【課題を解決するための手段】
【0011】
一組の歯の物理モデルを製作するために一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想モデルであって、歯肉部分と、モデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように構成される歯とを備えるモデルを提供するステップと、
該歯肉部分に空洞を生成するステップであって、該空洞は、空洞壁を備え、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、その空洞の中へ着脱可能構成要素が嵌合し、着脱可能構成要素および空洞は、該界面に間隙を提供するように構成される、ステップと、
空洞の中で着脱可能構成要素を支持および位置付けるための手段を提供するステップであって、仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持および位置付けるための手段が、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付けるように、支持および位置付けるための手段は、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの一方の上に生成される、ステップと
を含み、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段と着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方との隣接表面の形状によって制御される。
【0012】
支持および位置付けるための手段は、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して局所的に延在してもよく、すなわち、着脱可能構成要素の円周のいくつかの部分において、間隙が、支持および位置付けるための手段によって閉鎖されてもよい一方で、円周の他の部分において、間隙は依然として開いている。
【0013】
いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段は、支持要素を備える。仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持要素は、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付ける支持要素であるように、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在してもよい。
【0014】
一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、モデルは、1つ以上の歯の調整を備え、方法は、
一組の歯の仮想モデルを生成するステップであって、仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づく、ステップと、
歯の調整のそれぞれが、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを提供するステップであって、各着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合される、ステップと、
着脱可能構成要素のそれぞれを、モデルの中のそれらの対応する空洞の中で支持および位置付けるための手段を提供するステップと
を含み、
方法は、
各着脱可能構成要素とその対応する空洞との間の接触面積が、着脱可能構成要素と空洞との間に接触がない面積よりも小さくなるように、支持および位置付けるための手段を構成するステップを含む。
【0015】
一組の歯の仮想モデルを改良するためのコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想モデルを提供するステップであって、該モデルは、歯肉部分と、着脱可能構成要素の一部であるように構成される少なくとも1本の歯とを備え、着脱可能構成要素に対応する空洞が、該歯肉部分の中で画定され、該空洞は、空洞壁を備え、着脱可能構成要素は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、空洞の中へ嵌合するように適合される、ステップと、
支持および位置付けるための手段が、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付けるように、仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの一方の上に支持および位置付けるための手段を提供することによって、仮想モデルを改良するステップと
を含み、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段と着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方との隣接表面の形状によって制御され、支持および位置付けるための手段は、該支持および位置付けるための手段がない仮想モデルから形成される物理モデルと比較して、改良された仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、接触面積の制御された縮小を可能にする。
【0016】
一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するためのシステムが開示され、システムは、
一組の歯の仮想モデルを生成するための手段であって、仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づく、手段と、
少なくとも1本の歯が、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを提供するための手段であって、着脱可能構成要素は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合され、着脱可能構成要素および空洞は、界面に間隙を提供する、手段と、
各着脱可能構成要素を、モデルの中のそれらの対応する空洞の中に支持および位置付けるための手段を提供するための手段であって、
支持および位置付けるための手段は、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの一方の上に提供される、手段と、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積が、支持および位置付けるための手段と着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方との隣接表面の形状によって制御されるように、支持および位置付けるための手段を構成するための手段と
を備える。
【0017】
一組の歯の物理モデルが開示され、物理モデルは、
少なくとも1本の歯と、
歯肉部分であって、空洞が画定され、該空洞は、空洞壁を備える、歯肉部分と、
を備え、
該歯は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が提供されるように、歯肉部分の中の空洞の中へ嵌合するように適合される、着脱可能構成要素の一部であるように構成され、
支持および位置付けるための手段が、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付けるように、仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの一方は支持要素を備え、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段と着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方との隣接表面の形状によって制御される。
【0018】
一組の歯の物理モデルが開示され、物理モデルは、本発明による方法によって生成される仮想モデルから製作される。
【0019】
