【文献】
T-Mobile G1 User Guide,米国,google, Inc.,2008年 9月12日,Document Rev 08,p.1-20,[検索日]2014/09/30,URL,http://www.manualowl.com/m/HTC/T-Mobile-G1/Manual/184535
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のセグメント領域のうち、一のセグメント領域が少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接するタッチパネル上で、隣接する複数の前記セグメント領域からなる登録パターンに、自機が有する機能のいずれかを対応付けて記憶するパターン記憶ステップと、
ユーザが連続的に接触した複数の前記セグメント領域を入力パターンとして認識するパターン認識ステップと、
前記パターン認識ステップで認識された前記入力パターンと、前記パターン記憶ステップで記憶された前記登録パターンと、を比較して一致しているとき、当該登録パターンに対応付けられている前記機能を起動する機能起動ステップと、
を備える携帯端末装置の制御方法であって、
前記登録パターンを構成する前記セグメント領域の少なくとも一つの順序を正規の書き順とは逆にして指定する順序指定情報を、当該登録パターンに対応付けて記憶するパターン記憶ステップと、
前記入力パターンを認識し、当該入力パターンを構成する前記セグメント領域を認識した順序を示す認識順序情報を生成するパターン認識ステップと、
前記入力パターンと比較して一致する前記登録パターンに対応付けられた前記順序指定情報によって指定される前記セグメント領域の順序と、前記パターン認識ステップにより生成された前記認識順序情報が示す当該セグメント領域の順序と、を比較して一致するとき、当該登録パターンに対応付けられている前記機能を起動する機能起動ステップと、
を備える携帯端末装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0016】
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯端末装置を示す構成図である。本実施形態の携帯端末装置100は、CPU(中央処理装置)10を搭載しており、CPU10はバス25を介して各構成要素と接続し、種々のデータやプログラム等を授受することができる。また、CPU10は受け付けたプログラムを実行することによって、種々の機能を実現することができる。
【0017】
このうちROM11は、CPU10が実行するための各種の制御用プログラム等の固定的なデータを格納したリード・オンリ・メモリである。
【0018】
作業用メモリ12はRAM(ランダム・アクセス・メモリ)によって構成されており、CPU10がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納する。
【0019】
フラッシュメモリ13は、電話帳機能によって登録されている個人名(法人名)、電話番号、メールアドレス等の書き換え可能なデータが格納されている。
【0020】
音声出力部15は、CPU10で処理されたデジタル信号をスピーカ14から音声出力可能なアナログ信号に変換する回路である。
【0021】
音声入力部17は、マイク16から取得したアナログ信号をCPU10で処理可能なデジタル信号に変換する回路である。
【0022】
操作入力部18は、タッチパネル19やキーパネル20が受け付けたユーザの操作入力をCPU10が処理可能なデジタル信号に変換する回路である。
【0023】
タッチパネル19は、複数のセグメント領域を有しており、それぞれのセグメント領域はユーザの接触を検知する。そして、タッチパネル19は、複数のセグメント領域のうち、一のセグメント領域が少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接している。また、タッチパネル19は、ユーザの接触を検知したセグメント領域の位置や、その位置の移動に応じてユーザの操作入力を受け付ける。
【0024】
なお、タッチパネル19の検知方式は、静電容量方式であってもよいし、感圧方式であってもよい。また、タッチパネル19の検知方式に応じて、タッチパネル19はユーザの手の指による接触を検知可能でもよいし、タッチペン等の専用ツールによる接触を検知可能でもよい。
【0025】
