温で一度に加えた。5分撹拌した後、DMF(1mL)中の実施例26からのメタンスルホン酸 3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル(100mg、0.314mmol)の溶液を滴下し、室温で撹拌を30分間続けた。次に、水を加えて反応混合物をクエンチし、そしてEtOAcで希釈した。さらに、水相をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、そして水を有するMeOHからトリチュレートして、164をオフホワイトの固体(17mg、15%)として得た。LCMS:R 4.13分 [M+H] 358.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.23 (1 H, s), 8.16 (1 H, s), 7.95-7.90 (1 H, m), 7.70-7.59 (4 H, m), 7.56-7.49 (2 H, m), 7.42-7.35 (2 H, m), 5.72 (2 H, s)
【0906】
実施例165 N−((3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 165
N−ブタノール(10mL)中の、実施例26からのC−(3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチルアミン(230mg、0.961mmol)、6−クロロ−9H−プリン(278mg、1.80mmol)及びDIPEA(0.34mL、1.92mmol)の混合物を、100℃で20時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製し、次にジエチルエーテル中で超音波処理した。さらに、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、165を白色の固体(132mg、38%)として得た。LCMS:R 4.22分 [M+H] 358.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.96 (1 H, s), 8.40 (1 H, s), 8.23 (1 H, s), 8.14 (1 H, s), 7.94-7.85 (1 H, m), 7.63-7.54 (4 H, m), 7.51-7.43 (2 H, m), 7.38-7.29 (2 H, m), 4.94 (2 H, s)
【0907】
実施例166 9−((3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 166
NaH(鉱油中の60%、15mg、0.377mmol)を、DMF(3mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(47mg、0.345mmol)の混合物に室温で一度に加えた。5分撹拌した後、DMF(2mL)中の実施例26からのメタンスルホン酸 3−フェニルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル(100mg、0.314mmol)の溶液を滴下し、室温で撹拌を30分間続けた。次に、水を加えて反応混合物をクエンチし、そして固体を形成した。沈殿物を濾過により集め、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、ジエチルエーテルからトリチュレートして、166を白色の固体(52mg、46%)として得た。LCMS:R 3.99分 [M+H] 358.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.15 (1 H, s), 8.06 (1 H, s), 7.98-7.92 (1 H, m), 7.64-7.59 (4 H, m), 7.57-7.46 (2 H, m), 7.42-7.37 (2 H, m), 7.27 (2 H, s), 5.63 (2 H, s)
【0908】
実施例167 9−((3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)メチル)−9H−プリン−6−アミン 167
NaH(鉱油中の60%、16mg、0.39mmol)を、DMF(5mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(49mg、0.36mmol)の混合物に室温で一度に加えた。5分撹拌した後、DMF(1mL)中の実施例27からのメタンスルホン酸 3−o−トリルベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチルエステル(100mg、0.30mmol)の溶液を滴下し、室温で撹拌を19時間続けた。次に、水を加えて反応混合物をクエンチし、そして固体を形成した。沈殿物を濾過により集め、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、167を白色の固体(75mg、67%)として与えた。LCMS:R 4.13分 [M+H] 372.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.11 (1 H, s), 7.96-7.88 (2 H, m), 7.45-7.30 (6 H, m), 7.23 (2 H, s), 7.12-7.07 (1 H, m), 5.46 (1 H, d, J=16.2 Hz), 5.38 (1 H, d, J=16.2 Hz), 1.99 (3 H, s)
【0909】
実施例168 (9H−プリン−6−イル)−[1−(3−o−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチル]−アミン 168
N−ブタノール(2mL)中の(S)−1−(3−o−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(330mg、1.31mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(430mg、1.83mmol)及びDIPEA(0.41mL、2.35mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、168を白色の固体(155mg、32%)として得た。LCMS(方法K):R 2.70及び2.83分[M+H] 371.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.89 (1 H, s), 8.30-7.86 (4 H, m), 7.69-7.08 (5 H, m), 5.47 (1 H, s), 1.96 (3 H, s), 1.68 (1.5 H, d, J=6.77 Hz), 1.50 (1.5 H, d, J=6.84 Hz)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した。
【0910】
実施例169 [(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−プロピル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 169
N−ブタノール(3mL)中の(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロピルアミン(430mg、1.70mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(560mg、2.39mmol)及びDIPEA(0.54mL、3.07mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、169を白色の固体(136mg、22%)として得た。LCMS(方法K):R 2.89分 [M+H] 371.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.91 (1 H, s), 8.30-7.70 (5 H, m), 7.68-7.21 (6 H, m), 5.42 (1 H, s), 2.01 (2 H, bs), 1.01-0.71 (3 H, m)。
【0911】
実施例170 3−{2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−ベンゾニトリル 170
N−ブタノール(0.5mL)中の3−[2−((S)−1−アミノエチル)ベンゾイミダゾール−1−イル]ベンゾニトリル(54mg、0.21mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(69mg、0.29mmol)及びDIPEA(65μL、0.37mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により、次に分取HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、170を白色の固体(29mg、37%)として得た。LCMS(方法K):R 3.03分 [M+H] 381.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.90 (1 H, s), 8.25-7.49 (8 H, m), 7.32-7.17 (2 H, m), 7.09 (1 H, d, J=7.84 Hz), 5.60 (1 H, s), 1.64 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【0912】
実施例171 [1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−エチル]−(7H−プリン−6−イル)−アミン 171
n−ブタノール(2.5mL)中の(R)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン(110mg、0.39mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(93mg、0.39mmol)及びDIPEA(340μL、1.9mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、171を白色の固体(51mg、32%)として得た。LCMS(方法B):R 3.52分 [M+H] 404.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25-8.01 (2 H, m), 7.87 (1 H, s), 7.77-7.47 (6 H, m), 7.15-7.05 (1 H, m), 6.87 (1 H, dd, J=8.93, 2.37 Hz), 5.64 (1 H, s), 3.84 (2 H, d, J=6.60 Hz), 3.14 (3 H, s)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【0913】
実施例172 2−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−(7H−プリン−6−イルアミノ)−エタノール 172
窒素雰囲気下、0℃で、無水DCM(3mL)中の[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(7H−プリン−6−イル)アミン(124mg、0.26mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1.0M、0.3mL、0.26mmol)を滴下した。反応混合物を室温にゆっくり温め、室温で1時間撹拌した。さらなるBBr(0.3mL)を加え、撹拌を1時間続けた。MeOHを加え、次に揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、172(60mg、59%)を得た。LCMS(方法K):R 3.11分 [M+H] 390.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.93 (0.8 H, s), 12.17 (0.2 H, s), 8.27-8.01 (2 H, m), 7.74-7.43 (6 H, m), 7.16-7.01 (1 H, m), 6.93-6.79 (1 H, m), 5.56-5.31 (1 H, m), 5.21-5.02 (1 H, m), 3.95-3.74 (2 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【0914】
実施例173 [(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 173
n−ブタノール(6mL)中の(S)−1−(6−クロロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(796mg、2.93mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(769mg、3.22mmol)及びDIPEA(1.50mL、8.79mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、熱MeOHからトリチュレートして、173をオフホワイトの固体(334mg、29%)として得た。LCMS(方法K):R 3.73分 [M+H] 390.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.85 (1 H, s), 8.18-8.04 (2 H, m), 7.94 (1 H, s), 7.71-7.45 (6 H, m), 7.26 (1 H, dd, J=8.57, 2.01 Hz), 7.05 (1 H, d, J=1.97 Hz), 5.48 (1 H, s), 1.56 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0915】
実施例174 4−{6−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−シクロヘキサンカルボニトリル 174
n−ブタノール(0.7mL)中の4−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]シクロヘキサンカルボニトリル(100mg、0.35mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(91mg、0.38mmol)及びDIPEA(0.10mL、0.72mmol)の混合物を、105℃で48時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をジオキサン中の4N HCl(0.5mL)で処理し、そして室温で1時間撹拌した。粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8% MeOH)により精製し、次に熱EtOAcでトリチュレートし、そして分取HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の0〜40%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、174を白色の固体(26mg、18%)として得た。LCMS(方法K):R 2.93分 [M+H] 405.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.45 (1 H, s), 8.34-7.94 (3 H, m), 7.71-7.56 (2 H, m), 7.05-6.96 (1 H, m), 5.96 (1 H, bs), 4.62-4.59 (1 H, m), 3.09-2.95 (1 H, m), 2.38-2.25 (1 H, m), 2.21-2.07 (2 H, m), 1.93 (1 H, bd, J=12.75 Hz), 1.84 (1 H, bd, J=12.00 Hz), 1.73-1.65 (5 H, m), 1.02 (1 H, bs)。幅広のシグナルは回転異性体/互変異性体の存在による
【0916】
実施例175 (1R,2R)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−1−(7H−プリン−6−イルアミノ)−プロパン−2−オール 175
窒素雰囲気下、0℃で、無水DCM(3mL)中の[(1R,2R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−(7H−プリン−6−イル)アミン(128mg、0.26mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1.0M、0.5mL、0.5mmol)を滴下した。反応混合物を室温にゆっくり温め、室温で1.5時間撹拌した。MeOHを加え、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、175(25mg、24%)を得た。LCMS(方法K):R 3.30分 [M+H] 404.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.99 (1 H, s), 8.32-8.06 (2 H, m), 7.83-7.48 (6 H, m), 7.28-7.03 (2 H, m), 6.88 (1 H, dd, J=8.94, 2.49 Hz), 5.18 (1 H, s), 4.20-4.02 (2 H, m), 1.08-0.93 (3 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した。
【0917】
実施例176 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 176
n−ブタノール(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(81mg、0.32mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(83mg、0.35mmol)及びDIPEA(162μL、0.95mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で65時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去して、得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した(SCXカートリッジによる精製を3回繰り返した)。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、次にMeOHでトリチュレートして、176をオフホワイトの固体(47mg、40%)として得た。LCMS(方法K):R 2.75分 [M+H] 375.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.65 (1 H, s), 8.79 (1 H, d, J=2.46 Hz), 8.61 (1 H, s), 8.15-7.91 (4 H, m), 7.71 (1 H, dd, J=8.80, 4.84 Hz), 7.55-7.46 (1 H, m), 7.11 (1 H, td, J=9.33, 2.43 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=8.91, 2.44 Hz), 5.49 (1 H, s), 1.62 (3 H, d, J=6.83 Hz)
【0918】
実施例177 (9H−プリン−6−イル)−[(S)−1−(3−m−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチル]−アミン 177
n−ブタノール(3mL)中の(S)−1−(3−m−トリル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(420mg、1.66mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(550mg、2.33mmol)及びDIPEA(0.52mL、3.00mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、177を白色の固体(190mg、31%)として得た。LCMS(方法K):R 2.84分 [M+H] 371.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.90 (1 H, s), 8.33-7.77 (5 H, m), 7.45-7.14 (5 H, m), 5.56 (1 H, br), 2.25 (3 H, s), 1.58 (3 H, d, J=6.81 Hz)。幅広のシグナルは回転異性体/互変異性体の存在による
【0919】
実施例178 [(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 178
ジオキサン中の4N HCl(0.5mL)を、MeOH(3mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(128mg、0.24mmol)の溶液に加え、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をHPLC(25分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、178(88mg、81%)を得た。LCMS(方法K):R 3.82分 [M+H] 451.9/453.8。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.19-7.86 (3 H, m), 7.70 (1 H, dd, J=8.75, 4.59 Hz), 7.64-7.33 (5 H, m), 7.26 (1 H, t, J=9.22 Hz), 5.22 (1 H, s), 1.56 (3 H, d, J=6.87 Hz)
【0920】
実施例179 [1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 179
ジオキサン中の4N HCl(0.5mL)を、MeOH(5mL)中の[(S)−1−(7−クロロ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(166mg、0.34mmol)の溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、得られた残留物を、HPLC(25分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、179(96mg、69%)を得た。LCMS(方法K):R 3.80分 [M+H] 408.0/409.9/411.08。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.22-7.83 (3 H, m), 7.69-7.34 (6 H, m), 7.33-7.24 (1 H, t, J=9.50 Hz), 5.25 (1 H, s), 1.56 (3 H, d, J=6.88 Hz)
【0921】
実施例181 [(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−メチル−(9H−プリン−6−イル)−アミン 181
n−ブタノール(2mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]メチルアミン(102mg、0.38mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(91mg、0.38mmol)及びDIPEA(0.33mL、1.9mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、181(123mg、84%)を得た。LCMS(方法K):R 3.39分 [M+H] 388.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 7.99 (1 H, s), 7.90 (1 H, s), 7.75 (1 H, dd, J=8.81, 4.87 Hz), 7.30-7.22 (2 H, m), 7.17-6.95 (5 H, m), 6.73 (1 H, dd, J=8.93, 2.53 Hz), 3.12 (3 H, br s), 1.71 (3 H, d, J=6.76 Hz)
【0922】
実施例182 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 182
AcOH(1mL)中の(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミド(130mg、0.332mmol)の混合物を、80℃で2時間加熱した。AcOH(5mL)中の(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミド(136mg、0.347mmol)の第2の部分を、100℃で2時間加熱した。2つの粗反応混合物を合わせ、揮発物を真空下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。有機層を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、次にMeOH/ジエチルエーテル中でトリチュレートして、182をオフホワイトの固体(66mg、26%)として得た。LCMS(方法K):R 2.94分 [M+H] 375.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.89 (1 H, br s), 8.61 (1 H, br s), 8.20-7.80 (4 H, m), 7.79-7.67 (2 H, m), 7.52-7.43 (1 H, m), 7.20-7.08 (2 H, m), 5.86 (1 H, br s), 1.63 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0923】
実施例183 [(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 183
n−ブタノール(6mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(330mg、1.23mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(351mg、1.47mmol)及びDIPEA(320μL、2.45mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製した。このようにして得られた化合物のMeOH(5mL)及びジオキサン中の4N HCl(1ml)の溶液を、室温で1時間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO溶液に分配した。白色の固体が沈殿し、濾過により集め、183(333mg、70%)を得た。LCMS(方法K):R 3.46分 [M+H] 388.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.55 (1 H, s), 8.06-8.00 (2 H, m), 7.71-7.39 (7 H, m), 7.05 (1 H, dd, J=10.58, 8.77 Hz), 5.30 (1 H, br s), 1.70 (3 H, d, J=1.84 Hz), 1.53 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0924】
実施例185 {(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 185
(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.45g、1.64mmol)を、n−ブタノール(10mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.39g、1.64mmol)及びDIPEA(1.45mL、8.24mmol)を加えた。反応混合物を、90℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、DCM、MeOH及びMeOH中の2M NHで溶離し、粗生成物を得た。この物質を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜7.5% MeOH)により精製して、185をオフホワイトの固体(100mg、20%)として得た。LCMS(方法K):R 3.52分 [M+H] 392.0 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.09 (1 H, s), 8.05 (1 H, s), 7.91 (1 H, s), 7.68 (1 H, dd, J=8.80, 4.85 Hz), 7.58-7.47 (2 H, m), 7.42 (1 H, d, J=7.91 Hz), 7.32-7.23 (1 H, m), 7.09 (1 H, td, J=9.32, 2.48 Hz), 6.92 (1 H, dd, J=8.93, 2.50 Hz), 5.63-5.47 (1 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0925】
実施例186 {1−[6−フルオロ−1−(4−フルオロ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 186
(S)−1−[6−フルオロ−1−(4−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.33g、1.21mmol)を、n−ブタノール(10mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.29g、1.21mmol)及びDIPEA(1.05mL、6.04mmol)を加えた。反応混合物を、100℃に一晩加熱した。さらなる量のDIPEA(0.53mL、3.02mmol)を加え、反応混合物を100℃で2時間加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、次に真空下で濃縮した。残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、DCM、MeOH、次にMeOH中の2M NH溶液で溶離し、黄色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、186をオフホワイトの固体(0.13g、32%)として得た。LCMS(方法K):R 3.50分 [M+H] 392.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.11 (1 H, s), 8.07 (1 H, s), 7.92 (1 H, s), 7.71-7.62 (3 H, m), 7.38-7.28 (2 H, m), 7.13-7.06 (1 H, m), 6.87 (1 H, dd, J=8.92, 2.50 Hz), 5.49 (1 H, s), 1.58 (3 H, d, J=6.85 Hz)
【0926】
実施例187 (S)−3−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−3−(9H−プリン−6−イルアミノ)−プロパン−1−オール 187
窒素雰囲気下、0℃で、無水DCM(6mL)中の[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(296mg、0.6mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1.0M、1.2mL、1.2mmol)を滴下した。反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。次に、MeOHを加え、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、187(160mg、66%)を得た。LCMS(方法K):R 3.10分 [M+H] 404.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.55 (1 H, s), 8.28-7.83 (3 H, m), 7.81-7.44 (6 H, m), 7.16-7.01 (1 m), 6.91-6.79 (1 H, m), 5.56 (1 H, br s), 4.60 (1 H, br s), 3.57-3.38 (2 H, m), 2.23-2.00 (2 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【0927】
実施例188 [(R)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 188
n−ブタノール(5mL)中の(R)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン(270mg、0.9mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(258mg、1.08mmol)及びDIPEA(308μL、1.8mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、[(R)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミンを得た:LCMS(方法C):R 3.38分 [M+H] 502.2。
【0928】
このようにして得られた化合物のMeOH(5mL)及びジオキサン中の4N HCl(2ml)の溶液を、室温で30分間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO溶液に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、次に熱EtOAcでトリチュレートして、188(183mg、2工程で49%)を得た。LCMS(方法K):R 3.64分 [M+H] 418.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.50 (1 H, s), 8.27-8.01 (2 H, m), 7.92-7.36 (7 H, m), 7.07 (1 H, dd, J=10.56, 8.79 Hz), 5.44 (1 H, br s), 3.83 (2 H, d, J=6.49 Hz), 3.16 (3 H, s), 1.71 (3 H, s)
【0929】
実施例189 5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 189
DCM(5mL)中の3−アミノ−6−フルオロ−2−フェニルアミノベンゾニトリル(960mg、4.22mmol)、(S)−2−tertブトキシカルボニルアミノプロピオン酸(879mg、4.6mmol)、HOAt(633mg、4.6mmol)、4−メチルモルホリン(1.02mL、9.29mmol)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(892mg、4.6mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、次に乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。AcOH(5mL)中で得られた残留物の溶液を、70℃で18時間加熱し、次に減圧下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をEtOAc(×3)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、ジオキサン中の4N HCl(5mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル塩酸塩を褐色の固体として得、これをさらに精製することなく続く工程において使用した。
【0930】
このようにして得られた化合物の一部(250mg、0.89mmol)を、n−ブタノール(5mL)中の6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(255mg、1.07mmol)及びDIPEA(609μL、3.57mmol)で処理し、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製した。関連する画分を合わせ、減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOH(5mL)に溶解し、ジオキサン中の4N HCl(1mL)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、逆相HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、189(58mg、16%)を得た。LCMS(方法K):R 3.30分 [M+H] 399.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.88 (1 H, br s), 8.18-7.80 (4 H, m), 7.72-7.39 (5 H, m), 7.36 (1 H, t, J=9.62 Hz), 5.31 (1 H, br s), 1.58 (3 H, d, J=6.89 Hz)
【0931】
実施例190 [1−(6,7−ジフルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 190
メタノール(5mL)中の[(R)−1−(6,7−ジフルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(290mg、0.57mmol)の溶液に、ジオキサン中のHCl(0.5mL、4M)を加え、反応物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc(10mL)に溶解した。この溶液を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、生成物をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、ジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過により集め、そして真空下で乾燥させて、190を白色の固体(111mg、46%)として得た。1H NMR 400MHz (DMSO-d6): δ 8.13-7.98 (2H, m), 7.89 (1H, br s), 7.74-7.58 (2H, m), 7.59-7.39 (4H, m), 7.29-7.14 (1H, m), 5.47 (1H, br s), 3.87-3.77 (2H, m), 3.11 (3H, s)。LCMS(方法K):R=3.72分、[M+H]=422
【0932】
実施例191 {(S)−1−[3−(3−クロロ−フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 191
DCM(1mL)中の{(S)−1−[3−(3−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(35mg、0.09mmol)の溶液に、TFA(1mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−[3−(3−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチルアミンを橙色の油状物(23mg)として得た。
【0933】
n−ブタノール(0.5mL)中の、このようにして得られた化合物(23mg)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(21mg、0.09mmol)及びDIPEA(45μL、0.25mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填して、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、191をピンク色/赤色の固体(18mg、2工程で49%)として得た。LCMS(方法K):R 2.97分 [M+H] 391.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (1 H, dd, J=4.77, 1.47 Hz), 8.14-7.95 (4 H, m), 7.71 (1 H, br s), 7.58-7.53 (1 H, m), 7.49-7.41 (2 H, m), 7.33 (1 H, dd, J=7.99, 4.78 Hz), 5.62 (1 H, br s), 1.63 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0934】
実施例192 {(S)−1−[3−(4−クロロ−フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 192
DCM(1mL)中の{(S)−1−[3−(4−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(99mg、0.27mmol)の混合物に、TFA(1mL)を加え、反応混合物を、室温で3時間撹拌した。粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−[3−(4−クロロフェニル)−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]エチルアミンを橙色の油状物(71mg)として得た。
【0935】
