特許第5767013号(P5767013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767013
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】電子制御ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20150730BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20150730BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
   B60R16/02 610B
   H05K5/00 B
   H05K7/00 M
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-103254(P2011-103254)
(22)【出願日】2011年4月13日
(65)【公開番号】特開2011-235885(P2011-235885A)
(43)【公開日】2011年11月24日
【審査請求日】2014年4月14日
(31)【優先権主張番号】TO2010U000064
(32)【優先日】2010年4月13日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】511029154
【氏名又は名称】ゲイト エッセ.エルレ.エルレ.
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ブーサ
(72)【発明者】
【氏名】ジョバンニ デルサント
【審査官】 前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−012476(JP,U)
【文献】 特開平10−059153(JP,A)
【文献】 特開2005−110497(JP,A)
【文献】 実開平04−130481(JP,U)
【文献】 実開昭60−125779(JP,U)
【文献】 実開昭64−041173(JP,U)
【文献】 実開昭61−129388(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
H05K 5/00
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御ユニットであって、
複数の電気及び/又は電子部品がマウントされるプリント回路基板と、
前記プリント回路基板を収容し、フレームを有する成形プラスチック材料の中間構造体を含むケーシングと、
成形過程中に前記中間構造体内に部分的に組み込まれ、前記プリント回路基板に接続される少なくとも2つの導電性部材と、
前記制御ユニットにより制御される装置に接続するための、対応する電気絶縁被覆が施された少なくとも2つの可撓性導体と、
を含み、各々の導体は、前記導電性部材のそれぞれに恒久的に接続された端部を有し、該導体と該導電性部材との間の接続部は、電気絶縁材料により覆われ、流体密封式にシールされることを特徴とする電子制御ユニット。
【請求項2】
前記中間構造体内に周辺区画が形成され、前記導体の前記端部が前記区画内に延び、そこで前記導電性部材に恒久的に接続され、前記電気絶縁材料が該区画を充填する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項3】
前記導電性部材の各々が、L字形状であり、互いに実質的に垂直な第1の分岐部及び第2の分岐部を含み、前記第1の分岐部が、前記中間構造体により流体密封式に組み込まれ、前記第2の分岐部が、前記区画内に延びる、請求項2に記載の制御ユニット。
【請求項4】
前記中間構造体が、これらの間に間隙が形成された状態で、互いに向き合い、かつ、互いから離間配置された2つの周辺形成部を含み、
前記導体が、前記2つの周辺形成部を通って前記ケーシングの外側から内側に延び、前記中間構造体の成形過程中、前記絶縁被膜が施された該導体が、前記形成部内に流体密封式に組み込まれる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の制御ユニット。
【請求項5】
前記間隙が、該間隙において前記導体の前記電気絶縁被覆を覆い、シールする電気絶縁材料により、流体密封式にシールされる、請求項4に記載の制御ユニット。
【請求項6】
前記導体が、はんだ付け、溶接、又は蝋付けにより、前記導電性部材に接続される、請求項1から請求項5のいずれかに記載の制御ユニット。
【請求項7】
前記電気絶縁材料が、合成樹脂、特にシリコン樹脂又はエポキシ樹脂である、請求項1から請求項6のいずれかに記載の制御ユニット。
【請求項8】
前記導体がマルチストランド接続ケーブルを形成する、請求項1から請求項7のいずれかに記載の制御ユニット。
【請求項9】
前記導電性部材が、前記制御ユニットの出力端子を形成する、請求項1から請求項8のいずれかに記載の制御ユニット。
【請求項10】
前記制御ユニットが、電気ファン、特に、自動車のエンジン冷却システムの電気ファンの速度制御ユニットである、請求項1から請求項9のいずれかに記載の制御ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御ユニット、特定的には、電気ファンのための速度制御ユニットに関する。