キーパネル20は、複数のキーを有しており、ユーザが押下したキーを検知することができる。そして、キーパネル20はユーザが押下したキーの種類や組み合わせに応じてユーザの操作入力を受け付ける。
【0026】
表示制御部21は、CPU10との間で授受するデータ等に基づいて表示部22を制御する制御回路である。表示部22は、白黒あるいはカラーの液晶パネルあるいは有機EL(電子蛍光)等の表示装置である。
【0027】
通信部23は、CPU10で処理されたデータ等を、アンテナ24を介して外部に送信可能な無線信号に変換する回路であり、また外部から受信した無線信号をCPU10で処理可能なデータ等に変換する回路である。
【0028】
図2は、携帯端末装置100が備えるタッチパネル19の例を示す図である。なお、
図2においては、セグメント領域の外郭を実線で図示しているが、これはタッチパネル19が認識可能であればよく、ユーザが視認可能であっても、視認不可能であってもよい。
【0029】
タッチパネル19が備えている複数のセグメント領域は、少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接するセグメント領域を少なくとも一つ含んでいる。ここで、隣接しているとは、互いのセグメント領域の外郭の一部または全部が線で接していることを意味しており、点で接するセグメント領域は除かれる。
【0030】
例えば、
図2(A)に示すタッチパネル19は、4つの三角形のセグメント領域A1〜A4によって構成され、網掛けされているセグメント領域A2が3つの方向に対して他のセグメント領域A1、A3、A4と隣接している。また、
図2(B)に示すタッチパネル19は、9つの四角形のセグメント領域B1〜B9によって構成され、網掛けされている5つのセグメント領域B2、B4、B5、B6、B8が3〜4の方向に対して他のセグメント領域と隣接している。さらに、
図2(C)は、22個のセグメント領域によって構成され、全部のセグメント領域が3〜6の方向に対して他のセグメント領域と隣接している。
【0031】
図3は、第1の実施形態に係る携帯端末装置100における機能ブロック図である。本実施形態の携帯端末装置100は、パターン記憶部106と、パターン認識部101と、機能起動部102と、ファイル管理部103と、メール作成部104と、電話帳管理部105と、を備えている。
【0032】
なお、パターン記憶部106は、
図1のCPU10の処理によって上記登録パターンを記憶させた、
図1のフラッシュメモリ13に含まれる記憶領域である。そして、パターン認識部101、機能起動部102、ファイル管理部103、メール作成部104および電話帳管理部105は、
図1に示すCPU10がROM11に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現されるソフトウェア機能である。
【0033】
パターン記憶部106は、タッチパネル19が有するセグメント領域のうち、隣接する複数のセグメント領域からなる登録パターンに、自機(携帯端末装置100)が有する機能のいずれかを対応付けて記憶する。
【0034】
図4は、第1の実施形態に係る携帯端末装置100(パターン記憶部106)に記憶される登録パターンとそれに対応付けられる機能とを示す図である。なお、ここで示される登録パターンは、
図2(A)のタッチパネル19を例としたものである。
【0035】
例えば、
図2(A)のタッチパネル19におけるA1、A2およびA4からなるNo.1の登録パターンには、フォルダF(図示せず)を開示する機能が対応付けられている。
図2(A)のタッチパネル19におけるA1、A2およびA3からなるNo.2の登録パターンには、「obaba@obaba.ne.jp」が宛先に入った状態で新規メールを作成する機能が対応付けられている。
図2(A)のタッチパネル19におけるA2、A3およびA4からなるNo.3の登録パターンには、
図1のスピーカ14の出力音量を下げることを示す機能が対応付けられている。
【0036】
図5は、
図2(B)に示すタッチパネル19における登録パターンを構成するセグメント領域を示す図である。なお、
図5において網掛けされているセグメント領域が、登録パターンを構成するセグメント領域である。これらのタッチパネル19において、複数のセグメント領域B2、B4、B5、B6、B8が少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接している。そして、セグメント領域B2、B4、B5、B6、B8のうち少なくとも2つを含む登録パターンを生成して、パターン記憶部106に記憶することにより、上記網掛けされているセグメント領域がそれぞれ分岐点として働き、より多種の登録パターンを登録することができる。例えば、
