【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の様相に依れば、請求項1の特徴に従う防水性且つ通気性の靴が提供される。
【0006】
特に、本発明の様相においては、通気性の外側材料を含む上側部分と、底部部分とを備える上側アセンブリであって、上側部分及び底部部分の全体に亙り延在する防水性且つ通気性の機能層配列体を具備する上側アセンブリを具備する、防水性且つ通気性の靴が提供される。靴は更に、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する通気性靴底要素であって、上側アセンブリに取付けられる通気性靴底要素を具備し、前記構造もしくは材料から、通気性靴底要素の側壁を貫通して少なくとも一本の側部通路が延在し、該側部通路は、通気性靴底要素の前記構造もしくは材料と、通気性靴底要素の外側との間の空気の連通を可能にする。
【0007】
機能層配列体は、膜片とも称される1枚、2枚又はそれ以上の機能層片で構成され得る、と言うのも、機能層及び膜という用語は、本明細書中においては互換的に使用されるからである。2枚以上の膜片が存在する場合、各膜片は(ことによると幾分かの重なり合いを以て)並置して配置され、相互に結合され且つシールされることで、防水性且つ通気性の機能層配列体がもたらされる。機能層配列体は実質的に、装着者の足を囲繞する上側アセンブリの内側形状と同様に形状化される。各膜片には、機能層配列体が1枚、2枚又はそれ以上の機能層積層体の配置構成であり得るように、一層以上の布層が積層され得る。
【0008】
特定実施例において、上側部分は下端部領域を有する防水性且つ通気性の上側機能層積層体であり、且つ底部部分は側端部領域を有する防水性且つ通気性の底部機能層積層体である。底部機能層積層体の側端部領域及び上側機能層積層体の下端部領域は、結合部に配備された防水性シールにより相互に結合される。上側機能層積層体及び底部機能層積層体は、防水性且つ通気性の機能層配列体を形成する。
【0009】
本発明に係る靴によれば、足を収容する該靴の内側部分内への水分の進入を有効に防止し得る一方で、靴の上側並びに靴底を通る高度の通気性を保証する。例えば、ブーツもしくは立体的ソックスの形態、又は接続部が防水様態でシールされた上側機能層積層体及び底部機能層積層体の形態の機能層配列体を具備する防水性の上側アセンブリによれば、靴に外部から水は進入しないので、装着者は、雨、泥又は雪の環境などの一切の湿潤条件においても足が濡れないことが保証される。機能層配列体は、上側アセンブリの上側部分及び底部部分の相当の部分に亙り延在し、特にそれは、上側アセンブリの内側延在範囲のほぼ全体に亙り延在する。この様にして、上側アセンブリは装着者の足の回りに防水性の袋体を形成して装着者の足に対する360°の水分防止を可能にし、すなわち、それは(当然乍ら、装着者の足を受容するための靴の開口を除いて)装着者の足を完全に囲繞する。機能層配列体は、上側アセンブリの内側空間に向けて配置され、特にそれは、上側アセンブリの内側面の少なくとも相当の部分を形成し得る。
【0010】
機能層配列体、特に、防水性且つ通気性の上側機能層積層体によれば、外側材料を貫通して外部から靴に水分が進入しないことが保証される。同時に、上側部分は通気性であることから、靴の内部から外部への水蒸気の搬送に役立つことが保証される。水蒸気は靴から、上側アセンブリの上側部分を介し、並びに上側アセンブリの底部部分、通気性靴底要素の構造もしくは材料、及び側部通路を介して効果的に外部へ移送され得る。従って、高レベルの水蒸気放出が達成される、と言うのも特に、例えば着座もしくは起立しているときなどの静的環境において空気流は側部通路及び通気性靴底要素において発生し得るからである。この流れは、装着者が歩行もしくは走行しているときに靴の運動により増進され得る。歩行もしくは走行動作の間には2つの好適な効果が生じ、その各々は主として歩行サイクルの2つの段階、すなわち、実際の立脚期、及び実際の歩みの間の靴の揺動段階が関連する。靴の揺動段階の間、前記少なくとも一本の側部通路を通り通気性靴底要素に対して空気の流入及び流出が生じ、側部通路は、その中における斯かる空気流を発達させるのに非常に適している。これは特に実状である、と言うのも、歩行動作の全ての段階の間において側部通路の外側端部は周囲環境と空気接続されることで、常に、空気放出と共に水蒸気放出を可能にするからである。歩行又は走行動作の間における靴底の屈曲、及びさらに、立脚期の間における通気性靴底要素に対する装着者の体重の付与によっても、通気性靴底要素及び少なくとも一本の側部通路内で空気流が強制される。通気性靴底要素から押し出される空気は、それと共に靴の内部から水蒸気を運び去る。そのときに通気性靴底要素内に戻る周囲空気は、再び水蒸気を帯び得る。
【0011】
前記通路を通して進入し得る一切の水分、塵埃、土壌などは、重力及び靴の運動により経時的に、これらの通路を通して放出される。故に、これらの不都合な物質の経時的な蓄積は無い。故に、通気性靴底要素の上方に位置する機能層もまた、斯かる塵埃粒子により影響されることはない。
【0012】
通気性材料という用語は、水蒸気透過性である材料を指している。それらはまた、空気透過性でもあり得る。特定実施例において、機能層配列体、特に上側機能層積層体及び底部機能層積層体は、防水性且つ通気性であるが、空気透過性ではない。通気性の靴という用語は、汗の形態の水蒸気が当該靴の内部から外部へ通過し得る靴を指している。
【0013】
通気性靴底要素という用語は、該通気性靴底要素が、靴底の通気のために能動的で自己推進式のメカニズムを具備することを意味することは意図されない。代わりに、通気性靴底要素の構造は、静的環境において、また同様に特に、靴の使用の間における装着者の動作により、該通気性靴底要素の換気もしくは通気を可能にする。従って、通気性靴底要素は、通気される靴底要素もしくは通気用靴底要素とも称され得る。但し、本発明は、特定の発明的構造に加え、自己推進式のポンプなどのような能動的な機構が存在することを除外するものでないことは明示的に指摘される。
【0014】
本発明に係る靴は常に、少なくとも通気性靴底要素を具備する靴底もしくは靴底アセンブリを特徴とする。通気性靴底要素は、靴底アセンブリにおける唯一の靴底要素であり得る。その場合、その下側表面は歩行の間に地面と接触し、すなわち、それは外底もしくは外側靴底としても機能する。靴底もしくは靴底アセンブリは、通気性靴底要素以外にも、例えば、靴底もしくは靴底アセンブリの底部の少なくとも一部分であって地面と接触する一部分を形成し得る別体的な外底などの、更なる層もしくは要素を具備し得る。靴底もしくは靴底アセンブリの底部もしくは下側表面は、トレッド、すなわち、垂直及び/又は水平方向における輪郭形状もしくは外郭形状もしくはパターンを含み得るが、必須ではない。靴底もしくは靴底アセンブリは、限定的なものとしてで無く、靴底をもしくは靴底アセンブリの複数の部分を上側アセンブリ上に型成形もしくは射出成形する、及び靴底の複数の部分もしくは全てを上側アセンブリ上に接着するなどの多くの手法により靴の上側アセンブリに取付けられ得る。
【0015】
通気性靴底要素は、一つの部材で構成され得るか、又は共同で通気性靴底要素を形成する数個の部材を具備し得る。特定実施例に依れば、通気性靴底要素は少なくとも、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する内側通気性靴底要素と、囲繞靴底要素とを具備し、囲繞靴底要素は、内側通気性靴底要素を少なくとも側方にて囲繞すると共に、好適には射出成形により、上側アセンブリと、内側通気性靴底要素の側部表面とに取付けられる。この様にして、通気性靴底要素の機能的分離が達成され、囲繞靴底要素は少なくとも、上側アセンブリに対する内側通気性靴底要素の取付けに寄与する。
【0016】
