(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5766902
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおいてロケーション更新メッセージおよびページング・メッセージを提供する方法
(51)【国際特許分類】
H04W 36/00 20090101AFI20150730BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20150730BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20150730BHJP
H04W 60/00 20090101ALI20150730BHJP
H04W 60/04 20090101ALI20150730BHJP
H04W 68/00 20090101ALI20150730BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20150730BHJP
H04W 92/02 20090101ALI20150730BHJP
【FI】
H04W36/00
H04W48/08
H04W48/18
H04W60/00
H04W60/04
H04W68/00
H04W88/06
H04W92/02
【請求項の数】19
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2008-554466(P2008-554466)
(86)(22)【出願日】2007年2月5日
(65)【公表番号】特表2009-526491(P2009-526491A)
(43)【公表日】2009年7月16日
(86)【国際出願番号】US2007061600
(87)【国際公開番号】WO2007092807
(87)【国際公開日】20070816
【審査請求日】2010年2月5日
【審判番号】不服2014-1304(P2014-1304/J1)
【審判請求日】2014年1月24日
(31)【優先権主張番号】0602403.8
(32)【優先日】2006年2月7日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】596092698
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】カサーティ,アレッシオ
(72)【発明者】
【氏名】タテシュ,サイド
(72)【発明者】
【氏名】パラット,サディープ
【合議体】
【審判長】
近藤 聡
【審判官】
佐藤 聡史
【審判官】
▲広▼島 明芳
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−297490(JP,A)
【文献】
特表2001−511989(JP,A)
【文献】
国際公開第2005/086379(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の無線通信システムと通信することができるアイドル移動体ユニットを動作させる方法であって、
前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアに移行したことに応じてロケーション更新メッセージを送信するステップを含み、
前記アイドル移動体ユニットは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアであって、前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1および前記第2のトラッキング・エリアの一部分とオーバーラップするトラッキング・エリア内にあり、前記ロケーション更新メッセージを送信するステップは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアを示す情報および前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を送信することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ロケーション更新メッセージを送信するステップが、前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリア内の基地局を選択したことに応じて前記第2の無線通信システムを介して前記ロケーション更新メッセージを送信するステップを含み、さらに
前記第1および前記第2の無線通信システムのうちの少なくとも1つとアクティブな通信リンクを確立するための要求を送信するステップと、
前記第1および前記第2の無線通信システムに保管されているコンテキストに基づいて前記第1および前記第2の無線通信システムのうちの少なくとも1つとアクティブな通信リンクを確立するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ロケーション更新メッセージを送信するステップが、前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアへの移行を検出したことに応じて前記第1の無線通信システムを介して前記ロケーション更新メッセージを送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記移動体ユニットが、前記第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアであって、前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1および前記第2のトラッキング・エリアの一部分とオーバーラップするトラッキング・エリア内にあり、前記ロケーション更新メッセージを送信するステップが、前記アイドル移動体ユニットが前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアへの移行を検出したことに応じて前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアおよび前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を送信するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアから前記第1の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアへの移行を検出したことに応じて追加ロケーション更新メッセージを送信するステップを含み、前記ロケーション更新メッセージが前記第1の無線通信システムを介して送信され、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアおよび前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および前記第2の無線通信システムのうちの少なくとも1つとアクティブな通信リンクを確立するための要求を送信するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記移動体ユニットがアイドル・モードになったことに応じて前記第1および前記第2の無線通信システムにロケーション更新メッセージを送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1および第2の無線通信システムと通信することができるアイドル移動体ユニットをページングする方法であって、
前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアに移行したことに応じて、前記アイドル移動体ユニットからロケーション更新メッセージを受信するステップを含み、
