【課題を解決するための手段】
【0012】
概略
所定の実施形態に従って、免疫検出システム及び方法を提供する。このシステムは、真空などの原動力と連絡するように構成されたマニホールド基部を備える。このマニホールドは、ブロット膜ホルダーを支持するキャリアーを保持する。このブロット膜ホルダーは、タンパク質を電気泳動により結合できるブロット膜を保持する。このシステム及び方法は、使用者が化学発光などによる検出のためのタンパク質ブロットを迅速かつ効率的に調製することを可能にする。
【0013】
一実施形態では、ここで開示する方法を実施する際に有用な装置を提供する。この装置は、下部多孔質支持体層及び上部流れ分配部から形成されたブロッティング膜ホルダー(ブロットホルダー又は単にホルダーともいう)から構成される。これら2つのものは、ヒンジ、クリップ、ゴムバンド、接着剤、玉継手、ピン及び凹部などによる方法によって互いに保持され、或いはファスナーを協調的に係合させることや他の手段によって互いに保持される。このホルダーを開き、そして1個以上のブロッティング膜を下部層と上部層との間に設置する。その後、このホルダーを閉じ、そして上部及び下部プレートから形成されるキャリアであって、それぞれが流体を該キャリアの頂部プレート、ホルダー及びその中に収容されている膜に通し、その後該キャリアの下部プレートに通すことを可能にする少なくとも1個の開口を有するものに設置する。続いて、このキャリアを、ブロッティング膜上で試料を処理するためのマニホールド装置にセットする。この処理が完了次第、キャリアをマニホールドから取り外し、開き、そしてブロット膜ホルダーを取り外す。その後、ブロット膜ホルダーを開き、そしてブロット膜を下流検出のために抽出する。
【0014】
別の実施形態では、ホルダーは、プラスチック及び紙よりなる群から選択される材料から形成され、該ホルダーは頂部及び底部を有し、それぞれの頂部及び底部は、外縁部と、頂部表面と、底部表面と、頂部表面と底部表面との間の厚みとを有し、これらの部分の少なくとも一つは外縁部の内側に向かう固体部分を有し、少なくとも頂部は、外縁部の内側に向かう開口と、底部の頂部表面上に形成された多孔質支持体と、該頂部の下部表面上に形成された流れ分配部であって、該分配部が該頂部の開口を覆うものとを有し、ここで、ホルダーは、該頂部の底部表面と該底部の頂部表面とを互いに隣接して調整しかつ配置して該頂部及び底部を一つにするように該ホルダーの頂部と底部とを合わせるときに、該第1部分と該第2部分とを互いに解放可能に固定するための手段を有する。
【0015】
別の実施形態では、ホルダーは、頂部及び底部は、それぞれ片側に沿って目打ちを有し、該目打ちを頂部及び底部上で整列させ、そして該目打ちがホルダーを開くように容易に裂けてブロット膜を回収するように形成される。
【0016】
一実施形態では、キャリアは、試薬及び洗浄用流体を保持するためのウェルを形成するようにキャリアの頂部プレートの開口から上方向に延在する外側外壁を有する。
【0017】
さらなる実施形態では、キャリアは、該キャリアの頂部表面が少なくともその長さ、好ましくはその長さ及び幅に沿って水平面で水平であるかどうかを示すための1個以上のレベル指示器を有する。また、このレベルは、マニホールド上でのものであることもできるであろう。
【0018】
別の実施形態では、レベル指示器は、単一の360度バブル指示器である。
【0019】
さらなる実施形態では、レベル指示器は、頂部プレートの頂部表面の長さに沿って配置される少なくとも1個と、頂部プレートの頂部表面の幅に沿って配置される少なくとも1個とを有する少なくとも2個のラインレベルバブル指示器である。
【0020】
さらなる実施形態では、キャリアの内部表面は、膜にしわが形成されず、かつ、膜の表面を可能な限り平坦又は平面にするように、ホルダー内にある1個以上のブロッティング膜を延ばすための特徴を含む。