通気性靴底要素の側壁は、該通気性靴底要素の構造もしくは材料から、靴底の外部もしくは周囲空気まで延在する。内側通気性靴底要素及び囲繞靴底要素から作成された通気性靴底要素の場合、該通気性靴底要素の側壁は、内側通気性靴底要素の構造もしくは材料から、靴底の外部もしくは周囲空気、すなわち、囲繞靴底要素の外側側部表面まで延在する。囲繞靴底要素の内側側部表面は、少なくとも部分的に、内側通気要素の側部表面に面するかもしくは接触する。
【0017】
更なる実施例によれば、通気性靴底要素は、複数本の側部通路を具備する。
【0018】
更なる実施例に依れば、少なくとも一本の側部通路は内側通気性靴底要素の構造もしくは材料から延在することで、それを通る空気流を可能にし、内側通気性靴底要素の側壁を貫通し且つ囲繞靴底要素を貫通し、側部通路は、内側通気性靴底要素の構造もしくは材料と囲繞靴底要素の外部との間の空気の連通を可能にする。逆に、経路を記述すると、通路は、囲繞靴底要素の外側側部表面から、囲繞靴底要素及び内側通気性靴底要素の側壁を貫通して内側通気性靴底要素の構造もしくは材料に至り、それを通る空気流を可能にする。囲繞靴底要素の通路は、水蒸気放出連鎖における最後の断片を構成する。装着者の足の発汗により生成された水蒸気は、底部機能層積層体、内側通気性靴底要素及び少なくとも一本の側部通路を介して、靴の靴底の横方向外側、すなわち、周囲空気に到達する。空気流と、勾配駆動された拡散力により効果的に放出されるべき水蒸気の経路が確立される。
【0019】
側部通路は、通気性靴底要素の側壁内の任意の箇所に配置され得る。特にそれらは、通気性靴底要素の後部(踵領域)及び/又は前部(つま先領域)に配置され得る。これにより、水蒸気を備える空気は、歩行の間における靴底アセンブリのうねり動作により、通気性靴底要素を通り、側部通路の外方へより容易に押し出され得る。上述されたように、通気性靴底要素が内側通気性靴底要素及び囲繞靴底要素を具備するときもまた、側部通路は、内側通気性靴底要素の側壁及び囲繞靴底要素の任意の箇所に配置され得る。
【0020】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は、該通気性靴底要素を片面における外側部から他側面の外側部へ直線状に貫通延在する少なくとも一本の側部通路を具備し得る。斯かる単一本もしくは複数本の側部通路は、例えば、通気性靴底要素を直角に貫通するレーザーもしくはドリルを用いて形成され得る。
【0021】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は、該通気性靴底要素の底部側から該通気性靴底要素の上部側まで該通気性靴底要素を貫通延在する垂直通路を備えない。垂直通路を有さないということは、特に、足裏面の延在範囲全体に亙る安定的で防水性且つ水蒸気不透過性の靴底層に対する靴底デザインの高度の融通性を可能にする。これにより装着者の相当の快適さが提供され得る、と言うのも、堅さのより小さい材料が使用されるように靴底の負荷支持が靴底の領域全体に亙り分散され得るからである。また靴底は更に均一さが感じられ得ることから、垂直孔を備える靴底よりも、ユーザは更に快適となる。付加的な利点は、靴底の下側面上に蓄積する塵埃/土壌/泥/砂が、靴の水蒸気放出機能を阻害しないということである。側部通路は、多様な使用状況、特に相当に不都合な使用環境においても、靴の通気性を保証する。
【0022】
但し、更なる実施例において、通気性靴底要素は、少なくとも一本の側部通路に加えて少なくとも一本の垂直通路を具備することで、付加的な空気流を可能にする。これはまた、通気性靴底要素からの液体及び/又は塵埃の付加的な排出も可能にする。
【0023】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素、特に内側通気性靴底要素は、チャネル構造を有している。このチャネル構造は、通気性靴底要素内に、特に内側通気性靴底要素内に配備されて自身を通る空気流を可能にする構造を形成する。チャネル構造を具備する斯かる通気性靴底要素は、通気性靴底要素を具備するべく完成された靴が装着されたときに、通気性靴底要素の上方に配置される上側アセンブリの通気性の底部部分を介しての拡散により放出されつつある水蒸気に由来する空気及び湿気の有効な収集及び搬送を提供する。
【0024】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は側壁を具備し、該通気性靴底要素にはチャネル構造が形成され、且つ該チャネル構造は複数本のチャネルを具備する。これらのチャネルは、横方向もしくは長手方向のチャネルである。チャネルの内の少なくとも幾本かは、空気及び湿気放出ポートを具備する。チャネルの内の少なくとも一本は、周縁チャネルであり、すなわち、通気性靴底要素の周縁部又は円周部上に、但し側壁の内側に位置するチャネルである。この周縁チャネルは、他の複数本のチャネルと交差する。チャネル及び側壁は、複数の機能的支柱を形成する。チャネル構造のチャネルの頂部表面積(Ac)に対する機能的支柱の頂部表面積(Ap)の比率は、0.5〜5である。
【0025】
周縁チャネルは、通気性靴底要素の周縁部全体に沿って閉じられもしくは延在する必要はない。第1の種類の機能的支柱は、複数本のチャネルにより、例えば、2本の横方向チャネル及び周縁チャネルの左右の部分により、又は2本の横方向チャネル、1本の長手方向チャネル、及び一方の周縁チャネルにより、又は2本の横方向チャネル及び2本の長手方向チャネルにより、完全に囲繞される。第2の種類の機能的支柱は、通気性靴底要素の夫々の上側部分であって、側壁の内側端部と、該側壁の内側端部の直近に配置されたチャネル部分とにより囲繞された上側部分により形成される。斯かる第2の種類の機能的支柱は、例えば、隣り合う2つの横方向チャネル間においては靴の長手方向に、且つ側壁の内側端部と周縁チャネルの近傍部分との間においては横方向に延在し得る。側壁は、該側壁の外側面と、該側壁の外側面に最接近して配置されたチャネル壁部もしくはチャネル端部もしくはチャネルポート間に描かれた仮想線との間に延在する。側壁は、厚寸である必要は無く、負荷支持する必要もない。それは、靴底の外側部に対する通気性靴底要素の境界部を提供する。
【0026】
チャネル構造は、通気性靴底要素の頂部もしくは上側部分内に形成され、すなわち、上側アセンブリの方に面する上側表面から開始し、通気性靴底要素内へ下方に幾分か延在する。チャネル構造はまた、通気性靴底要素の全体をとおして、又はその他の任意の部分において、形成されても良い。
【0027】
通気性靴底要素全体に関して、チャネルシステムに関する多くの様相及び実施例が既に記述され且つ記述されるであろうが、本明細書中に記述される実施例及び利点は、囲繞靴底要素により囲繞された内側通気性靴底要素において配備されるチャネルシステムに対して等しく関連する。この場合、通気性靴底要素の側壁は、内側通気性靴底要素の側壁及び囲繞靴底要素を具備する。この状況において、周縁チャネルは、通気性靴底要素の横方向外側から更に幾分か移動され得ることが可能である。但し、通気性靴底要素の横方向外側に最接近したチャネルであれば、それは依然として、周縁チャネルと称される。
【0028】
空気及び湿気放出ポートの全て又は部分集合は、空気が、通気性靴底要素のチャネル構造から該通気性靴底要素の外部へ、及びその逆に通過し得るように、通気性靴底要素の側壁を貫通通過する側部通路により通気性靴底要素の外部に接続される。通気性靴底要素が内側通気性靴底要素及び囲繞靴底要素を具備する場合、側部通路は、空気及び湿気放出ポートを、内側通気性靴底要素の側壁を貫通し且つ囲繞靴底要素を貫通して、通気性靴底要素の外部へ接続する。側部通路のこれらの2つの部分を区別するために、内側通気性靴底要素を貫通延在する側部通路の部分は側部開口とも称され、且つ囲繞靴底要素を貫通延在する側部通路の部分は側部通路部分と称される。
【0029】
チャネル構造及び通気性靴底要素の側壁により形成される機能的支柱は、足裏面により通気性靴底要素構造に課される圧力の良好な分散という第1の目的、及び機能的支柱の回りに形成された効率的な空気及び湿気の収集及び移行チャネル構造を提供して良好な通気を可能にするという第2の目的に対して有用である。