本発明との関連で、「モデルの中の着脱可能構成要素であるように構成される」という語句は、歯をモデル(仮想および/または物理的)モデルから除去することができ、その後、モデルに再び挿入することができる状況を指し得る。歯は、着脱可能構成要素が、歯および基部を備えてもよいように、着脱可能構成要素に含まれてもよい。着脱可能構成要素は、歯から成ってもよい。着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分から着脱可能であってもよい。着脱可能構成要素は、着脱可能要素と空洞壁との間の摩擦によってモデルの歯肉部分に取り付けられてもよい。
【0020】
本発明との関連で、「着脱可能構成要素の基部」は、「着脱可能構成要素の底部分」という語句と交換可能に使用されてもよい。
【0021】
本発明との関連で、「モデル」という語句は、一組の歯の物理的および仮想発現の両方に関して使用されてもよい。いくつかの実施形態では、一組の歯の仮想モデルと物理モデルとの間の1対1の関係である。
【0022】
いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段の少なくとも一部は、該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積が、支持および位置付けるための手段および空洞壁の隣接表面の形状によって制御されるように、着脱可能構成要素の上で生成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段の少なくとも一部は、該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積が、支持および位置付けるための手段および着脱可能構成要素の隣接表面の形状によって制御されるように、空洞壁の上で生成される。
【0024】
空洞壁の上および/または着脱可能構成要素の上に生成される、支持および位置付けるための手段は、例えば、支持要素が、その上でそれが生成される構造の一部になるように、その上でそれらが生成される、ユニットの一体部分であってもよい。
【0025】
モデルの着脱可能構成要素および歯肉部分の位置、およびそれらの間の空間は、着脱可能構成要素が最初にモデルの空洞の中へ完璧に嵌合するように、非常に正確であってもよい。その結果として、支持および位置付けるための手段を提供することによって、着脱可能構成要素は、空洞の中のいくつかの点において静置するのみであり、空洞の内面全体の上で静置しない、または内面全体に接触しないという利点があってもよい。したがって、過剰に堅く取り付けられる、または過剰に緩く取り付けられることなく、空洞の中へ完璧に嵌合するように着脱可能構成要素を提供することがより容易かつ確実であるという利点があってもよい。支持および位置付けるための手段は、着脱可能構成要素が空洞内で移動または移転しないように、空洞の中の適所に着脱可能構成要素を保持してもよい。これによって、着脱可能構成要素は、例えば、歯科技工士が歯の修復を調整するためのモデルを使用しているときに、モデル内で固定して取り付けられる。
【0026】
着脱可能構成要素は、空洞と完全には接触しないが、あるいくつかの面積または領域内で部分的にのみ接触するという利点があってもよい。したがって、支持および位置付けるための手段が配設され、ここに接触がある点を除いて、着脱可能構成要素と空洞との間の間隙がある。
【0027】
本発明との関連で、「空洞壁」という語句または「空洞壁」という同等物は、着脱可能構成要素および/または空洞自体の縦方向と実質的に平行である、空洞の内面の部分を指し得る。空洞壁は、空洞の中に配置する、または空洞から除去するときに、それに沿って着脱可能構成要素が移動させられる、空洞の内面の一部であってもよい。
【0028】
空洞の断面形状は、空洞壁が、空洞壁全体を形成する1つの一貫した表面を備えるように、丸みを帯びてもよい。空洞の断面形状は、空洞壁をともに形成する、いくつかの側面を備える空洞の中等で、空洞壁の2つの部品をそれぞれ接続する角を備えてもよい。空洞は、例えば、空洞壁をともに形成する、4つの側面を有する長方形の断面を有してもよい。
【0029】
接触は、空洞の表面、例えば、内側表面と、着脱可能構成要素の表面、例えば、外側または外部表面との間にあってもよい。内側表面は、空洞壁であってもよく、また、空洞の底部であってもよい。
【0030】
物理モデルは、歯科技工士が患者の歯の修復を適合、試験、調整しているときに作業モデルとして使用することができる。したがって、着脱可能構成要素の一部は、歯の修復のために調整される、歯として成形されてもよく、したがって、歯の調整は元来、ブリッジ、クラウン等の歯の修復のために調整された歯である。
【0031】
本発明との関連で、「底部」および「最上部」という語句は、モデルの一部の2つの対向端を指し得る。例えば、着脱可能構成要素は、底部分と、最上部分とを備えてもよく、「底部分」という語句は、その対応する空洞に挿入され、それにより、空洞と着脱可能構成要素との間の界面を画定する、着脱可能構成要素の部分を指し得る。着脱可能構成要素の「最上部分」は、着脱可能構成要素が、その対応する空洞に挿入されるときに、可視的である部分であってもよい。「底部」および「最上部」という語句は、モデルの部分の相対的配向を表すためのみに使用され、どの部分が他の部分よりも地面に近いかという制限を表さない。それを通って着脱可能構成要素が空洞に進入する開口部はまた、空洞の底部よりも地面に近く位置してもよく、またはその逆も同様である。
【0032】
いくつかの実施形態では、接触面積と該空洞壁の面積との間の比は、例えば、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、約0.2以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.02以下のように、約0.9以下である。
【0033】
いくつかの実施形態では、接触面積と該界面の面積との間の比は、例えば、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、約0.2以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.02以下のように、約0.9以下である。
【0034】
いくつかの実施形態では、1つの支持要素の接触面積は、例えば、0.1mm
2から約20mm
2までの範囲、0.5mm
2から約10mm
2までの範囲のように、約0.01mm
2から約40mm
2までの範囲内にある。
【0035】
いくつかの実施形態では、該接触面積内の該支持要素の幅は、例えば、約0.1から約2mmまでの範囲のように、約0.01mmから約4mmの範囲内にある。
【0036】
いくつかの実施形態では、該接触面積内の支持要素の長さは、例えば、約0.1mmから約10mmまでの範囲のように、約0.01mmから約20mmまでの範囲内にある。
【0037】
いくつかの実施形態では、支持要素の高さは、例えば、約0.1mmから約1.5mmまでの範囲、約0.2mmから約1mmまでの範囲のように、約0.05mmから約2mmまでの範囲内にある。
【0038】
本発明との関連で、「支持要素の幅」という語句は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面に沿った支持要素の断面寸法を指し得る。
【0039】
本発明との関連で、「支持要素の長さ」という語句は、支持要素の長手寸法を指し得る。
【0040】
本発明との関連で、「支持要素の高さ」という語句は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面において、すなわち、着脱可能構成要素および/または空洞壁の表面と垂直に、間隙を横断する支持要素の断面寸法を指し得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、空洞壁の輪郭および着脱可能構成要素の輪郭は、平行であり、したがって、輪郭の間に一定の距離がある。そのような実施形態では、支持要素が2つの間の接触を提供する、支持要素を除いて、着脱可能構成要素と空洞壁との間に一定の距離がある。
【0042】
本発明との関連で、「縦方向」という語句は、モデルの歯肉部分の中の除去構成要素の挿入方向を指し得る。
【0043】