n−ブタノール(1mL)中の、このようにして得られた化合物(71mg)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(65mg、0.27mmol)及びDIPEA(135μL、0.78mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、192をピンク色/赤色の固体(29mg、2工程で28%)として得た。LCMS(方法K):R 3.03分 [M+H] 391.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, dd, J=4.77, 1.47 Hz), 8.16-7.94 (4 H, m), 7.67-7.60 (2 H, m), 7.58-7.49 (2 H, m), 7.31 (1 H, dd, J=7.99, 4.77 Hz), 5.55 (1 H, br s), 1.61 (3 H, d, J=6.85 Hz
【0936】
実施例195 {1−[6−フルオロ−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 195
(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−フルオロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.22g、0.81mmol)を、n−ブタノール(5mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.193g、0.81mmol)及びDIPEA(0.70mL、4.03mmol)を加えた。反応混合物を、100℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、次に真空下で濃縮した。残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通して、DCM、MeOH及びMeOH中の2M NHで溶離して、明黄色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、195をオフホワイトの固体(209mg、67%)として得た。LCMS(方法K):R3.34/3.52分 [M+H] 392.0 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.16-7.79 (3 H, m), 7.77-7.64 (2 H, m), 7.58-7.21 (3 H, m), 7.16-7.09 (1 H, m), 6.92-6.83 (1 H, m), 5.63-5.38 (1 H, m), 1.69 (1.5 H, d, J=6.85 Hz), 1.58 (1.5 H, d, J=6.86 Hz)。NMRシグナルは回転異性体の混合物を示す
【0937】
実施例196 [2−メチル−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−プロピル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 196
AcOH(10mL)中の(S)−3−メチル−N−(2−フェニルアミノピリジン−3−イル)−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)ブチルアミド(821mg、2.0mmol)の溶液を、100℃で2時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、196を明褐色の固体(365mg、46%)として得た。LCMS(方法K):R 3.18分 [M+H] 385.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.29-7.99 (4 H, m), 7.78-7.42 (6 H, m), 7.31 (1 H, dd, J=8.01, 4.75 Hz), 5.40 (1 H, br s), 2.45-2.34 (1 H, m), 0.95 (3 H, d, J=6.69 Hz), 0.81 (3 H, br d, J=6.59 Hz)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【0938】
実施例197 5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル 197
MeOH(2mL)及びジオキサン中の4N HCl(0.5ml)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(50mg、0.097mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌し、次に揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、最小量のMeOH及びEtOAcに溶解した。静置して沈殿した固体を濾過により集めて、197(21mg、46%)を得た。LCMS(方法K):R 3.28分 [M+H] 432.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.65 (1 H, s), 9.92 (1 H, br s), 8.61 (1 H, s), 8.50 (1 H, s), 7.89 (1 H, dd, J=8.90, 4.75 Hz), 7.59-7.48 (2 H, m), 7.45-7.30 (3 H, m), 7.25 (1 H, dd, J=10.49, 8.90 Hz), 5.51-5.40 (1 H, m), 3.09 (3 H, s), 1.65 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0939】
実施例198 [1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 198
MeOH(2mL)中の[(S)−1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(20mg、0.04mmol)の混合物に、ジオキサン中の4N HCl(0.25mL)を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を逆相HPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、198(8mg、48%)を得た。LCMS(方法K):R 3.74 及び 3.81分 [M+H] 414.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.89 (1 H, br s), 8.19-7.97 (2 H, m), 7.90-7.30 (7 H, m), 7.04-6.95 (1 H, dd, J=11.67, 8.76 Hz), 5.29 (1 H, br s), 1.52 (3 H, d, J=6.81 Hz), 1.28-1.18 (1 H, m), 0.43-0.29 (2 H, m), 0.25-0.08 (2 H, m)
【0940】
実施例199 [1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 199
n−ブタノール(2mL)中の(S)−1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(330mg、1.38mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(460mg、1.94mmol)及びDIPEA(440μL、2.49mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2M NH/MeOH)により精製し、次にEtOAc及びMeOHから結晶化して、199を白色の固体(178mg、36%)として得た。LCMS(方法K):R 2.72分 [M+H] 357.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.42 (1 H, dd, J=4.73, 1.53 Hz), 8.20-7.94 (3 H, m), 7.68 (2 H, d, J=7.55 Hz), 7.63-7.48 (4 H, m), 7.23 (1 H, dd, J=8.06, 4.74 Hz), 5.51 (1 H, br s), 1.60 (3 H, d, J=6.85 Hz)
【0941】
実施例200 [2−エトキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 200
n−ブタノール(6mL)中の(R)−2−エトキシ−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(510mg、1.7mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(410mg、1.7mmol)及びDIPEA(1.5mL、8.5mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、200を白色の固体(158mg、22%)として得た。LCMS(方法K):R 3.80分 [M+H] 418.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.60 (1 H, s), δ 8.22-8.05 (2 H, m), 7.87 (1 H, br s), 7.75-7.49 (6 H, m), 7.11 (1 H, td, J=9.32, 2.48 Hz), 6.89 (1 H, dd, J=8.92, 2.50 Hz), 5.63 (1 H, br s), 3.88 (2 H, br d, J=6.76 Hz), 3.40-3.33 (2 H, m), 1.01-0.91 (3 H, m)
【0942】
実施例201 [(S)−1−(1−シクロヘキシル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 201
(S)−1−(1−シクロヘキシル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.41g、1.56mmol)を、n−ブタノール(5mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.374g、1.56mmol)及びDIPEA(1.38mL、7.82mmol)を加えた。反応混合物を100℃に一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通して、DCM、MeOH及びMeOH中の2M NHで溶離し、粗生成物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、201を淡黄色のガム状物として得、これを静置して凝固させた(204mg、35%)。LCMS(方法K):R3.31分 [M+H] 380.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.30 (1 H, s), 8.15 (1 H, s), 8.04 (1 H, s), 7.66-7.54 (2 H, m), 7.02 (1 H, td, J=9.29, 2.34 Hz), 6.00 (1 H, s), 4.51-4.37 (1 H, m), 2.27-2.13 (1 H, m), 2.07-1.95 (1 H, m), 1.88-1.75 (2 H, m), 1.70 (3 H, d, J=6.70 Hz), 1.64-1.44 (3 H, m), 1.39-1.26 (2 H, m), 0.75-0.57 (1 H, m)
【0943】
実施例202 {5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン 202
DCM(2mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(100mg、0.2mmol)、HATU(91mg、0.24mmol)、1−メチルピペラジン(33μL、0.3mmol)及びDIPEA(69μL、0.4mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。粗混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。さらに水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、MeOH(1mL)及びジオキサン中の4N HCl(0.25mL)に溶解し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をHPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% NHOHでWaters C18XBridge)により精製して、 202(59mg、59%)を得た。LCMS(方法K):R 2.02分 [M+H] 500.1。1H NMR (DMSO-d6 + TFA-D, 400 MHz, 80℃): δ 12.45 (1 H, s), 8.52 (1 H, br s), 8.44 (1 H, d, J=6.07 Hz), 7.85-7.80 (1 H, m), 7.56-7.27 (5 H, m), 7.24-7.17 (1 H, m), 5.67 (1 H, br s), 3.76-3.52 (1 H, m), 3.49-3.37 (1 H, m), 3.34-2.87 (7 H, m), 2.81 (3 H, s), 1.71-1.64 (3 H, m)。
【0944】
実施例203 {5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン 203
DCM(2mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(100mg、0.2mmol)、HATU(91mg、0.24mmol)、モルホリン(26μL、0.3mmol)及びDIPEA(69μL、0.4mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。粗混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。さらに水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、MeOH(2mL)及びジオキサン中の4N HCl(0.25mL)に溶解し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をHPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% NHOHでWaters C18XBridge)により精製して、203(69mg、71%)を得た。LCMS(方法K):R 2.64及び2.67分 [M+H] 487.1。1H NMR (DMSO-d6 + TFA-D, 400 MHz, 80℃): δ 8.52 (1 H, br s), 8.46 (1 H, d, J=6.25 Hz), 7.83-7.75 (1 H, m), 7.57-7.43 (5 H, m), 7.32-7.15 (2 H, m), 5.66 (1 H, br s), 3.50-3.24 (5 H, m), 3.15-3.05 (1 H, m), 3.04-2.95 (1 H, m), 2.70-2.58 (1 H, m), 1.74-1.65 (3 H, m)
【0945】
実施例204 5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸ジメチルアミド 204
DCM(2mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(100mg、0.2mmol)、HATU(91mg、0.24mmol)、ジメチルアミン(THF中2M、0.2mL、0.4mmol)及びDIPEA(69μL、0.4mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。粗混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。さらに水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、MeOH(2mL)及びジオキサン中の4N HCl(0.25mL)に溶解し、混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をHPLC(20分 傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% NHOHでWaters C18XBridge)により精製して、204(60mg、68%)を得た。LCMS(方法K):R 2.58及び2.71分 [M+H] 445.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 12.45 (1 H, s), 8.04 (1 H, d, J=4.86), 8.00 (1 H, s), 7.69 (1 H, dd, J=8.83, 4.88 Hz), 7.52-7.25 (6 H, m), 7.12-7.05 (1 H, m), 5.58-5.39 (1 H, m), 2.64 (1.5 H, s), 2.58 (1.5 H, s), 2.34 (3 H, d, J=4.31 Hz), 1.56 (3 H, t, J=6.63 Hz)
【0946】
実施例205 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 205
n−ブタノール(3mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(243mg、0.90mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(210mg、0.90mmol)及びDIPEA(780μL、4.5mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。生成物含有画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、205(145mg、42%)を得た。LCMS(方法K):R 2.96分 [M+H] 389.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.65 (1 H, s), 8.81 (1 H, d, J=2.47 Hz), 8.67 (1 H, br s), 8.21-8.01 (3 H, m), 7.91 (1 H, br s), 7.73 (1 H, dd, J=8.81, 4.84 Hz), 7.56 (1 H, br s), 7.18-7.08 (1 H, m), 6.95 (1 H, dd, J=8.88, 2.48 Hz), 5.35 (1 H, br s), 2.19-2.01 (2 H, m), 0.90 (3 H, t, J=7.32 Hz)
【0947】
実施例206 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチル−プロピル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 206
n−ブタノール(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メチルプロピルアミン(135mg、0.48mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(110mg、0.48mmol)及びDIPEA(0.4mL、2.4mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、206(75mg、39%)を得た。LCMS(方法K):R 3.19分 [M+H] 403.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.85 (1 H, s), 8.86-8.59 (2 H, m), 8.18-7.88 (3 H, m), 7.79-7.47 (3 H, m), 7.11 (1 H, td, J=9.31, 2.48 Hz), 6.93 (1 H, br d, J=8.83 Hz), 5.21 (1 H, br s), 0.99-0.90 (4 H, m), 0.85 (3 H, br s)
【0948】
実施例207 {1−[6−フルオロ−1−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 207
DCM(3mL)及びTFA(1mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(52mg、0.14mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−[6−フルオロ−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミンをピンク色の油状物(37mg、96%)として得た。LCMS(方法C):R 1.98分 [M+H] 287.2。
【0949】
n−ブタノール(0.5mL)中の、このようにして得られた化合物(37mg、0.13mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(32mg、0.14mmol)及びDIPEA(66μL、0.39mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を第2のSCX−2カートリッジ精製に付した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、207を淡黄色の固体(29mg、55%)として得た。LCMS(方法K):R 3.24分 [M+H] 405.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.88 (1 H, br s), 8.33 (1 H, s), 8.20-7.78 (4 H, m), 7.72-7.63 (1 H, m), 7.09 (1 H, t, J=9.41 Hz), 6.98-6.72 (2 H, m), 5.50 (1 H, br s), 3.86 (3 H, s), 1.62 (3 H, d, J=6.85 Hz)
【0950】
実施例208 {1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 208
DCM(1mL)及びTFA(0.5mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(33mg、0.09mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミンを黄色の油状物(19mg、79%)として得た。LCMS(方法C):R 0.27及び1.84分 [M+H] 275.2。
【0951】
n−ブタノール(0.5mL)中の、このようにして得られた化合物(19mg、0.07mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(17mg、0.07mmol)及びDIPEA(36μL、0.21mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を第2のSCX−2カートリッジ精製に付した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、208を淡黄色の固体(24mg、88%)として得た。LCMS(方法K):R 3.22分 [M+H] 393.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.35 (1 H, s), 8.55 (1 H, br s), 8.07 (1 H, br s), 8.00 (1 H, s), 7.95-7.75 (3 H, m), 7.73-7.65 (1 H, m), 7.15-7.10 (2 H, m), 5.79 (1 H, br s), 1.63 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0952】
実施例210 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 210
IPA(8mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(764mg、3.0mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(710mg、3.0mmol)及びDIPEA(2.6mL、15mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、210を白色の固体(700mg、63%)として得た。LCMS(方法K):R 2.94分 [M+H] 375.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.89 (1 H, br s), 8.61 (1 H, br s), 8.20-7.80 (4 H, m), 7.79-7.67 (2 H, m), 7.52-7.43 (1 H, m), 7.20-7.08 (2 H, m), 5.86 (1 H, br s), 1.63 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0953】
実施例228 3−{6−フルオロ−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−フェノール 228
{(S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}−9H−プリン−6−イル)アミン(0.215g、0.53mmol)を、DCM(8mL)に懸濁し、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。三臭化ホウ素(DCM中1M)(1.06mL、1.06mmol)を滴下し、反応混合物を室温にし、次に1時間撹拌した。混合物を0℃に再冷却し、三臭化ホウ素溶液(1.06mL、1.06mmol)のさらなる量を加え、そして反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をまた0℃に再冷却し、三臭化ホウ素溶液(1.06mL、1.06mmol)のさらなる量を加えた。反応混合物を、室温で一晩撹拌した。オフホワイトの懸濁液をMeOH(5mL)でクエンチして、清澄な溶液を得た。これを真空下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜15% [MeOH中2M NH])により精製して、不溶性のオフホワイトの固体を得た。これを水に懸濁し、ナイロン膜を通して濾過した。得られた固体を、真空下、50℃で一晩乾燥させて、228(153mg、79%)を得た。LCMS(方法K):R 2.95分 [M+H] 390.0 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.17-8.05 (2 H, m), 7.86 (1 H, s), 7.65 (1 H, dd, J=8.79, 4.84 Hz), 7.39-7.29 (1 H, m), 7.12-6.84 (5 H, m), 5.51 (1 H, s), 1.53 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0954】
実施例236 [1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 236
1−ブタノール(2mL)中の1−(1−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エチルアミン(184mg、0.77mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(256mg、1.08mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.39mmol)の混合物を、密閉マイクロ波管中で90℃で16時間撹拌した。得られた混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄した。生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))、次に分取HPLC(60分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、236を白色の固体(0.017g、6%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.04分、[M+H] 357。1H NMR (DMSO-d6): δ 12.89 (1 H, s), 8.94 (1 H, s), 8.30 (1 H, d, J=5.54 Hz), 8.09-8.00 (2 H, m), 7.65-7.50 (5 H, m), 7.12 (1 H, d, J=5.57 Hz), 5.53 (1 H, s), 1.58 (4 H, d, J=7.36 Hz)
【0955】
実施例237 [1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 237
1−ブタノール(3mL)中の1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)エチルアミン(254mg、1.07mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.35g、1.49mmol)及びDIPEA(0.34mL、1.92mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、そして残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノールに溶解し、HCl/ジオキサン(4M、1.3mL、5.35mmol)で処理し、そして20分間撹拌した。混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜15%(メタノール中の2Mアンモニア))により精製して、ロウ状の固体を与え、これをEtOAc/ジエチルエーテルでトリチュレートして、237を褐色の固体(0.056g、15%)として与えた。LCMS(方法K):R 1.98分、[M+H] 357。1H NMR (DMSO-d6): δ 13.10-12.60 (1 H, bs), 8.43 (1 H, s), 8.37 (1 H, d, J=5.53 Hz), 8.13 (1 H, s), 8.07 (1 H, s), 7.70-7.68 (3 H, m), 7.61-7.50 (3 H, m), 5.49 (1 H, m), 1.59 (3 H, d, J=6.87 Hz)
【0956】
実施例238 {1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロ−ピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 238
DCM(1mL)及びTFA(1mL)中の{1−[6−フルオロ−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(84mg、0.22mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、暗橙色の油状物を得た。n−ブタノール(0.5mL)中の、この残留物、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(53mg、0.22mmol)とDIPEA(110μL、0.63mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、238を白色の固体(14mg、16%)として得た。LCMS(方法K):R 3.09分 [M+H] 393.01。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.40 (1 H, s), 8.07-7.81 (4 H, m), 7.73 (1 H, dd, J=8.86, 4.85 Hz), 7.56 (1 H, s), 7.18-7.04 (2 H, m), 5.68 (1 H, s), 1.70 (3 H, d, J=6.75 Hz)
【0957】
実施例243 [1−(6−フルオロ−1−ピラジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(7H−プリン−6−イル)−アミン 243
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピラジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド(100mg、0.21mmol)を、酢酸(6.0ml)に溶解し、80℃に一晩加熱した。反応物を冷却し、水酸化ナトリウム(1.0M水溶液)で中和し、そして水層をEtOAc(×3)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%メタノール)により精製して、243(30.0mg、39%)を得た。LCMS(方法C):R 2.85分 [M+H] 376.0。1H NMR (MeOD, 400 MHz): δ 8.94 (1H, s), 8.60 (2H, m), 7.98 (2H, s), 7.67 (1H, dd, J=8.7, 4.6 Hz), 7.10 (2H, m), 5.83 (1H, br s), 1.81 (3H, d, J=7.0 Hz)
【0958】
実施例244 5−フルオロ−3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−プロピル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 244
IPA(2mL)中の2−((S)−1−アミノ−プロピル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル(0.260g、0.88mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.290g、1.24mmol)及びDIPEA(0.28mL、1.59mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノールに溶解し、HCl/ジオキサン(4M、1.1mL、0.00450mol)で処理し、そして20分間撹拌した。混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、そして生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中の2Mアンモニア))により精製して、244を白色の固体(0.205g、57%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.51分、[M+H] 413。1H NMR (DMSO-d6): δ 13.20-12.50 (1 H, bs), 9.60 (1 H, s), 8.00 (1 H, s), 7.71 (1 H, m), 7.60 (2 H, s), 7.51-7.49 (3 H, m), 7.11-7.08 (1 H, m), 6.86 (1 H, m), 5.64 (1 H, m), 2.10 (3 H, s), 1.50 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【0959】
実施例246 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 246
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(328mg、1.00mmol)を、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(154.5mg、1.00mol)、DIPEA(0.7mL、4.00mol)及びIPA(1mL)とともに密閉管中に入れた。管をアルゴンでフラッシュし、密閉し、そして内容物を90℃で16時間加熱した。冷却した混合物を蒸発させ、次にEtOAc及び水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして蒸発させた。粗残留物を、シリカクロマトグラフィー(Si−PCC、DCM中の1〜80% EtOAc)により精製した。生成物含有画分をプールし、そして蒸発させて大部分乾固した。残留物をエーテルでトリチュレートして、246をクリーム色の固体(240mg、65%)として得た。1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.01 (1H, s), 7.69 (1H, dd, J=8.8, 4.7 Hz), 7.59-7.49 (3H, m), 7.43-7.36 (2H, m), 7.02 (1H, td, J=9.2, 1.1 Hz), 6.77 (1H, dd, J=8.6, 2.4 Hz), 6.18 (1H, d, J=7.5 Hz), 5.52 (1H, quin, J=7.2 Hz), 5.30 (2H, br s), 1.54 (3H, d, J=6.9 Hz)。LCMS(方法K):R 3.80分 [M+H] 374
【0960】
実施例247 [(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 247
IPA(4mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(348mg、1.3mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(310mg、1.3mmol)及びDIPEA(1.1mL、6.4mmol)の混合物を、90℃で72時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、247を白色の固体(320mg、63%)として得た。LCMS(方法K):R 3.17分 [M+H] 389.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.85 (1 H, br s), 8.65 (1 H, s), 8.15-8.03 (2 H, m), 7.99 (1 H, s), 7.84-7.76 (2 H, m), 7.71 (1 H, dd, J=8.75, 4.90 Hz), 7.55-7.48 (1 H, m), 7.20-7.08 (2 H, m), 5.73 (1 H, s), 2.15-2.06 (1 H, m), 2.05-1.95 (1 H, m), 0.90 (3 H, t, J=7.30 Hz)
【0961】
実施例256 2−((R)−3−{6−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール 256
6M HCl水溶液(10mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオニルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(213mg、0.35mmol)の溶液を、40分間還流した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(C18、傾斜 0.5% TFA/HO中の2〜35% MeOH)により精製し、次にIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジ上のジオキサン/水(1:1)に装填した。カートリッジをジオキサン/水(1:1)、次にジオキサンで洗浄し、生成物をジオキサン中の10% NH、次に2M NH/MeOHで溶離した。さらに、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の3〜21% 2M NH/MeOH)により精製して、256を淡黄色の固体(40mg、27%)として得た。LCMS(方法K):R 1.94分 [M+H] 425.1。1H NMR(CD3OD, 400 MHz): δ 8.30 (1 H, s), 8.08 (1 H, s), 7.59 (1 H, dd, J=8.9, 5.0 Hz), 7.49 (1 H, dd, J=9.5, 2.3 Hz), 7.01 (1 H, dt, J=9.2, 2.4 Hz), 6.03 (1 H, bs), 3.67 (2 H, t, J=5.8 Hz), 3.13-3.09 (1 H, m), 2.98-2.92 (2 H, m), 2.69-2.55 (2 H, m), 2.28-2.14 (2 H, m), 1.93-1.88 (1 H, m), 1.82 (3 H, d, J=7.0 Hz), 1.77-1.74 (1 H, m), 1.51-1.41 (1 H, m)
【0962】
実施例258 N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−6−メチル−[1,3,5]トリアジン−2,4−ジアミン 258
