(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767246
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】巻取/巻戻装置および圧延ラインにおける金属製品の巻取/巻戻方法
(51)【国際特許分類】
B21C 47/26 20060101AFI20150730BHJP
B21C 47/28 20060101ALI20150730BHJP
B21C 47/00 20060101ALI20150730BHJP
【FI】
B21C47/26 A
B21C47/28 B
B21C47/00 C
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-546443(P2012-546443)
(86)(22)【出願日】2010年12月29日
(65)【公表番号】特表2013-516320(P2013-516320A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】EP2010070857
(87)【国際公開番号】WO2011080300
(87)【国際公開日】20110707
【審査請求日】2013年5月2日
(31)【優先権主張番号】UD2009A000239
(32)【優先日】2009年12月30日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510152666
【氏名又は名称】ダニエリ アンド シー.オフィス メカニケ エスピーエー
【氏名又は名称原語表記】DANIELI&C.OFFICINE MECCANICHE SPA
(74)【代理人】
【識別番号】100117042
【弁理士】
【氏名又は名称】森脇 正志
(74)【代理人】
【識別番号】100167988
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】サンドリン ルカ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェッセル カールハインツ
(72)【発明者】
【氏名】ロイアッティ ステファーノ
【審査官】
坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−254035(JP,A)
【文献】
特開平11−207403(JP,A)
【文献】
特表平10−501469(JP,A)
【文献】
特開昭59−061525(JP,A)
【文献】
特開昭63−268514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 47/00−47/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流に配置される少なくとも一つの圧延ユニット(102)および下流に配置される少なくとも一つの圧延ユニット(105)の間に挟置される圧延製品(20)用の巻取/巻戻装置であって、
加熱炉(11)を有し、
前記加熱炉(11)の外部に配置される支持機構(16)と、
前記加熱炉(11)の外カバー(40)にそれぞれ接続された2つのディスク(17)と、
前記支持機構(16)には、実質的に前記ディスク(17)の径方向に反対の位置に取り付けられ、かつ前記加熱炉(11)内に配置された2つの巻取/巻戻ドラム(18a、18b)を備え、
前記ディスク(17)は、必要に応じて回転し、前記2つのドラムのうち第1のドラム(18aまたは18b)をリール(29)の巻取位置または巻戻位置のいずれかに配置し、それにより前記2つのドラムのうちの第2のドラム(18bまたは18a)を反対の前記巻戻または巻取位置に配置する
ことを特徴とする巻取/巻戻装置。
【請求項2】
前記2つの巻取/巻戻ドラム(18a、18b)は、前記圧延製品(20)の搬送路を妨害しない休止位置に置くことが可能となるように、前記支持機構(16)上に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の巻取/巻戻装置。
【請求項3】
前記巻取/巻戻ドラム(18a、18b)の作動が不要な場合に前記圧延製品(20)の搬送路を規定するため、少なくとも前記巻取/巻戻ドラム(18a、18b)が前記休止位置に置かれるときに必要に応じて作動可能である支持および滑動手段(21、23、26;22)をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の巻取/巻戻装置。