より具体的には、本発明は、複数の電気及び/又は電子部品がマウントされるプリント回路基板と、成形プラスチック材料の収容及び支持構造体と、成形の過程においてこの構造体の周辺ハウジング内に部分的に組み込まれ、かつ、プリント回路基板に接続されて制御ユニットの出力端子として働く、少なくとも2つの導電性部材と、対応する電気絶縁被覆が施された少なくとも一対の可撓性導体とを含むマルチストランド接続ケーブルとを含み、各々の導体は、制御ユニットにより制御される装置に接続するために出力端子の1つに接続されている、電子制御ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの電子制御ユニットが、本出願人が保持する特許文献1に説明され、示される。制御される装置への接続を目的として、この従来技術の制御ユニットは、マルチストランド接続ケーブルの端部に接続される、例えば雄型の対応するコネクタ要素を挿入することができる、例えば雌型の特有のコネクタ形成部を有する。
この解決法は、水浸潤の問題を生じさせ、出力コネクタにおける絶縁損失を招くことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,085,138号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、この問題の克服を可能にする電子制御ユニットに対する要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、1つの態様において、本発明は、複数の電気及び/又は電子部品がマウントされるプリント回路基板と、プリント回路基板を収容し、フレームを有する成形プラスチック材料の中間構造体を含むケーシングと、成形過程中に中間構造体に部分的に組み込まれ、プリント回路基板に接続される少なくとも2つの導電性部材と、制御ユニットにより制御される装置に接続するための、対応する電気絶縁被覆が施された少なくとも2つの可撓性導体とを含み、各々の導体は、導電性部材のそれぞれに恒久的に接続された端部を有し、導体と導電性部材との間の接続部は電気絶縁材料により覆われ、流体密封式にシールされる、電子制御ユニットを提供する。
【0006】
中間構造体内に周辺区画が形成され、導体の端部が該区画内に延び、そこで導電性部材に恒久的に接続され、電気絶縁性材料が該区画を充填することが好ましい。
【0007】
導電性部材の各々は、L字形状であり、互いに実質的に垂直な第1の分岐部及び第2の分岐部を含み、第1の分岐部は中間構造体により流体密封式に組み込まれ、第2の分岐部は、区画内に延びることが好ましい。
【0008】
中間構造体は、間に間隙が形成された状態で、互いに向き合い、かつ、互いに離間配置された2つの周辺形成部を含み、導体は2つの周状構成を通ってケーシングの外側から内側に延び、中間構造体の成形過程中、電気絶縁被覆が施された導体が、該形成部内に流体密封式に組み込まれることが好ましい。
【0009】
間隙は、該間隙において導体の電気絶縁被覆を覆い、シールする電気絶縁性材料により、流体密封形式にシールされることが好ましい。
【0010】
導体は、はんだ付け、溶接、又は蝋付けにより、導電性部材に接続されることが好ましい。
【0011】
電気絶縁性材料は、合成樹脂、特にシリコン樹脂又はエポキシ樹脂であることが好ましい。
【0012】
可撓性導体は、マルチストランド接続ケーブルを形成することが好ましい。
【0013】
導電性部材は、制御ユニットの出力端子を形成することが好ましい。
【0014】
制御ユニットは、電気ファン、特に、車のエンジン冷却システムの電気ファンの速度制御ユニットであることが好ましい。
【0015】
ここで本発明の好ましい実施形態が、添付の図面を参照して単なる例証として説明される。図において、1つより多い図に示される同一の構造体、要素又は部品は、一般に、それらが示される全ての図において、同じ参照符号を示すラベルが付されている。図に示される構成要素及び構造部の寸法は、一般に、表示の便宜上及び表示を明確にするように選択されているものであり、必ずしも縮尺通りに描かれていない。以下に図を列挙する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】組み立てられた状態で示される、本発明による電子制御ユニットの上からの平面図である。
図2図1の線II−IIに沿って取られた断面図である。
図3】マルチストランド接続ケーブルへの接続領域を示す、図1の制御ユニットの収容又は支持構造体、或いはフレームの周辺部分の斜視図である。
図4】マルチストランド接続ケーブルの端部と図1の制御ユニットの出力端子との間の接続部を示す部分斜視図である。
図5】マルチストランド・ケーブルを図1の制御ユニットの出力端子に接続する領域のシール完了時の収容及び支持構造体を示す、さらに別の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面、特に図1及び図2において、参照符号1は、本発明の好ましい実施形態による電子制御ユニットの全体を示す。図示される例示的な実施形態において、制御ユニット1は、電気ファンの回転速度、特定的には自動車用、特に自動車のエンジン冷却システム用のファンの回転速度を調整又は制御するためのユニットである。しかしながら、本発明は、この特定の用途に限定されるものではない。
【0018】
ユニット1は、全体を2として示すケーシングを含む。図示される実施形態において、このケーシングは、事実上、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等のプラスチック材料から作られた上部カバー3と、同様にPBT等の成形プラスチック材料から作られた中間構造体4(図2)と、アルミニウム又はアルミニウム合金等の金属から作られ、底部カバーとしても機能するヒートシンク5とを含む。
【0019】