【0030】
更に、上述されたようなチャネル構造を有する通気性靴底要素は、良好な可撓特性を有すると共に、耐摩耗性である。それは、特に一回の型成形段階で容易に製造され、その場合、当該通気性靴底要素内のチャネル構造を含む通気性靴底要素の外側形状は、成形型により形成される。通気性靴底要素は、成形、射出もしくは加硫され得る。
【0031】
チャネルの頂部表面積に対する支柱の頂部表面積の関係が0.8〜5.0であることにより、一方における快適さ、耐久性、支持及び圧力分布の各特性と、他方における通気効果との間の良好な折衷策が達成される。
【0032】
更なる実施例に依れば、チャネルの頂部表面積に対する支柱の頂部表面積の比率は、1.0〜3.0、更に詳細には1.4〜2.2である。
【0033】
本発明者等は、支柱により形成される頂部表面積が、チャネルにより画成される頂部表面積以上であるときに、装着者に対する高度の快適さに繋がる支持及び圧力分布の特性と、通気との間の特に良好な折衷策が達成されることを見出した。この比率が、1.0〜3.0、更に詳細には1.4〜2.2であるときに、特に良好な折衷策が達成される。
【0034】
この関係は、快適さの観点からは、通気性靴底要素にチャネルが全く無いことが望ましく、通気の観点からは、チャネル構造により作成される通気性靴底要素内の開放空間ができるだけ大きくされるべきである、という両極端から見ることにより更に良好に理解され得る。
【0035】
他方、チャネルの幅は任意ではない。狭すぎるチャネルは適切でない、と言うのも、それらは空気及び湿気の十分な収集及び搬送を可能にしないからである。広すぎるチャネルは快適さを感じない、と言うのも、装着者は支柱の縁部を感じるからである。チャネルが広いほど、それらの縁部は上方の層、特に、底部における機能層に更に食い込む。
【0036】
これらの全ての点を考慮すると、本出願の発明者は、上述された関係が特に有利であることを見出した。
【0037】
本発明の更なる実施例に依れば、機能的支柱は4ミリメートルの最小限の上縁部長さを有する。全ての縁部が、長手方向及び横方向の両方において、少なくとも4mm長とされるべきである。
【0038】
本発明の更なる実施例に依れば、チャネルの側端部の少なくとも幾つかは、空気及び湿気放出ポートとして形成される。
【0039】
チャネルは、通気性靴底要素の形状に追随し得る。横方向チャネルの少なくとも底部表面は、該横方向チャネルの主要方向で見たときに、ほぼ水平であり得る。この場合、チャネル深さは、通気性靴底要素の全体に亙り変化する。別実施例において横方向チャネルの底部表面は、通気性靴底要素の中央に向けて下方に傾斜される。チャネルはまた、通気性靴底要素の外部に向けて下方に傾斜されても良い。
【0040】
本発明の更なる実施例に依れば、通気性靴底要素の上部側におけるチャネルの幅は、2〜5mm、特に2〜3.5mmである。
【0041】
本発明の更なる実施例に依れば、チャネル構造は、第1チャネル幅を有する第1部分と、第2チャネル幅を有する第2部分とを有する。異なるチャネル幅を有する斯かる部分を配備することにより、斯かる部分において生ずる種々の屈曲及び屈曲状態が整合され得る。
【0042】
本発明の更なる実施例において、異なるチャネル幅を有する斯かる各部分は、足の踵部分、及び/又は足の前足部分、特に前足の母指球部分の下方に配置され得る。
【0043】
本発明の実施例に依れば、斯かる特殊な部分におけるチャネル幅は、チャネル構造の他の部分におけるチャネル幅よりも小寸であり得る。
【0044】
本発明の更なる実施例に依れば、前足部分において隣り合う横方向チャネル間の距離は、空気及び湿気を外部へ能動的に移動させる効果を高めるために、踵部分におけるよりも小寸であり得る。通気性靴底要素の前足部分において生ずる屈曲は、踵部分におけるよりも大きい。更に、足は、この領域において、例えば踵領域におけるよりも多くの汗を生成する。斯かる屈曲により、チャネルの断面は再び減少及び拡幅化され、これは、斯かるチャネルから空気を外方に押しやる。前足部分において更に高密度の横方向チャネルを配備することにより、斯かる能動的効果は高められ、更に優れた通気効果に繋がり得る。
【0045】
チャネルの形状は、種々の種類であり得る。本発明の更なる実施例に依れば、チャネルはチャネル壁部及びチャネル底部を具備し、断面視で見たときに、一つのチャネルの壁部間の距離は、上方向に増大する。斯かるチャネル形態は、良好な空気及び湿気の収集及び搬送機能を提供する。
【0046】
本発明の更なる実施例に依れば、チャネル底部は、ほぼ水平な平面として形成される。この特徴の配備により、チャネルは、断面視で見たときに、本質的に台形状、更に詳細には等脚台形の形態を有する。
【0047】
本発明の更なる実施例に依れば、ほぼ水平なチャネル底部とチャネル壁部との間には、傾斜された底部移行面が配備される。
【0048】
本発明の代替実施例において、チャネル底部は丸形で凹状の形態を有することで、断面視で見たときに、チャネルに対してU字形状を与える。
【0049】
チャネルは、それらが、鋭角を有する角隅部もしくは縁部のような、鋭利な角隅部及び/又は縁部を有さない様態で形成され得る。チャネル底部の実施例において90°の角度が無いことから、矩形状とされたチャネルの場合にあり得る空気/湿気の動きが生じ得ない角隅部に、空気及び湿気が捕捉されることはない。
【0050】
上述されたチャネル形態はいずれも、例えば平らなV形状チャネルの場合での破断の形態で機械的破損にいたる傾向はない。更に、単なるV形状と比較したチャネル底部の幅の故に、チャネルは、更に多くの空気及び湿気を取り込み得る。
【0051】
鋭利縁部があると、引き起こされる摩擦及び乱流により空気流が減少されると共に、靴底の裂開及び破損が誘起される。このことは、特にチャネルの交点における場合である。好適実施例においては、チャネルの少なくとも垂直縁部が丸み付けられ、好適には0.25〜5mmの半径を有する。
【0052】
更なる実施例においては、チャネル/支柱の頂部の水平縁部が丸み付けられ、好適には0.5〜5mmの半径を有し得る。これにより、通気性靴底要素の上方の靴における各層に対する食い込みが少なくなり、且つ装着者の感触が更に快適となる。
【0053】
本発明の更なる実施例に依れば、通気性靴底要素の前側部分から後側部分まで延在する一本の連続的な周縁チャネルが配備される。
【0054】
斯かる一本の連続的な周縁チャネルにより、空気及び湿気の良好な収集及び搬送が達成され得る。
【0055】
代替実施例に依れば、通気性靴底要素の異なる部分に亙り延在する少なくとも2本の周縁チャネルが配備される。斯かる周縁チャネルは相互に交差し得るか、それらは互いに分離して形成され得る。少なくとも2本の周縁チャネルの配備によっても、良好な空気及び湿気の収集及び搬送機能が達成され得る。
【0056】
本発明の更なる実施例に依れば、周縁チャネルは、通気性靴底要素の前側区画から後側区画に見て、ジグザグ線で延在する。斯かるジグザグ形状の周縁チャネルを使用することにより、空気及び湿気放出ポートに対する空気及び湿気の特に効率的な搬送が達成され得る。
【0057】
周縁チャネルのジグザグ形態は、斯かるジグザグの周縁チャネルが、空気及び湿気放出ポートとして形成された端部の横方向チャネルと、それらの空気及び湿気放出ポートのまさに内側にて交差するようなものであり得る。
【0058】
チャネル構造は全体として、すなわち、相互に対する種々のチャネルの配置構成は、好適実施例において、水の分子が通気性靴底要素の内側から、最も近い空気及び湿気放出ポートまで移動すべき最大長が60mmであるようなものである。
【0059】
本発明の更なる実施例に依れば、空気及び湿気放出ポートは、他のチャネル部分と比較してより大きな深さを有し、及び付加的にもしくは代わりに拡開され得る。故に、空気及び湿気放出ポートにより、十分な空気及び湿気が受容され且つ更に外方に搬送され得る。