【請求項4】
少なくとも巻戻サイクルの開始時に満巻リール(29)の先端と協働するのに適しており、下流に設置された前記圧延ユニット(105)に向かう引抜および誘導機構(25)に向けてトランスファバーの最初のセグメントの巻戻しと誘導とを開始するための操作を容易にするために必要に応じて作動可能である、取出ユニット(24)をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の巻取/巻戻装置。
【請求項5】
前記取出ユニット(24)は、少なくとも2つの稼働位置を有する加圧/取出装置(33)を備え、
第1の位置では、前記加圧/取出装置(33)の加圧ローラ(35)が前記リール(29)と接触するように配置され、これにより前記圧延製品(20)の最終セグメントがすでに巻かれている最外らせん部に付着し、
第2の位置では、実質的にフックとして機能する取出要素(36)が前記リール(29)の巻かれた端部と接触するように配置され、そして巻戻しを容易にする、
ことを特徴とする請求項4に記載の巻取/巻戻装置。
【請求項6】
前記2つの巻取/巻戻ドラム(18a、18b)はそれぞれ、前記巻取ステップの開始時に前記圧延製品(20)の前記先端を導入するための導入アイレット(30)を少なくとも有し、これにより前記先端は所望のセグメントに対して前記ドラム(18a、18b)内で安定して把持されることが可能となる、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の巻取/巻戻装置。
【請求項7】
上流に配置される少なくとも一つの圧延ユニット(102)および下流に配置される少なくとも一つの圧延ユニット(105)の間に挟置される請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置(10)内における圧延製品(20)の巻取/巻戻方法であって、
前記巻取ドラム(18a、18b)は、
第1の位置では、第1のドラム(18a)が前記上流の圧延ユニット(102)に対向しリール(29)を巻取るのに適しており、第2のドラム(18b)が前記下流の圧延ユニット(105)に対向し前記リール(29)を巻戻すのに適しており、
第2の位置では、前記2つのドラム(18a、18b)がそれらの位置を反対にし、
第3の位置では、前記2つのドラム(18a、18b)は、前記圧延製品(20)の前記搬送路を妨害しない位置に置かれ、それにより前記圧延製品(20)を前記巻取/巻戻ドラム(18aおよび18b)と干渉せずに前記装置(10)を通過させるように、
配置可能であり、
前記ドラム(18a、18b)のうちの1つのドラムが第1の巻取位置から第2の巻戻位置に移動する間に、前記ドラム(18a、18b)上への前記リールの巻取りの少なくとも一部が起こる、
ことを特徴とする圧延製品(20)の巻取/巻戻方法。
【請求項8】
前記ドラム(18a、18b)のうち一方または他方による前記リール(29)の前記巻戻ステップにおいて、その巻戻しを容易にするために、少なくとも取出要素(36)を有する取出ユニット(24)が前記リール(29)の先端と接触するように運ばれるステップを少なくとも有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の圧延製品の巻取/巻戻方法。
【請求項9】
前記ドラム(18a、18b)が前記巻戻位置から前記巻取位置に移動する間に、前記リール(29)の巻戻しの少なくとも一部が起こる、
ことを特徴とする請求項7に記載の圧延製品の巻取/巻戻方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧延ラインで半加工金属製品、例えば粗圧延機から排出される圧延製品、を巻取る/巻戻す(winding/unwinding)装置および方法に関する。ただし詳細には、鋼帯、鋼薄帯、または鋼板等の圧延製品のみを対象とするものではない。
【0002】
特に本発明は、粗圧延機と仕上圧延機との間に挟置される、非連続式またはセミエンドレス式のどちらもとして使用可能な巻取/巻戻装置に関する。巻取/巻戻装置は、粗圧延機から排出される圧延製品を巻取り、さらに仕上圧延機に該圧延製品を供給するために該圧延製品を巻き戻す。また、圧延製品が中断なく該装置を通過する場合は、連続式またはエンドレス式としても使用可能である。
【0003】
本発明は、厚さが30mm未満、より好適には10mmから30mm、の圧延製品に適用される。