n−ブタノール(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(100mg、0.31mmol)、4−クロロ−6−メチル−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミン(48.4mg、0.34mmol)及びDIPEA(0.26mL、1.52mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(C18、傾斜 0.5% TFA/HO中の20〜45% MeOH)により精製して、次にIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離して、258を白色の固体(94.2mg、85%)として得た。LCMS(方法K):R 3.04分 [M+H] 364.1。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ7.65 (1 H, dd, J=8.7, 4.8 Hz), 7.61-7.57 (2 H, m), 7.55-7.51 (3 H, m), 7.04 (1 H, ddd, J=9.8, 8.7, 2.5 Hz), 6.91 (1 H, bs), 6.77 (1 H, dd, J=9.0, 2.5 Hz), 6.13 (2 H, bs), 5.26 (1 H, quintet, J=7.3 Hz), 2.02 (3 H, s), 1.44 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0963】
実施例259 2−((R)−3−{6−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−プロピル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール 259
6M HCl水溶液(3mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(R)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]ブチリルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(258mg、0.41mmol)の溶液を、40分間還流した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(C18、傾斜 0.5% TFA/HO中の2〜30% MeOH)により精製し、次にIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジ上のジオキサン/水(1:1)に装填した。カートリッジをジオキサン/水(1:1)、次にジオキサンで洗浄し、生成物をジオキサン中の10% NH、次に2M NH/MeOHで溶離した。さらに、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の3〜21% 2M NH/MeOH)により精製して、無色の固体を得た。調製を同じスケールで繰り返して、259 44.4mgの合わせた収率(12%)を与えた。LCMS(方法K):R 2.07分 [M+H] 439.1。1H NMR(CD3OD, 400 MHz): δ 8.28 (1 H, s), 8.09 (1 H, s), 7.59 (1 H, dd, J=8.9, 5.0 Hz), 7.50 (1 H, dd, J=9.6, 2.3 Hz), 7.00 (1 H, dt, J=9.2, 2.3 Hz), 5.84 (1 H, bs), 5.04-4.94 (1H, m), 3.68 (2 H, t, J=5.8 Hz), 3.12-3.08 (1 H, m), 3.00-2.93 (2 H, m), 2.71-2.57 (2 H, m), 2.33-2.16 (4 H, m), 1.89-1.86 (1 H, m), 1.82-1.77 (1 H, m), 1.62-1.51 (1 H, m), 1.09 (3 H, t, J=7.4 Hz)
【0964】
実施例260 {(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 260
n−ブタノール(1mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(46mg、0.17mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(44mg、0.18mmol)及びDIPEA(86μL、0.50mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で60時間加熱した。室温に冷やした後、得られた混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、260を淡黄色の固体(48mg、73%)として得た。LCMS(方法K):R 3.04分 [M+H] 393.02。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.63 (1 H, s), 8.56 (1 H, s), 8.14-8.05 (2 H, m), 8.03-7.93 (2 H, m), 7.72 (1 H, dd, J=8.80, 4.85 Hz), 7.12 (1 H, ddd, J=9.86, 8.79, 2.51 Hz), 7.05 (1 H, dd, J=8.96, 2.48 Hz), 5.60 (1 H, s), 1.65 (3 H, d, J=6.80 Hz)
【0965】
実施例261 [(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリミジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(7H−プリン−6−イル)−アミン 261
2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン(369mg、0.91mmol)を、テトラヒドロフラン(5.0ml)中の(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−2−イルアミノ)フェニル]−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオンアミド(109mg、0.23mmol)に加え、80℃に一晩加熱した。反応混合物を冷却し、真空下で濃縮した。残留物をEtOAc/1M 塩酸(水溶液)に取り、水層をEtOAcで3回抽出した。水層を水酸化ナトリウム(1M水溶液)で中和し、EtOAc(×3)で抽出した。中性の有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜20% メタノール)により精製して、261(35mg、41%)を得た。LCMS:R 3.08分 [M+H] 376.0。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.90 (2H, d, J=4.9 Hz), 8.02 (2H, s), 7.97 (1H, dd, J=9.8, 2.7 Hz), 7.60 (1H, dd, J=8.7, 5.0 Hz), 7.42 (1H, t, J=4.8 Hz), 7.08 (1H, td, J=9.0, 2.6 Hz), 6.52 (1H, br s), 1.83 (3H, d, J=6.8 Hz)
【0966】
実施例262 N−{6−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−9H−プリン−2−イル}−アセトアミド 262
IPA(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.22g、0.68mmol)、N−(6−クロロ−9H−プリン−2−イル)アセトアミド(0.20g、0.95mmol)及びDIPEA(0.60mL、3.38mmol)の混合物を、密閉管中で85℃で16時間撹拌した。得られた混合物をDCM/メタノールで希釈し、次に真空下、シリカゲル上で濃縮し、この残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜15%(メタノール中の2Mアンモニア))、次に分取HPLC(60分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、262を白色の固体(0.067g、23%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.14分、[M+H] 431。1H NMR (DMSO-d6): δ 13.20-12.50 (1 H, bs), 9.60 (1 H, s), 8.00 (1 H, s), 7.71 (1 H, m), 7.60 (2 H, s), 7.51-7.49 (3 H, m), 7.11-7.08 (1 H, m), 6.86 (1 H, m), 5.64 (1 H, m), 2.10 (3 H, s), 1.50 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【0967】
実施例267 N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−[1,3,5]トリアジン−2,4−ジアミン 267
EtOAc(10mL)中の6−クロロ−N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[1,3,5]トリアジン−2,4−ジアミン(100mg、0.26mmol)の溶液に、IMS(5mL)中の10% Pd/C(40mg)のスラリーを加え、反応混合物を水素雰囲気下、室温で18時間撹拌した。次に、懸濁液をセライト(登録商標)パッドで濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(C18、傾斜 0.5% TFA/HO中の20〜55% MeOH)により精製して、次にIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物を0.5M NH/MeOHで溶離して、267を無色の泡状物(42.3g、46%)として得た。LCMS(方法K):R 3.14分 [M+H] 350.0。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 7.87 (1H, s), 7.66 (1 H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.60-7.56 (2 H, m), 7.54-7.49 (3 H, m), 7.08 (1H, bs), 7.04 (1 H, ddd, J=9.8, 8.7, 2.5 Hz), 6.77 (1 H, dd, J=9.0, 2.5 Hz), 6.28 (2 H, bs), 5.23 (1 H, quintet, J=7.1 Hz), 1.45 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0968】
実施例269 6−クロロ−N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−[1,3,5]トリアジン−2,4−ジアミン 269
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(226mg、0.69mmol)、4,6−ジクロロ−[1,3,5]トリアジン−2−イルアミン(125mg、0.76mmol)及びIPA(5mL)の氷冷混合物に、DIPEA(0.59mL、3.45mmol)を加えた。反応混合物を、RT(室温)で64時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を、EtOAcとNaCO水溶液に分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 EtOAc)により精製して、標記化合物を無色の泡状物(定量的)として得た。さらに一部(50mg)を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、溶離剤 EtOAc)により精製して、アセトンから蒸発させた後、269を無色の泡状物(31.8mg)として得た。LCMS(方法K):R 4.06分 [M+H] 384.0/385.9。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 7.69 (1H, bs), 7.66 (1 H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.60-7.50 (5 H, m), 7.07-7.02 (1 H, m), 6.78 (2 H, bs), 6.77 (1 H, dd, J=8.9, 2.4 Hz), 5.21 (1 H, quintet, J=7.1 Hz), 1.46 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0969】
実施例270 [(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 270
IPA(1mL)中の(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン(69mg、0.24mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(56mg、0.24mmol)及びDIPEA(0.21mL、1.2mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜7.5% 2M NH/MeOH)により精製して、270を白色の固体(48mg、49%)として得た。LCMS(方法K):R 3.07分 [M+H] 405.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.80 (1 H, br s), 8.65 (1 H, s), 8.16-8.04 (2 H, m), 7.98 (1 H, s), 7.87-7.81 (1 H, m), 7.79 (1 H, d, J=8.01 Hz), 7.72 (1 H, dd, J=8.82, 4.90 Hz), 7.56-7.49 (1 H, m), 7.21-7.10 (2 H, m), 6.05 (1 H, s), 3.90 (2 H, d, J=6.25 Hz), 3.20 (3 H, s)
【0970】
実施例271 4−アミノ−6−[(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシ−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 271
IPA(1mL)中の(R)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルアミン(69mg、0.24mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(37mg、0.24mmol)及びDIPEA(0.21mL、1.2mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% DCM)により精製して、271を黄色の固体(78mg、80%)として得た。LCMS(方法K):R 3.52分 [M+H] 405.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.68-8.64 (1 H, m), 8.11 (1 H, td, J=7.76, 1.94 Hz), 7.84 (1 H, s), 7.79-7.73 (2 H, m), 7.66 (1 H, d, J=7.94 Hz), 7.56 (1 H, ddd, J=7.52, 4.87, 0.98 Hz), 7.30-7.13 (4 H, m), 6.03-5.95 (1 H, m), 3.83 (2 H, d, J=6.59 Hz), 3.19 (3 H, s)
【0971】
実施例272 [1−(7−ブロモ−6−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 272
[(S)−1−(7−ブロモ−6−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(453mg、0.83mmol)を、メタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 Phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)に付して、272を白色の固体(70mg、18%)として得た。1H NMR 400MHz δ (DMSO-d6): 8.08 (1H, br s), 8.02 (1H, s), 7.84 (1H, br s), 7.59 (1H, d, J=8.6 Hz), 7.55-7.26 (5H, m), 7.05 (1H, d, J=9.0 Hz), 5.15 (1H, br s), 3.79 (3H, s), 1.49 (3H, d, J=6.6 Hz)。LCMS(方法K):R=3.53分、[M+H]=464+466
【0972】
実施例273 {5−フルオロ−3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン 273
DCM(10mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(200mg、0.39mmol)及びモルホリン(42μL、0.48mmol)の溶液に、HATU(197mg、0.52mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10% メタノールで溶離する)に付した。LCMS(方法C):R=2.60分、[M+H]=571。生成物をメタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をSCX 2カートリッジに装填し、メタノールで洗浄し、次にメタノール中のアンモニア(2M)で溶離した。溶離液を真空下で濃縮し、残留物をHPLC精製(C18、0.1%ギ酸、HO中の10〜90% MeCN、20分 傾斜)に付して、273を白色の固体(107mg、55%)として与えた。1H NMR (DMSO-d6 + TFA-D, 400 MHz, 80℃): δ 8.52 (1 H, br s), 8.46 (1 H, d, J=6.25 Hz), 7.83-7.75 (1 H, m), 7.57-7.43 (5 H, m), 7.32-7.15 (2 H, m), 5.66 (1 H, br s), 3.50-3.24 (5 H, m), 3.15-3.05 (1 H, m), 3.04-2.95 (1 H, m), 2.70-2.58 (1 H, m), 1.74-1.65 (3 H, m)。LCMS(方法K):R=2.63分、[M+H]=487、R=2.66分、[M+H]=487
【0973】
実施例274 [(S)−1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 274
[(S)−1−(7−シクロプロピル−6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(59mg、0.12mmol)を、メタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 Phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の5〜80% MeCN 20分 傾斜)に付して、274を白色の固体(28mg、57%)として得た。1H NMR 400MHz (DMSO-d6): δ 12.83 (1H, br s), 8.50 (1H, br s), 8.22-7.58 (7H, m), 7.00 (1H, dd, J=11.3, 9.4 Hz), 5.66-5.20 (1H, m), 1.52 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.32-1.21 (1H, m), 0.37-0.20 (2H, m), 1.89-0.07 (1H, m), 0.03-0.00 (1H, m)、LCMS(方法K):R=3.27分、[M+H]=415
【0974】
実施例275 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 275
IPA(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(281mg、1.1mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(170mg、1.1mmol)及びDIPEA(1mL、5.5mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜20% DCM)により精製して、275を白色の固体(295mg、72%)として得た。LCMS(方法K):R 3.37分 [M+H] 375.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.60 (1 H, ddd, J=4.88, 1.91, 0.81 Hz), 8.06 (1 H, td, J=7.75, 1.94 Hz), 7.86 (1 H, s), 7.78-7.68 (3 H, m), 7.50 (1 H, ddd, J=7.52, 4.87, 0.98 Hz), 7.21-7.11 (4 H, m), 5.87-5.78 (1 H, m), 1.53 (3 H, d, J=6.83 Hz)
【0975】
実施例277 4−アミノ−6−{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル 277
DCM(3mL)及びTFA(1mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(165mg、0.44mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、黄色の油状物を得た。IPA(1mL)中の、この残留物、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(68mg、0.44mmol)とDIPEA(230μL、1.32mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により、続いてEtOAc/シクロヘキサン/EtOからのトリチュレーションにより精製して、277をオフホワイトの固体(73mg、2工程で42%)として得た。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.66 (1 H, d, J=2.64 Hz), 8.62 (1 H, s), 8.11-8.03 (1 H, m), 7.83 (1 H, s), 7.78-7.73 (2 H, m), 7.26-7.04 (4 H, m), 5.64-5.54 (1 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.77 Hz)。LCMS(方法K):R 3.40分 [M+H] 393
【0976】
あるいは、MeOH(40mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(10.1g、27.0mmol)の懸濁液に、ジオキサン中の4M HCl(100mL)を加えた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した後、混合物を蒸発乾固させて、暗緑色の固体(13.7g)を与えた。この固体の懸濁液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(4.17g、27.0mmol)及びDIPEA(23mL、134.9mmol)を加え、得られた混合物を90℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物を真空下で濃縮して、溶媒の大部分を除去した。得られた残留物を、EtOAcとHOに分配した。層を分離し、水層を更なるEtOAcで抽出した。合わせた有機画分を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物をDCM/EtOAcに取り、カラムクロマトグラフィー(120g Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)により精製して、標記化合物を黄色の固体として得た(3.3g)。クロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)により不純な画分を精製して、さらに2.4gの物質(全5.0g、47%)を与えた。生成物(4g)をMeOH(約30mL)に取り、還流下、撹拌した。この懸濁液に、固体が残留されなくなるまでEtOAcの一部を加えた(約30mL添加)。熱溶液を濾過し、得られた溶液を周囲温度に放冷すると、結晶性物質を沈殿した。一晩放置した後、結晶性物質を濾過し、少量のMeOHで洗浄し、減圧下、45℃で3日間乾燥させて、277を淡いシャンパン色の固体(1.65g)として与えた。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.66 (1 H, d, J=2.64 Hz), 8.62 (1 H, s), 8.11-8.03 (1 H, m), 7.83 (1 H, s), 7.78-7.73 (2 H, m), 7.26-7.04 (4 H, m), 5.64-5.54 (1 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.77 Hz)。LCMS(方法K):R 3.39分 [M+H] 393.1
【0977】
実施例278 2−((S)−3−{6−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−ベンゾイミダゾール−1−イル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール 278
6M HCl水溶液(20mL)中の2,2−ジメチルプロピオン酸 2−[(S)−3−(5−フルオロ−2−{(S)−2−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]プロピオニルアミノ}フェニルアミノ)ピペリジン−1−イル]エチルエステル(583mg、0.95mmol)の溶液を、30分間還流した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジ上のジオキサン/水(1:1)に装填した。カートリッジをジオキサン/水(1:1)で、次にジオキサンで洗浄し、生成物をジオキサン中の10%NHで溶離した。生成物を含有する画分を、カラムクロマトグラフィー(C18、傾斜 0.5% TFA/HO中の2〜40% MeOH)により精製し、次に(登録商標)SCX−2カートリッジ上のジオキサンに装填した。カートリッジをジオキサンで洗浄し、次に生成物をジオキサン中の10% NHで溶離した。さらに、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の3〜21% 2M NH/MeOH)により精製して、278を無色の固体(85.8mg、21%)として得た。LCMS(方法K):R 2.05分 [M+H] 425.1。1H NMR(CD3OD, 400 MHz): δ 8.29 (1 H, s), 8.09 (1 H, s), 7.58 (1 H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.50 (1 H, dd, J=9.6, 2.3 Hz), 7.00 (1 H, dt, J=9.3, 2.3 Hz), 5.97 (1 H, bs), 4.80-4.71 (1 H, m), 3.41-3.39 (2 H, m), 3.15-3.10 (1 H, m), 2.92 (1 H, bd, J=11.3 Hz), 2.81 (1 H, t, J=11.0 Hz), 2.53-2.21 (4 H, m), 2.01-1.97 (1 H, m), 1.92-1.86 (1 H, m), 1.80 (3 H, d, J=6.9 Hz), 1.78-1.70 (1 H, m)
【0978】
実施例279 3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 279
[(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(300mg、0.58mmol)を、マイクロ波バイアル中でDMF(1mL)に溶解し、シアン化亜鉛(68mg、0.58mmol)及びPd(PPh(67mg、0.058mmol)を加えた。バイアルを密閉し、排気し、そしてアルゴン(×3)でパージした。バイアルを、マイクロ波照射により150℃で15分間加熱した。得られた無色の溶液を、EtOAcと水の混合物に注いだ。白色の固体が沈殿し、2相に分散した。固体を濾過により単離し、DCMに溶解し、そして得られた溶液をNaHCO(飽和水溶液)で洗浄した。DCM画分をPTFEカートリッジに通した。DCMを真空下で除去し、残留物をSCXカートリッジに通して精製した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を合わせ、蒸発させ、残留物を、DCM中の0〜8% MeOHで溶離するクロマトグラフィー(Si−PCC)により精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、白色の固体を与えた。これをエーテル中でトリチュレートし、濾過し、真空下で乾燥させて、279を白色の固体(160mg、73%)として与えた。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ: 8.09 (1H, br s), 8.03 (1H, s), 7.98 (2H, d, J=8.2 Hz), 7.66-7.59 (3H, m), 7.56-7.37 (4H, m), 7.33 (1H, t, J=7.9 Hz), 5.35-5.21 (1H, m), 1.54 (3H, d, J=6.9 Hz)。LCMS(方法K):R 3.07分; m/z 381 [M+H]
【0979】
実施例280(R)−2−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エタノール 280
窒素雰囲気下、0℃で、無水DCM(8mL)中の[(R)−2−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル](7H−プリン−6−イル)アミン(336mg、0.7mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1.0M、2.6mL、2.6mmol)を滴下した。反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。MeOHを加え、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、280を白色の固体(225mg、82%)として得た。LCMS(方法K):R 2.72分 [M+H] 391.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.90 (1H, br s), 8.68 (1 H, s), 8.20-8.08 (2 H, m), 8.03 (1 H, s), 7.85 (1 H, d, J=7.87 Hz), 7.71 (1 H, dd, J=8.80, 4.89 Hz), 7.57 (1 H, t, J=6.07 Hz), 7.30-7.06 (3 H, m), 5.84 (1 H, s), 5.11 (1 H, s), 4.01-3.82 (2 H, m)
【0980】
実施例285 4−アミノ−6−((S)−1−{6−フルオロ−1−[(S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペリジン−3−イル]−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル}−エチルアミノ)−ピリミジン−5−カルボニトリル 285
IPA(1mL)中の2−{(S)−3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−イル}エタノール(35.6mg、0.12mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(18mg、0.12mmol)及びDIPEA(40μL、0.23mmol)の混合物を、90℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、285を無色の固体(17mg、35%)として得た。LCMS(方法K):R 2.24分 [M+H] 425.1。1H NMR(CD3OD, 400 MHz): δ 8.06 (1 H, s), 7.58 (1 H, dd, J=8.9, 5.0 Hz), 7.49 (1 H, dd, J=9.6, 2.4 Hz), 7.01 (1 H, dt, J=9.2, 2.4 Hz), 5.84 (1 H, q, J=6.9 Hz), 4.70-4.61 (1 H, m), 3.63 (2 H, t, J=6.0 Hz), 3.17-3.12 (1 H, m), 3.01-2.96 (1 H, m), 2.83 (1 H, t, J=11.0 Hz), 2.66-2.54 (2 H, m), 2.39-2.24 (2 H, m), 1.99-1.88 (2 H, m), 1.86-1.77 (1 H, m), 1.70 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0981】
実施例286 N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−[1,3,5]トリアジン−2,4,6−トリアミン 286
ジオキサン(1mL)中の6−クロロ−N−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[1,3,5]トリアジン−2,4−ジアミン(100mg、0.26mmol)の溶液に、NH(4mL)を加えた。反応混合物を、マイクロ波照射を使用して100℃で1時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜12% 2M NH/MeOH)により精製して、286をピンク色の泡状物(72.9mg、77%)として得た。LCMS(方法K):R 2.89分 [M+H] 365.0。1H NMR(DMSO-d6, 400 MHz, 80℃): δ 7.67-7.60 (3 H, m), 7.57-7.51 (3 H, m), 7.05 (1 H, ddd, J=10.1, 8.8, 2.6 Hz), 6.78 (1 H, dd, J=9.0, 2.5 Hz), 6.31 (1 H, bd, J=7.5 Hz), 5.61 (4 H, bs), 5.22 (1 H, quintet, J=7.1 Hz), 1.40 (3 H, d, J=6.9 Hz)
【0982】
実施例288 [(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 288
IPA(10mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(300mg、0.87mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(271mg、1.14mmol)及びDIPEA(448μL、2.62mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10% メタノールで溶離する)に付した。LCMS(方法C):R=2.81分、[M+H]=473。生成物をメタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をSCX 2カートリッジに装填し、メタノールで洗浄し、次にメタノール(2M)中のアンモニアで溶離した。溶離剤を真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルでトリチュレートして、288を白色の固体(174mg、51%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (DMSO- d6 80℃): 8.55-8.49 (1H, m), 8.01 (1H, s), 7.89 (1H, td, J=7.7, 1.9 Hz), 7.65 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.49 (1H, dd, J=8.7, 4.7 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=7.6, 4.9, 0.9 Hz), 7.17 (1H, br s), 7.02 (1H, dd, J=10.6, 9.0 Hz), 5.57 (1H, br s), 1.66 (3H, s), 1.55 (3H, d, J=6.8 Hz)。LCMS(方法K):R=3.01分、[M+H]=389
【0983】
実施例289 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 289
IPA(10mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−7−メチル−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(300mg、0.87mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(135mg、0.87mmol)及びDIPEA(448μL、2.62mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付した。生成物をジエチルエーテルでトリチュレートし、次にHPLC精製(C18、0.1%ギ酸、HO中の10〜90% MeCN、20分 傾斜)に付して、289を白色の固体(164mg、48%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (DMSO-d6): 8.55 (1H, br s), 8.00-7.91 (1H, m), 7.81-7.73 (1H, m), 7.70-7.60 (1H, m), 7.53 (1H, dd, J=8.7, 4.6 Hz), 7.55-7.45 (1H, m), 7.21-7.09 (1H, m), 7.06 (1H, dd, J=10.3, 8.7 Hz), 5.65-5.13 (1H, m), 1.63 (3H, s), 1.46 (3H, d, J=6.7 Hz)。LCMS(方法K):R=3.40分、[M+H]=389
【0984】
実施例290 5−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 290
IPA(7mL)中の2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル二塩酸塩(250mg、0.71mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン(220mg、0.92mmol)及びDIPEA(361μL、2.1mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付した。LCMS(方法C):R=2.86分、[M+H]=484。生成物をメタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をSCX 2カートリッジに装填し、メタノールで洗浄し、次にメタノール中のアンモニア(2M)で溶離した。溶離物を真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルでトリチュレートして、290を白色の固体(174mg、51%)として与えた。1H NMR 400MHz (DMSO-d6): δ 12.57 (1H, br s), 8.53-8.50 (1H, m), 8.04 (1H, dd, J=9.0, 4.72 Hz), 8.00 (1H, s), 7.96-7.88 (1H, m), 7.74 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.47 (1H, dd, J=7.2, 4.9 Hz), 7.43-7.34 (1H, m), 7.30 (1H, dd, J=10.3, 9.2 Hz), 5.71 (1H, br s), 1.62 (3H, d, J=7.0 Hz)。LCMS(方法K):R=2.88分、[M+H]=400
【0985】
実施例292 [(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 292
[(S)−1−(7−ブロモ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(60mg、0.12mmol)を、HCl(1mL、MeOH中1M)に溶解し、得られた溶液を15分間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残留物を熱IPAから結晶化して、292を白色の結晶(53mg、98%)として与えた。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.64-8.47 (2H, m), 7.82-7.76 (2H, m), 7.74-7.50 (5H, m), 7.44 (1H, t, J=8.1 Hz), 5.53-5.41 (1H, m), 1.84 (3H, d, J=7.0 Hz)。LCMS(方法K):R 3.69分; m/z [M+H] 434/436
【0986】
実施例293 (9H−プリン−6−イル)−[(S)−1−(3−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチル]−アミン 293
