特許第5767310号(P5767310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5767310
(24)【登録日】2015年6月26日
(45)【発行日】2015年8月19日
(54)【発明の名称】CSF−1Rに対する抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/28 20060101AFI20150730BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20150730BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/337 20060101ALI20150730BHJP
   A61K 31/704 20060101ALI20150730BHJP
   G01N 33/574 20060101ALI20150730BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20150730BHJP
【FI】
   C07K16/28ZNA
   A61K39/395 T
   A61P35/00
   A61P35/02
   A61K31/337
   A61K31/704
   A61K39/395 N
   G01N33/574 A
   !C12N15/00 A
【請求項の数】10
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2013-502691(P2013-502691)
(86)(22)【出願日】2011年3月28日
(65)【公表番号】特表2013-529183(P2013-529183A)
(43)【公表日】2013年7月18日
(86)【国際出願番号】US2011030148
(87)【国際公開番号】WO2011123381
(87)【国際公開日】20111006
【審査請求日】2013年10月17日
(31)【優先権主張番号】61/319,896
(32)【優先日】2010年4月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508188662
【氏名又は名称】イムクローン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Imclone LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(72)【発明者】
【氏名】ジャクリーン・フランソワーズ・ドゥーディー
(72)【発明者】
【氏名】リ・ヤンシャ
【審査官】 大久保 智之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/026303(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/112245(WO,A1)
【文献】 特表2006−519163(JP,A)
【文献】 Blood (1989) vol.73, no.7, p.1786-1793
【文献】 RESLAN LINA,UNDERSTANDING AND CIRCUMVENTING RESISTANCE TO ANTICANCER MONOCLONAL ANTIBODIES,MABS 2009,2009年 5月,V1 N3,P222-229
【文献】 Blood (1989) vol.73, no.3, p.827-837
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00−15/90
C07K 1/00−19/00
PubMed
BIOSIS/MEDLINE/WPIDS/WPIX(STN)
JSTPlus(JDreamIII)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトCSF−1R変異体(配列番号15)またはヒトCSF−1R(配列番号16)を特異的に結合し、配列SYGMH(配列番号1)を含むCDRH1、配列VIWYDGSNKYYADSVKG(配列番号2)を含むCDRH2、配列GDYEVDYGMDV(配列番号3)を含むCDRH3、配列RASQGISNALA(配列番号4)を含むCDRL1、配列DASSLES(配列番号5)を含むCDRL2、および配列QQFNSYPWT(配列番号6)を含むCDRL3を含む、抗体またはその機能的断片。
【請求項2】
アミノ酸配列:
AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISNALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPWTFGQGTKVEIK(配列番号8)を含むVL、
およびアミノ酸配列:
QDQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYGMHWVRQAPGEGLEWVAVIWYDGSNKYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARGDYEVDYGMDVWGQGTTVTVAS(配列番号7)を含むVH
を含む、請求項1に記載の抗体またはその機能的断片。
【請求項3】
配列番号9のアミノ酸配列を含む重鎖および配列番号10のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、請求項1または2に記載の抗体またはその機能的断片。
【請求項4】
配列番号9のアミノ酸配列を各々含む2個の重鎖および配列番号10のアミノ酸配列を各々含む2個の軽鎖を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体またはその機能的断片。
【請求項5】
癌の治療のための請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体またはその機能的断片を含む医薬組成物。
【請求項6】
前記癌が、白血病、乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌、腎臓癌、多発性骨髄腫またはホジキンリンパ腫である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記癌が、白血病、乳癌、子宮内膜癌または前立腺癌である、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記抗体またはその機能的断片が、他の抗癌治療による治療法の開始の前、その間、実質的にそれと同時、またはその後に投与される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記抗癌治療が、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)およびドキソルビシンからなる群から選択される、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体が請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体であり、該方法が、
サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、前記被験体の前記サンプルにおけるCSF−1もしくはIL−34または両者のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定することを含み、
癌を患わない個体におけるCSF−1もしくはIL−34または両者のレベルと比較して、CSF−1もしくはIL−34または両者のレベルの増加は前記被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示す、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年4月1日に出願された米国仮出願第61/319,896号の利益を主張する。
【0002】
本発明は免疫学および癌治療の分野に関する。より具体的には、本発明は、ヒトコロニー刺激因子−1受容体(CSF−1R)に結合するヒト抗体に関する。
【背景技術】
【0003】
M−CSFRまたはCD−115としても公知の、c−fms遺伝子によってコードされるコロニー刺激因子−1受容体(CSF−1R)(ヒトCSF−1R変異体;配列番号15)(ヒトCSF−1R;配列番号16;Uniprotアクセッション番号P07333)は、正常な個体におけるマクロファージおよび顆粒球の細胞系譜上で、ならびに癌中の腫瘍細胞上で選択的に発現されるチロシンキナーゼ受容体である。2個の公知のリガンドがあり、それらはM−CSFとして公知のコロニー刺激因子−1(CSF−1)(ヒトCSF−1;配列番号17)(Uniprotアクセッション番号P09603)、およびIL−34(ヒトIL−34;配列番号18)(Uniprotアクセッション番号Q6ZMJ4)であり、CSF−1Rの細胞外ドメインに結合する。CSF−1またはIL−34の結合に際して、CSF−1Rは二量体化し、受容体のトランスリン酸化ならびにMAPKおよびAkt等の下流のシグナル分子のリン酸化および活性化をもたらす。CSF−1Rのリン酸化は、(1)マクロファージの増殖および造血系祖先幹細胞からの分化、ならびに(2)マクロファージの生存および身体中の様々な臓器および組織、特に腫瘍間質への移動をもたらす。CSF−1Rは、腫瘍細胞の表面上でも発現し得る。
【0004】
マウスCSF−1Rに対する抗体はヒトにおいて交差反応せず、したがってヒトにおける癌の治療については効果がない治療法であるだろう。
【0005】
CSF−1Rに対するヒト抗体は特許文献1中で開示される。かかる抗体は、抗体によって結合された細胞に対して抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)活性を誘導しない。抗原を発現する細胞(標的細胞)に抗体が結合し、ナチュラルキラー細胞、単球、好中球および樹状細胞(エフェクター細胞)上でのFc受容体への結合のために抗体のFc領域が利用可能にされたときにADCCが生じる。特許文献1中で開示された抗体は、標的細胞とエフェクター細胞が一緒に標的細胞の殺傷を開始するように導くことができない。
【0006】
リガンドに対する抗体は交差反応性ではない。それゆえ、CSF−1に対する抗体はCSF−1RへのIL−34結合を阻害せず、IL−34に対する抗体はCSF−1RへのCSF−1結合を阻害しない。受容体へのリガンド結合は癌増殖に対する効果を有し得る。加えて、リガンドに対する抗体は内部移行せず、CSF−1R分解を誘導せず、細胞に対するADCC活性を刺激しない。
【0007】
CSF−1Rへのリガンドの結合をブロックし、さらに抗体によって結合された細胞に対するADCC活性を誘導する多機能性抗体が必要である。
【0008】
本発明の抗体は多くの機能を有するので、公知の抗体よりも有利である。本発明の抗体は、受容体へのCSF−1およびIL−34の結合をブロックし、それによって受容体の二量体化を防止し、細胞内チロシン残基のリン酸化をもたらし、マクロファージ誘導性腫瘍増殖の防止において重大な機能を果たす。本発明の抗体は内部移行し、CSF−1R分解を誘導する。重要なことにはリガンド結合のブロックに加えて、本発明の抗体は、腫瘍細胞ならびに腫瘍関連マクロファージおよび単球の殺傷を刺激することによって、ADCC活性を促進する。本発明の抗体は、同時にマクロファージ活性(腫瘍進行において主要な役割を果たす活性)にも影響を与える。本発明の抗体は、それらが有する多くの治療上の機能のために、当該技術分野における公知の抗体よりも有意に優れている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、ヒトCSF−1R変異体(配列番号15)を特異的に結合し、配列SYGMH(配列番号1)を含むCDRH1、配列VIWYDGSNKYYADSVKG(配列番号2)を含むCDRH2、配列GDYEVDYGMDV(配列番号3)を含むCDRH3、配列RASQGISNALA(配列番号4)を含むCDRL1、配列DASSLES(配列番号5)を含むCDRL2、および配列QQFNSYPWT(配列番号6)を含むCDRL3を含む、抗体またはその断片である。本発明の他の態様は、ヒトCSF−1R(配列番号16)を特異的に結合し、配列SYGMH(配列番号1)を含むCDRH1、配列VIWYDGSNKYYADSVKG(配列番号2)を含むCDRH2、配列GDYEVDYGMDV(配列番号3)を含むCDRH3、配列RASQGISNALA(配列番号4)を含むCDRL1、配列DASSLES(配列番号5)を含むCDRL2、および配列QQFNSYPWT(配列番号6)を含むCDRL3を含む、抗体またはその断片である。本発明の一態様は、ヒトCSF−1R(配列番号15)を特異的に結合し、配列SYGMH(配列番号1)を含むCDRH1、配列VIWYDGSNKYYADSVKG(配列番号2)を含むCDRH2、配列GDYEVDYGMDV(配列番号3)を含むCDRH3、配列RASQGISNALA(配列番号4)を含むCDRL1、配列DASSLES(配列番号5)を含むCDRL2、および配列QQFNSYPWT(配列番号6)を含むCDRL3を含む、抗体またはその断片である。本発明の抗体は、前記CDR配列のうちの1つの内部のアミノ酸置換をさらに含むことができる。他の態様において、前記のCDRはCDR配列のうちの1つの中にアミノ酸置換を有していない。
【0010】
本発明の他の態様は、CSF−1Rを結合し、アミノ酸配列QDQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYGMHWVRQAPGEGLEWVAVIWYDGSNKYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARGDYEVDYGMDVWGQGTTVTVAS(配列番号7)を含むVH、またはアミノ酸配列AIQLTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGISNALAWYQQKPGKAPKLLIYDASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFNSYPWTFGQGTKVEIK(配列番号8)を含むVLを含む、抗体またはその断片である。
【0011】
本発明の他の態様は、CSF−1Rを結合し、配列番号10のアミノ酸配列を含む軽鎖および配列番号9のアミノ酸配列を含む重鎖を含む、抗体またはその断片である。本発明のさらに他の態様において、抗体は、配列番号10のアミノ酸配列を各々含む2個の軽鎖および配列番号9のアミノ酸配列を各々含む2個の重鎖を含む。かかる抗体のCSF−1R結合断片は本発明の一部である。
【0012】
本発明は、上述された抗体またはその断片をコードする単離されたDNAおよびポリヌクレオチド/ポリ核酸、このポリヌクレオチドを含む発現ベクター、ならびにこのポリヌクレオチドを含む宿主細胞も提供する。本発明は抗体またはその断片を精製する方法をさらに提供する。本発明は、本発明の抗体もしくはその断片、ポリヌクレオチド、ベクターまたは宿主細胞を単独で、または薬学的に許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤と共に含む医薬組成物をさらに提供する。本発明は、薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と共に本発明の抗体またはその断片を含む医薬組成物を提供する。
【0013】
加えて、本発明は、有効量の抗体の投与により哺乳動物において癌細胞の増殖を阻害する方法、ならびに白血病および乳癌および前立腺癌を治療する方法に関する。本発明の他の態様は、有効量の抗体の投与により哺乳動物において癌細胞の増殖を阻害する方法、ならびに白血病、子宮内膜癌、乳癌および前立腺癌を治療する方法に関する。本発明のさらに他の態様は、癌細胞の増殖を阻害する方法、ならびに白血病、子宮内膜癌、乳癌および前立腺癌に加えて、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌、腎臓癌、多発性骨髄腫およびホジキンリンパ腫を治療する方法に関する。本発明の抗体は、固形腫瘍を含む新生物疾患の治療、ならびに乳癌および前立腺癌の治療のために使用することができる。他の態様において、本発明の抗体は、固形腫瘍を含む新生物疾患の治療、ならびに乳癌、子宮内膜癌および前立腺癌の治療のために使用することができる。他の態様において、本発明の抗体は、固形腫瘍を含む新生物疾患の治療、ならびに乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌および腎癌の治療のために使用することができる。
【0014】
本発明の一態様は、治療法における使用のための、治療における使用のための、または医薬品としての使用のための抗体またはその断片である。さらに他の態様において、先に記述された抗体またはその断片は、癌の治療における使用のためのものである。本発明は、白血病、乳癌および前立腺癌を含むが、これらに限定されない癌の治療において使用することができる。一態様において、本発明は、白血病、乳癌、子宮内膜癌および前立腺癌を含むが、これらに限定されない癌の治療において使用することができる。他の態様において、本発明は、白血病、乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌、腎臓癌、多発性骨髄腫およびホジキンリンパ腫を含むが、これらに限定されない癌の治療において使用することができる。
【0015】
本発明は、抗癌治療が、抗血管新生剤、化学療法剤または抗新生物剤を含むが、これらに限定されない他の抗癌治療の有効量を提供または投与することを含む癌の治療における使用のための、本発明の抗体またはその断片も含む。さらに、抗新生物剤は、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)およびドキソルビシンを含むが、これらに限定されない。抗癌治療は本明細書で開示された抗体または断片に加えて患者に投与される。抗体またはその断片は、他の抗癌治療または他の抗新生物剤による治療法の開始の前、その間、実質的にそれと同時、またはその後に投与される。
【0016】
本発明は、癌の治療のための医薬品の製造のための本発明の抗体の使用も提供する。一態様において、癌は白血病、乳癌または前立腺癌である。一態様において、癌は白血病、乳癌、子宮内膜癌または前立腺癌である。本発明の他の態様において、癌は、白血病、乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌、腎臓癌、多発性骨髄腫またはホジキンリンパ腫である。抗体の使用は、抗癌治療が、抗血管新生剤、化学療法剤または抗新生物剤を含むが、これらに限定されない他の抗癌治療の有効量を提供または投与することを含む。さらに、抗新生物剤は、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)およびドキソルビシンを含むが、これらに限定されない。抗癌治療は本明細書で開示された抗体または断片に加えて患者に投与される。抗体またはその断片は、他の抗癌治療または他の抗新生物剤による治療法の開始の前、その間、実質的にそれと同時、またはその後に投与される。
【0017】
本発明は、哺乳動物において癌を治療する方法であって、有効量の本発明の抗体またはその断片を、それを必要とする前記哺乳動物に対して投与することを含む、方法をさらに提供する。癌は、白血病、乳癌、子宮内膜癌および前立腺癌からなる群から選択される。他の態様において、癌は、白血病、乳癌、子宮内膜癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、肝細胞癌、腎臓癌、膵臓癌、多発性骨髄腫およびホジキンリンパ腫からなる群から選択される。加えて、方法は前記哺乳動物に他の抗癌治療を投与することをさらに含むことができる。抗癌治療は、抗血管新生剤、化学療法剤および抗新生物剤からなる群から選択される。抗新生物剤は、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)およびドキソルビシンからなる群から選択することができる。
【0018】