前記アイドル移動体ユニットは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアであって、前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1および前記第2のトラッキング・エリアの一部分とオーバーラップするトラッキング・エリア内にあり、前記ロケーション更新メッセージを受信するステップは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアを示す情報および前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を受信し、
さらに、
前記受信するステップにおいて受信した前記情報に基づいて、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアおよび前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを介してページング・メッセージを送信するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記第1または前記第2の無線通信システムとアクティブな通信リンクを確立するための要求を受信するステップを含み、前記要求が、前記ページング・メッセージを送信したことに応じて前記アイドル移動体ユニットから受信され、前記要求を受信するステップが、前記第1の無線通信システムまたは前記第2の無線通信システムを介して前記要求を受信するステップを含み、さらに
前記アクティブな通信リンクを確立するための前記要求を通知した無線通信システムを用い、前記移動体ユニットとの前記アクティブな通信リンクを、この無線通信システムに保管されている移動体ユニット・コンテキストを用いて確立するステップと、
他方の無線通信システムに保管されている移動体ユニット・コンテキストを除去するステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記移動体ユニットが前記第1の無線通信システムの基地局を選択し、前記要求を受信するステップが、前記第1または第2の無線通信システムを介して前記要求を受信するステップを含み、
前記第1の無線通信システムを介して前記要求を受信したことに応じて前記第1の無線通信システムを介して前記移動体ユニットと前記アクティブな通信リンクを確立するステップと、
前記第2の無線通信システムを介して前記要求を受信したことに応じて前記第2の無線通信システムに前記アイドル移動体ユニットをハンドオフするステップおよび、前記第2の無線通信システムを介して前記移動体ユニットと前記アクティブな通信リンクを確立するステップと
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
それぞれ異なる無線インターフェース技術に従って動作する第1および第2の無線通信システムの双方に登録されていて、アイドル・モードの時にロケーション更新メッセージを送信する移動体ユニットであって、
前記移動体ユニットは、前記移動体ユニットがアイドル・モードで前記第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアに移行したことに応じて、前記ロケーション更新メッセージを送信し、
前記アイドル移動体ユニットは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアであって、前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1および前記第2のトラッキング・エリアの一部分とオーバーラップするトラッキング・エリア内にあり、前記ロケーション更新メッセージは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアを示す情報および前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を含むことを特徴とする移動体ユニット。
【請求項12】
前記移動体ユニットは、前記移動体ユニットがアイドル・モードで前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリア内の基地局を選択したことに応じて、前記第2の無線通信システムを介して前記ロケーション更新メッセージを送信し、
前記移動体ユニットは、さらに、前記第1および前記第2の無線通信システムのうちの少なくとも1つとアクティブな通信リンクを確立するための要求を送信し、前記第1および前記第2の無線通信システムに保管されているコンテキストに基づいて前記第1および前記第2の無線通信システムのうちの少なくとも1つとアクティブな通信リンクを確立する、請求項11に記載の移動体ユニット。
【請求項13】
前記移動体ユニットは、前記移動体ユニットがアイドル・モードで前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアへの移行を検出したことに応じて、前記第1の無線通信システムを介して前記ロケーション更新メッセージを送信する、請求項11に記載の移動体ユニット。
【請求項14】
前記移動体ユニットは、前記移動体ユニットがアイドル・モードになったことに応じて、前記第1および前記第2の無線通信システムに前記ロケーション更新メッセージを送信する、請求項11に記載の移動体ユニット。
【請求項15】
前記無線インターフェース技術は、2G/3G無線通信システムに関する技術およびLTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution(LTE/SAE)無線通信システムに関する技術である、請求項11に記載の移動体ユニット。
【請求項16】
第2の無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアの一部である第2の基地局によるアイドル移動体ユニットのページングと同時に、第1の無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアを介して前記アイドル移動体ユニットをページングする第1の基地局であって、
前記第1および第2の無線通信システムは、それぞれ異なる無線インターフェース技術に従って動作し、さらに前記アイドル移動体ユニットは、前記第1および第2の無線通信システムの双方に登録されており、
前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアから前記第2の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアに移行したことに応じて、前記アイドル移動体ユニットからロケーション更新メッセージを受信し、
前記アイドル移動体ユニットは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアであって、前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第1および前記第2のトラッキング・エリアの一部分とオーバーラップするトラッキング・エリア内にあり、前記ロケーション更新メッセージは、前記第1の無線通信システムに関連付けられた前記第1のトラッキング・エリアを示す情報および前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記第2のトラッキング・エリアを示す情報を含むことを特徴とする第1の基地局。
【請求項17】
前記ロケーション更新メッセージは、前記アイドル移動体ユニットが前記第2の無線通信システムに関連付けられた前記トラッキング・エリアに移行したことに応じて、前記前記移動体ユニットにより送信される、請求項16に記載の第1の基地局。
【請求項18】
前記第1の基地局は、前記第1の基地局が前記アイドル移動体ユニットをページングしたことに応じて、前記第1の無線通信システムとアクティブな通信リンクを確立するための要求を前記アイドル移動体ユニットから受信し、前記第1の無線通信システムに保管されている移動体ユニット・コンテキストを用いて前記アクティブな通信リンクを確立し、
前記第2の無線通信システムに保管されている移動体ユニット・コンテキストは、前記アクティブな通信リンクの確立に応じて、除去される、請求項16に記載の第1の基地局。