IPA(2mL)中の(S)−1−(3−ピリジン−2−イル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(0.134g、0.56mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.186g、0.78mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.01mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中の2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノールに溶解し、HCl/ジオキサン(4M、1.0mL、4.00mol)で処理し、そして30分間撹拌した。得られた混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮して、293を白色の固体(0.160g、80%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.28分、[M+H] 358。1H NMR (DMSO-d6): δ 13.20-12.70 (1 H, bs), 8.59 (1 H, s), 8.31 (1 H, m), 8.13 (2 H, m), 8.03 (2 H, tm), 7.81-7.81 (1 H, m), 7.47 (1 H, s), 7.36 (1 H, m), 5.99 (1 H, m), 1.67 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0987】
実施例296 4−アミノ−6−[1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 296
IPA(1mL)中の1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(55mg、0.22mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(33mg、0.22mmol)及びDIPEA(115μL、0.64mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、296を淡いベージュ色の固体(21mg、26%)として得た。LCMS(方法K):R 3.00分 [M+H] 375.06。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.75-8.71 (2 H, m), 7.88 (1 H, s), 7.79-7.72 (2 H, m), 7.65-7.60 (2 H, m), 7.24-7.12 (3 H, m), 7.06 (1 H, dd, J=8.98, 2.49 Hz), 5.65-7.56 (1 H, m), 1.57 (3 H, d, J=6.77 Hz)
【0988】
実施例302 4−アミノ−6−[1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 302
IPA(2mL)中の(S)−1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(0.194g、0.81mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.176g、1.14mmol)及びDIPEA(0.26mL、1.47mol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、302を白色の固体(0.190g、66%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.01分、[M+H] 357。1H NMR (DMSO-d6): δ 8.25 (1 H, dd, J=4.76, 1.48 Hz), 8.12 (1 H, dd, J=7.98, 1.48 Hz), 7.87 (1 H, s), 7.72 (1 H, d, J=7.21 Hz), 7.53-7.52 (4 H, m), 7.32 (1 H, dd, J=7.99, 4.77 Hz), 7.19 (2 H, s), 5.51 (1 H, m, J=6.98 Hz), 1.52 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【0989】
実施例303 [1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 303
n−ブタノール(0.5mL)中の1−(6−フルオロ−1−ピリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(60mg、0.23mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(59mg、0.25mmol)及びDIPEA(125μL、0.70mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で23時間加熱した。室温に冷やした後、得られた混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、303を淡橙色の固体(12mg、14%)として得た。LCMS(方法K):R 2.70分 [M+H] 375.05。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.90 (1 H, s), 8.72-8.66 (2 H, m), 8.09-8.01 (2 H, m), 7.73-7.67 (3 H, m), 7.19-7.01 (2 H, m), 5.68-5.11 (1 H, m), 1.62 (3 H, d, J=7.26 Hz)
【0990】
実施例304 (S)−3−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−3−(9H−プリン−6−イルアミノ)−プロパン−1−オール 304
窒素雰囲気下、0℃で無水DCM(8mL)中の[(S)−3−ベンジルオキシ−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル](7H−プリン−6−イル)アミン(465mg、0.8mmol)の溶液に、三臭化ホウ素(DCM中1.0M、2.4mL、2.4mmol)を滴下した。反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。MeOHを加え、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% MeOH)により精製して、304を白色の固体(143mg、44%)として得た。LCMS(方法K):R 2.73分 [M+H] 404.9。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 9.56-9.48 (1 H, m), 8.65-8.57 (2 H, m), 8.49 (1 H, s), 8.11 (1 H, td, J=7.74, 1.90 Hz), 7.83-7.74 (2 H, m), 7.56 (1 H, t, J=6.09 Hz), 7.28-7.16 (2 H, m), 6.07-5.97 (1 H, m), 3.59-3.45 (2 H, m), 2.39-2.29 (1 H, m), 2.24-2.12 (1 H, m)
【0991】
実施例305 5−フルオロ−3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(2−メトキシ−エチル)−アミド 305
DCM(10mL)中の5−フルオロ−3−フェニル−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(180mg、0.36mmol)及び2−メトキシエタノールアミン(40mg、0.54mmol)の溶液に、HATU(177mg、0.47mmol)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付した。LCMS(方法C):R=2.51分、[M+H]=559。生成物をメタノール中のHCl(5mL、2.5M)に溶解し、反応物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をHPLC精製(C18、0.1%ギ酸、HO中の10〜90% MeCN、20分 傾斜)に付して、305を白色の固体(65mg、38%)として与えた。1H NMR 400MHz (DMSO-d6): δ 8.29 (1H, t, J=5.3 Hz), 8.08 (1H, br s), 8.02 (1H, s), 84 (1H, br s), 7.64 (1H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.50-7.29 (5H, m), 7.07 (1H, t, J=9.4 Hz), 5.22 (1H, s), 3.13 (3H, s), 3.03 (2H, t, J=6.2 Hz), 2.63 (2H, q, J=8.8 Hz), 1.47 (3H, d, J=6.9Hz)。LCMS(方法K):R=2.50分、[M+H]=475
【0992】
実施例310 (S)−N6−(1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)エチル)−9H−プリン−2,6−ジアミン 310
n−ブタノール(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン.2HCl(195mg、0.59mmol)、6−クロロ−9H−プリン−2−イルアミン(106mg、0.62mmol)及びDIPEA(415μL、2.38mmol)の混合物を、密閉バイアル中で100℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、310を白色の固体(52mg、23%)として得た。LCMS(方法K):R 2.89分 [M+H] 389.02。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.67 (1 H, dd, J=8.67, 4.59 Hz), 7.62-7.38 (5 H, m), 7.20 (1 H, s), 7.00 (1 H, td, J=9.19, 2.45 Hz), 6.79 (1 H, dd, J=8.61, 2.46 Hz), 5.65 (1 H, s), 4.92 (1 H, s), 1.64 (3 H, d, J=6.94 Hz)
【0993】
実施例311 3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸アミド 311
3−フェニル−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル(70mg、0.18mmol)を、DMSO(2mL)に溶解し、この溶液に水(0.1mL)中のKCO(10mg)の溶液を加えた。H(0.2mL、水中の30%)を滴下し、得られた溶液を2時間撹拌した。LCMSにより観察されたように、非常にゆっくりした加水分解が生じた。この溶液を、H(2×0.2mL)のさらなるアリコートを用いて60℃で2日間かけて加熱した。冷却した混合物を水に注いだ。得られた水溶液をSCXカートリッジに通し、カートリッジを水及びMeOHで洗浄し、そして生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を合わせ、蒸発させ、残留物をクロマトグラフィー(Si−PCC、DCM中の0〜10% 2M メタノール性NH)により精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、白色の固体を与えた。これをエーテル中でトリチュレートし、濾過し、真空下で乾燥させて、311を白色の固体(35mg、50%)として与えた。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.18-8.00 (2H, m), 7.87-7.77 (1H, m), 7.66 (1H, d, J=7.4 Hz), 7.55-7.27 (6H, m), 7.23-7.13 (2H, m), 6.95 (1H, s), 5.38-5.18 (1H, m), 1.46 (3H, d, J=6.7 Hz)。LCMS(方法K):R 1.99分; m/z 399 [M+H]
【0994】
実施例313 [(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(2−トリフルオロメチル−9H−プリン−6−イル)−アミン 313
IPA(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.055g、0.22mmol)、6−クロロ−2−トリフルオロメチル−9H−プリン(0.040g、0.18mmol)及びDIPEA(0.096mL、5.39mol)の混合物を、密閉管中で80℃で16時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜15%(メタノール中の2Mアンモニア))、次に分取HPLC(60分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、313を白色の固体(0.042g、23%)として与えた。LCMS(方法K):R 4.11分、[M+H] 443。1H NMR (DMSO-d6) δ: 13.20-12.70 (1 H, bs), 8.59 (2 H, m), 8.32 (1 H, s), 7.97 (1 H, m), 7.74-7.67 (2 H, m), 7.43 (1 H, s), 7.16-7.13 (2 H, m), 5.86 (1 H, m), 1.69 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【0995】
実施例315 4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 315
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(256mg、0.54mmol)、4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(139mg、0.51mmol)、DIPEA(0.2mL、1.14mmol)及びIPA(1mL)を、密閉管中に入れ、混合物を60℃で1時間加熱した。冷却した褐色の混合物を、真空下で濃縮した。残留物をDCMと水に分散し、DCM抽出物を、PTFEカートリッジに通して単離した。DCM抽出物を真空下で濃縮し、残留物をシリカ(Si−PPC、DCM中の1〜100% EtOAc)で精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、315を黄色の泡状物として与えた:(100mg、52%)。1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.76 (1H, dd, J=4.6, 1.8 Hz), 8.57 (1H, s), 8.41 (1H, s), 8.02 (1H, td, J=7.8, 1.9 Hz), 7.79-7.69 (2H, m), 7.55 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.47 (1H, ddd, J=7.5, 4.9, 0.8 Hz), 7.09-7.02 (2H, m), 6.11-6.03 (1H, m), 1.49 (3H, d, J=7.0 Hz)。LCMS(方法K):R 3.74分 [M+H] 360
【0996】
実施例316 4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 316
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(366mg、1.10mmol)、4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(155mg、1.10mmol)、DIPEA(0.77mL、4.4mmol)及びIPA(1mL)を、密閉管中に入れ、反応混合物を90℃で2時間加熱した。冷却した褐色の混合物を、真空下で濃縮した。残留物をDCMと水に分散し、DCM抽出物をPTFEカートリッジに通して単離した。DCM抽出物を真空下で濃縮し、残留物をシリカ(Si−PPC、DCM中の1〜8% MeOH)で精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、黄褐色(tan)の泡状物を与えた。さらに泡状物を、クロマトグラフィー(Si−PCC、DCM中の1〜100% EtOAc)により精製して、316を黄色の固体(274mg、70%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ8.40 (1H, s), 8.19 (1H, d, J=6.2 Hz), 7.72 (1H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.60-7.54 (3H, m), 7.27 (1H, br s), 7.04 (1H, td, J=9.2, 2.5 Hz), 6.73 (1H, dd, J=8.5, 2.4 Hz), 6.35 (1H, d, J=6.1 Hz), 5.52 (1H, d, J=7.4 Hz), 4.91 (1H, quin, J=6.9 Hz), 1.62 (3H, d, J=6.8 Hz)。LCMS(方法K):R 4.20分 [M+H] 359
【0997】
実施例317 [(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−ピリド[3,2−d]ピリミジン−4−イル−アミン 317
IPA(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.082g、0.25mmol)、4−クロロピリド[3,2−d]ピリミジン(J. Med Chem, 1833, 1996)(0.035g、0.21mmol)及びDIPEA(0.174mL、1.0mmol)を、アルゴン下、密閉管中で70℃に1時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、そして水(2mL)で洗浄した。水溶液をEtOAc(10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、317をオフホワイトの固体(15mg、18%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.55分 [M+H] 385.05。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 8.83 (1 H, dd, J=4.24, 1.57 Hz), 8.63 (1 H, d, J=7.55 Hz), 8.40 (1 H, s), 8.11 (1 H, dd, J=8.46, 1.57 Hz), 7.84 (1 H, dd, J=8.47, 4.24 Hz), 7.74 (1 H, dd, J=8.81, 4.85 Hz), 7.59 (2 H, d, J=7.53 Hz), 7.50-7.50 (3 H, m), 7.12 (1 H, ddd, J=9.87, 8.81, 2.53 Hz), 6.86 (1 H, dd, J=8.92, 2.51 Hz), 5.59 (1 H, dq, J=7.09 Hz), 1.59 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【0998】
実施例318 4−アミノ−6−{(S)−1−[6−フルオロ−7−(モルホリン−4−カルボニル)−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル 318
IPA(5mL)中の[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]−モルホリン−4−イルメタノン二塩酸塩(300mg、0.69mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(108mg、0.69mmol)及びDIPEA(353μL、2.07mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜4%メタノールで溶離する)に付した。生成物をジエチルエーテルでトリチュレートした。得られた固体を、分取HPLC(C18Phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、標記化合物を白色の固体(140mg、42%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (DMSO-d6) (回転異性体の混合物): 7.80 (0.5H, s), 7.76 (0.5H, s), 7.73 (1H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.67 (0.5H, d, J=7.5 Hz), 7.54 (0.5H, d, J=7.2 Hz), 7.50-7.31 (5H, m), 7.19-7.07 (3H, m), 5.28 (0.5H, quin, J=7.1 Hz), 5.21 (0.5H, quin, J=7.0 Hz), 3.48-3.35 (1H, m), 3.34-3.18 (4H, m), 3.10-2.87 (2H, m), 2.56-2.47 (1H, m), 1.47-1.40 (3H, m)、LCMS(方法K):R=2.96分、[M+H]=487、R=3.00分、[M+H]=487(回転異性体の混合物)
【0999】
実施例321 [(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル−アミン 321
イソプロパノール(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.106g、0.32mmol)、4−クロロイミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(WO2010/014930)(0.050g、0.32mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.222mL、1.28mmol)を、密閉管中で60℃に0.5時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、そして水(2mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、321を淡いピンク色の固体(94mg、78%)として与えた。LCMS(方法C):R 4.31分 [M+H] 374.01。1H NMR δ (ppm) (DMSO-d6): 9.15 (1 H, d, J=7.24 Hz), 8.02 (1 H, d, J=1.09 Hz), 7.95 (1 H, s), 7.71 (1 H, dd, J=8.81, 4.85 Hz), 7.57-7.54 (3 H, m), 7.48-7.39 (3 H, m), 7.10 (1 H, td, J=9.33, 2.51 Hz), 6.83 (1 H, dd, J=8.91, 2.52 Hz), 5.57 (1 H, dq, J=7.00 Hz), 1.61 (3 H, d, J=6.88 Hz)
【1000】
実施例322 [(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル−アミン 322
イソプロパノール(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリド−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.066g、0.26mmol)、4−クロロイミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン(WO2010/014930)(0.040g、0.26mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.090mL、0.52mmol)を、密閉管中で60℃に0.5時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、そして水(2mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、322を白色の固体(62mg、63%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.78分 [M+H] 375.04。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 9.13 (1 H, d, J=7.61 Hz), 8.57 (1 H, dd, J=4.90, 1.81 Hz), 8.01-7.98 (2 H, m), 7.93 (1 H, s), 7.74-7.73 (2 H, m), 7.55 (1 H, d, J=1.12 Hz), 7.44-7.44 (1 H, m), 7.15-7.15 (2 H, m), 5.92 (1 H, dq, J=7.11 Hz), 1.65 (3 H, d, J=6.87 Hz)
【1001】
実施例323 5−クロロ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン 323
イソプロパノール(5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(1.0g、3.05mmol)、4,5−ジクロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(J. Org. Chem 2473-76, 46, 1981)(0.546g、3.05mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.8mmol)を、4.25時間、次に75℃で20時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、そして1M 炭酸ナトリウム(10mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH、次に傾斜 DCM中の20〜100% EtOAc)により精製した。極性のより小さい生成物を含有する画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、323を黄色の固体(78mg、6.4%)として与えた。LCMS(方法C):R 4.80分 [M+H] 398.00。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 7.77 (1 H, dd, J=8.82, 4.85 Hz), 7.56-7.55 (6 H, m), 7.14 (1 H, ddd, J=9.9, 8.9, 2.50 Hz), 6.89 (1 H, dd, J=8.91, 2.51 Hz), 6.61 (1 H, d, J=9.09 Hz), 5.94 (1 H, t, J=7.66 Hz), 3.56 (3 H, s), 1.51 (3 H, d, J=6.65 Hz)
【1002】
実施例326 4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン 326
酢酸エチル(5mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1mL)中の5−クロロ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(0.06g、0.15mmol)を、室温及び圧力で3時間、10% パラジウム担持炭(20mg)で水素化した。反応混合物を濾過し、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の50〜100% EtOAc)により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、326を白色の固体(30mg、55%)として与えた。LCMS(方法C):R 4.0分 [M+H] 364.09。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 7.76 (1 H, dd, J=8.83, 4.84 Hz), 7.58-7.56 (5 H, m), 7.44 (1 H, d, J=4.98 Hz), 7.13 (1 H, ddd, J=9.9, 8.9, 2.5 Hz), 6.85 (1 H, dd, J=8.90, 2.47 Hz), 6.74 (1 H, d, J=7.91 Hz), 5.90 (1 H, d, J=5.04 Hz), 4.81 (1 H, dq, J=7.12 Hz), 3.59 (3 H, s), 1.49 (3 H, d, J=6.65 Hz)
【1003】
実施例327 5−フルオロ−3−フェニル−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−オール 327
密閉管中の、ジオキサン(3mL)及び水(2mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(300mg、0.56mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(10mg、11μmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(19mg、45μmol)、水酸化カリウム(94mg、1.6mmol)の溶液を、この溶液にアルゴンをバブリングさせて脱気し、次にマイクロ波により150℃で30分間加熱した。さらなる量のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(30mg、33μmol)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(57mg、135μmol)を加え、混合物をマイクロ波により180℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機画分をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮した。生成物を、分取HPLC(C18 phenomonix column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製した。生成物を、メタノール中のHCl(1.25M、3mL)に溶解し、反応混合物を室温で10分間撹拌し、その後真空下で濃縮した。生成物を、分取HPLC(C18 phenomonix column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、327を白色の固体(15mg、7%)として得た。1H NMR 400MHz δ (d6-DMSO): 9.53-9.38 (1H, m), 8.10-7.99 (2H, m), 7.82-7.69 (1H, m), 7.62-7.27 (5H, m), 7.10-6.93 (2H, m), 5.37-5.17 (1H, m), 1.43 (3H, d, J=7.0 Hz)、LCMS(方法K):R=2.55分、[M+H]=390
【1004】
実施例328 2−アミノ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−ピリミジン−5−カルボニトリル 328
(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(200mg、0.6mmol)、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル(102mg、0.6mmol)、DIPEA(0.4mL、2.29mmol)及びIPA(1mL)を、密閉管中に入れ、混合物を90℃で12時間加熱した。冷却した褐色の混合物を、真空下で濃縮した。残留物をDCMと水に分散し、DCM抽出物をPTFEカートリッジに通して単離した。DCM抽出物を真空下で濃縮し、残留物をシリカ(Si−PPC DCM中の1〜5% MeOH)で精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、黄色の泡状物を与えた。泡状物をシクロヘキサン中のEtOAcから結晶化して、328を淡黄色の固体(25mg、11%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.70 (1H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.59-7.49 (3H, m), 7.38-7.33 (2H, m), 7.02 (1H, td, J=9.2, 2.6 Hz), 6.77 (1H, dd, J=8.5, 2.4 Hz), 6.00 (1H, d, J=8.0 Hz), 5.49 (1H, quin, J=7.3 Hz), 4.89 (2H, br s), 2.33 (3H, s), 1.57 (3H, d, J=6.9 Hz)。LCMS(方法K):R 3.43分 [M+H] 388
【1005】
実施例330 2−[(S)−1−(6−アミノ−5−シアノ−ピリミジン−4−イルアミノ)−エチル]−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 330
IPA(3mL)中の2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル二塩酸塩(110mg、0.29mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(45mg、0.29mmol)及びDIPEA(148μL、0.87mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、330を白色の固体(65mg、56%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (d6-DMSO): 8.08 (1H, dd, J=8.9, 4.9 Hz), 7.78 (1H, s), 7.70 (1H, d, J=7.2 Hz), 7.62-7.56 (1H, m), 7.55-7.43 (4H, m), 7.33 (1H, dd, J=10.4, 9.0 Hz), 7.15 (2H, br s), 5.28 (1H, quin, J=6.9 Hz), 1.48 (3H, d, J=6.9 Hz)、LCMS(方法K):R=3.73分、[M+H]=399
【1006】
実施例332 [(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリミジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 332
(S)−N−[4−フルオロ−2−(ピリミジン−4−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)チオプロピオンアミド(9mg、0.02mmol)を、窒素下、還流で15時間、トルエン中で加熱した。反応混合物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、332を無色の固体(7mg、85%)として与えた。LCMS(方法C):R 2.82分 [M+H] 376.02 1H NMR(DMSO-d6) δ: 12.8 (1 H, bs), 9.20 (1 H, s), 8.95 (1 H, d, J=5.41 Hz), 8.01-7.89 (4 H, m), 7.73 (1 H, dd, J=8.81, 4.94 Hz), 7.46 (1 H, dd, J=9.30, 2.50 Hz), 7.18 (1 H, td, J=9.27, 2.48 Hz), 6.03 (1 H, bs), 1.71 (3 H, d, J=6.78 Hz)
【1007】
実施例333 2−アミノ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−ピリミジン−5−カルボニトリル 333
(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(217mg、0.85mmol)、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル(142mg、0.85mmol)、DIPEA(0.6mL、3.4mmol)及びIPA(1mL)を、密閉管中に入れ、混合物を70℃で12時間加熱した。冷却した褐色の混合物を、真空下で濃縮した。残留物をDCMと水に分散し、DCM抽出物をPTFEカートリッジに通して単離した。DCM抽出物を真空下で濃縮して、残留物をシリカ(Si−PPC、シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)で精製した。生成物の画分を真空下で濃縮して、赤色の固体を与えた。固体を、シクロヘキサン中のEtOAcから結晶化して、333を淡橙色の固体(40mg、12%)として与えた。1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.79-8.75 (1H, m), 7.99 (1H, td, J=7.7, 1.8 Hz), 7.70 (1H, dd, J=9.4, 4.8 Hz), 7.51-7.43 (2H, m), 7.11 (1H, d, J=8.2 Hz), 7.07-7.00 (2H, m), 5.94-5.85 (1H, m), 5.03 (2H, br s), 2.32 (3H, s), 1.49 (3H, d, J=7.0 Hz)。LCMS(方法K):R 3.09分 [M+H] 389.1
【1008】
実施例338 [(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチル]−(9H−プリン−6−イル)−アミン 338
IPA(3mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.16g、0.44mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(139mg、0.58mmol)及びDIPEA(229μL、1.34mmol)を加え、反応混合物を90℃で72時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、白色の固体を与えた:LCMS(方法C):R=3.13分、[M+H]=488。固体をメタノール中のHCl(1.25M、5mL)に溶解し、反応混合物を、室温で10分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18phenomonix column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)に付して、338を白色の固体(113mg、63%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (d6-DMSO): 8.10-8.00 (2H, m), 7.89-7.75 (1H, m), 7.66-7.29 (7H, m), 7.13-7.02 (1H, m), 5.38-5.17 (1H, m), 3.33 (3H, s), 1.48 (3H, d, J=6.8Hz)、LCMS(方法K):R=3.40分、[M+H]=404
【1009】
実施例339 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 339
IPA(3mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−7−メトキシ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(160mg、0.44mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(72mg、0.47mmol)及びDIPEA(229μL、1.34mmol)を加え、反応混合物を90℃で72時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、339を白色の固体(119mg、66%)として与えた。1H NMR 400MHz δ(d6-DMSO): 7.80 (1H, s), 7.58 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.55-7.47 (2H, m), 7.47-7.40 (3H, m), 7.39 (1H, dd, J=8.8, 4.0 Hz), 7.14 (2H, br s), 7.10 (1H, dd, J=12.2, 8.8 Hz), 5.24 (1H, quin, J=6.9 Hz), 3.32 (3H, d, J=0.7 Hz), 1.43 (3H, d, J=6.8 Hz)、LCMS(方法K):R=3.86分、[M+H]=404
【1010】
実施例340 4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−ニコチノニトリル 340