図5(A)と
図5(B)とは、セグメント領域B5が分岐点となって異なる登録パターンとなっており、
図5(B)と
図5(C)とは、セグメント領域B6が分岐点となって異なる登録パターンとなっている。
【0037】
パターン認識部101は、ユーザが連続的に接触した複数のセグメント領域を入力パターンとして認識する。ここで、連続的に接触したセグメント領域とは、パターン認識部101が入力パターンの入力開始を認識してから入力パターンの入力終了を認識するまでにユーザが接触したセグメント領域を意味している。
【0038】
なお、パターン認識部101は、キーパネル20に含まれる特定キーが押下された後、ユーザがタッチパネル19に接触したとき、入力パターンの入力開始と認識してもよい。そして、パターン認識部101は、入力パターンの入力が開始した後に、ユーザのタッチパネル19への接触が離れたとき、入力パターンの入力終了と認識してもよい。
【0039】
機能起動部102は、パターン認識部101により認識された入力パターンと、パターン記憶部106に記憶されている登録パターンと、を比較して一致しているとき、当該登録パターンに対応付けられている機能を起動する。ここで、一致しているとは完全一致であってもよいし、入力パターンが登録パターンを全て含むことを一致としてもよいし、登録パターンと入力パターンとで多少の差を許容してもよい。
【0040】
例えば、機能起動部102が、
図4におけるNo.1の登録パターンに対応する機能を起動する場合、携帯端末装置100内に保管されているファイルの保管場所(フォルダ)を管理するファイル管理部103を起動する。そして、機能起動部102は、ファイル管理部103を制御してフォルダFを検索させ、検索されたフォルダFを開示させる。そして、ファイル管理部103は、開示したフォルダFの開示内容を
図1の表示制御部21に伝送し、表示制御部21は伝送されたフォルダFの開示内容を
図1の表示部22に表示させる。
【0041】
また、機能起動部102が、
図4におけるNo.2の登録パターンに対応する機能を起動する場合、メール作成部104と電話帳管理部105とを起動する。なお、メール作成部104は、操作入力部18が受け付けたユーザの操作入力に基づいて電子メールを生成し、電子メールの作成画面を
図1の表示制御部21に伝送して表示部22に表示させることができる。また、電話帳管理部105は、操作入力部18が受け付けたユーザの操作入力に基づいて、個人名や法人名(団体名)に電話番号情報や電子メールアドレス情報等を対応付けて構成される電話帳情報を生成し、生成した電話帳情報をフラッシュメモリ13等の記憶媒体に記憶させ、電話帳情報を表示制御部21に伝送して表示部22に表示させることができる。機能起動部102は、メール作成部104と電話帳管理部105とを起動した後、電話帳管理部105が管理する電話帳情報から「obaba@obaba.ne.jp」を検索させ、メール作成部104に新規の電子メールを生成させ、電話帳管理部105が検索した「obaba@obaba.ne.jp」を宛先欄に入力させ、その作成画面を表示制御部21に伝送させて表示部22に表示させる。
【0042】
さらに、機能起動部102が、
図4におけるNo.3の登録パターンに対応する機能を起動する場合、機能起動部102は
図1のスピーカ14を制御し、出力音量を小さくする。
【0043】
以上のように、本実施形態において登録パターンに対応する機能を起動するとは、携帯端末装置100が備えるハードウェアで実現される構成要素またはソフトウェアで実現される構成要素の一方または双方を制御し、当該機能を実現することである。
【0044】
本実施形態の場合、ROM11には、複数のセグメント領域のうち、一のセグメント領域が少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接するタッチパネル19上で、隣接する複数のセグメント領域からなる登録パターンに、コンピュータが有する機能のいずれかを対応付けて記憶するパターン記憶処理をCPU10に実行させるプログラムが格納されている。また、ROM11には、ユーザが連続的に接触した複数のセグメント領域を入力パターンとして認識するパターン認識処理をCPU10に実行させるプログラムが格納されている。さらに、ROM11には、パターン認識処理で認識された入力パターンと、パターン記憶処理で記憶された登録パターンと、を比較して一致しているとき、当該登録パターンに対応付けられている機能を起動する機能起動処理をCPU10に実行させるプログラムが格納されている。