本発明は、抗体または組成物を使用して、それを必要とする哺乳動物を治療、例えば、血管新生もしくは骨転移を阻害、または腫瘍もしくは過剰増殖を阻害、または炎症性疾患を治療する方法をさらに提供する。本発明は、抗体または組成物を、それを必要とする哺乳動物の治療において使用して、例えば、血管新生または骨転移を阻害、または腫瘍もしく過剰増殖もしくは炎症性疾患を阻害するための抗体または組成物をさらに提供する。
【0019】
本発明は、本明細書で開示された抗体またはその断片を含む製品または医薬組成物にも関する。加えて、製品または医薬組成物は、治療法において同時、個別または連続で本明細書で開示された抗体と組合わせて与えられる、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)またはドキソルビシンを含むが、これらに限定されない追加の医薬用薬剤、抗新生物剤もしくは抗癌剤または治療も含むことができる。
【0020】
本発明は、癌が腫瘍関連マクロファージの表面上でCSF−1Rを発現するならば、本発明のCSF−1R抗体またはその断片による患者における治療成功の指標としての、血液、血清、血漿、腫瘍細胞または循環性腫瘍細胞のサンプルにおけるCSF−1レベルの使用を提供する。本発明は、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、患者から採取したサンプルにおけるCSF−1のレベルを測定する工程、および(2)CSF−1レベルが対照集団において見出されるCSF−1レベルよりも高いならば、本発明の抗体またはその断片を患者に対して投与する工程を含む、患者における癌を治療する方法も提供する。
【0021】
本発明は、本発明のCSF−1R抗体またはその断片による患者における治療成功の指標としての、血液、血清、血漿、腫瘍細胞または循環性腫瘍細胞のサンプルにおけるIL−34レベルの使用を提供する。本発明は、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、患者から採取されたサンプルにおけるIL−34のレベルを測定する工程、および(2)IL−34レベルが対照集団において見出されるIL−34レベルよりも高いならば、本発明の抗体またはその断片を患者に対して投与する工程を含む、患者における癌を治療する方法も提供する。
【0022】
本発明の一態様は、癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体が本発明の抗体であり、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、被験体のサンプルにおけるCSF−1のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定すること;および(2)癌を患わない個体におけるCSF−1のレベルと比較して、CSF−1のレベルの増加は被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示すことを含む方法である。
【0023】
本発明の他の態様は、癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体は本発明の抗体であり、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、被験体のサンプルにおけるIL−34のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定すること;および(2)癌を患わない個体におけるIL−34のレベルと比較して、IL−34のレベルの増加は被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示すことを含む方法である。
【0024】
本発明は特異的にCSF−1Rに結合する抗体も提供する。抗体は、(a)CSF−1またはIL−34のCSF−1Rへの結合を阻害する;(b)CSF−1Rの活性化を阻害する;(c)CSF−1Rのリン酸化を減少させる;(d)MAPKの活性化を減少させる;(e)Aktの活性化を減少させる;(f)CSF−1R量を減少させる;および(g)ADCCを誘導する、から選択される少なくとも1つの特性を有する。本発明の好ましい実施形態は特性(a)〜(g)を保持する。
【0025】
本発明の一態様は、ヒトCSF−1R変異体(配列番号15)またはヒトCSF−1R(配列番号16)を特異的に結合し、CSF−1Rのシグナル伝達を阻害し、内部移行してCSF−1R分解を誘導し、腫瘍、マクロファージおよび単球を含む様々な細胞に対する抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)活性を刺激する、抗体またはその断片である。配列番号15および配列番号16は結合領域の外部に分類される位置54で1個のアミノ酸で異なる。
【0026】
本明細書において使用される時、「抗体」という用語は、4個のポリペプチド鎖(2個の重(H)鎖および2個の軽(L)鎖がジスルフィド結合によって相互結合される)を含む免疫グロブリン分子を含む。個々の鎖は、類似したサイズ(110〜125アミノ酸)および構造であるが異なる機能を有するドメインへと折り畳むことができる。
【0027】
軽鎖は、1個の可変ドメイン(VLとして本明細書において省略される)および/または1個の定常ドメイン(CLとして本明細書において省略される)を含むことができる。ヒト抗体(免疫グロブリン)の軽鎖はカッパ(κ)軽鎖またはラムダ(λ)軽鎖のいずれかである。VLという表現は、本明細書において使用される時、カッパタイプ軽鎖(Vκ)およびラムダタイプ軽鎖(Vλ)からの両方の可変領域を含むことが意図される。重鎖は、1個の可変ドメイン(VHとして本明細書において省略される)、および/または、抗体のクラスまたはアイソタイプに依存して、3または4個の定常ドメイン(CH1、CH2、CH3およびCH4)(本明細書においてCHとしてまとめて省略される)も含むことができる。ヒトにおいて、アイソタイプはIgA、IgD、IgE、IgG、IgMであり、IgAおよびIgGはサブクラスまたはサブタイプ(IgA1〜2、IgG1〜4)へとさらに細分される。本発明は前記のクラスまたはサブクラスのいずれかの抗体を含む。ヒトIgG1は本発明の抗体のために好ましいアイソタイプである。
【0028】
超可変領域または相補性決定領域(CDR)と称される3個の領域が各々のVL、VH中に見出され、それはフレームワーク(FRとして本明細書において省略される)と称される可変性の少ない領域によってサポートされる。アミノ酸はKabatの慣例に従って特定のCDR領域またはドメインに割り当てられる(Kabat,et al.,Ann.NY Acad.Sci.190:382−93(1971);Kabat,et al.、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版、U.S.Department of Health and Human Services、NIH Publication No.91−3242(1991))。各々のVH、VLは3個のCDR、4個のFRからなり、FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4の順序でアミノ末端からカルボキシ末端へ構成される。VLおよびVHのドメインからなる抗体の部分は、Fv(可変断片)と指定され、抗原結合部位を構成する。一本鎖Fv(scFv)は、1個のポリペプチド鎖上にVLドメインおよびVHドメインを含む抗体断片であり、1つのドメインのN末端および他のドメインのC末端は柔軟なリンカーによって連結される。
【0029】
「単離された抗体」とは、(1)成分の混合物から部分的に、実質的に、または完全に精製されている抗体であるか;(2)同定されており、天然環境の成分から分離および/または回収されている抗体であるか;(3)モノクローナル抗体であるか;(4)同じ種からの他のタンパク質が無い抗体であるか;(5)異なる種からの細胞によって発現される抗体であるか;または(6)天然に生じない抗体である。成分は、本明細書において使用される時、本発明の抗体を除外する。天然環境の混入成分は、抗体の診断使用または治療法使用を妨げ、酵素、ホルモンおよび他のタンパク性溶質または非タンパク性溶質を含み得る物質である。単離された抗体の例は、親和性精製した抗体、ハイブリドーマまたは他の細胞株によってインビトロで作製された抗体、およびトランスジェニックマウスに由来するヒト抗体を含む。
【0030】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書において使用される時、実質的に均質な抗体の集団から得られた抗体、例えば存在し得る可能性のある天然に存在する変異またはマイナーな翻訳後のバリエーション以外は実質的に同一な集団を含む個々の抗体を指す。単一の抗原部位(決定基またはエピトープとしても公知である)に対する指向性を持つモノクローナル抗体は非常に特異的である。さらに、典型的には異なる決定基に対する指向性を持つ異なる抗体を含む従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各々のモノクローナル抗体は抗原上に単一の決定基に対する指向性を持つ。「モノクローナル」という修飾語句は、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体の性質を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすることとして解釈されるべきではない。
【0031】
「ヒト抗体」という用語は、本明細書において使用される時、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に対応する可変領域および定常領域を有する抗体を含む(Kabat et al.、前出中で記載されるように)。本発明のヒト抗体は、例えばCDR中にヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えばインビトロのランダム変異誘発もしくは部位特異的変異誘発によってまたはインビボの体細胞変異によって導入された変異)を含むことができる。ヒト抗体は、少なくとも1つの位置を、アミノ酸残基(例えばヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列によってコードされない、活性を促進するアミノ酸残基)で置換することができる。しかしながら、「ヒト抗体」という用語は、本明細書において使用される時、他の哺乳動物種(マウス等)の生殖細胞系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列上にグラフトされた抗体を含むことは意図しない。「ヒト抗体」を産生する方法は、本明細書において使用される時、ヒトにおいて産生された抗体を含むことは意図しない。
【0032】
「組換えヒト抗体」という語句は、組換え手段によって調製、発現、生成または単離されるヒト抗体(宿主細胞の中へトランスフェクションされた組換え発現ベクターを使用して発現させた抗体、組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体、ヒト免疫グロブリン遺伝子のトランスジェニック動物から単離された抗体、または他のDNA配列へのヒト免疫グロブリン遺伝子配列のスプライシングを含む任意の他の手段によって調製、発現、生成または単離された抗体等)を含む。かかる組換えヒト抗体は、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する。
【0033】
Fc(断片、結晶化可能な領域)は、ペアになった重鎖定常ドメインからなる抗体の部分または断片の名称である。IgG抗体において、例えば、Fcは重鎖のCH2ドメインおよびCH3ドメインからなる。IgA抗体またはIgM抗体のFcはさらにCH4ドメインを含む。Fcは、Fc受容体結合、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)および/または細胞媒介性細胞傷害(CMC)の活性化に関連する。IgAおよびIgM等の抗体(それは複数のIgG様タンパク質の複合体である)については、複合体形成はFc定常ドメインを必要とする。
【0034】
したがって、本発明の抗体は、単離された抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、組換えヒト抗体、モノクローナル抗体、消化断片、規定の部分およびその変異体を含み、それらは抗体模倣物を含むか、または抗体または規定の断片もしくはその部分の構造および/または機能を模倣する抗体の部分を含むが、これらに限定されず;その各々は少なくとも1つのCDRを含む。機能的断片は、CSF−1R抗原に結合する抗原結合断片を含む。例えば、CSF−1Rまたはその部分に結合可能な本発明によって包含される抗体断片は、完全な形の鎖間ジスルフィド結合を備えた(Fab’)2等の二価断片、VL−CLおよびVH−CH1ドメインからなる抗体の断片に当てはまり、重鎖ヒンジ領域を保持しない(例えばパパイン消化による)Fab(断片、抗原結合)等の一価断片、重鎖ヒンジ領域を保持するFab、Facb(例えばプラスミン消化による)、F(ab’)2、ジスルフィド結合を欠損するFab’、pFc’(例えばペプシンまたはプラスミン消化による)、Fd(例えばペプシン消化、部分還元および再凝集による)およびFvまたはscFv(例えば分子生物学技法による)を含む。抗体断片は、例えばドメインを欠失する抗体、直鎖状抗体、一本鎖抗体、scFv、単一ドメイン抗体、多価一本鎖抗体、抗体断片から形成された多重特異性抗体(ダイアボディ、トリアボディ、および特異的に抗原と結合する同種のものを含む)も含むように意図される。
【0035】
ヒンジ領域は抗体のFab部分およびFc部分を分離し、Fabの互いに関する可動性およびFcに関する可動性を提供し、それに加えて2個の重鎖の共有結合のための複数のジスルフィド結合を含む。
【0036】
結合特異性を保持するが、例えば二重特異性、多価性(2を超える結合部位)およびコンパクトなサイズ(例えば結合ドメインのみ)を含む、所望される他の特性を有する抗体形式が開発されている。本発明の抗体はCSF−1Rについて特異的である。抗体特異性は、抗原の特定のエピトープについての抗体の選択的認識を指す。本発明の抗体は、例えば単一特異性または二重特異性であり得る。二重特異性抗体(BsAb)は2個の異なる抗原結合特異性または部位を有する抗体である。抗体が1を超える特異性有する場合、認識されるエピトープは単一抗原または1を超える抗原と関連し得る。したがって、本発明は、CSF−1Rについて少なくとも1つの特異性を備えた、2個の異なる抗原に結合する二重特異性抗体を提供する。上述されるように、かかる抗体はその任意の断片も含む。
【0037】
本抗体またはその断片のCSF−1Rについての特異性は、親和性および/または結合力に基づいて決定することができる。親和性(抗体と抗原の解離についての平衡定数(K)によって表わされる)は、抗原決定基と抗体結合部位との間の結合の強度を測定する。
【0038】
本発明の抗体またはその断片は、細胞外ドメインセグメント(以下、「ドメイン」または「ECD」と単純に呼ぶ)上に位置するCSF−1Rのエピトープに結合する。本明細書において使用される時「エピトープ」という用語は、本発明の抗体によって認識される抗原上の不連続な3次元部位を指す。エピトープは複合抗原上の免疫学的活性領域であり、B細胞受容体に実際に結合する領域であり、それは実際にB細胞によって産生される生じた抗体分子によって結合される。抗原は概して少なくとも1個のエピトープおよび通常は1個を超えるエピトープを含む。タンパク質抗原上のエピトープは直線状または非直線状であり得る。直線状エピトープは、タンパク質のアミノ酸配列中の連続したアミノ酸残基からなるものである。直線状エピトープは、本来の三次元構造を形成し、抗原への結合特異性を備えた抗体を産生する免疫応答を誘発するために、立体配座的折り畳みを必要としても必要としなくてもよい。非直線状エピトープは連続していないアミノ酸残基からなる。したがって、非線形エピトープは、本来の三次元構造を形成するのに必要なアミノ酸残基を互いに接近させ、抗原への結合特異性を備えた抗体を産生する免疫応答を誘発するために、ある程度のタンパク質の折り畳みを常に必要とする。
【0039】
本発明の抗体は、直接的変異、親和性成熟法、ファージディスプレイ、または鎖シャッフリングによって結合特性が改善されたものも含む。親和性および特異性は、CDRおよび/またはFW残基の変異ならびに所望の特性を有する抗原結合部位についてのスクリーニングにより修飾または改善することができる(例えばYang et al.,J.Mol.Biol.,254:392−403(1995)を参照されたい)。CDRは様々な方法で変異させられる。1つの手段は、ランダム化させなければ同一の抗原結合部位の集団中で、2〜20のアミノ酸のサブセットが特定の位置で見出されるように、個々の残基または残基の組合わせをランダム化することである。あるいは、変異はエラープローンPCR法によって広範囲にわたる残基で誘導することができる(例えばHawkins et al.,J.Mol.Biol.,226:889−96(1992)を参照されたい)。他の例において、重鎖および軽鎖の可変領域遺伝子を含むファージディスプレイベクターは、大腸菌の変異誘発株中で増殖させることができる(例えばLow et al.,J.Mol.Biol.,250:359−68(1996)を参照されたい)。変異誘発のこれらの方法は当業者に公知の多くの方法の例示である。
【0040】
置換変異体の生成のための便利な方法はファージディスプレイを使用する親和性成熟である。簡潔には、複数のCDR領域部位を変異させて各々の部位ですべてのアミノ酸置換を生成する。このように生成された抗体変異体は、各々の粒子内でパッケージングされたM13の遺伝子III産物への融合物として、線状ファージ粒子から一価様式で提示される。次いで、ファージディスプレイされた変異体は、本明細書において開示されるようなそれらの生物学的活性(例えば結合親和性(K)、特異性、EC50)についてスクリーニングされる。修飾についての候補CDR領域部位を同定するために、アラニンスキャニング変異誘発を実行して抗原結合を有意に寄与するCDR領域残基を同定するすることができる。あるいは、または加えて、ランダム変異誘発は1つまたは複数の残基位置で1つまたは複数のCDR配列上で実行することができ、これはCDRが可変領域に作動可能に連結された状態で実行されるか、またはCDRが他の可変領域配列に依存しない状態で実行され、次いで改変されたCDRは組換えDNA技術を使用して可変領域に戻されるかのいずれかである。いったんかかる変異体抗体は生成および発現されれば、変異体のパネルは本明細書において記述されるようにスクリーニングされ、1つまたは複数の関連するアッセイにおいて優れた特性を持つ抗体はさらなる開発のために選択することができる。
【0041】
本明細書において具体的に記述された抗体に加えて、他の「実質的に相同な」修飾された抗体は、当業者に周知の様々な組換えDNA技法を利用して、容易にデザインおよび製造することができる。例えば、フレームワーク領域は、複数のアミノ酸置換、端末および中間での追加および削除、ならびに同種のものによって一次構造レベルで本来の配列から変動させることができる。さらに、様々な異なるヒトフレームワーク領域は、本発明のヒト化免疫グロブリンのためのベースとして単独でまたは組合わせで使用することができる。一般に、遺伝子の修飾は、部位特異的変異誘発等の様々な周知の技法によって容易に達成することができる。
【0042】
本発明は、本明細書において開示されるように、VH領域もしくはその部分の任意の1つ、またはVH CDRの任意の1つ(その任意の変異体を含む)を含む、抗CSF−1R抗体重鎖をコードする核酸配列を含む。本発明は、本明細書において開示されるように、VL領域もしくはその部分の任意の1つ、またはVL CDRの任意の1つ(その任意の変異体を含む)を含む、抗CSF−1R抗体軽鎖をコードする核酸分子も含む。本発明は、さらに抗体1の核酸配列、重鎖および軽鎖についてそれぞれ配列番号13および配列番号14を含む。本発明の抗体は、抗体1と同一のCDR領域、ならびに/または抗体1と同一の軽鎖可変領域および/もしくは重鎖可変領域を含む抗体を含む。
【0043】