【背景技術】
【0004】
鋼帯および鋼板用圧延ラインにおいて、巻取/巻戻装置を、場合によっては加熱炉を伴って、設けることが知られている。巻取/巻戻装置の機能は、加工ステップから排出される半加工品、例えば鋼片、を巻取り、さらに次の工程に供給するためにそれを巻戻すことである。
【0005】
米国特許第5,335,713号には、例として、連続鋳造機の排出口に巻取/巻戻装置を設置することが記載されている。装置は炉内部に設置された2つのリール部を備え、リール部は、連続鋳造機から排出される鋼片を巻取るための第1位置と、その鋼片を圧延機に供給するための第2位置とに選択的に設置されるよう、交互に位置替えする。各々のリール部は回転心棒を備え、その上で鋼片が巻取られるまたは巻戻る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
該装置には、鋼片の巻取りまたは巻戻しを実行することなく鋼片を搬送することを所望する場合に、その機能を排除できる搬送システムが設けられていない。さらに、該装置は、巻戻しが開始する際にリールの巻戻しを促すために補助する代替手段を提供しない。そのため、厚さを決定する同解決法の利用を制限する。
【0007】
該装置の他の弱点は、リールの少なくとも1つの端部が加熱炉の外でブロックされるため、不要な温度低下がもたらされることである。
【0008】
本発明の目的は上述の問題を解決することであり、セミエンドレス式で機能し、粗圧延機から排出される鋼片の全体を選択的に巻取り、さらに仕上圧延機に供給するために同鋼片を巻取ることができる一方で、エンドレスモードで機能するために、粗圧延機から仕上圧延機に粗圧延された鋼片を連続搬送するように容易かつ迅速に設定できる装置を実現することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、リールを第1のドラム上に巻取り、リールを第2のドラムから巻戻し、そして新たなリールで新たな巻取りサイクルを開始するために両方のドラムを再度位置決めするという操作を完了するために必要なサイクルタイムを減少させることである。
【0010】
本出願人は、従来技術のこれらの欠点を克服しかつ以下に示すこれらのまたは他の利点を得るために、本発明を考案し、実験し、具体化した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明については、独立項で述べられ明らかにされているとともに、従属項では本発明の他の革新的な特徴が記載されている。
【0012】
本発明によると、半加工圧延製品用の巻取/巻戻装置は2つの圧延ユニット、例えば粗ユニットと仕上ユニット、の間に設置され、それらは装置の上流および下流にそれぞれ配置されている。
【0013】
セミエンドレス式の巻取/巻戻装置の機能は、第一圧延工程から排出する鋼片の全体を長さ方向にリールまたはロール形状に巻取ること、そして同鋼片を下流にある次の圧延工程に供給するために巻戻すことである。
【0014】
第一圧延工程で粗圧延された鋼片は、トランスファバーとも呼ばれる。
【0015】
本発明の一つの特徴的な構成によると、巻取/巻戻装置は加熱炉と加熱炉の外部に配置された支持機構とからなり、そこでは2つの巻取/巻戻ドラムが、支持機構上に実質的に径方向に反対の位置に取り付けられて加熱炉内に配置され、支持機構は炉の外部で必要に応じて回転し、2つのドラムのうち第1のドラムは巻取位置または巻戻位置のいずれかに配置され、それにより2つのドラムのうち第2のドラムは反対の巻取/巻戻位置に置かれる。
【0016】
本発明の他の特徴的な構成によると、2つの巻取/巻戻ドラムは、圧延製品の搬送路を妨害しない休止位置に置くことが可能となるように、支持機構に取り付けられ;本発明の装置は、巻取/巻戻ドラムの起動が不要な場合に圧延製品の搬送路を規定するため、少なくともドラムが休止位置に置かれるときに必要に応じて作動可能である支持および滑動手段をも有する。
【0017】
非限定的な例を挙げると、このことは、圧延ラインが少なくとも一時的にいわゆるエンドレス機能用に、つまり鋳造と圧延との間で中断がないように、構成可能である場合に発生する。
【0018】
本発明の他の解決策によると、装置は取出ユニットを備える。取出ユニットは、少なくとも巻戻サイクルの開始時に満巻リールの先端と協働するのに適しており、下流に設置された圧延ユニットに向かう引抜および誘導要素に向けてトランスファバーの最初のセグメントの巻戻しと誘導とを開始するための操作を容易にするために、必要に応じて作動可能である。