【請求項19】
前記第1の基地局は、2G/3G無線インターフェース技術およびLTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution(LTE/SAE)無線通インターフェース技術のうちの一方の技術に従って動作し、前記第2の基地局は他方の技術に従って動作する、請求項16に記載の第1の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して通信システムに関し、より詳細には無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、一般的には、1つまたは複数の基地局またはアクセス・ポイントを含み、それらは移動体ネットワークの一部であって、各基地局またはアクセス・ポイントに関連付けられた地理的エリア(セルまたはセクタなど)内の移動体ユニットとの無線接続を行うためのものである。移動体ユニットと基地局との間で通信を開始するには、移動体ユニットおよび基地局がセッションを確立する必要がある。このためには、移動体ユニットがネットワークに接続し、それによって、ネットワーク内に、種々のセッション・パラメータの値を示す情報を含む「UEコンテキスト」を作成する。UEコンテキスト情報は、移動体ユニットがセル間を移動しているとき、例えば、ハンドオーバ・アルゴリズムの一部として、1つの基地局(または他のネットワーク・ノード)から別の基地局(またはネットワーク・ノード)へ転送できる。移動体ユニットと基地局との間にUEコンテキストが確立されると、その移動体ユニットおよび基地局は無線通信リンク、すなわちエア・インターフェースを形成することができ、その無線通信リンク、すなわちエア・インターフェース用いて、セッション・パラメータに基づいた変調無線周波数信号を送信できるようになる。エア・インターフェースには、基地局から移動体ユニットへ情報を送信するためのダウンリンク(または順方向リンク)チャネルおよび移動体ユニットから基地局へ情報を送信するためのアップリンクまたは(逆方向リンク)チャネルがある。アップリンク・チャネルおよびダウンリンク・チャネルは、一般的には、データ・チャネル、ランダム・アクセス・チャネル、ブロードキャスト・チャネル、ページング・チャネル、制御チャネルなどに分割される。
【0003】
通信セッションおよび/または無線通信リンクの確立は、無線通信の規格および/またはプロトコルに従って行われる。例えば、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP、3GPP2)のメンバーが規格および/またはプロトコルを制定して同意し、それらの規格および/またはプロトコルが、サービス・プロバイダによって無線通信システムを実施するために採用できるようになる。同意された規格および/またはプロトコルを採用すると、サービス・プロバイダは、無線通信サービスを加入者に提供する際に協力することができる。現行およびレガシ無線通信システムの例として、第2および/または第3世代(2Gおよび3G)の3GPP規格および/またはプロトコルに従って動作する汎用パケット無線ソース・システム(GPRS)システムがある。3Gシステムは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)と称されることもある。Long Term Evolution/System Architecture Evolution(LTE/SAE)規格および/またはプロトコルなどの新規の規格および/またはプロトコルが、現在、3GPPによって検討中である。
【0004】
移動体ユニットは、1つまたは複数の基地局との間にアクティブまたはアイドル無線通信リンクを有することができる。アクティブな通信リンクは、移動体ユニットが基地局との間で情報をアクティブに送信およびまたは/受信しているときに使用される。アクティブな移動体ユニットが移動するとき、その移動体ユニットは、ソース基地局からターゲット基地局へハンドオフされてよい。アクティブな移動体ユニットは、ソース基地局および/またはターゲット基地局の環境条件および/または送信パラメータが変更されたためにソース基地局との無線通信リンクの品質がターゲット基地局の無線通信リンクの品質より下がった場合にも、ソース基地局からターゲット基地局へハンドオフされてよい。アイドル・モードでは、移動体ユニットは、定期的に好ましい基地局を再選択して、対応するブロードキャスト・ページング間隔と同期することができる。しかし、アイドル移動体ユニットは、新しい基地局に、その基地局が好ましい基地局として選択されたことを通知する必要はない。したがって、移動体ユニットに関連付けられた状態は、順方向リンクおよび/または逆方向リンクのトラフィックが再開されたときに移動体ユニットがアイドル・モードを終了するまで、移動できない。
【0005】
アイドル移動体ユニットに対して情報が使用可能になると、無線通信システムは、情報が使用可能であることを示し、その移動体ユニットが情報を受信するためにアクティブ・モードになることを要求するページング・メッセージを送信する。しかし、上述のように、アイドル移動体ユニットは、基地局が好ましい基地局として選択されたことをその基地局に通知する必要はない。その結果、無線通信システムはアイドル移動体ユニットの正確なロケーションを知ることができないことがあり、そのため、多数のセルまたはセクタに対してページング・メッセージを提供することが必要になることがある。従来の無線通信システムは、ロケーション更新メッセージの送信に関するオーバーヘッドを減らしたい願望と、複数の基地局よりサービスを受ける複数のセルまたはセクタを含むトラッキング・エリアを定義することにより、ページング・メッセージの送信に関するオーバーヘッドを減らしたい願望とのせめぎ合いの中でバランスを取ろうとしている。その場合には、アイドル移動体ユニットは、2つのトラッキング・エリア間の境界を越えたとき、ロケーション更新メッセージを送信しなければならない可能性がある。このようにして、無線通信システムは、アイドル移動体ユニットが、最新のロケーション更新メッセージで示されたトラッキング・エリア内にある可能性が最も高いことを理解し、したがって、そのトラッキング・エリア内の基地局を介してページング・メッセージを提供することにより、処理されるページングを開始することができる。
【0006】
実世界では、移動体ユニットとの無線接続は、複数の無線通信システムを使用して行われ、それら無線通信システムの一部は最新の規格および/またはプロトコルに従って動作する可能性があり、さらに一部は1つまたは複数のレガシ規格および/またはプロトコルに従って動作する可能性がある。例えば、新規LTE/SAE無線通信システムは、最初は、そのシステムの上に既存のレガシ2G/3G/UMTS無線通信システムをオーバーレイすることにより、デプロイされることがある。新規無線通信システムおよびレガシ無線通信システムは、異なる規格および/またはプロトコルに従って動作する異なる無線インターフェース技術を利用する。レガシ2G/3G/UMTS無線通信システムは、少なくとも最初は、新規LTE/SAE無線通信システムより成熟していると期待され、したがって、レガシ無線通信システムは、少なくとも最初は、より良い、より信頼性の高い対象地域を提供すると期待される。その結果、移動体ユニットは、新規無線通信システムからの対象地域が失われたか、または利用できなくなった場合、レガシ無線通信システムを利用するものと考えられる。
【0007】