【0060】
上述されたように、通気性靴底要素の側部通路は、該通気性靴底要素の空気及び湿気放出ポートに接続され得る。これらの側部通路は、事前作製された通気性靴底要素、すなわち、靴もしくは半製品内に配置されたままの通気性靴底要素に存在する必要はないが、このことも当然乍ら可能である。斯かる側部通路は、例えば、その後の製造段階において通気性靴底要素内への高温ニードルなどにより、穿孔されるかもしくはレーザー形成されるかもしくは穿刺され、及び/又は溶融され得る。この段階の間、ポートの大きな深さもしくは広い幅は、通気性靴底要素のチャネルシステムに対する通路の更に高信頼性で更に安全であり且つ更に容易な接続プロセスを可能にする。
【0061】
本発明の更なる実施例に依れば、通気性靴底要素の上側表面は、支持されるべき足裏面を収容すべく低位の前部領域及び高位の後側部分を備えた湾曲形状を有する。通気性靴底要素の形状は、該通気性靴底要素により支持されるべき足に対して人間工学的に適合作成された解剖学的な靴型の形状に追随する。
【0062】
靴底アセンブリを軽量とするために、通気性靴底要素に対しては、例えば0.35g/cm
3の密度を有する低密度のポリウレタン(PU)を使用することが好適である。
【0063】
斯かるポリウレタン製の通気性靴底要素は、例えば歩行中のような使用の間におけるユーザの体重の少なくとも一部分を支持/移行する高度の安定性を有する一方で、歩行の間における装着者の快適さを増進する特定の可撓性を有する。靴の好適な用途に応じて、適切な材料が選択され得る。斯かる材料の例は、ドイツのエラストグラン社(Elastogran Gmbh)からのElastollanである。この材料は、その低密度の故に好適である。代替的に、通気性靴底要素を射出成形するためには、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、EVA(エチレン酢酸ビニル)、PVC(ポリ塩化ビニル)、又はTR(熱可塑性ゴム)などが使用され得る。
【0064】
通気性靴底要素に対しては、ポリエチレン(PE)を主成分としてPUを使用することがより好適である。
【0065】
通気性靴底要素に対しては、緩衝の理由から、硬すぎない材料を使用することがより好適である。故に、通気性靴底要素に対しては、38〜45のショアA硬度を備えたポリウレタン材料が好適である。ショア硬度は、デュロメータ試験で測定される。ポリウレタンのスポット上へ力が付与され、その力は凹所を形成する。次に、凹所が消失するために必要とされる時間が測定される。
【0066】
本発明の別実施例に依れば、通気性靴底要素の材料は、それが、自身を通る高い水蒸気拡散率を有するように孔質である。これにより、通気性靴底要素の通気効果は増進される。
【0067】
本発明の更なる実施例において、チャネルの深さは、20mm未満、好適には2〜10mmである。これにより、歩行しているときにおけるうねり運動であって、装着者により感知される快適さに悪影響し、且つ経時的に機能的支柱の破断を引き起こし得る傾動トルクを該機能的支柱に及ぼす、うねり運動に装着者が直面することが回避される。
【0068】
チャネル構造により形成される機能的支柱は、通気性靴底要素の表面の全体に亙り変化し得る種々のサイズ、特に長さ、深さ及び表面積を有し得る。
【0069】
機能的支柱はまた、平面視で見たときに、例えば、矩形状、三角形状、もしくは丸形状など種々の形状も有し得る。
【0070】
本発明者等は、チャネルの深さと、上方の上側アセンブリに面する機能的支柱の表面積との間には、所定の関係があることを見出した。チャネルの深さが小さいほど、小さい表面積が可能である。機能的支柱の表面積の典型的な値は、0.6〜1cm
2である。
【0071】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は、当該容器要素の内側空間を形成するように底部部分及び側壁を有する容器要素を具備し、内側空間は、自身を通る空気流を可能にする充填物材料により満たされる。自身を通る空気流を可能にする充填物材料の代わりに、チャネル構造のような、自身を通る空気流を可能にする充填物構造も配備され得る。容器要素は、自身を通る空気流を可能にする充填物材料もしくは充填物構造を受容する槽(tub)を形成する。
【0072】
更なる実施例に依れば、充填物構造もしくは材料は、立体的スペーサである。該立体的スペーサは、構造もしくは材料が、その下方及びその上方に配置された各層の間に、特に、上側アセンブリの下側部分と容器要素の底部部分との間に、間隔を維持するように構成され得る。この様にして、構造もしくは材料を通る空気流が維持される。特に、斯かるスペーサ構造もしくは材料は、非常に低い空気流抵抗を可能にする一方で、容器要素とスペーサ構造もしくは材料との組合せ物の高度の安定性を保証し得る。別実施例において、スペーサ構造もしくは材料は、少なくとも部分的に弾性的とされる。この故に、靴の歩行の快適さは高められる、と言うのも、スペーサ構造もしくは材料は、歩行サイクルの立脚期の間において、緩衝と、更に容易なうねりプロセスを可能にするからである。別実施例においてスペーサ構造もしくは材料は、対応する靴における靴サイズに対応して予測されるべき靴のユーザの最大体重による最大応力の間に、該スペーサ構造もしくは材料が、斯かる最大応力の間でさえも、該スペーサ構造もしくは材料の空気流の相当の部分が依然として維持される程度までしか弾性的に屈曲しない様に設計される。スペーサは、例えば、ポリエステル、ポリオレフィンもしくはポリアミドのような材料で作成され得る。
【0073】
別実施例において、空気透過性スペーサは、第1支持表面を形成する平坦構造と、直角及び/又は0〜90°の角度にて平坦構造から離間延在する多数のスペーサ要素とを有する。そのとき、平坦構造から離間して位置するスペーサ要素の端部は表面を画成し、該表面により、平坦表面から離間する方向を向く第2支持表面が形成され得る。別実施例において、スペーサのスペーサ要素は瘤状部として設計され、各瘤状部の自由端部は協働して、言及された第2支持表面を形成する。別実施例において、スペーサは、相互に平行に配置された2つの平坦構造を有し、該2つの平坦構造は、それらの間を通る空気流を可能にし且つそれらを互いに離間して保持するという様態で、スペーサ要素を介して相互に結合される。そのとき、平坦構造の各々は、スペーサの2つの支持表面の一方を形成する。スペーサ要素の全てが、スペーサ構造の表面範囲全体に亙り2つの支持表面を等距離にするために同一長さであるということは必要でない。特定用途に対しては、足に対して解剖学的に適合する表面を形成すべく、スペーサはその表面範囲に沿って、異なる区域もしくは異なる箇所にて異なる厚みを有することが有利であり得る。スペーサ要素は、別体的に形成され、すなわち、2つの支持表面の間において相互に結合されなくても良い。但し、2つの支持表面の間においてスペーサ要素が接触することを可能にする可能性、及び接触部位の少なくとも幾つかにおいて、例えば、接着剤により、もしくはスペーサ要素が、加熱により接着的となる材料のような材料であって相互に溶着され得る材料から成るという事実により、スペーサ要素を相互に結合する可能性もある。スペーサ要素は、例えば、トラスもしくは格子などの更に複雑な構造のロッドもしくは細線形状の個別要素もしくは区画であり得る。スペーサ要素はまた、ジグザグ状に、又は二次元格子の形態で相互に接続され得る。別実施例において、スペーサ構造もしくは材料は、互いにほぼ平行に配置された空気透過性の2枚の平坦構造であって、相互に結合されると共に、それらの間を通る空気流を可能にする様態で単繊維もしくは多繊維により互いに離間される2枚の平坦構造により形成される。
【0074】
別実施例において、充填物材料もしくは構造は孔質である。
【0075】