【0019】
2つのドラムはそれぞれ、巻取開始時に圧延製品の先端を導入するためのアイレットを少なくとも有する。これにより先端は所望のセグメントに対してドラム内で安定して把持されることが可能になる。これにより、巻取操作の開始と、巻き取られた状態でも、リールへの適正な張力印加およびリールの安定的な維持とを促進する。
【0020】
本発明の1つの解決策によると、圧延製品は巻取られる。それは、ドラムが静止状態である間に先端が取り付けられた後で、第1のドラムが巻取位置から巻戻位置に移動し、それと同時にもう一方のドラムが巻戻位置から巻取位置に位置決めされるステップの間に少なくとも一部が行われる。特に本発明の一実施形態では、巻取ドラムの巻取位置(取入側)から巻戻位置(排出側)への移動は、もう一方のドラム上のリールの巻戻しが終了する前には開始しない。
【0021】
実際には、本発明のこの実施形態では、巻戻位置は1つだけ存在する。これに対して、巻取位置は、トランスファバーの先端がドラムのアイレットに入る初期位置から、それに続く一連の中間位置へ、そして巻戻位置と一致するところまで移動する。
【0022】
圧延製品の巻取りの間に巻取位置から巻戻位置にドラムが移動することで、サイクルタイムを劇的に減少させられる可能性がある。実際、リールの巻取りが終了する時には、満杯になったドラムはすでに圧延製品を下流に向けて巻戻すのに適した位置にある。その際、空のドラムはすでに上流の装置から到達する新たな圧延製品を受け取るのに適切な位置にある。
【0023】
サイクルタイムが減少することで、最初のトランスファバーの後端とそれに続く2番目のトランスファバーの先端との距離が非常に限られている場合でも、本発明による巻取/巻戻装置を使うことができる。
【0024】
その結果、本装置は高速型プラントで効果的にかつ良好な生産性と共に用いることができる。また、巻取速度を可能な限り一定に保つことが好ましい場合にも、本装置を用いることできる。
【0025】
装置が加熱炉の直下流側に据え付けられている場合、一定の巻取速度を使用することは、非常に重要なことである。なぜなら、それが炉を通過するバーの一定通過時間を決定し、それにより、材料の温度がより均一になり、結果的に圧延が容易になるからである。
【0026】
一定の巻取速度は、巻取/巻戻装置の上流にある加熱炉を使用するものとは異なる応用例、例えば冷却処置(例えば、鋳造後)または酸洗もしくは他の化学処理においても重要である。
【0027】
材料の長さ方向に渡る均一な温度も、本発明による装置によって、後端を含む材料がドラム上に完全に巻かれる事実によって保証される。つまり、トランスファバーの全体が炉内に位置するので、トランスファバーの後端も冷却されない。
【0028】
本発明の他の変形例では、巻戻位置が一つでない場合がある。実際、位置替えをする2つのドラムの移動は、巻戻しが完全に完了する前に起こってもよい。これによって、より短い時間の間に、空ドラムが新たな巻取サイクル用に準備される。なぜなら、巻戻しが終了する瞬間から新たな巻取りが開始する瞬間までに、空ドラムが移動する空間が減少するからである。
【0029】
それゆえに、より好ましい解決法では、巻取ステップが完了する際に、ドラムはすでに巻戻位置に配置されている。
【0030】
本発明の実施形態の可能な形態によると、リールの最終巻取ステップでは、取出ユニットは巻かれているリールの後端を誘導するために使用することができる。巻かれているリールの後端は、それゆえに、次の巻戻ステップのリールの先端になる。
【0031】
本発明の変形例によると、巻戻操作は巻取速度よりも速い速度で実行される。それにより、心軸をより速く解放することができ、他の心軸上の巻取りが完了する前に巻取位置にその心軸を移動させることができる。このようにして、後続のトランスファバーが、互いの間の局面の違いの時間が短いときにも、これらを扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のこれらおよび他の特徴は、以下の好ましい実施形態における記載および添付の図面を参照することにより、明らかにされる。なお、好ましい実施形態における記載は、それに限定しない例として挙げられている。
【
図1】
図1は、本発明による装置が適用された圧延ラインの全体配置図である。
【
図2】
図2は、本発明による、金属製品を巻取りまたは巻戻すための装置の断面図である。
【
図3】