新規無線通信システムとレガシ無線通信システム間で移行が行われると、比較的大量の信号トラフィックが生成されることがあるが、その原因の少なくとも一端は、新規無線通信システムとレガシ無線通信システムの両方がトラッキング・エリアのセットをオーバーラップして定義することにあることが考えられる。その結果、移動体ユニットは、新規無線通信システムおよび/またはレガシ無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリア間の境界を越えるたびに2つのロケーション更新メッセージを提供する必要があることがある。例えば、移動体ユニットが、新規無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアからレガシ無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアに移行すると、その移動体ユニットは、新規無線通信システムとレガシ無線通信システムの両方にロケーション更新メッセージを提供する可能性がある。この移行は、移動体ユニットの移動、例えば、動き回っている移動体ユニットが新規無線通信システムとレガシ無線通信システムの対象地域間の境界を越えた結果として、またはシステム条件または環境条件の変更、例えば、新規無線通信システムおよび/またはレガシ無線通信システムによって提供されているチャネル品質が変化して、新規無線通信システムとレガシ無線通信システム間で移行がトリガされた結果として起きる可能性がある。
【0008】
ロケーション更新メッセージによって生成された信号トラフィックの量は、最初に新規無線通信システムがデプロイされたときにも特に多くなることがあり、それは、新規無線通信システムによってカバーされる対象地域がまだら状になっていて、新規無線通信システムとレガシ無線通信システム間で比較的多数の移行が行われた結果として起きる可能性がある。新規無線通信システムおよび/またはレガシ無線通信システムによって削除される呼の数は、信号トラフィックが増大すると、増加する可能性がある。したがって、最初に新規無線通信システムがデプロイされると、呼の削除数は不本意に増える可能性がある。さらに、異なる無線通信システムによって維持されていたトラッキング・エリア間の移行によって送信されるロケーション更新メッセージによってトラッキング・エリア更新がトリガされると、結果として、ソース無線通信システムは、その移動体ユニットに関連付けられた情報(コンテキストと呼ばれることもある)を解放する。このコンテキスト情報は、その移動体ユニットが元の無線通信システムに移行し直すと再作成される必要があり、そのことは、移動体ユニットが異なる無線通信システム間で頻繁にフリップフロップすると、過剰なリソース消費の原因になる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の問題うちの1つまたは複数の影響に対処することに関する。
以下で、本発明のいくつかの態様の基本的な理解を促すために、本発明の簡単な概要を説明する。この概要は、本発明の包括的な概説ではない。また、本発明のキーまたは重要な要素を特定することも、本発明の範囲を概説することも意図されていない。その唯一の目的は、後述される、より詳細な説明の序文として、簡略な形で多少の概念を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態では、第1および第2の無線通信システムと通信できるアイドル移動体ユニットを作動させる方法が提供されている。この方法の一実施形態は、アイドル移動体ユニットが第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアから第2の無線通信システムに関連付けられた第2のトラッキング・エリアに移行したことに応じてロケーション更新メッセージを提供することを含む。第1および第2の無線通信システムは、ロケーション更新メッセージの後にアイドル移動体ユニットをページングすることができる。
【0011】
本発明の別の実施形態では、第1および第2の無線通信システムと通信できるアイドル移動体ユニットをページングする方法が提供されている。この方法は、第1の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアおよび第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアを介してページング・メッセージを提供することを含んでよい。これらのトラッキング・エリアは、アイドル移動体ユニットが第2の無線通信システムに関連付けられた第1のトラッキング・エリアに移行したことに応じてアイドル移動体ユニットによって提供される少なくとも1つのロケーション更新メッセージに示される。
【0012】
本発明は、添付の図面と関連付けて記載される以下の説明を参照することにより理解できるであろう。この説明の中では、同じ参照番号は同じ要素を識別する。
【0013】
本発明は、種々の修正および代替形態が可能であるが、本発明の具体的な実施形態を図面に例示の目的で示し、本明細書において詳細に説明する。ただし、本明細書における具体的な実施形態の説明は、本発明を、開示された特定の形に限定するようには意図されておらず、それどころか、意図するところは、添付の特許請求の範囲で定義された本発明の範囲内に入るすべての修正、均等物、および代替形態を包含することであることを理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の例示的な実施形態を以下で説明する。明瞭にするために、本明細書では、実際の実施態様のすべての特徴は説明しない。当然ながら、そのような実際の実施形態の開発において、実施態様ごとに異なるシステム関連および業務関連の制約を順守するなど、開発者の特定の目標を達成するために多くの実施態様固有の決定を行うべきであることが理解されよう。さらに、そのような開発の努力は複雑で時間を消費する可能性があるが、それにもかかわらず、本開示の利益を得る当業者にはルーチン作業になる可能性があることを理解されたい。
【0015】
本発明の部分および対応する詳細な説明は、ソフトウェア、またはアルゴリズムおよびコンピュータ・メモリ内のデータ・ビットに対する動作の記号表現に関して示される。このような説明および表現は、当業者がその仕事の実体を他の当業者に効果的に伝える手段として使用されるものである。アルゴリズムとは、この用語が本明細書で使用された場合、一般に使用された場合と同様に、所望の結果に導く、自己矛盾のない一連のステップであると考えられる。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、ただし必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、組合せ、比較、およびそうでなければ操作が可能な光学的、電気的、または磁気的信号の形をとる。主として一般的な習慣が理由で、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などと呼ぶと便利であることが時々証明されている。
【0016】
ただし、これらの用語および同様の用語はすべて、適切な物理量に関連付けられており、これらの量に適用される便利なラベルにすぎないことを記憶にとどめておくべきである。他に特に断りがない限り、あるいは説明から明らかなように、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「判定」、「表示」などの用語は、コンピュータ・システムのレジスタおよびメモリ内の物理的、電子的量として表されるデータを操作し、コンピュータ・システムのメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報記憶、送信、または表示装置内で同様に物理量として表される他のデータに変換する、コンピュータ・システムまたは同様の電子計算装置のアクションおよびプロセスを指す。
【0017】
また、ソフトウェアが実現する本発明の態様は、普通は、何らかの形のプログラム記憶媒体上に符号化されるか、またはいずれかのタイプの送信媒体を介して実現されることにも留意されたい。プログラム記憶媒体は磁気式(例えば、フロッピ・ディスクまたはハード・ドライブ)または光学式(例えば、コンパクト・ディスク読取専用メモリ、すなわち「CD ROM」)であってよいし、読取専用またはランダム・アクセスであってよい。同様に、送信媒体はより対線、同軸ケーブル、光ファイバ、または当業者に知られている他の適切な送信媒体であってよい。本発明は、所与の実装のこれらの態様によって限定されることはない。
【0018】