本発明との関連で、「断面」という語句は、縦方向と垂直である平面を指し得る。例えば、着脱可能要素の基部の断面形状は、基部と交差する、そのような平面内の基部の形状であってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段は、該空洞壁上に生成される。いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段は、該着脱可能構成要素上に生成される。いくつかの実施形態では、支持および位置付けるための手段は、空洞壁および着脱可能構成要素の両方の上で画定される。
【0045】
一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法を開示され、
仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づき、仮想モデルは、一組の歯の物理モデルを製作するために使用されるように適合され、方法は、
仮想モデルの1本以上の歯が、物理モデルの中の1つ以上の着脱可能構成要素として配設されるように構成されることを提供するステップと、
着脱可能構成要素のそれぞれを、物理モデルの中で支持および位置付けるための手段を提供するステップと
を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、空洞がモデルの歯肉部分の中に形成され、該空洞は、空洞壁を備え、該支持および位置付けるための手段は、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、着脱可能構成要素および空洞壁のうちの一方の上に生成され、該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段と着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方との隣接表面の形状によって制御される。
【0047】
いくつかの実施形態では、該歯は、修復および/または歯科治療を必要とする歯を備え、歯科技工士が、物理モデル上で、歯の修復、例えば、クラウンを試験することができるように、そのような歯を備える一組の歯の物理モデルを生成するためである。
【0048】
いくつかの実施形態では、支持要素等の支持および位置付けるための手段は、該界面における着脱可能構成要素の表面の形状および/または空洞壁の形状に似ているように、少なくとも部分的に成形される。成形は、解剖学的形状として画定されてもよい。支持要素は、接触面積内で、支持要素および着脱可能構成要素の表面が平行であるように成形されてもよい。支持要素は、支持要素および空洞壁の表面が平行であるように成形されてもよい。支持要素の形状は、その上でそれらが生成される、着脱可能構成要素および空洞壁のうちの1つの形状に従ってもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、支持および位置付けるための手段は、着脱可能構成要素と空洞との間に摩擦を提供する、1つ以上の摩擦点を備える。この実施形態の利点は、着脱可能構成要素が空洞内で移動または移転しないように、摩擦点が、空洞の中の適所に着脱可能構成要素を保持するため、支持および位置付けるための手段としての機能も果たすことである。さらに、摩擦点は、仮想的に提供し、製作することが容易であってもよい。したがって、摩擦は、着脱可能構成要素および摩擦点が、わずかな距離、例えば、数ミリメートルで、相互に重複することにより作成される。
【0050】
いくつかの実施形態では、支持要素は、着脱可能構成要素と空洞との間に摩擦を提供する、1つ以上の摩擦点を備える。
【0051】
着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積、したがって摩擦が、物理モデルと比較して低減されるように、支持要素は、着脱可能構成要素と空洞との間の界面のわずかのみを覆うように構成され、接触面積は、界面の面積と実質的に同一であり、したがって、仮想モデルから製作される物理モデルの歯肉部分からの歯のより容易な除去をもたらす。摩擦点等の支持要素は、着脱可能構成要素と空洞との間の摩擦の制御された低減を提供してもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、支持要素は、着脱可能構成要素の基部のそれぞれの実質的に真っ直ぐな側面に対応する位置に配設される。
【0053】
いくつかの実施形態では、支持要素は、着脱可能構成要素の基部の角に対応する位置に配設される。
【0054】
いくつかの実施形態では、支持要素は、2つの支持要素が実質的に相互に対向しているように、配設される。
【0055】
いくつかの実施形態では、支持要素は、2つの支持要素が、実質的に、着脱可能構成要素の反対側に、または着脱可能構成要素に対して配設されるように、配設される。
【0056】
本発明との関連で、「着脱可能構成要素の反対側に、または着脱可能構成要素に対して配設される」という語句は、例えば、第1および第2の支持要素が、例えば、着脱可能構成要素の中心部分に対して着脱可能構成要素の反対側に配設される場合を指し得る。円形基部を備える着脱可能構成要素上で、該語句は、第1および第2の支持要素を接続する線が基部の中心を通過するように、第1および第2の支持要素が対角線上に配設される状況を指し得る。長方形の基部を備える着脱可能構成要素上で、該語句は、第1および第2の支持要素が基部の対向表面上に配設される状況を指し得る。
【0057】
この実施形態の利点は、支持要素が相互の反対側に配設されるときに、空洞の中の着脱可能構成要素の非常に堅い取付を提供してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、支持要素は、相互まで等間隔の距離を伴って配設される。
【0059】
いくつかの実施形態では、距離は、空洞の内面または着脱可能構成要素の外面に沿って測定される。
【0060】
いくつかの実施形態では、支持要素は、切断角錐として、または正方形の錐台あるいは長方形の錐台として形成される。
【0061】
実施形態の利点は、着脱可能構成要素および切断角錐が、わずかな距離、例えば、数ミリメートルで、相互に重複することにより、支持要素の摩擦が作成されることである。
【0062】
いくつかの実施形態では、切断角錐、または正方形の錐台あるいは長方形の錐台は、空洞の表面に配設された最も幅の広い部分、および着脱可能構成要素が配設されるように構成される位置に向かった最も幅の狭い部分を伴って、配設される。
【0063】
いくつかの実施形態では、切断角錐または正方形の錐台あるいは長方形の錐台は、その上でそれらが生成される、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの一方において配設された最も幅の広い部分を伴って、かつ該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの他方への接触面積において最も幅の狭い部分を伴って、配設される。
【0064】
いくつかの実施形態では、N
elem個の支持要素は、着脱可能構成要素および/または空洞壁の上に提供される。数N
elemは、3、4、6、8、9、10、12、または16のグループから選択される。
【0065】
いくつかの実施形態では、方法は、3個の摩擦点、4個の摩擦点、6個の摩擦点、8個の摩擦点、9個の摩擦点、10個の摩擦点、12個の摩擦点、16個の摩擦点、またはそれ以上の摩擦点を提供するステップを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、モデルは、1本、2本、またはそれ以上の歯を備える、着脱可能構成要素を備える。
【0067】
いくつかの実施形態では、モデルは、2つ以上の着脱可能構成要素を備える。着脱可能構成要素のそれぞれは、1本以上の歯を備えてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、空洞壁の輪郭は、外側曲線に従い、着脱可能構成要素の輪郭は、内側曲線に従い、内側曲線は、外側曲線の内側に配設される。
【0069】