イソプロパノール(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(0.083g、0.25mmol)、4−クロロ−2−メチルニコチノニトリル(0.035g、0.23mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.160mL、0.92mmol)を、アルゴン下、密閉管中で80℃に2時間、次に75℃で86時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、そして水(10mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜8%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物含有画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、340を淡褐色の固体(21mg、24%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.11分 [M+H] 372.08。1H NMR δ (ppm DMSO-d6): 7.98 (1 H, d, J=6.15 Hz), 7.77 (1 H, dd, J=8.82, 4.86 Hz), 7.52-7.50 (5 H, m), 7.12-7.11 (2 H, m), 6.85 (1 H, dd, J=8.91, 2.51 Hz), 6.40 (1 H, d, J=6.24 Hz), 5.11 (1 H, dq, J=7.04 Hz), 2.41 (3 H, s), 1.56 (3 H, d, J=6.64 Hz)
【1011】
実施例341 6−アミノ−5−クロロ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン 341
ブタノール(5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン二塩酸塩(1.0g、3.05mmol)、6−アミノ−4,5−ジクロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(J. Het Chem, 5-10 37, 2000)(0.59g、3.05mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.8mmol)を、アルゴン下、密閉管中で115℃に19時間加熱した。反応混合物を冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、そして水(20mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の1〜8%(9:1 MeOH/NH)、次の傾斜 シクロヘキサン中の20〜100% EtOAc)により精製した。極性のより小さい生成物を含有する画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、341を黄色の固体(167mg、13%)として与えた。LCMS(方法C):R 4.01分 [M+H] 313.02。1H NMR δ (ppm DMSO-d6): 7.76 (1 H, dd, J=8.81, 4.85 Hz), 7.56-7.40 (5 H, m), 7.13 (1 H, ddd, J=9.85, 8.80, 2.53 Hz), 6.88 (1 H, dd, J=8.91, 2.51 Hz), 5.70 (1 H, d, J=9.37 Hz), 5.61-5.60 (1 H, m), 5.52 (2 H, s), 3.37 (3 H, s), 1.59 (3 H, d, J=6.56 Hz)
【1012】
実施例344 6−アミノ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン 344
酢酸エチル(10mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1mL)中の6−アミノ−5−クロロ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(0.13g、0.315mmol)を、室温及び圧力で24時間、10%パラジウム担持炭(40mg)で水素化した。反応混合物を濾過し、蒸発乾固させ、そしてカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5%(9:1 MeOH/NH))により精製した。生成物を含有する画分を蒸発させ、凍結乾燥させて、344を白色の固体(77mg、64%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.57分 [M+H] 379.05。1H NMR δ (ppm DMSO-d6): 7.76 (1 H, dd, J=8.82, 4.84 Hz), 7.63-7.62 (5 H, m), 7.14 (1 H, ddd, J=9.9, 8.9, 2.5 Hz), 6.87 (1 H, dd, J=8.88, 2.51 Hz), 6.47 (1 H, d, J=7.48 Hz), 5.44 (1 H, s), 5.18 (2 H, s), 4.62 (1 H, dq, J=6.95 Hz), 3.40 (3 H, s), 1.41 (3 H, d, J=6.63 Hz)
【1013】
実施例345 4−アミノ−6−[(S)−1−(7−シアノメチル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 345
IPA(2mL)中の[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]アセトニトリル二塩酸塩(100mg、0.27mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(44mg、0.28mmol)及びDIPEA(139μL、0.82mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、345を白色の固体(119mg、66%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (d6-DMSO): 7.73 (1H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.67 (1H, d, J=7.2 Hz), 7.63-7.58 (1H, m), 7.56-7.45 (4H, m), 7.18 (1H, dd, J=10.6, 8.8 Hz), 7.14 (2H, br s), 5.22 (1H, quin, J=5.2 Hz), 3.38-3.21 (2H, m), 1.47 (3H, d, J=6.8 Hz)、LCMS(方法K):R=3.56分、[M+H]=413
【1014】
実施例346 5−フルオロ−3−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)−エチル]−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 346
{(S)−1−[7−シアノ−6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(215mg、0.54mmol)を、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)に溶解し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物をIPA(5mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(167mg、0.70mmol)及びDIPEA(275μL、1.61mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、オフホワイトの固体を与えた。LCMS(方法C):R=2.89分、[M+H]=502。固体をメタノール中のHCl(1.25M、5mL)に溶解し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)に付して、346を白色の固体(66mg、29%)として与えた。1H NMR 300MHz δ (d6-DMSO): 12.91 (1H, br s), 8.89-8.46 (2H, m), 8.44-7.85 (5H, m), 7.42 (1H, t, J=9.6 Hz), 5.65-5.37 (1H, m), 1.67 (3H, t, J=6.8Hz)、LCMS(方法K):R=3.03分、[M+H]=418
【1015】
実施例347 2−[(S)−1−(6−アミノ−5−シアノ−ピリミジン−4−イルアミノ)−エチル]−5−フルオロ−3−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 347
{(S)−1−[7−シアノ−6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(215mg、0.54mmol)を、ジオキサン中のHCl(4N、5mL)に溶解し、そして反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、残留物をIPA(5mL)に溶解し、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(87mg、0.56mmol)及びDIPEA(275μL、1.61mmol)を加え、そして反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、347を白色の固体(76mg、34%)として与えた。1H NMR 300MHz δ (d6-DMSO): 8.83-8.63 (2H, m), 8.38-8.00 (2H, m), 7.87-7.74 (2H, m), 7.43 (1H, t, J=9.6 Hz), 7.25 (2H, br s), 5.58-5.43 (1H, m), 1.65-1.54 (3H, m)。LCMS(方法K):R=3.35分、[M+H]=418
【1016】
実施例348 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 348
IPA(0.7mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(80mg、0.31mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(51mg、0.33mmol)及びDIPEA(0.16mL、0.93mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 MeOH/DCM中の0〜10% 2M NH)により精製して、淡黄色の油状物を与えた。残留物をEtOAcに取り、生成物をシクロヘキサンでトリチュレートした。固体を濾過して、348をオフホワイトの固体(31mg、26%)として得た。LCMS(方法K):R 3.04分 [M+H] 3.75。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.73 (1H, d, J=2.5 Hz), 8.64 (1H, dd, J=5.0, 1.5 Hz), 8.01 - 7.98, (1H, m), 7.81 (1H, s), 7.76 - 7.73 (2H, m), 7.55 (1H, ddd, J=8.0, 5.0, 1.0 Hz), 7.18 (2H, bs), 7.12 (1H, ddd, J=10.0, 9.0, 2.5 Hz), 6.93 (1H, dd, J=7.0, 2.5 Hz), 7.48 (1H, dq, 7.0, 7.0 Hz), 1.55 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1017】
実施例349 4−アミノ−6−{(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル 349
IPA(1.7mL)中の(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(245mg、0.84mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(137mg、0.88mmol)及びDIPEA(0.44mL、2.5mmol)の混合物を、密閉管中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 25〜75% EtOAc/シクロヘキサン)により精製して、無色の油状物を与えた。残留物をEtOAcに取り、生成物をシクロヘキサンでトリチュレートした。固体を濾過して、349を白色の固体(134mg、39%)として得た。LCMS(方法K):R 4.10分 [M+H] 410。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.87 (1H, s), 7.76 - 7.7. (2H, m), 7.36 - 7.31 (3H, m), 7.18 (2H, bs), 7.13 (1H, ddd, J=10.0, 8.5, 2.5 Hz), 7.05 (1H, dd, J=9.0, 2.5 Hz), 5.64 (1H, dq, J=7.0, 7.0 Hz), 1.56 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1018】
実施例350 4−アミノ−6−{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−プロピルアミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル 350
IPA(1mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピルアミン(88mg、0.32mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(49mg、0.32mmol)及びDIPEA(0.11mL、0.64mmol)の混合物を、90℃で5.5時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 EtOAc中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、350を淡黄色の固体(83mg、64%)として得た。LCMS(方法K):R 3.67分 [M+H] 407.0。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.68 (1 H, d, J=2.7 Hz), 8.60 (1 H, br s), 8.01 (1 H, s), 7.70 (1 H, dd, J=9.0, 4.9 Hz), 7.67 (1 H, br s), 7.06 (1 H, app. td, J=9.2, 2.4 Hz), 6.79 (1 H, dd, J=8.3, 2.4 Hz), 6.00 (1 H, d, J=8.0 Hz), 5.40 (2 H, s), 5.31 (1 H, dt, J=8.0, 7.3 Hz), 2.05 (1 H, dqd, J=14.7, 7.4, 7.3 Hz), 1.97 (1 H, dqd, J=14.7, 7.4, 7.3 Hz), 0.86 (3 H, t, J=7.4 Hz)
【1019】
実施例353 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−7−ヒドロキシメチル−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 353
IPA(5mL)中の[2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−4−イル]メタノール二塩酸塩(159mg、0.45mmol)の溶液に、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(69mg、0.45mmol)及びDIPEA(228μL、1.33mmol)を加え、反応混合物を80℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(C18 phenomenex column、0.1%ギ酸、水中の10〜90% MeCN 20分 傾斜)により精製して、353を白色の固体(87mg、49%)として与えた。1H NMR 400MHz δ (d6-DMSO): 7.78 (1H, s), 7.65-7.56 (2H, m), 7.55-7.38 (5H, m), 7.16 (2H, br s), 7.05 (1H, dd, J=10.6, 8.8 Hz), 5.15 (1H, quin, J=6.9 Hz), 4.51 (1H, t, J=5.0 Hz), 3.97 (2H, d, J=5.0 Hz), 1.43 (3H, d, J=6.9 Hz)
【1020】
実施例358 4−アミノ−6−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 358
IPA(2mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピルアミン(62mg、0.23mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(36mg、0.23mmol)及びDIPEA(0.08mL、0.46mmol)の混合物を、90℃で6時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 EtOAc中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、358を白色の固体(70mg、79%)として得た。LCMS(方法K):R 4.10分 [M+H] 388.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.81 (1 H, s), 7.68 (1 H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.56-7.44 (6 H, m), 7.16 (2 H, br s), 7.07 (1 H, ddd, J=9.8, 8.8, 2.5), 6.79 (1 H, dd, J=8.9, 2.5), 5.29 (1 H, dt, J=7.7, 6.2), 1.97 (1 H, dqd, J=14.9, 7.5, 6.2), 1.87 (1 H, dqd, J=14.9, 7.5, 6.2), 0.75 (3 H, t, J=7.5)
【1021】
実施例359 {(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−プロピル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 359
HCl(ジオキサン中の4M溶液0.25mL)を、MeOH(1mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]プロピル}−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(96mg、0.20mmol)の溶液に加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。粗反応混合物を、2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、359(76mg、94%)を白色の固体として与えた。LCMS(方法K):R 3.23分 [M+H] 407.1。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.59 (1 H, s), 8.51 (1 H, s), 8.05 (1 H, s), 8.03 (1 H, br s), 7.95 (1 H, d, J=8.4 Hz), 7.65 (1 H, dd, J=8.8, 4.6 Hz), 7.07 (1 H, ddd, J=9.7, 8.8, 2.6 Hz), 6.88 (1 H, dd, J=8.6, 2.6 Hz), 5.54-5.42 (1 H, m), 2.26 (1 H, dqd, J=14.9, 7.5, 6.4 Hz), 2.12 (1 H, dqd, J=14.9, 7.5, 6.4 Hz), 1.01 (3 H, t, J=7.5 Hz)
【1022】
実施例360 [(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−(7H−プリン−6−イル)−アミン 360
HCl(ジオキサン中の4M溶液0.22mL)を、MeOH(2mL)中の[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)プロピル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(82mg、0.17mmol)の溶液に加え、反応物を室温で10分間撹拌した。反応混合物を、2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、360(65mg、定量的)を白色の固体として与えた。LCMS(方法K):R 3.58分 [M+H] 388.1。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.06 (1 H, s), 8.04 (1 H, br s), 7.61 (1 H, dd, J=8.8, 4.6 Hz), 7.57-7.43 (5 H, m), 7.02 (1 H, ddd, J=9.6, 8.8, 2.7 Hz), 6.76 (1 H, dd, J=8.7, 2.7 Hz), 5.44 (1 H, br s), 2.14 (1 H, dqd, J=14.8, 7.4, 6.5 Hz), 2.05 (1 H, dqd, J=14.8, 7.4, 6.5 Hz), 0.95 (3 H, t, J=7.4 Hz)
【1023】
実施例361 {(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチル}−(9H−プリン−6−イル)−アミン 361
ジオキサン中の4M HCL(10mL)中の{(S)−1−[1−(3,5−ジフルオロフェニル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(137mg、0.28mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、MeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 MeOH/DCM中の2.5〜10% 2M NH)により精製して、361を白色の固体(48mg、42%)として得た。LCMS(方法K):R 3.65分 [M+H] 410。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 12.87 (1H, bs), 8.09-7.94 (3H, m), 7.70 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.40-7.38 (2H, m), 7.27-7.23 (1H, m), 7.11 (1H, ddd, J=10.0, 10.0, 2.5 Hz), 7.05-7.02 (1H, m), 5.71-5.61 (1H, m), 1.63 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1024】
実施例362 2−アミノ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 362
IPA(0.75mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン.2HCl(85mg、0.259mmol)、2−アミノ−4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(40mg、0.26mmol)及びDIPEA(222μL、1.29mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で21時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜100% EtOAc)、続いてEtOAc/EtO/シクロヘキサンからのトリチュレーションにより精製して、362を白色の固体(61mg、63%)として得た。LCMS(方法K):R 3.47分 [M+H] 374.02。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.08 (1 H, s), 7.74 (1 H, dd, J=8.80, 4.85 Hz), 7.68 (1 H, d, J=7.49 Hz), 7.58-7.52 (5 H, m), 7.16-6.70 (4 H, m), 5.51 (1 H, m), 1.47 (3 H, d, J=6.80 Hz)
【1025】
実施例363 2−アミノ−4−{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミノ}−ピリミジン−5−カルボニトリル 363
IPA(0.75mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミン.2HCl(118mg、0.34mmol)、2−アミノ−4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(40mg、0.26mmol)及びDIPEA(222μL、1.29mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜100% EtOAc)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜75%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、363を白色の固体(58mg、57%)として得た。LCMS(方法K):R 3.10分 [M+H] 392.97。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.66 (1 H, d, J=2.64 Hz), 8.62 (1 H, s), 8.06 (1 H, s), 8.03 (1 H, d, J=9.27 Hz), 7.76-7.75 (2 H, m), 7.15 (1 H, ddd, J=9.85, 8.79, 2.51 Hz), 7.08 (1 H, dd, J=8.96, 2.50 Hz), 7.05-6.60 (2 H, m), 5.56 (1 H, m), 1.55 (3 H, d, J=6.75 Hz)
【1026】
実施例364 2−アミノ−4−{(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロ−ピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミノ}−6−メチル−ピリミジン−5−カルボニトリル 364
IPA(1mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミン.2HCl(165mg、0.48mmol)、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル(60mg、0.36mmol)及びDIPEA(315μL、1.82mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜75%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、364を白色の固体(21mg、15%)として得た。LCMS(方法K):R 3.04分 [M+H] 407.04。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.66 (1 H, d, J=2.64 Hz), 8.61 (1 H, d, J=1.63 Hz), 8.02 (1 H, d, J=9.22 Hz), 7.77 (1 H, dd, J=8.80, 4.84 Hz), 7.55 (1 H, d, J=7.75 Hz), 7.15 (1 H, ddd, J=9.84, 8.79, 2.50 Hz), 7.07 (1 H, dd, J=8.96, 2.48 Hz), 7.05-6.58 (2 H, m), 5.53 (1 H, m), 2.18 (3 H, s), 1.54 (3 H, d, J=6.75 Hz)
【1027】
実施例365 2−アミノ−4−[1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 365
IPA(1mL)中の1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(68mg、0.29mmol)、2−アミノ−4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(44mg、0.29mmol)及びDIPEA(147μL、0.86mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)により、続いてEtOAcからのトリチュレーションにより精製して、365をオフホワイトの固体(47mg、46%)として得た。LCMS(方法K):R 2.58分 [M+H] 357.09。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, dd, J=4.76, 1.48 Hz), 8.14 (1 H, dd, J=7.98, 1.47 Hz), 8.09 (1 H, s), 7.72 (1 H, d, J=7.41 Hz), 7.55-7.43 (5 H, m), 7.32 (1 H, dd, J=7.99, 4.77 Hz), 7.16-6.68 (2 H, m), 5.55 (1 H, m), 1.49 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【1028】
実施例366 2−アミノ−4−メチル−6−[1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 366
IPA(1mL)中の1−(3−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)エチルアミン(66mg、0.28mmol)、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル(38mg、0.23mmol)及びDIPEA(142μL、0.831mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の50〜100% EtOAc)、続いてEtOAcからのトリチュレーションにより精製して、366をオフホワイトの固体(41mg、40%)として得た。LCMS(方法K):R 2.54分 [M+H] 371.10。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, dd, J=4.77, 1.47 Hz), 8.14 (1 H, dd, J=7.98, 1.47 Hz), 7.55-7.44 (6 H, m), 7.33 (1 H, m), 7.12-6.61 (2 H, m), 5.52 (1 H, m), 2.21 (3 H, s), 1.47 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【1029】
実施例367 2−アミノ−4−[(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 367
IPA(1mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン.2HCl(164mg、0.50mmol)、2−アミノ−4−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(77mg、0.50mmol)及びDIPEA(427μL、2.49mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)、続いてEtOからのトリチュレーションにより精製して、367を白色の固体(72mg、39%)として得た。LCMS(方法K):R 3.06分 [M+H] 375.00。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.59 (1 H, m), 8.06 (2 H, m), 7.77 (2 H, m), 7.68 (1 H, d, J=7.41 Hz), 7.48 (1 H, m), 7.19-6.80 (4 H, m), 5.85 (1 H, m), 1.52 (3 H, d, J=6.81 Hz
【1030】
実施例368 2−[(S)−1−(2−アミノ−5−シアノ−6−メチル−ピリミジン−4−イルアミノ)−エチル]−5−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル 368
IPA(1.5mL)中の2−((S)−1−アミノエチル)−5−フルオロ−3−ピリジン−2−イル−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボニトリル(0.085g、0.240mmol)、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン−5−カルボニトリル(0.057g、0.335mmol)及びDIPEA(0.17mL、0.960mmol)の混合物を、密閉マイクロ波管中で80℃で16時間撹拌した。冷却後、混合物を真空下で濃縮し、そして残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、368をオフホワイトの固体(0.064g、64%)として得た。LCMS(方法K):R 2.87分 [M+H] 414.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.76-8.74 (1 H, d), 8.02-7.97 (1 H, t), 7.96-7.92 (1 H, m), 7.58-7.54 (1 H, m), 7.47-7.44 (1 H, d), 7.15-7.10 (1 H, t), 6.06-6.02 (1 H, d), 5.42-5.35 (1 H, m), 5.15-5.11 (2 H, s), 2.32 (3 H, s), 1.61-1.59 (3 H, d)
【1031】
実施例371 4−アミノ−6−((6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メチルアミノ)ピリミジン−5−カルボニトリル 371
イソプロパノール(2mL)中の(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチルアミン塩酸塩(0.113g、0.4mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.123g、0.8mmol)、トリエチルアミン(0.28mL、2mmol)を、密閉管中で80℃に2時間加熱した。冷却後、ピンク色の固体を濾過により除去し、イソプロパノール(0.5mL)で洗浄した。この物質を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜4% MeOH)により精製した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の固体とした。これを、ジエチルエーテルでトリチュレートし、乾燥させて、371を白色の固体(70mg、69%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.54分 [M+H] 360.02。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 7.87 (1 H, s), 7.69 (1 H, t, J=5.2 Hz), 7.65 (1 H, dd, J=8.80, 4.87 Hz), 7.64-7.46 (5 H, m), 7.22 (2 H, s), 7.06 (1 H, ddd, J=9.86, 8.79, 2.53 Hz), 6.87 (1 H, dd, J=8.97, 2.51 Hz), 4.62 (2 H, d, J=5.37 Hz)
【1032】
実施例372 9−[(6−フルオロ−1−フェニル−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]プリン−2−アミン 372
窒素雰囲気下、室温で、DMF(1mL)中の9H−プリン−2−イルアミン(93mg、0.69mmol)の撹拌した混合物に、NaH(鉱油中の60%、23mg、0.69mmol)を加えた。5分後、DMF(1mL)中の2−クロロメチル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール(150mg、0.575mmol)を加えた。撹拌を、室温で18時間続けた。粗反応混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、372を白色の固体(96mg、47%)として得た。LCMS(方法K):R 3.17分 [M+H] 360.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.56 (1 H, s), 8.00 (1 H, s), 7.70-7.57 (6 H, m), 7.16-7.07 (1 H, m), 6.97 (1 H, dd, J=8.93, 2.50 Hz), 6.43 (2 H, s), 5.48 (2 H, s)
【1033】
実施例373 N−[(1S)−1−(1−シクロブチル−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 373
n−ブタノール(4mL)中の(S)−1−(1−シクロブチル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(251mg、1.1mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(260mg、1.1mmol)及びDIPEA(1.0mL、5.5mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、373を白色の固体(140mg、36%)として得た。LCMS(方法K):R 2.93分 [M+H] 352.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.97 (1 H, br), 8.33-7.76 (3 H, m), 7.69-7.53 (2 H, m), 7.09-6.98 (1 H, m), 5.87 (1 H, br s), 5.27-5.14 (1 H, m), 2.93-2.72 (2 H, m), 2.44 (1 H, br s), 2.23 (1 H, br s), 2.02-1.89 (1 H, m), 1.82-1.61 (4 H, m)
【1034】
実施例374 N−[(1S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 374
n−ブタノール(3mL)中の(S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(166mg、0.76mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(180mg、0.76mmol)及びDIPEA(0.7mL、3.8mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2M NH/MeOH)により精製して、374を白色の固体(125mg、49%)として得た。LCMS(方法K):R 2.72分 [M+H] 338.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.23-8.09 (2 H, m), 7.90 (1 H, br s), 7.56 (1 H, dd, J=8.77, 4.94 Hz), 7.37 (1 H, dd, J=9.27, 2.53 Hz), 7.05-6.97 (1 H, m), 5.94 (1 H, br s), 3.43-3.36 (1 H, m), 1.69 (3 H, d, J=6.80 Hz), 1.33-1.00 (4 H, m)
【1035】
実施例376 9−[(6−フルオロ−1−フェニル−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチル]プリン−6−アミン 376
水素化ナトリウム、NaH(鉱油中の60%、 23mg、0.69mmol)を、窒素雰囲気下でDMF(1mL)中の9H−プリン−6−イルアミン(93mg、0.69mmol)の懸濁液に加えた。反応混合物を15分間撹拌し、次にDMF(1mL)中の2−クロロメチル−6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール(148mg、0.57mmol)を加えた。室温で30分撹拌した後、温度を70℃に上昇させ、そして撹拌を3時間続けた。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCMと水に分配した。水相をDCM(×3)で抽出し、合わせた有機画分を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中0〜10% 2N NH/MeOH)により精製したが、依然として不純な9−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−9H−プリン−6−イルアミンを得た。
【1036】
不純な9−(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−9H−プリン−6−イルアミンを、逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中20〜98%、0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、純粋な376を白色の固体(45mg、22%)として得た。LCMS(方法K):R 3.18分 [M+H] 360.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.06 (1 H, s), 8.04 (1 H, s), 7.68-7.55 (6 H, m), 7.21 (2 H, br s), 7.15-7.08 (1 H, m), 6.97 (1 H, dd, J=8.98, 2.55 Hz), 5.58 (2 H, s)