充填物構造もしくは材料はまた、付加的実施例においては不連続的であってもよい。更なる実施例に依れば、充填物は、例えば、充填物ボールなどの球形状である多数の充填物要素を具備する。これらの充填物要素は、容器要素により受容される。充填物要素自体は、自身を空気流又は水蒸気が通ることを可能にしない材料で作成され得る。但し、充填物要素間に空隙を有する充填物要素によって、自身を空気流が、故に水蒸気が通ることを可能にする全体的構造が形成され得る。充填物要素は、それらの安定性及び快適さの特性に基づいて選択され得る。充填物構造を貫通する空気流は、充填物要素のサイズを調節することにより調節され得る。
【0076】
更なる実施例に依れば、充填物構造には、少なくとも部分的にチャネルが構成される。チャネル構造は、上側アセンブリの下側部分の下側面と、容器要素の側壁及び/又は底部部分の少なくとも複数の部分との間における分散式空気接続を可能にする。水蒸気は、靴の内側から、底部機能層積層体を貫通し、容器要素の内側に配備されたチャネル構造に至り得る。
【0077】
充填物構造もしくは材料と容器要素の外部との間の空気連通は、少なくとも一本の側部通路であって、水蒸気が、容器要素から出る空気流と共に容器要素の外部へ通過し得るように、容器要素の側壁を貫通延在する少なくとも一本の側部通路を通して確立される。少なくとも一本の側部通路はまた、充填物構造もしくは材料から容器要素の外部への空気流が確立される限りにおいて、充填物構造もしくは材料を通して延在しても良い。容器要素はまた、その底部部分に開口を備えても良い。
【0078】
容器要素の側壁及び/又は底部部分は、負荷支持的であり及び/又は構造的に重要な部分である必要はなく、個々の構成要素の機能分離と靴の製造とを助力するために、単に、容器要素の内部及び外部の間の境界構造の役割を果たすだけでも良いことが指摘される。
【0079】
内側通気性靴底要素は、空気流を可能にする材料もしくは構造で満たされた容器要素であり得る。この場合、通気性靴底要素の側壁は、容器要素の側壁と、内側通気性靴底要素を囲繞する囲繞靴底要素とにより形成され得る。
【0080】
異なる実施例において、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料は、この構造もしくは材料を支持する容器要素が必要とされない様に、本来的に安定的であり得る。それは、上側アセンブリの底部に直接的に取付けられ得る。それはまた、少なくともその側部表面上にて、例えば縫い付けもしくは接着により上側アセンブリに取付けられ得るテープにより覆われても良い。該テープは、射出の間において囲繞靴底材料もしくは外底材料が開放構造に進入することを阻止するという目的に役立ち得るか、又は構造もしくは材料を上側アセンブリに接続すべく使用された他の流体材料が進入することを阻止し得る。
【0081】
更なる実施例に依れば、底部機能層積層体の側端部領域は、縫製継目により、上側機能層積層体の下端部領域に取付けられ得る。継目は、シール用接着剤により、又は防水性の継目用テープにより、又は囲繞靴底要素の射出成形の間に縫製継目内に且つその回りに浸透した該囲繞靴底要素の流体材料によりシールされ得る。浸透された囲繞靴底要素、すなわち、囲繞靴底要素の浸透された材料は、2つの積層体間の緊密なシールと、防水性の上側アセンブリの配備とを可能にする。
【0082】
更なる実施例において、内側通気性靴底要素は、該内側通気性靴底要素の上側周縁部が結合部に、特に縫製継目内に配置されるように、上側アセンブリの底部部分の下方に配置される。換言すると、内側通気性靴底要素は、結合部から一定距離だけ離間して、靴の中央に向けて配置される。特に、上側周縁部は、縫製継目から、特に1mm〜4mm、更に詳細には2mm〜3mmの最小距離を有し得る。この様にして、周囲靴底材料は自由に、縫製継目内に且つその回りに浸透し得る。射出もしくは型成形された囲繞靴底材料は、機能層積層体間の結合部に至り、それをシールする。内側通気性靴底要素は、囲繞靴底材料が適用される前に、上側アセンブリの底部部分に取付けられ得る。
【0083】
更なる実施例に依れば、通気性の外側材料の下側部分は、該下側部分を通る囲繞靴底材料の浸透を許容し、防水性シールは、通気性の外側材料の下側部分に浸透する囲繞靴底材料であって、上側機能層積層体、底部機能層積層体及び縫製継目に至る囲繞靴底材料により少なくとも部分的に形成される。囲繞靴底要素は、上側アセンブリをシールする。それは、上側アセンブリの上側部分と底部部分との間の防水性シールを考慮している。
【0084】
更なる実施例に依れば、通気性の外側材料の下側部分はネットバンドを具備し、底部機能層積層体の側端部領域は、縫製継目により、ネットバンドに対し、特にネットバンドの下端部領域に対し、且つ上側機能層積層体の下端部領域に取付けられ、囲繞靴底材料は継目に浸透している。ネットバンドは、縫製継目に対する靴底材料の高レベルの浸透を保証する非常に効率的な手法を提供する。ネットバンドは、上側アセンブリの下側面にてほぼ水平的にのみ、又は上側アセンブリの側部部分においてほぼ垂直的にのみ配置され得る。それはまた、部分的に水平に且つ部分的に垂直に配置され、下側面と側部部分との間において上側アセンブリの角隅領域を包み込んでも良い。ネットバンド、及び通気性の外側材料の残存端部は、端部同士を接して配置され得るか、又は重なり合い部を有し得るか、又は両方ともに接続点において重ね付けられ得る。従って、ネットバンドはまた部分的に、通気性の外側材料の残余部に対して側方に配置されても良い。
【0085】
更なる実施例に依れば、囲繞靴底要素は、上側アセンブリの下側部分の少なくとも一部分上へ、且つ内側通気性靴底要素の側部表面上へ型成形もしくは射出された材料により形成される。この様にして、上側アセンブリ及び内側通気性靴底要素は、相互に関して永続的に固定される。好適実施例において、囲繞靴底要素の配備は、以下の2つの様態の一方により達成され得る。第1の選択肢において、第1の射出成形段階は、上側アセンブリ及び内側通気性靴底要素上への囲繞靴底材料の局所的適用を提供することで、該2つの構成要素の取付けに帰着する。この第1の射出成形段階はまた、上述されたように、上側機能層積層体と底部機能層積層体との間のシールも提供し得る。囲繞靴底要素は、もし第1の射出成形段階においてシールが達成されていなければ、シールも提供する第2の射出成形段階において完了され得る。第2の選択肢においては、唯一の射出成形段階が実施され、該段階により、上側アセンブリと内側通気性靴底要素との間の取付け、上側機能層積層体と底部機能層積層体との間のシール、及び囲繞靴底要素全体の形成が達成される。故に囲繞靴底要素は、3つの機能、すなわち、内側通気性靴底要素を上側アセンブリに取付け、少なくとも一本の側部通路の配備により空気流を確実とし、且つ上側アセンブリの上側部分と底部部分との間の接続領域をシールする、という機能を実施し得る。
【0086】
更なる実施例に依れば、靴は、上側アセンブリの下側側方部分を囲繞する囲繞接続要素であって、上側アセンブリに対し且つ通気性靴底要素の上側側方部分に取付けられることで、上側アセンブリと通気性靴底要素との間の取付けを行う囲繞接続要素を具備する。通気性靴底要素の上側側方端部は、該通気性靴底要素の側方端部及び/又は該通気性靴底要素の側部表面の上端部分を具備し、すなわち、側部通路の上方に位置する通気性靴底要素の一部分もしくは複数の部分を具備し得る。囲繞接続要素は、射出成形された材料で構成され得る。特に、囲繞接続要素は、上側アセンブリの下側部分の少なくとも複数の部分上へ、且つ通気性靴底要素の上側側方端部上へ型成形もしくは射出された材料により形成され得る。囲繞接続要素はまた、防水性シールも形成し得る。(例えば縫製継目を介して)上側アセンブリを閉じると共にそれを囲繞靴底要素と共にシールするための上述の選択肢は、囲繞靴底材料の代わりに囲繞接続要素の材料が存在するものとして、囲繞接続要素に対して等しく適用される。特に、囲繞接続要素の材料は、上側アセンブリの側面上の通気性材料の下側部分を形成するネットバンドに浸透し、且つ底部機能層積層体、上側機能層積層体、及びそれらの間の継目上へ、射出成形され得る。囲繞接続要素は、通気性靴底要素と上側アセンブリとの間の取付けを可能にし、通気性靴底要素の上側側方端部のみに影響する。この様にして、一体片の通気性靴底要素は、靴底の横方向寸法全体に亙り延在し得る。換言すると、靴底の横方向寸法全体が一体片の通気性靴底要素の設計態様として使用され得るように、囲繞靴底要素は必要とされない。