【0021】
別の実施形態では、キャリアは、頂部又は底部プレートの内部表面の少なくとも一つ上に位置したフランジシールから形成された伸張性の特徴を有する。好ましくは、キャリアは、少なくとも底部プレートの隣接する内部表面上に形成されたフランジシールを有する。より好ましくは、フランジシールは、ホルダーの開口よりも大きい幅及び長さで設置されているが、ただし、ホルダーの外縁部の波媒及び長さ未満である。
【0022】
別の実施形態では、キャリアは、該キャリアの一方の半分上に位置した圧縮性又は可撓性部材からなる伸張性の特徴と共に、キャリアの他方の半分上にある反対側の隆起硬質特徴を有する。
【0023】
一実施形態では、マニホールドは、ブロッティング膜に併走する2個以上のサブウェル又は一方のブロッティング膜の副部分に分割され、それぞれの膜は、典型的には、少なくとも1種の異なる試薬で処理される。
【0024】
別の実施形態では、キャリアは、2個以上のサブウェルに分割され、ホルダーも対応するサブウェルに分割される。
【0025】
別の実施形態では、キャリアサブウェルは、ウェル間の流体移動を防ぐように、個々に密封され、かつ、対応するホルダーサブウェルと共に整列する。
【0026】
別の実施形態では、マニホールドは、キャリアの一実施形態の1個以上のレベル指示器と共に使用される場合に、マニホールド及びキャリアを水平面で水平にすることを可能にするレベリングフィートを有する。
【0027】
一実施形態では、マニホールドは、キャリアがマニホールドに取り付けられたときに、キャリア上のレベル指示器に関してマニホールドを水平にするように垂直方向に調節することのできる一連のフィートを有する。
【0028】
さらなる実施形態では、一連のフィートは、該フィートを垂直方向に個々に上昇又は低下させることを可能にするマニホールド底部のネジ部に適合するスクリューを有する。
【0029】
別の実施形態では、マニホールドは、キャリアと異なるブロッティング膜又は1個のブロッティング膜の副部品とを併走させるように2個以上のサブウェルに分割され、それぞれの膜は、典型的には、少なくとも1種の異なる試薬で処理される。
【0030】
別の実施形態では、キャリア頂部プレートの開口は、長期間、すなわち一晩のインキュベーションの間における蒸発を最小限に抑えるために該開口の上縁に配置された蓋を有する。
【0031】
別の実施形態では、この蓋は、ウェルと開放可能な関係を有する。
【0032】
別の実施形態では、蓋は、不透明材料から作られたもののように遮光性である。
【0033】
別の実施形態では、底部プレート上の開口は、流体の漏れを防ぐためのカバーを有する。
【0034】
別の実施形態では、このカバーは、開放できるように密封される。
【0035】
別の実施形態では、このカバーは、弁の特徴を有する。
【0036】
別の実施形態では、弁は、アヒルのくちばし形又は傘形の構造のものである。
【0037】
別の実施形態では、弁は、圧力差によって開放可能であり、かつ、弁にわたって圧力差が存在しないときに閉じる。
【0038】
別の実施形態では、1種以上の生物学的実体をブロッティング膜上で検出するための迅速で、効率的で、しかも便利な方法を提供する。この検出は、膜上での生物学的物質の位置、性質又は量に関するものであることができる。この方法は、試薬をブロッティング膜に供給しかつ除去するために陽圧又は真空から選択される圧力補助群を含み、かつ、極めて低容量の液体及び試薬を使用して検出されるべき膜中に埋め込まれた物質から汚染物を洗浄することを可能にする。この方法は、ブロッキング工程、洗浄工程及び抗体結合工程を、ブロット品質を損なうことなく約30〜45分以内に完了することを可能にする。単に、ホルダーを取り、それを開き、そして、装置を膜を囲むように閉じたときにブロッティング膜の下部表面が多孔質支持体に隣接し、かつ、ブロッティング膜の上部表面が流れ分配部に隣接するように、ブロッティング膜をそれらの表面の一つ以上に設置することで足りる。この装置は、圧力又は真空供給部を有するマニホールド上又は該マニホールド中に設置され、そしてプロセスを開始する。