本発明の抗体は当該技術分野において公知の方法によって産生することができる。これらの方法は、Kohler and Milstein,Nature 256:495−497(1975);Monoclonal Antibody Technology,The Production and Characterization of Rodent and Human Hybridomas(Campbell編、1984)中のLaboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology、13巻(Burdon et al.編、Elsevier Science Publishers、Amsterdam)によって記述された免疫学的方法に加えて;Huse et al.,Science 246:1275−1281(1989)によって記述された組換えDNA法を含む。抗体は、scFvまたはFabの形態でVHおよびVLのドメインの組合わせを有するライブラリーからも得ることができる。VHおよびVLのドメインは、合成、部分的に合成、または天然に由来するヌクレオチドによってコードすることができる。本発明はヒト抗体断片を有するファージディスプレイライブラリーによって製造することができる。ヒト抗体の他のソースは、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現するように操作されたトランスジェニックマウスである。
【0044】
抗体の調製のための一実施形態は、挿入されたヒト抗体を産生するゲノムの実質的な部分を有しており、内因性の抗体の産生を欠損させたトランスジェニック動物における、本発明に記載の抗体をコードする核酸の発現である。トランスジェニック動物はマウス、ヤギおよびウサギを含むが、これらに限定されない。本発明の抗体はトランスジェニックマウスにより製造された。さらなる本発明の一実施形態は、例えば乳汁分泌の間のポリペプチドの分泌のために動物の乳腺中での抗体をコードする遺伝子の発現を含む。
【0045】
「ヒト化」抗体を産生する一般的な方法は、モノクローナル抗体(げっ歯類宿主の免疫により産生された)からのCDR配列をヒトIg骨格上にグラフトし、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞の中へキメラ遺伝子をトランスフェクションし、そしてCHO細胞によって分泌される機能的抗体を産生することである。
【0046】
単一ドメイン抗体の結合の主要決定基であるアミノ酸残基はKabatまたはChothiaに定義されたCDR内に存在することができるが、例えば他の場合にはVH−VLヘテロ二量体のVH−VL境界面中に埋まる残基等の他の残基も同様に含み得ることが理解される。
【0047】
本発明のCSF−1R結合抗体の同定に使用されるタンパク質は、好ましくはCSF−1Rおよびより好ましくはCSF−1Rの細胞外ドメインである。CSF−1R細胞外ドメインは独立しているかまたは他の分子にコンジュゲートされ得る。本発明の抗体は追加のアミノ酸残基に融合することができる。かかるアミノ酸残基は、恐らく単離を促進するペプチドタグまたは二量体化を最適化するIgG FC部分であり得る。特異的臓器または組織に対する抗体のホーミングのための他のアミノ酸残基も検討される。
【0048】
抗体断片は、抗体全体の切断によって、または断片をコードするDNAの発現によって産生することができる。抗体の断片は、Lamoyi et al.,J.Immunol.Methods 56:235−243(1983)およびParham,J.Immunol.131:2895−2902(1983)によって記述された方法によって調製することができる。かかる断片は1つもしくは両方のFab断片またはF(ab’)2断片を含むことができる。かかる断片は、一本鎖断片可変領域抗体(すなわちscFv、ダイアボディ、または他の抗体断片)も含むことができる。かかる機能的同等物を産生する方法は、欧州特許出願公開第239,400号(Winter);国際出願PCT公開第89/09622号(Hann,et al.);欧州特許出願公開第338,745号(Owens,et al.);および欧州特許出願公開第332,424号(Beldler,et al.)中で開示される。本明細書の全体にわたって、具体的な明示有無に関わらず、本発明の「抗体」という用語はいかなるその断片も含む。
【0049】
ベクターの形質転換および本発明の抗体の発現のための好ましい宿主細胞は、哺乳動物細胞、例えばNS0細胞(分泌しない(0)マウスミエローマ細胞)、293、SP20およびCHO細胞ならびにリンパ腫、骨髄腫またはハイブリドーマ細胞等のリンパ系起源の他の細胞株である。酵母等の他の真核生物宿主を代わりに使用することができる。
【0050】
本発明の抗体は、硫酸アンモニウムまたは硫酸ナトリウムによる沈殿後の生理食塩水に対する透析、親和性クロマトグラフィーまたは免疫親和性クロマトグラフィーに加えて、ゲル濾過またはゾーン電気泳動法を含む、当該技術分野において公知の任意の方法によって単離または精製することができる。本発明の抗体のための精製の好ましい方法は、プロテインA親和性クロマトグラフィーである。
【0051】
ヒト抗体をコードするDNAは、対応するヒト抗体領域に実質的にまたは独占的に由来するヒト定常領域およびCDR以外の可変領域をコードするDNAならびにヒトに由来するCDRをコードするDNAを組換えることによって調製することができる。
【0052】
抗体の断片をコードするDNAの好適なソースは、全長抗体を発現するハイブリドーマおよび脾臓細胞等の任意の細胞を含む。上記のように、断片は抗体同等物として単独で使用されてもよいか、または同等物へと組換えられてもよい。本明細書において記述されたDNA組換えおよび他の技法は、公知の方法によって行うことができる。DNAの他のソースは、当該技術分野において公知の抗体のファージディスプレイライブラリーである。
【0053】
加えて、本発明は、発現配列、プロモーターおよび/またはエンハンサー配列等の制御配列に作動可能に連結された、前述したポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。原核細胞系(細菌等)、および酵母細胞培養系および哺乳動物細胞培養系を含むが、これらに限定されない真核細胞系における抗体ポリペプチドの効果的な合成のために様々な発現ベクターが開発されている。本発明のベクターは、染色体DNA配列、非染色体DNA配列および合成DNA配列のセグメントを含むことができる。
【0054】
任意の好適な発現ベクターを使用することができる。例えば、原核生物のクローニングベクターは、colE1、pCR1、pBR322、pMB9、pUC、pKSMおよびRP4等の大腸菌からのプラスミドを含む。原核生物のベクターは、M13および他の線状一本鎖DNAファージ等のファージDNAの派生物も含む。酵母において有用なベクターの一例は2μプラスミドである。哺乳動物細胞における発現のための好適なベクターは、SV−40、CMV、アデノウイルス、レトロウイルスに由来するDNA配列、および上述のもの等の機能的哺乳動物ベクターの組合わせに由来するシャトルベクターの周知の誘導体、ならびに機能的プラスミドおよびファージDNAを含む。追加の真核細胞発現ベクターは当該技術分野において公知である(例えばP.J.Southern and P.Berg,J.Mol.Appl.Genet.1:327−41(1982);Subramani et al.,Mol.Cell.Biol.1:854−64(1981);Kaufmann and Sharp,J.Mol.Biol.159:601−21(1982);Scahill et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 80:4654−59(1983);Urlaub and Chasin,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 77:4216−20(1980))。
【0055】
本発明において有用な発現ベクターは、発現されるDNA配列または断片に作動可能に連結される少なくとも1つの発現制御配列を含む。制御配列は制御するためおよびクローン化DNA配列の発現を調節するためにベクター中に挿入される。有用な発現制御配列の例は、lacシステム、trp系、tacシステム、trcシステム、ファージラムダの主要なオペレーター領域およびプロモーター領域、fdコートタンパク質の調節領域、酵母の解糖作用のプロモーター(例えば3−ホスホグリセレートキナーゼのためのプロモーター)、酵母酸ホスファターゼのプロモーター(例えばPho5、酵母α接合因子のプロモーター)、およびポリオーマウイルス、アデノウイルス、レトロウイルスおよびシミアンウィルスに由来するプロモーター(例えばSV40の初期プロモーターおよび後期プロモーター)、ならびに原核細胞または真核細胞およびそれらのウイルスの遺伝子またはその組合わせの発現を制御することが公知である他の配列である。
【0056】
酵母において遺伝子コンストラクトを発現することが所望される場合、酵母における使用のために好適な選択遺伝子は酵母プラスミドYRp7中に存在するtrp1遺伝子である。trp1遺伝子は、トリプトファンに関する増殖能力を欠く酵母の変異株(例えばATCC番号44076)のために選択マーカーを提供する。次いで、酵母宿主細胞ゲノム中のtrp1障害の存在は、トリプトファンの非存在下における増殖による形質転換の検出のために効果的な環境を提供する。同様に、Leu2欠損酵母株(ATCC 20,622または38,626)はLeu2遺伝子を有する公知のプラスミドによって相補される。
【0057】
本発明は、前述した組換えベクターを含む組換え宿主細胞も提供する。本発明の抗体は、ハイブリドーマ以外の細胞株中で発現させることができる。本発明に記載のポリペプチドをコードする配列を含む核酸は、好適な哺乳動物宿主細胞の形質転換に使用することができる。
【0058】
特定の優先性の細胞株は、高レベル発現、対象となるタンパク質の構成的発現および宿主タンパク質からの最小混入に基づいて選択される。発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は当該技術分野において周知であり、COS−7細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、およびリンパ腫、骨髄腫またはハイブリドーマ細胞等のリンパ系起源の細胞株を含む他の多くのもの等であるが、これらに限定されない多くの不死化細胞株を含む。好適な追加の真核細胞は酵母および他の真菌を含む。有用な原核生物の宿主は、例えば大腸菌(E.coli)(大腸菌SG−936、大腸菌HB 101、大腸菌W3110、大腸菌X1776、大腸菌X2282、大腸菌DHIおよび大腸菌MRCl等)、シュードモナス属(Pseudomonas)、バチルス属(Bacillus)(枯草菌(Bacillus subtilis)等)、およびストレプトミセス属(Streptomyces)を含む。
【0059】
これらの組換え宿主細胞は、抗体またはその断片の発現を可能にする条件下の細胞の培養および宿主細胞または宿主細胞の周囲の培地からの抗体またはその断片の精製によって、抗体またはその断片の産生に使用することができる。組換え宿主細胞中の分泌のために発現される抗体または断片の標的化は、対象となる抗体をコードする遺伝子の5’末端にシグナルペプチドまたは分泌リーダーペプチドをコードする配列を挿入することによって促進することができる。分泌リーダーペプチドエレメントは原核生物配列または真核生物配列のいずれかに由来し得る。したがって、好適な分泌リーダーペプチドが使用され、それはポリペプチドのN末端端部に連結されて、宿主細胞サイトゾルから外へのポリペプチドの移動および培地の中への分泌を指令するアミノ酸である。
【0060】
形質転換した宿主細胞は、同化可能な炭素源(グルコースまたはラクトース等の炭水化物)、窒素源(アミノ酸、ペプチド、タンパク質、またはペプトン、アンモニウム塩もしくは同種のもの等のそれらの分解産物)、および無機塩源(ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムの硫酸塩、リン酸塩および/または炭酸塩)を含む液体培地中で当該技術分野において公知の方法によって培養される。培地はさらに例えば微量元素(例えば鉄、亜鉛、マンガンおよび同種のもの)等の増殖促進物質を含む。
【0061】
哺乳動物に対して抗体の有効量を投与することによって哺乳動物中で腫瘍増殖を治療する方法も、本発明によって提供される。本発明に従って治療される好適な症状は、好ましくはCSF−1Rを発現する細胞に関与する。特定の機序により束縛されるものではないが、本方法は例えば、腫瘍性成長、骨転移、移植臓器拒絶またはCSF−1Rによって刺激される自己免疫性疾患等の免疫障害を含む癌細胞の増殖の治療を提供する。
【0062】
「治療」または「治療する」は、本発明の文脈中で、疾患または障害に関連する基礎症状または所望されない生理学的変化の進行を阻害、減速、減少、もしくは好転すること、症状の臨床的病徴を改良することまたは症状の臨床的病徴の出現を防止することを含む療法的治療を指す。有益なまたは所望の臨床結果は、検出可能であるか検出不可能であるかに関わらず、病徴の軽減、疾患または障害の程度の減少、疾患または障害の安定化(すなわち疾患または障害が悪化しない場合)、疾患または障害の進行の遅延または減速、疾患または障害の改良または緩和、および疾患または障害の寛解(部分的であるか全面的であるかに関わらず)を含むが、これらに限定されない。治療は、治療を受けずに予想される生存と比較して、生存を延長することも意味することができる。治療を必要とするものは既に疾患に罹患したものを含む。一実施形態において、本発明は医薬品として使用することができる。
【0063】
本発明の方法において、本発明の抗体の治療上有効量がそれを必要とする哺乳動物または患者に対して投与される。加えて、本発明の医薬組成物は本発明の抗CSF−1R抗体の治療上有効量を含むことができる。「治療上有効量」または「効果的な用量」は、必要な投薬量でおよび期間で、所望の治療結果の達成に有効な量を指す。抗体の治療上有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別および体重等の因子、ならびに抗体または抗体部分が個体における所望の応答を誘発する能力に従って変動し得る。他の因子は、投与、標的部位、患者の生理的状態、患者がヒトまたは動物であるかどうか、投与された他の薬物、および治療は予防的または治療法的かどうか、を含む。本発明のヒト抗体はヒトに対する投与のために特に有用であるが、他の哺乳動物に対して同様に投与することができる。哺乳動物という用語は、本明細書において使用される時、ヒト、実験用動物、家庭用ペットおよび家畜を含むが、これらに限定されないことが意図される。さらに、治療上有効量は、治療上有益な効果が抗体または抗体部分の任意の毒性効果(または損傷効果)を上回るものである。
【0064】
投薬量レジメンは、最適の所望の応答(例えば治療上の応答または予防的な応答)を提供するように調整することができる。治療投薬量は、当業者に公知のルーチンの方法を使用して滴定して、安全性および有効性を最適化できる。投薬スケジュールは、典型的には単一ボーラス投薬量もしくは継続的な点滴から1日あたり複数の投与(例えば4〜6時間ごと)の範囲であるか、または治療する医師および患者の症状によって示される。本発明の抗体の治療上有効量についての例示的な非限定的範囲は、0.1〜50mg/kg、より好ましくは3〜35mg/kg、およびより好ましくは5〜20mg/kgである。投薬量および頻度は、患者を治療する医師によって決定され、毎日1回、1週間あたり3回、週1回、2週間ごとに1回、またはそれ未満の頻度で、1mg/kg未満から100mg/kgを超える用量を含むことができる。しかしながら、本発明は任意の特定の用量に限定されていないことに注目すべきである。
【0065】
抗CSF−1R抗体は、抗血管新生剤、化学療法剤および抗新生物剤を含むが、これらに限定されない1つまたは複数の他の抗癌治療と組合わせて投与することができる。化学療法剤、放射線、抗体またはその組合わせ等の任意の好適な抗癌剤を使用することができる。
【0066】
抗癌剤は抗新生物剤、抗体、アジュバントおよびプロドラッグを含むが、これらに限定されない。当該技術分野において現時点で公知であるかまたは評価されている抗新生物剤は、例えば、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、抗代謝物質、インターカレーション性抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、抗生存因子、生物応答修飾因子、抗ホルモンおよび抗血管新生剤を含む様々なクラスへと分類することができる。アルキル化剤の例は、シスプラチン、シクロホスファミド、メルファランおよびダカルバジンを含むが、これらに限定されない。抗代謝物質の例は、ドキソルビシン、ダウノルビシン、パクリタキセル、ゲムシタビン、ALIMTA(登録商標)およびトポイソメラーゼ阻害剤イリノテカン(CPT−11)、アミノカンプトテシン、カンプトテシン、DX−8951f、トポテカン(トポイソメラーゼI)、エトポシド(VP−16)ならびにテニポシド(VM−26)(トポイソメラーゼII)を含むが、これらに限定されない。抗新生物剤が放射線である場合、放射線のソースは治療されている患者に対して外部(外照射療法−EBRT)または内部(近接照射療法−BT)であり得る。投与される抗新生物剤の用量は、例えば、薬剤のタイプ、治療されている腫瘍のタイプおよび重症度、ならびに薬剤の投与経路を含む多数の因子に依存する。しかしながら、本発明が任意の特定の用量に限定されていないことは強調されるべきである。一態様において、ドセタキセルは本発明の好ましい抗新生物剤である。本発明の他の態様において、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)およびドキソルビシンは好ましい抗新生物剤である。
【0067】
本発明の抗CSF−1R抗体は、腫瘍増殖または血管新生に関与する他の受容体を中和する抗体と共に投与することができる。本発明の一実施形態において、抗CSF−1R抗体は、Her2に特異的に結合する受容体アンタゴニストと組合わせて使用される。かかる受容体の他の例はVEGFRである。抗CSF−1R抗体はVEGFRアンタゴニストと組合わせて使用することができる。CSF−1R抗体は、例えばサイトカイン(例えばIL−10、IL−4およびIL−13)、またはケモカイン、腫瘍関連抗原およびペプチド等であるが、これらに限定されない他の免疫促進剤等の1つまたは複数の好適なアジュバントとも組合わせて投与することができる。
【0068】
本発明において、本発明の抗CSF−1R抗体の投与、ならびに任意で他の受容体の抗新生物剤および/またはアンタゴニストの共投与に、任意の好適な方法または経路を使用することができる。本発明の組合せ療法において、抗CSF−1R抗体は、ドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)またはドキソルビシンに加えてその任意の組合わせを含むが、これらに限定されない他の薬剤による治療法の開始の前、その間、実質的にそれと同時、またはその後に投与することができる。本発明に従って利用される抗新生物剤レジメンは、患者の新生物症状の治療のために最適に好適であると考えられる任意のレジメンを含む。異なる悪性腫瘍は、特異的抗腫瘍抗体および特異的抗新生物剤の使用を必要とすることができ、それは患者間の違いに基づいて決定されるだろう。投与経路は、例えば経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、または筋肉内投与を含む。投与されるアンタゴニストの用量は、例えば、アンタゴニストのタイプ、治療されている腫瘍のタイプおよび重症度、ならびにアンタゴニストの投与経路を含む多数の因子に依存する。しかしながら、本発明が任意の特定の方法または投与経路に限定されていないことは強調されるべきである。
【0069】
本発明の抗CSF−1R抗体は、予防または治療の目的のために哺乳動物において使用する場合、好ましくは医薬組成物として製剤化される。かかる医薬組成物およびそれらを調製するプロセスは当該技術分野において周知である。例えば、Remenigton:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro A.,et al.編、第19版、Mack Publishing Co.、1995)を参照されたい。