【1037】
実施例377 tert−ブチル 3−[6−フルオロ−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボキシラート 377
n−ブタノール(1.4mL)中の3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(354mg、1.05mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(278mg、1.16mmol)及びDIPEA(0.41mL、3.18mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中0〜5% MeOH)により精製して、377を白色の固体(214mg、71%)として得た。LCMS(方法K):R 3.59分 [M+H] 453.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.43 (1 H, s), 8.23 (1 H, br s), 8.14 (1 H, br s), 7.96 (1 H, d, J=7.67 Hz), 7.68 (1 H, dd, J=8.83, 5.02 Hz), 7.36 (1 H, dd, J=9.41, 2.45 Hz), 7.11 (1 H, td, J=9.29, 2.36 Hz), 5.79 (1 H, br s), 5.70-5.60 (1 H, m), 4.48-4.34 (2 H, m), 4.31-4.19 (2 H, m), 1.65 (3 H, d, J=6.67 Hz), 1.44 (9 H, s)
【1038】
実施例378 N−[1−[1−(アゼチジン−3−イル)−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 378
0℃で、DCM(5mL)中の3−{6−フルオロ−2−[(S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル}アゼチジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(214mg、0.47mmol)の溶液に、TFA(1.7mL)を滴下した。混合物を0℃で20分間撹拌し、次に室温にゆっくり温めた。撹拌を室温で1.5時間続けた。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOH、続いて2M NH/MeOHにより洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、378を白色の固体(160mg、96%)として得た。LCMS(方法K):R 1.73分 [M+H] 353.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, br s), 8.17-8.07 (2 H, m), 7.95 (1 H, br s), 7.64 (1 H, dd, J=8.82, 5.08 Hz), 7.08 (1 H, td, J=9.27, 2.42 Hz), 5.80 (1 H, br s), 5.63-5.53 (1 H, m), 4.14-4.06 (1 H, m), 4.01 (2 H, d, J=7.20 Hz), 3.93-3.74 (2 H, m), 1.63 (3 H, d, J=6.71 Hz)
【1039】
実施例379 N−[1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 379
(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.5g、2.26mmol)を、n−ブタノール(5mL)に溶解し、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.54g、2.26mmol)及びDIPEA(2mL、11.3mmol)を加えた。得られた暗赤色の溶液を、100℃に一晩加熱した。混合物を室温に放冷し、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中0〜10% MeOH)により精製して、379を淡赤色の固体(207mg、27%)として得た。LCMS(方法K):R2.68分 [M+H] 340.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.24 (1 H, s), 8.15 (1 H, s), 8.00-7.90 (1 H, m), 7.64-7.55 (2 H, m), 7.02 (1 H, td, J=9.31, 2.40 Hz), 5.96-5.77 (1 H, m), 4.98-4.85 (1 H, m), 1.67 (3 H, d, J=6.71 Hz), 1.57 (3 H, d, J=6.91 Hz), 1.46 (3 H, d, J=6.78 Hz)
【1040】
実施例380 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(1−イソプロピルアゼチジン−3−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 380
DCM(1.5mL)中の[(S)−1−(1−アゼチジン−3−イル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(80mg、0.23mmol)の溶液に、アセトン(50μL、0.68mmol)及びAcOH(26μL、0.45mmol)、続いてMeOH(4滴)を加えた。0℃で10分撹拌した後、NaBH(OAc)(96mg、0.45mmol)を2回に分けて加え、混合物を室温に温めた。室温で撹拌を3時間続け、次に反応混合物をDCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中0〜5% MeOH)により精製して、380を白色の固体(61mg、68%)として得た。LCMS(方法K):R 1.99分 [M+H] 395.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.25 (1 H, s), 8.23 (1 H, br s), 8.13 (1 H, s), 8.07 (1 H, dd, J=10.04, 2.53 Hz), 7.92 (1 H, br d, J=7.36 Hz), 7.62 (1 H, dd, J=8.81, 5.10 Hz), 7.05 (1 H, td, J=9.25, 2.46 Hz), 5.74 (1 H, br s), 5.28-5.18 (1 H, m), 3.71 (1 H, t, J=7.92 Hz), 3.64-3.49 (3 H, m), 2.51-2.44 (1 H, m), 1.62 (3 H, d, J=6.69 Hz), 0.92-0.87 (6 H, dd, J=6.14, 4.75 Hz)
【1041】
実施例381 2−(ジメチルアミノ)−1−[3−[6−フルオロ−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−イル]エタノン 381
DMF(2mL)中の[(S)−1−(1−アゼチジン−3−イル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(75mg、0.21mmol)、ジメチルアミノ酢酸(25mg、0.23mmol)、4−メチルモルホリン(70μL、0.64mmol)及びHATU(93mg、0.24mmol)の混合物を、室温で4時間撹拌した。粗混合物を、EtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。さらに水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中0〜10% 2N NH/MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、381を白色の固体(20mg、22%)として得た。LCMS(方法K):R 1.86分 [M+H] 438.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.30-7.92 (3 H, m), 7.71-7.63 (1 H, m), 7.45-7.34 (1 H, m), 7.11 (1 H, t, J=9.36 Hz), 5.93-5.58 (2 H, m), 4.82-4.69 (1 H, m), 4.67-4.56 (1 H, m), 4.49-4.34 (1 H, m), 4.25-4.26 (1 H, m), 3.14 (1 H, d, J=14.18 Hz), 2.89 (1 H, dd, J=14.18, 3.84 Hz), 2.23 (3 H, s), 2.22 (3 H, s), 1.67 (3 H, d, J=6.66 Hz)
【1042】
実施例382 5−[6−フルオロ−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]−1H−ピリジン−2−オン 382
AcOH(10mL)中の(S)−N−[4−フルオロ−2−(6−フルオロピリジン−3−イルアミノ)フェニル]−2−(9H−プリン−6−イルアミノ)プロピオンアミド(255mg、0.62mmol)の混合物を、100℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機画分を水、続いてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜20% 2M NH/MeOH)により精製して、382をピンク色の固体(38mg、16%)として得た。LCMS(方法K):R 2.40分 [M+H] 391.0。1H NMR (DMSO-d6 + TFA-D, 400 MHz, 80℃): δ 8.58-8.49 (2 H, m), 7.82 (1 H, d, J=2.96 Hz), 7.75 (1 H, dd, J=8.81, 4.70 Hz), 7.51 (1 H, dd, J=9.59, 2.99 Hz), 7.21-7.07 (2 H, m), 6.40 (1 H, d, J=9.60 Hz), 5.86 (1 H, br d), 1.79 (3 H, d, J=6.82 Hz)
【1043】
実施例383 2−[3−[6−フルオロ−2−[1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]アゼチジン−1−イル]エタノール 383
DCE(7mL)中の[(S)−1−(1−アゼチジン−3−イル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(200mg、0.57mmol)の溶液に、(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アセトアルデヒド(132μL、0.62mmol)及びAcOH(39μL、0.68mmol)、続いてMeOH(4滴)を加えた。0℃で10分撹拌した後、NaBH(OAc)(168mg、0.79mmol)を2回に分けて加え、混合物を室温に温めた。室温で撹拌を18時間続け、次に反応混合物を、DCMと飽和NaHCO水溶液に分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機画分を水で、次にブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% 2N NH/MeOH)により精製して、[(S)−1−(1−{1−[2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]アゼチジン−3−イル}−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(211mg、73%)を得た。
【1044】
このようにして得られた物質(211mg)のフッ化テトラ−N−ブチルアンモニウム(THF中1M、0.38mL、0.38mmol)中の溶液を、室温で4時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜15% 2N NH/MeOH)、続いて逆相HPLC(30分 傾斜 アセトニトリル/水中の5〜60%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、383を白色の固体(118mg,72%)として得た。LCMS(方法K):R 1.78分 [M+H] 397.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (1 H, br s), 8.17-8.11 (2 H, m), 7.93 (1 H, d, J=7.85 Hz), 7.63 (1 H, dd, J=8.81, 5.10 Hz), 7.07 (1 H, td, J=9.25, 2.46 Hz), 5.76 (1 H, br s), 5.40-5.31 (1 H, m), 4.48 (1 H, br s), 3.80-3.71 (2 H, m), 3.69-3.55 (2 H, m), 3.46-3.39 (2 H, br m), 2.64 (2 H, t, J=5.88 Hz), 1.63 (3 H, d, J=6.69 Hz)
【1045】
実施例386 メチル 3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−4−カルボキシラート 386
DCM中の3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロ−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(178mg、0.37mmol)の溶液を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を第2のSCX−2カートリッジ精製に付した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、386を白色の固体(36mg、25%)として得た。LCMS(方法K):R 3.03分 [M+H] 396.04。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25-8.11 (2 H, m), 8.03 (1 H, s), 7.73 (1 H, dd, J=8.81, 4.72 Hz), 7.13 (1 H, t, J=9.78 Hz), 5.98 (1 H, s), 3.94 (3 H, s), 1.68 (3 H, d, J=6.74 Hz), 1.17-0.84 (4 H, m)
【1046】
実施例389 [3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−4−イル]−モルホリノ−メタノン 389
DCM(2mL)中の3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−{(S)−1−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イルアミノ]エチル}−3H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(64mg、0.14mmol)、HATU(63mg、0.17mmol)、モルホリン(18μL、0.216mmol)及びDIPEA(47μL、0.28mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。粗混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、389(46mg、75%)を白色の固体として得た。LCMS(方法K):R 2.49及び2.53分 [M+H] 451.05。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.24-7.83 (3 H, m), 7.69-7.60 (1 H, m), 7.10 (1 H, t, J=9.53 Hz), 6.07-5.84 (1 H, m), 3.90-3.83 (1 H, m), 3.80-3.72 (1 H, m), 3.69-3.59 (2 H, m), 3.59-3.50 (2 H, m), 3.41-3.35 (2 H, m), 3.28-3.20 (1 H, m), 1.72-1.63 (3 H, m), 1.26-0.85 (4 H, m)
【1047】
実施例390 3−[6−フルオロ−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]シクロブタノール 390
DCM(5mL)中の[(S)−1−[1−(3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(0.13g、0.29mmol)の混合物を、0℃に冷却した。この混合物に三臭化ホウ素(2.1mL、1.43mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をMeOH(2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた黄色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、390をオフホワイトのガラス質の固体(50mg、50%)として得た。1H NMR (DMSO-d6): δ 8.98 (1 H, s), 8.55-8.37 (2 H, m), 7.93 (1 H, d, J=9.74 Hz), 7.69 (1 H, dd, J=8.92, 4.99 Hz), 7.21 (1 H, t, J=9.90 Hz), 5.89 (1 H, s), 4.86-4.75 (1 H, m), 4.05-3.95 (1 H, m), 2.97-2.62 (4 H, m), 1.70 (3 H, d, J=6.75 Hz)
【1048】
実施例391 3−[6−フルオロ−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]シクロブタノール 391
DCM(5mL)中の[(S)−1−[1−(cis−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン(0.12g、0.26mmol)の混合物を、0℃に冷却した。この混合物に三臭化ホウ素(DCM中1M、0.53mL、0.53mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をMeOH(2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた黄色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、391をオフホワイトのガラス質の固体(50mg、50%)として得た。LCMS(方法K):R 2.21分 [M+H] 368.3。1H NMR (DMSO-d6): δ 12.8 (1H, br s), 8.21 (1H, s), 8.09 (1H, s), 7.78-7.89 (1H, m), 7.47-7.61 (2H, m), 6.95- 7.04 (1H, m), 5.78 (1H, br s), 5.43 (1H, qn, J=8.82 Hz), 5.11 1H, d, J=4.2Hz), 4.41-4.50 (1H, m), 2.86-3.04 (2H, m), 2.26-2.38 (1H, m), 2.08-2.20 (1H, m), 1.59 (1H, d, J=6.7Hz)
【1049】
実施例392 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(3−ヒドロキシシクロブチル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 392
DCM(5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−[1−(trans−3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル(0.06g、0.13mmol)を、0℃に冷却した。この混合物に三臭化ホウ素(DCM中1M 溶液、0.26mL、0.23mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をMeOH(2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた黄色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、392を無色のガラス質の固体(75mg、定量的)として得た。LCMS(方法K):R 2.41分 [M+H] 368.3。1H NMR (DMSO-d6): δ 8.17 (1 H, d, J=6.44 Hz), 8.07 (1 H, s), 7.92 (1 H, d, J=9.28 Hz), 7.81 (1 H, dd, J=8.98, 4.77 Hz), 7.59 (2H, s), 7.41 (1 H, t, J=9.27 Hz), 5.83-5.75 (1 H, m), 5.49-5.39 (1 H, m), 4.59-4.53 (1 H, m), 3.16-2.97 (2 H, m), 2.46-2.28 (2 H, m), 1.67 (3 H, d, J=6.81 Hz)
【1050】
実施例393 N−[(1S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 393
IPA(5mL)中の(S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(322mg、1.20mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(286mg、1.20mmol)及びDIPEA(1.07mL、5.98mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、次に真空下で濃縮した。残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通して、DCM、MeOH及びMeOH中の2M NH溶液で溶離し、淡赤色のガム状物を得た。これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% [MeOH中の2M NH])により精製して、393を白色の固体(140mg、31%)として得た。LCMS(方法K):R3.21分 [M+H]388.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.20 (1 H, s), 8.13 (1 H, s), 8.04-7.93 (1 H, s), 7.63 (1 H, dd, J=8.80, 4.92 Hz), 7.35-7.17 (4 H, m), 7.16-7.10 (2 H, m), 7.03 (1 H, ddd, J=9.91, 8.78, 2.52 Hz), 5.93-5.75 (1 H, m), 5.61 (2 H, s), 1.59 (3 H, d, J=6.77 Hz)
【1051】
実施例394 4−アミノ−6−[[(1S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 394
IPA(5mL)中の(S)−1−(1−ベンジル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(320mg、1.19mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(184mg、1.19mmol)及びDIPEA(1.06mL、5.95mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で一晩加熱した。得られた混合物を室温に放冷し、次に真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、傾斜 DCM中の0〜10% [MeOH中の2M NH])により精製して、394を白色の固体(164mg、36%)として得た。LCMS(方法K):R 3.58分 [M+H] 388.1 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.94 (1 H, s), 7.69 (1 H, d, J=7.9 Hz), 7.61 (1 H, dd, J=8.9, 4.5 Hz), 7.13-7.28 (5 H,m), 6.95-7.05 (3 H, m), 5.65 (1 H, qn, J=7.9 Hz), 5.46 (2 H, q, J=9.91, 5.5 Hz), 3.12 (1 H, d, J=5.5 Hz), 1.49 (3 H, d, J=6.77 Hz)
【1052】
実施例395 4−アミノ−6−[[(1S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 395
IPA(1mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(80mg、0.27mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(41mg、0.27mmol)及びDIPEA(140μL、0.80mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 シクロヘキサン中の0〜100% EtOAc)により精製して、395を白色の固体(86mg、77%)として得た。LCMS(方法K):R 4.10分 [M+H] 415.95。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.20 (1 H, s), 7.56 (1 H, dd, J=8.73, 4.57 Hz), 7.10-7.04 (1 H, m), 6.27 (1 H, d, J=7.81 Hz), 6.06-5.98 (1 H, m), 5.32 (2 H, s), 3.52-3.46 (1 H, m), 1.68 (3 H, d, J=6.75 Hz), 1.45-1.33 (3 H, m), 1.20-1.14 (1 H, m)
【1053】
実施例396 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシシクロブチル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 396
IPA(1.5mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(cis−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(160mg、0.61mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(150mg、0.61mmol)及びDIPEA(0.53mL、3.1mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、396を白色の固体(120mg、52%)として得た。1H NMR δ (DMSO-d6): 8.24 (1 H, s), 8.14 (1 H, s), 7.90 (1 H, d, J=7.84 Hz), 7.63 (1 H, dd, J=8.82, 5.11 Hz), 7.54 (1 H, dd, J=9.80, 2.47 Hz), 7.11-7.02 (1 H, m), 5.84 (1H, s), 4.99-4.89 (1 H, m), 3.81-3.72 (1 H, m), 3.23 (3 H, s), 2.96-2.59 (4H, m), 1.64 (3 H, d, J=6.70 Hz)
【1054】
実施例397 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(3−メトキシシクロブチル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 397
IPA(1mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(trans−3−メトキシシクロブチル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(79mg、0.3mmol)の溶液に、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(72mg、0.3mmol)及びDIPEA(0.26mL、1.5mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、そして得られた残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、そして得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、397を白色の固体(37mg、32%)として得た。1H NMR δ (DMSO-d6):12.82 (1H, s), 8.25 (1 H, s), 8.14 (1 H, s), 7.92 (1 H, s), 7.67-7.57 (2 H, m), 7.05 (1 H, td, J=9.30, 2.38 Hz), 5.86 (1H, s), 5.44-5.33 (1 H, m), 4.17 (1 H, t, J=6.72 Hz), 3.12 (3 H, s), 3.07-2.96 (1 H, m), 2.88-2.86 (1 H, m), 2.56-2.45 (1 H, m), 2.27-2.18 (1H, m), 1.65 (3 H, d, J=6.69 Hz)
【1055】
実施例398 (S)−N−(1−(7−フルオロ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル)−9H−プリン−6−アミン 398
n−ブタノール(1mL)中の(S)−1−(7−フルオロ−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチルアミン(48.5mg、0.221mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(52.9mg、0.221mmol)及びDIPEA(0.113mL、0.663mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。残留物をMeOH(3mL)に溶解し、そして得られた溶液を氷浴中で冷却した。イソプロパノール中のHCl(1.25M、2mL)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中0.5M NHで溶離し、さらにカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜14% 2M NH/MeOH)により精製して、398を白色の固体(43.4mg、58%)として得た。LCMS(方法J):R 4.80分 [M+H] 338.2。1H NMR ((CD3)2SO, 400 MHz): 12.81 (1 H, bs), 8.23 (1 H, s), 8.15 (1 H, s), 7.96 (1 H, d, J=7.8 Hz), 7.37 (1 H, dd, J=8.8, 4.2 Hz), 6.92 (1 H, dd, J=10.5, 8.8 Hz), 5.80 (1 H, bs), 4.29-4.16 (2 H, m), 2.87 (2 H, t, J=6.1 Hz), 2.16-2.05 (2 H, m), 1.68 (3 H, d, J=6.8 Hz)
【1056】
実施例399 3−[6−フルオロ−2−[(1S)−1−(9H−プリン−6−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−1−イル]シクロブタンカルボニトリル 399
2−プロパノール(5mL)中の3−[2−((S)−1−アミノエチル)−6−フルオロベンゾイミダゾール−1−イル]シクロブタンカルボニトリル(0.075g、0.29mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.070g、0.29mmol)及びDIPEA(0.26mL、1.45mmol)を、密閉マイクロ波管で90℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをDCM及びMeOHで洗浄し、次に生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。残留物を、100%DCM−DCM中の10%メタノールで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、399を固体(0.035g、32%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.76分 [M+H] 376.0。1H NMR (MeOH-d4) δ: 8.33 (1H, br s), 8.05 (1H, br s), 7.53-7.61 (2H, m), 6.97-7.04 (1H, m), 6.02 (1H, br s), 5.76-5.87 (1H, m), 3.38-3.49 (2H, m), 3.21-3.30 (2H, m), 2.76-2.88 (1H, m), 2.37-2.47 (1H, m), 1.76 (3H, d, J=6.1 Hz)
【1057】
実施例400 [3−シクロプロピル−5−フルオロ−2−[(1S)−1−(チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−7−イルアミノ)エチル]ベンゾイミダゾール−4−イル]−モルホリノ−メタノン 400
IPA(1mL)中の[2−((S)−1−アミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4イル]−モルホリン−4−イル−メタノン(108mg、0.33mmol)、7−クロロ−チアゾロ[5,4−d]ピリミジン(61mg、0.36mmol)及びDIPEA(170μL、0.98mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、400を淡黄色の固体(110mg、39%)として得た。LCMS(方法K):R 3.16分 [M+H] 468.02。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.82 (0.7 H, s), 8.77 (0.3 H, s), 8.54 (0.3 H, s), 8.52 (0.7 H, s), 7.73-7.65 (1 H, m), 7.17 (0.7 H, d, J=8.02 Hz), 7.05-6.95 (1 H, m), 6.67 (0.3 H, d, J=8.45 Hz), 6.31-6.23 (0.3 H, m), 6.14-6.04 (0.7 H, m), 4.23-4.14 (1 H, m), 3.93-3.72 (4 H, m), 3.68-3.51 (2 H, m), 3.47-3.33 (2 H, m), 1.84 (1 H, d, J=6.77 Hz), 1.75 (2 H, d, J=6.76 Hz), 1.54-1.46 (0.7 H, m), 1.41-1.29 (1 H, m), 1.20-1.10 (0.3 H, m), 1.03-0.93 (1 H, m), 0.86-0.71 (1 H, m)
【1058】
実施例401 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(モルホリン−4−カルボニル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 401
IPA(1mL)中の[2−((S)−1−アミノエチル)−3−シクロプロピル−5−フルオロ−3H−ベンゾイミダゾール−4イル]−モルホリン−4−イル−メタノン(106mg、0.32mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(54mg、0.35mmol)及びDIPEA(170μL、0.98mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で17時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、続いてEtOAcでのトリチュレーションを行って、401を白色の固体(60mg、31%)として得た。LCMS(方法K):R 2.81分 [M+H] 451.06。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 8.18 (1 H, s), 7.71-7.65 (1 H, m), 7.05-6.97 (1 H, m), 6.47-6.40 (0.7 H, m), 6.15-6.05 (0.3 H, m), 5.98-5.88 (1 H, m), 5.38-5.31 (2 H, m), 4.22-4.14 (1 H, m), 3.93-3.72 (4 H, m), 3.69-3.52 (2 H, m), 3.44-3.33 (2 H, m), 1.73 (1 H, d, J=6.78 Hz), 1.65 (2 H, d, J=6.76 Hz), 1.43-1.24 (2 H, m), 1.11-0.93 (1 H, m), 0.86-0.69 (1 H, m)
【1059】
実施例402 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチルピラゾール−3−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 402
TFA(1mL)を、DCM(3mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(126mg、0.35mmol)の撹拌した溶液に加えた。室温で3時間撹拌した後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、褐色の油状物を与えた。IPA(1mL)中の、この残留物、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(60mg、0.39mmol)及びDIPEA(205μL、1.17mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、粗混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製し、続いてEtOAcでのトリチュレーションを行って、402を白色の固体(71mg、2工程で54%)として得た。LCMS(方法K):R 3.27分 [M+H] 378.04。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.97 (1 H, s), 7.91 (1 H, d, J=2.31 Hz), 7.73 (1 H, dd, J=8.66, 4.85 Hz), 7.61 (1 H, d, J=7.64 Hz), 7.25 (2 H, s), 7.17-7.08 (2 H, m), 6.54 (1 H, d, J=2.31 Hz), 5.77-5.67 (1 H, m), 3.89 (3 H, s), 1.52 (3 H, d, J=6.87 Hz)
【1060】
実施例403 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチルピラゾール−3−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 403
TFA(1mL)を、DCM(3mL)中の{(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(187mg、0.52mmol)の撹拌した溶液に加えた。室温で3時間撹拌した後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮して、褐色の油状物を与えた。IPA(1mL)中のこの残留物、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(126mg、0.53mmol)及びDIPEA(280μL、1.59mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製し、続いてEtOAcでのトリチュレーションを行って、403を淡褐色の固体(98mg、2工程で50%)として得た。LCMS(方法K):R 2.84分 [M+H] 378.03。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.21-8.11 (2 H, m), 7.94-7.81 (2 H, m), 7.75-7.66 (1 H, m), 7.19-7.08 (2 H, m), 6.61 (1 H, d, J=2.29 Hz), 5.89-5.73 (1 H, m), 3.89 (3 H, s), 1.61 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【1061】
実施例404 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(3−ヒドロキシシクロブチル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 404