本発明を、添付の図を参照しながら説明する。種々の構造、システム、およびデバイスを、説明を目的としてのみ、さらに当業者に周知の詳細で本発明を曖昧にしないように、図面に概略的に示す。それでも、添付の図面は、本発明の例示的な例を挙げて記載し説明するために含まれている。本明細書で使用される語および句は、当業者による、その語および句の解釈と矛盾しない意味を持つものと理解および解釈されたい。本明細書の用語または句の一貫した用法によって、その用語または句の特別な定義、すなわち、当業者によって解釈される通常の、習慣的な意味と異なる定義を意味することは意図されていない。用語または句が特別な意味、すなわち、当業者による解釈以外の意味を持つことが意図されている限り、そのような特別な定義が、明細書の中で、その用語または句の特別な定義を直接的に、明確に提供する定義らしい方法で明示的に記載される。
【0019】
図1は、通信システム100の例示的な一実施形態を概念的に示したものである。示された実施形態において、通信システム100は、無線接続を行うための2つの無線通信システム105(1〜2)を含んでいる。識別用指標(1〜2)は、個々の無線通信システム105(1〜2)および/またはそのサブセットを示すために使用されることがある。しかし、識別用指標(1〜2)は、無線通信システム群105を総称する場合は、省略してよい。この規則は、図面で、数字および1つまたは複数の識別用指標によって示された他の構成要素にも適用できる。本開示の利益を得る当業者は、無線通信システム105の選択された数は、例示であって、本発明は、2つの無線通信システム105を含むだけのシステム100に限定されないことを理解されたい。代替の実施形態では、通信システム100は、無線通信システム105をいくつ含んでもよい。
【0020】
無線通信システム105は、異なる無線インターフェース技術に従って動作する。本明細書で使用された場合、用語「無線インターフェース技術」は、無線接続を行うために無線通信システム105によって実施される規格および/またはプロトコル、ならびにその規格および/またはプロトコルを実施し、無線接続を行うために無線通信システム105によって使用されるハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを指すものと理解される。例示された実施形態では、無線通信システム105(1)は、レガシ無線インターフェース技術に従って動作する。本明細書で使用された場合、用語「レガシ」は、最新の無線インターフェース技術より前にリリースされ、および/またはデプロイされた規格および/またはプロトコルに従って動作する無線インターフェース技術を指す。例えば、無線通信システム105(1)は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって定義された第2世代(2G)汎用パケット無線ソース(GPRS)の規格および/またはプロトコルを実施してよい。別の例として、無線通信システム105(2)は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって定義された第3世代(3G)GPRSの規格および/またはプロトコルを実施してよい。3G規格および/またはプロトコルは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)の規格および/またはプロトコルと称されることもある。
【0021】
無線通信システム105(2)は、無線通信システム105(1)によって実施される無線インターフェース技術とは異なる無線インターフェース技術に従って動作する。例示された実施形態では、無線通信システム105(2)は、最新(新規)無線インターフェース技術を実施する。例えば、無線通信システム105(2)は、3GPPによって検討中のLong Term Evolution/System Architecture Evolution(LTE/SAE)規格および/またはプロトコルを実施してよい。無線通信システム105(2)によって実施される新規無線インターフェース技術は、無線通信システム105(1)によって実施されるレガシ無線インターフェース技術によってサポートされない、または認識されない可能性のある規格および/またはプロトコルに従って動作する。同様に、無線通信システム105(1)によって実施されるレガシ無線インターフェース技術は、無線通信システム105(2)によって実施される新規インターフェース技術によってサポートされない、または認識されない可能性のある規格および/またはプロトコルに従って動作する。
【0022】
無線通信システム105は、1つまたは複数の基地局110を介して無線接続を行う。しかし、本発明は、基地局群110を介して無線接続を行うことに限定されない。代替実施形態では、無線通信システム105は、アクセス・ポイント、アクセス・ネットワーク、基地局ルータなど、他のエンティティを介して無線接続を行ってもよい。それぞれの基地局110は、地理的エリアまたはセル115との無線接続を行う。
図1のセル群115は、ほぼ円形で、少なくとも部分的にオーバーラップするように描かれているが、実際のセル群115の地形は不規則であり(時間差もある)、セル群115の形状は、環境上の条件、および基地局群110によって採用される送信および/または受信パラメータに応じて異なってよい。一実施形態において、基地局群110は、基地局群110が関連のセル群115内の1つまたは複数のセクタに独立して、かつ同時に無線接続を行えるようにする指向性アンテナを備えてよい。
【0023】
基地局群110および関連のセル群115を使用して、1つまたは複数のトラッキング・エリアを定義することができる。明瞭にするため、および本発明を曖昧にしないように、
図1に示された各セル115はトラッキング・エリア115であると考える。しかし、本開示の利益を得る当業者は、本発明はこの特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。代替実施形態では、各トラッキング・エリア115は、2つ以上の基地局110に関連付けられた2つ以上のセルを含んでよい。例えば、典型的な無線通信システム100は、いくつかの基地局110のサービスを受けるいくつかのセルを含むトラッキング・エリア115との無線接続を行う。したがって、
図1に示された基地局群110およびセル群/トラッキング・エリア群115は、2つ以上の基地局、および各トラッキング・エリア115を形成することができる関連のセルを表してもよい。
【0024】
例示された実施形態では、移動体ユニット120が無線通信システム105(1)とのセッションを確立している。例えば、移動体ユニット120は、前に、基地局110(2)および/または無線通信システム105(1)内の別のエンティティ、例えば、無線ネットワーク・コントローラなど(図示せず)とのセッションを開始していたかもしれない。移動体ユニット120および無線通信システム105(1)は、セッションを確立するために使用できるセッション確立情報を形成、交換、および/またはネゴシエートしたかもしれない。セッション確立情報は、「コンテキスト」と称されることもある。例えば、無線通信システム105(1)が2Gまたは3G/UMTS規格および/またはプロトコルに従って動作する場合、そのセッション確立情報は、経路指定、サービスの品質、セキュリティ、課金など、セッションの態様を定義するために使用できるパケット・データ・プロトコル(PDP)コンテキストを含む。PDPコンテキストは、移動体ユニット120と、無線通信システム105(1)など、GPRSネットワーク全体で稼働している公衆データ網との間の論理的な関連付けである。各PDPコンテキストは、関連付けられたPDPアドレス、経路指定情報を含むアクセス・ポイント名(APN)、セッションに関するサービスの品質(QoS)、他の層によって提供されるサービスを使用しているPDPコンテキストを指す指標であるネットワーク・サービス・アクセス・ポイント識別子(NSAPI)、所与の接続に関して複数の双方向メッセージ・フローを見分けるために使用されるトランザクション識別子(TI)などの情報を含む。PDPコンテキストは、移動体ユニット102と基地局110(2)との間に無線ベアラを確立するために使用できる。
【0025】