図3は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図4】
図4は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図5】
図5は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図6】
図6は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図7】
図7は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図8】
図8は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図9】
図9は、本発明による巻取/巻戻装置の種々の構成部位が置かれる種々の位置を、進行するサイクルのステップに応じて順次示している。
【
図10】
図10は、取出ユニットの詳細を拡大して示している。
【
図11】
図11は、
図10に記載の取出ユニットの構成部位が置かれる2つの位置を示している。
【
図12】
図12は、
図10に記載の取出ユニットの構成部位が置かれる2つの位置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
添付の図面を参照すると、参照番号10は、鋼帯または鋼板の圧延工程の中間ステップにおける、半加工圧延製品20の
巻取/巻戻のための装置全体を指す。
【0034】
図1を参照すると、装置10は圧延ライン100に挿入されている。圧延ライン100は、従来の鋼片または薄鋼片用の連続鋳造機(図示せず)と、粗圧延ユニット102と、セミエンドレス式で所望の寸法の鋼片の長さを得るためのせん断機103と、加熱および均一化炉104と、装置10と、取出ユニット25と、仕上圧延機105と、ピンチロール型引抜機106と、鋼帯用の通常の冷却巻取機(図示せず)とを備える。
【0035】
図3〜
図9を参照すると、装置10は、必須な構成要素として、進行する巻取/巻戻サイクルのステップに応じて選択的に移動可能な、取入扉12と排出扉13とを具備する炉11を備える。炉11は、煙霧(fume)を放出するために排気筒14とともに公知の態様で設けられ、2つの電動巻取ドラムまたは心軸(それぞれ18aおよび18b)を収容する加熱内部容量15を定める。ドラムは、炉11の外部にあり、この場合は回転ディスク17と
協調する支持機構16に取り付けられている。
図2を参照すると、支持機構16は2つの回転ディスク17を備え、支持機構16にはドラム18aおよび18bそれぞれの端部が取り付けられる。
【0036】
熱損失を最小化させ、ドラム18a、18bを回転させるために、炉11はディスク17と共に回転するように作られたカバー40を備える。
【0037】
各ディスク17は支柱付き回転板41を備え、回転板41はそれぞれ移動装置42と係合する。支持機構16の各移動装置42は、モータ43と減速ユニット44とを備える。
【0038】
2つの減速ユニット44は伝動軸45の手段によって機械的に同期され、支柱付き回転板41に回転力を伝える。
【0039】
移動装置42のモータ43は電気的に同期させられ、両方のモータは同時に同じ回転力と同じ速さの回転を供する。
【0040】
モータ素子51はディスク17に直に取り付けられており2つのドラム18aと18bとを動かす。
【0041】
それに限定しない例を挙げるために
図3に示された解決法では、電動ドラム18aと18bの中心は回転ディスク17の径19に沿って径方向に反対の位置に設置される。ドラム18aと18bの中心に接合する径19が水平になると、径19は圧延製品20の搬送路の上方で妨害しない位置に位置する。その理由の詳細は以下に述べる。
【0042】
さらに、装置10は取入台21および排出台22を備える。取入台21および排出台22は、巻取/巻戻サイクルが進行するにつれて実行すべき異なる機能に関連して、回転ディスク17に対して、したがってドラム18a、18bに対して必要に応じて移動可能である。
【0043】
取入台21は平らな面を有する第1取入セグメント23(または供給台)と、第2取入セグメント26(または進入台)を備える。第1取入セグメント23(または供給台)の機能は、圧延製品20の先端を導入アイレット30に実質的に誘導することである。ここで、ドラム18aおよび18bは導入アイレット30と共に設けられている。第2取入セグメント26(または進入台)は実質的に可動的であり、その表面には複数のロールが存在してもよい。排出台22も選択的に可動的で、その上面を定めるロール28(