【0087】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は通気性の様態で上側アセンブリに対して接着される。
【0088】
更なる実施例に依れば、底部機能層積層体は、上側支持布層、及び底部膜もしくは下側膜とも称される下側の通気性で防水性の機能層とを具備する二層積層体である。この実施例は、射出された靴底を備える靴において使用されることが好適である。射出された材料は、下側膜上へ直接的に浸透し得る。
【0089】
更なる実施例に依れば、底部機能層積層体は、上側の通気性で防水性の機能層、及び下側支持布層を具備する二層積層体である。この実施例は、接合/接着された靴底を備える靴において使用されることが好適である。
【0090】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は、該通気性靴底要素から突出する円環状唇部を具備する。更なる実施例に依れば、内側通気性靴底要素は、該内側通気性靴底要素の上側周縁部の近傍に配置された円環状唇部を具備し、該円環状唇部は、内側通気性靴底要素から、上方すなわち垂直、及び横方向外方すなわち水平を含め、それらの間における方向に突出する。円環状唇部は、(内側)通気性靴底要素を上側アセンブリに取付ける手段を提供する。斯かる取付けは靴の製造の間における利点を与える、と言うのも、上側アセンブリ及び(内側)通気性靴底要素は、工場内で一つの製造ステーションから次のステーションまで容易に搬送されるユニットとして取扱われ得るからである。付加的に/代替的に、円環状唇部は、例えば、囲繞靴底要素の射出成形の間に周囲靴底材料が所望箇所に維持され得るように、周囲靴底材料に対する障壁を提供する。
【0091】
更なる実施例において、通気性靴底要素、特に内側通気性靴底要素は、複数の唇部区画を具備する。これらの唇部区画は、部分的取付け及び/又はシールのために配備され得る。唇部区画は、円環状唇部に関して上で論じられたように、(内側)通気性靴底要素上に配置され得る。特定実施例において、内側通気性靴底要素は、踵領域において上側周縁部の近傍における第1唇部区画と、前足領域において上側周縁部の近傍における第2唇部区画とを具備する。第1及び第2の唇部区画は、内側通気性靴底要素の上側表面から上方に垂直に延在し得る。
【0092】
特定実施例において、円環状唇部/複数の唇部区画は、内側通気性靴底要素の上側表面上、特に、内側通気性靴底要素の側縁部から離間された位置に配備され得る。側縁部と円環状唇部/複数の唇部部分との間のこの間隔は、内側通気性靴底要素の上側側縁部の回りに対する周囲靴底材料の浸透を可能にする。上側側縁部が、上側機能層積層体と底部機能層積層体との間の結合部と整列される実施例において、周囲靴底材料は依然として結合部の回りに浸透すると共に、両方の積層体の夫々の部分を覆う効果的なシールを提供し得る。間隔は、1〜5mmの範囲内、更に詳細には2〜3mmの範囲内であり得る。円環状唇部/複数の唇部区画の高さは、0.5〜3mm、特に約1mmであり得る。
【0093】
更なる実施例において、円環状唇部は、上側アセンブリの下側部分に対し、特にシュトローベルもしくはジグザ様式で縫合される。円環状唇部はまた、射出成形された材料により、上側アセンブリの下側部分に対して接着されるかもしくは取付けられ得る。
【0094】
内側通気性靴底要素が円環状唇部を具備する好適実施例において、円環状唇部は、第1の射出成形段階において上側アセンブリに取付けられ、第1の射出成形段階は、上側機能層積層体と底部機能層積層体との間の接続部もシールする。少なくとも一本の側部通路を有する囲繞靴底要素は、次に、第2の射出成形段階で形成され得る。
【0095】
更なる実施例に依れば、底部機能層積層体は、その下側面に、支持部材、特に、ドットもしくは瘤状部を備える。ドットは、底部機能層積層体の機能層が、該底部機能層積層体の下方に配置された靴底もしくは靴底要素、特に内側通気性靴底要素の頂部上に直接的に位置しないことを保証する。ドットは、靴底要素の頂部上に位置すると共に、靴底要素と底部機能層積層体との間の距離の維持を保証する。ドットは、底部機能層積層体と、下方の靴底要素との間の把持を増進する。ドットは、靴底要素に適合した特定のパターンもしくは格子であって、使用の間に底部機能層積層体が変位されることを阻止する特定パターンもしくは格子で配置され得る。ドットはまた、底部機能層積層体の下側面の全体に亙り、任意の様態で、形状化されて分布され得る。更に、ドットは、靴底要素のあり得る不均一な表面を補償し得る。それらは、靴底要素における縁部/凹所が底部機能層積層体に押し込まれることを阻止し得ることから、装着者の快適さが増進される。靴底要素、すなわち(内側)通気性靴底要素がチャネル構造を具備する実施例において、ドットの適切な配置により、使用の間に、底部機能層積層体がチャネル構造のチャネル内へ押し込まれることが阻止される。更に、ドット及びチャネル構造は、ドットが、該ドットの下方のチャネル構造における空気交換を支援するように機能的ユニットを形成し得る。特定実施例において、ドットのパターンは、靴の内部からチャネルシステムへの水蒸気放出が最大化されるように、(内側)通気性靴底要素のチャネルシステムに対して少なくとも部分的に対応し得る。
【0096】
特に、底部機能層積層体の表面上に不連続ライニング形成パターンを形成する複数の個別的な耐摩耗性ポリマ・ドットが配備され得る。特定実施例において、ポリマ・ドットは、円滑で丸み付けされ、角張らない外部表面を有する。それらは、平面視にてほぼ円形であり、且つ断面は部分的に球形であり得る。このことは、装着者に対する靴の円滑で快適な感覚の提供に寄与する。ドットは、複数の平行列などのような反復的な規則的パターン、又は無作為パターンで配置され得る。特定実施例において、ポリマ・ドットは、底部機能層積層体の面積の20〜80%、更に詳細には30〜70%、更に詳細には40〜60%を覆う。
【0097】
特定実施例において、ドットは、基材の平面において、例えば、100〜1000ミクロン、好適には200〜800、特に400〜600ミクロンの範囲である、5000ミクロン未満の最大の横寸法すなわち幅である。ドットは、中心間で、200〜2000ミクロン、詳細には300〜1500、特に400〜900ミクロンだけ離間され得る。ドットは、10〜200ミクロンの範囲、好適には70〜140、特に80〜100ミクロンの範囲内の高さを有し得る。
【0098】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素の少なくとも一部分の頂部上には、水蒸気透過性の快適層が配備される。特に、快適層は内側通気性靴底要素の頂部上に配備され得る。快適層は内側通気性靴底要素よりも大きな側方延在範囲を有し、特に内側通気性靴底要素を越えて0.5mm〜2mmだけ突出し、更に詳細には内側通気性靴底要素を越えて約1mmだけ突出し得る。快適層は、上述された充填物構造もしくは材料の頂部上にのみ配備されることも可能である。快適層は、通気性靴底要素の不均一な上側表面を補償すべく配備され得る。自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料として、通気性靴底要素は、不均一なもしくはギザギザした構造を有し得る。特に、チャネルシステムもしくはチャネル格子は、通気性靴底要素の空隙及び靴底材料の交互配置的な部分を引き起こし得る。快適層は、これらの不均一な部分により靴の装着者に対して引き起こされることのある不快さを、相当に低減するかもしくは阻止し得る。水蒸気透過性の快適層は、装着者に対して高度の快適さを提供する任意の適切な材料であって、使用の間に自身に対して付与される負荷及び力に耐え得る任意の適切な材料であり得る。代表的な材料は、開放セルのポリウレタンである。例えば、材料は、中国のジン・チェン・プラスチック社(Jin Cheng Plastic)からのPOLISPORT(登録商標)であり得る。一実施例に依れば、快適層を通気性靴底要素上に組み付ける前に、快適層の材料に対して機械的圧力が付与され、例えば、2mmから1mmへ厚みが圧縮される。このことは、材料を更に稠密として、吸収される水分の量を低下させるために行われ得る。これにより、材料が、真菌などの成長を促進するスポンジとして機能することが好適に回避される。