移動体ユニット120は、1つまたは複数のトラッキング・エリア115にも関連付けられている。例えば、移動体ユニット120は、2G/3G規格および/またはプロトコルによって定義されたUTRAN登録エリア(URA)に関連付けられてもよい。したがって、無線通信システム105および移動体ユニット120は、移動体ユニット120を包含するトラッキング・エリア115を示す情報を保持することができる。例えば、無線通信システム105は、移動体ユニット120に関連付けられたトラッキング・エリア115を示す識別子を有することができる。無線通信システム105に関連付けられたトラッキング・エリア群115は、両方の無線通信システム105が、移動体ユニット120、および移動体ユニット120を包含するトラッキング・エリア群115の記録を保持するように、少なくとも部分的にオーバーラップしてよい。例示された実施形態において、無線通信システム105(1)に関連付けられたトラッキング・エリア群115(1〜2)は、無線通信システム105(2)に関連付けられたトラッキング・エリア群115(3〜4)とオーバーラップする。移動体ユニット120は、最初は、トラッキング・エリア群115(2〜3)に関連付けられており、したがって無線通信システム群105は、以下で詳しく説明されているように、移動体ユニット120を包含するトラッキング・エリア群115(2〜3)のうちの1つまたは複数を示す情報を有することができる。移動体ユニット120も、関連付けられたトラッキング・エリア群115(2〜3)を示す情報を有することができる。
【0026】
無線通信システム105(1)とのセッションを確立した後、
図1に示された移動体ユニット120はアイドル・モードになる。一実施形態では、基地局110(2)が、登録解除メッセージを移動体ユニット120に送信することによりアイドル・モードを起動することができる。次いで、サービス提供側基地局110(2)は、アイドル移動体ユニット120に関連付けられたトラフィック・チャネルを破棄し、そのアイドル移動体ユニットのネットワーク接続に関するすべての情報を公開する。アイドル移動体ユニット120は、アイドル・モードになっている間のみリスン(聞く)することができ、そのユニットに好ましい基地局からのメッセージのみを受信することができる。セッションに関する媒体アクセス制御(MAC)状態情報も、移動体ユニット120がアイドル・モードになったとき、例えば、移動体ユニットが、アイドル状態の期間のMAC状態を明示的に登録解除した場合、破棄することができる。本開示の利益を得る当業者は、本明細書で説明されるアイドル・モードまたはアイドル状態は、パケット・モビリティ管理(PMM)アイドル、Long Term Evolution(LTE)アイドル、またはUTRAN登録エリア(URA)−PCHなどのページング状態を含んでよいことを理解されたい。
【0027】
無線通信システム群105は、ページング・メッセージ、例えば、対象の移動体ユニット120について使用できる情報があることを示し、その移動体ユニット120がアクティブ・モードに移行するように要求するメッセージを提供することにより、アイドル移動体ユニット120に到達できる。例えば、URA内に存在し、URA−PCHページング状態にあるアイドル移動体ユニット120は、ページング・チャネル(PCH)を介してページングを行うことにより到達できる。
【0028】
アイドル移動体ユニット120は、異なる無線通信システム群105に関連付けられた基地局群110および/またはトラッキング・エリア群115との間で、矢印125で示されているように、移動または移行することがある。例示された実施形態では、移動体ユニット120は、無線通信システム105(1)内の基地局110(2)に関連付けられたトラッキング・エリア115(2)から無線通信システム105(2)内の基地局110(3)に関連付けられたトラッキング・エリア115(3)に移動する。例えば、移動体ユニット120は、レガシ(2G/3G)無線通信システム105(1)から新規(LTE/SAE)無線通信システム105(2)に移行することがある。当業者は、「移動」は、移動体ユニット120の実際の移動の結果、および/または環境条件または送信条件の変更の結果で起こり得ることを理解されたい。一実施形態では、移行した結果、移動体ユニット120は新しく好ましい基地局110を選択、またはキャンプオン(仮停泊)することがある。例えば、移動体ユニット120は、基地局群110(2〜3)のパイロット信号の強度の比較に基づいて基地局110(3)にキャンプオンすることを決める。あるいは、移動体ユニット120は、矢印125で示された移行の結果、移動体ユニット120が無線通信システム105(1)に関連付けられたトラッキング・エリア群115(1〜2)の間のトラッキング・エリア境界を越えても、基地局110(3)にキャンプオンし続けることもできる。
【0029】
アイドル移動体ユニット120は、無線通信システム群105のうちの1つまたは複数に1つまたは複数のロケーション更新メッセージを提供して、無線通信システム群105に、その移動体ユニット120は1つまたは複数の新しいトラッキング・エリア115内に入ったことを通知することができる。一実施形態では、移動体ユニット120は、ある1つの無線通信システム105に関連付けられたトラッキング・エリア115から、同じ無線通信システム105に関連付けられた別のトラッキング・エリアに移行したときにロケーション更新メッセージを提供する。しかし、両方の無線通信システム105がアイドル移動体ユニットをページングできることを望む場合があり、そのため、両方の無線通信システム105が、対応するシステム105に関する現行トラッキング・エリア群115を認識し続けることができるような方法でロケーション更新情報が提供される。したがって、ロケーション更新メッセージの後、両方の無線通信システム105がそのアイドル移動体ユニット120のページングを行える状態のままになる。例えば、最初はトラッキング・エリア115(2)内およびトラッキング・エリア115(3)内にもあって、2G/3G URA−PCH状態であったアイドル移動体ユニット120が、引き続いて、無線通信システム105(2)に関連付けられたトラッキング・エリア115(4)内の基地局110(4)にキャンプオンすると、そのアイドル移動体ユニット120は、無線通信システム105(2)を介してロケーション更新メッセージを提供し、無線通信システム105(1)内で2G/3G URA−PCH状態のままで存在できる。もう1つの例として、アイドル移動体ユニット120がトラッキング・エリア115(3)内でキャンプオンしたまま、トラッキング・エリア群115(1〜2)の間で移行した場合、そのアイドル移動体ユニット120は、トラッキング・エリア群115(2〜3)に関する識別子を有する
ロケーション更新メッセージを無線通信システム105(2)を介し
て提供することができる。
【0030】
図2Aは、ロケーション更新メッセージを提供する方法200の第1の例示的実施形態を概念的に示している。例示された実施形態では、
図1に示された移動体ユニット120のようなアイドル移動体ユニットが、異なる無線インターフェース技術を用いて動作する2つの無線通信システムに登録されている。例えば、その移動体ユニットは、2G/3G規格および/またはプロトコルに従って動作する第1の無線通信システムおよびLTE/SAE規格および/またはプロトコルに従って動作する第2の無線通信システムに登録されていてよい。一実施形態では、それらの無線通信システムの一方は、ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)とのインターフェースのプロキシとして動作する。すると、HLRからの情報は、両方の無線通信システム内で最新に維持することができる。例示された実施形態では、アイドル移動体ユニットは、最初は、それらの無線通信システムの一方に関連付けられたトラッキング・エリアにキャンプオンしている。例えば、そのアイドル移動体ユニットは、最初は、2G/3G無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアにキャンプオンしていることがあり、したがってURA−PCH状態になっていることがある。上述のように、このアイドル移動体ユニットは、LTE/SAE無線通信システムなど、他の無線通信システムのトラッキング・エリアに関連付けられていてもよい。例示された実施形態では、両方の無線通信システムがこのアイドル移動体ユニットに関するコンテキストを保持している。これらの無線通信システムは、この移動体ユニットによって、対応する無線通信システムに最も新しく報告されたトラッキング・エリアを示す情報も有する。