【0070】
本発明の他の態様において、本発明の抗体は、抗癌剤、抗新生物もしくは抗血管新生剤または検出可能なシグナルを産生する薬剤と併用して、または化学的もしくは生合成的にこれらに連結して、投与することができる。抗体に連結した抗腫瘍剤は、抗体が結合した新生血管もしくは腫瘍またはマクロファージを、または抗体が結合した細胞の環境において新生血管もしくは腫瘍またはマクロファージを、破壊または損傷する任意の薬剤を含む。本発明は、特異的に受容体に結合し、リガンド毒素の内部移行に続いて毒素を送達する免疫コンジュゲートを含むが、これらに限定されないコンジュゲートとして投与される抗CSF−1R抗体であり得る。抗体薬剤コンジュゲートは、直接互いを、またはリンカー、ペプチドもしくは非ペプチドを介して連結することができる。例えば、抗腫瘍剤または抗マクロファージ剤は、抗新生物剤または放射性同位体等の毒性薬剤である。化学療法剤を含む好適な抗新生物剤は、当業者に公知であり、以下で検討される。本発明は、単なる例としてであるが、抗新生物剤、他の抗体または放射性同位元素で標識された同位体等のレポーターを含む標的部分またはレポーター部分に連結した抗CSF−1R抗体を、検出可能なシグナルを産生する薬剤が抗体にコンジュゲートされる診断システムにおいて、さらに検討する。
【0071】
本発明によれば、血管新生を阻害する方法は、血管新生を阻害するのに効果的な時間および量で、本発明の抗体または抗体断片を含む組成物を哺乳動物に対して投与することを含む。同様に、抗体および抗体断片は、腫瘍の転移を阻害するのに効果的な時間および量で、本発明の抗体を含む組成物を哺乳動物に対して投与することにより哺乳動物における腫瘍転移を阻害する方法において使用することができる。
【0072】
本発明に従って、腫瘍間質の中へのマクロファージインフィルトレーションおよび腫瘍増殖の刺激を阻害する方法は、腫瘍増殖に対するマクロファージの効果を阻害するのに効果的な時間および量で、本発明の抗体または抗体断片を含む組成物を哺乳動物に対して投与することを含む。同様に、抗体および抗体断片は、骨侵食を阻害するのに効果的な時間および量で、本発明の抗体を含む組成物を哺乳動物に対して投与することにより哺乳動物における腫瘍転移の周囲で骨侵食を軽減する方法において使用することができる。
【0073】
本発明は癌が腫瘍関連マクロファージの表面上でCSF−1Rを発現する場合に、治療に対して応答する癌患者の血液、血清、血漿、腫瘍細胞または循環性腫瘍細胞におけるバイオマーカーとしてCSF−1Rリガンド(CSF−1またはIL−34)を使用することを検討する。本発明は、サンプルが血清、血漿または腫瘍細胞または循環性腫瘍細胞からなる群から選択される場合の、サンプル中の血液におけるCSF−1レベルを測定することによって、本発明の抗体または断片により患者の治療成功を予測する方法をさらに検討する。本発明の他の態様は、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、患者から採取されたサンプルにおけるCSF−1のレベルを測定する工程、および(2)CSF−1レベルが対照集団において見出されるCSF−1レベルよりも高いならば、本発明の抗体またはその断片を患者に対して投与する工程を含む、患者における癌を治療する方法である。本発明は、サンプルを血清、血漿、腫瘍細胞または循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、サンプル中の血液におけるIL−34レベルを測定することによって、本発明の抗体または断片により患者の治療成功を予測する方法をさらに検討する。本発明の他の態様は、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、患者から採取されたサンプルにおけるIL−34のレベルを測定する工程、および(2)IL−34レベルが対照集団において見出されるIL−34レベルよりも高いならば、本発明の抗体またはその断片を患者に対して投与する工程を含む、患者における癌を治療する方法である。
【0074】
本発明は、癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体が本発明の抗体であり、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、被験体のサンプルにおけるCSF−1のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定すること;および(2)癌を患わない個体におけるCSF−1のレベルと比較して、CSF−1のレベルの増加は被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示すことを含む方法も検討する。
【0075】
本発明は、癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体は本発明の抗体であり、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、被験体のサンプルにおけるIL−34のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定すること;および(2)癌を患わない個体におけるIL−34のレベルと比較して、IL−34のレベルにおける増加は被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示すことを含む方法をさらに検討する。
【0076】
本発明は、癌を有する被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補かどうかを決定する方法であって、該抗体が本発明の抗体であり、(1)サンプルを血液、血清、血漿、腫瘍細胞および循環性腫瘍細胞からなる群から選択し、被験体のサンプルにおけるCSF−1もしくはIL−34または両者のレベルをエクスビボまたはインビトロで決定すること;および(2)癌を患わない個体におけるCSF−1もしくはIL−34または両者のレベルと比較して、CSF−1もしくはIL−34または両者のレベルの増加は被験体が抗CSF−1R抗体ベースの癌治療レジメンのための候補であることを示すことを含む方法も検討する。
【0077】
CSF−1またはIL−34のレベルは、商業的に入手可能なキット(CSF−1についてはR&D SystemsおよびIL−34についてはUSCN Life Sciences,Inc.)を含む様々な方法で測定することができる。1つのかかる技法において、CSF−1またはIL−34のスタンダードまたはサンプルのいずれかを、ヒトCSF−1またはIL−34に対する抗体によりプレコートしたプレートに添加して、CSF−1またはIL−34を抗体に結合させる。未結合のCSF−1またはIL−34および他のタンパク質の洗浄後に、抗CSF−1抗体または抗IL−34抗体をそれぞれ認識する二次抗体を添加する。二次抗体は、基質をウェルに添加した場合、青みを帯びた色を発するホースラディッシュペルオキシダーゼにカップリングされている。色の強度はプレート中で見出されるCSF−1またはIL−34の量に相関する。
【0078】
CSF−1およびIL−34は健康なヒト身体中に天然に存在するので、CSF−1およびIL−34のベースラインは対照集団において決定される必要がある。対照集団は、癌性症状または感染兆候を有すると診断されていない個体群を含み得る。したがって、対照集団は正常なCSF−1およびIL−34レベルの範囲または健康な個人についてのベースラインを確立する。例えば、CSF−1レベルは、乳癌または結腸直腸癌の患者血清において対照群の血清においてよりもそれぞれ68%または77%高い(Lawicki et al.,Clin.Chim.Acta 317:112−116(2006);Mroczho et al.,Clin.Chim.Acta 380:208−212(2007))。本発明の一態様において、CSF−1Rリガンドレベルは、対照集団からのサンプルよりも癌患者サンプルにおいて少なくとも50%高い。対照集団におけるCSF−1および/またはIL−34のレベルの範囲を、患者のサンプルまたはサンプルから同定されたCSF−1および/またはIL−34のレベルと比較して、患者のCSF−1および/またはIL−34のレベルが対照集団のベースライン範囲よりも高いかどうかが決定される。
【0079】
一態様において、本発明の抗体は、癌細胞がリガンドを分泌する癌の治療における使用のためのものである。他の態様において、本発明の抗体は、癌細胞がCSF−1を分泌する癌の治療における使用のためのものである。さらに他の態様において、本発明の抗体は、癌細胞がIL−34を分泌する癌の治療における使用のためのものである。
【0080】
本発明は、ヒト抗CSF−1R抗体の治療上有効量を含む、腫瘍増殖および/または血管新生の阻害のためのキットも含む。キットは、抗体またはその断片、およびドセタキセル、パクリタキセル、Herceptin(登録商標)またはドキソルビシンを含むが、これらに限定されない追加の抗癌剤、抗新生物剤または治療を含む、追加の薬剤をさらに含むことができる。代わりにまたは加えて、キットは、例えば以下に検討される腫瘍形成または血管新生に関与する他の増殖因子受容体の任意の好適なアンタゴニストを含むことができる。本発明のキットはさらにアジュバントを含むことができる。
【0081】
したがって、本レセプター抗体は、このように当該技術分野において周知の調査法、診断法、予防法または治療法のためにインビボおよびインビトロで使用することができる。本明細書において開示された発明の原理における変形は当業者によって行うことができ、かかる修飾が本発明の範囲内に含まれるべきであることが意図される。
【0082】
本明細書において開示された発明の原理における変形は当業者によって行うことができることが理解および予想され、かかる修飾が本発明の範囲内に含まれるべきであることが意図される。
【実施例】
【0083】
以下の実施例は本発明をさらに説明するが、いかなる手段においても本発明の範囲を限定するように解釈されるべきでなく;それらは本発明の広範囲の限定として全く解釈されるべきではない。従来の方法(ベクターおよびプラスミドの構築、かかるベクターおよびプラスミドの中へのポリペプチドをコードする遺伝子の挿入、宿主細胞の中へのプラスミドの導入、ならびに遺伝子および遺伝子産物のその発現および決定において用いられるもの等)の詳細な説明は、Sambrook,J.et al.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)、およびColigan,J.et al.、Current Protocols in Immunology、Wiley & Sons,Incorporated(2007)を含む多数の出版物から得ることができる。
【0084】
ヒト抗CSF−1R抗体の発現および精製
各々の抗体については、PCRクローニング等の好適な方法によって、好適な発現プラスミド(例えばpGSHC)の中へ好適な重鎖ヌクレオチド配列(例えば抗体1については配列番号13)を操作し、好適な発現プラスミド(pGSLC等)の中へ好適な軽鎖ヌクレオチド配列(例えば抗体1については配列番号14)を操作する。安定した細胞株を樹立するために、直線化した重鎖プラスミドおよび軽鎖プラスミドを好適な宿主細胞線(NSOまたはCHOの細胞等)中にエレクトロポレーションによってコトランスフェクションし、透析したウシ胎仔血清およびグルタミン合成酵素を補充した好適な培地(グルタミン不含有ダルベッコ変法イーグル培地等)中で培養する。酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)によって抗体発現についてクローンをスクリーニングし、スピナーフラスコ中での培養が最高の産生株を選択する。プロテインA親和性クロマトグラフィー等の好適な方法によって抗体を精製する。
【0085】
表1は、本発明の抗体1の様々なCDRのアミノ酸配列および配列番号を提供する。CDR配列はすべてKabatの慣例を使用して決定される。表2は、本発明に関連する様々な配列の配列番号を提供する。以下に開示されたアミノ酸配列をコードするポリ核酸配列も本発明の範囲内に含まれる。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)結合アッセイ
CSF−1R結合アッセイについては、可溶性組換えヒトCSF−1R−Fc融合タンパク質(R&D Systems)(1μg/mL×100μL)により96ウェルプレートをコートし、プレートを密封し、4℃で一晩インキュベーションする。0.2%TWEEN−20(登録商標)を含むPBS(リン酸緩衝生理食塩水)(PBS/T)によりウェルを3回洗浄し、次いで3%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBSで室温(20〜25℃)(RT)で1時間ブロッキングする。BSA−PBS混合物を吸引し、PBS/Tでプレートを3回洗浄する。抗体1または対照IgGの連続的な希釈を行い(3μg/mLで開始し3倍希釈をする)、100μLをRTで1時間ウェルに添加する。PBS/Tでウェルを3回洗浄する。洗浄後に、100μLのPBS中の抗ヒトF(ab’)断片特異的HRPコンジュゲート(Jackson ImmunoResearch)(1:5000希釈)によりプレートをRTで1時間インキュベーションする。PBS/Tでプレートを5回洗浄し、次いで100μLのTMBペルオキシダーゼ基質とペルオキシダーゼ溶液B(KPL)の1:1調製物によりRTで15分間インキュベーションする。100μLの0.1M HSOを添加して比色反応を停止する。450nmに設定したマイクロプレートリーダーを使用して、データを採取する。GraphPad Prismソフトウェアで吸光度データを分析してED50を計算する。ED50(すなわち2分の1最大有効用量)は最大結合の50%を達成するのに必要な用量である。
【0089】
ヒトCSF−1Rに対する抗体1のED50は8.7×10−11Mであり、0.09nMとして報告される。抗体1はCSF−1Rに対して強い結合を示す。
【0090】
酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)ブロッキングアッセイ
抗体がCSF−1/CSF−1R相互作用をブロックすることを示すELISA
CSF−1(R&D Systems)(0.5μg/mL×100μL)により96ウェルマイクロタイタープレートを4℃で一晩コートする。PBS/Tでウェルを3回洗浄し、次いで100μLの3%BSA/PBSでRTで1時間ブロッキングする。PBS/Tで再び3回洗浄する。0.250μg/mLの最終的な濃度までPBS中で可溶性ヒトrh−CSF−1R−Fc融合タンパク質(R&D Systems)を希釈する。同時に、200nMの最終的な濃度までPBS中で抗体1を希釈する。最初は200nMから3×10−12Mまで1:3で増加させて抗体1を連続的に希釈する。100μLの各希釈の抗体1と100μLのrh−CSF−1R−FcをRTで30分間合わせる。CSF−1をコートしたウェル中で100μLの抗体1:CSF−1R−Fc混合物をRTで1時間インキュベーションする。RTで1時間のインキュベーション後に、PBS/Tで3回洗浄し、抗ヒトIgG−FcHRPコンジュゲート抗体の1:5000希釈をRTで1時間プレートに添加する。PBS/Tでプレートを5回洗浄し、次いで100μLのTMBペルオキシダーゼ基質とペルオキシダーゼ溶液B(KPL)の1:1調製物によりRTで15分間インキュベーションする。100μLの0.1M HSOを添加して比色反応を停止する。450nmに設定したマイクロプレートリーダーを使用して、データを採取する。GraphPad Prismソフトウェアで吸光度データを分析してIC50を計算する。IC50(すなわち2分の1最大阻害濃度)は受容体に対するリガンド結合の50%阻害を引き起こす抗体の濃度である。
【0091】
ヒトCSF−1Rに対する抗体1の結合のIC50は8.1×10−10Mであり、0.81nMとして報告される。抗体1はCSF−1Rに対するCSF−1結合を阻害し、それによってCSF−1リガンドによるCSF−1R活性化を防止する。
【0092】
抗体がIL−34/CSF−1R相互作用をブロックすることを示すELISA
IL−34(R&D Systems)(0.5μg/mL×100μL)により96ウェルマイクロタイタープレートを4℃で一晩コートする。PBS/Tでウェルを3回洗浄し、次いで100μLの3%BSA/PBSでRTで1時間ブロッキングする。PBS/Tで再び3回洗浄する。0.250μg/mLの最終的な濃度までPBS中で可溶性ヒトrh−CSF−1R−Fc融合タンパク質(R&D Systems)を希釈する。同時に、200nMの最終的な濃度までPBS中で抗体1を希釈する。最初は200nMから3×10−12Mまで1:3で増加させて抗体1を連続的に希釈する。100μLの各希釈の抗体1と100μLのrh−CSF−1R−FcをRTで30分間合わせる。IL−34をコートしたウェル中で100μLの抗体1とCSF−1R−Fc混合物をRTで1時間インキュベーションする。RTで1時間のインキュベーション後に、PBS/Tで3回洗浄し、抗ヒトIgG−FcHRPコンジュゲート抗体の1:5000希釈をRTで1時間プレートに添加する。PBS/Tでプレートを5回洗浄し、次いで100μLのTMBペルオキシダーゼ基質とペルオキシダーゼ溶液B(KPL)の1:1調製物によりRTで15分間インキュベーションする。100μLの0.1M HSOを添加して比色反応を停止する。450nmに設定したマイクロプレートリーダーを使用して、データを採取する。GraphPad Prismソフトウェアで吸光度データを分析してIC50を計算する。IC50(すなわち2分の1最大阻害濃度)は受容体に対するリガンド結合の50%阻害を引き起こす抗体の濃度である。
【0093】
ヒトCSF−1Rに対する抗体1の結合のIC50は7.0×10−10Mであり、0.71nMとして報告される。抗体1はCSF−1Rに対するIL−34結合を阻害し、それによってIL−34リガンドによるCSF−1R活性化を防止する。
【0094】
表面プラズモン共鳴/Biacore(登録商標)分析による結合反応速度分析
Biacore(登録商標)2000 SPR Biosensor(GE Healthcare)で25℃でCSF−1R−Fcに対する抗体1の結合反応速度を測定する。標準的なアミンカップリングプロトコルを使用して、CM5チップ上で395〜1200の応答単位で、可溶性CSF−1R−Fc融合タンパク質(10μg/mLの濃度でpH5)を固定化した。結合親和性測定の間のランニングバッファーとしてHBS−EP(0.01Mヘペス(pH7.4)、0.15mM NaClおよび3mM EDTA、0.005%v/v界面活性剤P20)を使用する。溶液中の抗体がCM5センサーチップの準備された表面の上に1.5〜100nMの範囲の濃度で注入されるようにして相互作用分析を実行する。結合のために3分間にわたり抗体を注入し、15分間解離させる。10μL/分の20mM HCLの注入によって固定化タンパク質の再生を実行する。BIAevaluationバージョン4.1ソフトウェアを使用して、1:1 Langmuirモデルに対してデータを同時に全体的にフィッティングさせることによって複合体形成のK(kon)およびK(koff)を決定する。モーラー(1/M)における測定した1/Kの比から平衡会合定数(kA)を計算する。モーラー(M)における測定した速度定数K/Kの比から平衡解離定数(K)を計算する。
【0095】
ヒトCSF−1Rによる抗体1の多重Biacore(登録商標)分析についての平均のK、KおよびKの値は表3に要約される。
【0096】
【表3】
【0097】
抗体1はCSF−1Rに対する高い結合親和性を実証する。
【0098】
ウエスタンブロットによって検出されるCSF−1Rのリン酸化