図9)を有していてもよい。他の実施形態によると、ロール28の代わりに、滑動ガイドが取入台21および排出台22両方の上に存在してもよい。
【0044】
排出台22上には、大きな電動ロール27またはスナバロールがいかなる場合にも初期部に存在する。
電動ロール27またはスナバロールは最終の巻取ステップ中および/またはトランスファバー20の巻戻し中に用いられる。
【0045】
装置10は取出要素24を備える。取出機構24は炉11の排出側に設置され、巻戻ステップの最初にリールを開けるための補助をするために必要に応じて作動可能である。
【0046】
装置10の上流および下流には、公知の種類の引抜機、例えばピンチローラ106等、が装備される。
【0047】
ここで示された場合では取出/矯正ユニット25は、装置10の下流に以下の機能のうち1つまたは両方を実行するために設けられる。
−トランスファバー20がドラム18aおよび18bのアイレット30に導入される巻取ステップの最初で曲げられたトランスファバー20の後端(巻取ステップでは先端を構成する)を矯正するための機能。
−トランスファバー20の自重と、高温による低い機械的特性が不十分で、トランスファバー20の先端を低く保てない場合に、トランスファバー20の湾曲を取り除くための機能。
【0048】
実際、先端が高い場合、下流の機械への進入ステップ中につかえる恐れがある。
【0049】
このような問題を最小化するため、取出/矯正ユニット25はコンベア39を備える。コンベア39は、トランスファバー20を取出/矯正ユニット25に適切に挿入するように促す(
図7)。
【0050】
図3〜9を参照しながら、ここで、装置10を用いた巻取/巻戻サイクルの操作ステップについて記載する。
【0051】
図3では、トランスファバー20の先端が、巻取位置に設けられているドラム18aのアイレット30内に誘導される。炉11の取入扉12は明らかに開いており、一方、炉11内部の熱損失を最小限に減らすために排出扉13は閉じている。
【0052】
ドラム18bは径方向に反対の位置にあり、鋳造サイクルの最初には巻戻すためのリールを有しない。トランスファバー20の先端は、所望の
セグメントについてはドラム18aが静止した状態で導入され、
その後、モータで駆動されたドラム18aは第1トランスファバー20の巻取りを開始するためにドラム18aの軸周りを回転し始める。
【0053】
第2セグメント26が下方に移動されられる一方で、取入台21の第1セグメント23はバー20の頭部を支持するために未だ上方にある。ドラム18a上で何巻か巻かれた後、取入台21の第1セグメント23は下方に移動される。
【0054】
適切な位置で静止したドラム18a上のリール29が一定の直径、例えば45巻分、を有するに至った後(
図4)、ディスク17も回転し始める(
図5)。そして、2つのドラム18aおよび18bはそれぞれの位置を反転し始める。ドラム18aはリール29の巻取を継続および完了するためにその軸周りを回転し続ける。反対のドラム18bは巻取位置に向けて徐々に移動する。
【0055】
リール29が最終巻取ステップ(
図6)に近づく際、より詳細にはトランスファバー20の後端が上流のピンチロール106から排出され、したがって引っ張りが失われた際、以下の操作がほぼ同時に起こる。
−炉11の排出扉13が開く;
−排出台22が上がり、スナバロール27がリール29と接触する;
−また、ドラムを保護しトランスファバー20の後端を支持するために、取入台21の第1セグメント23が上方位置に上がる。その後、ドラム18bが巻取位置に到達した際、第1セグメント23は巻取位置内を移動し、その結果トランスファバー20の頭部がドラム内に供給されることを可能にする;
−取出ユニット24が駆動される。
【0056】
取出ユニット24はアクチュエータ32を備える。アクチュエータ32は、端部に加圧/取出装置33が載置されるロッド31を駆動させるのに適する。
【0057】
より詳細には、加圧/取出装置33は、ほぼ三角形状である枠34からなり、アイドル加圧ロール35は枠34の第1の頂点に取り付けられ、取出要素36は枠34の第2頂点に取り付けられ、実際にはフックとして機能する。
【0058】
図10を参照すると、枠34がピン37の周りをいかに自由に回転するかがわかる。枠34は均衡している。その結果、その質量の重心は、加圧ロール35と共に枠34を休止位置に戻すように配置されている。加圧ロール35は、取出素子36に対して前方に配置されている。