【0031】
このアイドル移動体ユニットは、次いで、(205で)新しいトラッキング・エリアにキャンプオンして、(210で)そのトラッキング・エリアは元の無線通信システムに関連付けられているか、別の無線通信システムに関連付けられているかを判定することができる。新しいトラッキング・エリアが元のトラッキング・エリアと同じ無線通信システムに関連付けられている場合、アイドル移動体ユニットは、(215で)元の無線通信システムを介してロケーション更新メッセージを提供し、元の無線通信システムはそのロケーション更新メッセージを用いて、その移動体ユニットに関連付けられた現行トラッキング・エリアを示す情報を更新することができる。アイドル移動体ユニットが、(210で)そのアイドル移動体ユニットは別の無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアにキャンプオンしていると判定すると、そのアイドル移動体ユニットは、(220で)新しい無線通信システムを介してロケーション更新メッセージを提供できる。例えば、最初は2G/3G無線通信システム内でキャンプオンしていたアイドル移動体ユニットが、(205)でLTE/SAE無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリアにキャンプオンすると、そのアイドル移動体ユニットは、(220で)そのLTE/SAE無線通信システムを介してロケーション更新メッセージを提供することができる。
【0032】
例示された実施形態では、両方の無線通信システムが(225)でアイドル移動体ユニットのそれぞれのコンテキストを保持している。したがって、新しい無線通信システムを介して(220で)提供されたトラッキング・エリア更新は、結果として、他方のシステムのコンテキストを公開することはない。移動体ユニットおよびネットワークの両方が(225で)両方の無線通信システムに必要な完全な情報を保持している。新しい無線通信システムを介して(220で)提供されたロケーション更新メッセージは、他方の無線通信システム内の、そのアイドル移動体ユニットのページング状態を変更することもない。例えば、ロケーション更新メッセージがオーバーレイされたLTE/SAE無線通信システムを介して提供された場合、UMTS内で移動体ユニットのURA−PCH状態が終了することはない。その場合、(225で)両方の無線通信システムが移動体ユニットのページングを行うために使用できるコンテキストおよびトラッキング・エリア識別子を保持しているので、アイドル移動体ユニットは両方のシステムを使用してページングされることが可能である。
【0033】
図2Bは、アイドル移動体ユニットをページングする方法250の第1の例示的実施形態を概念的に示している。例示された実施形態では、異なる無線インターフェース技術に従って動作する2つの無線通信システムによって(255で)ページング・メッセージが提供される。それぞれの無線通信システムに関連付けられたアイドル移動体ユニットのコンテキストおよび/またはトラッキング・エリア識別子を用いて、(255で)アイドル移動体ユニットのページのためのトラッキング・エリアが判定される。次いで、無線通信システムは、アイドル移動体ユニットから応答が受信されたかを、例えば、1つまたは複数のタイマを使用して(260で)判定する。(260で)応答が受信されない場合、無線通信システムは、最後に報告されたトラッキング・エリアに基づいて判定された他のトラッキング・エリアを介して(255で)追加ページング・メッセージを提供する。
【0034】
ページング・メッセージへの応答が(260で)受信されて、アイドル移動体ユニットが無線通信システムの1つとのアクティブ・セッション用にリソースの確立を要求する場合、リソースの確立を要求するために使用される無線通信システムが(265で)判定される。アクティブ・セッションは、応答を送信するために使用された無線通信システムを介して移動体ユニットとの間に(270で)確立される。例えば、移動体ユニットがLTE/SAE無線通信システムを介してリソースの要求を送信すると、LTE/SAE無線通信システムとの間に(270で)アクティブ・セッションが確立できる。一実施形態では、応答無線通信システムへ他方のシステムから追加情報が転送できる。次いで、非応答無線通信システムから(275で)そのコンテキストが除去できる。コンテキストの(275での)除去には、非応答システム内のリソースの破棄が含まれることがあり、リソースが破棄された結果、アクティブな移動体ユニットのコンテキストは無線通信システムの1つに保持されるだけなので、より単純な状態になることができる。このことは、後続のハンドオーバへの依存性も除去することがある。例えば、移動体ユニットがLTE/SAE内でベアラを確立した場合、UMTS内のURA−PCH状態は除去される。本開示の利益を得る当業者は、移動体ユニットによって起動されたアイドル移動体ユニットからの要求に応じて、アクティブ・セッションが形成されるとき、類似の方法が使用できることを理解されたい。
【0035】
一実施形態では、両方の無線通信システムが、移動体ユニットがアクティブ状態にあるときも移動体ユニットのコンテキストを保持することができる。したがって、一方のシステム内でアクティブに変更されても、結果として、他方のシステム内でリソースの破棄は行われない。この実施形態では、各システムでの前の状態によっては複数のハンドオーバ手順が定義できる。例えば、LTEアクティブ・モードにあるときに、移動体ユニットが1つの無線ネットワーク・コントローラ(RNC)内でURA−PCHであった場合、その移動体ユニットは、別のRNC内のセルに移動する。そのようなハンドオーバは、UMTS内で、ある1つのRNC内のURA−PCHから別のRNC内のアクティブへの変更としてモデル化することができ、LTEコンテキストは「休止」状態で保持できる。
【0036】
図3Aは、ロケーション更新メッセージを提供する方法300の第1の例示的な実施形態を概念的に示している。例示された実施形態では、
図1に示された移動体ユニット120のようなアイドル移動体ユニットは、異なる無線インターフェース技術を用いて動作する2つの無線通信システムに登録されている。第2の例示的な実施形態では、ただ1つのシステムが無線通信システムに対するトラッキング・エリアだけでなく、移動体ユニット・コンテキストも保持している。例えば、移動体ユニット・コンテキストは、その移動体ユニットに関連付けられた最後のアクティブ・セッションをサポートした無線通信システムに保管できる。他方の無線通信システムは、移動体ユニット識別子、および無線通信システムに対するトラッキング・エリアを保管する。アイドル移動体ユニットがある1つの無線通信システム内でキャンプオンしている場合、他方のシステム内で移動体ユニットが活動すると、移動体ユニットのコンテキストがただ1つのシステムで保持されるように、元の無線通信システム内のコンテキストは除去される。
【0037】
上述のように、移動体ユニットは、異なる無線通信システムに関連付けられているかどうかが不明な異なるトラッキング・エリア間で移動または移行することがある。移動体ユニットが、それが一方の無線通信システムの新しいトラッキング・エリア内にあることを(305で)検出すると、移動体ユニットは、(310で)その新しいトラッキング・エリアは、その無線通信システムに関連付けられた、前に報告されたトラッキング・エリアの1つであるかを判定する。新しいトラッキング・エリアが、前に報告されたトラッキング・エリアの1つであって、その移動体ユニットは、一方のシステムの、前に報告された同トラッキング・エリアから他方のシステムの、前に報告された同トラッキング・エリアに移動したことを示していると、ロケーション更新メッセージは送信されず、その移動体ユニットは、(305で)別の新しいトラッキング・エリアを検出するのを待つ。したがって、移動体ユニットは、移動体ユニットが前に報告されたトラッキング・エリアの1つの中にとどまっている限り、2つの無線通信システム間を自由に移動できる。