【0099】
水蒸気透過性の快適層は、特に、スポット的又は円周的な接着により、又は通気性接着剤により表面全体に亙り接着することにより、通気性靴底要素の頂部に取付けられ得る。スポット的な接着、又は表面全体に亙る接着によれば、(内側)通気性靴底要素における増進された空気流特性が達成され得る、と言うのも、上部側にて囲繞されたチャネルが形成され得るからである。
【0100】
更なる実施例に依れば、快適層は、上側面及び下側面を有し、上側面は上側アセンブリの底部部分に面し、下側面は通気性靴底要素に面し、下側面は屈曲的に剛性もしくは堅固であり且つ上側面は柔軟である。下側の堅固な面は織成もしくは不織の布地で作成され得ると共に、上部側は、例えば不織のもしくは発泡されたポリウレタンなどの任意の円滑で柔軟な材料で作成され得る。快適層は、2つの個別層から成り得る。下側層が比較的に堅固又は硬質とされることで、快適層は、通気性靴底要素のチャネル構造内へ1mmを超えて押圧されることが阻止され得る。堅固さもしくは曲げ剛性は、例えば、布に関するドイツのDIN規格53864に規定されている。この様にして、快適層の特性は望まれるように維持され、該快適層は靴の使用の間において非常に耐久性がある。柔軟な上側層は、装着者の足に対して靴底の非常に快適な感覚を提供し得る。本発明の実施例において、柔軟な上側層は、頂部と谷部との間の差が0.1mm以下である円滑な表面を有する。
【0101】
特定実施例において、快適層の上側層及び下側層の両方がポリエステルで作成される。上側層及び下側層は、ホットメルト接着剤を介して結合され得る。
【0102】
特定実施例において、上側層及び下側層の材料特性は以下の如くである。堅固な下側層は以下の特性を有する:長さ方向における400N/5cm〜700N/5cm(UNI EN 29073/3)、特に500N/5cm〜600N/5cmの引張強度;及び横方向における500N/5cm〜800N/5cm(UNI EN 29073/3)、特に600N/5cm〜700N/5cmの引張強度。柔軟な上側層は以下の特性を有する:長さ方向及び横方向における50N/5cm〜200N/5cm(UNI EN 29073/3)、特に100N/5cm〜150N/5cmの引張強度。
【0103】
更なる実施例において、快適層は、2.0mm以下の厚み、<45重量%の吸水率、及び>5000g/m
2/24h、好適には約8000g/m
2/24hのMVTR(水蒸気透過率)を有する。一実施例において、機能層もしくは膜は、快適層の上方にて通気性靴底要素に取付けられ得る。快適層と膜との組合せ物は、>2000g/m
2/24h、好適には約4500g/m
2/24hのMVTRを有する。MVTRは、DIN EN ISO 15496に記述された酢酸カリウム試験に従い測定された。
【0104】
上の段落に記述された快適層は、本明細書中に記述される構成に限られずに、任意の種類の靴底もしくは靴の構成において使用され得る。特に、本発明はまた、靴又は靴底の構成における斯かる快適層の配備も全体的に提案する。この様相は、本明細書中に記述される他の様相から独立して、認識されるべきであり且つ適用され得る。従って、この様相及びその実施例は、本明細書中に記述される他の様相から独立して、権利請求された発明の別の部分を構成し得る。
【0105】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素の下側面は、外底の少なくとも一部分を形成する。特に、囲繞靴底要素の下側面及び内側通気性靴底要素の下側面は、外底の少なくとも一部分を形成し得る。この外底は、トレッドを有しても有さなくても良い。内側通気性靴底要素の下側面は、囲繞靴底要素の下側面と比較して高位の位置に配置され得る。故に、この場合、内側通気性靴底要素及び囲繞靴底要素はいずれも外底の一部分を形成するが、この外底の囲繞靴底要素の部分のみが地面に接触する。
【0106】
更なる実施例に依れば、囲繞靴底要素は第1のポリウレタンから成り、且つ内側通気性靴底要素は、第1のポリウレタンよりも柔軟である第2のポリウレタンから成る。特に、第2のポリウレタンは35〜45のショアA値を有し得る。この様にして、内側通気性靴底要素は硬すぎず、且つ良好な緩衝特性を提供する。囲繞靴底要素及び内側通気性靴底要素は同一のポリウレタンから成ることも可能であるが、それらは別の製造段階において作製される。ショア硬度は、デュロメータ試験により測定される。ポリウレタンのスポットに対して力が付与されることから、力は凹所を形成する。次に、凹所が消失するために必要な時間が測定される。
【0107】
更なる実施例に依れば、外底の少なくとも一部分を形成する付加的な靴底要素が配備され、該付加的な靴底要素は通気性靴底要素の下方に配置される。付加的な靴底要素の複数の部分は、容器要素の横方向外側にも配置され得る。付加的な靴底要素は必ずしも、通気性靴底要素の直近に配置される必要はない。
【0108】
更なる実施例に依れば、支持部材が付加的な靴底要素の複数の部分に形成され、該支持部材は付加的な靴底要素を貫通してほぼ垂直に延在する。
【0109】
更なる実施例に依れば、靴底快適層が配備される。特に、靴底快適層は、外底の上方に配置された付加的な靴底層の形態で配備され得る。更に詳細には、靴底快適層は、通気性靴底要素と、外底の少なくとも一部分を形成する付加的な靴底要素との間に配置される。靴底快適層は必ずしも、靴底の側方延在範囲全体に亙り延在する必要はない。
【0110】
更なる実施例に依れば、囲繞靴底要素は内側通気性靴底要素の下方に延在する。特に、囲繞靴底要素は、外底の少なくとも一部分を形成し得る。囲繞靴底要素の下方に付加的な靴底要素が配置されることで外底要素を形成することが可能である。付加的な靴底要素は必ずしも、囲繞靴底要素の直近に配置される必要はない。例えば、付加的な靴底快適層のような、更なる層が中間に配置され得る。
【0111】
更なる実施例に依れば、内側通気性靴底要素の下方において囲繞靴底要素の複数の部分に、該囲繞靴底要素をほぼ垂直に貫通延在する支持部材が形成される。支持部材はまた、通気性靴底要素の下方に配置された他の任意の要素もしくは層内に形成されても良い。
【0112】
更なる実施例に依れば、少なくとも一本の側部通路内には、少なくとも一つの中空インサートが配備される。少なくとも一つの中空インサートは、取外し可能であり得る。それは、自身の中心に孔を備えたインサート・ヘッドのような、自身内に開口を備えるカバーを有し得る。少なくとも一本の側部通路内に少なくとも一つの取り外し可能な中実インサートが配備されることも可能である。代替的に、部分的に中空のインサートが、中実のカバー/ヘッドを有しても良い。
【0113】
更なる実施例に依れば、底部機能層積層体の上方には、すなわち、靴の使用の間において装着者の足と底部機能層積層体の頂部との間、又は装着者の足と内底との間には、通気性の内底もしくは足用敷物が取外し可能に配備される。内底は、装着者の足に対する靴の更に良好な適応を考慮し得ることから、装着者の快適さを高め得る。斯かる内底は、革、繊維、ポリウレタンなどで作成され得る。これらの材料における穿孔は、必要な通気性を保証し得る。但し、内底は、それ自体が通気性である材料で作成されても良い。
【0114】