【0045】
図6は、第1の実施形態に係る携帯端末装置100の制御方法を示すフローチャートである。本実施形態の制御方法は、複数のセグメント領域のうち、一のセグメント領域が少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接するタッチパネル19上で、隣接する複数のセグメント領域からなる登録パターンに、自機(携帯端末装置100)が有する機能のいずれかを対応付けて記憶するパターン記憶ステップ(ステップS1)を備える。
【0046】
本実施形態の制御方法は、キーパネル20に含まれる特定キーが押下された後(ステップS2のYES)、ユーザが連続的に接触した複数のセグメント領域を入力パターンとして認識するパターン認識ステップ(ステップS3)を備える。ただし、キーパネル20に含まれる特定キーが押下されていないとき(ステップS2のNO)、上記特定キーが押下されるまで待機状態となる。
【0047】
本実施形態の制御方法は、パターン認識ステップ(ステップS3)で認識された入力パターンと、パターン記憶ステップ(ステップS1)で記憶された登録パターンと、を比較して一致しているとき(ステップS4のYES)、当該登録パターンに対応付けられている機能を起動する機能起動ステップ(ステップS5)を備える。ただし、パターン認識ステップ(ステップS3)で認識された入力パターンと、パターン記憶ステップ(ステップS1)で記憶された登録パターンと、を比較して一致していないとき(ステップS4のNO)、再び上記特定キーが押下されるまで待機状態となる。
【0048】
機能起動ステップ(ステップS5)で当該機能が起動されて、本実施形態の制御方法は終了となる。
【0049】
ここで本実施形態の効果について説明する。タッチパネル19上で隣接するセグメント領域を登録パターンとして登録するため、ユーザが何度も同じセグメント領域を接触する必要がなく、ユーザは接触したセグメント領域を視認しやすく誤入力防止の効果も期待できる。
【0050】
さらに、本実施形態における登録パターンは、三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接するセグメント領域と、当該セグメント領域に隣接するセグメント領域とを含むことができる。このような登録パターンは、その一部または全部のセグメント領域が、ユーザのジェスチャーの分岐点となる。よって、より複雑かつ多種の登録パターンを登録することができる。
【0051】
さらに、本実施形態のタッチパネルが有するセグメント領域の一部または全部が、少なくとも三以上の方向に対してそれぞれ異なる他のセグメント領域と隣接しており、複雑な形状の登録パターン、例えば文字や記号等を模した登録パターンとすることができる。これにより、ユーザは多種類の登録パターンであっても記憶しやすい。
【0052】
仮に、携帯端末装置が文字や記号等を模した入力パターンを受け付けても、それを文字として認識する処理は行わないので、手書き入力された文字情報に基づいて機能を起動する装置と比して処理負荷が小さい。
【0053】
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態の携帯端末装置100の構成は、第1の実施形態と同様に
図1によって示される。
【0054】
図7は、第2の実施形態に係る携帯端末装置100における機能ブロック図である。第1の実施形態の携帯端末装置100と比べて通話部107と、セキュリティロック設定部108と、機能選択部109と、が追加されている。
【0055】
なお、通話部107、セキュリティロック設定部108および機能選択部109は、
図1に示すCPU10がROM11に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現されるソフトウェア機能である。
【0056】
通話部107は、
図1の通信部23とアンテナ部24とを介して他の電話機(図示せず)と通話接続することができる。
【0057】
機能選択部109は、機能起動部102がパターン認識部101により認識された入力パターンと、パターン記憶部106に記憶されている登録パターンと、を比較して一致しないとき、自機が有する機能のいずれかをユーザの操作入力に応じて選択する。そして、本実施形態のパターン記憶部106は、機能選択部109により選択された機能に、当該入力パターンを登録パターンとして対応付けて記憶する。