内側曲線および外側曲線は、支持および位置付けるための手段が、該間隙を横断して延在し、それを閉鎖する位置を除いて、該間隙が輪郭に沿って実質的に一定の幅を有するように、実質的に平行であってもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、該着脱可能構成要素の上に生成される支持要素は、これらの支持要素が、接触面積において空洞壁の表面と平行である、接触面積内の表面を有するよう成形されるように、外側曲線と実質的に整合されている、接触面積内の表面を備える。
【0071】
いくつかの実施形態では、支持要素は、該空洞壁の上に生成され、これらの支持要素が、接触面積において着脱可能構成要素の表面と平行である、接触面積内の表面を有するよう成形されるように、内側曲線と実質的に整合されている、接触面積内の表面を備える。
【0072】
いくつかの実施形態では、着脱可能構成要素の位置に向かった支持要素の部分から空洞の表面まで、一定の距離がある。代替として、例えば、支持および位置付けるための手段の形状が、空洞の輪郭に従わないが、例えば、解剖学的形状を無視する真っ直ぐな線である場合、距離は一定ではない。
【0073】
いくつかの実施形態では、方法は、4つの摩擦点を提供するステップを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、方法は、各着脱可能構成要素の基部においてピンを提供するステップを含み、ピンは、その断面形状が着脱可能構成要素の基部の断面形状に似ているように、成形され、ピンの断面形状は、着脱可能構成要素の基部の断面形状よりも小さい。形状は、解剖学的形状として画定されてもよい。
【0075】
この実施形態の利点は、例えば、物理モデルをプリントするときに、モデルの広範な領域を支持する必要性があることであるが、例えば、薄い、または小さい、従来の支持材は、モデルの空洞の中で静置する着脱可能構成要素の縁の質を劣化させ得る。支持ピンの幾何学形状が着脱可能構成要素の形状に適合されることを提供することによって、その縁の上で、従来型または従来の支持材を回避することができ、それにより、欠陥のリスクが低減される。ピンが大きくなるほど、それが壊れるというリスクが少なくなってもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、方法は、一組の歯の仮想表現を提供するステップと、該仮想表現から該一組の歯の仮想モデルを形成するステップとを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、一組の歯の仮想表現は、口腔内スキャナを用いて一組の歯をスキャンすることによって、または一組の歯の印象をスキャンすることによって提供される。一組の歯の仮想表現は、点集団を備えてもよい。したがって、仮想モデル、およびその後、物理モデルは、例えば、印象からモデルを成型することによって、モデルを作成する代わりに、例えば、印象のスキャンに基づいて作成されてもよい。この実施形態の利点は、モデルを印付けるときに、欠陥が出現している場合がある、成型または注入されたモデルをスキャンする代わりに、印象自体がスキャンされるため、より良好な精度が得られることである。さらに、印象から石膏でモデルを作製するという手動で時間のかかる作業が回避されるという利点があってもよい。したがって、この実施形態は、より単純で、おそらくより高速かつ安価な過程を提供する。印象から物理モデルを製作するための理由として、歯科技工士が、患者の歯の修復を適合させるときに、連動する物理モデルを有することを好んでもよい。この実施形態の利点は、顎の上下の部分の両方の表現を作成するように、印象をスキャンできることである。
【0078】
この実施形態の利点は、仮想モデルが、印象のスキャンに基づいてソフトウェアで自動的に生成されることである。
【0079】
いくつかの実施形態では、方法は、仮想モデル上で曲線を画定するステップと、この曲線の外側にある可視化からモデルの全てを除去するステップとを含む。この実施形態の利点は、モデル全体ではなく、ユーザが連動することを希望するモデルの部分のみが、可視化される、例えば、画面上で見られる、または示されることを可能にすることである。
【0080】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素の質量中心に基づいて、着脱可能構成要素の限界線を自動的に画定するステップを含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、方法は、ユーザが、限界線を編集するためのモデルの損なわれていない視野を有することができるように、視野方向に隣接する歯を自動的に除去するステップを含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、方法は、ユーザが物理モデルから着脱可能構成要素を取り出すことがより容易となるように、歯肉に対応するモデルの部分のうちのいくらかを除去するステップを含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素をモデルに取り入れる、またはモデルから取り出すときに、隣接する歯が影響を受けるかどうかをチェックすることができるように、挿入方向に対応する円筒を画定するステップを含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、方法は、アンタゴニストが可視化されるように、一組の歯全体のスキャンを適用するステップと、一組の歯全体を咬合試験することができるように、仮想咬合器を提供するステップとを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、方法は、3次元プリントまたはミリングを用いて、物理モデルを製作するステップを含む。3Dプリントまたはミリングの実施例は、高品質で、および/または高価な材料で、物理モデルの外側部分を製作することが可能であり、内側部分を、例えば、ワックス等のより安価な材料で製作することができる、インクジェット様の原理、標準3Dプリント、標準3Dミリング、一種のラピッドプロトタイピング過程である、ステレオリソグラフィ(SLA)、一種のラピッドプロトタイピング過程である、選択的レーザー焼結(SLS)である。
【0086】
いくつかの実施形態では、方法は、特定の製作過程を用いて製作されるように、モデルを設計および適合するステップを含む。例えば、物理モデルを製作するために、異なる材料を選択することができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、方法は、使用される材料の量を減少させるために、製作過程で使用される流体が、モデルから流出することを許可されるように、着脱可能構成要素から離れる方向を向くモデルの歯肉部分の中に穿孔を設計するステップを含む。したがって、モデルは、中空であってもよく、シェルのみから成ってもよい。この実施形態の利点は、材料が収縮し、より少ない材料がある場合、より少ない収縮、したがって、モデルのより少ない欠陥が生じることである。
【0088】
いくつかの実施形態では、方法は、2つのモデルが解剖学的に正しい方法で相互に取り付けられるよう適合されるように、上顎の歯のモデルと下顎の歯のモデルとを接続するためのコネクタを画定するステップを含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素が、患者の口の中の実際の解剖学的な歯の位置に対応して、物理モデルの中で解剖学的に正しく位置付けられるように、着脱可能構成要素および支持および位置付けるための手段が製作されることを含む。
【0090】
着脱可能構成要素はまた、歯、歯の調整、金型等と表されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素が物理モデルの中のその正しい解剖学的位置に配設されるときに、モデルの中の着脱可能構成要素の可視的な部分の形状が、実際の解剖学的な歯の可視的な部分に対応することを提供するステップを含み、いずれの歯肉も着脱可能構成要素の一部ではない。
【0092】