CSF−1Rを安定的にトランスフェクションしたNIH3T3細胞を播種し、10%ウシ胎仔血清(FBS)および1mg/mLのジェネティシンを含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)の1mLのウェル中で5×10細胞/ウェルの密度で12ウェルプレート中に細胞を5時間置く。PBS中で単層を2回洗浄し、0.9mL/ウェルの1%FBS含有DMEM中で一晩培養する。DMEM中で抗体1の連続的な希釈を行い(1μg/mLで開始し3倍希釈をする)、100μLを37℃で2時間ウェルに添加する。100ng/mLのCSF−1またはIL−34リガンドにより細胞を10分間刺激し、次いで氷上に置き、氷冷PBSで洗浄する。細胞を、100μLの50mMヘペス(pH7.5、150mM NaCl、0.5%トリトンX−100、1mM NaVO、10mM NaPPi、50mM NaF)およびプロテアーゼ阻害剤の錠剤(Roche)中で10分間氷上で溶解する。溶解した細胞を4℃で遠心分離によって清澄化する。20μLのライセートを変性電気泳動ゲルにロードし、ニトロセルロース膜上にブロッティングする。1μg/mLで抗リン酸化CSF−1R抗体(Cell Signaling)を使用することによって、ブロット上のチロシンがリン酸化されたCSF−1Rを検出する。抗リン酸化−MAPK(1:500希釈)または抗リン酸化−Akt(1:1000)(Cell Signaling)のいずれかによるブロットのプロービングによって、CSF−1Rシグナル伝達を決定する。レーンの等しいローディングを保証するために、抗CSF−1R抗体(1μg/mL;R&D Systems)または抗アクチン抗体(1:2000;Sigma)によりブロットをプロービングする。すべての一次抗体をRTで1時間振動しながら、続いてHRPをコンジュゲートした対応する二次抗体もRTで1時間振動しながらインキュベーションした。化学発光試薬(GE Healthcare)によりバンドを可視化する。
【0099】
CSF−1またはIL−34のいずれかで刺激された場合、CSF−1Rを安定的にトランスフェクションしたNIH3T3細胞はCSF−1Rの迅速なリン酸化を示す。抗体のレベルが1nMである場合でさえ、抗体1の存在はCSF−1Rリン酸化を阻害し、CSF−1Rに対する抗体1の結合がCSF−1またはIL−34のいずれかによる受容体の活性化を防止することを示す。CSF−1Rリン酸化の阻害は、CSF−1またはIL−34経路のどちらかによって使用されるシグナル分子のリン酸化の減退ももたらす。細胞を100nM〜1nMの抗体1によりインキュベーションする場合、AktおよびMAPK(CSF1−Rの下流である)の両方のリン酸化レベルは減少した。それゆえ、抗体1は、CSF−1R活性化およびCSF−1R刺激に続くキナーゼカスケードの活性化を防止する。ブロットをアクチンおよびCSF−1R分子に対する抗体でプロービングした場合に観察される各レーン中の等しい化学発光シグナルによって証明されるように、レーンの間のアクチンおよびCSF−1Rのタンパク質レベルに差はなかった。したがって、CSF−1Rリン酸化の阻害はタンパク質サンプルの不均等なローディングによる技術的問題点のためではなく、シグナル伝達が低下したことが真に示されている。
【0100】
内部移行および分解のアッセイ
抗体1はCSF−1R受容体の内部移行を誘導する
8ウェルチャンバー付スライド(Nunc)上にNIH−3T3−CSF−1R細胞をプレーティングし、細胞がウェルの表面積の50%を覆うまで37℃でインキュベーションする。実験の開始前に水:氷スラリー混合物中で4℃までスライドを冷却する。5μg/mLの抗体1により細胞をインキュベーションし、直ちに37℃に15分間〜4時間移して内部移行を生じさせる。スライドの別のセットを、対照として、5μg/mL抗体1により15分間〜4時間、水:氷スラリー混合物中でインキュベーションし続ける。4℃インキュベーションはCSF−1受容体の内部移行を防止し、それゆえこの細胞内で観察されるいかなるシグナルもアーティファクトである。インキュベーション後に、冷PBSで2回細胞を洗浄してから、氷冷1%パラホルムアルデヒドで細胞を15分間固定する。冷PBSで3回洗浄した後に、0.5%サポニンおよび1%BSAを含むPBS中で細胞を5分間透過性にし、次いで1%BSAを含むPBS中で再び洗浄する。ヤギCy3抗ヒトIgG(1:5000希釈)により1時間標識して抗体1を蛍光標識する。PBSで最終的な洗浄を3回実行してから、GelMount(Biomeda)中でマウントし、カバーグラスでスライドを覆う。蛍光標識した抗体1を顕微鏡で観察して、上述された様々な条件下の細胞内局在を決定できる。
【0101】
顕微鏡検査で、抗体1は実験の開始前の4℃では細胞の周囲で観察される。37℃への細胞のスイッチは、通常15分間以内に観察される抗体1/CSF−1R複合体の迅速な内部移行を可能にする。抗体1による1または2時間のインキュベーション後に、抗体/CSF−1R複合体はすべて核周囲に存在し、原形質膜上でほとんど観察されず、CSF−1Rに対する抗体1結合が、受容体の迅速な内部移行および細胞の内側での残存を誘導することを示す。最大2時間4℃で維持した細胞は、抗体1の内部移行なしで細胞周囲のみの染色を示す。したがって、抗体/CSF−1Rの内部移行は、細胞への抗体添加の15分以内に生じるATP依存性のプロセスである。
【0102】
抗体1はCSF−1R受容体の分解を誘導する
12ウェルプレート中の10%FBSおよび1mg/mLのジェニティシン(geniticin)を含む1mLのDMEM培地中に、5×10細胞/ウェルでNIH−3T3−CSF−1R細胞を播種する。細胞を37℃で5時間インキュベーションした後に、100ng/mLのCSF−1または15μg/mLの抗体1のいずれかをプレートへ添加する。CSF−1はCSF−1Rの内部移行および分解を誘導し、そのために実験の陽性対照として働くことが公知である。細胞の回収前の1および5時間、CSF−1を細胞上に残存するようにする。他のウェルにおいて、細胞の回収前に抗体1により24および48時間インキュベーションする。培地を吸引し、細胞を溶解し、清澄化した溶解物をゲル上で泳動する(上記のように)。転写したタンパク質を抗CSF−1R抗体によりプロービングして、各条件についての受容体の量を決定する。抗アクチン抗体により同じブロットをプロービングして、タンパク質レベルを正規化する。ウエスタンブロット上のバンド密度を測定するMulti−Gaugeプログラムを使用して、CSF−1Rおよびアクチンレベルを定量する。相対的全CSF−1Rタンパク質レベルは、対応するアクチンバンド密度で割った全CSF−1Rバンド密度によって表わされる。
【0103】
NIH−3T3−CSF−1R細胞のCSF−1インキュベーションは処理の1時間以内にCSF−1Rの分解をもたらし、CSF−1Rレベルは5時間までに半分になる。抗体1によりインキュベーションした場合CSF−1Rの分解は前述のようではなく;抗体1は4分の1までCSF−1Rレベルを減少させる。48時間後に分解レベルは同じままであり、分解速度が一定のままであることを示す。それゆえ、CSF−1Rへ結合する抗体1は細胞中で受容体の分解をもたらす。
【0104】
抗体1による抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)
CSF−1RへのCSF−1結合の阻害ならびにCSF−1Rの内部移行および分解の誘導に加えて、抗体1は、ADCC応答の誘導によってもCSF−1Rを阻害する。
【0105】
NKM−1ヒト白血病細胞を、96ウェルプレート中の10% Ultra−Low IgG FBSおよび3ng/mLのヒトIL−2を含む25μL RPMI培地中に、2×10細胞/mLで播種する。IgG1またはIgG2いずれかの骨格中の抗体1の1μg/mLを1:3で連続的に希釈し、25μL/ウェルで添加する。15分間のインキュベーション後に、25μLの3×10細胞/mLのヒトNK細胞(Lonza)を播種し、37℃で追加の4時間インキュベーションする。aCella−TOXキット(Cell Technology)からのLysis Bufferを10μL添加し、15分間RTにする。125μLの低IgG FBSを添加し、750×gで1分間プレートを遠心分離する。Optiplates(Perkin Elmer)において、aCella−TOXキットからの50μLのEnzyme Assay Diluentを添加し、50μLの細胞上清をOptiplatesへ慎重に移す。キット説明書に従って酵素アッセイ試薬および検出試薬を調製し、100μLの酵素アッセイ試薬を、直ちに続いて50μLの検出試薬をOptiplatesへ添加する。試薬の添加20分間後にルミノメーター中のプレートを読み取る。
【0106】
ADCC活性は抗体1用量依存的様式で増加し、抗体1濃度が1μg/mLに到達する場合NKM−1細胞の9%が死滅した。これとは対照的に、抗体1がIgG2骨格の中へクローン化された場合、抗体1の量を増加させてもADCC活性の変化はない。それゆえ、抗体1(IgG1分子)は結合する細胞のADCCを誘導する。
【0107】
エピトープマッピング
先の出版物は、CSF−1Rの最初の3個のIgドメインへCSF−1が結合することを決定した(Wang et al.,Mol.Cell.Biol.13:5348(1993))。抗体1はCSF−1Rを結合し、ヒトCSF−1RへのCSF−1結合を阻害し、したがってそれはCSF−1Rの最初の3個のIgドメインまたはそのドメインの近くに結合するに違いない。CSF−1R分子上のどのエピトープに抗体1が結合するかを決定するために、マウスおよびヒトの最初の3個のIgドメインを取り替える(表4を参照されたい)。マウスIgドメインがヒトCSF−1Rの重要な結合領域中に挿入されるならば、それゆえ抗体1はマウスCSF−1Rを認識せず、抗体の結合は生じないだろう。
【0108】
最初の3個のIgドメインの修飾物を、細胞外ドメインの最もC末端の残りの2個のIgドメインを含むヒトCSF−1R骨格の中へ挿入する。タンパク質産生および分子の安定性の容易性のためにこれらのコンストラクトをIgG分子のFc部分へ融合させる。
【0109】
【表4】
【0110】
したがってキメラ1は、マウスIgドメイン1、ヒトIgドメイン2およびヒトIgドメイン3(m、h、h)、ヒトIgドメイン4および5を含み、Fcタグへ融合される。キメラ2〜キメラ7は以下の通りである。m、m、h(キメラ2)、m、m、m(キメラ3)、h、m、h(キメラ4)、h、m、m(キメラ5)、h、h、m(キメラ6)およびm、h、m(キメラ7)を、ヒトCSF−1Rの最後の2個のIgドメインおよび次いでFcタグへ融合する。
【0111】
キメラCSF−1Rタンパク質への抗体1結合は、結合ELISAおよびBiacore(登録商標)によって上記のように決定する。簡潔には、200ng/mLのヒト、マウスまたはキメラ1〜7のタンパク質を100μL用いてプレートを一晩コートする。プレートの洗浄およびブロッキングの後に、抗体1を100nM濃度で重複して添加する。HRPコンジュゲート抗ヒトFab二次抗体を1:10,000の濃度で添加して、CSF−1R分子と結合する抗体1を検出する。
【0112】
予想されるように、抗体1は、ELISA結合アッセイにおいてヒトCSF−1Rへ結合するが、マウスCSF−1Rには結合しない。抗体1は、第1または第2のヒトIgドメインを含むキメラへ弱く結合するが、第1または第2のマウスIgドメインを含むキメラには結合しない。抗体1は、ヒトCSF−1Rの第1および第2のIgドメインを含むキメラへ強く結合する。他のすべてのコンストラクトは抗体1を結合しない。したがって、結合アッセイにおいて評価した場合、抗体1はIgドメイン1および2へ結合するが、ヒトCSF−1Rへの強い抗体結合のためには両方のドメインを必要とする。Biacore(登録商標)データはELISAデータを再現する。抗体レベルが1μMの場合でさえ、ヒト第2のIgドメインを含まないキメラコンストラクトはどれも抗体1を結合せず、第2のIgドメインが抗体1結合に必要なことが示された。第1のIgドメインもヒト起源の場合、抗体1の結合はさらに促進された。それゆえ、抗体1は主としてCSF−1Rの第2のIgドメインへ結合するが、第1のIgドメインとある程度の有用な接触を有する。
【0113】
分化および増殖のアッセイ
CSF−1によるマクロファージ分化
8チャンバースライドの各チャンバー中の10%FBSおよび100ng/mLのhCSF−1を含む900μL Roswell Park Memorial Institute(RPMI)1640培地中に4×10細胞/mLの密度で単球(Lonza)を播種する。RPMI中で抗体1の連続的な希釈を行い(1μg/mLで開始し3倍希釈をする)、100μLをウェルに添加する。単球のプレートへの接着および伸長(マクロファージ分化の特性である)が明らかに観察されるまで、3日ごとに培地を交換して37℃でインキュベーションする。
【0114】
CSF−1の存在下において2nM以上の濃度の抗体1で処理した単球はマクロファージへと分化することができず、単球の丸い形態特性を保持する。単球のマクロファージ分化へのCSF−1による誘導は、0.25nMのIC50で抗体1により阻害することができる。加えて、多くのものが処理の間に死滅し、CSF−1による連続的な刺激なしには生き残ることができない。
【0115】
IL−34によるマクロファージ分化
8チャンバースライドの各チャンバー中の10%FBSおよび100ng/mLのhIL−34を含む900μL Roswell Park Memorial Institute(RPMI)1640培地中に、4×10細胞/mLの密度で単球(Lonza)を播種する。RPMI中で抗体1の連続的な希釈を行い(1μg/mLで開始し3倍希釈をする)、100μLをウェルに添加する。単球のプレートへの接着および伸長(マクロファージ分化の特性である)が明らかに観察されるまで、3日ごとに培地を交換して37℃でインキュベーションする。
【0116】
IL−34の存在下において2nM以上の濃度の抗体1により処理した単球はマクロファージへと分化することができず、単球の丸い形態特性を保持する。単球のマクロファージ分化へのIL−34による誘導は、0.3nMのIC50で抗体1により阻害することができる。加えて、多くのものが処理の間に死滅し、CSF−1による連続的な刺激なしには生き残ることができない。
【0117】
CSF−1による単球の増殖
10%FBSおよび100ng/mLのCSF−1を含むRPMI 1640培地の存在下において96ウェルプレート中に3000細胞/ウェルの密度で単球(Lonza)を播種する。翌日、培地を交換し、20nM〜0.01nMに連続的に希釈した抗体1(1:3倍希釈)を添加する。3日後に、10%FBS、100ng/mLのCSF−1、および抗体を含む新鮮培地と培地を交換し、細胞を追加の5日間増殖させる。100μLのCellTiter Glo Luminecent緩衝液および基質(Promega)の添加と同時に、細胞を10分間振盪し、発光を生存率の指標として読み取る。
【0118】
単球増殖の50%を阻害する抗体1のIC50は1.4×10−10Mであり、0.1nMとして報告される。抗体1の存在下における単球増殖のCSF−1による誘導についてのIC50は、抗体1が培養中の単球の増殖を阻害することを示す。
【0119】
IL−34による単球の増殖
10%FBSおよび100ng/mLのIL−34を含むRPMI 1640培地の存在下において96ウェルプレート中に3000細胞/ウェルの密度で単球(Lonza)を播種する。翌日、培地を交換し、20nM〜0.01nMに連続的に希釈した抗体1(1:3倍希釈)を添加する。3日後に、10%FBS、100ng/mLのIL−34、および抗体を含む新鮮培地と培地を交換し、細胞を追加の5日を増殖させる。100μLのCellTiter Glo Luminecent緩衝液および基質(Promega)の添加と同時に、細胞を10分間振盪し、発光を生存率の指標として読み取る。
【0120】
単球増殖の50%を阻害する抗体1のIC50は、0.5nMである。抗体1の存在下における単球増殖のIL−34による誘導についてのIC50は、抗体1が培養中の単球の増殖を阻害することを示す。
【0121】
CSF−1による腫瘍細胞株の増殖アッセイ
96ウェルプレート中の1%FBSを含む100μLのRPMI 1640培地中に、1×10細胞/mLでNKM−1白血病細胞を一晩播種する。1%FBSおよび20nM〜0.01nMに連続的に希釈した抗体1(1:3倍希釈)を含むRPMI 1640培地中の細胞に20ng/mLのCSF−1を添加する。追加の3日間37℃でインキュベーションする。100μLのCellTiter Glo Luminecent緩衝液および基質(Promega)の添加と同時に、細胞を10分間振盪してから、発光(生存率の指標として)を読み取る。
【0122】
抗体1の存在下におけるNKM−1増殖についてのIC50は7.6×10−11Mであり、0.07nMとして報告される。これは抗体1が培養においてNKM−1細胞の増殖を阻害することを示す。
【0123】
CSF−1Rが腫瘍の表面上で発現される、インビボの腫瘍モデル
抗体1により処理したNKM−1ヒト白血病を有するマウスの生存延長
Nu/nuマウスを致死量以下の200rad/マウスで24時間照射してから、2.5×10のNKM−1白血病細胞を静脈注射する。さらに24時間後、60mg/kgのヒトIgG、60mg/kg、20mg/kgまたは5mg/kgの抗体1のいずれかを毎週2回投与される4群へと、マウスをランダムに分ける。マウスを生存について毎日モニターする。ログランクMantel Cox検定によって確率を決定する。
【0124】
【表5】
【0125】
腫瘍体積は、式、体積=[(π/6)l×w]によって計算され、式中、πは3.14と等しく、wは幅を表わし、lは長さを表わす。対照のパーセントまたは%T/C=100(処理体積)/(対照体積)。p値が0.05以下だったならば、統計的有意性があるとみなされた。
【0126】
表5中で見られるように、抗体1はNKM−1白血病細胞を有するマウスの生存を増加させる。
【0127】
CSF−1Rが腫瘍関連マクロファージの表面上で発現されるインビボの腫瘍モデル
抗CSF−1R抗体1は、CSF−1Rのヒト型を認識するが、この受容体のマウス型を認識しない完全ヒト抗体である。それゆえ、CSF−1Rがマクロファージ上で発現される場合のインビボの研究の概念実証を行うために、抗マウス抗体が必要とされる。これらの研究は、マウス異種移植モデルにおけるヒト腫瘍の増殖に対するマウスマクロファージの役割を検討する。抗マウス抗体は腫瘍ではなくマウスマクロファージに影響を与え、この能力は腫瘍増殖に対する間質マクロファージの効果を測定することを可能にする。以下の実験は、抗体2(ラット抗マウスCSF−1R抗体)で行なわれる。
【0128】
ヒト子宮内膜癌のAN3CA異種移植モデルにおける抗マウスCSF−1RmAbの有効性
Nu/nuマウス(メス、7〜8週齢)に5×10のAN3CA細胞/マウスを左脇腹へ皮下注射する。腫瘍が約200mmに到達した時に、マウスを12マウス/処理の群へとランダム化する。
【0129】
抗体2およびラットIgGを6mg/mLの濃度で生理食塩水中で調製し、40mg/kgで1週間に3回皮下投与する。15日目に、腫瘍体積を記録し、%T/Cを計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。ラットIgG対照群に対する、抗体2による処理群についての66%のT/C%を計算する。これらの結果は抗体2により処理した動物における有意な腫瘍阻止(p=0.045)を示す。
【0130】
ヒト乳癌のHCC1954異種移植モデルにおける抗マウスCSF−1RmAbの有効性
Nu/nu(メス、7〜8週;Charles River Laboratories)マウスに、1×10のHCC1954細胞/マウスで皮下注射する。腫瘍が300mmのサイズに到達した時に、腫瘍サイズによりマウスをランダム化し、各処理群に12動物を割り付ける。ラットIgGおよび抗体2を6mg/mLの濃度で生理食塩水中で調製し、1週間に3回皮下投与する。40mg/kgでラットIgGを動物に与え、各注入を40mg/kgまたは10mg/kgのいずれかで抗体2を動物に与える。毎週2回の腫瘍測定を記録し;第1の注入の37日後にT/C%を計算する。反復測定分散分析を使用して、腫瘍体積を分析する。
【0131】
表6中で示されるように、37日目に77%のT/C%は10mg/kgを投与した処理群について、および56%のT/C%は40mg/kgを投与した処理群について、生理食塩水対照群に対する相対的腫瘍体積の比としてて計算した。結果は40mg/kgの抗体2により処理した動物における有意な腫瘍阻止(p=0.0014)を示す。
【0132】
DU145ヒト前立腺異種移植モデルにおける抗マウスCSF−1RmAbの抗腫瘍効果
Nu/nuマウス(オス、7〜8週齢)に15×10のDU145細胞/マウスを左脇腹へ皮下注射する。腫瘍が約250mmに到達した時に、マウスを12マウス/処理の群へランダム化する。