【0039】
本発明の別の目的は、1個以上のブロットであって、真空マニホールドと、該マニホールド上に適合するように構成されたキャリアと、該ブロットを処理するための該キャリア内に適合するように構成されたホルダーと、抗体の1種以上を集める手段とを備えるものの圧力又は真空補助免疫測定を実施するための装置を提供することである。
【0040】
本発明のさらなる目的は、1個以上の膜上で真空補助免疫測定を実施するための方法であって、次の工程:
真空マニホールド、頂部プレート及び底部プレートから形成される、ホルダーを保持するためのキャリアであって、該プレートのそれぞれが流体を通過させるようにその厚みを通して形成された少なくとも1個の開口を有するものと、該キャリアの頂部プレートと底部プレートとの間に設置され、かつ、該キャリアの各プレートの少なくとも1個の開口と流体連通した状態にあることのできる、1個以上のブロッティング膜用のホルダーであって、互いに保持される多孔質支持体及び流れ分配部から形成されるものと、アッセイされる1種以上の生物学的実体を含有する1個以上の膜であって該多孔質支持体上に設置されるものとを準備し、ここで、該膜の頂部には流れ分配部があり、該ホルダーは、流れ分配部が該頂部プレートの底部又は内部表面に隣接し、かつ、該多孔質支持体が該底部プレートの頂部表面の内側に隣接するように該キャリアの該頂部プレートと該底部プレートとの間に設置されるものとし、
1種以上の試薬を該キャリア頂部プレートの少なくとも1個の開口に添加し、そして真空を加えて該試薬を該頂部プレートにおける開口、該ホルダーの流れ分配部と多孔質支持体及び該底部プレートの開口を通して該膜に引っ張り、
1種以上の洗浄剤を該1個以上のウェルに添加し、そして真空を加えて該洗浄剤及び結合していない任意の試薬を、該頂部プレートの開口、流れ分配部、膜及び多孔質支持体とキャリアの底部プレートの開口とを介して真空マニホールドに引っ張り、そして
適宜、工程(b及びc)をさらに1回以上繰り返すこと
を含む方法を提供することである。
【0041】
所定の実施形態では、免疫測定を実施するための装置であって、プラスチック及び紙よりなる群から選択される材料から形成されるホルダーを備え、該ホルダーは、頂部及び底部を有し、それぞれの頂部及び底部は、外縁部、頂部表面及び底部表面並びに該頂部表面と底部表面との間に所定の厚みを有し、該部分の少なくとも一つは、該外縁部の内側に向かって固体部分を有し、少なくとも該頂部は、外縁部の内側に向かう開口、該底部の頂部表面上に形成された多孔質支持体及び該頂部の下部表面上に形成された流れ分配部であって、該頂部の開口を覆うものを有し、ここで、該ホルダーは、該頂部の底部表面と該底部の頂部表面とを互いに隣接して配列しかつ配置して該頂部と該底部とを一つにするように該ホルダーの頂部と底部とを整列させるときに、該第1部分と該第2部分とを互いに解放可能に固定するための手段を有する装置を開示する。
【0042】
所定の実施形態では、解放可能に固定するための手段は、下方向に形成されかつ多孔質支持体の開口部を取り囲むシーリング材料を備えることができる。ホルダーの頂部及び底部は、一つの材料から作製でき、ホルダーは、第1部分及び第2部分を形成するようにホルダーの幅にわたる把持部を有することができる。この把持部はヒンジとすることができる。
【0043】