いくつかの実施形態では、着脱可能構成要素の正しい解剖学的位置は、モデルに対する高さに関する、モデルの中に配置されたときに着脱可能構成要素が回転できないことを確実にすることによって、制御することができる水平位置に関する、および/またはモデルの中の着脱可能構成要素と対応する空洞との間の摩擦に関する。着脱可能構成要素が、モデルの歯肉部分に対して解剖学的に正しい高さを有するように配設されるときに、着脱可能構成要素の歯は、歯モデルの水平面に対して正しく配設されてもよい。着脱可能構成要素が、着脱可能構成要素と空洞との間の摩擦に関して正しく配設される場合、支持要素および着脱可能構成要素/空洞壁の相対的位置が、支持要素が正しい摩擦を提供するようなものであるように、配設されてもよい。
【0093】
一組の歯の物理モデルは、ワックス調節として知られていてもよい、修復のモデルを構築するために歯科技工士によって使用されてもよい。次いで、修復のモデルまたはワックス調節は、例えば、陶張りを有する金属クラウン等の金属材料でできている、実際の修復を成型するために使用されてもよい。物理モデルは、製作された修復が実際に物理モデルの中の物理的着脱可能構成要素に適合するかどうかをチェックするために、使用されてもよい。たとえ修復がCAD/CAMによって生産されたとしても、物理モデル上で修復をチェックすることによって、生成された修復が正しい適合を有することをチェックすることが依然として有利である。製作過程にはいくつかのステップがあり、よって、潜在的にステップのうちの1つで何かが失敗し得るので、修復が歯科医に送られ、患者の口に挿入される前に、歯科技工士が欠陥を発見して是正するほうが良い。修復が、形状またはサイズを変化させることができる材料、例えば、ジルコニアとしても知られている酸化ジルコニウムから生産される場合、材料が、加熱過程の間および/または後に収縮または屈曲する場合があるため、生産後に修復をチェックする利点もある。修復が手動で生産される場合、および/または修復上の陶材作業が手動で行われるときに、歯科技工士は、修復のために隣接する歯の間に十分な空間があること、および陶材の形状が隣接する歯に合致することをチェックするために、一組の歯の中の他の歯のモデルを必要とする。
【0094】
モデルが3Dプリントによって製作される場合、ミリングによるfx製作と比較して、多くのモデルを同時に製作することができる。
【0095】
方法は、少なくとも1本の歯が、物理モデルに着脱可能に挿入されない、すなわち、歯は、モデルから除去することができないが、モデルの一部として製作され、したがって、モデルの中に固定されることを含んでもよい。方法は、固定された歯を歯肉部分から除去することができるように、少なくとも1本の歯が、歯肉部分および固定された歯を備える、一貫した構造の固定部分として製作されることを含んでもよい。
【0096】
これによって、モデルから歯を除去する必要がなくてもよいため、これは、研究室で化粧板を加工するときの利点であってもよい。さらに、これが非常に良好な制御を提供してもよいため、着脱可能構成要素がない完全に非可撓性のモデルにおいて、修復を制御する利点があってもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素がいずれのピンも持たないように製作されることを含む。着脱可能構成要素のための空洞を有する物理モデルを製作することによって、ピンが着脱可能構成要素から省略されてもよいという利点があってもよく、ピンが着脱可能構成要素から外れる可能性が高い場合があり、ピンがモデルの中の着脱可能構成要素の完璧な適合を妨げる、または妨害する場合がある等のため、これは利点であってもよい。さらに、層状に液体を凝固させることによって、着脱可能構成要素およびモデルを製作する場合、着脱可能構成要素の残りの部分上の停止表面が、液体中で生産されている際に、何かによって運搬または支持されないため、ピンを生産することが困難な場合がある。
【0098】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルを製作する前に、着脱可能構成要素の周囲でモデルの歯肉部分をデジタル的に再配置するステップを含む。歯が患者の口の中で調整されるときに、歯の大半が研磨され、それにより、調整された歯の周囲の軟質で柔軟な歯肉組織が、調整されていない歯に従う元の形状にとどまる代わりに、調整された歯の新しい縮小形状に隣接する、または従う、または折り重なることが、しばしば問題であるため、この再配置が利点であってもよい。よって、調整された歯の印象が作製されるときに、歯肉は、調整された歯に隣接しており、次いで、歯の製作されたモデルは、着脱可能構成要素に隣接する歯肉を有し、したがって、歯肉と着脱可能構成要素との間に、修復をモデル化して配置する空間がなくてもよい。しかし、着脱可能構成要素の周囲にモデルの歯肉部分を再配置する、除去する、または移転するときに、修復、および患者の口に修復を挿入した後に歯科医が追加してもよい、化粧張り、例えば、陶材のための空間がある。
【0099】
いくつかの実施形態では、モデルの歯肉部分をデジタル的に再配置するステップは、モデルの歯肉部分を、着脱可能構成要素から、および着脱可能構成要素へデジタル移動させるステップを含む。モデルの歯肉部分をデジタル的に再配置するステップは、着脱可能構成要素に隣接する歯肉を移動させるステップを含んでもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、モデルの歯肉部分をデジタル的に再配置するステップは、着脱可能構成要素に対して外向きにモデルの歯肉部分をデジタル移動させるステップを含んでもよい。モデルの歯肉部分は、歯肉のサイズを変化させることなく移動させられてもよく、これは、患者の口の中の歯肉が、形状を変化させて移動するだけで、サイズを変化させない、すなわち、歯肉がより大きくも小さくもならず、形状を変化させるだけであるため、重要であるという利点があってもよい。修復のモデルがCADを使用して設計される場合、モデル化された修復に適合するために、歯モデル上の歯肉がどれだけ移動させられるべきかを、CADプログラムから導出することができるという利点があってもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの歯が、硬質の非可撓性材料で製作され、少なくとも、着脱可能構成要素の周囲のモデルの歯肉が、軟質の可撓性材料で製作されることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、モデルの歯が、比較的硬質であまり可撓性ではない材料で製作され、少なくとも、着脱可能構成要素の周囲のモデルの歯肉が、比較的軟質でより可撓性の材料で製作されることを含む。
【0102】
異なる材料が口の中の実際の物質に似ており、これが修復の試験またはモデル化を促進するため、比較的硬質の材料でモデルの歯を、比較的軟質の材料でモデルの歯肉部分を製作する利点があってもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、界面によって画定される平面内の支持要素の形状は、棒状、正方形、長円形、星形、および/または三角形である。
【0104】
いくつかの実施形態では、方法は、緊密な嵌合が空洞と着脱可能構成要素との間に作成されるように、着脱可能構成要素が空洞の中で配設されるときに、空洞壁上に生成される支持要素の体積が、着脱可能構成要素の体積と少なくとも部分的に重複するように製作されることを含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、着脱可能構成要素が空洞の中で配設されるときに、緊密な嵌合が空洞と着脱可能構成要素との間に作成されるように、着脱可能構成要素上に生成される支持要素の体積は、空洞壁の体積と少なくとも部分的に重複するように製作される。
【0106】
いくつかの実施形態では、緊密な嵌合が空洞と着脱可能構成要素との間に作成されるように、着脱可能構成要素の支持要素は、着脱可能構成要素および空洞壁の他方の体積と少なくとも部分的に重複するように製作される。
【0107】
いくつかの実施形態では、重複の体積は、操作者によって制御されるように適合される。
【0108】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルが、それを通って物理モデルの中の着脱可能構成要素を接触させ、その空洞から排出することができる側方排出孔を備えることを提供するステップを含む。
【0109】