【0133】
抗体2およびラットIgGを6mg/mLの濃度で生理食塩水中で調製し、40および10mg/kgで1週間に3回皮下投与する。21日目に、腫瘍体積を記録し、10mg/kgおよび40mg/kgについての%T/Cを計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。
【0134】
表6中で示されるように、ラットIgG対照群に対する、処理群(10mg/kgおよび40mg/kg)それぞれについての50のT/C%および43のT/C%を計算する。これらの結果は抗体2により処理した動物における有意な腫瘍阻止(両方の濃度についてp=<0.0001)を示す。
【0135】
【表6】
【0136】
抗マウスCSF−1RmAbにより処理されたHCC1954乳房腫瘍およびDU145前立腺腫瘍におけるマクロファージインフィルトレーションの低下
上述されたHCC1954(乳房)およびDU145(前立腺)の動物試験中の動物から腫瘍を取り出す。最長の軸に沿って腫瘍を切断し、振動させながら4℃で一晩10%ホルマリン中に置く。24時間後に、PBS中で20分間にわたって2回洗い、次いで腫瘍が100%エタノール中に存在するまで、エタノール溶液の濃度を漸増させて添加する。100%のキシレン中の複数回のインキュベーションによりエタノールをキシレンと交換し、パラフィン中に腫瘍を包埋する。パラフィンブロックを4μmで切片にし、スライドグラス上に置く。キシレン、続いて水濃度を増加させたエタノール中の漸進的なインキュベーションによって組織を脱パラフィンおよび再水和する。target retrieval solution(Dako)中で腫瘍スライドをマイクロ波で3分間加熱してから、3%Hにより内因性のペルオキシダーゼをRTで10分間ブロッキングする。Protein Block(Dako)で非特異的タンパク質結合を10分間ブロッキングしてから、ビオチンにコンジュゲートしたラット抗マウスマクロファージ特異的抗体(F4/80(2μg/mL;Serotec))を添加し、4℃で一晩インキュベーションする。HRPストレプトアビジン(1:1000希釈;Jackson ImmunoResearch)中でRTで45分間インキュベーションし、3回洗浄する。キットの説明書通りにDAB(Dako)中で顕色させ、水中で2回洗浄することにより反応を停止する。マイヤーのヘマトキシリン(10分間;Dako)で短時間対比染色し、続いて水洗浄、酸アルコール浸漬、第2の水洗浄およびアンモニア水を使用する青味付を行う。脱水し、透明化し、および永久封入剤を使用してカバーグラスをかける。各処理群につき3匹の動物からの5画像を分析する。ImageProソフトウェアを使用して、各処理群についてのマクロファージ数/領域を決定する。
【0137】
【表7】
【0138】
表7中で見られるように、マクロファージ数は特に周囲に沿って両方の腫瘍モデルにおいて低下している。したがって抗体2による処理は腫瘍のマクロファージインフィルトレーションの減少をもたらし、抗マウスCSF−1R抗体がこれらの腫瘍中のマクロファージ集団を枯渇させる原因であることを示す。
【0139】
腫瘍進行に対するマクロファージおよびCSF−1レベルの重要性
乳房腫瘍および前立腺腫瘍の他の腫瘍の増殖の阻害と同様に、多くの癌の治療は、抗体1の投与によって有益に達成することができる。腎臓癌等いくつかの腫瘍タイプは細胞表面上でCSF−1Rを発現し、抗体1処理により増殖することを直接阻害することができた(Soares,et al.,Modern Pathol.22:744−752(2009))。腫瘍増殖を誘導するマクロファージを抗体1が除去することができる場合には、ホジキンリンパ腫および多発性骨髄腫(多くの腫瘍関連マクロファージ集団を有する)等の他の腫瘍タイプは、抗体1処理から利益を得ることができる(Steidl,et al.New Engl.J.Med.362:875−885(2010);Zheng,et al.,Blood 114:3625−3628(2009))。加えて、結腸直腸癌等のCSF−1を分泌する腫瘍は、抗CSF−1処理または抗CSF−1R処理に対して感受性が高く(Aharinejad,et al.,Cancer Res.62:5317−5324(2002))、抗体1処理に適切だろう。さらに、CSF−1の高発現が予後不良と相関する卵巣癌、肝細胞癌および腎細胞癌はすべて抗体1処理のための候補になるだろう(Toy,et al.,Gyn.Oncol.80:194−200(2001);Zhang,et al.,Gyn.Oncol.107:526−531(2007);Zhu,et al.,J.Clin.Oncol.26:2707−2716(2008);Gerharz,et al.,Urol.58:821−827(2001))。
【0140】
腫瘍関連マクロファージを保持する非CSF−1R発現腫瘍は、CSF−1を分泌する場合のみ、抗CSF−1R抗体によって増殖阻害される
5×10細胞/mLで、腫瘍細胞株HCC1954(乳房)、DU145(前立腺)およびPc3(前立腺)を1%FBSを含む増殖培地中で48時間播種する。培地を回収し、清澄化し、R&D Quantikine Human M−CSF Assay Kit(R&D Systems)を使用して分析する。時刻0時間および48時間でpg/mLとしてCSF−1レベルを決定する。
【0141】
0時間では、予想されるように培地中に認識できるCSF−1は存在しなかった。しかしながら、48時間以内に、HCC1954細胞は3613pg/mLのCSF−1を分泌し、一方DU145細胞は4019pg/mLのCSF−1を産生した。これとは対照的に、Pc3細胞培地はわずか39pg/mLのCSF−1を含んでいた。
【0142】
CSF−1発現の欠如が抗CSF−1R処理への抵抗性と相関しているのかを検証するために、前立腺細胞株Pc3をマウスにおいて増殖させる
ヌードマウス(オス、7〜8週齢)に5×10のPc3前立腺細胞を皮下注射し、腫瘍を300mmに到達させてから12匹の各マウスを処理群へと細分する。対照腫瘍が2000mmに到達するまで、40mg/kgのラットIgG、40mg/kgの抗体2、または10mg/kgの抗体2のいずれかを動物に1週間に3回与える。腫瘍体積を測定し、18日目にラットIgG対照群に対する相対的腫瘍体積の比として処理群についてのT/C%を計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。
【0143】
【表8】
【0144】
ラットのIgG処理対照群と抗体2処理群との間に増殖の差はなく、CSF−1レベルの上昇は抗CSF−1R抗体による処理のためのバイオマーカーであり得ることを示す。
【0145】
CSF−1Rが腫瘍関連マクロファージの表面上で発現される場合、CSF−1分泌は抗CSF−1R処理の感受性に相関する
表9および10中で以下で詳述されるように、ヌードマウスへ細胞を皮下注射し、腫瘍が300mmを到達させてから12匹の各マウスを処理群へと細分する。対照腫瘍が2000mmに到達するまで、表9および10中で以下に詳述される処理レジメントに従って、動物に1週間に3回投薬する。腫瘍体積を測定し、ラットIgG対照群に対する相対的腫瘍体積の比として各処理群についてのT/C%を計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。
【0146】
【表9】
【0147】
【表10】
【0148】
CSF−1分泌腫瘍(表9)はすべて、抗体2による抗CSF−1R処理に応答するが、CSF−1を分泌しない腫瘍(表10)は抗CSF−1R抗体2に応答しないかまたは弱く応答する。CSF−1分泌は、CSF−1Rが腫瘍関連マクロファージの表面上で発現される腫瘍モデルにおける抗CSF−1R処理の感受性に相関する。したがって、CSF−1Rが腫瘍関連マクロファージの表面上で発現する場合、CSF−1レベルの上昇は感受性指標またはバイオマーカーとして機能する可能性がある。
【0149】
CSF−1Rは腫瘍細胞の表面上でも発現し得る。CSF−1分泌は、CSF−1R腫瘍細胞表面発現のための抗CSF−1R処理の感受性に相関しない。
【0150】
腫瘍および患者血清サンプルにおけるIL−34レベル
CSF−1に加えて、IL−34もCSF−1Rに結合することができ、受容体のリン酸化を誘導し、下流のシグナル分子を活性化し、これらはマクロファージ分化および生存をもたらす。CSF−1およびIL−34の両方はCSF−1Rの細胞外領域中のIgGドメインに結合し(Lin,et al.,Science,320:807−11(2008))、両方のリガンドのCSF−1Rへの結合は抗体1によって阻害することができる(抗体1によるCSF−1およびIL−34の結合の阻害については、それぞれ上で論じられたようにIC50=0.81nMおよびIC50=0.71nM)。CSF−1Rにより安定的にトランスフェクションされたNIH3T3細胞の抗体1による処理は、IL−34によるCSF−1Rのリン酸化を阻害する(上で論じられたように)。さらに、単球からマクロファージへの分化およびマクロファージ増殖のIL−34誘導は、それぞれ0.3nMおよび0.5nMのIC50で抗体1により阻害することができ(上で論じられたように)、それはCSF−1で観察された結果と同等である。それゆえ、IL−34活性および抗体1によるその阻害はCSF−1により観察されたものに類似する。
【0151】
IL−34レベルは、乳房腫瘍株、前立腺腫瘍株および子宮内膜腫瘍細胞株を含む多くの腫瘍細胞において上昇する。加えて、前立腺および乳房の患者の亜集団は血清中で高IL−34タンパク質レベルを有する。したがって、IL−34はCSF−1とほぼ同一に機能し、CSF−1分泌は抗CSF−1R処理の感受性に相関するので、IL−34レベルの上昇も感受性指標またはバイオマーカーとして機能する。
【0152】
乳房腫瘍組合わせ研究
Nu/nuマウス(メス、7〜8週齢)に1×10のHCC−1954乳腺細胞/マウスを皮下注射し、腫瘍を処理の前に300mmに到達させる。マウスを12群へとランダム化して、以下のように処理する。
【0153】
【表11】
【0154】
腫瘍体積を測定し、対照群に対する相対的腫瘍体積の比として各処理群についてT/C%を計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。
【0155】
表11中に示されるすべての研究において、抗体2、Herceptin(登録商標)、ドキソルビシンおよびパクリタキセルは単一薬剤として腫瘍増殖を阻害する。しかしながら、腫瘍標的剤と抗体2の組合わせは相加効果を有し、化学療法剤または腫瘍に影響を与える他の薬剤と抗CSF−1R抗体の組合わせは、単独のこれらの薬剤よりも効果的であることを示す。
【0156】
前立腺組合せ研究
Nu/nuマウス(オス、7〜8週齢)に1.5×10のDU145前立腺細胞/マウスを皮下注射し、腫瘍を処理の前に300mmに到達させる。マウスを10群へとランダム化して、以下のように処理する。
【0157】
【表12】
【0158】
腫瘍体積を測定し、対照群に対する相対的腫瘍体積の比として各処理についてT/C%を計算する。反復測定分散分析を使用して腫瘍体積を分析する。
【0159】
ドセタキセルと抗体2の組合わせは相加効果を有し、前立腺癌の化学療法薬との組合わせは単独の化学療法薬よりも効果的であることを示す。
追加配列
配列番号9
Gln Asp Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg
1 5 10 15
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Ser Tyr
20 25 30
Gly Met His Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Glu Gly Leu Glu Trp Val
35 40 45
Ala Val Ile Trp Tyr Asp Gly Ser Asn Lys Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
50 55 60
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
65 70 75 80
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
85 90 95
Ala Arg Gly Asp Tyr Glu Val Asp Tyr Gly Met Asp Val Trp Gly Gln
100 105 110
Gly Thr Thr Val Thr Val Ala Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val
115 120 125
Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala
130 135 140
Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser
145 150 155 160
Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val
165 170 175
Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro
180 185 190
Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys
195 200 205
Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Arg Val Glu Pro Lys Ser Cys Asp
210 215 220
Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly
225 230 235 240
Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile
245 250 255
Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu
260 265 270
Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His
275 280 285
Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg
290 295 300
Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys
305 310 315 320
Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu
325 330 335
Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr
340 345 350
Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu
355 360 365
Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp
370 375 380
Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val
385 390 395 400
Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp
405 410 415
Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His
420 425 430
Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro
435 440 445
Gly Lys
450

配列番号10
Ala Ile Gln Leu Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser Val Gly
1 5 10 15
Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Arg Ala Ser Gln Gly Ile Ser Asn Ala
20 25 30
Leu Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ala Pro Lys Leu Leu Ile
35 40 45
Tyr Asp Ala Ser Ser Leu Glu Ser Gly Val Pro Ser Arg Phe Ser Gly
50 55 60
Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Ser Leu Gln Pro
65 70 75 80
Glu Asp Phe Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe Asn Ser Tyr Pro Trp
85 90 95
Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala
100 105 110
Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly
115 120 125
Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala
130 135 140
Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln
145 150 155 160
Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser
165 170 175
Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr
180 185 190
Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser
195 200 205
Phe Asn Arg Gly Glu Cys
210

配列番号11
Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly
1 5 10 15
Val His Ser Gln Asp Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln
20 25 30
Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe
35 40 45
Ser Ser Tyr Gly Met His Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Glu Gly Leu
50 55 60
Glu Trp Val Ala Val Ile Trp Tyr Asp Gly Ser Asn Lys Tyr Tyr Ala
65 70 75 80
Asp Ser Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn
85 90 95
Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val
100 105 110
Tyr Tyr Cys Ala Arg Gly Asp Tyr Glu Val Asp Tyr Gly Met Asp Val
115 120 125
Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ala Ser Ala Ser Thr Lys Gly
130 135 140
Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly Gly
145 150 155 160
Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val
165 170 175
Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe
180 185 190
Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val
195 200 205
Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn Val
210 215 220
Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Arg Val Glu Pro Lys
225 230 235 240
Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Glu Leu
245 250 255
Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr
260 265 270
Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val
275 280 285
Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val
290 295 300
Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser
305 310 315 320
Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu
325 330 335
Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala
340 345 350
Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro
355 360 365
Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln
370 375 380
Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala
385 390 395 400
Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr
405 410 415
Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu
420 425 430
Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser
435 440 445
Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser
450 455 460
Leu Ser Pro Gly Lys
465

配列番号12
Met Gly Trp Ser Cys Ile Ile Leu Phe Leu Val Ala Thr Ala Thr Gly
1 5 10 15
Val His Ser Ala Ile Gln Leu Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala
20 25 30
Ser Val Gly Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Arg Ala Ser Gln Gly Ile
35 40 45
Ser Asn Ala Leu Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ala Pro Lys
50 55 60
Leu Leu Ile Tyr Asp Ala Ser Ser Leu Glu Ser Gly Val Pro Ser Arg
65 70 75 80
Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Ser
85 90 95
Leu Gln Pro Glu Asp Phe Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe Asn Ser
100 105 110
Tyr Pro Trp Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys Arg Thr
115 120 125
Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu
130 135 140
Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
145 150 155 160
Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly
165 170 175
Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
180 185 190
Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His
195 200 205
Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val
210 215 220
Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys
225 230

配列番号13
atgggatggt catgtatcat cctttttctg gtagcaactg caactggagt acattcacag 60
gaccagctgg tggagtctgg gggaggcgtg gtccagcctg ggaggtccct gagactctcc 120
tgtgcagcgt ctggattcac cttcagtagc tatggcatgc actgggtccg ccaggctcca 180
ggcgaggggc tggagtgggt ggcagttata tggtatgatg gaagtaataa atactatgca 240
gactccgtga agggccgatt caccatctcc agagacaatt ccaagaacac actgtatctg 300
caaatgaaca gcctgagagc cgaggacacg gctgtgtatt actgtgcgag aggtgactac 360
gaggtcgact acggaatgga cgtctggggc caagggacca cggtcaccgt cgcctcagct 420
agcaccaagg gcccatcggt cttccccctg gcaccctcct ccaagagcac ctctgggggc 480
acagcggccc tgggctgcct ggtcaaggac tacttccccg aaccggtgac ggtgtcgtgg 540
aactcaggcg ccctgaccag cggcgtgcac accttcccgg ctgtcctaca gtcctcagga 600
ctctactccc tcagcagcgt ggtgaccgtg ccctccagca gcttgggcac ccagacctac 660
atctgcaacg tgaatcacaa gcccagcaac accaaggtgg acaagagagt tgagcccaaa 720
tcttgtgaca aaactcacac atgcccaccg tgcccagcac ctgaactcct ggggggaccg 780
tcagtcttcc tcttcccccc aaaacccaag gacaccctca tgatctcccg gacccctgag 840
gtcacatgcg tggtggtgga cgtgagccac gaagaccctg aggtcaagtt caactggtat 900
gtggacggcg tggaggtgca taatgccaag acaaagccgc gggaggagca gtacaacagc 960
acgtaccgtg tggtcagcgt cctcaccgtc ctgcaccaag actggctgaa tggcaaggag 1020
tacaagtgca aggtctccaa caaagccctc ccagccccca tcgagaaaac catctccaaa 1080
gccaaagggc agccccgaga accacaggtg tacaccctgc ccccatcccg ggaggagatg 1140
accaagaacc aagtcagcct gacctgcctg gtcaaaggct tctatcccag cgacatcgcc 1200
gtggagtggg agagcaatgg gcagccggag aacaactaca agaccacgcc tcccgtgctg 1260
gactccgacg gctccttctt cctctattcc aagctcaccg tggacaagag caggtggcag 1320
caggggaacg tcttctcatg ctccgtgatg catgaggctc tgcacaacca ctacacgcag 1380
aagagcctct ccctgtctcc gggcaaa 1407

配列番号14
atgggatggt catgtatcat cctttttcta gtagcaactg caactggagt acattcagcc 60
atccagttga cccagtctcc atcctccctg tctgcatctg taggagacag agtcaccatc 120
acttgccggg caagtcaggg cattagcaat gctttagcct ggtatcagca gaaaccaggg 180
aaagctccta agctcctgat ctatgatgcc tccagtttgg aaagtggggt cccatcaagg 240
ttcagcggca gtggatctgg gacagatttc actctcacca tcagcagcct gcagcctgaa 300
gattttgcaa cttattactg tcaacagttt aatagttacc cgtggacgtt cggccaaggg 360
accaaggtgg aaatcaaacg tgagttctag aggatccatc tgggataagc atgctgtttt 420
ctgtctgtcc ctaacatgcc ctgtgattat ccgcaaacaa cacacccaag ggcagaactt 480
tgttacttaa acaccatcct gtttgcttct ttcctcagga actgtggctg caccatctgt 540
cttcatcttc ccgccatctg atgagcagtt gaaatctgga actgcctctg ttgtgtgcct 600
gctgaataac ttctatccca gagaggccaa agtacagtgg aaggtggata acgccctcca 660
atcgggtaac tcccaggaga gtgtcacaga gcaggacagc aaggacagca cctacagcct 720
cagcagcacc ctgacgctga gcaaagcaga ctacgagaaa cacaaagtct acgcctgcga 780
agtcacccat cagggcctga gctcgcccgt cacaaagagc ttcaacaggg gagagtgt 838

配列番号15
Met Gly Pro Gly Val Leu Leu Leu Leu Leu Val Ala Thr Ala Trp His
1 5 10 15
Gly Gln Gly Ile Pro Val Ile Glu Pro Ser Val Pro Glu Leu Val Val
20 25 30
Lys Pro Gly Ala Thr Val Thr Leu Arg Cys Val Gly Asn Gly Ser Val
35 40 45
Glu Trp Asp Gly Pro Ala Ser Pro His Trp Thr Leu Tyr Ser Asp Gly
50 55 60
Ser Ser Ser Ile Leu Ser Thr Asn Asn Ala Thr Phe Gln Asn Thr Gly
65 70 75 80
Thr Tyr Arg Cys Thr Glu Pro Gly Asp Pro Leu Gly Gly Ser Ala Ala
85 90 95
Ile His Leu Tyr Val Lys Asp Pro Ala Arg Pro Trp Asn Val Leu Ala
100 105 110
Gln Glu Val Val Val Phe Glu Asp Gln Asp Ala Leu Leu Pro Cys Leu
115 120 125
Leu Thr Asp Pro Val Leu Glu Ala Gly Val Ser Leu Val Arg Val Arg
130 135 140
Gly Arg Pro Leu Met Arg His Thr Asn Tyr Ser Phe Ser Pro Trp His
145 150 155 160
Gly Phe Thr Ile His Arg Ala Lys Phe Ile Gln Ser Gln Asp Tyr Gln
165 170 175
Cys Ser Ala Leu Met Gly Gly Arg Lys Val Met Ser Ile Ser Ile Arg
180 185 190
Leu Lys Val Gln Lys Val Ile Pro Gly Pro Pro Ala Leu Thr Leu Val
195 200 205
Pro Ala Glu Leu Val Arg Ile Arg Gly Glu Ala Ala Gln Ile Val Cys
210 215 220
Ser Ala Ser Ser Val Asp Val Asn Phe Asp Val Phe Leu Gln His Asn
225 230 235 240
Asn Thr Lys Leu Ala Ile Pro Gln Gln Ser Asp Phe His Asn Asn Arg
245 250 255
Tyr Gln Lys Val Leu Thr Leu Asn Leu Asp Gln Val Asp Phe Gln His
260 265 270
Ala Gly Asn Tyr Ser Cys Val Ala Ser Asn Val Gln Gly Lys His Ser
275 280 285
Thr Ser Met Phe Phe Arg Val Val Glu Ser Ala Tyr Leu Asn Leu Ser
290 295 300
Ser Glu Gln Asn Leu Ile Gln Glu Val Thr Val Gly Glu Gly Leu Asn
305 310 315 320
Leu Lys Val Met Val Glu Ala Tyr Pro Gly Leu Gln Gly Phe Asn Trp
325 330 335
Thr Tyr Leu Gly Pro Phe Ser Asp His Gln Pro Glu Pro Lys Leu Ala
340 345 350
Asn Ala Thr Thr Lys Asp Thr Tyr Arg His Thr Phe Thr Leu Ser Leu
355 360 365
Pro Arg Leu Lys Pro Ser Glu Ala Gly Arg Tyr Ser Phe Leu Ala Arg
370 375 380
Asn Pro Gly Gly Trp Arg Ala Leu Thr Phe Glu Leu Thr Leu Arg Tyr
385 390 395 400
Pro Pro Glu Val Ser Val Ile Trp Thr Phe Ile Asn Gly Ser Gly Thr
405 410 415
Leu Leu Cys Ala Ala Ser Gly Tyr Pro Gln Pro Asn Val Thr Trp Leu
420 425 430
Gln Cys Ser Gly His Thr Asp Arg Cys Asp Glu Ala Gln Val Leu Gln
435 440 445
Val Trp Asp Asp Pro Tyr Pro Glu Val Leu Ser Gln Glu Pro Phe His
450 455 460
Lys Val Thr Val Gln Ser Leu Leu Thr Val Glu Thr Leu Glu His Asn
465 470 475 480
Gln Thr Tyr Glu Cys Arg Ala His Asn Ser Val Gly Ser Gly Ser Trp
485 490 495
Ala Phe Ile Pro Ile Ser Ala Gly Ala His Thr His Pro Pro Asp Glu
500 505 510
Phe Leu Phe Thr Pro Val Val Val Ala Cys Met Ser Ile Met Ala Leu
515 520 525
Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Tyr Lys Tyr Lys Gln Lys Pro
530 535 540
Lys Tyr Gln Val Arg Trp Lys Ile Ile Glu Ser Tyr Glu Gly Asn Ser
545 550 555 560
Tyr Thr Phe Ile Asp Pro Thr Gln Leu Pro Tyr Asn Glu Lys Trp Glu
565 570 575
Phe Pro Arg Asn Asn Leu Gln Phe Gly Lys Thr Leu Gly Ala Gly Ala
580 585 590
Phe Gly Lys Val Val Glu Ala Thr Ala Phe Gly Leu Gly Lys Glu Asp
595 600 605
Ala Val Leu Lys Val Ala Val Lys Met Leu Lys Ser Thr Ala His Ala
610 615 620
Asp Glu Lys Glu Ala Leu Met Ser Glu Leu Lys Ile Met Ser His Leu
625 630 635 640
Gly Gln His Glu Asn Ile Val Asn Leu Leu Gly Ala Cys Thr His Gly
645 650 655
Gly Pro Val Leu Val Ile Thr Glu Tyr Cys Cys Tyr Gly Asp Leu Leu
660 665 670
Asn Phe Leu Arg Arg Lys Ala Glu Ala Met Leu Gly Pro Ser Leu Ser
675 680 685
Pro Gly Gln Asp Pro Glu Gly Gly Val Asp Tyr Lys Asn Ile His Leu
690 695 700
Glu Lys Lys Tyr Val Arg Arg Asp Ser Gly Phe Ser Ser Gln Gly Val
705 710 715 720
Asp Thr Tyr Val Glu Met Arg Pro Val Ser Thr Ser Ser Asn Asp Ser
725 730 735
Phe Ser Glu Gln Asp Leu Asp Lys Glu Asp Gly Arg Pro Leu Glu Leu
740 745 750
Arg Asp Leu Leu His Phe Ser Ser Gln Val Ala Gln Gly Met Ala Phe
755 760 765
Leu Ala Ser Lys Asn Cys Ile His Arg Asp Val Ala Ala Arg Asn Val
770 775 780
Leu Leu Thr Asn Gly His Val Ala Lys Ile Gly Asp Phe Gly Leu Ala
785 790 795 800
Arg Asp Ile Met Asn Asp Ser Asn Tyr Ile Val Lys Gly Asn Ala Arg
805 810 815
Leu Pro Val Lys Trp Met Ala Pro Glu Ser Ile Phe Asp Cys Val Tyr
820 825 830
Thr Val Gln Ser Asp Val Trp Ser Tyr Gly Ile Leu Leu Trp Glu Ile
835 840 845