【0058】
さらに、本実施形態のパターン記憶部106は、登録パターンを構成するセグメント領域の少なくとも一つの順序を指定する順序指定情報も、当該登録パターンに対応付けて記憶する。さらに、本実施形態のパターン記憶部106は、入力パターンを受け付ける条件を示す入力条件情報を、登録パターンに対応付けて記憶する。
【0059】
セキュリティロック設定部108は、自機(携帯端末装置100)が有する機能のいずれかにセキュリティロックを設定する。そして、本実施形態のパターン記憶部106は、セキュリティロック設定部108によりセキュリティロックを設定された機能を、登録パターンに対応付けて記憶する。また、本実施形態の機能起動部102は、登録パターンに対応付けられている機能に設定されているセキュリティロックを解除し、当該機能を起動する。
【0060】
なお、ここでいうセキュリティロックは、
図7に示すファイル管理部103、メール作成部104、電話帳管理部105または通話部107の各々に設定することもできる。また、セキュリティロックは、上記列挙した種々の機能が扱う個別データ、例えばファイル管理部103が管理するファイル単位やファイルを格納するフォルダ単位に設定してもよいし、電話帳管理部105が管理する電話帳情報ごとに設定してもよい。
【0061】
また、セキュリティロックは、
図1に示す構成要素の各々に設定することもできる。
【0062】
図8は、第2の実施形態に係る携帯端末装置100(パターン記憶部106)に記憶される登録パターンと機能と順序指定情報と入力条件情報との例を示す図である。なお、ここで示される登録パターンは、
図2(B)のタッチパネル19を例としたものである。
【0063】
例えば、セグメント領域B1、B4、B5、B8、B9からなるNo.1の登録パターンには、セグメント領域B1を入力の開始位置として指定する順序指定情報と、キーパネル20に含まれる特定のキーを押下することを条件とする入力条件情報と、フォルダFを開示する機能と、が対応付けられている。セグメント領域B1〜B9からなるNo.2の登録パターンには、B1→B2→B3→B6→B5→B4→B7→B8→B9の順序で入力することを指定する順序指定情報と、メール作成機能の起動中であることを条件とする入力条件情報と、「obaba@obaba.ne.jp」が宛先に入った状態で新規メールを作成する機能と、が対応付けられている。セグメント領域B1〜B9からなるNo.3の登録パターンには、B5→B6→B3→B2→B1→B4→B7→B8→B9の順序で入力することを指定する順序指定情報と、通話中であることを条件する入力条件情報と、スピーカの出力音量(通話音量)を下げる機能と、が対応付けられている。
【0064】
ここで、メール作成機能の起動中とは、
図7のメール作成部104が
図1の表示制御部21にメール作成画面を伝送し表示部22に表示させている状態である。また、通話中とは、
図7の通話部107が
図1の通信部23とアンテナ部24とを介して他の電話機(図示せず)と通話接続している状態である。
【0065】
No.2の登録パターンとNo.3の登録パターンは構成するセグメント領域は同じであるが、対応付けられている入力条件情報と順序指定情報とが異なるので、携帯端末装置100は異なる登録パターンとして認識し、パターン記憶部106に個別に記憶することができる。
【0066】
本実施形態のパターン認識部101は、入力パターンを認識し、当該入力パターンを構成するセグメント領域を認識した順序を示す認識順序情報を生成する。また、本実施形態のパターン認識部101は、自機(携帯端末装置100)が入力条件情報によって示される条件を満たすとき、入力パターンを認識する。
【0067】
なお、パターン認識部101は、入力条件情報が示す条件を満たした後、ユーザがタッチパネル19に接触したとき、入力パターンの入力開始と認識してもよい。
【0068】
そして、パターン認識部101は、入力パターンの入力が開始した後に、ユーザのタッチパネル19への接触が離れたとき、入力パターンの入力終了と認識してもよい。または、パターン認識部101は、入力パターンの入力が開始した後に、入力条件情報が示す条件を満たさなくなったとき、入力パターンの入力終了と認識してもよい。
【0069】