特に図3及び図5に示されるように、中間構造体4は、フレーム6と、支持部とを含む。フレーム6は実質的に矩形であり、事実上直線状の3つの側部6a、6b及び6c、並びに、外方に突出する付属部7を有する第4の側部6dを有する。フレーム6は、側部6dと対向する側部6b上に、図1及び図5において全体が8として示される多端子電気入力コネクタを有する。フレーム6は、それぞれ上縁部及び下縁部を形成する2つの対向する周縁部13及び14を有し、そこに15及び16で示される対応する凹部又は溝が形成される。これらの凹部又は溝15及び16は、合成樹脂、特にシリコン樹脂又はエポキシ樹脂等の、溝の中に流し込まれたシール材料の介在により、上部カバー3及びヒートシンク5の対応する突出する縁部に係合する。
【0020】
電子制御ユニット1は、この上に、具体的にはSMDとして知られる、複数の電気及び/又は電子部品が取り付けられたプリント回路基板又はカード11(図2)を含む。図2は、特に、C1、C2、C3及びC4で示されるコンデンサを示す。コンデンサC4は、上述の付属部7内に形成された隙間34内に形成される。プリント回路基板11は、他の部品、特定的にはMOSFETS又は類似のトランジスタ等の能動部品、及び関連した部品を支持することができる。
【0021】
プリント回路基板11により支持される部品を構成し、接続するための手順の詳細については、例えば、上述の特許文献1を参照することができる。
【0022】
図3を参照すると、付属部7に隣接した溝15の内壁の一部分が、2つの隣接した仕切り15a及び15bを形成し、これらが互いに組み合わされて、前述の溝の外壁の対向部分15cと共に、事実上文字Bの形状である区画17を形成する。仕切り15a及び15bにおいて、区画17の基部壁は対応する凹部18及び19を含み、その中に、フレーム6の成形過程中、対応する導電性部材20、21が組み込まれる。
【0023】
図4に示すように、図示される実施形態における導電性部材20及び21は、文字Lの形態で形作られており、対応する事実上垂直方向の分岐部20a及び20b、並びに、事実上水平方向の分岐部20b及び21bを有する。部材20及び21の分岐部20a及び21aはフレーム6内に組み込まれ、これらの下端部は、プリント回路基板11に接続される。導電性部材20及び21は、特に、電子制御ユニット1の出力端子を形成する。
【0024】
部材20及び21の分岐部20b及び21bは、例えば、はんだ付け、溶接、又は蝋付けにより、図3乃至図5に全体として24で示されるマルチストランド・ケーブルの対応する導体22、23の端部に恒久的に接続される。このマルチストランド・ケーブル24は、電子制御ユニット1と、電気ファン(図示せず)等の制御される装置との間に接続を与えることを目的としている。
【0025】
ケーブル24の導体22及び23の各々には、対応する電気絶縁被覆が施されている。これらの導体22及び23は、図3及び図5において25及び26により示されるフレーム6の2つの周辺形成部又は壁部を通って、ケーシング2の外側から内側に延びる。これらの形成部は、間隙27がこれらの間に形成されるように、互いに向き合い、互いに離間配置される(図3)。フレーム6の成形過程中、電気絶縁被膜が施されたケーブル24の導体22及び23は、形成部25及び26内に流体密封式に組み込まれる。
【0026】
図3に示すように、特に、フレーム6の内側の導体22及び23の端部は、区画17内、特にその凹部18及び19内に延び、上述のように、そこで出力端子20及び21に恒久的に接続される。次に、区画17及び関連した凹部18及び19は、ある量の電気絶縁材料、特定的には、フレーム6の上縁部13の溝15内に流し込まれたものと同じ合成樹脂で充填され、流体密封式にシールされる。したがって、出力端子20、21と導体22、23との間の接続部が、効果的に埋め込まれ、電気絶縁材料によってシールされる。
【0027】
好都合なことに、フレーム6の形成部25と26との間に形成される間隙27も、ある量の電気絶縁シール材料、特定的には、溝15及び区画17のために用いられるものと同じ樹脂で充填され、シールされる。したがって、間隙27内に延びる導体22及び23の電気絶縁被覆の部分が、効果的に覆われ、シールされる。
【0028】
導体22及び23の電気絶縁被覆の周りの間隙27をシールするために合成樹脂を用いることにより第1の障壁が形成され、形成部25及び26の領域において、導体22及び23の被覆上にフレーム6のプラスチック材料を過剰成形(オーバーモールド)することにより第2の障壁が与えられ、区画17内にシールを形成するために合成樹脂を用いることにより第3の障壁が形成されるため、上述の解決法により、ケーブル24と制御ユニット1の出力端子20、21との間の接続部への水浸潤に対して、三重の障壁を設けることが可能になる。
【0029】
本発明は1つ又はそれ以上の好ましい実施形態に関して説明されるが、当業者であれば、種々の修正が可能であることを理解すべきである。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照することによってのみ定められる。
【0030】
本出願の説明及び特許請求の範囲において、「含む(comprise)」、「含む(include)」、「収容する(contain)」及び「有する(have)」の動詞の各々及びこれらの変形は、述べられた項目の存在を指定するが、付加的な項目の存在を除外しないように、包括的な意味で用いられている。
【符号の説明】
【0031】
1:電子制御ユニット
2:ケーシング
3:上部カバー
4:中間構造体
5:ヒートシンク
6:フレーム
6a、6b、6c、6d:フレームの側部
7:付属部
8:多端子電気入力コネクタ
11:プリント回路基板
13、14:周縁部
15、16:凹部
15a、15b:ベイ
15c:対向部分
20、21:導電性部材
20a、20b、21a、21b:導電性部材の分岐部
22、23:導体
24:マルチストランド・ケーブル
25、26:周辺形成部
27:間隙
34:隙間
C:コンデンサ
図1
図2
図3
図4
図5