孔は、モデルの歯肉部分の中で配設されてもよい。モデル上の側面に排出孔を提供するときに、この孔が側面からアクセス可能であるという利点があってもよく、これは、例えば、咬合器に取り付けられているモデルの底部とは対照的に、モデルの側面をアクセスすることができる場所で、咬合器上にモデルを載置するときに利点であってもよい。したがって、モデルの底部の中の代わりに、モデルの側面上に排出孔を配設する利点があってもよい。しかしながら、孔、例えば、排出孔は、代替として、および/または加えて、モデルの底部の中に配設されてもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素がモデルの空洞の中で配設されるときに、着脱可能構成要素が、モデルの側方排出孔に継続して配設されるように適合される、孔を備えることを提供するステップを含む。
【0111】
モデルの側面の中の孔および着脱可能構成要素の中の孔を提供するときに、次いで、2つの孔が整合させられる、すなわち、相互に継続して配設される、または端から端まで配設されるときに、次いで、着脱可能構成要素がモデルに対して正しく配設されるという利点があってもよい。着脱可能構成要素の中の孔およびモデルの中の孔が整合させられているかどうかは、目視検査を用いて、または孔の中へ嵌合するように適合されるツールを使用することによってチェックすることができる。したがって、ツールが、モデルの中の孔を通って着脱可能構成要素の中の孔の中へ支障なく移動することができるときに、モデルの中の着脱可能構成要素の整合が正しくなる。いくつかの実施形態では、側方排出孔は、ツールがモデルおよび着脱可能構成要素の両方を通って完全に移動することができるように配設され、したがって、ツールは、モデルの片側で挿入され、モデルの反対側までモデルを通過することができる。したがって、いくつかの実施形態では、側方排出孔は、ツールが、着脱可能構成要素と、着脱可能構成要素が配設される空洞を包囲する、モデルの歯肉部分との両方を備える、モデルの一部分を通過することができるように配設され、よって、ツールは、一部の片側で挿入することができ、着脱可能構成要素の反対側に配設された一部の側面まで一部を通過することができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの表面から着脱可能構成要素のための空洞まで通過する、貫通孔として、モデルの中の孔を配設するステップと、止まり孔として着脱可能構成要素の中の孔を配設するステップとを含む。貫通孔は、モデルの歯肉部分から通過していてもよい。着脱可能構成要素の中の孔は、歯根に対応する位置で止まり孔として配設されてもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの表面から着脱可能構成要素のための空洞まで通過する、貫通孔として、モデルの中の孔を配設するステップと、貫通孔として着脱可能構成要素の中の孔を配設するステップとを含む。貫通孔は、モデルの歯肉部分から通過していてもよい。着脱可能構成要素の中の孔は、歯根に対応する位置で貫通孔として配設されてもよい。したがって、着脱可能構成要素の中の孔は、空洞の反対側まで着脱可能構成要素を完全に通過する貫通孔であってもよい。この場合、モデルの中の孔は、モデル全体を通過する、すなわち、モデルの表面からモデルの内側の空洞の一方の端まで、およびモデルを通る空洞の他方の端からモデルの他方の表面まで通過してもよい。モデル全体および着脱可能構成要素を通る自由通路があるときに促進されてもよい、目視検査によって、モデルの中の着脱可能構成要素の位置付けをチェックすることができるため、モデルおよび着脱可能構成要素の両方の中の貫通孔である、側方排出孔を有する利点があってもよい。さらに、貫通孔として側方排出孔を生成するようにモデルおよび着脱可能構成要素を製作するための利点があってもよい。例えば、モデルおよび着脱可能構成要素は、ジェットプリントを用いて製作することができ、例えば、最終バージョンに材料があるべきではない場所において、軟質支持材料がモデルおよび着脱可能構成要素の中で配設されてもよい。モデルまたは着脱可能構成要素の製作が完了したときに、支持材料が除去される、例えば、洗い流される、融解させられる、または掘り崩される。この場合、孔が止まり孔である代わりに貫通孔である場合に、孔から全ての支持材料を除去することがより容易であってもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの中の隣接する歯と対立する、または隣接する歯によって阻止されることなく、着脱可能構成要素がモデルの歯肉部分に挿入され、そこから除去されるよう適合されるように、モデルの歯肉部分の中で着脱可能構成要素を配設するステップを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素の挿入方向が、一組の歯のうちの実際の解剖学的な歯の挿入方向に対応するように、モデルの中で着脱可能構成要素を配設するステップを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素の挿入方向が傾斜しているため、モデルの中の隣接する歯と対立する、または隣接する歯によって阻止されることなく、着脱可能構成要素がモデルの歯肉部分に挿入され、そこから除去されるよう適合されるように、モデルの歯肉部分の中で着脱可能構成要素を配設するステップを含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素が、着脱可能構成要素の正しい解剖学的高さが対応するよりも遠く、モデルの歯肉部分の中へ押し込まれるのを阻止されるように、モデルが、空洞の中に配設されるときに着脱可能構成要素用の停止部として機能する停止表面を備えることを提供するステップを含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、停止表面は、平面および水平である。停止表面は、モデルの残りの部分に対して、および/または着脱可能構成要素の挿入方向等に対して、平面および水平であってもよい。これがモデルの中の着脱可能構成要素の最適な位置付けおよび支持を提供してもよいため、停止表面は、平面および水平であるという利点があってもよい。
【0119】
本発明との関連で、「水平」という語句は、患者の歯列の咬合面と実質的に平行である平面を指し得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルが3Dプリントされるときに、停止表面の少なくとも一部が、モデルの残りの部分に対して水平であることを含む。したがって、停止表面の全体的な形態が、傾斜している、斜めである、または傾いていてもよいが、各単一プリント層が水平となるべきであり、よって、傾斜表面は、いくつかの小さい水平部分で構成される。これは、非常に良好な設定嵌合を提供する。
【0121】
モデルが3Dプリントの代わりに粉砕される場合、停止表面は、水平でなくてもよいが、任意の方向にあり得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、方法は、停止表面が、モデルの残りの部分にも存在するプリント層に配設されることを含む。停止表面が着脱可能構成要素の底部分と同じ高さであるため、それにより、着脱可能構成要素をモデルの中の正しい層まで正確に押し下げることができ、それにより、モデルの中の着脱可能構成要素の位置が、物理モデルの中の着脱可能構成要素の高さに対して解剖学的に正しいという利点があってもよい。したがって、停止層は、h=n×プリント層の厚さである、高さhにある。
【0123】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素が、着脱可能構成要素がモデルの中のその対応する空洞の中で配設されるときに可視的である、最上部分と、着脱可能構成要素がモデルの中のその対応する空洞で配設されるときにモデルの歯肉部分によって隠され、したがって不可視的ではない、底部分とを有することを提供するステップを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも着脱可能構成要素の底部分が、実質的に円筒形であることを規定するステップを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも着脱可能構成要素の底部分が、実質的に長方形であることを規定するステップを含む。この実施形態の利点は、着脱可能構成要素の底部分が長方形であるときに、着脱可能構成要素が空洞の中で回転することができず、したがって、モデルの中のその位置付けが十分固定されることである。