Phe Ser Leu Gly Leu Asn Pro Tyr Pro Gly Ile Leu Val Asn Ser Lys
850 855 860
Phe Tyr Lys Leu Val Lys Asp Gly Tyr Gln Met Ala Gln Pro Ala Phe
865 870 875 880
Ala Pro Lys Asn Ile Tyr Ser Ile Met Gln Ala Cys Trp Ala Leu Glu
885 890 895
Pro Thr His Arg Pro Thr Phe Gln Gln Ile Cys Ser Phe Leu Gln Glu
900 905 910
Gln Ala Gln Glu Asp Arg Arg Glu Arg Asp Tyr Thr Asn Leu Pro Ser
915 920 925
Ser Ser Arg Ser Gly Gly Ser Gly Ser Ser Ser Ser Glu Leu Glu Glu
930 935 940
Glu Ser Ser Ser Glu His Leu Thr Cys Cys Glu Gln Gly Asp Ile Ala
945 950 955 960
Gln Pro Leu Leu Gln Pro Asn Asn Tyr Gln Phe Cys
965 970

配列番号16
Met Gly Pro Gly Val Leu Leu Leu Leu Leu Val Ala Thr Ala Trp His
1 5 10 15
Gly Gln Gly Ile Pro Val Ile Glu Pro Ser Val Pro Glu Leu Val Val
20 25 30
Lys Pro Gly Ala Thr Val Thr Leu Arg Cys Val Gly Asn Gly Ser Val
35 40 45
Glu Trp Asp Gly Pro Pro Ser Pro His Trp Thr Leu Tyr Ser Asp Gly
50 55 60
Ser Ser Ser Ile Leu Ser Thr Asn Asn Ala Thr Phe Gln Asn Thr Gly
65 70 75 80
Thr Tyr Arg Cys Thr Glu Pro Gly Asp Pro Leu Gly Gly Ser Ala Ala
85 90 95
Ile His Leu Tyr Val Lys Asp Pro Ala Arg Pro Trp Asn Val Leu Ala
100 105 110
Gln Glu Val Val Val Phe Glu Asp Gln Asp Ala Leu Leu Pro Cys Leu
115 120 125
Leu Thr Asp Pro Val Leu Glu Ala Gly Val Ser Leu Val Arg Val Arg
130 135 140
Gly Arg Pro Leu Met Arg His Thr Asn Tyr Ser Phe Ser Pro Trp His
145 150 155 160
Gly Phe Thr Ile His Arg Ala Lys Phe Ile Gln Ser Gln Asp Tyr Gln
165 170 175
Cys Ser Ala Leu Met Gly Gly Arg Lys Val Met Ser Ile Ser Ile Arg
180 185 190
Leu Lys Val Gln Lys Val Ile Pro Gly Pro Pro Ala Leu Thr Leu Val
195 200 205
Pro Ala Glu Leu Val Arg Ile Arg Gly Glu Ala Ala Gln Ile Val Cys
210 215 220
Ser Ala Ser Ser Val Asp Val Asn Phe Asp Val Phe Leu Gln His Asn
225 230 235 240
Asn Thr Lys Leu Ala Ile Pro Gln Gln Ser Asp Phe His Asn Asn Arg
245 250 255
Tyr Gln Lys Val Leu Thr Leu Asn Leu Asp Gln Val Asp Phe Gln His
260 265 270
Ala Gly Asn Tyr Ser Cys Val Ala Ser Asn Val Gln Gly Lys His Ser
275 280 285
Thr Ser Met Phe Phe Arg Val Val Glu Ser Ala Tyr Leu Asn Leu Ser
290 295 300
Ser Glu Gln Asn Leu Ile Gln Glu Val Thr Val Gly Glu Gly Leu Asn
305 310 315 320
Leu Lys Val Met Val Glu Ala Tyr Pro Gly Leu Gln Gly Phe Asn Trp
325 330 335
Thr Tyr Leu Gly Pro Phe Ser Asp His Gln Pro Glu Pro Lys Leu Ala
340 345 350
Asn Ala Thr Thr Lys Asp Thr Tyr Arg His Thr Phe Thr Leu Ser Leu
355 360 365
Pro Arg Leu Lys Pro Ser Glu Ala Gly Arg Tyr Ser Phe Leu Ala Arg
370 375 380
Asn Pro Gly Gly Trp Arg Ala Leu Thr Phe Glu Leu Thr Leu Arg Tyr
385 390 395 400
Pro Pro Glu Val Ser Val Ile Trp Thr Phe Ile Asn Gly Ser Gly Thr
405 410 415
Leu Leu Cys Ala Ala Ser Gly Tyr Pro Gln Pro Asn Val Thr Trp Leu
420 425 430
Gln Cys Ser Gly His Thr Asp Arg Cys Asp Glu Ala Gln Val Leu Gln
435 440 445
Val Trp Asp Asp Pro Tyr Pro Glu Val Leu Ser Gln Glu Pro Phe His
450 455 460
Lys Val Thr Val Gln Ser Leu Leu Thr Val Glu Thr Leu Glu His Asn
465 470 475 480
Gln Thr Tyr Glu Cys Arg Ala His Asn Ser Val Gly Ser Gly Ser Trp
485 490 495
Ala Phe Ile Pro Ile Ser Ala Gly Ala His Thr His Pro Pro Asp Glu
500 505 510
Phe Leu Phe Thr Pro Val Val Val Ala Cys Met Ser Ile Met Ala Leu
515 520 525
Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Tyr Lys Tyr Lys Gln Lys Pro
530 535 540
Lys Tyr Gln Val Arg Trp Lys Ile Ile Glu Ser Tyr Glu Gly Asn Ser
545 550 555 560
Tyr Thr Phe Ile Asp Pro Thr Gln Leu Pro Tyr Asn Glu Lys Trp Glu
565 570 575
Phe Pro Arg Asn Asn Leu Gln Phe Gly Lys Thr Leu Gly Ala Gly Ala
580 585 590
Phe Gly Lys Val Val Glu Ala Thr Ala Phe Gly Leu Gly Lys Glu Asp
595 600 605
Ala Val Leu Lys Val Ala Val Lys Met Leu Lys Ser Thr Ala His Ala
610 615 620
Asp Glu Lys Glu Ala Leu Met Ser Glu Leu Lys Ile Met Ser His Leu
625 630 635 640
Gly Gln His Glu Asn Ile Val Asn Leu Leu Gly Ala Cys Thr His Gly
645 650 655
Gly Pro Val Leu Val Ile Thr Glu Tyr Cys Cys Tyr Gly Asp Leu Leu
660 665 670
Asn Phe Leu Arg Arg Lys Ala Glu Ala Met Leu Gly Pro Ser Leu Ser
675 680 685
Pro Gly Gln Asp Pro Glu Gly Gly Val Asp Tyr Lys Asn Ile His Leu
690 695 700
Glu Lys Lys Tyr Val Arg Arg Asp Ser Gly Phe Ser Ser Gln Gly Val
705 710 715 720
Asp Thr Tyr Val Glu Met Arg Pro Val Ser Thr Ser Ser Asn Asp Ser
725 730 735
Phe Ser Glu Gln Asp Leu Asp Lys Glu Asp Gly Arg Pro Leu Glu Leu
740 745 750
Arg Asp Leu Leu His Phe Ser Ser Gln Val Ala Gln Gly Met Ala Phe
755 760 765
Leu Ala Ser Lys Asn Cys Ile His Arg Asp Val Ala Ala Arg Asn Val
770 775 780
Leu Leu Thr Asn Gly His Val Ala Lys Ile Gly Asp Phe Gly Leu Ala
785 790 795 800
Arg Asp Ile Met Asn Asp Ser Asn Tyr Ile Val Lys Gly Asn Ala Arg
805 810 815
Leu Pro Val Lys Trp Met Ala Pro Glu Ser Ile Phe Asp Cys Val Tyr
820 825 830
Thr Val Gln Ser Asp Val Trp Ser Tyr Gly Ile Leu Leu Trp Glu Ile
835 840 845
Phe Ser Leu Gly Leu Asn Pro Tyr Pro Gly Ile Leu Val Asn Ser Lys
850 855 860
Phe Tyr Lys Leu Val Lys Asp Gly Tyr Gln Met Ala Gln Pro Ala Phe
865 870 875 880
Ala Pro Lys Asn Ile Tyr Ser Ile Met Gln Ala Cys Trp Ala Leu Glu
885 890 895
Pro Thr His Arg Pro Thr Phe Gln Gln Ile Cys Ser Phe Leu Gln Glu
900 905 910
Gln Ala Gln Glu Asp Arg Arg Glu Arg Asp Tyr Thr Asn Leu Pro Ser
915 920 925
Ser Ser Arg Ser Gly Gly Ser Gly Ser Ser Ser Ser Glu Leu Glu Glu
930 935 940
Glu Ser Ser Ser Glu His Leu Thr Cys Cys Glu Gln Gly Asp Ile Ala
945 950 955 960
Gln Pro Leu Leu Gln Pro Asn Asn Tyr Gln Phe Cys
965 970

配列番号17
Met Thr Ala Pro Gly Ala Ala Gly Arg Cys Pro Pro Thr Thr Trp Leu
1 5 10 15
Gly Ser Leu Leu Leu Leu Val Cys Leu Leu Ala Ser Arg Ser Ile Thr
20 25 30
Glu Glu Val Ser Glu Tyr Cys Ser His Met Ile Gly Ser Gly His Leu
35 40 45
Gln Ser Leu Gln Arg Leu Ile Asp Ser Gln Met Glu Thr Ser Cys Gln
50 55 60
Ile Thr Phe Glu Phe Val Asp Gln Glu Gln Leu Lys Asp Pro Val Cys
65 70 75 80
Tyr Leu Lys Lys Ala Phe Leu Leu Val Gln Asp Ile Met Glu Asp Thr
85 90 95
Met Arg Phe Arg Asp Asn Thr Pro Asn Ala Ile Ala Ile Val Gln Leu
100 105 110
Gln Glu Leu Ser Leu Arg Leu Lys Ser Cys Phe Thr Lys Asp Tyr Glu
115 120 125
Glu His Asp Lys Ala Cys Val Arg Thr Phe Tyr Glu Thr Pro Leu Gln
130 135 140
Leu Leu Glu Lys Val Lys Asn Val Phe Asn Glu Thr Lys Asn Leu Leu
145 150 155 160
Asp Lys Asp Trp Asn Ile Phe Ser Lys Asn Cys Asn Asn Ser Phe Ala
165 170 175
Glu Cys Ser Ser Gln Asp Val Val Thr Lys Pro Asp Cys Asn Cys Leu
180 185 190
Tyr Pro Lys Ala Ile Pro Ser Ser Asp Pro Ala Ser Val Ser Pro His
195 200 205
Gln Pro Leu Ala Pro Ser Met Ala Pro Val Ala Gly Leu Thr Trp Glu
210 215 220
Asp Ser Glu Gly Thr Glu Gly Ser Ser Leu Leu Pro Gly Glu Gln Pro
225 230 235 240
Leu His Thr Val Asp Pro Gly Ser Ala Lys Gln Arg Pro Pro Arg Ser
245 250 255
Thr Cys Gln Ser Phe Glu Pro Pro Glu Thr Pro Val Val Lys Asp Ser
260 265 270
Thr Ile Gly Gly Ser Pro Gln Pro Arg Pro Ser Val Gly Ala Phe Asn
275 280 285
Pro Gly Met Glu Asp Ile Leu Asp Ser Ala Met Gly Thr Asn Trp Val
290 295 300
Pro Glu Glu Ala Ser Gly Glu Ala Ser Glu Ile Pro Val Pro Gln Gly
305 310 315 320
Thr Glu Leu Ser Pro Ser Arg Pro Gly Gly Gly Ser Met Gln Thr Glu
325 330 335
Pro Ala Arg Pro Ser Asn Phe Leu Ser Ala Ser Ser Pro Leu Pro Ala
340 345 350
Ser Ala Lys Gly Gln Gln Pro Ala Asp Val Thr Gly Thr Ala Leu Pro
355 360 365
Arg Val Gly Pro Val Arg Pro Thr Gly Gln Asp Trp Asn His Thr Pro
370 375 380
Gln Lys Thr Asp His Pro Ser Ala Leu Leu Arg Asp Pro Pro Glu Pro
385 390 395 400
Gly Ser Pro Arg Ile Ser Ser Leu Arg Pro Gln Gly Leu Ser Asn Pro
405 410 415
Ser Thr Leu Ser Ala Gln Pro Gln Leu Ser Arg Ser His Ser Ser Gly
420 425 430
Ser Val Leu Pro Leu Gly Glu Leu Glu Gly Arg Arg Ser Thr Arg Asp
435 440 445
Arg Arg Ser Pro Ala Glu Pro Glu Gly Gly Pro Ala Ser Glu Gly Ala
450 455 460
Ala Arg Pro Leu Pro Arg Phe Asn Ser Val Pro Leu Thr Asp Thr Gly
465 470 475 480
His Glu Arg Gln Ser Glu Gly Ser Phe Ser Pro Gln Leu Gln Glu Ser
485 490 495
Val Phe His Leu Leu Val Pro Ser Val Ile Leu Val Leu Leu Ala Val
500 505 510
Gly Gly Leu Leu Phe Tyr Arg Trp Arg Arg Arg Ser His Gln Glu Pro
515 520 525
Gln Arg Ala Asp Ser Pro Leu Glu Gln Pro Glu Gly Ser Pro Leu Thr
530 535 540
Gln Asp Asp Arg Gln Val Glu Leu Pro Val
545 550

配列番号18
Met Pro Arg Gly Phe Thr Trp Leu Arg Tyr Leu Gly Ile Phe Leu Gly
1 5 10 15
Val Ala Leu Gly Asn Glu Pro Leu Glu Met Trp Pro Leu Thr Gln Asn
20 25 30
Glu Glu Cys Thr Val Thr Gly Phe Leu Arg Asp Lys Leu Gln Tyr Arg
35 40 45
Ser Arg Leu Gln Tyr Met Lys His Tyr Phe Pro Ile Asn Tyr Lys Ile
50 55 60
Ser Val Pro Tyr Glu Gly Val Phe Arg Ile Ala Asn Val Thr Arg Leu
65 70 75 80
Gln Arg Ala Gln Val Ser Glu Arg Glu Leu Arg Tyr Leu Trp Val Leu
85 90 95
Val Ser Leu Ser Ala Thr Glu Ser Val Gln Asp Val Leu Leu Glu Gly
100 105 110
His Pro Ser Trp Lys Tyr Leu Gln Glu Val Glu Thr Leu Leu Leu Asn
115 120 125
Val Gln Gln Gly Leu Thr Asp Val Glu Val Ser Pro Lys Val Glu Ser
130 135 140
Val Leu Ser Leu Leu Asn Ala Pro Gly Pro Asn Leu Lys Leu Val Arg
145 150 155 160
Pro Lys Ala Leu Leu Asp Asn Cys Phe Arg Val Met Glu Leu Leu Tyr
165 170 175
Cys Ser Cys Cys Lys Gln Ser Ser Val Leu Asn Trp Gln Asp Cys Glu
180 185 190
Val Pro Ser Pro Gln Ser Cys Ser Pro Glu Pro Ser Leu Gln Tyr Ala
195 200 205
Ala Thr Gln Leu Tyr Pro Pro Pro Pro Trp Ser Pro Ser Ser Pro Pro
210 215 220
His Ser Thr Gly Ser Val Arg Pro Val Arg Ala Gln Gly Glu Gly Leu
225 230 235 240
Leu Pro
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]