所定の実施形態では、流れ分配部は下部及び上部表面を有することができ、該流れ分配部の上部表面は、該第1部分の厚みが該流れ分配部の上部表面に1個以上のウェルを形成するように該ホルダーの頂部の底部表面に取り付けることができる。この頂部の開口は、該頂部の外縁部内に中心に設置される。
【0044】
所定の実施形態では、免疫測定を実施するための装置はホルダーと該ホルダー用のキャリアとを備えることができ、該ホルダーは、プラスチック及び紙よりなる群から選択される材料から形成され、該ホルダーは頂部及び底部を有することができ、それぞれの頂部及び底部は、外縁部、頂部表面及び底部表面並びに該頂部表面と該底部表面との間の厚みを有することができ、該部分の少なくとも一つは該外縁部の内側に向かう固体部分を有することができ、少なくとも該頂部は、外縁部の内側に向かう開口、底部の頂部表面上に形成された多孔質支持体及び該頂部の下部表面上に形成された流れ分配部であって、該分配部が該頂部の開口を覆うものを有することができ、この場合、ホルダーは、該頂部の底部表面と該底部の頂部表面とを互いに隣接して整列しかつ配置して該頂部と該底部とを一つにするように該ホルダーの頂部と底部とを整列させるときに、該第1部分と該第2部分とを互いに解放可能に固定するための手段を有することができる。
【0045】
所定の実施形態では、装置は、それぞれ所定の幅及び長さ、頂部及び底部表面並びに該頂部表面及び該底部表面との間の厚み、外縁部及び少なくとも1個の開口を有する頂部プレート及び底部プレートから構成されるホルダー用のキャリアを備えることもでき、該プレートは、該ホルダーの長さ及び幅よりも大きい長さ及び幅のものであり、該キャリアの該頂部プレートは、該ホルダーの該頂部の該開口に幅及び長さの点で実質的に等しい開口を有し、該頂部プレートの該底部表面及び該底部プレートの該頂部表面は、それぞれ、該2つのプレートが互いに隣接する場合には互いに合致した1個以上のシールを有し、しかも、該シールは、該頂部プレートの該開口の幅及び長さよりも大きいが、ただし該ホルダーの外径よりも小さい幅及び長さでそれぞれの表面上に配置され、該プレートの少なくとも一つは、該プレートの該外縁部に隣接し、かつ、該プレートの該シールの外方向に形成されるシールと、該頂部プレート及び該底部プレートを共に解放可能に保持するための手段とを有する。
【0046】
所定の実施形態では、頂部プレートの底部表面及び底部プレートの頂部表面におけるシールはフランジシールとすることができる。
【0047】
所定の実施形態では、頂部プレートの上部表面に取り付けられる少なくとも1個のレベル指示装置が存在することができ、該装置としては、360度指示器を挙げることができる。一方が頂部プレートの頂部表面の長さに沿い、他方がその幅に沿う2個のレベル指示器が存在することができる。
【0048】
所定の実施形態では、真空マニホールドとプラスチック又は紙から形成されたホルダーとを備える、真空補助免疫測定を実施するための装置であって、該ホルダーは、第1部分と第2部分とを形成するように該ホルダーの幅にわたる把持部を有し、それぞれの部分は、該ホルダーが該把持部に沿って保持され閉じられる場合に整列する開口を有し、多孔質支持体が第1開口部を覆い、かつ、流れ分配部が第2開口部を覆い、ここで、該ホルダーは、該ホルダーを該把持部に沿って保持し閉じて該第1部分と該第2部分とを一緒にしたときに、該第1部分と該第2部分とを互いに解放可能に固定するための手段を有する装置を開示する。流れ分配部は膜であることができる。
【0049】
所定の実施形態では、基部を有する真空マニホールドを備える、免疫測定を実施するための装置であって、該基部は、処理を受けるホルダーを収容する1個以上のキャリアを支持するための上部支持体表面と、該支持体の下にあるドレーンとを有し、該上部表面は、これを貫通して延在する1個以上の中央開口部を備え、しかも該1個以上の中央開口部は、該1個以上のキャリアに合致する装置を開示する。