DCM(3mL)中の4−アミノ−6−{(S)−1−[1−(3−ベンジルオキシシクロブチル)−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミノ}ピリミジン−5−カルボニトリル(0.05g、0.11mmol)の混合物を、0℃に冷却した。この混合物に三臭化ホウ素(0.22mL、0.22mmol)を滴下し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をMeOH(2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。得られた黄色の固体を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜10% MeOH)により精製して、404をオフホワイトのガラス質の固体(50mg、99%)として得た。1H NMR (DMSO-d6): δ 7.97-8.09 (3H, m), 7,74 (1H, dd, J=7.75, 4.8 Hz), 7.50 (2H, br s), 7.26-7.36 (1H, m), 5.67 (1H, qn, J=6.7 Hz), 4.70 (1H, qn, J=8.5 Hz), 3.96 (1H, m), 2.72-2.91 (2H, m), 2.55-2.72 (2H, m), 1.6 (3H, d, J=7.2 Hz)。LCMS(方法K):R 2.36分 [M+H] 368
【1062】
実施例405 [(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 405
n−ブタノール(1.5mL)中の(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチルアミン(70mg、0.30mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(71.8mg、0.30mmol)及びDIPEA(0.153mL、0.90mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。残留物をMeOH(5mL)に溶解し、氷浴中で冷却した。イソプロパノール中のHCl(1.25M、3mL)を加え、混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の0.5M NHで溶離し、さらにカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜12% 2M NH/MeOH)により精製して、405を白色の固体(72.8mg、69%)として得た。LCMS(方法K):R 2.68分 [M+H] 352.0。1H NMR ((CD3)2SO, 400 MHz): 12.93 (1 H, bs), 8.24 (1 H, s), 8.15 (1 H, s), 7.89 (1 H, d, J=7.9 Hz), 7.43 (1 H, dd, J=8.7, 4.8 Hz), 6.99 (1 H, dd, J=10.8, 8.8 Hz), 5.83 (1 H, bs), 4.31-4.29 (2 H, m), 3.04-3.01 (2 H, m), 2.08-1.94 (4 H, m), 1.66 (3 H, d, J=6.7 Hz)
【1063】
実施例406 4−アミノ−6−[(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 406
イソプロパノール(1.5mL)中の(S)−1−(5−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−2,9a−ジアザベンゾ[cd]アズレン−1−イル)エチルアミン(70mg、0.30mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(46.4mg、0.30mmol)及びDIPEA(102μL、0.60mmol)の混合物を、90℃で3時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜7% 2M NH/MeOH)により精製した。MeOH(5mL)から結晶化して、406を白色の固体(43.2mg、41%)として得た。LCMS(方法K):R 2.91分 [M+H] 352.1。1H NMR ((CD3)2SO, 400 MHz): 8.07 (1 H, s), 7.69 (1 H, d, J=7.5 Hz), 7.45 (1 H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.31 (2H, bs), 7.00 (1 H, dd, J=10.8, 8.7 Hz), 5.67 (1 H, quintet, J=6.9 Hz), 4.25-4.14 (2 H, m), 3.05-3.01 (2 H, m), 2.08-1.93 (4 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.7 Hz)
【1064】
実施例407 [(S)−1−(7−フルオロ−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 407
n−ブタノール(0.5mL)中の(S)−1−(7−フルオロ−4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−2−イル)エチルアミン(15.8mg、0.0677mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(17.8mg、0.0745mmol)及びDIPEA(0.0346mL、0.20mmol)の混合物を、密閉バイアル中で90℃で16時間撹拌した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去した。残留物をMeOH(1.5mL)に溶解し、氷浴中で冷却した。イソプロパノール中のHCl(1.25M、1mL)を加え、混合物を0℃で90分間撹拌し、次に減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の0.5 M NHで溶離し、さらにカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の2〜12% 2M NH/MeOH)により精製して、407を白色の固体(8mg、34%)として得た。分析データは、生成物が分離しうるジアステレオマーの混合物(約1:1の比)であることを示した。LCMS(方法K):R 2.59 & 2.62分 [M+H] 352。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): 8.25 & 8.24 (1 H, 2 s), 8.10 & 8.08 (1 H, 2 s), 7.39-7.35 (1 H, m), 6.96-6.91 (1 H, m), 5.93 & 5.82 (1 H, 2 bs), 5.26-5.21 & 4.93-4.87 (1 H, 2 m), 3.09-3.03 (1 H, m), 2.97-2.88 (1 H, m), 2.27-2.21 (1 H, m), 2.15-2.03 (1 H, m), 1.83 & 1.78 (3 H, 2 d, J=6.9 Hz), 1.45 & 1.41 (3 H, 2 d, J=6.7 Hz)
【1065】
実施例408 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−イソプロピル−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 408
IPA(5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.166g、0.56mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(86mg、0.56mmol)及びDIPEA(497μL、2.78mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%メタノールで溶離する)により精製して、408を白色の固体(140mg、61%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.28分 [M+H] 417。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.70 (1H, ddd, J=4.8, 1.7, 0.8 Hz), 7.99 (1H, s), 7.93 (1H, td, J=7.8, 1.8 Hz), 7.67 (1H, dd, J=8.8, 4.9 Hz), 7.61 (1H, d, J=7.6 Hz), 7.48 (1H, ddd, J=7.6, 4.8, 1.2 Hz), 7.29 (3H, br s), 7.12 (1H, dd, J=10.3, 8.8 Hz), 5.64 (1H, sept, J=7.1 Hz), 4.01-3.89 (1H, m), 1.55 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.27-1.11 (6H, m)
【1066】
実施例409 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−イソプロピル−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 409
(S)−1−(6−フルオロ−1−イソプロピル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.18g、0.6mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(145mg、0.60mmol)及びDIPEA(543μL、3.0mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を、SCXカラムに装填してTHP基を除去した。カラムをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を集め、真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%メタノールで溶離する)に付して、409を白色の固体(23mg、10%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.94分 [M+H] 417。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.69 (1H, br s), 8.69 (1H, d, J=4.4 Hz), 8.17 (1H, br s), 8.13 (1H, s), 7.93 (1H, td, J=7.8, 1.8 Hz), 7.66 (1H, dd, J=8.8, 5.0 Hz), 7.64 (1H, br s), 7.62 (1H, d, J=7.8 Hz), 7.47 (1H, ddd, J=7.7, 4.9, 1.1 Hz), 7.11 (1H, dd, J=10.2, 8.9 Hz), 5.90-5.78 (1H, m), 4.11-3.87 (1H, m),1.62 (3H, d, J=6.6 Hz), 1.35-1.15 (6H, m)
【1067】
実施例410 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[1−エチル−6−フルオロ−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 410
IPA(5mL)中の(S)−1−(1−エチル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.203g、0.715mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.11g、0.715mmol)及びDIPEA(0.65mL、3.58mmol)の混合物を、密閉マイクロ波管で80℃で16時間撹拌した。冷却後、混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)により精製して、410を固体(0.095g、33%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.03分 [M+H] 403。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.71-8.67 (1H, m), 7.96 (1H, s), 7.92 (1H, td, J=7.8, 1.9 Hz), 7.73 (1H, d, J=7.7 Hz), 7.70-7.62 (2H, m), 7.47 (1H, ddd, J=7.7, 5.0, 1.1 Hz), 7.25 (2H, br s), 7.12 (1H, dd, J=10.4, 8.8 Hz), 5.60 (1H, quin, J=7.2 Hz), 3.80-3.67 (2H, m), 1.55 (3H, d, J=6.8 Hz), 0.69 (3H, t, J=7.1 Hz)
【1068】
実施例411 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 411
IPA(5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.093g、0.35mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(53mg、0.35mmol)及びDIPEA(313μL、1.72mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜10% メタノール)により精製して、411を白色の固体(95mg、72%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.76分 [M+H] 389。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.70 (1H, ddd, J=4.8, 1.7, 0.9 Hz), 7.98 (1H, s), 7.91 (1H, td, J=7.8, 1.8 Hz), 7.71-7.64 (2H, m), 7.60 (1H, dq, J=7.7, 0.9 Hz), 7.46 (1H, ddd, J=7.6, 4.9, 1.0 Hz), 7.26 (2H, br s), 7.11 (1H, dd, J=10.5, 8.8 Hz), 5.59 (1H, quin, J=7.3 HZ), 3.09 (3H, s), 1.53 (3H, d, J=6.8 Hz)
【1069】
実施例412 N−[(1S)−1−[1−エチル−6−フルオロ−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 412
(S)−1−(1−エチル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.203g、0.715mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(145mg、0.60mmol)及びDIPEA(543μL、3.0mmol)の混合物を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を、SCXカラムに装填してTHP基を除去した。カラムをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を集め、真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜7% MeOH)に付して、412を白色の固体(75mg、25%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.76分 [M+H] 403。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.83 (1H, br s), 8.68 (1H, d, J=4.8 Hz), 8.12 (2H, d, J=14.3 Hz), 7.95 (1H, br s), 7.91 (1H, td, J=7.7, 1.7 Hz), 7.68-7.62 (2H, m), 7.46 (1H, d, J=7.2, 5.0 Hz), 7.11 (1H, dd, J=10.4, 9.0 Hz), 5.78-5.67 (1H, m), 3.91-3.71 (2H, m), 1.63 (3H, d, J=6.8 Hz), 0.71 (3H, t, J=6.9 Hz)
【1070】
実施例413 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 413
IPA(5mL)中の(S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(100mg、0.37mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(88mg、0.37mmol)及びDIPEA(340μL、1.85mmol)の混合物を加え、反応混合物を90℃で16時間加熱した。反応混合物を、SCXカラムに装填してTHP基を除去した。カラムをMeOHで洗浄し、生成物をMeOH中の2M NHで溶離した。生成物の画分を集め、真空下で濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% MeOH)に付して、413を白色の固体(67mg、47%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.53分 [M+H] 389。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.7 (1H, br s), 8.68 (1H, ddd, J=4.8, 1.7, 0.8 Hz), 8.13 (2H, d, J=21.9 Hz), 7.91 (1H, br s), 7.90 (1H, td, J=7.8, 1.8 Hz), 7.65 (1H, dd, J=8.8, 4.8 Hz), 7.60 (1H, tq, J=7.7,1.1 Hz), 7.44 (1H, ddd, J=7.5, 4.8, 1.1 Hz), 7.10 (1H, dd, J=10.4, 8.8 Hz), 5.82-5.67 (1H, m), 3.15 (3H, s), 1.61 (3H, d, J=6.7 Hz)
【1071】
実施例414 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−(3−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 414
ジオキサン(3mL)及びHO(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(68mg、0.16mmol)、ピリジン−3−ボロン酸(26mg、0.21mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(19mg、10mol%)及び炭酸セシウム(106mg、0.33mol)の混合物を、アルゴンガスでパージし、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の10〜90%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、414を白色の固体(29mg、43%)として得た。LCMS(方法K):R 2.80分 [M+H] 415.06。1H NMR (CDCl3 400 MHz): δ 8.74 (1 H, s), 8.66 (1 H, dd, J=4.86, 1.69 Hz), 8.17 (1 H, s), 7.86 (1 H, s), 7.70 (1 H, dd, J=8.79, 4.66 Hz), 7.43 (1 H, dd, J=7.83, 4.85 Hz), 7.13 (1 H, dd, J=10.24, 8.78 Hz), 6.45-6.14 (1 H, br m), 5.97 (1 H, m), 5.36 (2 H, s), 2.95 (1 H, m), 1.70 (3 H, d, J=6.73 Hz), 1.02-0.09 (4 H, m)
【1072】
実施例415 4−アミノ−6−[[(1S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−フェニル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 415
ジオキサン(3mL)及びHO(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(68mg、0.16mmol)、フェニルボロン酸(26mg、0.21mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(19mg、10mol%)及び炭酸セシウム(106mg、0.33mol)の混合物を、アルゴンガスでパージし、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜100% EtOAc)により、続いてEtOAc/シクロヘキサンからの結晶化により精製して、415を白色の固体(10mg、15%)として得た。LCMS(方法K):R 4.08分 [M+H] 414.08。1H NMR (CDCl3 400 MHz): δ 8.17 (1 H, s), 7.65 (1 H, dd, J=8.89, 4.63 Hz), 7.43-7.42 (5 H, m), 7.09 (1 H, dd, J=10.20, 8.76 Hz), 6.35 (1 H, d, J=7.83 Hz), 5.96 (1 H, m), 5.32 (2 H, s), 2.89-2.83 (1 H, m), 1.69 (3 H, d, J=6.74 Hz), 0.79 (1 H, m), 0.61 (1 H, m), 0.47 (1 H, m), 0.23 (1 H, m)
【1073】
実施例416 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチルピラゾール−3−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 416
IPA(2mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.093g、0.359mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.078g、0.502mmol)及びDIPEA(0.12mL、0.646mmol)の混合物を、密閉マイクロ波管中で80℃で16時間撹拌した。冷却後、混合物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。残留物を、DCM中の100% DCM〜8%DCM中の(メタノール中2Mアンモニア)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、416を白色の固体(0.107g、79%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.16、3.28分 [M+H] 378.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 7.92-7.87 (1 H, s), 7.87-7.84 (1 H, m), 7.75-7.75 (1 H, m), 7.60-7.54 (1 H, m), 7.30-7.19 (3 H, m), 6.96 (1 H, m), 6.61-6.44 (1 H, m), 5.47-5.38 (1 H, m), 3.59-3.53 (3 H, m), 3.17 (0 H, d, J=5.25 Hz), 1.58-1.51 (3 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【1074】
実施例417 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチルピラゾール−3−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 417
IPA(2mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メチル−2H−ピラゾール−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミン,(0.093g、0.36mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.119g、0.50mmol)及びDIPEA(0.12mL、0.65mmol)の混合物を、密閉管中で80℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜8%(メタノール中2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノール(4mL)に溶解し、HCl/ジオキサン(4M、0.6mL、2.4mmol)で処理し、次に30分間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、そしてMeOHで洗浄した。生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮して、417を白色の固体(0.078g、58%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.79、2.95分 [M+H] 378.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 12.91-12.00 (1 H, m), 8.30-7.81 (3 H, m), 7.78-7.71 (1 H, m), 7.50 (1 H, s), 7.23-7.03 (1 H, m), 7.03-6.92 (1 H, m), 6.69-6.51 (1 H, m), 5.60-5.22 (1 H, m), 3.62-3.55 (3 H, m), 1.65-1.54 (3 H, m)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【1075】
実施例418 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチルピラゾール−4−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 418
IPA(1.5mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]−エチルアミン(0.055g、0.21mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.046g、0.30mmol)及びDIPEA(0.07mL、0.38mmol)の混合物を、密閉管中で80℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製して、418を白色の固体(0.060g、75%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.94分 [M+H] 378.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.12 (1 H, s), 7.96 (1 H, s), 7.70-7.60 (3 H, m), 7.25 (2 H, s), 7.09 (1 H, m), 6.96 (1 H, m), 5.46 (1 H, m), 3.88 (3 H, s), 1.51 (3 H, d, J=6.85 Hz)
【1076】
実施例419 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチルピラゾール−4−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 419
IPA(1.5mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(0.055g、0.21mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.070g、0.30mmol)及びDIPEA(0.07mL、0.38mmol)の混合物を、密閉管中で80℃で16時間撹拌した。冷却後、反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノール(4mL)に溶解し、HCl/ジオキサン(4M, 0.5mL、2.0mmol)で処理し、次に15分間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、次に生成物を2M NH/MeOHで溶離し、真空下で濃縮して、419を白色の固体(0.050g、63%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.65分 [M+H] 378.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 12.90 (1H, s), 8.22-8.03 (3 H, m), 7.89-7.81 (1 H, m), 7.76 (1 H, s), 7.66-7.62 (1 H, m), 7.09-7.05 (1 H, m), 7.00-6.91 (1 H, m), 5.61-5.42 (1 H, m), 3.86 (3 H, s), 1.57 (3 H, d, J=6.84 Hz)
【1077】
実施例420 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メトキシエチル)−7−(2−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 420
IPA(1mL)中の(S)−1−[6−フルオロ−1−(2−メトキシエチル)−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチルアミン(167mg、0.53mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(86mg、0.56mmol)及びDIPEA(0.28mL、1.6mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM/MeOH中の0〜10% 2M NHにより精製して、420を白色の固体(146mg、63%)として得た。LCMS(方法K):R 3.15分 [M+H] 433。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.73 (1H, ddd, J=5.0, 2.0, 1.0 Hz), 8.03 (1H, s), 7.97 (1H, ddd, J=7.5, 7.5, 2.0 Hz), 7.74 (1H, dd, J=9.0, 5.0 Hz), 7.70 - 7.66 (2H, m), 7.51 (1H, ddd, J=7.5, 5.0, 1.0 Hz), 7.30 (2H, bs), 7.18 (1H, dd, J=10.5, 9.0), 5.69 (1H, dq, J=6.5, 6.5 Hz), 4.14 - 4.07 (1H, m), 3.82 (1H, ddd, J=15.0, 5.0, 5.0 Hz), 3.07 - 2.99 (2H, m), 2.93 (1H, s), 1.59 (3H, d, J=6.5 Hz)
【1078】
実施例421 4−アミノ−6−[[(1S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 421
IPA(7.8mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(1g、3.9mmol)、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルボニトリル(0.64g、4.1mmol)及びDIPEA(2.1mL、4.1mmol)の混合物を、90℃で16時間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物を濾過し、固体をMeOH及びDCMで洗浄して、421をクリーム色の固体(1.05g、72%)として得た。LCMS(方法K):R 3.27分 [M+H] 372(79Brについての)1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.07 (1H, s), 7.79 (1H, d, J=7.5 Hz), 7.63 (1H, d, J=8.0 Hz), 7.41 (1H, d, J=4.0 Hz), 7.32 (2H, bs), 7.11 (1H, dd, J=8.0, 8.0 Hz), 5.70 (1H, dq, J=7.5, 7.0 Hz), 4.01 (3H, s), 1.60 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1079】
実施例422 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[7−(3−シアノフェニル)−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 422
ジオキサン(3mL)及びHO(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(100mg、0.27mmol)、3−シアノベンゼンボロン酸(51mg、0.35mmol)、Pd(PPh(31mg、0.03mmol)及びCsCO(175mg、0.54mmol)の混合物を、マイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。反応溶液を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いてMeOH中の2M NHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM/MeOH中の0〜10% 2M NHにより精製して、422を白色の固体(41mg、39%)として得た。LCMS(方法K):R 3.08分 [M+H] 395。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.03 (1H, s), 7.97 (1H, s), 7.94-7.91 (1H, m), 7.82-7.80 (1H, m), 7.72-7.66 (3H, m), 7.32 (2H, bs), 7.26 (1H, dd, J=8.0, 7.5 Hz), 7.07 (1H, dd, J=7.5, 1.0 Hz), 5.65 (1H, dq, J=7.0, 7.0 Hz), 3.29 (3H, s), 1.60 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1080】
実施例423 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[7−(4−シアノフェニル)−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 423
ジオキサン(3mL)及びHO(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(100mg、0.27mmol)、4−シアノベンゼンボロン酸(51mg、0.35mmol)、Pd(PPh(31mg、0.03mmol)及びCsCO(175mg、0.54mmol)の混合物を、マイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。反応溶液を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いてMeOH中の2M NHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮した。得られた残留物をDCMに溶解し、微細沈殿物を濾過し、そしてDCMで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM/MeOH中の0〜10% 2M NHにより精製して、423を白色の固体(36mg、34%)として得た。LCMS(方法K):R 2.30分 [M+H] 395。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.04 (1H, s), 7.96-7.94 (2H, m), 7.72-7.67 (4H, m), 7.32 (2H, bs), 7.27, (1H, dd, J=8.0, 7.5 Hz), 7.07 (1H, dd, J=7.5, 1.0 Hz), 5.66 (1H, dq, J=7.0, 7.0 Hz), 3.28 (3H, s), 1.60 (3H, d, J=7.0 Hz)
【1081】
実施例424 4−アミノ−6−[[(1S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−フェニル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 424
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(0.10g、0.26mmol)、フェニルボロン酸(0.041g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.013mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、MeOHで洗浄し、次に生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜7%(メタノール中2Mアンモニア))、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。関連する画分を約1/3の容量に濃縮し、DCM(3×)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、424を白色の固体(0.058g、58%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.55分 [M+H] 388.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.03 (1 H, s), 7.66-7.62 (2 H, m), 7.52-7.41 (5 H, m), 7.30 (2 H, s), 7.13 (1 H, m), 5.61 (1 H, m), 3.15 (3 H, s), 1.57 (3 H, d, J=6.72 Hz)
【1082】
実施例425 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(3−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 425
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル,(0.10g、0.26mmol)、3−ピリジルボロン酸(0.041g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.013mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、425を白色の固体(0.066g、66%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.50分 [M+H] 389.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.72-8.64 (2 H, m), 8.22-8.03 (1 H, m), 7.97-7.90 (1 H, m), 7.75-7.65 (2 H, m), 7.57-7.53 (1 H, m), 7.30 (2 H, s), 7.21-7.17 (1 H, m), 5.63 (1 H, m), 3.19-3.17 (3 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.72 Hz)
【1083】
実施例426 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−7−(1H−インダゾール−4−イル)−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 426
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(0.10g、0.26mmol)、1H−インダゾール−4−ボロン酸(0.054g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.013mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。1H−インダゾール−4−ボロン酸(0.054g、0.33mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)を加え、得られた混合物をマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、そして真空下で濃縮した。残留物を、分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、426を白色の固体(0.044g、40%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.82, 2.99分 [M+H] 428.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 13.30 (1 H, s), 8.23-7.98 (1 H, m), 7.77-7.60 (4 H, m), 7.51-7.48 (1 H, m), 7.36-7.24 (2 H, m), 7.23-7.08 (2 H, m), 5.59-5.54 (1 H, m), 3.00 (3 H, d, J=8.05 Hz), 1.57 (3 H, dd, J=6.69, 1.65 Hz)。シグナルは回転異性体/互変異性体の存在により分割した