【0038】
移動体ユニットが、おそらく両方の技術を継続的にスキャンすることにより、(310で)その新しいトラッキング・エリアが、これらの無線通信システムに関連付けられた、前に報告されたトラッキング・エリアの1つでないと判定すると、その移動体ユニットは、(315で)現行システムを介してロケーション更新メッセージを提供する。例えば、移動体ユニットがURA−PCHまたはアイドル状態になったときに、その移動体ユニットが2G/3G無線通信システム内でキャンプオンしていた場合、その移動体ユニットは、2G/3G無線通信システムおよびLTE/SAE無線通信システムの両方に関連付けられたトラッキング・エリアをモニタする。移動体ユニットが(310で)LTE/SAE無線通信システムの、前に報告されたトラッキング・エリアとは異なる、LTE/SAE無線通信システムの新しいトラッキング・エリアに入ったと判定した場合、その移動体ユニットは、(315で)その新しいトラッキング・エリアを示す情報を含んだロケーション更新メッセージを提供することができる。そのロケーション更新メッセージは、上記の例では、2G/3G無線通信システムである元のシステムを使用して(315で)提供されてよい。一実施形態では、LTE/SAEトラッキング・エリア情報が、ユーザ・コンテキストが保管されているユーザ・プレーン機器(UPE)またはノードに渡される。これは、必ずしも、その移動体ユニットがLTE/SAEシステムに登録されていることを意味するわけではない。
【0039】
同様に、移動体ユニットが元々はLTE/SAE無線通信システムに関連付けられたトラッキング・エリア内でキャンプオンしていた場合、1つのシステムのみが移動体ユニット・コンテキストを保管し、この例では、移動体ユニット・コンテキストはLTE/SAE無線通信システム内に保管されているので、その移動体ユニットは、UMTS内でURA−PCHになることはできない。この場合は、移動体ユニットは、LTE/SAEシステムを介してUMTSルーティング・エリアを提供する。このように、移動体ユニットが、それが2G/3G無線通信システムの、前に報告されたトラッキング・エリアとは異なる、同じ2G/3G無線通信システムの新しいトラッキング・エリアに入ったと(310で)判定すると、その移動体ユニットは、新しいトラッキング・エリアを示す情報を含むロケーション更新メッセージを(315で)提供することができる。ロケーション更新メッセージは、この例では、LTE/SAE無線通信システムである元のシステムを使用して(315で)提供されてよい。
【0040】
第2の例示的実施形態の1つの変形において、移動体ユニットがLTE/SAEにキャンプオンしている場合には、移動体ユニットは後続のLTE/SAEトラッキング・エリアのみをチェックするのであれば、他方の技術での継続的なバックグラウンド・スキャンは回避してよい。したがって、例えば、移動体ユニットがUMTS無線通信システムを介してURA IDを更新したとき、移動体ユニットはLTE/SAEトラッキング・エリアを報告する可能性がある。すると、その移動体ユニットは、上述のように、UMTSおよびLTE/SAE内のトラッキング・エリア間で移動することが許可されることがある。移動体ユニットが、報告されたトラッキング・エリアでないLTE/SAEセルにキャンプオンしている場合、その移動体ユニットは、LTE/SAE無線通信システムを介してトラッキング・エリア更新を行い、それにより、移動体ユニット・コンテキストを2G/3G無線通信システムから除去することがある。
【0041】
第2の例示的実施形態の1つの変形において、両方の無線通信システム内で一時識別子が割り振られてよいが、移動体ユニットへは、一方のシステムのみを介して送ることができる。例えば、一時識別子は、移動体ユニットがトラッキング更新信号処理を行ったのと同じ技術を介して移動体ユニットに送ることができる。したがって、移動体ユニットがUMTS URA−PCH状態にあって、LTE/SAEトラッキング・エリアを含んでいる場合、LTE/SAE移動体ユニット識別子が移動体ユニットに割り振られて、UMTSシステム自体を介して送られる。移動体ユニットをページングする必要がある場合、それぞれのシステムのトラッキング・エリア識別子が使用できる。移動体ユニットを常時URA−PCHにしておくことがそれだけ重要と考えられておらず、移動体ユニットがPMM アイドルになってもよい場合、UMTSに保持されるべきUEコンテキストはSGSNコンテキストのみである。
【0042】
図3Bは、アイドル移動体ユニットをページングする方法350の第2の例示的な実施形態を概念的に示している。例示された実施形態では、異なる無線インターフェース技術に従って動作する2つの無線通信システムによって(355で)ページング・メッセージが提供される。それぞれの無線通信システムに関連付けられたアイドル移動体ユニットのコンテキストおよび/またはトラッキング・エリア識別子を用いて、(355で)アイドル移動体ユニットのページのためのトラッキング・エリアが判定される。次いで、無線通信システムは、アイドル移動体ユニットから応答が受信されたかを、例えば、1つまたは複数のタイマを使用して(360で)判定する。(360で)応答が受信されない場合、無線通信システムは、最後に報告されたトラッキング・エリアに基づいて判定された他のトラッキング・エリアを介して(355で)追加ページング・メッセージを提供する。ページング・メッセージへの応答が(360で)受信されて、アイドル移動体ユニットが無線通信システムの1つとのアクティブ・セッション用にリソースの確立を要求する場合、リソースの確立を要求するために使用された無線通信システムが(365で)判定される。
【0043】
応答無線通信システムが、移動体ユニットのコンテキストを現在保管している無線通信システムと同じであると(370で)判定されると、要求されたアクティブ・セッションが(375で)応答無線通信システムを介して確立できる。例えば、要求されたアクティブ・セッションは、(375で)応答無線通信システムに関連付けられたシステム固有のプロシージャを用いて確立できる。応答無線通信システムが、移動体ユニットのコンテキストを現在保管している無線通信システムと異なると(370で)判定されると、セッションは(380で)新しい無線通信システムにハンドオフされることがある。例えば、順方向ハンドオフが、(380で)例えば、他方のシステムでの移動体ユニット要求またはページング応答によってトリガされることがある。
【0044】
本発明は、本明細書の教示の受益者である当業者には明らかな、異なるが均等の方法で修正および実施できるので、上記で開示された特定の実施形態は例示のためだけである。さらに、添付の特許請求の範囲に記載されたことを除いて、本明細書に示された構成または設計の詳細に限定されることは意図されていない。したがって、上記で開示された特定の実施形態は変更または修正することが可能であることは明らかであり、そのような変形は、本発明の範囲から逸脱しないと考えられる。したがって、本明細書で求める保護は、添付の特許請求の範囲の記載のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明による通信システムの例示的な一実施形態を概念的に示した図である。
【
図2A】本発明による、ロケーション更新メッセージを提供する方法の第1の例示的な実施形態を概念的に示した図である。
【
図2B】本発明による、アイドル移動体ユニットをページングする方法の第1の例示的な実施形態を概念的に示した図である。
【
図3A】本発明による、ロケーション更新メッセージを提供する方法の第2の例示的な実施形態を概念的に示した図である。
【
図3B】本発明による、アイドル移動体ユニットをページングする方法の第2の例示的な実施形態を概念的に示した図である。