本発明の第2の様相に依れば、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する通気性靴底要素を具備する靴底又は靴底アセンブリであって、前記構造もしくは材料からは通気性靴底要素の側壁を貫通して少なくとも一本の側部通路が延在し、該側部通路は、通気性靴底要素の前記構造もしくは材料と該通気性靴底要素の外部との間の空気の連通を可能にする、靴底もしくは靴底アセンブリが提供される。
【0115】
通気性靴底要素に関して上で論じられた改変は、靴底に対しても等しく適用可能である。靴底は、上述された有利な特性を有する靴の製造を可能にする。快適層は靴底の一部であることが指摘される。
【0116】
本発明の更なる様相に依れば、防水性且つ通気性の靴を製造する、請求項37、39及び40の特徴に従う方法が提供される。
【0117】
特に、本発明の様相に依れば、
通気性の外側材料を含む上側部分と、底部部分とを備える上側アセンブリであって、上側部分及び底部部分の全体に亙り延在する防水性且つ通気性の機能層配列体を具備する上側アセンブリを配備する段階と、
自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する通気性靴底要素を上側アセンブリに取付ける段階と、を含む防水性且つ通気性の靴を製造する方法であって、
前記構造もしくは材料から、通気性靴底要素の側壁を貫通して少なくとも一本の側部通路が延在し、前記側部通路は、通気性靴底要素の前記構造もしくは材料と、通気性靴底要素の外側との間の空気の連通を可能にする、
防水性且つ通気性の靴を製造する方法が提供される。
【0118】
防水性且つ通気性の靴及びその実施例に関して上述されたように、機能層配列体は、一つ以上の機能層片、又は一つ以上の機能層積層体片で構成され得る。これらの部材片は、例えば、シール・テープの適用により、又はシール材料の射出成形により、又はそれらを相互に溶着することにより、又は重なり合い領域において各部材片を加熱すると共に、防水性シールが形成されるに十分な力でそれらを互いに押圧することによるなど、任意の適切な様態で相互に関してシールされ得る。
【0119】
更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は、上側アセンブリに対して接着され得る。通気性靴底要素は、射出成形により、特に、射出成形された囲繞接続要素の適用により、上側アセンブリに取付けられることも可能である。更なる実施例に依れば、通気性靴底要素は内側通気性靴底要素及び囲繞靴底要素を具備し、この通気性靴底要素複合体は、接着により、又は手囲繞靴底要素を内側通気性靴底要素及び上側アセンブリ上へ射出成形することにより、上側アセンブリに取付けられる。
【0120】
更なる実施例に依れば、上側アセンブリを配備する段階は、上側アセンブリの上側部分に、下端部領域を有する防水性且つ通気性の上側機能層積層体を配備する段階と、上側アセンブリの底部部分に、側端部領域を有する防水性且つ通気性の底部機能層積層体を配備する段階と、底部機能層積層体の側端部領域を上側機能層積層体の下端部領域に結合する段階と、底部機能層積層体と上側機能層積層体との間に防水性シールを配備する段階とを含む。
【0121】
特に、本発明の別の様相においては、
上側アセンブリの上側部分であって、通気性の外側材料と、下端部領域を有する防水性且つ通気性の上側機能層積層体とを含む上側部分を配備する段階と、
上側アセンブリの底部部分であって、側端部領域を有する防水性且つ通気性の底部機能層積層体を含む底部部分を配備する段階と、
底部機能層積層体の側端部領域を、上側機能層積層体の下端部領域に結合する段階と、
自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する通気性靴底要素を配備する段階であって、通気性靴底要素は、前記構造もしくは材料から、通気性靴底要素の側壁を貫通して延在する少なくとも一本の側部通路を具備し、側部通路は、通気性靴底要素の前記構造もしくは材料と、通気性靴底要素の外側との間の空気の連通を可能にする、通気性靴底要素を配備する段階と、
通気性靴底要素を、囲繞接続要素の射出成形により、上側アセンブリに取付ける段階であって、囲繞接続要素が、底部機能層積層体と上側機能層積層体との間に防水性シールを提供する、通気性靴底要素を上側アセンブリに取付ける段階とを含む、
防水性且つ通気性の靴を製造する方法が提供される。
【0122】
特に、本発明の別の様相に依れば、
上側アセンブリの上側部分であって、通気性の外側材料と、下端部領域を有する防水性且つ通気性の上側機能層積層体とを含む上側部分を配備する段階と、
上側アセンブリの底部部分であって、側端部領域を有する防水性且つ通気性の底部機能層積層体を含む底部部分を配備する段階と、
底部機能層積層体の側端部領域を、上側機能層積層体の下端部領域に結合する段階と、
自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を有する内側通気性靴底要素を配備して、該内側通気性靴底要素を、囲繞靴底要素を介し、特に該囲繞靴底要素の射出成形により、上側アセンブリに取付ける段階と、を含む防水性且つ通気性の靴を製造する方法であって、
前記構造もしくは材料からは、内側通気性靴底要素の側壁を貫通し且つ囲繞靴底要素を貫通して少なくとも一本の側部通路が延在し、該側部通路は、通気性靴底要素の前記構造もしくは材料と、通気性靴底要素の外側との間の空気の連通を可能にし、囲繞靴底要素は、底部機能層積層体と上側機能層積層体との間に防水性シールを提供する、
防水性且つ通気性の靴を製造する方法が提供される。
【0123】
上述された防水性且つ通気性の靴を製造する各方法は、上に定義された本発明の様相に従い防水性且つ通気性の靴を作製するための代替策である。第1の代替策は、防水性且つ通気性の上側アセンブリの配備と、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料、及び少なくとも一本の側部通路を具備する通気性靴底要素の取付けとに関する。第2の代替策は、通気性の上側アセンブリの配備と、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料、及び少なくとも一本の側部通路を具備する通気性靴底要素の配備とに関する。上側アセンブリと通気性靴底要素との間の取付け、並びに上側アセンブリの防水性シールは、囲繞接続要素の射出成形により達成される。第3の代替策は、通気性の上側アセンブリの配備と、自身を通る空気流を可能にする構造もしくは材料を具備する通気性靴底要素の配備とに関する。囲繞靴底要素の射出成形によれば、内側通気性靴底要素と上側アセンブリとの間の取付け、並びに上側アセンブリの防水性シール、並びに囲繞靴底要素貫通する少なくとも一本の側部通路の配備が提供される。
【0124】
更なる実施例に依れば、少なくとも一本の側部通路は少なくとも部分的に、通路を形成すべく、特定の材料のレーザー処理又は穿孔又は穿刺又は熱的除去(溶融除去)することにより形成される。換言すると、少なくとも一本の側部通路は、該少なくとも一本の側部通路を形成するためのピンを成形型に配備することにより、射出成形の間に形成され得る。但し、成形型は、ピンを備えず、又は側部通路の延在範囲の一部のみを有するピンを備え、側部通路は、レーザー処理、穿孔、穿刺、又は熱的除去の内の一つ以上により完成される。レーザー処理は極めて正確な結果を提供する一方で、穿孔及び穿刺は更に安価に実施され得る。
【0125】
防水性且つ通気性の靴を製造する前記各方法は、防水性且つ通気性の靴に関して上で論じられた改変に対応して改変され得る。換言すると、防水性且つ通気性の靴を製造する前記各方法には、付加的な靴要素/特徴に対応する製造段階が含まれ得る。本発明の前記の様相に従い防水性且つ通気性の靴を製造する各方法に対して与えられた取付け段階は、取付けのための唯一の段階であり得ることが明示的に指摘される。但し、所定の要素間の付加的な取付けが存在することも可能である。