【0059】
橋台要素48およびストライカ要素49は、
一方向へ
自発的な回転を制限する。橋台
要素48は、ロッド31の実質的な延長部として枠34の上流に配置されている。ストライカ要素49は枠34上に取り付けられる。
【0060】
いくつかのステップでは、関連する油圧シリンダ47によって駆動される留め金要素46によって、上記のように枠34を他の方向に回転することを防ぎつつ休止位置に保つことが可能である。この状況は、
図11に示すように加圧ロール35がリール29の表面に押しつけられる際、必要不可欠である。
【0061】
リール29が巻戻しを開始する瞬間に、留め金要素46は油圧シリンダ47の手段によって後退する(
図12)。
【0062】
枠34は、リール29が加圧ロール35上に及ぼす圧力の効果により、ピン37の周りを回転し、取出要素36をリール29の表面と接触するようにする。
【0063】
特に、取出ユニット24が駆動される第1ステップ(
図6)では、加圧/取出装置33は、加圧ローラ35がリール29と接触するまでアクチュエータ32により前進させられる。その結果、トランスファバー20の最終セグメントつまりリール29の後端が、すでに巻かれている最外らせん部に接着する。
【0064】
このステップにおいて、新しいトランスファバー20の巻取りは、巻取位置にある未使用状態のドラム18b上でほとんどの中断時間なしに既に開始されている。
【0065】
ドラム18aへの巻取ステップは、リール29の後端が加圧ロール35およびスナバロール27の間に位置する時に終了する。
【0066】
完了したリール29のドラム18aからの巻戻しを開始する際(
図7)そしてドラム18aが巻戻方向への回転を開始する前に、留め金要素46が後退する。その結果、取出素子36は、リール29の巻戻しを促すために、回転しリール29の表面に接触するように動く(
図10の拡大した詳細を特に参照)。
【0067】
さらに、加圧/取出装置33の下方で、取出要素24は成形プロファイル38を有する。成形プロファイル38は、取出要素36と協働して、リール29から巻戻しするトランスファバー20の先端を導くための進路を形成し、先端を取出/矯正ユニット25の取入口に挿入する。
【0068】
トランスファバー20が取出/矯正ユニット25により把持されるやいなや、取出ユニット24は後退し、リール29が巻戻しするために必要な空間のみを残して炉11の排出扉13は完全ではなくとも閉まる(
図8)。
【0069】
ここに記載されていない変形例によると、巻戻ステップの間に、ドラム18bは巻戻位置と巻取位置との間の中間位置に向かって徐々に移動し、ドラム18aは同時に巻取位置と巻戻位置との間の中間位置に位置する。
【0070】
この位置において、排出台22は持ち上げられた位置に位置し、巻戻しの間、トランスファバーを支持してもよい。
【0071】
この変形例により、サイクルタイムを減らすことが可能となる。なぜなら、巻戻操作は新たなリールの巻取位置に向かって満杯になったドラムを徐々に移動させることによって行われるからである。これにより、新たな巻取周期用の空のドラムを短時間で供給することができる。
【0072】
図9は、トランスファバー20が巻取/巻戻装置10を、後者のいかなる干渉もなく通過する場合を示す。この解決策は、圧延ライン100がエンドレス式で機能する場合に提供される。
【0073】
前述のとおり、このような場合には、2つのドラム18a、18bは実質的に水平な面内にそれぞれの中心を置き、トランスファバー20の搬送路の上方に配置される。
【0074】
バー20を搬送可能にするために、2つの構成要素23および26を有する取入台21ならびに排出台22は、操作位置に移動させられる。これにより、バー20は、取入台23の第2セグメント26と排出台22上の、存在する場合にはロール28上を移動し、バー20を取出/矯正ユニット25に向けて誘導する。
【0075】
より好適には、エンドレス式において、粗ユニット102から仕上ユニット105までのトランスファバー20の搬送は、巻取/巻戻装置10を通過する際のいかなる温度損失をも引き起こさない。なぜなら、炉11は、稼働状態を保ち、トランスファバー20を次の仕上圧延に適する温度に保つからである。
【0076】
変更および変形はこれまでに記載された圧延製品
の巻取/巻戻装置および方法に加えられ得る。その変更および変形は、添付の請求項によって定義される法的保護の範囲内にあるものである。