【0126】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素の断面積が、着脱可能構成要素がその空洞に挿入されるときに、モデルの歯肉部分によって覆われるように適合される、着脱可能構成要素の部分に沿って一定であることを含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素の断面積が、着脱可能構成要素がその空洞に挿入されるときに、該界面において配設される、着脱可能構成要素の部分に沿って一定であることを含む。これの利点は、着脱可能構成要素がモデルの中で一定の厚さを有するときに、着脱可能構成要素が、例えば、いずれのピンも使用することなく、安定した嵌合を有してもよいことである。モデルの歯肉部分によって覆われる着脱可能構成要素の部品は、着脱可能構成要素がモデルの中で配設されるとき、およびモデルが非透明材料でできているときに、可視的ではない。しかしながら、モデルが透明材料でできている場合、モデルの空洞の中にある着脱可能構成要素の部分は、依然として可視的であってもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、方法は、断面の形状が、着脱可能構成要素がその空洞に挿入されるときにモデルの歯肉部分によって覆われるように適合される、着脱可能構成要素の部分に沿って一定であることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、断面の形状が、着脱可能構成要素がその空洞に挿入されるときに該界面において配設される、着脱可能構成要素の部分に沿って一定であることを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの中の着脱可能構成要素の1本以上の隣接する歯が、モデルに着脱可能に挿入されるように適合されることを規定するステップを含む。利点は、隣接または近隣の歯をモデルから除去することができるときに、例えば、側面の全てまたはいくつかの上で、着脱可能構成要素の周囲に自由空間があるため、歯科技工士が修復のモデルを構築することがより容易であってもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、方法は、着脱可能構成要素が、解剖学的層、限界線層、接続層、および基層を備えることを規定するステップを含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、着脱可能構成要素は、作業空間を提供するために、限界線層と接続層との間に配設される溝層を備える。
【0132】
この実施形態の利点は、歯科技工士が、例えば、歯科ドリルと連動するのに十分な空間を有するように、溝層が、歯科技工士のために着脱可能構成要素上に作業空間を提供することである。
【0133】
いくつかの実施形態では、着脱可能構成要素は、ピンを備える。この実施形態の利点は、ピンが、モデルの中の着脱可能構成要素のより良好な嵌合を提供してもよいことである。
【0134】
いくつかの実施形態では、方法は、各着脱可能構成要素上に識別タグを提供するステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、各着脱可能構成要素上に識別タグを提供するステップを含む。この識別タグは、着脱可能構成要素およびモデルを製作するときに提供されてもよい。識別(ID)タグを提供するとき、例えば、大量の着脱可能構成要素が一緒に製作されるときに着脱可能構成要素を識別することが容易であるため、利点があってもよい。IDタグは、着脱可能構成要素の中の好適な場所にプリントされてもよい、モデルに取り付けられてもよい、着脱可能であってもよい等である。識別タグは、仮想モデルおよび/または物理モデル上に提供されてもよい。
【0135】
いくつかの実施形態では、方法は、各着脱可能構成要素上に識別番号を提供するステップと、各着脱可能構成要素のためのモデルの中の対応する空洞において、対応する識別番号を提供するステップとを含む。モデルの中にいくつかの着脱可能構成要素がある場合、各着脱可能構成要素がモデルの中のどこで配列されるべきかを発見する、または知ることが複雑な場合があるという利点があってもよい。識別番号を提供するときに、モデルの中のそれらの正しい空間の中で着脱可能構成要素を配設することが容易かつ迅速である。
【0136】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの歯肉部分に対して着脱可能構成要素を正しく配設するために、着脱可能構成要素およびモデルの歯肉部分上に視覚ガイドラインを提供するステップを含む。視覚ガイドラインは、プリント、エンボス加工等されてもよく、例えば、溝または隆起であってもよい。
【0137】
いくつかの実施形態では、方法は、中空であるようにモデルを製作するステップを含む。より少ない材料が使用され、使用される材料の量が少ないほど、製作後にモデルのひずみの程度が小さくなるため、利点があってもよい。また、より少ない材料を使用することにより、製作過程が低費用になり、おそらくより迅速にもなるため、中空モデルを提供することの経済的利点があってもよい。
【0138】
いくつかの実施形態では、方法は、コネクタピンをモデルに提供するステップを含む。コネクタピンは、それらがモデルを、例えば、咬合器に接続するように構成されてもよい。上顎のモデルおよび下顎のモデルの両方が製作される場合、例えば、咬合器の中で上下のモデルを配設することによって、患者の咬合を試験することができるように、2つのモデルをコネクタによって接続することができるため、利点があってもよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、方法は、患者の咬合が試験される、特定の咬合器に合致するために適合される界面をモデルに提供するステップを含む。
【0140】
いくつかの実施形態では、方法は、モデルの界面に合致する咬合器プレートを製作するステップを含む。
【0141】
本発明は、上記および以下で説明される方法、および対応する方法、デバイス、システム、用途、および/または製品手段を含む、異なる側面に関し、それぞれ、第1の記述された側面に関連して説明される利益および利点のうちの1つ以上をもたらし、それぞれ、第1の記述された側面に関して説明され、および/または添付の請求項で開示される実施形態に対応する、1つ以上の実施形態を有する。
【0142】
具体的には、本明細書では、一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、モデルは、1つ以上の歯の調整を備え、方法は、
一組の歯の仮想モデルを生成するステップであって、仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づく、ステップと、
歯の調整のそれぞれが、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを規定するステップであって、各着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合される、ステップと、
着脱可能構成要素のそれぞれを、モデルの中のそれらの対応する空洞の中で支持および位置付けるための手段を提供するステップと、
各着脱可能構成要素の基部においてピンを提供するステップであって、ピンは、着脱可能構成要素の形状に似ているように成型される、ステップと
を含む。
【0143】
具体的には、一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想モデルを生成するステップであって、仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づく、ステップと、
少なくとも1本の歯が、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを規定するステップであって、着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合される、ステップと、