本実施形態の機能起動部102は、パターン認識部101により認識された入力パターンと、パターン記憶部106に記憶されている登録パターンと、を比較して一致しており、かつ入力パターンと比較して一致する登録パターンに対応付けられた順序指定情報によって指定されるセグメント領域の順序と、パターン認識部101により生成された認識順序情報が示す当該セグメント領域の順序と、を比較して一致するとき、当該登録パターンに対応付けられている機能を起動する。
【0070】
なお、入力パターンと比較して一致する登録パターンに対応付けられた順序指定情報によって指定されるセグメント領域の順序と、パターン認識部101により生成された認識順序情報が示す当該セグメント領域の順序と、を比較して一致しないとき、
図1の表示制御部21は表示部22にエラーメッセージを表示出力させてもよいし、
図1の音声出力部15はスピーカ14からエラーメッセージを音声出力させてもよい。
【0071】
本実施形態において機能起動部102が登録パターンに対応する機能を起動する方法は、第1の実施形態と同様である。
【0072】
図9は、第2の実施形態に係る携帯端末装置100の制御方法を示すフローチャートである。本実施形態の制御方法は、携帯端末装置100が入力条件情報によって示される条件を満たすとき(ステップT1のYES)、ユーザが連続的に接触した複数のセグメント領域を入力パターンとして認識するパターン認識ステップ(ステップT2)を備える。また、パターン認識ステップ(ステップT2)では、入力パターンを認識し、当該入力パターンを構成するセグメント領域を認識した順序を示す認識順序情報を生成する。ただし、携帯端末装置100が入力条件情報によって示される条件を満たさないとき(ステップT1のNO)、上記条件が満たされるまで待機状態となる。
【0073】
本実施形態の制御方法は、パターン認識ステップ(ステップT2)で認識された入力パターンと、パターン記憶ステップ(ステップT8)で記憶された登録パターンと、を比較して一致しているとき(ステップT3のYES)、かつ入力パターンと比較して一致する登録パターンに対応付けられた順序指定情報によって指定されるセグメント領域の順序と、パターン認識ステップ(ステップT2)で生成された認識順序情報が示す当該セグメント領域の順序と、を比較して一致するとき(ステップT4のYES)、当該登録パターンに対応付けられている機能を起動する機能起動ステップ(ステップT5)を備える。
【0074】
ただし、パターン認識ステップ(ステップT2)で認識された入力パターンと、パターン記憶ステップ(ステップT8)で記憶された登録パターンと、を比較して一致しないとき(ステップT3のNO)、本実施形態の制御方法は以下のステップを実行する。まず、機能選択ステップ(ステップT6)では、自機(携帯端末装置100)が有する機能のいずれかをユーザの操作入力に応じて選択する。そして、セキュリティロック設定ステップ(ステップT7)では、機能選択ステップ(ステップT6)で選択された機能にセキュリティロックを設定する。さらに、パターン記憶ステップ(ステップT8)では、ステップT3で比較して一致しなかった入力パターンを登録パターンとして、セキュリティロック設定ステップ(ステップT7)でセキュリティロックを設定された機能と対応付けて記憶する。
【0075】
ここで、ステップT8で記憶される登録パターンに対応付けられる順序指定情報は、ステップT2で生成された認識順序情報であってもよい。なお、ステップT8で登録パターンを記憶すると、再び上記条件が満たされるまで待機状態となる。
【0076】
また、入力パターンと比較して一致した登録パターンに対応付けられた順序指定情報によって指定されるセグメント領域の順序と、パターン認識ステップ(ステップT2)で生成された認識順序情報が示す当該セグメント領域の順序と、を比較して一致しないとき(ステップT4のNO)、パターン記憶ステップ(ステップT8)では、パターン認識ステップ(ステップT2)で認識された入力パターンと、パターン認識ステップ(ステップT2)で生成された認識順序情報とを、それぞれ登録パターンと順序指定情報として対応付けて記憶する。
【0077】
機能起動ステップ(ステップT5)では、登録パターンに対応付けられている機能に設定されているセキュリティロックを解除し、当該機能を起動する。そして、機能起動ステップ(ステップS5)で当該機能が起動されて、本実施形態の制御方法は終了となる。
【0078】
ここで、本実施形態の効果について説明する。まず、本実施形態は、登録パターンと一致しない入力パターンを、新たな登録パターンとしてユーザ任意の機能と対応付けて記憶することができる。これにより、ユーザは任意の登録パターンを登録することができる。