【1084】
実施例427 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(1−メチルピラゾール−4−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 427
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル(0.10g、0.26mmol)、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.069g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、そして真空下で濃縮した。得られた残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、427を白色の固体(0.081g、81%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.50分 [M+H] 392.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.24 (1 H, s), 7.92 (1 H, s), 7.67-7.59 (2 H, m), 7.31 (2 H, s), 7.12-7.08 (1 H, m), 5.64 (1 H, m), 3.93 (3 H, s), 3.17 (3 H, s), 1.58 (3 H, d, J=6.74 Hz)
【1085】
実施例428 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(1H−ピラゾール−4−イル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 428
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル(0.10g、0.26mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.065g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気した、次にマイクロ波照射により140℃で40分間加熱した。4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(0.10g、0.52mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)を加え、得られた混合物をマイクロ波照射により140℃で80分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。残留物を、(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))で溶離するクロマトグラフィーにより、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、428を白色の固体(0.019g、20%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.23分 [M+H] 378.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 13.10 (1 H, s), 8.28 (1 H, s), 8.04 (1 H, s), 7.83 (1 H, s), 7.66-7.64 (1 H, m), 7.60 (1 H, dd, J=8.74, 4.77 Hz), 7.31 (2 H, s), 7.12-7.06 (1 H, m), 5.66-5.61 (1 H, m), 3.66 (3 H, s), 1.57 (3 H, d, J=6.73 Hz)
【1086】
実施例429 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(4−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 429
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(0.10g、0.26mmol)、4−ピリジルボロン酸(0.041g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で40分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮した。残留物を、(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))で溶離するクロマトグラフィーにより、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。関連する画分を約1/3の容量に濃縮し、次にDCM(3×)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、429を白色の固体(0.066g、66%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.32分 [M+H] 389.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.72 (2 H, d, J=5.05 Hz), 8.03 (1 H, s), 7.71-7.70 (2 H, m), 7.53 (2 H, d, J=13.97 Hz), 7.31 (2 H, s), 7.18 (1 H, dd, J=10.45, 8.79 Hz), 5.64 (1 H, m), 3.21 (3 H, s), 1.58 (3 H, d, J=6.74 Hz)
【1087】
実施例430 N−[(1S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 430
IPA(7mL)中の(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミン(0.50g、1.84mmol)、6−クロロ−9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン(0.61g、2.57mmol)及びDIPEA(0.60mL、3.31mmol)の混合物を、密閉管中で85℃で21時間撹拌した。冷却後、混合物を、DCM(3×)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮し、残留物をクロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜5%(メタノール中2Mアンモニア))により精製した。生成物をメタノール(15mL)に溶解し、HCl/ジオキサン(4M、2.0mL、8.0mmol)で処理し、次に10分間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、これをMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、次に真空下で濃縮して、430を白色の固体(0.45g、63%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.12分 [M+H] 390.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 12.99 (1 H, s), 8.27-7.97 (3 H, m), 7.62 (1 H, dd, J=8.72, 4.66 Hz), 7.23-7.16 (1 H, m), 5.76 (1 H,m), 4.09 (3 H, s), 1.67 (3 H, d, J=6.76 Hz)。シグナルは互変異性体の存在により分割した
【1088】
実施例431 N−[(1S)−1−(6−フルオロ−1−メチル−7−フェニル−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−9H−プリン−6−アミン 431
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン,(0.10g、0.26mmol)、フェニルボロン酸(0.041g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気し、次にマイクロ波照射により140℃で45分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、そして真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製した。関連する画分を約1/3の容量に濃縮し、DCM(3×)と飽和NaHCO水溶液に分配した。合わせたDCM抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空下で濃縮して、431を白色の固体(0.075g、76%)として与えた。LCMS(方法K):R 3.21分 [M+H] 388.0。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 12.98 (1 H, s), 8.26-8.11 (2 H, m), 7.93-7.86 (1 H, m), 7.64 (1 H, dd, J=8.82, 4.74 Hz), 7.54-7.39 (5 H, m), 7.15-7.08 (1 H, m), 5.82-5.71 (1 H, m), 3.21 (3 H, s), 1.65 (3 H, d, J=6.74 Hz)。シグナルは互変異性体の存在により分割した
【1089】
実施例432 4−アミノ−6−[[(1S)−1−[7−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−6−フルオロ−1−メチル−ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]アミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 432
ジオキサン(3mL)及びHO(1.5mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(122mg、0.31mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(85mg、0.41mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(36mg、10mol%)及び炭酸セシウム(204mg、0.63mol)の混合物を、アルゴンガスでパージし、次にマイクロ波照射により140℃で30分間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、そしてIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOHで洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 DCM中の0〜100% EtOAc)、続いて逆相HPLC(傾斜 アセトニトリル/水中の5〜75%、0.1% NHOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、432を白色の固体(19mg、15%)として得た。LCMS(方法K):R 2.79分 [M+H] 394.16。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.07 (1 H, s), 7.69 (1 H, m), 7.55 (1 H, dd, J=8.76, 4.82 Hz), 7.30 (2 H, br s), 7.04 (1 H, dd, J=10.42, 8.75 Hz), 5.87 (1H br s), 5.70 (1 H, m), 4.24 (2 H, s), 3.86 (2 H, m), 3.73 (3 H, s), 2.45-2.23 (2 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.72 Hz)
【1090】
実施例433 N−[(1S)−1−[6−フルオロ−1−メチル−7−(4−ピリジル)ベンゾイミダゾール−2−イル]エチル]−9H−プリン−6−アミン 433
ジオキサン(3mL)及び水(1.5mL)中の[(S)−1−(7−ブロモ−6−フルオロ−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン,(0.10g、0.26mmol)、4−ピリジルボロン酸(0.041g、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.015g、0.01mmol)及び炭酸セシウム(0.17g、0.51mmol)の混合物を、密閉管中に入れ、窒素で5分間脱気した、次にマイクロ波照射により140℃で45分間加熱した。得られた混合物を、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填し、次にMeOHで洗浄し、生成物を2M NH/MeOHで溶離し、そして真空下で濃縮した。残留物を、クロマトグラフィー(SiO、DCM中の0〜10%(メタノール中2Mアンモニア))により、次に分取HPLC(78分 傾斜 アセトニトリル/水中の20〜98% 0.1% HCOHでPhenomenex Gemini 5μm C18)により精製して、433を白色の固体(0.019g、20%)として与えた。LCMS(方法K):R 2.10分 [M+H] 389.1。1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 12.70 (1 H, s), 8.70 (2 H, s), 8.25-8.13 (2 H, m), 7.95 (1 H, d), 7.71 (1 H, dd, J=8.80, 4.80 Hz), 7.53 (2 H, d, J=17.59 Hz), 7.17 (1 H, dd, J=10.45, 8.79 Hz), 5.85-5.73 (1 H, m), 3.30 (3 H, s), 1.66 (3 H, d, J=6.75 Hz)。シグナルは互変異性体の存在により分割した
【1091】
実施例434 4−アミノ−6−[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 434
IPA(1mL)中の1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(108mg、0.49mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(75mg、0.49mmol)及びDIPEA(171μL、0.98mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた残留物をMeOHに取り、そしてTFAで酸性化し、この時点で溶液は均質になった。反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮し、得られた褐色の残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、434を淡黄色の固体(125mg、75%)として得た。LCMS(方法K):R 2.49分 [M+H] 340.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.02 (1 H, s), 7.74 (1 H, d, J=7.4 Hz), 7.27 (2 H, br s), 7.09 (1 H, dd, J=8.7, 3.3 Hz), 6.95 (1 H, dd, J=12.3, 8.8 Hz), 5.60 (1 H, dq, J=7.4, 6.8 Hz), 4.50-4.41 (2 H, m), 4.36-4.27 (2 H, m), 1.58 (3 H, d, J=6.8 Hz)
【1092】
実施例435 [1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 435
塩化水素、HCl(ジオキサン中の4M溶液384μL)を、MeOH(1mL)中の[1−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(130mg、0.31mmol)の溶液に加え、反応物を室温で20分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、435(92mg、87%)を淡黄色の固体として与えた。LCMS(方法K):R 2.28分 [M+H] 340.0。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.22 (1 H, s), 8.06 (1 H, s), 7.06 (1 H, dd, J=8.9, 3.1 Hz), 6.91 (1 H, dd, J=12.0, 8.9 Hz), 5.78 (1 H, br s), 4.63-4.38 (4 H, m), 1.79 (3 H, d, J=7.0 Hz)
【1093】
実施例436 4−アミノ−6−[(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 436
IPA(0.5mL)中の(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチルアミン(51mg、0.22mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(34mg、0.22mmol)及びDIPEA(77μL、0.98mmol)の混合物を、100℃で24時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、そして得られた残留物をMeOHに取り、そしてTFAで酸性化し、この時点で溶液は均質になった。反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮し、得られた褐色の残留物を、カラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、436を白色の固体(58mg、75%)として得た。LCMS(方法K):R 2.63分 [M+H] 354.0
【1094】
実施例437 [(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチル]−(9H−プリン−6−イル)アミン 437
塩化水素 HCl(ジオキサン中の4M溶液250μL)を、MeOH(1mL)中の[(S)−1−(5−フルオロ−8,9−ジヒドロ−7H−6−オキサ−2,9a−ジアザベンゾ[c,d]アズレン−1−イル)エチル]−[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(86mg、0.20mmol)の溶液に加え、反応物を室温で10分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、437(65mg、92%)を白色の固体として与えた。LCMS(方法K):R 2.40分 [M+H] 354.0。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.93 (1 H, s), 8.19 (1 H, br s), 8.08 (1 H, s), 7.92-7.7.80 (1 H, m), 7.11 (1 H, dd, J=8.6, 3.9 Hz), 7.01 (1 H, dd, J=11.7, 8.6 Hz), 5.79 (1 H, br s), 4.42-4.26 (4 H, m), 2.34-2.27 (2 H, m), 1.63 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【1095】
実施例438 4−アミノ−6−[(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 438
IPA(1mL)中の(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(62mg、0.26mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(41mg、0.26mmol)及びDIPEA(91μL、0.52mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた褐色の残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜8% 2M NH/MeOH)により精製して、438を白色の固体(77mg、84%)として得た。LCMS(方法K):R 2.74分 [M+H] 354.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.98 (1 H, s), 7.07 (1 H, dd, J=8.6, 3.0 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=12.1, 8.6 Hz), 5.77 (1 H, q, J=7.0 Hz), 4.84-4.81 (1 H, m), 4.46 (1 H, dd, J=11.4, 1.3 Hz), 4.22 (1 H, dd, J=11.4, 2.2 Hz), 1.67 (3 H, d, J=7.0 Hz), 1.47 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【1096】
実施例439 [(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル](9H−プリン−6−イル)アミン 439
HCl(ジオキサン中の4M溶液 260μL)を、MeOH(1mL)中の[(S)−1−((R)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(93mg、0.21mmol)の溶液に加え、反応物を室温で30分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、439(71mg、96%)を白色の固体として与えた。LCMS(方法K):R 2.50分 [M+H] 354.0。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.21 (1 H, s), 8.07 (1 H, s), 7.07 (1 H, dd, J=8.8, 3.1 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=11.9, 8.8 Hz), 5.89 (1 H, br s), 4.88 (1 H, qdd, J=6.6, 2.3, 1.6 Hz), 4.45 (1 H, dd, J=11.8, 1.6 Hz), 4.22 (1 H, dd, J=11.8, 2.3 Hz), 1.76 (3 H, d, J=7.0 Hz), 1.44 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【1097】
実施例440 4−アミノ−6−[(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル 440
IPA(1mL)中の(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチルアミン(86mg、0.36mmol)、4−アミノ−6−クロロ−5−シアノピリミジン(56mg、0.36mmol)及びDIPEA(125μL、0.92mmol)の混合物を、100℃で18時間加熱した。室温に冷やした後、揮発物を真空下で除去し、得られた褐色の残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PPC、傾斜 DCM中の0〜5% 2M NH/MeOH)により精製して、440を白色の固体(100mg、79%)として得た。LCMS(方法K):R 2.86分 [M+H] 354.1。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.01 (1 H, s), 7.08 (1 H, dd, J=8.8, 3.1 Hz), 6.94 (1 H, dd, J=12.3, 8.8 Hz), 5.67 (1 H, q, J=7.0 Hz), 5.04 (1 H, qdd, J=6.6, 2.6, 1.7 Hz), 4.47 (1 H, dd, J=11.9, 1.7 Hz), 4.20 (1 H, dd, J=11.9, 2.6 Hz), 1.71 (3 H, d, J=7.0 Hz), 1.45 (3 H, d, J=6.6 Hz)
【1098】
実施例441 [(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル](9H−プリン−6−イル)アミン 441
塩化水素 HCl(ジオキサン中4M溶液 340μL)を、MeOH(1mL)中の[(S)−1−((S)−6−フルオロ−3−メチル−3,4−ジヒドロ−5−オキサ−1,2a−ジアザアセナフチレン−2−イル)エチル][9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(117mg、0.27mmol)の溶液に加え、反応物を室温で30分間撹拌した。粗反応混合物を2gのIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに通し、2M NH/MeOHで溶離した。塩基性の画分を真空下で濃縮して、441(88mg、92%)をオフホワイトの固体として与えた。LCMS(方法K):R 2.61分 [M+H] 354.0。1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.23 (1 H, s), 8.05 (1 H, s), 7.08 (1 H, dd, J=8.8, 3.1 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=12.1, 8.8 Hz), 5.77 (1 H, br s), 5.19 (1 H, qdd, J=6.7, 2.6, 1.8 Hz), 4.48 (1 H, dd, J=11.5, 1.8 Hz), 4.20 (1 H, dd, J=11.5, 2.6 Hz), 1.80 (3 H, d, J=7.0 Hz), 1.47 (3 H, d, J=6.7 Hz)
【1099】
実施例442 4−アミノ−6−[(S)−1−(1−シクロプロピル−6−フルオロ−7−ピリジン−2−イル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]−ピリミジン−5−カルボニトリル 442
ジオキサン(1mL)中の4−アミノ−6−[(S)−1−(7−ブロモ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)エチルアミノ]ピリミジン−5−カルボニトリル(70mg、0.17mmol)、2−(トリブチルスタニル)ピリジン(0.06mL、0.19mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(19mg、10mol%)及び銅(I)−チオフェン−2−カルボキシラート(6mg、20mol%)の混合物を、アルゴンガスでパージし、次にマイクロ波反応器(Biotage)中で150℃で20分間加熱した。室温に冷やした後、反応混合物をMeOHで希釈し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジに装填した。カートリッジをMeOH、続いて2M NH/MeOH洗浄した。塩基性の画分を合わせ、真空下で濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(Si−PCC、傾斜 EtOAc中の0〜10% MeOH)により精製して、442を淡黄色の固体(17mg、24%)として得た。LCMS(方法K):R 3.05分 [M+H] 415.07。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.72 (1 H, ddd, J=4.87, 1.81, 0.94 Hz), 8.02 (1 H, s), 7.94 (1 H, td, J=7.71, 1.84 Hz), 7.73-7.66 (3 H, m), 7.45 (1 H, ddd, J=7.59, 4.87, 1.16 Hz), 7.30 (2 H, s), 7.16 (1 H, dd, J=10.65, 8.75 Hz), 5.84-5.75 (1 H, m), 3.02-2.95 (1 H, m), 1.61 (3 H, d, J=6.76 Hz), 1.25-1.20 (1 H, m), 0.79-0.69 (1 H, m), 0.52-0.43 (1 H, m), 0.41-0.28 (1 H, m)
【1100】
実施例443 (6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)−(9H−プリン−6−イル)アミン 443
MeOH(2mL)中の(6−フルオロ−1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イルメチル)[9−(テトラヒドロピラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]アミン(0.125g、0.28mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(0.35mL)で処理した。20℃で15分後、反応物を10g SCXカートリッジに注ぎ、これを最初にメタノールで、次にイソプロパノール中の1:1 MeOH/2M NHで溶離した。生成物含有画分を蒸発させて、白色の固体とした。これをジエチルエーテルでトリチュレート、乾燥させて、443を白色の固体(86mg、85%)として与えた。LCMS(方法C):R 3.16分 [M+H] 360.02。1H NMR δ (ppm)(DMSO-d6): 12.9 (1H, s), 8.11 (2 H, s), 7.92 (1 H, s), 7.66-7.60 (6 H, m), 7.09 (1 H, td, J=9.31, 2.45 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=8.96, 2.50 Hz), 4.8 (2H, bs)
【1101】
実施例901
PI3Kアイソフォーム阻害アッセイ(p110アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ:α、β、γ、δ)
PI3K酵素活性は、蛍光偏光置換アッセイを使用して、基質の4,5−ホスファチジルイノシトール4,5−ホスフェート(PIP2)から生成される生成物のホスファチジルイノシトール3,4,5−ホスフェート(PIP3)の量を測定することによりアッセイされた。蛍光PIPプローブの蛍光偏光の減少は、それが、PI3K触媒生成物によりPIP−結合タンパク質GRP−1検出体から置換されることから測定される。アッセイは、384ウェル黒色プロキシプレート中、10mM Tris(pH7.5)、50mM NaCl、4mM MgCl、5%グリセロール、25μM ATP、10μM PIP(Echelon Biosciences)、0.05% 3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート、1mMジチオスレイトール及び2%DMSOの存在下で実施された。キナーゼ反応は、40ng/mL p110α/p85α、300ng/mL p110β/p85α、40ng/mL p110γ、又は40ng/mL p110δ/p85α(Upstate Group, Millipore; Dundee, UK)及び10μM PIP(Echelon Biosciences)をウェルに添加することにより開始された。反応は、初期速度条件に一致する蛍光偏光で変化が一定になった時点(典型的には、30分)で、12.5mM EDTA、100nM GRP−1検出体及び5nMテトラメチルローダミン標識PIP(TAMRA−PIP;Echelon Biosciences)を添加することにより停止された。標識及び非標識PIP3結合を平衡にするために室温で60分間インキュベートした後、各サンプルからの蛍光発光の並行成分と垂直成分を、ローダミンフィルターを備えたEnvision蛍光プレートリーダー(PerkinElmer Life and Analytical Sciences; Wellesley, MA)を使用して530nmの励起波長及び590nmの発光波長で測定した。本アッセイは、0.1〜2.0μMのPIP生成物を検出することが可能である。IC50値は、Assay Explorer software(MDL, San Ramon, CA)使用して、用量依存阻害データを4パラメータ式に適合させることにより得られた。
【1102】
あるいは、PI3Kの阻害は、精製した組み換え酵素及びATPを1uMの濃度で使用し、放射測定アッセイで決定された。式Iの化合物を100% DMSOで段階希釈した。キナーゼ反応物を室温で1時間インキュベートし、PBSを添加することにより反応を終了した。その後、IC50値をシグモイド用量反応曲線フィッティング(可変傾き)を使用して決定した。
【1103】
同じプロトコールを使用して、p110α(アルファ)PI3K結合の場合のIC50値を確立しうる。
【1104】
組み換えPI3K p110アイソフォームα、β及びδは、US 2008/0275067に従って、BAC-TO-BAC.RTM.HTバキュロウイルス発現系(GIBCO/BRL)を使用して過剰発現されたp110触媒サブユニットとp85調節サブユニットからなる組み換えPI3Kヘテロダイマー複合体から調製及び精製され、次に、生化学アッセイで使用するために精製されうる。4種類のクラスI PI3キナーゼを下記のようにバキュロウイルスベクターにクローニングする。
【1105】
p110δ:ヒトp110δのFLAG(商標)タグ化型(Eastman Kodak Co., US 4703004; US 4782137; US 4851341)(Chantry et al., J. Biol. Chem. (1997) 272:19236-41)は、クローンがベクターのHisタグとインフレームになるように、標準的な組み換えDNA技術を使用して、昆虫細胞発現ベクターpFastbac HTb(Life Technologies, Gaithersburg, Md.)のBamH1−Xba1部位にサブクローニングされる。
【1106】
p110α:上述のp110δの場合に使用した方法と同様にして、p110αのFLAG(商標)タグ化型(Volinia et al (1994) Genomics, 24(3):427-77)を、クローンがベクターのHisタグとインフレームになるように、pFastbac HTb(Life Technologies)のBamH1−HindIII部位にサブクローニングした。
【1107】
p110β:p110β(Hu et al (1993) Mol. Cell. Biol., 13:7677-88 を参照)クローンを、製造業者のプロトコールに従って、特定されたプライマーを使用し、ヒトMARATHON(商標)Ready脾臓cDNAライブラリー(Clontech, Palo Alto Calif.)から増幅させた。
【1108】
表1から選択された化合物のp110δ結合IC50値及びδ/α選択性は以下を含む:
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【1109】
実施例902
コラーゲン誘発関節炎有効性試験
コラーゲン誘発関節炎の誘発及び/又は進行を阻害するPI3Kδの式Iの化合物阻害剤の有効性をマウスで試験した。DBA1/J雄マウス(Jackson Labs;5〜6週齢)を1週間順化させ、次に、ウシII型コラーゲン(100mg)のエマルジョン0.1ml及び等量の完全フロイントアジュバンド(200mgのマイコバクテリウム・ツベルクローシス)を尾の付け根に皮内注射する。3週間後、追加免疫のためにウシII型コラーゲン(100mg)のエマルジョン0.1ml及び等量の不完全フロイントアジュバンドをマウスの尾の付け根に皮内注射する。投薬は、一般的に、動物が関節炎症の徴候又は臨床スコア1〜2を示したらすぐに開始する。
【1110】
全てのマウスで、目視による採点システムを使用して、(それぞれの脚の)関節炎を1週間に2〜3回評価する。実験の最後に、4つの脚の浮腫の強度を評価するために臨床スコアを得る。0〜4のスコアをそれぞれの脚に割り当てる。小関節(位指節間(intraphalangeal)、中手指節、中足趾節)又は大関節(手首/手根骨、足首/足根骨)のいずれにおいても炎症の徴候(腫張及び発赤)が認められない場合に動物を0と採点する。動物を、極めて軽度〜軽度な炎症(脚又は1本の指の腫張及び/又は発赤)が認められた場合に1、中度の浮腫(2つ以上の関節における腫張)が認められた場合に2、重度の浮腫(脚と関連する2つを超える関節における全体的な腫張)が認められた場合に3、そして、極めて重度の浮腫(脚及び指全体の重度の関節炎)が存在する場合に4と採点する。それぞれのマウスの関節炎指数は、個々の脚の4つのスコア(最大スコア16を与える)を合計することにより評価される。血漿及び血清サンプルを投薬後1時間(眼窩内採血)と投薬後24時間(心穿刺)で採取する。分析するまでサンプルを−20℃で保存する。終了時に、後脚を足根関節に近接する遠位脛骨で切断する。左右の後脚をそれぞれ組織学用カセットに入れ、10%ホルマリンで固定する。これらの脚は、さらに処理するために組織学部に送る。
【1111】
材料:ウシII型コラーゲン、免疫グレード、0.05M酢酸中2mg/ml(5ml/バイアル)(溶液)、−20℃で保存、Chondrex(LLC, Seattle, WA)製。完全アジュバンドH37Ra、6×10ml/箱、1mg/mlマイコバクテリウム・ツベルクローシスを含有する。動物の免疫学的研究用、実験用、+4℃で保存、Difco Laboratories(Detroit, Michigan 48232-7058 USA)製。不完全アジュバンドH37Ra、6×10ml/箱:動物の免疫学的研究用、実験用、+4℃で保存、Difco Laboratories製。
【1112】
実施例903
CD69全血アッセイ
ヒトの血液を下記の条件に従って健康なボランティアから得る:1週間薬物非使用の非喫煙者。血液(8種類の化合物を試験するための約20ml)を静脈穿刺によりヘパリンナトリウムを含むバキュテナーチューブに集める。
【1113】
カニクイザルの血液を、薬物投与を過去に受けていない、又は薬物投与のウオッシュアウト期間後のサルからLATグループの好意により得る。追加のカニクイザルの血液を薬物動態又は毒性研究の過程で集めうる。血液(ナイーブサルの場合は25〜30ml、又は繰り返し採血する必要がある研究ではサルから3〜4ml)を静脈穿刺によりヘパリンナトリウムを含むバキュテナーチューブに集める。
【1114】
PBS(20×)中1000又は2000μMの式Iの化合物の溶液を、9ポイント用量反応曲線のために、PBS中10% DMSOで3倍段階希釈により希釈する。それぞれの化合物のアリコート5.5μlを、2mlの96ウェルプレートに2連で加え;PBS中10% DMSO5.5μlをコントロール及び非刺激ウェルとして加える。ヒト全血−HWB(100μl)を各ウェルに加える。混合した後、プレートを37℃、5% CO、湿度100%で30分間インキュベートする。ヤギF(ab’)2抗ヒトIgM(500μg/ml溶液10μl、最終50μg/ml)を混合しながら各ウェル(非刺激ウェルを除く)に加え、プレートをさらに20時間インキュベートする。20時間インキュベートした後、サンプルを蛍光標識抗体と37℃、5% CO、湿度100%で30分間インキュベートする。補償調整及び初期電圧設定のために、誘導コントロール、未染色及び単染色を含める。次に、サンプルを製造業者の説明書に従って、Pharmingen Lyseで溶解する。次に、サンプルを、BD Calibur FACS機でAMS96ウェルシステムを実行するために適する96ウェルプレートに移す。取得したデータ及び平均蛍光強度値をCell Quest Softwareを使用して得た。結果を最初にFACS解析ソフトウェア(Flow Jo)により解析する。試験化合物のIC50は、抗IgMにより刺激されるCD20陽性でもあるCD69陽性細胞のパーセントを50%減少させる濃度として定義される(未刺激バックグラウンドに対して8つのウェルの平均を引いた後の8つのコントロールウェルの平均)。IC50値は、Xlfit version 3, equation 201を使用し、ActivityBaseにより計算される。
【1115】
CD69全血アッセイにおける表1から選択した化合物のIC50値は以下を含む:
【1116】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【1117】
前述の説明は、本発明の原理を単に例示するものとして考慮される。さらに、多くの修飾及び変形が当業者に極めて明白であるため、本発明を上述のように示された正確な構成及びプロセスに限定することは望まれない。従って、全ての適切な修飾及び等価物が、下記の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内にあると考えられる。
【1118】
本願明細書及び下記の特許請求の範囲において使用される、語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「含む(includes)」は、記載の特徴、整数、成分又は工程の存在を特定することを意図するが、これらは、1以上の他の特徴、整数、成分、工程又はそれらの群の存在又は追加を除外するわけではない。