着脱可能構成要素のそれぞれを、モデルの中のそれらの対応する空洞の中で支持および位置付けるための手段を提供するステップと、
着脱可能構成要素の基部においてピンを提供するステップと
を含む。
【0144】
ピンの断面形状は、着脱可能構成要素の基部の断面形状に似ていてもよい。
【0145】
具体的には、本明細書では、一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するためのシステムが開示され、モデルは、1つ以上の歯の調整を備え、システムは、
一組の歯の仮想モデルを生成するための手段であって、仮想モデルは、一組の歯の仮想表現に基づく、手段と、
歯の調整のそれぞれが、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを規定するための手段であって、各着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合される、手段と、
着脱可能構成要素のそれぞれを、モデルの中のそれらの対応する空洞の中で支持および位置付けるための手段を提供するための手段と
を備え、
システムは、
各着脱可能構成要素とその対応する空洞との間の接触面積が、着脱可能構成要素と空洞との間に接触がない面積よりも小さくなるように、支持および位置付けるための手段を構成するための手段を含む。
【0146】
一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想表現を提供するステップと、
該仮想表現から一組の歯の仮想モデルを生成するステップであって、該仮想モデルは、歯肉部分と、少なくとも1本の歯とを備え、該生成するステップは、
a:モデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように該歯を構成するステップと、
b:該歯肉部分の中で空洞を画定するステップであって、該空洞は、空洞壁を備える、ステップと、
c:仮想モデルから製作される物理モデルの中の空洞の中で、着脱可能構成要素を支持し、位置付けることが可能である、支持および位置付けるための手段を画定するステップと、
を含む、該生成するステップと
を含み、
着脱可能構成要素および空洞は、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、かつ着脱可能構成要素および空洞が該界面に間隙を提供するように、着脱可能構成要素が空洞の中へ嵌合するように構成され、
支持および位置付けるための手段は、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの1つの上に生成され、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段ならびに着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方の隣接表面の形状によって制御される。
【0147】
いくつかの実施形態では、方法が、空洞の前にモデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように該歯を構成するステップを含むように、a)は、b)の前に行われる。
【0148】
いくつかの実施形態では、該歯がモデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように構成される前に、方法が該空洞を画定するステップを含むように、b)はa)の前に行われる。
【0149】
いくつかの実施形態では、該支持および位置付けるための手段、該着脱可能構成要素、および対応する空洞が、1つのステップで形成される。
【0150】
一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想モデルであって、歯肉部分と、モデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように構成される歯とを備える、モデルを提供するステップと、
該歯肉部分に空洞を生成するステップであって、該空洞は、空洞壁を備え、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、その空洞の中へ該着脱可能構成要素が嵌合し、着脱可能構成要素および空洞は、該界面に間隙を提供するように構成される、ステップと、
支持および位置付けるための手段が、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付けるように、仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、着脱可能構成要素の上および/または空洞の上で支持および位置付けるための手段を提供するステップと
を含み、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段ならびに着脱可能構成要素および/または空洞壁の隣接表面の形状によって制御される。
【0151】
一組の歯の物理モデルを製作するための一組の歯の仮想モデルを生成するコンピュータ実装方法が開示され、方法は、
一組の歯の仮想モデルを提供するステップと、
少なくとも1本の歯が、モデルの中の着脱可能構成要素の一部として配設されるように構成されることを規定するステップであって、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、着脱可能構成要素は、モデルの歯肉部分の中の対応する空洞の中へ嵌合するように適合される、ステップと、
モデルの中の空洞の中で着脱可能構成要素を支持および位置付けるための手段を提供するステップと、
着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積が該界面の面積よりも小さくなるように、支持および位置付けるための手段を構成するステップと
を含む。
【0152】
一組の歯のモデルの歯肉部分と、モデルの中の着脱可能構成要素との間の接触面積を制御するコンピュータ実装方法であって、該着脱可能構成要素は、歯を備え、方法は、
一組の歯の仮想モデルを提供するステップであって、モデルは、歯肉部分と、モデルの中の着脱可能構成要素の一部であるように構成される歯とを備え、該歯肉部分は、空洞壁を備える空洞を備え、着脱可能構成要素と空洞壁との間の界面が画定されるように、その空洞の中へ該着脱可能構成要素が嵌合し、着脱可能構成要素および空洞は、該界面に間隙を提供するように構成される、ステップと、
支持および位置付けるための手段が、空洞の中で着脱可能構成要素を支持し、位置付けるように、仮想モデルから製作される物理モデルにおいて、支持および位置付けるための手段が、該着脱可能構成要素と該空洞壁との間の該間隙を横断して延在するように、該着脱可能構成要素および該空洞壁のうちの1つの上で支持および位置付けるための手段を提供するステップと
を含み、
該界面における着脱可能構成要素と空洞壁との間の接触面積は、支持および位置付けるための手段ならびに着脱可能構成要素および空洞壁のうちの他方の隣接表面の形状によって制御される。
【0153】
また、プログラムコード手段がデータ処理システム上で実行されるときに、データ処理システムに方法を行わせるためのプログラムコード手段を備える、コンピュータプログラム製品、およびその上に記憶されたプログラムコード手段を有する、コンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品も開示される。
【0154】
別の側面によれば、また、一組の歯の物理モデルの中で配設される着脱可能構成要素を排出するための排出ツールも開示される。
【0155】
いくつかの実施形態では、排出ツールは、モデルの歯肉部分の貫通孔の中へ嵌合するように適合される、細長い構成要素を備える。
【0156】
いくつかの実施形態では、排出ツールは、着脱可能構成要素の止まり孔および/または貫通孔の中へ嵌合するように適合される。
【0157】
本発明の上記および/または付加的な目的、特徴、および利点が、添付図面を参照し、本発明の実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細説明によって、さらに解明されるであろう。