【0079】
また、本実施形態は、セキュリティロックが設定されている機能を登録パターンに対応付け、当該登録パターンと一致する入力パターンを受け付けた場合、当該機能に設定されているセキュリティロックを解除し、当該機能を起動する。通常、セキュリティロックが設定されている機能を起動する場合、暗証番号を入力する等の処理を行ってセキュリティロックを解除してから当該機能を起動する。しかし、本実施形態においては、複雑かつユーザのみに記憶できる秘匿性の高い登録パターンを登録することは比較的容易であるため、ユーザが登録パターンと一致する入力パターンを入力する操作をセキュリティロックの解除操作と代えてもセキュリティ上問題はない。これにより、セキュリティロック解除操作をしてから機能起動操作するという2ステップの操作が1ステップの操作になるので、操作入力によるユーザの負担軽減や操作性の向上といった効果がある。
【0080】
また、登録パターンそれぞれに入力順序を定めることができるので、より秘匿性の高い登録パターンとすることができる。例えば、ユーザが記憶しやすい文字や記号等の形状を模した登録パターンを登録した場合、あえてその入力順序を正規の書き順とは逆にする等によってユーザ以外の者が入力しづらい登録パターンとすることが可能である。
【0081】
さらに、登録パターンそれぞれに入力条件を定めることができるので、ユーザが意図しないタイミングで機能を起動させてしまうことを防ぐことができる。
【0082】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0083】
例えば、
図3や
図7に図示される、CPU10がROM11から読み出したプログラムを実行することにより実現される種々のソフトウェア機能は、各々を固有のハードウェア回路として実現してもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとして実現してもよい。
【0084】
また、
図1においてバス25に接続される構成要素は本発明の実施形態の一例であり、その一部がなくてもよいし、他の構成要素がバス25に接続されてもよい。例えば、動画や静止画等の画像を撮像可能なカメラがバス25に接続されてもよいし、テレビ放送波を受信するテレビアンテナと受信するテレビ放送波を選局するチューナとがバス25に接続されてもよい。このとき、携帯端末装置100はカメラ機能やテレビ機能を有してもよい。
【0085】
さらに、
図2においてセグメント領域の外郭を三角形や四角形で図示したが、その形状はこれらに限らなくてもよい。
【0086】
さらに、
図9において、機能選択ステップ(ステップT6)の処理の後に、セキュリティロック設定ステップ(ステップT7)では、ステップT6で選択された機能にセキュリティロックを設定するように説明したが、セキュリティロックを設定するタイミングはこれに限らない。
【0087】
例えば、予め携帯端末装置が有する機能のいずれかにセキュリティロックを設定し、機能選択ステップでセキュリティロックが設定されている機能を選択したとき、パターン記憶ステップでは、比較して一致しなかった入力パターンを登録パターンとして、機能選択ステップで選択された機能と対応付けて記憶してもよい。
【0088】
さらに、
図9において、ステップT3のNOであるとき、またはステップT4のNOであるとき、ステップT2で認識された入力パターンと、ステップT2で生成された認識順序情報と、を登録パターンおよび順序指定情報としてステップT8で対応づけて記憶することを図示した。このとき、ステップT8で登録パターンおよび順序指定情報を対応づけて記憶するか否かをユーザが任意で選択するステップを設けてもよい。
【0089】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各構成要素の機能などを具体的に説明したが、その機能などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【0090】
また、本発明の携帯端末装置の制御方法には複数のステップを順番に記載してあるが、その記載の順番は複数のステップを実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の携帯端末装置の制御方法を実行するときには、その複数のステップの順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。